JP6573836B2 - 弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサ - Google Patents

弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサ Download PDF

Info

Publication number
JP6573836B2
JP6573836B2 JP2016004617A JP2016004617A JP6573836B2 JP 6573836 B2 JP6573836 B2 JP 6573836B2 JP 2016004617 A JP2016004617 A JP 2016004617A JP 2016004617 A JP2016004617 A JP 2016004617A JP 6573836 B2 JP6573836 B2 JP 6573836B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
electrode fingers
pair
electrode
acoustic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016004617A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017126862A (ja
Inventor
旅人 田中
旅人 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP2016004617A priority Critical patent/JP6573836B2/ja
Priority to US15/341,716 priority patent/US10476474B2/en
Priority to CN201710017784.2A priority patent/CN107070431B/zh
Publication of JP2017126862A publication Critical patent/JP2017126862A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6573836B2 publication Critical patent/JP6573836B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/70Multiple-port networks for connecting several sources or loads, working on different frequencies or frequency bands, to a common load or source
    • H03H9/72Networks using surface acoustic waves
    • H03H9/725Duplexers
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/125Driving means, e.g. electrodes, coils
    • H03H9/145Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
    • H03H9/14517Means for weighting
    • H03H9/14529Distributed tap
    • H03H9/14532Series weighting; Transverse weighting
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/0023Balance-unbalance or balance-balance networks
    • H03H9/0028Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02535Details of surface acoustic wave devices
    • H03H9/02818Means for compensation or elimination of undesirable effects
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/125Driving means, e.g. electrodes, coils
    • H03H9/145Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
    • H03H9/14538Formation
    • H03H9/14541Multilayer finger or busbar electrode
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/125Driving means, e.g. electrodes, coils
    • H03H9/145Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
    • H03H9/14544Transducers of particular shape or position
    • H03H9/1457Transducers having different finger widths
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/25Constructional features of resonators using surface acoustic waves
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/64Filters using surface acoustic waves
    • H03H9/6423Means for obtaining a particular transfer characteristic
    • H03H9/6433Coupled resonator filters

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Description

本発明は、弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサに関する。
圧電基板上に弾性波を励振する複数の電極指が設けられ、圧電基板の表面を伝搬する弾性表面波を利用した弾性波共振器が知られている。弾性波共振器は、小型軽量で且つ所定の周波数帯域外の信号に対する減衰量が大きいことから、例えば携帯電話端末などの無線通信機器のフィルタやデュプレクサなどに用いられている。
弾性波共振器では、電極指の幅方向に主モードの弾性波が伝搬するが、電極指の長さ方向にも弾性波が伝搬する。電極指の長さ方向に伝搬する弾性波に起因して、周波数特性において横モードスプリアスが発生する。横モードスプリアスを抑制する方法として、ダミー電極指を設けて、電極指の交差幅を変える方法が知られている(例えば、特許文献1)。また、電極指の交差幅を変えることに加え、電極が設けられた領域全体の面積に対する電極の面積の割合を交差領域よりも非交差領域で高くすることや、電極指とダミー電極指の少なくとも一部を覆い、端面を主モードの弾性波の伝搬方向に対して傾斜させた膜を設けることが知られている(例えば、特許文献2、3)。
特開昭58−143620号公報 国際公開第2010/140456号 特開2010−166148号公報
しかしながら、電極指の交差幅を変える方法では、一対の櫛型電極の複数の電極指が交差する交差領域が略ひし形形状になるため、弾性波を伝搬しない電極指の領域が大きくなる。このため、交差領域が矩形形状である場合に比べて、同じ静電容量を実現するための電極のサイズが大きくなってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、大型化することを抑制しつつ、横モードスプリアスを抑制することが可能な弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサを提供することを目的とする。
本発明は、圧電基板と、前記圧電基板上に設けられ、それぞれ弾性表面波を励振する同じ長さの複数の電極指と、前記複数の電極指が接続したバスバー電極と、を有し、互いの前記複数の電極指が交差する交差領域を形成する一対の櫛型電極と、前記一対の櫛型電極の両側に配置され、前記弾性表面波を反射する反射器と、を備え、前記一対の櫛型電極の前記電極指はさらに、前記交差領域内に位置し、前記弾性表面波の速度が第1速度である第1領域と、前記交差領域内に位置し、前記弾性表面波の速度が前記第1速度とは異なる第2速度であって前記複数の電極指が延びる第1方向で前記第1領域を挟んだ一対の第2領域と、を備え、前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の各々が前記第1領域を1つだけ有し、前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の前記第1領域を挟む前記一対の第2領域のうち前記第1領域に対して同じ側にある第2領域の前記第1方向の長さは、前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指で互いに異なり前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の前記第1領域は前記第1方向において互いに異なる位置に設けられている、弾性波共振器である。
上記構成において、前記第1領域と前記一対の第2領域とを備える全ての電極指の前記第1領域の前記第1方向における位置は、前記複数の電極指が並んだ第2方向での一方の電極指から他方の電極指に向かって線状に変化している構成とすることができる。
上記構成において、前記第1領域と前記一対の第2領域とを備える全ての電極指の前記第1領域の前記第1方向における位置は、前記複数の電極指が並んだ第2方向での一方の電極指から他方の電極指に向かってランダムに変化している構成とすることができる。
上記構成において、前記一対の櫛型電極のうち少なくとも一方は、前記交差領域内において前記弾性表面波の速度が前記第2速度である第4領域からなる他の電極指をさらに備える構成とすることができる。
上記構成において、前記一対の櫛型電極それぞれは、一端が前記バスバー電極に接続し、他端が他方の櫛型電極の前記複数の電極指の先端に対向した複数のダミー電極指を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記一対の櫛型電極の前記複数の電極指を覆って設けられ、酸化シリコンを主成分とする誘電体膜を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記第1領域及び前記第2領域のうちの一方の領域上に設けられた前記誘電体膜上に他の誘電体膜を備え、前記第1領域及び前記第2領域のうちの他方の領域上に設けられた前記誘電体膜上には前記他の誘電体膜は設けられていない構成とすることができる。
上記構成において、前記第1領域と前記一対の第2領域とを備える全ての電極指は、前記第1領域と前記第2領域とで幅が異なる構成とすることができる。
上記構成において、前記第1領域と前記一対の第2領域とを備える全ての電極指は、前記第1領域と前記第2領域とで厚さが異なる構成とすることができる。
上記構成において、前記第1領域上に設けられた前記誘電体膜の厚さと前記第2領域上に設けられた前記誘電体膜の厚さとは異なる構成とすることができる。
上記構成において、前記一対の櫛型電極の前記複数の電極指上であって前記第1領域及び前記第2領域のうちの一方の領域上に設けられた誘電体膜を備え、前記第1領域及び前記第2領域のうちの他方の領域上には前記誘電体膜は設けられていない構成とすることができる
本発明は、上記のいずれかに記載の弾性波共振器を備える、フィルタである。
本発明は、送信フィルタと受信フィルタとを備え、前記送信フィルタ及び前記受信フィルタのうちの少なくとも一方が上記のフィルタである、デュプレクサである。
本発明によれば、横モードスプリアスを抑制しつつ、大型化することを抑制できる。
図1(a)は、実施例1に係る弾性波共振器の平面図、図1(b)は、図1(a)の一部を拡大した拡大図、図1(c)は、図1(b)のA−A間の断面図である。 図2(a)は、X方向及びY方向における波数の平面図、図2(b)は、β/βθに対するβ/βθを示す図である。 図3は、実施例1の弾性波共振器及び比較例1の弾性波共振器におけるコンダクタンス特性のシミュレーション結果を示す図である。 図4(a)及び図4(b)は、比較例1の弾性波共振器でスプリアスが大きくなったメカニズムを説明する図である。 図5は、比較例1の弾性波共振器における、スプリアス発生周波数での波分布のシミュレーション結果を示す図である。 図6(a)から図6(c)は、図3のA点〜C点の周波数での波分布のシミュレーション結果を示す図である。 図7(a)から図7(c)は、実施例1の弾性波共振器でスプリアスが抑制されるメカニズムを説明する図(その1)である。 図8(a)から図8(c)は、実施例1の弾性波共振器でスプリアスが抑制されるメカニズムを説明する図(その2)である。 図9(a)から図9(c)は、実施例1の弾性波共振器でスプリアスが抑制されるメカニズムを説明する図(その3)である。 図10(a)及び図10(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域と第2領域を形成する第1の例を示す平面図である。 図11(a)から図11(d)は、弾性波の速度が異なる第1領域と第2領域を形成する第2の例を示す図である。 図12(a)及び図12(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域と第2領域を形成する第3の例を示す図である。 図13(a)及び図13(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域と第2領域を形成する第4の例を示す図である。 図14(a)及び図14(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域と第2領域を形成する第5の例を示す図である。 図15(a)及び図15(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域と第2領域を形成する第6の例を示す図である。 図16(a)から図16(i)は、一対の櫛型電極において、複数の電極指の第1領域のY方向における位置のバリエーションを示す図(その1)である。 図17(a)から図17(f)は、一対の櫛型電極において、複数の電極指の第1領域のY方向における位置のバリエーションを示す図(その2)である。 図18は、実施例2に係る弾性波共振器の平面図である。 図19は、実施例3に係る弾性波共振器の交差領域内の一部の平面図である。 図20は、実施例4に係るフィルタを示す図である。 図21は、実施例5に係るデュプレクサを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1(a)は、実施例1に係る弾性波共振器100の平面図、図1(b)は、図1(a)の一部を拡大した拡大図、図1(c)は、図1(b)のA−A間の断面図である。なお、図1(a)及び図1(b)では、誘電体膜28を透視して図示している。図1(a)から図1(c)のように、実施例1の弾性波共振器100は、圧電基板10上にIDT12と反射器14が設けられている。圧電基板10は、例えばニオブ酸リチウム基板又はタンタル酸リチウム基板である。IDT12及び反射器14は、金属膜で形成されている。
IDT12は、対向する一対の櫛型電極18を有する。一対の櫛型電極18それぞれは、複数の電極指20と、複数の電極指20が接続されたバスバー電極22と、を有する。一対の櫛型電極18は、互いの電極指20がほぼ互い違いになるように、対向して設けられている。一方の櫛型電極18の複数の電極指20の先端と他方の櫛型電極18のバスバー電極22との間の領域が、ギャップ領域24である。
一対の櫛型電極18の複数の電極指20が交差する領域が交差領域26である。交差領域26において複数の電極指20が励振する弾性波は、主に複数の電極指20が並んだ方向に伝搬する。すなわち、弾性波の伝搬方向をX方向とし、X方向に交差し、複数の電極指20が延びる方向をY方向とすると、複数の電極指20は、X方向に並んで配置されている。複数の電極指20のピッチλが、ほぼ弾性波の波長となる。なお、X方向及びY方向は、圧電基板10の結晶方位のX軸方向及びY軸方向とは必ずしも対応しない。
IDT12及び反射器14を覆って、誘電体膜28が設けられている。誘電体膜28は、例えば二酸化シリコン膜である。二酸化シリコン膜は、圧電基板10の弾性定数の温度係数とは逆符号の温度係数の弾性定数を有する。このため、IDT12を覆って誘電体膜28が設けられることで、温度特性を改善することができる。誘電体膜28は、二酸化シリコン膜の場合に限られず、例えばフッ素などの他の元素がドープされた酸化シリコン膜など、酸化シリコンを主成分とする膜の場合でもよい。この場合でも、温度特性を改善することができる。なお、誘電体膜28は、圧電基板10の弾性定数の温度係数とは逆符号の温度係数の弾性定数を有する誘電体膜ではない場合でもよい。
交差領域26内での複数の電極指20の一部分における誘電体膜28上に、誘電体膜28とは異なる材料からなる誘電体膜30が設けられている。誘電体膜30は、例えば酸化アルミニウム膜である。誘電体膜30のY方向の長さは、例えば1μm以上且つ5λ以下である。複数の電極指20において、上部に誘電体膜30が設けられている領域を第1領域32とし、誘電体膜30が設けられていない領域を第2領域34とする。第2領域34は、Y方向で第1領域32を挟んで設けられている。第1領域32での弾性波の速度(第1速度)は、上部に誘電体膜30が設けられているため、第2領域34での弾性波の速度(第2速度)と異なる。例えば、誘電体膜30が酸化アルミニウム膜である場合、第1領域32で弾性波の第1速度は、第2領域34での弾性波の第2速度よりも速くなる。一対の櫛型電極18において、複数の電極指20の第1領域32のY方向における位置は、X方向に対して曲線状に変化している。なお、第1領域32と第2領域34で比較する弾性波の速度は、X方向に伝搬する弾性波の速度でもY方向に伝搬する弾性波の速度でもどちらでもよい。X方向に伝搬する弾性波の速度とY方向に伝搬する弾性波の速度とは比例関係にあるためである。なお、一対の櫛型電極18のうちの少なくとも一方は、交差領域26内において弾性波の速度が第2速度である領域からなる電極指20−1を備えていてもよい。
ここで、異方性係数について説明する。図2(a)は、X方向及びY方向における波数の平面図、図2(b)は、β/βθに対するβ/βθを示す図である。図2(a)のように、X方向の弾性波の波数をβ、Y方向の弾性波の波数をβとする。X方向からY方向に角度θの方向の弾性波の波数βθは、角度θに対して放物線近似できるとすると、波数βθは、異方性係数γを用い、βθ =β +γ・β で表される。
図2(b)のように、β/βθはX方向の弾性波の位相速度の逆速度(slowness)に相当し、β/βθはY方向の弾性波の位相速度の逆速度に対応する。異方性係数γが正のときの逆速度面70は、原点から見て凸型となる。このため、γ>0のときを凸型ともいう。異方性係数γが負のときの逆速度面72は、原点から見て凹型となる。このため、γ<0のときを凹型ともいう。
異方性係数γは、圧電基板10の材料、複数の電極指20の材料、膜厚、及びピッチにより定まる。例えば、圧電基板10として回転YカットX伝搬ニオブ酸リチウム基板を用いると、異方性係数γは正となる。圧電基板10として回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板を用いると、異方性係数γは負となる。回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板を用い、複数の電極指20を重い材料とし且つ膜厚を大きくすると、異方性係数γが正となることもある。例えば、複数の電極指20として、複数の金属膜が積層されているとき、複数の金属膜のうち各金属膜の密度をρi、各金属膜のポアソン比をPi、各金属膜の膜厚をhi、銅の密度をρ0、銅のポアソン比をP0、及びピッチをλとしたとき、各金属膜における(hi/λ)×(ρi/ρ0)×(Pi/P0)を複数の金属膜について合計した値が0.08よりも大きくなると、圧電基板10の回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板を用いた場合でも、弾性波共振器として異方性係数γを正とすることができる。
例えば、複数の電極指20がCuを主成分として形成されている場合、h/λが0.08以上になると、異方性係数γが正となる。複数の電極指20がタングステン(W)を主成分として形成されている場合、h/λが0.05以上になると、異方性係数γが正となる。複数の電極指20がRuを主成分として形成されている場合、h/λが0.07より大きくなると、異方性係数γが正となる。複数の電極指20がモリブデン(Mo)を主成分として形成されている場合、h/λが0.08より大きくなると、異方性係数γが正となる。複数の電極指20がアルミニウム(Al)を主成分として形成されている場合、h/λが0.15以上になると、異方性係数γが正となる。複数の電極指20がTiを主成分として形成されている場合、h/λが0.125以上になると、異方性係数γが正となる。
次に、発明者が行ったシミュレーションについて説明する。発明者は、実施例1の弾性波共振器100に対してコンダクタンス特性を測定するシミュレーションを行った。シミュレーションは、以下の構造の弾性波共振器100に対して行った。圧電基板10は、128°YカットX伝搬ニオブ酸リチウム基板とした。IDT12及び反射器14は、厚さ26nmのTi、厚さ252nmのCu、及び厚さ9nmのCrの積層金属膜とした。誘電体膜28は、電極上の厚さが1150nmの二酸化シリコン膜とした。誘電体膜30は、厚さ70nm、Y方向の長さ7.8μmの酸化アルミニウム膜とした。ピッチλは3.9μm、デュティ比は50%、IDT電極指対数は60対、交差幅(交差領域26の長さ)は234μmとした。また、比較のために、誘電体膜30が設けられていない点以外は、上記と同じ構造をした比較例1の弾性波共振器のコンダクタンス特性もシミュレーションした。なお、シミュレーションでは、実施例1及び比較例1共に異方性係数γは正であり、実施例1における第1領域32での弾性波の速度V1は第2領域34での弾性波の速度V2よりも速い。
図3は、実施例1の弾性波共振器100及び比較例1の弾性波共振器におけるコンダクタンス特性のシミュレーション結果を示す図である。図3の横軸は、共振周波数で規格化した規格化周波数である。縦軸は、コンダクタンスである。図3のように、実施例1では、比較例1に比べて、スプリアスが抑制された結果となった。
実施例1においてスプリアスが抑制された理由を説明する前に、まず、比較例1においてスプリアスが大きくなった理由を説明する。図4(a)及び図4(b)は、比較例1の弾性波共振器でスプリアスが大きくなったメカニズムを説明する図である。図4(a)では、第1周波数f1において、交差領域26内をY方向に延びる電極指20を伝搬する波の振幅を示している。図4(b)では、第2周波数f2において、交差領域26内をY方向に延びる電極指20を伝搬する波の振幅を示している。第2周波数f2は、第1周波数f1よりも高い。
比較例1では、交差領域26内での複数の電極指20は、一様に誘電体膜28で覆われ且つ誘電体膜30は設けられていない。このため、電極指20をY方向に伝搬する弾性波の速度Viは、交差領域26内で同程度になる。また、弾性波の速度Viは、ギャップ領域24を伝搬する弾性波の速度Vgよりも遅い。異方性係数γが正で且つVi<Vgである場合、Y方向に伝搬する波は交差領域26から外部に漏れ難い状態になる。
このような状態では、図4(a)及び図4(b)のように、第1周波数f1及び第2周波数f2において、交差領域26内での電極指20のY方向の中心に波の腹が位置し、電極指20のY方向の端に波の節が位置することが生じる。この場合、Y方向に伝搬する弾性波は交差領域26から外部に漏れず、交差領域26内をY方向に反射する。すなわち、定常波が発生するようになる。
一方、第1周波数f1と第2周波数f2の間の第3周波数f3では、図4(a)から図4(b)に移行する間の状態となり、波の節が交差領域26での電極指20のY方向の端に位置しないことが生じる。この場合、Y方向に伝搬する弾性波は交差領域26から外部に漏れるようになる。すなわち、定常波は発生しないようになる。
比較例1では、上述したように、交差領域26内での複数の電極指20は一様に誘電体膜28で覆われ且つ誘電体膜30が設けられていない。このため、X方向で並んだ複数の電極指20において、Y方向に生じる波の振幅が同じようになる。図5は、比較例1の弾性波共振器における、スプリアス発生周波数での波分布のシミュレーション結果を示している。図5の交差領域26内での黒い箇所が波の腹の位置に対応し、白い箇所が波の節の位置に対応する。図5からも、比較例1では、X方向において、Y方向に生じる波の腹と節の位置が揃っていることが分かる。このようなことから、第1周波数f1及び第2周波数f2では、X方向に並んだ複数の電極指20においてY方向に伝搬する波が外部に漏れず、第3周波数f3では、X方向に並んだ複数の電極指20においてY方向に伝搬する波が外部に漏れることになる。すなわち、第1周波数f1及び第2周波数f2では波の外部への漏れ量が少なく、第3周波数f3では波の外部への漏れ量が多くなる。このために、比較例1ではスプリアスが大きくなったと考えられる。
図6(a)から図6(c)は、図3の点A〜点Cの周波数での波分布のシミュレーション結果を示している。図6(a)から図6(c)では、波の振幅が所定値以上に大きい箇所を白抜きにして、振幅があまり大きくない波の腹の位置(黒い箇所)が識別できるようにしている。図3及び図6(b)のように、点Bにおける周波数では、バスバー電極22に多くの波が漏れていることが分かる。一方、図3及び図6(a)、図6(c)のように、点A、点Cにおける周波数では、バスバー電極22に波があまり漏れていないことが分かる。これからも、X方向で並んだ複数の電極指20でY方向に伝搬する波の外部への漏れ量が多い周波数と少ない周波数とがあり、これによってスプリアスが大きくなっていることが分かる。
図7(a)から図7(c)は、実施例1の弾性波共振器100でスプリアスが抑制されるメカニズムを説明する図である。図7(a)は、スプリアス発生周波数での波分布のシミュレーション結果を示していて、交差領域26内での黒い箇所が波の腹の位置に対応し、白い箇所が波の節の位置に対応している。図7(b)は、所定周波数fにおいて、複数の電極指20のうちの第1電極指20aの第2領域34を伝搬する波の振幅を表し、図7(c)は、所定周波数fにおいて、複数の電極指20のうちの第2電極指20bの第2領域34を伝搬する波の振幅を表している。
実施例1では、複数の電極指20は、弾性波の速度がV1である第1領域32と、第1領域32の両側に位置し、弾性波の速度がV1よりも遅いV2である第2領域34と、を有する。異方性係数γが正で且つV1>V2であることから、Y方向に伝搬する波は第2領域34から外部に漏れ難い状態にある。また、第1領域32のY方向における位置はX方向に対して変化しているため、第1電極指20aの第2領域34のY方向の長さと第2電極指20bの第2領域34のY方向の長さとは異なっている。すなわち、第1電極指20aと第2電極指20bとで第2領域34の交差幅は異なっている。このため、所定周波数fにおいて、第1電極指20aでは、図7(b)のように、第1電極指20aの端に波の節が位置しなくなり、第2電極指20bでは、図7(c)のように、第2電極指20bの端に波の節が位置することが生じる。図7(b)では、Y方向に伝搬する波が第2領域34から外部に漏れることが生じ、図7(c)では、Y方向に伝搬する波は外部に漏れずに反射して定常波が発生することが生じる。
このように、所定周波数fにおいて、Y方向に伝搬する波が外部に漏れる第1電極指20aと外部に漏れない第2電極指20bとが存在するため、X方向に並んだ複数の電極指20においてY方向に伝搬する波の外部への漏れ量が平均化される。このために、実施例1ではスプリアスが抑制されたと考えられる。
図7(a)から図7(c)では、異方性係数γが正で且つV1>V2である場合について説明したが、異方性係数γが正で且つV1<V2である場合でもスプリアスが抑制される。このことを、図8(a)から図9(c)を用いて説明する。図8(a)から図9(c)は、実施例1の弾性波共振器100でスプリアスが抑制されるメカニズムを説明する図である。図8(a)及び図9(a)は、スプリアス発生周波数での波分布のシミュレーション結果を示していて、交差領域26内での黒い箇所が波の腹の位置に対応し、白い箇所が波の節の位置に対応している。図8(b)及び図8(c)は、第1周波数f1において、複数の電極指20のうちの第3電極指20c及び第4電極指20dを伝搬する波の振幅を表している。図9(b)及び図9(c)は、第3周波数f3において、第3電極指20c及び第4電極指20dを伝搬する波の振幅を表している。なお、第1周波数f1と第3周波数f3は、比較例1でのメカニズムを説明した図4(a)及び図4(b)での第1周波数f1と第3周波数f3とに対応している。
異方性係数γが正で且つV1>V2である場合、Y方向に伝搬する波は第1領域32から外部に漏れ難い状態にある。このような状態では、図8(b)、図8(c)、図9(b)、及び図9(c)のように、第1領域32の中心に波の腹が位置するようになる。
この場合に、図8(b)のように、第1周波数f1において、第3電極指20cでは、第3電極指20cの端に波の節が位置して、Y方向に伝搬する波が外部に漏れずに反射して定常波が発生することが生じる。一方、図8(c)のように、第4電極指20dでは、第3電極指20cとY方向における第1領域32の位置が異なるため、第1周波数f1において、第4電極指20dの端に波の節が位置しなくなり、Y方向に伝搬する波が交差領域26から外部に漏れることが生じる。
また、図9(b)のように、第3周波数f3において、第3電極指20cでは、第3電極指20cの端に波の節が位置しなくなり、Y方向に伝搬する波が交差領域26から外部に漏れることが生じる。一方、図9(c)のように、第3周波数f3において、第4電極指20dでは、第4電極指20dの端に波の節が位置して、Y方向に伝搬する波が外部に漏れずに反射して定常波が発生することが生じる。
このように、第1周波数f1において、Y方向に伝搬する波が外部に漏れない第3電極指20cと、外部に漏れる第4電極指20dと、が存在する。第3周波数f3において、Y方向に伝搬する波が外部に漏れる第3電極指20cと、外部に漏れない第4電極指20dと、が存在する。このため、第1周波数f1と第3周波数f3とで、X方向に並んだ複数の電極指20においてY方向に伝搬する波の外部への漏れ量が平均化される。したがって、この場合にもスプリアスが抑制されると考えられる。
以上のように、実施例1によれば、複数の電極指20は、弾性波の速度が第1速度である第1領域32と、第1速度とは異なる第2速度であってY方向で第1領域32を挟んで位置する第2領域34と、を有する。そして、第1領域32のY方向における位置は、X方向に対して変化している。これにより、図7(a)から図9(c)で説明したように、X方向に並んだ複数の電極指20においてY方向に伝搬する波の外部への漏れ量が平均化され、その結果、スプリアスが抑制される。また、交差領域26は矩形形状を維持したままとすることができるため、弾性波共振器100が大型化することを抑制できる。
なお、実施例1では、誘電体膜30が酸化アルミニウム膜である場合を例に示したが、その他の場合でもよく、例えば窒化アルミニウム膜、炭化シリコン膜、又は酸化タンタル膜などの場合でもよい。誘電体膜30に窒化アルミニウム膜、又は炭化シリコン膜を用いた場合、第1領域32の弾性波の速度は速くなり、誘電体膜30に酸化タンタル膜を用いた場合、第1領域32の弾性波の速度は遅くなる。また、実施例1では、第1領域32上に誘電体膜30が設けられている場合を例に示しているが、第2領域34上に誘電体膜30が設けられている場合でもよい。
なお、実施例1では、誘電体膜30の有無によって弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成しているが、その他の方法によって第1領域32と第2領域34を形成してもよい。図10(a)及び図10(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成する第1の例を示す平面図である。図10(a)及び図10(b)のように、電極指20の幅を変えることで、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成してもよい。電極指20の幅が広い領域は狭い領域に比べて、弾性波の速度が遅くなる。第1領域32での電極指20の幅は、第2領域34での電極指20の幅に対して、±5%程度の範囲で異なっていればよく、1%〜2%程度異なっている場合でもよい。
図11(a)から図11(d)は、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成する第2の例を示す図である。図11(a)及び図11(b)は平面図であり、図11(c)及び図11(d)は、図11(a)及び図11(b)のA−A間の断面図である。図11(a)から図11(d)のように、電極指20の厚さを変えることで、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成してもよい。電極指20が厚い領域は薄い領域に比べて、弾性波の速度が遅くなる。第1領域32での電極指20の厚さは、第2領域34での電極指20の厚さに対して、±10%程度の範囲で異なっていればよい。
図12(a)及び図12(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成する第3の例を示す図である。図12(a)は平面図であり、図12(b)は、図12(a)のA−A間の断面図である。図12(a)及び図12(b)のように、電極指20の上面に誘電体膜40が設けられているか否かで、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成してもよい。誘電体膜40としては、例えば酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、炭化シリコン膜、酸化シリコン膜、又は酸化タンタル膜などを用いることができる。誘電体膜40に酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム、炭化シリコン膜、又は酸化シリコン膜を用いた場合、誘電体膜40が設けられた第1領域32の弾性波の速度は速くなる。一方、誘電体膜40に酸化タンタル膜を用いた場合には、誘電体膜40が設けられた第1領域32の弾性波の速度は遅くなる。なお、図12(a)及び図12(b)では、誘電体膜40が設けられた領域を第1領域32とし、誘電体膜40が設けられていない領域を第2領域34としているが、反対の場合でもよい。
図13(a)及び図13(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成する第4の例を示す図である。図13(a)は平面図であり、図13(b)は、図13(a)のA−A間の断面図である。図12(a)及び図12(b)では、電極指20上にのみ誘電体膜40が設けられていたが、図13(a)及び図13(b)のように、誘電体膜40は複数の電極指20にわたって延びている場合でもよい。
図14(a)及び図14(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成する第5の例を示す図である。図14(a)は平面図であり、図14(b)は、図14(a)のA−A間の断面図である。図14(a)及び図14(b)のように、複数の電極指20を覆って設けられた例えば酸化シリコン膜である誘電体膜28の厚さが異なることで、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成してもよい。
図15(a)及び図15(b)は、弾性波の速度が異なる第1領域32と第2領域34を形成する第6の例を示す図である。図15(a)は平面図であり、図15(b)は、図15(a)のA−A間の断面図である。図14(a)及び図14(b)では、電極指20上でのみ誘電体膜28が厚くなっていたが、図15(a)及び図15(b)のように、複数の電極指20にわたって誘電体膜28の厚い部分が延びている場合でもよい。
図16(a)から図17(f)は、一対の櫛型電極18において、複数の電極指20の第1領域32のY方向における位置のバリエーションを示す図である。複数の電極指20の第1領域32のY方向における位置は、X方向に対して、図16(a)のように直線状に変化してもよいし、図16(b)のように曲線状に変化してもよいし、図16(c)のように途中で折り返すように変化してもよい。曲線はどのような形をしていてもよい。折り返し点は1つの場合に限らず、図16(d)のように複数ある場合でもよい。複数の電極指20の第1領域32のY方向における位置は、X方向に対して1本の線状に変化する場合に限られず、図16(e)のように、複数本の線状に変化してもよい。
図16(f)のように、1つの電極指20に複数の第1領域32が設けられ、それぞれのY方向における位置が、X方向に対して並行して直線状に変化してもよいし、図16(g)から図17(a)のように、並行せずに直線状に変化してもよい。図17(b)及び図17(c)のように、複数の電極指20の全てに第1領域32が形成される場合に限られず、1本おき又は複数本おきに第1領域32が形成されていてもよい。図17(d)のように、X方向に並んだ複数の電極指20の全てに必ずしも第1領域32が形成されてなくてもよいし、図17(e)のように、Y方向全体に第1領域32が形成されてなくてもよい。図17(f)のように、第1領域32のY方向における位置がX方向に対してランダムに変化してもよい。なお、第1領域32のY方向の位置は、一部分において、X方向に対して変化してなくてもよい。
図18は、実施例2に係る弾性波共振器200の平面図である。図18のように、実施例2の弾性波共振器200では、一対の櫛型電極18それぞれにおいて、一端がバスバー電極22に接続し、他端が他方の櫛型電極18の複数の電極指20の先端に対向した複数のダミー電極指50が設けられている。複数の電極指20の先端と複数のダミー電極指50の先端との間が、ギャップ領域24となる。その他の構成は、実施例1と同じであるため、説明を省略する。
実施例2の弾性波共振器200のように、複数の電極指20の先端に先端が対向する複数のダミー電極指50が設けられていてもよい。
図19は、実施例3に係る弾性波共振器300の交差領域26内の一部の平面図である。図19のように、実施例3の弾性波共振器300では、複数の電極指20は2つの第1領域32a、32bを有する。第2領域34は、第1領域32a、32bよりもY方向で外側に位置する。第1領域32aと32bの間は、弾性波の速度が第1速度及び第2速度と異なる第3速度である第3領域36となっている。その他の構成は、実施例1と同じであるため、説明を省略する。
実施例3によれば、複数の電極指20は、Y方向で離れて位置する複数の第1領域32a、32bと、複数の第1領域32a、32bをY方向で挟んで位置する第2領域34と、複数の第1領域32a、32bの間に位置する第3領域36と、を有する。そして、第3領域36での弾性波の速度(第3速度)は、第1領域32a、32b及び第2領域34での弾性波の速度(第1速度及び第2速度)と異なっている。これにより、複数の共振特性を有する弾性波共振器を得ることができる。
図20は、実施例4に係るフィルタ400を示す図である。図20のように、実施例4のフィルタ400は、入出力端子T1、T2の間に直列に接続された1又は複数の直列共振器S1〜S4と、並列に接続された1又は複数の並列共振器P1〜P3と、を備えたラダー型フィルタである。直列共振器S1〜S4及び並列共振器P1〜P3の少なくとも1つを、実施例1から実施例3で説明した弾性波共振器とすることができる。なお、フィルタは、ラダー型フィルタの場合に限られず、ラティス型フィルタなどその他のフィルタの場合でもよい。
図21は、実施例5に係るデュプレクサ500を示す図である。図21のように、実施例5のデュプレクサ500は、アンテナ端子Antと送信端子Txとの間に接続された送信フィルタ60と、アンテナ端子Antと受信端子Rxとの間に接続された受信フィルタ62と、を含む。送信フィルタ60と受信フィルタ62とは、通過帯域が異なっている。送信フィルタ60は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号としてアンテナ端子Antに通過させ、他の帯域の信号を抑圧する。受信フィルタ62は、アンテナ端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の帯域の信号を抑圧する。送信フィルタ60及び受信フィルタ62の少なくとも一方を、実施例4で説明したフィルタとすることができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 圧電基板
12 IDT
14 反射器
18 櫛型電極
20、20−1 電極指
22 バスバー電極
24 ギャップ領域
26 交差領域
28 誘電体膜
30 誘電体膜
32〜32b 第1領域
34 第2領域
36 第3領域
40 誘電体膜
50 ダミー電極指
60 送信フィルタ
62 受信フィルタ

Claims (13)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に設けられ、それぞれ弾性表面波を励振する同じ長さの複数の電極指と、前記複数の電極指が接続したバスバー電極と、を有し、互いの前記複数の電極指が交差する交差領域を形成する一対の櫛型電極と、
    前記一対の櫛型電極の両側に配置され、前記弾性表面波を反射する反射器と、を備え、
    前記一対の櫛型電極の前記電極指はさらに、前記交差領域内に位置し、前記弾性表面波の速度が第1速度である第1領域と、前記交差領域内に位置し、前記弾性表面波の速度が前記第1速度とは異なる第2速度であって前記複数の電極指が延びる第1方向で前記第1領域を挟んだ一対の第2領域と、を備え、
    前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の各々が前記第1領域を1つだけ有し、
    前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の前記第1領域を挟む前記一対の第2領域のうち前記第1領域に対して同じ側にある第2領域の前記第1方向の長さは、前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指で互いに異なり
    前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の前記第1領域は前記第1方向において互いに異なる位置に設けられている、弾性波共振器。
  2. 前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の前記第1領域の前記第1方向における位置は、前記複数の電極指が並んだ第2方向での一方の電極指から他方の電極指に向かって線状に変化している、請求項1記載の弾性波共振器。
  3. 前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指の前記第1領域の前記第1方向における位置は、前記複数の電極指が並んだ第2方向での一方の電極指から他方の電極指に向かってランダムに変化している、請求項1記載の弾性波共振器。
  4. 前記一対の櫛型電極のうち少なくとも一方は、前記交差領域内において前記弾性表面波の速度が前記第2速度である第4領域からなる他の電極指をさらに備える、請求項1からのいずれか一項記載の弾性波共振器。
  5. 前記一対の櫛型電極それぞれは、一端が前記バスバー電極に接続し、他端が他方の櫛型電極の前記複数の電極指の先端に対向した複数のダミー電極指をさらに備える、請求項1からのいずれか一項記載の弾性波共振器。
  6. 前記一対の櫛型電極の前記複数の電極指を覆って設けられ、酸化シリコンを主成分とする誘電体膜を備える、請求項1からのいずれか一項記載の弾性波共振器。
  7. 前記第1領域及び前記第2領域のうちの一方の領域上に設けられた前記誘電体膜上に他の誘電体膜を備え、
    前記第1領域及び前記第2領域のうちの他方の領域上に設けられた前記誘電体膜上には前記他の誘電体膜は設けられていない、請求項記載の弾性波共振器。
  8. 前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指は、前記第1領域と前記第2領域とで幅が異なる、請求項1からのいずれか一項記載の弾性波共振器。
  9. 前記第1領域と前記一対の第2領域とを有する全ての電極指は、前記第1領域と前記第2領域とで厚さが異なる、請求項1からのいずれか一項記載の弾性波共振器。
  10. 前記第1領域上に設けられた前記誘電体膜の厚さと前記第2領域上に設けられた前記誘電体膜の厚さとは異なる、請求項記載の弾性波共振器。
  11. 前記一対の櫛型電極の前記複数の電極指上であって前記第1領域及び前記第2領域のうちの一方の領域上に設けられた誘電体膜を備え、
    前記第1領域及び前記第2領域のうちの他方の領域上には前記誘電体膜は設けられていない、請求項1からのいずれか一項記載の弾性波共振器。
  12. 請求項1から11のいずれか一項記載の弾性波共振器を備える、フィルタ。
  13. 送信フィルタと受信フィルタとを備え、
    前記送信フィルタ及び前記受信フィルタのうちの少なくとも一方が請求項12のフィルタである、デュプレクサ。
JP2016004617A 2016-01-13 2016-01-13 弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサ Active JP6573836B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016004617A JP6573836B2 (ja) 2016-01-13 2016-01-13 弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサ
US15/341,716 US10476474B2 (en) 2016-01-13 2016-11-02 Acoustic wave resonator, filter, and duplexer
CN201710017784.2A CN107070431B (zh) 2016-01-13 2017-01-11 声波谐振器、滤波器和双工器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016004617A JP6573836B2 (ja) 2016-01-13 2016-01-13 弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017126862A JP2017126862A (ja) 2017-07-20
JP6573836B2 true JP6573836B2 (ja) 2019-09-11

Family

ID=59275993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016004617A Active JP6573836B2 (ja) 2016-01-13 2016-01-13 弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10476474B2 (ja)
JP (1) JP6573836B2 (ja)
CN (1) CN107070431B (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7055023B2 (ja) * 2018-01-12 2022-04-15 太陽誘電株式会社 弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサ
US10938372B2 (en) * 2018-05-17 2021-03-02 Taiyo Yuden Co., Ltd. Acoustic wave resonator, acoustic wave device, and filter
JP7328751B2 (ja) * 2018-11-06 2023-08-17 太陽誘電株式会社 ハイパスフィルタおよびマルチプレクサ
JP2020096226A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 太陽誘電株式会社 弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサ
DE102019119762A1 (de) * 2019-07-22 2021-01-28 RF360 Europe GmbH Elektroakustischer Resonator mit reduzierten Störmoden, HF-Filter und Multiplexer
CN112886941B (zh) * 2020-12-23 2022-04-26 杭州左蓝微电子技术有限公司 声表面波谐振器及其制造方法
CN113452339A (zh) * 2021-05-20 2021-09-28 电子科技大学 一种压电薄膜体声波谐振器
CN116208115A (zh) * 2023-02-07 2023-06-02 锐石创芯(重庆)科技有限公司 弹性波装置、弹性波装置的制作方法、滤波器及电子设备

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58143620A (ja) 1982-02-22 1983-08-26 Toshiba Corp 弾性表面波共振器
JPS60241313A (ja) * 1984-05-16 1985-11-30 Toshiba Corp 弾性表面波装置
JPH03108808A (ja) 1989-04-29 1991-05-09 Kazuhiko Yamanouchi 重み付け弾性表面波変換器
JPH03158014A (ja) * 1989-11-15 1991-07-08 Fujitsu Ltd 弾性表面波素子
JP3305475B2 (ja) * 1994-02-10 2002-07-22 三菱電機株式会社 弾性波素子
JPH11112274A (ja) * 1997-09-30 1999-04-23 Kyocera Corp 弾性表面波フィルタ
JPH11251860A (ja) * 1998-02-26 1999-09-17 Kyocera Corp 弾性表面波装置
JP3864665B2 (ja) * 2000-03-15 2007-01-10 セイコーエプソン株式会社 Saw共振子
US6791236B1 (en) * 2000-10-11 2004-09-14 Yuri Abramov Method utilizing the saw velocity dispersion effect for weighting by shaping the electrode fingers of a saw interdigital transducer and apparatus produced thereby
JP2007096527A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Epson Toyocom Corp 弾性表面波デバイス
JP4548305B2 (ja) * 2005-10-31 2010-09-22 エプソントヨコム株式会社 二重モード弾性表面波フィルタ
US7576471B1 (en) * 2007-09-28 2009-08-18 Triquint Semiconductor, Inc. SAW filter operable in a piston mode
WO2009066367A1 (ja) * 2007-11-19 2009-05-28 Fujitsu Limited 弾性境界波デバイス、およびそれを用いた通信機
JP2009290472A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Fujitsu Ltd 弾性波デバイス、フィルタ、通信モジュール、および通信装置
JP5195443B2 (ja) 2009-01-13 2013-05-08 株式会社村田製作所 弾性波装置
WO2010140456A1 (ja) 2009-06-04 2010-12-09 株式会社村田製作所 弾性波共振子、ラダー型フィルタ及びデュプレクサ
US8294331B2 (en) 2009-09-22 2012-10-23 Triquint Semiconductor, Inc. Acoustic wave guide device and method for minimizing trimming effects and piston mode instabilities
DE102010005596B4 (de) * 2010-01-25 2015-11-05 Epcos Ag Elektroakustischer Wandler mit verringerten Verlusten durch transversale Emission und verbesserter Performance durch Unterdrückung transversaler Moden
JP2012034082A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Japan Radio Co Ltd 表面弾性波デバイス
JP5936393B2 (ja) * 2011-03-07 2016-06-22 トライクイント・セミコンダクター・インコーポレイテッドTriQuint Semiconductor,Inc. トリミング効果とピストンモードでの不安定性を最小化する音響波導波装置および方法
WO2012127793A1 (ja) * 2011-03-22 2012-09-27 パナソニック株式会社 弾性波素子
WO2012132238A1 (en) * 2011-03-25 2012-10-04 Panasonic Corporation Acoustic wave device with reduced higher order transverse modes
JP5815383B2 (ja) * 2011-05-06 2015-11-17 京セラ株式会社 弾性波素子およびそれを用いた弾性波装置
JP2014187568A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Panasonic Corp 弾性波装置
WO2015182521A1 (ja) * 2014-05-26 2015-12-03 株式会社村田製作所 弾性波装置及びラダー型フィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
US10476474B2 (en) 2019-11-12
US20170201229A1 (en) 2017-07-13
CN107070431B (zh) 2020-10-30
CN107070431A (zh) 2017-08-18
JP2017126862A (ja) 2017-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6573836B2 (ja) 弾性波共振器、フィルタ、及びデュプレクサ
KR101711755B1 (ko) 탄성파 디바이스
US9935611B2 (en) Elastic wave filter device
US9035725B2 (en) Acoustic wave device
US10361678B2 (en) Acoustic wave resonator, filter, and duplexer
JP6494447B2 (ja) 弾性波デバイス
JP6483073B2 (ja) 弾性波共振器、フィルタおよびデュプレクサ
US10454449B2 (en) Elastic wave device
US10461718B2 (en) Acoustic wave resonator, filter, and multiplexer
KR102082798B1 (ko) 탄성파 장치
JP4727322B2 (ja) 弾性表面波装置
US10270425B2 (en) Acoustic wave resonator, filter, and multiplexer
JP2014239385A (ja) 共振器、フィルタおよび分波器
JP3863712B2 (ja) 弾性表面波共振器
JP7203578B2 (ja) 弾性表面波素子
JP6465441B2 (ja) マルチプレクサ
JP6477973B2 (ja) 弾性波素子および弾性波フィルタ装置
KR20230146602A (ko) 탄성파 장치
JP2012105252A (ja) 弾性表面波装置
JP7132841B2 (ja) 弾性表面波素子、分波器および通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6573836

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250