JP6573235B2 - 増毛用材料の保持具 - Google Patents
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Description
請求項1の発明は、縮小可能なループ部(10a)を一端に有する増毛用材料(10)を複数配列して保持する増毛用材料の保持具であって、略矩形状である第1のシート(11)と、前記第1のシートに連接部(16,26)によって連接され、前記連接部に沿って前記第1のシートに折り重ねられる前記第2のシート(12)と、前記第1のシートに設けられ、前記増毛用材料を吸着して着脱可能に保持する帯状の吸着保持部(13)と、前記第2のシートの少なくとも前記吸着保持部に対面する領域に設けられ、前記吸着保持部に対面する面が粗面であり、前記吸着保持部に吸着されて保持された状態の前記増毛用材料を保護する保護部(14)と、前記第1のシート及び前記第2のシートの端部を外側へ折り曲げ可能とする折り線部(17)と、を備え、前記吸着保持部は、前記増毛用材料の前記ループ部よりも他端側を吸着保持し、前記増毛用材料(10)との吸着面を平坦に形成し、かつ、複数の微細孔を有することにより、前記増毛用材料(10)との吸着面に平行な方向や吸着面に対する角度が小さい方向への吸着した対象物のずれには、強い吸着力を発揮し、吸着面から対象物を持ち上げて剥離するような、吸着面に対して大きな角度をなす方向への対象物の動きに対する吸着力が弱いこと、を特徴とする増毛用材料の保持具(1,2)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の増毛用材料の保持具において、前記第1のシート(11)に設けられ、前記増毛用材料(10)の前記他端側を粘着保持する帯状の束ね部(15)を有すること、を特徴とする増毛用材料の保持具(1,2)である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
図1は、実施形態の増毛用材料10の保持具1を展開して示した平面図である。
図2は、実施形態の増毛用材料10の保持具1を示す斜視図である。
図3は、実施形態の増毛用材料10の保持具1の増毛作業時の使用状態を示す図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態の増毛用材料10の保持具1は、ループ部10aを有する複数の増毛用材料10を配列して保持する保持具である。保持具1は、第1のシート11、第2のシート12、吸着保持部13、保護部14、束ね部15、連接部16、折り線17、切込み部18等を有している。
ここで、図1及び後述の図7において、理解を容易にするために、XY座標軸を設けている。紙面内左右方向をX方向(紙面内左側をX1側、右側をX2側とする)、紙面内上下方向をY方向(紙面内下側をY1側、紙面内上側をY2側)とする。
以下に、実施形態の増毛用材料10の保持具1の詳細について説明する。
本実施形態では、図1に示すように、第1のシート11及び第2のシート12は、その長辺がY方向に平行であり、短辺がX方向に平行である例を挙げて説明するが、これに限らず、例えば、増毛用材料10の長さや、保持する増毛用材料10の本数に応じて、例えば、長辺がX方向に平行、短辺がY方向に平行な矩形状としてもよいし、正方形としてもよい。
なお、上記の例に限らず、例えば、第2のシート12は、第1のシート11のX2側に連接されていてもよい。
吸着保持部13は、その一方の面に吸着作用を有する樹脂製の層(吸着層)が形成され、他方の面に粘着剤層が形成された帯状の部材により形成されている。吸着保持部13は、粘着剤層により第1のシート11の面1aに接合されおり、他方の吸着作用を有する吸着層上には、増毛用材料10が複数配列され、着脱可能に吸着されて保持されている。このとき、増毛用材料10は、その長手方向が吸着保持部13の長手方向に直交又は交差している。
吸着層は、例えば、複数の微細孔を有するアクリルフォームであり、その微細孔の吸盤作用により、吸着作用を発揮する。そして、この吸着層の吸着力は、特に平滑面に対して強く、粗面に対しては弱いという特徴を有する。
また、吸着層は、吸着面(吸着層の表面)に平行な方向や吸着面に対する角度が小さい方向への吸着した対象物のずれには、強い吸着力を発揮して、そのずれを防止する。しかし、吸着層は、吸着面から対象物を持ち上げて剥離するような、吸着面に対して大きな角度をなす方向への対象物の動きに対する吸着力が弱い。従って、増毛作業者は、吸着された増毛用材料10を不図示の毛取りペン等で吸着保持層13から持ち上げることで、増毛用材料10を軽い力で容易に吸着保持層13から剥離できる。
なお、吸着保持部13は、両面が吸着作用を有するシート状やテープ状の部材を用いて形成してもよい。
図1等では、理解を容易にするために、1組の増毛用材料10は、1本の人工毛髪により形成され、ループ部10aから他方の端部10bへ2本の毛髪が伸びている例を示している。しかし、1組の増毛用材料10を形成する人工毛髪等は、増毛方法等に応じて適宜その本数を変更でき、2本以上の人工毛髪により形成されてもよい。また、図1等では、理解を容易にするために、増毛用材料10が10組配列されている例を示しているが、実際は、50〜100組程度配列されており、その数は適宜選択できる。
ループ部10aと吸着保持部13とは、Y方向において数センチ程度離れている方が、増毛作業時に増毛用材料10を取り出し易くなる。増毛作業を迅速に行う観点から、ループ部10aの下端(他方の端部10b側の端部)から吸着保持部13までの距離(図1に示す寸法d)は、約2〜5cm程度とすることが好ましい。ループ部10aと吸着保持部13との間の距離が、この範囲よりも小さいと、増毛作業時に増毛作業者が増毛用材料10を取り出しにくく、また、この範囲よりも大きいと、図3に示すような増毛作業時に、増毛用材料10のループ部10aが自重により大きく倒れる等して増毛用材料を取り出しにくい。従って、ループ部10aの下端から吸着保持部13までの距離は、上記の範囲が好ましい。
なお、これに限らず、吸着保持部13上に配列される増毛用材料10の本数等によっては、増毛用材料10は、吸着保持部13からループ部10aまでの距離を同一にして、配列してもよい。
なお、これに限らず、増毛用材料10の長さは、適宜変更可能である。ただし、増毛用材料10が、吸着保持部13に保持された状態で、端部10bが第1のシート11のY1側端部からはみ出るほど長い場合、増毛作業時等に、増毛用材料10同士が絡まり、増毛作業が迅速に行えない等の問題が生じやすく、好ましくない。
束ね部15は、長手方向(X方向)の両端部が、第1のシート11の面1aに不図示の粘着剤層や両面テープ等により貼付されている。増毛用材料10は、その端部10b側が第1のシート11と束ね部15の間の空間に通されている。この束ね部15は、増毛用材料10同士の絡みつきやまとわりつき等を抑制する効果を有する。
保護部14は、帯状であり、その幅は、吸着保持部13の幅と同じか、それ以上であることが好ましい。本実施形態では、保護部14の幅は約1cmとなっている。
保護部14は、連接部16に沿って第2のシート12を第1のシート11上へ折り重ねた場合に、吸着保持部13を被覆可能であり、吸着保持部13に対面する面が粗面となっている。
保護部14は、第2のシート12を第1のシート11上へ折り重ねた場合に、増毛用材料10の間に露出する吸着保持部13により吸着される。これにより、保護部14は、増毛用材料10が吸着保持部13に吸着された状態を保護し、増毛用材料10の離脱やズレ、吸着保持部13への埃等の異物の侵入等を防ぐ効果を有する。
また、保護部14は、吸着保持部13に対する面が粗面となっているので、吸着保持部13の保護部14への吸着力が小さく、保護部14の吸着保持部13からの剥離が容易である。従って、増毛用材料10が吸着保持部13に必要以上に強く吸着されることがなく、増毛作業時に、増毛作業者が、増毛用材料10を容易に取り出すことができる。
この封止部19は、例えば、第2のシート12のX1側端部のY1側に設けられているが、この位置は適宜変更でき、例えば、第2のシート12のX1側端部のY方向中央に設けてもよいし、第1のシート11のX2側端部に設けてもよい。
切込み部18は、連接部16の外側(Y2側)に、連接部16の長手方向(Y方向)に平行に形成されている。この切込み部18は、そのY2側端部が第1のシート11及び第2のシート12のY2側端部に達し、Y1側端部が折り線17に達している。
この折り線17及び切込み部18により、保持具1は、図2に示すように、第1のシート11及び第2のシート12の端部11a,12aを折り線17に沿って外側へ折り曲げ可能である。
この状態で、増毛作業者は、増毛用材料10を不図示のピンセットや毛取りペン等により、保持具1から取り出し、被増毛者の頭髪に結び着ける増毛作業を行う。
図4(a)に示すように、第1のシート11及び第2のシート12の所定の位置に、折り線17及び切込み部18、連接部16を形成し、吸着保持部13、保護部14、束ね部15を配置し、適宜固定する。
このとき、吸着保持部13の吸着面(吸着層の表面)に埃等が付着することを防止するために、増毛用材料10を配置する直前まで、吸着保持部13の表面には、不図示の剥離紙が積層されている状態とするとよい。また、束ね部15は、長手方向の一方のみが第1のシート11に接合されている状態である。
そして、増毛用材料10のループ部10aとは反対側の端部10bを束ね部15と第1のシート11との間に束ね、束ね部15の未接合であった端部を不図示の両面テープ等で第1のシート11に接合する。
そして、図5(b)に示すように、封止部19を第1のシート11の面1bに接合する。これにより、増毛用材料保持具1の連接部16とは対向する端部が封止部19で封止される。この状態で、増毛用材料10の保持具1は、輸送、運搬、保管等される。
増毛作業を行う際には、増毛作業者は、折り線17に沿って、第1のシート11及び第2のシート12の端部11a,12aを外側に折り曲げ、図6(a)に示すように、増毛用材料10のループ部10aを露出させる。
このとき、ループ部10aのみが保持具1から露出しており、ループ部10aは、折り線17よりも2〜5センチ程度突出した状態で保持されているので、増毛用材料10の取り出しが容易である。
また、保持具1は、図6(c)に示すように、端部11a,12aを折り曲げた状態で、2つ以上の保持具1を積層して使用してもよい。このとき、一方の保持具1の端部(例えば端部12a)に、重ねられた他方の保持具1の端部(例えば端部11a)が積層された状態となっている。このとき、積層された端部11a及び端部12aは、不図示のクリップ等で挟んで固定してもよい。
また、図6(c)に示すように保持具1を複数重ねて配置する場合、それぞれの保持具1に保持されている増毛用材料10は、1組の毛髪の本数が異なっていたり、材質や色、太さ、長さ等が異なっていてもよいし、同じであってもよい。
さらに、本実施形態の保持具1によれば、吸着保持部13の吸着面上に複数配列されて吸着された増毛用材料10は、保護部14に被覆され、保護されている。この保護部14は、吸着保持部13側の面が粗面であり、吸着保持部13から容易に剥離できるので、増毛用材料10のスムーズな取り出しを妨げることがない。
図7は、別の実施形態の増毛用材料10の保持具2を展開して示した平面図である。
上述した実施形態に限らず、図7に示すような別の実施形態の増毛用材料10の保持具2としてもよい。
この別の実施形態の増毛用材料10の保持具2は、連接部26,封止部29等が異なり、切込み部18を備えていない点以外は、前述の実施形態の保持具1と同様である。従って、前述の実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
また、封止部29は、例えば、図7に示すように、第2のシート12の左右(X方向)両端に設けられている。この封止部29は、連接部26に沿って第2のシート12が第1のシート11に折り重ねられたときに、第1のシート11の面1bに貼り合わされる。そして、この状態で増毛用材料10が輸送、運搬、保管等される。
このような増毛用材料10の保持具2とした場合にも、前述の保持具1と同様に、増毛用材料10に粘着剤等が付着することなく、櫛通りがよく、迅速かつ容易に増毛作業が行える。
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)保護部14は、例えば、スポンジ状等の樹脂製の発泡シート等を用いて形成してもよい。また、保護部14は、吸着保持部13側の面が粗面であれば、他の樹脂製のシート部材等を用いてもよい。
10 増毛用材料
10a ループ部
11 第1のシート
12 第2のシート
13 吸着保持部
14 保護部
15 束ね部
16,26 連接部
17 折り線
18 切込み部
19,29 封止部
Claims (2)
- 縮小可能なループ部を一端に有する増毛用材料を複数配列して保持する増毛用材料の保持具であって、
略矩形状である第1のシートと、
前記第1のシートに連接部によって連接され、前記連接部に沿って前記第1のシートに折り重ねられる前記第2のシートと、
前記第1のシートに設けられ、前記増毛用材料を吸着して着脱可能に保持する帯状の吸着保持部と
前記第1のシート及び前記第2のシートの端部を外側へ折り曲げ可能とする折り線部と、
を備え、
前記吸着保持部は、
前記増毛用材料の前記ループ部よりも他端側を吸着保持し、前記増毛用材料との吸着面を平坦に形成し、かつ、複数の微細孔を有することにより、前記増毛用材料との吸着面に平行な方向や吸着面に対する角度が小さい方向への吸着した対象物のずれには、強い吸着力を発揮し、吸着面から対象物を持ち上げて剥離するような、吸着面に対して大きな角度をなす方向への対象物の動きに対する吸着力が弱いこと、
を特徴とする増毛用材料の保持具。 - 請求項1に記載の増毛用材料の保持具において、
前記第1のシートに設けられ、前記増毛用材料の前記他端側を粘着保持する帯状の束ね部を有すること、
を特徴とする増毛用材料の保持具。
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