JP3156886U - コーナークリップ - Google Patents
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Abstract
【課題】環境にやさしい紙素材で構成され、簡単な操作で用紙を綴じることのできるコーナークリップを提供する。【解決手段】本コーナークリップは、用紙の角部を用紙挿入部に挿入して、綴じることのできるコーナークリップであって、用紙挿入部2は、斜辺を開口部3とし、直角を挟む隣辺を封止部4a、4bとした直角三角形状袋に形成され、開口部3である斜辺には、用紙挿入部の構成部材を延長して形成した一対の用紙挟持部5a、5bが設けられ、該用紙挟持部は、開口部3の斜辺もしくはその近傍を折曲部6a、6bとして、共に用紙挿入部の内部へ折り込まれ、用紙挟持力が付勢されていることを特徴とするものであり、構成部材は紙素材であり、さらに隣辺には見出し部10が設けられていることが好ましい。【選択図】図3
Description
本考案は書類、コピーなどの複数の用紙を綴じることのできるクリップに係る技術分野に関する。
書類、コピーなどの複数の用紙を綴じるには、ステープラーを用いる他、各種のクリップが用いられる。クリップとしては、金属やプラスチックの線材を用いたゼムクリップ、バネを利用した目玉クリップ、鋼板を利用したダブルクリップなど、その構成部材の弾性力を利用して、用紙を挟持するものが用いられている。そして多くの場合、用紙の上部の角部を挟持して綴じるのが一般的である。
これらのクリップは金属やプラスチック製であり、書類を廃棄するに際しては、クリップを書類から外す必要があった。そのため、クリップを構成する部材として、板紙などの紙素材を用いたクリップも提案されている。特許文献1には、書類などの用紙の角部を三角袋状のクリップ本体に挿入して使用する紙製のコーナークリップが提案されている。このコーナークリップでは、用紙の角部を三角状に折り曲げ、クリップ本体に挿入し、この折り曲げた部分を、クリップ本体の袋内部に設けた掛け止め部に引っ掛けて留めるものである。このコーナークリップでは、用紙の角部を引っ掛けるには大変面倒であり、使いづらいものであった。このような使いづらさを解消するために、特許文献2には用紙の挿入部を袋状とせず、三角形状の表シートと帯状の裏シートとを繋げ、用紙の挿入部以外にも開放部を設けることで、折り曲げられた用紙の角部を裏シートに留め易くしているが、留める用紙の角部を折り曲げなくてはならないのは、特許文献1と同様である。
特許文献3には、特許文献1の欠点を解消するために、台形状基盤部の上底に頭部を設け、底角が45度の両側辺に腕部を設けたシート片とし、クリップする用紙の角部を台形状基盤部に重ね合わせた後、頭部と腕部とを折り曲げて、用紙を綴じることのできるクリップが提案されている。しかし、このクリップでも、用紙を綴じるためには、用紙をセットした後に、折り曲げ操作が必要である。
このため、環境にやさしい紙素材により構成され、簡単な操作で用紙を綴じることのできるコーナークリップが、実用化されている例は少ないのが実情である。
本考案の課題は、環境にやさしい紙素材で構成され、簡単な操作で用紙を綴じることのできるコーナークリップを提案することである。
本考案のコーナークリップは、用紙の角部を用紙挿入部に挿入して、綴じることのできるコーナークリップであって、用紙挿入部は、斜辺を開口部とし、直角を挟む隣辺を封止部とした直角三角形状袋に形成され、開口部である斜辺には、用紙挿入部の構成部材を延長して形成した一対の用紙挟持部が設けられ、該用紙挟持部は、開口部の斜辺もしくはその近傍を折曲部として、共に用紙挿入部の内部へ折り込まれ、用紙挟持力が付勢されていることを特徴とするものである。
そして、コーナークリップの構成部材は板紙などの紙素材であることが好ましく、さらに、封止部である隣辺には、用紙挿入部の構成部材を延長して形成した見出し部が設けられていることが好ましい。
また、本考案のコーナークリップにおいて、一対の用紙挟持部のそれぞれの折曲部の位置がずれていることが好ましい。これは、折曲部の位置をずらすことで、開口部の一方を前方にせり出した形状としたものである。
また、用紙挟持部の用紙挿入面に滑り止め加工が施されていることが好ましく、この滑り止め加工は表面に多数の突起部もしくは軟質部材層を設けるか、または突起部および軟質部材層を設けることで行われることが好ましい。ここで、多数の突起部は各々が独立した形状であっても、線や格子などの連続した形状であってもよい。
本考案のコーナークリップでは、用紙挿入部の内部に折り込まれた一対の用紙挟持部が互いに対面して押し合い、用紙挟持力が付勢されている。そのため、用紙の角部を用紙挿入部に挿入するだけで用紙を綴じることができる。また、コーナークリップの構成部材を板紙などの紙素材とすることにより、好適な用紙挟持力を付勢できると共に、綴じた用紙を廃棄、リサイクルするに際しても、クリップを取り外すことなく一緒に処分することが可能となる。
さらに、構造部材を延長して見出し部を形成することで、綴じた書類の見出しを付属させることができる。さらに、書類などの用紙の角を綴じる際にも、この見出し部をつまんで操作をすることができ、用紙の挿入がスムーズにできる。そして、用紙挿入部の開口部の一方がせり出した形状となっているために、この用紙の挿入がさらに容易にできる。
また、用紙挿入面に滑り止め加工を施すことにより、綴じた用紙をより確実に挟持し、抜け落ちるのを防止することができる。
以下本考案の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本考案実施例のコーナークリップ1の平面図であり、図2は側面図であり、図3は斜視図である。図4は図3におけるA−A線断面図である。これらの図で示される実施例のコーナークリップ1は、直角三角形状の袋に形成されている用紙挿入部2と、矩形の見出し部10とからなっている。用紙挿入部2は、斜辺を開口部3とし、直角を挟む隣辺をそれぞれ封止部4aおよび4bとして、形成されている。開口部3の斜辺には、用紙挿入部2の構成部材を延長して、三角形のフラップ状に形成した一対の用紙挟持部5aおよび5bが設けられている。この用紙挟持部5aおよび5bは、開口部3の斜辺とその近傍の折曲部6aおよび6bにて折り曲げられ、共に用紙挿入部2の内部に折り込まれ、図4に示すように用紙挟持部5a、5bは、用紙挿入部2の内部で互いに押し合う構造になっている。
この実施例では、構造部材として紙素材である板紙を使用し、封止部4aは構造部材の折り曲げ部で形成され、封止部4bは隣辺外側に隣接する貼合面11を接着貼合した境界で形成され、用紙挿入部2を形成している。そして、用紙挿入部2の内部にて、折曲部6aと6bとにおける折り曲げの反発力を利用し、用紙挟持部5aと5bとが互いに押し合う構造にして、用紙挟持力を付勢している。
図5は、この実施例のコーナークリップ1の構成部材の展開図と作成方法の説明図である。(a)に示す展開図において、用紙挟持部5aと5bとは、それぞれ折り線7aと7bに沿って矢印に示すように内側に折り曲げられる。折り線7aと7bとに沿った折曲部は、それぞれ、図1〜4における開口部3の折曲部6aと6bとに相当する。ついで(b)に示すように、折り線8に沿って、矢印に示すように折り曲げ、頂点Yと頂点Zとを重ね、境界線9にて区切られる貼合面11同士を重ねて、接着剤などで貼り合わせる。この操作により作成されるコーナークリップでは、折り線8に沿った折曲部は封止部4aに相当し、貼合面11を区切る境界線9は封止部4bに相当する。貼合面11は貼り合わされて、見出し部10となる。
また、折り線7aは用紙挿入部2の斜辺に相当する直線XZと一致するが、折り線7bは斜辺に相当する直線XYとずれた位置となっている。そして、用紙挟持部5aと5bとが、用紙挿入部2の内部では、図1〜4に示すような同じ位置となるように、用紙挟持部5aの大きさと位置とを調整している。したがって、用紙挿入部2の内部では、用紙挟持部5aと5bとは同じ位置となっているが、開口部3では、折曲部6aと6bとは、ずれた位置となり、折曲部6bが前方にせり出す形状となっている。開口部3の形状が、このように一方がせり出す形状とすることにより、綴じる用紙の挿入が容易になる。
この実施例では、見出し部10を設け、この部分で貼合し隣辺を封止したが、見出し部を設けない場合には、図5における、貼合面11の一方を切り取り、貼合面11を継ぎしろとして境界線9に沿って折り曲げ、接着剤などで貼合することで、この折曲部を封止部4bとすることもできる。また、用紙挟持部5aと5bとは三角形としたが、この形状は特に限定されず、半円状、半楕円状、台形状など、フラップ状に形成され、直角三角形状の用紙挿入部2の中に折り込むことのできる形状であればよい。
図6にコーナークリップの別の実施例を示した。この実施例は図1の実施例と鏡面対象の構造となっており、見出し部10が鏡面対照の隣辺に設けられている。そのため、図1に示す実施例のコーナークリップは、見出し部を用紙の側部に付ける場合には、用紙の右上角で綴じ、見出し部を用紙の上部に付ける場合には、用紙の左上角で綴じるタイプとしている。それに対して、図6に示す実施例のコーナークリップは、見出し部を用紙の側部に付ける場合には、用紙の左上角で綴じ、見出し部を用紙の上部に付ける場合には、用紙の右上角で綴じるタイプである。しかし、このコーナークリップの使用方法は一例であって、この使用方法に限られるものではなく、用紙の角部を用紙挿入部2に挿入すれば用紙を綴じることができる。
さらに、図6の実施例では、用紙挿入面に滑り止め加工がなされた用紙挟持部5cおよび5dが、開口部3の折曲部6aおよび6bにて用紙挿入部2の内部に折り曲げられている。図7は図5と同様に、図6に示すコーナークリップの作成説明図であり、点による塗りつぶし部分は滑り止め加工がしてある部分を示し、折り線8に沿って、矢印に示すように折り曲げることで、用紙挿入面に滑り止め加工が施された用紙挟持部5cおよび5dとすることができる。このような滑り止め加工を施すことにより、綴じる用紙をより確実に挟持し、抜け落ちるのを防止している。
この滑り止め加工は、表面に多数の突起部もしくは軟質部材層を設けるか、または突起部および軟質部材層を設けることで行うことができる。表面に多数の突起物を設けるにはコーナークリップの構成部材にエンボス加工を施してもよいし、別途に加工した部材を、用紙挿入面に貼り合わせて設けることができる。突起部の形状は、半円状、円錐状、角錐状、柱状や、突起部が連続した線状、格子状など特に限定されず、多数の突起部が設けられておればよい。軟質部材としては、天然ゴムやジエン系ゴム、ウレタンゴム、シリコンゴムなど各種の合成ゴムのほか、可塑剤を含有する軟質プラスチックも用いることができ、これらの素材を溶解したり、分散懸濁させたりした溶液を、表面に塗布・乾燥し、軟質部材層を形成することができる。また、この溶液に不溶性の粒状物を存在させて、表面に塗布・乾燥することにより、軟質部材層と多数の突起物を同時に設けることもできる。また、軟質部材で作成した粒状物を、表面に散布接着して、軟質突起物を設けてもよい。
本考案のコーナークリップの構成部材は、前述のように好適な用紙挟持力を付勢できると共に、綴じた用紙の廃棄が容易にできるためには、板紙などの紙素材が好ましい。しかし、折り曲げ可能で、腰があり、折り曲げた場合に反発力を有するシート素材であれば、紙素材に限らず使用することができる。本考案に好ましく用いられる板紙としては、マニラボールや白ボールなどの白板紙、黄板紙、チップボール、色板紙、段ボール原紙などであり、さらに段ボール原紙から製造される段ボールシートでもマイクロフルートなどが使用できる。これらは塗工紙、非塗工紙のいずれでも使用でき、さらには表面に絞りを入れたり、印刷したりしたものも好ましく用いることができる。これらの板紙としては、厚さは特に限定されないが、坪量160〜600g/m2の範囲が好ましく、特に好ましいのは坪量190〜310g/m2の範囲のものである。
板紙などの紙素材以外の素材も、前記のような特性をもつシート素材として、各種のプラスチックシートを用いることができる。好ましいプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、酢酸セルロース、ポリカーボネートなどである。シートの厚さは限定されないが、0.1〜0.5mmの範囲が好ましく用いられる。0.1mmより薄い場合には、腰が弱く、用紙挟持力に劣り、0.5mmを超える厚さでは折り曲げ加工に支障が多い。また、プラスチックシートを用いた場合には、コーナークリップ本体を透明にすることができ、コーナークリップで覆われた書類の文字などが判読可能となる。さらに、その他のシート素材として、各種繊維による不織布も、バインダーにより硬化された硬質タイプのものが使用できる。
板紙などの紙素材やプラスチックシートでコーナークリップを作成するには、これらの板紙やシートなどから、前述のように図5で示した展開図で示したように原紙を打ち抜き、折り曲げ加工と貼合加工を施すことにより作成できる。この打ち抜きに際して、図5で示した各折り線は、罫線加工を行っておくことで、折り曲げ、貼合加工が容易にできる。この場合に、折り曲げ加工は施さないが、見出し部10を構成する貼合面12の境界線9にも罫線加工を行っておくことが好ましい。
本考案のコーナークリップは板紙やプラスチックシートにより構成されているため、このコーナークリップを用いて綴じた用紙を運搬や長期の保存に供するために、このクリップの上から、さらに既存のクリップ手段であるステープラーで綴じたり、穴を開けて既存の止具により綴じたりすることもできる。
本考案のコーナークリップは書類、コピーなどの用紙を綴じるのに好ましく用いられるが、サービスカード類やOHPシートなどのプラスチックシートを綴じるのにも用いることができる。
1 コーナークリップ
2 用紙挿入部
3 開口部
4a、4b 封止部
5a、5b、5c、5d 用紙挟持部
6a、6b 折曲部
7a、7b、8 折り線
9 境界線
10 見出し
11 貼合面
X、Y、Z 頂点
2 用紙挿入部
3 開口部
4a、4b 封止部
5a、5b、5c、5d 用紙挟持部
6a、6b 折曲部
7a、7b、8 折り線
9 境界線
10 見出し
11 貼合面
X、Y、Z 頂点
Claims (7)
- 用紙の角部を用紙挿入部に挿入して、綴じることのできるコーナークリップであって、用紙挿入部は、斜辺を開口部とし、直角を挟む隣辺を封止部とした直角三角形状袋に形成され、開口部である斜辺には、用紙挿入部の構成部材を延長して形成した一対の用紙挟持部が設けられ、該用紙挟持部は、開口部の斜辺もしくはその近傍を折曲部として、共に用紙挿入部の内部へ折り込まれ、用紙挟持力が付勢されていることを特徴とするコーナークリップ。
- 請求項1に記載のコーナークリップにおいて、構成部材が紙素材であることを特徴とするコーナークリップ。
- 請求項1もしくは2に記載のコーナークリップにおいて、封止部である隣辺には、用紙挿入部の構成部材を延長して形成した見出し部が設けられていることを特徴とするコーナークリップ。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のコーナークリップにおいて、一対の用紙挟持部のそれぞれの折曲部の位置がずれていることを特徴とするコーナークリップ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のコーナークリップにおいて、用紙挟持部の用紙挿入面に滑り止め加工が施されていることを特徴とするコーナークリップ。
- 請求項5に記載のコーナークリップにおいて、用紙挿入面に多数の突起部を設けることにより、滑り止め加工が施されていることを特徴とするコーナークリップ。
- 請求項5もしくは6に記載のコーナークリップにおいて、用紙挿入面に軟質部材層を設けることにより、滑り止め加工が施されていることを特徴とするコーナークリップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009007915U JP3156886U (ja) | 2009-11-06 | 2009-11-06 | コーナークリップ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009007915U JP3156886U (ja) | 2009-11-06 | 2009-11-06 | コーナークリップ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USD892929S1 (en) | 2019-06-06 | 2020-08-11 | James Siggens | Page marker |
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2009
- 2009-11-06 JP JP2009007915U patent/JP3156886U/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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USD892929S1 (en) | 2019-06-06 | 2020-08-11 | James Siggens | Page marker |
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