JP3187306U - 携帯用使い捨て埃取り具 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の手に装着されるように環状に構成されると共に、携帯性を損なうことなく、従来製品と比較して、より多くの埃を除去できる携帯用使い捨て埃取り具を提供する。
【解決手段】両方の主面の各々に粘着層が形成された矩形又は略矩形のベースシート体を環状にした埃取り具10である。埃取り具10の表側及び裏側は、剥離可能な保護層23a,23bで覆われている。一対の折り目11a,11bが形成されていることで、埃取り具10は、カード状に押し潰し可能である。一方の折り目11aの両側にある領域を部分的に残して、表側の保護層23aは剥離可能に構成されている。折り目11aに沿って埃取り具10を裂いた後、表側の保護層23aの折り目11aの両側にあった領域を剥離し、これら領域に覆われていた粘着層どうしを接着することで、表と裏が反転した状態で再度環状に構成される。
【選択図】図1

Description

本考案は、衣服などに付着した埃や塵などを除去する携帯用使い捨て埃取り具に関する。
衣服、ソファーやカーペットなどに付着した埃や塵などを除去する携帯用使い捨て埃取り具として、粘着層が形成されたベースシート体を有するものが、従来より広く使用されている。このような使い捨て埃取り具の中には、使い勝手を向上させるべく、使用者の手に装着されるように構成されたものが存在している。
例えば、実開平5−21865号には、表面に粘着層を有する無端ベルト状のベースシート体と、当該ベースシート体の表面に張り合わされた保護シートとからなり、ベースシート体及び保護シートの押圧収納状態がカード型となるように構成し、ベースシート体に指を挿入すると共に、保護シートをその一端部から剥離してベースシート体の粘着層に塵埃を付着させるカード型埃除去具が開示されている(特許文献1)。
実開平6−136761号には、樹脂材等からなり手を挿入可能な開口を有する袋部として形成した本体と、この本体の両面又は少なくてもいずれかの一面に塗布した粘着剤と、この粘着剤の上面に剥離可能として配置した剥離紙とを具備した携帯用ほこり取り具が開示されている(特許文献2)。
特開平10−211158号には、シート本体の一面に形成された粘着面に着離可能に剥離シートが設けられているとともに、シート本体のもう一方の面には密接状態に表面シートが重ねられてその両端部が接着されて設けられており、シート本体と表面シートとを離反させることにより手指の挿入可能な筒状体に変形するシート状塵取り具が開示されている(特許文献3)。
実開平5−21865号 実開平6−13761号 特開平10−211158号
使い捨て埃取り具の使用寿命を長くするためには、埃取り具によって除去できる埃や塵を、できるだけ多くすることが好ましい。しかしながら、このために埃取り具の粘着面の面積を大きくすると、埃取り具が大きくなって、携帯性を悪化させてしまう。
本考案は、上記の問題を解決するものであって、使用者の手に装着されるように環状に構成されると共に、携帯性を損なうことなく、従来製品と比較してより多くの埃や塵を除去できる携帯用使い捨て埃取り具を提供する。
本考案の携帯用使い捨て埃取り具は、両方の主面の各々に粘着層が形成された矩形又は略矩形のベースシート体を環状にした携帯用使い捨て埃取り具であって、前記埃取り具の表側及び裏側は、剥離可能な保護層で覆われており、幅方向に沿った一対の折り目が形成されていることで、前記埃取り具は、カード状に押し潰し可能であり、前記一方の折り目の両側にある領域を部分的に残して、表側の保護層は剥離可能に構成されている。
本考案の携帯用使い捨て埃取り具は、前記一方の折り目に沿って前記埃取り具を裂いた後、前記一方の折り目の両側にあった前記表側の保護層の領域を剥離し、剥離した領域に覆われていた粘着層どうしを接着することで、表と裏が反転した状態で再度環状に構成される。
本考案の携帯用使い捨て埃取り具では、前記表側の保護層の他方の折り目の両側にある領域は、前記他方の折り目を境にして別個に剥離できてよい。
本考案の携帯用使い捨て埃取り具では、裏側の保護層の他方の折り目の両側にある領域は、前記他方の折り目を境にして別個に剥離できてよい。
本考案のベースシート体は、上述した本考案の埃取り具を作製するのに使用されるベースシート体であって、前記ベースシート体の両面の粘着層は、剥離可能な第1保護シート部と第2保護シート部で夫々覆われており、前記ベースシート体の一端側にて、前記第1保護シート部を部分的に剥離し、前記ベースシート体の前記一端側又は他端側にて、前記第2保護シート部を部分的に剥離し、露出した粘着層どうしを接合する。
本考案のベースシートでは、前記第1保護シート部は、前記一方の折り目の両側にある領域に対応した部分的に剥離可能な領域を有している。
本考案の携帯用使い捨て埃取り具は、一方の主面の各々に粘着層が形成された矩形又は略矩形のベースシート体を環状にして形成されており、埃取り具の表側及び裏側は、剥離可能な保護層で覆われている。一方の折り目の両側にある領域を部分的に残して表側の保護層を剥離することで、粘着層の露出した部分を用いて衣服などの埃や塵が取り除かれる。
粘着層の露出部分の粘着力が低下すると、一方の折り目に沿って埃取り具を裂いた後、表側の保護層の部分的に残されていた領域を剥離する。そして、これらの領域に覆われていた粘着層どうしを接着することで、埃取り具は、表と裏が反転した状態で再度環状に構成される。これにより、裏側に位置していた粘着層を用いて埃や塵が取り除くことが可能となる。このようにして、本考案によれば、上記の特許文献に開示されているような従来製品とほぼ同じ大きさで、従来製品と比較して約2倍の量の埃や塵を取り除くことができる。
本考案の実施例の埃取り具の斜視図である。 図2(a)及び図2(b)は、本考案の実施例の埃取り具を作製するのに使用されるベースシート体の平面図及び底面図である。 図3は、長手方向に沿って破断した図2のベースシート体の断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、本考案の実施例の埃取り具の使用方法を模式的に説明する説明図である。 本考案の実施例の埃取り具の斜視図である。 図6は、本考案の実施例の埃取り具の使用方法を模式的に説明する説明図である。 再構成後における本考案の実施例の埃取り具の斜視図である。 図8(a)及び図8(b)は、本考案の実施例の埃取り具の使用方法を模式的に説明する説明図である。 図9(a)及び図9(b)は、本考案の第2実施例に係るベースシート体の平面図及び底面図である。 図10は、長手方向に沿って破断した図9のベースシート体の断面図である。
本考案の携帯用使い捨て埃取り具を、図を用いて詳細に説明する。図1は、本考案の一実施例である携帯用使い捨て埃取り具(10)の斜視図である。埃取り具(10)は、粘着層が形成された矩形のベースシート体を環状にすることで構成されており、埃取り具(10)の内側に3本程度の指(図1にて1点鎖線で示す。他の図においても同様)を挿入することで、使用者の手に装着される。埃取り具(10)の表側及び裏側は、剥離可能な保護層で覆われている。
埃取り具(10)には、幅方向に沿った一対の折り目(11a)(11b)が、周方向に埃取り具(10)を2分するように形成されている。それら折り目(11a)(11b)で画定された2つの部分どうしが合わさるようにカード状に押し潰すことで、埃取り具(10)は、携帯に適した形態にされる。
図2(a)及び図2(b)は、図1に示す埃取り具(10)を作製するのに使用されるベースシート体(20)の平面図及び底面図を夫々示しており、図3は、長手方向に沿って破断したベースシート体(20)の断面図を示している。埃取り具(10)が使い捨てであることから、ベースシート体(20)は、紙で形成されるのが好ましい。しかしながら、本考案の作用効果が得られる限りにおいて、ベースシート体(20)の材質は限定されず、例えば合成樹脂が使用されてもよい。なお、ベースシート体(20)の引き裂き強度は、人が折り目(11a)に沿って埃取り具(10)を裂くことが可能な大きさになっている。
ベースシート体(20)は、両方の主面、つまり上面及び下面を覆う粘着層(21a)(21b)を備えている。粘着層(21a)(21b)を形成するために使用される粘着剤は、衣服などの埃や塵を付着させるのに適したものであればよく、例えば、アクリル系やポリイソブチレン系粘着剤が、粘着層(21a)(21b)を形成するために使用されてよい。
ベースシート体(20)の上面側の粘着層(21a)には矩形の第1保護シート部(23a)が、下面側の粘着層(21b)には矩形の第2保護シート部(23b)が貼着されている。第1及び第2保護シート部(23a)(23b)は、粘着層(21a)(21b)に剥離可能に貼着されている。本実施例では、第1及び第2保護シート部(23a)(23b)の各々は、紙や合成樹脂などで形成された基材と、基材の一方の主面に剥離剤をコーティングすることで形成された付着層とを備えている1枚のシート状の部材で構成されている。剥離剤で形成された付着層を、粘着層(21a)(21bと接触させることで、第1及び第2保護シート部(23a)(23b)は剥離可能に貼着される。剥離剤には、例えば、一般的なシリコーン系の剥離剤が使用される。
ベースシート体(20)の上面側の第1保護シート部(23a)は、主として、本考案における埃取り具(10)の表側の保護層を構成する。図2(a)に示すように、ベースシート体(20)の上面側の第1保護シート部(23a)は、幅方向に沿って形成された4本のミシン目(25a-d)によって、5つの領域に区分されている。符号1−1で示した領域は、第1保護シート部(23a)の一方の端部に位置しており、ベースシート体(20)を環状にして、図1に示した埃取り具(10)を得る際に取り除かれる。符号2及び符号3で示した領域は夫々、埃取り具(10)を用いて、衣服などに付着した埃や塵などを除去する際に取り除かれる。符号4−1及び符号4−2で示した領域は、後述するように、表と裏を反転させて埃取り具(10)を再構成する際に取り除かれる。
ベースシート体(20)の下面側の第2保護シート部(23b)は、主として、本考案における埃取り具(10)の裏側の保護層を構成する。図2(b)に示すように、ベースシート体(20)の下面側の第2保護シート部(23b)は、幅方向に沿って形成された2本のミシン目(27a-b)によって、3つの領域に区分されている。符号1−2で示した領域は、第1保護シート部(23a)の他方の端部に位置しており、ベースシート体(20)を環状にして埃取り具(10)を得る際に取り除かれる。符号5及び符号6で示した領域は夫々、後述するように再構成された埃取り具(10)を用いて、衣服などに付着した埃や塵などを除去する際に取り除かれる。
第1保護シート部(23a)と第2保護シート部(23b)の幅及び長さは、ベースシート体(20)の幅及び長さと同じにされている。本実施例では、第1保護シート部(23a)の領域1−1、4−1及び4−2と、第2保護シート部(23b)の領域1−2とは、(ベースシート体(20)の長手方向に沿った)同じ長さL1にされている。第1保護シート部(23a)の領域2及び領域3は、同じ長さL2にされている。第2保護シート部(23b)の領域5及び領域6は、同じ長さL1+L2にされている。例えば、長さL1は、7〜10mm程度にされ、長さL2は、長さL1の7〜10倍程度の値にされてよい。
図3に示すように、第1保護シート部(23a)のミシン目(25b)の直下に、第2保護シート部(23b)のミシン目(27b)が配置されており、第1保護シート部(23a)のミシン目(25d)の直下に、第2保護シート部(23b)のミシン目(27a)が配置されている。そして、第1保護シート部(23a)の領域4−1の下方に、第2保護シート部(23b)の領域1−2が配置され、第1保護シート部(23a)の領域2及び領域3の下方に、第2保護シート部(23b)の領域5及び領域6が夫々配置されている。図3は、ベースシート体(20)の断面図を模式的に示したものであり、ベースシート体(20)、粘着層(21a)(21b)、第1及び第2保護シート部(23a)(23b)の厚さは、説明上、強調されて大きく図示されていることに留意のこと。
ベースシート体(20)を用いて埃取り具(10)を作製する工程は、例えば、以下の通りである。まず、第1保護シート部(23a)の領域1−1と、第2保護シート部(23b)の領域1−2とを取り除いて、粘着層(21a)(21b)を部分的に露出させる。そして、ベースシート体(20)を曲げて、第1保護シート部(23a)の領域1−1の下にあった粘着層(21a)の領域と、第2保護シート部(23b)の領域1−2の下にあった粘着層(21b)の領域とを貼り合わせて、接合する。次に、第1保護シート部(23a)のミシン目(25d)(又は第2保護シート部(23b)のミシン目(27a))に沿ってベースシート体(20)に折り目(11a)を付け、さらに、第1保護シート部(23a)のミシン目(25b)(又は第2保護シート部(23b)のミシン目(27b))に沿ってベースシート体(20)に折り目(11b)を付けることで、埃取り具(10)が完成する。折り目(11a)(11b)は、第1保護シート部(23a)が山側となるように付けられる。第1保護シート部(23a)の領域2と領域3は、ミシン目(25b)、つまり折り目(11b)を境にして別個に剥離できる。第2保護シート部(23b)の領域5と領域6は、ミシン目(27b)、つまり折り目(11b)を境にして別個に剥離できる。なお、説明した上記の工程の順序は、変更されてよい。
次に、埃取り具(10)の使用方法について説明する。まず、図1に示すように、埃取り具(10)の内側に複数の指を挿入することで、第1保護シート部(23a)の領域2が手のひら側に配置されるように、埃取り具(10)が手に装着される。次に、図4(a)に示すように、第1保護シート部(23a)の領域2を取り除くことで、当該領域2の下にある粘着層(21a)の領域を露出させる。そして、粘着層(21a)の露出部分を、手入れ対象である衣服、ソファーやカーペットなどの表面に押し当てることで、手入れ対象に付着していた埃や塵を、粘着層(21a)に付着させる。
手入れ対象への押し当てを繰り返すことで、第1保護シート部(23a)の領域2の下にあった粘着層(21a)の領域の粘着力が低下し、当該領域が埃などを十分に付着できなくなると、図5に示すように、第1保護シート部(23a)の領域3が手のひら側に配置されるように、埃取り具(10)が手に装着される。次に、図4(b)に示すように、第1保護シート部(23a)の領域3を取り除くことで、当該領域3の下にある粘着層(21a)の領域を露出させる。そして、粘着層(21a)の露出部分が、手入れ対象に繰り返し押し当てられる。
第1保護シート部(23a)の領域2及び領域3が取り除かれると、埃取り具(10)の表側には、折り目(11a)の両側にある第1保護シート部(23a)の領域4−1と領域4−2とが残される。領域4−1と領域4−2は、ミシン目(25d)で区分されており、そのミシン目(25d)に沿って一方の折り目(11a)が形成されている。手入れ対象への押し当てを繰り返すことで、第1保護シート部(23a)の領域3の下にあった粘着層(21a)の領域の粘着力が低下し、当該領域が埃などを十分に付着できなくなると、図6に示すように、折り目(11a)に沿って埃取り具(10)を裂いて帯状にした後、第1保護シート部(23a)の領域4−1と領域4−2を取り除く。そして、帯状にされた埃取り具(10)を曲げて、第1保護シート部(23a)の領域4−1の下にあった粘着層(21a)の領域と、領域4−2の下にあった粘着層(21a)の領域とを貼り合わせて、接合する。そして、折り目(11b)の両側の部分に力を加えて、第2保護シート部(23b)が山側になるように折り目(11b)を再形成することで、図7に示すように埃取り具(10)が再構成される。折り目(11b)の両側の部分が合わさるように、カード状に押し潰すことで、再構成された埃取り具(10)も、携帯に適した形態にされる。
再構成された埃取り具(10)の内側に指を挿入することで、図7に示すように、第2保護シート部(23b)の領域5が手のひら側に配置されるように、埃取り具(10)が手に装着される。次に、図8(a)に示すように、第2保護シート部(23b)の領域5を取り除くことで、当該領域5の下にある粘着層(21b)の領域を露出させる。そして、粘着層(21b)の露出部分を、手入れ対象の表面に押し当てることで、手入れ対象に付着していた埃や塵が、粘着層(21b)に付着する。
手入れ対象への押し当てを繰り返すことで、第2保護シート部(23b)の領域5の下にあった粘着層(21b)の領域の粘着力が低下し、当該領域が埃などを十分に付着できなくなると、第2保護シート部(23b)の領域6が手のひら側に配置されるように、埃取り具(10)が手に装着される。次に、図8(b)に示すように、第2保護シート部(23b)の領域6を取り除くことで、当該領域6の下にある粘着層(21b)の領域を露出させる。そして、粘着層(21b)の露出部分が、手入れ対象に繰り返し押し当てられる。第2保護シート部(23b)の領域6の下にある粘着層(21b)の領域の粘着力が低下して、当該領域が埃などを十分に付着できなくなると、埃取り具(10)は廃棄される。
説明した埃取り具(10)の使用方法は、あくまで一例であって、例えば、第1保護シート部(23a)の領域3に保護されていた粘着層(21a)の領域を使用した後に、領域2に保護されていた粘着層(21a)の領域が使用されてよい。また、第2保護シート部(23b)の領域6に保護されていた粘着層(21b)の領域を使用した後に、領域5に保護されていた粘着層(21b)の領域が使用されてよい。
埃取り具(10)から除去された第1保護シート部(23a)の領域2は、領域2に保護されていた粘着層(21a)の領域に十分に付着力がある状態にて、埃取り具(10)の使用を中断又は終了する場合には、粘着層(21a)の領域に戻されてよい。第1保護シート部(23a)の領域3、第2保護シート部(23b)の領域5及び領域6についても同様である。
埃取り具(10)から除去された第1保護シート部(23a)の領域2及び領域3は、これら領域に保護されていた粘着層(21a)の領域の使用が完了した後に、或いは、埃取り具(10)の表裏を反転させる際に、当該粘着層(21a)の領域に戻されてもよい(ある程度の付着力が残っている場合には、可能である)。これによって、図7に示すように、再構成後の埃取り具(10)を手に装着した場合にて、使用後の粘着層(21a)が、使用者の指に直接接触しなくなる。また、カード状にして携帯する又は保管する場合にて、残存していた粘着力で、第1保護シート部(23a)の領域2及び領域3に保護されていた粘着層(21a)の領域が引っ付く事態が防止される(しかしながら、仮に、引っ付いたとしても、粘着力が小さいことから、再構成後の埃取り具(10)の使用には問題を生じない)。
ベースシート体(20)の折り目(11a)が形成される箇所には、つまり、ミシン目(25d)及びミシン目(27a)に沿って、ミシン目が形成されていてもよい。これにより、埃取り具(10)を裂くことが容易になる。
図9(a)及び図9(b)は、本考案の第2実施例である埃取り具を作製するのに使用されるベースシート体(20)の平面図及び底面図である。図10は、長手方向に沿って破断した図9のベースシート体(20)の断面図である。
図9(a)に示すように、ベースシート体(20)の上面側の第1保護シート部(23a)は、幅方向に沿って形成された4本のミシン目(25a-d)によって、5つの領域に区分されている。符号1−1で示した領域は、ベースシート体(20)の一方の端部側に位置しており、ベースシート体(20)を環状にして埃取り具を得る際に取り除かれる。符号2及び3で示した領域は夫々、埃取り具を用いて、衣服などに付着した埃や塵などを除去する際に取り除かれる。符号4−1及び4−2で示した領域は夫々、表裏を反転させて埃取り具を再構成する際に取り除かれる。
図9(b)に示すように、ベースシート体(20)の下面側の第2保護シート部(23b)は、幅方向に沿って形成された3本のミシン目(27b-d)によって、3つの領域に区分されている。符号1−2で示した領域は、ベースシート体(20)の一方の端部側に位置しており、ベースシート体(20)を環状にして埃取り具を得る際に取り除かれる。符号5及び6で示した領域は夫々、再構成した埃取り具を用いて、衣服などに付着した埃や塵などを除去する際に取り除かれる。なお、ミシン目(27a)は、埃取り具を裂くことが容易になるように形成されている。
図10に示すように、第1保護シート部(23a)のミシン目(25a)の直下に、第2保護シート部(23b)のミシン目(27d)が配置されており、第1保護シート部(23a)のミシン目(25b)の直下に、第2保護シート部(23b)のミシン目(27c)が配置されている。さらに、第1保護シート部(23a)のミシン目(25c)及びミシン目(25d)の直下に、第2保護シート部(23b)のミシン目(27b)及びミシン目(27a)が夫々配置されている。そして、第1保護シート部(23a)の領域4−1の下方に、第2保護シート部(23b)の領域1−2が配置され、第1保護シート部(23a)の領域2及び領域3の下方に、第2保護シート部(23b)の領域5及び領域6が夫々配置されている。
第2実施例のベースシート体(20)を用いて埃取り具を作製する工程は、例えば、以下の通りである。まず、第1保護シート部(23a)の領域1−1と、第2保護シート部(23b)の領域1−2とを除去して、粘着層(21a)(21b)を部分的に露出させる。そして、ベースシート体(20)を曲げて、第1保護シート部(23a)の領域1−1の下にあった粘着層(21a)の領域と、第2保護シート部(23b)の領域1−2の下にあった粘着層(21b)の領域とを貼り合わせて、接合する。次に、第1保護シート部(23a)が山側になるように、第1保護シート部(23a)のミシン目(25d)(又は第2保護シート部(23b)のミシン目(27a))に沿ってベースシート体(20)に折り目を付け、さらに、第1保護シート部(23a)が山側になるように、第1保護シート部(23a)のミシン目(25b)(又は第2保護シート部(23b)のミシン目(27c))に沿ってベースシート体(20)に折り目を付けることで、埃取り具(10)が完成する。なお、これら工程の順序は、変更されてよい。
図9及び図10に示すベースシート体(20)を用いて作製された埃取り具は、以下のように再構成される。まず、第1保護シート部(23a)のミシン目(25d)に沿ってベースシート体(20)に形成された折り目に沿って埃取り具を裂いた後、帯状にされた埃取り具を曲げて、第1保護シート部(23a)の領域4−1及び領域4−2に覆われていた粘着層(21a)の領域を貼り合わせて、接合する。そして、他方の折り目の両側の部分に力を加えて、第2保護シート部(23b)が山側になるようにその折り目を再形成する。これにて、表裏が反転した埃取り具が再構成される。第2実施例のベースシート体(20)を用いて作製された埃取り具に関するその他の事項については、第1実施例の埃取り具(10)に関する説明から理解できることから、説明を省略する。
図2及び図3に示した第1実施例の埃取り具(10)に係るベースシート体(20)は、そのままの状態で使用者に供給されて、使用者によって埃取り具(10)が作製されてもよい。図9及び図10に示した第2実施例に係るベースシート体(20)についても同様である。なお、第1保護シート部(23a)の各領域と、第2保護シート部(23b)の各領域とには、取り除く順番を示す番号が付されているのか好ましいであろう。
上記の実施例では、第1及び第2保護シート部(23a)(23b)の各々は、1枚のシート状の部材で構成されており、複数のミシン目を形成することで、個別に剥離可能な領域に区分されている。しかしながら、第1及び第2保護シート部(23a)(23b)の各々は、これらの区分に切断又は分断されていてもよい。例えば、第1保護シート部(23a)は、領域1−1、領域2、領域3、領域4−1及び領域4−2に夫々対応した5枚のシート状の部材で構成されていてもよい。
上記の実施例において、埃等を付着させる粘着層(21a)の領域を保護する第1保護シート部(23a)の領域2及び領域3は、一体にされてもよい(つまり、図2(a)又は図9(a)のミシン目(25b)が無くなる)。或いは、第2保護シート部(23a)の領域2又は領域3は、2以上の領域にさらに区分されてもよい(例えば、領域2又は領域3にミシン目が追加される)。第2保護シート部(23b)の領域5及び領域6についても、同様である。
上記実施例の説明は、本考案を説明するためのものであって、実用新案登録請求の範囲に記載の考案を限定し、或いは範囲を減縮する様に解すべきではない。また、本考案の各部構成は上記実施例に限らず、実用新案登録請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
(10) 埃取り具
(11a)(11b) 折り目
(20) ベースシート体
(21a)(21b) 粘着層
(23a) 第1保護シート部
(23b) 第2保護シート部
(25a-d) ミシン目
(27a-d) ミシン目

Claims (6)

  1. 両方の主面の各々に粘着層が形成された矩形又は略矩形のベースシート体を環状にした携帯用使い捨て埃取り具であって、
    前記埃取り具の表側及び裏側は、剥離可能な保護層で覆われており、
    幅方向に沿った一対の折り目が形成されていることで、前記埃取り具は、カード状に押し潰し可能であり、
    前記一方の折り目の両側にある領域を部分的に残して、表側の保護層は剥離可能に構成されている埃取り具。
  2. 前記一方の折り目に沿って前記埃取り具を裂いた後、前記一方の折り目の両側にあった前記表側の保護層の領域を剥離し、剥離した領域に覆われていた粘着層どうしを接着することで、表と裏が反転した状態で再度環状に構成される、請求項1に記載の埃取り具。
  3. 前記表側の保護層の他方の折り目の両側にある領域は、前記他方の折り目を境にして別個に剥離できる、請求項1又は請求項2に記載の埃取り具。
  4. 裏側の保護層の他方の折り目の両側にある領域は、前記他方の折り目を境にして別個に剥離できる、請求項1乃至3の何れかに記載の埃取り具。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の埃取り具を作製するのに使用されるベースシート体であって、
    前記ベースシート体の両面の粘着層は、剥離可能な第1保護シート部と第2保護シート部で夫々覆われており、
    前記ベースシート体の一端側にて、前記第1保護シート部を部分的に剥離し、前記ベースシート体の前記一端側又は他端側にて、前記第2保護シート部を部分的に剥離し、露出した粘着層どうしを接合するベースシート体。
  6. 前記第1保護シート部は、前記一方の折り目の両側にある領域に対応した部分的に剥離可能な領域を有している、請求項5に記載のベースシート体。
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