JP6570723B1 - 水素製造装置、水素製造方法、再利用制御プログラム - Google Patents

水素製造装置、水素製造方法、再利用制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】系全体の運転が停止した場合に残留する高濃度COを含む残留ガスを、次の運転再開時の運転効率を高めるように有効利用しつ、かつ省エネ性を維持する。【解決手段】水素製造装置10の運転終了時に、PSA装置20から放出されるオフガスを燃焼させて排出せず、オフガスバッファタンク50に蓄積しておき、次の運転開始直後から、オフガスバッファタンク50に蓄積されたオフガスを、改質器12の燃焼室で燃焼させる燃料とすることができ、例えば、都市ガス等の燃料の消費を軽減することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、水素製造装置に関し、特に、炭化水素原料を改質して水素を製造する水素製造装置、水素製造方法、及び残留ガスを再利用する再利用制御プログラムに関する。
水素を得るための水素製造装置としては、原料炭化水素を水蒸気改質装置で改質ガスに改質した後、PSA(Pressure Swing Adsorption)装置へ供給する構成がある。この水素製造装置では、PSA装置から送出されたオフガスを改質器のバーナに供給して燃焼させている。PSA装置で精製された水素は、製品として基準を満たした純度の水素であり、言い換えれば、当該基準を満たす能力を持つことが必要である。
ところで、水素製造装置の稼働を停止時は、PSA装置に残留する高濃度COを含む残留ガスを燃焼させた後、系外へ排出している。
ここで、残留ガスを燃焼させて系外へ排出するのは、エネルギーの損失となり、系全体としても、水素精製効率の低下につながる場合がある。
特許文献1には、残留ガスを利用する形態が示されており、炭化水素ガスの改質操作を停止するに伴って、水素精製装置からのガスを、昇圧装置を経由して再び水素精製装置に戻す循環操作を、炭化水素ガスの改質操作を再開するまで続けることが記載されている。
また、特許文献2には、水素の製造停止時において、加熱手段による改質器の加熱を維持すると共に、ガス流通路を閉循環回路に切り替えて、水素リッチガスを閉循環回路に通流させ温間保圧運転を実行することが記載されている。温間保圧運転とは、水素分離部の吸着塔の吸着材から水素以外のオフガスが脱離して拡散することを防止する運転であり、結果として、水素の製造開始から製品水素を供給できる。
特開2004−299995号公報 特開2015−30655号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2のように、水素製造装置からの炭化水素ガス又は水素リッチガスを、次の再起動の準備(待機)のために使用した場合、起動遅延時間の短縮は図ることはできるが、循環経路を構成するバルブの設置、並びに、バルブの切り替え制御や電力負荷があり、省エネ性に乏しい。
本発明は、系全体の運転が停止した場合に残留する高濃度COを含む残留ガスを、次の運転再開時の運転効率を高めるように有効利用しつ、かつ省エネ性を維持することができる水素製造装置、水素製造方法、及び再利用制御プログラムを得ることが目的である。
本発明に係る水素製造装置は、改質器から放出された改質ガスを、オフガスと水素とに分離して水素を精製する水素精製器と、前記オフガスを一時的に蓄積するオフガスバッファタンクを備え、前記オフガスバッファタンクに蓄積されたオフガスを、前記改質器へ戻し、燃焼用の燃料として利用する循環系統配管と、系全体の運転が停止又は終了したときに前記水素精製器から排出される水素を含む残留ガスを蓄積し、前記系全体の運転起動時に前記循環系統配管によって前記改質器へ送り込み、前記燃焼用の燃料とする供給制御部と、を有している。
本発明によれば、残留ガスを捨てずに貯留し、次の運転再開の燃焼用ガスとして利用することができ、省エネ性を維持することができる。
本発明の水素製造装置において、前記残留ガスを、前記オフガスバッファタンクに蓄積することを特徴としている。
残留ガス蓄積用に別途バッファタンクを用いるよりも、部品点数を削減することができる。また、オフガスとの切り替え制御も不要となるが、例えば、改質器側で、空燃比等の調整を行うことが好ましい。
本発明に係る水素製造方法は、改質器から放出された改質ガスを、水素精製器によってオフガスと水素とに分離して水素を精製し、前記オフガスを一時的に蓄積するオフガスバッファタンクを備え、前記オフガスバッファタンクに蓄積されたオフガスを、前記改質器へ戻し、燃焼用の燃料として利用する循環系統配管が設けられた水素精製装置に用いられる水素製造方法であって、水素精製のための系全体の運転が停止又は終了したときに前記水素精製器から排出される水素を含む残留ガスを蓄積し、前記系全体の運転起動時に循環系統配管によって、前記残留ガスを前記改質器へ送り込み、燃焼用の燃料とすることを特徴としている。
また、本発明の水素製造方法において、前記残留ガスを、前記オフガスを一時的に蓄積するオフガスバッファタンクに蓄積することを特徴としている。
本発明に係る再利用制御プログラムは、コンピュータを、請求項1又は請求項2の水素製造装置の供給制御部として機能させることを特徴としている。
以上説明した如く本発明では、系全体の運転が停止した場合に残留する高濃度COを含む残留ガスを、次の運転再開時の運転効率を高めるように有効利用しつ、かつ省エネ性を維持することができる。
本実施の形態に係る水素製造装置の構成を示す概略図である。 本実施の形態に係る残留ガス供給制御ルーチンを示すフローチャートである。 水素製造装置の運転終了前後のオフガス流路管内の圧力特性図である。 変形例に係る残留ガス供給制御ルーチンを示すフローチャートである。
図1に示される如く、水素製造装置10は、改質器12と、昇圧前水分離部(ドレンタンク)14と、圧縮機16と、昇圧後水分離部(ドレンタンク)18と、PSA(Pressure Swing Adsorption)装置20とを備える。
PSA装置20は、本発明の水素精製器の一例である。水素製造装置10は、炭化水素原料から水素を製造するものであり、第1の実施形態では、炭化水素原料の一例としてメタンを主成分とする都市ガスが用いられる場合について説明する。
第1の実施の形態に係る改質器12は、同心円上に異なる径寸法で多重に配置された複数の筒状壁で仕切られた複数の空間を有しており(多重円筒形状)、第1の実施の形態では、4層の空間が形成され、内側の2層が下端部で連通し、外側の2層が上端で連通している。
空間は、内側から順に、燃焼室、燃焼排ガス流路、予熱流路、及び改質ガス流路とされている。なお、第1の実施の形態の多重円筒形状の改質器12の構造は一例であり、当該構造が限定されるものではない。
燃焼室にはバーナが配置され、都市ガス又はオフガスが燃料として供給され、燃焼室で空気と混合されて燃焼し、燃焼排ガスが燃焼排ガス流路へ案内され、予熱流路に流入される原料としての都市ガスと、改質用の水とが予熱され、混合ガスが生成される。
予熱流路には、改質触媒層が設けられ、混合ガスは、燃焼排ガス流路を流れる燃焼排ガスからの熱を受け、水蒸気改質反応することによって、水素を成分とする改質ガスG1が生成される。
改質ガスは、最外層の空間である改質ガス流路を通過するときに、CO変成触媒層(及び必要に応じてCO選択酸化触媒層)を通過することで、改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気とが反応して、水素と二酸化炭素に変換され、一酸化炭素が低減された改質ガスG2として排出される。なお、上記では、改質触媒層とCO変成触媒槽とが一体となる構造を想定しているが、改質触媒層とCO変成触媒槽とが一体ではない構造もとり得る。
改質器12は、流路管22を介して、昇圧前水分離部(ドレンタンク)14と接続されている。改質器12から流出する改質ガスG2は、熱交換部24(図1では、Heat Exchangerの略語として、「HEx」と称す。)において、液体室(チラー)26の冷却管内の冷却水との熱交換によって冷却され、昇圧前水分離部14へ流入する。
昇圧前水分離部14は、上部が気体室とされ、下部が液体室とされている。昇圧前水分離部14の気体室に流入した改質ガスG2は、水が凝縮されて分離され、貯留される。
貯留された水は、水回収管15へ送出され、図示しないポンプの駆動によって、改質用の水として、改質器12へ戻される。
昇圧前水分離部14は、流路管28を介して、圧縮機16と接続されている。昇圧前水分離部14において、改質ガスG2から水が分離した改質ガスG3は、圧縮機16へ流入する。なお、流路管28には、バッファタンク30が介在されており、改質ガスG3は、このバッファタンク30で圧力(例えば、大気圧)が安定された状態で圧縮機16へ流入される。
圧縮機16は、昇圧前水分離部14から供給された改質ガスG3を図示しないポンプで圧縮する。なお、圧縮機16は、例えば、公共の水(市水32)によって冷却されるようになっている。
圧縮機16は、流路管34を介して、昇圧後水分離部(ドレンタンク)18と接続されている。圧縮機16で圧縮された改質ガスG4は、熱交換部36において、液体室(チラー)38の冷却管内の冷却水との熱交換によって冷却され、昇圧後水分離部18へ流入する。
昇圧後水分離部18は、上部が気体室とされ、下部が液体室とされている。昇圧後水分離部18の気体室に流入する改質ガスG4は、水が凝縮されて分離され、貯留される。
貯留された水は、水回収管19へ送出され、図示しないポンプの駆動によって、改質用の水として、改質器12へ戻される。
昇圧後水分離部18は、流路管40を介して、バッファタンク42と接続されており、昇圧後水分離部18で改質ガスG4から水が分離した改質ガスG5は、バッファタンク42へ流入する。
バッファタンク42は、昇圧後水分離部18から供給される改質ガスG5を蓄積する。バッファタンク42は、流路管44を介して、PSA装置20と接続されており、バッファタンク42で一旦蓄積されて一定の圧力とされた改質ガスG5は、PSA装置20へ流入する。
(水素精製器)
PSA装置20では、改質ガスG5を、不純物(可燃ガスを含むオフガス)と水素とに分離する(水素精製)。精製された水素は、水素供給配管46へ送出され、不図示のタンクへ貯留されたり、水素供給ラインへ送られたりする。
なお、参考として、水素供給配管46に送られた後の製品水素の搬送形態としては、以下の形態を挙げることができる。
(1)高圧ガス
例えば、水素の利用先が燃料電池自動車の場合には、最終的に、70Mpa以上に昇圧する必要があるため、許容される高圧ガスでの輸送は有効である。
(2)液体水素
水素は、−235℃で液化し、体積が1/800となるため、輸送に適している。
(3)有機ハイドライド
水素をトルエン等の有機物に化合させて有機ハイドライドの形で輸送(又は貯蔵)することで、体積を通常のガスに比べて1/600程度とすることができる。
(4)パイプライン
都市ガスと同様にパイプラインで郵送することができる。
図1に示される如く、PSA装置20で分離された水素以外のオフガスは、オフガス流路管48を流れて燃料として改質器12の燃焼室に設けられたバーナへ供給される。
すなわち、オフガス流路管48には、オフガスバッファタンク50が設けられている。オフガスバッファタンク50には、PSA装置20からオフガス流路管48を介してオフガスが流入され、蓄積される。オフガスバッファタンク50の上流側及び下流側には開閉弁(IN)50A、開閉弁(OUT)50Bが取り付けられ、オフガスバッファタンク50へのオフガスの流入及び流出が制御される。
また、オフガスバッファタンク50の下流側には、流量調整部52が設けられている。この流量調整部52は、オフガスバッファタンク50に蓄積されたオフガスを改質器12へ供給する流量を調整する。
オフガスバッファタンク50の容量は、PSA装置20から送出されるオフガス量とバーナへ供給するオフガス量のバランスや、オフガスバッファタンク50内の圧力等を考慮して、設定されている
一方、改質器12の燃焼室で燃焼した後の燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路からガス排出管54に案内され、熱交換部56において、液体室(チラー)58の冷却管内の冷却水との熱交換によって冷却され、燃焼排ガス水分離部(ドレンタンク)60へ流入し、水が貯留され、排ガスが排気管62から外部へ排出される。
貯留された水は、水回収管64へ送出され、図示しないポンプの駆動によって、改質用の水として、改質器12へ戻される。
なお、各所に設置した熱交換部24、36、及び56で適用されるチラー26、38、及び58は単一構成として、冷媒を共有するようにしてもよい。
本実施の形態の水素製造装置10では、PSA装置20で分離された水素以外のオフガスに可燃性ガスが含まれており、改質器12の燃焼室で燃焼させる燃料として利用できることから、当該オフガスを流量調整部52で流量を調整しつつ、適宜改質器12に送るようにしている。
しかしながら、水素製造装置10の運転が終了した場合、当該オフガスの改質器12の供給は中止されるが、PSA装置20から、各流路管に残留する可燃性ガスは、例えば、燃焼させた状態で排出していた。この可燃性ガスは、水素を確実に分離していないため、必要に応じて、オフガスとは区別し、以下では、残留ガスという場合がある。すなわち、残留ガスは、オフガスと同等に用いることができるが、水素の量が異なる。
これに対して本実施の形態では、オフガス流路管48内のオフガスの圧力に基づいて、開閉弁(IN)50A及び開閉弁(OUT)50Bの開閉動作を制御し、オフガスバッファタンク50内の圧力を維持しつつ、残留ガスをオフガスバッファタンク50へ送り込むと共に、次の水素製造装置10の運転開始時にオフガスバッファタンク50内の残留ガスを改質器12の燃焼室での燃焼の燃料として利用するオフガス供給制御を構築した。なお、オフガスバッファタンク50には、運転終了直前に回収したオフガスが含まれている場合がある。
図1に示される如く、オフガス流路管48におけるPSA装置20とオフガスバッファタンク50との間には、圧力検出部80が取り付けられている。
圧力検出部80、開閉弁(IN)50A及び開閉弁(OUT)50Bは、それぞれオフガス供給コントローラ82に接続されている。
オフガス供給コントローラ82は、水素製造装置10の全体を制御するコントローラ(MCU「マシンコントロールユニット」)の一部として機能する。オフガス供給コントローラ82は、MCUの不揮発性メモリに予め記憶されたオフガス供給プログラムで構築されてもよいし、ICチップにオフガス供給制御を実行するプログラムを組み込んだASIC等であってもよい。さらには、論理回路に基づいて組み付けたリレーやダイオード等の電子部品を所定の配線パターンに配置したハード構成の制御基板であってもよい。
開閉弁(IN)50A及び開閉弁(OUT)50Bは、ソレノイドへの励磁によってオフガス流路管48の流路を、開閉可能となっている(電磁弁構造)。開閉弁(IN)50A及び開閉弁(OUT)50Bは、弁体とソレノイドが一体となった構造、或いは、オフガス供給コントローラ82内にソレノイドを配し、リンク機構等で弁体を切り替える構造等、電気信号に基づいて弁体が切り替え可能であればその構造は限定されるものではない。
また、電磁弁に限定されず、モータ等の他の駆動系を用いた開閉弁(IN)50A及び開閉弁(OUT)50Bであってもよい。
オフガス供給コントローラ82には、運転状態認識部84が接続されている。運転状態認識部84には、水素製造装置10の現在の運転状態(運転開始、運転停止、及び運転終了等)に関する情報が入力され、水素製造装置の現在の運転状態を認識する。
運転状態認識部84では、運転状態の変更(例えば、運転中から運転終了への変更、運転終了から運転開始への変更等)があった場合に、当該運転状態変更情報をオフガス供給コントローラ82へ送出する。
オフガス供給コントローラ82では、前記運転状態変更情報と、圧力検出部80から検出信号と、に基づいて、開閉弁(IN)50A及び開閉弁(OUT)50Bの開閉を制御する。より具体的には、運転中から運転終了への変更時は、PSA装置20から排出される一定の圧力以上の残留ガスをオフガスバッファタンク50へ蓄積し、運転終了から運転開始への変更時は、オフガスバッファタンク50に蓄積された残留ガスを改質器12へ供給する。
以下に、本実施の形態に係る作用を説明する。
まず、水素製造装置10による水素製造工程の概略の流れを説明する。
都市ガスは、改質器12へ供給される。改質器12へ供給された都市ガスは、改質器12の予熱流路で改質用の水と混合されつつ加熱され、改質触媒層へ供給される。改質触媒層では、燃焼排ガス流路を流れる燃焼排ガスからの熱を受けて混合ガスの水蒸気改質反応によって、水素を主成分とする改質ガスG1が生成される。当該改質ガスは、改質ガス流路を通ってCO変成触媒層へ供給される。CO変成触媒層では、改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気が反応して、水素と二酸化炭素に変換され、一酸化炭素が低減される。
さらに、CO変成触媒層を通過した改質ガスは、酸化剤ガス供給管から供給される酸化ガス(空気)と共にCO選択酸化触媒層へ供給され、CO変成触媒層(及び必要に応じてCO選択酸化触媒層)を通過することで、改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気とが反応して、水素と二酸化炭素に変換され、一酸化炭素が低減された改質ガスG2として排出される。改質ガスG2は、流路管44へ送出される。
改質ガスG2は、流路管22を経て、昇圧前水分離部14へ供給される。昇圧前水分離部14では、熱交換部24での熱交換による冷却により凝縮された水が貯留され、水回収管15へ送出される。水が分離された改質ガスG3は、バッファタンク30を介して流路管28を流れ、圧縮機16へ供給されて、圧縮機16によって圧縮される。
圧縮された改質ガスG4は、流路管34を流れて昇圧後水分離部18へ供給される。昇圧後水分離部18では、熱交換部36での熱交換による冷却により凝縮された水が貯留され、水回収管19へ送出される。水が分離された改質ガスG5は、バッファタンク42を介して流路管40を流れてPSA装置20へ供給される。
PSA装置20では、改質ガスG5が不純物であるオフガスと水素とに分離され、水素は水素供給配管46へ送出される。送出された水素は、不図示のタンクへ貯留されたり、水素供給ラインへ送られたりする。
水素以外の不純物を含むオフガスは、オフガス流路管48を経てオフガスバッファタンク50へ流入される。オフガスバッファタンク50に貯留されたオフガスは、流量調整部52で流量調整されて、改質器12のバーナへ供給される。
改質器12の燃焼室では、オフガスが燃焼され、燃焼排ガスがガス排出管54を介して燃焼排ガス水分離部60へ供給される。燃焼排ガスに含まれる水は、熱交換部56での熱交換により冷却されて凝縮され、燃焼排ガス水分離部60に貯留され、水回収管64へ送出される。水が分離された燃焼排ガスは、排気管62を流れて外部へ排出される。
次に、オフガス供給コントローラ82におけるオフガス供給制御を、図2のフローチャートに従い説明する。
ステップ100では、運転状態に変更があったか否かを判断し、肯定判定されるまで繰り返す。なお、図2では、運転状態に変更がない場合、ステップ100を繰り返すことになるが、運転状態に変更がない場合は、一旦、このルーチンを終了させて、新たに起動するアルゴリズムであってもよい。
ステップ100で肯定判定されると、ステップ102へ移行して、変更後の運転状態を認識する。すなわち、ステップ102において変更後の運転状態が運転終了の場合は、運転中から運転終了への変更であると判断し、ステップ104へ移行して、開閉弁(OUT)50Bを閉止し、オフガスバッファタンク50内から改質器12へのオフガスの送出を停止して、ステップ106へ移行する。
ステップ106では、圧力検出部80によりオフガス流路管48内の圧力を検出し、次いでステップ108へ移行して、検出した圧力が所定圧力まで低下したか否かを判断する。
このステップ108で否定判定された場合は、ステップ106へ戻る。また、このステップ108で肯定判定されると、これ以上はオフガス流路管48内を残留ガスが逆流(PSA装置20へ戻る)の可能性があるため(オフガスバッファタンク50内の圧力が維持できないため)、ステップ110へ移行して、開閉弁(IN)50Aを閉止して、ステップ100へ戻る。
一方、ステップ102での判定の結果が、運転開始の場合は、運転終了から運転開始への変更であると判断し、ステップ112へ移行する。ステップ112では、開閉弁(OUT)50Bを開放し、オフガスバッファタンク50内から改質器12への残留ガスの送出を開始して、ステップ114へ移行する。
ステップ114では、改質器12の燃焼を含み、水素製造装置10全体の系で水素製造を開始し、次いで、ステップ116へ移行して、開閉弁(IN)50Aを開放し、ステップ100へ戻る。
(変形例)
なお、本実施の形態では、運転終了の際、オフガス流路管48の圧力を圧力検出部80で検出しながら、開閉弁(IN)50Aの開閉のタイミングを制御しているが、図3に示される如く、運転終了前後のオフガス流路管48の圧力の変化特性は、水素製造装置10の仕様及び運転状態(水素製造量)により、ほぼ一意的に決まる。すなわち、運転状態が運転中から運転終了へ変更した時点(図3の矢印A参照)で、オフガス流路管48の圧力は徐々に減少していき、所定時間が経過すると、オフガスバッファタンク50内の圧力を維持し得る最小圧力に達する(図3の矢印B参照)ことが予測できる。
そこで、変形例では、オフガス流路管48内の圧力を検出せず、運転終了時点から所定時間を計時し、開閉弁(IN)50Aを閉止するようにした。
図4は、変形例に係るオフガス供給コントローラ82におけるオフガス供給制御ルーチンを示すフローチャートに従い説明する。なお、図2で示した本実施の形態のオフガス供給制御ルーチンと同一処理のステップは、同一の符号の末尾に「A」を付して説明する。
ステップ100Aでは、運転状態に変更があったか否かを判断し、肯定判定されるまで繰り返す。
ステップ100Aで肯定判定されると、ステップ102Aへ移行して、変更後の運転状態を認識する。すなわち、ステップ102Aにおいて変更後の運転状態が運転終了の場合は、運転中から運転終了への変更であると判断し、ステップ104Aへ移行して、開閉弁(OUT)50Bを閉止し、オフガスバッファタンク50内から改質器12へのオフガスの送出を停止して、ステップ120へ移行する。
ステップ120では、所定時間が経過したか否かを判断し、肯定判定されると、これ以上はオフガス流路管48内を残留ガスが逆流(PSA装置20へ戻る)の可能性があるため(オフガスバッファタンク50内の圧力が維持できないため)、ステップ110Aへ移行して、開閉弁(IN)50Aを閉止して、ステップ100Aへ戻る。
一方、ステップ102Aでの判定の結果が、運転開始の場合は、運転終了から運転開始への変更であると判断し、ステップ112Aへ移行する。ステップ112Aでは、開閉弁(OUT)50Bを開放し、オフガスバッファタンク50内から改質器12への残留ガスの送出を開始して、ステップ114Aへ移行する。
ステップ114では、改質器12の燃焼を含み、水素製造装置10全体の系で水素製造を開始し、次いで、ステップ116Aへ移行して、開閉弁(IN)50Aを開放し、ステップ100へ戻る。
以上説明したように本実施の形態(及び変形例)では、水素製造装置10の運転終了時に、PSA装置20から放出される残留ガスを燃焼させて排出せず、オフガスバッファタンク50に蓄積しておき、次の運転開始直後から、オフガスバッファタンク50に蓄積された残留ガスを、改質器12の燃焼室で燃焼させる燃料とすることができ、例えば、都市ガス等の燃料の消費を軽減することができる。
また、オフガスバッファタンク50の前後に、開閉弁(IN)50A及び開閉弁(OUT)50Bを設けることで、オフガスバッファタンク50内の圧力を維持し、例えば、PSA装置20への残留ガスの逆流等を防止することができる。
なお、本実施の形態(及び変形例)では、運転終了時に残留ガスを蓄積する場所を、水素製造装置10の運転中にPSA装置20からの残留ガスを一時的に蓄積して改質器12へ送るオフガスバッファタンク50内としたが、この運転中のオフガスを蓄積するオフガスバッファタンク50とは別に、PSA装置20内、改質器12内、又はオフガス流路管48に運転終了時の残留ガスを蓄積するバッファタンクを設けてもよい。
G1〜G5 改質ガス
10 水素製造装置
12 改質器
14 昇圧前水分離部
15 水回収管
16 圧縮機
18 昇圧後水分離部
19 水回収管
20 PSA装置(水素精製器)
22 流路管
24 熱交換部
26 液体室
28 流路管
30 バッファタンク
32 市水
34 流路管
36 熱交換部
38 液体室
40 流路管
42 バッファタンク
44 流路管
46 水素供給配管
48 オフガス流路管(循環系統配管)
50 オフガスバッファタンク
50A 開閉弁(IN)
50B 開閉弁(OUT)
52 流量調整部
54 ガス排出管
56 熱交換部
58 液体室
60 燃焼排ガス水分離部
62 排気管
64 水回収管
80 圧力検出器
82 オフガス供給コントローラ(オフガス供給制御部)
84 運転状態認識部

Claims (5)

  1. 改質器から放出された改質ガスを、オフガスと水素とに分離して水素を精製する水素精製器と、
    前記オフガスを一時的に蓄積するオフガスバッファタンクを備え、前記オフガスバッファタンクに蓄積されたオフガスを、前記改質器へ戻し、燃焼用の燃料として利用する循環系統配管と、
    系全体の運転が停止又は終了したときに前記水素精製器から排出される水素を含む残留ガスを蓄積し、前記系全体の運転起動時に前記循環系統配管によって前記改質器へ送り込み、前記燃焼用の燃料とする供給制御部と、
    を有する水素製造装置。
  2. 前記残留ガスを、前記オフガスバッファタンクに蓄積することを特徴とする請求項1記載の水素製造装置。
  3. 改質器から放出された改質ガスを、水素精製器によってオフガスと水素とに分離して水素を精製し、前記オフガスを一時的に蓄積するオフガスバッファタンクを備え、前記オフガスバッファタンクに蓄積されたオフガスを、前記改質器へ戻し、燃焼用の燃料として利用する循環系統配管が設けられた水素精製装置に用いられる水素製造方法であって、
    水素精製のための系全体の運転が停止又は終了したときに前記水素精製器から排出される水素を含む残留ガスを蓄積し、
    前記系全体の運転起動時に循環系統配管によって、前記残留ガスを前記改質器へ送り込み、燃焼用の燃料とする、
    水素製造方法。
  4. 前記残留ガスを、前記オフガスを一時的に蓄積するオフガスバッファタンクに蓄積することを特徴とする請求項3記載の水素製造方法。
  5. コンピュータを、
    請求項1又は請求項2の水素製造装置の供給制御部として機能させる、
    再利用制御プログラム。
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