しかしながら、基板階層の両面をコーティングするように想定されるコーティング設備において、片面だけのコーティングが行われる(すなわち例示として基板の表面だけがコーティングされる)場合、そのコーティング設備の処理能力は半分になり、このことは前記コーティング設備の経済的側面を犠牲にする。
様々な実施形態によれば、基板キャリア(キャリア・フレーム又はキャリアとも呼ばれ得る)とその1つ又は複数の基板載置領域(ポケットとも呼ばれ得る)との間の機械的及び/又は幾何学的切り離しが提供される。この目的のために、それぞれの基板が基板載置領域内に保持され得る手段となる、1つ又は複数の保持フレーム(マスクとも呼ばれ得る)が提供される。
例えば、機械的切り離しは、基板キャリアのどのような変形からも独立して、各基板載置領域(個々のポケット)において基板を確実に支持することを可能にする。このおかげで、例えば、基板の支持に対して作用する(例えば最大200℃の温度における)熱機械的変形、言い換えれば熱歪みの影響が低減される。
幾何学的切り離しは、基板又は基板載置領域上で、基板キャリアから独立して修正及び/又は改良がそれぞれ実行されることを可能にする。代替的に又は付加的に、個々の基板載置領域又は保持フレームはそれぞれ、前記個々の基板載置領域又は保持フレームが摩耗又は損傷した場合には、個々に交換され得る。このことは、基板キャリアが継続的に使用されること、修正及び/又は取り換えが行われる必要のないことを可能にする。
様々な実施形態によれば、1つ又は複数の基板(例えばウエハ)は、例えばその周縁被覆との関係においても、正確に配置され得る(言い換えれば、基板は全体に周縁領域を介して設置され得る)。さらに、様々な実施形態によれば、保持フレームが提供され、その支持表面は、基板との関係において提供される公差が適合されることを可能にする。このことは、例えば異なる製造ユニットからの、製造に関連したばらつきを有する基板の使用を容易にし得る。代替的に又は付加的に、基板を有する基板キャリアの自動化されたピッキング及び載置がこの場合、例えばロボットによるピッキング及び載置によって、容易にされ得る。例えば、公差は、例えば基板キャリアを修正する必要なく、基板が(ウエハの取り回しのための)自動化されたデバイスを介して載置されているときの変動に、及び/又は前記基板の製造ばらつきに合わせて、適合され得る。さらに、例えば、その中に載置される保持フレームが要求される条件に合わせて調整される及び/又は取り換えられるという形で、異なる基板タイプ及び/又は方法のために、標準的な基板キャリアが使用され得る。例えば、異種の基板タイプでさえ、基板キャリアによって一緒に搬送され得る。このことはそれぞれ、より大きなフレキシブル性を可能にし、適合する基板キャリアの手持ちを減らし、運用又は改修のためのコストを低減する。
様々な実施形態によれば、基板の両面にマスキングが提供され得るが、これは例えば、追加の上側マスク(例えば第2又は第3保持フレーム)が基板上に載置される(及び例示としてこの基板を部分的に覆う)という形である。例えば、両面にマスキングを有する基板保持物(例示としてサンドイッチ保持物)が提供され得る。
様々な実施形態によれば、正確かつ再現可能なマスキングが提供される。例えば、下側マスク及び上側マスクは、(例えばセンタリング特徴部によって)互いに位置合わせされ得る。このことは、基板の及び/又は連続的に処理される基板の、上側及び下側の合同のマスキングを可能にする。代替的に又は付加的に、上側マスク及び下側マスクに対するセンタリングは、例えばロボットによるピッキング及び載置によって、マスクを有する基板キャリアの自動化されたピッキング及び載置(自動化された取り回し)を可能にする。
様々な実施形態によれば、基板は、例えば搬送中及び/又は処理中に、載置された位置内でより確実に保持され得る。したがって、(例えば搬送中の振動及び/又は圧力差によって引き起こされる振動のせいで)基板の位置がずらされることが防止され得る。例えば、上側マスクは基板上に載置され得、この上側マスクは、例えば基板が基板キャリアから飛び出すのに対抗するために、基板が押さえつけられることをもたらす(ダウンホルダ効果)。
様々な実施形態によれば、保持フレームの及びその中に載置される基板の幾何学形状は、前記保持フレーム及び前記基板が処理に対して相互保護するように、互いに配設され得る。例えば、基板の周縁領域は、保持フレームの支持表面及び/又は挿入輪郭(Einlegekontur)を処理作用から確実に保護し得る。例えば、スパッタリングによる被覆からの下側マスクのマスク基部(挿入輪郭)の保護が、このように提供され得る。
様々な実施形態によれば、寄生コーティングに起因する保持フレーム内での基板の支持が弱まるのを抑えられるように、保持フレームが提供される。例示として、保持フレームにおいて、例えば下側マスク基部(ポケット)において、凹部(例えばクリアランス溝(Freistich)及び/又はアンダーカット(Hinterschnitt))が提供され得る。凹部は、基板が(例えばスパッタリングによって)上側マスク無しでコーティングされているとき、(例えばマスク基部内の)支持表面上の材料の堆積(寄生コーティング)を低減する。したがって、寄生コーティングが局所化された隆起を形成することが防止され得る。これらの隆起は、基板の(平面状の支持表面から逸脱する)支持の変化につながるものである。
様々な実施形態によれば、保持フレームの製造は、単純化されより利便性の高いものとされ得る。保持フレーム(例えば上側マスク)は例示として、真空に好適なプラスチック材料及び/又は複合材料から、例えば射出成形法によって製造され得る。この結果、より高い精度で及び/又は比較的低い投資コストで、費用効果高く、大量に製造され得る。保持フレームは、射出成形によって大量に迅速に製造可能であり、納品可能である。
様々な実施形態によれば、製造するのに費用効果の高い保持フレームは、使い捨ての部品(新しい部品)として使用され得る。このことは、寸法精度及び表面粗さに関して、検査された均一な品質が提供されることを可能にする。この結果、複数回使用の部品の場合に保持フレームの再生(新品調整(neukonditionierung))の際の、予想可能な及び予想不可能な付随コストが低減され得る。これらのコストは、例えば、周縁を処理する際の機械的変形のリスクによる、搬送による、クリーニングによる、再粗面処理による、倉庫保管による、及び各再生後の保持フレームの再検査による、ものであり、再利用可能部品において生じ得る。
代替的に又は付加的に、プラスチック材料及び/又は複合材料は、保持フレームの(例えばエッチング剤による)化学的クリーニングを可能にする。したがって保持フレームの再生(新品調整)において生じ得る、予想可能な及び予想不可能な付随コストが低減され得る。これらのコストは例えば、周縁を処理する場合の機械的変形のリスクによる、クリーニングによる、再粗面処理による、及び各再生後の保持フレームの再検査によるものである。プラスチック材料及び/又は複合材料は、例示としてエッチングストップとして働き得る。
様々な実施形態によれば、空洞を有するキャリア・プレート、及び空洞内に基板を保持するためのフレーム開口部を有する保持フレームが提供される。
保持フレームは任意選択的に、プラスチック材料又は複合材料を含み得るか、又はこれらから形成され得る。任意選択的に、第2保持フレームが使用され得る。保持フレームは任意選択で、凹部を有し得る。任意選択的に、生産性を高めるために、挿入領域(einlegebereich)あたり2つの基板の同時片面処理が提供される。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、以下の構成、すなわち、空洞を有するキャリア・プレートであって、空洞がキャリア・プレートの上側からキャリア・プレートを通ってキャリア・プレートの下側まで延在するキャリア・プレートと、フレーム開口部及び空洞内に基板を保持するための支持表面を有する保持フレーム(第1保持フレームとも呼ばれる)であって、前記支持表面がフレーム開口部を取り囲む、保持フレームと、を有することができ、この場合、空洞に挿入された保持フレームは、部分的にキャリア・プレート上に設置される。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、保持フレーム上に部分的に設置されるさらなる保持フレーム(第2保持フレームとも呼ばれる)をさらに有し得る。
様々な実施形態によれば、空洞内に配置された2つの保持フレーム(第1保持フレーム及び第2保持フレーム)は、2つの保持フレーム間に基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように配設され得る。
様々な実施形態によれば、さらなる保持フレームは、基板(第1基板とも呼ばれる)の上方にさらなる基板(第2基板とも呼ばれる)を保持するための、さらなる支持表面(第2支持表面とも呼ばれる)を有し得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレームは、さらなる保持フレームが保持フレーム上に載置されるとき、これらが形状結合して相互に係合するように配設され得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレームは、対として相互に適合するセンタリング構造を備えることができ、従って、2つの保持フレームは、さらなる保持フレームが保持フレーム上に載置される際に、相互にセンタリングされる。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレームのそれぞれの内周壁は、面取り部を有し得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、別のさらなる保持フレーム(第3保持フレームとも呼ばれる)をさらに有することができ、この場合、別のさらなる保持フレームは、空洞内に挿入されるとき、別のさらなる保持フレームとさらなる保持フレームとの間にさらなる基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように、さらなる保持フレームの上方に配置される。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、保持フレームとさらなる保持フレームとの間の間隙を排気するための通気開口部をさらに有し得る。
様々な実施形態によれば、保持フレームは、支持表面に隣接しこれを少なくとも部分的に取り囲む凹部をさらに有し得る。
様々な実施形態によれば、凹部は、保持フレームの内周壁に隣接し得る。
様々な実施形態によれば、空洞は、実質的に直方体形状とすること、及び4つの角領域を有することができ、この場合、保持フレームは、空洞の角領域内でのみ、キャリア・プレート上に設置される。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレームは、空洞に適合し、4つの外側角部分を有する実質的に直方体形状の外側輪郭を有することができ、またこの場合、2つの保持フレームは4つの外側角部分において、対として相互に適合するセンタリング構造を各々有する。
様々な実施形態によれば、支持表面は平面状とすることができる。
様々な実施形態によれば、保持フレームは、金属を含み得るか又は金属から形成される。
様々な実施形態によれば、保持フレームは、プラスチック材料及び/又は複合材料を含み得るか、又はこれらから形成され得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、キャリア・プレートを搬送するためにキャリア・プレートが支持され得る2つの保持領域をさらに有することができ、この場合、空洞は2つの保持領域間に配置又は配設される。
様々な実施形態によれば、基板搬送デバイスは、以下の構成、すなわち、様々な実施形態による基板保持デバイスと、基板保持デバイスを搬送するための搬送システムであって、基板保持デバイスのキャリア・プレートが2つの保持領域でのみ保持されるように、2つの保持要素を有する、搬送システムと、を有し得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは以下の構成、すなわち、処理チャンバの処理領域内で複数の基板の両面を処理するための処理チャンバと、複数の基板を処理領域(処置領域とも呼ばれる)内に搬送及び/又は配置するための、様々な実施形態による基板搬送デバイスと、を有し得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは、以下、すなわち、2つの処理デバイス(処置デバイスとも呼ばれる)をさらに有することができ、この場合、搬送システムは、2つの処理デバイス間で基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するように配設される。
様々な実施形態によれば、基板を処理するための方法は、以下のステップ、すなわち、基板を保持するための保持フレームをキャリア・プレートの空洞内に挿入するステップであって、保持フレームが基板を載置するための支持表面を有する、挿入するステップと、基板を保持フレームの支持表面上へと挿入するステップと、基板が保持フレームによって空洞内に保持されている間にフレーム開口部を通してこの基板を処理するステップ及び/又は基板が保持フレームによって空洞内に保持されている間にこの基板を搬送するステップと、を含み得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、以下、すなわち、キャリア・プレートと、基板保持デバイスが搬送されるようにこの基板保持デバイスが支持され得る場所である、互いに平行に延在する2つの支持領域と、2つの支持領域間に配設される複数の基板載置領域であって、前記基板載置領域の各々がキャリア・プレートの上側からキャリア・プレートを通ってキャリア・プレートの下側まで延在する空洞を有し、前記基板載置領域の各々が空洞内に基板を保持するためのフレーム開口部及び支持表面を有する保持フレームを有し、前記支持表面が前記フレーム開口部を取り囲み、空洞内に挿入された保持フレームがキャリア・プレート上に部分的に設置される、基板載置領域と、を有し得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス(基板ホルダ、基板キャリア、又はウエハキャリアとも呼ばれる)が提供され、これにより、1つの基板又は複数の基板が保持され得、この場合、基板保持デバイスは、それぞれの空洞内に挿入される2つのフレーム(保持フレーム若しくは保持マスク、又はそれぞれ下側フレーム及び上側フレーム若しくは下側マスク及び上側マスクとも呼ばれる)によって中にそれぞれの基板が保持され得る1つ又は複数の空洞を有するキャリア・プレートを有し、この場合、基板は2つのフレーム間に配設される。例えば、それぞれの基板は、下方のフレーム(下側フレーム)上に設置され得、上方のフレーム(上側フレーム)とどのような直接的な物理的接触も有さないことが可能である。本明細書における基板保持デバイスは、キャリア・プレート内の2つのフレーム(又は少なくとも1つのフレーム)が、キャリア・プレートのそれぞれの空洞内に挿入されているとき、センタリングされ所定の位置及び/又は整列関係をとるように配設され得る。本明細書における上側フレームは、下側フレーム上にのみ設置され得る。又は言い換えれば、2つのフレームのうちの一方のみがキャリア・プレートに接触することができ、この結果、キャリア・プレートに何らかの変化があるときに、例えばキャリア・プレートが撓むときに、2つのフレームの相対位置が変化させられないようになっている。このことは、2つのフレーム間で基板の一部を受容するための受容空間が提供され得るために要求され得る。例えば、前記受容空間は、基板厚さよりも最小限の量だけ高い。例えば、2つのフレーム間の受容空間内に受容される基板は、0.5mm未満である、上側フレームからの間隔を有し得る。言い換えれば、2つのフレーム間の受容空間は、受容されることになる基板の基板厚さよりも、約0.5mm(例えば0.1mmから0.5mm)未満だけ高くすることができる。
様々な実施形態によれば、2つのフレームは、例えば、第1フレーム対が第1基板のために使用され、第1フレーム対とは異なる第2フレーム対が第1基板とは異なる第2基板のために使用されるように、受容されることになる基板の形状及び厚さに適合され得る。
様々な実施形態によれば、下側フレーム及び上側フレームは、上側フレームが下側フレーム内に形状結合して係合することができかつ上側フレームが下側フレームに対して所定の位置に留まるように配設され得る、例えば、それぞれの相互に適合するセンタリング構造を有し得る。さらに、1つ又は複数の部分、例えば周縁部分又は角部分を有する下側フレームは、下側フレームが(例えば、下側フレーム上に設置されている上側フレームと一緒に)キャリア・プレートの空洞内に配設され得るように、キャリア・プレートに設置され得る。
様々な実施形態によれば、下側フレーム及びキャリア・プレートは、例えば、下側フレームが形状結合して空洞内に係合することができる、及び下側フレームが空洞に対して所定の位置に留まるように配設され得る。例えば、キャリア・プレートの空洞の内側輪郭が、下側フレームの外側輪郭に適合するように提供され得る。さらに、下側フレームとキャリア・プレートとの間の、例えば空洞の内側輪郭と下側フレームの外側輪郭との間の間隙は、キャリア・プレートが変化させられているときに、例えばキャリア・プレートが撓むときに、下側フレームができる限り少ししか影響されないように提供され得る。本明細書における下側フレームは、キャリア・プレートの表面のみと物理的に接触していることができる。
キャリア・プレート内の両方のフレームの位置はこの場合、例えば重力によって規定され得る。例えば、本明細書に記載される基板キャリアは、基板の水平方向の取り回しにとって好適であり得る(例えば、基板を有するキャリア・プレートは、垂直方向に載置され得ないか、又は基板がそれらの位置に留まることが想定されるときに裏返しにされ得ない)。その理由は、1つのフレーム又は複数のフレームは、重力によって空洞内に留まるからである。
様々な実施形態によれば、保持フレームは、基板が2つの保持フレームの間に配設されるとき、基板の一部を覆い得る。上側フレームは例示として、基板の上側表面を部分的に覆い得る。例えば、上側フレームは、基板の周縁領域を上方から覆い得る。さらに、基板の上側表面の中央領域は開放されたままであることができ、この結果、基板の中央領域が処置、例えばコーティングされ得るようになっている。下側フレームは例示として、基板の下側表面(上側表面の反対側)を部分的に覆い得る。例えば、下側フレームは、基板の周縁領域を下方から覆い得る。さらに、基板の下側表面の中央領域は開放されたままとすることができ、この結果、基板の中央領域が処置、例えばコーティングされ得るようになっている。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、以下の構成を有することができる。すなわち、第1保持フレーム及び第2保持フレームによって空洞内に基板を保持するための、これら2つの保持フレームを(少なくとも部分的に)受容するための空洞を有する、キャリア・プレートを有することができる。この場合、空洞は、キャリア・プレートの上側からキャリア・プレートを通ってキャリア・プレートの下側まで延在し、空洞内に挿入された第1保持フレームは、キャリア・プレート上に部分的に設置され、またこの場合、第2保持フレームは、第1保持フレーム上に部分的に(例えばそこにのみ)設置され、空洞内に配置された保持フレームの間に、又は空洞内に挿入された保持フレームの間に、基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように、2つの保持フレームが配設される。本明細書における基板は、第1保持フレーム上にのみ設置され得る。第1保持フレームは、下側フレーム又は下側マスクとも呼ばれ得るか又は呼ばれることになる。第2保持フレームは、上側フレーム又は上側マスクとも呼ばれ得るか又は呼ばれることになる。基板はこの場合、例えば、基板保持デバイスによって保持され得、また両面を処置され得る。
さらに、2つの保持フレームは、第2保持フレームが第1保持フレーム上に載置されているときに、2つの保持フレームが形状結合して相互に係合するように配設され得る(例えば、横方向センタリング構造を有し得る)。さらに、2つの保持フレームは、第2保持フレームが第1保持フレーム上に載置されているときに、2つの保持フレームが2つの異なる(例えば互いに対して垂直な)方向において形状結合を形成するように配設され得る(例えば、横方向センタリング構造及び設置構造を有し得る)。本明細書における圧入は、例えば、重力のみによって確立され得る。代替的に、保持フレームのうちの少なくとも1つは挟持され得る。
さらに、2つの保持フレームは、第2保持フレームが第1保持フレーム上に載置されているときに、対として相互に適合して2つの保持フレームが互いに(例えば横方向に)センタリングされるようにする、複数のセンタリング構造(センタリング要素又はセンタリング輪郭とも呼ばれる)を有し得る。
例えば第1保持フレームにおけるセンタリング構造として、空洞が設けられ得る。さらに、第2保持フレームは、センタリング構造として、第1保持フレームにおける空洞と適合する突起を有し得る。様々な実施形態によれば、対として相互に適合する2つのセンタリング構造は、第1保持フレーム上での第2保持フレームの載置及びセンタリングが単純化されるように配設され得る(例えば、センタリング構造は、面取り部又は導入傾斜部を有し得るか又は提供し得る)。
さらに、2つの保持フレームのそれぞれの内周壁は、面取り部を有し得る。言い換えれば、第1保持フレーム及び/又は第2保持フレームは、その内周壁に斜角を付けられている。基板はこの場合、例えば、コーティングされるときに2つの保持フレームにより陰となる部分が、より小さくなり得る。
さらに、空洞は、実質的に矩形の箱の形状とすること、及び4つの角領域を有することができ、この場合、第1保持フレームは、空洞の角領域内でのみ、キャリア・プレート上に設置される。このことは、キャリア・プレートが(例えばキャリア・プレートの幅に沿って)撓むときに、空洞内の2つの保持フレームのより良好な安定性を実現し得る。
さらに、2つの保持フレームは、空洞に適合するように、4つの外側角部分を有する実質的に矩形の箱の形状の外側輪郭を有することができ、この場合、2つの保持フレームは4つの外側角部分において、対として相互に適合するセンタリング構造を各々有する。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、以下の構成、すなわち、互いに並んで(例えばキャリア・プレートの幅に沿って)配設される複数の空洞を有するキャリア・プレートを有し得る。この場合、空洞の各々は、第1保持フレーム及び第2保持フレームを受容するように配設されかつキャリア・プレートの上側からキャリア・プレートを通ってキャリア・プレートの下側まで延在する。またこの場合、空洞の各々内ではキャリア・プレート上に第1保持フレームが部分的に設置され、また、第2保持フレームが第1保持フレーム上に部分的に(例えばそこにのみ)設置され、この場合、各空洞内に配置された2つの保持フレーム又は各空洞内に挿入された2つの保持フレーム間に、基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように、2つの保持フレームが配設される。この場合、キャリア・プレートは、キャリア・プレートを搬送するためにキャリア・プレートが支持され得る2つの保持領域を有し、この場合、互いに並んで配設される複数の空洞は、2つの保持領域間に配設される。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレーム及びそれぞれの空洞は、それぞれの空洞内に挿入された2つの保持フレームがキャリア・プレートと面一に(例えば、少なくともキャリア・プレートの片面で)終端するように設けられ得る。
様々な実施形態によれば、例えば、2つの保持フレームは、基板がコーティングされているときにセンタリング構造が一緒にコーティングされないように、このセンタリング構造が覆われて配設されるように提供され得る。2つの保持フレームの規定された相互の相対位置はこの場合、例えば、センタリング構造がコーティングされていることにより変化させられ得ない。
様々な実施形態によれば、基板搬送デバイスは、以下、すなわち、(本明細書に記載されるような)基板保持デバイスと、基板保持デバイスを搬送するための搬送システムであって、基板保持デバイスのキャリア・プレートが2つの保持領域でのみ保持されるように2つの保持要素を有する、搬送システムと、を有し得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは以下、すなわち、処理チャンバの処理領域内で複数の基板の両面を処理するための処理チャンバと、複数の基板を処理領域内に搬送及び/又は配置するための、(本明細書に記載されるような)基板搬送デバイスと、を有し得る。
様々な実施形態によれば、基板を処理するための方法は、以下のステップ、すなわち、基板を保持するための第1保持フレームをキャリア・プレートの空洞内に挿入するステップであって、第1保持フレームが基板を載置するための平面状の支持表面を有する、挿入するステップと、基板を空洞内の第1保持フレームの平面状の支持表面上へと挿入するステップと、第2保持フレームを第1保持フレーム上に載置するステップであって、基板が2つの保持フレーム間に配置されるように、2つの保持フレームが配設され、基板が第1保持フレーム上にのみ配設されるように第2保持フレームと基板との間に間隙が残っている、載置するステップと、を含み得る。
さらに、第1保持フレームの及び/又は第2保持フレームの嵌め込みは、磁気グリッパ又は吸着グリッパ(真空グリッパとも呼ばれる)によって行われ得る。この目的のために、保持フレーム上に設けられ得る係合面は、グリッパに適合され得る。
さらに、2つの保持フレームは、キャリア・プレートの空洞内に挿入された後、又はキャリア・プレート上に載置された後、センタリングされたて空洞内に保持され得、この場合、2つの保持フレームは、2つの保持フレーム間に基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように配設される。基板のこの周縁部分は、例えば設置部として機能すること、及び基板の鉛直方向の保持部/配置部を形成することができる。本明細書における基板の周縁部分は、コーティング工程が実行されているときに一緒にコーティングされ得ない。
さらに、空洞は、矩形の箱の形状とすること、及び4つの角領域(内側角領域)を有することができる。さらに、空洞は、角柱状とすること、及び3つ又は4つ以上の角領域(内側角領域)を有することができる。例えば、空洞の角領域は、第1保持フレームのためのセンタリング領域として適合され得る。さらに、第1保持フレームの角領域は、第2保持フレームのためのセンタリング領域として適合され得る。空洞はさらに、円筒状とすることができる。
例えば、第1保持フレーム及び/又は第2保持フレームは、4つの角部分(外側角部分)を有する矩形の箱の形状の外側輪郭を有し得る。この場合、第1保持フレームの又は第2保持フレームの4つの角部分の各々において、第2保持フレームをセンタリングされて載置するためのそれぞれのセンタリング部分がそれぞれ提供される。さらに、第1保持フレーム及び/又は第2保持フレームは、3つ又は4つ以上の角部分(外側角部分)を有する角柱状の外側輪郭を有し得る。この場合、第1保持フレームの又は第2保持フレームの3つ又は4つ以上の角部分の各々において、第2保持フレームをセンタリングされて載置するためのそれぞれのセンタリング部分がそれぞれ提供される。第1保持フレームの又は第2保持フレームの角部分はそれぞれ、例示として、第2保持フレームをセンタリングされて載置するためのセンタリング部分として適合され得る。さらに、第1保持フレーム及び/又は第2保持フレームは、円筒状の外側輪郭を有し得る。
様々な実施形態によれば、方法サイクル毎に、例えば基板保持デバイスが処理システムの中を搬送されている間に、処理され得る基板の数を増やす、方法、基板保持デバイス、及び、処理システムが提供される。このおかげで、処理コストが低減され、また真空システムにおける基板の処理が経済的なものとなる。このことは、真空システムにおける基板の処理を、他の処理技術と比較してより競争力の高いものにする。
様々な実施形態によれば、基板スタック(上下の関係で配設される少なくとも2つの基板、並びに任意選択で少なくとも1つの間挿されるさらなる要素、例えば分離要素及び/又はさらなる基板を有する)が、下方に存在する基板(すなわちその下側)及び上に存在する基板(すなわちその上側)が処理され得るように、基板保持デバイスの基板受容空洞内に例示として配設される。言い換えれば、少なくともこれら2つの基板は、基板受容空洞ごとに処理され得る。このようにして、少なくとも2つの基板は、上に存在する基板は上側が処理され得る上側基板階層を形成し下方に存在する基板は下側が処理され得る下側基板階層を形成するように、基板保持デバイスの各空洞内に上下の関係で配設され得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス(基板ホルダ、基板キャリア、又はウエハキャリアとも呼ばれる)が提供される。これによって、2つの基板の各々が片面を処理され得るように、基板受容空洞あたり2つの基板が上下の関係で保持され得る。基板保持デバイスは、個々の基板階層の両面を処理するように想定される従来の処理システムが、例えば、前記従来の処理システムの処理能力が例示として可能な最大限度まで利用されるように、費用効果の高い手法で改修されることを可能にする。例示的には、従来の基板階層の下側の代わりに、第1(例示として下側の)基板階層が処理され、また従来の基板階層の上側の代わりに、第2(例示として上側の)基板階層が処理される。このことは、1方法サイクル毎に処理され得る基板の数を2倍にすることを可能にする。
処理されているとき、一緒に空洞内に嵌め込まれているか又は嵌め込まれるべき2つの基板(又は2つの基板階層、それぞれ)は、互いを保護する。このことは一般に、2つの基板(又は2つの基板階層、それぞれ)が、例えば異なる時点で又は異なる技術を用いて、異なるように処理されることを可能にする。例えば、上に位置する基板(又は上側基板階層、それぞれ)はクリーニングされ得、下方に位置する基板(又は下側基板階層それぞれ)はコーティングされ得る。2つの基板の(又は2つの基板階層の、それぞれの)処理は、同時に(並行して)、少なくとも部分的に(すなわち部分的に若しくは完全に)同時に、連続的に(順次)、又は少なくとも部分的に連続的に、行われ得る。
様々な実施形態によれば、方法は、以下のステップ、すなわち、(例えば少なくとも部分的に相互に重なっている)第1基板及び第2基板を有する基板スタックを基板保持デバイスの受容領域内に配設するステップであって、第1基板の第1面が第2基板の第1面に対向する、ステップと、第1基板の第1面と反対側の第1基板の第2面を処理するステップと、第2基板の第1面と反対側にありかつ第1基板の第2面から離れる方にある第2基板の第2面を処理するステップと、を含み得る。
様々な実施形態によれば、基板スタックの配設は、基板保持デバイスの支持表面上の第1基板、例えばその第2面が、例えば平面状の支持表面上に載置されるようにさせる。
第1基板の第1面は例示として、第1基板の上側と呼ばれ得、第1基板の第2面は例示として、第1基板の下側と呼ばれ得、第2基板の第1面は例示として、第2基板の下側と呼ばれ得、そして第2基板の第2面は例示として、第2基板の上側と呼ばれ得る。第2基板は例示として、例えば第1基板の上方に配設され得る。基板スタック及び/又は基板保持デバイスは、別の配向でも配設され得るか又は配設されることになる。
基板保持デバイスの受容領域は、基板保持デバイスの空洞及び/又は支持表面によって画定され得るか又は少なくとも境界付けられ得る。受容領域は、例えば空洞内に延在し得る。代替的に又は付加的に、受容領域は、例えば、支持表面にわたって少なくとも部分的に(すなわち部分的に又は完全に)延在し得る。様々な実施形態によれば、第1基板及び第2基板は、基板保持デバイスの共通の受容領域内に嵌め込まれ得る。
第1基板の第2面(例えば下側)は、処理のために少なくとも部分的に露出され得、かつ/又は、第2基板の第2面(例えば上側)は、処理のために少なくとも部分的に露出され得る。
基板スタックの配設は、以下のステップ、すなわち、例えば基板保持デバイスのキャリア・プレート(キャリア又はトレイとも呼ばれる)を通って延在する空洞内に第1基板を挿入するステップと、空洞内に第2基板を挿入するステップと、を含み得る。
様々な実施形態によれば、第1基板は、基板保持デバイスの空洞内の保持フレーム(下側フレーム)内に、例えばその支持表面上に、嵌め込まれ得る。下側フレームは、例えば一体式に及び/又は接合によって(例えば材料結合(stoffschluessig)、例えば溶接及び/若しくは接着結合によって)、キャリア・プレートに接続され得る。代替的に、下側フレーム及びキャリア・プレートは2つの部品となっていてよく、例えば互いから分離可能であってよい。この場合、下側フレームは、キャリア・プレート内に、例えば形状結合(formschluessig)及び/又は力結合(Kraftschluessig)によって(例えば挟持、ねじ止め、及び/又はリベット止めによって)嵌め込まれ得る。下側フレームは、例えば、第1基板が載置される前に空洞内に嵌め込まれ得る。第1基板の第2面は、第1基板が中に嵌め込まれる下側フレームによって、部分的に覆われ得る。
方法は、以下のステップ、すなわち、第1基板と第2基板との間の空洞内に保持フレーム(第2保持フレームとも呼ばれる)を配設する(例えば挿入する)ステップをさらに含み得る。この場合、基板スタックの配設(例えば載置)は、保持フレーム内に第2基板を、例えば前記保持フレームの支持表面上へと第2基板の第1面を、挿入することを含む。
一般に、第1基板の及び/又は第2基板の処理は、例えば少なくとも1つの化学的特性に、構造的特性に、及び/又は物理的特性に関して、第1/第2基板、又は少なくともその表面を修正することを含み得る。
様々な実施形態によれば、第1基板の第2面の処理は、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、(例えば化学的に及び/又は構造的に)変換するステップ、(例えば化学的に)ドープするステップ、研磨するステップのうちの、少なくとも1つを含み得る。代替的に又は付加的に、第2基板の第2面の処理は、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、(例えば化学的に及び/又は構造的に)変換するステップ、(例えば化学的に)ドープするステップ、研磨するステップのうちの、少なくとも1つを含み得る。
第1基板の第2面の処理は、第1基板の第2面を気体状コーティング材料でコーティングすることを含み得る。代替的に又は付加的に、第2基板の第2面の処理は、第2基板の第2面を気体状コーティング材料でコーティングすることを含み得る。気体状コーティング材料は、同一であってよいか又は異なっていてよく、例えば同一の又は異なる組成のものであってよい。
様々な実施形態によれば、第1基板の処理及び第2基板の処理は、少なくとも部分的に同時となるように行われ得る。言い換えれば、第1基板の処理及び第2基板の処理は、時間に関して少なくとも部分的に重なり得る。代替的に、第1基板の処理及び第2基板の処理は、連続的に、すなわち相互に時間間隔をおいて行われ得る。
様々な実施形態によれば、第1基板の処理及び/又は第2基板の処理は、真空中で(又は少なくとも負圧において)行われ得る。代替的に又は付加的に、中に第1基板及び第2基板が挿入される基板保持デバイスは、第1基板の下側の処理の間及び/又は第2基板の上側の処理の間、真空中で搬送及び/又は配設され得る。
様々な実施形態によれば、第1基板と第2基板との間に配設される保持フレーム(第2保持フレームとも呼ばれる)は、例えば、第1基板の第1面と第2基板の第1面との間に間隙が形成されるように、第1基板と第2基板との間の間隔を画定し得る。様々な実施形態によれば、間隙は、第1基板の処理及び/又は第2基板の処理の間、例えばキャリア・プレートにおける通気開口部(例えばダクト)、及び/又は保持フレームにおける通気開口部(例えばダクト)を介して、排気され得る。
様々な実施形態によれば、第1基板及び第2基板は、例えば少なくとも部分的に(すなわち部分的に又は完全に)相互に接触している前記基板の第1面を介して、相互に物理的に接触して配設され得る。代替的に又は付加的に、(例えば基板が非平面状であるか又は相互に間隔をおいて配設されるときに)第1基板と第2基板との間に間隙が形成され得る。代替的に又は付加的に、第1基板と第2基板との間に、例えば保持フレームの形態の、ヒート・シンクが配設され得る。ヒート・シンクは、第1基板に及び/又は第2基板に熱的に結合され得、またヒート・シンクは、任意選択でキャリア・プレートに熱的に結合され得る。要求される熱的結合が達成されるために、ヒート・シンクと、第1基板及び/若しくは第2基板との間の、又は任意選択でキャリア・プレートとの間の、接触面は、相応してより大きくなるように適合され得る。ヒート・シンクは、第1基板から及び/又は第2基板から熱エネルギーを受けるように、並びに、前記熱エネルギーを前記基板から離れるように導くように、適合され得る。例えば、ヒート・シンクは、受けられた熱エネルギーの少なくとも一部を、例えば熱放射の形態で再度放出する表面を有し得る。表面はこの目的に合わせた、例えば冷却フィンの形態の外形とされ得る。この目的のために、ヒート・シンクは、例えば第1基板と表面との間及び/又は第2基板と表面との間に、熱伝導経路を提供し得る。ヒート・シンクは任意選択で、受けられた熱エネルギーの少なくとも一部をキャリア・プレートへと放出するように適合され得る。この目的のために、ヒート・シンクは、例えば第1基板とキャリア・プレートとの間及び/又は第2基板とキャリア・プレートとの間に、熱伝導経路を提供し得る。
ヒート・シンク(例えば保持フレーム)及び/又はキャリア・プレートは、10W/(m・K)超、例えば50W/(m・K)超、例えば100W/(m・K)超、例えば200W/(m・K)超、例えば300W/(m・K)超、例えば400W/(m・K)超の熱伝導率を有する材料、例えば金属を含み得るか、又はこれらから形成され得る。
第1基板及び/又は第2基板は、プレート形状に構成され得る。例えば、その第1面及び/又は第2面は、平面状に(平に)、例えば互いと面平行となるように構成され得る。第1面が平面状に構成される場合、第1基板及び第2基板は、例えばこれらの間に間隙が構成されないとき、すなわち第1基板及び第2基板が相互に接触しているとき、実質的に完全に接触することができる。
代替的に又は付加的に、例えば第1基板及び/又は第2基板が少なくとも部分的に角度を付けて及び/又は構造化されて構成される場合、少なくとも第1基板の第1面及び/又は少なくとも第2基板の第1面は、非平面状に、例えば角度を付けて及び/又は構造化されて構成され得る。第1面のうちの少なくとも1つが非平面状に構成される場合、第1基板及び/又は第2基板は、部分的に接触することができる。言い換えれば、第1基板と第2基板との間には、例えば前記基板が相互に部分的に接触しているときでさえ、間隙が形成され得る。
様々な実施形態によれば、第1基板及び/又は第2基板は、以下、すなわち、セラミック、ガラス、半導体(例えば、シリコンなどの、非晶質の、多結晶の、又は単結晶の半導体)、金属、ポリマー(例えばプラスチック材料)のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。例えば、第1基板及び/又は第2基板は、プラスチック・フィルム、ウエハ、金属箔、金属シート、又はガラス板とすることができる。
方法は任意選択で、さらなる受容領域内に(第3及び第4基板を有する)さらなる基板スタックを配設するステップ、例えば、第3基板の第2面(例えば下側)が処理のために露出され、第4基板の第2面(例えば上側)が処理のために露出されるように、前記さらなる基板スタックを基板保持デバイスのキャリア・プレートを通って延在するさらなる空洞内に挿入することを含み得る。
様々な実施形態による基板保持デバイスは、以下、すなわち、キャリア・プレートの上側からキャリア・プレートを通ってキャリア・プレートの下側まで延在する空洞を有するキャリア・プレートと、第1基板を(例えば空洞内に)保持するための第1(例えば平面状の)支持表面を有する第1保持フレームと、空洞内に挿入するときに第1(例えば平面状の)支持表面の上方に(例えば、少なくとも部分的に第1保持フレームの空洞内に及び/又は少なくとも部分的に第1保持フレームの上方に)配設され、かつ第2基板を空洞内かつ第1基板の上方に保持するための第2(例えば平面状の)支持表面を有する、第2保持フレームと、を有し得る。第1支持表面及び第2支持表面は、少なくとも部分的に相互に重なっていることができる。
様々な実施形態によれば、第2保持フレームは、例えば、第2保持フレームと第1保持フレームとの間に第1基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように、キャリア・プレート及び/又は第1保持フレーム上に少なくとも部分的に設置され得る。この場合、第2基板は、第2保持フレーム上に少なくとも部分的に(例えばその周縁部分を介して)設置され得る。第1基板は、第1保持フレーム上に少なくとも部分的に(例えばその周縁部分を介して)設置され得る。
様々な実施形態によれば、第1支持表面及び/又は第2支持表面は、それぞれの保持フレームの凹部によって提供され得る。代替的に又は付加的に、支持表面は、突起、丸みを帯びた特徴部、面取り部、折り畳み部、点状の接触部、平面状の接触部、直線状の接触部、及び類似のもの、又はこれらの混合された形態によって提供され得る。
第1保持フレームは、下側フレーム、下側マスクとも、又は例示として下側保持フレームとも呼ばれ得る。第2保持フレームは、上側フレーム、上側マスクとも、又は例示として上側保持フレームとも呼ばれ得る。第1基板は例示として、下側基板とも呼ばれ得る。第2基板は例示として、上側基板とも呼ばれ得る。
様々な実施形態によれば、下側フレーム及びキャリア・プレートは、例えば、下側フレームが形状結合して空洞内に係合することができる、及び/又は下側フレームが空洞に対して所定の位置に留まるように配設され得る。例えば、キャリア・プレートの空洞の内側輪郭が、下側フレームの外側輪郭に適合するように提供され得る。本明細書における下側フレームは、空洞の側壁と物理的に接触していることができ、かつ/又は、キャリア・プレートの支持表面上に設置され得る(すなわち物理的に接触していることができる)。様々な実施形態によれば、上側フレーム並びにキャリア・プレート及び/又は下側フレームの少なくとも一方は、上側フレームが空洞内に及び/又は下側フレーム内に形状結合して係合し得るように配設され得る。上側フレームは、例えば、空洞に対する及び/又は下側フレームに対して所定の位置に留まり得る。例えば、キャリア・プレートの空洞の(及び/又は下側フレームの凹部の)内側輪郭は、上側フレームの外側輪郭に適合するように提供され得る。代替的に又は付加的に、下側フレーム、上側フレーム、及びキャリア・プレートは、少なくとも対として相互に適合する、それぞれのセンタリング構造を有し得る。本明細書における上側フレームは、空洞の側壁と及び/又は下側フレームと、物理的に接触していることができる。
様々な実施形態によれば、第1基板は周縁部分を介して、下側フレーム上に、例えばその支持表面上に設置され得、かつ/又は、第2基板は周縁部分を介して、上側フレーム上に、例えばその支持表面上に設置され得る。
様々な実施形態によれば、第1保持フレーム及びキャリア・プレートは、一体式に相互接続され得る。代替的に、第1保持フレームは、空洞内に挿入され得る。この場合、第1保持フレームは、キャリア・プレート上に少なくとも部分的に設置され得る。この目的のために、キャリア・プレートは、第1保持フレームが少なくとも部分的に設置される場所である支持表面を有し得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、以下、すなわち、第1基板を覆うための第3保持フレーム(この場合、第1被覆フレームとも呼ばれる)、又は第2基板を覆うための第3保持フレーム(この場合、第2被覆フレームとも呼ばれる)を、さらに有し得る。第1被覆フレームは空洞内に挿入されるとき、例えば、第1被覆フレームと第1(例えば平面状の)支持表面、例えば第1保持フレームとの間に、第1基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられ、かつ/又は、第1被覆フレームが第1保持フレームと第2保持フレームとの間の受容空間内に配設されるように、第1(例えば平面状の)支持表面の上方に、例えば第1保持フレームの上方に、配設され得る。言い換えれば、第1被覆フレームは、第1基板と第2基板との間に配設され得る。第1被覆フレームは空洞内に挿入されるとき、第1基板を固止、例えば挟持し得る。
代替的に又は付加的に、第2被覆フレームは空洞内に挿入されるとき、例えば、第2被覆フレームと第2(例えば平面状の)支持表面、例えば第2保持フレームとの間に、第2基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように、第2(例えば平面状の)支持表面の上方に、例えば第2保持フレームの上方に、配設され得る。第2被覆フレームは空洞内に挿入されるとき、第2基板を固止、例えば挟持し得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、第2被覆フレーム及び/又は第1被覆フレームを有し得る。
様々な実施形態によれば、上側フレームは、第1基板が上側フレームと下側フレームとの間に配設されるとき、第1基板の少なくとも一部を覆い得る。上側フレームは例示として、第1基板の第1面を、例えばその周縁領域を、例えば上方から、少なくとも部分的に覆い得る。第2基板は、例えばその第2面が完全に開放された(露出された)ままとなるように、上側フレーム上に設置され得る。代替的に、第2被覆フレームは、第2基板の第2面を、例えばその周縁領域を、例えば上方から、部分的に覆い得る。この場合、第2基板の上側表面の中央領域(すなわち、第2基板の上側上)は開放(露出)されたままとすることができ、この結果、第2基板の中央領域が処置、例えばコーティングされ得るようになっている。
様々な実施形態によれば、下側フレームは、例えば第1基板が上側フレームと下側フレームとの間に配設されるとき、第1基板の一部を覆い得る。下側フレームは例示として、第1基板の第2面を、例えばその周縁領域を、部分的に覆い得る。さらに、第1基板の第2面の中央領域(例えば第2基板の下側)は開放(露出)されたままとすることができ、この結果、第1基板の中央領域が処置、例えばコーティングされ得るようになっている。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、第1保持フレームと第2保持フレームとの間の間隙を排気するための、及び/又は第1基板と第2基板との間の間隙を排気するための、通気開口部を有し得る。通気開口部は、第1支持表面と第2支持表面との間に少なくとも部分的に延在すること、並びに/又はこの間隙をキャリア・プレートの少なくとも一方の側(例えば上側及び/若しくは下側)に接続することができる。通気開口部は、キャリア・プレートにおいて、第1保持フレームにおいて、及び/又は第2保持フレームにおいて、少なくとも部分的に延在し得る。例えば、通気開口部は、キャリア・プレートの上側から及び/若しくはキャリア・プレートの下側から、空洞の側壁まで延在すること、並びに/又は前者と後者を相互接続することができる。例えば、通気開口部は、第1保持フレームに及び/又は第2保持フレームに少なくとも1つの第1開口部分を、並びに、キャリア・プレートに第2開口部分を有し得る。この場合、第1開口部分は、第1保持フレーム及び/又は第2保持フレームがキャリア・プレートの空洞内に挿入されるとき、第2開口部分と整列している。通気開口部は、例えば、凹部の形態で及び/又はダクトの形態で、少なくとも部分的に形成され得る。
空洞の側壁は、(例えばキャリア・プレート面に沿って)空洞を境界付けること、及び、キャリア・プレートの上側からキャリア・プレートの下側まで延在することができる。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは、以下、すなわち、処理チャンバと、処理チャンバ内に配設される第1処理デバイス及び第2処理デバイスと、本明細書に記載されるような基板保持デバイスと、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間で基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するための搬送デバイスと、を有し得る。例えば、搬送デバイスは、搬送面に沿って基板保持デバイスを搬送するための、搬送面を画定し得る。
搬送面は、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間に延在し得る。基板保持デバイスは、搬送デバイス(例えば基板保持デバイス搬送デバイスであり、又は搬送システムとも呼ばれる)によって、例えば第1処理デバイス及び/又は第2処理デバイスによる処理中に、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間で搬送され得る。代替的に又は付加的に、基板保持デバイスは、搬送デバイスによって、例えば第1処理デバイス及び/又は第2処理デバイスによる処理中に、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間に配置され得る。
第1基板、例えばその第1面は、第1処理デバイスによって、例えば下方(例示として前記第1基板の下側)から処理され得る。第2基板、例えばその第1面は、第2処理デバイスによって、例えば上方(例示として前記第2基板の上側)から処理され得る。
基板の上側及び下側という用語は、キャリア・プレートの上側及び下側に関連し得る。ただし、キャリア・プレートは、任意の様式で空間的に整列され得る。例えば、搬送デバイスは、搬送面が鉛直方向に(すなわち重力に対して横断方向に)、水平方向に(すなわち重力と平行に)、及び/又は任意の他の角度で延在するように配設され得る。言い換えれば、基板保持デバイス(又はその上側、それぞれ)は、重力に対して横断方向に、重力と平行に、及び/又は重力に対して任意の他の角度で、整列又は搬送され得る。
様々な実施形態によれば、第1処理デバイスは、第1基板を処理するための第1処理領域を有することができ、また第2処理デバイスは、第2基板を処理するための第2処理領域を有することができる。搬送デバイスは、第1処理領域へと/内に、及び第2処理領域へと/内に、基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するように、適合され得る。言い換えれば、搬送面は、第1処理領域及び/又は第2処理領域を通って延在し得る。
様々な実施形態によれば、第1基板の第1面は、第1処理領域内で処理され得、また第2基板の第1面は、第2処理領域内で処理され得る。
キャリア・プレートは、複数の空洞、複数の第1保持フレーム、及び複数の第2保持フレームを有し得る。複数の第1保持フレームのそれぞれの第1保持フレーム、及び複数の第2保持フレームのそれぞれの第2保持フレームは、複数の空洞のうちの1つの空洞に割り当てられる、基板スタックを保持するための保持フレーム対を形成し得る。各保持フレーム対は、割り当てられた空洞内に挿入され得る。保持フレーム対の第2保持フレームは、例えば、保持フレーム対の第2保持フレームと保持フレーム対の第1保持フレームとの間に基板スタックの第1基板の周縁部分を受容するための受容空間が設けられるように、キャリア・プレート上に及び/又は保持フレーム対の第1保持フレーム上に、少なくとも部分的に設置され得る。第2保持フレームは、基板スタックの第2基板を、空洞内かつ第1基板の上方に保持するように適合され得る。
様々な実施形態によれば、方法は、以下のステップ、すなわち、第1基板及び第2基板を、例えば第1基板の上側が第2基板の下側に面するように、基板保持デバイスの受容領域内に互いに対して配設するステップと、第1基板の上側の反対側に存在する第1基板の下側を処理するステップと、第2基板の下側の反対側に存在する第2基板の上側を処理するステップと、を含み得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス内への第1基板の挿入及び第2基板の挿入(すなわち基板スタックの挿入)は、第1保持フレーム内への(基板スタックの)第1基板の挿入、及び第2保持フレーム内への(基板スタックの)第2基板の挿入を含み得る。
上に記載してきたように、基板キャリアが、互いに並んで保持される基板の片面の又は両面の(すなわち前記基板の表面及び裏面の)コーティングを可能にする、コーティング・システムとともに提供される。本明細書における基板は、支持表面上に設置され、また上側マスクによって覆われる。支持表面及び上側マスクは各々、基板の一部上に陰になる部分を提供し、この結果、基板の両面に、用途によっては非常に重要な、コーティングされない周縁領域が残る。コーティングされない周縁領域は、例えば、基板の両面のそれぞれのコーティングの空間的及び電気的分離(例示として電気的絶縁)を可能にする。
上側マスクは任意選択で、基板が支持表面上にしっかりと設置されるように、及び逸脱した蒸気が支持表面と基板との間に進入しそこに堆積(寄生コーティング)され得ないように、基板を挟持する機能を有する。周縁領域内に堆積される逸脱した蒸気は、基板の両面のコーティング間の短絡につながり得る。この場合、短絡は、基板を用途によっては役に立たないものにする(また例示として、不良品が生み出されることを引き起こす)。
本明細書におけるコーティングされるエリアのサイズは、コーティング工程の経済的側面に関する重要な基準を表し得る。例えば、コーティングされるエリアの前記サイズは例示として、可能な限り大きいべきであるが、周縁領域がその電気的絶縁効果を維持するのに十分な大きさでさえあればよい。
様々な実施形態によれば、基板エリアの可能な限り大きい利用を例示として提供する基板保持デバイスが提供される。言い換えれば、基板上に、可能な限り大きいコーティングされるエリアが提供され得る。基板の周縁領域は例示として、一方側をコーティングされ得、この結果、基板の他方側にのみ、コーティングされない周縁領域が残る。
様々な実施形態によれば、上側マスクが省略されることを可能にする基板保持デバイスが提供される。基板がコーティングされるために、その上側は完全に開放されており、この結果、この上側は完全にコーティングされ得る。基板の上側とは別に、支持表面の一部がこのせいで同様に開放されている。その理由は、前記支持表面が通常、基板が挿入されているときにより大きい利用可能な自由空間を有するように、基板よりも少し大きく構成されるからである。したがって、上側マスクの何らかの省略は、支持表面が同様にコーティングされることにつながる。このせいで、クリーニング期間とクリーニング期間の間に、散乱蒸気が中に進入する基板と支持表面との間の間隙につながる、数百マイクロメートルの膜厚を有する層が、支持表面上に作り出され得る。システムの利用の過程で、支持表面は例示として、より非平面状になり、基板と支持表面との間の間隙寸法はさらに大きくなる。
様々な実施形態によれば、上側マスクが省略されるときに支持表面が例示としてより少なくコーティングされる基板保持デバイスが提供される。このおかげで、基板の両面のコーティング間の短絡による不良品率が低減され、また、より少ないクリーニング期間が要求され、コスト及び労力を節減する。全体として、より低い不良品率及びより低い動作コストでのより高レベルの基板利用が、こうして達成される。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは以下、すなわち、基板保持デバイスが搬送されるために支持され得る場所である、互いに平行に延在する2つの支持領域と、2つの支持領域間に配設される複数の基板載置領域と、を有し得る。前記基板載置領域の各々は、空洞及び基板を空洞内に保持するための支持表面を有する。また、前記基板載置領域の各々は、支持表面に隣接しておりこれを少なくとも部分的に取り囲む凹部を有する。
こうして、支持表面がその上に設置される基板によって完全にシールドされることが、例示として達成され得る。対照的に、凹部は、基板が支持表面上に設置されるとき、部分的に露出され得る。凹部は例示的に、基板がコーティングと接触することなくコーティングされ得る領域(層受容領域)を提供する(この理由は、コーティングの基部エリアが支持表面よりも下に存在するからである)。基板は例示として、例えば支持表面を越えて、例えば部分的に凹部を横切って、(少なくとも部分的に)突出し得る。
基板載置領域の空洞、例えばその内周壁は、載置される基板の位置を例えば支持表面と同じ高さに規定するものであり、例示として、基板が空洞内に、例えば遊びを有して嵌合するように配設される。この遊びは、基板が基板載置領域内に挿入されているときに、及び/又は基板が基板載置領域から取り出されているときに、基板と基板保持デバイス、例えばその内周壁との間の、何らかの接触が防止されることを可能にする。このことは、再配置(載置又は取り出し)されるときの基板破壊のリスクを低減する(低減された基板破壊リスク)。
凹部は、内周壁と支持表面との間に配設され得る。凹部は、内周壁に隣接していることができる。
様々な実施形態によれば、複数の基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)基板載置領域の空洞は、基板保持デバイスを通って延在し得る。言い換えれば、基板載置領域は、反対である2つの方向に開いていることができる。その中に載置される基板の両面が処理され得ることが、こうして達成され得る。
様々な実施形態によれば、複数の基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)基板載置領域の凹部は、それぞれの空洞の内周壁に隣接していることができる。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスはキャリア・プレートをさらに有し得る。この場合、複数の基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)基板載置領域の支持表面は、キャリア・プレートに(例えば一体式に)接続され、かつ/又はこの場合、複数の基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)基板載置領域の支持表面は、キャリア・プレートの空洞内に挿入されるときにキャリア・プレートの支持表面上に少なくとも部分的に設置される、保持フレームによって提供される。
様々な実施形態によれば、基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)基板載置領域の空洞、例えばキャリア・プレートの少なくとも1つの(例えば各)空洞は、キャリア・プレートを通って延在し得る。言い換えれば、基板載置領域内のキャリア・プレートは、反対である2つの方向に開いていることができる。その中に載置される基板の両面が処理され得ることが、こうして達成され得る。
様々な実施形態によれば、複数の基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)基板載置領域の支持表面は、平面状に構成され得る。言い換えれば、支持表面の点は、平面状の平面内に存在し得る。
様々な実施形態によれば、複数の基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)基板載置領域の支持表面は、金属を含み得るか、又はこれから形成され得る。金属は、例えば、アルミニウムを含み得るか、又はこれから形成され得る。代替的に又は付加的に、金属は、例えば、鉄を含み得るか、又はこれから形成され得、これは例えば鉄合金、例えば鋼などの形態である。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、2つの支持領域間に延在しかつその中へと延在する、少なくとも1つの補強要素をさらに有し得る。代替的に又は付加的に、基板保持デバイスは、互いに平行に延在する複数の(少なくとも2つの、例えば2つ以上の)補強要素を有し得る。これらのうちの少なくとも1つの(例えば各)補強要素が、2つの支持領域の支持領域内に(例えばそれぞれ)配設される。少なくとも1つの補強要素は、複数の補強要素を有し得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは、以下、すなわち、処理チャンバと、処理チャンバ内に処理領域を画定する処理デバイスと、様々な実施形態による基板保持デバイスと、処理領域内に基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するための搬送デバイスであって、その2つの支持領域内で基板保持デバイスを支持するように適合される搬送デバイスと、を有し得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは、以下、すなわち、さらなる処理デバイスをさらに有することができ、この場合、搬送デバイスは、処理デバイスとさらなる処理デバイスとの間で基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するように適合される。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、以下、すなわち、基板保持デバイスが搬送されるために支持され得る場所である、互いに平行に延在する2つの支持領域と、複数の基板載置領域であって、複数の基板載置領域の各々が空洞及び空洞内に基板を保持するための支持表面を有し、かつ基板載置領域が2つの支持領域間に配設される、複数の基板載置領域と、を有する。またこの場合、複数の基板載置領域のうちの少なくとも1つの(例えば各)支持表面は、複数の基板載置領域の内周壁によって取り囲まれ、かつこの内周壁から(例えばこれらの間に間隙が形成されるように)離間される。言い換えれば、支持表面は、内周壁から凹ませられて構成され得る。間隙は、支持表面と内周壁との間に、例えば凹部の形態で延在し得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは、以下、すなわち、処理チャンバと、処理チャンバ内に配設される第1処理デバイス及び第2処理デバイスと、様々な実施形態による基板保持デバイスと、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間で基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するための搬送デバイスと、を有し得る。例えば、搬送デバイスは、搬送面に沿って基板保持デバイスを搬送するための、搬送面を画定し得る。
搬送面は、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間に延在し得る。基板保持デバイスは、搬送デバイスによって、例えば第1処理デバイス及び/又は第2処理デバイスによる処理中に、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間で搬送され得る。代替的に又は付加的に、基板保持デバイスは、搬送デバイスによって、例えば第1処理デバイス及び/又は第2処理デバイスによる処理中に、第1処理デバイスと第2処理デバイスとの間に配置され得る。
基板、例えばその第1面は、第1処理デバイスによって、例えば上方(例示として前記基板の上側)から処理され得る。基板、例えばその第2面は、第2処理デバイスによって、例えば下方(例示として前記基板の下側)から処理され得る。
様々な実施形態によれば、方法は、以下のステップ、すなわち、基板保持デバイスのその基板載置領域内の空洞内に基板を挿入するステップであって、基板が第1面及び第1面と反対側の第2面を有し、基板の第2面が基板載置領域の支持表面と物理的に接触しており、また、基板が基板載置領域の空洞よりも小さい(例えば支持表面と同じ高さの内周壁の対向する部分の間隔よりも小さい)支持表面と平行な延伸を有する、挿入するステップと、基板の第1面を処理するステップであって、支持表面及び基板が、支持表面が基板によって処理から完全にシールドされるように互いに対して適合される、処理するステップと、を含み得る。基板の第1面(すなわち支持表面の反対にある側)は任意選択で、完全に露出され得る。方法は任意選択で、以下のステップ、すなわち、基板の第2面を処理するステップを含み得る。
様々な実施形態によれば、方法は、以下のステップ、すなわち、基板保持デバイスの(例えばキャリア・プレートの又は保持フレームの)(例えば基板載置領域内の)支持表面上に基板を載置するステップであって、支持表面が基板によって完全に覆われる、載置するステップと、基板を処理するステップと、を含み得る。支持表面の反対にある基板の側(第1面)が、任意選択で完全に露出され得る。
基板の処理は、基板の第1面及び/又は第2面の処理を含むことができ、この場合、第1面は第2面の反対側にある。基板は第2面を介して、例えば物理的接触を介して、支持表面上に設置され得る。
様々な実施形態によれば、基板の(例えば第1面の及び/又は第2面の)処理は、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、(例えば化学的に及び/又は構造的に)変換するステップ、(例えば化学的に)ドープするステップ、研磨するステップのうちの、少なくとも1つを含み得る。言い換えれば、基板の1つの側が、又は2つの側が処理され得る。
基板の処理は、基板の第1面を気体状コーティング材料でコーティングすることを含み得る。代替的に又は付加的に、基板の処理は、基板の第2面を気体状コーティング材料でコーティングすることを含み得る。気体状コーティング材料は、同一であってよいか又は異なっていてよく、例えば同一の又は異なる組成のものであってよい。
様々な実施形態によれば、基板の処理は、真空中で(又は少なくとも負圧において)行われ得る。代替的に又は付加的に、中に基板が挿入される基板保持デバイスは、基板の第1面の処理の間及び/又は基板の第2面の処理の間、真空中で搬送及び/又は配設され得る。
様々な実施形態によれば、基板の第1面の処理及び基板の第2面の処理は、少なくとも部分的に同時に行われ得る。言い換えれば、基板の第1面の処理及び基板の第2面の処理は、時間に関して少なくとも部分的に、及び/又は空間に関して少なくとも部分的に、重なり得る。代替的に、基板の第1面の処理及び基板の第2面の処理は、連続的に、すなわち相互に時間間隔及び/又は空間間隔をおいて行われ得る。
様々な実施形態によれば、基板の挿入は、基板保持デバイスの支持表面上に、例えば平面状の支持表面上に、基板を載置することを含み得る。
様々な実施形態によれば、基板は、保持フレーム(下側フレーム)内に、例えば保持フレームの支持表面上に、挿入され得る。保持フレームは、基板保持デバイスの空洞内に、例えば基板保持デバイスの支持表面上に、挿入され得る。言い換えれば、保持フレーム及びキャリア・プレートは2つの部品となっていてよく、例えば互いから分離可能であってよい。この場合、保持フレームは、キャリア・プレート内に、例えば形状結合及び/又は力結合して挿入(例えば、密着した状態で差し込み嵌合及び/又は挟持)され得る。例えば、保持フレームは、基板が載置される前に、キャリア・プレートの空洞内に挿入され得る。例えば、保持フレームは、キャリア・プレート上に、例えばキャリア・プレートの支持表面上に、少なくとも部分的に設置され得る。この目的のために、キャリア・プレートは、保持フレームが少なくとも部分的に設置される場所である支持表面を有し得る。
代替的に、保持フレームは、例えば一体式に及び/又は接合によって(例えば溶接及び/若しくは接着結合などの、例えば材料結合によって)、或いは、例えば形状結合及び/又は力結合に(例えばねじ止め及び/又はリベット止めによって)キャリア・プレートに接続され得る。
基板保持デバイスの基板載置領域は例示として、基板がキャリア・プレートの支持表面上に載置され得るような、又は基板を保持する保持フレームがキャリア・プレートの支持表面上に載置され得るように配設され得る。
様々な実施形態によれば、基板は、以下、すなわち、セラミック、ガラス、半導体(例えば、シリコンなどの、非晶質の、多結晶の、又は単結晶の半導体)、金属、ポリマー(例えばプラスチック材料)のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれから形成され得る。例えば、基板は、プラスチック・フィルム、ウエハ(半導体基板)、金属箔、金属シート、又はガラス板とすることができる。
基板は、プレート形状の様式で構成され得る。例えば、その第1面及び/又は第2面は、平面状に(平らに)、例えば互いと面平行に構成され得る。
基板の第2面(例えば下側)は、処理のために少なくとも部分的に露出(例えば支持表面によって部分的に被覆)され得、かつ/又は、基板の第1面(例えば上側)は、処理のために少なくとも部分的に(例えば完全に)露出され得る。
基板の第2面(例示として下側)は、基板が上に載置されるこの支持表面によって(例えばキャリア・プレート又は保持フレームによって)、部分的に覆われ得る。支持表面は例示として、基板の第2面を、例えばその周縁領域を、部分的に覆い得る。さらに、基板の第2面の中央領域(例えば基板の下側)は開放(露出)されたままとすることができ、この結果、基板の中央領域が処置、例えばコーティングされ得るようになっている。
方法は任意選択で、少なくとも1つのさらなる基板(例えば複数の基板)を、(例えば複数の基板載置領域のうちの)少なくとも1つのさらなる基板載置領域内に配設するステップ、前記さらなる基板を、例えば少なくとも1つのさらなる基板の第2面(例えば下側)が処理のために部分的に露出され、少なくとも1つのさらなる基板の第1面(例えば上側)が処理のために完全に露出されるように、例えば基板保持デバイスの少なくとも1つのさらなる空洞内に(例えば複数の空洞内に)載置するステップ、を含み得る。
様々な実施形態によれば、支持表面は、コンパクトな(連続した)ものとすることができるか、又は空洞によって貫通され得る。支持表面がコンパクトである場合、この支持表面は基板の第2面を完全に覆う。支持表面が空洞によって貫通される場合、支持表面は、基板載置領域の周縁上の折り畳み部によって提供され得、この場合折り畳み部は凹部を有する。
支持表面が空洞によって貫通される場合、支持表面は、少なくとも部分的に(部分的に又は完全に)、空洞を取り囲むことができる。代替的に又は付加的に、支持表面は、突起、丸みを帯びた特徴部、面取り部、点状の接触部、平面状の接触部、直線状上の接触部、及び類似のもの、又はこれらの混合された形態によって提供され得る。
支持表面が空洞によって貫通される場合、基板の第2面の中央領域(例えば基板の下側)は開放(露出)されたままとすることができ、この結果、第1基板の中央領域が処理(処置)、例えばコーティングされ得るようになっている。
基板が中に挿入される保持フレームは、下側フレーム又は下側マスクとも呼ばれ得る。
様々な実施形態によれば、保持フレーム及びキャリア・プレートは、例えば、保持フレームが形状結合で空洞内に係合することができる、及び/又は保持フレームが空洞に対して所定の位置に(すなわち密着した状態で)留まるように配設され得る。例えば、キャリア・プレートの空洞の内側輪郭が、保持フレームの外側輪郭に適合するように提供され得る。本明細書における保持フレームは、空洞の側壁(すなわちその内周壁)と物理的に接触していることができ、かつ/又は、キャリア・プレートの支持表面上に設置され得る(すなわち物理的に接触していることができる)。代替的に又は付加的に、保持フレーム及びキャリア・プレートは、少なくとも対として相互に適合するセンタリング構造を有し得る。
様々な実施形態によれば、基板は、周縁部分を介して、(キャリア・プレートの又は保持フレームの)支持表面上に設置され得る。代替的に又は付加的に、保持フレームは、周縁部分を介して、キャリア・プレートの支持表面上に(例えばその上側上に)設置され得る。
キャリア・プレートの空洞の内周壁(側壁)は、(例えばキャリア・プレート面に沿って)空洞を境界付けること、及び、キャリア・プレートの上側からキャリア・プレートの下側まで延在することができる。キャリア・プレートの上側及び/又はキャリア・プレートの下側は、キャリア・プレート面に沿って、例えばこれと平行に延在し得る。
基板の上側及び下側という用語は、基板保持デバイスの上側及び下側に、例えばそのキャリア・プレート及び/又はその保持フレームに関連し得る。基板保持デバイスの上側は、基板及び/又は保持フレームが基板保持デバイス内に挿入され得る起点となる側を指し得る。対照的に、基板保持デバイス又はそのキャリア・プレートは、それぞれ、任意の様式で空間的に整列され得る。例えば、搬送デバイスは、搬送面が鉛直方向に(すなわち重力に対して横断方向に)、水平方向に(すなわち重力と平行に)、及び/又は任意の他の角度で延在するように配設され得る。言い換えれば、基板保持デバイス(又はその上側、それぞれ)は、重力に対して横断方向に、重力と平行に、及び/又は重力に対して任意の他の角度で、整列及び/又は搬送され得る。
様々な実施形態によれば、第1処理デバイスは、基板の第1面を処理するための第1処理領域を有することができ、また第2処理デバイスは、基板の第2面を処理するための第2処理領域を有することができる。搬送デバイスは、第1処理領域へと/内に、及び第2処理領域へと/内に、基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するように、適合され得る。言い換えれば、搬送面は、第1処理領域及び/又は第2処理領域を通って延在し得る。
様々な実施形態によれば、基板の第1面は、第1処理領域内で処理され得、また基板の第2面は、第2処理領域内で処理され得る。
基板保持デバイスは、(例えば平面状の様式で互いに並んで配設された)複数の保持フレームを有し得る。キャリア・プレートは任意選択で、複数の保持フレームが中に挿入され得る、複数の空洞(キャリア・プレート空洞)を有し得る。代替的に、複数の保持フレームは、例えば一体式にキャリア・プレートに接続され得る。
複数の保持フレームの各保持フレームは、複数のキャリア・プレート空洞のうちの1つのキャリア・プレート空洞に割り当てられ得る。複数の保持フレームの各保持フレームは、複数のキャリア・プレート空洞のうちの割り当てられたキャリア・プレート空洞内に挿入され得る。
様々な実施形態によれば、真空コーティング・システムにおいて、基板(例えばウエハ)、例えば薄い基板の、片面及び/又は両面をコーティングするための、基板保持デバイス(基板ホルダ)が提供される。
様々な実施形態によれば、基板の両面のコーティングが提供され得、例えばこの場合、基板の上側は、全面にわたってコーティングされる。代替的に又は付加的に、基板の下側(例えば下面)は、例えば保持フレームによって、周縁(周縁除外部とも呼ばれる)上で囲繞する様式で覆われ得る(マスクされ得る)。
基板の上側も、追加の及び任意選択の上側マスクを採用することによってマスクされ得る(サンドイッチ支持)。
上側及び/又は下側をマスクすることによって、上側のコーティングと下側のコーティングとの間に電気を絶縁する周縁(絶縁空洞)が設けられ得る。このおかげで、基板の上側及び下側の導電層間のそれぞれの短絡が回避され得る。例えば、基板の規定された囲繞領域(周縁領域)は、コーティングから保護(遮蔽)され得る(周縁除外部又はコーティングされない環状エリアとも呼ばれる)。遮蔽は、支持表面(基板支持表面)が平らである(言い換えれば平面状である)ときに単純化され得る。
基板は、電気絶縁材料及び/又は電気半導性材料を含み得る。
様々な実施形態によれば、基板は、(例えば光学構成要素のコーティングのための)透明な材料を含み得るか、又はこれから形成され得る。例えば、基板は、光学構成要素を含み得るか、又はこれから形成され得る。
様々な実施形態によれば、基板は、半導性材料、例えばシリコン及び/又は炭化ケイ素を含み得るか、又はこれらから形成され得る。例えば、基板は、半導体構成要素及び/又は光起電構成要素を含み得る。
様々な実施形態によれば、基板上にバリア及び/又は封止部が形成され得る。
各基板は、個々の、例えば撓み対抗性(Biegesteifen)のある、(保持フレーム又は下側マスクとも呼ばれる)ポケット内に載置される。保持フレームは、平面状の支持表面を有し得る、及び/又は、支持表面の所定の輪郭によって、規定されたマスキング(例えば基板の下側のコーティングの周縁除外部)を提供し得る。これらのポケットは、キャリア・フレーム(キャリア)内に浮動するように(schwimmend)固定及び/又は支持され得る。
キャリア・フレームからの個々のポケットの機械的切り離しのおかげで、前記ポケットは、キャリア・フレーム(キャリア)の変形から独立して支持され得る。キャリア・フレームは、撓むおかげで、例えば、水平位置において(すなわち水平方向の延伸として)変形され得る。ポケット内の支持表面の平面性はこの場合不変のままである。言い換えれば、キャリア・フレームから保持フレームへの及び/又はその中に保持される基板への、機械的応力の伝達が、低減及び/又は防止される。
基板はしたがって、撓み応力及び振動から、並びに周縁領域における不十分なスパッタリングから保護され得る。改良、例えば基板の寸法の修正、ポケット輪郭の最適化等の場合、ポケットは、キャリア・フレームを取り換える又は修正する必要なく交換され得る。言い換えれば、保持フレームは、基板キャリアから独立して、すなわち変動可能に提供される。個々のポケットがそれぞれ摩耗又は損傷した場合、前記ポケットのみが交換される必要があり、キャリア・フレーム(キャリア)全体が交換される必要はない。摩耗部品であるポケットは、真空対応のプラスチック材料又は複合材料から射出成形法によって、費用効果の高い手法で、例えば層接着表面を有して製造され得る。任意選択で、保持フレームは、囲繞する凹部を有し得る。代替的に又は付加的に、追加の上側マスクが使用され得る。
本発明の例示の実施形態が、図において例示されており、また以下でより詳細に説明されることになる。
以下の詳細な説明では、添付の図面への参照が行われる。これらの図面は、本明細書の一部を形成し、また、説明の目的で、本発明が実装され得る具体的な例示の実施形態を示す。この点に関して、例えば、「上部に」、「底部に」、「正面に」、「背面に」、「前部」、「後部」、等、などの方向の用語は、記載される図の配向に関連して使用される。例示の実施形態の構成要素はいくつかの異なる配向で配置され得るので、これらの方向の用語は、説明の目的を果たし、またどのような点においても限定的ではない。本発明の保護の範囲から逸脱することなく、他の例示の実施形態が使用され得、また構造の又は論理の変更が成され得ることは、言うまでもない。本明細書に記載される様々な例示の実施形態の特徴が、そうでないと明確に示されない限り互いに組み合わされ得ることは、言うまでもない。以下の詳細な説明はしたがって、限定的な意味において解釈されるべきではなく、また本発明の保護の範囲は、付属の特許請求の範囲によって規定される。
本明細書の文脈において、「接続された」及び「結合された」という用語は、直接的な接続及び間接的な接続の両方、並びに直接的な結合及び間接的な結合を記載するために使用される。図において、同一の又は同様の要素は、都合の良い限りは、同一の参照符号を与えられている。
様々な実施形態によれば、本明細書に記載される基板保持デバイスは、例えば物理気相成長(PVD)によって及び/又は化学気相成長(CVD)によって基板をコーティングするために、例えば水平コーティング・システムにおいて、処理チャンバ内で、基板、例えばウエハを搬送するために使用され得る。本明細書における基板保持デバイスは、基板がコーティング・システムから放出されることなく、下方から及び/又は上方から、例えば下方から及び上方から同時に、又は例えば下方から及び上方から連続的に、基板がコーティングされ得るように、提供され、配設され得る。
基板保持デバイスを有する、本明細書に記載される基板搬送デバイスは、例示として、真空コーティング・システムにおいて、ウエハ又は他の薄い(例えば2mm未満又は1mm未満又は0.5mm未満の厚さの)基板を搬送するのに好適である。基板の上側並びに下側の両方がこの場合、基板保持デバイスから基板が取り出される必要なくコーティングされ得る。このことは、例えば、基板の上側の及び下側のマスキングを可能にする。関連する裏面のコーティングが回避される。言い換えれば、基板搬送デバイスは、前記基板搬送デバイスが2つの処理領域を互いから分離するように(例えば基板搬送デバイスの上方及び下方のそれぞれのコーティング領域)、適合され得る。基板はしたがって、基板上に堆積された材料が混合することなく、異なる材料で上方及び下方からコーティングされ得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイスは、例えば光学層及び半導体層及び/又は封止層で、基板をコーティングするために使用され得る。
基板保持デバイスは、例えば、真空中で2%未満の層厚さの差で基板の両面の均一なコーティングが行われ得ることを可能にし得る。それぞれの基板は、上方から全面積にわたってコーティングされ、片面又は両面をマスクされ得る。言い換えれば、保持フレームのうちの1つが、基板の全面が覆われるようなプレートとしても適合され得る。基板保持デバイスの構築は、ウエハ及びマスク(保持フレーム)の自動的な装填及び取り去りが可能であるように、具現化され得る。
基板の上側を及び下側を均一にコーティングする目的で両面をマスクされる工程では、例えば、同じ幾何学的条件(例えば目標間隔、気体分離、有効面積、作用の角度、遮蔽、等)が両面で実装されることが、必要とされ得るか又は有用であり得る。
さらに、例えば、工程全体の間、基板が固定された安定した姿勢で搬送されることを保証することが、必要又は有用であり得る。この目的のために、基板は各々、例えば丈夫で撓み性のある下側マスク内に個々に挿入され得る。この場合、丈夫で撓み性のある下側マスクは、平面状の支持表面を提供する。さらに、規定されたマスキング(コーティングの周縁除外部)は、下側マスクにおいて所定のポケット輪郭によって実装され得る。下側マスクは、例えば、キャリア・フレーム(キャリア・プレートと呼ばれる)内に、浮動する様式で固定され得る。下側マスク内の支持表面の平面性は、キャリア・フレームの変形から、例えば水平位置における撓みから独立して、不変のままである。例えば、基板に対する損傷をもたらす撓み応力が、こうして切り離される。言い換えれば、機械的応力は、キャリア・フレームからそれぞれの基板へと、実質的に全く伝達されない。
マスクの正確な相互の位置、すなわち例えばマスク開口部の一致が、例えばマスクの好適な相互のセンタリングによって保証される。センタリングは、確実な自動化された取り回しが保証されるような、及びマスクの相互の傾き及び/又は突き合いが生じないように、設計され得る。
保持フレームの(例えば4つの)角の各々においてだぼ穴が設けられ得、また、相手側部片上に(例えば2つの保持フレームの他方上に)、だぼピンが設けられ得る。構造的な観点からは、同じ機能性を有する適切な円形部分(例えばミリングされた輪郭)も可能である。これらのセンタリング輪郭は、最大限の精度で(例えばNC(数値制御)機械のそれぞれの機械正確度で)、マスキング窓に対して位置的に正確でありかつ中心となるようになされ得る。
センタリング輪郭は、面取り部及び/又は導入傾斜部をさらに有することができ、この結果、マスクの相互事前センタリングが不正確な場合でさえも、マスクがペアリング中に一致する位置へと段階的に移動するようになっている(段階的センタリング)。この利点は、自動装填において要求される下側の位置正確度として、直接引き継がれる。
センタリング要素(センタリング構造とも呼ばれる)は、前記センタリング要素がそれぞれのマスクの、コーティング源によって到達されない側に位置付けられるように、配設され得る(センタリング要素は例示として遮蔽され得る)。このことは、例えば支持表面及び/又はセンタリング面が意図せずコーティングされることを防止し、また、例えばセンタリングの正確度に関する関連付けられる損失を防止する。
キャリア・フレーム、下側マスク、及び上側マスクを有するようにキャリア構造を分離することにより、高い可撓性が保証される。キャリア・フレームは、単純で費用効果の高い部品として(例えば事後処理のないレーザ切断部品として)作成され得る。精度に関する高度な要件は、マスク(又は保持フレーム、それぞれ)へと還元される。前記マスクは、比較的小さい寸法のおかげで、体積部としてより高い費用効果で作成され得る。それぞれのマスクは、工程に応じて変えられ得る。いつでも、損傷した場合に個々のマスクを取り換えることが可能である。可能なクリーニングの選択肢(いわゆるデコーティング)も、例えば液体薬品により又はドライアイス洗浄により、より単純でかつより費用効果の高いものとなる。
図1は、様々な実施形態による基板保持デバイス100の概略断面図又は側面図を視覚化している。基板保持デバイス100は、例えば、キャリア・プレート102を有し得る。キャリア・プレート102は、基板120が2つの保持フレーム132a、132bによって空洞112内に保持されるように、下側フレーム132a(第1保持フレーム132a)及び上側フレーム132b(第2保持フレーム132b)が空洞112内に受容又は少なくとも部分的に受容され得るように、少なくとも1つの空洞112を有し得る。
キャリア・プレート102は、例えば、上側102a(又は上側表面、それぞれ)及び下側102b(又は下側表面、それぞれ)を有し得る。2つの表面102a、102bは、(例えば少なくとも部分的に)互いと面平行とすることができる。キャリア・プレート102は、方向105に沿って(2つの表面102a、102bに対して垂直に)、約3mmから約80mmまでの範囲内の厚さ、例えば約1cmから約6cmまでの範囲内の厚さを有し得る。様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は、チタンから構成され得るか又はこれを含み得る。代替的に、キャリア・プレート102は、任意の他の好適な材料から、例えば複合材料から、又は金属、例えばステンレス鋼から作成され得る。さらに、キャリア・プレート102は、方向103に沿って(2つの表面102a、102bと平行に)、約50cmから約5mまでの範囲内の幅、例えば約1mから約3mまでの範囲内の幅を有し得る。さらに、キャリア・プレート102は、2つの表面102a、102bと平行にかつ幅方向103に対して横断方向に、約40cmから約5mまでの範囲内の長さ、例えば約0.5mから約2mまでの範囲内の長さを有し得る。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は寸法に関して、受容されることになる基板120の量及びサイズの両方に、並びに、基板を処置するために使用される処理システムのサイズ(例えばコーティング幅及び/又はロック長さ)に、適合され得る。
さらに、キャリア・プレート102の少なくとも1つの空洞112は、キャリア・プレート102の上側102aからキャリア・プレート102を通ってキャリア・プレート102の下側102bまで延在し得る。方向105から見られるとき、空洞112は円形、正方形、又は任意の多角形とすることができる。空洞112の形状は、受容されることになる基板の外側輪郭に適合され得る。例えば、空洞112は実質的に、円形のウエハが受容されるために円形とする、又は(例えば丸められた又は切り落とされた角を有する)正方形のウエハを受容するために、(例えば丸められた又は切り落とされた角を有する)正方形とすることができる。
さらに、基板保持デバイス100は、空洞112内に挿入されかつキャリア・プレート(102)上に(例えばキャリア・プレート102の上側102a上に)部分的に設置される、第1保持フレーム132aを有し得る。さらに、基板保持デバイス100は、第1保持フレーム132a上に部分的に設置される、第2保持フレーム132bを有し得る。2つの保持フレーム132a、132bは、2つの保持フレーム132a、132b間に基板120の周縁部分を受容するための受容空間130(例えば間隙130)が設けられるように配設され得る。
例えば、基板120は、第1保持フレーム132a上に設置され得、かつ/又は、第2保持フレーム132bは、基板120の上方に配設され得る。この場合、例えば、第2保持フレーム132bは、基板120と物理的に接触していない。
類似の様式で、キャリア・プレート102は、複数の基板を同時に受容しかつ保持するための、複数の空洞112を有し得る。
例えば、図1は、PVD工程のために1つ又は好ましくは複数のウエハを配置できる、基本キャリア102(キャリア・プレート102とも呼ばれる)を例示的に示す。基本キャリア102は、受容されることになるウエハの数及び形状に応じて、対応する部分112を有する。
図1において視覚化されているように、例えば、保持フレーム132a、132bは、キャリア・プレート102の上側102a(及び/又は下側102b)を越えて突出し得る。代替的に、保持フレーム132a、132bはまた、キャリア・プレート102と面一になるように設けられ得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレーム132a、132bは、2つの保持フレーム132a、132b間に配置される基板120が中でコーティングされ得るコーティング領域を画定し得る。2つの保持フレーム132a、132bは例示として、前記保持フレーム132a、132bが、2つの保持フレーム132a、132b間に配置される基板120の少なくとも1つの周縁部分を覆うか又はシールド(マスク)するように、提供され得る。
図1において例示されているように、基板120、例えばウエハ、例えば半導体ウエハ、例えばシリコン・ウエハは、基板保持デバイス100内に受容され得る。基板120は、例えば、第1(又は下側、それぞれ)保持フレーム132a上に設置され得る。基板120は、例えば、基板120の周縁領域の全周を介して、下側保持フレーム132a上に設置され得る。代替的に、基板120はまた、基板120の周縁領域内で(例えば角を介して角度のついた基板の場合、それぞれ)、下側保持フレーム132a上に部分的にのみ設置され得る。下側保持フレーム132aは、基板120を載置するための、平らな(又は平面状の、それぞれ)支持表面を有し得る。言い換えれば、下側保持フレーム132aは、基板120を載置するための設置平面を提供し得る。
基板120の片面のみでの処置が必要とされる場合、保持フレームは、例えば基板のある側が完全に覆われる(又はマスクされる、それぞれ)ように、閉じられた保持プレートとして構成され得る。
第2(又は上側の、それぞれ)保持フレーム132bと基板120との間に、例えば、約0.1mmから約0.5mmまでの範囲内の(方向105に沿った)間隙高さを有する、又は500μm、400μm、300μm、200μm、若しくは100μm未満の間隙高さを有する、狭い間隙が残り得る。この場合、例えば、基板保持デバイス100の保持フレーム132a、132bに関して、僅かな製造公差もまたこうして要求される。基板保持デバイス100は、任意の厚さの、例えば約0.1mmから約1cmまでの範囲の厚さのプレート形状基板120が、空洞112内に受容され得るように配設され得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレーム132a、132b間の間隙130(基板120を受容するための受容空間とも呼ばれる)は、受容されるべき基板120の厚さに適合され得る間隙高さを有することができ、例えば、約0.1mmから約1mmまでの範囲内の(方向105に沿った)間隙高さを有する、又は1mm未満、500μm、300μm、若しくは200μmの間隙高さを有する。さらに、2つの保持フレーム132a、132bの間に設けられる間隙130は、(方向103における)基板120の幅(例えば直径又は横方向の延伸)に適合され得る。2つの保持フレーム132a、132b及び空洞112は例示として、基板120が横方向において露出されるように、すなわち言い換えれば、基板120が第1保持フレーム132a及び第2保持フレーム132bに横方向において当接しないように、適合され得る。
この文脈では、基板保持デバイス100は、異なる保持フレーム132a、132bが異なる基板厚さの基板120に対して使用され得るように、提供され得る。上側保持フレーム132bは例示として、基板120と物理的に接触しないべきである。さらに、基板保持デバイス100は、異なる保持フレーム132a、132bが異なる基板直径又は基板幅を有する基板120に対して使用され得るように、提供され得る。基板直径又は基板幅が、例示として空洞112の幅によって限定され得ることは、言うまでもない。
基板保持デバイス100の様々な変更及び構成、並びに空洞112に及び保持フレーム132a、132bに関する詳細が、以下で記載される。この場合、図1の文脈において記載されてきた基本的な特徴及び動作モードが、類似の様式で含まれ得る。さらに、以下で記載される特徴及び動作モードは、図1において記載される基板保持デバイス100に類似の様式で適用され得るか、又は図1において記載される基板保持デバイス100と組み合わされ得る。
図2は、様々な実施形態による基板保持デバイス100の概略断面図を視覚化している。この場合、上側保持フレーム132b及び/又は下側保持フレーム132aは、面取りされる、又は言い換えれば、面取り部234a、234bを有し得る。様々な実施形態によれば、下側保持フレーム132bの及び/又は上側保持フレーム132bの内周壁は、面取り部234a、234bを有し得る。基板120はこの場合、例えば、より均質にコーティングされ得る。その理由は、例えば、保持フレーム132a、132bのおかげで、基板120の遮蔽が僅かしか又は全く生じないからである。
さらに、上側保持フレーム132bは、前記上側保持フレーム132bが下側保持フレーム132aを完全に覆うように配設され得る。下側保持フレーム132aはこの場合、例えば、上方からコーティングされ得ない。
さらに、下側保持フレーム132aが例示として空洞内に横方向の遊びを有して懸架されるように、下側保持フレーム132aとキャリア・プレート102との間に間隔201又は間隙201が設けられ得る。下側保持フレーム132aはしたがって、例えば、キャリア・プレート102から下側保持フレーム132aへと及びしたがって基板120へと撓み応力が伝達されないように、キャリア・プレート102から切り離され得る。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は、下側保持フレーム132aをセンタリングされて保持するための、センタリング構造を有し得る。
図3は、様々な実施形態による基板保持デバイス100の概略断面図を視覚化している。この場合、2つの保持フレーム132a、132bは、共通のセンタリング構造336を有し、この結果、2つの保持フレーム132a、132bは、下側保持フレーム132aが空洞112内に挿入されている及び上側保持フレーム132bが下側保持フレーム132a上に載置されているときに、相互の規定された位置に設置されるようになる。
2つの保持フレーム132a、132bは例示として、形状結合して相互に係合する部分及び/又は空洞を有し得る。2つの保持フレーム132a、132bはこの場合また、方向103に沿って互いから横方向に変位され得ない。本明細書における上側保持フレーム132aは、例えば重力のみによって固定される。言い換えれば、2つの保持フレーム132a、132bの相互の挟持が必要とされ得ない。例えば、このことは、保持フレーム132a、132bの、及び基板120の、より単純なキャリア・プレート102内への装填及びそこからの取り去りを可能にする。
図3において視覚化されているように、2つの保持フレーム132a、132bは、対として相互に適合する複数のセンタリング構造336を有し得る。このことにより、2つの保持フレーム132a、132bは、下側保持フレーム132a上に上側保持フレーム132bが載置されているときに、互いにセンタリングされ得るか、又は相互の所定の位置へと移動され得る。
図4Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス100の概略平面図を視覚化している。キャリア・プレート102の空洞112は、例えば、実質的に矩形の箱の形状とすることができ、したがって(例えば上方から見られるとき)、4つの角領域412eを有し得る。代替的に、キャリア・プレート102の空洞112は、例えば基板120の形状に及び/又は2つの保持フレーム132a、132bの形状に適合された、任意の他の好適な形状を有し得る。
例えば、空洞112は、4つの内側角部分412eを有する、実質的に矩形の箱の形状の内側輪郭412iを有し得る。2つの保持フレーム132a、132bは、例えば、空洞112に適合するような4つの外側角部分を有する、実質的に矩形の箱の形状の外側輪郭を有し得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレーム132a、132bは、保持フレーム132a、132bのそれぞれの4つの外側角部分において、対として相互に適合するセンタリング構造をそれぞれ有し得る(例えば図6Aを参照)。さらに、第1保持フレーム132aは、キャリア・プレート102上の、空洞112の角領域412eにのみ、設置され得る。
図4Bにおいて基板保持デバイス100のキャリア・プレート102の概略平面図として視覚化されているように、キャリア・プレート102内に、複数の基板120が保持されるように、複数の空洞112が互いに並んで設けられ得る。本明細書における方向101は、複数の基板を処理するために処理アセンブリ内で基板保持デバイス100が沿って搬送され得る、搬送方向101とすることができる。この場合、複数の空洞は、搬送方向101に対して横断方向の幅方向103に少なくとも沿って、互いに並んで配設され得る。
したがって、キャリア・プレート102は、キャリア・プレート102がキャリア・プレート102内に保持される基板120と一緒に搬送されるように、キャリア・プレート102が中に担持又は支持され得る、少なくとも2つの保持領域402h(又は保持部分402h、それぞれ)を有し得る(図6Bを参照)。
図4Bにおいて例示されているキャリア・プレート102と類似の様式で、基板保持デバイス100はこの場合、以下、すなわち、互いに並んで配設される複数の空洞112を有するキャリア・プレート102を有し得る。この場合、空洞112の各々は、本明細書において記載されるように第1保持フレーム132a及び第2保持フレーム132bを受容するように適合され、キャリア・プレート102は、キャリア・プレート102を搬送するためにキャリア・プレート102が支持され得る場所である2つの保持領域402hを有し、互いに並んで配設される複数の空洞112は、2つの保持領域402h間に配設される。
図5Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス100の概略断面図、例えば方向103に対して横断方向の断面図を視覚化している(例えば図4A及び図4Bを参照)。この場合、図5Bにおいて、それぞれの基板保持デバイス100の方向107における断面図が視覚化されている。2つの保持フレーム132a、132bの外側角領域532e内のセンタリング要素336が、上で記載されてきたものと類似の様式で、図5Bにおいて例示として視覚化されている。
例えば、下側保持フレーム132aは、各外側角部分532e内に、センタリング空洞、例えば通過穴を有し得る。さらに、上側保持フレーム132bは、例えば、各外側角部分532e内に、下側保持フレーム132aのセンタリング空洞と適合するセンタリング突起を有し得る。
この場合センタリング突起は、例えば、センタリング突起が例えば円筒形のセンタリング空洞内により容易に導入され得るように、円錐形状とされた部分を有し得る。
図5Cは、様々な実施形態による基板保持デバイス100の概略断面図、例えば方向103に対して横断方向の断面図を視覚化している(例えば、図4A、図4B、及び図5Aを参照)。
様々な実施形態によれば、上側保持フレーム132bは、面取りされ得る(又は例示として、空洞112に向かって斜角を付けられ得る)。言い換えれば、上側保持フレーム132bは、面取り部234bを有し得る。下側保持フレーム132aが、さらに面取りされ得る(又は例示として、空洞112に向かって斜角を付けられ得る)。言い換えれば、下側保持フレーム132aは、面取り部234aを有し得る。
様々な実施形態によれば、下側保持フレーム132aの及び/又は上側保持フレーム132bのそれぞれの内周壁は、面取り部234a、234bを有し得る。基板120はこの場合、例えば、より均質にコーティングされ得る。その理由は、例えば、保持フレーム132a、132bのおかげで、基板120の遮蔽が全く生じないか、又はより少なく生じるからである。
様々な実施形態によれば、下側保持フレーム132aは、その外側角部分532eのみを介して、キャリア・プレート102上に設置され得る。図5B及び図6を参照されたい。
図6Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス100の2つのそれぞれの保持フレーム132a、132bの、概略斜視詳細図を視覚化している。この場合、2つの保持フレーム132a、132bは、その外側角部分532e内に、対として相互に適合する複数のセンタリング要素を有する。これらにより、2つの保持フレーム132a、132bは、第2保持フレーム132bが第1保持フレーム132a上に載置されているときに、互いにセンタリングされるようになっている。2つのフレーム開口部132は、2つの保持フレーム132a、132bが互いにセンタリングされているときに、一致するようになされ得る。
対として相互に適合するセンタリング構造は、例えば、下側保持フレーム132aの円筒形のセンタリング空洞632aの、及び、センタリング空洞632aに適合する上側保持フレーム132bのセンタリング突起632vの形態で、設けられ得る。代替的に、対として相互に適合するセンタリング構造は、どのような他の任意の好適なセンタリング要素も有し得る。例えば、下側保持フレーム132aに及び上側保持フレーム132bに、対として相互に適合するセンタリング輪郭632kが設けられ得る。
対として相互に適合するセンタリング構造は例示として、少なくとも2つの方向において、例えば、上側保持フレーム132bが下側保持フレーム132a上に載置されるように方向105に沿って、並びに、2つの保持フレーム132a、132bの位置の互いに対する横方向のセンタリングのために方向103及び/又は107に沿って、形状結合を形成する。
図6Bは、様々な実施形態による基板保持デバイス100を搬送するための基板搬送デバイス600の、概略断面図を視覚化している。
様々な実施形態によれば、基板搬送デバイス600は、基板保持デバイス100を搬送するための搬送システムを有し得る。この場合、搬送システムは、基板保持デバイス100のキャリア・プレート102がそれぞれ2つの保持領域402hでのみ保持又は支持されるように、2つの保持要素712を有する。保持要素712上に支持されるキャリア・プレート102の搬送は、例えば、搬送ローラ、チェーン、バー、又は別の好適な搬送システムによって行われ得る。
例えば、キャリア・プレート102の支持に起因して、キャリア・プレート102は、例えばキャリア・プレート102の中心における最大の撓み705で、撓み得る。保持フレーム組立体702がそれぞれの基板が保持されるためのキャリア・プレート102から切り離されているおかげで、キャリア・プレート102の撓み705は、上述したように、基板に対してどのようなマイナスの影響も有し得ない。
それぞれの基板120が2つの保持フレーム132a、132b間に受容されるように、それぞれの保持フレーム組立体702は、本明細書において記載される2つの保持フレーム132a、132bを有し得る。
本明細書において記載される基板搬送デバイス600は、処理チャンバ内に(例えば真空チャンバ又は大気圧チャンバ又は正圧チャンバ内に)、複数の基板120を搬送及び/又は配置するために使用され得る。処理チャンバはこの場合、処理チャンバの処理領域(例えばコーティング領域)内で複数の基板120の片面が又は両面が処理(例えばコーティング)されるように、1つ又は複数の処理デバイス(例えばコーティング・デバイス)を有し得る。
例えば、コーティング・デバイスとして、マグネトロンが使用され得る。さらに、コーティング・デバイスとして、電子ビーム・エバポレータが使用され得る。処理チャンバの中でキャリア・プレート102を搬送するために、例えば、キャリア・プレート102の両側で、片側で支持される搬送ローラが使用され得る。さらに、キャリア・プレート102はまた、さらなるキャリア内に挿入され得るか、又はさらなるキャリアによって搬送され得る。
図7は、様々な実施形態による基板120を処理するための方法700の、概略フロー図を視覚化している。この場合、方法700は、以下のステップ、すなわち、ステップ810における、第1保持フレーム132aをキャリア・プレート102の空洞112内に挿入するステップであって、第1保持フレーム132aが基板120を載置するための平面状の支持表面を有する、ステップと、ステップ820における、基板を第1保持フレームの平面状の支持表面上へと挿入するステップと、ステップ830における、第2保持フレームを第1保持フレーム上に載置するステップであって、基板120が2つの保持フレーム132a、132b間に配置されるように2つの保持フレーム132a、132b(第1及び第2保持フレーム)が配設され、基板120が第1保持フレーム132a上にのみ設置されるように第2保持フレーム132bと基板120との間に間隙が残っている、ステップと、を含み得る。
第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bのそれぞれの挿入及び載置はこの場合、磁気グリッパ又は吸着グリッパによって行われ得る。この目的のために、第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bは、それぞれの領域を有することができ、この中で、磁気グリッパ又は吸着グリッパは、それぞれの保持フレーム132a、132bを強固に保持し得る。
下側マスク132aは例示として、基本キャリア102内に最初に挿入され得る。下側マスク132aが基本キャリア102内に挿入されてしまうと、ウエハ120が持ち込まれて(例えば基本キャリア102に又は下側マスク132aの横方向の周縁に関してそれぞれ周囲全体に小さい間隙を有して)設置され得る。次いで上側マスク132bが持ち込まれて設置される。例えば、上側マスク132bはこの場合、ウエハ120の表面に決して接触しない。例えば、基板保持デバイス100によって運ばれることになる全てのウエハ120に対してこの手順が完了すると、PVD工程が始まり得る。例えば、基板120に対して横方向に、及びこれの上方に残る間隙により、気体体積がトラップされることがないので、基板保持デバイス100がロックを通過して真空チャンバ内に入るときに、効果的な排気が支援され得る。
取り去り手順は、例えば装填手順と同じように、ただし逆の順序で行われ得、この場合、下側マスク132aは、基本キャリア102内に場合によっては永久的に留まり得る。
様々な実施形態によれば、全ての構成要素が、ウエハ120の並びにそのマスク132a及び132bの完全に自動化された装填及び/又は取り去りにとって、好適であり得る。様々な実施形態によれば、基板120を有する基板保持デバイス100の装填は、全ての部品のクリーニング後に、例えば液体薬品によるクリーニング後に又はドライアイス洗浄後に行われ得る。
様々な実施形態によれば、上側保持フレーム132bは、下側保持フレーム132aによってのみ支持され得る。さらに、下側保持フレーム132aは、キャリア・プレート102上に緩く(例えば横方向に浮動する様式で)設置され得る。この場合、下側保持フレーム132aの一部は、キャリア・プレート102の空洞112内へと延在し得る。
様々な実施形態によれば、製造システムにおけるウエハ破壊のリスクの低減、並びに柔軟なマスク設計及び単純な保守を可能にする、基板保持デバイス100が提供される。さらに、基板保持デバイス100は、低い製造コストを有する。その理由は、精密部が小さい部品に、すなわち例示として、例えば保持フレーム132a、132bに集中され、キャリア・プレート102全体にではないからである。さらに、マスクの正確なセンタリングが可能とされ得、基板がコーティングされる場合により高い効率レートを可能とする。
さらに、本明細書に記載されるような基板保持デバイス100によって、キャリアの移動の影響が、ウエハから切り離され得る。さらに、マスクのセンタリングが正確な形状結合によって行われるので、工程の信頼性が高められる。
様々な実施形態による実施例が以下に記載される。
実施例1a。 第1保持フレーム132a及び第2保持フレーム132bによって基板120を空洞112内に保持するための空洞112を有するキャリア・プレート102であって、空洞112が、キャリア・プレート102の上側102aからキャリア・プレート102を通ってキャリア・プレート102の下側102bまで延在する、キャリア・プレート102を有し、
空洞112内に挿入される第1保持フレーム132aがキャリア・プレート102上に部分的に設置され、また、第2保持フレーム132bが第1保持フレーム132a上に部分的に設置され、
2つの保持フレーム132a、132bが、空洞112内に配設されるときに、2つの保持フレーム132a、132b間に基板120の周縁部分を受容するための受容空間130が設けられるように配設される、
基板保持デバイス100。
実施例2a。 2つの保持フレーム132a、132bが、第2保持フレーム132bが第1保持フレーム132a上に載置されているときに、前記2つの保持フレーム132a、132bが形状結合して相互に係合するように配設される、実施例1aによる基板保持デバイス。
実施例3a。 2つの保持フレーム132a、132bが、対として相互に適合する複数のセンタリング構造336を有し、これらにより、2つの保持フレーム132a、132bが、第2保持フレーム132bが第1保持フレーム132a上に載置されているときに、互いにセンタリングされるようになっている、実施例2aによる基板保持デバイス。
実施例4a。 2つの保持フレーム132a、132bのそれぞれの内周壁が面取り部を有する、実施例1aから3aのうちの1つによる基板保持デバイス。
実施例5a。 空洞112が実質的に矩形の箱の形状でありかつ4つの角領域を有し、また、第1保持フレーム132aが、空洞112の角領域内でのみ、キャリア・プレート102上に設置される、実施例1aから4aのうちの1つによる基板保持デバイス。
実施例6a。 2つの保持フレーム132a、132bが、空洞112に適合するように、4つの外側角部分を有する実質的に矩形の箱の形状の外側輪郭を有することができ、また、2つの保持フレーム132a、132bが4つの外側角部分において、対として相互に適合するセンタリング構造をそれぞれ有する、実施例5aによる基板保持デバイス。
実施例7a。 互いに並んで配設される複数の空洞112を有するキャリア・プレート102を有し、基板を保持するための空洞112の各々が、第1保持フレーム132a及び第2保持フレーム132bによって適合されかつキャリア・プレート102の上側102aからキャリア・プレート102を通ってキャリア・プレート102の下側102bまで延在し、また、空洞102の各々内ではキャリア・プレート102上に第1保持フレーム132aが部分的に設置され、また、第2保持フレーム132bが第1保持フレーム132a上に部分的に設置され、2つの保持フレーム132a、132bが、それぞれの空洞112内に配設されるときに、2つの保持フレーム132a、132b間に基板120の周縁部分を受容するための受容空間130が設けられるように配設され、キャリア・プレート102が、キャリア・プレート102を搬送するためにキャリア・プレート102が支持され得る場所である2つの保持領域402hを有し、互いに並んで配設される複数の空洞112が、2つの保持領域402h間に配設される、
基板保持デバイス100。
実施例8a。 実施例7aによる基板保持デバイス100と、基板保持デバイス100を搬送するための搬送システムであって、基板保持デバイス100のキャリア・プレート102が2つの保持領域402h内でのみ保持されるように2つの保持要素712を有する、搬送システムと、を有する、
基板搬送デバイス。
実施例9a。 処理チャンバの処理領域内で複数の基板120の両面を処理するための処理チャンバと、複数の基板120を処理領域内に搬送及び/又は配置するための、実施例8aによる基板搬送デバイスと、を有する、
処理アセンブリ。
実施例10a。 基板を処理するための方法であって、以下のステップ、すなわち、
基板を保持するための第1保持フレーム132aをキャリア・プレート102の空洞112内に挿入するステップであって、第1保持フレーム132aが基板120を載置するための平面状の支持表面を有する、ステップと、
基板120を第1保持フレーム132aの平面状の支持表面上へと挿入するステップと、
第2保持フレーム132bを第1保持フレーム132a上に載置するステップであって、2つの保持フレーム132a、132bが、基板120が2つの保持フレーム132a、132b間に配設されるように配設され、基板120が第1保持フレーム132a上にのみ設置されるように第2保持フレーム132bと基板120との間に間隙が残っている、ステップと、を含む方法。
例えば陰極蒸発などのコーティング工程(いわゆるスパッタリング又はマグネトロン・スパッタリング)が行われる真空システムでは、ウエハ及び小面積の基板の両面が、処理、例えばコーティングされ得る。すなわち、1つの同じ基板の両面が、1回の方法サイクルにおいて処理され得る。そのような概念は、例えば光起電技術において、例えばHJT(ヘテロ接合技術)太陽電池のセル概念において採用される。ヘテロ接合技術はニッチ市場を示しており、また予測によれば、2020年までにc−Si(単結晶シリコン)市場全体の約5%を、また2030年までに約10%を占めるとされる。
しかしながら、他のセル概念がより大きい経済的突出を達成する可能性がある。例えば、IBC(交差指型背面接触)太陽電池、WT(ラップスルー)太陽電池、(アルミニウム)BSF(裏面電界)太陽電池、PERC(不動態化エミッタ及び背面電池)太陽電池、PERL(不動態化エミッタ背面局所拡散型)太陽電池、又はPERT(不動態化エミッタ背面全面拡散型)太陽電池、などである。ただし、これらのセル概念は、基板の、例えばウエハの片面の処理しか必要としない。
様々な実施形態によれば、c−Si基板を処理するための処理アセンブリが提供される。例えば、処理アセンブリは、材料蒸気源、例えばPVD(物理気相成長)用の材料蒸気源を有し得る。例えば、基板の裏面の(又は電池の裏側の、それぞれの)処理は、前記セル概念用の処理アセンブリによって、例えば、基板の裏面の金属化、例えばPVD金属化を形成するために、行われ得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリ(例えば真空システム)が提供され得る。この処理アセンブリは、例えば基板を裏返すことなどの追加の機械的取り回しを何ら伴わずに、かつ/又は真空の破壊を必要とすることなく、例えばウエハ又は小面積の基板を有する基板スタック(例えば1対の基板)を、両面の様式で処置(処理)するように適合される。本明細書において採用される基板保持デバイス(キャリア又はトレイとも呼ばれる)は、複数の空洞、複数の上側マスク、及び複数の下側マスクを有し得る。これらのうち、それぞれの上側マスク、及び各場合において下側マスクが、キャリアの複数の空洞のうちの1つの空洞内に配設される保持フレーム対を形成し、また基板スタック(例えば1対の基板)を保持する。
従来のコーティング、例えばペーストを使用する金属化とは対照的に、様々な実施形態によれば、例えば裏側を金属めっきされた太陽電池を製造するための、コーティング(及びコーティングを作り出すための方法)、例えばPVD金属化(すなわちPVDを使用して形成される金属化)が提供される。この太陽電池は、以下の特性、すなわち、
1.) 表面、層、及び/又はこれらの下に存在する層システムに関する、より低い(例えば化学的)腐食性、
2.) 表面、層、及び/又はこれらの下に存在する層システムに関する、より低い接触抵抗(R直列又は直列抵抗とも呼ばれる)、
3.) 層平面に沿ったより低い抵抗(横方向の抵抗、又はRシャントとも呼ばれる)、これは例えば、コーティングが、より高い純度で及びより低い多孔率で構成されることによる、
4.) 例えば発生する最大温度及びこの温度における滞留時間に関する、より低い熱応力、
5.) より低いエネルギー・コスト、
6.) 電池効率のより少ない低下のうちの、少なくとも1つを有する。
例えば、様々な実施形態によれば、例えばPVDを用いるときに、より高い電池効率が達成され得る。PVDがガルバニック技術(めっき)と組み合わされるときに、コストに関するさらなる利点が生じる。この場合、PVDによってシード層(種層とも呼ばれる(seed layer))が堆積され、前記シード層は次いで、ガルバニック技術によって、所定の、例えば最適な、層厚さにまで補強される。シード層は、ガルバニック技術とともに、他の半導体技術においても使用され得る。
様々な実施形態によれば、真空ベースの処理技術が、c−Si基板の分野において経済的に採用され得る。例えば、c−Si基板(例えばc−Siウエハ)がコーティングされるために、費用効果の高いPVD法が提供され得る。様々な実施形態によれば、例えば本明細書に記載されるような基板保持デバイスを使用するときに、1基板あたり(例えば1ウエハあたり)約4セント未満の処理コストで、シード層が配設され得る。
製造される太陽電池の潜在電力出力(例えば1基板あたり約5.3ワット)の観点からは、これは、ワット・ピーク(製造される太陽電池の電気出力)あたり約0.76セントの処理コストに相当する。(例えばアルミニウムから)裏側の金属化を形成するための、ワット・ピークあたり2.7セント未満の処理コストは、経済的であると見なされ得る。
様々な実施形態によれば、全体的な動作コストが低減される。可能な最高の高さのいくつかの基板は、例示として、可能な最短のシステム長さで処理され得、また、最小限とされた周縁を有する。このおかげで、可能な限り高いシステム利用が達成され得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス、及び、1方法サイクルあたり最大数の基板(例えばウエハ)が片面でそれぞれ処理され得るように配設される、最大限のシステム利用のための方法が提供される。例えば、PVD材料源(スパッタリング・システム)を使用して、例えば、水平方向に整列された基板保持デバイス(上及び下の構成)、又はそうでなければ鉛直方向に整列された基板保持デバイス(右/左の構成)を有する、複数の処理ステップが実施され得る。
例えば、様々な実施形態による基板保持デバイスは、約108個の基板の基板装填係数を可能とし得る。例えば、様々な実施形態による処理アセンブリは、1時間あたり約9000個の基板のスループットを可能とし得る。これは、1年あたり約72・106個の基板に相当するか、又は、1基板あたり5.3Wピークにおいて、1年あたり約381.6MWにそれぞれ相当する。
水平方向に(又は鉛直方向に)整列されて搬送される基板保持デバイスは、1基板受容空洞あたり2つの基板を受容し得る(基板支持とも呼ばれ得る)。第1基板は、PVD材料源を介して例えば下方から、片面を処理され得、一方、第2基板は、別のPVD材料源を介して例えば上方から、片面を処理され得る。これは、同時に又は連続的に行われ得る。
真空技術によって吸着されるために、又は気体脱離の目的で、基板保持デバイスは、機械的ダクトを有し得る。このダクトは、例えばPVD対応であり、また例示としてそれぞれ、コーティングされるときに詰まらないか、又は現場外でクリーニングされ得る。基板保持デバイスの一部は、キャリア・プレート内に一体式に統合され得るが、必須ではない。キャリア・プレート及び(例えば複数部品の)基板保持デバイスは、モジュール式とすることができる。保持フレーム(又は中間形成体)、例えば上側フレームは、基板縁部を越えた周縁において(周縁領域内で)進む処理(又は影響)がそれぞれ防止又は最小化され得るように、2つの基板間で適合され得る。この保持フレームは任意選択で、前記保持フレームが追加のヒート・シンクとして使用されるように配設され得る。この場合、この保持フレームは、第1基板に及び/又は第2基板に熱的に結合され得、またこの保持フレームは、任意選択でキャリア・プレートに熱的に結合され得る。要求される熱的結合が達成されるために、この保持フレームと、第1基板及び/若しくは第2基板との間の、又は任意選択でキャリア・プレートとの間の、接触面は、それぞれ、相応してより大きくなるように適合され得る。
基板保持デバイスは任意選択で、カセットを有し得る。このカセットは、少なくとも1つの基板が中に載置された(例えば2つの基板が中に載置された)少なくとも1つのカセット(例えば2つのカセット)が、空洞を介してキャリア・プレート内に挿入されることを可能にする。
様々な実施形態によれば、2つの基板は、純粋に機械的な設置又は挟持によってのみ、保持され得る。例えばキャリア・プレートの水平方向の通過の場合に、例えば(基板の第2面にある)下を向いた処理面を有する基板をコーティングする場合に、意図的に又は意図せず処理されないまま残っている周縁部分が、例えば支持表面に起因してPVDコーティング内に生じる。
処理されない周縁部分が実装されるために、又は放出防止安全装置として、被覆フレームが、基板上に載置又は基板内に統合され得る。
図8Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス100の、例えば搬送方向に対して横断方向に切断された及び/又はキャリア・プレート面に対して横断方向に切断された、概略断面図を視覚化している。基板保持デバイス100は、キャリア・プレート102を有し得る。キャリア・プレート102は、例えば、第1基板120aが空洞112内で2つの保持フレーム132a、132b間に保持されるように、及び、第2基板120bが空洞112内で上側フレーム132b上に(又は第1基板120aの上方に、それぞれ)保持されるように、下側フレーム132a(第1保持フレーム132a)及び上側フレーム132b(第2保持フレーム132b)が空洞112内に受容又は少なくとも部分的に受容され得るように、少なくとも1つの空洞112を有し得る。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は寸法に関して、受容されることになる基板120a、120bの量及びサイズの両方に、並びに、基板120a、120bを処置するために使用される処理アセンブリのサイズ(例えばコーティング幅及び/又はロックの長さ)に、適合され得る(図11Aから図11Cを参照)。例えば、キャリア・プレート102(基本キャリア102とも呼ばれる)は、PVDコーティング用の複数の基板スタック120a、120b、例えばウエハ・スタックを、配置及び/又は保持し得る。
さらに、基板保持デバイス100は、空洞112内に挿入される第1保持フレーム132a、及び空洞112内に挿入される第2保持フレーム132bを有し得る。第1保持フレーム132aは、キャリア・プレート102上に(例えばその支持表面上に)少なくとも部分的に設置され得る。第2保持フレーム132bは、第1保持フレーム132a上に(例えばその上側に)少なくとも部分的に設置され得る。2つの保持フレーム132a、132b(保持フレーム対132a、132b)は、2つの保持フレーム132a、132b間に第1基板120aの周縁部分を受容するための受容空間130(例えば間隙130)が設けられるように配設され得る。
2つの保持フレーム132a、132bは例示として、これらの中に挿入される2つの基板120a、120b、すなわちこれらの相互に対面する側140a(すなわち第1基板120aの第1面140a及び第2基板120bの第1面140a)が、互いを少なくとも部分的に覆う又はシールド(マスク)するように、提供され得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレーム132a、132bは、第1基板120aの第2面140b(例示としてその下側140b)が少なくとも部分的に露出され、また、第2基板120bの第2面140b(例示としてその上側140b)が少なくとも部分的に露出されるように配設され得る。言い換えれば、基板120a、120b(すなわち基板スタック)の、互いから離れるように面を向ける側140bが、少なくとも部分的に露出され得る。
2つの保持フレーム132a、132bは例示として、前記2つの保持フレーム132a、132bが、2つの保持フレーム132a、132b間に配置される第1基板120aの少なくとも1つの周縁部分を覆うか又はシールド(マスク)するように、提供され得る。
第1基板120aは、基板保持デバイス100内にある、例えばウエハ、例えば半導体ウエハ、例えばシリコン・ウエハとすることができる。例えば、第1基板120aは、第1保持フレーム132a上に設置され得る。例えば、第1基板120aは、第1基板120aの周縁領域を介して、全周に沿って第1保持フレーム132a上に設置され得る。代替的に、第1基板120aはまた、第1保持フレーム132a上に、第1基板120aの周縁領域内で部分的にのみ設置され得る(例えば角を介して角度のついた基板の場合、それぞれ)。第1保持フレーム132aは、第1基板120aを載置するための、平らな(又は平面状の、それぞれ)支持表面を有し得る。言い換えれば、第1保持フレーム132aは、第1基板120aを載置するための支持表面を提供し得る。
第2基板120bは、例えばウエハ、例えば半導体ウエハ、例えばシリコン・ウエハとすることができる。例えば、第2基板120bは、第2保持フレーム132b上に設置され得る。例えば、第2基板120bは、第2基板120bの周縁領域を介して、全周に沿って第2保持フレーム132b上に設置され得る。代替的に、第2基板120bはまた、第2保持フレーム132b上に、第2基板120bの周縁領域内で部分的にのみ設置され得る(例えば角を介して角度のついた基板の場合、それぞれ)。第2保持フレーム132bは、第2基板120bを載置するための、平らな(又は平面状の、それぞれ)支持表面を有し得る。言い換えれば、第2保持フレーム132bは、第2基板120bを載置するための支持表面を提供し得る。第1基板120aの周縁部分は、例えば、第1保持フレーム132aの支持表面と接触していることができる。第1基板120aの周縁部分はこの場合、コーティング中に一緒にコーティングされ得ない。類似の様式で、第2基板120bの周縁部分は、第2保持フレーム132bの支持表面と接触していることができる。
基板保持デバイス100の様々な変更及び構成、並びに空洞112に及び保持フレーム132a、132bに関する詳細が、以下で記載される。この場合、図8Aの文脈で記載されてきた基本的な特徴及び動作モードが、類似の様式で含まれ得る。さらに、以下で記載される特徴及び動作モードは、図8Aにおいて記載される基板保持デバイス100に類似の様式で適用され得るか、又は図8Aにおいて記載される基板保持デバイス100と組み合わされ得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレーム132a、132b間の間隙130(第1基板120aを受容するための受容空間とも呼ばれる)は、受容されるべき第1基板120aの厚さに適合され得る間隙高さを有することができ、例えば、約0.1mmから約1.5cmまでの範囲内の(方向105に沿った)間隙高さを有する、又は1cm、0.5cm、1mm、500μm、300μm、若しくは200μm未満の間隙高さを有する。(方向105に沿って)底部に向かう間隙130は、第1保持フレーム132aの支持表面によって境界付けられ得る。
第2保持フレーム132bと基板120との間に、例えば、約0.1mmから約5mmまでの範囲内の(方向105に沿った)間隙高さを有する、又は1mm、500μm、400μm、300μm、200μm、若しくは100μm未満の間隙高さを有する、狭い間隙が残り得る。この場合、例えば、基板保持デバイス100の保持フレーム132a、132bに関して、僅かな製造公差もまたこうして要求される。基板保持デバイス100は、任意の厚さの、例えば約0.1mmから約1cmまでの範囲の厚さの基板120aが、空洞112内に受容され得るように配設され得る。基板120a、120bは、例えばプレート形状とすることができる。
例えば、第1保持フレーム132aの支持表面(及び/又は間隙130)は、第1保持フレーム132aの(例えばその上側の)凹部によって提供され得る。言い換えれば、支持表面は、例えばその上側に対して、沈降され得る。凹部は、第1基板120aの横方向の延伸(基板直径若しくは基板幅)よりも大きい横方向の延伸、及び/又は、第1基板120aの基板厚さよりも大きい深さ(すなわち第1保持フレーム132aの中への延伸)を有し得る。凹部は、約0.1mmから約5mmまでの範囲内の、又は、1mm、500μm、400μm、300μm、200μm、若しくは100μm未満の、深さを有し得る。言い換えれば、2つの保持フレーム132a、132b間に設けられる間隙130は、(方向103における)第1基板120aの幅(例えば直径又は横方向の延伸)に適合され得る。2つの保持フレーム132a、132b及び空洞112は例示として、第1基板120aが横方向において露出されるように、すなわち言い換えれば、第1基板120aが第1保持フレーム132a及び第2保持フレーム132bに横方向において当接しないように、適合され得る。(方向105に沿って)底部に向かう凹部は、第1保持フレーム132aの支持表面によって境界付けられ得る。
第2保持フレーム132bの支持表面は任意選択で、第2保持フレーム132bの(例えばその上側102a上の)凹部によって提供され得る。言い換えれば、支持表面は、例えばその上側に対して、沈降され得る。凹部は、第2基板120bの横方向の延伸(基板直径若しくは基板幅)よりも大きい横方向の延伸、及び/又は、第2基板120bの基板厚さよりも大きい深さ(すなわち第2保持フレーム132bの中への延伸)を有し得る。凹部は、約0.1mmから約5mmまでの範囲内の、又は、1mm、500μm、400μm、300μm、200μm、若しくは100μm未満の、深さを有し得る。言い換えれば、凹部は、(方向103における)第2基板120bの幅(例えば直径又は横方向の延伸)に適合され得る。第2保持フレーム132b及び空洞112は例示として、第2基板120bが横方向において露出されるように、すなわち言い換えれば、第2基板120bが第2保持フレーム132bに横方向において当接しないように、適合され得る。(方向105に沿って)底部に向かう凹部は、第1保持フレーム132aの支持表面によって境界付けられ得る。
この文脈では、基板保持デバイス100は、異なる保持フレーム132a、132bが異なる基板厚さの基板120a、120bに対して使用され得るように、提供され得る。さらに、基板保持デバイス100は、異なる保持フレーム132a、132bが異なる基板直径又は基板幅を有する基板120a、120bに対して使用され得るように、提供され得る。
キャリア・プレート102は、上側102a(上側表面、それぞれ)及び下側102b(下側表面、それぞれ)を有し得る。2つの表面102a、102bは、(例えば少なくとも部分的に)互いと面平行とすることができる。キャリア・プレート102は、方向105に沿って(2つの表面102a、102bに対して垂直に)、約1mmから約20mmまでの範囲内の厚さ、例えば約2mmから約10mmまでの範囲内の厚さを有し得る。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は、以下、すなわち、金属、例えばチタン、鋼(例えばステンレス鋼)、半金属、例えば炭素のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。代替的に又は付加的に、キャリア・プレート102は、複合材料を含み得るか、又はこれから形成され得る。キャリア・プレートの上側及び/又はキャリア・プレートの下側は、平面状に(平らに)、例えば互いと面平行に構成され得る。キャリア・プレートの上側及び/又はキャリア・プレートの下側は、任意選択でコーティングされ得る。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は、方向103に沿って(キャリア・プレート面に沿って、例えば2つの表面102a、102bと平行に)、約10cmから約5mまでの範囲内の幅、例えば約1mから約3mまでの範囲内の幅を有し得る。さらに、キャリア・プレート102は(キャリア・プレート面に沿って、例えば2つの表面102a、102bと平行に)、幅方向103に対して横断方向に、約10cmから約5mまでの範囲内の長さ、例えば約0.1mから約2mまでの範囲内の長さを有し得る。キャリア・プレート102は、例えば、その長さに沿って搬送され得る。
図8Aにおいて視覚化されているように、例えば、第2保持フレーム132b、又はその上側はそれぞれ、例えばキャリア・プレート102の上側102aと面一となるように、すなわち例示として前記上側102aと一緒に終端するように、設けられ得る。第1保持フレーム132a、又はその下側はそれぞれ、キャリア・プレート102の下側102bと面一となるように、すなわち例示として前記下側102bと一緒に終端するように、設けられ得る。
下側基板は例示として下側保持フレーム(下側フレームとも呼ばれる)上に設置され得、また、上側基板は上側保持フレーム(上側フレームとも呼ばれる)上に設置され得る。この場合、下側フレーム及び上側フレームは、上下の関係で配設される。例えば、下側基板は上側フレームと直接の物理的接触状態になり得ない(すなわち下側フレーム上に上側フレームから間隔をおいて設置される)。本明細書における基板保持デバイスは、上側フレーム及び/又は下側フレームが、キャリア・プレートのそれぞれの空洞内に挿入されているとき、キャリア・プレート内でセンタリングされ、(相互に関して又はキャリア・プレートに対して)所定の位置及び/又は整列関係をとるように配設され得る。上側フレーム及び/又は下側フレームはこの場合、キャリア・プレートに一体式に接続され得る。言い換えれば、2つのフレームのうちの少なくとも一方は、キャリア・プレートの一部として構成され得る。代替的に、上側フレーム及び/又は下側フレームは、キャリア・プレートのそれぞれの空洞内に挿入され得る。
図8Aは、様々な実施形態による方法における、基板保持デバイス100を視覚化している。
様々な実施形態によれば、方法は、以下のステップ、すなわち、第1基板120aを保持するための第1保持フレーム132aをキャリア・プレート102の空洞112内に挿入するステップであって、第1保持フレーム132aが第1基板120aを載置するための(例えば平面状の)支持表面を有する、ステップと、第1基板120aを空洞112内の第1保持フレーム132aの平面状の支持表面上へと挿入するステップと、第2基板120bを保持するための第2保持フレーム132bをキャリア・プレート102の空洞112内に挿入するステップであって、第2保持フレーム132bが第2基板120bを載置するための(例えば平面状の)支持表面を有する、ステップと、第2基板120bを空洞112内の第2保持フレーム132bの(例えば平面状の)支持表面上へと挿入するステップと、を含み得る。第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bは任意選択で、第1基板120aが、2つの保持フレーム132a、132b間に少なくとも部分的に配設されるように配設され得る。第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bは任意選択で、第2保持フレーム132bと第1基板120aとの間に間隙が残るように配設され得る。第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bは任意選択で、第1基板120aが第1保持フレーム132a上にのみ設置されるように配設され得る。
第1保持フレーム132aの及び/又は第2保持フレーム132bの挿入は任意選択で、磁気グリッパ又は吸着グリッパ(真空グリッパとも呼ばれる)によって行われ得る。この目的のために、第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132b上に、グリッパが結合し得る係合面が設けられ得る。
第1保持フレーム132aは、これを貫通し、また例えば第1基板120aの下側を少なくとも部分的に露出する、空洞132を有し得る。第2保持フレーム132bは任意選択で、これを貫通し、また例えば第2基板120bの下側を少なくとも部分的に露出する、空洞を有し得る。第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bは、カセットの一部として構成され得る。カセットは例示として、第1基板120a及び/又は第2基板120bを事前構成された状態で配設するように構成され得る。これは例えば、各々が空洞112内のそれぞれの保持フレーム132a、132b内に予め載置された状態であり、例えば両基板120a、120bが一緒に(すなわち対に)及び/又は両保持フレーム132a、132bが一緒に(すなわち対に)なっている。
図8Bは、様々な実施形態による基板保持デバイス100の、(図8Aと類似の)概略断面図を視覚化している。
例えば図8Bにおいて視覚化されているように、保持フレーム132a、132bは、キャリア・プレート102の上側102a(及び/又は下側102b)を越えて突出し得る。代替的に、例えば保持フレーム132a、132bはまた、キャリア・プレート102と、例えばその上側102a及び/又はその下側102bと、面一に設けられ得る。
さらに、基板保持デバイス100は、空洞112内に挿入されかつキャリア・プレート102上に(例えばその上側102aに)少なくとも部分的に設置される、第1保持フレーム132aを有し得る。さらに、基板保持デバイス100は、空洞112内に挿入されかつ第1保持フレーム132a上に(例えばその上側に)少なくとも部分的に設置される、第2保持フレーム132bを有し得る。
様々な実施形態によれば、第2保持フレーム132bは、例えば形状結合して適合するように、すなわち差し込み嵌合されるように、第1保持フレーム132aの凹部内に少なくとも部分的に載置され得る。2つの保持フレーム132a、132bの互いに対する位置が、このことによって規定され得る。
様々な実施形態によれば、2つの保持フレーム(すなわち上側フレーム132b及び下側フレーム132a)は、キャリア・プレート102の空洞112内に挿入された後で、又はその上に載置された後で、例えば対として適合するセンタリング構造によって、空洞112内にセンタリングされて保持され得る。
図9Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス200aの、(例えば搬送方向に沿って切断された及び/若しくはキャリア・プレート面に沿って切断された)概略断面図、又は、(搬送方向に対して横断する及び/若しくはキャリア・プレート面に対して横断する方向において見られた)概略平面図を視覚化している。
図9Aにおいて視覚化されているように、第1保持フレーム132aは、空洞112内に配設され得る。第1保持フレーム132aは、これを貫通する空洞132を有し得る。図9Aにおいて視覚化されているように、空洞112及び/又は空洞132は、実質的に矩形の箱の形状とすることができる。
第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bは任意選択で、キャリア・プレート102の空洞112に適合するように、4つの角領域を有する実質的に矩形の箱の形状の外側輪郭を有し得る。第1保持フレーム132a及び第2保持フレーム132bは任意選択で、4つの角領域内に、対として相互に適合するセンタリング構造を各々有し得る。
様々な実施形態によれば、第1保持フレーム132aは、キャリア・プレート102の支持表面上にのみ、例えば、空洞112の角領域にのみ(図9E及び図9Fを参照)、空洞112の縁部領域にのみ(図9B及び図9Cを参照)、又は代替的に空洞112の角領域及び縁部領域内に(図9Dを参照)、設置され得る。
このことは、例えばキャリア・プレート102が(例えばキャリア・プレート102の幅に沿って)撓むときに、空洞112内の2つの保持フレーム132a、132bのより良好な安定性を実現し得る。
類似の様式で、第1基板120aは、第1保持フレーム132aの支持表面上にのみ、例えば、空洞132の角領域内にのみ(図9E及び図9Fを参照)、空洞132の縁部領域内にのみ(図9B及び図9Cを参照)、又は代替的に空洞132の角領域及び縁部領域内に(図9Dを参照)、設置され得る。
第2保持フレーム132bが空洞を有する場合、この空洞は、空洞132の様式と類似の様式で形成され得る。この場合、第2基板120bは、第2保持フレーム132bの支持表面上にのみ、例えば、第2保持フレーム132bの空洞の角領域にのみ(図9E及び図9Fを参照)、第2保持フレーム132bの空洞の縁部領域にのみ(図9B及び図9Cを参照)、又は代替的に第2保持フレーム132bの空洞の角領域内に及び第2保持フレーム132bの空洞の角領域内に(図9Dを参照)、設置され得る。
方向105から見られるとき、キャリア・プレート102の空洞112及び/又は保持フレーム132a、132bの空所132は、円形、正方形(図9Aから図9Eを参照)、又は任意の多角形とすることができる。キャリア・プレート102の空洞112及び/又は保持フレームの空洞132の形状は、受容されることになる基板120a、120bの外側輪郭に適合され得る。例えば、キャリア・プレート102の空洞112及び/又は保持フレームの空洞132は、実質的に、円形のウエハが受容されるために円形とする、又は(例えば丸められた又は切り落とされた角を有する)正方形のウエハを受容するために、(例えば丸められた又は切り落とされた角を有する)正方形とすることができる
図9Bから図9Fは、それぞれ様々な実施形態による第1保持フレーム132a及び/若しくは第2保持フレーム132b、並びに/又は様々な実施形態によるキャリア・プレート102の、概略断面図又は概略平面図を、図9Aの様式と類似の様式で視覚化している。キャリア・プレート102の空洞112及び/又は保持フレームの空洞132は例示として、図9Bから図9Fにおいて視覚化されている。前記空洞は、保持フレームを通って、例えば、第1保持フレーム132a、第2保持フレーム132b、又は第3保持フレーム132c内に延在する。
図9Bから図9Fにおいて視覚化されているように、空洞112、132は、実質的に矩形の箱の形状とすることができる。図9Bにおいて視覚化されているように、空洞112、132は、支持表面が形成される4つの縁部領域を有し得る。支持表面は、例えば、突起202によって形成され得る。図9Cにおいて視覚化されているように、空洞112、132は、支持表面が形成される2つの相互に対向する縁部領域を有し得る。支持表面は、例えば、突起202によって形成され得る。図9Dにおいて視覚化されているように、空洞112、132は、支持表面が形成される4つの角領域を有し得る。支持表面は、例えば、少なくとも部分的に空洞112、132を囲繞する折り畳み部204によって形成され得る。図9Eにおいて視覚化されているように、空洞112、132は、支持表面が形成される4つの角領域を有し得る。支持表面は、例えば、角領域の各々において断ち切られる折り畳み部204によって形成され得る。図9Fにおいて視覚化されているように、空洞112、132は、支持表面が形成される4つの角領域を有し得る。支持表面は、例えば、突起202によって形成され得る。
図10Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス300aの、(例えばキャリア・プレート面に沿って切断された)概略断面図、又は概略平面図である。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス300aは、以下、すなわち、互いに並んで(例えばキャリア・プレート102の幅及び/又は長さに沿って)配設される複数の空洞112を有する、キャリア・プレート102(キャリア又はトレイとも呼ばれる)を有し得る。この場合、空洞112の各々は、第1保持フレーム132a及び第2保持フレーム132bを受容するように適合され、かつ、キャリア・プレート102の上側102aからキャリア・プレート102を通ってキャリア・プレート102の下側102bまで延在する。
基板保持デバイス300aは、複数の第1保持フレーム132aと、複数の第2保持フレーム132bと、を有し得る。この場合、複数の第1保持フレーム132aのうちの1つの第1保持フレーム、及び複数の第2保持フレーム132bのうちの1つの第2保持フレームは、それぞれ、基板スタック120a、120bを保持するためにキャリア・プレート102の複数の空洞112のうちの1つの空洞112内に配設される、保持フレーム対を形成する。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は、ダクト302o(吸引ダクト又は中間吸引特徴部とも呼ばれる)の形態の通気開口部を有し得る。ダクト302oは、例えば、複数の空洞112のうちの2つの空洞間に配設され得る。ダクト302oは、複数の空洞112のうちの1つの空洞(例えば第1空洞)を、キャリア・プレート102の上側に及び/又はキャリア・プレート102の下側に、接続し得る。ダクト302oは任意選択で、複数の空洞112のうちの第1空洞を、複数の空洞112のうちの第2空洞に接続し得る。ダクト302oは例示として、第1ダクトと第2ダクトとの間で空洞を通気するように適合され得る。
図10Bは、様々な実施形態による基板保持デバイス300bの概略断面図、例えば詳細図301における断面軸303(図10Aを参照)に沿った基板保持デバイス300aを視覚化している。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス300bは、第2基板120bを覆うための第3保持フレーム132c(第2被覆フレーム)をさらに有し得る。例えば、第3保持フレーム132cは、第2保持フレーム132bの空洞内に及び/又はキャリア・プレート102の空洞内に嵌合し得る、例えば差し込み嵌合可能とし得る。
第1基板120aと第2基板120bとの間に形成される間隙355(空洞355)が、ダクト320oを通して排気311され得る。ダクト302oは例示として、2つの基板120a、120b間のガス溜まりの形成を防止し得る。
図10Bは、様々な実施形態による方法における、基板保持デバイス300bを視覚化している。方法は、第1基板120aの下側を処理する、例えばコーティングするステップ313(第1処理313)を含み得る。方法は、第2基板120bの上側を処理する、例えばコーティングするステップ323(第2処理323)をさらに含み得る。方法は任意選択で、第1基板120aと第2基板120bとの間に形成される間隙を排気するステップ311を含み得る。排気すること311は、例えば、第1処理313及び/又は第2処理323と同時に行われ得る
複数の空洞112内に、それぞれの基板スタック120a、120bが配設され得る。基板スタック120a、120bの第1(例示として下側の)基板120aは、それぞれ、第1(例示として下側の)基板階層320aを形成し得る。基板スタック120a、120bの第2(例示として上側の)基板120bは、それぞれ、第2(例示として上側の)基板階層320bを形成し得る。
図4Aを参照すると、キャリア・プレート102の空洞112は、例えば、実質的に矩形の箱の形状とすることができ、したがって(例えば上方から見られるとき)、4つの角領域412e及び4つの縁部領域412iを有し得る。代替的に、キャリア・プレート102の空洞112は、例えば基板120の形状に及び/又は2つの保持フレーム132a、132bの形状に適合された、任意の他の好適な形状を有し得る。
図4Bを参照すると、複数の基板スタック120a、120bを保持するための複数の空洞112、例えば10個超の空洞112、例えば20個超の空洞112、例えば50個超の空洞112、例えば100個超の空洞112が、キャリア・プレート102内に互いに並んで設けられ得る。本明細書における方向105は、複数の基板スタック120a、120bを処理するために処理アセンブリ内で基板保持デバイス400bが沿って搬送され得る搬送方向に対して、横断方向とすることができる。
様々な実施形態によれば、複数の空洞112は、少なくとも搬送方向に沿って(例えばキャリア・プレート102の長手方向101に沿って)、互いに並んで(例えば列状に)配設され得る。代替的に又は付加的に、複数の空洞112は、少なくとも搬送方向に対して横断方向に(例えばキャリア・プレート102の幅方向103に沿って)、互いに並んで(例えば列状に)配設され得る。例えば、複数の空洞112は、(例えば2次元の)グリッド状に配設され得る。
図11Aは、様々な実施形態による処理アセンブリ500aの、(例えばキャリア・プレート面に沿って切断された)概略断面図である。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリ500aは、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bを有し得る。
第1処理デバイス510aは、少なくとも第1基板120a、又は第1基板階層320aをそれぞれ処理するように、例えばコーティングするように、照射するように、エッチングするように等、適合され得る。第2処理デバイス510bは、少なくとも第2基板120b、又は第2基板階層320bをそれぞれ、例えば第1処理デバイス510aの様式と同一の又は異なる様式で処理するように、例えばコーティングするように、照射するように、エッチングするように等、適合され得る。
第1処理デバイス510a及び/又は第2処理デバイス510bは、コーティングのために、例えばマグネトロン(スパッタリング源とも呼ばれ、任意選択で反応性スパッタリング用の反応性ガス源と連携する)、レーザ光線エバポレータ、アーク・エバポレータ、電子ビーム・エバポレータ、及び/又は熱エバポレータなどの、(物理気相成長によるコーティング用の)物理的材料蒸気源、或いは、例えば(プラズマ支援型化学気相成長によるコーティング用の)プラズマ源と任意選択で連携する反応ガス源などの、(化学気相成長によるコーティング用の)化学的材料蒸気源、のうちの少なくとも1つを有するか、これらから構成され得る。
代替的に又は付加的に、材料を除去するための第1処理デバイス510a及び/又は第2処理デバイス510bは、以下、すなわち、プラズマ源、イオン線源、又はエッチング−ガス源のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。代替的に又は付加的に、放射用の第1処理デバイス510a及び/又は第2処理デバイス510bは、以下、すなわち、イオン線源、電子線源、又は光源(例えばフラッシュ・バルブ及び/若しくはレーザ)のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。
図11Aにおいて視覚化されているように、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、前記処理デバイス510a、510bが同じ基板スタック120a、120bを処理するように、配設され得る。この事例では、前記処理デバイス510a、510bの処理領域は、少なくとも部分的に相互に重なり得る。例えば、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、上下の関係で配設され得る。
図11Bは、様々な実施形態による処理アセンブリ500bの、処理アセンブリ500aの図と類似の概略図を視覚化している。
図11Bにおいて視覚化されているように、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、前記処理デバイス510a、510bが異なる基板スタック120a、120bを処理するように、配設され得る。この事例では、前記処理デバイス510a、510bの処理領域は、互いから離間され得る。例えば、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、例えば搬送方向に沿って及び/又は搬送方向に対して横断方向に、互いからずらされて配設され得る。
図11A及び図11Bは各々、様々な実施形態による方法における処理アセンブリ500a、500bを視覚化している。方法は、第1基板120aの下側(又は第1基板階層320aの下側、それぞれ)を処理するステップを含み得る。第1基板120aの下側の処理は、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、(例えば化学的に及び/又は構造的に)変換するステップ、(例えば化学的に)ドープするステップ、研磨するステップのうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらによって形成され得る。
代替的に又は付加的に、方法は、第2基板120bの上側(又は第2基板階層320bの上側、それぞれ)を処理するステップを含み得る。第2基板120bの上側の処理は、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、(例えば化学的に及び/又は構造的に)変換するステップ、(例えば化学的に)ドープするステップ、研磨するステップのうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらによって形成され得る。
第1基板120aの下側の処理は、第2基板120bの上側の処理と同一とすることができる。代替的に、第1基板120aの下側の処理は、第2基板120bの上側の処理と異なっていることができる。
例えば、第1(例えば上側の)基板階層は、第1方法サイクルにおいてクリーニングされ得る。一方、第2(例えば下側の)基板階層は、第1方法サイクルにおいてコーティングされる。第2基板階層は、そのコーティングが終わると、第3基板階層と取り換えられ得る。この結果、クリーニングされた第1基板階層は第2方法サイクルにおいてコーティングされ得、また第3基板階層は、第2方法サイクルにおいてクリーニングされ得る。2段の工程がこうして、処理システムが再編される必要なく、切れ目のない様式で継続され得る。このことは、処理システムの空間要件を緩和すること、並びにしたがって、固定費及び運転費を最小化することを可能にする。
当然ながら、例えば基板階層が処理システムを2回通過することなく、一段の工程も行われ得る。例えば、上部の基板(上側基板階層、それぞれ)は、第1コーティング材料でコーティングされ得、また、下部の基板(下側基板階層、それぞれ)は、第2コーティング材料で(例えば第1コーティング材料又は別のコーティング材料で)コーティングされ得る。
図11Cは、様々な実施形態による処理アセンブリ500cを、処理アセンブリ500aの様式と類似の様式で視覚化している。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリは、以下、すなわち、複数の基板スタック120a、120bの両面を処理313、323(処理)するための処理チャンバ512と、複数の基板スタック120a、120bを処理デバイス510a、510bの処理領域520内に(ここでは例示の様式で1つの処理領域のみが示されている)搬送及び/又は配置するための、搬送デバイス522と、を有し得る。
搬送デバイス522は、例えば、複数の搬送ローラを有し得る。前記搬送ローラの外周は、様々な実施形態による基板保持デバイスが沿って搬送され得る搬送面を画定する。搬送面は、少なくとも部分的に平面状の様式で延在し得(この事例では搬送平面とも呼ばれる)、かつ/又は、少なくとも部分的に湾曲されて延在し得る。キャリア・プレート102が処理チャンバ512を通って搬送されるために、キャリア・プレート102の対向する両側に配設されかつ(例えば処理デバイスが間に配設され得るように)キャリア・プレート102を保持する、片側のみ支持された搬送ローラが、例えば使用され得る。さらに、キャリア・プレート102はまた、さらなるキャリア内に挿入され得るか、又はさらなるキャリアによって搬送され得る。
処理チャンバ512は、真空チャンバとして、又は大気圧チャンバとして、又は正圧チャンバとして、適合及び/又は操作され得る。処理チャンバ512は、処理環境(処理圧力、処理ガス組成、処理温度、等を含む)が中で設定及び/又は調節されるように配設され得る。例えば、処理チャンバ512は、圧力(例えば少なくとも1バールの圧力差に耐える)、気密、及び/又は防塵に関して、安定するよう適合され得る。第1基板120aの及び/又は第2基板120bの処理は、(1バール超の)正圧で、約1バールの大気圧で、(1バール未満の)負圧で、又は(0.3バール未満の)真空において、例えば(1ミリバール未満の)良好な真空で、例えば(10−3バール未満の)高真空で、例えば(10−7未満の)超高真空で、行われ得る。処理ガス組成が設定及び/又は調節されるために、少なくとも1種の反応性ガス及び/又は作動ガスが、例えばガス送り込みによって、処理チャンバ512の内部に送給され得る。処理圧力が設定及び/又は調節されるために、処理チャンバ512は、処理チャンバ512の内部を排気する少なくとも1つの加圧ポンプ及び/又は真空ポンプを有する、ポンプ・アセンブリに結合され得る。処理温度が設定及び/又は調節されるために、処理アセンブリ500cは、処理チャンバ512の内部に又は少なくともその中に搬送される基板スタック120a、120bに、熱エネルギーを供給し得る(加熱のために)か、又はそこから熱エネルギーを抜き取り得る(冷却のために)、加熱デバイス及び/又は冷却デバイスを有し得る。
例えば、第1基板120a及び/又は第2基板120bは、以下、すなわち、機能層、耐腐食層、光学活性層、保護層、導電層、電気絶縁層、封止材、シード層、表面仕上げのうちの、少なくとも1つでコーティングされ得る。例えば、(例えば電池技術において)箔又は硬い金属に、機能層が適用され得る。例えば、(例えば眼鏡、窓、携帯電話、及び/又は建築用ガラス用の)ガラスに、金属コーティング及び/又は誘電性材料によるコーティングが適用され得る。例えば、(例えば燃料セル技術において)導電性保護層、機能層、又は耐腐食層が、金属箔に適用され得る。例えば、(例えば半導体技術において)ウエハに、シード層が適用され得る。シード層は、例えばニッケル(Ni)及び/又は銅(Cu)を含み得るか、又はこれらから形成され得る。シード層は続いて、さらにガルバニック技術によってコーティングされ得、例えば金属層が形成される。
図12Aは、様々な実施形態による方法1200の概略フロー図である。
方法1200はステップ601において、第1基板120a及び第2基板120bを有する基板スタックを基板保持デバイスの受容領域内に配設することを含み得る。この場合、第1基板の第1面は、第2基板の第1面に面する。第2基板120bの上側及び第1基板120aの下側は例示として、処理のために露出され得る。方法1200はステップ603において、第1基板120aの第1面の反対側にある、第1基板120aの第2面140bを処理することを、さらに含み得る(図12Bを参照)。方法1200はステップ605において、第2基板120bの第1面の反対側にありかつ第1基板120aの第2面140bから離れる方向に面する、第2基板120bの第2面140bを処理することを、さらに含み得る(図12Bを参照)。言い換えれば、互いから離れるように面を向ける基板スタックの両面140bが、処理され得る。
第1基板120aの及び/又は第2基板120bの挿入は、基板保持デバイスの装填手順とも呼ばれ得る。取り去る手順は、例えば装填手順と同じように、ただし逆の順序で行われ得る。この場合、第1保持フレーム132aは任意選択で、例えばこれがキャリア・プレート102に接続されるときに、またそうでなければ例えば第1保持フレーム132aがキャリア・プレート102から回収可能であるときに、例えば永久的に、キャリア・プレート102内に留まり得る。
様々な実施形態によれば、全ての構成要素が、基板120a、120bの及び保持フレーム132a、132bの、完全に自動の装填及び/又は取り去りにとって、好適であり得る。様々な実施形態によれば、基板120a、120bを有する基板保持デバイス100の装填は、全ての部品のクリーニング後に、例えば液体薬品によるクリーニング後に又はドライアイス洗浄後に行われ得る。
様々な実施形態によれば、第2保持フレーム132bは、第1保持フレーム132aによってのみ支持され得る。任意選択で、第1保持フレーム132a及び/又は第2保持フレーム132bは、緩く(例えば横方向に浮動する様式で)設置され得る。
図12Bは、様々な実施形態による方法(例えば方法1200)における基板保持デバイス600bの、(図8Aと類似の)概略断面図を視覚化している。
第2基板120bは、第1基板120a上に又はこれの上方に、例えばキャリア・プレート102の基板受容空洞112内に密着して第1基板120aと一緒に配設され得る。第1基板120aは、(第1)保持フレーム132a内に挿入され得るか、又は少なくとも前記(第1)保持フレーム132aの支持表面上へと載置され得る。保持フレーム132aは、キャリア・プレート102に一体式に接続され得る。図12Bにおいて例示されているように、第1基板120a及び第2基板120bは、相互に(物理的に)接触していることができる。
第1基板120aと第2基板120bとの間に(図8A、図8B、又は図13Bを参照)、例えば少なくとも部分的に基板受容空洞112内に、さらなる保持フレーム132b(第2保持フレーム132b)が任意選択で挿入され得る。第1基板120aと第2基板120bとの間の間隔が、こうして実装され得る。この結果、前記基板120a、120bの表面(第2基板120bの下側の及び第1基板120aの上側の)が、互いに付着、例えば接着的に結合(例えば処理によって引き起こされる)しない。
図12Bにおいて例示されているように、第1基板120a及び第2基板120bは、プレート形状の様式で構成され得る。代替的に、第1基板120a及び/又は第2基板120bは、エンボス加工されて構成され得る(外形付与される、とも呼ばれる)。
様々な実施形態によれば、第1基板120a及び第2基板120bを挿入することは、同時に(すなわち一緒に、すなわち基板スタック120a、120bの形態で)行われ得る。例えば、第1基板120a及び第2基板120bは、事前構成されて、例えば任意選択で以下のうちの少なくとも1つを有するカセットを使用して、空洞112内に挿入され得る。すなわち、例えば(例えば保持フレーム132aがキャリア・プレート102に接続されていないときに)中に少なくとも第1基板120aが挿入される、例えば、中に第2基板120bが任意選択で挿入される、第1保持フレーム132aと、(例えば第2基板120bが第1保持フレーム132a内に配設されていないときに)中に第2基板120bが挿入される、第1基板120aと第2基板120bとの間に配設される、第2保持フレーム132bと、例えば第2基板120bが挟持されるために、例えば第2基板120b上に載置される第3保持フレーム132cと、例えば第1基板120aが挟持されるために、例えば第1基板120a上に載置され、かつ、例えば第1基板120aと第2基板120bとの間に配設される、さらなる第3保持フレーム132cと、である。
図13A及び図13Bは各々、基板保持デバイス700a及び700bの、図8Aの図と類似の概略断面図を視覚化している。
様々な実施形態によれば、第2保持フレーム132bは、第1保持フレーム132aの凹部内に少なくとも部分的に延在し得るか、又はその中に挿入され得る。第1保持フレーム132aは、図13Aにおいて視覚化されているように、キャリア・プレート102内に挿入され得るか、又は、図13Bにおいて視覚化されているように、キャリア・プレート102に、例えば一体式に接続され得る。
様々な実施形態の実施例が以下に記載される。
実施例1b。 以下のステップ、すなわち、
第1基板120a及び第2基板120bを有する基板スタックを基板保持デバイスの受容領域内に配置するステップであって、第1基板120aの第1面140aが第2基板120bの第1面140aに面する、ステップと、
第1基板120aの第1面140aの反対側にある、第1基板120aの第2面140bを処理するステップと、第2基板120bの第1面140aの反対側にありかつ第1基板120aの第2面140bから離れる方向に面する、第2基板120bの第2面140bを処理するステップと、を含む、方法1200。
実施例2b。 基板スタックを配設することが、第1基板120aの第2面140bを基板保持デバイスの支持表面上に載置することを含む、実施例1bによる方法1200。
実施例3b。 第1基板120aと第2基板120bとの間に保持フレームを配設することであって、基板スタックを配設することが第2基板120bを保持フレーム内に挿入することを含む、配設すること、をさらに含む、実施例1b又は2bによる方法1200。
実施例4b。 第1基板120a及び第2基板120bが相互に物理的に接触して配設される、並びに/又は、第1基板120aと第2基板120bとの間に間隙が形成される、並びに/又は、第1基板120aと第2基板120bとの間にヒート・シンクが配設される、実施例1bから3bのうちの1つによる方法1200。
実施例5b。 第1基板120aの第2面140bの処理が、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、変換するステップ、ドープするステップ、研磨するステップのうちの少なくとも1つを含む、並びに/又は、第2基板120bの第2面140bの処理が、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、変換するステップ、ドープするステップ、研磨するステップのうちの少なくとも1つを含む、実施例1bから4bのうちの1つによる方法1200。
実施例6b。 キャリア・プレート102の上側102aからキャリア・プレート102を通ってキャリア・プレート102の下側102bまで延在する少なくとも1つの空洞112を有するキャリア・プレート102と、第1基板120aを保持するための第1支持表面を有する第1保持フレーム132aと、空洞112内に挿入されるときに第1支持表面の上方に配設され、かつ、第2基板120bを第1基板の上方に保持するための第2支持表面を有する、第2保持フレーム132bと、を有する、基板保持デバイス100、300a、300b。
実施例7b。 第1保持フレーム132a及びキャリア・プレート102が一体式に相互接続されるか、又は、第1保持フレーム132aが、空洞112内に挿入されるときにキャリア・プレート102の支持表面上に少なくとも部分的に設置される、実施例6bによる基板保持デバイス100、300a、300b。
実施例8b。 第2基板120bを覆うための第3保持フレーム132cをさらに含み、第3保持フレーム132cが、空洞112内に挿入されるときに、第3保持フレーム132cと第2支持表面との間に第2基板120bの周縁部分を受容するための受容空間130が設けられるように第2支持表面の上方に配設される、実施例6b又は7bによる基板保持デバイス100、300a、300b。
実施例9b。 第1保持フレーム132aと第2保持フレーム132bとの間の間隙を排気するための通気開口部302oをさらに含む、実施例6bから8bのうちの1つに記載の基板保持デバイス100。
実施例10b。 処理チャンバ512と、処理チャンバ512内に配設される第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bと、実施例6bから9bのうちの1つによる基板保持デバイスと、第1処理デバイス510aと第2処理デバイス510bとの間で基板保持デバイスを搬送及び/又は配置するための搬送デバイス522と、を有する、処理アセンブリ500a、500b、500c。
様々な実施形態によれば、真空コーティング・システムにおいて、基板(例えばウエハ)、例えば(500μm未満の厚さを有する)薄い基板の両面をコーティングするための、基板保持デバイス(基板ホルダ)が提供される。様々な実施形態によれば、基板両面のコーティングが可能とされ、この場合上側は、全面積にわたってコーティングされる。任意選択で、下側(例えば基板の下面)は、周縁(周縁領域)上で囲繞する様式で覆われ得る(マスクされ得る)。様々な実施形態によれば、光学、半導体、光起電技術、バリア、及び封止の分野において使用するためのコーティングが提供され得る。
様々な実施形態によれば、周縁領域は、約0.1mmから約10mmまでの範囲内の、例えば約0.2mmから約5mmまでの範囲内の、約0.5mmから約2mmまでの範囲内の、(基板の縁部から基板の中心に向かう方向に測定された)延伸を有し得る。
様々な実施形態によれば、支持表面(ポケット基部とも呼ばれる)のコーティング(例示としてスパッタリングによる被覆)が、低減又は防止され得る。この目的のために、基板保持デバイスは、支持表面(ウエハ設置部とも呼ばれる)を囲繞する凹部(クリアランス溝であてもよい)を有し得る。様々な実施形態によれば、支持表面上での基板の設置の、確実かつ再現可能な構成が提供される。
様々な実施形態によれば、例えば酸によるクリーニング又は放射によって、基板保持デバイスのクリーニングが行われ得る。しかしながら、クリーニング中に、基板保持デバイスからの材料の除去が生じ得る(例示として「摩耗法」)。これはすなわち支持表面上の材料の除去であって、その断面積を低減し得、また、その効果(例えば基板の周縁領域の遮蔽)に対するリスクを呈し得る。言い換えれば、クリーニングによる保持フレーム上の材料(マスク)の除去は、支持表面(基板支持表面、例えばウエハ支持表面)の低減につながり得、またこの結果、不良品率を高め得る。したがって、基板保持デバイスは、これが繰り返し使用されるように、例えば支持表面において、比較的大きい材料厚さを有して構成され得る。
様々な実施形態によれば、処理アセンブリ(例えば真空システム及び/又は連続フローシステム)内で、例えば陰極蒸発(いわゆるスパッタリング又はマグネトロン・スパッタリング)などのコーティング工程(すなわち基板のコーティング)が行われ得る。比較的小さい面積を有するウエハ及び基板は、例えば、片面を及び/又は両面を、処理、例えばコーティングされ得る。そのような処理アセンブリは、例えば光起電技術において、例えば以下のセル概念、すなわち、HJT(ヘテロ接合技術)太陽電池、IBC(交差指型背面接触)太陽電池、WT(ラップスルー)太陽電池、(アルミニウム)BSF(裏面電界)太陽電池、PERC(不動態化エミッタ及び背面電池)太陽電池、PERL(不動態化エミッタ背面局所拡散型)太陽電池、又はPERT(不動態化エミッタ背面全面拡散型)太陽電池のうちの少なくとも1つが製造されるために、採用され得る。HJT(ヘテロ接合技術)太陽電池を別として、述べられたセル概念は、基板の、例えばウエハの一方側のみの処理を必要とし得る。
様々な実施形態によれば、単結晶シリコン基板(c−Si基板)を処理するための処理アセンブリが提供される。処理アセンブリは、気体状コーティング材料を提供するための処理デバイス、例えば材料蒸気源、例えばPVD(物理気相成長)用の材料蒸気源を含み得る。例えば、基板の裏面の(又は電池の裏側の、それぞれの)処理は、前記セル概念用の処理アセンブリによって、例えば、基板の裏面の金属化、例えばPVD金属化を形成するために、行われ得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス及び基板の利用が高められるための方法が提供される。前記デバイス及び前記方法は、基板(例えばウエハ)が各々、片面及び/又は両面を処理され得るように配設される。例えば、PVD材料源(例えばスパッタリング・システム)を用いて、複数の処理段が実装され得る。
様々な実施形態によれば、真空中での基板の両面の均一なコーティングが提供され得る。例えば、基板の上側及び下側の、導電性のコーティング(層)における短絡を回避するために、例えばコーティングされない周縁領域によって、2つのコーティングされた基板面間に絶縁空洞が設けられ得る。例えば、規定された周縁領域が、囲繞する様式でコーティングから保護(遮蔽)され得、この結果基板上に、いわゆる周縁除外部(すなわち被覆されない環状エリア)が設けられ得る。
基板保持デバイス(基板キャリア)は、例えばその平面状の支持表面上での、基板の確実な受容と、例えば基板載置領域の内周壁による、基板を位置に関して固定するための横方向の境界と、が実装されるように配設される。
図14Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス100の、(例えば支持表面111aに沿って切断された)概略断面図、又は(例えば支持表面111aに対して垂直な)平面図である。
基板保持デバイス100は、互いに平行に(例えば方向101に沿って)延在する、2つの支持領域402h(保持領域402hとも呼ばれる)を有し得る。支持領域402hは、支持領域402hが互いに平行に延在するときに沿う方向(搬送方向)に沿って、基板保持デバイス100が搬送されることを可能にする。言い換えれば、支持領域402hは、搬送方向を規定し得る、及び/又は、これに沿って延在し得る。基板保持デバイス100は、基板保持デバイス100が基板保持デバイス100内に保持される基板120及び/又は保持フレーム132a、132bと一緒に搬送されるように、支持領域402h内に担持又は支持され得る(図17Aを参照)。
基板保持デバイス100は複数の基板載置領域111を有し得、ここにおいて、基板保持デバイス100はそれぞれ、複数の基板載置領域111内に基板を挿入するための空洞を有し得る。
基板保持デバイス100は、基板載置領域111の各々内に、上に基板が載置され得る支持表面111aをさらに有し得る。
さらに、基板保持デバイス100は、基板載置領域111の各々内に、支持表面111aを少なくとも部分的に(例えば完全に)取り囲む、凹部111vを有し得る。例えば、凹部111vは、閉じられた経路に沿って少なくとも部分的に(例えば完全に)延在することができ、この場合、閉じられた経路は、支持表面111aを取り囲む。
様々な実施形態によれば、複数の基板を保持するために、複数の基板載置領域111、例えば10個超の基板載置領域111、例えば20個超の基板載置領域111、例えば50個超の基板載置領域111、例えば100個超の基板載置領域111が、基板保持デバイス100内に互いに並んで設けられ得る。複数の基板120を処理するために処理アセンブリ内で基板保持デバイス100が沿って搬送され得る方向105は、本明細書において、搬送方向に対して横断方向とすることができる。
様々な実施形態によれば、複数の基板載置領域111は、少なくとも搬送方向に沿って(例えば基板保持デバイス100の長手方向101に沿って)、互いに並んで(例えば列状に)配設され得る。代替的に又は付加的に、複数の基板載置領域111は、少なくとも搬送方向に対して横断方向に(例えば基板保持デバイス100の幅方向103に沿って)、互いに並んで(例えば列状に)配設され得る。例えば、複数の基板載置領域111は、(例えば2次元の)グリッド状に配設され得る。
支持表面111aは、以下で記載されるように、保持フレーム132a、132bによって(図14Bを参照)、又はキャリア・プレート102によって(図14Cを参照)、提供され得る。
図14Bは、様々な実施形態による基板保持デバイス100、例えば図14Aにおいて視覚化されている基板保持デバイス100の、(例えば支持表面111aに対して横断方向に切断された)概略断面図を視覚化している。
基板保持デバイス100は、キャリア・プレート102を有し得る。キャリア・プレート102は、例えば、基板120が保持フレーム132a、132bによって空洞112内に保持されるように、保持フレーム132a、132bが空洞112内に受容され得る(又は少なくとも部分的に受容され得る)ように、少なくとも1つの空洞112を有し得る。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102は寸法に関して、受容されることになる基板120の量及びサイズの両方に、並びに、基板120を処置するために使用される処理アセンブリ500a、500b、500cのサイズ(例えばコーティング幅及び/又はロック長さ)に、適合され得る(図11Aから図11Cを参照)。例えば、キャリア・プレート102(基本キャリア102とも呼ばれる)は、PVDコーティング用の複数の基板120、例えばウエハを、配置及び/又は保持し得る。
基板保持デバイス100は、空洞112内に挿入される保持フレーム132a、132bをさらに有し得る。保持フレーム132a、132bは、キャリア・プレート102上に(例えばその支持表面102f上に)少なくとも部分的に設置され得る。保持フレーム132a、132bは例示として、その中に挿入される基板120及び保持フレーム132a、132bの支持表面132f、すなわちこれらの相互に対面する側(すなわち基板120の第2面140b)が、少なくとも部分的に互いを覆うか又はシールド(マスク)するように、提供され得る。対照的に、基板120の第1面140aは、例えば第1面140aをコーティングするために、完全に露出(曝露)され得る。
様々な実施形態によれば、保持フレーム132a、132bは、基板120の第2面140b(例示としてその下側140b)が少なくとも部分的に露出され、また、基板120の第1面140a(例示としてその上側140a)が完全に露出されるように配設され得る。保持フレーム132a、132bは例示として、前記保持フレーム132a、132bが、前記保持フレーム132a、132bによって例えば第2面140b上に保持される基板120の、少なくとも1つの周縁部分を覆い得るか又はシールド(マスク)し得るように、提供され得る。このおかげで、基板120の第1面140aのコーティングと基板120の第2面140bのコーティングとの間の短絡が、防止され得る。言い換えれば、基板120の周縁部分は、絶縁空洞が設けられるように、コーティング中にコーティングされないままであることが、すなわち一緒にコーティングされないことが可能である。
例えば、基板120は、ウエハ、例えば半導体ウエハ、例えばシリコン・ウエハとすることができる。基板120は、その周縁領域を介して、保持フレーム132a、132b上に全周を介して設置され得る。代替的に、基板120はまた、基板120の周縁領域内で(例えば角を介して角度のついた基板120の場合、それぞれ)、保持フレーム132a、132b上に少なくとも部分的に、すなわちこれらの設置表面132f上に、部分的にのみ設置され得る。保持フレーム132a、132bは、基板120を載置するための、平らな(又は平面状の、それぞれ)支持表面132fを有し得る。基板120の周縁部分は、保持フレーム132a、132bの支持表面132fと少なくとも部分的に接触していることができる。
図14Bは、様々な実施形態による方法における、基板保持デバイス100を視覚化している。
様々な実施形態によれば、方法は、以下のステップ、すなわち、基板120を保持するための保持フレーム132a、132bをキャリア・プレート102の空洞112内に挿入するステップであって、保持フレーム132a、132bが、基板120を載置するための(例えば平面状の)支持表面132fを有し、また、保持フレーム132a、132bが、支持表面132fに隣接しかつこれを少なくとも部分的に取り囲む凹部111vを有する、ステップと、基板120を空洞132内の保持フレーム132の支持表面132f上へと挿入するステップと、を含み得る。保持フレーム132a、132b及び基板120は任意選択で、基板120と保持フレーム132a、132bの空洞132の周縁との間に間隙304が残るように、互いに適合され得る。任意選択で、保持フレーム132a、132b、例えばその支持表面132f、及び基板120は、支持表面132fが基板120によって完全に覆われるように、互いに適合され得る。
保持フレーム132a、132b及び/又は基板120の載置は任意選択で、磁気グリッパ又は吸着グリッパ(真空グリッパとも呼ばれる)によって行われ得る。
保持フレーム132a、132bは、これらを貫通し、また例えば基板120の下側140bを少なくとも部分的に露出する、空洞132を有し得る。
図14Cは、様々な実施形態による基板保持デバイス100、例えば図14Aにおいて視覚化されている基板保持デバイス100の、図14Bの図と類似の概略断面図を視覚化している。
様々な実施形態によれば、支持表面102fは、キャリア・プレート102によって提供され得る。この場合キャリア・プレート102は、支持表面102fに隣接しかつこれを少なくとも部分的に取り囲む、凹部111vを有する。言い換えれば、支持表面102fは、例えば統合された(一体の)様式で、キャリア・プレート102に接続され得る。
図14Cは、様々な実施形態による方法における、基板保持デバイス100を視覚化している。
様々な実施形態によれば、方法は、以下のステップ、すなわち、基板120をキャリア・プレート102の空洞112内のキャリア・プレート102の支持表面102f上に挿入するステップであって、キャリア・プレート102が、基板120を載置するための(例えば平面状の)支持表面102fを有し、また、キャリア・プレート102が、支持表面102fに隣接しかつこれを部分的に取り囲む凹部111vを有する、ステップを含み得る。キャリア・プレート102及び基板120は任意選択で、基板120とキャリア・プレート102の空洞112の周縁との間に間隙304が残るように、互いに適合され得る。キャリア・プレート102、例えばその支持表面102f、及び基板120は任意選択で、支持表面102fが基板120によって完全に覆われるように、互いに適合され得る。
基板保持デバイス100、100、及び100の様々な変更及び構成、並びに詳細が、以下で記載される。この場合、図14A、図14B、及び/又は図14Cの文脈で記載されてきた基本的な特徴及び動作モードが、類似の様式で含まれ得る。さらに、以下で記載される特徴及び動作モードは、以下で記載される基板保持デバイスに、類似の様式で適用され得、かつ/又は、以下で記載される基板保持デバイスは、図14A,図14B、及び/若しくは図14Cにおいて記載される基板保持デバイス100、100、及び/若しくは100と、組み合わせられる。
キャリア・プレート102は、上側102a(又は上側表面、それぞれ)及び下側102b(又は下側表面、それぞれ)を有し得る。2つの表面102a、102bは、(例えば少なくとも部分的に)互いと面平行とすることができる。キャリア・プレート102は、方向105に沿って(2つの表面102a、102bに対して垂直に)、約1mmから約20mmまでの範囲内の厚さ、例えば約2mmから約10mmまでの範囲内の厚さを有し得る。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102(若しくはその支持表面102f、それぞれ)、及び/又は保持フレーム132a、132b(若しくはこれらの支持表面132f、それぞれ)は、以下、すなわち、金属、例えばチタン、鋼(例えばステンレス鋼)、半金属、例えば炭素のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。代替的に又は付加的に、キャリア・プレート102は、複合材料を含み得るか、又はこれから形成され得る。キャリア・プレート102の上側102a及び/又はキャリア・プレート102の下側102bは、平面状に(平らに)、例えば互いと面平行に構成され得る。キャリア・プレート102の上側102a及び/又はキャリア・プレート102の下側102bは、任意選択でコーティングされ得る。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス100、100、及び/又は100、例えばそのキャリア・プレート102は、方向103に沿って(キャリア・プレート面に沿って、例えば2つの表面102a、102bと平行に)、約10cmから約5mまでの範囲内の幅、例えば約1mから約3mまでの範囲内の幅を有し得る。さらに、基板保持デバイス100、100、及び/又は100、例えばそのキャリア・プレート102は、(キャリア・プレート面に沿って、例えば2つの表面102a、102bと平行に)、幅方向103に対して横断方向に、約10cmから約5mまでの範囲内の長さ、例えば約0.1mから約2mまでの範囲内の、例えば0.5mよりも大きい長さを有し得る。キャリア・プレート102は、例えば、その長さに沿って搬送され得る。
図15Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス1500の、(例えば支持表面111aに対して横断方向に切断された)概略断面図を視覚化している。この場合、キャリア・プレート102の及び/又は保持フレーム132a、132bの空洞112は、支持表面111aに対して斜めに、例えば少なくとも1回折れ曲がって延在する、内周壁302を有し得る。
図15B及び図15Cは各々、様々な実施形態による基板保持デバイス1500bの、概略斜視図を視覚化している。この場合、図15Bは、基板120を有さない基板保持デバイス1500bを示し、また図15Cは、中に基板120が載置されている基板保持デバイス1500bを示す。
様々な実施形態によれば、キャリア・プレート102の及び/又は保持フレーム132a、132bの空洞112は、その中に載置される基板120と内周壁302との間に間隙304が残るように、設けられ得る。言い換えれば、凹部111vは、その上に基板120が載置される場合、少なくとも部分的に、すなわち間隙304を介して、露出され得る。例えば約0.1mmから約1mmまでの範囲内の、例えば約0.2mmよりも大きい幅(間隙幅)を有する間隙304が設けられ得る。
基板120が、基板の公差を考慮しながら、基板保持デバイス1500a内に、例えば保持フレーム132a、132b(ホルダ)内に及び/又はキャリア・プレート102内に挿入されるために、最大寸法における基板120の確実な載置が保証され、このとき基板120の最小限の中心のずれが可能となるように配設される、利用可能な囲繞する間隙304を有することが、必要であり得る。
コーティング工程(スパッタリング、エバポレーション、等)中に、基板120bの上側140a及び/又は下側140bに、層が堆積される、すなわち、コーティングが形成される。層(すなわち層化された構造)の堆積が、基板保持デバイス1500a上で同様に行われる。
基板保持デバイス1500aの(例えばキャリア・プレート102の及び/又は保持フレーム132a、132bの)下側の層化された構造は、ほとんど問題を生じ得ない。一方、基板保持デバイス1500aの(例えばキャリア・プレート102の及び/又は保持フレーム132a、132bの)上側では、問題を生じ得るコーティングが行われる。積層された構造は、例えば凹部111vが幅が不十分に配設されるときに、横方向境界面(内周壁302)上に、間隙304(載置間隙304)上に、及び支持表面111a上に、生じ得る。
したがって、凹部111vが寸法均決めされるとき、空洞112に対する基板120の寸法及び公差が、各々考慮に入れられ得る。言い換えれば、載置間隙304は、凹部111vよりも狭くすることができる。こうして、支持表面111aがその上に存在する基板120によって完全にシールドされることが、例示として達成され得る。
対照的に、支持表面111aがコーティングされる場合、層化された構造が、受容輪郭において次のクリーニング期間まで生じ得る。これにより、基板の確実な受容がもはや保証され得ない。非平面状の支持表面111aが例示として生成され得る。これは、基板破壊の、及び、不十分なコーティング(例えば不十分なスパッタリング)の、すなわち基板下側の周縁領域内の寄生コーティングのリスクを高め、またしたがって周縁除外部の中断を生じさせる(不良部品)。
様々な実施形態によれば、次のクリーニングまで層の一部分(層部分)を受容し得る、囲繞する凹部111v(凹部輪郭)が設けられ得る。基板支持表面111aはしたがって、コーティングに対して保護される。言い換えれば、凹部111vの深さは、クリーニング期間の間隔に、及び前記期間と期間の間に堆積される層の厚さに、適合され得る。
図4Aを参照すると、キャリア・プレート102の空洞112及び/又は保持フレーム132a、132bは、例えば、実質的に矩形の箱の形状とすることができ、したがって(例えば上方から見られるとき)、4つの角領域412e及び4つの縁部領域412iを有し得る。代替的に、キャリア・プレート102の及び/又は保持フレーム132a、132bの空洞112は、例えば基板120の形状に適合される様式の、任意の他の好適な形状を有し得る。例えば、キャリア・プレート102の空洞112は、例えば保持フレーム132a、132bの形状に適合された、任意の他の好適な形状を有し得る。
図4Bを参照すると、(例えばそれぞれの保持フレーム132a、132bによって)複数の基板120を保持するために、基板保持デバイス400b、例えばそのキャリア・プレート102に、複数の空洞112、例えば10個超の空洞112、例えば20個超の空洞112、例えば50個超の空洞112、例えば100個超の空洞112が、互いに並んで設けられ得る。本明細書における方向105は、複数の基板120を処理するために処理アセンブリ内で基板保持デバイス400bが沿って搬送され得る搬送方向に対して、横断方向とすることができる。
様々な実施形態によれば、複数の空洞112は、少なくとも搬送方向に沿って(例えばキャリア・プレート102の長手方向101に沿って)、互いに並んで(例えば列状に)配設され得る。代替的に又は付加的に、複数の空洞112は、少なくとも搬送方向に対して横断方向に(例えばキャリア・プレート102の幅方向103に沿って)、互いに並んで(例えば列状に)配設され得る。例えば、複数の空洞112は、(例えば2次元の)グリッド状に配設され得る。
図11Aを参照すると、処理アセンブリ500aは、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bを有し得る。
第1処理デバイス510aは、少なくとも1つの基板120、例えばその第1面140aを処理するように、例えばコーティングするように、照射するように、エッチングするように等、適合され得る。第2処理デバイス510bは、基板120、例えばその第2面140bを、例えば第1処理デバイス510aの様式と同一の又は異なる様式で処理するように、例えばコーティングするように、照射するように、エッチングするように等、適合され得る。
第1処理デバイス510a及び/又は第2処理デバイス510bは、コーティングのために(すなわち気体状コーティング材料を提供するために)、例えばマグネトロン(スパッタリング源とも呼ばれ、任意選択で反応性スパッタリング用の反応性ガス源と連携する)、レーザ光線エバポレータ、アーク・エバポレータ、電子ビーム・エバポレータ、及び/又は熱エバポレータなどの、(物理気相成長によるコーティング用の)物理的材料蒸気源、或いは、例えば(プラズマ支援型化学気相成長によるコーティング用の)プラズマ源と任意選択で連携する反応ガス源などの、(化学気相成長によるコーティング用の)化学的材料蒸気源のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。
代替的に又は付加的に、材料を除去するための第1処理デバイス510a及び/又は第2処理デバイス510bは、以下、すなわち、プラズマ源、イオン線源、又はエッチング−ガス源のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。代替的に又は付加的に、放射用の第1処理デバイス510a及び/又は第2処理デバイス510bは、以下、すなわち、イオン線源、電子線源、又は光源(例えばフラッシュ・バルブ及び/若しくはレーザ)のうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。
図11Aにおいて視覚化されているように、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、前記処理デバイス510a、510bが同じ基板120を処理するように、配設され得る。この事例では、前記処理デバイス510a、510bの処理領域は、少なくとも部分的に相互に重なり得る。例えば、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、上下の関係で配設され得る。
図11Bを参照すると、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、前記処理デバイス510a、510bが異なる基板120を処理するように、配設され得る。この事例では、前記処理デバイス510a、510bの処理領域は、互いから離間され得る。例えば、第1処理デバイス510a及び第2処理デバイス510bは、例えば搬送方向に沿って及び/又は搬送方向に対して横断方向に、互いからずらされて配設され得る。
図11A及び図11Bは各々、様々な実施形態による方法における処理アセンブリ500a、500bを視覚化している。方法は、基板120の下側140bを処理するステップを含み得る。基板120の下側140bの処理は、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、(例えば化学的に及び/又は構造的に)変換するステップ、(例えば化学的に)ドープするステップ、研磨するステップのうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。
代替的に又は付加的に、方法は、基板120の上側140aを処理するステップを含み得る。基板120の上側140aの処理は、以下のステップ、すなわち、コーティングするステップ、放射するステップ、除去するステップ、クリーニングするステップ、加熱するステップ、(例えば化学的に及び/又は構造的に)変換するステップ、(例えば化学的に)ドープするステップ、研磨するステップのうちの、少なくとも1つを含み得るか、又はこれらから形成され得る。
基板120の下側140bの処理は、基板120の上側140aの処理と同一とすることができる。代替的に、基板120の下側140bの処理は、基板120の上側140aの処理と異なっていることができる。
図11Cを参照すると、処理アセンブリ500cは、以下、すなわち、複数の基板120の片面を及び/又は両面を処理313、323(処理)するための処理チャンバ512と、複数の基板120を処理デバイス510a、510bの処理領域520内に(ここでは例示の様式で1つの処理領域のみが示されている)搬送及び/又は配置するための、搬送デバイス522と、を有し得る。
搬送デバイス522は、例えば、複数の搬送ローラを有し得る。前記搬送ローラの外周は、様々な実施形態による基板保持デバイスが沿って搬送され得る搬送面を画定する。搬送面は、少なくとも部分的に平面状の様式で延在し得(この事例では搬送平面とも呼ばれる)、かつ/又は、少なくとも部分的に湾曲されて延在し得る。基板保持デバイスが処理チャンバ512を通って搬送されるために、基板保持デバイスの対向する両側に配設されかつ(例えば処理デバイスが間に配設され得るように)基板保持デバイスを支持領域402において保持する、片側のみ支持された搬送ローラが、例えば使用され得る。さらに、基板保持デバイスはまた、キャリア内に挿入され得るか、又はキャリアによって搬送され得る。
処理チャンバ512は、真空チャンバとして、又は大気圧チャンバとして、又は正圧チャンバとして、適合及び/又は操作され得る。処理チャンバ512は、処理環境(処理圧力、処理ガス組成、処理温度、等を含む)が中で設定及び/又は調節されるように配設され得る。例えば、処理チャンバ512は、圧力(例えば少なくとも1バールの圧力差に耐える)、気密、及び/又は防塵に関して、安定するよう適合され得る。1つの基板120の及び/又は複数の基板120の処理は、(1バール超の)正圧で、約1バールの大気圧で、(1バール未満の)負圧で、又は(0.3バール未満の)真空において、例えば(1ミリバール未満の)良好な真空で、例えば(10−3バール未満の)高真空で、例えば(10−7バール未満の)超高真空で、行われ得る。処理ガス組成が設定及び/又は調節されるために、少なくとも1種の反応性ガス及び/又は作動ガスが、例えばガス送り込みによって、処理チャンバ512の内部に送給され得る。処理圧力が設定及び/又は調節されるために、処理チャンバ512は、処理チャンバ512の内部を排気する少なくとも1つの加圧ポンプ及び/又は真空ポンプを有する、ポンプ・アセンブリに結合され得る。処理温度が設定及び/又は調節されるために、処理アセンブリ500cは、処理チャンバ512の内部に又は少なくともその中に搬送される基板120に、熱エネルギーを供給し得る(加熱のために)か、又はそこから熱エネルギーを抜き取り得る(冷却のために)、加熱デバイス及び/又は冷却デバイスを有し得る。
例えば、1つの基板120又は複数の基板120、例えば、基板階層は、以下、すなわち、機能層、耐腐食層、光学活性層、保護層、導電層、電気絶縁層、封止材、シード層、表面仕上げのうちの、少なくとも1つでコーティングされ得る。例えば、(例えば電池技術において)箔又は硬い金属に、機能層が適用され得る。例えば、(例えば眼鏡、窓、携帯電話、及び/又は建築用ガラス用の)ガラスに、金属コーティング及び/又は誘電性材料によるコーティングが適用され得る。例えば、(例えば燃料セル技術において)導電性保護層、機能層、又は耐腐食層が、金属箔に適用され得る。例えば、(例えば半導体技術において)ウエハに、シード層が適用され得る。シード層は、例えばニッケル(Ni)及び/又は銅(Cu)を含み得るか、又はこれらから形成され得る。シード層は続いて、さらにガルバニック技術によってコーティングされ得、例えば金属層が形成される。
図16A及び図16Bは各々、様々な実施形態による基板保持デバイス600aの、概略斜視図を視覚化している。この場合、図16Aは、基板120を有さない基板保持デバイス600aを示し、また図16Bは、中に基板120が挿入されている基板保持デバイス600aを示す。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス600aは、外に向けられた少なくとも1つの角領域412e(例えば、外に向けられた1つの角領域412e、又は外に向けられた複数の角領域412e)を有し得る。凹部111vは、外に向けられた少なくとも1つの角領域412eと共形となるように追随し得る。外に向けられた少なくとも1つの角領域412e内の支持表面111aは、例えば基板120が斜角を付けられた角を有するときに、斜角を付けられ得る。
凹部111vは、溝の形態で構成され得る。
外に向けられた少なくとも1つの角領域412eは、基板120からの内周壁302の間隔を大きくすることができ、外に向けられた少なくとも1つの角領域412eにおいて、支持表面120と内周壁302との間の接触のリスクを低減する。言い換えれば、基板120と内周壁302との間の間隙304は、外に向けられた少なくとも1つの角領域412eにおいて、大きくされて提供され得る。基板破壊のリスクの低減がこうして達成され得る。
図17Aは、様々な実施形態による基板搬送デバイス1700aの、(例えば、支持表面111aに対して横断方向に及び/又は搬送方向に対して横断方向に切断された)概略断面図を視覚化している。支持表面111aは、例えば、搬送方向に沿って整列され得る。
様々な実施形態によれば、基板搬送デバイス1700aは、基板保持デバイスを搬送するための搬送システムを有し得る。この場合、搬送システムは、基板搬送デバイス700、例えばそのキャリア・プレート102が、2つの支持領域402内で、例えば2つの支持領域402hでのみ、それぞれ保持又は支持されるように、2つの補強要素812を有する。保持要素812上に支持される基板搬送デバイス1700aの搬送は、例えば、搬送ローラ、チェーン、バー、又は別の好適な搬送手段によって行われ得る。
例えば、基板搬送デバイス1700aの支持に起因して、基板搬送デバイス1700aは、基板搬送デバイス1700aの、例えばそのキャリア・プレート102の中心における最大の撓み705で、撓み得る。それぞれの基板102を保持するために保持フレーム132a、132bが使用されるとき、保持フレーム132a、132bは、例えば、キャリア・プレート102の撓み705が、基板120に対してマイナスの影響を僅かしか若しくは全く有さないように、及び/又はマイナスの影響が基板120に伝達されないように、基板搬送デバイス1700aから、又はそのキャリア・プレート102から、切り離され得る。例えば、保持フレーム132a、132bによって、撓み705から独立して、基板120用の平面状の支持表面132fが提供され得る。
図17Bは、(例えば支持表面111aに対して横断方向に)概略的に断面視して切断された、様々な実施形態による基板保持デバイス1700bを視覚化している。支持表面111aは、例えば、搬送方向に沿って整列され得る。
様々な実施形態によれば、支持表面132fは、約0.1mmから約10mmまでの範囲内の、例えば約0.2mmから約5mmまでの範囲内の、例えば約0.5mmから約2mmまでの範囲内の、延伸710を有し得る。
様々な実施形態によれば、基板載置領域111の、例えば保持フレーム132a、132bの、空洞132は、約50mmから約500mmまでの範囲内の、例えば約100mmから約250mmまでの範囲内の、例えば約150mmから約160mmまでの範囲内の、例えば約154mmの、(例えば支持表面132fに沿った、例えば支持表面132fと同じ高さの、及び/又はキャリア・プレート面102eに沿った)延伸728を有し得る。延伸728は、内周壁302の対向する部分における間隔に相当し得る。
様々な実施形態によれば、基板120上の遮蔽される領域は、約2mmから約20mmまでの範囲内の、例えば約3mmから約10mmまでの範囲内の、例えば約3mmから約4mmまでの範囲内の、(基板の縁部から基板の中心に向かう方向に測定された)延伸714を与えられ得る。遮蔽される領域は、基板保持デバイス1700b(例えば内周壁302)に近接することによって、堆積される材料の量が影響される、すなわち低減される領域であるものと理解され得る。
様々な実施形態によれば、内周壁302の高さ及びその傾斜は、遮蔽される領域によって決定され得る。例えば、前記高さは、約40°から約80°までの範囲内、例えば約60°の角度716を有する包絡線内に存在し得る。
支持表面132fに対して垂直に及び/又はキャリア・プレート面102eに対して垂直に延びる法線方向105に対する、(例えば支持表面132fと同じ高さの、すなわち内周壁302の上側部分における)内周壁302の傾斜、角度718は、約0°から約40°までの範囲内の、例えば10°から約30°までの、例えば約20°の値を有し得る。
類似の様式で、法線方向105に対する内周壁302の(例えば内周壁302の下側部分における)傾斜、角度720は、約0°から約20°までの範囲内の、例えば約10°の値を有し得る。言い換えれば、内周壁302は、上側部分及び/又は下側部分において、面取り部を有し得る。
様々な実施形態によれば、支持表面132fのその対向する部分における間隔726は、空洞132の延伸728よりも小さく、例えば約0.5mmから約10mmまでの範囲内でより小さく、例えば約1mmから約5mmまでの範囲内でより小さく、例えば約2mmから約4mmまでの範囲内でより小さくすることができる。
様々な実施形態によれば、保持フレーム132a、132bの、支持表面132fと空洞の周縁302(言い換えれば内周壁302)との間の凹部111v(例えば間隙)は、例えば、支持表面132fと平行に、例えば、支持表面132fの平面において測定される(すなわち支持表面132fと同じ高さで測定される)、幅724(間隙幅)を有することができ、この幅724は、受容されることになる基板120の幅に適合され得る。例えば、約0.1mmから約1.5cmまでの範囲内の幅724、例えば1cm、0.5cm、1mm、500μm、300μm、200μm未満の、例えば約0.1mmから約10mmまでの範囲内の、例えば約0.2mmから約5mmまでの範囲内の、例えば約0.5mmから約2mmまでの範囲内の、例えば約0.8mmの、幅724である。凹部111vは、約0.1mmから約1.5mmまでの範囲内の(支持表面132fに対して横断方向の)深さ722、例えば1mm未満、0.5mm、及び/又は200μm超、若しくは300μmの深さを有し得る。
これと類似の様式で、空洞112、支持表面132f、及び凹部111vは、例えば保持フレーム132a、132bが使用されないときに、キャリア・プレート102に成形され得る。
図18Aは、様々な実施形態による基板保持デバイス800aの、(図14Aの図と類似の)概略断面図又は平面図を視覚化している。
様々な実施形態によれば、基板保持デバイス800aは、2つの支持領域402h間に延在しかつその中へと延在する、少なくとも1つの補強要素812(例えば2つ又は3つ以上の補強要素812)をさらに有し得る。少なくとも1つの補強要素812は例示として、搬送方向に対して横断方向に延在すること及び撓み705を低減することができる。少なくとも1つの補強要素812において、基板保持デバイス800aは、支持領域402h(保持領域402h)における及び/又は基板載置領域111におけるよりも、大きい延伸(例示として、例えば方向105における厚さ)を有し得る。少なくとも1つの補強要素812は、例えば、支持領域402hにおける相互に対向する補強要素812に接続され得る。基板保持デバイス800aの、例えばそのキャリア・プレート102の平面的な補強が、こうして達成され得る。
図18Bは、様々な実施形態による方法800bの概略フロー図を視覚化している。
方法800bはステップ801において、基板保持デバイスの基板載置領域内に基板を挿入するステップを含む。様々な実施形態によれば、基板は、第1面、及び第1面と反対側の第2面を有し得る。この場合、基板の第2面が基板載置領域の支持表面と物理的に接触しており、またこの場合、基板は、基板載置領域の空洞よりも小さい、例えば(例えば支持表面と同じ高さで測定された)基板載置領域の内周壁の直径よりも小さい、支持表面と平行な延伸を有する。
方法800bはステップ801において、基板の第1面を処理するステップを含み得る。様々な実施形態によれば、支持表面及び基板は、支持表面が基板によって処理から完全にシールドされるように互いに適合され得る。言い換えれば、基板は支持表面を完全に覆うことができる。
様々な実施形態による実施例が以下に記載される。
実施例1c。 基板保持デバイス100が搬送されるために基板保持デバイス100が支持され得る場所である、互いに平行に延在する2つの支持領域402hと、
2つの支持領域402h間に配設される複数の基板載置領域111であって、基板載置領域111の各々が、空洞112及び空洞112内に基板120を保持するための支持表面111aを有し、また、
基板載置領域111の各々が、支持表面111aに隣接しかつこれを少なくとも部分的に取り囲む、凹部111vを有する、複数の基板載置領域111と、
を有する、基板保持デバイス100。
実施例2c。 複数の基板載置領域111のうちの少なくとも1つの基板載置領域111の空洞112が、基板保持デバイス100を通って延在する、実施例1cによる基板保持デバイス100。
実施例3c。複数の基板載置領域111のうちの少なくとも1つの基板載置領域111の凹部111vが、それぞれの空洞112の内周壁に隣接する、実施例1c又は2cによる基板保持デバイス100。
実施例4c。 キャリア・プレート102をさらに有し、
複数の基板載置領域111のうちの少なくとも1つの基板載置領域111の支持表面111aがキャリア・プレート102に接続され、かつ/又は、
複数の基板載置領域111のうちの少なくとも1つの基板載置領域111の支持表面111aが、キャリア・プレート102の空洞112内に挿入されるときにキャリア・プレート102の支持表面111a上に少なくとも部分的に設置される保持フレーム132a、132bによって提供される、実施例1cから3cのうちの1つによる基板保持デバイス100。
実施例5c。 キャリア・プレート102の空洞112がキャリア・プレート102を通って延在する、実施例4cによる基板保持デバイス100。
実施例6c。 複数の基板載置領域111のうちの少なくとも1つの基板載置領域111の支持表面111aが平面状である、実施例1cから5cのうちの1つによる基板保持デバイス100。
実施例7c。 複数の基板載置領域111のうちの少なくとも1つの基板載置領域111の支持表面111aが、金属を含むか又は金属から形成される、実施例1cから6cのうちの1つによる基板保持デバイス100。
実施例8c。 2つの支持領域402h間に延在しかつその中へと延在する少なくとも1つの補強要素812と、
互いに平行に延在する複数の補強要素812であって、これらのうちの少なくとも1つの補強要素812が2つの支持領域402hのうちの1つの支持領域402h内に配設される、複数の補強要素812と、
をさらに有する、実施例1cから7cのうちの1つによる基板保持デバイス100。
実施例9c。 処理チャンバ512と、
処理チャンバ512内に処理領域を画定する処理デバイス510a、510bと、
実施例1cから8cのうちの1つによる基板保持デバイス100と、
基板保持デバイス100を処理領域内に搬送及び/又は配置するための搬送デバイス522であって、基板保持デバイス100をその2つの支持領域402hにおいて支持するように適合される、搬送デバイス522と、
を有する、処理アセンブリ500a、500b、500c。
実施例10c。 さらなる処理デバイス510bをさらに有し、搬送デバイス522が、処理デバイス510aとさらなる処理デバイス510bとの間で基板保持デバイス100を搬送及び/又は配置するように適合される、実施例9cによる処理アセンブリ500a、500b、500c。
実施例11c。 以下のステップ、すなわち、
基板保持デバイス100の空洞112内のその基板載置領域111内へと基板120を挿入するステップ801であって、基板120が第1面及び第1面と反対側の第2面を有し、基板120の第2面が基板載置領域111の支持表面111aと物理的に接触しており、基板が、基板載置領域111の空洞112よりも小さい、支持表面111aと平行な延伸を有する、ステップ801と、
基板120の第1面を処理するステップ803であって、支持表面111a及び基板が、支持表面111aが基板によって処理から完全にシールドされるように互いに適合される、ステップ803と、を含む、方法800b。
図19A及び19Bは各々、様々な実施形態による基板保持デバイスの各々の概略平面図を視覚化している。
基板保持デバイス1900a、1900bは、空洞112を有するキャリア・プレート102を有し得る。空洞112は、キャリア・プレート102の上側102aからキャリア・プレート102を通ってキャリア・プレート102の下側102bまで延在し得る。
基板保持デバイス1900a、1900bは、保持フレーム132aを有し得る。保持フレーム132aは、フレーム開口部132(空洞132とも呼ばれる)を有し得る。フレーム開口部132は、保持フレーム132aの上側102aから保持フレーム132aを通って保持フレーム132aの下側102bまで延在し得る。
基板120を空洞112内に保持するための保持フレーム132aは、フレーム開口部132を取り囲む支持表面111aを有し得る。空洞112内に挿入される保持フレーム132aは、キャリア・プレート102上に少なくとも部分的に設置され得る。
基板保持デバイス1900bの保持フレーム132aは、支持表面111aを取り囲むクリアランス溝111v(凹部111v)を有し得る。
図20A及び20Bは各々、様々な実施形態によるダイアグラムを視覚化している。この場合、受容器における圧力2005(単位はミリバール)が、時間2003(単位は時間)にわたって視覚化されている。
様々な実施形態によれば、保持フレームは、プラスチック材料(ポリマー)、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を含み得るか、又はこれから形成され得る。保持フレームを製造するための方法は、以下のステップ、すなわち、PEEKを含むか又はこれから形成される基本本体を提供するステップと、例えば所定の形(又は3次元モデル)に従う、基本本体の除去加工によって、基本本体から保持フレームを形成するステップと、を含み得る。
除去加工は、高コストとなり得る。したがって、PEEKによる保持フレームは、所定の予算において、小さい個数で提供され得る。そのような保持フレームは、例えば、再利用され得る(複数回の使用)。
代替的に又は付加的に、保持フレームは、ポリフェニレン・サルファイド(PPS、フォートロンとも呼ばれ得る)を含み得るか、又はこれから形成され得る。保持フレームを製造するための方法は、以下のステップ、すなわち、鋳型を提供するステップと、PPSを鋳型の中に注入することによって保持フレームを形成するステップと、PPSを硬化させるステップと、を含み得る。代替的に、保持フレームは、別の(すなわち射出成形可能な)熱可塑性プラスチック材料を含み得るか、又はこれから形成され得る。
ポリフェニレン・サルファイドは射出成形法によって成形され得るが、これは、除去加工よりも費用効果の高いものであり得る。したがって、ポリフェニレン・サルファイドによる保持フレームは、所定の予算において、大きい個数で提供され得る。そのような保持フレームは、例えば、使い捨ての部品(1回の使用の部品)として使用され得る。この場合、再利用に起因するコストが節減され得る。例えば、保持フレームのクリーニングが(1回の仕様の場合)省略され得る。例えば、この結果、保持フレームのガス放出がより少なくなる。例えば、クリーニングは、いわゆるスポンジ効果につながり得る。この場合、プラスチック材料は、クリーニングのために使用される物質の構成成分を吸収し、これを、これらプラスチック材料が真空中に入りさえすれば放出する。
代替的に又は付加的に、プラスチック材料は、ポリイミド(例えば高温ポリイミド、例えばいわゆるTECASINT)、及び/又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含み得るか、又はこれらから形成され得る。
プラスチック材料は任意選択で、複合材料の一部とすることができる。複合材料は、プラスチック材料及び固体材料を含み得る。例えば、後者(固体材料)はプラスチック材料よりも硬く、かつ/又は、プラスチック材料よりも熱に対する耐性(分解温度、溶融温度、及び/若しくはガラス転移温度)が高い。固体材料は、粒子(固体粒子)、薄片、及び/又は繊維(固体材料繊維)を含み得るか、又はこれらから形成され得る。固体材料は、ポリマー(例えばPTFE)、鉱物、セラミック、炭素変化体としての炭素(例えば石炭、グラファイト、若しくはカーボンブラック)、酸化物、炭化物、窒化物、硫化物(例えば二硫化モリブデン)、並びに/又はガラス(例えばガラス粒子及び/若しくはガラス繊維)を含み得る。代替的に又は付加的に、複合材料は、プラスチック材料、並びに、プラスチック材料よりも低い動的摩擦及び/又はプラスチック材料よりも高い導電性を有する固体材料(例えばPTFE、導電性カーボンブラック、又はグラファイト)を含み得る。複合材料は、例えば、鉱物補強及び/又はガラス補強プラスチック材料を含み得るか、又はこれらから形成され得る。代替的に又は付加的に、複合材料は、グラファイト及び/又はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含み得る。
保持フレーム、又はプラスチック材料及び/若しくは複合材料は、それぞれ、約150℃超の、例えば約200℃超の、例えば約300℃超の、例えば約400℃超の、例えば約200℃から約500℃までの範囲内の、又は約500℃超の、長期耐熱性(すなわち溶融温度、ガラス転移温度、及び/又は分解温度)を有し得る。
保持フレーム、又はプラスチック材料及び/若しくは複合材料は、それぞれ、例えば約150℃超の、例えば約200℃超の、例えば約300℃超の、例えば約400℃超の、例えば約200℃から約500℃までの範囲内(例えば約470℃)の、又は約500℃超の温度に関する、耐熱性(HDT/A、すなわちA法による)を有し得る。
保持フレーム、又はプラスチック材料及び/若しくは複合材料は、それぞれ、電気絶縁性とすること、例えば、約10−6S/m未満の、例えば約10−7S/m未満の、例えば約10−8S/m未満の、例えば約10−9S/m未満の、例えば約10−10S/m未満の、例えば約10−11S/m未満の、例えば約10−12S/m未満の、導電性を有することができる。
保持フレームのプラスチック材料は、真空対応のものとすることができる。様々な実施形態によれば、真空適合性(真空対応とも呼ばれる)とは、材料(物質とも呼ばれる)が、低い蒸気圧、例えば約10−13ミリバール未満の、例えば約10−17ミリバール未満の、例えば約10−5ミリバールから約10−15ミリバールまでの範囲内の、(室温で測定された)蒸気圧を有する(すなわち気体ができる限り少ししか外に出ない)ことを意味するものと理解され得る。さらに、蒸気圧は、高い温度においても低い、例えば200℃で約10−5ミリバール未満である場合がある。
プラスチック材料のガス放出に関するそのような測定が、ダイアグラム2000a及び2000bにおいて例示の様式で示されている。それぞれの測定に先立って、プラスチック材料及び/又は受容器は、高真空中で24時間調整され得、測定される結果の誤差の生じ易さを低減する。受容器の通気時間は、周囲空気中で約1時間とすることができる。
プラスチック材料は、約1%未満の、例えば約0.5%未満の、例えば約0.1%未満の、例えば約0.02%の、吸水率を有し得る。プラスチック材料は無臭とすることができる。
ガス放出を測定するために、吸収量/押出量法が使用され得る。表面積あたりのガス流が、試料に作用する実効吸収量から及び測定される圧力から、導出される。空の受容器を使用する基準測定値を減算すると、ガス放出された材料(ガス放出)の量が得られる。
ダイアグラム2000aは、PEEKに関する排気曲線2002a、2002b(PEEK調整2002a及びPEEK測定2002b)、並びに、PSSに関する排気曲線2004a、2004b(PSS調整2004a及びPSS測定2004b)を視覚化している。排気曲線は、温度変動及び/又は圧力変動によって追加的に歪められる可能性がある。それぞれの補正された排気曲線(PEEK調整2002a及びPEEK測定2002b、PSS調整2004a及びPSS測定2004b)が、ダイアグラム2000bにおいて示されている。
図21A及び21Bは各々、様々な実施形態によるダイアグラム2100a、2100bを視覚化している。この場合、脱離速度2105(単位は1秒あたりのミリバール及びリットル、すなわちミリバール・l/s)、又は重量に関して正規化された脱離速度(単位は1秒あたり及び1グラムあたりのミリバール及びリットルすなわちミリバール・l/(s・g))が、時間2003(単位は時間)にわたってそれぞれ視覚化されている。
PEEKのガス放出(脱離速度)は、PSSのガス放出(脱離速度)よりも4倍低い。両方の材料に関して、時間的挙動は同等である。ただし、PEEKは、(10hに対応する10時間超の)比較的長い時間「飽和している」。
保持フレームのプラスチック材料の脱離速度2105は、約10−5ミリバール・l/s未満、例えばPSSに関して約8.3・10−6ミリバール・l/s未満(例えば1h後)、例えばPSSに関して約3.1・10−6ミリバール・l/s未満(例えば4h後)、例えばPSSに関して約2・10−6ミリバール・l/s未満(例えば10h後)、及び/又は、例えばPEEKに関して約3.3・10−5ミリバール・l/s未満(例えば1h後)、例えばPEEKに関して約1.6・10−5ミリバール・l/s未満(例えば4h後)、例えばPEEKに関して約1.1・10−5ミリバール・l/s未満(例えば10h後)とすることができる。
脱離速度の時定数(両対数の図示2100a、2100bにおける線形プロファイルに対応する)は、約1未満、例えば約0.9未満、例えばPSSに関して約0.87、及びPEEKに関して約0.85とすることができる。
ダイアグラム2100aにおいて示されているデータが、ダイアグラム2100bにおいて重量に関して正規化されて視覚化されている。
重量に関連するPSS(例えば試料の質量約26.6g)の脱離は、PEEK(例えば試料の質量約53.2g)の脱離よりも(2から3倍)少ない。
保持フレームのプラスチック材料の、重量に関して正規化された脱離速度2105gは、約10−6ミリバール・l/(s・g)未満、例えばPSSに関して約3.1・10−7ミリバール・l/(s・g)未満(例えば1h後)、例えばPSSに関して約1.2・10−7ミリバール・l/(s・g)未満(例えば4h後)、例えばPSSに関して約7.4・10−8ミリバール・l/(s・g)未満(例えば10h後)、及び/又は、例えばPEEKに関して約6.1・10−7ミリバール・l/(s・g)未満(例えば1h後)、例えばPEEKに関して約2.9・10−7ミリバール・l/(s・g)未満(例えば4h後)、例えばPEEKに関して約2.1・10−7ミリバール・l/(s・g)未満(例えば10h後)とすることができる。
図22A及び22Bは各々、様々な実施形態によるダイアグラム2200a、2200bを視覚化している。この場合、体積に関して正規化された脱離速度2205a(単位は1秒あたり及び1立方センチメートルあたりのミリバール及びリットル、すなわちミリバール・l/(s・cm3))、又は表面積に関して正規化された脱離速度(単位は1秒あたり及び1平方センチメートルあたりのミリバール及びリットル、すなわちミリバール・l/(s・cm2))が、時間2003(単位は時間)にわたって視覚化されている。
体積に関連するPSS(例えば試料の体積約14ミリリットル)の脱離は、PEEK(例えば試料の体積約41ミリリットル)の脱離よりも(1から2倍)少ない。
保持フレームのプラスチック材料の、体積に関して正規化された脱離速度2205aは、約10−6ミリバール・l/(s・cm3)未満、例えばPSSに関して約5.8・10−7ミリバール・l/(s・cm3)未満(例えば1h後)、例えばPSSに関して約2.2・10−7ミリバール・l/(s・cm3)未満(例えば4h後)、例えばPSSに関して約1.4・10−7ミリバール・l/(s・cm3)未満(例えば10h後)、及び/又は、例えばPEEKに関して約7.9・10−7ミリバール・l/(s・cm3)未満(例えば1h後)、例えばPEEKに関して約3.8・10−7ミリバール・l/(s・cm3)未満(例えば4h後)、例えばPEEKに関して約2.8・10−7ミリバール・l/(s・cm3)未満(例えば10h後)とすることができる。
表面積に関連するPSS(例えば試料の表面積約110cm2)の脱離は、PEEK(例えば試料の表面積約120cm2)の脱離よりも(例えば約4から5倍)少ない。
保持フレームのプラスチック材料の、表面積に関して正規化された脱離速度2205bは、約10−2ミリバール・l/(s・cm2)未満、例えばPSSに関して約7.5・104ミリバール・l/(s・cm2)未満(例えば1h後)、例えばPSSに関して約2.8・10−4ミリバール・l/(s・cm2)未満(例えば4h後)、例えばPSSに関して約1.8・10−4ミリバール・l/(s・cm2)未満(例えば10h後)、及び/又は、例えばPEEKに関して約2.7・10−3ミリバール・l/(s・cm2)未満(例えば1h後)、例えばPEEKに関して約1.3・10−3ミリバール・l/(s・cm2)未満(例えば4h後)、例えばPEEKに関して約9.5・10−4ミリバール・l/(s・cm2)未満(例えば10h後)とすることができる。
PSSは、PEEKの脱離速度よりも低い脱離速度を有し得る。