JP2012221987A - 基板カート、薄膜形成装置および太陽電池製造用薄膜形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板カートKは、多数の太陽電池搭載部41が形成された複数のトレイTを有する。各トレイTの周囲における角部には、位置決め用のピン33が立設されている。複数のトレイTは、連結板31、締結部材32により一体化されている。基板カートKにおける表面には、太陽電池搭載部41を除いて、ブラスト処理が施されている。
【選択図】図2
Description
この場合、ワーク上に形成される生成物は、ワークから露出している基板カートの表面上にも堆積する。基板カートは、繰り返し使用されるため、基板カート上に堆積される生成物の量は次第に多くなり、温度変化や搬送時の振動等により、剥離または落下する。剥離または落下した生成物をパーティクルということもあるが、パーティクルがワーク上または他の基板カート上に付着し、ワークの性能を劣化する異物となったり、成膜不良の原因となったりする。このため、基板カートに成膜する生成物の堆積量を監視し、所定量を超えた時点で洗浄処理を行なう。しかし、洗浄処理は、基板カートの再組立、ベーキング、プレコーティング等を行う必要がある場合もあり、大変な時間と費用がかかる。
つまり、この発明の薄膜形成装置に用いる基板カートは、カーボンからなる少なくとも1枚のトレイを有し、表面にブラスト処理が施されていることを特徴とする。
ブラスト処理が施された表面の表面粗さはRa5〜60μmであることが望ましい。
ブラスト処理が施された表面にワーク搭載部が形成され、ワーク搭載部にはブラスト処理が施されていないものとすることができる。
複数のトレイと、複数のトレイを連結する連結部材とを有する基板カートとすることが望ましい。
前記表面に空気抜き用の溝が形成されたものとすることができる。
上記基板カートを備えた薄膜形成装置とすることができる。
上記基板カートを備えた太陽電池製造用薄膜装置とすることができる。
図1は、本発明の基板カートが用いられた薄膜形成装置の一実施形態としてのプラズマCVD装置の断面図を示す。
この実施形態におけるプラズマCVD装置100は、ロード/アンロード室を兼ねる真空予備加熱室10と真空処理室20を有する。外部ステーション70は、プラズマCVD装置100とは別体のものとして配置されている。真空予備加熱室10内には、基板搬送装置11、13が上下2段に配置されるとともに、基板搬送装置11、13の上方にランプヒータ15が設置されている。ランプヒータ15は、ヒータ駆動部(図示せず)により駆動される。
先ず、基板搬送装置71が、基板カートKが載置された状態で、外部ステーション70の上段側に配置される。
この状態において、真空吸着搬送機等の図示しない搬送機により、未処理の太陽電池用基板Wが基板カートK上に搭載される。ここで、「未処理」とは、この後、真空処理部20においてなされる処理がなされていない、という意味であり、何らの処理もなされていないということではない。換言すれば、「処理前」という意味である。
基板搬送装置13を水平にし、ゲートG1を開放する。基板搬送装置13のローラRおよび基板搬送装置71のローラRを回転させることにより、基板カートKは処理済の太陽電池用基板W共に矢印X4方向に移動して基板搬送装置71上に搬送される。
シリコン基板の受光面側にn型拡散領域が形成された太陽電池用基板Wを外部ステーション70に搬入し、上述した搬送を経て、真空処理室20内に搬入する。
排気系20aの調整弁を開放し、真空引きを行って、真空処理室20のチャンバ内が所定の圧力、例えば、5〜10Pa程度になったら排気系20aを閉じる。次に、ガス導入系20bの調整弁を開放し、流量を調整しながら、N2ガス、O2ガス、SiH3等のプロセスガスを導入する。
基板カートKは、複数のトレイTとこれらのトレイTを連結する連結板31を備えている。また、基板カートKは、締結部材32およびセラミックからなるピン33を備えている。トレイTは、図2では、4個図示されているが、これよりも多くてもよいし少なくてもよい。トレイTは1個でもよく、その場合には、連結板31は不要となる。しかし、トレイTは脆弱なため、補強板が必要となる場合もある。本実施形態においては、このようにトレイTが1個の場合、補強板が用いられている場合でも、用いられていない場合でも、基板カートKと定義する。
各トレイTは、長尺形状を有し、隣接するトレイTと長手側の側面を密着させた状態で、長手側と直交する側の相対向する一対の側縁において、連結板31により固定され一体化されている。
4個のトレイTは、トレイTと連結板31に共締め用の貫通穴を形成し、締結部材32により連結板31にトレイTを共締めすることにより一体化されている。
ピン33は、太陽電池用基板Wの位置決め用としての機能を有する。基板(ワーク)搭載部41に搭載された太陽電池用基板Wが、例えば、点線で示すように回転しても、ピン33により回転が規制され、位置決めがなされる。
基板搭載部41を除いて、トレイTの表面には、ブラスト処理が施されている。
トレイTは、カーボンにより形成されており、厚さは、例えば、5〜10mmである。
上述した如く、トレイTの表面には、太陽電池用基板Wが搭載される複数の基板搭載部41が形成されている。基板搭載部41の外周における角部付近には、位置決めピン挿入用孔42が形成されている。
また、トレイTの表面には、空気抜き用の溝45が形成されている。空気抜き用の溝45は、各基板搭載部41のほぼ中央に位置し、ほぼ正方形の形状とされた中央部と、トレイTの長手方向と平行に中央部の一辺の長さとほぼ同じ長さに延出され、中央部に連通する中間部と、中央部と中間部の両側に形成され、長手方向に配列された各中間部を連通する一対の連通部45とを有する。
空気抜き用の溝45は、太陽電池用基板Wが基板搭載部41から取り外される際、割れる事無く円滑に取り外せる様、トレイTの表面と太陽電池用基板Wとの間に介在される空気を逃がす機能を有する。
トレイTは、基板搭載部41、空気抜き用の溝45、連結板配置部46、位置決めピン挿入用孔42の側面および貫通穴44の側面を除いて、表面に微細な凹凸が形成された凹凸処理部40を有する。
凹凸処理部40は、例えば、アルミナ粉末等により、ブラスト処理を行って形成されたもので、その表面粗さはRa5〜60μmである。
11、13、21、71 基板搬送装置
20 真空処理室
31 連結板
32 締結部材
33 ピン
40 凹凸処理部
41 太陽電池搭載部
42 位置決めピン挿入用孔
44 貫通穴
K 基板カート
T トレイ
W 太陽電池用基板(ワーク)
Claims (7)
- カーボンからなる少なくとも1枚のトレイを有し、表面にブラスト処理が施されていることを特徴とする薄膜形成装置に用いる基板カート。
- 請求項1に記載の薄膜形成装置に用いる基板カートにおいて、前記ブラスト処理が施された表面の表面粗さはRa5〜60μmであることを特徴とする薄膜形成装置に用いる基板カート。
- 請求項1または2に記載の薄膜形成装置に用いる基板カートにおいて、前記ブラスト処理が施された表面にワーク搭載部が形成され、前記ワーク搭載部にはブラスト処理が施されていないことを特徴とする薄膜形成装置に用いる基板カート。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薄膜形成装置に用いる基板カートにおいて、複数の前記トレイと、前記複数のトレイを連結する連結部材とを有することを特徴とする薄膜形成装置に用いる基板カート。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の薄膜形成装置に用いる基板カートにおいて、前記表面に空気抜き用の溝が形成されていることを特徴とする薄膜形成装置に用いる基板カート。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板カートを備えていることを特徴とする薄膜形成装置。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板カートを備えていることを特徴とする太陽電池製造用薄膜形成装置。
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JP2011082810A JP2012221987A (ja) | 2011-04-04 | 2011-04-04 | 基板カート、薄膜形成装置および太陽電池製造用薄膜形成装置 |
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- 2011-04-04 JP JP2011082810A patent/JP2012221987A/ja active Pending
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