JP2004071829A - ガラス状炭素製cvd装置用部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス状炭素製CVD装置用部品であって、該部品の表面について、走査型電子顕微鏡を用いて観察した50μm×50μmの視野中に、直径1〜10μmの孔が、少なくとも5個存在するか、該視野中に存在する幅0.5〜5μmの線状孔の全長さが、少なくとも50μmであることを特徴とするガラス状炭素製CVD装置用部品である。本発明のガラス状炭素製CVD装置用部品は、機械的表面粗面化処理と化学的表面侵食処理を施すことで製造される。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学的気相成長装置(CVD装置)に用いられるガラス状炭素製部品に関するものである。なお、本明細書は、特にCVD装置用インナーチューブ(炉心管)を中心に記載するが、本発明はこれに限定されるものではなく、CVD装置のアウターチューブ内(CVD環境下)に配置される種々の部品を包含する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子の製造においては、従来から1種以上の化合物ガス(反応ガス)を気相で化学反応させて生成した珪素、窒化珪素などを、ウェハ上に薄膜状に形成する所謂CVD法が採用されている。ここで、治具に利用されるインナーチューブは、図3に示すようにSiウェハを取り囲むように配置され、CVDプロセスにおけるウェハの温度均一化や、反応ガスの流れ制御などの役割を担うものである。
【0003】
CVD装置用インナーチューブ(以下、単に「インナーチューブ」という場合がある)には、一般的なCVD条件での耐久性(500℃以上での耐熱性、反応ガスに対する耐腐食性)や、発塵・不純物ガスの発生が少ないことが求められる。こうした要求特性を満たすものとして、従来は石英ガラス製のインナーチューブが用いられていた。
【0004】
ところで、CVD工程では、原料となる反応ガスが加熱されることによって分解あるいは化学反応を起こし、Siウェハ上にCVD膜(ポリシリコン膜や窒化シリコン膜など)を形成する。この際、インナーチューブの表面にも、反応ガスの分解あるいは化学反応によって、CVD付着物(ポリシリコン付着物や窒化シリコン付着物など)が堆積する。このようにCVD付着物が堆積したインナーチューブは、生産性などの観点から逐一交換される訳ではなく、繰り返し使用される。従って、上記CVD付着物はインナーチューブ表面に徐々に積層されて膜(以下、「CVD付着膜」という)を形成し、ついにはインナーチューブ本体から剥離してパーティクル(微小粒子不純物)としてウェハに付着し、製品の歩留まりを低下させてしまう。なお、ここでいう「パーティクル」とは、光学的ウェハ検査装置で走査した際に検出される粒状欠陥を意味する。
【0005】
よって、インナーチューブの表面に堆積しているCVD付着物の剥離によるパーティクル発生を防止するために、該インナーチューブを定期的に取り外し、フッ酸や硫酸などの薬液で洗浄して、CVD付着物を除去する作業が行われている。
【0006】
こうしたインナーチューブの洗浄作業は、製品の生産効率を低下させ、製造コストの上昇を招く原因となる。よって、インナーチューブには、CVD付着物の付着量が多くなっても、パーティクルの発生が抑制できるように、CVD付着物の密着性が高いことが求められる。また、CVD工程は500℃以上の高温で行われるが、ウェハの搬出/挿入時には、CVD装置内のインナーチューブの温度が低下する。よって、インナーチューブ表面へのCVD付着物の密着性は、こうした温度変化によって生じるインナーチューブやCVD付着物の寸法変化に基づく応力にも耐え得るものであることが要求される。さらに、CVD付着物除去のための洗浄作業を、完全に回避することはできないため、該洗浄作業に用いられる上記の薬液に対する耐腐食性も、CVD装置用インナーチューブに求められる特性である。しかし、従来の石英ガラス製インナーチューブでは、CVD付着物との密着性や、上記の如き洗浄用薬液に対する耐腐食性が不十分であるといった問題を抱えていた。
【0007】
このような事情の下、本発明者等は、上記パーティクルの発生を抑制すると共に、上記洗浄作業の際にも腐食されず、その他、CVD装置用インナーチューブに要求される上記の各特性を備えるものとして、ガラス状炭素製のCVD装置用インナーチューブを開発し、既に出願を済ませている(特開2001−332504号)。さらに、ガラス状炭素製のCVD装置用インナーチューブ表面に粗面化処理(サンドブラスト処理)を施して、内部表面の表面粗さを特定の範囲にすれば、該インナーチューブとCVD付着物との密着性をより向上させ得ることも見出し、別途出願している(特願2002−140809号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開2001−332504号、および特願2002−140809号に開示の技術によって、上記パーティクルの発生抑制は、高レベルに達成されており、上述の洗浄作業の回数を低減することが可能となっている。しかしながら、現在では、上記技術によって抑制できるレベル以上に、不純物の発生を抑制できるCVD装置用インナーチューブの要求もある。
【0009】
上記パーティクルなどの不純物は、上述の通り、CVD装置用インナーチューブは、該インナーチューブ表面に堆積するCVD付着物が剥離して発生するが、この剥離の初期には、CVD付着物から形成される膜の厚みが増大して、該膜の表面に亀裂が生じることが、本発明者等の研究で判明した。CVD付着膜の表面に発生した亀裂を観察した走査型電子顕微鏡写真を図4に示す。
【0010】
なお、こうしたCVD付着膜は、インナーチューブの表面のみに形成されるものではなく、CVD装置のCVD環境下に置かれる種々の部品表面にも形成されるものであり、こうしたインナーチューブ以外の部品表面に形成されるCVD付着膜に基づくパーティクルなどの不純物の抑制も要求される。
【0011】
よって、本発明は、CVD環境下に置かれるCVD装置用部品表面とCVD付着物との密着性を従来以上に高め、該CVD付着物から形成されるCVD付着膜の表面に亀裂が生じ始める膜厚を増大させて、該CVD付着物の剥離に基づくパーティクルなどの不純物の発生を抑制すると共に、前記部品自身からの発塵も防止し得るガラス状炭素製CVD装置用部品と、その製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成し得た本発明のガラス状炭素製CVD装置用部品は、該部品の表面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて1000倍で観察した50μm×50μmの視野中に、直径1〜10μmの孔が、少なくとも5個存在するものであるか、あるいは、部品の表面について、SEMを用いて1000倍で観察した50μm×50μmの視野中に存在する幅0.5〜5μmの線状孔の全長さが、少なくとも50μmであるところに要旨が存在する。なお、上記の「線状孔の全長さ」とは、上記視野中に存在する幅0.5〜5μmの線状孔の全てについて長さを測定し、これらの長さの全てを足した値を意味する。
【0013】
本発明のガラス状炭素製CVD装置用部品では、表面において測定されるJIS B 0601に規定の表面粗さ(Ra)が0.1〜10μmであることが好ましい。なお、本発明で定める上記表面粗さは、JIS B 0651に規定の方法で測定される値である。以下、特に断らない限り「表面粗さ」とは、JISB 0601に規定される表面粗さ(Ra)で、JIS B 0651に規定の方法で測定された値を意味する。
【0014】
本発明のガラス状炭素製CVD装置用部品としては、具体的には、インナーチューブ、ウェハ搭載用ボード、ダミーウェハなどが挙げられる。
【0015】
また、上記本発明のガラス状炭素製CVD装置用部品の製造方法としては、機械的表面粗面化処理および化学的表面侵食処理を施すところに特徴を有しているが、この場合、機械的表面粗面化処理を化学的表面侵食処理より前に行うか、または機械的表面粗面化処理と化学的表面侵食処理を同時に行うことができる。
【0016】
上記機械的表面粗面化処理としては、例えば、サンドブラスト処理や研磨処理が、上記化学的表面侵食処理としては、例えば、熱酸化処理や電解酸化処理が採用可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、ガラス状炭素製CVD装置用インナーチューブ表面と、CVD付着物との密着性を高めるべく、特に上記特願2002−140809号に開示の技術で改良すべき点について、鋭意検討を重ねた。特願2002−140809号に開示の技術のガラス状炭素製CVD装置用インナーチューブにおいて、パーティクルなどの不純物が発生する原因としては、次のものが考えられる。(a)サンドブラスト処理によって形成される表面では、CVD付着膜の密着性向上効果が未だ十分ではない面がある、(b)サンドブラスト処理に使用されるセラミックス微粉または金属微粉、該処理後に発生するカーボン微粉、あるいは加工時のストレスがインナーチューブ表面に残留する可能性があり、これらが原因となってウェハ上にパーティクルが生じる。
【0018】
よって、ガラス状炭素製CVD装置用インナーチューブにおいて、従来以上にパーティクルなどの不純物の発生を抑制するには、サンドブラスト処理よりも効果的なCVD付着膜の密着性改善手法が必要であり、同時に、インナーチューブ自体からの発塵を防止することも要求される。
【0019】
上記特願2002−140809号に開示のインナーチューブでは、サンドブラスト処理によって内部表面(内周面)の表面粗さを高め[JIS B 0651に規定の方法で測定される表面粗さ(Ra)で、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜4μm]、CVD付着膜との密着性を向上させている。これは、インナーチューブの内部表面に形成した凹凸に基づく物理的な接着効果(アンカー効果)を利用するものである。
【0020】
しかし、本発明者等がさらに検討を重ねたところ、上記のサンドブラスト処理の如き機械的表面粗面化処理によってインナーチューブ表面に微小凹凸を形成した上で、該表面に化学的表面侵食処理を施して、例えば、表面粗さ(Ra)は、ほとんど変化させないレベルで、さらに極微小な凹凸を形成することで、上記アンカー効果をより高めて、インナーチューブとCVD付着膜との密着性を飛躍的に向上させ得ることが判明し、本発明を完成させたのである。以下、本明細書においては、インナーチューブ表面とCVD付着膜との密着性を、単に「密着性」という場合がある。
【0021】
すなわち、本発明のインナーチューブは、表面に上記の如き極微小な凹凸を有するものであるが、具体的には、次の(1)または(2)の構成を有するものである。これらのいずれか一方を満たす場合には、インナーチューブとCVD付着膜との密着性が向上するため、該CVD付着膜表面に亀裂が生じ始める膜厚を高めて、パーティクルなどの不純物の発生を、従来以上に抑制することが可能となる。
(1)インナーチューブの表面について、SEMを用いて1000倍で観察した50μm×50μmの視野中に、直径1〜10μmの孔が、少なくとも5個存在するもの;
(2)インナーチューブの表面について、SEMを用いて1000倍で観察した50μm×50μmの視野中に存在する幅0.5〜5μmの線状孔の全長さが、少なくとも50μmであるもの。
【0022】
(1)の構成における「孔」とは、図1のSEM写真に示すように、インナーチューブ表面に存在する略円形の凹部を意味し[図1(b)中、矢印で示した部分]、その深さは問わない(以下、この「孔」を「表面孔」という場合がある)。
【0023】
(2)の構成における「線状孔」とは、(1)の構成における「孔(表面孔)」が線状に発達したものである。図2に、線状孔を観察したSEM写真を示す。なお、図2(c)では、線状孔の存在を分かり易くするため、線状孔を太線でマーキングしている。
【0024】
なお、本発明で定める孔(表面孔)の存在数および線状孔の全長さは、上記倍率で50μm×50μmの視野を3視野観察して測定されるこれらの存在数および全長さの、1視野当たりの平均値である。
【0025】
上記(1)の構成では、上記の観察視野で観察される直径1〜10μmの孔(表面孔)が、少なくとも5個存在するものであることを定めた。このような直径を有する表面孔が5個以上存在すれば、インナーチューブとCVD付着膜との密着性が飛躍的に向上する。
【0026】
すなわち、上記の観察視野において、上記表面孔の存在数が5個を下回る場合は、この表面孔を存在させることによる効果(アンカー効果によるインナーチューブとCVD付着膜との密着性向上)が十分に発揮されない。より好ましい表面孔の個数は10個以上である。
【0027】
他方、上記観察視野における表面孔の存在数の上限は、上記の密着性向上の点では特に限定されないが、後記の理由から、例えば、100個以下であることが好ましい。すなわち、この個数を超えて表面孔を形成するには、長時間の化学的表面侵食処理が必要となり、また、インナーチューブの厚みの減少が顕著となる割には上記密着性向上効果の増大が小さいため、工業的実施の観点から好ましくない。
【0028】
なお、(1)の構成において、存在数を定める表面孔の直径を1〜10μmとしたのは、以下の理由による。すなわち、直径が1μmを下回る表面孔では、孔径が小さすぎて、CVD付着膜のアンカー効果による密着性があまり有効に発揮されない。他方、直径が10μmを超える表面孔でも、上記密着性向上効果が低減する傾向にある。その理由は定かではないが、表面孔の内面自体は比較的平滑であるため、孔径が大きくなると、上記アンカー効果が十分に発揮されないからではないかと考えている。
【0029】
上記(2)の構成では、上記の観察視野中に存在する幅0.5〜5μmの線状孔の全長さが、少なくとも50μmであることを定めた。このような幅の線状孔の全長さが、上記観察視野中で50μm以上であれば、インナーチューブとCVD付着膜との密着性が飛躍的に向上する。
【0030】
すなわち、上記の観察視野において、上記線状孔の全長さが50μmを下回る場合は、この線状孔を存在させることによる効果(アンカー効果によるインナーチューブとCVD付着膜との密着性向上効果)が十分に発揮されない。より好ましい線状孔の全長さは100μm以上である。
【0031】
他方、上記観察視野中に存在する線状孔の全長さの上限は、上記の密着性向上の点では特に限定されないが、例えば、500μmを超えて形成させても、上記密着性向上効果の増大が小さい。よって、工業的実施の観点からは、上記観察視野中に存在する線状孔の全長さは、500μm以下であることが望ましい。
【0032】
なお、(2)の構成において、全長さを定める線状孔の幅を0.5〜5μmとしたのは、以下の理由による。すなわち、幅が0.5μmを下回る線状孔では、幅が小さすぎて、CVD付着膜のアンカー効果による密着性があまり有効に発揮されない。他方、幅が5μmを超える線状孔を形成させると、インナーチューブ表面の微粉化が生じる傾向にあるため、好ましくない。
【0033】
上記の通り、本発明のインナーチューブは、上記(1)、(2)の構成のいずれか一方を備えていればよいが、両構成を備えていることも好ましい。
【0034】
次に本発明のインナーチューブの製造方法について説明する。本発明のインナーチューブに用い得るガラス状炭素製チューブは、一般的な方法で製造することができる。ガラス状炭素製チューブの製造方法は、一般には、原料樹脂の成形工程と、成形体の炭素化工程からなるが、さらに炭素化工程での成形体のひずみを防止するため炭素化工程前に予備加熱工程を設けてもよい。例えば、原料樹脂として、後述する熱硬化性樹脂を用いる場合は、キュアリング工程としての予備加熱工程を設けることで、成形体を構成する樹脂を硬化させて、炭素化工程での熱変形を効果的に防止することができる。
【0035】
ガラス状炭素製チューブの製造では、上記成形工程で原料樹脂を円筒形に成形するが、この場合の成形法は特に限定されず、遠心成形法、射出成形法、押出成形法などを採用することができる。これらの成形法のうち、特に遠心成形法を採用することが好ましい。その理由として、この遠心成形法では、遠心力により溶融状態の原料樹脂を成形型の内面側に流動させて硬化させるため、チューブ状物の成形が容易で成形体の寸法精度も高く、さらには成形時において内面側が開放されているのでガス抜きも良好に実施できることが挙げられる。なお、原料樹脂としては、例えば、フェノール樹脂やフラン樹脂など、公知の熱硬化性樹脂が好適である。
【0036】
上記遠心成形法で原料樹脂を成形する場合の詳細については、例えば、特開2001−332504号に開示されている。
【0037】
上記成形工程で得られた成形体(樹脂チューブ)を、炭素化工程で炭素化処理を施し、ガラス状炭素製チューブとする。炭素化処理の条件としては、例えば、非酸素雰囲気中(不活性ガス雰囲気中など)で、温度:800〜2500℃で熱処理することが一般的である。なお、炭素化工程においては、得られるガラス状炭素製チューブの断面の真円度をより高めることが好ましく、例えば、特開2002−179463号や特願2001−347393号に開示の中子を使用することも推奨される。
【0038】
また、例えば、原料樹脂に上記の如き熱硬化性樹脂を用いる場合は、上述の通り、キュアリング工程を設けることが望ましい。この場合のキュアリング条件は、熱硬化性樹脂の種類によって異なるが、例えばフェノール樹脂を用いる場合では、空気中で、温度:180〜350℃、時間:10〜100時間、とすることが一般的である。
【0039】
本発明のインナーチューブは、上記の成形工程および炭素化工程に加えて、機械的表面粗面化処理工程、および化学的表面侵食処理工程を備えた製造方法によって得ることができる。
【0040】
機械的表面粗面化処理とは、公知の機械的手法によって、ガラス状炭素製チューブの表面に微小凹凸を形成させる処理であり、化学的表面侵食処理とは、所謂エッチング処理のことであり、ガラス状炭素製チューブ表面の一部を除去して、極微小凹凸を形成させる処理である。また、化学的表面侵食処理を施すことで、機械的表面粗面化処理によって生じる可能性のある表面微粉や、加工ダメージ層(亀裂などの生じた部分など)などが同時に除去されるため、インナーチューブ自身からの発塵を防止することもできるようになる。
【0041】
機械的表面粗面化処理工程は、ガラス状炭素製チューブ製造における上記成形工程終了後から、上記炭素化工程終了後までの任意の段階で設けることができる。すなわち、機械的表面粗面化処理は、原料樹脂成形体に施してもよく、キュアリング工程後の硬化成形体に施してもよく、炭素化後のガラス状炭素製チューブに施しても構わない。
【0042】
一方、化学的表面侵食処理工程は、通常、機械的表面粗面化処理工程よりも後に設ける。化学的表面侵食処理を施した後に、機械的表面粗面化処理を行うと、化学的表面侵食処理によって形成した極微小な凹凸が、機械的表面粗面化処理によって、破壊される傾向にあるからである。具体的には、化学的表面侵食処理は、上記の任意の段階で機械的表面粗面化処理を施され、表面に微小凹凸が形成されたガラス状炭素製チューブに施すことが一般的である。ただし、機械的表面粗面化処理を施していないガラス状炭素製チューブに、化学的表面侵食処理環境下(例えば、後述する熱酸化処理環境下)で、サンドブラスト処理のような機械的表面粗面化処理を施すことも可能であるため、この場合は、機械的表面粗面化処理と化学的表面侵食処理とが同時に行われることになる。
【0043】
機械的表面粗面化処理としては、例えば、サンドブラスト処理や研磨処理などが挙げられる。特にサンドブラスト処理が好ましい。
【0044】
サンドブラスト処理に使用し得るブラスト粉としては特に限定されず、アルミナ粉、炭化珪素粉などのセラミックス粉、金属粉、ガラスビーズなど、公知のブラスト粉が採用できる。また、ブラスト粉のサイズやその他のブラスト条件(圧力、ノズル−被処理体間距離)は、形成すべき表面形状(表面粗さ)に応じて適宜選択すればよいが、例えば、ブラスト粉としては、#220〜800程度の微粉を用いることが一般的である。
【0045】
研磨処理としては、例えば、サンドペーパーによる研磨処理などが採用できる。この場合、採用し得るサンドペーパーの番手や、その他の条件(研磨の際の圧力など)は、形成すべき表面形状(表面粗さ)に応じて適宜選択すればよいが、例えば、サンドペーパーとしては、#150〜1000程度のものを使用することが一般的である。
【0046】
なお、本発明では、機械的表面粗面化処理が施されて得られるガラス状炭素製チューブ(化学的表面侵食処理前のもの)の表面粗さが、0.1〜10μmであることが好ましく、0.2〜2μmであることがより好ましい。
【0047】
表面粗さが上記範囲を下回る場合は、その後に化学的表面侵食処理を施しても、CVD付着膜の密着性向上効果が低くなる傾向にある。他方、表面粗さが上記範囲を超える場合には、インナーチューブの厚みが減少するといった弊害に加えて、インナーチューブ自体からの発塵の可能性も高まる傾向にあるため、好ましくない。
【0048】
化学的表面侵食処理としては、例えば、熱酸化処理、電解酸化処理、化学的エッチング処理などが挙げられる。
【0049】
熱酸化処理は、ガラス状炭素製チューブの表面が酸化され、エッチングされて、上記(1)または(2)の構成を満たすようになる条件を選択して行う。例えば、酸化性雰囲気中(空気雰囲気中や酸素雰囲気中など)で、温度:600〜800℃、時間:0.5〜10時間の条件で熱処理することが一般的である。
【0050】
電解酸化処理とは、対極(陰極)に白金、ステンレス鋼、ニッケルなどの電極を用い、ガラス状炭素製チューブを陽極として、これらを電解液中に浸漬し、通電することで、ガラス状炭素製チューブ表面を電解酸化エッチングする方法である。電解液には、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液、アンモニア水などが使用できる。電解液の濃度は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液を用いる場合では、0.1〜2Mとすることが一般的である。
【0051】
電解酸化処理の条件は、ガラス状炭素製インナーチューブが、上記(1)または(2)の構成を満たすようにすれば、特に限定されないが、通過電気量を調節して、エッチングの程度を制御することが一般的であり、通常は、通過電気量を5〜500C/cm2程度とする。
【0052】
化学的エッチング処理とは、ガラス状炭素製チューブの表面を溶解し得る薬液中に浸漬して、該表面をエッチングする手法である。薬液としては、例えば、二クロム酸カリウムや二クロム酸ナトリウムの水溶液、クロム酸混液などが使用可能である。
【0053】
上記化学的表面侵食処理の中でも、エッチングの程度を制御することが容易である点で、電解酸化処理が推奨される。
【0054】
なお、このような工程を経て得られる本発明のインナーチューブでは、表面粗さが、化学的表面侵食処理前のガラス状炭素製チューブの表面粗さと同等であることが望ましく、具体的には、0.1〜10μm、より好ましくは0.2〜2μmであることが推奨される。
【0055】
以上の通り、本発明を、ガラス状炭素製CVD装置用インナーチューブについて説明してきたが、上述の通り、本発明はこれに限定されるものではなく、CVD環境下に置かれる他のCVD装置用部品、例えばウェハ搭載用ボード、ダミーウェハなども包含する。なお、本発明のうち、上述のインナーチューブ以外のCVD装置用部品についても、インナーチューブと同様の原料樹脂を所望の形状に成形し(さらには硬化させ)、この成形体にインナーチューブと同様の条件で炭素化処理・機械的表面粗面化処理・化学的表面侵食処理を施して製造することができる。
【0056】
このようにして得られる本発明のガラス状炭素製CVD装置用部品は、インナーチューブで説明したように、その表面に、機械的表面粗面化処理に基づく微小凹凸と、化学的表面侵食処理に基づく極微小凹凸とを有している。よって、これらの表面形状に基づくアンカー効果によるCVD付着膜との密着性に優れると共に、化学的表面侵食処理によって部品自身からの発塵も防止されており、半導体製造において非常に有用である。
【0057】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。なお、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。なお、後述の実施例・比較例で行った各測定は、以下の通りである。
【0058】
(1)表面粗さ測定
機械的表面粗面化処理後のガラス状炭素製チューブ、および化学的表面侵食処理まで施したCVD装置用インナーチューブの表面について、ランクテーラ社製触針式粗さ計を用いて、JIS B 0601に規定する表面粗さ(Ra)を測定する。
【0059】
(2)表面孔および線状孔測定
CVD装置用インナーチューブの表面について、SEMを用いて1000倍で、50μm×50μmの観察視野を、任意に3箇所撮影し、該観察視野に存在する表面孔(直径1〜10μmの孔)の個数、および線状孔(幅0.5〜5μmの線状孔)の全長さを測定し、1視野当たりの平均値を算出する。
【0060】
(3)形成窒化膜(CVD付着膜)の表面亀裂発生膜厚測定
CVD装置用インナーチューブを、縦型減圧CVD装置に据付け、処理温度を780℃とし、NH3とSiCl2H2の混合ガスを流して、該チューブ表面に窒化膜を成膜させ、所定時間毎に該窒化膜の表面をSEM観察して、亀裂が生じ始める膜厚を測定する。SEM観察は、倍率5000倍で、10視野を任意に選択して行う。
【0061】
(4)パーティクル個数測定
CVD装置用インナーチューブからの発塵によるパーティクルの個数を測定する。縦型CVD装置内にダミーウェハを配置し、さらにCVD装置用インナーチューブを据付け、原料ガスを流さずに、減圧下で800℃まで加熱した後、ダミーウェハを取り出し、該ウェハ上のパーティクルの個数を測定する。
【0062】
[ガラス状炭素製チューブの作製]
原料として、フェノール樹脂(群栄化学社製「PL4804)を、100℃、圧力10mmHgで1時間加熱して予備脱水した後に用いた。このフェノール樹脂を、内径:325mm、長さ:1600mmの円筒型の金型が付属した遠心成形機によって、円筒形の成形体とした。この遠心成形機は、金型(回転金型)を覆うように電気ヒーターが配置されており、加熱しながら成形することができるものである。この金型に上記樹脂を7kg充填し、金型内表面の温度を120℃に加熱して樹脂を溶融させた。この温度に保持したまま10時間、金型を毎分600回転の速度で回転させた。その後、室温まで冷却してフェノール樹脂成形体を金型から取り出した。得られた成形体は、外径:323mm、厚さ:3mm、長さ:1590mm、であった。
【0063】
上記フェノール樹脂成形体を空気中250℃で10時間加熱して硬化させた。その後、不活性ガス雰囲気下で1600℃で熱処理して炭化させ、外径:268mm、厚さ:2.5mm、長さ:1265mmのガラス状炭素製チューブを複数本作製した。
【0064】
実施例1
上記のガラス状炭素製チューブの内面および外面に、機械的表面粗面化処理として、#400のアルミナ粉を用いてサンドブラスト処理を施した。サンドブラスト処理後に測定したガラス状炭素製チューブの表面粗さは0.6μmであった。
【0065】
その後、化学的表面侵食処理として、濃度:0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液中で、白金電極を対極(陰極)として、表1に示す条件で電解酸化処理を施した。その後、常法に従って、洗浄・乾燥を施し、CVD装置用インナーチューブを得た。得られたCVD装置用インナーチューブの表面粗さは0.6μmであり、化学的表面侵食処理による表面粗さの変化は生じなかった。
【0066】
得られたCVD装置用インナーチューブについて、上述の各測定を行った。結果を表1に併記する。
【0067】
実施例2〜5、比較例1,2
実施例1と同様にしてサンドブラスト処理を施したガラス状炭素製チューブを作製した。これらのガラス状炭素製チューブの表面粗さは、いずれも0.6μmであった。さらに、表1に示した条件に変更した以外は、実施例1と同様にして電解酸化処理を施し、洗浄・乾燥して、CVD装置用インナーチューブを作製した。得られたCVD装置用インナーチューブの表面粗さは、いずれも0.6μmであり、化学的表面侵食処理(電解酸化処理)による表面粗さの変化は生じなかった。
【0068】
これらのCVD装置用インナーチューブについて、上述の各測定を行った。結果を表1に併記する。
【0069】
なお、実施例4と同一の条件で作製したCVD装置用インナーチューブの表面のSEM写真が図1である。図1(a)の破線より下の部分は、化学的表面侵食処理時にマスキングをしてエッチングされないようにしており、実質的に機械的表面粗面化処理(サンドブラスト処理)のみを施した部分に該当する。破線より上の部分は、さらに化学的表面侵食処理(電解酸化処理)を施した部分である。また、図1(b)は、図1(a)の写真から50μm×50μmの観察視野を抽出したものであり、矢印で示した箇所に表面孔が存在している。
【0070】
また、実施例3と同一の条件で作製したCVD装置用インナーチューブの表面のSEM写真が図2である。図2(a)の写真から、50μm×50μmの観察視野を抽出したものが図(b)であり、線状孔が存在していることが分かる。なお、線状孔の存在をより分かり易くするため、図2(b)中の線状孔を太線でマーキングしたものが図2(c)である。
【0071】
【表1】
【0072】
なお、表1中、線状孔の全長さの欄において、「−」は、エッチングが進行しすぎて、測定ができなかったものである。
【0073】
実施例1〜5のCVD装置用インナーチューブは、表面孔の個数および/または線状孔の全長さが本発明の要件を満足しており、形成窒化膜の表面亀裂発生膜厚が非常に大きく、厚い窒化膜が形成されるまで発塵することなく連続的に使用することが可能であった。また、インナーチューブからのパーティクルの発生も抑制されている。
【0074】
これに対し、比較例1,2のCVD装置用インナーチューブは、表面孔の個数および/または線状孔の全長さが本発明の要件を満足しておらず、以下の不具合を有している。
【0075】
比較例1のCVD装置用インナーチューブは、化学的表面侵食処理(電解酸化処理)を施していない例であり、形成窒化膜表面に、早期に亀裂が発生している。このため、早期にインナーチューブの交換(洗浄)が必要であり、また、インナーチューブからのパーティクルの発生も多い。
【0076】
比較例2のCVD装置用インナーチューブは、電解酸化処理時の通過電気量を少なくして製造しており、表面孔の個数が少なく、線状孔の全長さも短い。このため、形成窒化膜表面に、早期に亀裂が発生しており、早期のインナーチューブの交換(洗浄)が必要である。また、インナーチューブからのパーティクルの発生も多い。
【0077】
実施例6
上記のガラス状炭素製チューブの内面および外面に、機械的表面粗面化処理として、#240のサンドペーパーを用いて研磨処理を施した。この研磨処理後に測定したガラス状炭素製チューブの表面粗さは2.1μmであった。
【0078】
その後、化学的表面侵食処理として、空気雰囲気中で1時間、表2に示す温度で熱酸化処理を施して、CVD装置用インナーチューブを得た。得られたCVD装置用インナーチューブの表面粗さは2.1μmであり、化学的表面侵食処理による表面粗さの変化は生じなかった。
【0079】
得られたCVD装置用インナーチューブについて、上述の各測定を行った。結果を表2に併記する。
【0080】
実施例7,8、比較例3,4
実施例6と同様にして、研磨処理を施したガラス状炭素製チューブを作製した。これらのガラス状炭素製チューブの表面粗さは、いずれも2.1μmであった。さらに、表2に示した条件に変更した以外は、実施例6と同様にして熱酸化処理を施して、CVD装置用インナーチューブを作製した。得られたCVD装置用インナーチューブの表面粗さは、いずれも2.1μmであり、化学的表面侵食処理(熱酸化処理)による表面粗さの変化は生じなかった。
【0081】
これらのCVD装置用インナーチューブについて、上述の各測定を行った。結果を表2に併記する。
【0082】
【表2】
【0083】
なお、表2中、線状孔の全長さの欄において、「−」は、エッチングが進行しすぎて、測定ができなかったものである。
【0084】
実施例6〜8のCVD装置用インナーチューブは、表面孔の個数および/または線状孔の全長さが本発明の要件を満足しており、形成窒化膜の表面亀裂発生膜厚が非常に大きく、厚い窒化膜が形成されるまで発塵することなく連続的に使用することが可能であった。また、インナーチューブからのパーティクルの発生も抑制されている。
【0085】
これに対し、比較例3,4のCVD装置用インナーチューブは、表面孔の個数および/または線状孔の全長さが本発明の要件を満足しておらず、以下の不具合を有している。
【0086】
比較例3のCVD装置用インナーチューブは、化学的表面侵食処理(熱酸化処理)を施していない例であり、形成窒化膜表面に、早期に亀裂が発生した。このため、早期にインナーチューブの交換(洗浄)が必要であり、また、インナーチューブからのパーティクルの発生も多い。
【0087】
比較例2のCVD装置用インナーチューブは、熱酸化処理時の温度を低くして製造しており、表面孔の個数が少なく、線状孔の全長さも短い。このため、形成窒化膜表面に、早期に亀裂が発生しており、早期のインナーチューブの交換(洗浄)が必要である。また、インナーチューブからのパーティクルの発生も多い。
【0088】
【発明の効果】
本発明は以上の通り構成されており、特定の表面形状を有することで、従来以上にCVD付着膜との密着性を高め、該付着膜の亀裂の発生・剥離を長期間に亘って抑制すると共に、部品自身からの発塵も防止し得るガラス状炭素製CVD装置用部品を提供することができた。本発明の部品あれば、CVD付着膜の亀裂・剥離に基づくパーティクルなどの不純物の発生を、長期間に亘って抑制することが可能であるため、該CVD付着膜除去のためのクリーニング作業のピッチを、従来以上に延長することができ、各部品のメンテナンス負担を激減させることができる。
【0089】
また、本発明の製造方法によれば、上記構成を有する本発明の部品を、簡便に製造することが可能であり、工業生産上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCVD装置用インナーチューブの表面に存在する表面孔を観察した走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】本発明のCVD装置用インナーチューブの表面に存在する線状孔を観察した走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】半導体装置用CVD装置を例示する概略断面説明図である。
【図4】CVD装置用インナーチューブの表面に形成された窒化膜表面の亀裂を観察した走査型電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 インナーチューブ
2 アウターチューブ
3 Siウェハ
4 ウェハ搭載用ボード
5 原料ガス
Claims (7)
- ガラス状炭素製CVD装置用部品であって、
該部品の表面について、走査型電子顕微鏡を用いて1000倍で観察した50μm×50μmの視野中に、直径1〜10μmの孔が、少なくとも5個存在するものであることを特徴とするガラス状炭素製CVD装置用部品。 - ガラス状炭素製CVD装置用部品であって、
該部品の表面について、走査型電子顕微鏡を用いて1000倍で観察した50μm×50μmの視野中に存在する幅0.5〜5μmの線状孔の全長さが、少なくとも50μmであることを特徴とするガラス状炭素製CVD装置用部品。 - 表面において測定されるJIS B 0601に規定の表面粗さ(Ra)が、0.1〜10μmである請求項1または2に記載のガラス状炭素製CVD装置用部品。
- CVD装置に用いられるインナーチューブ、ウェハ搭載用ボード、またはダミーウェハである請求項1〜3のいずれかに記載のガラス状炭素製CVD装置用部品。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のガラス状炭素製CVD装置用部品を製造する方法であって、
機械的表面粗面化処理および化学的表面侵食処理を施すものであり、
前記機械的表面粗面化処理を前記化学的表面侵食処理より前に行うか、または前記機械的表面粗面化処理と前記化学的表面侵食処理を同時に行うことを特徴とするガラス状炭素製CVD装置用部品の製造方法。 - 上記機械的表面粗面化処理は、サンドブラスト処理または研磨処理である請求項5に記載の製造方法。
- 上記化学的表面侵食処理は、熱酸化処理または電解酸化処理である請求項5または6に記載の製造方法。
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