JP2003257960A - 半導体熱処理用治具 - Google Patents

半導体熱処理用治具

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JP2003257960A
JP2003257960A JP2002055975A JP2002055975A JP2003257960A JP 2003257960 A JP2003257960 A JP 2003257960A JP 2002055975 A JP2002055975 A JP 2002055975A JP 2002055975 A JP2002055975 A JP 2002055975A JP 2003257960 A JP2003257960 A JP 2003257960A
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Koji Furukawa
耕二 古川
Hiroshi Morita
寛 森田
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来問題とされていなかった、窒化膜とSiC
治具との熱膨張係数の差に起因すると思われる、サブミ
クロンサイズの微小なパーティクルの発生を抑制し、し
かも耐用性に優れ、熱処理工程に繰り返し使用できる半
導体熱処理用治具の提供を目的とする。 【解決手段】基材上にCVD−SiC膜を有し、該CV
D−SiC膜上に、耐熱強度に優れ、SiCにも窒化膜
にも熱膨張係数が近く、かつ、該CVD−SiC膜より
軟らかい材質のシリコン膜を有する半導体熱処理用治
具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
製造において、酸化、拡散、アニール、プラズマCV
D、常圧CVD、減圧CVDなどの熱処理工程に用いら
れ、特に、減圧CVDによるSiN膜(以下、窒化膜
という)成膜工程において好適に用いられる半導体熱処
理用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造において、酸化、
拡散、アニール、プラズマCVD、常圧CVD、減圧C
VDなどの熱処理工程では、SiC、カーボン、石英ガ
ラスなどの耐熱強度に優れた基材を用いた治具が使用さ
れている。ここで、シリコンウエハ上に成膜処理する場
合、製造に用いた治具の表面にも同種の膜が不可避的に
形成される。この治具表面に形成された膜から剥離など
により粒子状物質(以下、パーティクルという)が発生
し、シリコンウエハを汚染するという問題があった。
【0003】この問題の解決策として、例えば特開20
00−327459には、治具基材の表面粗さを制御す
ることによって被膜の密着性を向上させ、治具上の膜剥
がれを防ぐ方法が提案されている。また、例えば特開平
9−251991や特開平11−176710には、窒
化膜成膜工程において、従来から治具基材として用いら
れてきたカーボン(熱膨張係数α:2.0〜5.5[×
10−6/℃])、石英ガラス(α:約0.6[×10
−6/℃])などに代えて、窒化膜(α:約3.5[×
10−6/℃])と熱膨張係数の近いSiC基材(α:
約4.4[×10−6/℃])を用いることにより、基
材と被膜との熱膨張係数の差に起因する窒化膜の剥離を
防ぐ方法が提案されている。なお、本明細書に記載した
熱膨張係数αの値はいずれも室温〜1000℃間の平均
値を示す。
【0004】しかし、近年半導体デバイスの高集積化や
高機能化が進み、シリコンウエハの大口径化と共に、回
路の線幅の微細化が進行しており、現在、最小線幅は
0.15〜0.25μm程度またはそれ以下にもなろう
としている。かかる微細化に伴い、従来では問題とされ
なかった、サブミクロンサイズの微小な粒子状物質(以
下、微小パーティクルという)が問題とされるようにな
ってきた。特に、シリコンウエハ上にシリコン窒化膜を
成膜する工程において、カーボンや石英ガラスと比較し
て窒化膜に近い熱膨張係数を有する、上述のSiC治具
を使用した場合でも、窒化膜とSiCとの熱膨張係数の
差に起因すると思われる窒化膜の剥離による微小パーテ
ィクルの発生が問題(以下、微小パーティクル問題とい
う)となってきており、従来のパーティクル汚染対策で
はこの問題を解決することが困難になっている。
【0005】この微小パーティクル問題を解決するため
に、耐熱強度に優れ、かつ、SiCと比較して熱膨張係
数が窒化膜にさらに近いシリコン膜(α:約4.0[×
10 −6/℃])を治具基材に形成することが考えられ
る。例えば特開平2−236281には、治具の長寿命
化と不純物汚染の防止を目的として、SiC基材上にS
iO膜(α:約0.6[×10−6/℃])を形成す
る際、中間工程においてアモルファスシリコン膜を形成
することが提案されているが、上述した熱膨張係数の差
を解決することはできない。また、特開平6−1403
49には、熱応力による破損や不純物汚染を防止する目
的から、焼結体からなるSiC基材上にポリシリコン膜
をCVDにより形成した後、格子状に細かく区切ること
が提案されているが、区切った溝の部分にはSiC焼結
体が露出しているため、溝の部分に成膜された窒化膜は
微小パーティクルの発生源となり、これらの公知技術は
いずれも微小パーティクル問題の解決手段とはならなか
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来問題と
されていなかった微小パーティクル問題を解決し、しか
も耐用性に優れた半導体熱処理用治具の提供を目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材上にCV
Dにより形成したSiC膜(以下、CVD−SiC膜と
いう)を有し、該CVD−SiC膜上にさらにシリコン
膜を有する半導体熱処理用治具を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、基材上に形成したCV
D−SiC膜上に、窒化膜と熱膨張係数が近く、かつ、
基材および窒化膜より軟らかい材質のシリコン膜をさら
に形成することにより、上述した微小パーティクル問題
を解決した半導体熱処理用治具および製造方法を提供す
る。以下、具体的に説明する。
【0009】まず、本発明に用いる基材の材質は特に限
定されないが、シリコン含浸SiC、SiC焼結体、反
応焼結SiC、カーボン、石英ガラスおよびCVDによ
り形成したSiC体(以下、CVD−SiC体という)
からなる群より選択される一種以上であると、耐熱性や
強度の面から好適に使用される。なかでも、シリコン含
浸SiC、SiC焼結体、反応焼結SiCなどのSiC
質材料であると、CVD−SiC膜と特性が近似するた
め、CVD−SiC膜の使用時の割れや膜剥がれを防止
でき好ましい。また、シリコン含浸SiC基材を用いる
と、緻密かつ高純度であり、強度に優れるためさらに好
ましい。
【0010】次に、前記基材表面にCVD−SiC膜を
形成する。CVD−SiC膜とは、高純度の炉材から構
成されたCVD炉を用いて高温で、還元雰囲気中にてS
iCl、CHガスなどを化学的に蒸着したものであ
り、耐熱性、耐食性、強度といったSiCが備える特性
に加え、さらに緻密で、SiC焼結体に含有されるF
e、Ni、Cuなどの重金属やNa、Kなどのアルカリ
金属、さらにCa、Alなどの不純物の含有量が1pp
m未満であり、高純度であるという優れた特性を有す
る。そのため、このCVD−SiC膜の形成により、基
材からの不純物の飛散を防止できるほか、HFやHF/
HNOなどの強酸による洗浄においても腐食しないた
め、表面の変質による微小パーティクルの発生を抑制で
きる。
【0011】また、CVD−SiC膜は、SiC治具内
部からの不純物の拡散を効果的に抑制するため、および
必要な表面粗さを得るために5〜300μm形成するこ
とが好ましい。
【0012】なお、CVD−SiC膜の形成には、減圧
CVD法が一般的に用いられるが、特に限定されず、公
知の方法を適宜使用できる。
【0013】また、CVD−SiC体を基材とした場
合、表面にCVD−SiC膜をさらに形成してもよい
し、CVD−SiC膜を形成せずにそのまま用いてもよ
い。
【0014】ここで、前記基材の表面粗さをRa=0.
5μm以上、好ましくは3μm以上、さらに好ましくは
5μm以上としてからCVD−SiC膜を形成すれば、
基材とCVD−SiC膜との密着性が向上するため好ま
しい。
【0015】また、基材上のCVD−SiC膜の表面粗
さをRa=0.5μm以上、好ましくはRa=3μm以
上、さらに好ましくはRa=5μm以上とすることが好
ましい。CVD−SiC膜の表面粗さをRa=0.5μ
m以上に保つことにより、CVD−SiC膜とシリコン
膜、さらには成膜される窒化膜との密着性が向上するた
め、上述した微小パーティクルの発生をさらに抑制でき
好ましい。
【0016】表面粗さの調節には公知の方法を適宜使用
できるが、例えば特開2000−327459に記載さ
れるように、CVD−SiC膜の形成条件を特定範囲に
選択すると、サンドブラスト処理などと比較して、上述
した基材からの不純物の発生を防止できるため特に好ま
しい。
【0017】次に、CVD−SiC膜を有する基材上
に、シリコン膜を形成する。上述のとおり、シリコン膜
は耐熱強度に優れ、かつ、SiCにも窒化膜にも近い熱
膨張係数を有することから、前記基材と窒化膜との熱膨
張差によって発生する界面熱応力の絶対値を小さくで
き、これにより微小パーティクルの発生を抑制できる。
【0018】CVD−SiC膜より軟らかい材質を有す
るシリコン膜を用いれば、上述した熱膨張差に起因する
界面熱応力を吸収し、窒化膜のクラック、剥離やそれに
伴う微小パーティクルの発生を抑制できると考えられ
る。CVD−SiC膜の一般的な特性は、ビッカース硬
度:24.5〜34.3[GPa]、ヤング率:450
〜490[GPa]であるから、本発明のシリコン膜と
しては、これより硬度やヤング率が低いポリシリコン
(ビッカース硬度:6〜12[GPa]、ヤング率:1
05〜190[GPa])やアモルファスシリコンであ
ると好ましい。特に、アモルファスシリコンであると、
硬度(約2.7[GPa])やヤング率が低いため、界
面熱応力を良好に吸収できる。
【0019】また、シリコン膜は、上述した界面熱応力
を効果的に吸収するために10nm〜300μm形成す
ることが好ましい。
【0020】なお、シリコン膜の形成方法は特に限定さ
れないが、減圧CVDまたはプラズマCVDによって形
成することが好ましい。特に、半導体用の高純度(純度
99.9999%以上)SiHガス、SiHCl
ガスなどを用い、専用の減圧CVD炉またはプラズマC
VD炉で蒸着すれば、シリコンウエハ並みの高純度(9
9.9999%以上)のシリコン膜が得られるため好ま
しい。
【0021】本発明による半導体熱処理治具10の断面
模式図を図1に示す。図中、1は基材、2はCVD−S
iC膜、3はシリコン膜である。
【0022】本発明の半導体熱処理用治具は、半導体デ
バイスを製造する際、酸化、拡散、アニール、プラズマ
CVD、常圧CVD、減圧CVD工程におけるボート、
ボート受け、ピン、インナーチューブ、アウターチュー
ブ、インジェクター、熱電対保護管、断熱板、断熱板ホ
ルダー、ダミーウエハなどに好適に用いられる。
【0023】
【実施例】以下、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0024】[例1(実施例)]まず、鋳込み成形した
SiC体を生加工、焼成し、次に、得られたSiC焼結
体にシリコン含浸をして、直径200mm、厚さ2mm
の円板状のシリコン含浸SiC体を得た。該シリコン含
浸SiC体表面をサンドブラスト処理し、表面粗さをR
a=5μmとした後、HF/HNOにより湿式洗浄
し、続く純水洗浄後、クリーンヒーターによる乾燥を施
し、表面を清浄にして基材1とした。
【0025】次に、基材1の表面に、反応ガスとしてC
SiClを用い、常圧CVD法によってCVD−
SiC膜2を約60μm形成した。CVD−SiC膜2
を形成した後の表面粗さはRa=5.8μmであった。
該CVD−SiC膜2の表面をHF/HNOにより湿
式洗浄し、続く純水洗浄後、クリーンヒーターによる乾
燥を施し、表面を清浄にした。
【0026】続いて、減圧CVD炉にてSiHCl
ガスを流し、500℃以上800℃以下の温度領域で、
シリコン膜3としてポリシリコンを約0.2μm蒸着
し、半導体熱処理用治具10とした。これを窒化膜成膜
用減圧CVD炉にセットし、窒化膜を約5μmまで成膜
した。
【0027】この窒化膜成膜工程を通じ、同時に処理し
た200mmシリコンウエハ上の0.2μm以上のパー
ティクル数を、レーザーパーティクル測定装置でカウン
トすると、成膜終了時まで一貫して100個/ウエハ以
下の低レベルを保持できた。
【0028】なお、成膜した窒化膜をHFにより除去し
た後、半導体熱処理用治具10を窒化膜成膜工程に再使
用したところ、同等の低レベルを保持しながら、窒化膜
を約5μmまで成膜できた。
【0029】さらに、上述の方法によって数回、窒化膜
成膜とHFによる除去とを交互に繰り返した後、HF/
HNOによってシリコン膜を除去し、ビデオマイクロ
スコープにて破断面を調べたが、基材1およびCVD−
SiC膜2に腐食はみられなかった。
【0030】[例2(実施例)]鋳込み成形したSiC
体を生加工、焼成し、直径200mm、厚さ2mmの円
板状のSiC焼結体を得た。該SiC焼結体の表面粗さ
はRa=4μmであった。続く純水洗浄後、クリーンヒ
ーターによる乾燥を施し、表面を清浄にして基材1とし
た。
【0031】次に、基材1の表面に、反応ガスとしてC
SiClを用い、減圧CVD法によってCVD−
SiC膜2を約100μm形成した。CVD−SiC膜
2を形成した後の表面粗さはRa=4.3μmであっ
た。該CVD−SiC膜2の表面をHF/HNOによ
り湿式洗浄し、続く純水洗浄後、クリーンヒーターによ
る乾燥を施し、表面を清浄にした。
【0032】続いて、減圧CVD炉にてSiHガスを
流し、550℃以上700℃以下の温度領域で、シリコ
ン膜3としてポリシリコンを約1μm蒸着し、半導体熱
処理用治具10とした。これを窒化膜成膜用減圧CVD
炉にセットし、窒化膜を約4μmまで成膜した。
【0033】この窒化膜成膜工程を通じ、同時に処理し
た200mmシリコンウエハ上の0.2μm以上のパー
ティクル数を、レーザーパーティクル測定装置でカウン
トすると、成膜終了時まで一貫して100個/ウエハ以
下の低レベルを保持できた。
【0034】[例3(実施例)]東海カーボン社製グラ
ッシーカーボンGC−20を平面研削盤にて加工し、直
径200mm、厚さ2mmの円板状としたものをHFに
より湿式洗浄し、続く純水洗浄後、クリーンヒーターに
よる乾燥を施し、表面を清浄にして基材1とした。基材
1の表面粗さRa=0.5μm、熱膨張係数αは2.2
[×10−6/℃]であった。
【0035】次に、基材1の表面に、反応ガスとしてC
およびSiClを用い、減圧CVD法によってC
VD−SiC膜2を約50μm形成した。該CVD−S
iC膜2を形成した後の表面粗さはRa=約1μmであ
った。該CVD−SiC膜2の表面をHF/HNO
より湿式洗浄し、続く純水洗浄後、クリーンヒーターに
よる乾燥を施し、表面を清浄にした。
【0036】続いて、減圧CVD炉にてSiHガスを
流し、550℃以上700℃以下の温度領域で、シリコ
ン膜3としてポリシリコンを約0.5μm蒸着し、半導
体熱処理用治具10とした。これを窒化膜成膜用減圧C
VD炉にセットし、窒化膜を約3μmまで成膜した。
【0037】この窒化膜成膜工程を通じ、同時に処理し
た200mmシリコンウエハ上の0.2μm以上のパー
ティクル数を、レーザーパーティクル測定装置でカウン
トすると、成膜終了時まで一貫して100個/ウエハ以
下の低パーティクルレベルを保持できた。
【0038】なお、成膜した窒化膜をHFにより除去し
た後、半導体熱処理用治具10を窒化膜成膜工程に再使
用したところ、同等の低レベルを保持しながら、窒化膜
を約3μmまで成膜できた。
【0039】さらに、上述の方法によって数回、窒化膜
成膜とHFによる除去とを交互に繰り返した後、HF/
HNOによってシリコン膜を除去し、ビデオマイクロ
スコープにて破断面を調べたが、基材1およびCVD−
SiC膜2に腐食はみられなかった。
【0040】[例4(実施例)]例1と同様にして得た
直径200mm、厚さ2mmの円板状のシリコン含浸S
iC体表面をサンドブラスト処理し、表面粗さをRa=
5.5μmとした後、HF/HNOにより湿式洗浄
し、続く純水洗浄後、クリーンヒーターによる乾燥を施
し、表面を清浄にして基材1とした。
【0041】次に、基材1の表面に、反応ガスとしてC
SiClを用い、減圧CVD法によってCVD−
SiC膜2を約60μm形成した。該CVD−SiC膜
2を形成した後の表面粗さはRa=6.0μmであっ
た。該CVD−SiC膜2の表面をHF/HNOによ
り湿式洗浄し、続く純水洗浄後、クリーンヒーターによ
る乾燥を施し、表面を清浄にした。
【0042】続いて、減圧CVD炉にてSiHCl
ガスを流し、500℃以上800℃以下の温度領域で、
シリコン膜3としてポリシリコンを約0.1μm蒸着
し、半導体熱処理用治具10とした。これを常圧CVD
炉にセットし、酸化用のTEOS/Oガスを流し、2
50℃以上600℃以下の温度領域でSiO膜を約
0.5μmまで成膜した。
【0043】このSiO膜成膜工程を通じ、同時に処
理した200mmシリコンウエハ上の0.2μm以上の
パーティクル数を、レーザーパーティクル測定装置でカ
ウントすると、成膜終了時まで一貫して100個/ウエ
ハ以下の低レベルを保持できた。
【0044】なお、成膜したSiO膜をHFにより除
去した後、半導体熱処理用治具10をSiO膜成膜工
程に再使用したところ、同等の低レベルを保持しなが
ら、SiO膜を約0.5μmまで成膜できた。
【0045】さらに、成膜したSiO膜を洗浄除去す
ることなく、該シリコン含浸SiC体をそのままSiO
膜成膜工程に再使用した。具体的には、シリコンウエ
ハ上にSiO膜を約0.5μm成膜した時点でシリコ
ンウエハを交換する操作を繰り返し、SiO膜成膜工
程に10回連続で使用したが、その間にも一貫して同等
の低レベルを保持できた。
【0046】[例5(実施例)]例1と同様にして、C
VD−SiC膜を有するシリコン含浸SiC体を得た。
続いて、プラズマCVD炉にてSiHガスを流し、5
0℃以上200℃以下の温度領域で、シリコン膜3とし
てアモルファスシリコンを約5μm蒸着し、半導体熱処
理用治具10とした。これを窒化膜成膜用減圧CVD炉
にセットし、窒化膜を約5.5μmまで成膜した。
【0047】この窒化膜成膜工程を通じ、同時に処理し
た200mmシリコンウエハ上の0.2μm以上のパー
ティクル数を、レーザーパーティクル測定装置でカウン
トすると、成膜終了時まで一貫して100個/ウエハ以
下の低レベルを保持できた。
【0048】[例6(比較例)]CVD−SiC膜を形
成しないこと以外は例1と同様にして、ポリシリコンを
形成したシリコン含浸SiC体を得た。次に、該シリコ
ン含浸SiC体上に窒化膜を約3μmまで成膜した。
【0049】この窒化膜成膜工程を通じ、同時に処理し
た200mmシリコンウエハ上のパーティクル数を、レ
ーザーパーティクル測定装置でカウントすると、0.2
μm以上のパーティクル数が、成膜終了時まで一貫して
100個/ウエハ以下であった。
【0050】なお、成膜した窒化膜をHFにより除去し
た後、該シリコン含浸SiC体を窒化膜成膜工程に再使
用したところ、同等の低レベルを保持しながら、窒化膜
を約3μmまで成膜できた。
【0051】ただし、上述の方法によって数回、窒化膜
成膜とHFによる除去とを交互に繰り返した後、HF/
HNOによってシリコン膜を除去し、ビデオマイクロ
スコープにて破断面を調べたところ、シリコン含浸Si
C体の表面から約1mmの深さまでシリコン成分が腐食
され、緑色のSiC層が現れているのが観察された。
【0052】[例7(比較例)]ポリシリコンを形成し
ないこと以外は例1と同様にして、CVD−SiC膜を
有するシリコン含浸SiC体を得た。次に、該CVD−
SiC膜を有するシリコン含浸SiC体上に直接、窒化
膜を成膜した。
【0053】この窒化膜成膜工程を通じ、同時に処理し
た200μmシリコンウエハ上の0.2μm以上のパー
ティクル数を、レーザーパーティクル測定装置でカウン
トした結果、約2.5μm成膜時からパーティクルの発
生数が急増し、100個超/ウエハとなったため、成膜
を中止した。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、基材上に形成したCV
D−SiC膜上に、さらにシリコン膜を形成することに
より、特に減圧CVDによる窒化膜成膜工程において、
治具上に堆積した窒化膜が剥離することによる微小パー
ティクルの発生を大幅に抑制することが可能となる。ま
た、その結果、シリコンウエハから得られるチップの歩
留まりが顕著に向上するだけでなく、治具上に堆積した
窒化膜を頻繁に洗浄除去しなくとも繰り返し使用できる
ため、治具の耐久性も向上する。さらにこの治具は5μ
m程度の窒化膜成膜にも使用できることから、大幅なコ
ストダウンを実現できる。加えて、前記基材の表面粗さ
Raを0.5μm以上とすることにより、基材とシリコ
ン膜、さらには成膜される窒化膜との密着性が向上する
結果、より厚膜まで窒化膜を成膜することが可能とな
る。
【0055】また、基材上にCVD−SiC膜を形成し
たことにより、基材からの不純物の飛散や、HFやHF
/HNOといった強酸による湿式洗浄による基材の腐
食を防止できるため、微小パーティクルの発生をさらに
抑制できる。
【0056】さらに、シリコン膜は、治具上に堆積した
窒化膜の洗浄除去に用いられるHFに対する耐久性が高
いため、洗浄除去後に再形成する必要はほとんどない。
加えて、本発明の治具基材は、HF/HNOによって
腐食しないCVD−SiC膜を有することから、使用中
にシリコン膜が劣化しても、HF/HNOによるシリ
コン膜の除去と再形成とを行えば繰り返し使用できるた
め、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体熱処理用治具の断面模式図。
【符号の説明】
1:基材 2:CVD−SiC膜 3:シリコン膜 10:半導体熱処理用治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/324 H01L 21/324 Q 21/68 21/68 N Fターム(参考) 4K030 AA03 AA06 BA37 BB13 CA05 DA03 FA10 HA01 KA47 LA15 5F031 FA02 HA02 HA03 HA10 HA62 HA63 MA28 MA29 MA30 PA26 5F045 AA03 AA06 BB15 EB03 EM09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上にCVD−SiC膜を有し、該CV
    D−SiC膜上にさらにシリコン膜を有する半導体熱処
    理用治具。
  2. 【請求項2】前記基材がシリコン含浸SiC、SiC焼
    結体、反応焼結SiC、カーボン、石英ガラスおよびC
    VD−SiC体からなる群より選択される1種以上であ
    る請求項1に記載の半導体熱処理用治具。
  3. 【請求項3】前記CVD−SiC膜の表面粗さがRa=
    0.5μm以上である請求項1または2に記載の半導体
    熱処理用治具。
  4. 【請求項4】窒化膜成膜工程に用いる請求項1〜3のい
    ずれかに記載の半導体熱処理用治具。
JP2002055975A 2002-03-01 2002-03-01 半導体熱処理用治具 Pending JP2003257960A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010236906A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Kurita Water Ind Ltd 水質評価方法及び装置
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JP2019157204A (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 イビデン株式会社 SiC被覆ケイ素質材の製造方法、及び、SiC被覆ケイ素質材

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