JP6565173B2 - インクジェット捺染用水系ブラックインクおよびインクジェット捺染方法 - Google Patents
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[1]水と、分散染料とを含有するインクジェット捺染用水系ブラックインクであって、
前記分散染料は、オレンジ系分散染料およびイエロー系分散染料から選択される少なくとも1つと、レッド系分散染料と、ブルー系分散染料とを含み、
前記レッド系分散染料は、式(1)で表される化合物であり、
前記ブルー系分散染料は、式(2)で表される化合物であることを特徴とする、ブラックインク。
[3]前記分散染料は、630nm以上680nm以下の極大吸収波長を有するブルー系分散染料をさらに含むことを特徴とする、[1]または[2]に記載のブラックインク。
[4]前記分散染料の質量は、ブラックインク全体の質量に対して10質量%以上15質量%以下であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載のブラックインク。
[5]前記分散染料の質量は、ブラックインク全体の質量に対して12質量%以上15質量%以下であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載のブラックインク。
[6]前記レッド系分散染料は、C.I.Disperse Red−154またはC.I.Disperse Red−177であることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のブラックインク。
[7]前記ブルー系分散染料は、C.I.Disperse Blue−79またはC.I.Disperse Blue−165であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のブラックインク。
[8]分子量400以上1000以下のポリエチレングリコール、分子量400以上1000以下のポリプロピレングリコール、および式(3)で表される化合物から選択される少なくとも1つをさらに含有することを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のブラックインク。
[9]ブラックインクで布帛に画像を形成するインクジェット捺染方法において、前記ブラックインクは、[1]〜[8]のいずれか1項に記載のブラックインクであることを特徴とする、インクジェット捺染方法。
[10]前記布帛は、画像を形成する部位がポリエステル系繊維を含んで構成される布帛であることを特徴とする、[9]に記載のインクジェット捺染方法。
本発明に係るインクジェット捺染用水系ブラックインク(以下、単に「本発明のブラックインク」ともいう。)は、水と、分散染料とを含有する。本発明のブラックインクは、分散染料として、レッド系分散染料とブルー系分散染料と、オレンジ系分散染料およびイエロー系分散染料から選択される少なくとも1つとを含む。
分散染料は、レッド系分散染料、ブルー系分散染料、ならびにオレンジ系分散染料およびイエロー系分散染料から選択される少なくとも1つを含む。分散染料は、布帛を染色した際に黒色を呈し、かつ本発明の効果が奏されるインクを調製することが可能な範囲において、その他の分散染料を含んでいてもよい。なお、本発明において、染料は、英国染料染色学会および米国繊維化学技術・染色技術協会が共同で作成しているデータベースであるカラーインデックス(ColourIndex)に登録されているカラーインデックス名によって特定される。
レッド系分散染料は、式(1)で表される化合物である。レッド系分散染料は、本発明のブラックインク中に、1種のみが含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
ブルー系分散染料は、式(2)で表される化合物である。ブルー系分散染料は、本発明のブラックインク中に、1種のみが含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
イエロー系分散染料またはオレンジ系分散染料は、前記レッド系分散染料およびブルー系分散染料と組みあわせてインクに含有される。イエロー系分散染料またはオレンジ系分散染料は、布帛を染色した際に黒色を呈し、かつ本発明の効果が奏されるインクを調製することが可能な範囲において、本発明のブラックインク中に、いずれか一方のみが含有されていてもよく、双方が含有されていてもよい。また、イエロー系分散染料が2種以上、またはオレンジ系分散染料が2種以上、本発明のブラックインク中に含有されていてもよい。
その他の分散染料には、630nm以上680nm以下の極大吸収波長を有するブルー系分散染料(以下、単に「長波長ブルー分散染料」ともいう。)が含まれる。長波長ブルー分散染料は、本発明のブラックインクの長波長側の吸収を高めて、本発明のブラックインクが吸収できる光の波長分布を広げることができる。長波長側の吸収が低いブラックインクによって形成された画像は、蛍光灯からの光等の長波長の光を少なく含む光の下では黒く見えても、太陽光のように長波長の光を多く含む光の下では、吸収されにくい長波長の光が反射されることにより、赤みを帯びて見えることがある。しかし、本発明のブラックインクが前記長波長ブルー分散染料を含有することで長波長側の吸収が高まると、形成された画像が長波長の光もより十分に吸収できるようになるため、照射される光の分光分布によらず、より同様の色合いに見える。長波長ブルー分散染料は、本発明のブラックインク中に、1種のみが含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
その他の分散染料には、式(1)で表される化合物ではないレッド系分散染料、式(2)で表される化合物ではないブルー系分散染料、ならびにバイオレット系分散染料およびグリーン系分散染料を含む前記以外の色の分散染料が含まれる。その他の分散染料は、本発明のブラックインク中に、1種のみが含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
本発明のブラックインクは、本発明の効果が奏される範囲において、水溶性有機溶剤、分散剤、防腐剤もしくは防黴剤、pH調整剤、染料溶解助剤、消泡剤、導電率調整剤、濃染剤、均染剤または浸透剤を含有してもよい。これらの成分は、本発明のブラックインク中に、1種のみが含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
分散剤は、分散染料の分散性を高めて、本発明のブラックインク中での気泡の発生、インクのゲル化、およびインクの粘度の上昇を抑制することができる。分散剤は、湿潤能力、微粒子化能力、分散安定性、布帛への染色性、定着率、均染性、移染性および堅牢度に及ぼす影響および高温下でのタール化のしにくさ等を考慮して、分散染料にあわせて選択することができる。
水溶性有機溶剤の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノールおよびt−ブタノールを含むアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、式(3)で表される化合物その他のグリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールおよび1,2−ヘプタンジオールを含む多価アルコール、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミンおよびテトラメチルプロピレンジアミンを含むアミン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドを含むアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドンおよび1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを含む複素環化合物、ジメチルスルホキシドを含むスルホキシド、ならびにジエチレングリコールのアルキルエーテル、トリエチレングリコールのアルキルエーテルおよびジプロピレングリコールのアルキルエーテルを含むグリコールエーテルが含まれる。
防腐剤または防黴剤の例には、芳香族ハロゲン化合物、メチレンジチオシアナート、含ハロゲン窒素硫黄化合物、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(たとえばプロキセルGXL(アーチ ケミカル社製、プロキセルは同社の登録商標))が含まれる。
界面活性剤の例には、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類および脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類およびポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類および第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、ならびにシリコーン系やフッ素系の界面活性剤が含まれる。
本発明のブラックインクの25℃における粘度は、インクの射出性をより高める観点から、1mPa・s以上40mPa・s以下であることが好ましく、5mPa・s以上40mPa・s以下であることがより好ましく、5mPa・s以上20mPa・s以下であることがさらに好ましい。インクの粘度は、E型粘度計(たとえば、V−25、東機産業株式会社製)により、25℃、20rpmで測定することができる。
本発明のブラックインクは、前記分散染料および水、ならびに任意に含有される前記その他の成分を混合し、分散染料を分散させることによって調製することができる。分散染料は、ボールミル、サンドミル、ラインミルおよび高圧ホモジナイザーを含む分散機によって分散させてもよい。ノズルの目詰まりを防止し、安定して出射させる観点からは、分散染料は、体積平均粒径が300nm以下、最大粒径が900nm以下となるように分散させることが好ましい。分散染料の体積平均粒径は、ゼータサイザー1000、マルバーン社製(「ゼータサイザー」はマルバーン社の登録商標)を用いて、200倍で希釈しインクを動的光散乱法によって常温(25℃)で測定することができる。
本発明のインクジェット捺染方法は、ブラックインクで布帛に画像を形成するインクジェット捺染方法において、前記ブラックインクは、上記したブラックインクであることを特徴とする、インクジェット捺染方法である。本発明のインクジェット捺染方法は、前述した本発明のブラックインクをインクジェット捺染インクとする以外は、公知のインクジェット捺染方法と同様に行い得る。
画像形成工程は、本発明のインクジェットインクの液滴を記録ヘッドから布帛に向けて吐出して、発色前の画像を形成する工程である。たとえば、複数の記録ヘッドを搭載するヘッドキャリッジに対して布帛を相対移動させながら、インクの液滴を記録ヘッドから吐出して、布帛に着弾させることで、発色前の画像を形成することができる。なお、本発明のブラックインクを含む複数の色のインクを用いて画像を形成する場合、各色のインク液滴は、別々に吐出しても、同時に吐出してもよい。発色前画像の滲みを抑制する観点から、必要に応じて布帛を加熱して本工程を行ってもよい。
発色工程は、発色前の画像が形成された布帛に高温の蒸気を付与して、染料を布帛の繊維に定着させる工程である。発色工程によって、インク本来の色相が発現する。染料を布帛の繊維に定着させる方法の例には、スチーミング法、HTスチーミング法、HPスチーミング法、サーモフィクス法、アルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチーム法、アルカリショック法、およびアルカリコールドフィックス法が含まれる。HTスチーマーで高温の蒸気を当てる場合は160℃以上180℃以下で5分以上20分以下の間処理されることが好ましく、HPスチーマーで高圧の蒸気の当てる場合は130℃以上140℃以下で約30分間処理されることが好ましい。
洗浄工程は、前記発色工程後に布帛を洗浄して、布帛の繊維に定着できなかった染料および前処理剤を除去する工程である。本工程は、前記染料および前処理剤を除去することができればよく、水で前記布帛を洗浄してもよいし、ソーピング液で前記布帛を洗浄してもよい。ソーピング液の例には、苛性ソーダ、界面活性剤およびハイドロサルファイトの混合液が含まれる。
本発明の方法は、布帛上でのインクの滲みを防止して鮮明な画像を得るために、画像形成工程の前に前処理工程を設けて、糊剤としての水溶性高分子を含有する前処理剤を布帛に予め付与してもよい。前処理剤を付与する方法の例には、パッド法、コーティング法およびスプレー法が含まれる。前処理剤の付与量(絞り率)は、布帛の種類やその用途にもよるが、布帛の全質量に対して例えば0.2質量%以上90質量%以下としうる。
乾燥工程は、前記洗浄された布帛を乾燥させる工程である。乾燥方法の例には、洗浄された布帛を絞るかまたは干すことによる非機械的乾燥、および乾燥機(ヒートロールまたはアイロン)による機械的乾燥が含まれる。
布帛は、少なくとも画像を形成する部位がセルロース系繊維、アミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリウレタン系繊維およびアクリル系繊維を含む繊維を主体として構成される。繊維の具体例には、木綿、麻、羊毛、絹、ビスコスレーヨン、キュプラレーヨン、ポリノジック、ビニロン、ナイロン、アクリル、ポリウレタン、レーヨンポリウレタン、ポリエステルおよびアセテートが含まれる。分散染料が良好に発色するという観点からは、画像を形成する部位がポリエステル系繊維を主体として構成される布帛であることが好ましい。分散染料の定着性をより高める観点からは、繊維の半径は10d以上100d以下であることが好ましい。
前記画像形成工程は、従来公知のインクジェット捺染装置に本発明のブラックインクを搭載することによって実施することができる。
分散剤であるDISPERBYK−190 (ビックケミー社製 くし型ブロックポリマー分散剤 酸価10 固形分40%)とイオン交換水とを均一になるまで撹拌混合したのち、表1の記載の各分散染料を加えて、プレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーで、ゼータサイザー1000、Malvern社製(「ゼータサイザー」は同社の登録商標)を使用して動的光散乱法によって測定したZ−平均粒子径が90nm以上180nm以下の範囲になるまで分散し、染料固形分が20質量%の分散液1を調製した。分散剤、イオン交換水および分散染料は、下記の質量比で混合した。
分散剤: 12.5質量部
イオン交換水: 67.5質量部
分散染料: 20.0質量部
下記の分散液を下記の質量比で混合して、混合分散液1を調製した。
分散液No.1: 25.0質量部
分散液No.4: 35.0質量部
分散液No.9: 25.0質量部
分散液No.16: 20.0質量部
イオン交換水: 残部 (表2の割合になるよう調整)
EG: 35.0質量部
GLY: 10.0質量部
PEG#600: 4.0質量部
界面活性剤: 0.1質量部
防黴剤: 0.2質量部
同様にして、表2〜5に記載の質量比で分散染料を含有するブラックインク2〜28を得た。
前記調製したブラックインク1〜28を用いてインクジェットプリンタNassenger−V(コニカミノルタ株式会社製、「Nassenger」はコニカミノルタIJ株式会社の登録商標)にて、540dpi×720dpiで、100% Dutyの印字率で、前処理を施したポリエステル繊維に15cm×15cmの矩形を印字した。
こうして得られた画像サンプルについて、下記の評価1〜3および6を行った。ブラックインク1〜28の射出性について、下記の評価4を行った。ブラックインク1〜28の保存性について、下記の評価5を行った。さらに、ブラックインク1〜28の最大吸光度を、下記の方法で測定した。
画像サンプルの表裏の色調を、下記の基準で目視評価した。
◎:表面の色調と裏面の色調との間に全く差がない。
○:表面の色調と裏面の色調との間に若干の差があるが、ほとんど気にならない。
△:表面の色調と裏面の色調との間に差があるが、許容できる。
×:表面の色調と裏面の色調との間の差が大きく、許容できない。
画像サンプルの画像エッジ部を、下記の基準で目視評価した。
◎:エッジ部に全く滲みがない。
○:エッジ部にごくわずかに滲みがあるが、ほとんど気にならない。
△:エッジ部に滲みがあるが、許容できる。
×:エッジ部の滲みが大きく、許容できない。
画像サンプルの濃度を、下記の基準でX−RITE測色計及び目視で評価した。
◎:目視で画像サンプルに十分な濃度が出ていると評価できる。
○:測色計の数値は意図した濃度よりやや低いものの、目視では画像サンプルに十分な濃度が出ていると判断できる。
△:目視では画像サンプルの濃度が薄いと判断できるが、許容できる。
×:目視でも画像サンプルに十分な濃度が出ておらず、許容できない。
25℃、相対湿度30%の低湿度な環境下で、インクジェットプリンタNassenger−Vから、100% Dutyの印字率でそれぞれのブラックインクを射出し、一旦停止10分ののち、再度吐出を行った。再吐出時に、256個のノズルのうち、不吐出ノズルが発生した数、吐出角度がずれるノズル(曲がりノズル)が発生した数、および主滴以外の微小な飛沫(しぶき)が発生するか否かを観察し、これらが生じていた場合、一旦停止中にノズルで乾燥固着が起こっていたと判断した。
◎:再吐出後に、不吐出ノズルの発生がなく、しぶきの増加もない。
○:再吐出後に、曲がりノズルが1〜2個程度発生するが画質への影響はなく、しぶきの増加もない。
△:再吐出後に、不吐出ノズルが1〜2個程度発生し、しぶきもやや増加するが、画質への影響は少なく、許容できる画質である。
×:再吐出後に、不吐出ノズルが3個以上発生し、しぶきも目立ち、画質が許容できない程度に劣化した。
インクの保存性は、インクを保存した前後のZ−平均粒子径を比較して評価した。それぞれのブラックインクを50℃で1週間保存し、保存前後の分散粒子のZ−平均粒子径をMalvern社製のゼータサイザー1000を使用して動的光散乱法によって測定して比較した。
○:保存前後で、Z−平均粒子径の変化幅は10nm未満である。E
△:保存前後で、Z−平均粒子径の変化幅は10nmを超え30nm未満(許容限度)である。
×:保存前後で、Z−平均粒子径の変化幅は30nmを超える。
画像サンプルを室内蛍光灯(昼光色)下および屋外太陽光下で目視観察して、画像サンプルの黒の色調に差があるか評価した。
○:蛍光灯下と太陽光下との間で色調に差がない。
△:蛍光灯下と太陽光下との間でやや色調に差があるが、許容できる。
×:蛍光灯下と太陽光下との間で色調に差があり、太陽光下では、相対的に赤みが強く見える。
ブラックインク1〜28をそれぞれアセトンで希釈し、分光光度計(UV−VIS SPECTROPHOTOMETER V−550、日本分光社製)で可視部の収集スペクトルを測定し、吸光度が最大となる波長での吸光度の値に希釈倍率をかけたものを、最大吸光度とした。なお、希釈倍率は、最大吸光度の測定値が0.5〜1.0の間になるような希釈倍率とした。
2 搬送機構
5 ヘッドキャリッジ
6 温風機構
6A ファン
6B 発熱体
21 粘着性ベルト
22 サポートローラ
23 搬送ローラ
24 ニップローラ
Claims (9)
- 水と、分散染料とを含有するインクジェット捺染用水系ブラックインクであって、
前記分散染料は、オレンジ系分散染料およびイエロー系分散染料から選択される少なくとも1つと、レッド系分散染料と、ブルー系分散染料とを含み、
前記レッド系分散染料は、式(1)で表される化合物であり、
前記ブルー系分散染料は、式(2)で表される化合物であり、
前記レッド系分散染料の質量は、ブラックインク全体の質量に対して2.8質量%以上5.0質量%以下であり、
分子量400以上1000以下のポリエチレングリコール、分子量400以上1000以下のポリプロピレングリコール、および式(3)で表される化合物から選択される少なくとも1つをさらに含有し、
前記式(2)で表される化合物の質量は、ブラックインクの全質量に対して2.0質量%以上3.5質量%以下であることを特徴とする、ブラックインク。
- 最大吸光度は4000以上であることを特徴とする、請求項1に記載のブラックインク。
- 前記分散染料は、630nm以上680nm以下の極大吸収波長を有するブルー系分散染料をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のブラックインク。
- 前記分散染料の質量は、ブラックインク全体の質量に対して10質量%以上15質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラックインク。
- 前記分散染料の質量は、ブラックインク全体の質量に対して12質量%以上15質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のブラックインク。
- 前記レッド系分散染料は、C.I.Disperse Red−154またはC.I.Disperse Red−177であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のブラックインク。
- 前記ブルー系分散染料は、C.I.Disperse Blue−79またはC.I.Disperse Blue−165であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のブラックインク。
- ブラックインクで布帛に画像を形成するインクジェット捺染方法において、前記ブラックインクは、請求項1〜7のいずれか1項に記載のブラックインクであることを特徴とする、インクジェット捺染方法。
- 前記布帛は、画像を形成する部位がポリエステル系繊維を含んで構成される布帛であることを特徴とする、請求項8に記載のインクジェット捺染方法。
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