JP6564560B2 - アクリル系熱伝導組成物、及び熱伝導性シート - Google Patents
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1.アクリル系熱伝導組成物
2.熱伝導性シート
3.実施例
本発明の一実施形態として示すアクリル系熱伝導組成物は、(A)単官能(メタ)アクリレートと、(B)多官能(メタ)アクリレートと、(C)光重合開始剤と、(D)熱伝導性粒子と、(E)可塑剤と、(F)チオール化合物とを含有し、(E)可塑剤が、アジピン酸エステル、ピメリン酸エステル、スベリン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステルから選択される少なくとも1種である。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリル酸エステル(アクリレート)とメタクリル酸エステル(メタクリレート)とを包含する意味である。
単官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、低アウトガスの観点から、直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、柔軟性を付与する観点から、炭素数8〜18の直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを用いることが好ましく、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートを好ましく用いることができる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの2官能の(メタ)アクリレート:トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの3官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、柔軟性を付与する観点から、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート又はポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートの少なくとも1種を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾインアルキルエーテル系、ベンジルジメチルケタール系、α?ヒドロキシケトン系、アシルフォスフィンオキサイド系などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、円滑な光硬化を実現する観点から、アシルフォスフィンオキサイド系又はα−ヒドロキシケトン系の少なくとも1種を用いることが好ましい。
熱伝導性粒子としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、アルミニウム、銅、銀などの金属、アルミナ、マグネシアなどの金属酸化物、窒化アルミ、窒化ホウ素、窒化珪素などの窒化物、カーボンナノチューブなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、良好な難燃性と絶縁性とを実現する点から、水酸化アルミニウム、アルミナ、窒化アルミニウム、酸化マグネシウムから選択される1種以上を用いることが好ましい。
可塑剤は、アジピン酸エステル、ピメリン酸エステル、スベリン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステルから選択される少なくとも1種である。このようなジカルボン酸エステルは、アジピン酸(HOOC−(CH2)4−COOH)、ピメリン酸(HOOC−(CH2)5−COOH)、スベリン酸(HOOC−(CH2)6−COOH)、アゼライン酸(HOOC−(CH2)7−COOH)、セバシン酸(HOOC−(CH2)8−COOH)から選択されるジカルボン酸とアルコールとを常法でエステル化することにより得ることができる。
チオール化合物としては、例えば、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオールなどの1官能チオール化合物、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、メタンジチオール、エタンジチオール、プロパンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、シクロヘキサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−ジメルカプト−プロピルメチルエーテル、8−オクタンジチオール、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、ジプロピレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジプロピレングリコールビス(3−メルカプトアセテート)、ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2−ジシクロヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン、ビス(2−メチルメルカプトメチル)スルフィド、6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールなどの1官能チオール化合物、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2−メチル−2−((3−メルカプト−1−オキソプロピル)−メチル)プロパン−1,3−ジイルビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコール、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジンなどの3官能チオール化合物、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ジペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートなどの4官能チオール化合物、ジペンタエリスリトールペンタキスチオグリコレートなどの5官能チオール化合物、ジペンタエリスリトールヘキサキスチオグリコレートなどの6官能チオール化合物などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、柔軟性を付与する観点から、3官能以上のチオール化合物を用いることが好ましい。
また、アクリル系熱伝導組成物には、他の成分として、酸化防止剤、熱劣化防止剤、難燃剤、着色剤などを配合することができる。
次に、前述したアクリル系熱伝導組成物を用いた熱伝導性シートについて説明する。本発明の一実施形態として示す熱伝導性シートは、(A)単官能(メタ)アクリレートと、(B)多官能(メタ)アクリレートと、(C)光重合開始剤と、(D)熱伝導性粒子と、(E)可塑剤と、(F)チオール化合物とを含有し、(E)可塑剤が、アジピン酸エステル、ピメリン酸エステル、スベリン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステルから選択される少なくとも1種であるアクリル系熱伝導組成物を光硬化させてなる熱伝導樹脂層を有する。
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、アクリル系熱伝導組成物からなる層を有する熱伝導性シートを作製した。そして、各熱伝導性シートについて、熱伝導率の測定、圧縮率の測定、及びアウトガス量の測定を行った。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックBX−1、積水化学(株))とスチレン・イソプレンブロック共重合体(ハイブラー5125、(株)クラレ)とを8:2の割合で混合して支持樹脂組成物を得た。この支持樹脂組成物をバーコーターでPETフィルムに塗布し、厚み0.5mmの支持樹脂層を形成した。
アクリル系熱伝導組成物をバーコーターでPETフィルムに塗布し、アクリル系熱伝導組成物面と支持樹脂層面の両側から紫外線を1mW/cm2の照射強度で同時に10分間照射して支持樹脂層上に厚み1.0mmの熱伝導樹脂層を形成した。熱伝導樹脂層の厚み方向の熱伝導率は、ASTMD5470に準拠した熱伝導率測定装置を用い、荷重1kgf/cm2をかけて測定した。
アクリル系熱伝導組成物をバーコーターでPETフィルムに塗布し、アクリル系熱伝導組成物面と支持樹脂層面の両側から紫外線を1mW/cm2の照射強度で同時に10分間照射して支持樹脂層上に厚み1.0mmの熱伝導樹脂層を形成した。熱伝導樹脂層の圧縮率は、初期の厚さと荷重1kgf/cm2をかけた際の厚さとを測定して算出した。
前述のように作製した熱伝導シートを用いてアストガス量を測定した。熱伝導性シートのアウトガス量は、パージ&トラップ法にて測定した。熱伝導性シートをアンプル瓶に封入し、パージ&トラップ装置にて150℃で15分間加熱してガスを採取し、次いでGC/MS装置に導入し、発生するガス量をテトラデカン換算で求めた。
可塑剤として、セバシン酸ジイソデシル(DIDS)、アジピン酸ジイソデシル(DIDA)を用いて検証した。
表1に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、アジピン酸エステルとしてDIDAを100.00質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを9.87質量部、多官能チオールを4.21質量部、酸化防止剤を2.11質量部、二次酸化防止剤を2.11質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.07質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.15質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを642.11質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを642.11質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表1に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを123.53質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを12.59質量部、多官能チオールを4.55質量部、酸化防止剤を2.38質量部、二次酸化防止剤を2.37質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.09質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.17質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを717.65質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを717.65質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表1に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、アジピン酸エステルとしてDIDAを65.13質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを7.02質量部、多官能チオールを3.55質量部、酸化防止剤を1.76質量部、二次酸化防止剤を1.73質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.06質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.12質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを581.40質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを581.40質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表1に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを123.46質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを10.98質量部、多官能チオールを4.37質量部、酸化防止剤を2.37質量部、二次酸化防止剤を2.34質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.08質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.16質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを716.61質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを716.61質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表1に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを63.32質量部、アジピン酸エステルとしてDIDAを37.02質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを9.84質量部、多官能チオールを4.19質量部、酸化防止剤を2.10質量部、二次酸化防止剤を2.12質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.07質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.15質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを641.98質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを641.98質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表1に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを63.22質量部、アジピン酸エステルとしてDIDAを36.88質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを9.83質量部、多官能チオールを4.10質量部、酸化防止剤を2.11質量部、二次酸化防止剤を2.23質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.08質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.15質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを642.11質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを642.11質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
ISTA:イソステアリルアクリレート
DIDS:セバシン酸ジイソデシル
DIDA:アジピン酸ジイソデシル
ポリプロピレングリコールジアクリレート:M−270、東亞合成(株)
多官能チオール:ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT PE1、昭和電工(株))
酸化防止剤:3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(AO−50、(株)ADEKA)
二次酸化防止剤:1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)メタンのアクリル酸モノエステル(Sumilizer GP、住友化学(株))
アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(Irgacure819、BASFジャパン(株))
α−ヒドロキシケトン系光開始剤:オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン(esacure one、Lamberti(株))
表2に示すように、単官能アクリレートとしてLAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを214.0質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを18.0質量部、多官能チオールを6.0質量部、酸化防止剤を2.0質量部、二次酸化防止剤を2.0質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を1.0質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を2.0質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを935.0質量部、平均粒径(D50)7.4μmのチタネート系カップリング剤で表面処理した水酸化アルミニウムを469.0質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを468.0質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表2に示すように、単官能アクリレートとしてLAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを47.0質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを4.0質量部、多官能チオールを2.0質量部、酸化防止剤を0.8質量部、二次酸化防止剤を0.8質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.3質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.7質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを414.3質量部、平均粒径(D50)7.4μmのチタネート系カップリング剤で表面処理した水酸化アルミニウムを205.7質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを205.9質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
LA:ラウリルアクリレート
DIDS:セバシン酸ジイソデシル
ポリプロピレングリコールジアクリレート(M−270、東亞合成(株))
多官能チオール:ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT PE1、昭和電工(株))
酸化防止剤:3−(3,5−次−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(AO−50、(株)ADEKA)
二次酸化防止剤:1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)メタンのアクリル酸モノエステル(Sumilizer GP、住友化学(株))
アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(Irgacure819、BASFジャパン(株))
α−ヒドロキシケトン系光開始剤:オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン(esacure one、Lamberti(株))
表3に示すように、単官能アクリレートとしてLAを100質量部、可塑剤としてアセチル化モノグリセラドを100.0質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを9.7質量部、多官能チオールを4.1質量部、酸化防止剤を2.1質量部、二次酸化防止剤を2.1質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.1質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.2質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを640.1質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを640.1質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表3に示すように、単官能アクリレートとしてLAを100質量部、可塑剤としてポリエーテルエステル系を72.2質量部、ポリカルボジイミドを5.0質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを11.2質量部、多官能チオールを5.6質量部、酸化防止剤を1.9質量部、二次酸化防止剤を1.9質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.1質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.1質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを585.5質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを585.5質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
LA:ラウリルアクリレート
アセチル化モノグリセラド(リケマールPL−012、理研ビタミン(株))
ポリエーテルエステル系樹脂(W262、DIC(株))
ポリカルボジイミド(Elastostab H01、Elastogran(株))
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(M−270、東亞合成(株)
多官能チオール:ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT PE1、昭和電工(株))
酸化防止剤:3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(AO−50、(株)ADEKA)
二次酸化防止剤:1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)メタンのアクリル酸モノエステル(Sumilizer GP、住友化学(株))
アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(Irgacure819、BASFジャパン(株))
α−ヒドロキシケトン系光開始剤:オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン(esacure one、Lamberti(株))
単官能アクリレートとして、ラウリルアクリレート(LA)、イソステアリルアクリレート(ISTA)を用い、可塑剤として、セバシン酸ジイソデシル(DIDS)、アジピン酸ジイソデシル(DIDA)を用い、多官能(メタ)アクリレートとして、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)、ポリプロピレングリコールジアクリレートを用いて検証した。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてLAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを77.2質量部、異種重合性モノマーを5.81質量部、多官能チオールを5.59質量部、酸化防止剤を1.88質量部、二次酸化防止剤を1.81質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.06質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.15質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを587.0質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを587.0質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを75.4質量部、異種重合性モノマーを6.83質量部、多官能チオールを5.76質量部、酸化防止剤を1.92質量部、二次酸化防止剤を1.92質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.06質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.17質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを586.5質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを586.5質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを77.2質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを11.35質量部、多官能チオールを5.52質量部、酸化防止剤を1.92質量部、二次酸化防止剤を1.91質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.03質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.07質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを586.5質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを586.5質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてLAを50.5質量部、ISTAを49.5質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを77.1質量部、異種重合性モノマーを6.46質量部、多官能チオールを5.72質量部、酸化防止剤を1.93質量部、二次酸化防止剤を1.93質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.06質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.16質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを587.8質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを587.8質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを99.9質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを9.95質量部、多官能チオールを4.14質量部、酸化防止剤を2.16質量部、二次酸化防止剤を2.13質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.15質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.34質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを640.9質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを640.9質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDSを100.3質量部、異種重合性モノマーを6.85質量部、多官能チオールを4.06質量部、酸化防止剤を2.10質量部、二次酸化防止剤を2.10質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.14質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.35質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを641.4質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを641.4質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDAを81.0質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを8.15質量部、多官能チオールを3.81質量部、酸化防止剤を1.90質量部、二次酸化防止剤を1.90質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.07質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.13質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを581.0質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを581.0質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDAを123.5質量部、異種重合性モノマーを3.35質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを5.88質量部、多官能チオールを5.65質量部、酸化防止剤を2.35質量部、二次酸化防止剤を2.35質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.08質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.16質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを717.7質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを717.7質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
表4に示すように、単官能アクリレートとしてISTAを100質量部、セバシン酸エステルとしてDIDAを81.0質量部、異種重合性モノマーを2.17質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレートを4.10質量部、多官能チオールを3.87質量部、酸化防止剤を1.92質量部、二次酸化防止剤を1.90質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤を0.09質量部、α−ヒドロキシケトン系光開始剤を0.13質量部、平均粒径(D50)60〜80μmの水酸化アルミニウムを581.0質量部、及び平均粒径(D50)7.4μmの水酸化アルミニウムを581.0質量部、ミキサーに仕込んで混練し、アクリル系熱伝導組成物を得た。そして、前述の方法により、熱伝導性シートを得た。
LA:ラウリルアクリレート
ISTA:イソステアリルアクリレート
DIDS:セバシン酸ジイソデシル
DIDA:アジピン酸ジイソデシル
異種重合性モノマー:アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)
ポリプロピレングリコールジアクリレート:M−270、東亞合成(株)
多官能チオール:ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT PE1、昭和電工(株))
酸化防止剤:3−(3,5−次−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(AO−50、(株)ADEKA)
二次酸化防止剤:1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)メタンのアクリル酸モノエステル(Sumilizer GP、住友化学(株))
アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(Irgacure819、BASFジャパン(株))
α−ヒドロキシケトン系光開始剤:オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン(esacure one、Lamberti(株))
Claims (8)
- 単官能(メタ)アクリレートと、多官能(メタ)アクリレートと、光重合開始剤と、熱伝導性粒子と、可塑剤と、チオール化合物とを含有し、
前記チオール化合物が、多官能チオールであり、
前記可塑剤が、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸から選択される1種と、イソデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコールから選択される1種とをエステル化したジカルボン酸エステルであるアクリル系熱伝導組成物。 - 前記可塑剤の含有量が、前記単官能(メタ)アクリレート100質量部に対し、30質量部以上250質量部以下である請求項1記載のアクリル系熱伝導組成物。
- 前記多官能(メタ)アクリレートが、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート又はポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートの少なくとも1種を含む請求項1又は2記載のアクリル系熱伝導組成物。
- 前記可塑剤が、アジピン酸ジイソデシル、ピメリン酸ジイソデシル、スベリン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジイソデシル、セバシン酸ジイソデシルから選択される少なくとも1種である請求項1又は2記載のアクリル系熱伝導組成物。
- 前記多官能(メタ)アクリレートが、1分子内に(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基とを有するモノマーを含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアクリル系熱伝導組成物。
- 前記単官能(メタ)アクリレートが、炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートである請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアクリル系熱伝導組成物。
- 前記光重合開始剤が、アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤又はα−ヒドロキシケトン系光開始剤の少なくとも1種である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のアクリル系熱伝導組成物。
- 単官能(メタ)アクリレートと、多官能(メタ)アクリレートと、熱伝導性粒子と、光重合開始剤と、可塑剤と、チオール化合物とを含有し、前記チオール化合物が、多官能チオールであり、前記可塑剤が、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸から選択される1種と、イソデシルアルコール、イソウンデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコールから選択される1種とをエステル化したジカルボン酸エステルであるアクリル系熱伝導組成物を光硬化させてなる熱伝導樹脂層を有し、
前記熱伝導樹脂層の圧縮率が、厚み1.0mm、荷重1kgf/cm2の条件において10%以上である熱伝導性シート。
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