JP6561580B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の構造に関する。
内燃機関としては、例えば、特許文献1に記載されているように、吸気側及び排気側のカムシャフトを回転可能に支持する部分(軸受部)を、共に、シリンダヘッド部に形成したものがある。
特開2009‐197773号公報
しかしながら、上述した特許文献1のように、カムシャフトの軸受部をシリンダヘッド部に形成した構成では、軸受部と共にカムシャフトを支持するカムブラケットを、ヘッドボルト等を用いて、シリンダヘッド部に取り付ける。このため、シリンダヘッド部が、カムブラケットを取り付けるための構成(ボルト孔等)が必要となる等の制約を受け、シリンダヘッド部の設計自由度が低下するという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、シリンダヘッド部の設計自由度を向上させることが可能な、内燃機関を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、シリンダブロック部と共に燃焼室を形成するシリンダヘッド部と、排気側カムフレーム部とを一体に成形する。これに加え、シリンダヘッド部の上面を覆うロッカーカバー部と、吸気側カムフレーム部とを一体に成形する。
排気側カムフレーム部は、排気側カムシャフトを回転可能に支持する排気側カムジャーナル部を含む。吸気側カムフレーム部は、吸気側カムシャフトを回転可能に支持する吸気側カムジャーナル部を含む。
本発明によれば、吸気側カムフレーム部をロッカーカバー部と一体に成形し、排気側カムフレーム部をシリンダヘッド部と一体に成形する。これにより、シリンダヘッド部が、吸気側カムシャフトを支持するための構成が必要となる制約を受けない。
これにより、シリンダヘッド部が受ける制約を緩和させることが可能となるため、シリンダヘッド部の設計自由度を向上させることが可能な、内燃機関を提供することが可能となる。
本発明の第一実施形態の内燃機関を備える車両の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態の内燃機関の概略構成を示す平面図である。 図2のIII‐III線断面図である。 図2のIV‐IV線断面図である。 同一の燃焼室に対して設けた、ノズル取り付け孔、排気バルブ孔、吸気バルブ孔、プラグ取り付け孔の、それぞれの位置関係を示す概念図である。 シリンダヘッド部の上面を第一領域と第二領域に区分した状態を示す概念図である。 吸気側カムフレーム部と排気側カムフレーム部の構成を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態について、完全な理解を提供するように、特定の細部について記載する。しかしながら、かかる特定の細部が無くとも、一つ以上の実施形態が実施可能であることは明確である。また、図面を簡潔なものとするために、周知の構造及び装置を、略図で示す場合がある。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(車両の概略構成)
図1を用いて、第一実施形態の内燃機関(エンジン)1を備える車両の概略構成を説明する。
図1中に示すように、内燃機関1は、過給機CHを接続した吸気管2から吸気した空気と、燃料タンク4内から供給を受けた燃料と、を混合した混合気を、燃焼室(図示せず)内で燃焼させる。そして、混合気の燃焼で発生したエネルギーを、トランスミッション等を含む駆動装置6へ伝達する。さらに、燃焼後の気体を、燃焼室から排気管8を介して外気へ排出する。
過給機CHは、外気から吸入した空気を加圧または加速して、吸気管2へ供給する。
また、過給機CHは、排気タービン駆動式過給機(ターボチャージャー)、または、機械駆動式過給機(スーパーチャージャー)を含む。
また、内燃機関1は、排気バルブ開閉制御部EVCを備える。
排気バルブ開閉制御部EVCは、排気側カムシャフト(図示せず)を作動油の油圧で駆動させて、排気バルブ(図示せず)の開閉タイミングを制御する。なお、排気側カムシャフト及び排気バルブの説明は、後述する。
また、排気バルブ開閉制御部EVCは、内燃機関1が備えるオイルポンプ(図示せず)から、作動油の供給を受けて、排気側カムシャフトを駆動させる。排気側カムシャフトの駆動に用いた作動油は、作動油の移動通路である作動油通路等を移動して、内燃機関1が備えるオイルパン(図示せず)へ回収される。
オイルパンに回収された作動油は、再び、オイルポンプから排気バルブ開閉制御部EVCへ供給される。
(内燃機関1の構成)
図1を参照しつつ、図2から図7を用いて、第一実施形態の内燃機関1の構成を説明する。
図2から図4中に示すように、内燃機関1は、シリンダブロック部10と、シリンダヘッド部20と、ロッカーカバー部RCを備える。なお、図2中では、説明のために、ロッカーカバー部RCの図示を省略する。
シリンダブロック部10とシリンダヘッド部20は、アルミニウム合金等の金属材料を用い、例えば、鋳造により一体に成形する。すなわち、第一実施形態の内燃機関1は、シリンダヘッド部20とシリンダブロック部10とを一体に鋳造して形成した構造(ヘッドブロック一体化構造)である。
したがって、第一実施形態の内燃機関1は、シリンダブロック部10が、内燃機関1の下側の部分を形成する。また、第一実施形態の内燃機関1は、シリンダヘッド部20が、内燃機関1の上側の部分を形成する。
シリンダブロック部10には、複数のシリンダ12を形成する。
第一実施形態では、シリンダブロック部10に、三つのシリンダ12を形成した場合について説明する。
各シリンダ12は、各シリンダ12内におけるピストン14のストローク方向を平行に向けて配列する。なお、図3及び図4中では、説明のために、ピストン14を、断面で図示していない。
ピストン14は、燃焼室22内における混合気の燃焼に応じて、シリンダ12内でシリンダ12の軸方向へ往復運動する。
また、各シリンダ12は、コンロッド(図示せず)及びクランクシャフト(図示せず)と共に、ピストン14のストロークを、シリンダ12のボア径以上として形成する。なお、図4中には、ピストン14のストロークを符号「St」で示し、シリンダ12のボア径を符号「BID」で示す。したがって、各シリンダ12は、以下の条件式(1)が成立する形状に形成する。
St≧BID … (1)
特に、第一実施形態では、各シリンダ12を、以下の条件式(2)が成立する形状に形成する。
St>(BID×1.2) … (2)
すなわち、第一実施形態では、ピストン14のストロークStが、シリンダ12のボア径BIDの1.2倍を超える。
シリンダヘッド部20の形状は、各シリンダ12の上端を覆う形状とする。これにより、シリンダヘッド部20は、シリンダブロック部10と共に、複数の燃焼室22を形成する。
複数の燃焼室22は、各シリンダ12内におけるピストン14のストローク方向を平行に向けて配列する。
第一実施形態では、上述したように、シリンダブロック部10に三つのシリンダ12を形成する。このため、シリンダヘッド部20が、シリンダブロック部10と共に三つの燃焼室22を形成する場合について説明する。
すなわち、第一実施形態では、内燃機関1を、直列3気筒の内燃機関(直列3気筒エンジン)とした場合について説明する。
また、シリンダヘッド部20は、吸気通路30と、排気通路40と、ノズル取り付け孔24と、プラグ取り付け孔26を有する。
これに加え、シリンダヘッド部20には、アウトフレーム部50と、ヘッド側排気カムフレーム部60を形成する。
吸気通路30は、吸気管2と燃焼室22とを連通させる通路である。また、吸気通路30は、シリンダヘッド部20の内部空間に形成する。
第一実施形態では、一つの燃焼室22と吸気管2とを、二つの吸気通路30で連通させる場合について説明する。したがって、第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、六つの吸気通路30を有する。
一つの燃焼室22と吸気管2とを連通させる二つの吸気通路30は、三つのシリンダ12を配列した方向(図2中では紙面の上下方向)に沿って配列する。また、一つの燃焼室22と吸気管2とを連通させる二つの吸気通路30は、長さ方向を、シリンダ12の軸方向から見て、シリンダ12の径方向と平行に向けて形成する。
吸気通路30の一方の開口端は、内燃機関1の外面に開口して、吸気管2と連通する。吸気通路30の他方の開口端は、燃焼室22に開口して、燃焼室22と連通する。
燃焼室22に開口した吸気通路30の開口部には、吸気バルブ34が接触する。したがって、燃焼室22に開口した吸気通路30の開口部は、吸気バルブ34によって開閉する吸気バルブ孔32を形成する。
吸気バルブ孔32は、吸気通路30のうち、燃焼室22の上面を形成する部分に開口する。
第一実施形態では、一つの燃焼室22と吸気管2とを、二つの吸気通路30で連通させる。このため、第一実施形態では、吸気通路30のうち燃焼室22の上面を形成する部分に、二つの吸気バルブ孔32を開口させる。したがって、第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、六つの吸気バルブ孔32を有する。
また、第一実施形態では、全ての吸気バルブ孔32を、同形状に形成する。
一つの燃焼室22に開口する二つの吸気バルブ孔32は、三つのシリンダ12を配列した方向に沿って配列する。
吸気バルブ34は、吸気バルブステム34aと、吸気バルブヘッド34bを備える。なお、図3中では、説明のために、吸気バルブステム34aと、吸気バルブヘッド34bを、断面で図示していない。
吸気バルブステム34aは、棒状に形成する。また、吸気バルブステム34aは、一方の端部を吸気バルブガイド孔36から突出させる。
また、吸気バルブステム34aは、吸気バルブスプリング34cを介して、シリンダヘッド部20に支持する。なお、図3中では、説明のために、吸気バルブスプリング34cを、断面で図示していない。
吸気バルブスプリング34cは、後述する吸気側カムシャフト38の回転に応じて、吸気バルブステム34aの軸方向へ伸縮可能である。また、吸気バルブスプリング34cは、弾性力で伸長して、吸気バルブヘッド34bを、燃焼室22側から吸気バルブ孔32に接触させる。
吸気バルブガイド孔36は、シリンダヘッド部20の上面(アッパーデッキ)20aに形成した貫通孔である。
吸気バルブヘッド34bは、吸気バルブ孔32を閉鎖可能な形状(円形)に形成する。また、吸気バルブヘッド34bは、吸気バルブステム34aの他方の端部に取り付けて、燃焼室22内に配置する。
これにより、吸気バルブスプリング34cを伸長させて、吸気バルブヘッド34bを燃焼室22側から吸気バルブ孔32に接触させると、吸気バルブヘッド34bが、吸気通路30を閉鎖する。
吸気側カムシャフト38は、吸気側シャフト部38aと、複数の吸気側カム38bを備える。
吸気側シャフト部38aは、円柱状の部材である。また、吸気側シャフト部38aは、軸方向を三つのシリンダ12を配列した方向と直交させるとともに、平面視で全吸気バルブ孔32と重なる位置に配置する。また、吸気側シャフト部38aの両端部は、アウトフレーム部50に形成した貫通孔(図示せず)内に挿通する。
各吸気側カム38bは、吸気側シャフト部38aの外周面に配置する。また、各吸気側カム38bは、それぞれ、平面視で吸気バルブ孔32と重なる位置に配置する。また、各吸気側カム38bは、吸気側シャフト部38aの軸方向から見て、長径及び短径を有する卵形状に形成する。
第一実施形態では、シリンダブロック部10とシリンダヘッド部20とで三つの燃焼室22を形成し、各燃焼室22と吸気管2とを二つの吸気通路30で連通させる。このため、第一実施形態では、吸気側カムシャフト38が、六つの吸気側カム38bを備える。
吸気バルブステム34aの一方の端部を吸気側カム38bの長径部分により押圧すると、吸気バルブスプリング34cが収縮する。吸気バルブスプリング34cが収縮すると、吸気バルブヘッド34bは、吸気バルブ孔32から離れ、吸気通路30を開放する。
以上により、吸気バルブ34は、吸気側カムシャフト38の回転に応じて変位し、吸気通路30を開閉する。
第一実施形態では、一つの燃焼室22と吸気管2とを二つの吸気通路30で連通させる。このため、一つの燃焼室22に対し、二つの吸気バルブ孔32を設ける。したがって、第一実施形態では、一つの燃焼室22に対し、二つの吸気バルブガイド孔36を設ける。また、二つの吸気バルブガイド孔36は、三つのシリンダ12を配列した方向に沿って配列する。
排気通路40は、排気管8と燃焼室22とを連通させる通路である。また、各排気通路40は、シリンダヘッド部20の内部空間のうち、吸気通路30と異なる空間に形成する。
第一実施形態では、一つの燃焼室22と排気管8とを、二つの排気通路40で連通させる場合について説明する。したがって、第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、六つの排気通路40を有する。
一つの燃焼室22と排気管8とを連通させる二つの排気通路40は、三つのシリンダ12を配列した方向に沿って配列する。また、一つの燃焼室22と排気管8とを連通させる二つの排気通路40は、長さ方向を、シリンダ12の軸方向から見て、シリンダ12の径方向と平行に向けて形成する。
排気通路40の一方の開口端は、内燃機関1の外面に開口して、排気管8と連通する。排気通路40の他方の開口端は、燃焼室22に開口して、燃焼室22と連通する。
燃焼室22に開口した排気通路40の開口部には、排気バルブ44が接触する。したがって、燃焼室22に開口した排気通路40の開口部は、排気バルブ44によって開閉する排気バルブ孔42を形成する。
排気バルブ孔42は、排気通路40のうち、燃焼室22の上面を形成する部分において、各吸気バルブ孔32と異なる部分に開口する。
第一実施形態では、一つの燃焼室22と排気管8とを二つの排気通路40で連通させる。このため、排気通路40のうち燃焼室22の上面を形成する部分に、二つの排気バルブ孔42を開口させる。したがって、第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、六つの排気バルブ孔42を有する。
また、第一実施形態では、全ての排気バルブ孔42を、同形状に形成する。
また、第一実施形態では、排気バルブ孔42及び吸気バルブ孔32を、以下の条件式(3)が成立する形状に形成する。
EXHvdi>INTvdi … (3)
条件式(3)において、「EXHvdi」は、排気バルブ孔42の内径であり、「INTvdi」は、吸気バルブ孔32の内径である。したがって、第一実施形態では、排気バルブ孔42の開口面積を、吸気バルブ孔32の開口面積よりも大きくする。
なお、図5中には、説明のために、一つの燃焼室22に対して設けた四つの孔(排気バルブ孔42、吸気バルブ孔32、ノズル取り付け孔24、プラグ取り付け孔26)のみを図示する。
上述したように、第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、六つの吸気バルブ孔32と、六つの排気バルブ孔42を有する。さらに、第一実施形態では、全ての吸気バルブ孔32を、同形状に形成する。これに加え、第一実施形態では、全ての排気バルブ孔42を、同形状に形成する。
したがって、第一実施形態では、一つの燃焼室22に開口する二つの排気バルブ孔42の開口面積の合計値が、一つの燃焼室22に開口する二つの吸気バルブ孔32の開口面積の合計値よりも大きくなっている。
また、第一実施形態では、全排気バルブ孔42の開口面積の合計値が、全吸気バルブ孔32の開口面積の合計値よりも大きくなっているため、以下の条件式(4)が成立している。
(EXHvdi×6)>(INTvdi×6) … (4)
排気通路40のうち燃焼室22の屋根を形成する部分に開口する二つの排気バルブ孔42は、三つのシリンダ12を配列した方向に沿って配列する。
排気バルブ44は、排気バルブステム44aと、排気バルブヘッド44bを備える。なお、図3中では、説明のために、排気バルブステム44aと、排気バルブヘッド44bを、断面で図示していない。
排気バルブステム44aは、棒状に形成する。また、排気バルブステム44aは、一方の端部を排気バルブガイド孔46から突出させる。
また、排気バルブステム44aは、排気バルブスプリング44cを介してシリンダヘッド部20に支持する。なお、図3中では、説明のために、排気バルブスプリング44cを、断面で図示していない。
排気バルブスプリング44cは、後述する排気側カムシャフト48の回転に応じて、排気バルブステム44aの軸方向へ伸縮可能である。また、排気バルブスプリング44cは、弾性力で伸長して、排気バルブヘッド44bを、燃焼室22側から排気バルブ孔42に接触させる。
排気バルブガイド孔46は、シリンダヘッド部20の上面20aに形成した貫通孔である。
排気バルブヘッド44bは、排気バルブ孔42を閉鎖可能な形状(円形)に形成する。また、排気バルブヘッド44bは、排気バルブステム44aの他方の端部に取り付けて、燃焼室22内に配置する。これにより、排気バルブスプリング44cを伸長させて、排気バルブヘッド44bを燃焼室22側から排気バルブ孔42に接触させると、排気バルブヘッド44bが排気通路40を閉鎖する。
上述したように、第一実施形態では、排気バルブ孔42の内径EXHvdiを、吸気バルブ孔32の内径INTvdiよりも大きくする。したがって、第一実施形態では、排気バルブヘッド44bの外径(排気バルブ孔42と接触する部分の外径)を、吸気バルブヘッド34bの外径(吸気バルブ孔32と接触する部分の外径)よりも大きくする。すなわち、排気バルブヘッド44bの質量を、吸気バルブヘッド34bの質量よりも大きくする。
排気側カムシャフト48は、排気側シャフト部48aと、複数の排気側カム48bを備える。
第一実施形態では、排気側カムシャフト48を、鋳造で形成した場合について説明する。
すなわち、第一実施形態では、排気側シャフト部48aと複数の排気側カム48bとを、鋳造により一体に成形して、排気側カムシャフト48を形成する。
排気側シャフト部48aは、円柱状の部材である。また、排気側シャフト部48aは、軸方向を三つのシリンダ12を配列した方向と直交させるとともに、平面視で全排気バルブ孔42と重なる位置に配置する。また、排気側シャフト部48aの両端部は、アウトフレーム部50に形成した貫通孔(図示せず)内に挿通する。
各排気側カム48bは、排気側シャフト部48aの外周面に配置する。また、各排気側カム48bは、それぞれ、平面視で排気バルブ孔42と重なる位置に配置する。また、各排気側カム48bは、排気側シャフト部48aの軸方向から見て、長径及び短径を有する卵形状に形成する。
第一実施形態では、シリンダブロック部10とシリンダヘッド部20で三つの燃焼室22を形成し、各燃焼室22と排気管8とを二つの排気通路40で連通させる。このため、第一実施形態では、排気側カムシャフト48が、六つの排気側カム48bを備える。
排気バルブステム44aの一方の端部を排気側カム48bの長径部分により押圧すると、排気バルブスプリング44cが収縮する。排気バルブスプリング44cが収縮すると、排気バルブヘッド44bは、排気バルブ孔42から離れ、排気通路40を開放する。
以上により、排気バルブ44は、排気側カムシャフト48の回転に応じて変位し、排気通路40を開閉する。
第一実施形態では、一つの燃焼室22と排気管8とを二つの排気通路40で連通させるため、一つの燃焼室22に対し、二つの排気バルブ孔42を設ける。したがって、第一実施形態では、一つの燃焼室22に対し、二つの排気バルブガイド孔46を設ける。また、二つの排気バルブガイド孔46は、三つのシリンダ12を配列した方向に沿って配列する。
ノズル取り付け孔24は、燃焼室22内に燃料噴射ノズル16を挿入する孔である。また、ノズル取り付け孔24は、シリンダヘッド部20の上面20aを貫通する貫通孔で形成する。なお、図4中では、説明のために、燃料噴射ノズル16を、断面で図示していない。
第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、シリンダブロック部10と共に三つの燃焼室22を形成する。このため、シリンダヘッド部20は、三つのノズル取り付け孔24を有する。
また、ノズル取り付け孔24は、以下の条件式(5)が成立する位置に形成する。
INJ‐EXTr>INJ‐INTr … (5)
条件式(5)において、「INJ‐EXTr」は、同一の燃焼室22に対して設けた、ノズル取り付け孔24の中心と排気バルブ孔42の中心との間の距離である。また、条件式(5)において、「INJ‐INTr」は、同一の燃焼室22に対して設けた、ノズル取り付け孔24の中心と吸気バルブ孔32の中心との間の距離である。
したがって、第一実施形態では、ノズル取り付け孔24と排気バルブ孔42との間の距離を、ノズル取り付け孔24と吸気バルブ孔32との間の距離よりも長くする。
燃料噴射ノズル16は、燃料タンク4と連結する。
また、燃料噴射ノズル16は、ECU(Engine Control Unit)等を用いた制御により、燃料タンク4内の燃料(ガソリン等)を、燃焼室22内へ噴射する。
プラグ取り付け孔26は、燃焼室22内に点火プラグ18を挿入する孔である。また、プラグ取り付け孔26は、シリンダヘッド部20の上面20aを貫通して形成する。なお、図4中では、説明のために、点火プラグ18を、断面で図示していない。
第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、シリンダブロック部10と共に三つの燃焼室22を形成する。このため、シリンダヘッド部20は、三つのプラグ取り付け孔26を有する。
また、プラグ取り付け孔26は、以下の条件式(6)が成立する位置に形成する。
SP‐EXTr≧SP‐INTr … (6)
条件式(6)において、「SP‐EXTr」は、同一の燃焼室22に対して設けた、プラグ取り付け孔26の中心と排気バルブ孔42の中心との間の距離である。また、条件式(6)において、「SP‐INTr」は、同一の燃焼室22に対して設けた、プラグ取り付け孔26の中心と吸気バルブ孔32の中心との間の距離である。
したがって、第一実施形態では、プラグ取り付け孔26と排気バルブ孔42との間の距離を、プラグ取り付け孔26と吸気バルブ孔32との間の距離以上の長さとする。
また、プラグ取り付け孔26は、シリンダ12の軸方向から見て、点火プラグ18を挿入する燃焼室22の中央に配置する。
点火プラグ18は、ECU等を用いた制御により、燃焼室22内で火花を発生させる。
アウトフレーム部50は、四枚の板状部材を枠状に組み合わせて形成し、シリンダヘッド部20の上面20aに配置する。また、アウトフレーム部50は、平面視で、シリンダヘッド部20の周囲を取り囲む形状に形成して、シリンダヘッド部20の外枠を形成する。
ここで、シリンダヘッド部20の上面20aは、図6中に示すように、第一領域E1と、第二領域E2に区分する。
第一領域E1は、複数のシリンダ12を配列した方向に沿って、シリンダ12の軸方向から見て燃焼室22と重なる領域である。
第二領域E2は、隣り合う二つの第一領域E1の間の領域である。
第一実施形態では、シリンダヘッド部20が、シリンダブロック部10と共に三つの燃焼室22を形成する。このため、シリンダヘッド部20の上面20aは、三つの第一領域E1と、二つの第二領域E2に区分する。
ヘッド側排気カムフレーム部60は、板状の部材で形成し、シリンダヘッド部20と一体に成形する。第一実施形態では、シリンダヘッド部20に、三つのヘッド側排気カムフレーム部60を成形した場合について説明する。
また、第一実施形態では、各ヘッド側排気カムフレーム部60を、第一領域E1に形成する。
ヘッド側排気カムフレーム部60の厚さ方向は、各シリンダ12を配列した方向と平行に向ける。
また、ヘッド側排気カムフレーム部60の側面は、アウトフレーム部50の内側面と対向させる。
また、ヘッド側排気カムフレーム部60には、ヘッド側排気開口部60aを形成する。
ヘッド側排気開口部60aは、ヘッド側排気カムフレーム部60を厚さ方向に貫通するとともに、ヘッド側排気カムフレーム部60の上面(ロッカーカバー部RCと対向する面)に開口する空隙部である。
また、ヘッド側排気開口部60aは、ヘッド側排気カムフレーム部60を厚さ方向から見て、半円形状に形成する(図7参照)。また、ヘッド側排気カムフレーム部60のうち、半円形状に形成したヘッド側排気開口部60aの円弧部を形成する面は、ロッカーカバー部RCと対向させる。
なお、以降の説明では、ヘッド側排気カムフレーム部60の、半円形状に形成したヘッド側排気開口部60aの円弧部を形成する面を、「ヘッド側排気シャフト支持面」と記載する場合がある。
また、ヘッド側排気シャフト支持面には、作動油通路OPの一方の開口端を開口させる。
作動油通路OPの他方の開口端は、例えば、シリンダブロック部10内で、オイルパンの上部で開口する。したがって、作動油通路OPは、ヘッド側排気シャフト支持面とオイルパンとを連通させる通路を形成する。
ロッカーカバー部RC(ヘッドカバー)は、シリンダヘッド部20に取り付けて、シリンダヘッド部20の上面を覆う。
また、ロッカーカバー部RCは、一つの平板部と、平板部と連続する枠状の壁部を有する。
ロッカーカバー部RCの平板部のうち、シリンダヘッド部20の上面と対向する面は、ロッカーカバー部RCの下面RCaを形成する。
ロッカーカバー部RCの壁部が有する四箇所の内側面は、ロッカーカバー部RCの内壁面RCbを形成する。
ロッカーカバー部RCには、吸気側カムフレーム部52と、カバー側排気カムフレーム部62を形成する。
吸気側カムフレーム部52は、板状の部材で形成し、ロッカーカバー部RCと一体に成形する。
また、第一実施形態では、ロッカーカバー部RCの下面RCaに、二つの吸気側カムフレーム部52を配置した場合について説明する。
第一実施形態では、各吸気側カムフレーム部52を、ロッカーカバー部RCの下面RCaのうち、ロッカーカバー部RCをシリンダヘッド部20に取り付けた状態で、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置する。
吸気側カムフレーム部52の厚さ方向は、各シリンダ12を配列した方向と平行に向ける。
また、吸気側カムフレーム部52の側面は、ロッカーカバー部RCの下面RCa及び内壁面RCbと対向させる。
また、吸気側カムフレーム部52には、吸気側フレーム貫通孔52aを形成する。
吸気側フレーム貫通孔52aは、吸気側カムフレーム部52を厚さ方向に貫通する貫通孔である。
また、吸気側フレーム貫通孔52aは、吸気側シャフト部38aのうち吸気側カム38bを配置していない部分を、回転自在に挿通可能な形状に形成する。これにより、吸気側フレーム貫通孔52aの内壁面は、吸気側カムシャフト38(特に、吸気側シャフト部38a)を回転可能に支持する吸気側カムジャーナル部56を形成する。
第一実施形態では、ロッカーカバー部RCに、二つの吸気側カムフレーム部52を成形した場合について説明する。したがって、第一実施形態では、ロッカーカバー部RCが、二つの吸気側カムジャーナル部56を有する。
また、第一実施形態では、二つの吸気側カムフレーム部52を、ロッカーカバー部RCの下面RCaのうち、ロッカーカバー部RCをシリンダヘッド部20に取り付けた状態で、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置する。
したがって、第一実施形態では、二つの吸気側カムジャーナル部56を、それぞれ、下面RCaのうち、ロッカーカバー部RCをシリンダヘッド部20に取り付けた状態で、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置する。
カバー側排気カムフレーム部62は、板状の部材で形成し、ロッカーカバー部RCと一体に成形する。
また、第一実施形態では、ロッカーカバー部RCの下面RCaに、三つのカバー側排気カムフレーム部62を配置した場合について説明する。
第一実施形態では、各カバー側排気カムフレーム部62を、ロッカーカバー部RCの下面RCaのうち、ロッカーカバー部RCをシリンダヘッド部20に取り付けた状態で、シリンダ12の軸方向から見て、ヘッド側排気カムフレーム部60と重なる位置に配置する。
カバー側排気カムフレーム部62の厚さ方向は、各シリンダ12を配列した方向と平行に向ける。
また、カバー側排気カムフレーム部62の側面は、ロッカーカバー部RCの下面RCa及び内壁面RCbと対向させる。
また、カバー側排気カムフレーム部62は、ロッカーカバー部RCをシリンダヘッド部20に取り付けた状態で、ヘッド側排気カムフレーム部60と面接触する形状に形成する。
すなわち、カバー側排気カムフレーム部62は、ロッカーカバー部RCをシリンダヘッド部20に取り付けた状態で、カバー側排気カムフレーム部62の下面と、ヘッド側排気カムフレーム部60の上面が面接触する形状に形成する。なお、カバー側排気カムフレーム部62の下面は、ヘッド側排気カムフレーム部60と対向する面である。
また、カバー側排気カムフレーム部62には、カバー側排気開口部62aを形成する。
カバー側排気開口部62aは、カバー側排気カムフレーム部62を厚さ方向に貫通するとともに、カバー側排気カムフレーム部62の下面に開口する空隙部である。
また、カバー側排気開口部62aは、カバー側排気カムフレーム部62を厚さ方向から見て、半円形状に形成する(図7参照)。また、カバー側排気カムフレーム部62のうち、半円形状に形成したカバー側排気開口部62aの円弧部を形成する面は、ヘッド側排気シャフト支持面と対向させる。
なお、以降の説明では、カバー側排気カムフレーム部62の、半円形状に形成したカバー側排気開口部62aの円弧部を形成する面を、「カバー側排気シャフト支持面」と記載する場合がある。
また、カバー側排気開口部62aは、カバー側排気カムフレーム部62とヘッド側排気カムフレーム部60を面接触させた状態で、カバー側排気カムフレーム部62を厚さ方向から見て、ヘッド側排気開口部60aと共に円形の空隙部を形成する形状に形成する。すなわち、ヘッド側排気開口部60aとカバー側排気開口部62aは、同じ形状に形成する(図7参照)。
カバー側排気開口部62aとヘッド側排気開口部60aで形成する円形の空隙部は、排気側シャフト部48aのうち、排気側カム48bを配置していない部分を、回転自在に挿通可能な形状に形成する。
これにより、カバー側排気開口部62aとヘッド側排気開口部60aで形成する円形の空隙部は、排気側カムシャフト48の外周面を包囲する。すなわち、カバー側排気カムフレーム部62は、ヘッド側排気カムフレーム部60と共に排気側カムシャフト48の外周面を包囲する。
したがって、カバー側排気カムフレーム部62とヘッド側排気カムフレーム部60は、排気側カムジャーナル部58を含む排気側カムフレーム部54を形成する。
すなわち、第一実施形態では、排気側カムフレーム部54を、ヘッド側排気カムフレーム部60とカバー側排気カムフレーム部62に分割する。
ヘッド側排気カムフレーム部60は、排気側カムフレーム部54のうち、作動油通路OPを含むとともに、排気側カムシャフト48をシリンダヘッド部20側から回転可能に支持する、シリンダヘッド部20側の半分である。
カバー側排気カムフレーム部62は、排気側カムフレーム部54のうち、排気側カムシャフト48をロッカーカバー部RC側から回転可能に支持する、ロッカーカバー部RC側の半分である。
また、カバー側排気開口部62aとヘッド側排気開口部60aで形成する円形の空隙部は、排気側カムフレーム部54を厚さ方向に貫通する貫通孔であり、排気側カムシャフト48の外周面を包囲する排気側フレーム貫通孔54aを形成する。
したがって、排気側フレーム貫通孔54aは、排気側シャフト部48aのうち、排気側カム48bを配置していない部分を、回転自在に挿通可能な形状に形成する。
また、排気側フレーム貫通孔54aの内壁面は、排気側カムシャフト48(特に、排気側シャフト部48a)を回転可能に支持する排気側カムジャーナル部58を形成する。
したがって、ヘッド側排気カムフレーム部60は、排気側カムジャーナル部58と、作動油通路OPを含む。
また、第一実施形態では、各ヘッド側排気カムフレーム部60を第一領域E1に形成する。
これに加え、各カバー側排気カムフレーム部62を、ロッカーカバー部RCの下面RCaのうち、ロッカーカバー部RCをシリンダヘッド部20に取り付けた状態で、シリンダ12の軸方向から見て、ヘッド側排気カムフレーム部60と重なる位置に配置する。
これにより、第一実施形態では、三つの排気側カムフレーム部54を、それぞれ、シリンダ12の軸方向から見て、第一領域E1と重なる位置に配置する。したがって、第一実施形態では、三つの排気側カムジャーナル部58を、それぞれ、シリンダ12の軸方向から見て、第一領域E1と重なる位置に配置する。
また、第一実施形態では、二つの吸気側カムジャーナル部56で吸気側カムシャフト38を回転可能に支持し、三つの排気側カムジャーナル部58で排気側カムシャフト48を回転可能に支持する。すなわち、第一実施形態では、吸気側カムジャーナル部56よりも多くの排気側カムジャーナル部58で、排気側カムシャフト48を回転可能に支持する。
(吸気側カムフレーム部52の位置について)
図1から図7を参照して、吸気側カムフレーム部52を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置した理由について説明する。
ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、吸気側カムフレーム部52を、シリンダヘッド部20の上面20aのうち、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間に配置する。すなわち、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、吸気側カムフレーム部52を、シリンダ12の軸方向から見て、第一領域E1と重なる位置に配置する。
なお、ヘッドブロック別体化構造は、シリンダヘッド部20とシリンダブロック部10とを個々に鋳造する。そして、シリンダヘッド部20とシリンダブロック部10とを、シリンダヘッドボルトによって互いに締結した構造である。また、図2中には、説明のために、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関でシリンダヘッドボルトの仮想的な取り付け位置を、符号「VSP」を付して示す。
ヘッドブロック別体化構造の内燃機関で、吸気側カムフレーム部52を、シリンダヘッド部20の上面20aのうち、第一領域E1に配置する理由は、以下の理由である。
ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、シリンダヘッドボルトを取り付ける位置が、内燃機関に要求される強度等に応じて、シリンダヘッド部20の上面20aのうち、隣り合う燃焼室22に対してそれぞれ設けた吸気バルブ孔32の間となる。
第一実施形態の内燃機関1は、ヘッドブロック一体化構造であり、シリンダヘッドボルトを必要としない。したがって、第一実施形態では、シリンダヘッド部20及びシリンダブロック部10に、シリンダヘッドボルトを挿通する開口部や空間を形成しない。
このため、第一実施形態では、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関でシリンダヘッドボルトを配置する位置に、吸気側カムフレーム部52を配置することが可能である。
(ノズル取り付け孔24の位置について)
図1から図7を参照して、ノズル取り付け孔24を、条件式(5)が成立する位置に形成した理由について説明する。
上述したように、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、吸気側カムフレーム部52を、シリンダヘッド部20の上面20aのうち、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間に配置する。このため、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、ノズル取り付け孔24を、燃焼室22の直上に形成することとなる(直上インジェクション構造)。
これは、燃焼室22よりも吸気管2側には吸気側カムフレーム部52が配置されており、燃料噴射ノズル16を配置する空間を、確保することが困難なためである。同様に、燃焼室22よりも排気管8側には、排気側カムフレーム部54が配置されており、燃料噴射ノズル16を配置する空間を、確保することが困難なためである。
第一実施形態の内燃機関1は、上述したように、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関ではシリンダヘッドボルトを配置する位置に、吸気側カムフレーム部52を配置することが可能である。
これにより、第一実施形態の内燃機関1は、燃焼室22よりも吸気管2側に、燃料噴射ノズル16を配置する空間を確保することが可能となる。したがって、第一実施形態では、ノズル取り付け孔24を、条件式(5)が成立する位置に形成することが可能となる。
(プラグ取り付け孔26の位置について)
図1から図7を参照して、プラグ取り付け孔26を、条件式(6)が成立する位置に形成した理由について説明する。
上述したように、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、ノズル取り付け孔24を、燃焼室22の直上に形成する。このため、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、プラグ取り付け孔26を、燃焼室22よりも排気管8側に形成する。これは、点火プラグ18と燃料噴射ノズル16との干渉を回避するためである。
第一実施形態の内燃機関1は、上述したように、燃焼室22よりも吸気管2側に、燃料噴射ノズル16を配置する空間を確保することが可能となる。したがって、第一実施形態では、プラグ取り付け孔26を、条件式(6)が成立する位置に形成することが可能となる。
(排気バルブ孔42の開口面積、吸気バルブ孔32の開口面積について)
図1から図7を参照して、排気バルブ孔42の開口面積を、吸気バルブ孔32の開口面積よりも大きくした理由について説明する。
上述したように、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、吸気側カムフレーム部52を、シリンダヘッド部20の上面20aのうち、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間に配置する。これに加え、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関では、排気側カムフレーム部54を、シリンダヘッド部20の上面20aのうち、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの排気バルブ孔42の間に配置する。
これは、要求される強度等に応じて、シリンダヘッド部20の上面20aのうち、シリンダヘッドボルトを取り付ける位置が、一つの燃焼室22に対して設けた二つ一組の排気バルブ孔42の間となるためである。
第一実施形態の内燃機関1は、上述したように、燃焼室22よりも吸気管2側に、燃料噴射ノズル16を配置する空間を確保することが可能となる。これに加え、プラグ取り付け孔26を、条件式(5)が成立する位置に形成することが可能となる。これにより、第一実施形態では、燃焼室22の排気管8側において、燃焼室22の吸気管2側よりも、空間の余裕を確保することが可能となる。
したがって、第一実施形態では、排気バルブ孔42の開口面積を、吸気バルブ孔32の開口面積よりも大きくすることが可能となる。
(動作)
図1から図7を参照して、第一実施形態の内燃機関1を用いて行なう動作の一例を説明する。
車両の使用時等、内燃機関1の作動時には、吸気管2から吸入した空気と、ノズル取り付け孔24から燃焼室22内へ噴射した燃料とを、燃焼室22内で混合する。そして、燃焼室22内で混合した空気と燃料との混合気に、点火プラグ18が発生させた火花を着火させ、燃焼室22内で混合気を燃焼させる。これにより、混合気の燃焼で発生したエネルギーを駆動装置6へ伝達し、燃焼後の気体を、排気管8を介して外気へ排出する。
第一実施形態では、吸気管2に過給機CHを接続する。このため、車両の加速時等、吸気管2から燃焼室22内へ吸入する空気の量(吸気量)を増加させる場合には、過給機CHにより吸気量を強制的に増加させる。これにより、燃焼室22内へ供給する空気の充填効率を増加させる。
そして、第一実施形態の内燃機関1は、排気バルブ孔42の開口面積が、吸気バルブ孔32の開口面積よりも大きい。
このため、単位時間あたりの、排気バルブ孔42を通過可能な空気(排気)の量を、吸気バルブ孔32を通過可能な空気(吸気)の量よりも多くすることが可能となる。
これにより、過給機CHにより吸気量を増加させた場合であっても、吸気量に対する排気量の比率が低下することを抑制して、過給機CHによる吸気量の増加分を吸収することが可能となる。
したがって、第一実施形態では、内燃機関1に対し、排気効率の低下を抑制して、燃焼効率の低下を抑制することが可能となる。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の内燃機関1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)排気側カムジャーナル部58を含む排気側カムフレーム部54を、シリンダヘッド部20と一体に成形する。これに加え、吸気側カムジャーナル部56を含む吸気側カムフレーム部52を、シリンダヘッド部20の上面を覆うロッカーカバー部RCと一体に成形する。
このため、シリンダヘッド部20が、吸気側カムシャフト38を支持するための構成が必要となる制約を受けない。
その結果、シリンダヘッド部20が受ける制約を緩和させることが可能となるため、シリンダヘッド部20の設計自由度を向上させることが可能な、内燃機関1を提供することが可能となる。
(2)排気側カムフレーム部54を、ヘッド側排気カムフレーム部60とカバー側排気カムフレーム部62に分割する。これに加え、カバー側排気カムフレーム部62をロッカーカバー部RCと一体に成形する。さらに、ヘッド側排気カムフレーム部60にカバー側排気カムフレーム部62を取り付けて、排気側カムシャフト48を回転可能に支持する。
このため、シリンダヘッド部20にロッカーカバー部RCを取り付けていない状態では、ヘッド側排気カムフレーム部60とカバー側排気カムフレーム部62を分割した状態とすることが可能となる。さらに、シリンダヘッド部20にロッカーカバー部RCを取り付けた状態では、ヘッド側排気カムフレーム部60とカバー側排気カムフレーム部62を組み合わせて、排気側カムシャフト48の外周面を包囲する状態とすることが可能となる。
その結果、排気側カムシャフト48の構成を、排気側シャフト部48aと、排気側シャフト部48aの外周面から突出する部分を有する各排気側カム48bとを一体で成形した構成とすることが可能となる。
(3)ヘッド側排気カムフレーム部60が、作動油通路OPを含む。
このため、排気バルブ開閉制御部EVCが排気側カムシャフト48の駆動に用いた作動油を、ヘッド側排気カムフレーム部60の内部と、シリンダヘッド部20の内部を経由して、オイルパンへ移動させることが可能となる。
その結果、排気バルブ開閉制御部EVCが排気側カムシャフト48の駆動に用いた作動油の飛散等を抑制して、作動油の回収効率を向上させることが可能となる。
(4)排気側カムシャフト48を、排気側カムジャーナル部58で回転可能に支持される排気側シャフト部48aと、排気バルブ44を開閉させる複数の排気側カム48bとを鋳造で一体に成形して形成する。
その結果、排気側カムシャフト48の構成を組み立て式とした場合と比較して、排気側カムシャフト48のコストを低減させることが可能となる。なお、組み立て式の排気側カムシャフトとは、排気側シャフト部48aと各排気側カム48bを別体で形成し、排気側シャフト部48aに各排気側カム48bを取り付けて形成した排気側カムシャフトである。
(5)排気バルブ孔42の開口面積を、吸気バルブ孔32の開口面積よりも大きくする。
このため、単位時間あたりの排気量を、単位時間あたりの吸気量よりも多くすることが可能である。
その結果、過給機CHにより吸気量を増加させた場合であっても、吸気量に対する排気量の比率が低下することを抑制して、過給機CHによる吸気量の増加分を吸収することが可能となる。
これにより、内燃機関1に対し、排気効率の低下を抑制して、燃焼効率の低下を抑制することが可能となる。このため、内燃機関1が発生させるトルクと出力を向上させることが可能となる。
(6)ピストン14のストロークStを、シリンダ12のボア径BID以上とする。
その結果、排気量が同一であり、ストロークStがボア径BID未満であるシリンダ12を備える内燃機関1と比較して、ピストン14の高速化を保持することが可能となるとともに、排気効率を向上させることが可能となる。
(7)ノズル取り付け孔24と排気バルブ孔42との間の距離INJ‐EXTrを、ノズル取り付け孔24と吸気バルブ孔32との間の距離INJ‐INTrよりも長くする。
このため、ノズル取り付け孔24の位置を、内燃機関1の排気側よりも吸気側に寄せることが可能となる。これにより、燃料噴射ノズル16を、排気側よりも温度の低い吸気側に配置することが可能となる。
その結果、燃料噴射ノズル16に発生するデポジット(カーボンデポジット)を低減させることが可能となる。
(8)プラグ取り付け孔26と排気バルブ孔42との間の距離SP‐EXTrを、プラグ取り付け孔26と吸気バルブ孔32との間の距離SP‐INTr以上の長さとする。
その結果、プラグ取り付け孔26の位置を、内燃機関1の排気側と吸気側との間で、吸気側に寄せた位置とすることが可能となる。すなわち、点火プラグ18を配置する位置の設計自由度が向上している。
(9)プラグ取り付け孔26を、燃焼室22の中央に配置する。
このため、点火プラグ18が発生させる火花を、燃焼室22の中央で発生させることが可能となる。これにより、燃焼室22内における混合気の燃焼性能を向上させることが可能となる。
その結果、内燃機関1が発生させるトルクと出力を向上させることが可能となる。
(10)一つの燃焼室22に開口した複数の排気バルブ孔42の開口面積の合計値を、一つの燃焼室22に開口した複数の吸気バルブ孔32の開口面積の合計値よりも大きくする。
このため、過給機CHにより吸気量を増加させた場合であっても、吸気量に対する排気量の比率が低下することを抑制して、過給機CHによる吸気量の増加分を吸収することが可能となる。
その結果、内燃機関1に対し、排気効率の低下を抑制して、燃焼効率の低下を抑制することが可能となる。このため、内燃機関1が発生させるトルクと出力を向上させることが可能となる。
(11)シリンダブロック部10に、ピストン14のストローク方向を平行に配列した複数のシリンダ12を形成する。また、一体に鋳造したシリンダヘッド部20とシリンダブロック部10で、ピストン14のストローク方向を平行に向けて配列した複数の燃焼室22を形成する。
さらに、シリンダヘッド部20の上面20aを、複数のシリンダ12を配列した方向に沿って、シリンダ12の軸方向から見て燃焼室22と重なる第一領域E1と、隣り合う二つの第一領域E1の間の第二領域E2に区分する。これに加え、吸気側カムジャーナル部56を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置する。
このため、吸気側カムフレーム部52の間の距離を増加させずに、吸気側カムジャーナル部56の位置を、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間から変位させることが可能となる。
その結果、例えば、ノズル取り付け孔24やプラグ取り付け孔26のレイアウト、排気バルブ孔42や吸気バルブ孔32の形状・寸法等、シリンダヘッド部20の設計自由度を向上させることが可能となる。
また、吸気側カムジャーナル部56を配置する位置が、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関でシリンダヘッドボルトを取り付ける位置による影響を受けない。
これにより、シリンダヘッド部20及びシリンダブロック部10の設計自由度を向上させることが可能となるため、内燃機関1の設計自由度を向上させることが可能となる。
(12)吸気側カムジャーナル部56を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置する。
このため、吸気側カムフレーム部52の間の距離を増加させずに、吸気側カムジャーナル部56の位置を、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間から変位させることが可能となる。
その結果、吸気側カムフレーム部52の間の距離を増加させることにより、吸気側カムジャーナル部56の位置を変位させた構成の内燃機関1と比較して、内燃機関1の大型化及び重量増加を抑制することが可能となる。
(13)吸気側カムジャーナル部56を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置する。
このため、吸気側カムジャーナル部56を、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間に配置した場合と比較して、吸気側カムフレーム部52とプラグ取り付け孔26との間の距離を増加させることが可能となる。
その結果、吸気側カムジャーナル部56を、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間に配置した場合と比較して、点火プラグ18が発生させる熱の影響による、吸気側カムジャーナル部56の変形を抑制することが可能となる。
(14)排気バルブヘッド44bの質量を、吸気バルブヘッド34bの質量よりも大きくする。これに加え、吸気側カムジャーナル部56よりも多くの排気側カムジャーナル部58で、排気側カムシャフト48を回転可能に支持する。
このため、吸気バルブ34よりも質量の大きい排気バルブ44を回転に応じて変位させる排気側カムシャフト48を、吸気側カムジャーナル部56よりも多くの排気側カムジャーナル部58で、排気側カムシャフト48を回転可能に支持することが可能となる。
その結果、吸気側カムシャフト38よりも強度が要求される排気側カムシャフト48を、吸気側カムジャーナル部56よりも多くの排気側カムジャーナル部58で支持するため、排気側カムジャーナル部58に加わる負荷を分散させることが可能となる。これにより、排気側カムフレーム部54の耐久性を増加させることが可能となる。また、排気側カムシャフト48を支持する安定性を向上させることが可能となる。
(変形例)
(1)第一実施形態では、シリンダヘッド部20と一体に成形したヘッド側排気カムフレーム部60に、ロッカーカバー部RCと一体に成形したカバー側排気カムフレーム部62を取り付けて、排気側カムフレーム部54を形成したが、これに限定するものではない。
すなわち、図8中に示すように、ロッカーカバー部RCと別体で形成したカバー側排気カムフレーム部62を、ヘッド側排気カムフレーム部60に取り付けて、排気側カムフレーム部54を形成してもよい。
この場合、ヘッド側排気カムフレーム部60とカバー側排気カムフレーム部62を分割した状態から、ヘッド側排気カムフレーム部60にカバー側排気カムフレーム部62を取り付けて、排気側カムシャフト48の外周面を包囲する状態とすることが可能となる。
その結果、排気側カムシャフト48の構成を、排気側シャフト部48aと、排気側シャフト部48aの外周面から突出する部分を有する各排気側カム48bとを一体で成形した構成とすることが可能となる。
(2)第一実施形態では、シリンダヘッド部20と一体に成形したヘッド側排気カムフレーム部60に、ロッカーカバー部RCと一体に成形したカバー側排気カムフレーム部62を取り付けて、排気側カムフレーム部54を形成したが、これに限定するものではない。
すなわち、図9中に示すように、カバー側排気カムフレーム部62を、ヘッド側排気カムフレーム部60と一体に成形してもよい。すなわち、排気カムフレーム部54を、シリンダヘッド部20と一体に成形してもよい。
この場合、ヘッド側排気カムフレーム部60とカバー側排気カムフレーム部62を分割した構成と比較して、排気側カムフレーム部54を形成する工程の省略が可能となるため、製造工程の簡略化が可能となる。
これに加え、ヘッド側排気カムフレーム部60とカバー側排気カムフレーム部62を組み合わせる構成(ボルトやボルト孔等)を省略することが可能となるため、構成の簡略化が可能となる。
(3)第一実施形態では、吸気側カムジャーナル部56を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置したが、これに限定するものではない。
すなわち、図10中に示すように、排気側カムジャーナル部58を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置してもよい。
この場合、排気側カムフレーム部54の間の距離を増加させずに、排気側カムジャーナル部58の位置を、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの排気バルブ孔42の間から変位させることが可能となる。
これにより、例えば、ノズル取り付け孔24やプラグ取り付け孔26のレイアウト、排気バルブ孔42や吸気バルブ孔32の形状・寸法等、シリンダヘッド部20の設計自由度を向上させることが可能となる。
したがって、本発明では、排気側カムジャーナル部58を配置する位置が、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関でシリンダヘッドボルトを取り付ける位置による影響を受けない。
これにより、シリンダヘッド部20及びシリンダブロック部10の設計自由度を向上させることが可能となるため、内燃機関1の設計自由度を向上させることが可能となる。
(4)第一実施形態では、吸気側カムジャーナル部56を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置したが、これに限定するものではない。
すなわち、図11中に示すように、吸気側カムジャーナル部56及び排気側カムジャーナル部58を、シリンダ12の軸方向から見て、第二領域E2と重なる位置に配置してもよい。
この場合、吸気側カムフレーム部52の間の距離を増加させずに、吸気側カムジャーナル部56の位置を、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの吸気バルブ孔32の間から変位させることが可能となる。これに加え、排気側カムフレーム部54の間の距離を増加させずに、排気側カムジャーナル部58の位置を、シリンダ12の軸方向から見て、一つの燃焼室22に対して設けた二つの排気バルブ孔42の間から変位させることが可能となる。
これにより、例えば、ノズル取り付け孔24やプラグ取り付け孔26のレイアウト、排気バルブ孔42や吸気バルブ孔32の形状・寸法等、シリンダヘッド部20の設計自由度を向上させることが可能となる。
したがって、本発明では、吸気側カムジャーナル部56及び排気側カムジャーナル部58を配置する位置が、ヘッドブロック別体化構造の内燃機関でシリンダヘッドボルトを取り付ける位置による影響を受けない。
これにより、シリンダヘッド部20及びシリンダブロック部10の設計自由度を向上させることが可能となるため、内燃機関1の設計自由度を向上させることが可能となる。
(5)第一実施形態では、内燃機関1の構成を、点火プラグ18が発生させる火花を燃焼室22内の混合気に着火させる構成(ガソリンエンジン)としたが、これに限定するものではない。
すなわち、内燃機関1の構成を、点火プラグ18を用いずに、燃焼室22内の混合気に着火させる構成(ディーゼルエンジン)としてもよい。この場合、例えば、図12中に示すように、シリンダヘッド部20がプラグ取り付け孔を有していない構成とする。
(6)第一実施形態では、内燃機関1の構成を、直列3気筒の内燃機関(直列3気筒エンジン)としたが、これに限定するものではない。
すなわち、内燃機関1を、V型の内燃機関(V型エンジン)や、水平対向型の内燃機関(水平対向エンジン)としてもよい。
(7)第一実施形態では、内燃機関1の構成を、シリンダブロック部10に複数のシリンダ12を形成し、シリンダヘッド部20とシリンダブロック部10で複数の燃焼室22を形成する構成としたが、これに限定するものではない。
すなわち、内燃機関1の構成を、例えば、図13中に示すように、シリンダブロック部10にシリンダ12を一つのみ形成し、シリンダヘッド部20とシリンダブロック部10で燃焼室22を一つのみ形成する構成(単気筒エンジン)としてもよい。
(8)第一実施形態では、内燃機関1の構成を、ヘッドブロック一体化構造としたが、これに限定するものではない。
すなわち、内燃機関1の構成を、ヘッドブロック別体化構造としてもよい。
(9)第一実施形態では、吸気管2の構成を、過給機CHを接続した構成としたが、これに限定するものではない。
すなわち、吸気管2の構成を、過給機を接続しない構成(自然吸気:Natural Aspiration、Normal Aspiration)としてもよい。
1…内燃機関、2…吸気装置、4…燃料タンク、6…駆動装置、8…排気装置、10…シリンダブロック部、12…シリンダ、14…ピストン、16…燃料噴射ノズル、18…点火プラグ、20…シリンダヘッド部、20a…シリンダヘッド部の上面、22…燃焼室、24…ノズル取り付け孔、26…プラグ取り付け孔、30…吸気通路、32…吸気バルブ孔、34…吸気バルブ、34a…吸気バルブステム、34b…吸気バルブヘッド、34c…吸気バルブスプリング、36…吸気バルブガイド孔、38…吸気側カムシャフト、38a…吸気側シャフト部、38b…吸気側カム、40…排気通路、42…排気バルブ孔、44…排気バルブ、44a…排気バルブステム、44b…排気バルブヘッド、44c…排気バルブスプリング、46…排気バルブガイド孔、48…排気側カムシャフト、48a…排気側シャフト部、48b…排気側カム、50…アウトフレーム部、52…吸気側カムフレーム部、52a…吸気側フレーム貫通孔、54…排気側カムフレーム部、54a…排気側フレーム貫通孔、56…吸気側カムジャーナル部、58…排気側カムジャーナル部、60…ヘッド側排気カムフレーム部、60a…ヘッド側排気開口部、62…カバー側排気カムフレーム部、62a…カバー側排気開口部、CH…過給機、EVC…排気バルブ開閉制御部、RC…ロッカーカバー部、RCa…ロッカーカバー部RCの下面、RCb…ロッカーカバー部RCの内壁面、St…ピストンのストローク、BID…シリンダのボア径、EXHvdi…排気バルブ孔の内径、INTvdi…吸気バルブ孔の内径、INJ‐EXTr…ノズル取り付け孔の中心と排気バルブ孔の中心との間の距離、INJ‐INTr…ノズル取り付け孔の中心と吸気バルブ孔の中心との間の距離、SP‐EXTr…プラグ取り付け孔の中心と排気バルブ孔の中心との間の距離、SP‐INTr…プラグ取り付け孔の中心と吸気バルブ孔の中心との間の距離、E1…第一領域、E2…第二領域、OP…作動油通路、VSP…シリンダヘッドボルトの仮想的な取り付け位置

Claims (8)

  1. シリンダを形成したシリンダブロック部と、前記シリンダブロック部と共に燃焼室を形成するシリンダヘッド部と、前記シリンダヘッド部の上面を覆うロッカーカバー部と、を備え、
    前記シリンダヘッド部は、吸気管と前記燃焼室とを連通させる吸気通路と、排気管と前記燃焼室とを連通させる排気通路と、を有し、
    前記排気通路を開閉する排気バルブを変位させる排気側カムシャフトを回転可能に支持する排気側カムジャーナル部を含む排気側カムフレーム部を、前記シリンダヘッド部と一体に成形し、且つ前記排気側カムシャフトを前記シリンダヘッド部側から回転可能に支持するシリンダヘッド部側の半分と、前記排気側カムシャフトを前記ロッカーカバー部側から回転可能に支持するロッカーカバー部側の半分と、に分割し、
    前記吸気通路を開閉する吸気バルブを変位させる吸気側カムシャフトを回転可能に支持する吸気側カムジャーナル部を含む吸気側カムフレーム部を、前記ロッカーカバー部と一体に成形し、
    前記排気側カムジャーナル部の数は、前記吸気側カムジャーナル部の数よりも多く、
    前記吸気側カムフレーム部は、前記シリンダヘッド部側の半分と、前記ロッカーカバー部側の半分と、が一体に形成されていることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記シリンダヘッド部側の半分を、前記シリンダヘッド部と一体に成形し、
    前記ロッカーカバー部側の半分を、前記ロッカーカバー部と一体に成形したことを特徴とする請求項1に記載した内燃機関。
  3. 前記シリンダヘッド部側の半分を、前記シリンダヘッド部と一体に成形し、
    前記ロッカーカバー部側の半分を、前記ロッカーカバー部と別体で成形し、
    前記シリンダヘッド部側の半分に前記ロッカーカバー部側の半分を取り付けて、前記排気側カムシャフトを回転可能に支持することを特徴とする請求項1に記載した内燃機関。
  4. 前記排気バルブの開閉タイミングを制御する排気バルブ開閉制御部をさらに備え、
    前記排気バルブ開閉制御部は、前記排気バルブを変位させる排気側カムシャフトを作動油の油圧で駆動させて前記開閉タイミングを制御し、
    前記シリンダヘッド部側の半分は、前記作動油の移動通路である作動油通路を含むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載した内燃機関。
  5. 前記排気側カムシャフトを、前記排気側カムジャーナル部で回転可能に支持される排気側シャフト部と、前記排気バルブを開閉させる排気側カムと、を一体に成形して形成したことを特徴とする請求項2から請求項4のうちいずれか1項に記載した内燃機関。
  6. 前記シリンダブロック部に複数の前記シリンダを形成し、
    前記シリンダブロック部と前記シリンダヘッド部とで複数の前記燃焼室を形成し、
    前記シリンダヘッド部は、さらに、前記燃焼室内に燃料噴射ノズルを挿入するノズル取り付け孔を有し、
    前記シリンダヘッド部の上面を、前記複数のシリンダを配列した方向に沿って、前記シリンダの軸方向から見て、前記燃焼室と重なる領域である第一領域と、隣り合う二つの前記第一領域の間の領域である第二領域と、に区分し、
    前記吸気側カムジャーナル部を、前記シリンダの軸方向から見て、前記第二領域と重なる位置に配置し、
    前記排気側カムジャーナル部を、前記シリンダの軸方向から見て、前記第一領域と重なる位置に配置し、
    前記ノズル取り付け孔と前記燃焼室に開口した前記排気通路の開口部である排気バルブ孔との間の距離を、前記ノズル取り付け孔と前記燃焼室に開口した前記吸気通路の開口部である吸気バルブ孔との間の距離よりも長くしたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載した内燃機関。
  7. 前記シリンダブロック部に複数の前記シリンダを形成し、
    前記シリンダブロック部と前記シリンダヘッド部とで複数の前記燃焼室を形成し、
    前記シリンダヘッド部は、さらに、前記燃焼室内に点火プラグを挿入するプラグ取り付け孔を有し、
    前記シリンダヘッド部の上面を、前記複数のシリンダを配列した方向に沿って、前記シリンダの軸方向から見て、前記燃焼室と重なる領域である第一領域と、隣り合う二つの前記第一領域の間の領域である第二領域と、に区分し、
    前記吸気側カムジャーナル部を、前記シリンダの軸方向から見て、前記第二領域と重なる位置に配置し、
    前記排気側カムジャーナル部を、前記シリンダの軸方向から見て、前記第一領域と重なる位置に配置し、
    前記プラグ取り付け孔と前記燃焼室に開口した前記排気通路の開口部である排気バルブ孔との間の距離を、前記プラグ取り付け孔と前記燃焼室に開口した前記吸気通路の開口部である吸気バルブ孔との間の距離以上の長さとしたことを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載した内燃機関。
  8. 前記シリンダヘッド部は、さらに、前記燃焼室内に燃料噴射ノズルを挿入するノズル取り付け孔を有し、
    前記吸気バルブは、前記ノズル取り付け孔と前記燃焼室に開口した前記吸気通路の開口部である吸気バルブ孔を閉鎖可能な吸気バルブヘッドを備え、
    前記排気バルブは、前記ノズル取り付け孔と前記燃焼室に開口した前記排気通路の開口部である排気バルブ孔を閉鎖可能な排気バルブヘッドを備え、
    前記排気バルブヘッドの質量は、前記吸気バルブヘッドの質量よりも大きく、
    前記燃焼室に開口した前記排気通路の開口部である排気バルブ孔の開口面積を、前記燃焼室に開口した前記吸気通路の開口部である吸気バルブ孔の開口面積よりも大きくしたことを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載した内燃機関。
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