JP2007162609A - 内燃機関の油路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧式の可変バルブタイミング機構30とオイルコントロールバルブ40とを連通連結する連通油路60,70を有する内燃機関の油路構造において、連通油路60,70での油圧変動が原因となる振動、騒音の発生を抑制または防止する。
【解決手段】可変バルブタイミング機構30の各油圧室35,36とオイルコントロールバルブ40とを連通連結する連通油路60,70の一部が、シリンダヘッドカバー1を利用して構成されている。この連通油路60,70には、油圧変動を減衰する手段63,73が設けられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、油圧式の可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとを連通連結する連通油路を有する内燃機関の油路構造に関する。
内燃機関には、吸気カムシャフトおよび排気カムシャフトの少なくともいずれか一方のバルブタイミングを可変とする油圧式の可変バルブタイミング機構が搭載されたものがある(例えば特許文献1参照。)。
この可変バルブタイミング機構は、カムシャフトの一端側に設けられていて、この可変バルブタイミング機構の進角側油圧室と遅角側油圧室とに供給する油圧をオイルコントロールバルブによって制御することによってバルブタイミングを変更するように構成されている。
一般的に、内燃機関では、底部に設けられるオイルパン(オイル貯留部)内のオイルをオイルポンプで汲み上げて、シリンダブロック側とシリンダヘッド側との二系統に分けて供給するような油供給路が設けられている。なお、シリンダブロック内部やシリンダヘッド内部を潤滑したオイルは、オイルパンに戻されるので、内燃機関内で閉ループのオイル循環が行われる。
シリンダブロックには、メインギャラリーと呼ばれる油供給路が設けられており、このメインギャラリーからクランクジャーナルやオイルジェット等にオイルがそれぞれ供給される。一方、シリンダヘッド内に供給されるオイルは、シリンダヘッド内の動弁機構や上記可変バルブタイミング機構等へ供給される。
特開平5−86913号公報
上記従来例では、オイルコントロールバルブから可変バルブタイミング機構への油圧供給に伴う可変バルブタイミング機構からの油圧反力によって油が逆流する現象が発生することがあり、可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとを連通連結する連通油路内において油圧変動が発生することがある。
本願発明者は、上記のような油圧変動の発生原因を鋭意研究することにより、例えばカムシャフトのカムノーズでバルブを押し下げて全開状態にしてから閉側に移行するときに発生しやすいことを知見した。
ところで、上記連通油路は、可変バルブタイミング機構やオイルコントロールバルブの配置関係により、例えばシリンダヘッドカバーの内壁面を利用して形成することがあり、このシリンダヘッドカバーを軽量化のために薄肉に形成していると、前記連通油路内の油圧変動によってシリンダヘッドカバーが撓みやすくなって、振動や騒音を発生することがある。ここに改良の余地がある。
本発明は、内燃機関の油圧式可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとを連通連結する連通油路を有する内燃機関の油路構造において、連通油路における油圧変動が原因となる振動、騒音の発生を抑制または防止することを目的としている。
本発明は、吸気側カムシャフトおよび排気側カムシャフトの少なくともいずれか一方とクランクシャフトとの位相を変更するための油圧式の可変バルブタイミング機構と、この可変バルブタイミング機構の進角側油圧室と遅角側油圧室とに供給する油圧を制御するオイルコントロールバルブとを有する内燃機関の油路構造であって、前記可変バルブタイミング機構の各油圧室とオイルコントロールバルブとを連通連結する連通油路の一部が、シリンダヘッドカバーを利用して構成されており、この連通油路に、油圧変動を減衰する手段が設けられていることを特徴としている。
このようにオイルコントロールバルブと可変バルブタイミング機構とを連通連結する連通油路の場合、オイルコントロールバルブから可変バルブタイミング機構に油圧を供給することに伴う可変バルブタイミング機構からの油圧反力によって、前記連通油路内の油圧が変動しうるが、本発明の上記構成では、前記連通油路に設けた油圧変動減衰手段でもって前記油圧反力により前記連通油路内の油圧上昇を減衰することが可能になる。
これにより、連通油路内での油圧変動が原因となってシリンダヘッドカバーが撓むことが抑制または防止されることになるから、振動や騒音の発生が抑制または防止されることになる。
ところで、前記連通油路の一部分についてシリンダヘッドカバーの内壁面を利用して構成している場合、例えば前記連通油路を肉厚内に貫通する孔とせずに、例えば溝としてその開口を閉塞することで作ることが可能になる。
これによれば、シリンダヘッドカバーを成形する際に、前記連通油路を構成するための溝を型からの転写で簡単に形成することが可能となり、例えばドリルで孔をあけるような場合に比べて製造が簡単になるうえ、連通油路の断面形状や内径寸法の自由度が向上するようになる。
好ましくは、前記油圧変動減衰手段は、前記連通油路に設けられる拡張室とされる。
このように拡張室からなる油圧変動減衰手段によれば、前記可変バルブタイミング機構側からの油圧反力でもって前記連通油路内の油圧が上昇することを効果的に減衰することが可能になる。しかも、前記拡張室は、連通油路の一部分の容積を拡大するだけで構成することが可能であるから、構成部品が少なくて済む等、設備コストを低減するうえで有利となる。
好ましくは、前記油圧変動減衰手段は、前記連通油路の途中に設けられるエアダンパとされる。
このようにエアダンパからなる油圧変動減衰手段によれば、前記可変バルブタイミング機構側からの油圧反力でもって前記連通油路内の油圧が上昇することを効果的に減衰することが可能になる。しかも、前記エアダンパは、連通油路の一部分にエア溜まりのような空間を付設するだけで構成することが可能であるから、構成部品が少なくて済む等、設備コストを低減するうえで有利となる。
好ましくは、前記可変バルブタイミング機構の各油圧室と前記オイルコントロールバルブとが、シリンダ長手方向の上下に離隔配置されており、前記連通油路は、前記オイルコントロールバルブから前記カムシャフトの外周面に至るまで一ケ所以上屈曲した状態で設けられる上流部と、この上流部から前記カムシャフト内部を経て前記可変バルブタイミング機構の各油圧室に連通連結される下流部とを有し、前記油圧変動減衰手段は、前記上流部に設けられている。
ここでは、可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとの配置関係、連通油路の構成ならびに油圧変動減衰手段の配置を特定している。要するに、連通油路の上流部が屈曲していることで可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとがシリンダ長手方向の上下で左右にオフセット配置された状態になっていることを示している。
このように屈曲した連通油路の場合、可変バルブタイミング機構からの油圧反力によって連通油路の一部を構成するシリンダヘッドカバーが撓みやすくなるのであるが、本発明のように油圧変動減衰手段を備えていれば、前記油圧反力が原因となる油圧変動を減衰することが可能になる。
好ましくは、前記可変バルブタイミング機構の各油圧室と前記オイルコントロールバルブとが、シリンダ長手方向の上下に離隔配置されており、前記連通油路は、前記オイルコントロールバルブから前記カムシャフトの外周面に至るまでシリンダ長手方向と平行に一直線状に延びた状態で設けられる上流部と、この上流部から前記カムシャフト内部を経て前記可変バルブタイミング機構の各油圧室に連通連結される下流部とを有し、前記油圧変動減衰手段は、前記上流部に設けられている。
ここでは、可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとの配置関係、連通油路の構成ならびに油圧変動減衰手段の配置を特定している。要するに、連通油路の上流部が一直線になっていることで可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとがシリンダ長手方向の上下で対向配置された状態になっていることを示している。
本発明によれば、可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとを連通連結する連通油路における油圧変動を抑制または防止して、振動、騒音の発生を抑制または防止することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1から図8に本発明の一実施形態を示している。
本発明に係る内燃機関の油路構造の説明に先立ち、当該油路構造の適用対象となる内燃機関を図3に示して説明する。
図3には、自動車等の車両に搭載される内燃機関(エンジンともいう)の概略構成を示している。ここでの内燃機関は、例えばDOHC型直噴式四気筒ガソリンエンジンとされるが、図3には説明の都合上、一気筒のみを示している。
図3に示す内燃機関は、シリンダヘッド2とシリンダブロック3とピストン4とで区画する燃焼室5に、吸入系および吸気ポート2aから導入される空気と燃料噴射弁6から直接的に噴射される燃料とからなる所定割合の混合気を、点火プラグ7で点火して燃焼させることにより、ピストン4からコネクティングロッド8を介してクランクシャフト9を回転させるようにしており、燃焼後の排気ガスを排気ポート2bから排気系へ排出させるようになっている。
シリンダヘッド2には、吸気ポート2aを開閉する吸気弁10と、排気ポート2bを開閉する排気弁11とがそれぞれ配置されているとともに、吸気弁10をリフトさせる吸気側カムシャフト12および排気弁11をリフトさせる排気側カムシャフト13が搭載されている。
なお、上述した吸気弁10、排気弁11、吸気側カムシャフト12、排気側カムシャフト13等について、動弁機構20と言い、動弁機構20は、シリンダヘッドカバー1で外部から隠蔽されている。この動弁機構20は、内燃機関の形式によってロッカアームやラッシュアジャスタ等も含まれる。
吸気側カムシャフト12および排気側カムシャフト13は、図4に示すように、クランクシャフト9によりタイミングチェーン(あるいはタイミングベルト)21を介して回転駆動される。
タイミングチェーン21は、吸気側カムシャフト12の軸方向一端に付設されるタイミングギア22と、排気側カムシャフト13の軸方向一端に設けられているタイミングギア23と、クランクシャフト9の軸方向一端側に設けられているタイミングギア24とに巻き掛けられている。このタイミングチェーン21の張力は、チェーンテンショナ25によって自動的に調整されるようになっている。
これらタイミングチェーン21、三つのタイミングギア22〜24が、クランクシャフト9から各カムシャフト12,13への動力伝達系を構成している。これらタイミングチェーン21、タイミングギア22〜24、ならびに可変バルブタイミング機構30等は、一般的に、シリンダブロック3の前壁外側に配置され、シリンダブロック3の前壁に取り付けられるタイミングチェーンカバー(図示省略)でもって隠蔽保護されるようになっている。
この実施形態では、吸気側カムシャフト12のみに油圧式の可変バルブタイミング機構(VVT)30が付設されている。
この可変バルブタイミング機構30は、必要に応じて吸気側カムシャフト12の位相を連続可変することにより吸気弁10のバルブタイミング(開き、閉じ)を制御するものであり、例えばベーン型アクチュエータからなる。
このベーン型アクチュエータからなる油圧式の可変バルブタイミング機構30は、図5に示すように、吸気側カムシャフト12の軸方向一端側のタイミングギア22と一体回転可能に固定されるハウジング31と、このハウジング31の内部に円周方向で相対的に揺動可能に収納されかつ吸気側カムシャフト12と一体に固定されるベーンロータ32と、ハウジング31の前面にボルト等の締結具34で取り付けられる前蓋33とを備えている。
ハウジング31の内周の円周方向複数箇所(図では四箇所)には、径方向外向きに陥没する凹部31a・・・が設けられており、また、ベーンロータ32の外周の円周方向複数箇所(凹部31aと同数)には、径方向外向きに突出するベーン32a・・・が設けられている。
このハウジング31の各凹部31a内にベーンロータ32の各ベーン32aが円周方向揺動可能に挿入されており、必要に応じて凹部31a内においてベーン32aの円周方向両側に、進角側油圧室35および遅角側油圧室36が確保される。この実施形態では、図6に示すように、進角側油圧室35および遅角側油圧室36を四つずつ計八つとしている。
これらいずれか一方の油圧室35,36内に対する油圧供給を、オイルコントロールバルブ(OCV)40でもって制御することにより、吸気側カムシャフト12を進角側または遅角側に駆動するようになっている。
このオイルコントロールバルブ40は、一般的に公知のように内燃機関の運転状況に応じて制御装置により制御される。
このような内燃機関では、図1および図2に示すように、シリンダブロック3の底部に設けられるオイルパン(オイル貯留部)14内のオイルを、クランクシャフト9で駆動されるオイルポンプ(OP)51で汲み上げてオイルフィルタ(OF)52で濾過してから、二つの油供給路53,54を経てシリンダブロック3側とシリンダヘッド2側とに供給させるようになっている。
なお、シリンダブロック3側に供給された潤滑油は、クランクシャフトジャーナル部の潤滑やオイルジェットによる気筒内の潤滑を行ってから、オイルパン14に戻される。一方、シリンダヘッド2側に供給された潤滑油は、動弁機構20を構成する各部の潤滑に用いられるとともに、オイルコントロールバルブ40を通じて可変バルブタイミング機構30の進角側油圧室35および遅角側油圧室36への油圧供給に用いられてから、オイルパン14に戻される。
このようにオイルパン14内の潤滑油を内燃機関内部で循環して利用するようになっている。
次に、本発明に係る内燃機関の油路構造の特徴部分、つまり可変バルブタイミング機構30とオイルコントロールバルブ40とを連通連結する連通油路60,70について詳細に説明する。
可変バルブタイミング機構30は、吸気用カムシャフト12の一端側に配置されており、オイルコントロールバルブ40は、可変バルブタイミング機構30に対しシリンダ長手方向の上側に離隔配置されている。
オイルコントロールバルブ40の油導入部41には、シリンダヘッド側油供給路54の下流で二又に分岐されている第1分岐路55が連通連結されており、動弁機構20側には、シリンダヘッド側油供給路54の第2分岐路56が連通連結されている。
オイルコントロールバルブ40の二つの油送受部42,43は、可変バルブタイミング機構30の進角側油圧室35,遅角側油圧室36に連通油路60,70を介して個別に連通連結されている。
この連通油路60,70は、図7に示すように、上流部61,71と、下流部62,72とを有している。この上流部61,71には、油圧変動減衰手段63,73として断面形状および容積を局部的に大きくした拡張室が設けられている。
まず、下流部62,72は、可変バルブタイミング機構30の各油圧室35,36から吸気用カムシャフト12の内部を経て軸方向途中の外周面に至るまでの領域に設けられている。
具体的に、下流部62,72は、吸気用カムシャフト12において可変バルブタイミング機構30寄りの一端から軸方向途中まで軸方向に沿って延びてから径方向外向きに屈曲して外周面に開口する貫通孔とされている。このような屈曲形状の貫通孔は、例えばドリルで軸方向と径方向とに穿孔加工することにより、得ることができる。
この下流部62,72の一端側は、図6および図7に示すように、可変バルブタイミング機構30のベーンロータ32の内部に設けられる通孔37,38を介して各油圧室35,36に連通連結されている。
そして、上流部61,71は、オイルコントロールバルブ40の二つの油送受部42,43から吸気用カムシャフト12の外周面に至るまでの領域に設けられている。
具体的に、上流部61,71は、図8に示すように、シリンダヘッドカバー1と、カムキャップ15と、スペーサ16との三つの部品に跨って設けられている。
これら三つの部品に、上流部61,71を構成するための通路をそれぞれ設けているので、以下で詳しく説明する。
まず、カムキャップ15は、シリンダヘッド2上に気筒配列方向に所定間隔おきに設けられる複数の壁部2cの上面にそれぞれ一つずつボルト等で取り付けられることによって、吸気用カムシャフト12のジャーナル部を回転自在に支持するものである。
また、スペーサ16は、各カムキャップ15のうち、可変バルブタイミング機構30にもっとも近い側に位置する一端側のカムキャップ15の上面とシリンダヘッドカバー1の内面との間にのみ介装されている。
この一端側のカムキャップ15には、貫通孔65,75が上面と凹状面とにそれぞれ開口するようにシリンダ長手方向と平行に設けられている。
また、スペーサ16には、貫通孔66,76が上面と下面とにそれぞれ開口するようにシリンダ長手方向と平行に設けられている。この貫通孔66,76は、カムキャップ15の貫通孔65,75に一直線に連通している。
さらに、シリンダヘッドカバー1には、図8に示すように、オイルコントロールバルブ40のシリンダを構成するとともにピストン44が挿入される空隙部1aが設けられており、この空隙部1aに連なるとともに内面に開口するように側面視略三角形状の凹部67,77が設けられている。
この凹部67,77は、スペーサ16の上面で閉塞されることによって作られる空間とされるようになっている。この空間は、スペーサ16の貫通孔66,76と、オイルコントロールバルブ40のシリンダとなる空隙部1aとに連通している。
さらに、一端側のカムキャップ15の凹状部には、半円溝68,78が、シリンダヘッド2の壁部2cの凹状部には、半円溝69,79がそれぞれ設けられている。これらの半円溝68,69の開口は、吸気用カムシャフト12の外周面で閉塞されることによって環状孔を形成している。この環状孔は、吸気用カムシャフト12が回転しても、必ず非回転のカムキャップ15の貫通孔65,75と吸気用カムシャフト12内部の下流部62,72とを連通連結できるようにするために設けられている。
以上、要するに、貫通孔65,75、貫通孔66,77、凹部67,77、半円溝68,69,78,79とで、上流部61,71を構成し、シリンダヘッドカバー1の凹部67,77とスペーサ16とで作る空間を、上述した油圧変動減衰手段63,73としての拡張室としている。
そして、上流部61,71の一部に油圧変動減衰手段63,73を設置するために、上流部61,71においてシリンダヘッドカバー1に設ける部分を、貫通孔とせずに、側面視略三角形の凹部67,77とすることによって、油圧変動を減衰するのに十分な断面積ならびに容積の大きな空間からなる拡張室を確保している。
ここで、可変バルブタイミング機構30の動作について、バルブタイミングを進める場合には、オイルコントロールバルブ40の油送受部42、連通油路60を経て進角側油圧室35に適宜の油圧を供給する。一方、バルブタイミングを遅らせる場合には、オイルコントロールバルブ40の油送受部43、連通油路70を経て遅角側油圧室36に適宜の油圧を供給する。
このように、オイルコントロールバルブ40から可変バルブタイミング機構30への油圧供給に伴い、可変バルブタイミング機構30からオイルコントロールバルブ40へ油圧の反力が作用するが、この油圧反力は連通油路60,70に設けてある油圧変動減衰手段63,73でもって効果的に減衰することができる。
これにより、連通油路60,70における上流部61,71の一部として利用したシリンダヘッドカバー1が撓むことを抑制または防止できるようになるから、振動や騒音の発生を抑制または防止することが可能になる。
しかも、油圧変動減衰手段63,73を上流部61,71の一部として設けているだけなので、構成を簡素に済ませることができ、設備コストの低減に貢献できる。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。
(1)上記実施形態では、可変バルブタイミング機構30を吸気側のみに付設した例を挙げたが、排気側のみに付設したものや、吸気側と排気側との両方にそれぞれ付設したものにも本発明を適用できる。
(2)上記実施形態では、内燃機関として直噴式ガソリンエンジンを例に挙げたが、ディーゼルエンジンやガスエンジン等の希薄燃焼エンジンにも本発明を適用できる。
(3)上記実施形態では、油圧変動減衰手段63,73を拡張室とした例を挙げているが、図9および図10に示すようなエアダンパとすることも可能である。
この場合、連通油路60,70の上流部61,71における貫通孔66,76と凹部67,77の形状が上記実施形態と異なる。
つまり、スペーサ16の貫通孔66,76は、その上端側開口がシリンダ長手方向に対し直交方向に拡げられており、その開口部分がシリンダヘッドカバー1で閉塞される。この貫通孔66,76の上端側開口の一端側に、シリンダヘッドカバー1の凹部67,77が合致するように配置されて互いに連通するようになっている。
また、シリンダヘッドカバー1の凹部67,77は、シリンダ長手方向と平行な円形断面の穴形状とされている。
そして、スペーサ16の貫通孔67,77の上端側開口における他端側には、シリンダ長手方向と平行な円形断面の穴からなる油圧変動減衰手段63,73が設けられている。この穴は、上方が閉塞されていて、内部にエアが溜められることでエアダンパとなる。
このような穴からなる油圧変動減衰手段63,73は、スペーサ16の貫通孔66,76と一直線形状に連なっており、例えば可変バルブタイミング機構30側への油圧供給に伴い反力がオイルコントロールバルブ40側に作用したときに、これをエアダンパからなる油圧変動減衰手段63,73が減衰するようになる。
これにより、連通油路60,70内での油圧変動が抑制または防止されることになるから、シリンダヘッドカバー1が撓むことが防止され、振動や騒音の発生が抑制または防止される結果となる。
(4)上記実施形態では、連通油路60,70の上流部61,71を屈曲した例を挙げているが、図11および図12に示すように、一直線形状とすることも可能である。この場合も、上記実施形態と同様の作用、効果が得られる。
なお、このような上流部61,71に設置する油圧変動減衰手段63,73については、図11に示すような拡張室タイプ、あるいは図12に示すようなエアダンパタイプのいずれを採用してもよい。
本発明に係る内燃機関の油路構造の一実施形態を模式的に示す概念図である。 図1に示す油路構造を立体的に示す斜視図である。 図1に示す油路構造が適用される内燃機関を示す概略構成図である。 図3の内燃機関のクランクシャフトからカムシャフトへの動力伝達系を模式的に示す側面図である。 図1の可変バルブタイミング機構を示す斜視図である。 図5の可変バルブタイミング機構を正面側から見た図である。 図6の(7)−(7)線断面の矢視図で、可変バルブタイミング機構とオイルコントロールバルブとの連通油路を示している。 図7の(8)−(8)線断面の矢視図で、連通油路の上流部を詳しく示す図である。 本発明に係る内燃機関の油路構造の他実施形態で、図2に対応する図である。 図9に示す連通油路の上流部を詳しく示す図である。 本発明に係る内燃機関の油路構造のさらに他実施形態で、図2に対応する図である。 図11に示す実施形態の応用例であり、図2に対応する図である。
符号の説明
1 シリンダヘッドカバー
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
14 オイルパン
20 動弁機構
30 可変バルブタイミング機構
35 進角側油圧室
36 遅角側油圧室
40 オイルコントロールバルブ
51 オイルポンプ
52 オイルフィルタ
53 シリンダブロック側油供給路
54 シリンダヘッド側油供給路
60,70 連通油路
61,71 連通油路の上流部
62,72 連通油路の下流部
63,73 油圧変動減衰手段
65,75 上流部を構成するカムキャップの貫通孔
66,76 上流部を構成するスペーサの貫通孔
67,77 上流部を構成するシリンダヘッドカバーの凹部
68,78 上流部を構成するカムキャップの半円溝
69,79 シリンダヘッドの壁部の半円溝

Claims (5)

  1. 吸気側カムシャフトおよび排気側カムシャフトの少なくともいずれか一方とクランクシャフトとの位相を変更するための油圧式の可変バルブタイミング機構と、この可変バルブタイミング機構の進角側油圧室と遅角側油圧室とに供給する油圧を制御するオイルコントロールバルブとを有する内燃機関の油路構造であって、
    前記可変バルブタイミング機構の各油圧室とオイルコントロールバルブとを連通連結する連通油路の一部が、シリンダヘッドカバーを利用して構成されており、
    この連通油路に、油圧変動を減衰する手段が設けられていることを特徴とする内燃機関の油路構造。
  2. 請求項1において、前記油圧変動減衰手段は、前記連通油路に設けられる拡張室とされることを特徴とする内燃機関の油路構造。
  3. 請求項1において、前記油圧変動減衰手段は、前記連通油路の途中に設けられるエアダンパとされることを特徴とする内燃機関の油路構造。
  4. 請求項1から3のいずれかにおいて、前記可変バルブタイミング機構の各油圧室と前記オイルコントロールバルブとが、シリンダ長手方向の上下に離隔配置されており、
    前記連通油路は、前記オイルコントロールバルブから前記カムシャフトの外周面に至るまで一ケ所以上屈曲した状態で設けられる上流部と、この上流部から前記カムシャフト内部を経て前記可変バルブタイミング機構の各油圧室に連通連結される下流部とを有し、
    前記油圧変動減衰手段は、前記上流部に設けられていることを特徴とする内燃機関の油路構造。
  5. 請求項1から3のいずれかにおいて、前記可変バルブタイミング機構の各油圧室と前記オイルコントロールバルブとが、シリンダ長手方向の上下に離隔配置されており、
    前記連通油路は、前記オイルコントロールバルブから前記カムシャフトの外周面に至るまでシリンダ長手方向と平行に一直線状に延びた状態で設けられる上流部と、この上流部から前記カムシャフト内部を経て前記可変バルブタイミング機構の各油圧室に連通連結される下流部とを有し、
    前記油圧変動減衰手段は、前記上流部に設けられていることを特徴とする内燃機関の油路構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010024982A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Mazda Motor Corp 内燃機関の油路構造
JP2015017510A (ja) * 2013-07-09 2015-01-29 本田技研工業株式会社 内燃機関の油路構造
JP2019132206A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 いすゞ自動車株式会社 エンジンの油圧供給構造

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