JP6560525B2 - 屋根の棟構造 - Google Patents

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Description

本発明は、屋根の棟構造に関する。より詳細には、断熱層を有する屋根の棟構造に関する。
従来、屋根の断熱性を高めるため、野地(下側の野地)の上に断熱材から形成される断熱層を配置し、断熱層の上に通気層を設け、通気層の上にさらに野地(上側の野地)を配置した屋根の下地構造が提案されている(たとえば特許文献1)。このような上下に野地が設けられた構造は、二重野地構造と呼ばれている。二重野地構造は、上下の野地の間に断熱層が配置されることで、建物の外部と内部との間の熱の伝導が抑制され、断熱性が向上する。
特開2013−199797号公報
二重野地構造では、結露対策が十分でない場合など必要に応じて断熱材と野地との間に通気層を形成する。
しかしながら、通気層を形成するための施工は、一般的に、工程数が多くなりやすく、施工が難しくなるおそれがあり、材料コストも高くなる可能性がある。これは、断熱材と野地との間に通気層分の隙間を形成するための垂木や桟木などの部材を余分に使用することが求められ、さらに通気層となる空間を確保しながらその上に野地(上側の野地)を安定に設置することを要するからである。そのため、より簡単に施工でき、結露の防止が可能で、断熱性の高い屋根の下地構造が求められる。特に、屋根の棟部分は、二方向からの屋根面が突き合わされて屋根の傾斜が変化する部分であり、通気が滞らないことが重要である。
本発明の目的は、簡単に施工でき、結露の防止が可能で、断熱性の高い屋根の棟構造を提供することにある。
本発明に係る屋根の棟構造は、下側の野地と、上側の野地と、前記下側の野地と前記上側の野地との間に配置され、前記上側の野地に接する複数の断熱材と、を備え、前記断熱材は、棟で連続し、かつ前記棟の両側に配置され、前記断熱材は、軒棟方向に伸びる通気溝を上面に有し、前記棟における前記上側の野地と前記断熱材との間には、前記棟に沿って伸びて、前記通気溝と連通し、かつ外部に連通する通気路が設けられ、前記棟において隣り合う前記断熱材の前記棟側の端部には、鉛直面と、当該鉛直面と交差する上端面とが形成されており、前記棟において隣り合う一対の前記断熱材は、前記鉛直面同士で面接触し、前記通気路は、前記断熱材の前記上端面と前記上側の野地との間に形成されている。
本発明によれば、簡単に施工でき、結露の防止が可能で、断熱性の高い屋根の棟構造を得ることができる。
屋根の棟構造の第1実施形態を示す断面図である。 屋根の棟構造の第1実施形態を示す斜視図である。 屋根の棟構造の第1比較例を示す断面図である。 屋根の棟構造の第1実施形態の変形例を示す斜視図である。 屋根の棟構造の第2実施形態を示す断面図である。 屋根の棟構造の第2実施形態を示す斜視図である。 屋根の棟構造の第2比較例を示す断面図である。 屋根の棟構造の第2実施形態の変形例を示す斜視図である。
図1及び図2は、屋根の棟構造の第1実施形態を示している。図5及び図6は、屋根の棟構造の第2実施形態を示している。図1及び図5は、棟1が伸びる方向と垂直な方向での断面を示している。図1及び図5では、通気溝41の底部を破線で示し、ルーフィング7を2点破線で示している。図2及び図6は、構造を一部分解し、上側の野地5の一部を除いた様子を示している。
上記形態の屋根の棟構造は、下側の野地2と、上側の野地5と、下側の野地2と上側の野地5との間に配置され、上側の野地5に接する断熱層4とを備えている。断熱層4は、棟1で連続している。断熱層4は、軒棟方向に伸びる通気溝41を上面に有している。棟1における上側の野地5と断熱層4との間に、棟1に沿って伸びて、通気溝41と連通し、かつ外部に連通する通気路6が設けられている。
上記形態の屋根の棟構造は、断熱層4に通気溝41が設けられ、棟1に通気溝41と連通する通気路6が設けられることで、通気溝41を通って流れる湿気を、通気路6を通して外部に逃がすことができる。そのため、屋根内部の水分を除去することができ、結露を防止することができる。また、断熱層4は、棟1において連続するため、棟1で断熱性が低下することが抑制され、屋根の断熱性を向上させることができる。また、断熱層4の上に上側の野地5が配置されており、断熱層4と上側の野地5との間をあけることを要さないため、施工を容易にすることができる。以上により、上記形態によれば、簡単に施工でき、結露の防止が可能で、断熱性の高い屋根の棟構造を得ることができる。
以下、まず、図1及び図2に示す第1実施形態を代表例として屋根の棟構造を説明し、その後、第2実施形態及び変形例を説明する。しかしながら、屋根の棟構造は、これらの形態に限定されるものではない。以下、便宜上、下側の野地2を下野地2ともいい、上側の野地5を上野地5ともいう。
なお、以下の説明において、図1及び図5における棟の「左右」を説明の便宜上、位置関係を分かりやすくするために用いる。同種の部材の位置関係においては、棟を中心として「左右」が用いられる。この位置関係は便宜上のものであるため、「左の」を「第1の」とし、「右の」を「第2の」として置き換えてもよい。
(第1実施形態)
下側の野地2(下野地2)は、複数の野地板2aから形成され得る。棟1においては、棟1の左側と右側に、それぞれ野地板2aが配置される。屋根の傾斜面においては、複数の野地板2aが面状に敷き詰められる。野地板2aは、矩形状(正方形を含む)であってよい。野地板2aは、たとえば木製の板で形成される。
上側の野地5(上野地5)は、複数の野地板5aから形成され得る。棟1においては、棟1の左側と右側に、それぞれ野地板5aが配置される。屋根の傾斜面においては、複数の野地板5aが面状に敷き詰められる。野地板5aは、矩形状(正方形を含む)であってよい。野地板5aは、たとえば木製の板で形成される。
断熱層4は、上側の野地5と下側の野地2との間にある。断熱層4により、屋根の断熱性が高まる。断熱層4は、少なくとも屋根の傾斜部分では、断熱材40によって形成される。断熱材40は、繊維、発泡樹脂などで形成される。断熱材40は、パネル状である。断熱材40は、下野地2の上に載っている。下野地2は、断熱材40を支持している。棟1においては、棟1の左側と右側に、それぞれ断熱材40が配置される。屋根の傾斜面においては、複数の断熱材40が面状に敷き詰められる。断熱材40の平面形状は、矩形状(正方形を含む)であってよい。
断熱層4は下野地2の上に配置され、断熱層4の上に上野地5が配置される。上野地5と断熱層4とは接している。上野地5は、断熱層4に載っている。上野地5と断熱層4との間には、一体的な空気の層がない。そのため、上野地5と断熱層4との間をあけて施工することを要さなくなり、施工が容易になる。
断熱層4と下野地2との間には、防湿シート3が設けられてもよい。防湿シート3は、下野地2の上で敷き詰められる。防湿シート3は、隙間なく下野地2を覆うことが好ましい。防湿シート3の端部が重ねられてもよい。防湿シート3は、棟1を跨っていてもよい。防湿シート3によって、屋根の防湿性が高まる。
上野地5の上には、防水性を確保すべくルーフィング7が配置されることが好ましい。それにより、屋根材の取り付けも容易になる。また、ルーフィング7により、屋根の耐久性が向上する。
図1では、屋根の下地となる構造を示しており、屋根においては、屋根材がルーフィング7の上に配置される。屋根材は瓦であってよい。屋根の傾斜面では、たとえば、平板状の瓦が敷設される。棟1では、たとえば、左右の屋根面の瓦との接続を行う棟瓦が配置される。
図2で示すように、断熱層4の上面には、各々軒棟方向に直線状に伸びる複数の通気溝41が棟1と平行な方向に間隔をあけて複数設けられている。通気溝41は、断熱材40の上面に設けられている。屋根の傾斜面において複数の断熱材40が軒棟方向で連続して配置される場合、通気溝41は、軒棟方向で連結することが好ましい。それにより、通気溝41が屋根の軒棟方向全体にわたって設けられるため、通気性が向上する。
通気溝41は、棟1にある通気路6と繋がる。通気路6は、断熱層4と上側の野地5との間の隙間で形成される。通気路6は、棟1に沿って伸びる空間である。通気溝41が通気路6と連通することにより、湿気(水分を含む空気)は、通気溝41内を上昇して棟1の通気路6に入り、外部に排出される。そのため、屋根内部の水分を逃がすことができ、結露を防止することができる。
図1で示すように、本形態では、断熱材40の端部は、断熱材40の表面と垂直な側面40aを有する。棟1では、屋根の傾斜が変わるため、左側に配置される断熱材40と右側に配置される断熱材40との間に隙間が設けられる。一方の断熱材40の側面40aと、他方の断熱材40の側面40aとは離れており、棟1を挟んで隣り合う断熱材40は、接触していないか、あるいは少なくとも面接触していない。そして、本形態では、棟1において隣り合う断熱材40の棟1側の端部の間に断熱性の充填材42が配置されている。通気路6は、充填材42と上野地5との間の隙間で形成されている。
本形態では、断熱層4は、断熱材40と断熱性の充填材42とを含む。棟1での断熱層4の連続性は、左右の断熱材40と充填材42とが層状に連続することによって得られている。充填材42があることにより、断熱層4は、棟1において連続しており、そのため棟1で断熱性が低下しない。それにより、屋根の断熱性を向上させることができる。また、断熱材40の間に充填材42を充填することにより簡単に棟1の断熱層4を形成することができるため、施工を容易に行うことができる。
充填材42は、棟1が伸びる方向にわたって棟1に設けられる。充填材42は、本形態では、断面三角形形状である。ただし、充填材42の断面形状はこれに限らない。充填材42は、上部が盛り上がっていてもよい。あるいは、充填材42は、上部が凹んでいてもよい。たとえば、充填材42の上面が、上方に湾曲する円弧状や、下方に湾曲する円弧状になっていてもよい。
充填材42は、通気溝41を塞がないように設けられる。充填材42の上面は、通気溝41の底面と同じかそれよりも低い位置にあってもよい。
充填材42は、流動性を有する材料から形成されることが好ましい一態様である。流動性の材料は、硬化し、断熱性を発揮する。たとえば、流動性の材料は、樹脂により形成される。樹脂は、発泡性樹脂であってもよい。流動性の材料を用いる場合、簡単に密封性高く断熱材40の隙間を充填材42で埋めることができる。
充填材42は、固体の部材で形成されることが好ましい他の一態様である。たとえば、充填材42は、断熱材40の隙間の形状に対応した三角柱状の固体の断熱部材であってよい。その場合、断熱部材を置くだけで簡単に充填材42を断熱材40の隙間に配置することができる。この態様では、充填材42(断熱部材)は、断熱材40を切断して得た断熱材40の一部から形成されてもよい。それにより、断熱性を向上させることができる。また、さらに、充填材42は、前記の固体の断熱部材と、この固体の断熱部材と断熱材40との隙間を埋める断熱性の充填性材料とを含むものであってもよい。この場合、断熱性と密封性とがさらに向上する。
本形態の屋根の棟構造は、概略、次のように形成することができる。まず、野地板2aを左右両方の屋根面に設置して、下野地2を形成する。野地板2aは、たとえば垂木の上に配置される。野地板2aは、釘などの固着具で固着されてもよい。次に、左右両方の下野地2の上に、断熱材40を配置する。このとき、断熱材40と下野地2との間に、防湿シート3を配置してもよい。断熱材40は、屋根の寸法に合わせて適宜切断されてもよい。そして、棟1においてできた左右の断熱材40の隙間に、充填材42を充填する。充填材42が流動性材料の場合、流動性材料を隙間に流し込む。この場合、流動性材料は、時間の経過により硬化し、断熱性の充填材42として機能する。なお、流動性材料を左右一対の断熱材40の間に流し込む際には、流動性材料硬化後の充填材42が各通気溝41の棟1側端部を塞がないように、その流し込む量を調整する必要がある。一方、充填材42が固体の断熱部材の場合、隣り合う断熱材40の隙間に置くことで充填材42の配置を行うことができる。固体の断熱部材は、断熱材40の切れ端を利用して形成されるものであってもよい。その場合、廃材を少なくすることができる。これにより断熱層4が形成される。断熱層4の形成の後、断熱材40の上に野地板5aを設置して、上野地5を形成する。野地板5aは、釘などの固着具で固着することができる。そして、ルーフィング7を上野地5の上に設置する。これにより、図1の状態の屋根の棟構造が形成される。図1の状態の屋根の棟構造に、屋根材(瓦)が配置されることで、屋根が完成する。
図3は、屋根の棟構造の第1比較例である。上記の形態と同じ構成については同じ符号を付している。
図3の屋根の棟構造では、充填材42が上野地5と断熱材40とでできた隙間全体を埋めており、棟1において断熱層4と上野地5との間に隙間がなくなっている。そのため、棟1には通気路が形成されていない。さらに、充填材42は通気溝41を塞いでいる。図3では、断熱性の充填材42により断熱性が高まるものの、通気が十分に行えないため、水分が屋根の内部に留まってしまう。そのため、第1比較例の屋根の棟構造は、結露を十分に防止できない。
一方、本形態では、図1に示すように、通気路6が、充填材42の上面と上野地5との隙間によって形成されている。そして、通気溝41の空間と、通気路6の空間とが連通し、さらに、この通気路6が外部と連通している。そのため、図2の太矢印で示すように、棟1に向かって流れる湿気を通気溝41から棟1の通気路6に流して外部に排出することができる。そのため、屋根の結露を防止することができる。
図1及び図2では、屋根の棟構造を平棟に適用したが、屋根の棟構造は隅棟にも適用することができる。平棟は、地表面に対して平行に伸びる棟である。隅棟は、地表面に対して傾斜して伸びる棟である。平棟は、屋根の最上部に配置され得る。隅棟は、家屋の角部の上方に配置され得る。
図4は、第1実施形態の変形例であり、屋根の棟構造を隅棟に適用した例である。図4では、図2と同様に、上野地5の一部を取り除いた状態で屋根の棟構造を示している。図4の屋根の棟構造においても、左右の屋根面の傾斜が変化する棟1において、通気路6が設けられている。棟1においては、左右で隣り合う断熱材40の隙間に、断熱性の充填材42が配置されている。通気路6は、上野地5と断熱層4との間の隙間で形成されている。
図4の屋根の棟構造においても、通気溝41を通った湿気は、通気路6を通して外部に排出される。そのため、屋根の内部に水分が留まることが抑制され、結露を防止することができる。
(第2実施形態)
図5及び図6は、屋根の棟構造の第2実施形態を示している。図5及び図6では、上記で説明した構成と同様の構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、棟1において隣り合う断熱材40の端部は、鉛直面40pを有している。また、棟1において隣り合う断熱材40の端部は、鉛直面40pと交差する上端面40qを有している。また、棟1において隣り合う断熱材40は、鉛直面40pで接している。そして、通気路6は、断熱材40の上端面40qと上野地5との間に配置されている。
本形態では、棟1での断熱層4の連続性は、断熱材40の突き合せによって得られている。断熱材40は面接触していてよい。断熱層4は、棟1において連続しており、棟1で断熱性が低下しない。そのため、屋根の断熱性を向上させることができる。また、断熱材40の突き合せにより簡単に棟1の断熱層4を形成することができるため、施工を容易に行うことができる。
断熱材40の鉛直面40pは、地表面に対して垂直な面であってよい。断熱材40の表面と鉛直面40pとの角度は、屋根の勾配に依存する。断熱材40の上端面40qは、鉛直面40pと面が交差する関係にあり、本形態では、上端面40qは鉛直面40pに垂直である。ここで、面の交差とは、2つの面を仮想的に延長したときにこれらが交わる関係にあることを意味する。上端面40qは、断熱材40の表面(上面)と鉛直面40pとの間に設けられる。断熱材40の棟1側の端部は、上端面40qと鉛直面40pとで側面が形成される。断熱材40が施工されたときには、上端面40qは、断熱材40の端部に設けられた上面となる。平棟の場合、上端面40qは、地表面に対して平行であってよい。上端面40qが設けられることにより、通気路6が容易に形成される。上端面40qの横方向の長さは、鉛直面40pの縦方向の長さよりも大きくてもよい。それにより、通気路6の断面積が大きくなり、通気性が向上する。
本形態の屋根の棟構造は、上記第1実施形態の形成方法に準じて、概略、次のように形成することができる。まず、断熱材40に、あらかじめ端部加工を施し、鉛直面40pと上端面40qとを形成する。鉛直面40p及び上端面40qは、断熱材40の端部の切断加工で形成される。具体的には、鉛直面40p及び上端面40qは、断熱材40の角を切り落とすことで形成され得る。そして、左右両方の下野地2の上に、断熱材40を配置する。棟1において隣り合う断熱材40は、鉛直面40pで付き合わされる。これにより断熱層4が形成される。充填材は使用しなくてよい。このように、断熱層の形成以外は、第1実施形態と同様にして、第2実施形態の屋根の棟構造を形成することができる。
図7は、屋根の棟構造の第2比較例である。上記の形態と同じ構成については同じ符号を付している。
図7の屋根の棟構造では、棟1において隣り合う断熱材40が鉛直面40pのみを有しており、上述した上端面を有していない。断熱材40は、鉛直面40pで突き合わされている。そして、断熱材40と上野地5とが棟1の内部で接しており、棟1において断熱層4と上野地5との間に隙間がなくなっている。そのため、棟1に沿った通気路が形成されていない。左右の通気溝41は棟1で左右に連続するものの、屈曲しており、棟1に沿ったものでないため、空気の逃げ道がなく、通気性が確保できない。そのため、図7の屋根の棟構造では、棟1において通気を行うことができず、湿気を逃がすことができない。図7では、断熱材40が接触することにより断熱性が高まるものの、通気が十分に行えないため、水分が屋根の内部に留まってしまう。そのため、第2比較例の屋根の棟構造は、結露を十分に防止できない。
一方、本形態では、図5に示すように、通気路6が、断熱材40の上端面40qと上野地5との隙間によって形成されている。そして、通気溝41の空間と、通気路6の空間とが連通している。そのため、図6の太矢印で示すように、棟1に向かって流れる湿気を通気溝41から棟1の通気路6に流して外部に排出することができる。そのため、屋根の結露を防止することができる。
図5及び図6では、屋根の棟構造を平棟に適用したが、屋根の棟構造は隅棟にも適用することができる。
図8は、第2実施形態の変形例であり、屋根の棟構造を隅棟に適用した例である。図8では、図6と同様に、上野地5の一部を取り除いた状態で屋根の棟構造を示している。図8の屋根の棟構造においても、左右の屋根面の傾斜が変化する棟1において、通気路6が設けられている。棟1においては、左右で隣り合う断熱材40が鉛直面40pで接しており、断熱材40の端部には上端面40qが設けられている。通気路6は、上野地5と断熱材40の上端面40qとの間の隙間で形成されている。なお、図8の形態では、上端面40qは、地表面と平行ではなく、屋根の勾配に沿った面となっている。
図8の屋根の棟構造においても、通気溝41を通った湿気は、通気路6を通して外部に排出される。そのため、屋根の内部に水分が留まることが抑制され、結露を防止することができる。
なお、第2実施形態の具体例では、上端面40qは、鉛直面40pに垂直に形成されているが、これに限定されず、上端面40qと上野地5との間に通気路6が形成されていればよく、そのために上端面40qと鉛直面40pとが交差していればよい。たとえば、上端面40qと鉛直面40pとのなす角が鋭角であってもよいし、鈍角であってもよい。
上述のように、第1実施形態と第2実施形態とは、いずれも、棟1において断熱層4が連続しているため、断熱性が高く、通気路6が設けられているため、結露を防止することができる。
第1実施形態では、断熱材40は、端部の側面40aが表面と垂直な面であるので、断熱材40の端部加工の手間がかからず、施工効率を向上することができる点で有利である。特に、充填材42を断熱材40の隙間に配置することで、断熱層4を形成するとともに通気路6のための隙間を確保することができるため、容易に施工を行うことができる。
一方、第2実施形態では、充填材を要することなく、断熱材40の突き合せによって簡単に棟1の断熱構造を形成することができる点で有利である。特に、棟1において断熱材40で下野地2を覆うことができるため、断熱性を向上することができる。
以上で述べたように、本開示の屋根の棟構造は、下側の野地2と、上側の野地5と、下側の野地2と上側の野地5との間に配置され、上側の野地5に接する断熱層4とを備えている。断熱層4は、棟1で連続している。断熱層4は、軒棟方向に伸びる通気溝41を上面に有している。棟1における上側の野地5と断熱層4との間に、棟1に沿って伸び、通気溝41と連通する通気路6が設けられている。本開示によれば、簡単に施工でき、結露の防止が可能で、断熱性の高い屋根の棟構造を得ることができる。
本開示の屋根の棟構造では、好ましくは、断熱層4は、複数の断熱材40を含み、断熱材40は、棟1の両側に配置される。
本開示の屋根の棟構造の好ましい第1の態様では、棟1において隣り合う一対の断熱材40の間に断熱性の充填材42が配置されている。そして、通気路6は、充填材42と上側の野地5との間に形成されている。この場合、簡単に通気路6を形成することができる。
本開示の屋根の棟構造の好ましい第2の態様では、棟1において隣り合う一対の断熱材40の端部は、鉛直面40pと、鉛直面40pと交差する上端面40qとが形成されており、棟1において隣り合う一対の断熱材40は、鉛直面40p同士で接している。そして、通気路6は、断熱材40の上端面40qと上側の野地5との間に形成されている。この場合、簡単に通気路6を形成することができる。
1 棟
2 下側の野地(下野地)
4 断熱層
5 上側の野地(上野地)
6 通気路
40 断熱材
40p 鉛直面
40q 上端面
41 通気溝
42 充填材

Claims (1)

  1. 下側の野地と、
    上側の野地と、
    前記下側の野地と前記上側の野地との間に配置され、前記上側の野地に接する複数の断熱材と、
    を備え、
    前記断熱材は、棟で連続し、かつ前記棟の両側に配置され、
    前記断熱材は、軒棟方向に伸びる通気溝を上面に有し、
    前記棟における前記上側の野地と前記断熱材との間には、前記棟に沿って伸びて、前記通気溝と連通し、かつ外部に連通する通気路が設けられ
    前記棟において隣り合う前記断熱材の前記棟側の端部には、鉛直面と、当該鉛直面と交差する上端面とが形成されており、
    前記棟において隣り合う一対の前記断熱材は、前記鉛直面同士で面接触し、
    前記通気路は、前記断熱材の前記上端面と前記上側の野地との間に形成されている、
    屋根の棟構造。
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