JP6555510B2 - トナー搬送装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

トナー搬送装置、及び、画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、クリーニング装置などの搬送元から廃トナー容器などの搬送先に向けてトナーを搬送するトナー搬送装置と、それを備えた画像形成装置と、に関し、特に、フレキシブルなトナー搬送管にトナー搬送コイルが内設されたトナー搬送装置、及び、画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置において、搬送元と搬送先との間を弾性材料で形成されたトナー搬送管(チューブ)で接続してトナー搬送経路を形成して、搬送元から搬送先に向けてトナーを搬送する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1等において、搬送元(クリーニング装置)と搬送先(現像装置)とはフレキシブルなトナー搬送管(回収チューブ)によって接続されて、搬送元と搬送先との間にトナー搬送経路が形成されている。また、トナー搬送管の内部には、トナー搬送コイル(スプリングコイル)が設置されている。そして、トナー搬送コイルが所定方向に回転駆動されることで、トナー搬送管の内部においてトナーが移動して、搬送元から搬送先に向けてトナーが搬送されることになる。
特許文献1等の画像形成装置は、フレキシブルなトナー搬送管を用いてトナー搬送経路を形成しているため、湾曲したトナー搬送経路なども比較的容易に形成できて、トナー搬送経路の形状の自由度を高められる効果が期待できる。また、トナー搬送管にはトナー搬送コイルが内設されているため、比較的複雑な形状のトナー搬送経路となるトナー搬送管の内部においても、エアーポンプなどを用いなくても、トナーを滞留させることなく、充分なトナー搬送性を確保しやすくなる。
しかし、高い曲率でトナー搬送管を湾曲させてトナー搬送経路を形成する場合などに、内設したトナー搬送コイルが、座屈したり扁平化したりした状態のトナー搬送管の内壁に干渉してしまって、トナー搬送コイルやトナー搬送管が摩耗してしまう不具合や、トナー搬送コイルの駆動トルクが増加してしまう不具合、などが生じてしまう可能性があった。そして、このような不具合が生じてしまうと、トナー搬送コイルやトナー搬送管が破損してしまったり、トナー搬送性が低下してしまったりすることになる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、フレキシブルなトナー搬送管の内部にトナー搬送コイルを設置してトナー搬送経路を形成する場合であっても、座屈したり扁平化したりした状態のトナー搬送管の内壁にトナー搬送コイルが干渉してしまう不具合が生じにくい、トナー搬送装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかるトナー搬送装置は、搬送元から搬送先に向けて搬送方向にトナーを搬送するトナー搬送装置であって、弾性材料で形成されたトナー搬送管と、前記トナー搬送管に内設されて、所定方向に回転するように駆動されて前記トナー搬送管の内部においてトナーを搬送するトナー搬送コイルと、前記トナー搬送管の外周面を覆うように設置されて、前記トナー搬送管の外径の変化を規制する規制部材と、を備え、前記規制部材は、金属材料からなり、前記トナー搬送管の外周面を覆い螺旋状に前記搬送方向に延在するように当該外周面に対して隙間をあけて巻装されたコイル状部材であって、前記コイル状部材は、少なくとも湾曲部に設けられて、その内径部の形状が前記湾曲部においてほとんど変化しない程度の剛性を有して、前記トナー搬送管が変形したときに、前記トナー搬送管が当該コイル状部材の内径部に干渉して前記トナー搬送管の変形を規制するものである。
本発明によれば、フレキシブルなトナー搬送管の内部にトナー搬送コイルを設置してトナー搬送経路を形成する場合であっても、座屈したり扁平化したりした状態のトナー搬送管の内壁にトナー搬送コイルが干渉してしまう不具合が生じにくい、トナー搬送装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 プロセスカートリッジの近傍を示す断面図である。 トナー搬送装置の要部を示す概略斜視図である。 トナー搬送管を示す、(A)搬送方向に直交する方向の断面図と、(B)搬送方向の断面図と、である。 トナー搬送管が変形した状態を示す概略図である。 変形例としての、プロセスカートリッジの近傍を示す断面図である。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置における全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はそのプロセスカートリッジ6Yの近傍を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の上方には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4色の略筒状のトナー容器30Y、30M、30C、30K(現像剤容器)がそれぞれ2つずつ着脱可能に設置されたトナー補給装置60Y、60M、60C、60K(現像剤補給装置)が並設されている。また、4つのトナー補給装置60Y、60M、60C、60K(トナー補給装置)の下方には、それぞれ、4つの露光部7Y、7M、7C、7Kを挟んで、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6K(作像部)が、中間転写ベルトユニット15(中間転写ベルト8)に対向するように並設されている。
図2を参照して、イエローに対応したプロセスカートリッジ6Yは、感光体ドラム1Y(像担持体)と、感光体ドラム1Yの周囲に配設された帯電部4Y、現像装置5Y、クリーニング装置2Yが一体化されたユニット(着脱ユニット)である。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つのプロセスカートリッジ6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応したプロセスカートリッジ6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つのプロセスカートリッジ6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応したプロセスカートリッジ6Yのみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、像担持体としての感光体ドラム1Yは、不図示の駆動モータによって反時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7Y(書込み装置)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像装置5Y(現像部)との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8の表面に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング装置2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナー(感光体ドラム1Y上に付着した地汚れトナーや、紙粉、帯電生成物などの付着物も含むものとする。)がクリーニングブレード2aによって除去されてクリーニング装置2Y内に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
ここで、クリーニング装置2Yによって除去・回収された未転写トナーは、搬送スクリュ2bによって水平搬送管71Y内を幅方向(図1、図2の紙面垂直方向である。)に搬送された後に、トナー搬送装置70(図3を参照できる。)によって廃トナー回収容器90に向けて搬送されて廃トナーとして回収されることになるが、これについては後で詳しく説明する。
なお、上述した作像プロセスは、他のプロセスカートリッジ6M、6C、6Kでも、イエローのプロセスカートリッジ6Yと同様におこなわれる。すなわち、プロセスカートリッジの上方に配設された各露光部7M、7C、7Kから、画像情報に基いたレーザ光Lが、各プロセスカートリッジ6M、6C、6Kの感光体ドラム1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光部は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
なお、中間転写ベルトユニット15(中間転写ベルト装置)は、中間転写体としての中間転写ベルト8、4つの1次転写ローラ(9Y)、駆動ローラ、2次転写対向ローラ、複数のテンションローラ、クリーニング対向ローラ、中間転写クリーニング装置16、等で構成される。中間転写ベルト8は、複数のローラ部材によって張架・支持されるとともに、1つのローラ部材(駆動ローラ)の回転駆動によって図1の矢印方向(時計方向)に無端移動される。
4つの1次転写ローラ(9Y)は、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y 、1M 、1C 、1K との間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ(9Y)に、トナーの極性とは逆の転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写体としての中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、1次転写ローラ(9Y)の1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y 、1M 、1C 、1K(像担持体)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラが、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8の表面に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング装置16(クリーニング装置2Yと同様に、クリーニングブレードや搬送スクリュが設置されている。)の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが除去される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
なお、中間転写クリーニング装置16によって除去・回収された未転写トナーは、クリーニング装置2Yで除去・回収されたものと同様に、搬送スクリュによって水平搬送管79内を幅方向に搬送された後に、トナー搬送装置70(図3を参照できる。)によって廃トナー回収容器90に向けて搬送されて廃トナーとして回収されることになるが、これについても後で詳しく説明する。
ここで、図1を参照して、2次転写ニップの位置に搬送される記録媒体Pは、装置本体100の下方に配設された給紙ユニット26(給紙カセット)から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等が配設された搬送経路K1を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙ユニット26には、記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28(タイミングローラ対)に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される(定着工程である。)。
その後、記録媒体Pは、排出経路K2を経由して排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、記録媒体Pの両面(オモテ面とウラ面とである。)へのプリントをおこなう「両面プリントモード」が選択されている場合には、オモテ面への画像の形成(定着工程)が終了した記録媒体Pは、そのまま排出経路K2を経由して排紙されることなく、反転搬送経路K3に導かれて、そこで搬送方向が反転された後に、両面搬送経路K4を経由して両面搬送ユニット95にスタックされる。そして、両面搬送ユニット95から再び2次転写ローラ19の位置に向けて搬送される。そして、2次転写ローラ19の位置で先に説明したものと同様の転写プロセスによって記録媒体Pのウラ面に画像が形成されて、その後に定着部20での定着工程を経て、排出経路K2を通過して、装置本体100外に出力画像として排出される。
なお、本実施の形態における画像形成装置100には、給紙ユニット26と両面搬送ユニット95との近傍に、クリーニング装置2Yによって除去された感光体ドラム1Y上の未転写トナーや、中間転写クリーニング装置によって除去された中間転写ベルト8上の未転写トナーが、廃トナーとしてまとめて回収される廃トナー回収容器90が画像形成装置本体100に対して着脱可能に設置されている。
次に、図2を用いて、プロセスカートリッジにおける現像装置の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像装置5Yは、感光体ドラム1Y(像担持体)に対向する現像ローラ51Y、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Y、現像剤収容部に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Y、現像剤収容部にトナー(現像剤)を補給するための補給口57Y、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。
ここで、現像装置5Y内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置5Y内のトナー消費に応じて、トナー容器30Yに収容されているトナー(粉体)が、トナー補給装置60Yのトナー貯留部61、搬送管62を介して現像装置5Y(現像剤収容部)内に補給される。
詳しくは、本実施の形態において、トナー容器30Yは、トナーが収容された筒状のボトルの開口部にキャップが開閉可能に設置されたものであって、画像形成装置本体100への着脱操作に連動してキャップが開閉される公知のもの(例えば、特開平11−231630号公報等に開示されたものである。)を用いることができる。
トナー補給装置60Yには、2つのトナー容器30Yが保持される保持部ユニットの下方にトナー貯留部61が設けられている。このトナー貯留部61は、2つのトナー容器30Yからそれぞれ排出されて落下したトナーが貯留される部分であって、搬送スクリュ、撹拌部材、トナー検知センサ、エアーポンプなどが設置されている。トナー貯留部61のトナー排出口と、現像装置5Yの補給口57Yと、は搬送管62によって接続されていて、エアーポンプが稼働されることで、トナー貯留部61に貯留されたトナーが現像装置5Yの内部に向けて適宜に搬送され補給されることになる。このようなトナー補給装置60Yとしては、公知のもの(例えば、特許第5081655号公報等に開示されたものである。)を用いることができる。
そして、現像装置5Y(現像剤収容部)内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、仕切り部材によって仕切られた2つの現像剤収容部を循環する(図2の紙面垂直方向の長手方向の移動である。)。そして、2成分現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転方向に沿うように搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部の上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
以下、本実施の形態において特徴的な、トナー搬送装置70(画像形成装置100)の構成・動作について説明する。
トナー搬送装置70は、搬送元から搬送先に向けてトナーを搬送するものである。本実施の形態において、その搬送元が、感光体ドラム1Y(像担持体)や中間転写ベルト8(中間転写体)の表面に付着した未転写トナーが除去され回収されるクリーニング装置2Y、16となっている。また、その搬送先が、クリーニング装置2Y、16の内部に回収された未転写トナーが廃トナーとして回収される廃トナー回収容器90となっている。
すなわち、図3等を参照して、4つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kのクリーニング装置(2Y)でそれぞれ除去・回収されたトナー(未転写トナー)と、中間転写クリーニング装置16によって除去・回収されたトナー(未転写トナー)と、はトナー搬送装置70(図3を参照できる。)によって廃トナー回収容器90に向けて搬送されて、廃トナー回収容器90の内部に廃トナーとして回収される。
詳しくは、図3を参照して、イエロー用のクリーニング装置2Yに回収された未転写トナーは、水平搬送管71Y(所定方向に回転駆動される搬送スクリュ2bが内設されている。)を通過して中継部72Yに達する。同様に、シアン用のクリーニング装置に回収された未転写トナーは水平搬送管71Cを通過して中継部72Yに達して、マゼンタ用のクリーニング装置に回収された未転写トナーは水平搬送管71Mを通過して中継部72Mに達して、ブラック用のクリーニング装置に回収された未転写トナーは水平搬送管71Kを通過して中継部72Kに達する。そして、それぞれの中継部72Y、72M、72C、72Kに達した未転写トナーは、破線矢印で示すように、第2水平搬送管73(駆動モータ76によって回転駆動される搬送スクリュ74が内設されている。)を通過して第2中継部75に達する。第2中継部75に達した未転写トナーは、垂直搬送管77を自重落下して、第3中継部78を通過した後に、第4中継部85に達する。なお、図示は省略するが、第2水平搬送管73に内設された搬送スクリュ74は、その長手方向の中央部に位置する第2中継部75に向けて長手方向両端部からそれぞれ未転写トナーを搬送するために、巻き方向が異なる2つのスクリュ部が第2中継部75を挟むように形成されたものとなっている。
一方、中間転写クリーニング装置16に回収された未転写トナーは、水平搬送管79(所定方向に回転駆動される搬送スクリュが内設されている。)を通過して第3中継部78に達する。第3中継部78に達した未転写トナーは、垂直搬送管77を自重落下して第4中継部85に達する。
そして、第4中継部85に達した未転写トナーは、破線矢印で示すように、トナー搬送管としてのチューブ80(駆動モータ86によって回転駆動されるトナー搬送コイル81が内設されている。)を通過して、回収口91を介して廃トナー回収容器90の内部に回収される。
ここで、本実施の形態におけるチューブ80(トナー搬送管)は、第4中継部85と廃トナー回収容器90との間を、他の構成部材(例えば、図1に示す両面搬送ユニット95などである。)との干渉を避けてトナー搬送経路を形成するために、フレキシブルな弾性材料で形成されている。
詳しくは、図4をも参照して、チューブ80(トナー搬送管)は、肉厚Cが2mm以上のゴム材料(例えば、トナーが付着しにくく透明色のシリコーンゴムなどの材料である。)で形成されていて、屈曲可能に形成されている。そして、第4中継部85のトナー排出口と、廃トナー回収容器90の回収口91と、は「ねじれ」の位置関係になっている。
なお、図3では、そのトナー搬送経路を簡略化して図示しているが、チューブ80によるトナー搬送経路は、比較的高い曲率で湾曲された部分が複数箇所形成することができる。そして、このようなフレキシブルなチューブ80を用いることで、トナー搬送経路の形状の自由度を高めることができる。
また、チューブ80の肉厚Cを2mm以上に設定することで、チューブ80を比較的高い曲率で湾曲させても、チューブ80が座屈したり扁平化したりしにくくなる。本実施の形態では、チューブ80の肉厚Cを2〜3mm程度に設定している。
そして、図4等を参照して、このチューブ80(トナー搬送管)には、所定方向に回転するように駆動されてチューブ80の内部においてトナーを搬送するトナー搬送コイル81が内設されている。
このトナー搬送コイル81は、金属材料又は樹脂材料で形成された略平板が搬送方向に螺旋状(コイル状)に延在するように形成された公知のものであって、ある程度強度が高くて屈曲性を有するものである。
そして、トナー搬送コイル81は、チューブ80(トナー搬送管)の搬送方向の長さに合わせて連続的に形成されている。すなわち、搬送方向に分割されることなく1つの部品として一続きに形成されたトナー搬送コイル81が、チューブ80の内部に搬送方向全域にわたって内設されている。これにより、曲率の高い湾曲部などが形成されて比較的複雑な形状のトナー搬送経路となるチューブ80の内部においても、エアーポンプなどを用いなくても、トナーを滞留させることなく、充分なトナー搬送性を確保しやすくなる。
ここで、図3、図4を参照して、本実施の形態におけるトナー搬送装置70には、チューブ80(トナー搬送管)の外径の変化を規制する規制部材としてのコイル状部材82が、チューブ80の外周面を覆うように設置されている。
詳しくは、コイル状部材82(規制部材)は、鉄やステンレス鋼などの金属材料からなる直径0.5〜1.5mm程度の線材が螺旋状(コイル状)に搬送方向に延在するように形成されたものであって、ある程度の屈曲性を有して強度(剛性)が高いものである。コイル状部材82は、搬送方向(巻き方向)に伸縮可能に形成されていて、直線部はもちろんのこと、湾曲部においても、その内径部の形状がほとんど変化しないことになる。そして、コイル状部材82は、チューブ80の外周面を覆うように搬送方向全域にわたって巻装されていて、湾曲部などにおいてもチューブ80の変形が大きくならないように規制(制限)している。
このようにコイル状部材82を設けることで、図5(A)に示すように、チューブ80の変形が所定の範囲に収まるように規制されることになる。具体的に、チューブ80が高い曲率で湾曲されて、その湾曲方向に座屈したり扁平化したりしそうになっても、チューブ80(略楕円状に変形したときの短径部に対する長径部)がコイル状部材82の内径部に干渉して、チューブ80の変形の程度(略楕円状に変形したときの長径部や短径部の長さ)が規制される。すなわち、チューブ80は、コイル状部材82の内径部の範囲を超えて変形しないことになる。したがって、チューブ80が変形してもチューブ80の内壁にトナー搬送コイル81が大きな力で干渉してしまう不具合を確実に軽減することができる。そのため、チューブ80とトナー搬送コイル81との干渉によりトナー搬送コイル81やチューブ80が摩耗してしまう不具合や、トナー搬送コイル81の駆動トルクが増加してしまう不具合、なども生じにくくなる。すなわち、コイル状部材82(規制部材)を設けない場合には、図5(B)に示すように、チューブ80が制限されることなく大きく変形したときにチューブ80の内壁にトナー搬送コイル81が干渉してしまう不具合が生じて、トナー搬送コイル81やチューブ80の破損や、チューブ80内のトナー搬送性の低下が生じてしまうことになる。
なお、本実施の形態では、チューブ80の変形が所定の範囲に収まるように規制する規制部材として、チューブ80の外周面に隙間をあけて巻装されたコイル状部材82を用いているため、チューブ80の湾曲部においても、その湾曲形状に追従するようにフレキシブルに湾曲させることができる。すなわち、チューブ80を覆うようにコイル状部材82を設置しても、フレキシブルなチューブ80によって形成されるトナー搬送経路の形状が妨げられないことになる。
また、コイル状部材82は、チューブ80が露呈しないように外周面の全面を覆うものではないため、その隙間からチューブ80の外周面を視認することができる(チューブ80が透明材料で形成されている場合には、チューブ80の内部をも視認することができる)。そのため、サービスマン等は、トナー搬送装置70を分解しなくても(コイル状部材82を取り外さなくても)、チューブ80の状態を視認しながらメンテナンスなどをおこなうことが可能になる。
ここで、図4を参照して、本実施の形態では、チューブ80(トナー搬送管)とトナー搬送コイル81とに変形が生じていないときの、チューブ80の内径とトナー搬送コイル81の外径との差異(クリアランス)をAとして、コイル状部材82(規制部材)の内径とチューブ80の外径との差異(クリアランス)をBとしたときに、
A>B
なる関係が成立するように形成されている。換言すると、通常の使用環境において、チューブ80がトナー搬送コイル81とともに屈曲されていない状態(図4の状態である。)で、A>Bなる関係が成立するように形成されている。
これにより、チューブ80がコイル状部材82の内径部の範囲内で変形したときに、チューブ80の内壁にトナー搬送コイル81が干渉する不具合を確実に抑止することができる。
特に、上述した差異A、B(クリアランス)について、
A≧2mm
B≦1mm
なる関係が成立するように形成することで、コイル状部材82の湾曲性を維持しながら、上述したチューブ80とトナー搬送コイル81との干渉を抑止することができる。なお、本実施の形態では、上述した差異A(クリアランス)が2〜3mm程度に設定され、差異B(クリアランス)が0.1〜1mm程度に設定されている。
なお、本実施の形態では、トナー搬送装置70における一部のトナー搬送経路をフレキシブルなチューブ80で形成して、そのチューブ80に対して本発明を適用した。
これに対して、トナー搬送装置70における全部のトナー搬送経路をフレキシブルなチューブで形成して、そのチューブに対して本発明を適用することもできる。
また、本実施の形態では、搬送元としてのクリーニング装置2Y、16から搬送先としての廃トナー回収容器90に向けてトナー(廃トナー)を搬送するトナー搬送装置70に対して、本発明を適用した。
これに対して、現像装置5Yの内部に向けてトナー又は現像剤(トナー及びキャリア)を適宜に補給しながら、現像装置5Yの内部から余剰のトナー又は現像剤を排出して、現像装置5Y内のトナー又は現像剤をリフレッシュする画像形成装置においては、搬送元としての現像装置5Yから搬送先としての廃トナー回収容器(現像装置5Yの内部から排出された余剰のトナー又は現像剤が廃トナーとして回収される容器である。)に向けてトナー又は現像剤を搬送するトナー搬送装置に対しても、本発明を適用することもできる。
また、本実施の形態において、トナー補給装置60Yに設置された搬送管62(図2を参照できる。)が、トナー搬送コイルが内設されたフレキシブルなチューブで形成されている場合には、搬送元としてのトナー容器30Yから搬送先としての現像装置5Yに向けてトナーを搬送するトナー搬送装置(トナー補給装置60Y)に対して、本発明を適用することもできる。
また、搬送元から搬送先に向けてトナーとともにキャリアをも搬送するようなトナー搬送装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。
また、図6を参照して、クリーニング装置2Y(又は、中間転写クリーニング装置16)の内部に回収された未転写トナーが、トナー搬送コイルが内設されたフレキシブルなチューブ80を介してリサイクルトナーとして現像装置5Yに補給される画像形成装置においては、搬送元としてのクリーニング装置2Y(又は、中間転写クリーニング装置16)から搬送先としての現像装置5Yに向けてトナーを搬送するトナー搬送装置に対しても、本発明を適用することもできる。
以上説明したように、本実施の形態におけるトナー搬送装置70には、弾性材料で形成されたチューブ80(トナー搬送管)と、チューブ80に内設されたトナー搬送コイル81と、チューブ80の外周面を覆うように設置されてチューブ80の外径の変化を規制するコイル状部材82(規制部材)と、が設けられている。
これにより、フレキシブルなチューブ80の内部にトナー搬送コイル81を設置してトナー搬送経路を形成する場合であっても、座屈したり扁平化したりした状態のチューブ80の内壁にトナー搬送コイル81が干渉してしまう不具合を生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態では、複数の作像部(プロセスカートリッジ)が設けられたカラー画像形成装置100に対して本発明を適用したが、1つの作像部が設けられたモノクロ画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
2Y クリーニング装置(搬送元)、
5Y 現像装置、
6Y、6M、6C、6K プロセスカートリッジ、
8 中間転写ベルト(中間転写体)、
16 中間転写クリーニング装置(クリーニング装置、搬送元)、
30Y、30M、30C、30K トナー容器(現像剤容器)、
60Y、60M、60C、60K トナー補給装置(現像剤補給装置)、
70 トナー搬送装置(現像剤搬送装置)、
80 チューブ(トナー搬送管)、
81 トナー搬送コイル(トナー搬送部材)、
82 コイル状部材(規制部材)、
90 廃トナー回収容器(搬送先)、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)。
特開2002−189335号公報

Claims (12)

  1. 搬送元から搬送先に向けて搬送方向にトナーを搬送するトナー搬送装置であって、
    弾性材料で形成されたトナー搬送管と、
    前記トナー搬送管に内設されて、所定方向に回転するように駆動されて前記トナー搬送管の内部においてトナーを搬送するトナー搬送コイルと、
    前記トナー搬送管の外周面を覆うように設置されて、前記トナー搬送管の外径の変化を規制する規制部材と、
    を備え、
    前記規制部材は、金属材料からなり、前記トナー搬送管の外周面を覆い螺旋状に前記搬送方向に延在するように当該外周面に対して隙間をあけて巻装されたコイル状部材であって、
    前記コイル状部材は、
    少なくとも湾曲部に設けられて、その内径部の形状が前記湾曲部においてほとんど変化しない程度の剛性を有して、
    前記トナー搬送管が変形したときに、前記トナー搬送管が当該コイル状部材の内径部に干渉して前記トナー搬送管の変形を規制することを特徴とするトナー搬送装置。
  2. 前記トナー搬送管と前記トナー搬送コイルとに変形が生じていないときの、前記トナー搬送管の内径と前記トナー搬送コイルの外径との差異をAとして、前記コイル状部材の内径と前記トナー搬送管の外径との差異をBとしたときに、
    A>B
    なる関係が成立するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載のトナー搬送装置。
  3. A≧2mm
    B≦1mm
    なる関係が成立するように形成されたことを特徴とする請求項2に記載のトナー搬送装置。
  4. 前記コイル状部材は、前記搬送方向に伸縮可能に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  5. 前記トナー搬送管は、肉厚が2mm以上のゴム材料で形成されて、屈曲可能に形成されたチューブであって、
    前記トナー搬送コイルは、前記トナー搬送管の前記搬送方向の長さに合わせて連続的に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  6. 前記搬送元は、像担持体又は中間転写体の表面に付着した未転写トナーが除去され回収されるクリーニング装置、又は、前記像担持体の表面に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置、であって、
    前記搬送先は、前記クリーニング装置の内部に回収された未転写トナー、又は、前記現像装置の内部から排出された余剰のトナー又は現像剤、が廃トナーとして回収される廃トナー回収容器であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  7. 前記搬送元は、内部にトナーが収容されたトナー容器であって、
    前記搬送先は、前記トナー容器に収容されたトナーが補給されて、像担持体の表面に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  8. 前記搬送元は、像担持体又は中間転写体の表面に付着した未転写トナーが除去され回収されるクリーニング装置であって、
    前記搬送先は、前記クリーニング装置の内部に回収された未転写トナーがリサイクルトナーとして補給されて、前記像担持体の表面に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  9. 搬送元から搬送先に向けてトナーとともにキャリアをも搬送することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  10. 前記コイル状部材は、前記トナー搬送管の外周面に隙間をあけて巻装されたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  11. 前記コイル状部材は、その隙間から前記トナー搬送管の外周面を視認可能に巻装されたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれかに記載のトナー搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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