JP6553067B2 - 糖尿病および肝疾患を治療するための組成物および方法 - Google Patents

糖尿病および肝疾患を治療するための組成物および方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、35U.S.C.§119(e)の下、2014年2月14に出願された米国仮特許出願第61/939,961号、2014年4月25日に出願された米国仮特許出願第61/984,225号、および、2014年12月3日に出願された米国仮特許出願第62/086,911号(その各々の開示は明確に参照により本明細書に組み込まれる)の恩典を主張する。
技術分野
本明細書で記載される発明は、糖尿病、脂肪肝疾患、肝および肺線維症などの線維性疾患、および肝細胞がんを治療するための化合物、組成物、および方法に関する。
通常、糖尿病と呼ばれる真性糖尿病(DM)は長期間の高血糖レベルにより特徴付けられる一群の代謝疾患である。治療しないまま放置すると、糖尿病は多くの合併症を引き起こす可能性があり、急性合併症、例えば糖尿病性ケトアシドーシスおよび非ケトン性高浸透圧性昏睡、および重篤な長期合併症、例えば心血管疾患、脳卒中、腎不全、足部潰瘍および目へのダメージが挙げられる。糖尿病は、一般に十分なインスリンを産生しない膵臓または産生されたインスリンに適正に応答しない体細胞のいずれかにより引き起こされる。
3つの主な型の真性糖尿病が存在する。インスリン依存性糖尿病(IDDM)または若年性糖尿病とも呼ばれる1型DMは、不十分なインスリン産生に起因する。インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)または成人発症型糖尿病とも呼ばれる2型DMは、一般にインスリン抵抗性から始まり、この場合、細胞はインスリンに適正に応答することができなくなる。2型DMは1型DMに至ることもある。妊娠糖尿病、第3の型は、糖尿病の既往歴のない妊婦が高血糖値を発症した場合に起こる。
推定3億8700万人の人々が、世界中で糖尿病を有しており、2型糖尿病がその症例の約90%を占める。糖尿病は、2〜500万の死/年を引き起こすと推定される。加えて、糖尿病を有する人々の数は報告によれば、年々連続して上昇すると予測される。糖尿病の地球規模の経済コストは、$6000億を超えると推定され、米国糖尿病コストは$2000億を上回る。
インスリンは主要なホルモンであり、血液から身体、とりわけ肝臓、筋肉、および脂肪組織のほとんどの細胞中へのグルコースの取込を制御する。インスリン欠乏および/またはインスリン受容体非感受性は、全ての形態の真性糖尿病において中心的役割を果たす。身体は、食物の腸管吸収、肝臓に貯蔵されたグリコーゲンの分解、および糖新生、体内の非炭水化物源からのグルコースの生成からグルコースを獲得している。インスリンは糖新生および/またはグリコーゲンの分解を阻害することにより、体内のグルコースレベルのバランスを保つ。インスリンはまた、脂肪および筋肉細胞中へのグルコース輸送を刺激し、肝臓におけるグリコーゲンの形態でのグルコースの貯蔵を刺激する。
血糖の上昇レベルに応じて、典型的には食後、インスリンが膵臓のランゲルハンス島において見出されるβ細胞により血液中に放出される。グルコースレベルが低いと、β細胞からのインスリン放出の減少、およびグルカゴンに媒介されるグリコーゲンのグルコースへの分解が起こる。このように、不十分なインスリンしか使用できない場合、細胞はインスリン非感受性またはインスリン抵抗性のためにインスリンの効果に対して不十分な応答をし、またはインスリン自体が欠陥のあるものとなり、そうして、グルコースは適正に吸収されず、または適切に、肝臓および筋肉に貯蔵されない。正味の効果は持続的に高レベルの血糖、不十分なタンパク質合成、アシドーシス、および他の代謝機能不全であり、糖尿、多尿および体液喪失の増加、血液量喪失、脱水および多飲が挙げられる。
多くの場合、糖尿病は、脂肪肝疾患(FLD)と合併し、例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が挙げられる。しかしながら、対象集団は同一の広がりをもたない。
脂肪肝とも呼ばれるFLDは、トリグリセリド脂肪の大きな空胞が肝臓細胞中に、脂肪症、細胞内での脂質の異常な保持のプロセスを介して蓄積する可逆状態である。FLDは複数の原因を有するが、2つの主因は、合併性インスリン抵抗性ありまたはなしの過剰なアルコール摂取および肥満である。FLDはまた、報告によれば、脂肪代謝機能不全を有する他の疾患と共に起こる。形態学的に、原因に関係なく、アルコール性FLDから非アルコール性FLDを含んで、FLDは一般に異なる段階での小滴性および大滴性脂肪変化を示す。
FLDはそれ自体可逆であり得るが、脂肪の蓄積はまた、進行性肝炎、一般に脂肪性肝炎と呼ばれる肝臓の炎症を伴い、より重篤な非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、およびより重篤なNASHに至る可能性がある。過剰なアルコール摂取が一因となるいくつかの場合には、FLDはまた、アルコール性脂肪症、またはより重篤な形態のアルコール性脂肪性肝炎(ASH)と呼ばれる。
NASHはNAFLDの進行性形態、一般に重篤な形態であり、この場合、過剰な脂肪の蓄積(脂肪症)が、肝臓細胞損傷、炎症および線維症と併存し、これにより、最終的には肝硬変および肝細胞がんに至る。
一般に、FLDの病態はトリグリセリド(中性脂肪)の細胞質内(intracytoplasmatic)蓄積である。疾患の初期では、肝細胞は核の周りに小さな小さな脂肪空胞(リポソーム)を示す(小滴性脂肪変化)。肝臓細胞は、中心に位置する核を移動させない複数の脂肪滴で満たされる。後期では、空胞のサイズが増加し、核を細胞の周辺に追いやり、特徴的な印環が出現する(大滴性脂肪変化)。これらの小胞はよく描出され、光学的に「空」となり、というのも、組織プロセシング中に溶解するからである。大きな空胞は合体し、脂肪嚢胞、および他の不可逆的病変を生成する可能性がある。大滴性脂肪変性は報告によれば、FLDの最も一般的な形態であり、典型的にはアルコール、糖尿病、肥満およびコルチコステロイドと関連する。妊娠およびライ症候群の急性脂肪肝は小滴性脂肪変化により引き起こされる重篤な肝疾患の例である。一般に、肝臓内の脂肪が5〜10重量%を超えると、脂肪症の診断がなされる。
FLDは1つまたは複数の根本原因、例えば、アルコールおよびメタボリックシンドローム、糖尿病、高血圧、肥満および脂質異常症、代謝性原因、例えば無βリポ蛋白血症、糖原病、ウェーバー・クリスチャン病、妊娠の急性脂肪肝、およびリポジストロフィー、栄養性原因、例えば、栄養障害、完全静脈栄養、重篤な体重減少、再栄養症候群、空回腸バイパス術、胃バイパス術、および細菌異常増殖を有する空腸憩室症、薬物および毒素原因、例えばアミオダロン、メトトレキサート、ジルチアゼム、期限切れのテトラサイクリン、高活性抗レトロウイルス剤療法、グルココルチコイド、タモキシフェン、およびリンまたはキノコ中毒のような環境肝毒素との曝露または治療により起こり得るもの、および他の原因、例えば炎症性腸疾患、HIV、C型肝炎、例えば遺伝子型3、およびα1アンチトリプシン欠損症、ならびにそれらの組み合わせの結果であり得る。
脂肪酸代謝における欠陥もまた、FLDの発病の一因となり得、これは、エネルギー消費およびその燃焼における不均衡によるものであり、脂質貯蔵となり、またはインスリンへの末梢抵抗という結果となり得、よって、脂肪酸の脂肪組織から肝臓への輸送が増加される。脂肪酸の酸化および合成に関与する酵素を制御する受容体分子(PPAR−α、PPAR−γおよびSREBP1)の障害または阻害もまた、脂肪蓄積の一因となることが報告されている。加えて、アルコール依存は、ミトコンドリアおよび他の細胞構造にダメージを与え、さらに細胞エネルギーメカニズムを障害することが報告されている。非アルコール性FLDは、肝臓細胞における過剰の未代謝エネルギーから生じ得る。肝臓脂肪症は、報告によれば、根本原因が低減され、または除去されれば、可逆およびある程度非進行性である。
多くの場合、NASHは、糖尿病と合併するが、対象集団は同一の広がりをもたない。
脂肪性肝炎のアルコール性脂肪性肝炎(ASH)または非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への進行は、報告によれば、誘因の持続または重症度に依存する。両方の病状における病理学的病変は同様である。しかしながら、炎症反応の程度は広く変動し、必ずしも脂肪蓄積の程度と相関するとは限らない。脂肪症(脂質の保持)および脂肪性肝炎の発症はFLD進行における連続段階を表し得る。
広範な炎症および高度の脂肪症を有する肝疾患は、疾患のより重篤な形態まで進行する。肝細胞風船化および様々な程度の壊死がしばしばこの段階で存在する。肝臓細胞死および炎症反応は星状細胞の活性化につながり、これは肝線維症において重要な役割を果たす。線維症の程度は広く変動する。類洞周囲線維症は、報告によれば、とりわけ成人において、最も一般的であり、末端肝静脈の周りのゾーン3で優勢である。
肝硬変へのさらなる進行は、脂肪の量および脂肪性肝炎の程度ならびに様々な他の感作因子により影響され得る。アルコール性FLDでは、連続するアルコール消費と関連する肝硬変への移行は十分に立証されているが、非アルコール性FLDに関与するプロセスは不明確である。
最後に、治療しないまま放置されると、脂肪肝疾患、例えばNASHはしばしば、肝細胞がん(HCC)に進行する。非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)は現代社会では高度にまん延している(15%〜45%)ことが報告されている。加えて、それらの症例の10%〜25%は、肝硬変、末期肝疾患またはHCCに至る肝線維症を発症することが報告されている。今日まで、NAFLDまたはNASHを治療するために1つの療法も認可されていない。したがって、脂肪肝疾患を有する患者を治療するための、新しい化合物、その医薬組成物、およびその使用方法が必要とされている。
肺線維症、または肺の瘢痕は、肺における過剰な線維性結合組織の形成または発症(線維症)である。肺線維症は正常な肺実質の線維性組織との徐々の交換を含む。正常な肺の瘢痕組織による置換は酸素拡散能力において不可逆的減少を引き起こす。加えて、コンプライアンスの減少は、肺線維症を拘束性肺疾患にする。これは、肺実質に固有の拘束性肺疾患の主因である。世界中で500万の人々が、肺線維症により影響を受けている。幅広い発生率および有病率が肺線維症に対して報告されている。
肺線維症は他の疾患の二次的影響となり得る。これらのほとんどが、間質性肺疾患として分類される。例としては、自己免疫障害、ウイルス感染または他の肺への顕微鏡的損傷が挙げられる。しかしながら、肺線維症はまた、特発性であることがあり、公知の原因なしで現れることがある。ほとんどの特発性症例が特発性肺線維症として診断される。これは、通常型間質性肺炎(UIP)として知られている特徴的な組の組織学的/病理的特徴の排除の診断である。どちらの場合にも、患者のサブセットにおける遺伝的素因を指摘する証拠が相次いでいる。例えば、サーファクタントタンパク質C(SP−C)における突然変異が、肺線維症の病歴を有するいくつかのファミリーにおいて存在することが見出されている。
二次的影響として肺線維症を引き起こし得る疾患および病状としては、下記が挙げられる:石綿肺、珪肺症におけるような環境および職業的汚染物質の吸入、ならびにある一定のガスへの曝露;過敏性肺炎(ほとんどが、しばしば、細菌、真菌、または畜産物で汚染されたダストの吸入に起因する);喫煙;結合組織疾患、例えば関節リウマチ、SLE、および強皮症;結合組織が関与する疾患、例えばサルコイドーシスおよびウェゲナー肉芽腫症;ならびに感染。
二次的影響としての肺線維症はまた、ある一定の薬物療法、例えばアミオダロン、ブレオマイシン(ピンギアンマイシン)、ブスルファン、メトトレキサート、およびニトロフラントインにより引き起こされ得る。二次的影響としての肺線維症はまた、胸部への放射線療法により引き起こされ得る。
肺線維症は瘢痕組織を生成させる。瘢痕はいったん発症すると永久的である。そのため、治療は、一般に、進行を減速させること、および根本原因を除去または制限することによる防止に制限される。特発性肺線維症のための治療選択肢は非常に制限される。調査試験が進行中であるが、いずれかの薬物療法がこの状況を著しく助けることができるという証拠はない。肺移植が重篤な症例において使用可能な唯一の治療選択肢である。いくつかの型の肺線維症は、コルチコステロイド(例えばプレドニゾン)および/または身体の免疫系を抑制する他の薬物療法に応答することができるが、これらの型の薬物は時として、線維症に至るプロセスを減速させようとして処方される。それにもかかわらず、現在のところ、特発性肺線維症のための公知の治療または治癒選択肢はない。したがって、新しい治療選択肢が必要とされる。
糖尿病を有する宿主動物を治療するための化合物、その医薬組成物、ならびに方法および前記の使用が本明細書で記載される。FLDを有する宿主動物を治療するための化合物、その医薬組成物、ならびに方法および前記の使用もまた、本明細書で記載される。肺線維症および/または肝線維症の予防的治療を含む、肺線維症および/または肝線維症を有する宿主動物を治療するための化合物、その医薬組成物、ならびに方法および前記の使用もまた、本明細書で記載される。HCCを発症するリスクがある宿主動物の予防的治療のための化合物、その医薬組成物、ならび方法および前記の使用もまた、本明細書で記載される。
1つ以上の、本明細書で記載される化合物を含有する、単位用量および単位剤形を含む、医薬組成物もまた、本明細書で記載される。1つの態様では、組成物は、肺または肝線維症を予防的に治療する、および/またはHCCを予防的に治療することを含む、糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを有する宿主動物を治療するための、治療的有効量の、1つ以上の化合物を含む。組成物は、他の構成成分および/または材料成分、例えば、限定はされないが、他の治療的に活性な化合物、および/または1つ以上の担体、希釈剤、賦形剤、など、およびそれらの組み合わせを含み得ることが理解されるべきである。別の実施形態では、肺または肝線維症を予防的に治療する、および/またはHCCを予防的に治療することを含む、糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを有する宿主動物を治療するために、化合物および医薬組成物を使用するための方法もまた、本明細書で記載される。1つの態様では、方法は、1つ以上の、本明細書で記載される化合物および/または組成物を、糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを有する宿主動物に投与する工程を含み、肺または肝線維症を予防的に治療する、および/またはHCCを予防的に治療することを含む。別の態様では、方法は、肺または肝線維症を予防的に治療する、および/またはHCCを予防的に治療することを含む、糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを有する宿主動物を治療するために、治療的有効量の、本明細書で記載される1つ以上の化合物および/または組成物を投与することを含む。別の実施形態では、肺または肝線維症を予防的に治療する、および/またはHCCを予防的に治療することを含む、糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを有する宿主動物を治療するための薬剤の製造における、本明細書で記載される化合物および組成物の使用もまた、本明細書で記載される。1つの態様では、薬剤は、肺または肝線維症を予防的に治療する、および/またはHCCを予防的に治療することを含む、糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを有する宿主動物を治療するために、治療的有効量の、本明細書で記載される1つ以上の化合物および/または組成物を含む。
糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを治療するための化合物、組成物、ならびに方法および使用は、他の治療、例えば、根本原因を治療すること、例えばアルコールの過剰な消費、および/または脂質および/または炭水化物由来のカロリーが占める割合が高い食物を含有する長期食事を減少させること、インスリン抵抗性、高脂血症を減少させ、および/または体重減少を誘導し、肝機能を改善する薬物療法を投与することと併用して使用することができることが理解されるべきである。肺線維症を治療するための化合物、組成物、ならびに方法および使用は、他の治療、例えば根本原因を治療すること、例として、肺線維症という結果を引き起こし得る物質および材料への曝露を減少させること、または肺線維症という結果を引き起こし得る状況または筋書きを除去することと併用して使用され得ることもまた理解されるべきである。本明細書で記載される化合物は、単独で、またはそのような疾患を治療するのに有用な他の化合物、例えば同じか、または異なる作用様式により治療的に有効となり得るそれらの化合物と組み合わせて使用され得ることもまた本明細書では理解されるべきである。加えて、本明細書で記載される化合物は、そのような疾患の他の症状を治療するために投与される他の化合物、例えば肥満を治療するために投与される化合物、などと組み合わせて使用され得ることが本明細書では理解されるべきである。
正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物における肝重量を示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物における全血グルコースレベルを示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物における血清カイロミクロンレベルを示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物における血清VLDL−コレステロールレベルを示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物における血清HDL−コレステロールレベルを示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物における血清トリグリセリドレベルを示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物における血漿MIFレベルを示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物におけるNAFLD活性スコア(NAS)を示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物におけるシリウスレッド陽性面積を示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物におけるG6pc mRNA発現レベルを示す。 正常な、ビヒクルで処置した、およびソリスロマイシンで処置した試験動物におけるFBPase mRNA発現レベルを示す。
本明細書で記載される化合物、組成物、および方法は、肺または肝線維症を予防的に治療する、および/またはHCCを予防的に治療することを含む、糖尿病、FLD、線維性疾患、および/またはHCCを治療するのに有用であることが予想外に発見された。
本明細書で記載される化合物、組成物、方法、および使用は予想外に、宿主動物において全血グルコースレベルを減少させる。本明細書で記載される化合物、組成物、方法、および使用は予想外に、FLDを有する宿主動物において、肝重量を減少させ、および/または肝臓対身体重量比を減少させる。本明細書で記載される化合物、組成物、方法、および使用は予想外に、FLDを有する宿主動物において、肝臓における脂肪蓄積(肝臓の淡黄色呈色を引き起こし得る)を抑制する。本明細書で記載される化合物、組成物、方法、および使用は予想外に、FLDを有する宿主動物において肝線維症の発症を減少、防止、または減速させる。本明細書で記載される化合物、組成物、方法、および使用は予想外に、FLDを有する宿主動物において肝臓癌、例えばHCCの発症を減少、防止、または減速させる。本明細書で記載される化合物、組成物、方法、および使用は予想外に、宿主動物において肺線維症の発症を減少、防止、または減速させる。
発明の1つの例示的な実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法が、本明細書で糖尿病のために記載される。別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法が本明細書で、FLDを治療するために記載される。別の実施形態では、FLDは、NAFLD、ASH、およびNASH、またはそれらの組み合わせから選択される。別の実施形態では、FLDはNASHである。別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法が本明細書で、糖尿病を治療するために記載される。別の実施形態では、糖尿病は1型DMである。別の実施形態では、糖尿病は2型DMである。別の実施形態では、糖尿病は妊娠性DMである。別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法が本明細書で、線維性疾患を治療するために記載される。別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法が本明細書で、HCCを予防的に治療するために記載される。別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法が本明細書で、HCCの発症を防止および/または遅延させるために記載される。
本明細書で記載される方法によれば、化合物は直接または、1つ以上の担体、希釈剤、もしくは賦形剤、またはそれらの組み合わせを含み得る医薬組成物、単位用量、または単位剤形の一部として投与され得る。加えて、本明細書で記載される化合物、組成物、単位用量、および単位剤形は、前記疾患を治療するのに有用であり、前記疾患を治療するための薬剤の製造において使用される。
本明細書で記載される化合物は、肝臓組織内で蓄積することもまた、観察されている。本明細書で記載される化合物は予想外に、肝臓ダメージを引き起こさず、さらには、軽度、中度、さらには重度の肝不全を有する宿主動物、例えばヒトにより良好な耐容性が示される。したがって、本明細書で記載される化合物は肝臓を標的にすることができるので、全ての型のFLDを含む肝疾患を治療するのに有用である。そのため、本明細書で記載される発明は、高い用量のエリスロマイシンまたはクラリスロマイシンでは起こる得るような、治療量で高い肝毒性を示す化合物を含まないことが理解されるべきである。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物の効力は抗菌効果、例えば腸内ミクロフローラへの抗菌効果によるものではないと考えられる。例えば、本明細書で記載される化合物はグラム陰性腸内物、例えば腸内細菌科、グラム陰性嫌気性菌、またはエンドトキシン産生細菌に影響を与えず、腸フローラにわずかな影響しか与えない。
本明細書で記載される化合物、およびその組成物は肺内に蓄積し、肺内、上皮を覆う流体内、ならびにヒト研究における肺マクロファージ内で高い濃度を達成することもまた、予想外に発見された。別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法は、肺線維症を治療するために本明細書で記載される。別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法は、予防的治療のために、例えば肺線維症の発症を防止および/または遅延させるために本明細書で記載される。ある一定の状況下では、宿主動物は肺線維症という結果を引き起こし得る条件または材料に曝露されるであろうという先行通知があるであろうことが認識される。それらの状況下では、本明細書で記載される化合物、組成物、および方法は、宿主動物を予防的に治療して、肺線維症が起こり得る程度を減少させる、あるいは、肺線維症を引き起こす条件または材料へのそのような曝露後の肺線維症の発症を防止するために使用され得る。理論に縛られないが、本明細書では、そのような予防的治療は、肺線維症を引き起こす条件または材料へのそのような曝露後に起こり得る炎症の量または程度を減少させることができると考えられる。
別の実施形態では、化合物、その組成物、および前記を使用する治療方法は、免疫抑制宿主動物、例えばヒトにおける肺線維症を予防的に治療するために本明細書で記載される。例えば、肺移植を受けている、またはその予定になっている患者は、移植された組織の拒絶に対抗するために免疫抑制剤が投与され得る。そのような拒絶は、炎症および/または線維症が先行する、またはそれを引き起こすと報告されている。それらの患者は、本明細書で記載される化合物および組成物を、移植手順前に、またはこれと併用して投与され、線維症が防止され得る。
別の実施形態では、化合物、組成物、および方法が、宿主動物において、汎細気管支炎、びまん性汎細気管支炎(DPB)、気管支拡張症、などを含む細気管支炎を治療するために本明細書で記載される。
発明のいくつかの例示的な実施形態は下記節により記載される:
下記式
Figure 0006553067
の1つ以上の化合物またはその薬学的に許容される塩、またはそのヒドロキシルもしくはアミノプロドラッグを含む組成物、単位用量、または単位剤形であって;
式中:
Xは、
Figure 0006553067
からなる群より選択される二価ラジカルであり
ここで、Xは各()原子で連結され;
11はヒドロキシまたはその誘導体であり;W12はH、またはヒドロキシもしくはその誘導体であり;あるいはW11およびW12は付着された炭素原子と一緒になり、酸素および/または窒素含有複素環を形成し、その各々は任意で置換され;
QはOまたは(NR、H)であり;ここで、Rは水素または任意で置換されたアルキルであり;あるいはRおよびW11は一緒になり、アミナールエーテル、例えば任意で置換された1,3−オキサジンを形成し;ならびにQはヒドロキシもしくはその誘導体またはアミノもしくはその誘導体であり;
はヒドロキシもしくはヒドロキシ誘導体、または酸素で付着された糖であり;ならびにZは水素であり;あるいはRおよびZは付着された炭素と一緒になり、C=O基を形成し;
はアミノ含有糖であり;
はヒドロキシまたはその誘導体であり;あるいは
およびQは一緒になり、エノールエーテルを形成し;あるいは
およびW12およびQは一緒になり、ケタールを形成し;ならびに
はHまたはFである、組成物、単位用量、または単位剤形。
少なくとも1つの化合物は、下記式またはその薬学的に許容される塩を有する、前節の組成物、単位用量、または単位剤形。
Figure 0006553067
少なくとも1つの化合物は、下記式またはその薬学的に許容される塩を有し;
Figure 0006553067
ここで、
Cは、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、その各々は任意で置換され;
Bは結合であり、またはBは任意で置換されたヘテロアリールであり;ならびに
Aは結合であり、またはAは、O、C(O)、CR、CR、およびNR、およびそれらの組み合わせから形成された任意的なリンカーであり、ここで、各Rは各場合において、存在せず二重または三重結合を形成する、水素である、または任意で置換されたアルキルである、から独立して選択される、前節の組成物、単位用量、または単位剤形。
少なくとも1つの化合物は、下記式
Figure 0006553067
またはその薬学的に許容される塩を有する、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形。
宿主動物において糖尿病を治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物においてFLDを治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物においてNASHを治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物において肝線維症を治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物において肝線維症を予防的に治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物においてHCCを予防的に治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物において肺線維症を治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物において肺線維症を予防的に治療するための方法であって、宿主動物に、有効量の、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形を投与する工程を含む、方法。
宿主動物において糖尿病を治療するための薬剤の製造における、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形の使用。
宿主動物においてFLDを治療するための薬剤の製造における、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形の使用。
宿主動物においてNASHを治療するための薬剤の製造における、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形の使用。
宿主動物において肝線維症を治療するまたは予防的に治療するための薬剤の製造における、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形の使用。
宿主動物においてHCCを予防的に治療するための薬剤の製造における、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形の使用。
宿主動物において肺線維症を治療するまたは予防的に治療するための薬剤の製造における、前節の任意の一つの組成物、単位用量、または単位剤形の使用。
ZはHであり、Rはヒドロキシまたはその誘導体である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
ZはHであり、Rはヒドロキシまたはアシルオキシである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
ZはHであり、Rはクラジノシルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
ZはHであり、Rはクラジノシルではない、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
ZおよびRは付着された炭素と一緒になり、C=Oを形成する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はデソサミニルではない、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はデソサミニル誘導体である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
デソサミニル誘導体は、デソサミニルに比べて、修飾された水素結合を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
デソサミニル誘導体は、デソサミニルに比べて、修飾された塩基性を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
デソサミニル誘導体の窒素は、デソサミニルに比べて、修飾された水素結合を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
デソサミニル誘導体の窒素は、デソサミニルに比べて、修飾された塩基性を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
デソサミニル誘導体の酸素は、デソサミニルに比べて、修飾された水素結合を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はO−アシルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はO−アルキルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
アルキルはC−C18アルキルである、前節の単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はデソサミニル−N−オキシドまたはデスメチルデソサミニル−N−オキシドである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はデスメチルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はN−アシルデスメチルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はN−置換デスメチルデソサミニルであり、ここで、置換基はエチル、ヒドロキシエチル、プロピル、イソプロピル、ヒドロキシプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ヒドロキシ−sec−ブチル、シクロブチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、またはプロパルギルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はN−置換ビスデスメチルデソサミニルであり、ここで、置換基はエチル、ヒドロキシエチル、プロピル、イソプロピル、ヒドロキシプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ヒドロキシ−sec−ブチル、シクロブチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、またはプロパルギルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
置換基はイソプロピル、イソブチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、またはシクロブチルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
置換基はイソプロピル、シクロブチル、2−ヒドロキシプロピル、または2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はN−アルキルデスメチルデソサミニルであり、ここでアルキルはC−C18アルキルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はデスメチルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はN−エチルデスメチルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はN−(2−ヒドロキシエチル)デスメチルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はN−プロパルギルデスメチルデソサミニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
は下記式のラジカルであり
Figure 0006553067
ここで、各RN1は、各場合において、Hおよびアシル、およびアルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択され、その各々は任意で置換され、ただし、少なくとも1つのRN1はメチルではないことを条件とし;あるいは両方のRN1は付着された窒素と一緒になり、窒素含有複素環を形成し;ならびにRはHまたはアシル、またはアルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルであり、その各々は任意で置換され;あるいはRおよび1つのRN1は付着された原子と一緒になり、酸素および窒素含有複素環を形成する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
複素環は5〜7員複素環である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
N1およびRは一緒になり、オキサゾリジノン、または下記式のイミノオキサゾリジノンを形成する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
Figure 0006553067
はヒドロキシまたはアルコキシである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はヒドロキシである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はメトキシである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はFである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はヒドロキシもしくはその誘導体またはアミノもしくはその誘導体である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はヒドロキシまたはその誘導体である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
はヒドロキシまたはアシルオキシである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
11およびW12はどちらもヒドロキシである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
11およびW12は一緒になり、炭酸塩を形成する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
11はOHであり;ならびにW12はHである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
11およびW12は付着された炭素原子と一緒になり、カルバメートを形成し、ここで、その窒素は、式C−B−A−のラジカルで置換され、ここで、Cは、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、その各々は任意で置換され;Bは結合であり、またはBは任意で置換されたヘテロアリールであり;ならびにAは結合であり、またはAは、O、C(O)、CR、CR、およびNR、およびそれらの組み合わせから形成された任意的なリンカーであり、ここで、各Rは各場合において、存在せず二重または三重結合を形成する、水素である、または任意で置換されたアルキルである、から独立して選択される、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
Aはアルキレン、例えばC−Cアルキレン、またはCアルキレン、または(CHである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。Bはイミダゾールラジカルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。Bは1,2,3−トリアゾールラジカルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。Cは任意で置換されたヘテロアリールまたは任意で置換されたヘテロアリールアルキルラジカルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。Cは任意で置換されたフェニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。Cはアミノ置換フェニル、例えば3−アミノ置換フェニルである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は14環大環状分子である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は15環大環状分子である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は、ソリスロマイシン、ロキシスロマイシン、アジスロマイシン、フルリスロマイシン、およびジリスロマイシン、およびその薬学的に許容される塩、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物はロキシスロマイシンまたはその薬学的に許容される塩である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物はソリスロマイシンまたはその薬学的に許容される塩である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は、エリスロマイシン感受性細菌に対して約4以上の平均MIC50を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は、エリスロマイシン感受性細菌に対して約8以上の平均MIC50を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は、エリスロマイシン感受性細菌に対して約16以上の平均MIC50を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は、エリスロマイシン感受性細菌に対して約32以上の平均MIC50を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は実質的に非抗菌性であり、または臨床的に有意な抗菌活性または効力を有さない、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は低い肝毒性を示す、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は負のQT効果、例えばQTおよび/またはtQT延長を示さない、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物はアラニントランスアミナーゼ(ALT)を臨床的に有意なレベルまで増加させない、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物はアスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)を臨床的に有意なレベルまで増加させない、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は血清カイロミクロンを減少させる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は血清VLDL−コレステロールを減少させる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は血清LDL−コレステロールを減少させる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
化合物は血清HDL−コレステロールを増加させる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、より低い全血グルコースレベルが得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、高血糖症の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により肝臓糖新生の抑制が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により肝臓糖新生の抑制および/または炎症の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、グルコース−6−ホスファターゼ(G6pc)の発現(mRNAレベル)またはレベルの減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、フルクトース1,6ビスホスファターゼ(FBPase)の発現(mRNAレベル)またはレベルの減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、肝臓における脂肪沈着の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、肝臓の淡黄色呈色の抑制が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、肝重量の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、肝臓対身体重量比の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、風船化の減少、肝臓風船様変性の減少、および/または風船化スコアの減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、約50%、約70%、約80%約90%、約95%、またはそれ以上の風船化減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。風船化は0〜10のスコアとして表すことができ、そのため、前記パーセンテージ改善は、対応するスコア、例えば1、2、3、4、または5、などのスコアの変化で表されることが理解される。しかしながら、風船化が、例えば10から9、5から4、または2から1、など、単一指数と同じくらい小さい減少であっても、治療効力が確立されることが理解されるべきである。
方法により、風船化の実質的に完全な欠如が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、脂肪症の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、肝線維症の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、血漿MIFの増加が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、肺線維症の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法により、好中球浸潤の減少が得られる、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
宿主動物は肝不全を有する、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
治療は、放射線への曝露、例えば放射線療法を受ける、または受けている宿主動物に対して予防的または治療的である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
治療は放射線への曝露、例えば放射線療法を受ける、または受けている癌患者に対して予防的または治療的である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。理論に縛られないが、本明細書では、実質的な肺炎症が放射線療法と共に起こると考えられる。そのため、本明細書で記載される化合物、組成物、および方法は、そのような治療に先立って、および治療後に、使用することができる。
治療は免疫抑制療法および/または肺移植を受ける宿主動物に対して予防的または治療的である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
方法は動物体重全体に負の効果を与えない、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
投与工程は約0.1〜10、0.1〜5、または0.3〜2mg/kg bidの用量を含む、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
投与工程は、q.d.またはb.i.d投与される約1〜600、約5〜500、約10〜400、約100〜400、約200〜400、約150〜350、約50〜300、約100〜300、約150〜250、約50〜200、または約100〜200mgの1日用量を含む、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
投与工程は、q.d.またはb.i.d投与される約500、約450、約400、約350、約300、約250、約200、約150、または約100mgの1日用量を含む、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
投与工程は、q.d.またはb.i.d投与される約300、約275、約260、約240、約225、約200、約175、約150、または約125mgの1日用量を含む、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
投与工程はb.i.dである、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
投与工程はq.d.である、前節の任意の一つの単位用量、単位剤形、方法、使用、または組成物。
NASHを患う患者は、NASHの結果として生じる心血管死から生じる死亡率に苦しむ可能性があることが、本明細書では認識され、理解される。そのため、望まれない心血管効果、例えばQT効果を引き起こさないという追加の特徴をも有する化合物が望ましいことが理解される。
別の実施形態では、本明細書で記載される化合物および方法は脂質管理療法、例えばスタチンの共投与、などと併用して使用する必要はない。
NASHは、一定の条件下で、肝臓の炎症を減少させることにより治療され得ることが、本明細書で発見されている。本明細書で記載される化合物は肝臓炎症を減少させることもまた、本明細書で発見されている。したがって、理論に縛られないが、本明細書では、NASHの治療における化合物の効力は、少なくとも一部は、本明細書で記載される組成物および方法に従い投与される化合物の抗炎症効果から生じると考えられる。
本明細書で記載される化合物は肝臓組織内に蓄積することもまた、本明細書で発見されている。多くの療法領域において、肝臓クリアランスは、治療薬の蓄積のための肝臓に対する有害作用の可能性のために、望ましくない経路となることが認識される。しかしながら、本明細書で記載される疾患を治療するための治療的な用量では、本明細書で記載される化合物は、肝臓内で有効となるのに十分蓄積するが、著しい有害作用を引き起こすほど高いレベルではないことが発見されている。
本明細書で記載される化合物は強力な抗炎症活性を有することが発見されている。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物、組成物、方法、および使用の効力は少なくとも一部はそのような抗炎症特性によると考えられる。また、理論に縛られないが、本明細書では、炎症は、FLDで観察される肝臓ダメージを引き起こすまたは悪化させるのに重要な役割を果たし得ると考えられる。本明細書では、選択的抗炎症効果が特に有用となり得ることが理解される。
前記の各々ならびに下記実施形態および節の各々において、式は化合物の全ての薬学的に許容される塩だけを含み、表すのではなく、化合物式の任意のおよび全ての水和物および/または溶媒和物を含むことが理解されるべきである。ある一定の官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、および同様の基は、水および/または様々な溶媒と、化合物の様々な物理形態で、錯体および/または配位化合物を形成することが認識される。したがって、上記式は、そのような水和物および/または薬学的に許容される溶媒和物を含む溶媒和物の記載であると理解されるべきである。
前記の各々ならびに下記実施形態および節の各々において、式は、各可能な異性体、例えば立体異性体および幾何異性体を、個々に、ならびに任意のおよび全ての可能な混合物で、含み、表すこともまた理解されるべきである。前記の各々および下記実施形態の各々では、式は、化合物の任意のおよび全ての結晶形態、部分結晶形態、ならびに非晶質および/またはアモルファス形態を含み、表すこともまた理解されるべきである。
例示的な誘導体としては、本明細書で記載される化合物から合成的に調製され得るそれらの化合物、ならびに本明細書で記載されるものと同様に調製され得るが、開始材料の選択で異なるそれらの化合物の両方が挙げられるが、それらに限定されない。そのような誘導体は、本明細書で記載される化合物のプロドラッグ、1つ以上の保護基を含む本明細書で記載される化合物、例えば、本明細書で記載される他の化合物の調製において使用される化合物を含み得ることが理解されるべきである。
前記ならびに下記実施形態および節の各々は、化学的に関連する様式で組み合わせてもよく、本明細書で記載される実施形態のサブセットが生成されることが理解されるべきである。したがって、全てのそのようなサブセットもまた、本明細書で記載される発明の例示的な実施形態であることがさらに理解されるべきである。
前記および下記実施形態および節に言及する場合、特徴の全ての可能な組み合わせ、ならびに全ての可能な亜属およびサブコンビネーションが記載されることが理解されるべきである。
本明細書で記載される化合物は1つ以上のキラル中心を含むことができ、または別様に、複数の立体異性体として存在することができる。1つの実施形態では、本明細書で記載される発明は、いずれかの特定の立体化学要求に限定されないこと、ならびに化合物、ならびにそれらを含む組成物、方法、使用、および薬剤は光学的に純粋であってもよく、または様々な立体異性体混合物、例えば、鏡像異性体のラセミおよび他の混合物、ジアステレオマーの他の混合物、などのいずれかであってもよいことが理解されるべきである。立体異性体のそのような混合物は1つ以上のキラル中心で単一立体化学配置を含んでもよく、一方、1つ以上の他のキラル中心で立体化学配置の混合物を含んでもよいこともまた理解されるべきである。
同様に、本明細書で記載される化合物は幾何学的中心、例えばcis、trans、E、およびZ二重結合を含んでもよい。別の実施形態では、本明細書で記載される発明は、いずれかの特定の幾何異性体要求に限定されないこと、化合物、ならびにそれらを含む組成物、方法、使用、および薬剤は純粋であってもよく、または様々な幾何異性体混合物のいずれかであってもよいことが理解されるべきである。幾何異性体のそのような混合物は1つ以上の二重結合で単一の配置を含んでもよく、一方、1つ以上の他の二重結合で幾何学の混合物を含んでもよいこともまた理解されるべきである。
本明細書では、「アルキル」という用語は、任意で分枝される炭素原子の鎖を含む。本明細書では、「アルケニル」および「アルキニル」という用語はそれぞれ、任意で分枝され、それぞれ、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む、炭素原子の鎖を含む。アルキニルはまた、1つ以上の二重結合を含み得ることが理解されるべきである。ある一定の実施形態では、アルキルは、便宜的に制限された長さ、例えば、C−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、などを有することがさらに理解されるべきである。例示的に、そのような特定的に制限された長さのアルキル基、例えば、C−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C、C−C、およびC−Cなどは低級アルキルと呼ばれ得る。ある一定の実施形態では、アルケニルおよび/またはアルキニルはそれぞれ、便宜的に制限された長さ、例えばC−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、などを有し得ることがさらに理解されるべきである。例示的に、そのような特定的に制限された長さのアルケニルおよび/またはアルキニル基、例えば、C−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C、C−C、およびC−C、などは、低級アルケニルおよび/またはアルキニルと呼ばれ得る。本明細書では、短いアルキル、アルケニル、および/またはアルキニル基ほど、化合物に低い親油性を与える可能性があり、したがって異なる薬物動態挙動を有するであろうことが認識される。本明細書で記載される発明の実施形態では、各場合において、アルキルの記述は、本明細書で規定されるアルキル、任意で低級アルキルを示すことが理解されるべきである。本明細書で記載される発明の実施形態では、各場合において、アルケニルの記述は、本明細書で規定されるアルケニル、任意で低級アルケニルを示すことが理解されるべきである。本明細書で記載される発明の実施形態では、各場合において、アルキニルの記述は、本明細書で規定されるアルキニル、任意で低級アルキニルを示すことが理解されるべきである。例示的なアルキル、アルケニル、およびアルキニル基は、限定はされないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、など、ならびに1つ以上の二重および/または三重結合を含む対応する基、またはそれらの組み合わせである。
本明細書では、「アルキレン」という用語は、任意で分枝される炭素原子の二価の鎖を含む。本明細書では、「アルケニレン」および「アルキニレン」という用語は、任意で分枝され、それぞれ、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む、炭素原子の二価の鎖を含む。アルキニレンはまた、1つ以上の二重結合を含み得ることが理解されるべきである。ある一定の実施形態では、アルキレンは、便宜的に制限された長さ、例えばC−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、などを有することがさらに理解されるべきである。例示的に、そのような特定的に制限された長さのアルキレン基、例えばC−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C、C−C、およびC−C、などは低級アルキレンと呼ばれ得る。ある一定の実施形態では、アルケニレンおよび/またはアルキニレンはそれぞれ、便宜的に制限された長さ、例えばC−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C24、C−C12、C−C、C−C、およびC−C、など有し得ることがさらに理解されるべきである。例示的に、そのような特定的に制限された長さのアルケニレンおよび/またはアルキニレン基、例えばC−C、C−C、およびC−C、ならびにC−C、C−C、およびC−C、などは低級アルケニレンおよび/またはアルキニレンと呼ばれ得る。本明細書では、短いアルキレン、アルケニレン、および/またはアルキニレン基ほど、化合物に低い親油性を与える可能性があり、したがって異なる薬物動態挙動を有するであろうことが認識される。本明細書で記載される発明の実施形態では、各場合において、アルキレン、アルケニレン、およびアルキニレンの記述は本明細書で規定されるアルキレン、アルケニレン、およびアルキニレン、任意で低級アルキレン、アルケニレン、およびアルキニレンを示すことが理解されるべきである。例示的なアルキル基は、限定はされないが、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、sec−ブチレン、ペンチレン、1,2−ペンチレン、1,3−ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、などである。
本明細書では、「シクロアルキル」という用語は、任意で分枝される炭素原子の鎖を含み、ここで、鎖の少なくとも一部は環状である。シクロアルキルアルキルはシクロアルキルのサブセットであることが理解されるべきである。シクロアルキルは多環であってもよいことが理解されるべきである。例示的なシクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロプロピル、シクロペンチルエト−2−イル、アダマンチル、などが挙げられるが、それらに限定されない。本明細書では、「シクロアルケニル」という用語は、任意で分枝され、少なくとも1つの二重結合を含む炭素原子の鎖を含み、ここで、鎖の少なくとも一部は環状である。1つ以上の二重結合は、シクロアルケニルの環状部分および/またはシクロアルケニルの非環状部分に存在し得ることが理解されるべきである。シクロアルケニルアルキルおよびシクロアルキルアルケニルはそれぞれ、シクロアルケニルのサブセットであることが理解されるべきである。シクロアルキルは多環であってもよいことが理解されるべきである。例示的なシクロアルケニルとしては、シクロペンテニル、シクロヘキシルエテン−2−イル、シクロヘプテニルプロペニル、などが挙げられるが、それらに限定されない。シクロアルキルおよび/またはシクロアルケニルを形成する鎖は、便宜的に制限された長さ、例えばC−C24、C−C12、C−C、C−CおよびC−Cを有することがさらに理解されるべきである。本明細書では、それぞれ、シクロアルキルおよび/またはシクロアルケニルを形成するアルキルおよび/またはアルケニル鎖が短いほど、化合物に低い親油性を与える可能性があり、したがって異なる薬物動態挙動を有するであろうことが認識される。
本明細書では、「ヘテロアルキル」という用語は、炭素および少なくとも1つのヘテロ原子の両方を含み、任意で分枝される原子の鎖を含む。例示的なヘテロ原子としては、窒素、酸素、および硫黄が挙げられる。ある一定のバリエーションでは、例示的なヘテロ原子はまた、リン、およびセレンを含む。本明細書では、ヘテロシクリルおよび複素環を含む「シクロヘテロアルキル」という用語は、炭素および少なくとも1つのヘテロ原子の両方を含み、例えばヘテロアルキル、任意で分枝される原子の鎖を含み、ここで、鎖の少なくとも一部は環状である。例示的なヘテロ原子としては、窒素、酸素、および硫黄が挙げられる。ある一定のバリエーションでは、例示的なヘテロ原子はまた、リン、およびセレンを含む。例示的なシクロヘテロアルキルとしては、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、キヌクリジニル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書では、「アリール」という用語は、単環式および多環式芳香族炭素環状基を含み、その各々は任意で置換され得る。本明細書で記載される例示的な芳香族炭素環状基としては、フェニル、ナフチル、などが挙げられるが、それらに限定されない。本明細書では、「ヘテロアリール」という用語は、芳香族複素環基を含み、その各々は任意で置換され得る。例示的な芳香族複素環基としては、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書では、「アミノ」という用語は、NH、アルキルアミノ、およびジアルキルアミノ基を含み、ここで、ジアルキルアミノ内の2つのアルキル基は、同じか、または異なってもよく、すなわちアルキルアルキルアミノである。例示的に、アミノとしては、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、などが挙げられる。加えて、アミノが別の用語を修飾する、または別の用語により修飾された場合、例えばアミノアルキル、またはアシルアミノでは、アミノという用語の上記バリエーションはその中に含まれることが理解されるべきである。例示的に、アミノアルキルとしては、HN−アルキル、メチルアミノアルキル、エチルアミノアルキル、ジメチルアミノアルキル、メチルエチルアミノアルキル、などが挙げられる。例示的に、アシルアミノとしては、アシルメチルアミノ、アシルエチルアミノ、などが挙げられる。
本明細書では、「アミノおよびその誘導体」という用語は、本明細書で記載されるアミノ、ならびにアルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、ヘテロアルキルアミノ、ヘテロアルケニルアミノ、ヘテロアルキニルアミノ、シクロアルキルアミノ、シクロアルケニルアミノ、シクロヘテロアルキルアミノ、シクロヘテロアルケニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アリールアルケニルアミノ、アリールアルキニルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルケニルアミノ、ヘテロアリールアルキニルアミノ、アシルアミノ、などを含み、その各々は任意で置換される。「アミノ誘導体」という用語はまた、尿素、カルバメート、などを含む。
本明細書では、「ヒドロキシおよびその誘導体」という用語は、OH、およびアルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、ヘテロアルケニルオキシ、ヘテロアルキニルオキシ、シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、シクロヘテロアルキルオキシ、シクロヘテロアルケニルオキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アリールアルケニルオキシ、アリールアルキニルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルケニルオキシ、ヘテロアリールアルキニルオキシ、アシルオキシ、などを含み、その各々は任意で置換される。「ヒドロキシ誘導体」という用語はまた、カルバメート、などを含む。
本明細書では、「チオおよびその誘導体」という用語は、SH、およびアルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、ヘテロアルキルチオ、ヘテロアルケニルチオ、ヘテロアルキニルチオ、シクロアルキルチオ、シクロアルケニルチオ、シクロヘテロアルキルチオ、シクロヘテロアルケニルチオ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールアルケニルチオ、アリールアルキニルチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールアルキルチオ、ヘテロアリールアルケニルチオ、ヘテロアリールアルキニルチオ、アシルチオ、などを含み、その各々は任意で置換される。「チオ誘導体」という用語はまた、チオカルバメート、などを含む。
本明細書では、「アシル」という用語は、ホルミル、およびアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、ヘテロアルキルカルボニル、ヘテロアルケニルカルボニル、ヘテロアルキニルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、シクロアルケニルカルボニル、シクロヘテロアルキルカルボニル、シクロヘテロアルケニルカルボニル、アリールカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールアルケニルカルボニル、アリールアルキニルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールアルキルカルボニル、ヘテロアリールアルケニルカルボニル、ヘテロアリールアルキニルカルボニル、アシルカルボニル、などを含み、その各々は任意で置換される。
本明細書では、「カルボニルおよびその誘導体」という用語は、C(O)、C(S)、C(NH)基およびその置換アミノ誘導体を含む。
本明細書では、「カルボン酸およびその誘導体」という用語は、COH基およびその塩、ならびにそのエステルおよびアミド、およびCNを含む。
本明細書では、「スルフィン酸またはその誘導体」という用語は、SOHおよびその塩、ならびにそのエステルおよびアミドを含む。
本明細書では、「スルホン酸またはその誘導体」という用語は、SOHおよびその塩、ならびにそのエステルおよびアミドを含む。
本明細書では、「スルホニル」という用語は、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、ヘテロアルキルスルホニル、ヘテロアルケニルスルホニル、ヘテロアルキニルスルホニル、シクロアルキルスルホニル、シクロアルケニルスルホニル、シクロヘテロアルキルスルホニル、シクロヘテロアルケニルスルホニル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アリールアルケニルスルホニル、アリールアルキニルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリールアルキルスルホニル、ヘテロアリールアルケニルスルホニル、ヘテロアリールアルキニルスルホニル、アシルスルホニル、などを含み、その各々は任意で置換される。
本明細書では、「ホスフィン酸またはその誘導体」という用語は、P(R)OHおよびその塩、ならびにそのエステルおよびアミドを含み、ここで、Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、シクロヘテロアルキル、シクロヘテロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、その各々は任意で置換される。
本明細書では、「ホスホン酸またはその誘導体」という用語は、POおよびその塩、ならびにそのエステルおよびアミドを含む。
本明細書では、「ヒドロキシルアミノおよびその誘導体」という用語は、NHOH、およびアルキルオキシルNH アルケニルオキシルNH アルキニルオキシルNH ヘテロアルキルオキシルNH ヘテロアルケニルオキシルNH ヘテロアルキニルオキシルNH シクロアルキルオキシルNH シクロアルケニルオキシルNH シクロヘテロアルキルオキシルNH シクロヘテロアルケニルオキシルNH アリールオキシルNH アリールアルキルオキシルNH アリールアルケニルオキシルNH アリールアルキニルオキシルNH ヘテロアリールオキシルNH ヘテロアリールアルキルオキシルNH ヘテロアリールアルケニルオキシルNH ヘテロアリールアルキニルオキシルNH アシルオキシ、などを含み、その各々は任意で置換される。
本明細書では、「ヒドラジノおよびその誘導体」という用語は、アルキルNHNH、アルケニルNHNH、アルキニルNHNH、ヘテロアルキルNHNH、ヘテロアルケニルNHNH、ヘテロアルキニルNHNH、シクロアルキルNHNH、シクロアルケニルNHNH、シクロヘテロアルキルNHNH、シクロヘテロアルケニルNHNH、アリールNHNH、アリールアルキルNHNH、アリールアルケニルNHNH、アリールアルキニルNHNH、ヘテロアリールNHNH、ヘテロアリールアルキルNHNH、ヘテロアリールアルケニルNHNH、ヘテロアリールアルキニルNHNH、アシルNHNH、などを含み、その各々は任意で置換される。
「任意で置換された」という用語は、本明細書では、任意で置換されるラジカル上の、水素原子の他の官能基による置き換えを含む。そのような他の官能基としては、例示的に、アミノ、ヒドロキシル、ハロ、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、ニトロ、スルホン酸およびその誘導体、カルボン酸およびその誘導体、などが挙げられるが、それらに限定されない。例示的に、アミノ、ヒドロキシル、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、および/またはスルホン酸のいずれかは任意で置換される。
本明細書では、「任意で置換されたアリール」および「任意で置換されたヘテロアリール」という用語は、任意で置換されるアリールまたはヘテロアリール上での、水素原子の他の官能基による置き換えを含む。それぞれ、本明細書ではアリール置換基またはヘテロアリール置換基とも呼ばれる、そのような他の官能基としては、例示的には、アミノ、ヒドロキシ、ハロ、チオ、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、ニトロ、スルホン酸およびその誘導体、カルボン酸およびその誘導体、などが挙げられるが、それらに限定されない。例示的には、アミノ、ヒドロキシ、チオ、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、および/またはスルホン酸のいずれかは任意で置換される。
例示的な置換基としては、ラジカル−(CHが挙げられるが、それらに限定されず、ここで、xは、0〜6の整数であり、Zは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルカノイルオキシ、例えばC−Cアルカノイルオキシ、任意で置換されたアロイルオキシ、アルキル、例えばC−Cアルキル、アルコキシ、例えばC−Cアルコキシ、シクロアルキル、例えばC−Cシクロアルキル、シクロアルコキシ、例えばC−Cシクロアルコキシ、アルケニル、例えばC−Cアルケニル、アルキニル、例えばC−Cアルキニル、ハロアルキル、例えばC−Cハロアルキル、ハロアルコキシ、例えばC−Cハロアルコキシ、ハロシクロアルキル、例えばC−Cハロシクロアルキル、ハロシクロアルコキシ、例えばC−Cハロシクロアルコキシ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、(C−Cアルキル)(C−Cアルキル)アミノ、アルキルカルボニルアミノ、N−(C−Cアルキル)アルキルカルボニルアミノ、アミノアルキル、C−Cアルキルアミノアルキル、(C−Cアルキル)(C−Cアルキル)アミノアルキル、アルキルカルボニルアミノアルキル、N−(C−Cアルキル)アルキルカルボニルアミノアルキル、シアノ、およびニトロから選択され;あるいはZは、−COおよび−CONRから選択され、ここで、R、R、およびRは、個々の事象において、水素、C−Cアルキル、アリール−C−Cアルキル、およびヘテロアリール−C−Cアルキルから各々独立して選択される。
「プロドラッグ」という用語は、本明細書では、一般に、生物系に投与されると、1つ以上の自然化学反応(複数可)、酵素触媒化学反応(複数可)、および/または代謝化学反応(複数可)、またはそれらの組み合わせの結果として、生物活性化合物を生成する任意の化合物を示す。インビボでは、プロドラッグは典型的には酵素(例えばエステラーゼ、アミダーゼ、ホスファターゼ、など)、単純な生物化学、または他のインビボでのプロセスにより作用され、より薬理学的に活性な薬物を遊離または再生させる。この活性化は、内在性宿主酵素または、プロドラッグの投与に先だって、その後、またはそれ中に、宿主に投与される非内在性酵素の作用を介して起こり得る。プロドラッグ使用のさらなる詳細は、米国特許第5,627,165号に記載される。プロドラッグは目標、例えば標的送達、安全性、安定性、などが達成されるとすぐに、便宜的に元の薬物に変換され、続いてプロドラッグを形成する基の放出された残りのその後の急速除去が起こることが認識される。
プロドラッグは、本明細書で記載される化合物から、最終的にインビボで開裂して、化合物上に存在する1つ以上の官能基、例えば−OH−、−SH、−COH、−NRを与える基を付着させることにより調製され得る。例示的なプロドラッグとしては、カルボン酸エステル(ここで、基はアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキルである)ならびにヒドロキシル、チオールおよびアミンのエステル(ここで、付着される基はアシル基、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、リン酸または硫酸である)が挙げられるが、それらに限定されない。活性エステルとも呼ばれる、例示的なエステルとしては1−インダニル、N−オキシスクシンイミド;アシルオキシアルキル基、例えばアセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、β−アセトキシエチル、β−ピバロイルオキシエチル、1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)プロプ−1−イル、(1−アミノエチル)カルボニルオキシメチル、など;アルコキシカルボニルオキシアルキル基、例えばエトキシカルボニルオキシメチル、α−エトキシカルボニルオキシエチル、β−エトキシカルボニルオキシエチル、など;ジアルキルアミノアルキル基、例えば、ジ−低級アルキルアミノアルキル基、例えばジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、など;2−(アルコキシカルボニル)−2−アルケニル基、例えば2−(イソブトキシカルボニル)ペント−2−エニル、2−(エトキシカルボニル)ブト−2−エニル、など;ならびにラクトン基、例えばフタリジル、ジメトキシフタリジル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
さらに例示的なプロドラッグは、本明細書で記載される化合物の溶解度および/または安定性を増加させるように機能する化学部分、例えば、アミドまたはリン基を含む。アミノ基に対するさらに例示的なプロドラッグとしては、下記が挙げられるが、それらに限定されない:(C−C20)アルカノイル;ハロ−(C−C20)アルカノイル;(C−C20)アルケノイル;(C−C)シクロアルカノイル;(C−C)−シクロアルキル(C−C16)アルカノイル;任意で置換されたアロイル、例えば非置換アロイルまたはハロゲン、シアノ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、(C−C)アルキルおよび(C−C)アルコキシからなる群より選択される1〜3つの置換基(その各々は、任意で、1〜3つのハロゲン原子の1つ以上でさらに置換される)により置換されたアロイル;任意で置換されたアリール(C−C16)アルカノイルおよび任意で置換されたヘテロアリール(C−C16)アルカノイル、例えば、非置換である、またはハロゲン、(C−C)アルキルおよび(C−C)アルコキシからなる群より選択される1〜3つの置換基(その各々は任意で、1〜3つのハロゲン原子でさらに置換される)により置換されたアリールまたはヘテロアリールラジカル;ならびに、ヘテロアリール部分においてO、SおよびNから選択される1〜3つのヘテロ原子を、アルカノイル部分において2〜10個の炭素原子を有する任意で置換されたヘテロアリールアルカノイル、例えば、非置換である、またはハロゲン、シアノ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、(C−C)アルキル、および(C−C)アルコキシからなる群より選択される1〜3つの置換基(その各々は任意で、1〜3つのハロゲン原子でさらに置換される)により置換されたヘテロアリールラジカル。説明される基は例示であり、包括的ではなく、従来のプロセスにより調製され得る。
プロドラッグ自体は著しい生物活性を有さない可能性があるが、代わりに、投与後インビボで、1つ以上の自然化学反応(複数可)、酵素触媒化学反応(複数可)、および/または代謝化学反応(複数可)、またはそれらの組み合わせを受け、生物活性である、または生物活性化合物の前駆体である、本明細書で記載される化合物を生成することができることが理解される。しかしながら、場合によっては、プロドラッグは生物活性であることが認識される。プロドラッグはしばしば、改善された経口バイオアベイラビリティ、薬力学的半減期、などにより、薬物効力または安全性を改善するように機能し得ることもまた、認識される。プロドラッグはまた、望ましくない薬物特性を単純にマスクし、または薬物送達を改善する基を含む、本明細書で記載される化合物の誘導体を示す。例えば、本明細書で記載される1つ以上の化合物は便宜的にブロックされ、または最小に抑えられる望ましくない特性を示す可能性があり、それらは、臨床薬物適用において薬理学的、薬剤的、または薬物動態障壁となり得、例えば低い経口薬物吸収、部位特異性の欠如、化学不安定性、毒性、および不十分な患者許容性(不快な味、臭い、注射部位での疼痛、など)、などである。プロドラッグ、または可逆誘導体を使用した他の戦略は薬物の臨床適用の最適化において有用となり得ることが本明細書では認識される。
本明細書では、「脱離基」という用語は、これが付着された原子上で求電子性部位を発生させる反応性官能基を示し、そのため、求核剤が原子上の求電子性部位に対して添加され得る。例示的な脱離基としては、ハロゲン、任意で置換されたフェノール、アシルオキシ基、スルホノキシ基、などが挙げられるが、それらに限定されない。そのような脱離基はアルキル、アシル、など上に存在し得ることが理解されるべきである。そのような脱離基はまた、本明細書では、例えば、脱離基がアシル上に存在する場合、活性化基と呼ばれ得る。加えて、従来のペプチド、アミド、およびエステルカップリング剤、例えば、限定はされないがPyBop、BOP−Cl、BOP、ペンタフルオロフェノール、クロロギ酸イソブチル、などは、カルボニル基上に本明細書で規定される脱離基を含む様々な中間体を形成する。
本明細書で開示されるいかなる場合も、任意の変数に対する整数の範囲の記述は、列挙された範囲、範囲内の全ての個々のメンバー、およびその変数に対する全ての可能なサブレンジを示すことが理解されるべきである。例えば、nは、0〜8の整数であるという記述は、その範囲、0、1、2、3、4、5、6、7、および8の個々の、かつ選択可能な値を示し、例えばnは0であり、またはnは1であり、またはnは2である、などである。加えて、nは、0〜8の整数であるという記述はまた、各および全てのサブレンジを示し、その各々は、さらなる実施形態の基礎として、例えばnは、1〜8、1〜7、1〜6、2〜8、2〜7、1〜3、2〜4、などの整数である。
本明細書では、「組成物」という用語は一般には、特定の材料成分を特定の量で含む任意の生成物、ならびに直接的または間接的に、特定の材料成分の特定の量での組み合わせから得られる任意の生成物を示す。本明細書で記載される組成物は、本明細書で記載される単離された化合物または本明細書で記載される化合物の塩、溶液、水和物、溶媒和物、および他の形態から調製され得ることが理解されるべきである。組成物は、本明細書で記載される化合物の様々なアモルファス、非アモルファス、部分結晶、結晶、および/または他の形態学的な形態から調製され得ることもまた理解されるべきである。組成物は、本明細書で記載される化合物の様々な水和物および/または溶媒和物から調製され得ることもまた理解されるべきである。したがって、本明細書で記載される化合物を列挙するそのような医薬組成物は、本明細書で記載される化合物の様々な形態学的な形態および/または溶媒和物もしくは水和物形態の各々、またはその任意の組み合わせを含むと理解されるべきである。加えて、組成物は、本明細書で記載される化合物の様々な共結晶から調製され得ることが理解されるべきである。
例示的に、組成物は、1つ以上の担体、希釈剤、および/または賦形剤を含み得る。本明細書で記載される化合物、またはそれらを含む組成物は、治療的有効量で、本明細書で記載される方法に適切な任意の従来の剤形にて製剤化され得る。本明細書で記載される化合物、またはそれらを含む組成物、例えばそのような製剤は、本明細書で記載される方法のための多種多様の従来の経路により、多種多様の投与形式で、公知の手順を使用して投与され得る(一般に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy,(第21版, 2005)を参照されたい)。
本明細書で使用される「治療的有効量」という用語は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医により探究されている組織系、動物またはヒトにおいて生物学的または薬用応答を誘発する活性化合物または医薬品のその量を示し、治療される疾患または障害の症状の軽減が含まれる。1つの態様では、治療的有効量は、いずれかの医学的処置に適用可能な合理的な利益/リスク比で、疾患または疾患の症状を治療または軽減することができるものである。しかしながら、本明細書で記載される化合物および組成物の総一日使用量は主治医により、健全な医学的判断の範囲内で決定され得ることが理解されるべきである。いずれかの特定の患者に対する特定の治療的に有効な投与レベルは下記を含む様々な因子に依存するであろう:治療される障害および障害の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康、性別および食事:使用される特定の化合物の投与時間、投与経路、および排泄速度;治療の持続期間;使用される特定の化合物と組み合わせて、または同時に使用される薬物;ならびに通常の技術の研究者、獣医師、医師または他の臨床医によく知られている同様の因子。
単独療法か併用療法に関するかどうかに関係なく、治療的有効量は、本明細書で記載される化合物の1つ以上の投与中に起こり得る、任意の毒性、または他の望ましくない副作用を参照して便宜的に選択されることもまた、認識される。さらに、本明細書で記載される併用療法により、そのような毒性、または他の望ましくない副作用を示す化合物のより少ない用量の投与が可能になり、この場合、そのようなより少ない用量は、毒性の閾値未満であり、または、別様に併用療法なしで投与されるものよりも治療濃度域が低いことが認識される。
本明細書で記載される例示的な投与量および投与プロトコルに加えて、本明細書で記載される化合物の任意の1つまたはその混合物の有効量は、担当診断医または医師により、公知の技術を使用して、および/または類似の状況下で得られる結果を観察することにより、容易に決定することができることが理解されるべきである。有効量または用量の決定では、多くの因子が担当診断医または医師により考慮され、限定はされないが、ヒトを含む哺乳類の種、そのサイズ、年齢、および全体的な健康、関与する特定の疾患または障害、疾患または障害の程度または関与または重症度、個々の患者の応答、投与される特定化合物、投与方法、投与される調製物のバイオアベイラビリティ特性、選択される投与レジメン、併用薬物療法の使用、および他の関連する状況が挙げられる。
特許請求される組み合わせの各化合物の投与量はいくつかの因子に依存し、下記が挙げられる:投与方法、治療される病状、病状の重症度(病状が治療されるか防止されるかに関係なく)、および治療される人間の年齢、体重、および健康。加えて、特定の患者についての薬理ゲノミクス(治療薬の薬物動態、薬力学的または効力プロファイルに対する遺伝子型の効果)情報は、使用される投与量に影響を与え得る。
本明細書で記載される方法では、共投与の個々の構成成分、または組み合わせは、任意の好適な手段により、同時期に、同時に、順次、別々にまたは単一医薬製剤で投与することができることが理解されるべきである。共投与される化合物または組成物が別々の剤形で投与される場合、各化合物に対する1日あたりに投与される投与数は、同じか、または異なってもよい。化合物または組成物は、同じか、または異なる投与経路により投与され得る。化合物または組成物は、同時または交互レジメンに従い、療法過程中同じか、または異なる時間に、同時に分割された、または単一の形態で投与され得る。
「投与する」という用語は、本明細書では、本明細書で記載される化合物および組成物を宿主動物に導入する全ての手段を含み、経口(po)、静脈内(iv)、筋肉内(im)、皮下(sc)、経皮、吸入、頬側、眼内、舌下、腟内、直腸、などが挙げられるがそれらに限定されない。本明細書で記載される化合物および組成物は、単位剤形および/または従来の無毒性の薬学的に許容される担体、アジュバント、および/またはビヒクルを含む製剤で投与され得る。
経口投与のための例示的な形式としては、錠剤、カプセル、エリキシル剤、シロップ、などが挙げられる。
非経口投与のための例示的な経路としては、静脈内、動脈内、腹腔内、硬膜外、尿道内、胸骨内、筋肉内および皮下、ならびに任意の他の当技術分野において認識される非経口投与経路が挙げられる。
例示的に、投与することは、全身および局所使用の両方、例えば、疾患、損傷、または欠陥部位、あるいは特定の器官または組織系に局所投与される場合を含む。例示的な局所投与は、直視下手術、または疾患、損傷、または欠陥部位に到達できる他の手順中に実施され得る。あるいは、局所投与は、非経口送達を使用して実施され得、この場合、本明細書で記載される化合物または組成物は局所的に、治療される宿主動物における複数の他の非標的部位への一般的な分布なしで、その部位に堆積される。局所投与は直接損傷部位で実施され得、または局所的に周囲組織において実施され得ることがさらに認識される。特定の組織型、例えば器官、などへの局所送達に関する同様のバリエーションもまた、本明細書で記載される。
本明細書で記載される疾患、投与経路および/または化合物および/または組成物が局所的に、または全身的投与されるかによって、幅広い許容される投与量が本明細書で企図され、約1μg/kg〜約1g/kgの範囲に含まれる用量が挙げられる。投与量は、1回でもよく、または分割されてもよく、多種多様のプロトコルに従い、例えばq.d.、b.i.d.、t.i.d.、または一日おき、一週間に1回、一ヶ月に1回、四半期に1回、などで投与され得る。これらの場合の各々において、本明細書で記載される治療的有効量は、投与プロトコルにより決定される、投与の一過程、あるいは合計の1日、1週、1ヶ月、または四半期用量に対応することが理解される。
本明細書で記載される1つ以上の化合物を使用してFLDまたは肺線維症の1つ以上の影響を治療または寛解するための、本明細書で記載される化合物、組成物、および方法の有効な使用は、動物モデル、例えば、疾患のマウス、イヌ、ブタ、および非ヒト霊長類動物モデルに基づくことができる。例えば、ヒトにおけるFLDまたは肺線維症は、機能喪失、および/または症状の発症により特徴付けられ得、その各々は、動物、例えばマウス、および他の代替試験動物、例えば本明細書で記載されるものにおいて誘発され得ることが理解される。
下記実施例は、さらに発明の特定の実施形態を説明するが;しかしながら、下記例示的な例は、決して、発明を制限するものと解釈されるべきではない。
実施例
実施例。下記略語が本明細書で使用される:アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT);ヘマトキシリンおよびエオシン(HE);高脂肪食(HFD);マウス白血病ウイルス逆転写酵素(MMLV−RT);非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD);NAFLD活性スコア(NAS);非アルコール性脂肪性肝炎(NASH);標準偏差(SD);特定の病原体を含まない(SPF);ステリック動物モデル(STAM);ならびにストレプトゾトシン(STZ)。
実施例。例示的に、試験化合物をビヒクル、例えば0.5%メチルセルロース(methycellulose)+0.2%Tween(登録商標)80中で製剤化し、例えば各投与に対して10mL/kgの体積で経口投与する。
実施例。NASH−HCC(STAM(商標))モデル.C57BL/6(15日妊娠雌)マウスを、Charles River Laboratories Japan(神奈川、日本)から入手する。雄の子を研究のために選択する。NASHを雄マウスにおいて、出生後2日に200μgストレプトゾトシン(STZ、Sigma−Aldrich、USA)溶液の単回皮下注射により誘導し、続いて、4週齢で開始して、HFDを与える(57kcal%脂肪、cat#:HFD32、CLEA Japan、日本)。5週齢で、マウスを対照群と1つ以上の処置群に分割する(一般に8マウス/群)。動物を9週齢で屠殺し、生化学、組織学、および遺伝子発現分析を実施する。
研究で使用した全ての動物を、地方条例にしたがい収容し、世話をする。試験動物をSPF施設内で、温度(23±2℃)、湿度(45±10%)、照明(12時間人工明暗サイクル;8:00〜20:00の光)および換気の制御された条件下にて維持する。高圧(20±4Pa)を実験室内で維持する。試験動物をポリカーボネートケージKN−600(Natsume Seisakusho、日本)内に収容し、最大4匹のマウス/ケージとする。滅菌したPULMASμ(Material Research Center、日本)を寝床のために使用し、一週間に1回交換する。滅菌した固体HFDを、ケージの上端の金属蓋に入れて、自由に与える。純水をゴム栓および先管が取り付けられた水ボトルから自由に提供する。水ボトルを一週間に1回交換し、清浄にし、オートクレーブで滅菌し、再利用する。
一般に、上昇したNAFLD活性スコア(NAS)≧5、脂肪症、および上昇したALTは第6週までに明らかになり、NASHは第7週までに明らかになり、類洞周囲線維症は第9週までに明らかになり、小結節は第12週までに明らかになり、HCCは第16週までに明らかになる。マウスにおける類洞周囲線維症は、ヒトにおけるNASHに対するモデルであることが本明細書では理解されるべきである(Fujii et al., Med Mol Morphol 46: 141−152 (2013))。
第5〜9週中(第35±2日に開始)、試験化合物を(一般に経口)10mL/kgに希釈した様々な用量で、様々な投与プロトコルに従い、処置群(各8匹のマウス)に投与し、一方、第2の群(8匹のマウス)にはビヒクルのみを投与する。動物を9週で屠殺する。
実施例。全血および血漿生化学の測定.非空腹時血糖を全血において、LIFE CHECK(EIDIA、日本)を使用して測定した。血漿生化学では、血液を、抗凝固薬(Novo−Heparin, Mochida Pharmaceutical、日本)を有するポリプロピレン管内に収集し、1,000×gで15分間4℃にて遠心分離した。上清を収集し、−80℃で、使用まで保存した。血漿ALTレベルを、FUJI DRI−CHEM 7000(Fujifilm、日本)により測定した。血漿インスリン、MIFおよびIL−22を、それぞれ、超高感度マウスインスリンELISAキット(Morinaga Institute of Biological science、日本)、マウスマクロファージ遊走阻止因子(MIF)ELISA(Kamiya Biomedical、USA)、Quantikine ELISAマウス/ラットIL−22イムノアッセイキット(R&D Systems、USA)により定量した。
実施例。血清生化学の測定.血清生化学では、血液を、抗凝固薬なしのポリプロピレン管内に収集し、室温で30分間、4℃で1時間インキュベートし、その後、1,000×gで15分間4℃にて遠心分離する。上清を収集し、使用まで−80℃で保存した。血清トリグリセリド、HDL−コレステロール、LDL−コレステロール、VLDL−コレステロール、およびカイロミクロン(ULDL)をHPLCによりSkylight Biotech Inc.(日本)で定量する。
実施例。肝臓生化学の測定−肝臓トリグリセリド含量.肝臓総脂質抽出物をFolch法により取得する(Folch J. et al., J. Biol. Chem., 1957;226:497)。肝臓試料をクロロホルム−メタノール(2:1、v/v)中でホモジナイズし、一晩室温でインキュベートする。クロロホルム−メタノール−水(8:4:3、v/v/v)で洗浄した後、抽出物を蒸発して乾燥させ、イソプロパノールに溶解する。肝臓トリグリセリド(TG)およびコレステロール含量を、それぞれ、トリグリセリドE試験およびコレステロールE試験により測定した(Wako Pure Chemical Industries、日本)。トリグリセリド含量が検出限界を超えた場合、抽出物をイソプロパノールで2倍希釈する。
実施例。病理組織学的分析.HE染色では、切片をブアン固定液中で前固定した左外側肝臓組織のパラフィンブロックから切り出し、Lillie−Mayerヘマトキシリン(Muto Pure Chemicals、日本)およびエオシン溶液(Wako Pure Chemical Industries)で染色する。NAFLD活性スコア(NAS)を、Kleinerの判断基準に従い計算する(Kleiner DE. et al., Hepatology, 2005;41:1313)。脂肪症および肝細胞風船化を有してNAS≧5だと、一般にNASHの診断と考えられる。
Figure 0006553067
実施例。コラーゲン沈着(線維症の尺度)を可視化するために、ブアン固定された左外側肝臓切片を、ピクロシリウスレッド溶液(Waldeck、ドイツ)を用いて染色する。
実施例。免疫組織化学(炎症の尺度)のために、切片をティシュー・テックOCTコンパウンドに包埋された凍結肝臓組織から切り出し、アセトン中で固定する。内在性ペルオキシダーゼ活性を、0.03%Hを用いて5分間ブロックし、続いてBlock Ace(Dainippon Sumitomo Pharma、日本)と共に10分間インキュベートする。切片を、抗F4/80抗体の200倍希釈物(BMA Biomedicals、スイス)、抗CK−18抗体の50倍希釈物(LifeSpan BioSciences、USA)または抗Gr−1抗体(培養上清)と共に一晩4℃でインキュベートした。F4/80は、肝臓中のマクロファージおよびクッパー細胞のためのマーカーであり;CK−18抗体はダメージを受けた肝細胞中の細胞骨格を測定し;ならびに抗Gr−1抗体は好中球応答を測定する。二次抗体(HRP−ヤギ抗ラット抗体、Invitrogen、USA)とのインキュベーション後、酵素−基質反応を、3、3’−ジアミノベンジジン/H2O2溶液(Nichirei、日本)を用いて実施する。
実施例。線維化面積の定量分析のために、シリウスレッドで染色した切片の明視野画像を中心静脈の周りで、デジタルカメラ(DFC280;Leica、ドイツ)を使用して、200倍拡大率で獲得し、5つのフィールド/切片における陽性面積を、ImageJソフトウェア(National Institute of Health、USA)を用いて測定する。炎症面積の定量分析のために、F4/80−免疫染色切片の明視野画像を、中心静脈の周りでデジタルカメラ(DFC280;Leica、ドイツ)を使用して、200倍拡大率で獲得し、5つのフィールド/切片における陽性面積を、ImageJソフトウェアを用いて測定する(National Institute of Health、USA)。
実施例。統計検定。統計分析をGraphPad Prism 4(GraphPad Software、USA)、または等価の装置上でスチューデントt検定を用いて実施する。P値<0.05は統計的に有意であると考えられる。片側t検定でP値<0.10に戻ると、ある動向または傾向が推定される。結果は平均±SDとして表される。ビヒクル処置群の統計学的有意性は一般には、必要に応じて、正常群との比較を示す。本明細書で記載される化合物で処置された群の統計学的有意性は一般には、必要に応じて、ビヒクル処置群との比較を示す。
実施例。例示的な用量反応試験群。群1−正常。8匹の正常マウスに正常食を自由に、処置なしで9週齢まで、与える。群2−ビヒクル。8匹のNASHマウスにビヒクル(0.5%w/vメチルセルロース+0.2%Tween(登録商標)80)を10mL/kgの体積で1日2回5〜9週齢まで経口投与する。群3−ソリスロマイシン5mg/kg。8匹のNASHマウスにソリスロマイシンが補充されたビヒクルを朝に5mg/kgの用量で、および夜にビヒクル(5mg/kg/日)を5〜9週齢まで経口投与する。群4−ソリスロマイシン10mg/kg。8匹のNASHマウスにソリスロマイシンが補充されたビヒクルを10mg/kgの用量で1日2回(20mg/kg/日)5〜9週齢まで経口投与する。群5−ソリスロマイシン25mg/kg。8匹のNASHマウスにソリスロマイシンが補充されたビヒクルを25mg/kgの用量で1日2回(50mg/kg/日)5〜9週齢まで経口投与する。群6−ソリスロマイシン50mg/kg。8匹のNASHマウスにソリスロマイシンが補充されたビヒクルを50mg/kgの用量で1日1回(50mg/kg/日)5〜9週齢まで経口投与する。
Figure 0006553067
実施例。平均体重。ビヒクル群は、屠殺の日に、正常群に比べ、平均体重において著しい減少を示した。群4はビヒクル群に比べ平均体重の著しい減少を示した。屠殺の日に、ビヒクル群と群3、5、または6のいずれかの間で、平均体重の著しい差はなかった。理論に縛られないが、本明細書では、群4における平均体重の減少は用量または試験化合物に関連せず、その代わりに処置群における試験動物の低い数字を反映すると考えられる。
実施例。肝重量。ビヒクル群は、正常群に比べ、平均肝重量において著しい増加を示した(p<0.001)。平均肝重量は、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kg群の間で肝重量における統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン10mg/kgおよび25mg/kg群は、ビヒクル群に比べ、平均肝重量において著しい低減を示した(それぞれ、p<0.01およびp<0.001)。ソリスロマイシン25mg/kg群に対する肝重量は、数値的に正常群と同様であることが観察される。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は疾患のこの症状に治癒をもたらすと考えられる。
実施例。肝臓対身体重量比(図1)。ビヒクル群は、正常群に比べ、平均肝臓対身体重量比において著しい増加を示した(p<0.001)。平均肝臓対身体重量比は、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kgまたは10mg/kg群のいずれかの間で、比における統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン25mg/kg群は、ビヒクル群に比べ、平均肝臓対身体重量比において著しい減少を示した(p<0.01)。理論に縛られないが、本明細書では、平均肝重量の減少は治療効力を示すと考えられる。
Figure 0006553067
実施例。全血グルコース(図2および表1)。ビヒクル群は、正常群に比べ、全血グルコースレベルにおいて著しい増加を示した(p<0.001)。全血グルコースレベルは、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kgまたは10mg/kg群のいずれかの間で、全血グルコースレベルにおける統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン25mg/kg群は、ビヒクル群に比べ、全血グルコースレベルにおいて著しい減少を示した(p<0.05)。加えて、観察された減少は、インスリンの増加を伴わなかった。理論に縛られないが、本明細書では、インスリンの増加なしでの全血グルコースレベルの減少は糖尿病の治療に対する治療効力を示すと考えられる。
実施例。血漿ALT(表1)。血漿ALTは、報告によれば、肝臓ダメージの指標である。ビヒクル群における血漿ALTレベルは、正常群に比べ増加する傾向を示した。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群(群3〜6)の間では、血漿ALTレベルにおける著しい差はなかった。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は、ALTに対して、そうでなければ、望まれない副作用が引き起こされるであろう実質的な影響を有さないと考えられる。
実施例。血清カイロミクロン(図3および表1)。ビヒクル群における血清カイロミクロンレベルは正常群に比べ著しく増加した(p<0.001)。血清カイロミクロンレベルは、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kgまたは10mg/kg群のいずれかの間で、血清カイロミクロンレベルにおける統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン25mg/kg群における血清カイロミクロンレベルはビヒクル群に比べ著しく減少した(p<0.05)。理論に縛られないが、本明細書では、血清カイロミクロンレベルの減少は、治療効力を示すと考えられる。
実施例。血清VLDL−コレステロール(図4および表1)。ビヒクル群における血清VLDL−コレステロールレベルは、正常群に比べ、著しく増加した(p<0.05)。血清VLDL−コレステロールレベルは、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kgまたは10mg/kg群のいずれかの間で、血清VLDL−コレステロールレベルにおける統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン25mg/kg群における血清VLDL−コレステロールレベルはビヒクル群に比べ著しく減少した(p<0.05)。理論に縛られないが、本明細書では、血清VLDL−コレステロールレベルの減少は、治療効力を示すと考えられる。ソリスロマイシン25mg/kg群に対する血清VLDL−コレステロールレベルは、数値的に正常群と同様であることが観察される。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は疾患のこの症状に治癒をもたらすと考えられる。
実施例。血清HDL−コレステロール(図5および表1)。ビヒクル群における血清HDL−コレステロールレベルは正常群に比べ著しく増加した(p<0.05)。血清HDL−コレステロールレベルは増加する用量の関数として上昇傾向にあったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kg、10mg/kg、または25mg/kg群のいずれかの間で、血清HDL−コレステロールレベルにおける統計的に有意な差はなかった。理論に縛られないが、本明細書では、血清HDL−コレステロールレベルの増加は、治療効力を示すと考えられる。
実施例。血清トリグリセリド(図6および表1)。ビヒクル群における血清トリグリセリドレベルは正常群に比べ著しく増加した(p<0.05)。血清トリグリセリドレベルは、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kgまたは10mg/kg群のいずれかの間で、血清トリグリセリドレベルにおける統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン25mg/kg群における血清トリグリセリドレベルはビヒクル群に比べ著しく減少した(p<0.01)。理論に縛られないが、本明細書では、血清トリグリセリドレベルの減少は、治療効力を示すと考えられる。ソリスロマイシン25mg/kg群に対する血清トリグリセリドレベルは、数値的に正常群と同様であることが観察される。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は疾患のこの症状に治癒をもたらすと考えられる。
実施例。肝臓トリグリセリド含量(表1)。ビヒクル群における肝臓トリグリセリド含量は正常群に比べ著しく増加した(p<0.001)。肝臓トリグリセリド含量は、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群(群3〜6)の間で、肝臓トリグリセリド含量における統計的に有意な差はなかった。理論に縛られないが、本明細書では、肝臓トリグリセリドレベルの減少は、治療効力を示すと考えられる。
実施例。血漿インスリン(表1)。ビヒクル群における血漿インスリンレベルは正常群に比べ著しく減少した(p<0.01)。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、血漿インスリンレベルにおける統計的に有意な差はなかった。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物はインスリン非依存性プロセスにより、例えば糖新生を阻害することにより、血糖値を低下させると考えられる。
実施例。血漿MIF(図7および表1)。ビヒクル群と正常群の間で血漿MIFレベルにおける著しい差はなかった。血漿MIFレベルは増加する用量の関数として上昇傾向にあったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kgまたは10mg/kg群のいずれかの間で、血漿MIFレベルにおける統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン25mg/kg群における血漿MIFレベルはビヒクル群に比べ著しく増加した(p<0.01)。MIFは、報告によれば、自然免疫の重要な制御因子である。白血球は免疫応答においてMIFを血流中に放出する。循環MIFは他の免疫細胞上のCD74に結合し、急性免疫応答を引き起こす。理論に縛られないが、本明細書では、MIFレベルは炎症発症および/または進行の正の予後および診断指標であると考えられる。加えて、理論に縛られないが、本明細書では、MIFレベルは線維症、例えば肝線維症発症および/または進行の正の予後および診断指標であると考えられる。加えて、理論に縛られないが、本明細書では、MIFレベルは、HCC発症および/または進行の正の予後および診断指標であると考えられる。特に、低減されたMIFレベルは、報告によれば、HCCの可能性または存在を示す。加えて、理論に縛られないが、本明細書では、本明細書におけるデータは、本明細書で記載される治療方法は、線維症への進行、またはその発症、例えば肝線維症発症および/または進行を遅延および/または防止することにより、予防的治療において有効であるという結論を支持すると考えられる。加えて、理論に縛られないが、本明細書では、本明細書におけるデータは、本明細書で記載される治療方法は、HCCへの進行、またはその発症を遅延および/または防止することにより、予防的治療において有効であるという結論を支持すると考えられる。
実施例。血漿IL−22(表1)。ビヒクル群における血漿IL−22レベルは、正常群に比べ、著しく減少した(p<0.01)。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で血漿IL−22レベルにおける統計的に有意な差はなかった。
Figure 0006553067
実施例。組織学的分析(図8)。本明細書で記載される化合物、例えばソリスロマイシンは、脂肪症の減少、肝細胞風船化の減少、および小葉炎症の減少により測定されるように、STAMマウスのNASを著しく減少させる。NASはNASHの活性を評価するための臨床エンドポイントの1つであるので、処置群における観察される変化は、本明細書で記載される化合物は抗NASH治療薬として臨床的に有効であるという結論を支持する(Sanyal AJ. et al., Hepatology, 2011;54:344)。HEで染色した切片の顕微鏡写真を評価する。ビヒクル群由来の肝臓切片は重篤な小滴性および大滴性脂肪沈着、肝細胞風船化および炎症細胞浸潤を示した。これらの観察と一致して、NASは正常群に比べ、ビヒクル群において著しく増加した。群2中の全てのマウス(ビヒクルのみ)がNAS>5を有した。ビヒクル群と群3の間で、NASにおける統計的に有意な差はなかった。群4〜6は、ビヒクル群と比べてNASの著しい低減を有し、肝細胞風船化および炎症細胞浸潤において著しい改善を示した。ソリスロマイシン10mg/kgおよび25mg/kg群に対するNASは、ビヒクル群に比べ著しく減少した(それぞれ、p<0.01およびp<0.001)。
実施例。シリウスレッド染色(図9および表2)。肝臓のシリウスレッドで染色した切片の顕微鏡写真を評価する。ビヒクル群由来の肝臓切片は、正常群に比べ、肝小葉の中心周囲領域においてコラーゲン沈着の増加を示した。線維化面積のパーセンテージ(シリウスレッド陽性面積)は、正常群に比べ、ビヒクル群において著しく増加した(p<0.001)。ビヒクル群に比べ、線維化面積は、群4において減少する傾向を示し、群5および6では著しく減少した。線維化面積は、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kgおよび10mg/kg群の間で、線維化面積における統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン25mg/kg群における線維化面積は、ビヒクル群に比べ、著しく減少した(p<0.05)。理論に縛られないが、本明細書では、処置群で観察される線維化の中程度の減少は、全ての群における低い全体線維化によると考えられる。長期モデルでは、線維化が疾患モデルにおいてより顕著になるであろう。理論に縛られないが、本明細書では、短期間処置は、未処置対照に比べ、線維化において一貫した改善を示すが、線維化は短期間にわたるそのモデルでは広範ではないと考えられる。しかしながら、長期処置は、未処置対照に比べ、連続する改善を示し、というのも、線維化は時間と共に増加するからである。理論に縛られないが、本明細書では、線維化面積の減少は治療効力を示すと考えられる。
Figure 0006553067
実施例。F4/80免疫組織化学(表2)。F4/80抗原はマクロファージ限定細胞表面糖タンパク質であり、ここで、染色は、マクロファージに特異的である。F4/80−免疫染色切片の顕微鏡写真を評価する。ビヒクル群由来の肝臓切片は、正常群に比べ、肝小葉において、F4/80陽性細胞の数およびサイズの増加を示した。F4/80陽性面積のパーセンテージは、正常群に比べ、ビヒクル群において著しく増加した(p<0.001)。ビヒクル群と群3〜6のいずれかとの間で、F4/80陽性マクロファージの面積における著しい差はなかった。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は、マクロファージに対して、そうでなければ、望まれない副作用が引き起こされるであろう実質的な影響を有さないと考えられる。ソリスロマイシンはマクロファージ集団に影響を与えないことが報告されている。
実施例。好中球マーカーとしてのGr−1免疫組織化学(図10)。Gr−1−免疫染色切片の顕微鏡写真を評価する。ビヒクル群由来の肝臓切片は、正常群に比べ、肝小葉において浸潤Gr−1陽性細胞の増加を示した。全ての用量のソリスロマイシン処置群において、Gr−1陽性細胞はビヒクル群に比べ減少した。本明細書で記載されるように、化合物はマクロファージを阻害する、またはTNFα発現を媒介するのいずれかにより好中球浸潤を減少させるとは考えられない。理論に縛られないが、本明細書では、好中球浸潤の減少は、例えば、肝臓および肺疾患の両方において治療効力を示すと考えられる。
実施例。CK−18免疫組織化学。CK−18−免疫染色切片の顕微鏡写真を評価する。ビヒクル群由来の肝臓切片は、正常群に比べ、変性肝細胞において、CK−18に対する強い強度の免疫染色を示した。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、CK−18免疫染色の明確な変化はなかった。CK−18は肝臓内の主な中間径フィラメントタンパク質である。CK−18染色の増加は、肝細胞メージ、とりわけアポトーシスを反映する。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は、CK−18免疫組織化学から明らかなように、細胞骨格に対し有害作用を示さないと考えられる。
実施例。量的RT−PCR。全RNAを、RNAiso(Takara Bio、日本)を使用して、製造者の指示に従い、肝臓試料から抽出する。1μgのRNAを、4.4mM MgCl2(Roche、スイス)、40U RNase阻害剤(Toyobo、日本)、0.5mM dNTP(Promega、USA)、6.28μMランダム六量体(Promega)、5×第一鎖緩衝液(Promega)、10mMジチオトレイトール(Invitrogen)および200U MMLV−RT(Invitrogen)を含む、20μLの最終体積の反応混合物を使用して逆転写させる。反応を1時間、37℃で、続いて5分間99℃で実施する。リアルタイムPCRを、リアルタイムPCR DICEおよびSYBR premix Taq(Takara Bio)を用いて実施する。相対mRNA発現レベルを計算するために、各遺伝子の発現を、参照遺伝子36B4(遺伝子記号:Rplp0)に対して正規化する。PCR−プライマーセットは、共に係属中の米国仮特許出願第62/086,911号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載される。
実施例。遺伝子発現分析(表3)。
TNF−α mRNA発現レベルは正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、TNF−α mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。
MCP−1 mRNA発現レベルは、正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された(p<0.001)。MCP−1 mRNA発現レベルは、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kg、10mg/kg、または25mg/kg群の間で、MCP−1 mRNA発現レベルにおける統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン50mg/kgq.d.群におけるMCP−1 mRNA発現レベルは、ビヒクル群に比べ、肝臓内のMCP−1 mRNA発現レベルにおいて著しい減少を示した(正規化されたビヒクル:1.00±0.42、ソリスロマイシン:0.64±0.14)。本明細書で記載されるように、化合物は、マクロファージを阻害する、またはTNFα発現を媒介することのいずれかにより、MCP−1を減少させるとは考えられない。理論に縛られないが、本明細書では、MCP−1 mRNA発現レベルの減少は、例えば肝臓および肺疾患の両方において、治療効力を示すと考えられる。
MMP−9 mRNA発現レベルは正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された。MMP−9 mRNA発現レベルは、増加する用量の関数として下降線をたどったが、ビヒクル群とソリスロマイシン5mg/kg、10mg/kg、または25mg/kg群の間で、MMP−9 mRNA発現レベルにおける統計的に有意な差はなかった。ソリスロマイシン50mg/kg q.d.群におけるMMP−9 mRNA発現レベルは、ビヒクル群に比べ、肝臓のMMP−9 mRNA発現レベルにおいて著しい減少を示した(正規化されたビヒクル:1.00±0.34、ソリスロマイシン:0.59±0.25)。本明細書で記載されるように、化合物は、マクロファージを阻害する、またはTNFα発現を媒介することのいずれかにより、MMP−9を減少させるとは考えられない。理論に縛られないが、本明細書では、MMP−9 mRNA発現レベルの減少は、例えば肝臓および肺疾患の両方において、治療効力を示すと考えられる。
コラーゲン1型 mRNA発現レベルは、正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、コラーゲン1型 mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。理論に縛られないが、本明細書では、コラーゲン1型 mRNA発現レベルにより証明されるように、本明細書で記載される化合物は、細胞骨格に対し有害作用を示さないと考えられる。
α−SMA mRNA発現レベルは正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、α−SMA mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。
TIMP−1 mRNA発現レベルは、正常群に比べ、ビヒクル群において上方制御される傾向を示した。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、TIMP−1 mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。
TGF−β mRNA発現レベルは正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、TGF−β mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。
Gck mRNA発現レベルは正常群に比べ、ビヒクル群において著しく下方制御された。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、Gck mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。
G6pc mRNA発現レベルは、正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された(p<0.001)(図10)。G6pc mRNA発現レベルは、表3に示されるように、ビヒクル群に比べ、全ての用量のソリスロマイシン群において著しく下方制御された。G6pc(グルコース−6−ホスファターゼ)は、D−グルコース6−リン酸のD−グルコースおよびオルトリン酸への加水分解を触媒する、小胞体の膜内在性タンパク質である。G6pcはグルコースホメオスタシス、糖新生およびグリコーゲン分解の両方における鍵酵素である。理論に縛られないが、本明細書では、G6pc mRNA発現レベルの減少は、治療効力を示すと考えられる。理論に縛られないが、本明細書では、データは、本明細書で記載される化合物は糖新生を抑制し、および/または減少させ、そのため、糖尿病の治療で有効であるという結論を支持すると考えられる。ソリスロマイシン25mg/kg群に対するG6pc mRNA発現レベルは、数値的に正常群と同様であることが観察される。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は疾患のこの症状に治癒をもたらすと考えられる。
Pck1 mRNA発現レベルは正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された。ビヒクル群といずれかの用量のソリスロマイシン群の間で、Pck1 mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。
FBPase mRNA発現レベルは、正常群に比べ、ビヒクル群において著しく上方制御された(p<0.001)(図11)。FBPase mRNA発現レベルは、表3に示されるように、ビヒクル群に比べ、全ての用量のソリスロマイシン群において著しく下方制御された。FBPase(フルクトースビスホスファターゼ)は糖新生において、フルクトース−1,6−二リン酸をフルクトース6−リン酸に変換し、解糖においてホスホフルクトキナーゼにより触媒される反応の逆転を触媒する。理論に縛られないが、本明細書では、FBPase mRNA発現レベルの減少は、治療効力を示すと考えられる。理論に縛られないが、本明細書では、データは、本明細書で記載される化合物は糖新生を抑制し、および/または減少させ、そのため、糖尿病の治療で有効であるという結論を支持すると考えられる。ソリスロマイシン25mg/kg群に対するFBPase mRNA発現レベルは、数値的に正常群と同様であることが観察される。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される化合物は疾患のこの症状に治癒をもたらすと考えられる。
Glut2 mRNA発現レベルは、ビヒクル群と正常群の間で著しくは異ならなかった。Glut2 mRNA発現レベルは、ビヒクル群に比べ、ソリスロマイシン10mg/kg群において下方制御される傾向を示した。ビヒクル群と他のソリスロマイシン群の間で、Glut2 mRNA発現レベルにおける著しい差はなかった。
Figure 0006553067
実施例。肉眼的肝臓所見はソリスロマイシン処置により改善される。肝臓を試験動物から取り出し、壁側および内臓側の両方を、呈色および巨視的肉眼所見に対して、視覚的に評価した。正常群に比べて、ビヒクル処置群の肝臓は、色が著しく黄色になった。黄色呈色は一般に肝臓の全ての部分に対して均質であり、壁側および内臓側の両方で同様であった。増加する用量の関数として、ソリスロマイシン処置群の肝臓は、実質的に、色がより黄色でなく、黄色呈色は最高ソリスロマイシン用量ではほぼなかった。最高ソリスロマイシン投与群では、壁側は、正常群とほぼ同じであった。全てのソリスロマイシン処置群では、壁側は、内臓側より、色がわずかにより黄色でなかった。
ソリスロマイシン処置は、全血グルコースレベルおよびNASを著しく減少させ、その抗NASH効果が確認された。NASでは、ソリスロマイシンの用量反応が証明された。というのも、25mg/kg(1日2回)のソリスロマイシンは、10mg/kg(1日2回、p<0.01)および5mg/kg(n.s.)のソリスロマイシンに比べ、優れた効果を示したからである(p<0.001)。しかしながら、血漿インスリンは、ソリスロマイシンには著しくは影響されない。そのため、ソリスロマイシンはインスリン非依存性メカニズムにより高いグルコースを修正する。理論に縛られないが、本明細書では、ソリスロマイシンは糖新生を調節すると考えられる。理論に縛られないが、本明細書では、ソリスロマイシンのグルコース低下効果は、肝臓における糖新生の抑制に起因し、そのため、ソリスロマイシンは糖尿病の治療において有用であると考えられる。理論に縛られないが、本明細書では、ソリスロマイシン処置は、このモデルにおいてグルコースおよび脂質代謝を調節することにより、抗NASHおよび抗線維化効果を有することも考えられる。
小葉炎症および肝細胞風船化スコアはソリスロマイシンの抗NASHメカニズムにおける顕著な根本的因子である。F4/80およびCK−18の面積は、試験群間で同様であると考えられるが、好中球の浸潤が、ソリスロマイシンによる処置により低減される。
統計的に有意な血糖減少がソリスロマイシン(25mg/kg、b.i.d.および50mg/kg、q.d.)を用いると観察される。統計的に有意な血清トリグリセリドおよびVLDL−コレステロールレベルの低減がソリスロマイシン(25mg/kg、b.i.d.)を用いると観察される。
肝臓におけるG6pcおよびFBPase mRNA発現レベルの統計的に有意な低減が、ソリスロマイシン(25mg/kg、b.i.d.)を用いると観察される。ビヒクル処置対照に比べ、より低い用量のいずれに対しても(群3〜5)、TNF−α、MMP−9、Gck、Pck1、Glut2の相対遺伝子発現において著しい差は観察されなかった。ビヒクル処置対照に比べ、より低い用量のいずれに対しても(群3〜5)、線維症制御と関連する遺伝子の相対遺伝子発現(TGF−β、コラーゲン1型、α−SMA、TIMP−1)において著しい差は観察されなかった。
シリウスレッド染色から明らかなように、統計的に有意な線維化の低減がソリスロマイシン(25mg/kg、b.i.d.)を用いると観察される。
実施例。肝不全を有するヒトにおけるソリスロマイシンの安全性。ソリスロマイシンは、800mgもの高さの用量で投与されると、軽度、中度、さらに重度の肝臓障害を有するヒトにおいて耐容性がよいことが決定された。同じ用量が与えられた健康な対照に比べると、安全性において著しい差は観察されなかった。対照的に、他のマクロライド、例えばエリスロマイシンおよびクラリスロマイシンは、報告によれば、肝臓に毒性があり、そのようなものとして肝疾患、およびまたは肝不全を有する宿主動物の治療と適合しない。
実施例。肝臓障害を有する被験体におけるソリスロマイシンの安全性および薬物動態。ソリスロマイシンの安全性、薬物動態(PK)、およびタンパク質結合を、正常な肝機能を有する健康な被験体(年齢、体重、および性別に対して対応)と比べて、軽度、中度、および重度肝臓障害を有する被験体において評価した。軽度(Child−PughクラスA)、中度(Child−PughクラスB)、および重度(Child−PughクラスC)肝臓障害を有する被験体および正常な肝機能を有する健康な対応対照被験体において、1相、非盲検、複数回投与研究で、評価を実施した。全ての被験体は、第1日に800mgの1日1回投与、続いて第2日から5日まで400mgを受けた。
33の被験体を登録した:軽度障害(平均Child−Pughスコア5.625)を有する8、中度障害(平均Child−Pughスコア7.375)を有する8、重度障害(平均Child−Pughスコア10.625)を有する8、および正常な肝機能を有する9の健康な対照。1の被験体、健康な対照は研究薬物を2回の投与後、発疹のために中断し;全ての他の被験体(n=32)は研究を完了した。全体で、肝臓障害コホート(軽度n=1、中度n=4、重度n=4)における治療により発現したAEを報告する被験体の数は対照群(n=4)におけるものと同じくらいであった。最も一般的に報告されるAEは軽度下痢および軽度頭痛であった。
5日のソリスロマイシン投与後、第8日での肝機能試験におけるベースラインからの平均変化はいずれのコホートにおいても臨床的に有意でなく、コホート間で著しくは異なっていなかった。ALT(IU/L)では、コホート:対照による平均(±SD)変化=2.6±4.47、軽度=4.0±8.00、中度=7.8±6.92、重度=6.3±14.61。AST(IU/L)では、コホート:対照による平均(±SD)変化=−0.6±2.92、軽度=0.4±5.93、中度=0.1±10.56、重度=5.8±22.44。直接ビリルビン(mg/dL)では、コホート:対照による平均(±SD)変化=0.00±0.053、軽度=0.00±0.076、中度=0.03±0.046、重度=0.04±0.207。任意の肝機能試験におけるベースラインからの個々の変化なしは臨床的に有意であると考えた。
第5日でのPKパラメータを、肝臓障害コホートと対照群間で比較し、幾何平均比を計算した。
Figure 0006553067
肝臓障害コホートのいずれにおいても、第5日では、蓄積は認められなかったが、半減期(時間)の増加が重度群において観察された(対照=8.9、軽度=10.2、中度=10.4、重度=15.7)。第5日Cmaxでは、平均血漿タンパク質結合パーセンテージは、軽度または中度肝臓障害により著しくは影響されなかったが、重度コホートにおいてわずかに低かった。
ソリスロマイシンのようなマクロライド抗生物質は、主として、肝臓依存性メカニズムを介して、代謝され、排泄される;この研究は慢性肝疾患を有する患者におけるソリスロマイシンの安全性およびPKを評価した。経口投与されたソリスロマイシンのおよそ78%が吸収されることが観察されている。15%未満の未変化ソリスロマイシンは糞便中で排泄される。経口投与されたソリスロマイシンの約70%は肝臓により代謝され、排泄されることもまた、観察されている。したがって、高い肝臓濃度が観察される。ソリスロマイシンを軽度、中度、または重度肝臓障害を有する患者に投与する場合、投与量調整は必要ない。ソリスロマイシンはこの患者集団において耐容性がよく、健康な対照に比べ、安全性における著しい差は、認められなかった。
実施例。ブレオマイシン誘発肺損傷。肺炎症を、雌マウスにおいて、ブレオマイシンの単回気管内投与により誘発する。20匹のマウスを2つの群に分ける。第−2日〜第6日まで、1つの群にビヒクルを投与し、もう一方に試験薬物、例えばソリスロマイシンを経口的に100mg/kgの用量で投与する。マウスにおける100mg/kgは、ヒトにおける450〜500mg、例えば480mg用量に等価であると一般に考えられることが本明細書では理解されるべきである。動物を第7日に屠殺する。
病原体を含まない7週齢雌C57BL/6Jマウスを、CLEA Japan(Tokyo、日本)から入手し、少なくとも6日順化させる。第0日に、20匹のマウスを、Microsprayer(登録商標)(Penn−Century、USA)を使用する、50μL/動物の体積の、ブレオマイシン硫酸塩(BLM、Nippon Kayaku、日本)を含む0.9%生理食塩水の単回気管内投与により誘発して肺線維症を発症させる。個々の体重を実験期間中、毎日測定する。マウスの生存、臨床徴候および挙動を毎日、モニタする。
この同じモデルは、炎症誘発前、予防的プロトコル、例えばある期間、例として2日間の前処置を用いて実施することができる。
実施例。ソリスロマイシンはブレオマイシン誘発肺損傷により引き起こされるマウスにおける炎症を低減させる。肺線維症は、特に、ブレオマイシン(BLM)、メトトレキサート、シクロホスファミド、および多くの新しい薬剤を含むレジメンを有する悪性腫瘍のための化学療法を受けた患者の管理において問題となる。これらの患者は、肺感染ならびに肺損傷由来の炎症に感受性が高い。ソリスロマイシンはサイトカイン放出に対する強い効果および優れた抗炎症効果を示すことが発見されている。肺炎症および線維症を防止する能力に対するソリスロマイシンの効果は、ブレオマイシン誘発肺炎症および線維症モデルにおいて説明される。群1(BLM−ビヒクル):10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスにビヒクル(カルボキシメチルセルロース)を、10mL/kgの体積で1日1回、第−2日(BLM投与前2日)から第6日まで経口投与する。群2(BLM−ソリスロマイシン):10匹のBLM誘発肺線維症モデルマウスにソリスロマイシンが補充されたビヒクルを、100mg/kgの用量で(0.5%メチルセルロース(methycellulose)+0.2%Tween80ビヒクルに溶解)1日1回、第−2日から第6日まで経口投与する。
BALF試料を滅菌PBSで3回(各0.8mL)、気管を介して肺をフラッシングすることにより収集した。第1の洗浄を他の2回とは別々に維持した。BALFを1,000×gで3分間4℃にて遠心分離し、上清を収集し、使用まで−80℃で保存した。第1の画分および洗浄流体の残りの画分由来の細胞ペレットをプールした。BALFの総細胞数を血球計数器によりカウントし、細胞分画をDiff−Quick(Sysmex、日本)で染色したサイトスピン調製物により決定した。細胞分画測定を約200細胞まで実施した。
BALFにおけるMMP−9を、マウス総MMP−9 Quantikine ELISAキット(R&D Systems、USA)により定量した。イムノアッセイは0.078ng/mLの検出限界を有した。
実施例。病理組織学的分析。10%中性緩衝ホルマリン中で前固定した右肺組織を切片化し、ヘマトキシリンおよびエオシン(HE)染色ならびにマッソントリクローム染色のために使用した。肺線維症の程度を、量的組織学的分析のためのAshcroftスコア(4)を用いて評価した。
実施例。量的RT−PCR。全RNAを肺試料からRNAiso(Takara Bio、日本)を使用して抽出した。1μgのRNAを、4.4mM MgCl(Roche、スイス)、40U RNase阻害剤(Toyobo、日本)、0.5mM dNTP(Promega、USA)、6.28μM ランダム六量体(Promega)、5×第一鎖緩衝液(Promega)、10mMジチオトレイトール(Invitrogen)および200U MMLV−RT(Invitrogen)を含む、20μLの最終体積の反応混合物を使用して逆転写させた。反応を1時間37℃で、続いて5分間99℃で実施した。リアルタイムPCRを、リアルタイムPCR DICEおよびSYBR premix Taq(TakaraBio)を使用して実施した。相対mRNA発現レベルを計算するために、各遺伝子の発現を、参照遺伝子GAPDHに対して正規化した。
任意の日および屠殺の日に、ビヒクル群とソリスロマイシン群の間で、体重変化における著しい差はなかった。
BALF(気管支肺胞洗浄液)の分析。BALF中の細胞を血球計数器によりカウントし、細胞分画をDiff−Quik(Sysmex、日本)で染色したサイトスピン調製物において決定する。BALF由来の上清中のMMP−9を酵素結合免疫吸着測定法(ELISA;Cat#MMPT90、R&D Systems、USA)により定量する。肺切片に対する病理組織学的なアッセイを標準方法に従い実施する。マッソントリクローム染色およびAshcroftスコアの推定は、HE染色を含む。肺由来の全RNAを使用する遺伝子発現アッセイは、TNF−α、MCP−1およびMMP−9に対して実施されるリアルタイムRT−PCR分析を用いて得られる。
気管支肺胞洗浄液(BALF)中の細胞の総数、とりわけリンパ球、好中球および好酸球の総数は、ビヒクル群に比べ、ソリスロマイシン群において著しく減少する。BALFビヒクル群とソリスロマイシン群の間で、マクロファージの数における著しい差はなかった。MMP−9レベルはソリスロマイシン群において減少傾向を示す(P<0.1)。
実施例。組織学的分析:マッソントリクローム染色およびAshcroftスコア。ビヒクル群において、マッソントリクローム染色は肺の間質腔における限局性線維化病変を明らかにした。ビヒクル群とソリスロマイシン群の間で、Ashcroftスコアにおける著しい差はなかった(ビヒクル:1.6±0.2、ソリスロマイシン:1.4±0.5)。
実施例。HE−染色。ビヒクル群において、HE染色は、肺胞壁肥厚、肺胞腔の崩壊および閉塞を伴うびまん性肺胞破壊、ならびに肺の肺胞および間質腔における炎症細胞浸潤を明らかにした。ビヒクル群とソリスロマイシン群の間で、肺胞壁肥厚、びまん性肺胞破壊および炎症細胞浸潤における明らかな差はなかった。
実施例。ビヒクルまたはソリスロマイシン50mg/kg q.d.で処置したマウスのBALF分析
Figure 0006553067
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理論に縛られないが、本明細書では、線維症に関する、本明細書で記載される化合物の効力は、少なくとも一部はそれらの、好中球数、MMP−9発現、および/またはMCP−1発現の1つ以上を減少させる能力によるものであり得ると考えられる。MCP−1およびMMP−9は、炎症細胞の動員に関与する。理論に縛られないが、本明細書ではまた、効力はマクロファージ阻害またはTNFα発現の減少に依存しないと考えられる。理論に縛られないが、本明細書ではまた、線維症に関する、本明細書で記載される化合物の効力は、少なくとも一部はそれらの、TNFα発現を増加させる能力によるものであり得ると考えられる。TNFαは、炎症細胞のアポトーシスを誘導することにより疾患発症を阻止することが報告されている(Rodvold, K.A., M.H. Gotfried, J.G. Still, K. Clark, and P. Fernandes. “Comparison of plasma, epithelial lining fluid, and alveolar macrophage concentrations of solithromycin in healthy adult subjects. Antimicrob Agts Chemother. 2012;56:5076−5081)。
本明細書で記載される化合物による処置で、BALFにおける炎症細胞の低減が得られる。1つの有効なエンドポイントはより低い白血球数である。ソリスロマイシン処置は、肺においてTNF−α発現を上方制御し、これにより、炎症細胞のアポトーシスが誘導され得る。結果から、本明細書で記載される化合物は、宿主動物における肺線維症の疾患進行および発症を防止するのに有益であろうことが示唆される。
実施例。培養細胞に対する硫黄マスタード(SM)毒性およびラットにおける吸入毒性。麻酔されたラットを蒸気吸入によりSMに気管内曝露させる。ラットを、試験薬物を用いて、例えば10、20、または40mg/kgの用量で、曝露1時間前に、その後、24時間毎に処置する。1、3、または7日の試験薬物による処置後、SMにより引き起こされる症状を評価する。1つの有効なエンドポイントは、SM誘発細胞毒性からの気道上皮細胞およびマクロファージに対する保護効果である。効果を病理組織診断により確認する。別の有効なエンドポイントは、処置群における気管の用量依存的保護である。動物モデルの追加の詳細は、一般にGao(2007)およびGao(2011)に記載される。
実施例。FXRシグナル経路。本明細書で記載される化合物の治療効力は、FXRシグナル経路に依存しない。ソリスロマイシンを、ハイブリッドFXR受容体を発現するレポーター細胞アッセイにおいて試験する(Indigo Biosciences、PA)。アゴニストおよびアンタゴニスト活性を測定する。ソリスロマイシンを30μMで開始して、1:3希釈を続けて試験する。ソリスロマイシン(CEM−101)は、驚いたことに、ヒトFXRアッセイにおいて、アゴニスト活性も、著しいアンタゴニスト活性も示さないことが見出された。ソリスロマイシンはアンタゴニストアッセイにおいて、細胞毒性の証拠を示さない。理論に縛られないが、本明細書では、本明細書で記載される疾患の治療における活性のためのFXR経路への依存により、望まれない副作用としてトリグリセリド(TG)および低密度脂質(LDL)の増加が引き起こされ得ると考えられる。例えば、様々な形態のFLDを有する患者は心血管疾患のリスクを有する可能性があり、これはトリグリセリドおよび低密度脂質の増加により悪化し得る。
実施例。本明細書で記載される化合物、例えばソリスロマイシンは、高い心血管疾患リスクを有する宿主動物の治療において有効である。予想外に、経口または静脈内のいずれかにより投与されると、ソリスロマイシンはQTまたはtQT延長、または他の負のQT効果を示さないことが見出されている。PK分析により、ソリスロマイシンは、2000〜3000ng/mLもの高さの血漿レベルに達したことが示された。対照的に、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン、およびテリスロマイシンの各々はQT陽性であることが報告されている。
実施例。嫌気性腸内細菌の感受性.本明細書で記載される化合物はグラム陰性腸内物、例えば腸内細菌科、グラム陰性嫌気性菌、またはエンドトキシン産生細菌に影響を与えず、および腸フローラにわずかな影響を与える。
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化合物例
Figure 0006553067
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下記刊行物、および本明細書で引用される追加の刊行物の各々は参照により本明細書に組み込まれる:
Gao X, Ray R, Xiao Y, Barker PE, Ray P. Inhibition of sulfur mustard−induced cytotoxicity and inflammation by the macrolide antibiotic roxithromycin in human respiratory epithelial cells. BMC Cell Biology 2007, http://www.biomedcentral.com/1471−2121/8/17
Gao X, Anderson DR, Brown AW, Lin H, Amnuaysirikul J, Chua AL, Holmes WW, and Ray P. Pathological studies on the protective effect of a macrolide antibiotic, roxithromycin, against sulfur mustard inhalation toxicity in a rat model pathological studies. Toxicol Pathol 2011; 39: 1056−1064. DOI: 10.1177/0192623311422079

Claims (14)

  1. 糖尿病または脂肪肝疾患治療用の医薬組成物であって、当該医薬組成物はソリスロマイシンまたはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  2. ソリスロマイシンを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. ソリスロマイシンの塩を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 脂肪肝疾患の治療用の請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記脂肪肝疾患はNASHである、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記脂肪肝疾患は肝線維症である、請求項4に記載の組成物。
  7. 前記脂肪肝疾患は、高血清カイロミクロン、高血清VLDL−コレステロール、高血清LDL−コレステロール、またはそれらの組み合わせである、請求項4に記載の組成物。
  8. 糖尿病の治療用の請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 高血糖症の治療用の請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 糖尿病を治療するための医薬品の製造のための、ソリスロマイシンまたはその塩の使用。
  11. 脂肪肝疾患を治療するための医薬品の製造のための、ソリスロマイシンまたはその塩の使用。
  12. 前記脂肪肝疾患はNASHである、請求項11に記載の使用。
  13. 前記脂肪肝疾患は肝線維症である、請求項11に記載の使用。
  14. 前記脂肪肝疾患は、高血清カイロミクロン、高血清VLDL−コレステロール、高血清LDL−コレステロール、またはそれらの組み合わせである、請求項11に記載の使用。
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