JP6550974B2 - 内燃機関の吸気通路構造 - Google Patents
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Description
そこで、エンジンに吸入される空気の温度上昇を抑制するために、インテークマニホールドを、断熱性を有する樹脂材料で構成し、インテークマニホールドの樹脂製の挿入部を吸気ポートに挿入した吸気管の取付け構造が、特許文献1(特開2007−285171号公報)、特許文献2(特開2007−56794号公報)に提案されている。
また、特許文献2には、樹脂製の吸気マニホールドの先端部に、樹脂によって形成された断熱スリーブが設けられ、該断熱スリーブの筒状のスリーブ部がシリンダヘッド内に挿入されて、スリーブ部の内周面によって吸気ポートの内壁面の一部が形成される構成が開示されている。
しかし、筒状スリーブ部の先端面とシリンダヘッド側の底壁面との間にシール面を形成するため、シール性能を増大させるには、筒状スリーブ部の径を大きくして板厚を増大してシール面積を拡大してガスケットの大型化等をしなくてはならず、シリンダヘッドの内部にシール面を確保する関係上、筒状スリーブ部の大型化には限界がある。
また、シール部材が筒状延長部の先端外周部に設置されるので、先端面の外周端より内側に設置される従来構造に比べて、インテークマニホールドの固定用のボルトのボルト中心からシール部材の位置までの距離が近づき、シール部材へのボルトによる締付面圧が確保しやすくなる。
また、シール部材が筒状延長部の先端外周部に設置されるので、従来構造のシール部材の内外周に筒状延長部の肉厚が分散されるのに比べて、シール部材の内周側の肉厚を確保できるため強度向上につながる。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1に示すように、吸気通路構造は、内燃機関(以下エンジンという)1のシリンダヘッド15の内部に形成されて、吸気上流側の開口39と燃焼室19とを連通する吸気ポート5と、吸気上流側の開口39に接続されるインテークマニホールド7とを備えている。
そして、連結部25から吸気下流側へ延出形成されて嵌合凹部37に挿入され、内周面により吸気ポート5の上流側端部の内周面5aを形成する筒状延長部29と、筒状延長部29の先端面と外周面との両面に亘る先端外周部に設置されるシール部材51と、を備えている。
連結部25は、吸気管部9と一体に設けられても、別体に設けられてもよい。一体の場合には、連結部25と吸気管部9とが同一材料で形成されており、一体による部品点数の低減効果を有している。
別体の場合には、圧入または接着等によって接合される。シリンダヘッド15の熱の吸気への伝熱を抑制して吸気の温度上昇の抑制を図る観点から、吸気管部9よりさらに低い熱伝導率の材料で形成することが好ましい。
また、嵌合凹部37は、平坦な底面37aを有し、底面37aの中央部には吸気ポート5が形成されている。図3では、3気筒分の3つの嵌合凹部37が形成されている。
図1には、連結部25が取付けボルト33によってシリンダヘッド15に取り付けられている状態を示している。取付けボルト33が取付け壁部31の貫通穴35を貫通してシリンダヘッド15の雌ねじ部に螺合する。図1においては、取付け壁部31と連結部25とを模式的に同一部材として記載している。
なお、取付けボルト33を締結する前は、筒状延長部29の先端面29aと嵌合凹部37の底面37aとの隙間と、取付け壁部31の接合面45とシリンダヘッド15の外面47との隙は略同一の隙間を形成しており、取付けボルト33の締結後においてはこれら両方の隙間が接合するようになっている。
また、シール面の拡大に伴い、シール部材51の近傍であって筒状延長部29の先端部分の肉厚を増大しなくてもシール性が確保できるようになるため、筒状延長部29の大型化や板厚増大を抑制できる。
また、シール部材51が、筒状延長部29の先端外周部49にシール部材51が設置されるので、筒状延長部の先端面の外周端より内側に設置される従来構造に比べて、インテークマニホールド7の取付けボルト33のボルト中心からシール部材51の中心位置までの距離(図1のD)が近づくため、シール部材への取付けボルト33による締付面圧が確保しやすくなる。
また、シール部材51が、筒状延長部29の先端外周部49にシール部材51が設置されるので、従来構造のように筒状延長部の先端面の外周端より内側に設置されて、シール部材の内周側と外周側との両方に筒状延長部の肉厚が分散される構造に比べて、大型化せずにシール部材の内周側の肉厚を確保できるため強度向上にもつながる。
長方形シール部材61、W形シール部材63、また長円形や楕円形の長手方向を周方向に直角方向に位置させるように配置される。
図6に示したシール部材69は、図4に示した長方形シール部材61と同等の形状を有している。他に正方形、長円形、楕円形、W形であってもよい。
これによって、シール部材85の位置が、筒状延長部29に対してずれることなく安定する。従って、インテークマニホールド7の先端の筒状延長部29のシリンダヘッド15への組付け性が向上し、インテークマニホールド7のシリンダヘッド15への組付け性が向上する。
さらに、バネ部材81の収縮力で、シール部材85と筒状延長部29の先端外周部49とのシール性も向上する。
3 吸気ポートインジェクタ
5 吸気ポート
7 インテークマニホールド
9 吸気管部
15 シリンダヘッド
19 燃焼室
25 連結部
29 筒状延長部
29a 筒状延長部の先端面
29b 筒状延長部の外周面
31 取付け壁部
33 取付けボルト
37 嵌合凹部
37a 嵌合凹部の底面
37b 嵌合凹部の内周面
51、61、63、85、87、89 シール部材
37a 嵌合凹部の底面
37b 嵌合凹部の内周面
39 開口
71 シール溝
81 バネ部材
Claims (6)
- シリンダヘッドの内部に形成されて、吸気上流側の開口と燃焼室とを連通する吸気ポートと、前記吸気上流側の開口に接続されるインテークマニホールドとを備える吸気通路構造において、
前記シリンダヘッドの前記吸気上流側の開口は凹部を有して形成された嵌合凹部を備え、
前記インテークマニホールドの吸気下流側の端部に設けられ、該端部とシリンダヘッドの前記開口とを接続する連結部と、
前記連結部から吸気下流側へ延出形成されて前記嵌合凹部に挿入され、内周面により前記吸気ポートの上流側端部の内周面を形成する筒状延長部と、
該筒状延長部の先端面と外周面との両面に亘る先端外周部に設置されるシール部材と、を備え、
前記シール部材は、前記嵌合凹部の内周面と前記筒状延長部の外周面、前記嵌合凹部の内周面と交わる前記嵌合凹部の底面と前記筒状延長部の先端面との少なくとも2箇所においてシール面を形成することを特徴とする内燃機関の吸気通路構造。 - 前記筒状延長部の先端外周部に設置されるシール部材に対向する前記嵌合凹部の底面に、該シール部材の先端部が入り込み当接するシール溝が形成されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸気通路構造。
- 前記シール溝は嵌合凹部の底面の最外周端に全周に形成され、前記シール溝の溝幅は前記シール部材の幅よりも大きく形成されることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の吸気通路構造。
- 前記シール部材は、周方向に直角方向の断面形状が矩形形状のリング部材からなることを特徴する請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気通路構造。
- 前記シール部材は、周方向に直角方向の断面形状がW形状のリング部材からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気通路構造。
- 前記シール部材には、環状のバネ部材が内蔵され該バネ部材は、周方向に直角方向の断面形状において中央位置よりも一方側に片寄って内蔵され、前記バネ部材の収縮力で前記筒状延長部に前記シール部材が装着されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気通路構造。
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