JP6547574B2 - 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法 - Google Patents

単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6547574B2
JP6547574B2 JP2015203369A JP2015203369A JP6547574B2 JP 6547574 B2 JP6547574 B2 JP 6547574B2 JP 2015203369 A JP2015203369 A JP 2015203369A JP 2015203369 A JP2015203369 A JP 2015203369A JP 6547574 B2 JP6547574 B2 JP 6547574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
carbon electrode
expansion coefficient
thermal expansion
single crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015203369A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017075070A (ja
Inventor
智司 工藤
智司 工藤
博美 茨木
博美 茨木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Corp
Original Assignee
Sumco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Corp filed Critical Sumco Corp
Priority to JP2015203369A priority Critical patent/JP6547574B2/ja
Priority to PCT/JP2016/069113 priority patent/WO2017064889A1/ja
Priority to TW105123848A priority patent/TWI605160B/zh
Publication of JP2017075070A publication Critical patent/JP2017075070A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6547574B2 publication Critical patent/JP6547574B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/14Heating of the melt or the crystallised materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/02Elements
    • C30B29/06Silicon

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

本発明は、CZ法により単結晶を引上げる際、引上げ装置が備える、特にヒーター関連部材の破損を防止し、装置の長期寿命化を図ることができるヒータ関連部材の選択方法に関するものである。
一般に、半導体デバイスの基板にはシリコン単結晶から切り出したシリコンウェーハが使用されており、シリコン単結晶等の単結晶は主にチョクラルスキー法(以下、CZ法という。)等の引上げ方法を利用して単結晶インゴットを引上げることにより製造される。CZ法による単結晶の引上げ方法では、例えば、図1に示す一般的な引上げ装置10等が用いられる。具体的には、先ず、チャンバ11内に設置されたルツボ12に多結晶シリコン等の結晶用原料を充填する。そして、このルツボ12内に充填された結晶用原料を、ルツボ12外周に設置された、例えば円筒状のヒータ13により加熱、溶融して溶融液30とする。次に、チャンバ11上部から種ホルダに保持した、単結晶からなる種結晶20を溶融液30に浸漬し、種結晶20を回転させながらゆっくりと引上げる。そして、種結晶20を溶融液30に浸したときに種結晶20に発生する転位を除去する(無転位化する)ため、ネッキングを行ってネック(絞り部とも言う。) を形成し、次いで、単結晶を所望の直径まで拡径することによりショルダ(拡径部、コーン部とも言う。)を形成する。そして、所望の直径に拡径後、引上げ速度及び溶融液の温度を制御しながらボディ(直胴部とも言う。)、更にはテールを形成することにより、略円柱形状の単結晶31が製造される。
単結晶の育成中、ヒータ13の温度は1000℃以上にも昇るため、チャンバ11内はヒータ13の熱によって高温状態に長時間晒される。そのため、単結晶の引上げを繰り返し行っていると、引上げ装置10内の各種部材等が高熱等により破損する不具合等が稀に発生する場合がある。
CZ法で用いられる一般的な引上げ装置10は、ヒータ13と、チャンバ11外に設置されヒータ13に電力を供給する電源(図示しない))とが、カーボン材料を主に使用して形成されたカーボン電極14を介して連結された構造になっている。そのため、ヒータ13の脚部13bは、例えばカーボン電極14の一端にナット24等を用いて固定されている。そして、ヒータ13やカーボン電極14といったヒーター関連部材が設けられている部分は、ヒータ発熱部近傍に位置するため、特に、単結晶育成中、高温状態に常に晒される。このため、図2に示すように、ヒータ13の脚部13bとカーボン電極14との接合部位では部材の熱膨張等による不具合が起こりやすかった。例えば、図2(a)に示される加熱前のヒータ13の脚部13bの厚さLが加熱によって、図2(b)に示されるように厚さL’に熱膨張し、カーボン電極14にヒビが入ったり、割れが生じる等の不具合が稀に発生していた。
このような問題に対して、反応容器と、反応容器内に設置され、基板を搭載する基板支持手段と、基板支持手段を加熱する加熱手段と、反応容器内にガスを供給するガス供給手段とを備えた半導体製造装置において、加熱手段が、加熱部と、当該加熱部を電源の電極部に接続するための端子部とを備え、この端子部が、電極部との接続部と加熱部との間に、加熱手段の変形を抑制する固定手段が固定されていることを特徴とする半導体製造装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に示された半導体製造装置では、電極部との接続部と加熱部との間に、加熱手段の変形を抑制するための固定手段を別途設けることにより、ヒーターの歪みを抑制することができ、これによって稼働中に温度分布が不均一になるのを防止でき、更にはヒーターの劣化を防止し長寿命化を図ることができるとされている。
特開2013−135190号公報(請求項1、段落[0009])
しかしながら、上記従来の特許文献1に示された半導体製造装置では、固定手段として設置した部材の材質等によっては、ヒータが熱によって膨張した際に、固定手段がヒータを圧迫して破損させる場合がある。また、固定手段がヒータに比べて膨張し過ぎると、固定する効果が得られず、ヒータの歪み等が十分に抑制されない場合がある。このように、上記従来の特許文献1に示された固定手段を別途設けるという方法では装置の長寿命化が十分に図れない場合があった。
また、近年、引上げられる単結晶の大口径化が進み、これに伴ってチャンバ内に設置されるヒータ等も大型化する傾向がみられる。また、装置の大型化により、引上げ中の単結晶とヒータ間の距離も大きくなるため、引上げ中のヒータ温度を、従来よりも高温に設定する必要がある。このような理由から、引上げ中のヒータ脚部等に掛かる熱応力が増大し、上述したヒーター関連部材の破損に関する問題が顕在化しつつある。また、従来は、ヒータとカーボン電極に、同じメーカで製造された部材同士を組み合わせて使用していたことから、上述のヒータ関連部材の破損に関する問題は生じていなかったが、パーツ使用の自由度を上げるために、異なるメーカで製造された部材や異なる材料の使用により、このような問題が発生するようになった。
本発明の目的は、CZ法により単結晶を引上げる際、引上げ装置が備える、特にヒーター関連部材の破損を防止し、装置の長期寿命化を図ることができるヒータ関連部材の選択方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、ヒータ関連部材としてルツボ内に充填した結晶用原料を溶融し温度制御を行うヒータと、ヒータ及び電源を連結するカーボン電極とを備えた引上げ装置を用いて、単結晶をチョクラルスキー法により育成する際に、予め下記式(1)より限界熱膨張係数差ΔC を算出し、ヒータの脚部の熱膨張係数とカーボン電極の熱膨張係数の差を熱膨張係数差ΔCとしたときの当該熱膨張係数差ΔCが、上記限界熱膨張係数差ΔC以下となるヒータ及びカーボン電極を選択するヒータ関連部材の選択方法である。
限界熱膨張係数差(ΔC)=σ/(E×A×ΔT) (1)
但し、式(1)中、σはカーボン電極の引張り強度、Eはカーボン電極のヤング率、Aはカーボン電極の破断応力に対する安全率、ΔTは発熱時の温度T、ヒータの脚部をカーボン電にナットで固定する際の温度Tとの温度差を示す。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に熱膨張係数差ΔCが0.5×10-6/K以内にあることを特徴とする。
本発明の第1の観点では、ヒータ関連部材としてルツボ内に充填した結晶用原料を溶融し温度制御を行うヒータと、ヒータ及び電源を連結するカーボン電極とを備えた引上げ装置を用いて、単結晶をチョクラルスキー法により育成する際に、予め上記式(1)より限界熱膨張係数差ΔC を算出し、ヒータの脚部の熱膨張係数とカーボン電極の熱膨張係数の差を熱膨張係数差ΔCとしたときの当該熱膨張係数差ΔCが、上記限界熱膨張係数差ΔC以下となるヒータ及びカーボン電極を選択する。このように、熱膨張係数差ΔCが上記限界熱膨張係数差ΔC以下となるヒータとカーボン電極を選択すれば、単結晶育成中、ヒータの脚部がカーボン電極の一端にナットで固定された接合部位において、熱膨張差に起因する応力を低減でき、当該部位におけるヒビや割れ等の発生が大幅に防止され、装置の長期寿命化を図ることができる。
CZ法で一般的に用いられている引上げ装置の一例を示す概略図である。 単結晶育成中の装置内でヒータ関連部材に破損が生じる原理を説明する模式図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
先ず、CZ法で一般的に用いられている引上げ装置について説明する。その一例として、本発明実施形態で使用する装置を図1に示す。なお、図1、図2において同一符号は同一部材又は同一部位を示す。
引上げ装置10は、チャンバ11を有し、チャンバ11の中央に、結晶用原料を充填するためのルツボ12が配置される。ルツボ12は、一般に、有底円筒形状をした石英ルツボ12aと、その外周に配置された黒鉛ルツボ12bから構成される。ルツボ12は支軸16を介して駆動手段17に接続され、駆動手段17を駆動させるとルツボ12が所定速度で回転するとともに昇降する。
また、ルツボ12内に充填した結晶用原料を溶融し、引上げ中の融液温度等の温度制御を行うためのヒータ13が、ルツボ12の側面外周を囲繞するように円筒状に設けられている。ヒータ13は、カーボン電極14を介して、図示しない電源と連結され、電源からヒータ13へ電力が供給される。このため、ヒータ13の脚部13bは、一般に、カーボン電極14の一端にナット24によって固定されており、また、図示しない電源の電源端子部がカーボン電極の他端に接合されている。電源から供給された電力は熱に変換されて、ヒータ13の発熱部13aから熱が発せられ、ルツボ12内に充填された結晶用原料は、このヒータ13から発せられた熱により融解されて溶融液30となる。また、単結晶引上げ中、融解された溶融液30は当該ヒータ13からの熱により所望の融液温度に制御される。
ヒータ13の外周は保温筒15により包囲される。また、チャンバ11の上端には円筒状のケーシング18が接続され、このケーシング18には引上げ手段19が設けられる。また、引上げ手段19は、その先端に種結晶20が取り付けられ、棒状の単結晶31を回転させながら引上げるように構成される。また、溶融液30から引上げられた単結晶31へのヒータからの熱を遮蔽するために、単結晶31の外周面が所定の間隔をあけて熱遮蔽部材21により包囲される。チャンバ11上部にはガス供給管22が接続され、チャンバ11底部にはガス排出管23が接続される。このガス供給管22からAr等の不活性ガスが所定流量、チャンバ11内に供給され、ガス排出管23から排出される。
このような引上げ装置を用いてシリコン単結晶等の単結晶を育成する具体的な手順は、先ず、引上げ装置10のチャンバ11内に設置されたルツボ12内に結晶用原料を充填し、ヒータ13により加熱、融解して溶融液30とする。結晶用原料としては高純度のシリコン多結晶体が挙げられる。またシリコン多結晶体とともに必要に応じてドーパント不純物をルツボ12内に投入しても良い。
次に、駆動手段17により支軸16を介してルツボ12を所定の速度で回転させる。そして図示しない引上げ用モータにより、引上げ手段19を繰出して種結晶20を降下させ、種結晶20の先端部を溶融液30に接触させる。その後、種結晶20とルツボ12を逆方向に所定の回転速度で回転させながら、種結晶20を引上げ手段19により徐々に引上げることにより、種結晶20の下方に所定長さの棒状の単結晶31を育成させる。具体的には、溶融液30に接触させた種結晶20を融解した後、先ず、引上げを開始してネック(種絞り部)を形成し、その後、結晶径を徐々に増大させてショルダ(肩部)を形成する。次いで、定形のボディ(直胴部)の引上げに移行する。なお、引上げ育成に従い減少する融液面の高さを考慮しながら、引上げ速度と融液温度を制御して結晶成長速度を最適化する。ボディを形成した後は、結晶径を徐々に小さくし、テールを形成する。このような単結晶を育成する一連の工程において、チャンバ11内は、ヒータ13からの熱によって終始高温状態に晒され、特にヒータ13の近傍に設置されているカーボン電極14等のヒータ関連部材は、その熱による影響を受けやすい。
そして、本発明に係るヒータ関連部材の選択方法では、このようなCZ法によりシリコン単結晶等を育成する際に、上記引上げ装置10が備えるヒータ13と、ヒータ13及び電源端子部を連結するカーボン電極14として、両者の熱膨張係数の差、即ち熱膨張係数差ΔCが下記式(1)より算出される限界熱膨張係数差ΔCL以下となるものを選択する。このように、単結晶育成中、ヒータ13の脚部13bがカーボン電極14の一端にナット24で固定された接合部位において、従来は、図2に示すようにヒータ13の脚部13bとカーボン電極14の熱膨張差により大きな応力が掛かっていたが、上記熱膨張係数差ΔCが下記式(1)より算出される限界熱膨張係数差ΔCL以下となるヒータ13とカーボン電極14を選択することにより当該応力が低減される。このため、上記条件を満たすヒータとカーボン電極を選択して単結晶の育成を実施すれば、上記接合部位が長時間高温状態に晒されたとしても、ヒビや割れ等の発生が大幅に防止され、装置の長期寿命化が図られる。また、この方法は、単に、熱膨張係数差が小さいもの同士を選択するという方法ではなく、ヒビ割れ等を起こす限界を予め下記式(1)から割り出して両部材を選択するため、両部材の選択の幅をむやみに狭めることを防止できる。
上記限界熱膨張係数差ΔCLは、下記式(1)から算出される。
限界熱膨張係数差(ΔCL)=σ/(E×A×ΔT) (1)
但し、式(1)中、σはカーボン電極14の引張り強度、Eはカーボン電極14のヤング率、Aはカーボン電極の破断応力に対する安全率、ΔTは発熱時の温度T1と、ヒータ13の脚部13bをカーボン電極14にナット24で固定する際の温度T2との温度差を示す。
上記式(1)は次のように求められる。先ず、室温状態におけるヒータ13の脚部13bの厚みをLとし、カーボン電極14の引張り強度をσ、カーボン電極14のヤング率をE、安全率をAとすると、カーボン電極14の限界のびXは、下記式(2)で表される。
カーボン電極の限界のび(X)=σ×LA/E (2)
なお、カーボン電極14の限界のびXとは、カーボン電極が破断に至る限界のび量のことを意味する。また、式(1)、式(2)中、カーボン電極の破断応力に対する安全率Aとは、カーボン電極破断強度の理論値に対する安全マージン率を意味する。
一方、ヒータ13の脚部13bの厚みのびYは、下記式(3)で表される。
ヒータ脚部の厚みのび(Y)=L×ΔT×ΔCL (3)
なお、ヒータ脚部13bの厚みのびYとは、ヒータ脚部が加熱されてのびる量を意味する。また、式(3)中、L、ΔT、ΔCLは、上記式(1)と同様である。ΔTにおける発熱時の温度T1とは、より具体的には、ヒータ発熱時における脚部の最高温度のことである。また、ΔTにおけるヒータ13の脚部13bをカーボン電極14にナット24で固定する際の温度T2とは、上記加熱を行う前の室温のことである。
そして、カーボン電極14の限界のびXと、ヒータ13の脚部13bの厚みのびYが等しくなった時、即ちX=Yの時にカーボン電極14等に亀裂が生じるとすると、下記式(1’)が得られ、これをΔCについて解くことにより上記式(1)が得られる。
σ×LA/E=L×ΔT×ΔC (1’)
本発明の選択方法では、このようにして導かれた式(1)から限界熱膨張係数差ΔCLを求め、ヒータ13の脚部13bとカーボン電極14の熱膨張係数の差分値、即ち上記熱膨張係数差ΔCと、上記算出された限界熱膨張係数差ΔCLと対比し、ΔCがΔCL以下の値を示すヒータ13及びカーボン電極14を選択する。なお、上記熱膨張係数差ΔCは、上記算出された限界熱膨張係数差ΔCL以下であって、更に0.5×10-6/K以内であることが好ましい。当該選択したヒータ13及びカーボン電極14を組み合わせて引上げ装置10に設置して単結晶の引上げを実施すれば、これらの接合部位においてカーボン電極等にヒビが入ったり、割れが生じる不具合が抑制され、装置の長期寿命化を図ることができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1及び比較例1,2>
図1に示す引上げ装置10を用いて、以下の手順によりシリコン単結晶を育成した。その際、引上げ装置10に設置されるヒータ13及びカーボン電極14について、製造メーカがそれぞれ異なるヒータ13及びカーボン電極14の組み合わせを、以下の表1に示すように各実施例及び比較例ごとに変更して行った。
具体的には、先ず、引上げ装置10のチャンバ11内に設置されたルツボ12内に結晶用原料として多結晶シリコンを充填し、図示しない電源からヒータ13に電力を供給して、ヒータ13により加熱してシリコン融液(溶融液30)とした。
次に、駆動手段17により支軸16を介してルツボ12を回転させつつ、引上げ手段19を繰出して種結晶20を降下させ、種結晶20の先端部をシリコン融液に接触させた。その後、種結晶20とルツボ12を逆方向に所定の回転速度で回転させながら、種結晶20を引上げ手段19により徐々に引上げることにより、種結晶20の下方に所定長さの棒状のシリコン単結晶(単結晶31)を育成させた。
なお、ルツボ12回転数や種結晶20の引上げ速度等の条件は、CZ法による単結晶の育成方法において一般的に採用されている条件を採用した。これら、ヒータ及びカーボン電極の組み合わせ以外の温度条件や引上げ条件等に関しては、各実施例及び比較例ごとの変更は、ほぼ行わずに実施した。
<比較試験及び評価>
実施例1及び比較例1,2で使用した引上げ装置10について、シリコン単結晶引上げ後、ヒータ13の脚部13bとカーボン電極14との接合部位における破断の有無を評価した。また、各装置10に設置したヒータ13の脚部13bとカーボン電極14の限界熱膨張係数差ΔCLを、それぞれ単結晶の引上げを実施する前に、以下の方法により求めた。これらの結果を以下の表1に示す。なお、表1に示す熱膨張係数差ΔCは、製造メーカのカタログ値(ヒータの脚部の熱膨張係数、カーボン電極の熱膨張係数)から、その差を算出することにより求めた。
(i) 破断の有無:シリコン単結晶引上げ後、ヒータ13の脚部13bとカーボン電極14との接合部位を目視により観察し、ヒビ又は亀裂が生じていた場合を破断有りと評価した。
(ii) 限界熱膨張係数差ΔCL:下記式(1)より算出した。
限界熱膨張係数差(ΔCL)=σ/(E×A×ΔT) (1)
なお、カーボン電極の破断応力に対する安全率Aは、本実施例では2とし、カーボン電極14の引張り強度σ及びヤング率Eは、製造メーカのカタログ値を採用した。また、ΔTを算出する際の発熱時の温度T1は炉内の熱環境シミュレーション(使用ソフトウェア名:CGsim)より類推した。また、ΔTにおけるヒータ13の脚部13bをカーボン電極14にナット24で固定する際の温度T2は、室温(25℃)とした。
Figure 0006547574
表1から明らかなように、実施例1及び比較例1,2を比較すると、ヒータの脚部の熱膨張係数とカーボン電極の熱膨張係数の差、即ち熱膨張係数差ΔCが限界熱膨張係数差ΔCLを超えるヒータ及びカーボン電極を選択した比較例1,2では、いずれもシリコン単結晶引上げ後、ヒータの脚部とカーボン電極の接合部位に破断がみられた。一方、上記熱膨張係数差ΔCが限界熱膨張係数差ΔCL以下のヒータ及びカーボン電極を選択した実施例1では、高温状態に長時間晒された単結晶引上げ後においても、上記接合部位に破断はみられなかった。このことから、ヒータの脚部とカーボン電極の熱膨張係数差ΔCが、上記式(1)で定義される限界熱膨張係数差ΔCL以下のヒータ及びカーボン電極を選択することにより、上記接合部位においてカーボン電極等に発生するヒビや割れ等を抑制する効果が得られることが確認された。
本発明のヒータ関連部材の選択方法は、CZ法によりシリコン単結晶等を育成する際に用いられる引上げ装置の長期寿命化等に好適に利用することができる。
12 ルツボ
13 ヒータ
13b ヒータの脚部
14 カーボン電極

Claims (2)

  1. ヒータ関連部材としてルツボ内に充填した結晶用原料を溶融し温度制御を行うヒータと、前記ヒータ及び電源を連結するカーボン電極とを備えた引上げ装置を用いて、単結晶をチョクラルスキー法により育成する際に、
    予め下記式(1)より限界熱膨張係数差ΔC を算出し、前記ヒータの脚部の熱膨張係数と前記カーボン電極の熱膨張係数の差を熱膨張係数差ΔCとしたときの前記熱膨張係数差ΔCが、前記限界熱膨張係数差ΔC以下となる前記ヒータと前記カーボン電極を選択するヒータ関連部材の選択方法。
    限界熱膨張係数差(ΔC)=σ/(E×A×ΔT) (1)
    但し、式(1)中、σは前記カーボン電極の引張り強度、Eは前記カーボン電極のヤング率、Aはカーボン電極の破断応力に対する安全率、ΔTは発熱時の温度Tと、前記ヒータの脚部を前記カーボン電極にナットで固定する際の温度Tとの温度差を示す。
  2. 前記熱膨張係数差ΔCが0.5×10−6/K以内にある請求項1記載の選択方法。
JP2015203369A 2015-10-15 2015-10-15 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法 Active JP6547574B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015203369A JP6547574B2 (ja) 2015-10-15 2015-10-15 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法
PCT/JP2016/069113 WO2017064889A1 (ja) 2015-10-15 2016-06-28 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法
TW105123848A TWI605160B (zh) 2015-10-15 2016-07-28 單結晶拉引裝置具備之加熱器關連元件之選擇方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015203369A JP6547574B2 (ja) 2015-10-15 2015-10-15 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017075070A JP2017075070A (ja) 2017-04-20
JP6547574B2 true JP6547574B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=58517991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015203369A Active JP6547574B2 (ja) 2015-10-15 2015-10-15 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6547574B2 (ja)
TW (1) TWI605160B (ja)
WO (1) WO2017064889A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60180992A (ja) * 1984-02-29 1985-09-14 Toshiba Corp ヒ−タの温度分布測定装置およびその使用方法
JP3191042B2 (ja) * 1996-09-02 2001-07-23 株式会社スーパーシリコン研究所 Czシリコン単結晶製造装置
JP3610729B2 (ja) * 1997-06-19 2005-01-19 三菱住友シリコン株式会社 ヒーター電極構造
JP2013220954A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Ibiden Co Ltd 黒鉛ヒータ

Also Published As

Publication number Publication date
TWI605160B (zh) 2017-11-11
TW201725288A (zh) 2017-07-16
WO2017064889A1 (ja) 2017-04-20
JP2017075070A (ja) 2017-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008019125A (ja) 半導体ウェーハ素材の溶解方法及び半導体ウェーハの結晶育成方法
JP5480036B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
KR20150107241A (ko) 잉곳 제조 방법 및 잉곳 제조 장치
JP6579046B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2003020295A (ja) Cz原料供給方法及び供給用治具
JP6547574B2 (ja) 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法
JP5051033B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP6395302B2 (ja) 単結晶シリコン引上装置、および単結晶シリコン引上方法
JP5229017B2 (ja) 単結晶の製造方法
JP2009242237A (ja) 単結晶インゴット製造装置及び方法
JP2009256156A (ja) シリコン単結晶の育成方法
JP2008222481A (ja) 化合物半導体の製造方法及び装置
JP6451478B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP4341379B2 (ja) 単結晶の製造方法
JP2010265150A (ja) サファイア単結晶の製造方法及び種結晶の製造方法
JP2007197300A (ja) シリコン単結晶引上方法
JP4702266B2 (ja) 単結晶の引上げ方法
JP3664103B2 (ja) 単結晶成長方法
JP6425332B2 (ja) 単結晶シリコン引上装置、および単結晶シリコン引上方法
JP6515791B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP6052151B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JPH0733584A (ja) 半導体単結晶引き上げにおけるリチャージ方法
JP6304127B2 (ja) 単結晶の製造方法
JPH06183876A (ja) 単結晶引き上げ装置および引き上げ方法
JP6488975B2 (ja) シリコン単結晶の引上げ方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6547574

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250