JP6542403B2 - 管部材の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、管部材の成形方法に関する。
自動車の構造部品は、コストや溶接等の施工性の観点から鋼部材が多く用いられている。近年の燃費向上の要求から、鋼部材からなる自動車構造部品の一部を軽量な部材で置き換えることが行われており、パネル部材の他、フレーム部材にもそのような軽量化部材を適用することが検討されている。
中でもフレーム部材やレインフォースは、径に比較して全長が長い長尺な管部材で形成されており、外周面にブラケット等が溶接により取り付けられる。しかし、溶接による部材の取り付けは熱歪が生じる可能性が大きいため、拡管によるかしめ加工の取り付けが検討されている。この拡管によるかしめ加工として、液圧や電磁成形により行う技術が知られている(特許文献1)。
特開2006−264469号公報
フレーム部材やレインフォース等は、径の異なる管部材同士を組み合わせて接合され、部材全体が長尺である場合が多い。このような長尺の管部材に対して、管部材の全長に渡って圧力を付与して成形を行う場合、拡管が不要な部分を押さえ具によって拘束するという煩雑な拘束作業が必要になる。しかも、径の異なる管部材では、成形に必要となる圧力が場所によって異なるため、精度の良い拡管が困難である。
また、上記の管部材に、他部材との取り付け面や、リベットやナット等の締結具を取り付けるための冶具や取り付け具を設ける場合がある。このような場合、拡管によるかしめ成形に加えて膨出部成形を行う必要がある。そのため、生産効率や製品の寸法精度確保の観点から、管部材を治具などに支持させた状態で複数回の電磁成形を行うことが必要となる。
その場合、長尺な管部材の管内に、電磁成形コイルを挿入して複数の成形箇所に移動させて固定配置し電磁成形を行うことになる。電磁成形コイルの端部の端子には、電磁成形コイルに電流を流す高圧電源ケーブルが接続されているが、高圧電源ケーブルは可撓性が低く、狭い領域での折りたたみ、引き延ばしができない。したがって、電磁成形コイルの出し入れ長さ分のコイル移動ストロークが必要となり、設備の大型化が避けられないという問題点がある。また、コイルを移動させる度に高圧電源ケーブルを動かすため、高圧電源ケーブルに磨耗や破損が生じることもある。そのため、ケーブルを大きく移動させることができず、電磁成形が可能な領域に制約を受け、長尺管の複数箇所を加工する際に、加工ができない箇所が生じる場合があった。
本発明は、上記の問題を解決するもので、長尺の管部材に対しても、設備の省スペース化を図りつつ、多様な加工を高い自由度で精度良く行うことができる管部材の成形方法の提供を目的とする。
本発明は下記構成からなる。
(1)電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通されるコイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルの端部に設けられた電源側端子とを接続する端子接続工程と、
前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
前記コイル側端子と前記電源側端子とを分離する端子分離工程と、
前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
をこの順で含み、
前記コイル側端子と前記電源側端子は、それぞれ板状に形成され、
前記端子接続工程は、前記電磁成形コイル部から延びる導体延出部の複数個所に設けられた前記コイル側端子に前記電源側端子を互いに重ね合わせて固定する管部材の成形方法。
(2)電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通されるコイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルの端部に設けられた電源側端子とを接続する端子接続工程と、
前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
前記コイル側端子と前記電源側端子とを分離する端子分離工程と、
前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
をこの順で含み、
前記コイル配置工程は、前記コイルユニットの移動によって前記電磁成形コイル部を前記管部材の複数の異なる位置に配置させ、
前記異なる位置のそれぞれで、前記端子接続工程と、前記成形工程と、前記端子分離工程とを行う管部材の成形方法。
)電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通される板状コイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルに導通され回転自在に支持された円盤状電源側端子とを接続する端子接続工程と、
前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
前記電磁成形コイル部への通電後に前記円盤状電源側端子と板状コイル側端子を転がり接触させたまま前記コイルユニットを移動させて前記電磁成形コイル部を前記管部材の前記成形位置とは異なる他の成形位置に配置させるコイル再配置工程と、
前記板状コイル側端子と前記円盤状電源側端子とを分離する端子分離工程と、
前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
をこの順で含む管部材の成形方法。
本発明の管部材の成形方法によれば、長尺の管部材に対しても、設備の省スペース化を図りつつ、多様な加工を高い自由度で精度良く行うことができる
管部材を電磁成形した成形体を示す外観斜視図である。 第1構成例の電磁成形装置の概略平面図である。 治具プレートの斜視図である。 第1構成例の第1,第2コイルユニットの模式的な構成図である。 導体の単体構成を模式的に示す構成図である。 図5に示す導体のP1−P1線断面図である。 絶縁支持体の一部分解斜視図である。 絶縁支持体の基端側に配置されたコイル側端子支持部を示す斜視図である。 コイル側端子の拡大斜視図である。 図8に示すコイル側端子支持部を支持台と押圧部材との間に挟み込んだ様子を模式的に示す断面図である。 治具プレートの支持部材にアルミニウム管部材を挿入する管挿入工程を段階的に示す工程説明図である。 治具プレートの支持部材にアルミニウム管部材を挿入する管挿入工程を段階的に示す工程説明図である。 治具プレートに支持されたアルミニウム管部材に電磁成形コイル部を挿入してアルミニウム管部材を拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。 治具プレートに支持されたアルミニウム管部材に電磁成形コイル部を挿入してアルミニウム管部材を拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。 治具プレートに支持されたアルミニウム管部材に電磁成形コイル部を挿入してアルミニウム管部材を拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。 図12Bと異なる位置に電磁成形コイル部を挿入・配置して拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。 図12Cと異なる位置に電磁成形コイル部を挿入してアルミニウム管部材を拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。 図12Cに示す端子接続工程における電磁成形装置の概略平面図である。 移動工程における電磁成形装置の概略平面図である。 アルミニウム管部材の電磁成形前の断面図である。 アルミニウム管部材の電磁成形後の断面図である。 第2構成例の電磁成形装置で用いる電磁成形コイルユニットの模式的な構成図である。 電磁成形コイルユニットのコイル側端子支持部を示す平面図である。 図16に示すコイル側端子支持部を支持台と押圧部材との間に挟み込んだ様子を模式的に示す断面図である。 第2構成例の電磁成形装置において、治具プレートに支持されたアルミニウム管部材に電磁成形コイル部を挿入して拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。 第2構成例の電磁成形装置において、治具プレートに支持されたアルミニウム管部材に電磁成形コイル部を挿入して拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。 第3構成例の電磁成形装置の概略平面図である。 治具プレートに支持されたアルミニウム管部材に電磁成形コイル部を挿入して拡管する拡管工程を段階的に示す電磁成形装置の概略平面図である。 治具プレートに支持されたアルミニウム管部材に電磁成形コイル部を挿入して拡管する拡管工程を段階的に示す電磁成形装置の概略平面図である。 端子構造の変形例を示す概略構成図である。 第4構成例の電磁成形コイルユニットの模式的な構成図である。 電磁成形コイルユニットによる拡管工程を模式的に示す工程説明図である。 電磁成形コイルユニットによる拡管工程を模式的に示す工程説明図である。 板状電極端子を用いた電源側端子がコイル側端子に接触している様子を示す概略構成図である。 円盤状電極端子を用いた電源側端子がコイル側端子に接触している様子を示す概略構成図である。 電磁成形コイルユニットの他の構成例を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<成形体の構成>
図1は管部材を電磁成形した成形体11を示す外観斜視図である。
成形体11は、アルミニウム管部材(管部材)13と、アルミニウム管部材13の外周に設けられたブラケット15,17と、アルミニウム管部材13の両端に設けられたブラケット19A,19Bとを有する。ブラケット15,17,19A,19Bは、それぞれ貫通孔59が形成され、各貫通孔59にアルミニウム管部材13が挿通された状態で固定されている。
アルミニウム管部材13は、円管に限らず、断面が正方形又は長方形の四角管、断面が六角形の六角管、断面が八角形の八角管であってもよく、押出成形や板材の溶接により製造できる。アルミニウム管部材13の材質は、アルミニウム合金(JIS6000系、7000系等)が好適な材料として挙げられる。
ブラケット15,17,19A,19B(以下、これらを纏めてブラケットとも呼称する)は、アルミニウム管部材13と一体に構成される剛性部材である。ブラケットの材質としては、鋼、アルミ押出材、アルミ鋳物、樹脂射出成形材等が好適な材料として挙げられる。
<電磁成形装置の第1構成例>
次に、アルミニウム管部材13の外周にブラケットがかしめられた成形体11を電磁成形により作製する電磁成形装置100の構造を説明する。
図2は第1構成例の電磁成形装置100の概略平面図である。
電磁成形装置100は、複数の治具プレート31と、治具プレート搬送機構33と、管挿入機構35と、電磁成形コイルユニットである第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bと、第1コイル移動機構37A及び第2コイル移動機構37Bと、電流供給部39A,39B,39C,39Dとを備える。以下、各部の詳細について順次に説明する。
また、この電磁成形装置100は、管挿入ステージST1と、拡管ステージST2,ST3とを有する。各ステージを概略的に説明すると、管挿入ステージST1では、管挿入機構35により、アルミニウム管部材13を治具プレート31に移載する。治具プレート搬送機構33は、管挿入後の治具プレート31を管挿入ステージST1から拡管ステージST2,ST3に搬送する。
拡管ステージST2では、第1コイル移動機構37Aにより第1コイルユニット30Aを、治具プレート31に支持されたアルミニウム管部材13の管内に挿入する。また、第2コイル移動機構37Bにより第2コイルユニット30Bを、治具プレート31に支持されたアルミニウム管部材13の管内に挿入する。そして、電流供給部39Aから第1コイルユニット30Aの第1電磁成形コイル部29Aに通電し、電流供給部39Bから第2コイルユニット30Bの第2電磁成形コイル部29Bに通電する。これにより、アルミニウム管部材13を電磁成形により拡管する。
拡管ステージST3では、詳細は後述するが、電流供給部39Cから拡管ステージST3に搬送された第1コイルユニット30Aの第1電磁成形コイル部29Aに通電し、電流供給部39Dから第2コイルユニット30Bの第2電磁成形コイル部29Bに通電する。これにより、アルミニウム管部材13を、拡管ステージST2で拡管した位置と異なる位置で電磁成形する。
<治具プレート>
図3は治具プレート31の斜視図である。同図には、アルミニウム管部材13を点線で示し、アルミニウム管部材13に固定される各種ブラケット15,17,19A,19Bも示してある。
治具プレート31は、基板41と、基板41上に固定されるブラケットホルダ51,53,55,57とを有する。
基板41は、一枚の鋼材からなる。また、鋼材の他に、アルミニウム合金や、樹脂材であってもよい。樹脂材の場合、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の繊維強化プラスチックとすることもできる。
ブラケットホルダ51は、ブラケット19Aを保持し、ブラケット19Aと共にアルミニウム管部材13を支持する支持部材43を構成する。同様に、ブラケットホルダ53は、ブラケット17を保持して支持部材45を構成し、ブラケットホルダ55は、ブラケット15を保持して支持部材47を構成し、ブラケットホルダ57は、ブラケット19Bを保持して支持部材49を構成する。各ブラケットホルダ51,53,55,57は、不図示のトグルクランプ等によって、各種ブラケット15,17,19A,19Bを外周方向から締め付けて固定する。
ブラケットホルダ51,53,55,57に固定される各ブラケット15,17,19A,19Bには、アルミニウム管部材13を挿通する貫通孔59が同軸に配置される。つまり、治具プレート31に立設された支持部材43,45,47,49には、全ての貫通孔59が同軸に配置され、各貫通孔59は、アルミニウム管部材13の挿入時にアルミニウム管部材13を案内する。
ところで、本構成のアルミニウム管部材13のように、径に比較して軸長が長い長尺な部材を曲がりが少ない状態で保持するためには、治具プレート31自体に高い剛性が必要となる。そのため、治具プレート31は鋼板、アルミニウム合金板等の金属板を基板に用いることが好ましい。
また、電磁成形コイル部(図2の第1電磁成形コイル部29A,第2電磁成形コイル部29B)の通電により、アルミニウム管部材13に発生した誘導電流が、支持部材43,45,47,49を介して治具プレート31の基板41に導通しスパークが発生する場合がある。そのため、治具プレート31の基板41には、電気絶縁性を有する絶縁層を設けることが好ましい。絶縁層としては、例えば、フェノール樹脂(ベークライト(登録商標))等が適用可能である。
基板41に絶縁層を設けることにより、アルミニウム管部材13に発生する誘導電流の流出がなくなり、アルミニウム管部材13の電磁成形量を確保できる。なお、絶縁層は、治具プレート31の基板41の下面全面に設けることが好ましく、誘導電流の導通をより確実に遮断できる。また、基板41の上面に設けた場合と比較して、絶縁層の厚さ分布に起因する支持部材43,45,47,49の位置ずれがない。したがって、基板の下面に絶縁層を設けることで、アルミニウム管部材13を高精度に位置決めした状態で支持できる。
<管挿入機構>
図2に示す管挿入ステージST1の治具プレート31の一端側(図中右側)には、ベース67が設けられる。ベース67上には管挿入機構35が設けられる。管挿入機構35は、アルミニウム管部材13を治具プレート31へ向けて軸方向に移動させる。これにより、管挿入機構35は、アルミニウム管部材13を支持部材43,45,47,49の各貫通孔59に挿入させる。
ここで、治具プレート搬送機構33に載置された治具プレート31の基板41と、ベース67とは、それぞれの上面が互いに平行に配置される。そのため、管挿入の際、治具プレート31上の支持部材43,45,47,49の貫通孔59に、アルミニウム管部材13が、高い精度で同軸に保たれて挿入される。また、各貫通孔59は、アルミニウム管部材13を案内するガイド孔として機能するので、アルミニウム管部材13をスムーズに挿入でき、芯ずれが生じることを防止できる。
<電磁成形コイルユニット>
電磁成形コイルユニットである第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bは、それぞれ棒状に形成され、拡管ステージST2における治具プレート31を挟んだ両脇に配置される。第1コイルユニット30Aの先端には第1電磁成形コイル部29Aが配置され、第2コイルユニット30Bの先端には第2電磁成形コイル部29Bが配置される。
図4は第1構成例の電磁成形コイルユニットの模式的な構成図である。
第1コイルユニット30A,第2コイルユニット30Bは、長手方向の全長が異なる以外は同様の構成を有するため、以下の図4〜図10までの説明においては電磁成形コイルユニット30と呼称する。電磁成形コイルユニット30は、基端111から先端113へ向かう長手方向に沿って延設され、先端113側から管部材(図2のアルミニウム管部材13)の管内に挿入され、アルミニウム管部材13の拡管に用いられる。
電磁成形コイルユニット30は、円柱形状を有する樹脂製の軸芯部材115と、電気絶縁性を有する絶縁支持体117と、導体123と、コイル側端子支持部135とを備える。絶縁支持体117は、軸芯部材115の基端111側の一端115aから長手方向に沿って延設される。導体123は、軸芯部材115の位置で電磁成形コイル部を形成する。端子接続部61は、電磁成形コイルユニット30の基端111側に設けられ、導体123に接続されるコイル側端子119,121が配置される。
導体123は、軸芯部材115の周囲に巻き回された巻き回し部123a、及び巻き回し部123aから絶縁支持体117の基端111側に延びる一対の導体延出部123b,123cを有する。更に詳細には、導体延出部123bは、巻き回し部123aの始端(先端113側の端部)から軸芯部材115の内部に延出され、導体延出部123cは、巻き回し部123aの終端(軸芯部材115の一端115a側の端部)から延出される。
導体123の巻き回し部123aの外周面には、導体123を覆う電気絶縁性を有する樹脂被覆層125が設けられる。樹脂被覆層125は、導体123の表面にガラス繊維のテープを巻きつけて軸芯部材115の外周に巻き回し、更に、巻き回された導体123の表面のテープに樹脂を含浸させることで形成する。これにより、樹脂被覆層125は、巻き回し部123aの外周のみならず、巻き回し部123aにおける隣接する導体123同士の間、及び巻き回し部123aの内周にも設けられる。なお、樹脂被覆層125についての詳細は、特開2004−40044号公報を参照されたい。
上記の軸芯部材115と、軸芯部材115に設けた導体123の巻き回し部123aと、樹脂被覆層125と、によって、第1電磁成形コイル部29A(第2電磁成形コイル部29Bも同様)が構成される。つまり、第1電磁成形コイル部29Aは、電磁成形コイルユニット30の長手方向における導体123の巻き回し部123aの領域に設けられ、第2電磁成形コイル部29Bについても同様である。
図5は導体123の単体構成を模式的に示す構成図、図6は図5に示す導体123のP1−P1線断面図である。
導体123は、軸断面形状が略正方形であり、中心に連通孔128が形成された管状の導線(ホローコンダクター)である。連通孔128は、導体123の全長にわたって形成される。導体延出部123b,123cの端部には、前述したコイル側端子119,121が接続される。導体延出部123b,123cの連通孔128には、コイル側端子119,121を介して冷却媒体を供給するポンプPが接続される。冷却媒体としては、エア、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等が用いられ、冷却媒体を連通孔128に供給することで、電磁成形の通電時に発熱する巻き回し部123aや導体延出部123b,123c等を冷却する。
図7は絶縁支持体117の一部分解斜視図である。
絶縁支持体117は、図4に示す軸芯部材115から、基端111、即ちコイル側端子119,121が配置された端子接続部61までの間に配置される。絶縁支持体117は、軸芯部材115と一体に形成されてもよく、軸芯部材115とは別体として、軸芯部材115と分割可能に形成されてもよい。図示例の絶縁支持体117は、軸芯部材115とは別体に形成された円柱状の部材であり、軸方向直交断面が半円形の一対の分割片131A,131Bからなる。
一方の分割片131Aの分割対向面126Aには、絶縁支持体117の長手方向に沿って一対の導体延出部123b,123cを互いに一定間隔で離間させて保持(固定)する一対の溝(導体保持部)127,129が形成される。溝127,129に対向する他方の分割片131Bの分割対向面126Bは、平坦面であってもよく、同様の一対の溝が対面位置に形成されていてもよい。
図8は絶縁支持体117の基端111側に配置されたコイル側端子支持部135を示す斜視図である。
絶縁支持体117の基端111側には、平板状のコイル側端子支持部135が設けられる。コイル側端子支持部135は、絶縁支持体117と一体に構成されていてもよく、絶縁支持体117とは別体に取り付けられた板片であってもよい。
本構成のコイル側端子支持部135は、絶縁支持体117の長手方向に異なる突き出し長さを有する段付き構造となっている。段付き構造の突き出し長さが長い側には、コイル側端子119が配置され、短い側にはコイル側端子121が配置される。コイル側端子119,121は、それぞれ板状の金属片からなり、コイル側端子支持部135上で互いに離間して固定される。
図9はコイル側端子119,121の拡大斜視図である。
コイル側端子119,121には、導体固定孔137が貫通して形成される。コイル側端子119の導体固定孔137には、導体延出部123bの端部が挿入される。また、コイル側端子121の導体固定孔137には、導体延出部123cの端部が挿入される。導体延出部123b,123cの端部は、それぞれろう付け等によってコイル側端子119,121に固定される。
図10は図8に示すコイル側端子支持部135を支持台143と押圧部材149との間に挟み込んだ様子を模式的に示す断面図である。
コイル側端子支持部135は、端子接続部61に挟持される。端子接続部61は、絶縁支持体117の下側を支持する支持面143aを有する支持台143と、支持台143の上方で、コイル側端子119,121に対面して配置された押圧部材149と、コイル側端子支持部135を押圧部材149と支持台143との間に挟み込む不図示のクランプとを有する。
押圧部材149には、電源側端子145,147が、平坦面とされた下面側を押圧部材149から露出された状態で固定される。また、電源側端子145,147は、コイル側端子119,121に対応して、互いに離間して配置される。そして、不図示のクランプによって、コイル側端子支持部135が支持台143と押圧部材149との間に挟持されることで、電源側端子145とコイル側端子119、及び電源側端子147とコイル側端子121とが圧着されて、互いに導通される。
<コイル移動機構>
次に、コイル移動機構について説明する。
図2に示す拡管ステージST2の治具プレート31を挟んだ両脇には、ベース69A,69Bが設けられる。ベース69Aには第1コイルユニット30Aを支持する第1コイル移動機構37Aが設けられ、ベース69Bには第2コイルユニット30Bを支持する第2コイル移動機構37Bが設けられる。
第1コイル移動機構37Aは、第1コイルユニット30Aを支持する電気絶縁性材料からなるチャッキング部38Aと、ボールスプライン、リニア移動機構等の図示しない駆動部とを有する。駆動部は第1コイルユニット30Aを軸方向に進退可能に駆動する。第2コイル移動機構37Bも同様に、第2コイルユニット30Bを支持する電気絶縁性材料からなるチャッキング部38Bと、上記した図示しない駆動部とを有し、駆動部は第2コイルユニット30Bを軸方向に進退可能に駆動する。
第1コイル移動機構37Aは、第1コイルユニット30Aをアルミニウム管部材13の管内にアルミニウム管部材13と同軸で挿入させる。また、第2コイル移動機構37Bは、第2コイルユニット30Bをアルミニウム管部材13の管内にアルミニウム管部材13と同軸で挿入させる。第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bの挿入動作は、同時であってもよく、挿入のタイミングを互いにずらしてもよい。
第1コイル移動機構37Aによる第1コイルユニット30Aの移動と、第2コイル移動機構37Bによる第2コイルユニット30Bの移動によって、第1電磁成形コイル部29Aと第2電磁成形コイル部29Bとを所望の成形位置に配置させることができる。
<電流供給部>
拡管ステージST2に設けられた電流供給部39Aは、端子接続部61Aと、電源部63Aと、高圧電源ケーブル65Aとを有する。端子接続部61Aは、第1電磁成形コイル部29Aに電磁成形のための電流を供給し、第1コイルユニット30Aの基端側に設けたコイル側端子119,121(図4参照)に接続される。高圧電源ケーブル65Aは、電源部63Aと端子接続部61Aとを接続する。また、電流供給部39Bは、端子接続部61Bと、電源部63Bと、高圧電源ケーブル65Bとを有する。端子接続部61Bは、第2電磁成形コイル部29Bに電磁成形のための電流を供給し、第2コイルユニット30Bの基端側に設けたコイル側端子119,121に接続される。高圧電源ケーブル65Bは、電源部63Bと端子接続部61Bとを接続する。
電源部63A,63Bは、コンデンサに充電したエネルギーを、スイッチを通じて、数ミリsec以内の極めて短い時間でパルス状の大電流として出力する。出力されたパルス電流は、高圧電源ケーブル65A,65Bを通じて、第1電磁成形コイル部29A、第2電磁成形コイル部29Bに供給される。なお、上記スイッチとしては、ギャップスイッチ、サイラトロンスイッチ、メカニカルスイッチ、半導体スイッチ、イグナイトロンスイッチ等が利用可能である。
また、拡管ステージST3に設けられた電流供給部39Cも同様に、端子接続部61Cと、電源部63Cと、高圧電源ケーブル65Cとを有する。電流供給部39Dも同様に、端子接続部61Dと、電源部63Dと、高圧電源ケーブル65Dとを有する。
<治具プレート搬送機構>
治具プレート搬送機構33は、一対の搬送用レール34と、搬送用レール34に沿ってそれぞれ配置され、コンベヤチェーンが周回する一対の搬送用コンベヤ36とを有する。搬送用コンベヤ36には治具プレート31が載置され、コンベヤチェーンの駆動によって治具プレート31を搬送用レール34に沿って搬送する。つまり、治具プレート搬送機構33は、治具プレート31を、搬送用レール34に沿って管挿入ステージST1から拡管ステージST2,ST3に搬送する。
治具プレート搬送機構33は、上記した方式の他、ベルト搬送方式、ウォーキングビーム方式等、種々の搬送方式を採用できる。なお、設備の省スペース化、タクトタイムの短縮化の観点から、管挿入ステージST1と拡管ステージST2,ST3とを、管挿入方向及びコイルユニットの進退方向(軸方向)を平行に揃えて並列配置することが好ましい。また、治具プレート31は、上記軸方向に直交する方向へ搬送する形態が好ましい。
<コイル搬送機構>
第1コイル搬送機構92Aは、一対の搬送用レール91と、搬送用レール91に沿ってそれぞれ配置され、コンベヤチェーンが周回する一対の搬送用コンベヤ93とを有する。また、第2コイル搬送機構92Bも同様に、一対の搬送用レール91と一対の搬送用コンベヤ93とを有する。搬送用コンベヤ93にはベース69A,69Bが載置され、コンベヤチェーンの駆動によってベース69A,69Bを搬送用レール91に沿って搬送する。つまり、第1コイル搬送機構92A及び第2コイル搬送機構92Bは、ベース69A,69Bを、搬送用レール91に沿って拡管ステージST2と拡管ステージST3との間で搬送する。
第1コイル搬送機構92A及び第2コイル搬送機構92Bについても、上記した方式の他、ベルト搬送方式、ウォーキングビーム方式等、種々の搬送方式を採用できる。
<アルミニウム管部材の電磁成形工程>
次に、図1に示す成形体11のアルミニウム管部材13を上記構成の電磁成形装置100により電磁成形する工程を順次説明する。
図11A、図11Bは治具プレートの支持部材43,45,47,49にアルミニウム管部材13を挿入する管挿入工程を段階的に示す工程説明図である。
まず、アルミニウム管部材13を用意して、このアルミニウム管部材13を、図11Aに示すように管挿入機構35に備わるチャッキング機構に取り付ける。
また、治具プレート31の支持部材43,45,47,49には、ブラケット19A,17,15,19B(図3参照)を取り付ける。各種ブラケット19A,17,15,19Bは、それぞれ貫通孔59を同軸にしてブラケットホルダ51,53,55,57に固定される。つまり、アルミニウム管部材13と、支持部材43,45,47,49の各貫通孔59とは、軸線Axを軸心として同軸に配置される。
(管挿入工程)
次に、管挿入機構35の駆動により、図11Bに示すように、アルミニウム管部材13を、治具プレート31に向けて移動させる。すると、アルミニウム管部材13は、管端部13aから支持部材49、支持部材47、支持部材45、支持部材43の各貫通孔59に順次挿通され、管端部13aが支持部材47の貫通孔59から突出した位置に配置される。
この状態で、アルミニウム管部材13は、軸線Axを軸心として支持部材43,45,47,49に、高精度な同軸状態に保持されて位置決めされる。管挿入機構35は、アルミニウム管部材13を治具プレート31に移載した後、図11Aに示す退避位置まで後退される。
(拡管ステージ搬送工程)
次に、治具プレート搬送機構33は、図2に示す管挿入ステージST1において上記のようにアルミニウム管部材13が支持された治具プレート31を、治具プレート搬送機構33によって拡管ステージST2に搬送する。
図12A、図12B、図12Cは治具プレート31に支持されたアルミニウム管部材13に電磁成形コイル部を挿入してアルミニウム管部材13を拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。
図12Aに示すように、拡管ステージST2に搬送された治具プレート31には、第1コイル移動機構37Aのチャッキング部38Aに支持された第1コイルユニット30Aと、第2コイル移動機構37Bのチャッキング部38Bに支持された第2コイルユニット30Bとが、同一軸上で対向して配置される。
(コイルユニット挿入工程)
次に、図12Bに示すように、第1コイル移動機構37Aと第2コイル移動機構37Bは、互いに治具プレート31に向けて第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bを移動させる。これにより、第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bがアルミニウム管部材13の管内に挿入される。
(コイル配置工程)
そして、第1コイルユニット30Aの先端に設けた第1電磁成形コイル部29Aを、支持部材45の軸方向位置に配置する。この位置で第1コイルユニット30Aを第1コイル移動機構37Aによって軸方向に固定する。また、第2コイルユニット30Bの先端に設けた第2電磁成形コイル部29Bを、支持部材47の軸方向位置に配置する。この位置で、第2コイルユニット30Bを第2コイル移動機構37Bによって軸方向に固定する。
(端子接続工程)
図12Cに示すように、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bのコイル側端子119,121に、電流供給部39A,39B(図2参照)の端子接続部61A,61Bの電源側端子145,147を接続する。具体的には、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bのコイル側端子支持部135(図8参照)を支持する支持台143(図10参照)に押圧部材149を重ね、コイル側端子119,121と電源側端子145,147とを重ね合わせる。この状態で、押圧部材149と支持台143とを不図示のクランプによって挟み込む。これにより、コイル側端子119と電源側端子145とが接続され、また、コイル側端子121と電源側端子147とが接続される。
図13Aは図12Cに示す端子接続工程における電磁成形装置100の概略平面図である。この状態では、拡管ステージST2において、電源部63A,63Bの各端子接続部61A,61Bが第1コイルユニット30A,第2コイルユニット30Bに接続される。
(成形工程)
次に、図12Cに示す状態で、電流供給部39A,39B(図13A参照)によって第1電磁成形コイル部29Aと第2電磁成形コイル部29Bに通電する。すると、支持部材45の位置と支持部材47の位置で、アルミニウム管部材13が電磁成形により拡管するとともに、支持部材45,47にかしめられる。
(端子分離工程)
図12Dに示すように、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bのコイル側端子119,121から電源側端子145,147(図10参照)を分離して、互いの接続を解除する。具体的には、図10に示す押圧部材149を支持台143に挟持させているクランプを解除して、押圧部材149を支持台143から取り外す。
(次加工ステージ移動工程)
次に、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bが挿入された状態のアルミニウム管部材13を支持する治具プレート31を、治具プレート搬送機構33によって、現加工ステージの拡管ステージST2から次加工ステージの拡管ステージST3へ移動させる。
(コイル再配置工程)
図13Bは移動工程における電磁成形装置100の概略平面図である。
このとき、治具プレート搬送機構33による治具プレート31の搬送に同期させて、ベース69A,69Bを第1コイル搬送機構92A及び第2コイル搬送機構92Bによって搬送させる。これにより、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bを、次加工ステージである拡管ステージST3へ移動させる。つまり、アルミニウム管部材13と第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bは、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bがアルミニウム管部材13に挿入された状態で、拡管ステージST2から拡管ステージST3に搬送される。
(端子接続工程)
次に、図12E、図13Bに示すように、拡管ステージST3に搬送された第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bのコイル側端子119,121に電流供給部39C,39Dの端子接続部61C,61Dの電源側端子145,147を接続する。本構成においては、電流供給部39C,39Dは、拡管ステージST2で用いた電流供給部39A,39Bとは異なるものが使用されるが、電流供給部39A,39Bを拡管ステージST3において共用してもよい。
更に、図12Dに示すように、必要に応じて、第1コイル移動機構37Aにより、第1コイルユニット30Aを軸方向に移動させ、第1電磁成形コイル部29Aを支持部材43の軸方向位置に配置させた状態で固定する。また、第2コイル移動機構37Bにより、第2コイルユニット30Bを軸方向に移動させ、第2電磁成形コイル部29Bを支持部材49の軸方向位置に配置させた状態で固定する。なお、この場合のコイルを配置する工程は、治具プレート31の搬送によって、アルミニウム管部材13と、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bとの相対位置にずれが生じていない場合には、実施する必要はない。
(成形工程)
そして、この状態で電流供給部39C,39D(図13B参照)によって第1電磁成形コイル部29Aと第2電磁成形コイル部29Bに通電する。これにより、支持部材43,49の位置では、アルミニウム管部材13が電磁成形により拡管され、支持部材43,49にかしめられる。
以上の工程により、アルミニウム管部材13は、ブラケット15,17,19A,19Bにかしめられる。
図14Aはアルミニウム管部材13の電磁成形前の断面図、図14Bはアルミニウム管部材13の電磁成形後の断面図である。
電磁成形後のアルミニウム管部材13は、上記した第1電磁成形コイル部29A、第2電磁成形コイル部29Bを配置した位置で拡管される。即ち、ブラケット15の軸方向位置では、アルミニウム管部材13が電磁成形により拡管してブラケット15にかしめられる。同様に、ブラケット17,19A,19Bの軸方向位置においても、それぞれアルミニウム管部材13がブラケット17,19A,19Bにかしめられる。これにより、図1に示す状態の成形体11が得られる。
(端子分離工程)
そして、図12Eに示す第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bのコイル側端子119,121から電源側端子145,147を分離して、互いの接続を解除する。
(ユニット抜取工程)
次に、第1コイル移動機構37Aと第2コイル移動機構37Bによって第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bを治具プレート31から離間する方向へ移動させる。これにより、第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bを、アルミニウム管部材13から抜き取る。
以上の工程の後、図3に示す支持部材43,45,47,49の各ブラケットホルダ51,53,55,57の固定を解除することで、各種ブラケットがかしめ固定された成形体11を取り出す。
成形体11の取り出しは、拡管ステージST3で行ってもよいが、治具プレート搬送機構33により治具プレート31を更に搬送方向先方に搬送し、拡管ステージST3よりも搬送方向先方で行ってもよい。
<管部材の成形方法の作用効果>
上記の管部材の成形方法によれば、図2に示す第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bを、高圧電源ケーブル65A,65Bと分離した状態でアルミニウム管部材13へ挿入して第1電磁成形コイル部29A及び第2電磁成形コイル部29Bを成形位置へ配置させている。そのため、第1電磁成形コイル部29A及び第2電磁成形コイル部29Bのセット時に、可撓性に乏しい高圧電源ケーブル65A,65Bを折りたたみ、又は引き延ばす必要がなくなる。よって、アルミニウム管部材13への第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bの挿入作業を簡単に行うことができ、しかも、第1電磁成形コイル部29A及び第2電磁成形コイル部29Bの成形位置への配置を高精度に行うことができる。
また、アルミニウム管部材13から第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bを抜き取る前に、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bから高圧電源ケーブル65A,65Bを分離させる。そのため、高圧電源ケーブル65A,65Bを折りたたみ、又は引き延ばすことなく、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bの抜き取り作業を簡単に行うことができる。
したがって、アルミニウム管部材13に対して、第1電磁成形コイル部29A及び第2電磁成形コイル部29Bを有する第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bを用いて、容易にかつ精度良く電磁成形を行うことができる。
また、それぞれ板状に形成されたコイル側端子119,121と電源側端子145,147とを互いに重ね合わせて固定することで、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bと高圧電源ケーブル65A,65Bとの接続及び接続解除を、確実に、かつ短時間で行うことができる。これにより、アルミニウム管部材13に対する電磁成形の作業効率を大幅に向上させることができる。また、高圧電源ケーブル65C,65Dについても、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bの移動時には、分離されるため、上記同様に作業効率を向上させることができる。
ここで、電磁成形においては、成形対象の材料を電磁成形コイル部の付近に設置し、コイル部に充電したエネルギーを数ミリsec以内の極めて短い時間でパルス状の大電流としてコイルに印加する。このため、コイル側端子119,121と電源側端子145,147との間にギャップが存在すると、そのギャップ部分でスパークが生じて端子表面が溶融して端子同士が固着するおそれがある。
本構成では、コイル側端子119,121と電源側端子145,147とを、それぞれ板状に形成して重ね合わせるため、ギャップが生じにくくなり、端子間の固着を防止できる。
なお、コイル側端子119,121と電源側端子145,147とは、互いに接触する対向面の全体が密着するように、端子同士を重ね合わせた状態で加圧して固定するのが好ましい。本構成の端子接続部は、クランプによってコイル側端子119,121と電源側端子145,147とを加圧するので、端子間のギャップを極力なくして、端子同士の固着をより確実に防止できる。
また、本構成では、コイル配置工程と、端子接続工程と、成形工程と、端子分離工程と、を繰り返し、アルミニウム管部材13の互いに異なる複数箇所を電磁成形する。また、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bの移動の際に、高圧電源ケーブル65A,65Bの折りたたみ、又は引き延ばしを不要にできる。これにより、アルミニウム管部材13の異なる複数箇所を、作業性よく高精度に電磁成形できる。
また、異なる電源部63A〜63Dから延びる高圧電源ケーブル65A〜65Dを第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bへ各電磁成形の通電ショットごとに接続することで、それぞれの電源部63A〜63Dによって成形量に応じた投入エネルギーを設定することで高精度な電磁成形ができる。
上記の電磁成形装置100を用いれば、拡管ステージST3において、拡管ステージST2での加工と異なる加工を行うことが可能である。例えば、拡管ステージST2において、アルミニウム管部材13の拡管成形を行い、更に、支持部材43,45,47,49の他に、金型等を配置して、金型による成形工程によって、管部材の表面に平坦な張出部を形成したり、管部材に対してビードやエンボスなどの加工、穴加工、バーリング加工などを行うことができる。
なお、図2に示す管挿入ステージST1は、治具プレート31の片側のみからアルミニウム管部材13を移動させる構成を示したが、これに限らない。例えば、図中点線で示すように、管挿入ステージST1の治具プレート31の軸方向両側からそれぞれアルミニウム管部材を移動させて治具プレート31にセットする構成であってもよい。その場合のアルミニウム管部材は、一方の管端部を他方の管端部に挿入して径方向に重なる重なり部を形成できる径差を有するものとし、それぞれがいずれかの支持部材43,45,47,49に支持される。
<電磁成形装置の第2構成例>
次に、電磁成形装置の第2構成例を説明する。
図15は第2構成例の電磁成形装置で用いる電磁成形コイルユニット40の模式的な構成図である。
本構成の電磁成形コイルユニット40は、軸方向に沿った複数箇所(図示例ではそれぞれ2箇所)に、第1電磁成形コイル部29Aと第3電磁成形コイル部29Cが配置される。なお、コイル部の配置形態は、第2電磁成形コイル部29Bと第4電磁成形コイル部29Dについても同様なので、その説明は省略する。
第1電磁成形コイル部29Aと第3電磁成形コイル部29Cは、それぞれ独立したコイル部であり、個別に通電されるようになっている。また、絶縁支持体は、第1電磁成形コイル部29Aと第3電磁成形コイル部29Cとの間に絶縁支持体117Aが設けられ、第3電磁成形コイル部29Cから基端111までの間に絶縁支持体117Bが設けられる。
上記点以外は、前述の電磁成形コイルユニット30と同様の構成である。以降の説明では、同一の部材や部位に対しては同一の符号を付与することで、その説明を簡単化又は省略する。
第1電磁成形コイル部29Aからの導体延出部123b,123cは、絶縁支持体117A、及び第3電磁成形コイル部29Cの軸芯部材115において、それぞれ軸心に沿って配置される。また、第3電磁成形コイル部29Cからの導体延出部124b,124cは、第3電磁成形コイル部29Cの軸芯部材115と絶縁支持体117Bにおいて、導体延出部123b,123cと並設される。
端子接続部61Aでは、導体延出部124bの基端がコイル側端子153と接続され、導体延出部124cの基端がコイル側端子155と接続される。なお、第1電磁成形コイル部29Aは、その軸芯部材115に導体123の導体延出部123b,123cを保持(固定)する不図示の溝が形成される。第3電磁成形コイル部29Cも同様に、軸芯部材115に導体延出部123b,123c、及び導体延出部124b,124cをそれぞれ保持(固定)する不図示の溝が形成される。
図16は電磁成形コイルユニット40のコイル側端子支持部136を示す平面図である。
コイル側端子支持部136は、第1構成例のコイル側端子支持部135と同様に、絶縁支持体117Bの長手方向に異なる突き出し長さを有する段付き構造となっている。段付き構造の突き出し長さが長い側には、コイル側端子153,119が配置され、短い側にはコイル側端子155,121が配置される。コイル側端子153,155も、前述したコイル側端子119,121と同様に、それぞれ板状の金属片からなり、コイル側端子支持部136上で互いに離間して固定される。
図17は図16に示すコイル側端子支持部136を支持台143と押圧部材149との間に挟み込んだ様子を模式的に示す断面図である。
コイル側端子支持部136は、第1構成例の場合と同様に、端子接続部61Aに挟持される。押圧部材149には、電源側端子145,147,167,169が固定される。電源側端子145,147,167,169は、平坦面とされた下面側が押圧部材149から露出された状態で、互いに離間して配置される。そして、不図示のクランプによって支持台143に押圧部材149をクランプすることで、電源側端子145とコイル側端子119、電源側端子147とコイル側端子121、電源側端子167とコイル側端子153、電源側端子169とコイル側端子155とが圧着されて、互いに導通される。
図18A,図18Bは第2構成例の電磁成形装置200において、治具プレート31に支持されたアルミニウム管部材13に電磁成形コイル部を挿入して拡管する拡管工程を段階的に示す工程説明図である。
本構成の電磁成形装置200は、前述の第1構成例の電磁成形装置100における第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30B(図12A参照)に代えて、軸方向に沿った複数箇所(図示例ではそれぞれ2箇所)に電磁成形コイル部が配置された第3コイルユニット40Aと第4コイルユニット40Bを備える。その点以外は、前述の電磁成形装置100と同様の構成である。
本構成の第3コイルユニット40Aは、治具プレート31側の先端から第1電磁成形コイル部29Aと、第3電磁成形コイル部29Cとを備える。第1電磁成形コイル部29Aと第3電磁成形コイル部29Cとの間、及び第3電磁成形コイル部29Cの基端側は、樹脂支持体からなる。この樹脂支持体には各コイルに接続される導線が埋設されている。
第4コイルユニット40Bも同様に、治具プレート31側の先端から第2電磁成形コイル部29Bと、第4電磁成形コイル部29Dとを備える。第2電磁成形コイル部29Bと第4電磁成形コイル部29Dとの間、及び第4電磁成形コイル部29Dの基端側は、樹脂支持体からなる。この樹脂支持体には各コイル部に接続される導線が埋設されている。
第1電磁成形コイル部29Aと第3電磁成形コイル部29Cとの間隔は、支持部材45と支持部材43の間隔に等しくされ、第2電磁成形コイル部29Bと第4電磁成形コイル部29Dとの間隔は、支持部材47と支持部材49の間隔に等しくされている。
本構成の電磁成形装置200は、図18Aに示す状態から図18Bに示すように、第1コイル移動機構37Aによって第3コイルユニット40Aを軸方向に移動させ、第2コイル移動機構37Bによって第4コイルユニット40Bを軸方向に移動させる。第3コイルユニット40Aの移動により、第1電磁成形コイル部29Aが支持部材45の軸方向位置に配置されると、第3電磁成形コイル部29Cは支持部材43の軸方向位置に配置される。また、第4コイルユニット40Bの移動により、第2電磁成形コイル部29Bが支持部材47の軸方向位置に配置されると、第4電磁成形コイル部29Dは支持部材49の軸方向に位置に配置される。
図18Bに示す状態で、各電磁成形コイル部29A,29B,29C,29Dに通電することで、支持部材43,45,47,49の軸方向位置でアルミニウム管部材13が電磁成形により一度に拡管される。
本構成の電磁成形装置200によれば、複数の電磁成形コイル部が分離して配置された第3コイルユニット40A、第4コイルユニット40Bを用いることで、複数箇所の所望の拡管位置を一度に電磁成形できる。すなわち、端子の接点の切り替えで複数の箇所が加工でき、加工箇所ごとにコイルを移動させなくてもよいため、コイルの移動時間の短縮が可能となる。なお、各電磁成形コイル部29A,29B,29C,29Dの通電タイミングは、同時でもよく、順次に通電することであってもよい。その場合でも第3コイルユニット40Aや第4コイルユニット40Bを移動させる必要がないため、工程を簡略化できる。
また、図16に示すように、コイル側端子119,121とコイル側端子153,155は、この順に配列するよりも、これらの配列方向に、コイル側端子153(正極)、119(正極)、155(負極)、121(負極)の順に配置するのがよい。この配置によれば、正極と負極の距離を離すことができるため、端子間でスパークが発生しにくくなる。
また、コイル側端子119,153と、コイル側端子121,155とは、配列方向に直交する方向(絶縁支持体117Bの長手方向)にずらして配置される。即ち、コイル側端子119(正極)と121(負極)との距離、コイル側端子153(正極)と155(負極)との距離が長くなるように配置する。この配置によれば、スパークがより発生しにくくなる。
<電磁成形装置の第3構成例>
次に、電磁成形装置の第3構成例について説明する。
図19は第3構成例の電磁成形装置300の概略平面図である。図20A、図20Bは治具プレート31に支持されたアルミニウム管部材13に電磁成形コイル部を挿入して拡管する拡管工程を段階的に示す電磁成形装置300の概略平面図である。
本構成の電磁成形装置300は、図13Aに示す電磁成形装置100の第1コイル搬送機構92A及び第2コイル搬送機構92Bを備えず、拡管ステージST3に、第3コイルユニット30Cが搭載されたベース69C及び第4コイルユニット30Dが搭載されたベース69Dを備える。ベース69Cには、第3コイルユニット30Cを支持する第3コイル移動機構37Cが配置され、ベース69Dには、第4コイルユニット30Dを支持する第4コイル移動機構37Dが配置される。また、電磁成形装置300は、電流供給部39C,39Dを備えず、電流供給部39A,39Bを拡管ステージST2とST3で共用する構成としている。
<アルミニウム管部材の電磁成形>
次に、図1に示す成形体11を上記構成の電磁成形装置300により電磁成形する管部材の成形方法を順次説明する。ここでは、なお、図13Aに示す管挿入ステージST1においてアルミニウム管部材13が支持された治具プレート31を、治具プレート搬送機構33によって拡管ステージST2に搬送した後の工程について説明する。
(ユニット挿入工程)
図20Aに示すように、第1コイル移動機構37Aと第2コイル移動機構37Bによって、治具プレート31に向けて第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bを移動させる。これにより、第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bを、アルミニウム管部材13の管内にそれぞれ挿入する。
(コイル配置工程)
前述同様に、アルミニウム管部材13に挿入した第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bの先端の第1電磁成形コイル部29A及び第2電磁成形コイル部29Bを、所望の成形位置に配置させる。具体的には、第1電磁成形コイル部29Aを支持部材45の軸方向位置に配置させ、第2電磁成形コイル部29Bを支持部材47の軸方向位置に配置させる。
(端子接続工程)
図12Cに示す場合と同様に、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bのコイル側端子119,121に電源側端子145,147を接続する。
(成形工程)
電流供給部39A,39Bの電源部63A,63Bによって第1電磁成形コイル部29A及び第2電磁成形コイル部29Bに通電し、アルミニウム管部材13を拡管する。
(端子分離工程)
拡管後に、第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bのコイル側端子119,121から電源側端子145,147を分離する。
(ユニット抜取工程)
そして、第1コイル移動機構37Aと第2コイル移動機構37Bによって、第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bを治具プレート31から離間する方向へ移動させる。これにより、第1コイルユニット30Aと第2コイルユニット30Bを、アルミニウム管部材13から抜き取る。
(搬送工程)
第1コイルユニット30A及び第2コイルユニット30Bが抜き取られたアルミニウム管部材13を支持する治具プレート31を、治具プレート搬送機構33によって現加工ステージである拡管ステージST2から、次加工ステージである拡管ステージST3へ搬送する。
(ユニット挿入工程)
そして、図20Bに示すように、第3コイル移動機構37Cと第4コイル移動機構37Dによって、治具プレート31に向けて第3コイルユニット30Cと第4コイルユニット30Dを移動させる。これにより、第3コイルユニット30Cと第4コイルユニット30Dを、アルミニウム管部材13にそれぞれ挿入する。
(コイル配置工程)
アルミニウム管部材13に挿入した第3コイルユニット30C及び第4コイルユニット30Dにおける、先端の第3電磁成形コイル部29C及び第4電磁成形コイル部29Dを、次の成形位置に配置させる。具体的には、第3コイル移動機構37Cと第4コイル移動機構37Dにより、第3コイルユニット30Cと第4コイルユニット30Dとを軸方向に移動させ、第3電磁成形コイル部29Cを支持部材43の軸方向位置に配置させ、第4電磁成形コイル部29Dを支持部材49の軸方向位置に配置させる。
(端子接続工程)
図12Cに示す場合と同様に、第3コイルユニット30C及び第4コイルユニット30Dのコイル側端子119,121に電源側端子145,147を接続する。
(成形工程)
電流供給部39A,39Bの電源部63A,63Bによって第3電磁成形コイル部29C及び第4電磁成形コイル部29Dに通電し、アルミニウム管部材13を電磁成形する。
(端子分離工程)
第3コイルユニット30C及び第4コイルユニット30Dのコイル側端子119,121から電源側端子145,147を分離する
(ユニット抜取工程)
第3コイル移動機構37Cと第4コイル移動機構37Dによって第3コイルユニット30Cと第4コイルユニット30Dを治具プレート31から離間する方向へ移動させる。これにより、第3コイルユニット30Cと第4コイルユニット30Dを、アルミニウム管部材13から抜き取る。
以上の工程により、アルミニウム管部材13が、ブラケット15,17,19A,19Bにかしめられる。
そして、上記した電磁成形の後、図3に示す支持部材43,45,47,49の各ブラケットホルダ51,53,55,57の固定を解除することで、各種ブラケットがかしめ固定された成形体11を取り出す。
上記の電磁成形装置300によれば、電流供給部39A,39Bを拡管ステージST2とST3で共用するため、電磁成形装置300の設備コストを低減できる。また、治具プレート31の拡管ステージST2から拡管ステージST3への搬送時に、コイル側端子119,121と電源側端子145,147とを分離させるため、高圧電源ケーブル65A,65Bの折りたたみ、引き延ばしが不要になる。そのため、簡便に、かつ高圧電源ケーブル65A,65Bが損傷を受けることを回避して、作業性よく電磁成形を行うことができる。
なお、上記の電磁成形装置300を用いれば、第3コイルユニット30C及び第4コイルユニット30Dを備えた拡管ステージST3において、拡管ステージST2での加工と異なる加工を行うことが可能である。
以上の各構成例においては、板状に形成されたコイル側端子と電源側端子とを重ね合わせて接続する端子構造を示したが、端子構造としては、上記構造に限らない。
図21は端子構造の変形例を示す概略構成図である。
本変形例の端子構造は、コイル側端子として、複数の櫛歯112を有するコイル側端子ブロック114と、電源側端子として、複数の櫛歯116を有する電源側端子ブロック118とを有する。
この端子構造では、コイル側端子ブロック114の櫛歯112と、電源側端子ブロック118の櫛歯116とを互いに噛み合わせる。これにより、コイル側端子ブロック114と電源側端子ブロック118とが互いに接続されて導通される。この場合、噛み合わせ部が面接触するため、スパークが生じにくい。
また、上記したアルミニウム管部材13は、一本の直管で構成されるが、これに限らず、2本の管部材を組み合わせた構成であってもよい。例えば、小径管部材と、小径管部材より大径な大径管部材とを、一方の管端部に他方の管端部を挿入して接合した構成であってもよい。更に、3つ以上の管部材が接合されたものであってもよい。
<電磁成形装置の第4構成例>
次に、電磁成形コイルユニットの第4構成例を説明する。
図22は第4構成例の電磁成形コイルユニット50の模式的な構成図である。
本構成の電磁成形コイルユニット50は、前述した軸芯部材115と、絶縁支持体117と、導体123と、コイル側端子支持部135Aと、を備える。
コイル側端子支持部135Aは、第1構成例の電磁成形コイルユニット30(図4参照)と比較して軸方向に長尺に形成され、この長尺状のコイル側端子支持部135Aに一対の長尺状のコイル側端子119A,121Aが配置される。コイル側端子119A,121Aは、電磁成形コイルユニット50の長手方向に延びる板状に形成され、それぞれ軸方向長さLcを有する。また、コイル側端子119A,121Aは、端子全長にわたって平坦状に形成された上面が露出している。
電磁成形コイルユニット50は、図12A〜図12Dに示すコイル移動機構37A,37Bによる支持形態と同様に、コイル移動機構によって軸方向へ移動可能に支持される。しかし、本構成の端子接続部は、図12C,図12Dに示す端子接続部61A,61Bのようにコイル移動機構37A,37Bの移動と共に移動する構成とは異なり、軸方向に関して定位置に固定されたままとなる。
図23、図24は電磁成形コイルユニット50による拡管工程を模式的に示す工程説明図である。
図23は支持部材49の軸方向位置でアルミニウム管部材13を拡管させる工程、図24は支持部材47の軸方向位置でアルミニウム管部材13を拡管させる工程を示している。
図23に示すように、前述したコイル移動機構によって、電磁成形コイルユニット50を先端113からアルミニウム管部材13の管内に挿入し、巻き回し部123aであるコイル部を支持部材49の軸方向位置まで移動させる。
そして、コイル部を支持部材49の対向位置に配置した状態で、コイル側端子支持部135Aのコイル側端子119A,121Aを、前述した図10に示す端子接続部61の場合と同様に、押圧部材149と支持台143との間に挟み込む。これにより、電源側端子145,147とコイル側端子119A,121Aとが圧着されて、互いに導通される。また、この圧着によって電磁成形コイルユニット50が軸方向に固定される。
そして、電源側端子145,147にパルス電流を供給して、支持部材49の位置でアルミニウム管部材13を電磁成形により拡管させる。
次に、端子接続部61による固定を解除して、電源側端子145,147とコイル側端子119A,121Aとを離間させた後、図24に示すように、電磁成形コイルユニット50のコイル部29を支持部材47の軸方向位置に移動する。
そして、コイル部を支持部材47の対向位置に配置した状態で、コイル側端子支持部135Aのコイル側端子119A,121Aを、前述同様に押圧部材149と支持台143との間に挟み込む。このとき、電源側端子145,147は、軸方向に関して同じ位置に配置されるため、コイル側端子119A,121Aの異なる位置で電源側端子145,147と接触する。これにより、再び電源側端子145,147とコイル側端子119A,121Aとが圧着されて、互いに導通される。また、この圧着によって電磁成形コイルユニット50が軸方向に関して固定される。
そして、電源側端子145,147にパルス電流を供給して、支持部材37の位置でアルミニウム管部材13を電磁成形により拡管させる。このようにして、図14Bに示すような拡管された成形体が得られる。
ここで、電源側端子145,147は、図25に示すように、押圧部材149に固定された平板状電極端子であり、コイル側端子119A,121Aとの対向面が平担面とされている。端子接続部61により電源側端子145,147とコイル側端子119A,121Aとが圧着されると、端子同士が広い面積で接触するため、通電時における短絡やスパークの発生が抑制される。
コイル側端子119A,121Aは、電磁成形コイルユニット50を移動させる距離Ls以上の軸方向長さLcを有する(Lc≧Ls)。つまり、コイル側端子119A,121Aは、電磁成形コイルユニット50の最大移動距離以上の軸方向長さを備える。これにより、電磁成形コイルユニット50が移動範囲内のどの位置に移動しても、コイル側端子119A,121Aと電源側端子145,147との接続が可能となる。よって、電磁成形が可能な領域に制約を生じさせることなく、自由度の高いコイルの設置が行える。
また、電源側端子145,147は、同じ位置でコイル側端子119A,121Aとの端子接続、及び端子分離がなされる。これによれば、電源側端子145,147に接続された高圧電源ケーブルを、成形位置を変更する際に移動する必要がなくなる。高圧電源ケーブルは、可撓性が低く、しかも重量が大きいため、ケーブルを移動する際の引き摺りにより摩耗や破損が生じるおそれがある。しかし、本構成によれば、ケーブル移動が不要となり、電磁成形コイルユニットの移動工程を簡素化でき、作業性を向上できるとともに、電磁成形装置の耐久性を向上できる。
また、電磁成形による拡管時に電磁成形コイルユニット50が軸方向に堅固に固定されるため、位置ずれのない安定した電磁成形が行える。
<変形例1>
上記した接触・分離型の電源側端子145,147は、板状に限らず円盤状の電極端子を用いて構成してもよい。
図26は円盤状電極端子を用いた電源側端子145A,147Aがコイル側端子119A,121Aに接触している様子を示す概略構成図である。
電源側端子145A,147Aは、回転自在に支持される円盤状電極端子にすることで、コイル側端子119A,121Aと転がり接触する。これにより、電源側端子145A,147Aと、コイル側端子119A,121Aとは、端子同士を接続状態としたまま複数の成形位置に電磁成形コイルユニット50を移動させることができる。したがって、図23,図24に示すように電磁成形コイルユニット50が軸方向に移動する際、コイル側端子119A,121Aは、電源側端子145A,147Aと接触しながら次の成形位置に送られる。各成形位置では、電磁成形コイルユニット50の軸方向移動を規制する不図示の固定機構を設けてもよく、図10、図17に示す端子接続部61,61A,61Bによるクランプ力を高めて軸方向移動を規制してもよい。
また、電磁成形コイルユニット50は、電源側端子145,147Aにより押圧されながら移動するため、移動時でも安定して支持される。よって、接触・分離型の電源側端子の場合と比較して、電磁成形コイルユニット50の軸方向移動を作業性よくスムーズに行え、高い位置決め精度が簡単に得られる。
円盤状電極端子は、単一の円盤の他、複数の円盤を組み合わせた構成や、円盤を複数列に配置した構成であってもよい。その場合、接触面積の増加や移動抵抗の低減効果、また、通電時における短絡やスパークの発生を抑制する効果が得られる。
<変形例2>
図27は電磁成形コイルユニット50の他の構成例を示す概略構成図である。
本構成の電磁成形コイルユニットのコイル側端子支持部135Bには、絶縁支持体117側の一端側に一対のコンタクト用窓部171,173と、基端111側に一対のコンタクト用窓部175,177とが設けられる。
コンタクト用窓部171,175は、導体延出部123bに接続されるコイル側端子181,185が設けられ、コンタクト用窓部173,177は、導体延出部123cに接続されるコイル側端子183,187が設けられる。コイル側端子181,185は、導体延出部123bに沿った異なる位置に配置され、コイル側端子183,187は、導体延出部123cに沿った異なる位置に配置される。また、コイル側端子支持部135Bのコンタクト用窓部171,173,175,177の形成面においては、コンタクト用窓部171,173,175,177を除く領域が電気絶縁層189で覆われている。
絶縁支持体117側のコンタクト用窓部171,173は、図23,図24に示す電源側端子145,147に対応した位置に設けられ、絶縁性を高めるために各窓部が軸方向に距離ΔLだけ離間して配置される。基端111側のコンタクト用窓部175,177も同様に、電源側端子145,147に対応した位置に設けられ、各窓部が軸方向に距離ΔLだけ離間して配置される。
そして、コンタクト用窓部171とコンタクト用窓部175とは、図23,図24に示す支持部材47と支持部材49との間の距離Lsと等しい距離Lsだけ軸方向に離間して配置される。また、コンタクト用窓部173とコンタクト用窓部177も同様に、互いに距離Lsだけ軸方向に離間して配置される。
上記構成の電磁成形コイルユニットは、図23に示す支持部材49の軸方向位置でアルミニウム管部材13を拡管する際、コンタクト用窓部171,173を、電源側端子145,147と対面する軸方向位置に配置される。これにより、コンタクト用窓部171,173は、コイル側端子119A,121Aとの接続部となる。また、コンタクト用窓部175,177は、図24に示す支持部材47の軸方向位置でアルミニウム管部材13を拡管する際、電源側端子145,147と対面する軸方向位置に配置され、コイル側端子119A,121Aとの接続部となる。
この場合の電源側端子145,147は、図23,図24に示すように、拡管位置によらずに、支持部材49から軸方向に沿って距離Laの位置に配置したままにできる。つまり、拡管位置の変更に伴って電源側端子145,147を軸方向に移動させる必要がない。よって、電源側端子145,147に接続された高圧電源ケーブルを固定したまま、軸方向に沿った複数箇所を連続して電磁成形でき、複数箇所を拡管する工程をより効率化できる。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通されるコイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルの端部に設けられた電源側端子とを接続する端子接続工程と、
前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
前記コイル側端子と前記電源側端子とを分離する端子分離工程と、
前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
をこの順で含む管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、電源ケーブルと分離した状態でコイルユニットを管部材へ挿入して電磁成形コイル部を成形位置へ配置させるので、電磁成形コイル部のセット時に電源ケーブルを折りたたみ、又は引き延ばす必要がなくなる。このため、管部材へのコイルユニットの挿入作業に広いスペースが必要とならず、設備の省スペース化が図れる。また、コイルユニットの挿入作業が、可撓性の低い電源ケーブルの移動を伴わないため簡単に行え、電磁成形コイル部の成形位置への配置を高精度に行える。また、管部材からコイルユニットを抜き取る際にも、コイルユニットから電源ケーブルが分離しているので、電源ケーブルを取り回すことがない。よって、コイルユニットの抜き取り作業を簡単に行うことができる。したがって、管部材に対するコイルユニットの配置自由度が高く、作業性も良好となり、多様な電磁成形を高精度に行うことができる。
(2) 前記端子接続工程は、それぞれ板状に形成された前記コイル側端子と前記電源側端子とを互いに重ね合わせて固定する(1)に記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、それぞれ板状に形成されたコイル側端子と電源側端子とを互いに重ね合わせて固定することで、コイルユニットと電源ケーブルとの接続を簡単な作業で確実に行うことができる。また、互いに重ね合わせた板状のコイル側端子と電源側端子とを分離させることで、コイルユニットと電源ケーブルとの分離作業を簡単な作業で、しかも短時間で行うことができる。これにより、管部材に対する電磁成形の作業効率を向上できる。
(3) 前記端子接続工程は、前記コイルユニットの長手方向に延びる板状に形成された前記コイル側端子と前記電源側端子とを互いに重ね合わせて固定する(2)に記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、コイルユニットが移動範囲内のどの位置に移動しても、コイル側端子と電源側端子との接続が可能となり、電磁成形が可能な領域に制約を生じさせることなく、自由度の高いコイルの設置が行える。
(4) 前記端子接続工程は、前記電磁成形コイル部から延びる導体延出部の複数個所に設けられた前記コイル側端子に前記電源側端子を互いに重ね合わせて固定する(2)に記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、拡管位置の変更に伴って電源側端子を軸方向に移動させる必要がなく、電源側端子に接続される高圧電源ケーブルを固定したままで、軸方向に沿った複数箇所を連続して電磁成形できる。
(5) 前記コイル配置工程は、前記コイルユニットの移動によって前記電磁成形コイル部を前記管部材の複数の異なる位置に配置させ、
前記異なる位置のそれぞれで、前記端子接続工程と、前記成形工程と、前記端子分離工程とを行う(1)〜(4)のいずれか一つに記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、管部材の任意の複数箇所を、効率よく順次に電磁成形することができる。また、コイルユニットの移動の際に電源ケーブルの折りたたみ、又は引き延ばしが不要であるので、作業性がよく、且つ高精度に電磁成形を行うことができる。
(6) 電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通される板状コイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルに導通され回転自在に支持された円盤状電源側端子とを接続する端子接続工程と、
前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
前記電磁成形コイル部への通電後に前記円盤状電源側端子と板状コイル側端子を転がり接触させたまま前記コイルユニットを移動させて前記電磁成形コイル部を前記管部材の前記成形位置とは異なる他の成形位置に配置させるコイル再配置工程と、
前記板状コイル側端子と前記円盤状電源側端子とを分離する端子分離工程と、
前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
をこの順で含む管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、電源ケーブルと分離した状態でコイルユニットを管部材へ挿入して電磁成形コイル部を成形位置へ配置させるので、電磁成形コイル部のセット時に電源ケーブルを折りたたみ、又は引き延ばす必要がなくなる。このため、管部材へのコイルユニットの挿入作業に広いスペースが必要とならず、設備の省スペース化が図れる。また、コイルユニットの挿入作業が、可撓性の低い電源ケーブルの移動を伴わないため簡単に行え、電磁成形コイル部の成形位置への配置を高精度に行える。そして、円盤状電源側端子をコイル側端子に転がり接触させながらコイルユニットを移動させるため、複数箇所の電磁成形を、端子同士を分離させることなく連続して行える。また、管部材からコイルユニットを抜き取る際にも、コイルユニットから電源ケーブルが分離しているので、電源ケーブルを取り回すことがない。よって、コイルユニットの抜き取り作業を簡単に行うことができる。したがって、管部材に対するコイルユニットの配置自由度が高く、作業性も良好となり、多様な電磁成形を高精度に行うことができる。
(7) 前記端子分離工程の後に、前記管部材と前記コイルユニットとを、前記コイルユニットが前記管部材に挿入された状態で、現加工ステージから次加工ステージに搬送する工程を含み、
前記次加工ステージにおいて、前記コイル配置工程と、前記端子接続工程と、前記成形工程と、前記端子分離工程とをこの順で再び行う(1)〜(6)のいずれか一つに記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、コイルユニットを管部材に挿入された状態で搬送する際に、電源ケーブルが取り外された状態で搬送するため、電源ケーブルの折りたたみ、又は引き延ばしが不要となり、作業性がよく且つ高精度に電磁成形を行うことができる。
(8) 前記ユニット抜取工程の後に、前記管部材を現加工ステージから次加工ステージに搬送する工程を更に有し、
前記次加工ステージにおいて、前記ユニット挿入工程、前記コイル配置工程、前記端子接続工程、前記成形工程、前記端子分離工程をこの順で再び行う(1)〜(6)のいずれか一つに記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、管部材を、管部材からコイルユニットを抜き取った状態で次加工ステージに搬送し、次加工ステージにおいて、再びコイルユニットを管部材に挿入する。これにより、コイルユニットに応じた多様な加工が可能となる。また、管部材の搬送に伴う電源ケーブルの折りたたみ、又は引き延ばしが不要であるので、作業性がよく且つ高精度に電磁成形を行うことができる。
(9) 前記次加工ステージにおいて前記端子接続工程で接続される前記電源部は、前記現加工ステージで用いた前記電源部と同じ電源部である(7)又は(8)に記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、現加工ステージと次加工ステージとで同じ電源部を使用して電磁成形するため、設備コストを低減できる。
(10) 前記次加工ステージにおいて前記端子接続工程で接続される前記電源部は、前記現加工ステージで用いた前記電源部とは異なる電源部である(7)又は(8)に記載の管部材の成形方法。
この管部材の成形方法によれば、現加工ステージと次加工ステージとで異なる電源部を使用して電磁成形するため、各ステージにおける加工に最適な電源部を使用でき、加工の自由度が向上する。
13 アルミニウム管部材(管部材)
29A 第1電磁成形コイル部
29B 第2電磁成形コイル部
29C 第3電磁成形コイル部
29D 第4電磁成形コイル部
30,40,50 電磁成形コイルユニット(コイルユニット)
30A 第1コイルユニット
30B 第2コイルユニット
30C,40A 第3コイルユニット
30D,40B 第4コイルユニット
63A,63B,63C,63D 電源部
65A,65B,65C,65D 高圧電源ケーブル(電源ケーブル)
100,200,300 電磁成形装置
119,119A,121,121A コイル側端子
145,145A,147,147A 電源側端子
ST2,ST3 拡管ステージ

Claims (11)

  1. 電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
    前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
    前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通されるコイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルの端部に設けられた電源側端子とを接続する端子接続工程と、
    前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
    前記コイル側端子と前記電源側端子とを分離する端子分離工程と、
    前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
    をこの順で含み、
    前記コイル側端子と前記電源側端子は、それぞれ板状に形成され、
    前記端子接続工程は、前記電磁成形コイル部から延びる導体延出部の複数個所に設けられた前記コイル側端子に前記電源側端子を互いに重ね合わせて固定する管部材の成形方法。
  2. 前記コイル配置工程は、前記コイルユニットの移動によって前記電磁成形コイル部を前記管部材の複数の異なる位置に配置させ、
    前記異なる位置のそれぞれで、前記端子接続工程と、前記成形工程と、前記端子分離工程とを行う請求項に記載の管部材の成形方法。
  3. 電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
    前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
    前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通されるコイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルの端部に設けられた電源側端子とを接続する端子接続工程と、
    前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
    前記コイル側端子と前記電源側端子とを分離する端子分離工程と、
    前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
    をこの順で含み、
    前記コイル配置工程は、前記コイルユニットの移動によって前記電磁成形コイル部を前記管部材の複数の異なる位置に配置させ、
    前記異なる位置のそれぞれで、前記端子接続工程と、前記成形工程と、前記端子分離工程とを行う管部材の成形方法。
  4. 前記端子接続工程は、それぞれ板状に形成された前記コイル側端子と前記電源側端子とを互いに重ね合わせて固定する請求項に記載の管部材の成形方法。
  5. 前記端子接続工程は、前記コイルユニットの長手方向に延びる板状に形成された前記コイル側端子と前記電源側端子とを互いに重ね合わせて固定する請求項に記載の管部材の成形方法。
  6. 前記端子接続工程は、前記電磁成形コイル部から延びる導体延出部の複数個所に設けられた前記コイル側端子に前記電源側端子を互いに重ね合わせて固定する請求項に記載の管部材の成形方法。
  7. 電磁成形コイル部を有する棒状のコイルユニットを、先端部から管部材に挿入するユニット挿入工程と、
    前記管部材の成形位置に前記電磁成形コイル部を配置させるコイル配置工程と、
    前記コイルユニットの基端部に設けられ前記電磁成形コイル部と導通される板状コイル側端子と、電源部から延びる電源ケーブルに導通され回転自在に支持された円盤状電源側端子とを接続する端子接続工程と、
    前記電源部から前記電磁成形コイル部に通電して前記管部材を電磁成形する成形工程と、
    前記電磁成形コイル部への通電後に前記円盤状電源側端子と板状コイル側端子を転がり接触させたまま前記コイルユニットを移動させて前記電磁成形コイル部を前記管部材の前記成形位置とは異なる他の成形位置に配置させるコイル再配置工程と、
    前記板状コイル側端子と前記円盤状電源側端子とを分離する端子分離工程と、
    前記コイルユニットを前記管部材から抜き取るユニット抜取工程と、
    をこの順で含む管部材の成形方法。
  8. 前記端子分離工程の後に、前記管部材と前記コイルユニットとを、前記コイルユニットが前記管部材に挿入された状態で、現加工ステージから次加工ステージに搬送する工程を含み、
    前記次加工ステージにおいて、前記コイル配置工程と、前記端子接続工程と、前記成形工程と、前記端子分離工程とをこの順で再び行う請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の管部材の成形方法。
  9. 前記ユニット抜取工程の後に、前記管部材を現加工ステージから次加工ステージに搬送する工程を更に有し、
    前記次加工ステージにおいて、前記ユニット挿入工程、前記コイル配置工程、前記端子接続工程、前記成形工程、前記端子分離工程をこの順で再び行う請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の管部材の成形方法。
  10. 前記次加工ステージにおいて前記端子接続工程で接続される前記電源部は、前記現加工ステージで用いた前記電源部と同じ電源部である請求項又は請求項に記載の管部材の成形方法。
  11. 前記次加工ステージにおいて前記端子接続工程で接続される前記電源部は、前記現加工ステージで用いた前記電源部とは異なる電源部である請求項又は請求項に記載の管部材の成形方法。
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