JP6538120B2 - 車両用スロープ構造 - Google Patents

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本発明は、車両に設けられるスロープの構造に関する。
特許文献1には、車両の後部スペースに後方から車椅子等を乗降させる際にスロープを用いることが開示されている。かかるスロープは、いわゆる2段ヒンジを介して車体の床面に固定されており、車体の床面に沿う姿勢で格納可能となっている。
特開2001−276133号公報
かかる2段ヒンジ構造では、2つの回動軸が前後に設けられている、そのため、スロープが車体の床面に沿う姿勢で格納された状態で、荷物がスロープの基端部上に載置されたり、車両に乗り込むヒトがスロープの基端部を踏んだりした場合には、スロープが跳ね上がる可能性がある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、スロープの跳ね上がりを防止することが可能な車両用スロープ構造を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明の車両用スロープ構造は、スロープと、車体の床面に固定されるヒンジ本体部と、一端部が前記ヒンジ本体部に回動可能に取り付けられており、他端部が前記スロープの基端部に回動可能に取り付けられているヒンジ連結部と、前記スロープが前記床面に沿うように格納された状態で、前記ヒンジ連結部の前記ヒンジ本体部への取付部位と前記スロープへの取付部位との間において前記スロープに下向き荷重が作用した際に前記ヒンジ連結部の前記ヒンジ本体部に対する回転を防止するラッチ機構と、を備え、前記ラッチ機構は、前記ヒンジ本体部から突出する本体部側ラッチと、前記スロープに設けられており、前記スロープが前記床面に沿うように格納された状態で、前記本体部側ラッチにおける前記ヒンジ連結部の前記スロープへの取付部位とは反対側の面と当接することによって、前記ヒンジ連結部の前記ヒンジ本体部に対する回転を防止するように前記本体部側ラッチと係合する突起を有するスロープ側ラッチと、を備えることを特徴とする。
本発明によると、スロープの跳ね上がりを防止することができる。
本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造が適用された車両を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造の床上格納状態を模式的に示す平面図である。 本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造の床上格納状態を模式的に示す斜視図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造を模式的に示す分解斜視図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る本体部側ラッチを模式的に示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造の床上格納状態を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造の床上格納状態と展開状態との中間状態を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造の床上格納状態と展開状態との中間状態を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造の展開状態を模式的に示す側面図である。
本発明の実施形態について、本発明の車両用スロープ構造を、被搭載物としての車椅子を車体の後部開口から車室内の後部スペースに搭載する場合を例にとり、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。前後、左右(車幅方向)及び上下といった方向に関する表現は、車両の乗員(運転者)を基準とする。
<第一の実施形態>
図1に示すように、本発明の実施形態に係る被搭載物の車両搭載システム(以下、単に「車両搭載システム」と称する)A1が適用された車両1は、車体2の後面に形成された後部開口2aのバックドア(テールゲートともいう)3を開けた状態で、当該後部開口2aから床面4上に被搭載物Xを搭載することができるように構成されている。本実施形態において、バックドア3は、車体2の後部開口2aの上縁部に対して回動可能に支持されている。車両搭載システムA1は、スロープ5と、左右一対の電動ウインチ6及び係止部材7(図2参照)と、ECU8と、前記スロープ5を含む左右一対の車両用スロープ構造A2(図2参照)と、を備える。
<スロープ>
スロープ5は、車体2の床面4と車両1の後方の地面Gとの間に架設可能な金属製の部材である。スロープ5は、床面4の後端部に対して回動可能に支持されており、車体2の床面4上に倒れた状態で格納される床上格納状態と、車両1内において起立状態で格納される起立格納状態と、車両1の後方の地面Gへ架設された展開状態と、をとることができる。スロープ5は、第一の板部5aと、第二の板部5bと、操作部5c(図2参照)と、を備える。なお、スロープ5は、1枚の板部によって構成されていてもよく、当該スロープ5における被搭載物Xの移動方向に連結される3枚以上の板部によって構成されていてもよい。
第一の板部5aは、スロープ5の基端部側を構成する板状部材である。第一の板部5aの基端部は、車体2の床面4の後端部に対して回動可能に支持されている。
第二の板部5bは、スロープ5の先端部側を構成する板状部材である。第二の板部5bは、第一の板部5aに対してスライド可能に取り付けられている。第二の板部5bは、床上格納状態及び起立格納状態において、第一の板部5aと重ねられており、展開状態において、第一の板部5aの先端部から延出されている。第二の板部5bの先端部は、展開状態において地面Gに接地する。また、第一の格納状態において、スロープ5の重心Yは、車両用スロープ構造A2の回動軸X1,X2よりも前方に位置している(図5参照)。
操作部5cは、スロープ5の床上格納状態における上面の先端部側に取り付けられており、スロープ5の基端部方向へ延設されているロープ、バンド等である。ユーザは、かかる操作部5cを把持して斜め後上方へ引っ張ることによって床上格納状態のスロープ5の先端部を持ち上げ、スロープ5を車外方向へ展開させることができる。
<電動ウインチ>
図1に示すように、電動ウインチ6は、車体2に設けられており、被搭載物Xを車両1に乗車及び降車させるためのものである。本実施形態において、電動ウインチ6は、被搭載物Xが搭載されるスペースよりも前方の床面4上(例えば、床面4と図示しない座席の座面部との間)に設置されている。電動ウインチ6は、後記するECU8による制御によって、ベルトを引き出したり巻き取ったりする。
<係止部材>
図1に示すように、係止部材7は、電動ウインチ6から延びるベルトの先端部に取り付けられており、被搭載物Xに係止可能な金属製部材(例えば、S字形状を呈するフック)である。
<ECU>
ECU(Electrical Control Unit)8は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力回路等によって構成されており、車両1の電子機器(電動ウインチ6を含む)を制御する制御部である。本実施形態において、ECU8は、左右一通の電動ウインチ6の一方の下側(電動ウインチ6と車体2の床面4との間)に設けられている。
<車両用スロープ構造>
図3及び図4(a)に示すように、本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造A2は、スロープ5を備えるとともに、ヒンジ本体部10と、スロープ側ブラケット20と、ヒンジ連結部30と、ラッチ機構9と、を左右一対に備える。ヒンジ本体部10、スロープ側ブラケット20及びヒンジ連結部30は、車体2とスロープ5とを2つの回動軸X1,X2を介して連結する、いわゆる2段ヒンジを構成する。なお、左右一対の車両用スロープ構造A2は、左右対称な形状を呈するため、以下では、図3に示す車両1の左側の車両用スロープ構造A2を参照して説明する。また、以下の説明において、各部材の位置及び方向は、床上格納状態を基準とする。なお、ラッチ機構9は、左右一対ではなく、1つのみ設けられる構成であってもよい。
<ヒンジ本体部>
ヒンジ本体部10は、車体2に固定される車体側部材である。ヒンジ本体部10は、車体2の床面4に固定されているとともに、ヒンジ連結部30の一端部(前端部)を回動可能に支持する金属製部材である。ヒンジ本体部10は、床面4に固定される下壁部11と、下壁部11の車幅方向外端部から上方へ延設される外壁部12と、を一体に備える。
下壁部11は、ボルトBによって床面4に固定されている。外壁部12には、ピンP1によってヒンジ連結部30の一端部(前端部)が回動可能に連結されている。外壁部12には、開口部12aが形成されている。開口部12aは、ピンP1を中心とする扇形状を呈する。
<スロープ側ブラケット>
スロープ側ブラケット20は、スロープ5に固定されるスロープ側部材である。スロープ側ブラケット20は、スロープ5に固定されているとともに、ヒンジ連結部30の他端部(後端部)を回動可能に支持する金属製部材である。スロープ側ブラケット20は、上壁部21と、上壁部21の車幅方向外端部から下方へ延設される外壁部22と、を一体に備える。スロープ側ブラケット20の後端部は、スロープ5の基端部よりも後方に延設されている。
上壁部21は、スロープ5の裏面(格納状態における上面)の基端部に沿う形状を呈しており、ボルトBによってスロープ5の裏面に固定されている。外壁部22は、スロープ5の車幅方向端面の基端部に沿う形状を呈しており、ボルトBによってスロープ5の車幅方向端面に固定されている。外壁部22の後端部には、ピンP1によってヒンジ連結部30の他端部(後端部)が回動可能に連結されている。
<ヒンジ連結部>
ヒンジ連結部30は、車体側部材であるヒンジ本体部10とスロープ側部材であるスロープ側ブラケット20とのそれぞれに回動可能に連結される金属製部材である。ヒンジ連結部30は、矢状面方向に延設される本体部31と、本体部31の前下端部から前方へ延設される爪部32と、を一体に備える。
本体部31の一端部(前端部)は、ヒンジ本体部10の外壁部12の車幅方向内側に重ねられており、ピンP1によってヒンジ本体部10の外壁部12に回動可能に支持されている。本体部31の他端部(後端部)は、スロープ側ブラケット20の外壁部22の車幅方向外側に重ねられており、ピンP1によってスロープ側ブラケット20の外壁部22に回動可能に支持されている。
爪部32は、本体部31の前下端部から前方へ延設される延出部32aと、延出部32aの先端部から車幅方向外方へ延設される折曲部32bと、を一体に備える。折曲部32bは、開口部12aに挿通されている。
図5に示すように、ヒンジ連結部30は、スロープ5の床上格納状態において、後方に向かうにつれて上方となるように傾斜した姿勢をとる。すなわち、後側の回動軸X2が前側の回動軸X1よりも上方となることによって、床上格納状態のスロープ5が水平姿勢をとることを可能としている。
<回動範囲規制部>
ヒンジ本体部10の開口部12a及びヒンジ連結部30の爪部32は、ヒンジ連結部30のヒンジ本体部10に対する回動範囲を規制する回動範囲規制部A3の一例を構成する。すなわち、ヒンジ連結部30のヒンジ本体部10に対する回動範囲は、爪部32の折曲部32bが開口部12aの内周面における円弧の周方向一縁部に当接する位置(図5参照)と、爪部32の折曲部32bが開口部12aの内周面における円弧の周方向他縁部に当接する位置(図7参照)と、の間に制限される。
<ラッチ機構>
図3及び図4(a)に示すように、ラッチ機構9は、スロープ5が車体2の床面4上に格納された状態において係合状態となり、スロープ5の基端部、詳細には、スロープ5における回動軸X1,X2間となる部位に上方からの荷重F1が作用した際に、スロープ5の跳ね上がりを防止する機構である。また、ラッチ機構9は、係合状態において、スロープ5の展開動作を許容する。ラッチ機構9は、本体部側ラッチ40と、スロープ側ラッチ50と、を備える。
<本体部側ラッチ>
本体部側ラッチ40は、ヒンジ本体部10の外壁部12の上端部から上方へ突出する樹脂製部材である。本実施形態において、本体部側ラッチ40は、回動軸X1よりもやや後方に設けられている。図4(b)に示すように、本体部側ラッチ40は、ラッチインナ41と、ラッチアウタ42と、ラッチ屋根部43と、を備える。
≪ラッチインナ≫
ラッチインナ41は、本体部側ラッチ40の車幅方向内部を構成する樹脂製部材である。ラッチインナ41は、ヒンジ本体部10の外壁部12の上側に設けられている。ラッチインナ41は、車幅方向外方から見て、上に凸となる山形状を呈する。ラッチインナ41には、ピンP2が挿通される孔部41aと、底面に設けられてピンP2が当接する上に凸形状を呈する凹部(円弧部)41bと、が形成されている。
≪ラッチアウタ≫
ラッチアウタ42は、本体部側ラッチ40の車幅方向外部を構成する樹脂製部材である。ラッチアウタ42は、車幅方向外方から見て、上に凸となる山形状を呈する。ラッチアウタ42の上部は、ヒンジ本体部10の外壁部12の上側でラッチインナ41と重なるように設けられており、ラッチアウタ42の下部は、外壁部12の上端部と重なるように設けられている。
ラッチアウタ42には、車幅方向内方に突出する3つのピンP2が上下方向に並べて固定されている。上の2つのピンP2は、ラッチアウタ42とラッチインナ41とを互いに固定するためのものであり、下の1つのピンP2は、ラッチアウタ42とヒンジ本体部10とを互いに固定するためのものである。すなわち、上側のピンP2は、ラッチインナ41の孔部41aに挿入されている。また、中央のピンP2は、ラッチインナ41の凹部41bに収容されている。また、下側のピンP2は、ヒンジ本体部10の外壁部12に形成された孔部12bに挿入されている。
≪ラッチ屋根部≫
ラッチ屋根部43は、車幅方向外方から見て下向きU字形状を呈する屋根壁部43aと、屋根壁部43aの車幅方向内端部側を塞ぐ内壁部43bと、屋根壁部43aの頂部において車幅方向外端部側を塞ぐ外壁部4cbと、屋根壁部43aの前側の下端部から後方へ延設される底壁部43dと、を一体に備える。
屋根壁部43aは、ラッチインナ41の前面、上面及び後面の一部と、ラッチアウタ42の前面、上面及び後面の一部と、を上から覆っている。屋根壁部43aは、後記するスロープ側ラッチ50の突起52及び案内部53が当接して摺動する部位であり、車幅方向外方から見て上に凸形状を呈する。内壁部43bは、ラッチインナ41を内から覆っている。外壁部43cは、ラッチアウタ42の外壁部42aの頂部を外から覆っている。底壁部43dは、ラッチインナ41の底面の前端部の下側に位置し、ヒンジ本体部10の外壁部12の上縁部と当接する形状を呈する。
本体部側ラッチ40は、ラッチインナ41とラッチアウタ42とを3つのピンによって互いに固定した状態で、かかる組立体にラッチ屋根部43を被せることによって製造される。
ここで、ヒンジ本体部10の外壁部12の上端部には、中央のピンP2の下部の形状に対応する凹部12cが形成されている。また、ラッチインナ41は、ヒンジ本体部10の外壁部12と同等の厚みを有する。また、ヒンジ本体部10の外壁部12におけるラッチアウタ42の取付部位は、薄肉化されていてもよい。
<スロープ側ラッチ>
図3及び図4(a)に示すように、スロープ側ラッチ50は、スロープ側ブラケット20の外壁部22に取り付けられる樹脂製部材である。スロープ側ラッチ50は、前後方向に延設されており、その底面側に、凹部51と、突起52と、案内部53と、を備える。
凹部51は、スロープ5の床上格納状態において、ラッチ屋根部43の屋根壁部43aが収容される形状を呈する。突起52は、凹部51の前端部に形成されており、スロープ5の床上格納状態において後方へ突出する部位である。突起52は、ラッチ屋根部43の屋根壁部43aに当接する。
案内部53は、突起52の前端部から前方へ延設されており、スロープ5の床上格納状態において前後方向へ延設される部位である。案内部53は、スロープ5の床上格納状態の近傍において、ラッチ屋根部43の屋根壁部43aに当接する。すなわち、案内部53は、特にスロープ5の格納動作において、突起52を本体部側ラッチ40の頂部に案内するためのガイドであり、本実施形態では、車幅方向外方から見て直線形状又は下に凸形状を呈する。
<床上格納状態における跳ね上がり防止>
図5に示すように、スロープ5の床上格納状態において、ラッチ機構9の本体部側ラッチ40とスロープ側ラッチ50の突起52とは、回動軸X1の略上方において当接し、係合している。かかる状態において、ユーザが車両1に乗り込もうとしてスロープ5の基端部(回動軸X1,X2の間)を踏み込んだ場合や、スロープ5の基端部に荷物等が載置された場合等には、下向き荷重F1は、車両用スロープ構造A2に対して、回動軸X2周りのスロープ5の回転としてではなく、回動軸X1周りのヒンジ連結部30の回転として作用しようとする。かかる回転モーメントによって、ラッチ機構9のスロープ側ラッチ50の突起52が本体部側ラッチ40を後方へ押す力が作用するため、スロープ5は、回動軸X2周りに回転することができず、さらには、ヒンジ連結部30は、回動軸X1周りに回転することができない。すなわち、ラッチ機構9は、スロープ側ラッチ50の突起52が下向き荷重F1で回動軸X1周りに回転しようとするのを本体部側ラッチ40によって規制することによって、ヒンジ連結部30の回動軸X1周りの回転を防止する。このように、車両用スロープ構造A2は、ラッチ機構9の係合によってヒンジ連結部30の回動軸X1周りの回転を防止することによって、スロープ5の跳ね上がりを防止する。
<スロープの展開動作>
スロープ5の床上格納状態において、ユーザがスロープ5を展開させる際には、ヒンジ連結部30の一端部がヒンジ本体部10に対して回動軸X1周りに回転するとともに、主としてスロープ5の基端部がヒンジ連結部30の他端部に対して回動軸X2周りに回転する。ここで、ラッチ機構9のスロープ側ラッチ50の突起52は、本体部側ラッチ40を前方から後方へ乗り越えるように摺動する(図5→図6参照)。
続いて、ラッチ機構9のスロープ側ラッチ50の案内部53は、本体部側ラッチ40を前方から後方へ移動するように摺動する(図6→図7参照)。続いて、ヒンジ連結部30の爪部32の折曲部32bが開口部12aの前縁部に当接すると、ヒンジ連結部30の一端部は、ヒンジ本体部10に対して回動軸X1周りに回転することを終了し、引き続き、スロープ5の基端部がヒンジ連結部30の他端部に対して回動軸X2周りに回転する(図7→図8参照)。
<スロープの格納動作>
一方、スロープ5の展開状態において、ユーザがスロープ5を格納させる際には、スロープ5の基端部がヒンジ連結部30の他端部に対して回動軸X2周りに回転する(図9→図8参照)。続いて、ラッチ機構9のスロープ側ラッチ50の案内部が本体部側ラッチ40に当接すると、案内部53は、本体部側ラッチ40を後方から前方へ移動するように摺動する(図7→図6参照)。また、ヒンジ連結部30の一端部がヒンジ本体部10に対して回動軸X1周りに回転し始める。
続いて、ラッチ機構9のスロープ側ラッチ50の突起52は、本体部側ラッチ40を後方から前方へ乗り越えるように摺動する(図6→図5参照)。続いて、ヒンジ連結部30の爪部32の折曲部32bが開口部12aの後縁部に当接すると、ヒンジ連結部30の一端部は、ヒンジ本体部10に対して回動軸X1周りに回転することを終了し、スロープ5の基端部は、ヒンジ連結部30の他端部に対して回動軸X2周りに回転することを終了する。
本発明の実施形態に係る車両用スロープ構造A2は、2段ヒンジの回動軸X1,X2の間においてスロープ5に下向き荷重F1が作用した場合に、ラッチ機構9がヒンジ連結部30の回動軸X1周りの回動、詳細には、ヒンジ連結部30の回動軸X1周りの展開方向への回転を防止するので、スロープ5の跳ね上がりを防止することができる。
また、車両用スロープ構造A2は、ラッチ機構9が本体部側ラッチ40と当該本体部側ラッチ40と当接する突起52を有するスロープ側ラッチ50とによって構成されているので、簡易な構成でスロープ5の跳ね上がりを防止することができる。
また、車両用スロープ構造A2は、スロープ側ラッチ50が案内部53を有するので、ラッチ機構9の係合動作及び係合解除動作を好適に行うことができる。
また、車両用スロープ構造A2は、本体部側ラッチ40及びスロープ側ラッチ50が樹脂によって形成されているので、ラッチ機構9の係合動作及び係合解除動作における異音の発生を防止することができる。
また、車両用スロープ構造A2は、回動範囲規制部A3を備えるので、ヒンジ本体部10に対するヒンジ連結部30の回動範囲を好適に設定することができる。
また、回動範囲を、スロープ側ラッチ50の突起52及び案内部53が本体部側ラッチと当接する範囲に設定することによって、車両用スロープ構造A2の回動軸X1,X2周りの回動動作をスムーズ化することができる。
また、車両用スロープ構造A2は、回動範囲規制部A3がヒンジ本体部10の開口部12aとヒンジ連結部30の爪部32とによって構成されているので、簡易な構成でヒンジ本体部10に対するヒンジ連結部30の回動範囲を好適に設定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、スロープ5の展開動作及び格納動作は、ユーザがスロープ5に設けられたロープ等を引っ張ることによって行われてもよく、係止部材7をスロープ5に係止させて電動ウインチ6によって行われてもよい。
また、案内部53の形状は、前記したものに限定されず、車幅方向外方から見て上に凸形状を呈してもよい。
また、回動範囲規制部A3は、前記したものに限定されず、ヒンジ連結部30に開口部が設けられているとともにヒンジ本体部10に爪部が設けられている構成であってもよい。
また、開口部12aの両縁部の少なくとも一方に、爪部32の折曲部32bと当接可能な壁部が屈曲形成されていてもよい。
また、スロープ5は、前記した2段スライド式に限定されない。
また、ラッチ機構9の本体部側ラッチ40及びスロープ側ラッチ50は、少なくとも互いに当接して摺動する部位が樹脂によって形成されていることが望ましい。
また、本体部側ラッチ40及びスロープ側ラッチ50は、樹脂製に限定されず、金属製等であってもよい。
2 車体
4 床面
5 スロープ
9 ラッチ機構
10 ヒンジ本体部
12a 開口部
30 ヒンジ連結部
32 爪部
40 本体部側ラッチ
50 スロープ側ラッチ
52 突起
A2 車両用スロープ構造
A3 回動範囲規制部

Claims (5)

  1. スロープと、
    車体の床面に固定されるヒンジ本体部と、
    一端部が前記ヒンジ本体部に回動可能に取り付けられており、他端部が前記スロープの基端部に回動可能に取り付けられているヒンジ連結部と、
    前記スロープが前記床面に沿うように格納された状態で、前記ヒンジ連結部の前記ヒンジ本体部への取付部位と前記スロープへの取付部位との間において前記スロープに下向き荷重が作用した際に前記ヒンジ連結部の前記ヒンジ本体部に対する回転を防止するラッチ機構と、
    備え、
    前記ラッチ機構は、
    前記ヒンジ本体部から突出する本体部側ラッチと、
    前記スロープに設けられており、前記スロープが前記床面に沿うように格納された状態で、前記本体部側ラッチにおける前記ヒンジ連結部の前記スロープへの取付部位とは反対側の面と当接することによって、前記ヒンジ連結部の前記ヒンジ本体部に対する回転を防止するように前記本体部側ラッチと係合する突起を有するスロープ側ラッチと、
    を備えることを特徴とする車両用スロープ構造。
  2. 前記スロープ側ラッチは、前記ラッチ機構の非係合状態において、前記突起を前記本体部側ラッチに案内する案内部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用スロープ構造。
  3. 前記本体部側ラッチ及び前記スロープ側ラッチは、樹脂によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用スロープ構造。
  4. 前記ヒンジ連結部の前記ヒンジ本体部に対する回動範囲を規制する回動範囲規制部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用スロープ構造。
  5. 前記回動範囲規制部は、
    前記ヒンジ本体部に形成される開口部と、
    前記ヒンジ連結部に形成されており、前記開口部に挿通される爪部と、
    を備え、
    前記爪部は、前記スロープが前記床面に沿うように格納された状態で、前記開口部の一縁部と当接し、前記スロープが車外に展開された状態で、前記開口部の他縁部と当接する
    ことを特徴とする請求項4に記載の車両用スロープ構造。
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