JP6535853B2 - 抗炎症外用剤 - Google Patents

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Description

本発明は、抗炎症外用剤に関し、さらに詳しくは、有効成分として油性抽出画分または水性抽出画分を含有することにより、運動に対する動機付けを与えることができ、かつ運動前から適用することで運動により生じる局所の炎症を未然に抑制することができる抗炎症外用剤に関するものである。
高血圧症や糖尿病、脂質異常症、ロコモティブシンドロームなどの生活習慣病が問題視されるようになってから久しい。これらの生活習慣病を予防するためには、継続的な運動が必要であることは誰しも認めるところである。一方で、継続的な運動が困難であることもまた誰しも実感していることである。
継続的な運動の実現を目的として、運動行為そのものに動機付けを与える技術は複数存在する。例えば、特許文献4は、利用者の好みや運動量目標に合致した楽曲を配信することでウォーキング継続を可能にする運動動機付けシステムを、特許文献5は、利用者の運動所作を複数感知・記憶し、各動作に合わせたタイミングで音声を出力するとともに、自身も動作に対応して動くよう設計された運動促進ロボットを提供している。
これらは、利用者が動機付けに呼応して常に運動可能との仮説に基づいた技術である。しかしながら、実際は運動したことで継続的な運動を阻害する新たな因子が生じており、特に深刻な因子として局所の炎症が挙げられる。局所の炎症は、筋肉痛などの苦痛の原因となり、肉体的ストレスのみならず、精神的ストレスとして継続的な運動を阻害する。よって、継続的な運動を可能とするためには、前述の運動に対する動機付けを与えるだけでなく、最適な肉体的コンディションを保つための局所の炎症ケアが必要である。
局所の炎症ケアは、運動前後に加え運動中にも実施可能だが、一般的には運動後に実施することが多く、非ステロイド性抗炎症外用剤が汎用されている。医薬品である非ステロイド性抗炎症外用剤は、局所炎症認識後に使用するのが一般的であり、必然的に運動による痛みを未然に抑制することができず、痛みによる肉体的および精神的ストレス負荷を原因として継続的な運動は困難な状況である。
近年、上記非ステロイド性抗炎症外用剤とは異なる天然物由来の抗炎症外用剤が汎用されつつある。例えば、特許文献3にはハッカ葉油、レモン油、イタリアイトスギ油、ラバンデュラハイブリダ油、キストゥスラダニフェル油からなる混合精油を含有することを特徴とする皮膚外用剤が、特許文献4にはツバキ属(Camellia)植物エキスを含有する抗炎症剤が、特許文献5にはマツ科(Pinaceae)カラマツ属(Larix)植物の抽出物を配合することを特徴とする皮膚外用剤を提供している。しかしながら、いずれも運動により生じる局所炎症を未然に抑制するには至っていない。そこで、運動前から適用することで、運動により生じる局所炎症を未然に抑制することが可能な抗炎症外用剤が望まれていた。
以上のことから、継続的な運動を実現するべく、運動に対する動機付けを与えることができ、かつ運動前から適用することで運動により生じる局所炎症を未然に抑制することができる抗炎症外用剤の開発が望まれていた。
特開2003−305146号公報 特開2013−090758号公報 特開2005−075827号公報 特開2014−080409号公報 特開2013−010698号公報
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたもので、その目的は、継続的な運動を実現するべく、運動に対する動機付けを与えることができ、かつ運動により生じる局所炎症を未然に抑制することができる抗炎症外用剤を提供することである。
本発明者らは、前述の課題を解決すべく鋭意研究の結果、外用剤に有効成分としてマツ科モミ属の枝および/または葉から抽出した油性抽出画分または水性抽出画分を含有することにより、高い抗炎症効果と運動に対する動機付け付加効果を発揮する抗炎症外用剤を得ることができることを見出し、この知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)から(7)に示したものである。
(1)抗炎症効果を発揮する有効成分としてマツ科モミ属の植物の枝および/または葉から抽出された油性抽出画分または水性抽出画分を含有することを特徴とする抗炎症外用剤。
(2)マツ科モミ属に属する植物がトドマツである上記(1)に記載の抗炎症外用剤。
(3)前記油性抽出画分の含有量が、基材中の0.1〜10質量%である上記(1)または(2)に記載の抗炎症外用剤。
(4)前記水性抽出画分の含有量が、基材中の25〜99.9質量%である上記(1)または(2)に記載の抗炎症外用剤。
(5)形状がゲル状もしくはスチック状である上記(1)から(4)のいずれかに記載の抗炎症外用剤。
(6)運動に対する動機付けを付加する上記(1)から(5)のいずれかに記載の抗炎症外用剤。
以上述べたように、本発明は、外用剤に有効成分としてマツ科モミ属の枝および/または葉から抽出した油性抽出画分または水性抽出画分を加えることにより、高い抗炎症効果と運動に対する動機付け付加効果を発揮する抗炎症外用剤を提供することができる。
本発明の抗炎症外用剤の有効成分として用いるマツ科モミ属に属する植物の蒸留物を得るために使用するマイクロ波蒸留装置の構成の一例を模式的に示す。
以下、本発明の抗炎症外用剤を詳細に説明する。なお、本明細書に記載の例示は、本発明を特に限定するものではない。
本発明の「抗炎症効果」とは、各被験外用剤適用群の「浮腫率」から算出した「浮腫抑制率」を意味し、浮腫抑制率が15%以上であるものを抗炎症効果があると判断した。「浮腫率」とは、ラット右後肢甲部に1mの高さから上皿天秤用分銅100gを落下させ浮腫を惹起し、肢容積を測定した際、浮腫惹起前の肢容積に対する浮腫容積すなわち浮腫惹起後肢容積と浮腫惹起前足容積の差の比率を意味する。また、「浮腫抑制率」とは、マツ科モミ属の植物の枝および/または葉から抽出された油性抽出画分または水性抽出画分を含有していない対照外用剤適用群の浮腫率に対する被験外用剤適用により減少する浮腫率すなわち対照外用剤適用群浮腫率と被験外用剤適用群浮腫率の差の比率を意味する。
本発明の運動に対する「動機付け付加効果」とは、各被験外用剤適用群の「動機付け付加率」を意味し、動機付け付加率が60%(5人中3人)以上であるものを動機付け付加効果があると判断した。「動機付け付加率」とは、マツ科モミ属の植物の枝および/または葉から抽出された油性抽出画分または水性抽出画分の嗅覚刺激により被験者が運動したいと感じる割合を意味する。
本発明の抗炎症外用剤に用いる有効成分は、マツ科モミ属の植物の枝および/または葉から抽出した油性抽出画分または水性抽出画分である。
マツ科モミ属の植物としては、例えばトドマツ、モミ、ウラジロモミ、シラビソ、オオシラビソ、シラベ、バルサムファー、ミツミネモミ、ホワイトファー、アマビリスファー、アオトドマツ、カリフォルニアレッドファー、グランドファーおよびノーブルファーなどが挙げられるが、好ましくは、トドマツである。
マツ科モミ属の樹木の枝および/または葉から油性抽出画分または水性抽出画分を得る方法としては、溶媒抽出および蒸留などの常法に従って行うことができる。抽出溶媒としては、極性溶媒が好ましく、例えば、水、エタノール、メタノール、ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびグリセリンなどのアルコール系溶媒;クロロホルムなどの含ハロゲン系溶媒;ジオキサンなどのエーテル系溶媒;アセトンおよび酢酸エチルなどのカルボニル系溶媒、およびこれらの混液などが挙げられる。蒸留物は、常圧蒸留、減圧蒸留、水蒸気蒸留等によって得ることができる。
これらのうち、蒸留物が好ましく、特に減圧下で加熱して蒸留を行うことによって得られたものが好ましい。また、加熱はヒーターによる加熱でもかまわないが、マイクロ波による加熱が好ましく、特に水を加えずにマイクロ波を照射することが好ましい。マイクロ波を照射することにより、植物中に含まれる水分子が直接加熱されて水蒸気が生じ、これが移動相として作用して植物中の揮発性成分が蒸留されるため、この蒸留方法は、揮発性成分の沸点による減圧蒸留的な要素と、水蒸気蒸留的な要素とを包含するものと考えられる。
このような蒸留物は、例えば図1に示す装置を使用することにより得ることができる。
この装置1では、蒸留対象物12となる原料のマツ科モミ属の枝および/または葉を蒸留槽2中に入れ、撹拌はね4で撹拌しながら、蒸留槽2の上面に設けたマイクロ波加熱装置3からマイクロ波を放射し、原料を加熱する。この蒸留槽2は、気流流入口5および蒸留物流出管6と連通している。気流流入管5は、空気または窒素ガスなどの不活性ガスを反応槽2中に導入するものであり、この気流は、反応槽2の下部から導入する。また、蒸留物流出管6は、原料からの蒸留物を、反応槽2の上部から外に導出するものである。
上記反応槽2内部は、これに取り付けた温度センサおよび圧力センサ(共に図示せず)により温度および圧力が測定でき、加熱制御装置8および圧力制御装置11、圧力調整弁10を介してそれぞれ調整できる。
また、蒸留物流出管6を介して蒸留槽2から流出した気体状の蒸留物は、冷却装置7により液体に代え、蒸留物13を得る。この蒸留物13は、油性画分13aと水性画分13bを含むが、このうち水性画分13bを好適に用いる。
蒸留にあたっては、上記蒸留槽2内の圧力を、10〜95kPa、好ましくは、15〜60kPa、より好ましくは20〜40kPa程度として行なえば良く、その際の蒸気温度は40℃から100℃になる。圧力が10kPa以下では植物中の揮散性成分の蒸気圧上昇が抑制され、また、水蒸気蒸留的要素より、各成分の沸点による減圧蒸留的要素が主となり、沸点の低いものから順に流出してしまうため、水よりも沸点の高い成分の抽出を効率的に行えない点で好ましくない。また、95kPa以上では、原料の温度が高くなるため、エネルギーロスが大きく、原料の酸化を促進してしまうという点で好ましくない。また、蒸留時間は、0.2〜8時間程度、好ましくは、0.4〜6時間程度とすれば良い。0.2時間以下では植物中の未抽出成分が多く残存してしまい、8時間以上では原料が乾固に近い状態となってしまうため、抽出効率が低下するという点で好ましくない。
このような方法により得られた油性抽出画分または水性抽出画分はモノテルペンを高濃度で含有しているため、さわやかな香気成分を与えることができるため好ましい。
さらに、蒸留槽2内に導入する気体としては、空気でもかまわないが、窒素ガス、ヘリウムガスおよびアルゴンガスなどの不活性ガスが好ましく、その流量としては、1分当たりの流量が、蒸留槽2の0.001〜0.1容量倍程度とすれば良い。
本発明の抗炎症外用剤に用いる油性抽出画分の含有量は、外用剤の含有量全体の0.1〜20質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1.0〜10質量%である。油性抽出画分の含有量が0.1質量%より少ないと、運動に対する動機付け付加効果および抗炎症効果が得られないため、好ましくない。また、油性抽出画分の含有量が20質量%より多いと、皮膚刺激および皮膚感作性を起こすおそれがあるため、好ましくない。
本発明の抗炎症外用剤に用いる水性抽出画分の含有量は、外用剤の含有量全体の25〜99.9質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは30〜98質量%である。油性抽出画分の含有量が25質量%より少ないと、運動に対する動機付け付加効果および抗炎症効果が得られないため、好ましくない。また、水性抽出画分の含有量が99.9質量%より多いと、外用剤を構成することが困難であるため、好ましくない。
本発明の抗炎症外用剤の剤形としては、例えば、軟膏状、ゲル状、スチック状、クリーム状、テープ状、パップ状およびローション状などが挙げられるが、素手で皮膚に直接塗擦する際はべたつかない点でゲル状が、容器を用いて皮膚に塗擦する際は容器と外用剤が一体化し塗擦に耐えうるスチック状であることが好ましい。
本発明の抗炎症外用剤の形状がゲル状である場合、油性抽出画分または水性抽出画分、ゲル化剤および水を必須成分とする。
ゲル状の抗炎症外用剤に用いるゲル化剤としては、例えば、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、ペクチン、ポリエチレン、ビーズワックス、バラフィンおよびポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。ゲル化剤の含有量は、外用剤の含有量全体の0.01〜10質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。ゲル化剤の含有量が0.01質量%より少ないと、ゲル組成物として十分な粘度を得ることが出来ず、好ましくない。また、ゲル化剤の含有量が10質量%より多いと、ゲル組成物として粘度が高すぎべたつきが目立つため、好ましくない。
本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤に用いる水としては、例えば、精製水、滅菌精製水および注射用水などが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤は、上記必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、化粧品、医薬品などのゲル基材に一般に用いられる各種成分、すなわち、油脂、ロウ類、エステル油、炭化水素油、シリコーン、界面活性剤、低級アルコール、保湿剤、水溶性高分子、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、酸化防止剤、抗菌剤、他の抗炎症剤および香料などを適宜配合することができる。
油脂としては、例えば、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、牛脂、羊脂、豚脂、馬脂、硬化油および硬化ヒマシ油などが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カポックロウ、サトウキビロウおよびホホバロウなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
エステル油としては、例えば、オクタン酸エステル、トリ−2−エチルヘキサエン酸グリセリン、イソオクタン酸エステル、ラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、イソステアリン酸エステル、イソパルミチン酸エステル、オレイン酸エステルおよびセバシン酸ジエステルなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、プリスタン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン、ワセリンおよびマイクロクリスタリンワックスなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどの鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンおよびドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウムおよびモノオレイン酸ソルビタンなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールおよびブタノールなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
保湿剤としては、例えば、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンおよびジグリセリンなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
水溶性高分子としては、例えば、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、キャロブガム、グァーガム、キサンタンガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ベントナイトおよびケイ酸アルミニウムマグネシウムなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸などの安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメチル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムおよびリン酸などが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素アンモニウムなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤としては、例えば、アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエンおよびブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
抗菌剤としては、例えば、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリドおよびフェノキシエタノールなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
他の抗炎症剤としては、例えばメントール、カンフル、酸化亜鉛、メフェナム酸およびその誘導体、フェニルブタゾンおよびその誘導体、インドメタシンおよびその誘導体、イブプロフェンおよびその誘導体、ケトプロフェンおよびその誘導体、ジクロフェナクナトリウム、ジフェンヒドラミン、トラネキサム酸およびその誘導体、デキサメタゾン、コルチゾンおよびそのエステル、ヒドロコルチゾンおよびそのエステル、プレドニゾン、プレドニゾロンなどの副腎皮質ホルモン、抗ヒスタミン剤、エイジツ、オウバク、カンゾウ、センキョウ、センブリ、ハッカ、ビワ、ラベンダー、ローズマリーなどの植物または植物に由来する成分などが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
香料としては、例えば、ピネン、リモネン等の炭化水素系香料、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、β−フェネチルアルコール等のアルコール系香料、アネトール、オイゲノール等のフェノール系香料、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド等のアルデヒド系香料、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、イオノン等のケトン系香料、γ―ブチルラクトン、クマリン、シネオール等のラクトン系香料、オクチルアセテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチルなどのエステル系香料などが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の抗炎症外用剤の形状がスチック状である場合、油性抽出画分または水性抽出画分、高級脂肪酸のアルカリ金属塩、水、一価のアルコールおよび多価アルコールを必須成分とする。
スチック状の抗炎症外用剤に用いる高級脂肪酸のアルカリ金属塩としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ベヘン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、パルミチン酸カリウム、ミリスチン酸カリウムおよびベヘン酸カリウムなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤に用いる高級脂肪酸のアルカリ金属塩の含有量は、外用剤の含有量全体の3〜15質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは5〜10質量%である。高級脂肪酸のアルカリ金属塩の含有量が3質量%より少ないと、ゲル状になりスチックの形状が保てず、好ましくない。また、高級脂肪酸のアルカリ金属塩の含有量が15質量%より多いと、脆くなり塗擦に耐えられないため、好ましくない。
本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤に用いる水としては、例えば、精製水、滅菌精製水および注射用水などが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤に用いる一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノールおよびブタノールなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤に用いる一価アルコールの含有量は、外用剤の含有量全体の10〜50質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは15〜30質量%である。一価アルコールの含有量が10質量%より少ないと、高級脂肪酸のアルカリ金属塩が十分に溶解しないため、好ましくない。また、一価アルコールの含有量が50質量%より多いと、一価アルコール特有の臭いが強くなり嗅覚刺激に基づいた運動に対する動機付け付加効果を妨げるため、好ましくない。
本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤に用いる多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングルコール類、ジエチレングリコールおよびソルビトールなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤に用いる多価アルコールの含有量は、外用剤の含有量全体の15〜50質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは20〜40質量%である。多価アルコールの含有量が15質量%より少ないと、高級脂肪酸のアルカリ金属塩が十分に溶解しないため、好ましくない。また、多価アルコールの含有量が50質量%より多いと、べたつきが強くなるため、好ましくない。
本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤は、化粧品、医薬品などのスチック基材に一般に用いられる各種成分、すなわち前記ゲル基材に一般に用いられる油脂、ロウ類、エステル油、炭化水素油、シリコーン、界面活性剤、低級アルコール、保湿剤、水溶性高分子、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、酸化防止剤、抗菌剤、他の抗炎症剤および香料に加え、低級カルボン酸のアルカリ金属塩および無機酸のアルカリ金属塩など適宜配合することができる。
低級カルボン酸のアルカリ金属塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウムおよび酒石酸ナトリウムなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
無機酸のアルカリ金属塩としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムおよび硫酸ナトリウムなどが挙げられ、単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の形状がゲル状またはスチック状である抗炎症外用剤の製造に際しては、後述の実施例やゲル剤もしくはスチック剤の製造方法として従来から知られている方法、または今後新しく提供される方法を利用すれば、本発明で目的とする形状がゲル状もしくはスチック状である抗炎症外用剤を製造することができる。
本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤は、例えば、以下のような方法で製造することができる。
精製水にゲル化剤および油性抽出画分または水性抽出画分を加え、攪拌機などで均一になるまで撹拌することにより製造することができる。
本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤は、例えば、以下のような方法で製造することができる。
適当な容器に高級脂肪酸のアルカリ金属塩、精製水、一価アルコール、多価アルコール、低級カルボン酸のアルカリ金属塩または無機酸のアルカリ金属塩およびマツ科モミ属の植物の枝および油性抽出画分を加え、70〜90℃にて均一になるまで攪拌し、得られた溶液を適当なスチック容器に入れ冷やし固めることにより製造することができる。
以下に、実施例によりさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
トドマツの油性抽出画分および水性抽出画分の製造方法
トドマツ葉を圧砕式粉砕機(KYB製作所製)で粉砕したもの約50kgを、図1に示すマイクロ波蒸留装置の蒸留槽に投入し、攪拌しながら蒸留槽内の圧力を、約20kPaの減圧条件下に保持し(蒸気温度は約67℃)、1時間マイクロ波照射し蒸留した。得られた蒸留物から約180g(約180mL)の油性抽出画分および約5kg(約5L)の水性抽出画分を採取した。
(実施例1)
表1に示す配合に基づき、後述する調製法1の方法により調製し、本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤1を得た。得られた形状がゲル状である抗炎症外用剤1を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、80%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、15.9%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示す。
Figure 0006535853
(調製法1)
カルボキシビニルポリマー(1)0.4gを精製水(2)19.4gに加え攪拌して膨潤させた。これに油性抽出画分(3)0.2gを加えて更に均一になるまで撹拌し、形状がゲル状である抗炎症外用剤を得た。
(試験例1)
動機付け付加確認試験
被験者5名に各被験外用剤1gをアキレス腱および腓腹筋(ふくらはぎ)部位に2分間かけて塗布させ、塗布後、分速60mから70mの速度でウォーキングを30分間行わせる一連の動作を3日連続実施した。最終実施日から休息日を2日設けた後、被験者に同じ被験外用剤の香りを2分間嗅がせ、再度ウォーキングを行いたいと回答した被験者の割合を動機付け付加率(%)とした。
Figure 0006535853
(試験例2)
ラット打撲浮腫抑制試験
ラット(Wistar/ST、5週齢、雄、日本エスエルシー(株))5匹の正常右後肢容積を足容積測定装置(TK−101CMP、室町機械(株))で測定した。
各被験外用剤を0.1mL滴下したパラフィルム(Pechiney Plastic Packaging社)上で、ラット右後肢を表裏ともに5往復させ、各被験外用剤をラット右後肢に塗擦した。塗擦後、各被験外用剤が付着したパラフィルムでラット右後肢を被覆し、ラットを固定用ホルダー内に静置した。3時間静置後、パラフィルムを除去し、右後肢表面に付着した各被験外用剤を拭き取った。外用剤をパラフィルム上に添加しない以外は全く同じ操作を繰り返して得られたラット5匹を対照群とした。
上皿天秤用分銅100gを1mの高さからラット右後肢甲部に落下させ、浮腫を惹起させた。浮腫惹起4時間後、ラット右後肢容積を再度測定し、浮腫率を式1から求めた。
[数1]
浮腫率(%)=(浮腫惹起後の肢容積/浮腫惹起前の肢容積−1)×100・・・・式1
また、浮腫抑制率を式2から求めた。
[数2]
浮腫抑制率(%)=(1−各被験外用剤の平均浮腫率/対照群平均浮腫率)×100・・・・式2
(実施例2)
実施例1において、油性抽出画分含有量を0.2gから0.6gに増量し、その分精製水を19.4gから19.0gに減量した以外は実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤2を得た。得られた形状がゲル状である抗炎症外用剤2を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、26.7%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(実施例3)
実施例1において、油性抽出画分含有量を0.2gから2.0gに増量し、その分精製水を19.4gから17.6gに減量した以外は実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤3を得た。得られた形状がゲル状である抗炎症外用剤3を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、15.8%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(実施例4)
実施例1において、油性抽出画分を水性抽出画分に変更して含有量を3.96gとし、その分精製水を19.4gから15.64gに減量した以外は実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤4を得た。得られた形状がゲル状である抗炎症外用剤4を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、19.8%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(実施例5)
実施例4において、水性抽出画分を3.96gから9.8gに増量し、その分精製水を15.64gから9.8gに減量した以外は実施例4と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤5を得た。得られた形状がゲル状である抗炎症外用剤5を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、33.6%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(実施例6)
実施例4において、水性抽出画分を3.96gから19.6gに増量し、その分精製水を除いた以外は実施例4と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がゲル状である抗炎症外用剤6を得た。得られた形状がゲル状である抗炎症外用剤6を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、18.1%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(比較例1)
実施例1において、油性抽出画分0.2gを配合せず、その分精製水を19.4gから19.6gに増量した以外は実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、形状がゲル状である外用剤1を得た。得られた形状がゲル状である外用剤1を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、20%であり、運動に対する動機付け付加効果がなかった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、6.7%であり、抗炎症効果がなかった。結果を表2に示した。
(比較例2)
実施例1において、油性抽出画分含有量を0.2gから0.06gに減量し、その分精製水を19.4gから19.54gに増量した以外は実施例1と全く同じ調製法を繰り返して、形状がゲル状である外用剤2を得た。得られた形状がゲル状である外用剤2を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、20%であり、運動に対する動機付け付加効果がなかった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、14.9%であり、抗炎症効果がなかった。結果を表2に示した。
(実施例7)
表3に示す配合に基づき、後述する調製法2の方法により調製し、本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤7を得た。得られた形状がスチック状である抗炎症外用剤7を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、80%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、19.2%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
Figure 0006535853
(調製法2)
ステアリン酸ナトリウム(1)から精製水(5)までの5成分を混合し、70〜90℃にて攪拌しながら30分間加熱還流した。さらに、油性抽出画分(6)0.3gを加え撹拌し、得られた均一な溶液をスチック容器に入れ室温で固め、形状がスチック状である抗炎症外用剤を得た。
(実施例8)
実施例7において、油性抽出画分含有量を0.3gから1.0gに増量し、その分精製水を42.0gから41.3gに減量した以外は実施例7と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤8を得た。得られた形状がスチック状である抗炎症外用剤8を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、19.5%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(実施例9)
実施例7において、油性抽出画分含有量を0.3gから3.0gに増量し、その分精製水を42.0gから39.3gに減量した以外は実施例7と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤9を得た。得られた形状がスチック状である抗炎症外用剤9を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、24.5%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(実施例10)
実施例7において、油性抽出画分含有量を0.3gから10.0gに増量し、その分精製水を42.0gから32.3gに減量した以外は実施例7と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がスチック状である抗炎症外用剤10を得た。得られた形状がスチック状である抗炎症外用剤10を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、100%であり、運動に対する動機付け付加効果があった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、32.5%であり、抗炎症効果があった。結果を表2に示した。
(比較例3)
実施例7において、油性抽出画分0.3gを配合せず、その分精製水を42.0gから42.3gに増量した以外は実施例7と全く同じ調製法を繰り返して、本発明の形状がスチック状である外用剤3を得た。得られた形状がスチック状である外用剤3を試験例1に従って動機付け付加確認試験を実施した際の動機付け付加率は、0%であり、運動に対する動機付け付加効果がなかった。また、試験例2に従ってラット打撲浮腫抑制試験を実施した際の浮腫抑制率は、10.3%であり、抗炎症効果がなかった。結果を表2に示した。
本発明は、生涯にわたる継続的な運動の一助となるべく、運動に対する動機付けを付加するとともに、運動により生じるおそれのある炎症を予防することが可能な抗炎症外用剤に関するものであって、産業上十分に利用できるものである。
1 … … マイクロ波蒸留装置
2 … … 蒸留槽
3 … … マイクロ波加熱装置
4 … … 撹拌はね
5 … … 気流流入管
6 … … 蒸留物流出管
7 … … 冷却装置
8 … … 加熱制御装置
9 … … 減圧ポンプ
10 … … 圧力調整弁
11 … … 圧力制御装置
12 … … 蒸留対象物
13 … … 蒸留物
13a… … 油性抽出画分
13b… … 水性抽出画分

Claims (6)

  1. 効成分としてマツ科モミ属のトドマツの枝および/または葉から抽出された油性抽出画分または水性抽出画分を含有し、かつ、運動により生じる局所の炎症を未然に抑制するためのものであることを特徴とする抗炎症外用剤。
  2. 請求項1に記載の抗炎症外用剤であって、運動前から局所皮膚に適用されるものであることを特徴とする、抗炎症外用剤。
  3. 嗅覚刺激による運動に対する動機付けを与えるための抗炎症外用剤であって、有効成分としてマツ科モミ属のトドマツの枝および/または葉から抽出された油性抽出画分または水性抽出画分を含有し、かつ、運動により生じる局所の炎症を未然に抑制するためのものであり、運動前から局所皮膚に適用されるものであることを特徴とする、抗炎症外用剤。
  4. 前記油性抽出画分の含有量が、基材中の1.0〜10質量%である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の抗炎症外用剤。
  5. 前記水性抽出画分の含有量が、基材中の25〜99.9質量%である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の抗炎症外用剤。
  6. 形状がゲル状またはスチック状である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の抗炎症外用剤。
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