JP6534539B2 - コンクリートの振動締め固め検知装置 - Google Patents

コンクリートの振動締め固め検知装置 Download PDF

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Description

本発明は、コンクリートの振動締め固めが完了したことを検知するために用いられる検知装置に関する。
コンクリート構造物の施工に際しては、型枠に打設充填したコンクリートにバイブレータ(振動締め固め機)を挿入して振動を加えることによって、型枠内にコンクリートを隙間なく行き渡らせて締め固めるのが一般的である。そして、この振動締め固めが十分でない場合には、コンクリート表面にコンクリートの充填不足(ジャンカ)が生じ、コンクリート硬化後の構造物の耐久性に悪影響を及ぼすため、コンクリートが十分に締め固まったかどうかを的確に確認することは重要である。
コンクリートの振動締め固めに際しては、作業者の経験に基づいて目視確認を行いながらコンクリートが十分に締め固まったかどうかが管理されてきた。このような目視による管理は作業者の熟練度に依存されてしまうため、近年、目視確認に依存することなく定量的に締め固め完了の時期を客観的に判断するための技術が提案されている。
例えば下記の特許文献1に記載された技術は、振動締め固めを行う機械そのものに加速度センサを取り付けて管理するものである。しかしながらこの技術によれば、バイブレータの周辺の締め固めの程度は把握できるが、コンクリートの型枠側の表面の状態を把握することができないといった問題がある。
また、下記の特許文献2,3に記載された技術は、コンクリート内部や型枠の内側面にセンサを設置しておき、そのセンサによってコンクリートの充填程度を判定するものである。しかしながらこの技術によれば、コンクリート中に埋め込んだセンサが回収不可能となるためコストが嵩むといった問題や、センサがコンクリート内に異物となって残留してしまう問題や、電源が必要な有線式のセンサであるため配線の取扱いが面倒であるといった問題がある。また、型枠の内側面にセンサを貼り付けてコンクリートの締め固め程度を把握する場合は、コンクリートの表面にセンサの取付痕跡が残ってしまうといった問題がある。
さらに、下記の特許文献4に記載された技術は、型枠に加速度センサを取り付けてその振動履歴からコンクリートの締め固め完了時期を判定するものである。しかしながら、この技術でも有線式の加速度センサによって測定するため、実際のコンクリート構造物の構築におけるコンクリート打設時の施工管理のためには複数個の加速度センサが必要であり、各センサから延びる計測ケーブルの取り回し作業が煩雑であった。
そして一般に、コンクリートのスランプや流動性が異なる場合は締め固め完了時期の判定も異なるものとなるが、上述したいずれの技術も、その点を十分に考慮した手法であるとはいえず、また、現場での利便性も低く、美観の向上に寄与するものではなかった。
特開2014−218852号公報 特開2006−234506号公報 特開2004−218369号公報 特開2014−231691号公報
型枠内に打ち込まれるコンクリートは流動性を有する柔らかいものから、ぼそぼその硬い性状を有するものまで、さまざまな硬さのものがあり、コンクリートの硬さや型枠の大きさ、コンクリート打設量の違いによって、締め固め機械や締め固め方法が異なるため、硬さの異なるどのようなコンクリートにおいても締め固めの程度や完了の有無を判定する方法が望まれる。
また、センサには外部電源が必要なものが多く、外部電源を必要としないセンサも必要である。更にコンクリート打込み作業中の建設現場では、作業者の配置を指示する担当者、ポンプを用いてコンクリートを打込む作業者、コンクリートの締め固めを担当する者、など多数の作業者が関わって行われる。このため、コンクリートの締め固めの程度を計測した者のみがその情報を知っていても品質管理は合理的かつ迅速に行われない。したがってコンクリートの締め固めの状況を多数の作業者へ報知可能とすることや、的確に報知可能な手法が望まれる。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、外部電源を必要とせずに、コンクリートの振動締め固めによって十分に締め固まったことを的確に検知し報知することが可能な検知装置を提供することにある。
発明に係るコンクリートの振動締め固め検知装置の一態様は、コンクリートを打設する型枠の外側面に取り付け可能な取付部材と、前記取付部材に設けられた振動発電部と、前記取付部材に設けられ、前記型枠内に打設された未硬化のコンクリートに挿入した振動締め固め機からコンクリート中を伝播される振動を受振して前記振動と対応する振動検出信号を発生する振動検出部と、前記取付部材に設けられて前記振動発電部の電力により駆動され、前記振動検出信号に基づいて振動締め固めの完了時期を判定し、振動締め固めの完了時期の到達を判定したら、報知指令信号を出力する判定部と、前記取付部材に設けられ、報知指令信号によって通電されて報知動作を行う報知部と、を備える。
本発明に係るコンクリートの振動締め固め検知装置の別の一態様は、コンクリートを打設する型枠の外側面に取り付け可能な取付部材と、前記取付部材に設けられた振動発電部と、前記取付部材に設けられ、前記型枠内に打設された未硬化のコンクリートに挿入した振動締め固め機からコンクリート中を伝播される振動を受振して前記振動と対応する振動検出信号を発生する振動検出部と、前記取付部材に設けられて前記振動発電部の電力により駆動され、前記振動検出信号に基づいて振動締め固めの完了時期を判定し、振動締め固めの完了時期の到達を判定したら、報知指令信号を出力する判定部と、前記取付部材に設けられ、無線送信された報知指令信号によって報知動作を行う報知部に向けて、前記判定部から出力された報知指令信号を無線送信する通信部と、を備える。
発明に係るコンクリートの振動締め固め検知装置のさらに別の一態様は、上記構成において、判定部は、振動検出部による振動検出信号に基づいて、時間t中にコンクリートが受ける締め固めエネルギの累積値Et(J/L)を、次式;
Et=ρ×α×t/(4πf)
ここで、
ρ:コンクリートの単位容積質量(kg/L) α:振動加速度(m/s
t:振動時間(s) f:振動数(Hz,s−1
により演算して前記Etが閾値に達した時に報知部へ報知指令信号を出力する。
発明に係るコンクリートの振動締め固め検知装置のさらに別の一態様は、上記構成において、振動検出部が振動発電部を兼ねており、前記振動検出部による振動検出信号が判定部の駆動電力として供給される。
発明に係るコンクリートの振動締め固め検知装置のさらに別の一態様は、上記構成において、振動発電部からの電力を蓄えるバッテリを備える。
本発明に係るコンクリートの振動締め固め検知装置によれば、振動締め固め機からコンクリート中を伝播される振動により電力を発生する振動発電部を備えるため、外部電源を必要とせずに、コンクリートの振動締め固めによって十分に締め固まったことを、締め固めエネルギの累積値により的確に検知し報知することが可能である。またこのため、コンクリートの充填不足や美観低下を防止することができ、コンクリート打設により構築されるコンクリート構造物の品質及び耐久性を向上させることができる。
本形態に係るコンクリートの振動締め固め検知装置を、コンクリートが打設された型枠に取り付けた状態を示す概略的な説明図である。 ンクリートの振動締め固め検知装置の好ましい第一の実施の形態を示すブロック図である。 スランプの異なるコンクリートの締め固め完了エネルギを事前に算出した結果を示す説明図である。 第一の実施の形態におけるマイコンによる処理の流れを示すフローチャートである。 ンクリートの振動締め固め検知装置の好ましい第二の実施の形態を示すブロック図である。 ンクリートの振動締め固め検知装置の好ましい第三の実施の形態を示すブロック図である。 ンクリートの振動締め固め検知装置の好ましい第四の実施の形態を示すブロック図である。 ンクリートの振動締め固め検知装置の好ましい第五の実施の形態を示すブロック図である。
以下、コンクリートの振動締め固め検知装置の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
まず図1において、参照符号101はコンクリート構造物を施工するための型枠、参照符号102は型枠101に打設された未硬化のコンクリート、参照符号103は打設直後のコンクリート102に挿入させてこのコンクリート102に振動を与えることによってコンクリート密度を高めて締め固める棒状の振動締め固め機(以下、バイブレータという)である。バイブレータ103は、図示されていないフレームに複数取り付けられ、すなわちコンクリート102の複数個所に一度に挿入することができるようになっているものである。
参照符号1は第一の実施の形態に係るコンクリートの振動締め固め検知装置である。この振動締め固め検知装置1は、圧電素子11と、この圧電素子11から出力される振動検出信号によってコンクリート102の締め固めの完了時期を判定するマイコン(マイクロプロセッサ)12と、バイブレータ103による締め固めの完了時期を報知するLED(発光ダイオード)13とを備え、これら圧電素子11、マイコン12、及びLED13が、型枠101の外側面に貼り付け可能なケース10に設けられている。なお、ケース10は取付部材に相当するものである。
詳しくは、圧電素子11は振動検出部及び振動発電部に相当するものであって、すなわちバイブレータ103からコンクリート102中を伝播される振動Vを受振してこれに対応する振動検出信号を発生するものであり、この振動検出信号の一部は不図示の整流回路や定電圧回路を介してマイコン12に供給され、マイコン12の駆動に必要な電力を兼ねるようになっている。
マイコン12は判定部に相当するものであって、不図示のA/D変換回路、クロック発生回路、メモリ等が組み込まれており、圧電素子11から入力されA/D変換回路によってA/D変換された振動検出信号に基づいて、振動加速度α(m/s)、振動時間t(s)及び振動数f(Hz,s−1)を計測すると共に、これらの計測値α、t、fと、コンクリートの単位容積質量ρ(kg/L)から、振動時間t中にコンクリート102が受ける締め固めエネルギの累積値Et(J/L)を、次の式;
Et=ρ×α×t/(4πf) ・・・(1)
により演算し、Etがあらかじめ設定されメモリに記憶された閾値に達した時に報知指令信号を出力するものである。
なお、コンクリートの締め固め完了の程度は、フレッシュコンクリートの硬さ、流動性及び施工性の指標であるスランプによって異なるため、打設するコンクリート102と同じ配合のコンクリート試料を、バイブレータを用いて締め固めを行い、締め固め完了までの時間を計測して、式(1)により締め固め完了エネルギを算出し、これを判定のための閾値としてマイコン12に設定しておく。また、コンクリートの単位容積質量ρは、コンクリートの配合成分により算出することができる。
図3は、さまざまなスランプのコンクリート試料を用いて、締め固め完了エネルギを事前に算出するための試験を行った結果を示すもので、すなわち、型枠の中にスランプ値の異なる種々のコンクリート試料を流し込み、バイブレータを用いて締め固めを行い、締め固め完了までの時間を計測して式(1)により締め固め完了エネルギを算出し、プロットしたものである。この図3に示すように、スランプと締め固め完了エネルギの関係は線形(図示の算出結果では)に近似され、すなわち締め固め完了エネルギはスランプの低下と共に線形的に増大することがわかる。
LED13は報知部に相当するものであって、マイコン12からの報知指令信号によって通電され、発光(例えば点滅)するものである。
上述のように構成された第一の実施の形態に係るコンクリートの振動締め固め検知装置1を用いて、振動締め固めの完了時期を判定するには、図1に示すように、まず型枠101によるコンクリート打設空間に、不図示のコンクリートポンプ等によってコンクリート102を打設する。また、型枠101におけるコンクリート102の接触面と反対側の外側面には振動締め固め検知装置1(ケース10)を貼り付けておく。
型枠101内に打設した直後の未硬化のコンクリート102にバイブレータ103を挿入させて駆動させると、バイブレータ103で生じた振動Vは周囲のコンクリート102に伝播して型枠101に達し、この型枠101を介して振動締め固め検知装置1の圧電素子11で受振される。このため圧電素子11からは、受振された振動Vと対応する振動検出信号が出力される。
図4は、振動締め固め検知装置1におけるマイコン12による処理の流れを示すフローチャートである。すなわちマイコン12は、圧電素子11による振動検出信号から、振動加速度α(m/s)と、振動時間t(s)と、振動数f(Hz,s−1)を計測する(ステップS1)。
次に、計測値α、t、fと、コンクリートの単位容積質量ρから、式(1)により、振動時間t中にコンクリート102が受ける締め固めエネルギの累積値Etを求める(ステップS2)。
そして、算出された締め固めエネルギの累積値Etが、締め固め完了エネルギの閾値未満(ステップS3=NO)である場合は、処理はステップS1へ戻り、閾値以上(ステップS3=YES)である場合は、マイコン12は締め固めの完了時期が到達したものと判定してLED13へ報知指令信号を出力する(ステップS4)。このためLED13は発光し、すなわち現場の作業者へ締め固めの完了時期が到達したことを報知する。
なお、上述の説明では、マイコン12は式(1)によって求められる締め固めエネルギの累積値Etから締め固めの完了時期を判定するものとしたが、例えば圧電素子11から出力される振動検出信号に基づいて発電量を周期的に計測し、この発電量を事前に試験によって設定した閾値と比較することによって締め固めの完了時期を判定するようにしても良い。
そして、上述した第一の実施の形態の振動締め固め検知装置1によれば、バイブレータ103からコンクリート102中を伝播される振動Vを受振してこれに対応する振動検出信号を発生するセンサ本体である圧電素子11が、マイコン12の駆動に必要な電力を供給する振動発電部を兼ねるものであり、言い換えれば振動締め固め検知装置1は振動発電部を内蔵しているため、外部電源を必要とせずに、コンクリート102が振動によって十分に締め固まったことを、LED13の発光によって的確に報知することができる。
また、この振動締め固め検知装置1は型枠101の外側面に貼り付けられるものであって、コンクリート102中に埋め殺しになるものではないため、何度でも使用することができ、したがってコストを低減でき、コンクリート102の表面に振動締め固め検知装置1による痕跡が残ってしまうといった問題も生じ得ない。
さらに、外部電源を必要としないことや、計測値を外部へ送るためのケーブルなども存在せず、圧電素子11、マイコン12及びLED13等の構成部品がすべてケース10に設けられていて、このケース10を型枠101の外側面に貼り付けるだけで良いため、設置作業も容易迅速に行うことができる。
図5は、第二の実施の形態を示すものである。この第二の実施の形態における振動締め固め検知装置1は、上述した第一の実施の形態と同様、ケース10に、振動検出部及び振動発電部として機能する圧電素子11と、コンクリート102の締め固めの完了時期を判定するマイコン12と、締め固めの完了時期を報知するLED13とを備える構成に加えて、圧電素子11において発生した電力の一部を蓄えるバッテリ14を備え、このバッテリ14を介してマイコン12の駆動に必要な電力として供給するようなっている。バッテリ14は、例えばコンデンサ等からなるものであって、圧電素子11で発生した交流電圧が、不図示のブリッジダイオード等による整流手段を介して直流に変換されて充電されるようになっている。
詳しくは、圧電素子11において受振された振動に対応して発生した交流の電力は、不図示の整流回路等を介してバッテリ14に充電されるようになっている。マイコン12はバッテリ14からの電力によって動作し、バッテリ14に充電された電力を所定の周期で計測し、計測値があらかじめ設定された閾値に達した時点でバッテリ14の電力をLED13へ供給させ、LED13を点灯させるものである。この場合、閾値は、締め固め完了までに圧電素子11からバッテリ14に充電される電力を事前の試験によって求めたものである。
したがって、第二の実施の形態も、第一の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
図6は、第三の実施の形態を示すものである。この実施の形態における振動締め固め検知装置1も、上述した第二の実施の形態と同様、ケース10に、振動検出部及び振動発電部として機能する圧電素子11と、この圧電素子11から出力される振動検出信号によってコンクリート102の締め固めの完了時期を判定するマイコン12と、締め固めの完了時期を報知するLED13と、圧電素子11で発生した電力の一部を蓄えるバッテリ14を備え、このバッテリ14を介してマイコン12の駆動に必要な電力を供給するようなっている。
そしてこの第三の実施の形態において、第二の実施の形態と異なるところは、マイコン12が、圧電素子11による振動検出信号から、図4に示すような処理によって締め固めエネルギの累積値Etを演算し、Etをその閾値と比較することによって締め固めの完了時期を判定する点にある。
したがって、第三の実施の形態も、第一の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
図7は、第四の実施の形態を示すものである。この実施の形態における振動締め固め検知装置1において、上述した各実施の形態と異なるところは、振動検出部として加速度センサ15を設け、圧電素子11において発生した電力を、バッテリ14を介してマイコン12及び加速度センサ15の駆動に必要な電力として供給するようにした点にある。
第四の実施の形態において、圧電素子11は振動締め固め検知装置1の電源として機能し、すなわち請求項1に記載された振動発電部に相当するものであり、また、加速度センサ15は、振動検出部に相当するものであって、図1に示すバイブレータ103からコンクリート102中を伝播される振動Vを受振してこの振動Vと対応する振動検出信号を発生するものである。
したがってこの第四の実施の形態も、基本的には上述した各実施の形態と同様、振動締め固め検知装置1が振動発電部を内蔵しているため、外部電源を必要とせず、何度でも使用することができ、コンクリート表面に痕跡を残してしまうといった問題もなく、設置作業も容易迅速に行うことができる。
次に図8は、第五の実施の形態を示すものである。この実施の形態における振動締め固め検知装置1は、上述した各実施の形態のいずれかにおいて説明したような構成のほか、ケース10内に、マイコン12から出力された報知指令信号を無線送信する通信部16を内蔵している。なお、図8に示す例は、図7に示す第四の実施の形態について通信部16を追加した構成としている。
一方、コンクリート構造物の施工現場の近傍の管理室2には、通信部16から送信された報知指令信号を受信する通信部21と、通信部21で受信された報知指令信号を取り込んで液晶ディスプレイ装置22aに電子メールや警報画面を表示するパーソナルコンピュータ22、あるいは通信部21で受信された報知指令信号によって警報音を発するブザーなどの音響装置23が設置されている。また、通信部16から無線送信された報知指令信号は、作業者等が携帯する携帯通信端末(スマートフォンなど)24で受信するようにしても良い。
このように構成すれば、コンクリート102が振動締め固めによって十分に締め固まったことが、ケース10にLED13の発光によって現場の作業者に報知されるばかりでなく、パーソナルコンピュータ22や携帯通信端末24に電子メールなどの手段によって、あるいは音響装置23からの警報音の出力によって、現場から離れた場所にいる作業者等にも広く報知される。
また、マイコン12への閾値の設定を、パーソナルコンピュータ22からのデータの送信によって行うようにすることもできる。
なお、上述した各実施の形態では、振動発電部として圧電素子11を用いたが、振動変位を電気信号に変換する素子であれば、例えば電磁式や、静電誘導型など、圧電型以外の素子を用いても良い。
ここで、現場でのコンクリート打設時に本発明を適用した実施例について説明する。この現場ではスランプ15cmのコンクリートを鋼製の型枠内に流し込み、20OHzの大型バイブレータを使用して振動締め固めを行った。また、同時にバイブレータ挿入箇所の近傍に位置して、鋼製型枠の外側面に、加速度センサを用いた振動締め固め検知装置を貼り付け、振動加速度を計測した。
その結果、加速度センサにより計測されたバイブレータの近傍での鋼製型枠の振動加速度は100m/sであり、算出された周波数fは20OHzであった。また、バイブレータによって振動締め固めを開始した後、振動締め固め検知装置から締め固めの完了時期が到達したことが報知されるまでの時間は15秒であった。そしてこれらの計測値から式(1)を用いて締め固め完了エネルギを求めたところ、0.25J/Lとなり、図3と整合がとれることが確認された。また、型枠を取り外してコンクリート表面の状態を観察したところ、あばたや締め固め不足の状況は観察されず、緻密に締め固められており、したがって、本発明の振動締め固め検知装置による締め固めの完了時期の報知が適切であることが確認された。
1 振動締め固め検知装置
10 ケース(取付部材)
11 圧電素子(振動検出部,振動発電部)
12 マイコン(判定部)
13 LED(報知部)
14 バッテリ
15 加速度センサ
16,21 通信部
22 パーソナルコンピュータ(報知部)
23 音響装置(報知部)
24 携帯通信端末(報知部)
101 型枠
102 コンクリート
103 バイブレータ(振動締め固め機)

Claims (5)

  1. コンクリートを打設する型枠の外側面に取り付け可能な取付部材と、
    前記取付部材に設けられた振動発電部と、
    前記取付部材に設けられ、前記型枠内に打設された未硬化のコンクリートに挿入した振動締め固め機からコンクリート中を伝播される振動を受振して前記振動と対応する振動検出信号を発生する振動検出部と、
    前記取付部材に設けられて前記振動発電部の電力により駆動され、前記振動検出信号に基づいて振動締め固めの完了時期を判定し、振動締め固めの完了時期の到達を判定したら、報知指令信号を出力する判定部と、
    前記取付部材に設けられ、報知指令信号によって通電されて報知動作を行う報知部と、
    を備えることを特徴とするコンクリートの振動締め固め検知装置。
  2. コンクリートを打設する型枠の外側面に取り付け可能な取付部材と、
    前記取付部材に設けられた振動発電部と、
    前記取付部材に設けられ、前記型枠内に打設された未硬化のコンクリートに挿入した振動締め固め機からコンクリート中を伝播される振動を受振して前記振動と対応する振動検出信号を発生する振動検出部と、
    前記取付部材に設けられて前記振動発電部の電力により駆動され、前記振動検出信号に基づいて振動締め固めの完了時期を判定し、振動締め固めの完了時期の到達を判定したら、報知指令信号を出力する判定部と、
    前記取付部材に設けられ、無線送信された報知指令信号によって報知動作を行う報知部に向けて、前記判定部から出力された報知指令信号を無線送信する通信部と、
    を備えることを特徴とするコンクリートの振動締め固め検知装置。
  3. 判定部は、振動検出部による振動検出信号に基づいて、時間t中にコンクリートが受ける締め固めエネルギの累積値Et(J/L)を、次式;
    Et=ρ×α×t/(4πf)
    ここで、
    ρ:コンクリートの単位容積質量(kg/L) α:振動加速度(m/s
    t:振動時間(s) f:振動数(Hz,s−1
    により演算して前記Etが閾値に達した時に報知部へ報知指令信号を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリートの振動締め固め検知装置。
  4. 振動検出部が振動発電部を兼ねており、前記振動検出部による振動検出信号が判定部の駆動電力として供給されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載のコンクリートの振動締め固め検知装置。
  5. 振動発電部からの電力を蓄えるバッテリを備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコンクリートの振動締め固め検知装置。
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