JP6480181B2 - コンクリートの締固め用バイブレータ装置及びコンクリートの締固め用バイブレータの位置測定方法 - Google Patents
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Description
バイブレータ本体の位置の把握に関しては、例えばホースの外側に一定間隔に、ビニールテープなどによって目印を付け、施工中に、ホースのコンクリートから露出している部分に付けられた目印を参照する方法が、行われている。また、ホースにスケールを添わせることも可能ではある。しかし、目印やスケールは施工中にコンクリートによって汚れるため、繰り返しての使用が難しく、特に、目印は剥離する可能性があるため、信頼性に欠ける。また、いずれの手法も、位置測定のための余計な手間が必要となり、現実的ではない。
現状においては、作業員あるいは現場監督間の、目視による確認と口頭による伝達によって、どの場所をどの程度締固めたのかを報告、管理しているが、報告や管理の人為的な誤りにより、締固めを行わなかった、あるいは十分に行われなかった場所が発生する可能性もある。
すなわち、本発明は、振動体を有する本体と、一方の端部が前記本体に接続され、前記本体に動力を伝達する動力伝達ホースとを備える、コンクリートの締固め用バイブレータ装置であって、信号を送信する複数の送信体と、該複数の送信体から前記信号を受信する受信機とを更に備え、前記複数の送信体は、前記動力伝達ホース上に、前記動力伝達ホースの長さ方向に間隔をおいて設けられる、コンクリートの締固め用バイブレータ装置を提供する。
このような構成によれば、動力伝達ホース上に、動力伝達ホースの長さ方向に間隔をおいて設けられた、送信体の各々が送信する信号を、受信機が受信して識別することができるため、受信した信号に基づいて、本体と送信体との距離、すなわち本体の受信機からの相対位置を正確に把握することができる。
また、送信体が送信する信号を受信機が受信することにより本体の位置の把握が可能となるため、汚れに影響されず繰り返しての使用も可能である。また、作業者が無意識のうちに位置の測定を行うことが可能となり、締固めの作業効率が悪化しない。
更に、送信体は動力伝達ホース上に設けられるため、作業者は受信機を動力伝達ホースに近づけることで本体の位置測定が可能となる。すなわち、送信体と受信機との間に多量のコンクリートや金属が介在しないため、正確で信頼性の高い動作が期待できる。
このような構成によれば、送信体の効率的な配置が可能となり、装置を安価に製造することが可能となる。
このような構成によれば、送信体の効率的な配置を可能としながらも、動力伝達ホースの、送信体が配置されていない部位を少なくすることができるので、装置の安価な製造と、位置測定の信頼性向上を両立することが可能となる。
このような構成によれば、作業者は通常使用する装備を使用するだけで、無意識のうちに位置の測定を行うことが可能となり、作業効率が悪化しない。
このような構成によれば、作業者の作業位置を特定できるため、広大な現場であっても、締固めを行った場所の水平位置の管理が容易にできる。
また、締固めに要した時間を正確に計測、閲覧できるため、作業員の誤りによる締固めの不足を防止することができる。
このような構成によれば、動力伝達ホース上に、動力伝達ホースの長さ方向に間隔をおいて設けられた、送信体の各々が送信する信号を、受信機が受信して識別することができるため、受信した信号に基づいて、本体と送信体との距離、すなわち本体の受信機からの相対位置を正確に把握することができる。
また、送信体が送信する信号を受信機が受信することにより本体の位置の把握が可能となるため、汚れに影響されず繰り返しての使用も可能である。また、作業者が無意識のうちに位置の測定を行うことが可能となり、締固めの作業効率が悪化しない。
更に、送信体は動力伝達ホース上に設けられるため、作業者は受信機を動力伝達ホースに近づけることで本体の位置測定が可能となる。すなわち、送信体と受信機との間に多量のコンクリートや金属が介在しないため、正確で信頼性の高い動作が期待できる。
本体2は、振動体、すなわちバイブレータを有する。
動力伝達ホース3は、一方の端部が本体2に接続され、他方の端部は動力源に接続される。動力伝達ホース3は、動力源が生成する動力を、本体2に伝達する。
複数のRFIDタグ4の各々は、それぞれ異なる情報、例えばID情報を送信する。RFIDタグ4は、図1に示されるように、動力伝達ホース3上に、動力伝達ホース3の長さ方向に間隔をおいて設けられる。
本体2の設置後、適切な時間、当該場所の締固めを行う。
電子回路7は更に、上記算出した相対位置と、コンクリート表面からの受信機5の相対的な位置情報から、コンクリート内の本体2の位置を算出する。
また、RFIDタグ4が送信するID情報を受信機5が受信することにより本体2の位置の把握が可能となるため、汚れに影響されず繰り返しての使用も可能である。また、作業者が無意識のうちに位置の測定を行うことが可能となり、作業効率が悪化しない。
更に、RFIDタグ4は動力伝達ホース3上に設けられるため、作業者は受信機5をホースに近づけることで本体の位置測定が可能となる。すなわち、RFIDタグ4と受信機5との間に多量のコンクリートや金属が介在しないため、正確で信頼性の高い動作が期待できる。
RFIDタグ4としては、13.56MHzまたは135kHz以下の、電磁誘導方式のものを使用すると、RFIDタグ4の読取りの障害となる、動力伝達ホース3周辺に付着したモルタルや金属などの影響を低減できるので、好ましいが、これに限られない。
また、この場合、RFIDタグ4の間隔は、10〜20cmが好ましいが、これに限られず、アンテナ6の探知範囲に複数のRFIDタグ4が入ることがない限り、RFIDタグの規格、測定したい本体2の位置の測定粒度や、コストなどを基に、適切に選択してもよい。
バイブレータ位置測定システム20は、バイブレータ装置21と、表示装置24を用いて、本体2の位置測定及び表示を行う。
また、本実施形態におけるバイブレータ装置21は、上記の実施形態におけるバイブレータ装置1と異なり、GPS受信部28を更に備える。受信機22の電子回路27は、上記の実施形態における電子回路7と異なり、GPS受信部28が受信した作業者位置情報を、表示装置24に送信する。
更に、本実施形態におけるバイブレータ装置21は、上記の実施形態におけるバイブレータ装置1と異なり、動力源23が電流モニタ29と送信回路30を備えている。電流モニタ29は本体2が駆動される時間を測定し、送信回路30に送信する。送信回路30は、受信した時間情報を、表示装置24に送信する。
これらの差異以外においては、本実施形態におけるバイブレータ装置21は、上記の実施形態におけるバイブレータ装置1と同じ構成を有する。
表示装置24の受信部31は、バイブレータ装置21の受信機22の送信回路26から送信されたID情報と作業者位置情報、及び、バイブレータ装置21の動力源23の送信回路30から送信された時間情報を受信し、計算部32に送信する。
計算部32には、各RFIDタグ4のID情報と、当該RFIDタグ4の本体2からの相対位置との対応関係が、記録されている。
また、計算部32には、作業者の身長もしくは作業時の手の位置などの、コンクリート表面からの受信機22の相対的な位置が認識できる情報が、予め記録されている。
計算部32は、予め記録されている上記の情報を基に、受信したID情報を有するRFIDタグ4の本体2からの相対位置と、コンクリート表面からの受信機22の相対的な位置から、コンクリート内の本体2の位置、例えば深さを算出する。
計算部32は、受信部31から受信した作業者位置情報を基に、作業者の位置を特定する。
計算部32は、更に、受信部31から受信した時間情報を基に、締固めに要した時間を特定する。
計算部32は、特定された作業者の位置と、本体2の位置、及び時間を、表示部33に送信する。
本体2の設置後、適切な時間、当該場所の締固めを行う。
また、動力源23の電流モニタ29が、本体2が駆動される時間を測定し、送信回路30を介して時間情報を、表示装置24に送信する。
計算部32は、特定された作業者の位置と、本体2の位置、及び時間を、表示部33に送信する。
また、同様に、作業効率が悪化しない、正確な動作が期待できる、等の効果を奏することが可能となる。
上記のように、表示部に、施工場所の地図と重ねて、締固め状況を表示することが可能となり、締固め作業が不足している場所の特定が容易となる。結果として、施工不良などの問題の発生を防ぐことができる。
また、作業結果を電子的に記録として保存することが可能であり、施工状況を容易に確認することができる。このため、施工後のメンテナンスも容易となり、例えば、施工後に不具合が発覚した場合などの原因追及などが迅速に行える。
2 本体
3 動力伝達ホース
4 送信体(RFIDタグ)
5、22 受信機
6 アンテナ
7、27 電子回路
8 表示パネル
10 保護外皮
11 フレキシブルシャフト
20 バイブレータ位置測定システム
23 動力源
24 表示装置
25 締固め情報
26 受信機の送信回路
28 GPS受信部
29 電流モニタ
30 動力源の送信回路
31 受信部
32 計算部
33 表示部
Claims (10)
- 振動体を有する本体と、一方の端部が前記本体に接続され、前記本体に動力を伝達する動力伝達ホースとを備える、コンクリートの締固め用バイブレータ装置であって、
信号を送信する複数の送信体と、該複数の送信体から前記信号を受信する受信機とを更に備え、
前記複数の送信体は、前記動力伝達ホース上に、前記動力伝達ホースの長さ方向に間隔をおいて設けられ、
前記信号は、前記複数の送信体ごとにそれぞれ異なるID情報であり、前記受信機は、当該受信機に最も近い前記送信体から前記ID情報を受信し、
受信した前記ID情報を基に前記本体の位置を算出する、コンクリートの締固め用バイブレータ装置。 - 前記複数の送信体は、パッシブ方式のRFIDタグである、請求項1に記載のコンクリートの締固め用バイブレータ装置。
- 前記複数の送信体は、前記動力伝達ホースの長さ方向に、螺旋状のパターンを設定し、このパターン上に間隔を置いて配置されている、請求項1または2に記載のコンクリートの締固め用バイブレータ装置。
- 前記複数の送信体は、前記動力伝達ホースの長さ方向に、位置をずらして配置された複数条の螺旋状のパターンを設定し、このパターン上に間隔を置いて配置されている、請求項1または2に記載のコンクリートの締固め用バイブレータ装置。
- 前記受信機が、作業者用の手袋に設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載のコンクリートの締固め用バイブレータ装置。
- GPS受信部と、前記動力伝達ホースの他方の端部が接続された動力源、及び表示装置とを更に備え、
該動力源は電流モニタと送信回路を備え、
前記電流モニタは前記動力源が駆動した時間を計測し、
前記送信回路は前記時間を送信し、
前記表示装置は前記時間を受信してこれを基に締固め情報を表示する、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンクリートの締固め用バイブレータ装置。 - 前記複数の送信体の各々の、前記ID情報と、本体からの相対位置との対応関係を保持し、受信した前記ID情報から当該対応関係を基に前記本体の位置を算出する、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンクリートの締固め用バイブレータ装置。
- 振動体を有する本体と、一方の端部が前記本体に接続され、前記本体に動力を伝達する動力伝達ホースと、信号を送信する複数の送信体と、該複数の送信体から前記信号を受信する受信機と、を備え、前記複数の送信体は、前記動力伝達ホース上に、前記動力伝達ホースの長さ方向に間隔をおいて設けられる、コンクリートの締固め用バイブレータ装置を用いて、前記本体の位置を測定する、コンクリートの締固め用バイブレータの位置測定方法であって、
前記信号は、前記送信体ごとにそれぞれ異なるID情報であり、
前記複数の送信体のうち前記受信機に最も近い送信体から、前記受信機が前記信号を受信すること、
受信した前記ID情報を基に前記本体の位置を算出すること、
を含む、コンクリートの締固め用バイブレータの位置測定方法。 - 前記複数の送信体は、パッシブ方式のRFIDタグである、請求項8に記載のコンクリートの締固め用バイブレータの位置測定方法。
- 前記複数の送信体の各々の、前記ID情報と、本体からの相対位置との対応関係を保持し、受信した前記ID情報から当該対応関係を基に前記本体の位置を算出する、請求項8または9に記載のコンクリートの締固め用バイブレータの位置測定方法。
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