JP6533227B2 - 緑茶の清澄度及び清涼感の属性を向上させ、苦味及び渋味を低減するための方法 - Google Patents

緑茶の清澄度及び清涼感の属性を向上させ、苦味及び渋味を低減するための方法 Download PDF

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Description

[0001]本開示は、概して、緑茶製品及び緑茶製品を製造するための方法に関する。より具体的には、本開示は、添加剤又は化学物質によることなく、緑茶の清澄度及び清涼感の属性を向上させ、苦味及び渋味を低減するための方法に関する。
[0002]茶の官能特性は、茶の組成に大きく左右される。茶の苦味及び渋味は、一般に、カテキン、フラボノール配糖体、サポニン、カフェイン及びアミノ酸の組み合わせに帰する。茶を飲む人はある程度の苦味と渋味を高品質茶と関連付けているが、依然として感度が高く、渋味及び苦味が認められる閾値は狭い。これは、特に、茶固形分の多い機能性飲料の場合、問題になる場合がある。過度の苦味及び渋味は、清涼感及び楽しみの損失をもたらす。
[0003]多くの消費者は、苦味(味)と渋味(風味感)を混同するのに対し、訓練を受けた官能評価員にとっては、これらの味感覚は異なるものである。消費者はまた、これらの緑茶属性に対して異なる感度を有し得る。そのため、特徴的な茶風味と、茶の栄養上の利点を保ち得る高いカテキン含有量とを維持しながら、苦味と渋味を低減した緑茶を製造することが求められている。
[0004]本開示は、カテキン抗酸化物質及びカフェインの量を維持しながら、緑茶の清澄度及び清涼感の属性を向上させ、苦味、渋味及び持続性を低減するための方法を提供する。この方法は、添加剤又は化学物質によることなく、かつ特徴的な茶風味を実質的に損なうことなく、苦味、渋味及び持続性の極めて大きな一因である画分を茶から除去するものである。
[0005]一実施形態において、緑茶の苦味及び渋味を低減する及び/若しくは調整するための方法、並びに/又は清涼感の属性を向上させるための方法を提供する。方法は、緑茶抽出物に対して精密濾過を行って精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成する工程と、精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成する工程と、限外濾過透過液を用いて緑茶製品を製造する工程とを含む。
[0006]一実施形態において、限外濾過は、5,000〜25,000Daの分画分子量を有する膜で実施される。
[0007]一実施形態において、緑茶製品は、限外濾過透過液を粉末へと噴霧乾燥又は凍結乾燥することによって製造される。
[0008]一実施形態において、緑茶製品は、限外濾過透過液を希釈することによって製造される、レディ・トゥ・ドリンク飲料である。
[0009]一実施形態において、緑茶製品は、限外濾過透過液を栄養組成物に加えることによって製造される。
[0010]別の実施形態において、緑茶の苦味及び渋味を低減するための方法、並びに/又は清涼感の属性を向上させるための方法が提供される。方法は、緑茶抽出物に対して精密濾過を行って精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成する工程と、精密濾過透過液に対して低温分別を行って上澄み液及び沈殿物を形成する工程とを含む。
[0011]別の実施形態において、緑茶の苦味及び渋味を低減するための方法、並びに/又は清涼感の属性を向上させるための方法が提供される。方法は、緑茶抽出物に対して精密濾過を行って精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成する工程と、精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成する工程と、限外濾過透過液に対して低温分別を行って上澄み液及び沈殿物を形成する工程とを含む。
[0012]一実施形態において、方法は、低温分別から得た上澄み液を用いて緑茶製品を製造する工程を更に含む。
[0013]一実施形態において、方法は、上澄み液を粉末へと噴霧乾燥又は凍結乾燥する工程を更に含む。
[0014]一実施形態において、方法は、上澄み液を希釈して、レディ・トゥ・ドリンク飲料を製造する工程を更に含む。
[0015]一実施形態において、緑茶製品は、上澄み液を栄養組成物に加えることによって製造される。
[0016]一実施形態において、緑茶製品は濃縮物である。
[0017]一実施形態において、方法は、低温分別の沈殿物を用いて食品製品を製造する工程を更に含む。
[0018]一実施形態において、緑茶抽出物は、精密濾過前で、1〜30%の固形分量を有する。
[0019]別の実施形態において、緑茶抽出物は、精密濾過前で、約4%の固形分量を有する。
[0020]別の実施形態において、緑茶を含む製品が提供される。製品は、緑茶からフラボノール配糖体の少なくとも一部を除去することによって製造される。
[0021]一実施形態において、フラボノール配糖体は、緑茶抽出物の精密濾過処理によって精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成し、次いで、精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成することによって除去され、製品中の緑茶は、当該製品中に限外濾過透過液を含めることによって提供される。製品は、タンパク質、脂肪又は炭水化物のうちの少なくとも1つを限外濾過透過液に添加して含み得る。
[0022]一実施形態において、フラボノール配糖体は、緑茶抽出物の精密濾過処理によって精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成し、次いで、精密濾過透過液に対して低温分別を行って上澄み液及び沈殿物を形成することによって除去され、製品中の緑茶は、当該製品中に上澄み液を含めることによって提供される。
[0023]一実施形態において、フラボノール配糖体は、緑茶抽出物の精密濾過処理によって精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成し、次いで、精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成し、次いで、限外濾過透過液に対して低温分別を行って上澄み液及び沈殿物を形成することによって除去され、製品中の緑茶は、当該製品中に上澄み液を含めることによって提供される。製品は、タンパク質、脂肪又は炭水化物のうちの少なくとも1つを上澄み液に添加して含み得る。
[0024]本開示の利点は、従来の緑茶抽出物と比較して、緑茶の清澄度を向上させ、苦味、渋味及び持続性を低減するための方法を提供することである。
[0025]本開示の別の利点は、本物の茶風味及び高ポリフェノール/抗酸化物質含有量を維持しながら、苦味、渋味及び持続性を制御及び/又は調整することである。
[0026]本開示の更なる別の利点は、苦味、渋味及び持続性が低減され、かつ優れた清澄度及び明るい色を持つ緑茶を提供することである。
[0027]本開示のまた別の利点は、苦味、渋味及び持続性を低減した緑茶を含む栄養製品を提供することである。
[0028]本開示の追加の利点は、標準的な市販製品よりも緑色と青味とを低減した、異なる官能プロファイルを有する緑茶を提供することである。
[0029]本開示の別の利点は、非処理の茶と比較して、所与の糖分量でより甘く感じられ得る緑茶を提供することである。
[0030]本開示の更なる別の利点は、フラボノール配糖体などの苦味付与化合物の除去を対象にした膜技術を用いることである。
[0031]本開示のまた別の利点は、沈降分離により苦味化合物及び渋味化合物を調整及び/又は低減することである。
[0032]本開示の追加の利点は、標準的な市販製品よりも緑色と青味とを低減した、異なる官能プロファイルを有する緑茶を提供することである。
[0033]本開示の別の利点は、苦味化合物及び渋味化合物(即ち、フラボノール配糖体)の一部を緑茶抽出物から選択的に除去することである。
[0034]本開示の更なる別の利点は、添加剤又は化学物質を人為的に使用するのではなく、自然な物理的方法で、緑茶の清涼感の属性を向上させることである。
[0035]本開示のまた別の利点は、固形分のごく一部を除去することによって、緑茶抽出物の苦味、渋味及び持続性を低減することである。
[0036]本開示の追加の利点は、青味/生っぽさ/葉/灌木風の特徴が低減された、全体的により飲みやすいフレーバーを有する緑茶を提供することである。
[0037]本開示の別の利点は、緑茶にて知覚される負の特徴を、対応するフレーバー化合物を完全に除去することなく、これらの化合物を官能閾値未満に減少させることによって、低減することである。
[0038]追加の特徴及び利点を本明細書に記載する。これらは、以降の発明を実施するための形態及び図面から明らかとなろう。
透過液及び非透過液の流れを示した、限外濾過(UF)膜の構造及び操作の模式図である。 MWCO 500〜120,000の平面状膜による「卓上」処理後の透過液中のカテキン及びカフェインのHPLC分析結果を示す表である。結果を固形分パーセント基準で表す。 MWCO 500〜120,000の平面状膜による「卓上」処理後の非透過液中のカテキン及びカフェインのHPLC分析結果を示す表である。結果を固形分パーセント基準で表す。 「卓上」膜試験の透過液中のフラボノール配糖体のHPLC(380nmでのピーク面積)による分析結果のグラフである。粉末から還元したCholadi緑茶抽出物を原液とし、CPPから得たMF透過液についても記載の卓上システム上で試験した。 「卓上」膜試験の非透過液中のフラボノール配糖体のHPLC(380nmでのピーク面積)による分析結果のグラフである。粉末から還元したCholadi緑茶抽出物を原液とし、CPPから得たMF透過液についても記載の卓上システム上で試験した。 CPPから得た茶固形分量2.0%のMF透過液を用いた25,000及び10,000の平面状膜での茶流束のグラフである。 Choladi TGFT緑茶粉末を茶固形分量2.0%で用い、かつ卓上システムを用いて平面状膜を通して収集したデータの表である。 精密濾過(MF)原液(市販のCholadi TGFT緑茶粉末を還元したもの)、MF非透過液、MF透過液、限外濾過(UF)非透過液及びUF透過液の固形分パーセント(%db)に基づくカテキン及びカフェイン組成の対照比較を示す表である。総カテキン(HPLCによる)はカテキン類の和であり、総ポリフェノールはFCによる総フラボノイド類(%db)である。デンシトメトリを用いた液体流の全固形分測定値(°B)を含む。 精密濾過(MF)原液(Choladi TGFT緑茶粉末を還元したもの)、MF非透過液、MF透過液、限外濾過(UF)非透過液及びUF透過液の固形分パーセントに基づくカテキン及びカフェイン組成の対照比較を示すグラフである。 MF原液(TGFT Choladi緑茶粉末を還元したもの)、MF非透過液及びMF透過液のTc約4%の濃縮物(後方)及び飲料強度に対応するTc 0.2%の濃縮物(手前)の対照比較の写真である。 精密濾過(MF)原液(Choladi TGFT緑茶粉末を還元したもの)、MF非透過液、MF透過液、限外濾過(UF)非透過液及びUF透過液のピーク面積(380nm)に基づくフラボノール配糖体組成の対照比較を示す表である。全てのサンプルを0.20%の固形分量でHPLCにより分析した。 Choladi原液、MF透過液及びMF非透過液及びMWCO 10,000及び25,000のUF処理透過液及びUF非透過液のカフェイン及びカテキン含有量に対する処理効果を示すグラフである。CIは95%で算出した。 Choladi原液、MF透過液及びMF非透過液及びMWCO 10,000及び25,000のUF処理透過液及びUF非透過液のフラボノール配糖体含有量に対する処理効果を示すグラフである。CIは95%で算出した。 カテキン及びカフェインの透過液及び非透過液に対するMWCO 22,000及び10,000のUF膜の処理効果を示すグラフである。 透過液及び非透過液中のフラボノール配糖体に対するMWCO 22,000及び10,000のUF膜の処理効果を示すグラフである。 原液材料を基準にした、MF透過液及びMF非透過液中のカテキン及びカフェインの対照比較を示すグラフである。 原液材料を基準にした、MF透過液及びMF非透過液中のフラボノール配糖体の対照比較を示すグラフである。 透過液及び非透過液におけるカテキン及びカフェイン回収の精密濾過物質収支を示すグラフである。結果は、出発材料のCholadi TGFT原液を100%とした組成の百分率である。 透過液及び非透過液におけるフラボノール配糖体回収の精密濾過物質収支を示すグラフである。結果は、出発材料のCholadi TGFT原液を100%とした組成の百分率である。 左からCholadi原液(Tc 4%でTGFT粉末を還元したもの)、MF非透過液及び透過液、UF非透過液及び透過液の対照比較を示す写真である。後方の液体は飲料強度(Tc 0.2%)であり、前方の液体は約4%の固形分量を用いたプロセスによる濃縮物である。 左からCholadi原液(Tc 4%でTGFT粉末を還元したもの)、MF非透過液及び透過液、UF非透過液及び透過液の対照比較を示す写真である。後方の液体は飲料強度(Tc 0.2%)であり、前方の液体は約4%の固形分量を用いたプロセスによる濃縮物である。 精密濾過透過原液(100%)を基準にした、カテキン及びカフェインの限外濾過回収を示すグラフである。 精密濾過透過原液(100%)を基準にした、フラボノール配糖体の限外濾過回収を示すグラフである。 限外濾過物質収支(原液を100%とした場合の透過液及び非透過液中に回収されたカテキン、カフェイン及び全固形分のパーセント)を示すグラフである。 限外濾過物質収支(原液を100%とした場合の透過液及び非透過液中に回収されたフラボノール配糖体のパーセント)を示すグラフである。 MWCO 10,000及び25,000の膜を用いた卓上から得た透過液中のフラボノール配糖体を示すグラフである。 MWCO 10,000及び25,000の膜を用いたCPPから得た透過液中のフラボノール配糖体を示すグラフである。 上澄み液(MF及びUF)の分析を示すグラフである。固形分パーセント(%db)に基づくカテキン及びカフェイン組成を各サンプル間で比較する。 沈殿物(MF及びUF)の分析を示す表である。固形分パーセント(%db)に基づくカテキン及びカフェイン組成であって、精密濾過(MF)原液(Choladi TGFT緑茶粉末を還元したもの)とMF透過液との組成の比較。 RTF処理(4℃、8℃及び−20℃)に付したMF透過液から形成された上澄み液及び沈殿物中のカテキン及びカフェイン組成の評価を示すグラフである。結果を全固形分に対する百分率(%db)で示す。 RTF処理(4℃、8℃及び−20℃)に付したMF透過液から形成された上澄み液及び沈殿物中のカテキン及びカフェイン組成の評価を示すグラフである。結果をCholadi緑茶原液(100%)に対する百分率で示す。 RTF処理(4℃、8℃及び−20℃)に付したMF透過液から形成された上澄み液及び沈殿物中のフラボノール配糖体組成の評価を示すグラフである。結果をCholadi緑茶原液(100%)に対する百分率で示す。 RTF処理(6℃)に付したMF及びUFの透過液及び非透過液中に形成された上澄み液及び沈殿物中のカテキン及びカフェイン組成の評価を示すグラフである。結果を基準緑茶(Choladi原液100%)に対する百分率で示す。 RTF処理(6℃)に付したMF及びUFの透過液及び非透過液中に形成された上澄み液及び沈殿物中のフラボノール配糖体組成の評価を示すグラフである。結果を基準緑茶(Choladi原液100%)に対する百分率で示す。 全固形分に基づく、8℃、4℃及び−20℃で形成された沈殿物パーセントのMF透過液物質収支の低温分別(RTF)に対する温度効果を示すグラフである。 全固形分量に基づく、6℃での低温分別(RTF)によりMF透過液並びにUFの透過液及び非透過液中に形成された沈殿物パーセントを示すグラフである。
本明細書にて使用される技術の定義
[0072]膜を通過した物質を「透過液」と呼び、膜を通過せず、再循環する物質を「非透過液」と呼ぶ。茶が冷えて「クリーミング」/沈降分離が生じる場合、形成される2つの相を「沈殿物」及び「上澄み液」(沈殿物の上の液相)と呼ぶ。
[0073]「精密濾過」は、0.1〜10μmの孔径範囲を有する膜を使用する濾過であって、加圧は任意である濾過である。精密濾過は、例えば、中空糸膜、平膜、管状膜、スパイラル膜、中空微細繊維膜又はトラックエッチング膜を使用することができる。本開示は、精密濾過膜の特定の実施形態に限定されない。
[0074]「限外濾過」は、静水圧を用いて液体を半透膜に通過させる膜濾過技術である。限外濾過では、懸濁物質及び高分子量の溶質は保持され、水及び低分子量の溶質は膜を通過する。限外濾過は、より大きい分子量の分子(10〜10Da)を含む溶液を精製及び濃縮するために、産業界及び研究にて用いられる。限外濾過により、分子量の大きい化合物の効率的かつ同時に穏やかな分離が可能となる。限外濾過には、任意の通常タイプの限外濾過膜を使用することができ、好適な限外濾過膜は、例えば、Millipore Corp.及びDesal Systemsから市販されている。限外濾過を行うことができる技術には、例えば、フラット、スパイラル及び中空繊維技術が挙げられる。限外濾過は、デッドエンド、クロスフロー及びバックフラッシュ操作様式などの様々な様式で行うことができる。本開示は、限外濾過膜、限外濾過技術又は限外濾過様式の特定の実施形態に限定されない。
[0075]「低温分別」は、液体を10℃以下の温度に付して沈殿物及び上澄み液を形成する分別技術である。上澄み液は、例えば、デカント又はサイホンによって沈殿物から取り出すことができる。
本明細書にて使用される用語の定義
[0076]「苦味」は、5つの基本味である甘味、酸味、苦味、塩味及び旨味のうちの1つである。味覚は、舌にある味蕾の刺激によって生じる感覚に関連し、風味の一部にすぎない。知覚された食物の風味は、かなりの程度、味覚に加えて嗅覚が関連し、同様に他の感覚の影響を受ける。
[0077]「渋味」は、口蓋における収斂性及び乾燥の感覚として一般に認識され、繰り返し曝露を受けると強度が増し、口内から除去するのが一層困難になることが知られている。渋味は、口内で感じられる乾燥の感覚であり、口腔を被覆して潤滑にする唾液膜からのタンパク質の沈殿によって潤滑性の損失が生じるものとして、一般に説明される。渋味は、口の特定の領域に限定されていないが、潤滑性の損失によって特徴付けられる拡散的な表面現象であり、完全に発現するにはほぼ15〜20秒の時間がかかる。したがって、渋味は、より広く知られた味覚とはかなり異なっている。
[0078]更に、苦味(味)と渋味(風味感)の差異に関しては、風味が、口内に物質が存在することによって引き起こされる味覚、嗅覚及び全身の触覚の組み合わせであることに注目すべきである。味覚に関しては、舌の表面上にある乳頭と呼ばれる小さな突起中に味蕾がある。溶液中の苦味物質は、味蕾に至る味孔中で味覚受容体と接触する。味細胞の終端にある神経線維により味細胞から脳にメッセージが送られる。脳は、その具体的な味を解釈し特定する。
[0079]嗅覚に関しては、鼻腔の上部に嗅覚中枢がある。嗅覚中枢を刺激するには、物質はガス状形態でなければならない。食物が口内に置かれると、ガス状分子が鼻に入り、嗅覚中枢に導かれ、そこで神経終末を刺激して風味の嗅覚上の側面をもたらす。
[0080]「清涼感」は、複数の側面と体験を包含する複雑な用語である。一般に、「清涼」茶飲料のある特定の側面は、飲料の好み、健康及びウェルネス、真正性、リラクセーション、回復性、活性化、純度、水分補給性、止渇性、ごくごく飲めること又は飲みやすさ、美味しさ、清澄度、色及び清涼感などの複数の属性と関連付けられる。しかしながら、特定の茶官能属性は、濃厚な物体又は粘性と関係付けられる過度の甘さ(甘味)、過度の酸っぱさ(酸味)、過度の口渇感(渋味)、過度の苦味、過度に長引く後味及びごくごく飲めないこと、並びに強すぎる茶特性など、清涼感に反するものである。
[0081]テクスチャは清涼感の感知に重要である。清涼感は、感情的な感覚であるので、口内での製品の感じ方が感情の重要な一部となる。清涼感に関連することが分かっているテクスチャには、炭酸化(適量)、明度(薄さ)及びすっきりとした仕上がり(口腔にまとわりつく感じがない、渋味がない)が挙げられ、風味と同じく重要であり得る。
[0082]本明細書に記載の全ての百分率は、別途記載のない限り組成物の合計重量に基づくものである。pHについての参照がなされるとき、値は標準的な装置により25℃にて測定されるpHに相当する。
[0083]本開示及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」には、文脈において明記されている場合を除き複数形を包含する。本明細書で使用されるとき、「約」は、ある数字範囲内の数、例えば、指定数の5%以内又は指定数の10%以内などを指すものと理解される。更に、全ての数値範囲は、その範囲内の全ての整数又は分数を含むと理解されるべきである。
[0084]本明細書に開示される組成物には、具体的に開示されない任意の要素が存在しない場合がある。したがって、用語「含む(comprising)」を用いて提示される実施形態の開示は、参照された成分から「本質的に構成される(consisting essentially of)」実施形態及び参照された要素「から構成される(consisting of)」実施形態についての開示を包含する。本明細書で開示される全ての実施形態は、本明細書で開示される任意の別の実施形態と組み合わせることができる。
好ましい実施形態
[0085]本開示は、緑茶の清澄度を向上させ、苦味、渋味及び持続性を調整するための方法、並びに苦味、渋味及び持続性を低減した緑茶を含む栄養製品を提供する。本明細書に記載の方法に従って製造した緑茶は、従来の緑茶と比較して、苦味、渋味及び持続性が低減されているが、高い抗酸化物質(例えば、フラバノイド又はフラバン−3−オール又はカテキン)含有量をなお維持している。
[0086]通常の実施形態では、本開示は、緑茶製品の清澄度を改善し、苦味、渋味及び持続性を低減し、清涼感の属性を向上させるための方法を提供する。方法は、緑茶抽出物の精密濾過を含む。精密濾過膜は、好ましくは、約0.1μmの孔径を有する。精密濾過に代えて、遠心分離などの別の物理的技術を用いてもよい。しかしながら、達成される清澄度の程度及び不溶性化合物の除去の点から精密濾過が好ましい。
[0087]好ましくは、精密濾過は緑茶抽出物から不溶性化合物の全てを除去し、精密濾過透過液は不溶性化合物を完全に欠いている。精密濾過透過液は、好ましくは、精密濾過前の緑茶抽出物の抗酸化物質の濃度と少なくとも同等の濃度、より好ましくはほぼ同じ濃度を有する。更に、精密濾過透過液は、好ましくは、精密濾過前の緑茶抽出物のカフェインの濃度と少なくとも同等の濃度、より好ましくはほぼ同じ濃度を有する。
[0088]次いで、精密濾過透過液を限外濾過又は低温分別のうちの少なくとも1つに付すことができる。限外濾過膜は、好ましくは、5,000〜50,000Da、好ましくは、5,000〜25,000Da、例えば5,000〜10,000Da又は10,000〜25,000DaのMWCOを有する。一実施形態において、限外濾過膜は、5,000Da、10,000Da又は22,000DaのMWCOを有する。低温分別は、10℃以下、好ましくは8℃以下、より好ましくは6℃以下、例えば2〜6℃、更により好ましくは4℃以下、最も好ましくは−20℃以下、例えば約−20℃で実施される。一実施形態において、低温分別は、少なくとも12時間、例えば12〜24時間行う。
[0089]一実施形態において、限外濾過と低温分別の両方を実施する。このような実施形態において、方法は、精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成する工程と、次いで、限外濾過透過液に対して低温分別を10℃以下で行って上澄み液及び沈殿物を形成する工程とを含み得る。
[0090]好ましくは、限外濾過透過液は、精密濾過前の緑茶抽出物と比較してフラボノール配糖体の量が少なく(例えばおよそ10%減)、精密濾過前の緑茶抽出物の抗酸化物質の濃度と少なくとも類似の濃度、より好ましくはほぼ同じ濃度(同じ固形分量)を有する。更に、限外濾過透過液は、好ましくは、精密濾過前の緑茶抽出物のカフェインの濃度と少なくとも同等の濃度、より好ましくはほぼ同じ濃度(同じ固形分量)を有する。
[0091]一実施形態において、低温分別は、精密濾過透過液の固形分量を5〜15%減少することができる。好ましくは、低温分別の上澄み液は、精密濾過前の緑茶抽出物と比較してフラボノール配糖体の量が少なく、精密濾過前の緑茶抽出物の抗酸化物質の濃度と比較して若干少ないか又はほぼ同じ濃度、より好ましくはほぼ同じ濃度(同じ固形分量)を有する。更に、低温分別の上澄み液は、好ましくは、精密濾過前の緑茶抽出物のカフェインの濃度と比較して若干少ないか又はほぼ同じ濃度、より好ましくはほぼ同じ濃度(同じ固形分量)を有する。
[0092]低温分別から得た沈殿物は、風味調整剤として用いることができる。例えば、沈殿物を天然風味剤として用いて、茶以外の製品、例えば、他の飲料、アイスクリーム、ヨーグルト、果実製品又はエネルギー製品に風味の複雑性を加えることができる。
[0093]方法は、粉末混合物並びに/又は飲料及び濃縮物にて使用するための緑茶粉末を製造する加工スキームの一部として商業的に採用することができる。これに加えて又は別の方法としては、上澄み液を濃縮物としてそのまま液状で使用してもよいし、高濃度に濃縮してもよい。
[0094]精密濾過に付す緑茶は、この工程に先立って当該技術分野において周知の任意の方法によって得ることができる。例えば、緑茶の茶葉の抽出、例えば水抽出によって緑茶を得ることができる。別の例として、緑茶粉末を還元することによって緑茶を得ることができる。
[0095]茶固形分量約4%の緑茶抽出物を精密濾過することで、全ての不溶性化合物を除去し、霞み/濁り/曇りのある標準的な製品と比較して、素晴らしい清澄度及び明るい黄色/緑色を有する極めて魅力的な外観のMF透過液及び最終上澄み液を提供する。更に、茶固形分量約4%の緑茶抽出物を精密濾過することで、標準的なCholadi緑茶官能プロファイルとは異なる味覚プロファイルを実現し、強く、時には鋭い青味/草/低木/灌木/生の風味を透過液から除去する。固形分量を調整して、例えば、使用する茶抽出物の種類(例えば、緑茶又は紅茶)に基づいて、沈降量を加減することができる。
[0096]試験に使用した緑茶は、茶固形分約4%の緑茶抽出物であるが、緑茶抽出物は、精密濾過前の固形分量が1〜30%であり得る。
[0097]限外濾過及び/又は低温分別の後、濃縮した緑茶抽出物を、任意の好適な技術を用いて噴霧乾燥又は凍結乾燥して乾燥緑茶製品を製造することができる。乾燥緑茶製品は、任意の好適な栄養組成物に加えることができる。栄養組成物は、医薬組成物、粉末飲料、レディ・トゥ・ドリンク飲料、ペットフード組成物、栄養補助食品、特殊調製粉乳、菓子類、チョコレート製品、食品製品又はこれらの組み合わせなどの任意の好適な組成物であってよい。栄養組成物はまた、タンパク質、脂肪、炭水化物及び任意の他の好適な成分のうちの1つ以上を含み得る。
[0098]一実施形態において、濃縮した緑茶抽出物は、濃縮物(顆粒、粉末、シロップなど)として販売され得る。したがって、エンドユーザは、濃縮物を希釈して緑茶飲料を作ることができる。
[0099]必要に応じて、得られた緑茶濃縮物の更なる安定化を既知の方法に従って施すことができる。
[0100]好適な食物タンパク質は、動物性タンパク質(乳タンパク質、肉タンパク質、卵タンパク質等)、植物性タンパク質(ダイズタンパク質、コムギタンパク質、コメタンパク質、エンドウマメタンパク質等)、遊離アミノ酸の混合物、又はそれらの組み合わせであってよい。カゼイン、ホエイタンパク質等の乳タンパク質及びダイズタンパク質が特に好ましい。ホエイタンパク質に関しては、タンパク質資源は酸性ホエイ又は甘性ホエイ又はこれらの混合物ベースのものであってよく、所望の割合でα−ラクトアルブミン及びβ−ラクトグロブリンを含有させることができる。タンパク質は、非変性タンパク質、タンパク質加水分解物又は非変性タンパク質とタンパク質加水分解物の混合物であってよい。
[0101]脂肪源には、キャノーラ油、トウモロコシ油、パームオレイン、高オレイン酸ヒマワリ油及び高オレイン酸ベニバナ油が挙げられる。また必須脂肪酸のリノール酸及びα−リノレン酸を添加してもよく、多量のプレフォームアラキドン酸及びドコサヘキサエン酸を含有する魚油又は微生物油などの少量の油を添加してもよい。
[0102]任意の好適な炭水化物には、例えば、スクロース、ラクトース、グルコース、フルクトース、固形コーンシロップ、サッカロース、マルトデキストリン、デンプン及びこれらの混合物などを用いることができる。所望する場合は、食物繊維を加えてもよい。食物繊維は、酵素によって消化されずに小腸を通過し、天然膨張性薬剤及び緩下剤として機能する。食物繊維は、可溶性でも不溶性でもよく、一般に、この2種の混合物が好ましい。好適な食物繊維源は、大豆、エンドウ豆、オート麦、ペクチン、グアーガム、アラビアゴム、フラクトオリゴ糖及びガラクトオリゴ糖が挙げられる。
[0103]噴霧乾燥若しくは凍結乾燥した緑茶製品又は濃縮した緑茶製品を含む栄養組成物は、ミネラル類並びに微量元素及びビタミン類などの微量栄養素を更に含み得る。栄養組成物中に任意選択的に存在させるミネラル類、ビタミン類、及びその他の微量栄養素の例としては、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンC、ビタミンD、葉酸、イノシトール、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸、コリン、カルシウム、リン、ヨウ素、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガン、塩化物、カリウム、ナトリウム、セレン、クロム、モリブデン、タウリン及びL−カルニチンが挙げられる。ミネラル類は、通常、塩形態で添加される。
[0104]噴霧乾燥若しくは凍結乾燥した緑茶製品又は濃縮した緑茶製品を含む栄養組成物は、1つ以上の食品グレードの乳化剤、例えば、モノ−及びジ−グリセリドのジアセチル酒石酸エステル、レシチン並びにモノ−及びジ−グリセリドなどを含み得る。同様に、適切な塩及び安定剤を含めてもよい。
[0105]あるいは、濃縮した緑茶抽出物から、レディ・トゥ・ドリンク飲料製品を直接製造してもよい。レディ・トゥ・ドリンク飲料製品は、任意の好適な着香料を含み得る。このような風味としては、果実風味、モカ、チョコレート、チャイ、キャラメル、バニラ、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
[0106]レディ・トゥ・ドリンク飲料製品は、1つ以上の安定剤、ビタミン類及び/又はミネラル類を含み得る。安定剤の例としては、ゼラチン、デンプン、ガム、乳化剤、緩衝剤、炭酸塩、及び同様物などが挙げられる。栄養組成物中に任意選択的に存在させるミネラル類、ビタミン類、及びその他の微量栄養素の例としては、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンC、ビタミンD、葉酸、イノシトール、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸、コリン、カルシウム、リン、ヨウ素、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガン、塩化物、カリウム、ナトリウム、セレン、クロム、モリブデン、タウリン及びL−カルニチンが挙げられる。
[0107]本発明に係る方法によって製造された緑茶は、特に、希釈して酸乳系飲料を調製するための濃縮組成物に用いることができ、当該濃縮物は、
−無脂乳固形分(SNF)乳成分として表される、2〜10重量%の変性乳タンパク質
−糖相当物として表される、15〜80重量%の炭水化物系及び/又は非炭水化物系甘味料
−0.35〜1.50重量%の炭水化物系安定剤
−当該濃縮組成物のpH3.0〜3.8を実現するのに必要な量の酸性化剤
−0.10〜5.30重量%、好ましくは0.15〜3.51重量%、更により好ましくは0.18〜2.63重量%の本発明に係る緑茶固形分を含む。
[0108]変性乳タンパク質は、好ましくは、熱処理に付された乳タンパク質であり、乳漿タンパク質窒素指標が1.5mg N/g未満で存在するものである。この乳漿タンパク質窒素指標(WPNI)は、文献、特に「Walstra,P.,J.T.M.Wouters,T.J.Geurts,Dairy Science and Technology,Second ed.,Boca Raton:CRC Taylor&Francis」530頁に記載されているように、熱処理後の粉末中に残っている、なお変性可能な血清タンパク質の量を指す。
[0109]炭水化物系甘味料は、通常、糖、糖代替物、糖誘導体及びこれらの混合物から成る群から選択される単糖又は多糖である。
[0110]炭水化物系安定剤は、通常、ガム、ペクチン及びペクチン誘導体、セルロース誘導体、カラギーナン及びカラギーナン誘導体並びにこれらの混合物から成る群から選択される多糖である。
[0111]酸性化剤は、好ましくは、クエン酸などの食用酸又は食用酸源(例えば果汁)である。
[0112]固形緑茶は、好ましくは、上述した方法のうちの1つに従った噴霧乾燥、凍結乾燥から生じた緑茶粉末であるか、緑茶濃縮物から得られる。
[0113]酸乳系飲料を調製するための濃縮組成物は、脂肪、着色剤、着香料又は微量栄養素を更に含み得る。
[0114]こうした濃縮物は、WO2007/144333に記載のプロセスに従って又は好ましくは、
−変性乳タンパク質源を、炭水化物系又は非炭水化物系甘味料及び炭水化物系安定剤と混合し、
−上記混合物を酸性化剤と混合しながらpH約3.0〜約3.8にし、
−緑茶粉末を加えて上記混合物と混合し、
−上記酸性化混合物を滅菌又は低温殺菌し、その後それを容器に注ぐことによって調製することができる。
[0115]濃縮物は、酸乳系飲料を調製するために用いられ、濃縮物1部を2〜7部の水で希釈することによって調製される。
[0116]好ましくは、酸乳系飲料が0.02〜0.98重量%、好ましくは0.03〜0.65重量%、更により好ましくは0.03〜0.49重量%の緑茶固形分を呈するように希釈を行う。こうした希釈により、緑茶葉のティーバッグを水で抽出して調製した飲料と同量の茶固形分、特に、同量のフラボノイド抗酸化物質を含有する、1杯の緑茶飲料を調製することができる。
[0117]一例として、この濃縮物から、緑茶葉のティーバッグ2.2gの完全水抽出によって作られた1杯の緑茶に匹敵する、1杯285mLの緑茶飲料を調製することができ、当該調製物は、茶固形分約770mg及びフラボノイド抗酸化物質約170〜240mgを呈する。
[0118]希釈は、好ましくは、飲料ディスペンサー装置によって実施される。装置は、通常、濃縮物を注入し、注入された濃縮物を一定用量の水と混合するためのポンプを備える。好ましくは、濃縮物は、装置内で冷蔵保存される。
[0119]以下の実施例は、限定ではなく例として、本開示の様々な実施形態を例示する。
[0120]これらの実施例における調査は、(1)異なる分画分子量(MWCO)を有する平面状膜を使用する、卓上膜スクリーニング、(2)MWCO 22,000及び10,000のスパイラル膜を用いる、副パイロットプラント又は中規模実験室(CPP)での精密濾過(MF)及び限外濾過(UF)、(3)冷凍温度(−20℃)及び冷蔵温度(4℃及び8℃)での低温分別(RTF)の卓上調査の3つの段階で実施された。
[0121]目的は、(1)文献にて渋味があると認識されているフラボノール配糖体などの分子量(MW)の大きい分子の除去を対象にすることによって、精密濾過及び/又はMWCO膜により高ポリフェノール含有量の緑茶を分画して、苦味及び渋味(B&A)が低減された画分を得られるかどうかを評価すること、(2)製品の他の潜在的な利点(例えば、高清澄度、高抗酸化物質レベル、色属性の向上、フレーバー属性の向上及び/又は独特のフレーバー属性)を特定すること、(3)喜ばしさ(B&Aなどの負の特徴を低減することによる清涼感などの官能特性の向上、添加甘味料の低減及びその結果得られる上質の栄養製品)、天然成分及び保護(高い抗酸化物質(AOX)含有量の維持)などの消費者の利益に対する、試験したプロセスの適用性を評価することであった。
[0122]フラボノール配糖体は、文献にて渋味があると認識されている(Scharbert S.,N.Holzmann and T.Hofmann.2004.Identification of the Astringent Taste Compounds in Black Tea Infusions by Combining Instrumental Analysis and Human Bioresponse.J.Agric.Food Chem.,52,3498〜3508及びScharbert S.and T.Hofmann.2005.Molecular Definition of Black Tea Taste by Means of Quantitative Studies,Taste Reconstitution,and Omission Experiments.J.Agric.Food Chem.,53,5377〜5384を参照)。
実験
卓上膜スクリーニング
[0123]高品質茶抽出物中に存在する苦味化合物及び渋味化合物は、UF膜を用いてMWCOに基づいて他の茶化合物から分画することができる。この仮説を検証するために、様々な種類のUF膜上で一連の卓上スクリーニング試験を実施して、分画に最善の膜を特定した。以下の表は、本卓上規模調査で用いたKoch Membrane Systemsの平面状膜(18”×18”)に関するものである。
[0124]平面状膜をサイズに合うように手で切り出してセルに装填し、締め付けてシステム加圧し、10バールで作動させた。完全な溶解度を達成するために連続攪拌しながら、Choladi(インド)から入手した市販の高品質緑茶粉末を逆浸透(RO)温水中に溶解して茶固形分量(Tc)約8%にし、次いで、室温(RT)のRO水を用いて溶液をTc2%まで希釈することによって、茶液を卓上試験用に調製した。
副パイロットのMF膜及びUF膜プロセス
[0125]卓上膜試験に基づいて、GEA Process Engineering Inc.製の大規模膜ユニットを副パイロットプラントとして用いて市販のCholadi高品質緑茶液を以下に記載するとおりに分画した。
[0126]UF処理の前に、0.1μmのMFを用いて、濁り及び懸濁した不溶性固形分を除去した。フラボノール配糖体などのB&A化合物を低減させるために、UF膜を用いて分子レベルでMF透過液を分画した。茶葉の抽出時に通常存在する抽出物を模擬的に再現するために、上質の緑茶粉末中で入手可能な最高レベルの抗酸化物質及びフレーバー特徴を備える、Choladi(インド)から入手した市販の高品質緑茶粉末をTc4%で還元した。
[0127]茶液をCPPで次のとおり処理した。
1.RO水を約70℃で用いて、密閉したLancoミキサー中で適切な溶解を確実にするために攪拌しながら緑茶粉末を還元する。サンプルを収集し、凍結乾燥することによって、還元した緑茶(MF原液)のサンプルを分析用に保管する。
2.MF(0.1μm)により、「高清澄度」の透過液と霞んだ/曇った非透過液とを評価及び分析のために得る。MFは、約50℃に保持した原液タンク及び大規模MF膜ユニットを用いて実施し、非透過液は、原液タンクに戻して再利用した。透過液:非透過液の比は、80:20とした。
3.MWCO10,000のUFにより、MF透過液を分子量に基づいて分画する。UFは、約50℃に保持した原液タンク及び大規模UF膜ユニットを用いて実施し、非透過液は、原液タンクに戻して再利用した。透過液:非透過液の比は、50:50とした。
4.MF及びUFの透過液及び非透過液を更なる試験及びコンセプト開発のために凍結乾燥(FD)した。
5.品質保証の公開後、試飲のために粉末を利用可能にする。
[0128]Lanco GmbHから入手したバッチミキサーを使用した。ミキサーは、材料の重量を測定するための重量計を取り付けた50ガロンのステンレス製混合容器、逆浸透水供給装置、及び速度制御装置を有する剪断ミキサーを取り付けた底部を備えたものであった。ミキサーは、温度制御装置を有するスチームジャケット付とし、上部密閉扉についてはヘッドスペースの酸素を減少させるための窒素封入装置付とした。
[0129]GEA Process Engineering Inc.製の多機能性膜ユニット(モデルR)を、有効濾過カットオフ0.1μmのGraverステンレス製膜(面積0.7m)を使用して精密濾過(MF)用に構成した。このレベルの濾過であれば、緑茶中の全ての「濁り」及び微細な不溶性物質を取り除き、高清澄度透過液が得られるものと想定された。ユニットを「バッチ」法を用いて稼働させた。非透過液を原液タンクに戻して再利用しながら、透過液を別に回収した。透過液として原液材料の約75〜80%が回収されるまで(80:20の比)、バッチ操作を継続した。経時的なファウリング傾向を評価するために、試験の間中、膜流束を周期的に記録した。茶固形分のあらゆる「通常」のクリーミングを防ぐために、全ての試験をおよそ40〜50℃で実施した。物質収支計算が行えるように、原液、透過液及び非透過液の重量を記録した。原液、透過液及び非透過液のサンプルを収集し、化学的変化及び官能変化の両方について分析した。UFによる更なる処理のために、MF透過液を保持した。
[0130]GEA Process Engineering Inc.製の多機能性膜ユニット(モデルR)を限外濾過(UF)処理用に再構成し、一対のMWCO10,000のKochスパイラル膜(#3838−K131−NYV、各々5.5m)を取り付け、再度「バッチ」法を用いて稼働させた。非透過液を原液タンクに戻して再利用しながら、UF透過液を別に回収し、透過液として原液材料の約50%が回収されるまで継続した。経時的なファウリング傾向を評価するために、試験の間中、膜流束を周期的に記録した(30分毎)。茶固形分のあらゆる通常の「クリーミング」を防ぐために、試験を約40〜50℃で実施した。物質収支計算が行えるように、原液、透過液及び非透過液の重量を記録した。UF透過液及びUF非透過液をサンプリングし、茶化合物(即ち、抗酸化物質、苦味、渋味)の候補分画、並びに他の外観及びフレーバー属性における変化を試験した。
[0131]図1は、透過液及び非透過液の流れを示した、限外濾過(UF)膜の構造及び動きの模式図である。浸透チューブが構造の中央に示されている。
低温分別(RTF)の卓上調査
[0132]凍結解凍又は長期冷却した際の重い「タール様」沈殿物の形成が茶抽出物のB&Aに影響を及ぼすかどうかを評価するために、調査を行った。茶抽出物を慎重に解凍した後、上澄み液と沈殿物に分離した。
[0133]卓上試験を10℃(−20℃、4℃及び8℃)未満の温度で実施し、上述の副パイロット実験室プラント試験にて生成された高清澄度のMF透過液及びUF透過液並びにUF非透過液にて「クリーミング」(沈降分離)を誘導した。目的は、「クリーミング」(沈降分離)による分画により、重要なB&A茶化合物を除去して、AOXがなお高く、より飲みやすい清涼感のある茶を製造できる可能性を見極めることであった。
[0134]MF透過液を複数の部分に分け、その各々を異なる温度、即ち凍結を上回る温度(4℃及び8℃)及び凍結を下回る温度(−20℃)に冷却した。試験を1ガロンジャグ中の画分で行い、少なくとも12時間、前述の温度に維持した。凍結ジャグを冷蔵庫内でゆっくり解凍し、次いで、3つ全ての部分を卓上で慎重にデカントした。各ジャグの上澄み液及び濃縮沈殿物の画分を個別に収集した。物質収支計算が行えるように、それぞれの上澄み液画分を計量し、固形分量(Tc)のためにサンプリングした。各ジャグ中の残りの沈殿物画分を既知量のRO温水中に再溶解させ、計量し、Tcのためにサンプリングした。再度、この重量及びTcを、分画したあらゆる化合物の物質収支計算を行うために用いた。各画分の外観観察を書き留めた。更なる外観評価及び官能評価のために、サンプルを通常の飲料強度(Tc 0.2%)に希釈した。
[0135]生成された全ての画分からサンプルを採取し、40mL褐色バイアル瓶中に入れた。サンプリングは、2つのバイアル瓶に分け、Tc測定用のバイアル瓶は冷蔵し、HPLC及び総ポリフェノール用のバイアル瓶は凍結した。後者のサンプリングは、酸化又は劣化のないようにサンプルを長期間、安全に保管するために行った。サンプルは、分析に用いる前に、慎重に解凍して、電子レンジにて、十分に振盪し、確認し、電子レンジ加熱の間に生じる熱を触って調べながら、短い連続照射で加熱した。Tc、HPLC及び総ポリフェノール分析用の実サンプルを得る前に粘着性のある沈殿物/油/タールを完全に再溶解するための冷蔵サンプルと凍結サンプルの両方の最終温度は、約70℃であった。
分析
[0136]カテキン及びカフェインの量を測定するために、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施した。主要なカテキン類(フラバン−3−オール類)であるエピガロカテキン−ガレート(EGCG)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキン−ガレート(ECG)及びエピカテキン(EC)を定量した。これらのエピマーであるガロカテキン(GC)、カテキン、ガロカテキン−ガレート(GCG)及びカテキン−ガレート(CG)についても二次茶成分として定量した。没食子酸(GA)及びカフェインも定量した。
[0137]フラボノール配糖体を380nmで検出し、プロファイルをピーク面積によって定量した。テアフラビンを460nmで検出した。カフェインを外部標準として実施し、個々のカテキン濃度を算出した。総ポリフェノールをフォリン・チオカルト(FC)法によって定量した。茶固形分量(Tc)を測定するために、マイクロ波を用いてサンプルを約70℃まで慎重に加熱して、MF茶液及びUF茶液で形成されたタール様「クリーム」沈殿物を溶解させ、次いで、Mojonnier法で分析した(サンプルをホットプレート上のディッシュ内にて185℃で30分間、続いて真空オーブンにて100℃で30分間、蒸発させる)。
結果
卓上膜スクリーニング
[0138]500〜120,000の異なるMWCO値を有する平面状UF膜を選択して、一般に普及している高カテキン含有量の市販のCholadi緑茶粉末で試験し、組成変化を調べた。透過液(上)及び非透過液(下)のカテキン、没食子酸及びカフェインに関するHPLCの結果を乾燥重量に基づくパーセントで図2A及び2Bに示す。全ての卓上調査の茶原液は、Tc約2%であった。
[0139]UF透過液中のカテキン及びカフェインについて、卓上試験及びCPP試験で用いたCholadi原液(それぞれサンプル49207.01及び51486.16)とMF透過液(サンプル51486.14)とを対照比較すると、組成上の差異はわずかであった(図2A及び2B)。
[0140]MWCO 500及び1,000の膜は非常に「目が詰まっている」ので、標準的な内在性茶化合物は膜を透過液へと通過しなかった。茶に関するこの情報を活用すると、MWCO 500及び1,000の膜を濃縮目的(RO適用に関して)に使用することができるということである。図2A及び2B中のTc及び°B(デンシトメトリ測定値)が示すとおり、固形分はこれらの膜をほとんど通過しなかった。温度の影響を受けやすい用途の濃縮を行う必要がある場合、特に高品質茶の場合、この観察結果は重要である。
[0141]全般的に、MWCO 5,000〜120,000の膜の全てに関して、総カテキンが原液材料中約32%からUF透過液中37〜44%まで増加した。MWCO 5,000、10,000、25,000及び50,000の膜に関して、総カテキン含有量は、それぞれ44、42、40、39及び40%に増加した。
[0142]特定のカテキン及びカフェインは、UF透過液中の濃度が選択的に増加した。MWCO 5,000及び10,000に関して、EGCはそれぞれ8%から16%及び14%に増加し、ECは2%から約5%に増加し、GCも1.5%から3%にほぼ倍増し、カフェインは約6%から約9%に増加した。ECG濃度は、ほぼ一定のままであった。
[0143]UF非透過液中のカテキン及びカフェインに関して、試験した全ての膜のカフェイン及びカテキン組成では、ごく軽微な変化しか観察されなかった。
[0144]UFの最も劇的な効果は、図3A及び3Bに示すように、フラボノール配糖体に対するものであった。MWCO 500及び1,000を用いたカテキン及びカフェインに関して、これらの膜は非常に目が詰まっており、むしろRO膜として機能したので、フラボノール配糖体はいずれも膜を通過しなかった。順に、MWCO 5,000≒10,000≒25,000の膜が全てのフラボノール配糖体を低下させるのに有効であった。MWCO 50,000でもある程度の低下が認められたが、MWCO 100,000及び120,000では低減はほとんど観察されなかった。
[0145]非透過液中のフラボノール配糖体の最大増加は、10,000及び25,000の膜で認められた。この結果は、これらの化合物が除去された透過液での所見と極めて合致する。これらの所見はまた、フラボノール配糖体をUFによって選択的に除去することができることを示している。
[0146]これらの所見に基づいて、MFの組み合わせを用いて(Choladi抽出物を浄化し、UFのファウリングの一因となり得る全ての濁り及び不溶性化合物を取り除き)、次いで、UFの原液としてMF透過液を用いて、大規模実験を副パイロットプラント(CPP)で行った。MFは、0.1μmのステンレス製焼結フィルタを用いて行った。MWCO 10,000のUFスパイラル膜を用いた。組成の変化及び差異について、卓上分析結果とCPP分析結果とを比較した。流束は、MWCO 22,000の膜でより大きくなることが予想された(図4及び5参照)。MWCO 10,000の膜は、流束が極めて小さかった。
副パイロットプラント(CPP)MF膜プロセス
[0147]市販のCholadi緑茶粉末を茶固形分(Tc)含有量4%で還元し、0.1μmの焼結ステンレス製フィルタを介する精密濾過(MF)の原液として用いた。この液体部分を「MF原液」と呼び、これが出発原料である。種々の画分のHPLCによるカテキン及びカフェインの組成変化を、固形分パーセント基準で、異なる液体画分の対照比較の結果として示す(図6及び7)。
[0148]MF原液と比較して、全体的なカテキン及びカフェイン組成は、MF非透過液で一様に低く、MF透過液でより高かった。分析方法について、全ての希釈物は、全固形分(可溶性+不溶性)含有量を基準にして、0.20%の固形分量で調製した。MF非透過液中の化合物の一様に低い値(図6及び7参照)は、全固形分量(可溶性物質+不溶性物質)を推定する乾燥重量基準(db)に基づく算出に起因する。不溶性物質がMF非透過液中に濃縮されることにより増加した(Tc=4.86%)ため、これを0.20%の固形分基準に再計算すると、HPLCが可溶性固形分のみを測定するので、この明らかな減少となった。同じ理由で、MF透過液は、不溶性化合物及び濁りがMF原液(Tc=3.90)に比較して少なくなり(Tc=3.59)、したがって、全固形分から固形分0.20%に計算すると、原液より若干高くなった(図6及び7参照)。MF処理により、大幅な官能変化が観察されたが、カテキン及びカフェインプロファイル並びにフラボノール配糖体については、分子レベルでの観察可能な分画は生じなかった。デンシトメトリは官能評価に関する迅速な結果を提供するが、分析希釈には全固形分測定の公式結果を用いた。2つの固形分測定法による結果をデータ表に記載する。
[0149]精密濾過(MF)処理後の外観及び官能結果:緑茶原液のMFにより、透過液と非透過液との間に極めて興味深い外観の違いが生じた(図8参照)。0.1μmのMFフィルタは、細かい濁り及び全ての不溶性化合物を取り除き、極めて高清澄度の透過液をもたらした。意外にも、2つの流れの色は非常に異なった。非透過液は、色が非常に「緑」(クロロフィル系の緑)であり、また原液材料の青味の特徴のほとんどを保持した。濃縮された透過液(Tc約4%)は、濃い「茶色」であり、飲料強度に希釈したときには独特の鮮やかな「黄色っぽい」魅力的な色に変化した(図8参照)。官能的観点から、MF透過液は、青味の特徴が極めて低いが、風味豊かで、かつ良好な茶バランスであった。MF非透過液は、曇りが強く、透過液から除去された全ての不溶性化合物を含んでいた。
[0150]官能試験及び外観試験を実施したところ、いくつかの特定の画分に関する関心がもたらされた。具体的には、官能特性及び外観的特徴について、MF非透過液及びMF透過液、MF透過液の低温分別から得た上澄み液、UF非透過液及びUF透過液、UF透過液の低温分別から得た上澄み液、UF非透過液の低温分別から得た上澄み液に関する更なる調査が示唆された。これらの官能試験及び外観試験に基づいて、MF透過液の低温分別から得た沈殿物、UF透過液の低温分別から得た沈殿物及びUF非透過液の低温分別から得た沈殿物については、これ以上追跡しなかった。
[0151]MF非透過液の官能特性は、強い青味(草/低木/灌木/葉)であり、B&A、苦味及び生っぽさの特徴が著しく大きかった。MF非透過液は、原液及び透過液と比較して、カテキン及びカフェインが大幅に少ないようにみえるが、そうではない。濁り及び他の不溶性化合物の濃度が全固形分量の一部を占めるため、可溶性物質と不溶性物質の両方を含む全固形分量の数に基づいて調製される希釈物に影響が出る。HPLCでは、可溶性化合物のみが測定されることから、明らかに小さい値となる。
[0152]MF原液、透過液及び非透過液のサンプル中のカテキン及びフラボノール配糖体のレベルをHPLCによって分析した。原液の結果と比較して、これらの結果では、両種の化合物が透過液では概して5〜15%高く、非透過液では10〜20%低かったことが示されている(図9、14及び15参照)。
副パイロットプラント(CPP)UF膜プロセス
[0153]MFでは、分子レベルでの分画が得られることは期待されなかったが、UFが、分子レベルでの分画をもたらし、それが固有のカテキン組成又は官能特性を有する付加価値製品となり得るかどうかという問題が残った。
[0154]膜のファウリングを遅らせる「清浄な」原液を備えるために、MF透過液をUFに用いる原液とした。MWCO 22,000及び10,000の膜を用いてUFを実施した(図12及び13)。対照比較を図10及び11に示す。Choladi原液(TGFT粉末を4%で還元したもの)、MF及びUFの透過液及び非透過液のカフェイン、カテキン及びフラボノール配糖体について、数週間の間隔を空けた2つのCPP試験の平均を標準偏差及び95%信頼区間(CI)を用いて算出した。ほとんどのカテキン及びカフェインは、変動係数(CV)が0.1〜5%であり、2試験間の良好な再現性が示されている。EGC及びEGCGは、変動がより大きく、原液で約20%、UF画分で約40%であった。
[0155]限外濾過(UF)物質収支:更に、透過液及び非透過液中のカフェイン、カテキン及びフラボノール配糖体のそれぞれの物質収支をMF膜プロセスにより特定した。結果では、透過液と非透過液の両方でほとんどの化合物がほぼ完全に回収されたことが示されている。この結果は、透過液と非透過液との80:20の意図した分割と一致する(図16及び17)。
[0156]限外濾過(UF)外観及び官能:UFでは、原液流として、UF膜のファウリングの遅延又は防止に役立つと思われる、「先に濾過した」MF透過液を用いた。UF透過液とUF非透過液の両方が飲料強度で類似の魅力的な黄色を有した(図18A及び18B)。両方とも風味豊かでバランスが良かったが、UF透過液の方が非透過液よりもB&Aが少ないと判断された。同じ固形分量の市販製品と比較して、UF透過液は、B&Aがかなり少なく、青味が少なく、ごくごく飲みやすく、清涼感に勝っていた。
[0157]UF膜に関する分析結果:全体的に、UF透過液とUF非透過液を比較すると、個々のカテキン化合物は、原液値に対して約10〜20%しか変わらなかった(図19)。透過液中には、早く溶出する化合物が若干多いことが認められる一方、後から溶出するカテキンは若干少なかった。UF透過液とUF非透過液を比較すると、フラボノール配糖体は、非透過液の方が若干高く、透過液の方が若干低かった(図20)。これらの結果から、フラボノール配糖体が著しいB&Aフレーバー属性を有していると仮定すると、観察された官能上の差異が部分的に説明され得る。
[0158]UF物質収支:個々のカテキン及び配糖体化合物の物質収支を特定したところ、カテキンのそれぞれは約80〜90%に相当し(図21)、配糖体化合物のそれぞれはわずか80〜85%であった(図22).特定できない誤差、おそらくはサンプルのうちの1つにおけるTc%の誤差が原因であると思われるが、確認は取れなかった。回収計算に関しては、茶固形分分析に起因し得、実測値からの偏差の小ささが誤差を大きく強調することになった。タール様「クリーム」又は沈殿物を再溶解するためにサンプルを高温(約70℃)に加熱しなければならなかったが、この高温が水分損失を招き、Tcの結果に影響した可能性がある(図21及び22)。
[0159]副パイロットプラント(CPP)スパイラル膜と卓上平面状膜の比較:重要な比較は、平面状膜を用いた卓上研究から得た透過液とスパイラル膜を用いたCPPから得た透過液との間の比較である。図23では、MWCO 25,000から10,000の膜になるにつれて、フラボノール配糖体(苦味に関与するフレーバー付与化合物と考えられている)の減少が見られる。図24は、同じ比較を示すが、スパイラル膜を用いたCPPでの比較である。RTFでは、形成された沈殿物の量から判断すると、UF10,000の非透過液の方が透過液よりもフラボノール配糖体が極めて多かったことが示されたが、図23及び24では、同レベルの分画がCPPで達成されなかったことが明確に示されている。
[0160]CPPのMF透過液を−20℃で凍結した後に沈殿物が形成されたとき、すでに予期しない発見があった。沈殿物を冷蔵庫でゆっくりと解凍して分離し、次いで上澄み液をサイホンで吸い上げた。上澄み液及び沈殿物を飲料強度(0.2%の茶固形分量)に還元すると、上澄み液は、市販のCholadi原液と比較して、B&Aがより少ないことが専門官能パネルによって認められ、風味豊かで、飲みやすく、清涼感のあるものであった。反対に、沈殿物は、強い持続性(長引く後味)を有する強くかつ不快なB&Aであった。
[0161]CPP反復試験を実施してMF透過液を得、冷凍温度(−20℃)及び冷蔵温度(4℃及び8℃)での沈降分離(分画/クリーミング)を調査比較した。清澄化し、MF処理した緑茶抽出物を多量に凍結するという商業的工程を実際に適用するには懸念があった。冷蔵温度の方がより実用的であるが、これらの条件が凍結と比較してどの程度効果的であるかについて、第1調査が必要であった。具体的には、凍結は凍結濃縮による沈殿物形成の重要な一因となり、この分画が達成された可能性があるのに対し、冷蔵は同じ効果及び利益をもたらさない可能性がある。フラボノール配糖体などのB&A化合物を除去するために、MF透過液を更にMWCO 22,000及び10,000の膜を用いる限外濾過に付した。またUF透過液及びUF非透過液の画分を、低温分別について試験した。MF透過液サンプルを12〜24時間、低温(8℃、4℃及び−20℃)に保持し、温度で誘発された沈降分離により、B&Aの低い上澄み液が生じ得るかどうか評価した。
[0162]MWCO 10,000のUF透過液及びUF非透過液のRTF:MF透過液及びMF非透過液の画分をCPPで製造直後に凍結乾燥させたので、UF透過液及びUF非透過液は、翌日の凍結乾燥を待つために、一晩4℃で保存しなければならなかった。意図せずに、この約12時間の期間中にRTFが生じ、翌朝、両画分に沈降分離が見られた。これにより、UF非透過液がUF透過液よりもかなり重い沈殿物を外観上形成したことが明瞭となった。非透過液へと後に濃縮され、RTFによって透過液よりも重い沈殿物を生成する化合物を保持するのに、MWCO 10,000の膜が有効であったことが示唆される。官能上、RTF前の透過液は、非透過液よりもB&Aが少なかった。RTF後、両液のB&Aはより類似し、両方の上澄み液は市販緑茶よりもB&Aがかなり少なかった。
[0163]上澄み液組成に対するRTFの効果:上澄み液において、以下の傾向が確認された。(1)MF原液からMF透過液、MF上澄み液、UF上澄み液へと進む毎に、EGC、GC及びECが漸増式に約5.5〜8.5%増加し(図25)、(2)EGCG、ECG及びカフェインがそれぞれ12%、17%及び29%減少した。これらの純減は、沈降分離/クリーミングを介した損失に起因し、これらの化合物は、濃度が高く、沈殿組成物の55〜65%を占めた。これらの所見は、沈殿物の分析により確認される(図26)。
[0164]EGC、GC及びECの含有量における明らかな小さい純増は、新しい化合物の形成又は分画に起因するものではない。むしろ、上澄み液と原液抽出物とを比較すると、濁り及び不溶性化合物などの固形分の激減又は除去の結果としての全固形分量の変化によるものである。MF透過液と比較すると、観察された増加は、クリーミング/沈殿物形成に起因する他の可溶性固形分の除去によるものである。
[0165]MF原液とMF透過液との間の全固形分(8.0%)含有量の低下は、不溶性物質の損失を示している。RTFに起因する更なるTc(7.2%)の低下は、B&Aに関係する沈殿物中の固形分の損失を表すものである。
[0166]総カテキン含有量(HPLCによる)及び総フラボノイド含有量(FCによる)は、複数の個々の化合物は変化したが、いかなる有意な減少も示さなかった。
[0167]沈殿物の特徴:Choladi(インド)で製造された市販のCWS緑茶抽出物を10℃で2つの清澄化(遠心分離)工程にかける。したがって、更なる「クリーミング/沈降分離」を「強制的に行う」には、10℃未満に温度を下げる必要があった。タール様沈殿物は、MF処理後に温度を10℃未満に下げたときに初めて形成された。これと同種の沈殿物は、霞みのある、通常の溶解した市販のCholadi緑茶粉末では形成されない。不溶性化合物及び「核生成部位」の完全な除去が、この特定のタール様クリームが形成されるのに明らかに必要である。
[0168]この沈殿物の別の特徴は、溶解が困難であることであり、約85℃のRO水をミルクジャグに加えて溶解し、取り出した。冷却直後、沈殿を継続する極めて強い傾向があった。
[0169]沈殿組成物のおよそ61〜71%が明らかになった。図26から、カフェイン含有量は約17〜21%、EGCG含有量は約30〜34%、ECG含有量は約8〜9%であった(図27及び28も参照)。沈殿物はEGC、GC及びECが低く、これらは沈殿物形成に関与しなかった(図26)。更に、MF透過液、UF透過液及びUF非透過液を6℃に維持し、3種のサンプル間でカテキン及びフラボノール配糖体のプロファイルを比較した(図26)。沈殿物中のカテキンのいくつか(EGCG、GCG及びECG)及びカフェインは、原液よりも2〜3倍多いことが認められる。EGC及びECなどのカテキンは、約2〜3倍少ない(図27、28及び30を参照)。図29及び31において、沈殿物中のフラボノール配糖体のいくつかは、原液よりも2〜3倍多いことが認められる。これらの化合物は、B&Aフレーバー属性に重要な役割を果たしている可能性がある。逆に、いくつかは沈殿物中に少なく、B&Aに影響する可能性は低い。
[0170]沈殿物の官能特性:官能上、全事例の沈殿物は、B&Aが強く、持続的であった。本試験において、種々の画分の官能評価を同じ固形分量(Tc 0.20%)で実施した。また沈殿物をTc 0.10%についても試験したところ、B&A及び持続性(長引く)は同様のコメントとなった。
[0171]RTFの沈殿物形成の物質収支:温度を下げることによってMF透過液から分画した全固形分を定量し、上澄み液と沈殿物との間の物質収支を算出した。温度を下げると(8℃から4℃、−20℃まで)、強制的に沈殿させた固形分の全体的な百分率がそれぞれ5%、7%及び13%増加した(図32)。2回目の試験を3つの異なる流れ(MF透過液、UF透過液及びUF非透過液)に対して6℃にて実施した。最高レベルの沈降分離は、図33に示すようにUF非透過液(10%)で認められた。分子量の大きい化合物がMWCO10,000の膜フィルタによって保持され、UF非透過液中に濃縮されることで、温度が下がった際の沈殿の傾向が増大する。この結果はまた、MWCO 10,000のUFがB&A及び持続性に関係するこれらの化合物を分画するのに有効であるという所見を裏付けるものである。MF透過液のRTFが選択できない場合、MWCO 10,000のUFでB&Aに関係するフラボノール配糖体を除去することによって類似の目標が達成され得る。
要約
平面状膜を用いた試験的卓上UF調査
[0172]UF透過液−カテキン及びカフェイン:MWCO 500及び1,000の膜は非常に「目が詰まっている」ので、標準的な内在性茶化合物は、全ての化合物が皆無であることからも分かるように、膜を透過液へと通過しなかった。MWCO 500及び1,000の膜を濃縮目的(RO適用に関して)に使用することができる。これは、温度の影響を受けやすい濃縮用途、特に、高品質茶の場合、重要であり得る。全般的に、MWCO 5,000〜120,000の膜の全てに関して、総カテキンが原液材料中約32%からUF透過液中44%まで増加した。MWCO 5,000、10,000、25,000及び50,000の膜に関して、総カテキン含有量は、それぞれ44、42、40、39及び40%に増加した。特定のカテキン及びカフェインは、UF透過液中の濃度が選択的に増加した。MWCO 5,000及び10,000の膜について、EGCは8%から約16%に増加し、ECは2%から約5%に増加し、GCも1.5%から3%にほぼ倍増し、カフェインは約6%から約9%に増加した。
[0173]UF非透過液−カテキン及びカフェイン:UF非透過液に関して、試験した全ての膜のカフェイン及びカテキン組成では、ごく軽微な変化しか観察されなかった。
[0174]UF透過液−フラボノール配糖体:UFの最も劇的な効果は、フラボノール配糖体に対してであった。順に、MWCO 5,000≒10,000≒25,000の膜が全てのフラボノール配糖体を低下するのに有効であった。50,000でもある程度の低下が認められたが、MWCO 100,000及び120,000ではほとんど何も観察されなかった。
[0175]UF非透過液−フラボノール配糖体:非透過液中のフラボノール配糖体の最大増加は、10,000及び25,000の膜を用いたものであった。この結果は、これらの化合物が膜を通過せず、したがって、非透過液でより濃縮しているという、透過液での所見と合致する。これらの所見に基づいて、MWCO 22,000及び10,000のスパイラル膜をCPP研究に選択した。試験を22,000の膜から始めると、より大きい流束による利益が得られるはずである。
副パイロットプラント(CPP)精密濾過(MF)
[0176]還元した市販のCholadi緑茶抽出物(Tc 4%)にMF(0.1μm)を適用し、不溶性化合物を除去して「高度に洗練された」物質をもたらす効果を調査した。MF処理は、外観及び官能の著しい変化をもたらした。組成上では、主に固形分量の違いから、カテキン及びフラボノール配糖体の軽微な変化が観察され、分子レベルでの分画は生じなかった。MF透過液は清澄度が高く、飲料強度(Tc 0.2%)に希釈したときには魅力的な明るい黄色の特性を有した。標準的なCholadi緑茶製品に認められる典型的な「青っぽい」(草/葉/低木/灌木)風味及びアロマを有せず、風味豊かでバランスの取れた茶特性を有した。評価員は、この画分を、葉/青味がかなり少なく、全体的なフレーバーが弱く、依然として渋味があるが、良好なバランスであると記述した。一部の評価員は、全体的に極めて爽快な味及び優れた清澄度の点からこの画分を好んだ。MF非透過液は、緑のクロロフィル様化合物を保持し、「青っぽい」味(フレーバー)及びアロマ特性が強かった。この画分はまた、全ての不溶性化合物及び典型的なCholadi緑茶の濁りがこの画分に濃縮されたので、濁りがあった。評価員は、この画分を、青味/葉様がかなり多く、「ジューシー」な特性を有し、全体的なフレーバーが強いと記述した。
副パイロットプラント(CPP)限外濾過(UF)
[0177]全てのUFの原液には、MF透過液を用いた。CPPでのMWCO 22,000のUF膜は、カテキン及びフラボノール配糖体の分画をもたらさなかったが、10,000の膜に比較して流束が大きかった。MWCO 10,000の膜は、フラボノール配糖体の有意な分画をもたらし、4℃でのRTF後には、透過液(4.6%)中の沈殿物が非透過液(9.7%)と比較してかなり少なかった。MWCO 10,000の膜を用いたUF後のフラボノール配糖体の分析結果は、CPPでは、MWCO 5,000、10,000及び25,000の平面状膜を用いた卓上研究で観察されたものと同等のカテキン又はフラボノール配糖体分画をもたらさなかった。B&A及び持続性に関係する沈殿物は、UF非透過液に濃縮された。大規模(CPP)でより有意な分画を達成するには、MWCO 5,000などの10,000を更に下回る膜が必要であり得る。
[0178]冷凍乾燥したMWCO 10,000のUF透過液は、おそらくより大きい分子の除去により、ガラス転移温度が低下した可能性があり、RTで不安定であり、「自壊」した。−20℃で安定である。他のMF画分はいずれもこの物理的変化を受けず、UF非透過液もRTで安定であった。UF透過液は、明るい色であった。
[0179]卓上では、MWCO 5,000及び10,000の平面状膜は、分子レベルでカテキンの良好な分画をもたらした。MWCO 10,000のスパイラル膜は、卓上調査の場合と同じカテキン分画をもたらさなかった。
[0180]全ての最終凍結乾燥画分を微生物学的試験に付しサルモネラ菌、APC、エンテロバクター(EB)、酵母及びカビを除去した。
低温分別(RTF)上澄み液の特徴
[0181]MF透過液、UF透過液及びUF非透過液の温度を8℃、4℃及び−20℃に下げると、これらの液体の各々からタール様沈殿物がそれぞれ5、7及び13%形成された。RTF材料は、上澄み液と沈殿物の画分に容易に分離することができた。MF及びUF透過液の上澄み液は、標準的なCholadi製品よりも緑色と青味とを低減した優れた清澄度を有し、B&Aが有意に低減し、良好な茶フレーバーを有した。「ごくごく飲める、風味豊か、飲みやすい及び清涼感のある」などの官能的記述が用いられた。本調査から、小さな画分の除去が官能特性に大きな影響を及ぼすことが明白である。この分画は、化合物の全除去を伴うものではないので、知覚される負の特徴におけるこの低減は、これらの化合物が官能閾値未満に低下したためである。RTFは、冷水可溶性(CWS)茶配合物にて望ましくない化合物を除去する。これらの化合物を取り除くと、苦味はないが抗酸化物質が多く、かつ冷水温度にてより可溶であるCWS茶粉末の製造が可能となり得る。
RTF沈殿物の特徴:
[0182]通常の市販のCholadi TGFT液は、これと同種のタール様沈殿物を形成しない。逆に、4℃のTc 4%の沈殿物は、「懸濁の沈降」がより多く、これは振盪により容易に壊れて再懸濁する。MF透過液は、核生成部位を含み得ず(高度に「洗練」され、全ての不溶性化合物が除去された状態)、したがって、濁り及び不溶性化合物並びに多数の核生成部位を含む標準的な製品は、異なる挙動を示し、同種の複合形成を受けない。
[0183]このタール様茶沈殿物の挙動及び外観は、より低温(35〜55℃)で再溶解する通常の茶「クリーム」とは非常に異なった。このタール様茶沈殿物は、RO温水での再溶解が困難であり、70℃を超える水が必要であった。RTF沈殿物(全固形分の約5〜10%のみ)は、通常(0.2%)及び通常未満の(0.1%)飲料強度で試飲したとき、極端に苦く、強烈で、持続性のある苦味があり、望ましくない長引くフレーバー特徴があった。
[0184]凍結(−20℃)は最大限の沈降分離をもたらしたが、凍結を上回る(4〜6℃)条件もまた、良好な抗酸化物質レベル及び良好な茶フレーバーを維持しつつ、B&Aの有意な低減をもたらした。商業的に適用するには、凍結と比較して、冷蔵がより実用的なプロセスであると考えられる。還元したタール様沈殿物(Tc 0.1及び0.2%)は、霞みがあり、より暗い茶色である。沈殿組成物のおよそ70%は、EGCG(30〜34%)、ECG(7〜8%)及びカフェイン(13〜21%)を含有する。これらの化合物は、透過液中よりも沈殿物中で2〜3倍多かった。
[0185]特定のフラボノール配糖体もまた沈殿物中で濃度が増加し(2〜3倍)、この画分を飲料強度(Tc 0.1及び0.2%)に還元し、試飲したときの強烈なB&A及び持続性ノートの原因であると推定される。その試飲から、これらの化合物が重要な負のフレーバー付与化合物であり、より清涼感のある最終製品をもたらすのに除去するのが有益であることが明らかとなった。RTF中に形成された種々の画分に由来する沈殿物又は同じ液であるが異なる温度(−20℃、4℃及び6℃)に由来する沈殿物は、組成が全て類似していた。再沈降分離は、温かい溶液から温度が低下したときに速やかに生じる。この画分は、極めて大きい「クリーミング」の傾向を有する。
略語
AOX=抗酸化物質
B&A=苦味及び渋味
CI=信頼区間
CPP=副パイロットプラント又は中規模実験室
CV=変動係数
CWS=冷水可溶性
DAD=ダイオードアレイ検出器
db=乾燥重量基準
EB=エンテロバクター
FC=フォリン・チオカルト(総ポリフェノール比色分析法)
FD=凍結乾燥
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
HWS=温水可溶性
MF=精密濾過
MS=質量分析法又は質量分析計
MW=分子量
MWCO=分画分子量
PPM=百万分率
RO=逆浸透
RRF=相対感度係数
RT=室温
RTF=低温分別
SD=噴霧乾燥
Tc=茶固形分量
Tg=ガラス転移温度
UF=限外濾過
[0186]本明細書に記載される現在好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が当業者には明白のものであることを認識されたい。このような変更及び修正は、本発明の主題の主旨及び範囲から逸脱させずに、及び意図される利点を損なわずになすことができる。そのため、そのような変更及び修正は添付の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (15)

  1. 緑茶の苦味及び渋味を低減する、及び/又は、緑茶の清涼感の属性を向上させる方法であって、
    緑茶抽出物に対して精密濾過を行って精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成する工程と、
    前記精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成する工程と、
    前記限外濾過透過液を用いて緑茶製品を製造する工程とを含み、
    前記限外濾過が、10,000〜25,000Daの分画分子量を有する膜で実施され、
    前記緑茶抽出物は、茶抽出液又はその濃縮物を合成吸着剤に吸着させた後、合成吸着剤に有機溶媒水溶液を接触させて合成吸着剤から非重合体カテキン類を脱離させて得られる茶抽出物であって、(A)非重合体カテキン類と、(B)カフェインとの含有質量比[(B)/(A)]が0.05以下である茶抽出物を除く、方法。
  2. 前記緑茶製品が、前記限外濾過透過液を粉末へと噴霧乾燥又は凍結乾燥することによって製造される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記緑茶製品が、前記限外濾過透過液を希釈することによって製造されたレディ・トゥ・ドリンク飲料である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記緑茶製品が、前記限外濾過透過液を栄養組成物に加えることによって製造される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 緑茶の苦味及び渋味を低減する、及び/又は、緑茶の清涼感の属性を向上させる方法であって、
    緑茶抽出物に対して精密濾過を行って精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成する工程と、
    前記精密濾過透過液に対して低温分別を行って上澄み液及び沈殿物を形成する工程とを含み、
    前記低温分別が、10℃以下の温度で少なくとも12時間沈降分離することにより実施される、方法。
  6. 緑茶の苦味及び渋味を低減するため並びに/又は清涼感の属性を向上させるための方法であって、
    緑茶抽出物に対して精密濾過を行って精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成する工程と、
    前記精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成する工程と、
    前記限外濾過透過液に対して低温分別を行って上澄み液及び沈殿物を形成する工程とを含み、
    前記低温分別が、10℃以下の温度で少なくとも12時間沈降分離することにより実施される、方法。
  7. 緑茶の苦味及び渋味を低減するため並びに/又は清涼感の属性を向上させるための方法であって、
    緑茶抽出物に対して精密濾過を行って精密濾過非透過液及び精密濾過透過液を形成する工程と、
    前記精密濾過透過液に対して限外濾過を行って限外濾過非透過液及び限外濾過透過液を形成する工程と、
    前記限外濾過透過液に対して低温分別を行って上澄み液及び沈殿物を形成する工程とを含み、
    前記限外濾過が、10,000〜25,000Daの分画分子量を有する膜で実施され、
    前記緑茶抽出物は、茶抽出液又はその濃縮物を合成吸着剤に吸着させた後、合成吸着剤に有機溶媒水溶液を接触させて合成吸着剤から非重合体カテキン類を脱離させて得られる茶抽出物であって、(A)非重合体カテキン類と、(B)カフェインとの含有質量比[(B)/(A)]が0.05以下である茶抽出物を除く、方法。
  8. 前記低温分別から得た前記上澄み液を用いて緑茶製品を製造する工程を更に含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記上澄み液を粉末へと噴霧乾燥又は凍結乾燥する工程を更に含む、請求項〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記上澄み液を希釈してレディ・トゥ・ドリンク飲料を製造する工程を更に含む、請求項〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記緑茶製品が、前記上澄み液を栄養組成物に加えることによって製造される、請求項〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記緑茶製品が濃縮物である、請求項〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記低温分別から得た前記沈殿物を用いて食品製品を製造する工程を更に含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記緑茶抽出物が、精密濾過前で、1〜30%の固形分量を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記緑茶抽出物が、前記精密濾過前で、約4%の固形分量を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
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