JP5427499B2 - 精製茶抽出物の製造方法 - Google Patents
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「後味」とは、JIS Z 8144:2004に記載の「口内に残る感覚」をいう。
「(A)非重合体カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート及びガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類と、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類を併せての総称であり、非重合体カテキン類の濃度は上記8種の合計量に基づいて定義される。
「非重合体カテキン類の純度(以下、カテキン純度ともいう)」とは、固形分中の非重合体カテキン類の純度であって、後掲の実施例に記載の数式により得られるものをいう。
「(C)非重合体カテキン類のガレート体」とは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートを併せての総称である。また、「(A)非重合体カテキン類中の(C)非重合体カテキン類のガレート体の割合(以下、ガレート体率ともいう)」とは、固形分中の非重合体カテキン類8種の総和質量に対する上記ガレート体4種の質量比率である。ここで、「固形分」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分をいう。
本発明の精製茶抽出物の製造方法は、茶抽出液又はその濃縮物を合成吸着剤に吸着させた後、合成吸着剤に有機溶媒水溶液を接触させて合成吸着剤から非重合体カテキン類を脱離させて得られる茶抽出物であって、(A)非重合体カテキン類と(B)カフェインとの含有質量比を一定の割合に制御した茶抽出物を、限外濾過膜に通過させる工程を含むことを特徴するものである。
茶抽出物中の(A)非重合体カテキン類と(B)カフェインとの含有質量比[(B)/(A)]は0.05以下であるが、後味の苦味及びエグ味の抑制の観点から、0.03以下、更に0.01以下、特に0.008以下であることが好ましい。なお、本発明で使用する茶抽出物は、実質的にカフェインを含有しなくてもよく、質量比[(B)/(A)]が0であってもよい。ここで、本明細書において「実質的に含有しない」とは、後掲の実施例の「カフェインの測定」においてカフェイン量が検出限界以下であることをいう。
更に、茶抽出物に含まれる(A)非重合体カテキン類中の(C)非重合体カテキン類のガレート体の割合は特に限定されないが、後味の苦味抑制の点から、茶抽出物の固形分質量を基準として10〜60質量%、更に15〜50質量%、特に20〜40質量%であることが好ましい。
市販の合成吸着剤としては、例えば、アンバーライトXAD4、XAD16HP、XAD1180、XAD2000(供給元:米国ローム&ハース社)、ダイヤイオンHP20、HP21(三菱化学社製)、セパビーズSP−850、SP−825、SP−700、SP−70(三菱化学社製)、VPOC1062(Bayer社製)等のスチレン系;セパビーズSP205、SP206、SP207(三菱化学社製)等の芳香環に臭素原子を導入して吸着能を高めた置換スチレン系;ダイヤイオンHP1MG、HP2MG(三菱化学社製)等のメタクリル系;アンバーライトXAD761(ロームアンドハース社製)等のフェノール系;アンバーライトXAD7HP(ロームアンドハース社製)等のアクリル系;TOYOPEARL、HW-40C(東ソー社製)等のポリビニル系;SEPHADEX、LH−20(ファルマシア社製)等のデキストラン系が例示される。
中でも、合成吸着剤としては、その母体が、スチレン系、メタクリル系、アクリル系、ポリビニル系であるものが好ましく、特にスチレン系であるものが非重合体カテキン類と夾雑物との分離性の点から好ましい。
非重合体カテキン類を合成吸着剤に吸着させた後、合成吸着剤を水で洗浄することが好ましい。水の通液条件は、好ましくは、SV=0.5〜10[h-1]であり、かつBV=1〜10[v/v]である。これにより、合成吸着剤に付着した夾雑物等を除去することができる。なお、水としては、例えば、水道水、精製水、イオン交換水が例示される。
有機溶媒水溶液の通液条件は、好ましくは、SV=0.5〜10[h-1]であり、かつBV=0.5〜20[v/v]である。これにより、非重合体カテキン類を高収率で回収するとともに、(C)ガレート体率を低減させた茶抽出物を得ることができる。
得られた茶抽出物の(A)非重合体カテキン類及び(B)カフェインの各濃度を測定し、質量比[(B)/(A)]が0.05以下であるものを選択すればよいが、例えば、活性炭処理により、当該比率を調整することもできる。
活性炭としては、例えば、ZN−50、Y−10S、GS-1、GS-B(味の素ファインテクノ製)、クラレコールGLC、クラレコールPK−D、クラレコールPW−D、クラレコールGW、クラレコールGA、クラレコールGA-D、クラレコールRP−15(クラレケミカル社製)、白鷺AW50、白鷺A、白鷺P、白鷺KL、白鷺M、白鷺C、カルボラフィン、WH2C(日本エンバイロケミカルズ製)、GM130A、CW130A、CW130AR、CW350AR、GL130A、SG、SGA、SGP(フタムラ化学製)、ヤシコール、MAS印、梅蜂印、梅蜂F印(太平化学産業製)、CPG、CAL、S80A(三菱化学カルゴン製)等の市販品を用いることができる。
活性炭の使用量は、精製効率や非重合体カテキン類の回収率向上の点から、脱離液中の非重合体カテキン類の質量に対して、10〜70質量%、特に30〜60質量%であることが好ましい。
また、膜通過前に、茶抽出物を凍結/解凍してから使用してもよい。
本発明においては、このようにして得られた茶抽出物を限外濾過膜(UF膜)に通過させるが、必要により限外濾過を複数回行ってもよい。また、茶抽出物を凍結し解凍してからUF膜に通過させると、エグ味物質を効率的に除去することが可能である。
限外濾過する際の茶抽出物中の非重合体カテキン類濃度は、非重合体カテキン類の回収率及び処理効率の観点から、0.5〜15質量%、更に1〜10質量%、特に2〜5質量%であることが好ましい。
また、濾過方式がクロスフロー濾過である場合、圧力は、使用する膜モジュールの耐圧範囲であれば特に限定されるものではないが、例えば、30〜400kPa、更に50〜400kPa、特に50〜350kPaであることが好ましい。一方、濾過方式が遠心濾過である場合、分離板型、円筒型、デカンター型等の遠心分離機の種類により条件を適宜設定することができるが、例えば、分離板型の場合、3000〜10000rpm/min、更に3500〜8000rpm/min、特に4000〜6000rpm/minで、1〜120分、更に20〜100分、特に40〜80分であることが好ましい。
更に、本発明においては、限外濾過前又は限外濾過後に、必要により限外濾過膜以外の膜で処理してもよい。限外濾過膜以外の膜としては、例えば、膜の篩い分け効果による濾過だけでなく、ゼータ電位による吸着作用を利用した膜(以下、「ゼータ膜」という)が例示される。ゼータ膜の膜材質としては、例えば、セルロース、パーライト、珪藻土、レジン、グラスファイバー、水分吸収ポリマーが例示される。膜材質がセルロース、パーライト、珪藻土及びレジンであるゼータ膜として、例えば、CUNOゼータプラスフィルターカートリッジ(食品用、3M社製)等の市販品を使用することができる。なお、ゼータ膜を用いた濾過条件は、限外濾過と同様の条件を採用することができる。
(1)(A)非重合体カテキン類中の(C)非重合体カテキン類のガレート体の割合は、精製茶抽出物の固形分質量を基準として通常10〜50質量%であるが、後味の苦味抑制の点から、下限は15質量%、20質量%であることが好ましく、他方上限は40質量%、更に35質量%、特に30質量%であることが好ましい。
(2)(B)カフェインと(A)非重合体カテキン類の含有質量比[(B)/(A)]は、後味の苦味及びエグ味の抑制、並びに経済的観点から、下限が0、更に0.001、特に0.002であることが好ましく、他方上限が0.02、更に0.01、特に0.005であることが好ましい。
(3)(A)非重合体カテキン類濃度を0.175g/100mLになるように調整したときの水溶液の色相(b*値)は、外観向上の観点から、5以下、更に3.5以下、特に3以下であることが好ましい。なお、色相(b*値)の下限は、経済的観点から、0.01であることが好ましい。ここで、「色相(b*値)」とは、後掲の実施例に記載の方法により測定されるものをいう。
また、食品としては、例えば、菓子(例えば、パン、ケーキ、クッキー、ビスケット等の焼菓子、チューインガム、チョコレート、キャンデー)、デザート(例えば、ゼリー、ヨーグルト、アイスクリーム)、レトルト食品、調味料(例えば、ソース、スープ、ドレッシング、マヨネーズ、クリーム)が例示される。なお、飲食品の形態は特に限定されず、摂取しやすい形態であれば、固形、粉末、液体、ゲル状、スラリー状等のいずれであってもよい。
また、容器詰飲料は、例えば、金属缶のような容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた殺菌条件で製造できる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器などで高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用できる。また無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよい。
試料溶液をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラディエント法により分析した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。なお、グラディエントの条件は、以下のとおりである。
0.0 97 3
5.0 97 3
37.0 80 20
43.0 80 20
43.5 0 100
48.5 0 100
49.0 97 3
60.0 97 3
試料2gを105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して得られた固形分の質量を測定し、上記試料2g中の非重合体カテキン類の質量とから下式(A)より求めた。
各実施例及び比較例で得られた精製物を、非重合体カテキン類濃度が0.175g/100mLとなるようにイオン交換水で希釈し、分光光度計(形式Color Meter ZE-2000、日本電色工業(株)製)を使用して、分光感度:XYZ方式で行った。サンプルを光路長10mmの石英セルに入れてL*a*b*表色系のb*値を測定した。
各実施例で得られた精製緑茶抽出物及び比較例で得られた緑茶抽出物を、非重合体カテキン類濃度が0.175g/100mLとなるようにイオン交換水で希釈して飲料を調製した。次いで、それをスプーンで一定量すくい、口の中に含んだときの後味について、パネラー4名により飲用試験を行い、下記の基準飲料(スコア3)に対する相対的な評価として以下の6段階で評価した。その後、協議により最終スコアを決定した。
スコア6・・・後味が非常にスッキリしていて良好である。
スコア5・・・後味がよりスッキリしていて良好である。
スコア4・・・後味がスッキリしていて良好である。
スコア3・・・後味がスッキリしなくなり、好ましくない。
スコア2・・・後味に苦味やエグ味がやや感じられ、不良である。
スコア1・・・後味に苦味やエグ味が非常に感じられ、不良である。
熱水を用いて緑茶葉(大葉種)を浴比20:1で抽出した後、水不溶分を100メッシュ金網で濾過して「緑茶抽出液a」を得た。次に、タンナーゼ(キッコーマン社製、タンナーゼKTFH、500U/g)を「緑茶抽出液a」に対して430ppmとなる濃度で添加した。次に、25℃60分間反応させた後、加熱して酵素を失活させて「緑茶抽出基剤A」を得た。「緑茶抽出物基剤A」は、(A)非重合体カテキン類濃度と(B)カフェイン濃度の質量比(B)/(A)が0.16、(C)非重合体カテキン類中のガレート体率が35.0質量%であった。
「緑茶抽出基剤A」2400gを、円筒状のカラムに充填した合成吸着剤(SP−70、三菱化学(株)製)600mL(非重合体カテキン類の質量に対して40g/L)にSV=1(h-1)の条件で吸着させた。次に、純水900gをSV=1(h-1)の条件で通液して合成吸着剤を洗浄した。次に、非重合体カテキン類を脱離させるために、50質量%エタノール水溶液750gをSV=1(h-1)の条件で通液して「脱離液」を得た。次に、脱離液中の非重合体カテキン類に対して55質量%の量の粒状活性炭(太閤SGP、フタムラ化学(株)製)をカラムに充填した。次に、そのカラムに脱離液を通液して処理液を回収し、エタノールを留去して「精製緑茶抽出物1」を得た。
「精製緑茶抽出物1」は、カテキン純度が80.2%、(A)非重合体カテキン類濃度が4.2質量%、(B)カフェイン濃度が0.0質量%、質量比(B)/(A)が0、(C)非重合体カテキン類中のガレート体率が29.6質量%であった。
そして、「精製緑茶抽出物1」を非重合体カテキン類濃度が0.175g/100mLになるようにイオン交換水で希釈して基準飲料を調製した。
緑茶抽出物Aの製造
上記基準飲料の製造で得られた「緑茶抽出基剤A」2400gを用いて、上記基準飲料と同様の操作により「脱離液A」を得た。次に、「脱離液A」中の非重合体カテキン類に対して30質量%の量の粒状活性炭(太閤SGP、フタムラ化学(株)製)をカラムに充填した。次に、そのカラムに「脱離液A」をゆっくりと通液して処理液を回収し、エタノールを留去して「緑茶抽出物A」を得た。
「緑茶抽出物A」は、カテキン純度が76.8%、(A)非重合体カテキン類濃度が5.72質量%、(B)カフェイン濃度が0.017質量%、質量比(B)/(A)が0.003、(C)非重合体カテキン類中のガレート体率が27.2質量%であった。
緑茶抽出物Bの製造
緑茶葉(ケニア産、大葉種)を用いて、上記基準飲料(緑茶抽出基剤A)と同様の操作により「緑茶抽出基剤B」を得た。
次に、「緑茶抽出基剤B」2400gを、合成吸着剤(SP−70、三菱化学(株)製)600mL(非重合体カテキン類の質量に対して40g/L)が充填されたカラムに、製造例1と同様の操作にて吸着させ、合成吸着剤を洗浄した。次に、非重合体カテキン類を脱離させるために、25質量%エタノール水溶液1200gをSV=1(h-1)で通液し「脱離液B」を得た。次に、「脱離液B」を製造例1と同様の操作により活性炭処理して「緑茶抽出物B」を得た。
「緑茶抽出物B」は、カテキン純度が78.8%、(A)非重合体カテキン類濃度が5.2質量%、(B)カフェイン濃度が0.005質量%、質量比(B)/(A)が0.001、(C)非重合体カテキン類中のガレート体率が28.2質量%であった。
緑茶抽出物Cの製造
緑茶葉(ケニア産、大葉種)を用いて、上記基準飲料(緑茶抽出基剤A)と同様の操作により「緑茶抽出基剤C」を得た。
次に、「緑茶抽出基剤C」2400gを、合成吸着剤(SP−70、三菱化学(株)製)600mL(非重合体カテキン類の質量に対して40g/L)が充填されたカラムに、製造例1と同様の操作にて吸着させ、合成吸着剤を洗浄した。次に、非重合体カテキン類を脱離させるために、30質量%エタノール水溶液1200gをSV=1(h-1)で通液し「脱離液C」を得た。次に、「脱離液C」を製造例1と同様の操作により活性炭処理して「緑茶抽出物C」を得た。
「緑茶抽出物C」は、カテキン純度が78.9%、(A)非重合体カテキン類濃度が7.8質量%、(B)カフェイン濃度が0.027質量%、質量比(B)/(A)が0.003、(C)非重合体カテキン類中のガレート体率が31.6質量%であった。
上記基準飲料の製造で得られた「緑茶抽出基剤A」2400gを、円筒状のカラムに充填した合成吸着剤(SP−70、三菱化学(株)製)600mL(非重合体カテキン類の質量に対して40g/L)にSV=1(h-1)の条件で吸着させた。次いで、純水900gをSV=1(h-1)の条件で通液して合成吸着剤を洗浄した。次いで、非重合体カテキン類を脱離させるために、0.1質量%水酸化ナトリウム水溶液(pH12.6)をSV=3(h-1)で2500mL通液した(10倍容積対合成吸着剤)。次いで、得られた脱離液を、イオン交換樹脂(SKIBH、三菱化学(製))を充填したカラムに連続で通液し、脱イオンを行い、非重合体カテキン類組成物2500g(pH1.2)を得た。次に、得られた脱離液を、当該脱離液中の非重合体カテキン類濃度が55質量%になるように、粒状活性炭(太閤SGP、フタムラ化学(株)製)を充填したカラムに通液し、溶媒を留去して「緑茶抽出物D」を得た。
「緑茶抽出物D」は、カテキン純度が80.2%、(A)非重合体カテキン類濃度が4.2質量%、(B)カフェイン濃度が0質量%、質量比(B)/(A)が0、(C)非重合体カテキン類中のガレート体率が29.6質量%であった。
「緑茶抽出物A」を非重合体カテキン類濃度3質量%に水希釈し、次にそれを表1に示す条件にて限外濾過し「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表1に示す。
「緑茶抽出物A」を非重合体カテキン類濃度3質量%に水希釈し、次にそれを表1に示す条件にて遠心限外濾過し「精製緑茶抽出物」を得た。なお、装置として高速冷却遠心機(CR20G、日立製作所社製)を使用した。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表1に示す。
表1に示す限外濾過条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表1に示す。
「緑茶抽出物A」を非重合体カテキン類濃度3質量%に水希釈し、次にそれを実施例1と同様の操作により限外濾過した。その後、濾液を、表1に示すゼータ膜に通過させて「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表1に示す。
「緑茶抽出物A」を非重合体カテキン類濃度3質量%に水希釈し、次にそれを表1に示す条件にて精密濾過し「緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表1に示す。
非重合体カテキン類濃度を3質量%に調整した「緑茶抽出基剤A」の水溶液を用い、表1に示す限外濾過条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表1に示す。
非重合体カテキン類濃度を3質量%に調整した「緑茶抽出物B」の水溶液を用い、表2に示す限外濾過条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表2に示す。
非重合体カテキン類濃度を3質量%に調整した「緑茶抽出物C」の水溶液を用い、表2に示す限外濾過条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表2に示す。
非重合体カテキン類濃度を3質量%に調整した「緑茶抽出物C」の水溶液を用い、表2に示す限外濾過条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表2に示す。
「緑茶抽出物B」を非重合体カテキン類濃度3質量%に水希釈した後、それを膜通過前に凍結し解凍した。次に、解凍液を実施例1と同様の操作により限外濾過し「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表2に示す。
「緑茶抽出物A」を用いた。その物性を表1に示す。
「緑茶抽出物B」を用いた。その物性を表2に示す。
「緑茶抽出物C」を用いた。その物性を表2に示す。
非重合体カテキン類濃度を3質量%では操作効率が低下したので、0.49質量%に調整した「緑茶抽出物D」を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作により「精製緑茶抽出物」を得た。得られた「精製緑茶抽出物」の物性を表2に示す。
また、比較例6から、非重合体カテキン類を吸着させた合成吸着剤にアルカリ水溶液を接触させて合成吸着剤から非重合体カテキン類を脱離されて得られた茶抽出物は、(A)非重合体カテキン類及び(B)カフェインの含有質量比を一定の割合に制御しても、(C)非重合体カテキン類中の味が悪く、しかも色相が不十分となることが確認された。
本願発明の方法は、比較例6に比べて高濃度の非重合体カテキン類を含む茶抽出物を限外濾過することが可能であることから、より一層生産性に優れることが分かった。
Claims (5)
- 茶抽出液又はその濃縮物を合成吸着剤に吸着させた後、合成吸着剤に25〜50質量%のエタノール水溶液を接触させて合成吸着剤から非重合体カテキン類を脱離させて得られる茶抽出物であって、(A)非重合体カテキン類と、(B)カフェインとの含有質量比[(B)/(A)]が0.05以下である茶抽出物を、限外濾過膜に通過させる工程を含む、精製茶抽出物の製造方法。
- 限外濾過膜の分画分子量が1000〜15000である、請求項1記載の製造方法。
- 当該精製茶抽出物は、(A)非重合体カテキン類中の(C)非重合体カテキン類のガレート体の割合が該精製茶抽出物の固形分質量を基準として10〜50質量%である、請求項1又は2記載の製造方法。
- 当該精製茶抽出物は、非重合体カテキン類濃度を0.175g/100mLに調整した水溶液のb*値が5以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 茶抽出物が緑茶抽出物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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