JP6531367B2 - 印刷装置、制御装置および画像処理方法 - Google Patents
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Description
例えば、当該印刷元データを抽出し、印刷データに加工処理してPRNファイルとして出力するかを選択可能な構成において、加工処理が正常に終了できなかった場合に、生成されたPRNファイルを削除する技術(例えば特許文献1参照)や、タイマクリーニング中に印刷命令がなされたときの印刷処理と、通常時の印刷処理とを同程度の処理時間で実行する技術(例えば特許文献2参照)、印刷結果に主走査方向のホワイトラインが現われないようにする技術(例えば特許文献3参照)などが知られている。
ところで、印刷装置において、例えば印刷ヘッドのノズル列を印刷媒体の搬送方向の直交方向に対して斜めに配列させた技術が知られている(特許文献4参照)。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、印刷ヘッドのノズル列を印刷媒体の搬送方向の直交方向に対して斜めに配列させた場合の問題を解決することにある。
また、前記第2処理部は、少なくとも、前記欠陥ノズルの位置に対応する行を挟む2行の画像データを用いて前記補完処理を実行する構成が好ましい。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば印刷装置の制御装置や画像処理方法などで概念することが可能である。
この印刷装置1は、インク(液体)を吐出させることによって、紙などの印刷媒体Pにインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷する印刷装置(インクジェットプリンター)である。
なお、X−Y平面(印刷媒体Pの表面に平行な平面)に垂直な方向を以下においてはZ方向と表記する。Z方向は、典型的には、液体吐出モジュール20によるインクの吐出方向である。
この図に示されるように、液体吐出モジュール20では、基本となる液体吐出ユニットUが複数、X方向に沿って配列された構成となっている。
液体吐出ユニットUは、さらにX方向に沿って配列された複数(6個)の液体吐出ヘッド30を包含する。液体吐出ヘッド30は、詳細については後述するが、印刷媒体Pの搬送方向であるY方向に対して傾斜した2列で配列した複数のノズルNを有する印刷ヘッドである。
上述したように、1個の液体吐出ヘッド30は、傾斜した2列の複数のノズルNを有するが、ここではまず、傾斜を考慮しない液体吐出ヘッド30における単体のノズル配列について説明する。
なお、図3および図4では、説明を簡略化するために、ノズル列Na、NbにおけるノズルNの個数をそれぞれ「12」とし、ノズル列Na、Nbにおける仮想ノズルUnの個数をそれぞれ「2」としているが、実際には、ノズル列におけるノズルNの個数は例えば「480」(1列分)であり、仮想ノズルUnの個数は「10」(同じく1列分)である。
なお、ノズル列Naにおける仮想ノズルUnについては、W1方向の負側からノズル番号としてd3、d4が付与され、ノズル列Nbにおけるノズル列Nbについては、W1方向の負側からノズル番号としてd1、d2が付与される。
詳細には、1個の液体吐出ヘッド30に着目した場合、当該着目した液体吐出ヘッド30におけるノズル列NaのうちW1方向の負側端部に位置する1個のノズルN(ノズル番号が「1」のノズルN)と、ノズル列NbのうちW1方向の負側端部に位置する1個のノズルN(ノズル番号が「13」のノズルN)とは、印刷媒体Pの搬送方向であるY方向に平行な方向に延在する仮想線Lを通過するように角度θが設定される。
このため、印刷媒体PがY方向に搬送されたときに、ある液体吐出ヘッド30において、ノズル番号が「1」のノズルNから吐出されるブラック(Bk)のインクと、ノズル番号が「13」のノズルNから吐出されるマゼンタ(M)のインクと、当該液体吐出ヘッド30の左隣に位置する液体吐出ヘッド30において、ノズル番号が「7」のノズルNから吐出されるシアン(C)のインクと、ノズル番号が「19」のノズルNから吐出されるイエロー(Y)のインクと、を同じ位置に着弾させて、これによってカラーのドットを形成することが可能となっている。
図5に示されるように、液体吐出ヘッド30では、流路基板42のうち、Z方向の負側の面上に圧力室基板44と振動板46と封止体52と支持体54とが設けられるとともに、流路基板42のうち、Z方向の正側の面上にノズル板62とコンプライアンス部64とを設置した構造体(ヘッドチップ)である。液体吐出ヘッド30の各要素は、概略的には上述したようにW1方向に長尺な略平板状の部材であり、例えば接着剤を利用して互いに固定される。また、流路基板42および圧力室基板44は、例えばシリコンの単結晶基板で形成される。
流路基板42の開口部422と支持体54の収容部542とを互いに連通させた空間が、液体貯留室(リザーバー)Srとして機能する。液体貯留室Srは、インクの色毎に互いに独立に形成され、液体容器14(図1参照)および導入流路544を通過したインクを貯留する。すなわち、1個の液体吐出ヘッド30の内部には、相異なるインクに対応する4個の液体貯留室Srが形成される。
振動板46のうち圧力室基板44とは反対側の表面には、ノズルN(圧力室Sc)に対応する圧電素子PztがノズルN毎に形成される。
このように、圧電素子Pztに適切な駆動信号が印加されると、当該圧電素子Pztの変位によって、液体貯留室Srから引き込まれたインクがノズルNから吐出される構成となっている。
この図に示されるように、印刷媒体PがY方向にピッチDyだけ搬送される毎に、ノズル番号が「1」から「6」までのノズルNから、ショット#1、#2、#3、…、というタイミングで、ブラック(Bk)のインクが一斉に吐出される。ドットのX方向(すなわち印刷媒体Pの搬送方向と直交する方向)のドットのピッチDxは、
P1・sinθ
で表される。ここで、P1は、上述したように、W1方向に沿ったノズルNの配列ピッチである。
なお、図6では、説明のため、印刷媒体PがピッチDyだけ搬送された場合に、ノズルNからインクを1回吐出させてドットを形成する構成を例にとっているが、階調を表現するためには、後述するようにノズルNからインクを2回以上吐出させる構成もある。
この図に示されるように、印刷装置1は、制御ユニット10に液体吐出モジュール20が接続された構成となっている。
液体吐出モジュール20は、上述したように複数の液体吐出ユニットUで構成され、さらに液体吐出ユニットUは、複数(6個)の液体吐出ヘッド30を包含する。ここで、液体吐出ユニットUの個数を例えば整数のU個とすると、液体吐出ヘッド30は6・U個となる。
制御ユニット10は、6・U個の液体吐出ヘッド30をそれぞれ独立に制御するが、ここでは便宜的に1個の液体吐出ヘッド30の制御について代表して説明することにする。
このうち、制御部100は、概略すると、次のような処理を実行する。
すなわち、第1に、制御部100は、ホストコンピューターから供給された画像データIMGに対し、所定のプログラムを実行することによって上記補完処理等の画像処理や、配列変換処理を施して、一時的に保管する。
なお、印刷データSIとは、印刷装置1により印刷媒体Pに形成する1ドット分を規定するデータである。
第3に、制御部100は、駆動回路50−a、50−bのうち、一方の駆動回路50−aにデジタルのデータdAを供給し、他方の駆動回路50−bにデジタルのデータdBを供給する。ここで、データdAは、液体吐出ヘッド30に供給する駆動信号のうち、駆動信号COM−Aの波形を規定し、データdBは、駆動信号COM−Bの波形を規定する。
ここで、駆動回路50−aは、データdAをアナログ変換した後に、例えばD級増幅して、当該増幅した信号を駆動信号COM−Aとして液体吐出ヘッド30に供給する。同様に、駆動回路50−bは、データdBをアナログ変換した後に、D級増幅して、当該増幅した信号を駆動信号COM−Bとして液体吐出ヘッド30に供給する。また、駆動回路50−a、50−bについては、入力するデータ、および、出力する駆動信号が異なるのみであり、回路的な構成は同一である。
なお、制御部100は、このほかにも、搬送機構12を制御して、印刷媒体PのY方向への搬送を制御するが、このための構成については省略する。
なお、図7では、選択部230で選択された駆動信号の電圧を、駆動信号COM−A、COM−Bと区別する意味で、Voutと表記している。
また、圧電素子Pztのそれぞれにおける他端は、上述したように電圧VBSが共通に印加されている。
そこで先に、駆動信号COM−A、COM−Bについて説明し、この後、印刷データSIに応じて、どのように選択されて、駆動信号の電圧Voutとして圧電素子Pztの一端に印加されるかについて説明する。
図において、Taは、1ドットの形成に要する単位期間、換言すれば印刷媒体PをY方向にピッチPyだけ搬送するのに要する期間であり、前半の期間T1と後半の期間T2とに分けられる。前半の期間T1は、制御信号LATが出力されて(立ち上がって)から制御信号CHが出力されるまでであり、後半の期間T2は、当該制御信号CHが出力されてから次の制御信号LATが出力されるまでである。
上述したように、液体吐出ヘッド30では、ショット#1、#2、#3、…というタイミングで、印刷媒体Pの搬送に合わせてノズルNからインクが吐出される。ここで、制御部100は、あるショットで複数のノズルNからインクを吐出させる場合(させない場合もある)に、当該ノズルNに対応する印刷データSIを、当該ショット前に選択制御部210に転送する一方、選択制御部210では、転送された各ノズルNに対応する印刷データSIをラッチする。そして、当該ショットに至ったときに、ラッチした印刷データSIに応じて、各ノズルN(各圧電素子Pzt)に対応する選択部230に、駆動信号COM−A、COM−Bのいずれかを選択して(または、いずれも選択しないで)、対応する圧電素子Pztの一端に印加する構成となっている。
この図に示されるように、印刷データSIが(1、1)である場合、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択され、期間T2において駆動信号COM−Aの台形波形Adp2が選択される。このように期間T1において台形波形Adp1が選択され、期間T2において台形波形Adp2が選択されて、駆動信号として圧電素子Pztの一端に供給されると、当該圧電素子Pztに対応したノズルNから、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。
このため、印刷媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、印刷データSIで規定される通りの大ドットが形成されることになる。
このため、印刷媒体Pには、それぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、印刷データSIで規定された通りの中ドットが形成されることになる。
このため、ノズルNから、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出されるので、印刷媒体Pには、印刷データSIで規定された通りの小ドットが形成されることになる。
このため、期間T1においてノズルN付近のインクが微振動するのみであり、インクが吐出されないので、結果的に、ドットが形成されない、すなわち、印刷データSIで規定された通りの非記録になる。
なお、図8に示した駆動信号COM−A、COM−Bはあくまでも一例である。実際には、印刷媒体Pの搬送速度や特性などに応じて、予め用意された様々な波形が組み合わせられて用いられる。
また、ここでは、圧電素子Pztが、電圧Voutの低下に伴って上方向に撓む例で説明したが、駆動電極72、76の積層順を逆転させると、圧電素子Pztは、電圧の上昇に伴って上方向に撓むことになる。このように、圧電素子Pztが、電圧の上昇に伴って上方向に撓む構成では、図に例示した駆動信号COM−A、COM−Bが、電圧Vcを基準に反転した波形となる。
制御部100は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)110と、SRAM(Static Random Access Memory)112と、基礎処理部122と、傾斜処理部124と、補完処理部126と、回転処理部128と、を含む。このうち、DRAM110(第1メモリ)は、一時作業用のメモリとして用いられ、便宜的に第1領域から第4領域まで分けられる。また、SRAM112(第2メモリ)は、メモリアクセス時におけるバッファとして用いられ、DRAM110と比較して格納/読出が高速である。
この図の(a)は、第2領域に格納された画像データ、すなわち、基礎処理部122により処理された画像データの例を示す図である。(a)では、当該画像データが順に横方向のラインL1、L2、L3、…で、第2領域に格納された状態が示されている。なお、図において、ラインLiとは、第2領域に格納された画像データのうち、任意のiライン目を示す。当該画像が1ラインから最終のmaxラインまでで構成される場合、iは、ラインを一般的に説明するためのライン番号であって、1からmaxまでのいずれかの整数である。また、DRAM110の各記憶領域については、右方向をカラム方向、すなわち格納・読出方向とし、下方向をロウ方向としている。
第1変換処理におけるシフト量は、図ではラインL1から最終ラインまで直線的に変化しているが、実際には後述するように、ライン番号で定まる端数だけシフトされるので、直線的に変化するわけではない。
ここでいうシフトは、入力画素において有意の画素を規定するデータの格納アドレスを、カラム方向(ライン方向)に移動させるとともに、当該移動に生じた番地に無意(NULL)のデータを書き込むことをいう。
図において左端側で、あるラインに無意データが書き込まれた場合に、右端側でも無意データが書き込まれるときがある。このとき、あるラインにおいて左端側で書き込まれる無意データと右端側で書き込まれる無意データとの和は、各ラインにわたって後述するように(p−1)という関係になっている。
当該第2次変換処理では、第1次変換処理が施された画像データに対し、この例では、反時計回りに90度回転させるとともに、さらに、各ラインが、ライン毎に、所定の倍数分だけ、ライン方向に追加でシフトされる。なお、ここでいうライン方向は、90度回転後であるので、メモリの記憶領域でいえば図において縦方向(ロウ方向)である。
具体的には、ラインLiでの総シフト量は、次式(1)のようにライン番号のiを引数とする関数m(i)で表すことができる。
m(i)=n・(max−i) …(1)
n=(P1・cosθ)/Dy …(2)
この式において、P1は、図4および図6で説明したように隣り合うノズルN同士のピッチであり、Dyは、単位期間Taで搬送される印刷媒体Pのピッチ、すなわち、形成されるドットのY方向のピッチである。すなわち、シフト量nは、ピッチP1のY方向成分の距離がY方向に形成されるドットの何個分に相当しているかを示している。
なお、図6では説明のため、シフト量nが「2」となる例であるが、実際には例えば「3」〜「6」程度である。
配列変換された印刷データSIが供給された液体吐出ヘッド30は、印刷媒体Pの搬送方向であるY方向と非直交に配列するノズルNから、当該印刷データSIに応じて一斉にインクを吐出する。これにより、結果的に入力画像が印刷媒体Pに形成されることになる。
本実施形態では、ショット毎にノズル配列に応じたノズルNからインクを吐出するなどのために、入力した画像データを回転処理した上で読み出している。このような回転処理は、典型的には、次のような内容で実行される。
SRAM112のデータ幅がpビットである場合に、pビットを単位とした処理は、具体的には、pビットの整数倍のデータ挿入(シフト)などの処理は、比較的簡単かつ高速に実行することができる。
詳細には、ライン番号が「i」であるラインに対して付加すべき総シフト量は式(1で示されるので、当該総シフト量をpで割ったときの商kと余りqとを予め求めておく一方、当該ラインに対しては、第1次変換処理においては端数である余りqだけ先にシフトし、第2次変換処理においては、pビットを商であるk倍でシフトする構成としている。
換言すれば、ライン番号が「i」であるラインに対して、第1次変換処理において、端数q(第1のオフセット量)だけシフトし、第2次変換処理において、pビットのk倍の量(第2のオフセット量)だけシフトする構成としている。
ところで、ライン番号が「i」であるラインにおける商kおよび余りqの各々は、当該ライン番号「i」で定まる総シフト量のm(i)をpで割ったとき値であるので、それぞれライン番号iを引数とする(非線形)関数k(i)、q(i)と表現することもできる。このとき、総シフト量のm(i)は、式(1)で表され、さらに式(1)におけるシフト量nは、角度θの関数であるので、第1変換処理のシフト量である端数q(i)も、第2変換処理のシフト量であるp・k(i)も、それぞれ角度θに応じた値ということができる。
なお、qは、ゼロ以上p未満の整数であるので、最大値は(p−1)となる。第1次変換処理(図11(b)または図13(b)参照)において、上述したように、各ラインにおいて左側で書き込まれる無意データと右端側で書き込まれる無意データとの和が(p−1)という関係になっている。
図13の(a)は、第2領域に格納された画像データであり、図11の(a)と同様である。図13の(b)は、第3領域に格納された画像データにおいて、各ラインが、ライン毎に、ライン番号で定まる余りだけカラム方向にシフト(端数シフト)された状態を示している。なお、ライン番号が「i」であるラインのシフト量は関数q(i)で規定されである。
(c)は、(b)の画像データが、図12で示した回転処理が施された例であり、(d)は、回転処理された(c)の画像データにおいて、各ラインが、ライン毎に、ライン番号で定まる倍率kでシフト(倍数シフト)された状態を示している。なお、ライン番号が「i」であるラインの倍率は関数k(i)で規定されるので、このときのシフト量は、p・k(i)である。
なお、図13の例では、回転処理の後に、第2次変換処理(倍数シフト)を実行した例であるが、先に第2次変換処理を実行し、後に回転処理しても良い。
同図の(a)で示されるように、第4領域に格納された画像データは、図において上からショット順に、アドレスが連続するカラム方向で読み出されて、印刷データSIとしてインターフェイス205に供給される。
ここで、例えばノズル番号が「3」のノズルNにおいてノズル詰まりが発生した場合、当該ノズルNからインクが吐出されないので、例えば(b)に示されるように連続したドットを形成すべき場合であるのにもかかわらず、(c)に示されるように当該ノズルNに相当する位置ではドットが形成されない。
そこで、例えば(d)に示されるように、欠陥ノズルによって形成できないドットを、両隣のドットで、補完して形成する、というものである。
そこで本実施形態では、第3領域において第1次変換処理が施された画像データ(画像のライン方向とDRAM110のカラム方向とが一致している画像データ)で補完処理することとしている。
ただし、第3領域に格納された画像データでは、第1変換処理によって各ラインがライン番号の「i」に応じた端数だけシフトしている。このため、補完処理部126は、図15に示されるように補完処理を実行する。
詳細には、第1に、補完処理部126は、同図の(a)に示されるように、欠陥ノズルの位置情報Pdに相当するラインと当該ラインに隣り合うラインとを第3領域から、バースト処理により読み出す。この読み出しの開始アドレスは、図に示されるように、各ラインの左端、詳細には、端数シフトによって書き込まれた無意データを含めての左端である。これにより、各ラインは、シフトにより書き込まれた無意データも合わせて読み出される。なお、開始アドレスをシフトさせた状態で読み出すのは、DRAM110と補完処理部126との経路であるバスの仕様上、制約を受ける場合があるので、好ましくないと考えられている。
第3に、補完処理部126は、位置が揃えられたライン同士で比較、置換処理を実行する。
第4に、補完処理部126は、同図の(c)に示されるように、置換処理したラインを第3領域に、ライン番号に応じた端数分だけ再シフトして書き戻す。
このようにして検出した欠陥ノズルの位置情報Pdが補完処理部126に供給されると、直ちに補完処理に反映されるので、印刷物の不良が短期間で修正されることになる。
上述したように、本実施形態では、ノズルNが印刷媒体Pの搬送方向と直交する方向に対して傾斜して配列している。このために、上述したように画像データを第1次変換処理および第2次変換処理(回転含む)によって配列変換処理した上で、液体吐出ヘッド30に印刷データSIとして供給する構成となっている。
ただし、このような構成において、複数頁の画像データに対して頁単位で繰り返して実行すると、シフトや回転などの処理においてオーバーヘッドが大きくなる。
そこで、本実施形態では、複数頁の画像データを出力する場合に、概略すれば、当該複数頁の画像データを、1頁の画像データとして第1次変換処理および第2次変換処理を施し、液体吐出ヘッド30に供給する段階において頁単位で分割して出力する構成としている。
図16の(a)は、処理対象となる画像データを示しており、この例では、第1頁、第2頁および第3頁から構成されている。
(b)は、第1頁、第2頁および第3頁の画像データに対し、傾斜処理(第1次変換処理)が施された例を示している。この図に示されるように、第1次変換処理が施されて第3領域に格納される画像データは、次のような構造となっている。詳細には、上述した第1次変換処理が施された各頁の画像データは、図において左から頁番号の順に第1頁、第2頁、第3頁で配列する一方、第1頁の先頭部分に、ヘッダが付与された構造となっている。ヘッダには、各ラインにおける頁分割情報、すなわち、各ラインにおける頁の区切りを示す地点の情報(中間データ)が記述される。図においてマークaが頁の区切りを示している。
また、第2次変換処理が施された画像データは、(d)に示されるように、マークaで示される地点で頁毎に分割された状態で第4領域に格納される。なお、倍数シフトおよび回転以降においてヘッダは不要となるので、削除され、第4領域には格納されない。
第1頁から第3頁まで一括処理された画像データは、(d)に示されるように、頁毎に分割されて第4領域に格納された後、バースト転送により、印刷データSIとして液体吐出ヘッド30側におけるインターフェイス205に供給される。
Claims (6)
- 印刷媒体を搬送方向に相対移動させるとともに、ノズル列が前記搬送方向の直交方向に対して斜め方向に配列して、前記ノズル列における複数のノズルの各々から、印刷データに基づいてそれぞれインクを吐出させる印刷装置であって、
前記直交方向に沿った複数のラインにスライスされた画像データをメモリに記憶させる第1処理部と、
前記第1処理部により記憶された画像データに対し、前記ノズル列の欠陥ノズルに対応した補完処理を施す第2処理部と、
前記補完処理が施された画像データを回転処理して前記メモリに格納させる第3処理部と、
を備え、
前記回転処理が施された複数のラインの画像データのうち、隣り合うラインに対応する画像データは、前記メモリにおいて、ノズル同士の前記搬送方向のシフト量でシフトされた状態であり、該状態で格納された画像データを読み出して前記印刷データとして出力する
ことを特徴とする印刷装置。 - 一のライン番号で定まるシフト量を前記メモリのデータ幅で割ったときの商がkであり、余りがqである場合に、
前記第1処理部は、
前記一のラインの画像データを、前記qのシフト量でシフトさせて記憶させ、
前記第3処理部は、
前記一のラインの画像データを、前記データ幅を前記k倍したシフト量でシフトさせて前記メモリに格納させる
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記メモリは、バースト転送が可能であり、前記第3処理部は、前記画像データを前記バースト転送によって格納する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記第2処理部には、少なくとも前記欠陥ノズルを規定する情報が供給され、
前記第2処理部は、
少なくとも、前記欠陥ノズルの位置に対応する行を挟む2行の画像データを用いて前記補完処理を実行する
ことを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。 - 印刷媒体を搬送方向に相対移動させるとともに、ノズル列が前記搬送方向の直交方向に対して斜め方向に配列して、前記ノズル列における複数のノズルの各々から、印刷データに基づいてそれぞれインクを吐出させる印刷装置を制御する制御装置であって、
前記直交方向に沿った複数のラインにスライスされた画像データをメモリに記憶させる第1処理部と、
前記第1処理部により記憶された画像データに対し、前記ノズル列の欠陥ノズルに対応した補完処理を施す第2処理部と、
前記補完処理が施された画像データを回転処理して前記メモリに格納させる第3処理部と、
を備え、
前記回転処理が施された複数のラインの画像データのうち、隣り合うラインに対応する画像データは、前記メモリにおいて、ノズル同士の前記搬送方向のシフト量でシフトされた状態であり、該状態で格納された画像データを読み出して前記印刷データとして出力する
ことを特徴とする制御装置。 - 印刷媒体を搬送方向に相対移動させるとともに、ノズル列が前記搬送方向の直交方向に対して斜め方向に配列して、前記ノズル列における複数のノズルの各々から、印刷データに基づいてそれぞれインクを吐出させる印刷装置の画像処理方法であって、
前記直交方向に沿った複数のラインにスライスされた画像データをメモリに記憶させ、
前記メモリに記憶した画像データに対し、前記ノズル列の欠陥ノズルに対応した補完処理を施し、
前記補完処理を施した画像データを回転処理して前記メモリに格納し、
前記回転処理を施した複数のラインの画像データのうち、隣り合うラインに対応する画像データは、前記メモリにおいて、ノズル同士の前記搬送方向のシフト量でシフトされた状態であり、該状態で格納された画像データを読み出して前記印刷データとして出力する
ことを特徴とする印刷装置の画像処理方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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