JP6530960B2 - 梁接続部の断熱気密構造 - Google Patents

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Description

本発明は、梁接続部の断熱気密構造に関する。
住宅などの建物では、外周梁と屋内梁とが直交する梁接続部において、屋内梁の両側面を覆う側面断熱材、及び屋内梁の下面を覆う下面断熱材を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、側面断熱材及び下面断熱材に気密カバーを密着させた断熱気密構造が開示されている。この断熱気密構造では、屋内梁に沿って設けられた側面断熱材及び下面断熱材の屋内側の端面を覆うように、気密カバーが施工されている。
特開2002−4451号公報 特開2002−4452号公報
上記の従来技術では、側面断熱材及び下面断熱材の屋内側の端面が気密カバーによって覆われているものの、気密性は十分ではなく、気密カバーと屋内梁との間の隙間を封止するために気密テープを施工する必要がある。しかしながら、屋内梁(例えばH形)の外形は複雑であるので、その外形に沿って気密テープを折り曲げながら施工する必要があり、気密性を確保することは容易ではなかった。
本発明は、梁接続部において確実な気密を実現すると共に、施工性の向上を図ることが可能な梁接続部の断熱気密構造を提供することを目的とする。
本発明の梁接続部の断熱気密構造は、建物の外壁に沿って第1方向に延在する外周梁と、第1方向に交差すると共に建物の内部に向かう第2方向に延在する屋内梁とが接続される梁接続部の断熱気密構造であって、屋内梁の第2方向に沿う外表面を覆う断熱気密ブロックを備え、断熱気密ブロックは、外表面に対向する対向面を有し、対向面には、屋内梁側に突出し、第2方向に交差するように配置されて連続する気密用突起が形成され、気密用突起が屋内梁の外表面に密着している。
この梁接続部の断熱気密構造によれば、外周梁と交差する屋内梁の第2方向に沿う外面を覆う断熱気密ブロックには、屋内梁の外表面に対向する対向面から突出し、屋内梁の長手方向である第2方向に交差するように配置されて連続する気密用突起が設けられ、この気密用突起が屋内梁の外表面に密着して、確実な気密が実現される。そのため、従前のように、屋内梁の外表面の形状に沿うように気密テープを貼り付ける必要がなく、施工性の向上を図ることができる。
また、対向面には、気密用突起を形成するための溝部が設けられ、当該溝部に流し込まれた発泡性部材を発泡させることで、気密用突起が形成されていてもよい。これにより、溝部に発泡性部材を流し込んで発泡させることで、屋内梁の外表面の形状に対応して気密用突起を形成することができる。発泡性部材を発泡させて形成した気密用突起は、屋内梁の外表面に馴染んで好適に密着するので、施工性の向上及び気密性の向上を図ることができる。
また、梁接続部の断熱気密構造は、外周梁を屋内側から覆う気密部材を備え、当該気密部材は、第1方向において屋内梁から離間して配置され、断熱気密ブロックは、第1方向に張り出し気密部材に当接する張出部を有し、張出部及び気密部材は、屋内側で互いに隣接する隣接部において、互いに面一である平坦面をそれぞれ有する構成でもよい。この構成の断熱気密構造によれば、第1方向に張り出す張出部を有するので、屋内梁から第1方向に離間した位置に、断熱気密ブロックと気密部材との隣接部を配置することができ、この隣接部で互いに面一である平坦面に気密テープを貼って、断熱気密ブロックと気密部材との間の隙間を封止することができる。そのため、隣接する面が交差する入隅部に気密テープを施工する必要を無くすことができ、平坦面に気密テープを貼ればよいので、施工性の向上を図ると共に、気密性を向上させることができる。
また、断熱ブロックの屋内梁側の側面には、屋内梁の下フランジが挿入されるフランジ収容溝が形成されていてもよい。これにより、フランジ収容溝内に屋内梁の下フランジを挿入することができるので、このフランジ収容溝の壁面をガイドとして、下フランジに対して断熱気密ブロックを位置決めすることができる。そのため、屋内梁に対して容易に精度良く断熱ブロックを配置することができる。また、下フランジをフランジ収容溝内に配置することで、断熱気密ブロックの屋内梁側の側面における対向面を、屋内梁のウェブに接近させることができる。そのため、対向面に形成された気密用突起を好適に屋内梁のウェブに密着させて気密性を向上させることができる。
また、屋内梁に支持される上階床は、当該上階床の底面が屋内梁の上フランジより下方に配置されており、上階床は、第1方向において屋内梁に接近して配置され、断熱気密ブロックは、上下方向に複数に分割されて形成され、上側に配置される上部ブロックと、下側に配置される下部ブロックとを有し、上部ブロックは、第1方向において屋内梁のウェブと上階床との間の隙間に充填される充填部を備える構成でもよい。この構成の断熱気密構造では、断熱気密ブロックが上下に分割されて形成されているので、屋内梁のウェブと上階床との間の隙間に、上部ブロックの充填部を充填して配置した後に、下部ブロックを配置することができ、施工性の向上を図ることができる。
本発明によれば、梁接続部において確実な気密を実現すると共に、施工性の向上が図られた、梁接続部の断熱気密構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造を下方から示す分解斜視図である。 断熱気密ブロックが装着された状態の断熱気密構造を下方から示す斜視図である。 屋内梁の上フランジに沿う面を上方から見た場合の断熱気密構造を示す断面図である。 第1方向Xから見た場合の断熱気密構造を示す断面図である。 第2方向Yから見た場合の断熱気密構造を示す断面図である。 一対の断熱気密ブロックを上方から示す斜視図である。 一対の断熱気密ブロックを下方から示す斜視図である。 外周梁に沿って気密部材が装着された状態の断熱気密構造を下方から示す斜視図である。 第2実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造の断熱気密ブロックを上方から示す斜視図である。 第3実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造の断熱気密ブロックを上方から示す斜視図である。 第4実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造を下方から示す分解斜視図である。 図11に示す断熱気密構造を第2方向Yから示す断面図である。 図11中の複数の断熱気密ブロックを下方から示す斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、図1〜図13の各図において、互いに直交する3方向をX方向、Y方向及びZ方向として、矢印で図示している。X方向(第1方向)は、後述する外周梁3が延在する方向であり、Y方向(第2方向)は、後述する屋内梁4が延在する方向であり、Z方向(第3方向)は、上下方向である。
まず、図1〜図8を参照して、第1実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造について説明する。図1及び図2に示されるように梁接続部1の断熱気密構造10は、例えば鉄骨造の建物に適用される断熱気密構造である。この梁接続部1は、建物の外壁2に沿って配置された外周梁3と、屋内側に向かって延在する屋内梁4との接続部である。
外周梁3及び屋内梁4は、H形鋼からなり、ウェブ31,41、上フランジ32,42及び下フランジ33,43を有する。図3に示されているように、外周梁3と屋内梁4とは、例えばL形の取付金具5を介して接続されている。取付金具5は、外周梁3のウェブ31に当接する固定片51と、屋内梁4のウェブ41に当接する支持片52とを有し、Z方向において固定片51と支持片52とは直交している。固定片51は、ウェブ31の屋内側の側面31aに当接し、ウェブ31に対してボルト接合され、支持片52は、ウェブ41のX方向における一方の側面41aに当接し、ウェブ41に対してボルト接合されている。なお、外周梁3と屋内梁4との接合は、その他の取付金具を用いて接合してもよく、溶接などその他の方法により接合されるものでもよい。
また、外周梁3及び屋内梁4は、上階床6を下方から支持し、上フランジ32,42の天面32a,42aは、上階床6の底面6aに当接している。
ここで、断熱気密構造10は、梁接続部1において、屋内梁4を覆う断熱気密ブロック7A,7Bを備える。断熱気密ブロック7A,7Bは、断熱性及び気密性を有するブロック体である。断熱気密ブロック7A,7Bは、X方向の両側から屋内梁4を挟むように配置される。断熱気密ブロック7Aは、屋内梁4のウェブ41の一方の側面41a側に配置され、断熱気密ブロック7Bは、屋内梁4のウェブ41の他方の側面41b側に配置される。
断熱気密ブロック7A,7Bは、屋内梁4のウェブ41の側面41a,41bを覆うように配置されるブロック本体71と、ブロック本体71からX方向の外側(屋内梁4とは反対側)に張り出し外周梁3のウェブ31の屋内側の側面31aを覆うように配置される張出部72とを含む。
ブロック本体71は、図4に示されるように、Z方向において、屋内梁4の上フランジ42の天面42aから下フランジ43の底面43aよりも下方まで達する長さを有し、図5に示されるように、Y方向において、ウェブ41からフランジ42,43の端面42c,43cまでの長さを超える長さを有する。
また、ブロック本体71には、図6及び図7に示されるように、屋内梁4の上フランジ42を収容する上フランジ収容凹部73、及び屋内梁4の下フランジ43を収容する下フランジ収容溝74が形成されている。ブロック本体71は、屋内梁4側の側部において、屋内梁4の外形(第2方向に沿う外表面の形状)に倣う形状を含み、上階床6に対向して当接する当接面(対向面)71a、屋内梁4に対向して当接する当接面71b〜71g、及び対向する断熱気密ブロック7B,7Aに対向して当接する当接面71hを有する。なお、屋内梁の第2方向に沿う外表面とは、第2方向であるY方向に平行である面であり、Y方向に対して傾斜する面を含んでいてもよい。
ブロック本体71の当接面71b〜71hは、具体的には、上階床6の底面6aに対向して当接する当接面71a、屋内梁4の上フランジ42の端面42cに対向して当接する当接面71b、上フランジ42の下面42bに対向して当接する当接面71c、ウェブ41の側面41a,41bに対向して当接する当接面71d、下フランジ43の上面43bに対向して当接する当接面71e、下フランジ43の端面43cに対向して当接する当接面71f、下フランジ43の底面43aに対向して当接する当接面71g、対向する断熱気密ブロック7B,7Aに当接する当接面71hを含む。
上フランジ収容凹部73は、当接面71b,71cによって囲まれた領域であり、当接面71cは、ブロック本体71の天面を成す当接面71aよりも下方に形成された段差面である。当接面71aと当接面71cとによる段差は、上フランジ42の厚みに対応している。
下フランジ収容溝74は、当接面71e,71f,71gによって囲まれた領域である。下フランジ収容溝74は、ブロック本体71のウェブ41側の側部からX方向にブロック本体17の内部に進入するように形成されている。当接面71eと当接面71gとの距離は、下フランジ43の厚みに対向し、当接面71dと当接面71eとの距離は、ウェブ41の側面41a,41bと下フランジ43の端面43cとの距離に対応している。
また、断熱気密ブロック7A,7Bにおいて、外周梁3と屋内梁4とが交差する入隅部に対応する角部には、凹部が形成されていてもよい。
断熱気密ブロック7A,7Bの張出部72は、図4に示されるように、Z方向において、外周梁3の上フランジ32の天面32aから下フランジ33の底面33aまで達する長さを有する。
張出部72には、外周梁3の上フランジ32を収容する上フランジ収容凹部76と、外周梁3の下フランジ33を収容する下フランジ収容凹部77とが形成されている。張出部72は、外周梁3側の側部において、外周梁3の外形に倣う形状を含み、上階床6に対向して当接する当接面72a、及び外周梁3に対向して当接する当接面72b〜72fを有する。
図4では、断熱気密ブロック7Aについて図示している。張出部72の当接面72a〜72fは、上階床6の底面6aに対向して当接する当接面72a、外周梁3の上フランジ32の端面32cに対向して当接する当接面72b、上フランジ32の下面32bに対向して当接する当接面72c、ウェブ31の屋内側の側面31aに対向して当接する当接面72d、下フランジ33の上面33bに対向して当接する当接面72e、下フランジ33の端面33cに対向して当接する当接面72fを含む。
上フランジ収容凹部76は、当接面72b,72cによって囲まれた領域であり、当接面72cは、張出部72の天面を成す当接面72aよりも下方に形成された段差面である。また、当接面72aは、外周梁3の上フランジ32の天面32aに対して面一となるように形成されている。
下フランジ収容凹部77は、当接面72e,72fによって囲まれた領域であり、当接面72eは、張出部72の底面72gよりも上方に形成された段差面である。底面72gは、Z方向において当接面72aに対向する面であり、外周梁3の下フランジ33の底面33aに対して面一となるように形成されている。また、張出部72の底面72gは、ブロック本体71の底面71iより上方に配置されている。
ここで、断熱気密ブロック7A,7Bには、図6に示されるように、屋外側と屋内側との間の空気の通過を阻害する気密用突起11がそれぞれ形成されている。気密用突起11は、当接面71a〜71gから突出する第1突起部(不図示)、当接面71aから突出する第2突起部13、及び当接面72aから突出する第3突起部14を含む。なお、気密用突起11は、図3及び図6のみに図示されている。
第1突起部は、Y方向と交差する方向(Z方向又はX方向)に連続し、屋内梁4の長手方向(Y方向)に沿う空気の通過を阻害するように形成されている。第1突起部は、突起用溝部15内に流し込まれた発泡性部材を発泡させることで形成された気密用突起である。発泡性部材としては、例えば発泡ウレタンを使用することができる。発泡性部材は、1種類の液体材料から構成される1液性のものでもよく、2種類の液体材料を混合して構成される2液性のものでもよい。発泡性部材は、3種類以上の液体材料を混合して構成されるものでもよい。
突起用溝部15は、発泡性部材が流通可能な流路を形成すると共に、発泡性部材が発泡して硬化した後に、気密用突起として機能する発泡性部材を保持する。突起用溝部15は、図5に示されるように、ブロック本体71の当接面71a,71b,71c,71d,71e,71f,71g,71hにおいて連続して形成されている。
そして、当接面71aから突出する第1突起部は、上階床6の底面6aに密着する。当接面71bから突出する第1突起部は、上フランジ42の端面42cに密着する。当接面71cから突出する第1突起部は、上フランジ42の下面42bに密着する。当接面71dから突出する第1突起部は、ウェブ41の側面41a,41bに密着する。当接面71eから突出する第1突起部は、下フランジ43の上面43bに密着する。当接面71fから突出する第1突出部は、下フランジ43の端面43cに密着する。当接面71gから突出する第1突出部は、下フランジ43の底面43aに密着する。また、当接面71hから突出する第1突出部は、対向する当接する71hから突出第1突出部に密着する。なお、当接面71hから突出する第1突出部は、断熱気密ブロック7A,7Bのうち少なくとも一方に形成されていればよい。
また、ブロック本体71には、突起用溝部15に連通する連通孔16が形成されている。連通孔16は、ブロック本体71の屋内側の側面71jから屋内梁4側の当接面71dまで貫通するように、X方向に連続して形成されている。屋内側の側面71jは、X方向において当接面71dと対向する面であり、屋内梁4とは反対側に向けられた面である。連通孔16の側面71j側の端部は、側面71jにおいて開口部16aとして形成され、連通孔16の屋内梁4側の端部は、突起用溝部15内で開口部16bとして形成されている。側面71jに形成された開口部16aは、発泡用部材を突起用溝部15に流入させるための流入口として利用される。
また、突起用溝部15の上側の端部は、側面71jにおいて開口部15aとして形成され、突起用溝部15の下側の端部は、底面71iにおいて開口部15bとして形成されている。開口部15a,15bは、突起用溝部15内で発泡した発泡用部材を外部に流出させるための流出口として利用される。なお、開口部15aから発泡用部材を流入させてもよく、開口部15bから発泡用部材を流入させてもよい。
第2突起部13は、図3及び図6に示されるように、ブロック本体71の当接面71aにおいてY方向に連続している。第2突起部13の屋内側の端部は、第1突起部に接続され、第2突起部13の屋外側の端部は、第3突起部14に接続されている。第2突起部13は、第2突起部13の長手方向に交差する断面において、例えば半円形状を成している。第2突起部13は、当接面71aから上方に突出して上階床6の底面6aに密着する。第2突起部13は、屋内梁4の幅方向(X方向)において、空気の通過を阻害する。
第3突起部14は、張出部72の当接面72aにおいてX方向に連続している。第3突起部14の屋内梁4側の端部は、第2突起部13に接続され、第3突起部14の屋内梁4とは反対側は、当接面72aのX方向における端部まで連続している。第3突起部14は、第3突起部14の長手方向に交差する断面において、例えば半円形状を成している。第3突起部14は、当接面72aから上方に突出して上階床6の底面6aに密着する。第3突起部14は、外周梁3の幅方向(Y方向)において、屋内側と屋外側との間の空気の通過を阻害する。
次に、図8を参照して、外周梁3の屋内側を覆う気密部材20について説明する。梁接続部1の断熱気密構造10は、外周梁3を覆う気密部材20として、外周梁3の下フランジ33を下方から覆う底部気密板21と、外周梁3の屋内側の側面31aを覆う側部気密板22と、を有する。
底部気密板21は、板状を成し、下フランジ33に沿って配置され、底部気密板21の厚み方向は、Z方向に沿うように配置されている。また、底部気密板21の厚さは、図4に示されるように、Z方向において、下フランジ33の底面33a及び張出部72の底面72gと、ブロック本体71の底面71iとの距離に対応している。底部気密板21の幅(Y方向の長さ)は、外壁2とブロック本体71との間の距離に対応している。
側部気密板22は、板状を成し、ウェブ31に沿って配置され、側部気密板22の厚み方向は、Y方向に沿うように配置されている。また、側部気密板22の厚さは、Y方向において、外周梁3の上フランジ32の端面32c及び下フランジ33の端面33cと、張出部72の屋内側の側面72hとの距離に対応している。張出部72及び側部気密板22は、屋内側で互いに隣接する隣接部を含む屋内側の側面72h,22aにおいて、互いに面一である平坦面を有する。すなわち、張出部72の屋内側の側面72hは、側部気密板22の屋内側の側面22aに対して面一となっている。また、側部気密板22の屋内梁4側のX方向の端部は、張出部72のX方向の端面72iと当接している。断熱気密ブロック7A,7Bと側部気密板22との接合部は、X方向において、屋内梁4から離間した位置に形成されている。
次に、梁接続部1の断熱気密構造10の施工方法について説明する。まず、図1に示されるように、一対の断熱気密ブロック7A,7Bを準備する。次に、断熱気密ブロック7A,7Bを屋内梁4の側方に配置して、断熱気密ブロック7A,7Bを屋内梁4に接近させて装着する。このとき、下フランジ収容溝74内に、屋内梁4の下フランジ43を挿入して嵌め込む。これにより、下フランジ収容溝74をガイドとして、屋内梁4に対して断熱気密ブロック7A,7Bを位置決めして取り付けることができる。
また、断熱気密ブロック7A,7Bが装着された状態において、ブロック本体71の当接面71aは、上階床6の底面6aに当接し、当接面71bは上フランジ42の端面42cに当接し、当接面71cは上フランジ42の下面42bに当接し、当接面71dはウェブ41の側面41a,41bに当接し、当接面71eは下フランジ43の上面43bに当接し、当接面71fは下フランジ43の端面43cに当接し、当接面71gは下フランジ43の底面43aに当接し、当接面71hは対向する当接面71hに当接する。なお、「当接」とは、対向する面同士が接触している状態でもよく、対向する面同士が接近しているものの接触していない状態でもよい。
続いて、断熱気密ブロック7A,7Bを拘束して、断熱気密ブロック7A,7Bが移動しないようにする。このとき、気密用突起11の第2突起部13及び第3突起部14は、上階床6に密着している。
次に、発泡部材を連通孔16から流し込み、発泡部材を発泡させる。発泡部材は、連通孔16内を通過して、突起用溝部15内に流入し、連通孔16内及び突起用溝部15内で発泡する。発泡部材は、突起用溝部15の全長に亘って発泡し、突起用溝部15の両端部の開口部15a,15bから外部に流出する。突起用溝部15内の発泡部材が発泡することで、上階床6及び屋内梁4の形状に合わせて密着する第1突起部が形成される。そして、発泡部材が硬化した後に、ブロック本体71の外部に流出した発泡部材を切り落とし、発泡部材の端面を周囲の面に対して面一とする。これにより、ブロック本体71の外面を平坦面として維持する。
次に、図8に示されるように、底部気密板21及び側部気密板22を施工する。底部気密板21をブロック本体71と外壁2との間の隙間に嵌める共に下フランジ33に当接するように配置する。側部気密板22を屋内側からウェブ31を覆うように配置する。このとき、底部気密板21の底面は、ブロック本体71の底面71iに対して面一となっており、側部気密板22の屋内側の側面22aは、張出部72の屋内側の側面72hに対して面一となっている。また、底部気密板21の屋内側の端面は、側面72h,22aに対して面一となっている。
続いて、断熱気密ブロック7A,7B、底部気密板21、及び側部気密板22のうちの2つが隣接する隣接線に対して、屋内側から気密テープを貼り付ける。具体的には、断熱気密ブロック7A,7Bのブロック本体71同士が底部で隣接する隣接線L1、断熱気密ブロック7A,7Bと底部気密板21とが底部で隣接する隣接線L2、張出部72と側部気密板22とが隣接する隣接線L3、側部気密板22と底部気密板21とが隣接する隣接線L4に対して気密テープを貼り付ける。これにより、気密用の各部材(断熱気密ブロック7A,7B、底部気密板21、側部気密板22)が隣接する部分における隙間を封止して、気密性を確保することができる。
このような梁接続部1の断熱気密構造10によれば、屋内梁4のY方向に沿う外表面(上フランジ32の端面32c、上フランジ32の下面32b、ウェブ31の側面、下フランジ33の上面33b、下フランジ33の端面33c、下フランジ33の底面33a)に対向する当接面71a〜71h及び上階床6の底面6aに対向する当接面71a,72aに、気密用突起11が形成されているので、第1突起部を屋内梁4及び上階床6に密着させて、確実な気密を実現することができる。これにより、屋内梁4の長手方向における断熱気密ブロック7A,7Bの屋内側の端部において、従前のように屋内梁4の外表面の形状(H形)に沿うように気密テープを貼り付ける必要がなく、施工性の向上を図ると共に気密性を向上させることができる。
また、当接面71a〜71hには、突起用溝部15が設けられており、この突起用溝部15に発泡性部材を流し込んで第1突起部を形成しているので、屋内梁4の外表面の形状に馴染んで密着する第1突起部を容易に形成することができ、施工性及び気密性を向上させることができる。
また、断熱気密構造10では、当接面71aにおいて、Y方向に連続する第2突起部13が形成され、当接面72aにおいて、X方向に連続する第3突起部14が形成され、これらの第2突起部13及び第3突起部14が上階床6の底面6aに密着している。これにより、上階床6と断熱気密ブロック7A,7Bとの間の隙間が封止されて気密性が確保される。
また、断熱気密構造10では、断熱気密ブロック7A,7Bにおいて、Y方向に沿って張り出す張出部72を有するので、断熱気密ブロック7A,7Bと側部気密板22との隣接線L3を、Y方向において屋内梁4から離間した位置に配置することができ、この隣接線L3を挟んで面一である平坦面に気密テープを貼ることができる。これにより、断熱気密ブロック7A,7Bと側部気密板22との間の隙間を封止することができ、隣接する面同士が交差する入隅部に気密テープを施工する必要を無くすことができる。断熱気密構造10では、隣接線L3を挟んで隣接する平坦面に気密テープを貼ればよいので、施工性の向上を図ると共に、確実な気密性を実現することができる。
また、断熱気密ブロック7A,7Bの屋内梁4側の側面(当接面71d,71h間)には、屋内梁4の下フランジ43が挿入される下フランジ収容溝74が形成されているので、この下フランジ収容溝74の当接面71e,71gをガイドとして、下フランジ43に対して断熱気密ブロック7A,7Bを位置決めすることができる。そのため、屋内梁4に対して精度良く容易に断熱気密ブロック7A,7Bを配置することができる。また、下フランジ43を下フランジ収容溝74内に配置することで、断熱気密ブロック7A,7Bの屋内梁4側の側面における当接面71dを、屋内梁4のウェブ41に接近させることができる。そのため、当接面71dに形成された気密用突起11の第1突起部を好適にウェブ41に密着させて気密性を向上させることができる。
次に図9を参照して、第2実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造について説明する。第2実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造が、第1実施形態に係る梁接続部と異なる点は、断熱気密ブロックの形状、及び気密用突起の構成が異なる点である。図9(a)は、第2実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造の断熱気密ブロックを上方から示す斜視図であり、図9(b)は、気密用突起の断面を示す断面図である。なお、上記の第1実施形態と同様な説明は省略する。
図9(a)に示されるにように、断熱気密ブロック7Cには、気密用突起11Bが形成されている。気密用突起11Bは、第1突起部12B、第2突起部13B、及び第3突起部14Bを含む。これらの第1突起部12B、第2突起部13B、及び第3突起部14Bは、例えばEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)からなるシール部材であり、図9(b)に示されるように、長手方向に直交する断面が矩形状を成している。シール部材は、弾性を有し対向する面の凹凸に合わせて好適に変形可能である。
第1突起部12Bは、ブロック本体71の当接面71a,71b,71c,71d,71e,71f,71g,71hにおいて連続して形成されている。また、第2突起部13Bは、ブロック本体71の当接面71aにおいてY方向に連続して形成され、第3突起部14Bは、張出部72の当接面72aにおいてX方向に連続して形成されている。
このような断熱気密ブロック7Cを備える断熱気密構造においても、気密用突起11Bを上階床6及び屋内梁4に密着させて、確実な気密を実現することができる。
次に図10を参照して、第3実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造について説明する。第3実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造が、第2実施形態に係る梁接続部と異なる点は、気密用突起の構成が異なる点である。図10(a)は、第3実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造の断熱気密ブロックを上方から示す斜視図であり、図10(b)は、気密用突起の断面を示す断面図である。なお、上記の第1,2実施形態と同様な説明は省略する。
図10に示される断熱気密ブロック7Dには、気密用突起11Cが形成されている。気密用突起11Cは、第1突起部12C、第2突起部13C、及び第3突起部14Cを含む。これらの第1突起部12C、第2突起部13C、及び第3突起部14Cは、図10(b)に示されるように、当接面の表面形状を凸形状にすることで形成されている。第1突起部12C、第2突起部13C、及び第3突起部14Cは、長手方向に直交する断面が半円形を成すように形成されている。気密用突起11Cは、この気密用突起11Cに対向する面に合わせて変形し、対向する屋内梁4又は上階床6の外面に密着する。
このような断熱気密ブロック7Dを備える断熱気密構造においても、気密用突起11Cを上階床6及び屋内梁4に密着させて、確実な気密を実現することができる。
次に図11〜図13を参照して、第4実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造について説明する。第4実施形態では、上階床26の底面26aが低い位置に設定されているタイプの建物に対して、断熱気密構造を適用する場合について説明する。なお、第1実施形態と同様の説明は省略する。
第4実施形態に係る梁接続部の断熱気密構造10Bでは、図11及び図12に示されるように、上階床26の底面26aは、上フランジ32,42よりも低い位置に配置され、上階床26の床面26bは、上フランジ32,42よりも高い位置に配置されている。上階床26は、上フランジ42に取り付けられた取付金具27によって、支持されている。
取付金具27は、図12に示されるように、上フランジ32上に配置される固定片27aと、固定片27aから下方に屈曲されて垂下する垂下片27bと、垂下片27bからウェブ41とは反対側に屈曲されて上階床26の底面26aに当接する支持片27cと、を有する。取付金具27は、屋内梁4の長手方向に延在している。同様に、外周梁3に対しても取付金具27が取り付けられており、この取付金具27によって上階床26の床面26bは下方から支持されている。
上階床26のX方向における端面26cは、屋内梁4に接近して配置されている。取付金具27の垂下片27bは、上階床26の端面26cを覆うように配置されている。また、X方向において、垂下片27bとウェブ41との距離は、上フランジ42の端面42cとウェブ41との距離に対応している。
ここで、断熱気密構造10Bは、梁接続部1において、屋内梁4を覆う断熱気密ブロック8A,8Bを備えている。断熱気密ブロック8A,8Bは、断熱性及び気密性を有するブロック体である。断熱気密ブロック8A,8Bは、X方向の両側から屋内梁4を挟むように配置される。断熱気密ブロック8Aは、屋内梁4のウェブ41の一方の側面41a側に配置され、断熱気密ブロック8Bは、屋内梁4のウェブ41の他方の側面41b側に配置される。
断熱気密ブロック8A,8Bは、それぞれ上下に分割されて形成され、上側に配置される上部ブロック81と、下側に配置される下部ブロック82と、を有する。
上部ブロック81は、屋内梁4のウェブ41の側面41a,41bを覆うように配置されるブロック本体83と、ブロック本体83からX方向の外側(屋内梁4とは反対側)に張り出し外周梁3のウェブ31の屋内側の側面31aを覆うように配置される張出部84とを含む。
また、下部ブロック82は、屋内梁4のウェブ41の側面41a,41bを覆うように配置されるブロック本体85と、ブロック本体85からX方向の外側(屋内梁4とは反対側)に張り出し外周梁3のウェブ31の屋内側の側面31aを覆うように配置される張出部86とを含む。
上部ブロック81のブロック本体83は、屋内梁4のY方向に沿う外表面の形状に倣う形状を含み、屋内梁4に対向して当接する当接面(対向面)83a,83bを有する。当接面83aは、上方を向く面であり、上フランジ42の下面42bに対向して当接する面である。当接面83bは、屋内梁4のウェブ41の側面41a,41bに対向して当接する面である。
ブロック本体83は、取付金具27の外表面の形状に倣う形状を含み、取付金具27に対向する当接面83c,83dを有する。当接面83cは、上方を向く面であり、取付金具27の支持片27cの下面に対向して当接する面である。当接面83dは、ウェブ41とは反対側を向く面であり、取付金具27の垂下片27bに対向する面である。
ブロック本体83の上部側の部分であり、当接面83a,83b,83dによって囲まれる領域は、X方向において屋内梁4のウェブ41と取付金具27の垂下片27bとの間の隙間に充填される充填部として機能する。
また、ブロック本体83は、下部ブロック82のブロック本体85の上面側の外表面の形状に倣う形状を含み、ブロック本体85の後述する当接面85f,85g,85hに対向して当接する当接面83e,83f,83gを有する。当接面83eは、下方を向く面であり、ブロック本体85の当接面85aに対向して当接する面である。当接面85fは、当接面83eのウェブ41側の縁部から下方に延びウェブ41とは反対側を向く面であり、ブロック本体85の当接面85bに対向して当接する面である。当接面83gは、当接面83fの下端からX方向にウェブ41側に延び、下方を向く面であり、ブロック本体85の当接面85cに対向して当接する面である。
上部ブロック81の張出部84は、Z方向に対向する当接面84a,84bを有する。当接面84aは、張出部84の天面を成し、外周梁3に沿う取付金具27の支持片27cの下面に対向して当接する面である。当接面84aは、ブロック本体83の当接面83eに対して面一となるように形成されている。当接面84bは、張出部84の底面を成し、下方を向く面であり、下部ブロック82の張出部86の後述する当接面86aに対向して当接する面である。
下部ブロック82のブロック本体85には、図12及び図13に示されるように、屋内梁4の下フランジ43を収容する下フランジ収容溝87が形成されている。下部ブロック82のブロック本体85は、屋内梁4の外形に倣う形状を含み、屋内梁4に対向して当接する当接面(対向面)85a,85b,85c,85d,85eを有する。
当接面85aは、屋内梁4のウェブ41の側面41a,41bに対向して当接する面である。当接面85bは、下フランジ43の上面43bに対向して当接する面である。当接面85cは、下フランジ43の端面43cに対向して当接する面である。当接面85dは、下フランジ43の底面43aに対向して当接する面である。当接面85eは、対向する断熱気密ブロック8B,8Aに当接する面である。
また、ブロック本体85は、上部ブロック81のブロック本体83において下面側に形成された当接面85e,83f,83gに倣う形状を含み、これらの当接面83e,83f,83gに対向して当接する当接面85f,85g,85hを有する。当接面85fは、上方を向く面であり、ブロック本体83の当接面83eに対向して当接する面である。当接面85gは、当接面85fのウェブ41側の縁部から下方に延びウェブ41側を向く面であり、ブロック本体83の当接面83fに対向して当接する面である。当接面85hは、当接面85gの下端からX方向にウェブ41側に延び、上方を向く面であり、ブロック本体83の当接面83gに対向して当接する面である。
また、下フランジ収容溝87は、当接面85b,85c,85dによって囲まれた領域である。また、ブロック本体85には、当接面85hから上方に突出する凸部88が形成されている。この凸部88は、当接面85g,85fによって囲まれた領域である。
下部ブロック82の張出部86の上面側には、張出部86の天面を成し、上部ブロック81の張出部84の当接面84bに対向して当接する当接面86aが形成されている。張出部86の下面側には、当接面86b,86c,86dが形成されている。当接面86bは、外周梁3とは反対側で、下方を向く面であり、底部気密板21(図8参照)の天面に対向して当接する面である。当接面86bは、下フランジ33の底面33aに対して面一となるように形成されている。当接面86cは、当接面86bの外周梁3側の端部で上方に延び、下フランジ33の端面33cに対向して当接する面である。当接面86dは、当接面86cの上端側からY方向にウェブ31側に延び、下フランジ33の上面33bに対向して当接する面である。
ここで、断熱気密ブロック8A,8Bには、屋外側と屋内側との間の空気の通過を阻害する気密用突起(不図示)がそれぞれ形成されている。気密用突起は、第1実施形態と同様に形成されている。気密用突起は、当接面から突出し、屋内梁4又は取付金具27に密着して空気の通過を阻害する第1突起部、第2突起部、及び第3突起部を含む。
第1突起部は、Y方向と交差する方向(Z方向又はX方向)に連続し、屋内梁4の長手方向(Y方向)に沿う空気の通過を阻害するように形成されている。第1突起部は、突起用溝部15内に流し込まれた発泡性部材を発泡させることで形成された気密用突起である。
突起用溝部15は、発泡性部材が流通可能な流路を形成すると共に、発泡性部材が発泡して硬化した後に、気密用突起として機能する発泡性部材を保持する。突起用溝部15は、ブロック本体83,85の当接面83a,83b,85a,85b,85c,85eにおいて連続して形成されている。
また、ブロック本体83には、突起用溝部15に連通する連通孔16が形成されている。連通孔16は、ブロック本体83の屋内梁4とは反対側の側面83hから屋内梁4側の当接面83bまで貫通するように、X方向に連続して形成されている。屋内梁4とは反対側の側面83hは、X方向において当接面83bと対向する面である。
第2突起部13は、ブロック本体83の当接面83aにおいてY方向に連続している。第2突起部13の屋内側の端部は、第1突起部に接続され、第2突起部13の屋外側の端部は、第3突起部14に接続されている。
第3突起部14は、ブロック本体83の当接面83aにおいてX方向に延在し、当接面83dにおいてZ方向に延在し、張出部84の当接面84aにおいてX方向に延在している。
次に、梁接続部1の断熱気密構造10Bの施工方法について説明する。まず、図13に示されるように、一対の断熱気密ブロック8A,8Bを準備する。次に、断熱気密ブロック8A,8Bの上部ブロック81を屋内梁4の側方に配置して、上部ブロック81の上部側を、取付金具27とウェブ41との間の隙間に挿入して充填する。この状態において、当接面83aは上フランジ32の下面32bに当接し、当接面83bはウェブ41の対向する側面41a,41bに当接し、当接面83cは取付金具27の支持片27cの下面に当接し、当接面83dは取付金具27の垂下片27bに当接している。
次に、下部ブロック82を屋内梁4の側方に配置して、下部ブロック82を屋内梁4に接近あせて装着する。このとき、下フランジ収容溝87内に、屋内梁4の下フランジ43を挿入して嵌め込む。この状態において、当接面85aは、ウェブ41の対向する側面41a,41bに当接し、当接面85bは、下フランジ43の上面43bに当接し、当接面85cは下フランジ43の端面43cに当接し、当接面85dは、下フランジ43の底面43aに当接し、当接面85eは対向する下部ブロック82の当接面85eに当接している。
次に、発泡部材を連通孔16から流し込み、発泡部材を発泡させる。発泡部材は、連通孔16内を通過して、突起用溝部15内に流入し、連通孔16内及び突起用溝部15内で発泡する。発泡部材は、突起用溝部15の全長に亘って発泡し、突起用溝部15の両端部の開口部15a,15bから外部に流出する。突起用溝部15内の発泡部材が発泡することで、屋内梁4及び取付金具27の形状に合わせて密着する第1突起部が形成される。
このような本実施形態の梁接続部1の断熱気密構造10Bにおいて、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
この構成の断熱気密構造10Bでは、断熱気密ブロック8A,8Bが上下に分割されて形成されて、上部ブロック81及び下部ブロック82を有する構成であるので、屋内梁4のウェブ41と取付金具27の垂下片27bとの間の隙間に、上部ブロック81の上部側の部分を充填して配置した後に、上部ブロック81の下に下部ブロック82を配置することができる。下部ブロック82をX方向に移動させて、下フランジ収容溝87内に下フランジ43を挿入して、下部ブロック82を装着することができる。これにより、容易に断熱気密ブロック8A,8Bを屋内梁4に対して装着することができ、施工性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の断熱気密構造10Bでは、下部ブロック82の上面側には、上方に突出する凸部形状(当接面85f,85g)が形成され、上部ブロック81の下面側には、下部ブロック82の凸部を受容する凹部形状(当接面83e,83f)が形成され、X方向に対向する当接面85g,83fが当接している。そのため、突起用溝部15内に、発泡部材が流し込まれて、発泡部材が膨張した際に、上部ブロック81が屋内梁4から離間するように移動しようとしても、下部ブロック82の凸部形状によって、上部ブロック81の移動が抑制される。従って、下部ブロック82を拘束することで、上部ブロック81の移動を抑制することができ、施工性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の断熱気密構造10Bでは、上部ブロック81と下部ブロック82とが当接する当接面において、凹凸形状が形成されて、上部ブロック81と下部ブロック82との間の隙間が一直線状にならないようになっている。そのため、屋内梁4側の空気が、上部ブロック81と下部ブロック82との間の隙間を通って通過しにくくなっている。これにより、気密性を向上させることができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記実施形態では、断面形状がH形である外周梁3、屋内梁4について説明しているが、外周梁3及び屋内梁4は、C型鋼でもよく、その他の断面形状の梁でもよい。
また、上記実施形態では、気密用突起11は、Y方向に沿って延在し、上階床6の底面6aに密着する第2突起部13を含んでいるが、第2突起部13は、Y方向に沿って延在し、上フランジ42の下面42b、又は端面42cに密着するように形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、第1突起部において突起用溝部15が形成されているが、第1突起部は、第2突起部及び第3突起部と同様に、断面が半円形状の凸部でもよく、矩形状の凸部でもよく、台形状の凸部でもよく、その他の断面形状の凸部でもよい。
また、第2突起部及び第3突起部は、第1突起部と同様に、突起用溝部に発泡性部材を発泡させることで形成された気密用突起でもよい。
また、断熱気密ブロック7A,7Bでは、ウェブ41に対向する面に配置された、側面が、ウェブ41の側面に当接するように形成されているが、ウェブ41に対して、部分的に当接するように形成するものでもよい。例えば、第1突起部(突起用溝部15)が形成される部分のみが、ウェブ41に対向して接近するように形成されていてもよい。例えば、気密用突起のみが屋内梁4又は上階床6に密着する構成でもよい。
また、上記実施形態では、気密用突起11が直線的に配置されているが、気密用突起は当接面内で湾曲して配置されている構成でもよい。また、上記実施形態では、1本の線が連続するように、気密用突起が配置されているが、例えば、2重に気密用突起が配置されている構成でもよい。また、気密用突起は線状に形成されるものに限定されず、帯状に形成されるものでもよい。
また、上記の実施形態では、Y方向において同じ位置に、第1突起部(突起用溝部)が配置しているが、第1突起部は、Y方向において異なる位置に部分的に配置され部分(垂直方向に沿う部分)を含み、これらの部分を連結するようにY方向に連続する部分(屋内梁の長手方向に沿う部分)を含むものでもよい。また、第1突起部は、Z方向に対して傾斜するように配置されている構成でもよい。
また、上記の第4実施形態において、上下に分割されたブロック本体83,85において互いに対向する当接面83e,83f,83g,85f,85g,85hに、気密用突起(又は突起用溝部)が形成されている構成でもよい。
1…梁接続部、2…外壁、3…外周梁、4…屋内梁、6,26…上階床、6a,26a…底面、7A,7B,7C,7D,8A,8B…断熱気密ブロック、10,10B…断熱気密構造、15…突起用溝部、20…気密部材、21…底部気密板、22…側部気密板、31,41…ウェブ、41a,41b…ウェブの側面(屋内梁の第2方向に沿う外表面)、32,42…上フランジ、42b…上フランジの下面(屋内梁の第2方向に沿う外表面)、42c…上フランジの端面(屋内梁の第2方向に沿う外表面)、33,43…下フランジ、43a…下フランジの底面(屋内梁の第2方向に沿う外表面)71,83,85…ブロック本体、72,84,86…張出部、73…上フランジ収容凹部、74,87…下フランジ収容溝、81…上部ブロック、82…下部ブロック、X…X方向(第1方向)、Y…Y方向(第2方向)。

Claims (4)

  1. 建物の外壁に沿って第1方向に延在する外周梁と、前記第1方向に交差すると共に前記建物の内部に向かう第2方向に延在する屋内梁とが接続される梁接続部の断熱気密構造であって、
    前記屋内梁の前記第2方向に沿う外表面を覆う断熱気密ブロックを備え、
    前記断熱気密ブロックの外表面には、前記第2方向に交差するように配置されて連続し発泡性部材から形成された第1気密用突起と、前記第2方向に沿って配置され前記第1気密用突起に連続する第2気密用突起と、が形成され、
    前記第1気密用突起は、前記断熱気密ブロックの前記外表面に設けられた溝部に、流し込まれた前記発泡性部材が発泡することで形成され、
    前記第2気密用突起は、前記断熱気密ブロック自体に形成されている梁接続部の断熱気密構造。
  2. 前記外周梁を屋内側から覆う気密部材を備え、
    前記気密部材は、前記第1方向において前記屋内梁から離間して配置され、
    前記断熱気密ブロックは、前記第1方向に張り出し前記気密部材に当接する張出部を有し、
    前記張出部及び前記気密部材は、前記屋内側で互いに隣接する隣接部において、互いに面一である平坦面をそれぞれ有する請求項1に記載の梁接続部の断熱気密構造。
  3. 前記断熱気密ブロックの前記屋内梁側の側面には、前記屋内梁の下フランジが挿入されるフランジ収容溝が形成されている請求項1又は2に記載の梁接続部の断熱気密構造。
  4. 前記屋内梁に支持される上階床は、当該上階床の底面が前記屋内梁の上フランジより下方に配置されており、
    前記上階床は、前記第1方向において前記屋内梁に接近して配置され、
    前記断熱気密ブロックは、上下方向に複数に分割されて形成され、上側に配置される上部ブロックと、下側に配置される下部ブロックとを有し、
    前記上部ブロックは、前記第1方向において前記屋内梁のウェブと前記上階床との間の隙間に充填される充填部を備える請求項1〜の何れか一項に記載の梁接続部の断熱気密構造。
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