JP4630257B2 - 貯湯タンク断熱構造と分割断熱部材の製法 - Google Patents
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Description
また、シート状断熱材が軟質フォームで形成されるため、断熱効率が悪い。
また、タンクと4角筒状の外装ケースの間の空間に介装される断熱包囲体を形成するための分割断熱部材の製法であって、分割断熱部材の内部空間に発泡断熱材を隙間無く充填できて大きな断熱効果を発揮する分割断熱部材の製法を提供することを目的とする。
また、上記外表面部材が金属板から形成され、かつ、上記内表面部材がラミネート紙から形成されている。
また、上記外表面部材は、その両端縁の各々に、厚さ方向内側に折曲げた第1折曲辺を有し、かつ、上記内表面部材は、その両端縁の各々に、厚さ方向外側に折曲げた第2折曲辺を有し、隣り合う上記分割断熱部材の相互の合わせ面において、上記第1折曲辺が、厚さ方向中間位置で終了した終端縁部を有し、各該終端縁部に各上記第2折曲辺が重ねられている。
また、上記下型に、上記外表面部材と平板状の真空断熱材を順に積層し、該真空断熱材に、上記肉薄部に対応する中央部に沿って、発泡ウレタン用樹脂液を注ぐ。
本発明に係る貯湯タンク断熱構造は、断熱包囲体を4つの分割断熱部材に分割できるので、断熱包囲体を迅速かつ容易に組み立てることができる。しかも、各分割断熱部材は4分割されたものなので、筒状の一体の断熱包囲体を製造する場合に比べて、容易に製造することができる。
また、円筒状貯湯タンクを包囲する外装ケースの外形を4角形状とするので、コンパクトな外形になり、設置するために多くのスペースを必要としないで済み、至便である。
また、各分割断熱部材の肉薄部に真空断熱材を設けることによって、硬質発泡ウレタン部材が少ない部分であっても、確実に断熱を行うことができる。よって、断熱包囲体全体の断熱力の低下を防いで、タンクの熱が外部へ逃げるのを確実に防ぐことができる。
図1〜図3は本発明に係る貯湯タンク断熱構造の第1の実施の形態を示し、円筒状貯湯タンク9と、貯湯タンク9を包囲する4角筒状の外装ケース27と、貯湯タンク9と外装ケース27によって形成される空間28に介装される断熱包囲体3を備える。
円筒状貯湯タンク9は、電気温水器や各種給湯器等用に備えつけられるものである。また、外装ケース27(図1では省略)は、横断面において、4角筒状である。
また、断熱包囲体3は、横断面において、4角形状の外装ケース27の4つの角部26…に対応する部位にて分割された4個の分割断熱部材4,4,4,4から成る。言い換えると、各分割断熱部材4は、その両端の合わせ面5,5にて、隣り合う分割断熱部材4,4と連続状に合わせられて、環状の断熱包囲体3を形成し、空間28に介装される。また、隣り合う分割断熱部材4,4を連続するように、縦方向の面取部18が形成される。また、外装ケース27の内部コーナー部を、後述する断熱包囲体3の4角部の面取部18に対応して傾斜状に形成してもよい。
そして、分割断熱部材4をタンク9に包囲状にした場合に、外表面部材1の終端縁部13aが内表面部材2の円弧面部21に達っすることはなく、タンク9に接することはないので、タンク9の熱が外表面部材1を経由して外部へ逃げて温度低下してしまうことを、防ぐことができる。
また、隣り合う分割断熱部材4,4の面取部形成面16,16が連続状となって、断熱包囲体3の面取部18を形成する。
そして、各分割断熱部材4は、横断面において、中間の肉薄部10と両端寄りの肉厚部20,20を有する。
なお、厚さ方向とは、横断面における円筒状タンク9の径方向と同じ方向である。
真空断熱材7は(縦長矩形状の)平板形状を有し、外表面部材1の平面部19の内面11に沿って、少なくとも肉薄部10に位置するように設けられる。具体的には、真空断熱材7は、その中間部が内部空間6のうちの肉薄部10に位置する最接近空間を通るように、設けられる。なお、実施例では、真空断熱材7と内表面部材2の内面とが当接しているが、僅かに離間させて、両者間に硬質発泡ウレタン部材8が介装されてもよい。真空断熱材7は、横断面において、外表面部材1の平面部19よりも短く形成されている。
真空断熱材7は、例えば、アルミ袋内に、グラスウールや発泡ポリウレタン等の平板状断熱材を内蔵し、アルミ袋内のエア抜きをしたものである。
また、隣り合う分割断熱部材4,4の面取部形成面16,16が連続状となって、断熱包囲体3の面取部18を形成すること、及び、真空断熱材7が外表面部材1の平面部19の内面11に沿って設けられる点は、図3の分割断熱部材4と同様である。
図6においては、30は分割断熱部材4の製造のための発泡治具を示し、発泡治具30は、平面状の第1セット面31aを有する下型31に、横断面視円弧状の第2セット面32aを有する上型32がヒンジ部をもって開閉自在に(いわゆるオープン発泡するように)取付けられて成る。そして、ラミネート紙25から成る外表面部材1の平面部19に平板状の真空断熱材7を載置した状態で、第1セット面31aにセットする。外表面部材1の内面11の両端には、内表面部材2の円弧面部21に対応した弯曲部を有する漏れ防止部材34,34を設けておく。かつ、ラミネート紙から成る内表面部材2を、その円弧面部21が第2セット面32aに嵌まるように、上型32にセットする。なお、保持治具30へのセット前に、外表面部材1には、面取部形成面16、第1端辺部29が形成され、かつ、内表面部材2には、第2折曲辺23、第2端辺部24が形成されている。
そして、図9に示したように、上型32を下型31に対して閉じると、樹脂液36が、発泡しながら、内表面部材2の内面中央部33によって横断面視両側へと押し流されていく。そして、図10のように、上型32を下型31に対して閉めて、外表面部材1の第1端辺部29,29に内表面部材2の第2端辺部24,24を重ね合わせる。そして、樹脂液36が内部空間6の隅々まで充填され、発泡固化して硬質発泡ウレタン部材8が形成されたら、上型32を開けて、完成した分割断熱部材4を取り出す。上述のように、樹脂液36が、中央部14から両側へ押し流されるので、肉薄部10にも、硬質の発泡ウレタン部材8を隙間無く充填することができる。
また、図12(イ)〜(ハ)は、各分割断熱部材4の様々な横断面形状パターンを示す。図12(イ)は図3〜図5で説明したものであり、図12(ロ)は外表面部材1と内表面部材2の各々の両端同士が厚さ方向の合わせ面5,5で連続状となっており、4つの分割断熱部材4…から正方形状の外形の断熱包囲体が形成され、図12(ハ)は、図12の分割断熱部材4の面取部形成面16をアール状に変更した形状を有し、4つの分割断熱部材4…から正方形状の4角部がアール形状となった断熱包囲体が形成される。
図12(イ)の分割断熱部材4から形成される断熱包囲体3は、例えば、図12(a)〜(c)の外装ケース27と組み合わされる。また、図12(ロ)における断熱包囲体3は、図12(a)の外装ケース27と組み合わされる。また、図12(ハ)における断熱包囲体3は、図12(a)や図12(c)の外装ケース27と組み合わされる。
これに対し、本発明は、各分割断熱部材4の肉薄部10にも硬質発泡ウレタン部材8が密に充填されるので、非常に断熱効果が大きくなる。そして、タンク9が真空断熱材7に接触する部分が少ないので、熱負荷が軽減し、組み立て工程での破損を防止でき、かつ、真空断熱材7の長期性能保持が可能となる。また、図3,図11の分割断熱部材4によれば、真空断熱材7は、金属板15から成る外表面部材1によって外部からの衝撃から保護されて、一層長期性能保持が可能となる。
また、円筒状貯湯タンク9を包囲する外装ケース27の外形が4角形状なので、コンパクトな外形になり、設置スペースを多く必要としないので至便である。
また、各分割断熱部材4は一体形成されているので、非常に強固な構造であり、耐久性が大きい。また、真空断熱材が設けられているので、硬質発泡ウレタン部材が少ない部分であっても、確実に断熱を行うことができ、断熱包囲体全体の断熱力が低下せずに、タンクの熱が外部へ逃げるのを確実に防ぐことができる。
また、円筒状貯湯タンク9を包囲する外装ケース27の外形が4角形状なので、コンパクトな外形になり、設置スペースを多く必要としないので至便である。
また、各分割断熱部材4は一体形成されているので、非常に強固な構造であり、耐久性が大きい。
そして、製造過程においては、樹脂液36を注いで上型32を下型31に閉じるだけでよいので、分割断熱部材4を非常に容易に形成することができる。
2 内表面部材
3 断熱包囲体
4 分割断熱部材
5 合わせ面
6 内部空間
7 真空断熱材
8 硬質発泡ウレタン部材
9 貯湯タンク
10 肉薄部
11 内面
12 端縁
13 第1折曲辺
13a 終端縁部
14 中央部
15 金属板
20 肉厚部
22 端縁
23 第2折曲辺
26 角部
27 外装ケース
28 空間
30 治具
31 下型
32 上型
36 樹脂液
Claims (7)
- 円筒状貯湯タンク(9)と、該貯湯タンク(9)を包囲する4角筒状の外装ケース(27)と、該貯湯タンク(9)と該外装ケース(27)によって形成される空間(28)に介装される断熱包囲体(3)を備え、
該断熱包囲体(3)は、横断面において、4角形状の上記外装ケース(27)の角部(26)に対応する部位にて分割された4個の分割断熱部材(4)(4)(4)(4)から成り、さらに、各分割断熱部材(4)は、その横断面において、円弧状内表面部材(2)と、中間部位が直線状の平坦面状外表面部材(1)と、上記内表面部材(2)と外表面部材(1)の間に配設される真空断熱材(7)と、上記内表面部材(2)と外表面部材(1)によって包囲形成された内部空間(6)に充填された硬質発泡ウレタン部材(8)と、から一体形成され、中間の肉薄部(10)と両端寄りの肉厚部(20)(20)から成る横断面形状であることを特徴とする貯湯タンク断熱構造。 - 上記真空断熱材(7)は平板形状を有し、かつ、上記外表面部材(1)の内面(11)に沿って設けられ、かつ、少なくとも上記肉薄部(10)に配設されている請求項1記載の貯湯タンク断熱構造。
- 上記外表面部材(1)が金属板(15)から形成され、かつ、上記内表面部材(2)がラミネート紙から形成された請求項1又は2記載の貯湯タンク断熱構造。
- 上記外表面部材(1)は、その両端縁(12)(12)の各々に、厚さ方向内側に折曲げた第1折曲辺(13)を有し、かつ、上記内表面部材(2)は、その両端縁(22)(22)の各々に、厚さ方向外側に折曲げた第2折曲辺(23)を有し、隣り合う上記分割断熱部材(4)(4)の相互の合わせ面(5)(5)において、上記第1折曲辺(13)(13)が、厚さ方向中間位置で終了した終端縁部(13a)(13a)を有し、各該終端縁部(13a)に各上記第2折曲辺(23)が重ねられている請求項3記載の貯湯タンク断熱構造。
- 円筒状貯湯タンク(9)と、該貯湯タンク(9)を包囲する4角筒状の外装ケース(27)と、該貯湯タンク(9)と該外装ケース(27)によって形成される空間(28)に介装される断熱包囲体(3)を備え、
該断熱包囲体(3)は、横断面において、4角形状の上記外装ケース(27)の角部(26)に対応する部位にて分割された4個の分割断熱部材(4)(4)(4)(4)から成り、さらに、各分割断熱部材(4)は、その横断面において、円弧状内表面部材(2)と、中間部位が直線状の平坦面状外表面部材(1)と、上記内表面部材(2)と外表面部材(1)によって包囲形成された内部空間(6)に充填された硬質発泡ウレタン部材(8)と、から一体形成され、中間の肉薄部(10)と両端寄りの肉厚部(20)(20)から成る横断面形状であることを特徴とする貯湯タンク断熱構造。 - 中間の肉薄部(10)と両端寄りの肉厚部(20)(20)から成る横断面形状であって、円筒状貯湯タンク(9)と4角筒状の外装ケース(27)の間の空間(28)内に、4分割状に内装される分割断熱部材(4)を製造する方法に於て、
外表面部材(1)と内表面部材(2)を、発泡治具(30)の下型(31)と上型(32)に夫々着脱自在に設け、
上記外表面部材(1)に、上記肉薄部(10)に対応する中央部(14)に沿って、発泡ウレタン用樹脂液(36)を注ぎ、その後、上型(32)を下型(31)に閉じて上記外表面部材(1)と内表面部材(2)によって包囲形成される内部空間(6)に、上記樹脂液(36)を発泡させて充填させることを特徴とする分割断熱部材の製法。 - 上記下型(31)に、上記外表面部材(1)と平板状の真空断熱材(7)を順に積層し、該真空断熱材(7)に、上記肉薄部(10)に対応する中央部(14)に沿って、発泡ウレタン用樹脂液(36)を注ぐ請求項5記載の分割断熱部材の製法。
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