JP4146056B2 - 組立式ステンレス製貯液槽の保温構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式ステンレス製貯液槽の保温構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、学校、病院、集合住宅あるいは工場などには、飲料水をはじめとする各種液体を貯留する貯液槽が設置されている。
【0003】
この貯液槽Tは、図15に示すように、通常、直角四辺形の基板2と、該基板2の四辺から同一側へ起立する接合縁3とにより浅い箱状に形成された単位板1を順に接続して側壁Ta、底壁Tb、天井壁Tcあるいは仕切り壁や整流壁(図示せず)を形成し、これらの側壁Ta、底壁Tb、天井壁Tcあるいは図示しない仕切り壁や整流壁を組み立てることによって形成されている。
【0004】
単位板1の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属もしくはFRPなどの合成樹脂が採用されている。このうち、耐火性能、耐震強度、耐腐食性、美観などの観点から、近年、ステンレス鋼板からなる単位板を組み立てて形成された組立式ステンレス製貯液槽が多く採用されるようになっている。
【0005】
この場合、単位板1の基板2が薄くて平板状であれば、基板2に荷重が加わったときの基板2の撓み量(歪み量)は非常に大きく、耐圧強度は非常に小さい。例えば、側壁Taを形成する単位板1の基板2の板厚が薄くて平板状であれば、貯液槽T内の液圧によって、基板2には大きな撓みが発生する。さらに、貯液槽T内の液位が上下することによって、基板2には繰り返し応力が加わる。そこで、薄くて平板状の基板2は、小さな圧力の繰り返しによっても容易に破壊する。また、天井壁Tcを形成する単位板1の基板2の板厚が薄くて平板状であれば、作業者などが乗ったときなどに不意に大きく撓んで、危険である。このため、通常、単位板1の基板2に膨出部21を形成して、基板2がたとえ薄くても撓み量が小さなものとなるようにし、耐圧強度を向上させている。
【0006】
このような膨出部21としては、基板2の略全面に、あるいは中央部に四角形状、八角形状、円形状、十字状、X字状などを形成したものがある。そして、その膨出方向としては、接合縁3の突出側もしくはその逆側へ突出したものがある。
【0007】
また、単位板1の接合縁3には、基板2の縁辺から垂直に起立する90度鍔の他、基板2と90度鍔との間に基板2に対して約135度の角度で傾斜する傾斜鍔3Aを有するものがある。
【0008】
このような貯液槽Tにおいて、特に高い保温性能や耐結露性能を要求される場合には、通常、単位板1に断熱材およびカバーを順に設けて熱の拡散を防止することが行われている(例えば、特開昭59−187582号公報参照)。
【0009】
そして、実公平6−28477号公報および実開平3−17094号公報に記載されるように、単位板に二層の断熱材を形成した貯液槽も知られている。特に、実公平6−28477号公報には、耐熱グレードの異なる二種類の断熱材を組み合わせる点が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実公平6−28477号公報に記載された保温構造においては、単位板の表面を保守点検したり、カバーや断熱材を交換する場合、隣接する単位板の接合縁を締結するボルトナットが邪魔になってカバーや断熱材を取り出すことができない。つまり、カバーや断熱材を取り出す為には、単位板の接合縁全周に取り付けられている全てのボルトナットを取り外さなければならなず、作業性が著しく低下する。また、接液部に使用されている単位板の接合縁を締結する全てのボルトナットを取り外すと、貯液槽内に貯留されている液が流出するので、予め、貯液槽内の液を抜き取っておかなければならず、さらに、作業が終了した後に貯液槽内に液を再度注入してやる必要がある。したがって、作業が煩雑なだけでなく、作業時間も長期におよぶ、という問題がある。
【0011】
また、実開平3−17094号公報に記載された保温構造においては、隣接する単位板の接合縁を締結するボルトナットによって共締めされているジョイナー受けおよびジョイナーを利用して断熱材の端縁部を挟み込み、該断熱材で単位板のほぼ全面を覆うようになされている。しかし、ジョイナー受けおよびジョイナーは、ただ単に、断熱材を保持しているだけであって、断熱材を強く押さえつけているわけではない。したがって、当該公報の図1に示されているように、単位板の外表面と断熱材との間に隙間が発生し易い。また、断熱材の周囲は単位板の接合縁と密着しているわけではないので、上記隙間は、大気と連通状態であり、保温、保冷、結露防止といった断熱性能を著しく低下させる。例えば、貯液槽に貯留される液体が80〜100℃といった高温の場合、あるいは、0℃近傍の低温の場合など、所定の温度に維持することは非常に困難である。
【0012】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、断熱材を簡単に取り付けたり、取り外したりすることができるだけでなく、熱の拡散を確実に防止して一定の液温に維持することのできる組立式ステンレス製貯液槽の保温構造を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、膨出部が略中央部に形成された直角四辺形の基板と、該基板の直交する二辺もしくは三辺または四辺に連続して前記膨出部の膨出方向と逆側に折曲された複数の接合縁とを有し、隣接する接合縁の突き合わせ部が溶接された複数個のステンレス鋼板製単位板の上記接合縁を同一側に向けるとともに、隣接する接合縁同士を溶接して少なくとも側壁および天井壁を形成し、これら側壁および天井壁を形成するステンレス鋼板製単位板の接合縁を内方に向け、底壁上に側壁および天井壁を載置して−体に溶接することにより形成された組立式貯液槽において、単位板の外表面に係止部材を設け、単位板の膨出部に略対応する凹部を有するとともに単位板の大きさとほぼ同一の大きさに形成された耐熱温度の高い内方断熱材および耐熱温度が低くて自消性を有する外方断熱材を、この順に単位板の外方に積み重ね、外方断熱材の外表面に外装板を当接させ、外装板を内方断熱材および外方断熱材とともに係止部材を介して固定し、また、側壁同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁と天井壁との突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材を配置し、コーナー断熱材の外方に外装板を配設したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項2記載の発明は、膨出部が略中央部に形成された直角四辺形の基板と、該基板の直交する二辺もしくは三辺または四辺に連続して前記膨出部の膨出方向と逆側に折曲された複数の接合縁とを有し、隣接する接合縁の突き合わせ部が溶接された複数個のステンレス鋼板製単位板の上記接合縁を同一側に向けるとともに、隣接する接合縁同士を溶接して少なくとも側壁および天井壁を形成し、これら側壁および天井壁を形成するステンレス鋼板製単位板の接合縁を内方に向け、底壁上に側壁および天井壁を載置して一体に溶接することにより形成された組立式貯液槽において、単位板の外表面に係止部材を設け、単位板の膨出部に略対応する凹部を有するとともに単位板の大きさとほぼ同一の大きさに形成された耐熱温度の高い内方断熱材および耐熱温度が低くて自消性を有する外方断熱材を、この順に単位板の外方に積み重ね、かつ、単位板と内方断熱材との間の中央部および/または内方断熱材と外方断熱材との間の中央部に隙間を設け、外方断熱材の外表面に外装板を当接させ、外装板を内方断熱材および外方断熱材とともに係止部材を介して固定し、また、側壁同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁と天井壁との突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材を配置し、コーナー断熱材の外方に外装板を配設したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項3記載の発明は、単位板の外表面全面にわたって、単位板に直接接触するように、耐熱材料からなる保温部材を付設したことを特徴とするものである。
【0016】
請求項4記載の発明は、単位板の基板の周縁近傍および/または外装板の周縁近傍に周条を形成し、内方断熱材および/または外方断熱材の周縁近傍に前記周条を収納可能な周溝を形成したことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1には、本発明の組立式ステンレス製貯液槽の保温構造の一実施形態が示されている。
【0019】
この貯液槽Tは、ステンレス鋼板からなる複数の単位板11を順に溶接して形成された側壁Taおよび天井壁Tcと、コンクリートまたは鋼製架台上に敷設された平板状の底壁Tbとを組み合わせて形成されている。
【0020】
側壁Taおよび天井壁Tcを構成する各単位板11の外表面には係止部材31が付設されている。ここに、単位板11の大きさとほぼ同一の大きさに形成された内方断熱材32および外方断熱材33を、この順に単位板11の外方に積み重ね、外方断熱材33の外表面に外装板34を当接させ、外装板34を内方断熱材32および外方断熱材33とともに係止部材31を介して固定し、また、側壁Ta同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁Taと天井壁Tcとの突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材35を配置し、コーナー断熱材35の外方に外装板36を配設することにより、貯液槽Tの保温構造が形成される。
【0021】
単位板11は、直角四辺形の基板12と、該基板12の四辺に連続して同一側に折曲された複数の接合縁13とを有し、基板12の略中央部には、前記接合縁13の折曲方向とは逆側に膨出された膨出部122が形成されている。
【0022】
また、側壁Taおよび天井壁Tcは、単位板11の接合縁13を同一側に向け、隣接する単位板11の接合縁13,13を溶接して形成されている。そして、これらの側壁Taおよび天井壁Tcの単位板11の接合縁13を内方に向け、側壁Ta同士、側壁Taと天井壁Tc、側壁Taと底壁Tbとの突き合わせ部、例えば、稜線部を溶接することにより、貯液槽Tが組み立てられる。
【0023】
まず、ステンレス鋼板からなる単位板11を製造する手順を図2に基づいて説明する。
【0024】
図2(a)(b)に示すように、単位板11の展開図にしたがってステンレス鋼板から板取りする。具体的には、直角四辺形の基板12に対して接合縁13が折り曲げられる折り曲げ線Xが直交する交点から隣接する各接合縁13の側端縁132に沿って各接合縁13の外周縁131へ至る切欠部kと、前記交点に設けられた一部切欠貫通孔X0とが連接された切欠部Kを形成する。つまり、基板12の四辺に接合縁13が一体に連続する形状に板取りする。
【0025】
次いで、図2(c)(d)に示すように、板材の基板12の周縁近傍に図示しない金型を利用して断面凹状の周条121を形成する。この断面凹状の周条121の突出方向は、接合縁13と同方向とされてもよく、接合縁13の向きと反対方向とされてもよい。また、その断面形状としては、半円状、台形状、略三角形状などの任意の形状が採用される。
【0026】
この後、図2(e)(f)に示すように、基板12に対して各接合縁13を折り曲げ線Xに沿って同一側に垂直に折り曲げ、基板12と接合縁13とによって形成される稜線部が直交する交点に設けられた貫通孔X0および接合縁13を折り曲げることにより突き合わされた隣接する接合縁13,13の側端縁132,132を溶接し、箱状に形成する。この場合、一部切欠貫通孔X0および隣接する接合縁13の側端縁132の突き合わせ部の溶接は、雨水や昆虫などが侵入しないように、また、貯液槽T内の飲料水などの液体が外部へ漏出しないように、入念に行う。
【0027】
この後、図2(g)に示すように、上記箱状体を接合縁13を上向きにして製造装置20の下型21に載置し、上型22を下降させ、箱状体の基板12の周縁部を下型21と上型22との間で押圧保持する。この際、箱状体の周条121を下型21に形成された凸条21aおよび上型22に形成された凹溝22aによって挟み込んで位置決めする。すなわち、凹陥部21xを有する下型21の上面には、基板12の周条121内に嵌まり込み可能な断面形状の凸条21aが形成され、一方、上型22の下面には、基板12の周条121が嵌まり込み可能な断面形状の凹溝22aが形成されており、上型22を下降させることによって、箱状体の基板12の周条121を下型21の凸条21aと上型22の凹溝22aとの間に嵌め込んで押圧保持し、位置決めする。
【0028】
次いで、膨出部231を有する中型23を下降させて基板12を押圧することにより、基板12の周条121の内方に膨出部122を形成する(図2(g)参照)。この際、基板12の周条121が下型21と上型22とによってしっかりと押圧保持され、位置決めされているので、基板12の周縁部や接合縁13が引きずられてヒケやシワが発生したり、全体が反ったり、ねじれたり、変形したりすることを確実に防止することができる。
【0029】
なお、下型21の凹陥部21xには、水や防蝕剤を混合した水などの液体Lが注入されている。その注入量は、中型23の膨出部231が下降し、基板12に膨出部122が形成されるときに、下型21の凹陥部21xが満水となる量以上に設定される。また、下型21の上面には、凸条21aの内方に位置してシール材24が配設されている。そこで、上型22を下降させ、基板12の周縁部を下型21と上型22との間に挟んで押圧保持する際、シール材24は基板12の周縁部の下面によって下方に押さえつけられる。ここに、中型23の膨出部231が下降することによって、基板12には膨出部122が形成される。この際、下型21の凹陥部21x内に注入されている液体Lが凹陥部21x内に充満し、液圧が基板12の下方から上方に向かって押し上げるように働く。したがって、基板12の膨出部122の形状が中型23の膨出部231の形状に対応して鮮明に形成される。しかも、次々に形成される単位板11の膨出部122の寸法精度が均一となる。
【0030】
ここで、下型21の上面に配設されるシール材24としては、Oリング、紐状パッキン、シートパッキンなど、任意のものが採用される。また、その本数も1本に限らず複数本配設されていてもよい。
【0031】
このようにして製造された単位板11は、図2(h)に示すように、直角四辺形の基板12と、該基板12の四辺に基板12から同一側へ垂直に起立する接合縁13と、から形成され、基板12と接合縁13とによって形成される稜線部が直交する交点に設けられた貫通孔X0および隣接する接合縁13,13の側端縁132,132の突き合わせ部が溶接されている。そして、直角四辺形の基板12の周縁近傍には、接合縁13の突出側に凹んだ周条121が形成されており、また、この周条121の内方には、接合縁13の突出側と逆側へ突出する膨出部122が形成されている。
【0032】
このような直角四辺形の基板12の四辺に基板12に対して垂直に起立する接合縁13を設けた単位板11のみを順次接続して側壁Ta、天井壁Tc、底壁Tbを形成し、貯液槽Tを組み立てることも可能であるが、単位板11の接合縁13を種々変形させることによって外観形状の異なるさまざまな貯液槽Tを形成することができる。
【0033】
以下、図6において、各側壁Taの左右端縁部に配置される単位板11Aおよび天井壁Tcの隅角部に配置される単位板11Bについて説明する。
【0034】
側壁Taの左右端縁部に配設される単位板11Aは、図4(b)に示すように、基板12の三辺に連続する接合縁13が垂直に折り曲げられているのに対し、他の一辺の接合縁13Aが基板12に対して約135度の角度に折り曲げられている。すなわち、接合縁13Aは、基板12の内面と約45度の角度に形成されている。
【0035】
この場合、接合縁13Aの幅と、これに隣接する接合縁13の幅とが同じであると、接合縁13Aが基板12に対して約135度の角度で折り返されることにより、接合縁13の側端縁132と外周縁131との間に約135度の角度の突出部が形成されることになり、作業時に思わぬけがをするおそれがある。そこで、上記突出部に面取りなどを施しておくことが好ましい。具体的には、接合縁13Aの側端縁132に隣接する接合縁13の側端縁132は、接合縁13Aの側端縁132に対応する長さの突き合わせ部132aと、その先端部分に緩やかな角度で連なる面取部132bとから形成されている。
【0036】
このような側壁Taの端縁部に配設される単位板11Aを製造する場合は、図3に示す展開図にしたがってステンレス鋼板から板取りする。具体的には、接合縁13(13A)が折り曲げられる折り曲げ線Xが直交する交点から隣接する各接合縁13(13A)の側端縁132に沿って各接合縁13(13A)の外周縁131へ至る切欠部kと、前記交点に設けられた一部切欠貫通孔X0とが連接された切欠部K,K1を形成するとともに、直角四辺形の基板12および該基板12の三辺に一体に連続する接合縁13および他の一辺に一体に連続する接合縁13Aを有するように板取りする。
【0037】
このように板取りした後に基板12の周縁近傍に周条121を形成し、前述したように、基板12に対して接合縁13,13Aを上方に向けて垂直に折り曲げた後、製造装置20によって基板12に膨出部122を形成する(図4(a)参照)。
【0038】
次いで、箱状体の接合縁13Aの側端縁132を、対応する隣接する接合縁13の側端縁132の突き合わせ部132aに突き合わせる。その後、一部切欠貫通孔X0を溶接するとともに、隣接する接合縁13,13および13,13Aの側端縁132の突き合わせ部を溶接して単位板11Aを形成する(図4(b)参照)。
【0039】
もっとも、切欠部kと一部切欠貫通孔X0とが連接された切欠部K,K1を形成した後、基板12に周条121を形成し、基板12に対して各接合縁13,13Aを折り曲げ、一部切欠貫通孔X0を溶接するとともに、隣接する接合縁13,13および13,13Aの側端縁132の突き合わせ部を溶接し、この後、基板12に膨出部122を膨出させて単位板11Aを形成してもよい。
【0040】
天井壁Tcの隅角部に配設される単位板11Bは、図5(a)(b)(c)に示すように、基板12と、該基板12の直交する二辺に形成された接合縁13とからなる。この単位板11Bの板取りに際しては、図5(d)に示すように、接合縁13が折り曲げられる折り曲げ線Xが直交する交点から隣接する各接合縁13の側端縁132に沿って各接合縁13の外周縁131へ至る切欠部kと、前記交点に設けられた一部切欠貫通孔X0とが連接された切欠部Kを形成する。
【0041】
また、上記単位板11Bの各接合縁13の長さは、少なくとも、前述した側壁Taの左右端縁部に配置される単位板11Aの接合縁13の幅を差し引いた寸法よりも短く形成されている。したがって、直交する側壁Ta,Taの上隅角部を形成する単位板11A,11Aの接合縁13,13の上に、単位板11Bの基板12の周縁部のうち、接合縁13が形成されていない直交する二辺の周縁部を載置することができる。
【0042】
なお、天井壁Tcの隅角部以外の周縁部に配設される単位板については、詳細には図示しないが、基板12の三辺に接合縁13を形成し、残りの一辺の周縁部が側壁Taの上端縁部を形成する単位板11の接合縁13に載置されるように、対向する二辺の接合縁13を短く形成すればよい。
【0043】
このようにして単位板11,11A,11Bなどが形成されたならば、単位板11,11Aの接合縁13を同一側に向けるとともに、隣接する接合縁13,13同士を溶接して側壁Taを形成する。この場合、側壁Taの左右端縁部に配設される単位板11Aの接合縁13Aが、側壁Taの左右端縁に位置するように配設する。また、単位板11,11B、図示しない周縁部に配設される単位板の接合縁13を同一側に向けるとともに、隣接する接合縁13,13を溶接して天井壁Tcを形成する。この場合、天井壁Tcの隅角部に取り付けられる単位板11Bは、接合縁13が形成されていない基板12の直交する二辺の周縁部が天井壁Tcの隅角部に位置するように配設される。また、天井壁Tcの周縁部に取り付けられる単位板は、接合縁13が形成されていない基板12の一辺の周縁部が天井壁Tcの外周縁部に位置するように配設される。
【0044】
これらの単位板11,11A,11Bなどを用いて側壁Taおよび天井壁Tcを形成し、貯液槽Tとするには、側壁Taおよび天井壁Tcの接合縁13を内方に向け、側壁Ta同士が突き合わされる稜線部、すなわち、接合縁13A,13Aを溶接するとともに、側壁Taおよび天井壁Tcが突き合わされる稜線部、すなわち、接合縁13と基板12を溶接する。また、側壁Taと底壁Tbが突き合わされる稜線部、すなわち、接合縁13と底壁Tbを溶接する。この場合の稜線部の溶接は、貯液槽T内の液体が外部へ漏出しないように、また、地震や、地震の際に発生するスロッシング現象などによって貯液槽Tが破壊されないように十分注意して入念に行う。このようにして、貯液槽Tを形成することができる(図6参照)。
【0045】
図6に示した貯液槽Tにおいては、一の側壁Taを構成する一の単位板11に取出用フランジ15を有する配管16の基端が接続され、また、天井壁Tcを構成する一の単位板11にマンホールMが形成されている場合を例示している。また、単位板11の基板12に球面状に突出する膨出部122を形成した場合を例示したが、膨出部122の形状を特に限定するものではなく、任意の形状を選択することができる。この場合、膨出部122の一部に平坦面が形成されていると、配管の接続や、貯液槽T内外面への各種付属品の取り付けなどに際してこれを利用することができる。
【0046】
なお、前述した実施形態においては、板材の基板12に対して接合縁13を折り曲げた後、基板12に膨出部122を形成する工程を説明したが、板材の基板12に膨出部122を形成した後、基板12に対して接合縁13を折り曲げるようにしてもよい。
【0047】
また、前述した貯液槽Tを形成する底壁Tbとして、平板状のステンレス鋼板を架台上に敷設したものを例示したが、側壁Taや天井壁Tcと同様に、複数の単位板11を接続して形成してもよい。この場合、接合縁13は内方に向けても、外方に向けてもよい。
【0048】
このようにして貯液槽Tが組み立てられたならば、側壁Taや天井壁Tcの外表面に係止部材31を固定した後、この係止部材31を利用して各単位板11の外表面に内方断熱材32、外方断熱材33および外装板34を取り付けるとともに、側壁Ta同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁Taと天井壁Tcとの突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材35およびコーナー外装板36を取り付ける。
【0049】
係止部材31は、側壁Taや天井壁Tcを構成する各単位板11の基板12の外表面側四隅近傍に溶接されたネジ棒311と、ネジ棒311に螺合可能なナット312とから構成されている。ただし、後述するように、断熱材32,33および外装板34などを固定できるものであればどんなものでもよく、例えば、ボルト、係止具などを利用することもでき、ネジ棒311とナット312からなる係止部材31に限るものではない。
【0050】
内方断熱材32は、耐熱温度が高い断熱材、例えば、耐熱フォームポリスチレンからなり、各単位板11の膨出部122に略対応する凹部32xを有し、ほぼ均等厚みとされ、単位板11の大きさとほぼ同一の大きさに形成され、その四隅にネジ棒311に対応する取付穴32aが設けられている(図1参照)。
【0051】
また、外方断熱材33は、耐熱温度が低くて、自消性、すなわち、火が付いても燃え広がらずに消えてしまう性質の断熱材、例えば、フォームポリスチレンからなり、内方断熱材32の外表面の膨出部32yに略対応する凹部33xを有し、ほぼ均等厚みとされ、単位板11の大きさとほぼ同一の大きさに形成され、その四隅にネジ棒311に対応する取付孔33aが設けられている(図1参照)。
【0052】
なお、貯液槽の断熱材の厚みは、建設省共通仕様書に規定されるように、25mm以上とされる。具体的には、結露防止、保冷、20〜80℃程度の保温、80〜100℃程度の保温など種々の保温仕様に応じて、貯液槽の断熱材の厚みは25〜120mmに設定される。本願の場合、貯液槽Tの断熱材32,33の厚みは、それぞれ、12.5〜60mmに設定され、通常、25〜50mmの厚さとされる。
【0053】
外装板34は、アルミニウム板やステンレス鋼板などの金属板からなり、外方断熱材33の外表面の膨出部33yに略対応する凹部34xを有し、単位板11の大きさとほぼ同一の大きさに形成され、その四隅にネジ棒311に対応する取付穴34aが設けられている(図1参照)。
【0054】
また、コーナー断熱材35は、内方断熱材32に準じた断熱材、例えば、耐熱フォームポリスチレンやグラスウールなどからなり、前述した内方断熱材32および外方断熱材33の厚みの和に略相当する二辺を有する断面略直角二等辺三角形状に形成されている。
【0055】
コーナー外装材36は、外装板34と同様に、アルミニウム板やステンレス鋼板などの金属板からなり、コーナー断熱材35の外面を覆い、かつ、係止部材31のネジ棒311によって取付可能な大きさに形成され、その四隅にネジ棒311を挿着可能とする切欠部(もしくは長穴)36aが形成されている。
【0056】
次に、保温構造を形成する手順について説明する。
【0057】
まず、貯液槽Tを構成する側壁Taおよび天井壁Tcの各単位板11の基板12の外表面側四隅近傍にネジ棒311を溶接によって固定する。次いで、内方断熱材32を各単位板11の基板12の外表面に取り付ける。すなわち、内方断熱材32の各取付穴32aにネジ棒311を挿通させる。同様に、外方断熱材33の各取付穴33aにネジ棒311を挿通させる。つまり、側壁Taや天井壁Tcを構成する各単位板11の外表面に、内方断熱材32および外方断熱材33の順にネジ棒311を利用して積み重ねる。次いで、外装板34を外方断熱材33の外表面に取り付ける。すなわち、外装板34の各取付穴34aにネジ棒311を挿通させ、外装板34を外方断熱材33の外表面に当接させる。この後、ネジ棒311にナット312をねじ込み、これらの内方断熱材32、外方断熱材33および外装板34を一体に固定する。
【0058】
一方、側壁Ta同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁Taと天井壁Tcとの突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材35を配設した後、コーナー外装板36の各切欠部(もしくは長穴)36aにネジ棒311を挿通させ、ナット312により、コーナー外装板36を固定する。
【0059】
図1において、配管16を取り付けた単位板11に設けられる内方断熱材32、外方断熱材33および外装板34については、それぞれ上下に二分割された場合が示されている。このように内方断熱材32、外方断熱材33および外装板34を上下(または左右)に二分割すると、配管16が取り付けられた単位板11であっても簡単に取り付けたり、取り外したりすることができる。
【0060】
なお、前述した実施形態においては、コーナー断熱材35を内方断熱材32に準じた断熱材によって断面略直角二等辺三角形状に形成した場合を例示したが、内方断熱材32に準じた断熱材と外方断熱材33に準じた断熱材との2層構造に形成してもよい(図10参照)。また、コーナー部に取り付けられる断熱材の断面形状は、直角二等辺三角形状に限らず、扇形状や方形状などであってもよい。その場合のコーナー外装板36は、コーナー部の断熱材の断面形状に対応した形状に形成される。また、コーナー部の断熱材は、内方断熱材32の厚みと外方断熱材33との厚みとの和に相当する二辺を必ずしも有する必要はなく、コーナー外装板36との間に隙間が形成されるような大きさであってもよい(図7参照)。
【0061】
また、外装板34とコーナー外装板36とを別体に形成した場合を例示したが、側壁Taの左右端縁部に配設される単位板11Aに取り付けられる外装板34の端縁部、あるいは、天井壁Tcの隅角部や周縁部に配設される単位板11Bなどに対応する位置に取り付けられる外装板34の端縁部を、コーナー断熱材35を覆うことができるように延出させ、隣接する側壁Taの左(もしくは右)側の端縁部や上端縁部に配設される単位板11に固定されたネジ棒311およびナット312を用いて固定するようにしてもよい。
【0062】
さらに、図7に示すように、外装板34の周縁部を内方に垂直に折り曲げて折り返し部341を形成することもできる。このように外装板34に折り返し部341を形成すると、外装板34の強度が向上して変形が生じにくくなり、また、外観が美麗となる。この場合は、外方断熱材33の外周縁に、外装板34の折り返し部341に対応する挿入部を形成しておくことが好ましい。外装板34の周縁部に形成される折り返し部341としては、垂直なものに限らず、傾斜状(図8参照)、L字状(図9参照)、円弧状(図10参照)などを任意に採用することができる。また、図8、図9、図10に示すような折り返し部341を形成して、隣接する外装板34,34の突き合わせ部にコーキング材Cを充填しておけば、それらの突き合わせ部から雨水や湿度の高い外気が浸入して断熱材32,33の断熱性能が低下することを確実に防止できる。したがって、屋外や建物の屋上などに貯液槽Tを設置する場合は、このような構造を採用することが好ましい。
【0063】
なお、図7には、係止部材31として、ネジ棒311およびナット312とともに、押さえ板(例えば、ワッシャ)313を用いた場合が示されている。
【0064】
また、図8には、係止部材31として、ボルト314およびナット312とともに、隣接する外装板34,34にわたって配設された平板状の押さえ板313を用いた場合が示されている。この場合、ボルト314は、単位板11の基板12の四隅近傍に形成された取付穴の内方から外方に向かって挿入され、ボルト頭部が基板12に溶接固定される。そして、押さえ板313がボルト314に挿着され、該ボルト314にナット312が締結されることにより、隣接する外装板34,34の周縁部が押さえられる。
【0065】
さらに、図9には、係止部材31として、取付座314が付設されたネジ棒311と、隣接する外装板34,34に跨がる断面ハット形の押さえ板313を用いた場合が示されている。この場合、取付座314が隣接する2個もしくは4個の単位板11の突き合わせ部外面に溶接固定され、これらの単位板11の外面に断熱材32,33および外装板34が積み重ねられ、押さえ板313がネジ棒311に装着され、該ネジ棒311にナット312が締結されることにより、隣接する外装板34,34の周縁部が押さえられ、固定される。
【0066】
また、図10には、係止部材31として、T字状の支持材315と、この支持材315の上部両面にそれぞれ締結可能なL字状の押さえ材316を用いた場合が示されている。この場合も、支持材315が隣接する2個もしくは4個の単位板11の突き合わせ部外面に溶接固定され、これらの単位板11の外面に断熱材32,33および外装板34が積み重ねられ、押さえ材316,316が支持材315にボルトナットを介して締結されることにより、隣接する外装板34,34の周縁部が押さえられる。なお、支持材315または押さえ材316の何れか一方に上下方向に延びる長穴を形成しておけば、押さえ材316の固定位置を調整することができ、外装板34などを強固に固定することができる。
【0067】
また、図10に示した実施形態においては、コーナー断熱材35を、内方断熱材32に準じた断面扇形状の断熱材と、外方断熱材33に準じた断面扇形状の断熱材との2層で形成し、コーナー外装板36を、このコーナー断熱材35の外面形状に対応する形状に形成した場合を示している。
【0068】
以上の実施形態においては、側壁Taおよび天井壁Tcを構成する各単位板11に2層の断熱材32,33を取り付けた場合を例示したが、貯液槽Tの接液部である側壁Taのみに2層の断熱材32,33を取り付け、天井壁Tcに一層の断熱材を取り付けて保温構造を形成してもよい。
【0069】
また、前述した実施形態においては、単位板11,11Bなどを順次接続して天井壁Tcを形成した場合を説明したが、単位板11のみを順次接続して天井壁Tcを形成することもできる(図11参照)。このような天井壁Tcについても、各単位板11に内方断熱材32、外方断熱材33および外装板34を順次積み重ね、係止部材31(例えば、ネジ棒311とナット312)で固定すればよい。また、側壁Taと天井壁Tcが突き合わされることで形成されるコーナー部についても、同様に、コーナー断熱材35およびコーナー外装板36を配設し、係止部材31(例えば、ネジ棒311とナット312)で固定すればよい。
【0070】
図11に示す貯液槽Tの底壁Tbは、接合縁13を下方に向けた複数の単位板11を順次接続することによって形成されている。そして、接合縁13を下方に向けたこれらの単位板11の基板12は平坦面とされている。なお、各単位板11の基板12の撓みを防止するため、各基板12の外表面には、接合縁13と同一高さの補強リブRが縦横に溶接されている。また、補強リブRによって区画された空間には、内方断熱材32および外方断熱材33が順に配設されている。また、底壁Tbの最外周に設けられた接合縁13に沿ってコーナー断熱材35が配置され、コーナー断熱材35は平板状のコーナー外装板36によって覆われている。
【0071】
以上のように、単位板11,11A,11Bなどの接合縁13を同一側に向けるとともに、隣接する接合縁13同士を順次接続して側壁Taや天井壁Tcを形成し、これら側壁Taおよび天井壁Tcを構成する単位板11の接合縁13を内方に向け、底壁Tb上に側壁Taおよび天井壁Tcを載置して一体に溶接することにより形成された貯液槽Tにおいて、側壁Taおよび天井壁Tcを形成する各単位板11の外表面に係止部材31を設け、単位板11の膨出部に略対応する凹部を有するとともに単位板11 の大きさとほぼ同一の大きさに形成された耐熱温度の高い内方断熱材32、耐熱温度が低くて自消性を有する外方断熱材33を、この順に単位板11の外方に積み重ね、外方断熱材33の外表面に外装板34を当接させ、外装板34を内方断熱材32および外方断熱材33とともに係止部材31を介して固定し、また、側壁Ta同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁Taと天井壁Tcとの突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材35を配置し、コーナー断熱材35の外方にコーナー外装板36を配設するので、単位板11の接合縁13,13Aと関係なく断熱材32,33および外装板34を各単位板11の外表面に積み重ねて取り付けることができ、その取付作業もまとめて短時間に行うことができる。また、必要に応じて各単位板11毎にその外側に取り付けられている外装板34および断熱材33,32を簡単に取り外して保守点検することができる。
【0072】
また、貯液槽T内に貯留される液体の液圧の大小を考慮して、天井壁Tcの単位板11や側壁Taの上部の単位板11の板厚は薄く、側壁Taの下部の単位板11の板厚は厚くされる場合であっても、単位板11の外表面側に断熱材32,33が配設されるので、単位板11の板厚には全く関係がなく(接合縁13の板厚が厚いか、薄いかを考慮する必要が全くなく)、断熱材32,33の大きさと単位板11の大きさとをほぼ同一の大きさとしておくことができる。つまり、同一の大きさの断熱材32,33を製造しておき、必要に応じて、貯液槽Tの天井壁Tc、側壁Taの上部、側壁Taの下部の任意の単位板11に取り付けることができる。
【0073】
したがって、断熱材32,33を、単位板11の外表面とほぼ同一の大きさに規格化して、同一形状の断熱材32,33を大量に生産することができるので、生産効率がよく、在庫管理も容易となる。
【0074】
しかも、単位板11の外表面に、耐熱温度の高い内方断熱材32を取り付け、さらに、内方断熱材32の外表面に耐熱温度が低く、自消性を有する外方断熱材33を取り付けるので、高い断熱性能を有するとともに、断熱材全体のコストを低減させることができる。また、側壁Ta同士が突き合わされることによって形成されるコーナー部および側壁Taと天井壁Tcが突き合わされることによって形成されるコーナー部にコーナー断熱材35を配設するので、貯液槽Tの稜線部から熱が逃げることがなく、一層断熱効果が向上する。
【0075】
この場合、外側に自消性の外方断熱材33を配設するので、火災の際にたとえ断熱材33が火炎によって一時的に燃えたとしても燃え広がることはなく、自然に消火される。このため、各種の建物内や工場などに設置された貯液槽Tが、火災に際しても延焼することはない。また、他の可燃物への類焼をくい止めることができる。
【0076】
なお、三層の断熱材を設け、単位板11と直接接する断熱材をさらに高温に耐える構成とした場合(図12(d)参照)においても、断熱材32,33および外装板34は、2層構造の場合と同一のものを採用することができる。
【0077】
また、単位板11に予め断熱材が一体に固定されていないので、隣接する単位板11の接合縁13同士を順次溶接して側壁Taや天井壁Tcを形成し、これらの側壁Taや天井壁Tcを底壁Tb上に−体に溶接して貯液槽Tを形成する際に、溶接の熱によって断熱材を溶かしたり、焦がしたり、あるいは、燃焼させるおそれがない。したがって、断熱材に煩わされることなく、効率よく溶接による貯液槽Tの組立作業を行うことができる。また、溶接による貯液槽Tの組立作業が完了したのちに断熱材の取り付けをまとめて行えばよいので、断熱材取り付けの作業時間が短縮されるばかりでなく、断熱材が傷ついたり、溶けたり、焦げたりすることがなく、美麗に仕上がる。
【0078】
ところで、前述した実施形態の貯液槽Tの保温構造は、側壁Taや天井壁Tcを形成する各単位板11に、単位板11の基板12に形成された膨出部122に対応する凹部32xを有する内方断熱材32、および、内方断熱材32の外表面に形成された膨出部32yに対応する凹部33xを有する外方断熱材33を順次積み重ね、外方断熱材33の外表面に形成された膨出部33yに対応する凹部34xを有する外装板34を被せて固定したものであるが、単位板11の膨出部122の外表面形状と全く同一の凹部32x,33xを内方断熱材32、外方断熱材33に形成することは、断熱材成型時の成形歪、成形後の収縮やねじれなどを考慮すると、非常に困難である。特に、単位板11の基板12に形成された膨出部122が単純な球面形状でなく、複雑な形状模様を有する場合は、このような複雑な形状模様と同一の凹部を内方断熱材32、外方断熱材33に形成することは極めて困難となる。
【0079】
ー方、貯液槽T内の液位が上下に変動することにより、側壁Taに加わる液圧が変動する。そこで、側壁Taを形成する単位板11の基板12の膨出部122は、外方に大きく膨らんだり、元に戻ったりすることを長期間にわたって繰り返すことになる。ここに、単位板11、内方断熱材32、外方断熱材33および外装板34がそれぞれ密着していると、単位板11の膨出部122が外方に膨らむときには、内方断熱材32、外方断熱材33、外装板34の各中央部を外方に押し出すようにはたらく(図12(a)参照)。この際、内方断熱材32、外方断熱材33、外装板34は、単位板11の膨出部122が外方に膨らんだ時の形状に追随して変形しないで、元の通りの形状を維持しようとするので、これらの各周縁部は、単位板11の周縁部から離れようとする。つまり、内方断熱材32、外方断熱材33、外装板34の各周縁部は、単位板11の外表面と垂直な方向に跳ね上がろうとする。したがって、係止部材31近傍に無理な力が作用する。しかも、こうした力が液位の変動に伴い、長期間にわたって繰り返し作用するので、断熱材32,33および外装板34の各係止部材31近傍が変形したり、破損したりし易い。
【0080】
このような点を考慮して、単位板11の変形に極めて容易に追随できるような弾力性のある連続気泡を有する断熱材を採用してもよいが、雨水や結露水を含むと断熱性能が低下するおそれがある。そこで、独立気泡を有する断熱材など、各種硬質の断熱材を使用することがより好ましい。この場合は、単位板11の膨出部122の外表面と内方断熱材32の凹部32xの内表面との間および/または内方断熱材32の膨出部32yの外表面と外方断熱材33の凹部33xの内表面との間に隙間Sを設けておくことが好ましい。
【0081】
具体的には、図12(b)に示すように、内方断熱材32の凹部32xを単位板11の膨出部122よりも大きく(曲率半径を小さく)形成し、かつ、外方断熱材33の凹部33xを内方断熱材32の膨出部32yよりも大きく形成し、単位板11の膨出部122の外面と内方断熱材32の凹部32xの内面との間および内方断熱材32の膨出部32yの外面と外方断熱材33の凹部33xの内面との間にそれぞれ一定の隙間Sを形成することが好ましい。同様に、図12(c)に示すように、内方断熱材32の凹部32xを単位板11の膨出部122よりも大きく形成し、単位板11の膨出部122の外面と内方断熱材32の凹部32xの内面との間に一定の隙間Sを形成したり、図12(d)に示すように、外方断熱材33の凹部33xを内方断熱材32の膨出部32yよりも大きく形成し、内方断熱材32の膨出部32yの外面と外方断熱材33の凹部33xの内面との間に一定の隙間Sを形成するようにしてもよい。
【0082】
このように、内方断熱材32の凹部32xや外方断熱材33の凹部33xを単位板11の膨出部122よりも大きく形成することにより、液位の変動に伴って単位板11の膨出部122が外方に膨らんだり元に戻ったりすることを長期間にわたって繰り返しても、内方断熱材32、外方断熱材33および外装板34に無理な力が作用することがなく、これらが変形したり、破損したりすることを確実に防止できる。
【0083】
この場合の隙間Sは、単位板11の膨出部122の外面と内方断熱材32の凹部32xの内面との間および/または内方断熱材32の中央部の外面と外方断熱材33の凹部33xの内面との間に形成されるものの、少なくとも断熱材32,33および外装板34の周縁部はそれぞれ互いに密着しているので、中央に形成された隙間Sが外気と連通状態になることはなく、断熱性能を低下させることはない。
【0084】
また、内方断熱材32の凹部32xを単位板11の膨出部122よりも大きく形成しておくことにより、単位板11の膨出部122は、その形状模様がどんなに複雑であっても、断熱材32に形成された単純な形状、例えば、球面形状の凹部32x内に入ることになる。したがって、断熱材32を成形するための金型が単純化され、安価に金型を製作することができるとともに、同一の金型を用いて断熱材32,33を製造することができる。また、単位板11の複雑な形状模様の膨出部122にきっちりと嵌め合わせる必要もないので、組み立て時の作業性が良好となり、短時間に、かつ、安価に保温構造を形成することができる。
【0085】
なお、図12(d)においては、単位板11の外表面に、80〜100℃の高温に耐える耐熱性材料からなる板材37を付設した場合を示している。このような耐熱性材料からなる板材37を付設すると、内方断熱材32に伝わる温度が緩和される。この場合、板材37は、貯液槽Tの液位が上下して単位板11の膨出部122が変形することに追随する必要がある。このような耐熱性材料からなる板材37の材質としては、例えば、シリカアルミナ系の原料を電気炉にて溶融した後、高速の圧縮空気または遠心力によって繊維化したセラミックファイバーのうち、強度および柔軟性に優れた「ファインフレックス1300ソフトボード TOMBONo. 5111(ニチアス社製)、ガラスクロスやガラスウールマットなどのガラス繊維、ロックウール保温材(石綿布)、セラミックファイバー紡織品「セラミックファイバークロス イビウールクロスCH−T」(イビデン社製)などを挙げることができる。
【0086】
一方、ステンレス鋼板やアルミニウム板などの金属板から膨出部34yを有する外装板34を製造する場合、予め基板342の周縁部に周条343を形成しておくと、単位板11の製造工程においても述べたように、外装板34の基板342の周縁部や折り返し部341が引きずられてヒケやシワなどが発生したり、全体が反ったり、ねじれたり、変形したりすることがなく、きれいな外観となる(図13参照)。したがって、外装板34の基板342の周縁部にも、外方または内方に突出する周条343を形成することが好ましい。この場合、外装板34の基板342の周縁部に形成された周条343に対応して、また、単位板11の基板12の周縁部に形成された周条121に対応して、断熱材32,33にも周溝を形成することが好ましい。例えば、図13(a)に示すように、外装板34の基板342の周縁部および単位板11の基板12の周縁部にそれぞれ内方に突出する周条343,121を形成した場合においては、少なくとも外方断熱材33の外表面側の周縁部に、外装板34の周条343を収納することのできる周溝331を形成する必要がある。ただし、前述したように、同一の金型によって断熱材32,33を成形する場合は、内方断熱材32の外表面側の周縁部にも周溝321が形成される。同様に、図13(b)に示すように、外装板34の基板342の周縁部および単位板11の基板12の周縁部にそれぞれ外方に突出する周溝343,121を形成した場合においては、少なくとも内方断熱材32の内表面側の周縁部に、基板12の周条121を収納することのできる周溝321を形成する必要がある。この場合も、外方断熱材33の内表面側の周縁部に周溝331が形成されていてもよい。また、図13(c)に示すように、単位板11の基板12の周縁部にのみ外方に突出する周条121を形成した場合は、少なくとも内方断熱材32の内表面側の周縁部に、基板12の周条121を収納することのできる周溝321を形成する。
【0087】
このような周溝321,331を有する、または、周溝のない断熱材32,33を形成するには、図13(d)(e)に示すような成形金型40を用いればよい。具体的には、成形金型40は、断熱材32,33の内面形状に対応する形状に形成された第1型41と、この第1型41にアイボルト42を介して着脱自在に固定され、断熱材32,33の外面形状に対応する形状に形成された第2型43と、からなり、第1型41に、周溝321,331を形成するためのブロック材44をボルトを介して着脱自在に固定して構成されている。したがって、断熱材32,33に周溝321,331を形成する場合は、ブロック材44を固定し(図13(d)参照)、一方、断熱材32,33に周溝321,331を形成する必要がない場合は、ボルトを緩めてブロック材44を取り外し、ボルト用取付穴をシールテープ45などで塞げばよい。
【0088】
この場合、断熱材32,33の内面側に周溝321,331を形成する場合を例示したが、それらの外面側に周溝321,331を形成するには、第2型43にブロック材44を着脱自在に固定すればよい。
【0089】
このような成形金型40を用いて断熱材32,33を成形するには、二液混合法やビーズ発泡法などの通常の成形方法が採用される。例えば、耐熱フォームポリスチレンやフォームポリスチレンからなる断熱材32,33を成形するには、それぞれの原材料を第1型41内に投入した後、第1型41に第2型43を載せてアイボルト42で固定し、発泡、成形が完了したならばアイボルト42を緩め、第2型43を外して成形体(断熱材32,33)を取り出せばよい。
【0090】
このように断熱材32,33が形成されたならば、図14に示すように、側壁Taや天井壁Tcを形成する各単位板11に積み重ね、さらに、外装板34を被せ、係止部材31を構成するネジ棒311、押さえ板(例えば、ワッシャ)313およびナット312を介して固定すればよい。
【0091】
なお、前述の実施形態においては、貯液槽Tに液体、特に飲料水を貯留する場合を例示したが、貯液槽Tに飲料水以外の水や薬液などを貯留してもよく、貯留対象を限定するものではない。
【0092】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、単位板に予め断熱材が一体に固定されていないので、隣接する単位板の接合縁同士を順次溶接して側壁や天井壁を形成し、これらの側壁や天井壁を底壁上に一体に溶接して貯液槽を形成する際に、溶接の熱によって断熱材を溶かしたり、焦がしたり、あるいは、燃焼させるおそれがない。したがって、断熱材に煩わされることなく、効率よく溶接による貯液槽の組立作業を行うことができる。また、溶接による貯液槽の組立作業が完了したのちに断熱材の取り付けをまとめて行えばよいので、断熱材取り付けの作業時間が短縮されるばかりでなく、断熱材が傷ついたり、溶けたり、焦げたりすることがなく、美麗に仕上がる。また、同一の大きさの内方断熱材および外方断熱材を製造しておき、必要に応じて、貯液槽の天井壁、側壁の上部、側壁の下部の任意の単位板に取り付けることができる。この結果、内方断熱材および外方断熱材を、単位板の外表面とほぼ同一の大きさに規格化して、大量に生産することができるので、生産効率がよく、在庫管理も容易となる。また、必要に応じて各単位板毎にその外側に取り付けられている外装板、外方断熱材および内方断熱材を簡単に取り外して保守点検することができる。
【0093】
しかも、単位板の外表面に、耐熱温度の高い内方断熱材を取り付け、さらに、内方断熱材の外表面に耐熱温度が低く、自消性を有する外方断熱材を取り付けるので、高い断熱性能を有するとともに、断熱材全体のコストを低減させることができる。特に、外側に自消性の断熱材を配設するので、火災の際にたとえ断熱材が火災によって一時的に燃えたとしても燃え広がることはなく、自然に消火される。そこで、他の可燃物への類焼をくい止めることもできる。
【0094】
また、側壁同士が突き合わされることによって形成されるコーナー部および側壁と天井壁が突き合わされることによって形成されるコーナー部にコーナー断熱材を配設するので、貯液槽の稜線部から熱が逃げることがなく、断熱効果が向上する。
【0095】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、液位の変動に伴って単位板の膨出部が外方に膨らんだり元に戻ったりすることを長期間にわたって繰り返しても、単位板と内方断熱材との間の中央部および/または内方断熱材と外方断熱材との間の中央部に隙間があるので、内方断熱材、外方断熱材および外装板に無理な力が作用することがなく、これらの断熱材や外装版が変形したり、破損したりするのを確実に防止することができる。
【0096】
請求項3記載の発明によれば、内方断熱材に伝わる温度が緩和される。したがって、貯液槽内に、より高温の液体を貯蔵することができる。
【0097】
請求項4記載の発明によれば、単位板の基板に膨出部を形成する際、または、外装板の基板に膨出部を形成する際、それらの周縁部や接合縁または折り返し部が引きずられてヒケやシワなどが発生したり、全体が反ったり、ねじれたり、変形したりすることがなく、きれいな外観に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組立式ステンレス製貯液槽の保温構造の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】ステンレス鋼板からなる単位板の一製造工程の概略を示す説明図である。
【図3】ステンレス鋼板からなる他の単位板の製造工程において、基板に膨出部を形成し、接合縁を折り曲げる工程直前の状態を示す板材の平面図(他の単位板の展開図)である。
【図4】図3に示した板材から他の単位板を製造する際の工程を説明する斜視図である。
【図5】もう一つの単位板を示す平面図、正面図、平面図のA−A線断面図および接合縁の折り曲げ工程直前の状態を示す平面図である。
【図6】ステンレス鋼板からなる単位板によって組み立てられた組立式ステンレス製貯液槽の一例を一部破断して示す斜視図である。
【図7】本発明の貯液槽の保温構造の一実施形態の変形例を一部省略して示す横断面図である。
【図8】係止部材の変形例を示す部分断面図である。
【図9】係止部材の他の変形例を示す部分断面図である。
【図10】係止部材のもう一つの変形例を他のコーナー断熱材およびコーナー外装板とともに示す部分断面図である。
【図11】本発明の組立式貯液槽の保温構造の一実施形態の他の変形例を一部省略して示す縦断面図である。
【図12】本発明の組立式貯液槽の保温構造の他の実施形態を示す断面図である。
【図13】周条を形成した単位板および外装板と周溝を形成した内方断熱材と外方断熱材との関係を示す部分断面図、周条を形成した単位板と周溝を形成した内方断熱材との関係を示す部分断面図、および周溝を有する断熱材または周溝のない断熱材を共通の金型で成形する場合を説明する断面図である。
【図14】図13(a)に対応する単位板、内方断熱材、外方断熱材および外装板からなる保温構造を示す分解斜視図である。
【図15】従来の組立式貯液槽の一例を一部省略して示す斜視図である。
【符号の説明】
11 単位板
12 基板
121 周条
122 膨出部
13,13A 接合縁
20 製造装置
21 下型
22 上型
23 中型
31 係止部材
32 内方断熱材
32x 凹部
32y 膨出部
321 周溝
33 外方断熱材
33x 凹部
33y 膨出部
331 周溝
34 外装板
34x 凹部
34y 膨出部
342 基板
343 周条
35 コーナー断熱材
36 コーナー外装板
37 耐熱性材料からなる板材
S 隙間
T 貯液槽
Ta 側壁
Tb 底壁
Tc 天井壁

Claims (4)

  1. 膨出部が略中央部に形成された直角四辺形の基板と、該基板の直交する二辺もしくは三辺または四辺に連続して前記膨出部の膨出方向と逆側に折曲された複数の接合縁とを有し、隣接する接合縁の突き合わせ部が溶接された複数個のステンレス鋼板製単位板の上記接合縁を同一側に向けるとともに、隣接する接合縁同士を溶接して少なくとも側壁および天井壁を形成し、これら側壁および天井壁を形成するステンレス鋼板製単位板の接合縁を内方に向け、底壁上に側壁および天井壁を載置して一体に溶接することにより形成された組立式貯液槽において、
    単位板の外表面に係止部材を設け、単位板の膨出部に略対応する凹部を有するとともに単位板の大きさとほぼ同一の大きさに形成された耐熱温度の高い内方断熱材および耐熱温度が低くて自消性を有する外方断熱材を、この順に単位板の外方に積み重ね、外方断熱材の外表面に外装板を当接させ、外装板を内方断熱材および外方断熱材とともに係止部材を介して固定し、また、側壁同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁と天井壁との突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材を配置し、コーナー断熱材の外方に外装板を配設したことを特徴とする組立式ステンレス製貯液槽の保温構造。
  2. 膨出部が略中央部に形成された直角四辺形の基板と、該基板の直交する二辺もしくは三辺または四辺に連続して前記膨出部の膨出方向と逆側に折曲された複数の接合縁とを有し、隣接する接合縁の突き合わせ部が溶接された複数個のステンレス鋼板製単位板の上記接合縁を同一側に向けるとともに、隣接する接合縁同士を溶接して少なくとも側壁および天井壁を形成し、これら側壁および天井壁を形成するステンレス鋼板製単位板の接合縁を内方に向け、底壁上に側壁および天井壁を載置して−体に溶接することにより形成された組立式貯液槽において、
    単位板の外表面に係止部材を設け、単位板の膨出部に略対応する凹部を有するとともに単位板の大きさとほぼ同一の大きさに形成された耐熱温度の高い内方断熱材および耐熱温度が低くて自消性を有する外方断熱材を、この順に単位板の外方に積み重ね、かつ、単位板と内方断熱材との間の中央部および/または内方断熱材と外方断熱材との間の中央部に隙間を設け、外方断熱材の外表面に外装板を当接させ、外装板を内方断熱材および外方断熱材とともに係止部材を介して固定し、また、側壁同士の突き合わせ部に形成されるコーナー部および側壁と天井壁との突き合わせ部に形成されるコーナー部にそれぞれコーナー断熱材を配置し、コーナー断熱材の外方に外装板を配設したことを特徴とする組立式ステンレス製貯液槽の保温構造。
  3. 前記単位板の外表面全面にわたって、単位板に直接接触するように、耐熱材料からなる保温部材を付設したことを特徴とする請求項1または2記載の組立式ステンレス製貯液槽の保温構造。
  4. 前記単位板の基板の周縁近傍および/または外装板の周縁近傍に周条を形成し、内方断熱材および/または外方断熱材の周縁近傍に前記周条を収納可能な周溝を形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載の組立式ステンレス製貯液槽の保温構造。
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