JP6529701B1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

電子部品が内部に埋め込まれたタイヤであっても、路面走行時の衝撃荷重などによって破壊されるようなことが抑制され、タイヤの耐久性の低下を招くことがないタイヤ製造技術を提供する。ビード部のカーカスのタイヤ軸方向外側に設けられ、ビード部をカーカスの外側から補強するビード補強層と、ビード補強層のタイヤ軸方向外側に設けられているクリンチ部材と、電子部品とを備えており、クリンチ部材が、ビード補強層よりも低い剛性を有しており、電子部品が、ビード補強層とクリンチ部材との間に埋め込まれている空気入りタイヤ。

Description

本発明は、RFIDなどの電子部品が埋め込まれた空気入りタイヤに関する。
近年、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ともいう)の内圧、温度、回転数などの諸データを監視し、車両走行中の安全性やメンテナンス性等を向上させるために、前記諸データを記録する、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)用トランスポンダ(以下、単に「RFID」ともいう)等の電子部品をタイヤに取り付けることが提案されている。
なお、トランスポンダは、送受信回路、制御回路、メモリ等をチップ化した半導体と、アンテナとから構成される小型軽量の電子部品であり、質問電波を受信したとき、これを電気エネルギーとして使用しメモリ内の諸データを応答電波として発信しうるバッテリーレスのものが多用されている。
このような電子部品をタイヤに取り付ける方法として、加硫後のタイヤの表面に電子部品を接着等により貼り付ける方法(例えば、特許文献1)が提案されているが、この方法を採用した場合には電子部品が破壊される恐れは少ないものの、路面走行中に電子部品が脱落し易いなどの問題があった。
そこで、電子部品の脱落を防止するために、電子部品を未加硫タイヤの内部に埋め込んだ後、加硫成形に伴う加硫接着によりタイヤと一体化する方法(例えば、特許文献2)が提案されている。
特開2006−168473号公報 特開2008−265750号公報
しかしながら、電子部品を未加硫タイヤの内部に埋め込んだ後、タイヤと一体化する方法を採用した場合には、電子部品が脱落する恐れはないものの、路面走行時の衝撃荷重などにより破壊され易く、また、硬い電子部品が埋め込まれていることによりタイヤの耐久性が低下するなどの問題があり、さらなる改善が求められている。
そこで、本発明は、電子部品が内部に埋め込まれたタイヤであっても、路面走行時の衝撃荷重などによって破壊されるようなことが抑制され、タイヤの耐久性の低下を招くことがないタイヤ製造技術を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題の解決について鋭意検討を行い、以下に記載する発明により上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
ビード部のカーカスのタイヤ軸方向外側に設けられ、前記ビード部を前記カーカスの外側から補強するビード補強層と、
前記ビード補強層のタイヤ軸方向外側に設けられているクリンチ部材と、
電子部品とを備えており、
前記クリンチ部材が、前記ビード補強層よりも低い剛性を有しており、
前記電子部品が、前記ビード補強層と前記クリンチ部材との間に埋め込まれていることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項2に記載の発明は、
前記ビード補強層および前記クリンチ部材は、それぞれゴム組成物からなり、
70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤである。
(1)−E(2)≧5MPa
請求項3に記載の発明は、
70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤである。
(1)−E(2)≧20MPa
請求項4に記載の発明は、
70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤである。
(1)−E(2)≧40MPa
請求項5に記載の発明は、
前記ビード補強層および前記クリンチ部材は、それぞれゴム組成物からなり、
70℃における前記ビード補強層のtanδ(1)と前記クリンチ部材のtanδ(2)とが下記式を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤである。
tanδ(1)+tanδ(2)≦0.4
請求項6に記載の発明は、
70℃における前記ビード補強層のtanδ(1)と前記クリンチ部材のtanδ(2)とが下記式を満足することを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤである。
tanδ(1)+tanδ(2)≦0.32
請求項7に記載の発明は、
前記電子部品が、
断面図において、カーカスよりもタイヤ軸方向外側にあり、
赤道方向において、タイヤ最大幅の位置からビードコア下までの距離に対して、ビードコア下から20〜80%の位置に埋め込まれていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤである。
本発明によれば、電子部品が内部に埋め込まれたタイヤであっても、路面走行時の衝撃荷重などによって破壊されるようなことが抑制され、タイヤの耐久性の低下を招くことがないタイヤ製造技術を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの構成を示す断面図である。 本発明の実施例における電子部品の配置位置を説明する図である。 本発明の実施例における電子部品の配置位置を説明する図である。 本発明の実施例における電子部品の配置位置を説明する図である。 本発明の実施例における電子部品の配置位置を説明する図である。 本発明の実施例における電子部品の配置位置を説明する図である。 本発明の実施例における通信測定点を説明する図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
[1]本発明に至る経緯
本発明者は、上記した課題の解決について検討した結果、通常走行時に変形の小さいビードエイペックスに隣接させて電子部品を配置することで、通常のゴムよりも硬い電子部品の破壊を抑制できると考えた。しかし、カーカスプライがビードエイペックスを巻き上げる構造の場合、ビードエイペックスに電子部品を隣接させると巻き上げの支障になることが懸念された。そこで、ビードエイペックスを小さくし、その代わりにビード補強層をカーカスプライの端部よりも外側に配置して、そのビード補強層に電子部品を近接させ、ビード補強層とクリンチとの間に電子部品を設けることにした。
さらに検討を進めた結果、ビード補強層とクリンチ部の間に電子部品を配置するに際して、クリンチ部のゴム材料が硬いと、外部からの衝撃が電子部品に伝わり易くなり、電子部品の損傷を招く恐れがあるため、クリンチ部の剛性をビード補強層の剛性よりも低くする必要があることが考えられた。そして、これにより、外部からの衝撃が電子部品に伝わり難くなり、埋め込まれた電子部品の耐久性が向上すると考え、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係るタイヤは、クリンチ部材がビード補強層よりも低い剛性を有しており、電子部品がビード補強層とクリンチ部材との間に埋め込まれているタイヤであり、その結果、路面走行時の衝撃荷重などによって電子部品が破壊されるようなことが抑制され、また、タイヤの耐久性の低下を招くことがないタイヤを提供することができる。
[2]本発明の実施の形態
1.タイヤの構成
(1)全体構成
本実施の形態に係るタイヤは、ビード補強層と、タイヤ内に埋設された電子部品とを備えている。本実施の形態のタイヤを図1を参照し説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るタイヤの構成を示す断面図であり、具体的には、サイズ235/75R15のタイヤの断面図である。
図1において、1はタイヤであり、2はビード部であり、3はサイドウォール部であり、4はトレッドである。21はビードコアであり、22はビードエイペックスであり、23はビード補強層であり、24はクリンチ部材(以下、「クリンチ」ともいう)である。なお、このクリンチは、サイドウォールよりもタイヤ径方向内側に位置し、かつ、ビード補強層よりもタイヤ軸方向外側に位置する外部部材である。また、25はチェーファである。さらに、31はサイドウォールであり、32はカーカスプライであり、33はインナーライナである。また、34は電子部品である。なお、図1において、Hはタイヤ最大幅の位置からビードコア下までの距離であり、Lは電子部品34のビードコア下からの距離である。
(2)ビード部の構成
ビード補強層23は、ビード部2のカーカスプライ32のタイヤ軸方向外側(図1においては右側)に配置されて、ビードエイペックスの変形を抑制する。タイヤ軸方向とはタイヤの回転軸線と平行な方向であり、タイヤ軸方向外側とは、タイヤ赤道CLを通る平面を中心とした場合に軸方向において外側であることを意味する。
また、ビード補強層23のタイヤ軸方向外側に隣接してクリンチ24が配置されており、電子部品34はビード補強層23とクリンチ24の間に埋設されている。なお、電子部品34はビード補強層23とクリンチ24との間であれば直接隣接している必要はなく、例えば、ビード補強層23およびクリンチ24とは別のゴム材料によって被覆されていてもよい。
(3)ビード補強層およびクリンチのゴム物性
(a)ビード補強層とクリンチの剛性
本実施の形態のタイヤにおいては、クリンチ24は、ビード補強層23より剛性が低い。ゴムの剛性は、通常、E(複素弾性率)などで表され、剛性が低いとは、クリンチ24がビード補強層23より、Eの値が低いことを意味する。なお、本願においてEは絶対値を意味する。
また、ビード補強層23およびクリンチ24の70℃におけるEをそれぞれE(1)MPa、E(2)MPaとしたとき、(E(1)−E(2))は、下記式を満たしていることが好ましく、20MPa以上であればより好ましく、40MPa以上であればさらに好ましい。
(1)−E(2)≧5MPa
本発明の効果を発揮させるために、上記式の上限を設定しなければならないということはないが、タイヤの製造の容易さの面から、80MPa以下が好ましく、75MPa以下であればより好ましい。
なお、上記におけるEは、「JIS K 6394」の規定に準拠して、粘弾性スペクトロメーター(例えば、岩本製作所製の「VESF−3」)を用いて、下記に示される条件下で計測される値であり、ビード補強層用ゴム組成物の70℃におけるE(1)は、例えば、10〜130MPaであり、クリンチ用ゴム組成物の70℃におけるE(2)は、例えば、7〜80MPaである。
初期歪み :10%
振幅 :±2.0%
周波数 :10Hz
変形モード:引張
測定温度 :70℃
そして、上記に例示した範囲のE(1)のビード補強層用ゴム組成物を用いる場合、上記式を満足するE(2)のクリンチ用ゴム組成物が用いられる。同じく上記に例示した範囲のE(2)のクリンチ用ゴム組成物を用いる場合、上記式を満足するE(1)のビード補強層用ゴム組成物が用いられる。
このように、クリンチ24のE(2)をビード補強層23のE(1)よりも小さくすることにより、特に、その差を上記式のように適切に制御することにより、車の操縦安定性の維持およびタイヤの耐久性の低下の抑制に加えて、電子部品への衝撃を緩和して電子部品の損傷を抑制することができる。
(b)ビード補強層とクリンチの発熱性
本実施の形態のタイヤにおいては電子部品の周辺部材が変形しにくく発熱しにくいが、それでも発熱する。この発熱が抑制されないと、電子部品が高温化されて損傷する恐れがある。
このため、本実施の形態においては、ビード補強層23およびクリンチ24の70℃におけるtanδをそれぞれtanδ(1)、tanδ(2)としたとき、(tanδ(1)+tanδ(2))が、下記式を満足することが好ましく、0.32以下であるとより好ましい。
tanδ(1)+tanδ(2)≦0.4
本発明の効果を発揮させるために、上記式の下限を設定しなければならないということはないが、タイヤの製造の容易さの面から、0.1以上が好ましく、0.17以上であればより好ましい。
なお、上記におけるtanδは、上記したEの測定と同様にして計測される値であり、ビード補強層用ゴム組成物の70℃におけるtanδ(1)は、例えば、0.02〜0.25であり、クリンチ用ゴム組成物の70℃におけるtanδ(2)は、例えば、0.02〜0.29である。
そして、上記に例示した範囲のtanδ(1)のビード補強層用ゴム組成物を用いる場合、上記式を満足するtanδ(2)のクリンチ用ゴム組成物が用いられる。同じく上記に例示した範囲のtanδ(2)のクリンチ用ゴム組成物を用いる場合、上記式を満足するtanδ(1)のビード補強層用ゴム組成物が用いられる。
このように、ビード補強層23およびクリンチ24のtanδを適切に制御することにより、ビード補強層23とクリンチ24のいずれもが発熱性が低い場合には電子部品周辺の高温化を抑制することができる。また、いずれか一方が低い場合にも、高い方から低い方へ熱を逃がすことができるため、やはり、電子部品周辺の高温化を抑制することができる。
(4)電子部品
本実施の形態に係るタイヤには電子部品が埋め込まれている。具体的な電子部品としては、例えば、RFID、圧力センサ、温度センサ、加速度センサ、磁気センサ、溝深さセンサなどが挙げられる。中でも、RFIDは大容量の情報を記憶して非接触で読み取ることができるため、圧力、温度などのデータに加えて、タイヤの製造情報や管理情報、顧客情報なども記憶させることができるため、特に好ましい。
本実施の形態において、電子部品34はビード補強層23とクリンチ24の間に埋め込まれている。これにより、タイヤ内層のカーカス側に電子部品を配置した場合と比較して、局所的な応力集中が発生してカーカスの破断起点となるようなことを抑制することができる。具体的な埋め込み位置としては、確実な情報の通信が可能で、タイヤの変形による電子部品の損傷を受け難い箇所であれば、特に限定されないが、タイヤの変形による電子部品の損傷が比較的少なく、リム組みした際、外部から問題なく通信可能な位置として、タイヤの断面図において、カーカスの端部よりもタイヤ軸方向外側にあり、赤道方向において、タイヤ最大幅の位置からビードコア下までの距離(図1におけるH)に対して、ビードコア下からの高さ(図1におけるL)が20〜80%となる位置に配置されることが好ましい。
なお、本実施の形態において埋め込まれる電子部品の長手方向の大きさ(ICチップとアンテナとを含めた全長)としては、18cm以下であることが好ましく、9cm以下であるとより好ましく、4cm以下であるとさらに好ましく、2cm以下であることが最も好ましい。このように小さなサイズとすることにより、周囲のゴムに応力が集中してしまう可能性があるが、本実施の形態においては、上記したように、局所的な応力集中に対する配慮がなされているため、タイヤの耐久性を安定して維持することができる。このとき、電子部品のアンテナ部分をカーカスのコードと直交する方向に伸びるように配置することにより、アンテナ部分の曲げを最小に維持することができる。
(5)ゴム組成物
(a)ビード補強層のゴム組成物
本実施の形態において、ビード補強層の製造に用いられるゴム組成物は、主成分であるゴム成分および硬化レジン、補強材、老化防止剤、添加剤などの各種配合材料を混練することにより得ることができる。
(イ)ゴム成分
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などのジエン系ゴムが挙げられる。なかでも、操縦安定性、低燃費性及び押出加工性を良好に改善できるという点から、イソプレン系ゴム(NRやIR)が好ましい。
イソプレン系ゴム(NRやIR)の含有量としては、ゴム成分100質量部中に50質量部以上であることが好ましく、60質量部以上であるとより好ましい。イソプレン系ゴム(NRやIR)の含有量を上記のようにすることにより、十分な破断強度と十分な硬度を確保することができる。
(ロ)硬化レジン
ビード補強層のゴム組成物には、剛性を高めるための硬化レジンが配合されていることが好ましい。硬化レジンとしては、特に限定されないが、フェノール系樹脂が挙げられる。
具体的なフェノール系樹脂としては、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂などが挙げられる。ここで、フェノール樹脂は、フェノールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラールなどのアルデヒド類とを酸又はアルカリ触媒で反応させることにより得られるものであり、変性フェノール樹脂は、カシューオイル、トールオイル、アマニ油、各種動植物油、不飽和脂肪酸、ロジン、アルキルベンゼン樹脂、アニリン、メラミンなどの化合物を用いて変性したフェノール樹脂である。
フェノール系樹脂としては、硬化反応により良好な硬度が得られるという点から、変性フェノール樹脂が好ましく、カシューオイル変性フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂がより好ましい。
ゴム組成物における硬化レジンの含有量は、ゴム成分100質量部に対して5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であるとより好ましい。また、25質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であるとより好ましい。硬化レジンの含有量を上記範囲内とすることにより、十分な剛性、操縦安定性を確保することができる。
硬化レジンとしてフェノール系樹脂を配合する場合、フェノール系樹脂との間で硬化作用を有する硬化剤をさらに含有することが好ましい。具体的な硬化剤としては、上記硬化作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)、ヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)、ヘキサメトキシメチロールパンタメチルエーテル(HMMPME)、メラミン、メチロールメラミンなどが挙げられる。なかでも、フェノール系樹脂の硬度を上昇させる作用に優れるという点から、HMT、HMMM、HMMPMEが好ましい。
硬化剤の含有量は、フェノール系樹脂100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であるとより好ましい。1質量部未満であると、充分に硬化できない場合がある。また、20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であるとより好ましい。20質量部を超えると、硬化が不均一になるおそれや、押出し時にスコーチが発生する恐れがある。
(ハ)カーボンブラック
本実施の形態のゴム組成物には、補強材としてカーボンブラックを配合することが好ましい。カーボンブラックとしては、例えば、GPF、HAF、ISAF、SAF、FF、FEFなどが挙げられる。これらのカーボンブラックは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、硬度を確保するという観点から、ハードカーボン系のISAF、SAF、HAFが好ましく、内でも、HAFが特に好ましい。
上記ゴム組成物中におけるカーボンブラックの含有量としては、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上であることが好ましく、45質量部以上であるとより好ましい。また、70質量部以下であることが好ましく、65質量部以下であるとより好ましい。ゴム組成物中のカーボンブラックの量を上記の範囲内とすることにより、十分な破壊特性が得られる。
(ニ)加硫剤および加硫促進剤
硫黄は加硫剤として使用され、その含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であるとより好ましい。また、8質量部以下であることが好ましく、6質量部以下であるとより好ましい。硫黄の含有量を上記範囲内とすることにより、十分な操縦安定性を確保することができ、硫黄のブルームや粘着性を抑制し、また、耐久性を確保することができる。なお、硫黄の含有量は、純硫黄分量であり、不溶性硫黄を用いる場合はオイル分を除いた含有量である。
硫黄は、通常、加硫促進剤と共に使用される。加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1.5質量部以上であることが好ましく、2.0質量部以上であるとより好ましい。また、5.0質量部以下であることが好ましく、4.0質量部以下であるとより好ましい。加硫促進剤の含有量を上記範囲内とすることにより、本発明の効果を良好に得られる傾向がある。具体的な加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系若しくはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、又はキサンテート系加硫促進剤等が挙げられる。これら加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スコーチ時間と加硫時間をバランスさせられるという理由から、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましい。
(ホ)ステアリン酸
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、和光純薬工業(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。ステアリン酸を使用する場合、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であるとより好ましい。また、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であるとより好ましい。ステアリン酸の含有量を上記範囲内とすることにより、本発明の効果が良好に得られる傾向がある。
(ヘ)酸化亜鉛
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。酸化亜鉛を使用する場合、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であるとより好ましい。また、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であるとより好ましい。酸化亜鉛の含有量を上記範囲内とすることにより、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
(ト)老化防止剤
老化防止剤としては、優れた耐オゾン効果を有するアミン系老化防止剤が好適である。アミン系老化防止剤としては、特に限定されず、例えば、ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系、ナフチルアミン系、ケトンアミン縮合物系などのアミン誘導体が挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ジフェニルアミン系誘導体としては、例えば、p−(p−トルエンスルホニルアミド)−ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンなどが挙げられる。p−フェニレンジアミン系誘導体としては、例えば、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。ナフチルアミン系誘導体としては、フェニル−α−ナフチルアミンなどが挙げられる。中でも、フェニレンジアミン系、ケトンアミン縮合物系が好ましい。老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.3質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であるとより好ましい。また、8質量部以下であることが好ましく、2.5質量部以下であるとより好ましい。
(チ)ワックス
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックスなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。具体的なワックスとしては、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。ワックスを使用する場合、ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であるとより好ましい。また、10質量部以下であることが好ましく、7質量部以下であるとより好ましい。
(リ)オイル
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。具体的なオイルとしては、例えば、出光興産(株)、三共油化工業(株)、(株)ジャパンエナジー、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、昭和シェル石油(株)、富士興産(株)等の製品を使用できる。オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であるとより好ましい。また、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であるとより好ましい。
(ヌ)その他
本実施の形態のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合材料、例えば、シリカやタルク、炭酸カルシウムなどの無機充填材、セルロース繊維などの有機充填材、液状ゴムや粘着レジンなどの軟化剤、硫黄以外の加硫剤や有機架橋剤などを必要に応じて配合してもよい。各配合材料の配合量については適宜選択することができる。
前記した通り、ビード補強層は、クリンチに対して、Eおよびtanδが所定の関係式を満たすように調整されることが好ましい。ビード補強層のEの調整方法としては、硬化レジンの増減による調整が挙げられる。後述する実施例にて示される通り、硬化レジンを増量することでEを増加させることができる。また、カーボンブラックや硫黄量の増減でもEを調整することができる。後述する実施例にて示される通り、カーボンブラックや硫黄を増量することでEを増加させることができる。ただし、カーボンブラックを増量するとtanδが上昇し、硫黄を増量するとtanδが下降する。従って、まず、硬化レジンの使用の有無および配合量を定めた後、次に硫黄量を調整し、最後にカーボンブラック量を調整するという手段を採用することが好ましく、これにより、過度な試行錯誤を必要とせずに、狙いのEおよびtanδを達成することができる。
(b)クリンチのゴム組成物
クリンチ24のゴム組成物は、基本的にはビード補強層23に用いられるゴム組成物と同様であるが、クリンチ24のゴム組成物は、ビード補強層のゴム組成物と比較して剛性が低くなるよう調整される。本実施の形態においては、ゴム成分以外を同一の材料として、配合量を調整することが可能であるため、以下ではこの形態におけるゴム成分について説明する。
ゴム成分としては、基本的にはビード補強層と同様のゴム成分を使用できるが、例えば、低燃費性、耐久性が良好に得られるという理由から、イソプレン系ゴム(NRやIR)とBRの併用がより好ましい。
イソプレン系ゴム(NRやIR)においては、ゴム成分100質量部中の含有量は、10質量部以上であることが好ましく、30質量部以上であるとより好ましい。また、80質量部以下であることが好ましく、50質量部以下であるとより好ましい。ゴム成分中のイソプレン系ゴム(NRやIR)の含有量を上記範囲内とすることにより、十分な破断伸びと十分な耐屈曲亀裂成長性を確保することができる。
BRにおいては、ゴム成分100質量部中の含有量は20質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であるとより好ましい。また、90質量部以下であることが好ましく、70質量部以下であるとより好ましい。ゴム成分中のBRの含有量を上記範囲内とすることにより、十分な耐屈曲亀裂成長性と十分な破断強度を確保することができる。
なお、BRとしては、特に限定されず、例えば、高シス含有量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR(SPB含有BR)、変性BRなどを使用できる。中でも、内在した配向性の結晶成分により押出加工性を大きく改善できるという点から、SPB含有BRが好ましい。
イソプレン系ゴム(NRやIR)とBRの併用においては、イソプレン系ゴム(NRやIR)とBRの合計含有量は、ゴム成分100質量部中80質量部以上が好ましく、90質量部以上がより好ましい。イソプレン系ゴム(NRやIR)とBRの合計含有量を上記範囲内とすることにより、十分な低燃費性と十分な耐久性を確保することができる。
前記した通り、クリンチは、ビード補強層に対して剛性が低く構成され、好ましくはEおよびtanδが所定の関係式を満たすように調整される。クリンチのEの調整方法としては、ビード補強層と同様の調整方法が挙げられるが、硬化レジンはできるだけ使用せずにカーボンブラックや硫黄の量で調整することが好ましい。即ち、まず硫黄量を調整し、次にカーボンブラック量を調整し、最後に硬化レジン量を調整することが好ましい。これにより、過度な試行錯誤を必要とせずに、狙いのEおよびtanδを達成することができる。
(c)ゴム組成物の製造方法
ビード補強層とクリンチのゴム組成物は、公知の方法、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサなどのゴム混練装置を用いて、それぞれを混練することにより製造することができる。
2.タイヤの製造
本実施の形態のタイヤは、成形途中に電子部品を埋め込むこと以外は、通常の方法によって製造することができる。即ち、ビード補強層23およびクリンチ24は、前記ゴム組成物を未加硫の段階でビードエイペックスの形状に合わせて押出加工により成形しタイヤ成形機上にて通常の方法にて他のタイヤ部材と共に貼り合わせ、未加硫タイヤを成形する。そして、この成形の途中、ビード補強層とクリンチとの間の所定の位置に電子部品を埋め込む。
その後、電子部品が埋め込まれて成形された未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤを製造する。
1.配合材料および配合処方
配合材料を表1に、配合処方を表2、表3に示す。
Figure 0006529701
Figure 0006529701
Figure 0006529701
2.空気入りタイヤの作製
表1および表2に基づき、神戸製鋼(株)製バンバリーミキサを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の配合材料を混練りし、得られる混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて練り込むことで、ビード補強層用の未加硫ゴム組成物を得ることができる。
また、表1および表3に基づき、クリンチ用の未加硫ゴム組成物を得ることができる。また、特開2013−245339号公報の実施例1に基づき、電子部品34被覆用のゴム組成物を得ることができる。
そして、得られる未加硫ゴム組成物を、それぞれ、ビード補強層やクリンチの形状に成形し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材と一緒に積層して貼り合わせると共に、未加硫ゴム組成物で被覆した電子部品34を、後述する図2A〜図2Eのいずれかに設置して、150℃の条件下で30分間、加硫することにより、試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を得ることができる。なお、電子部品34としては、3mm×3mm×0.4mmのICチップの両側に30mmのアンテナが設けられたRFIDを使用することができる。
上記、表2および表3に示した各配合における物性(Eおよびtanδ)は、以下の示す方法により測定される。
即ち、各空気入りタイヤのビード補強層およびクリンチ部材からゴムサンプルをそれぞれ抽出し、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所製の「VESF−3」)を用いて、下記の条件で、Eおよびtanδを測定する。
初期歪み:10%
振幅:±2.0%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
具体的な電子部品34の挿入位置を図2A〜図2Eに示す。図2Aではビードコア下から31%の位置に電子部品34が設けられ、図2Bではビードコア下から40%の位置に電子部品34が設けられ、図2Cではビードコア下から12%の位置に電子部品34が設けられ、図2Dではビードコア下から29%の位置に電子部品34が設けられ、図2Eではビードコア下から21%の位置に電子部品34が設けられる。なお、これらの値はタイヤ最大幅の位置からビードコア下までの距離に対しての値である。
ビード補強層およびクリンチの配合・物性、電子部品の位置、タイヤの耐久性、電子部品の通信性の関係を表4〜表7に示す。
上記タイヤの耐久性の評価は、一般道を1万km走行可能であれば可、不可能であれば不可とする。なお、走行条件については、装着リムは15×6.5J、タイヤ内圧は230kPaとし、テスト車両は前輪駆動車、排気量2000cc、タイヤ装着位置は全輪とする。
そして、通信性の評価方法は、図3に示す丸印の3箇所の測定点(a〜c)に電子部品に対する送受信機を設置して、電子部品とのデータの通信が可能かどうかで判断する。具体的には、タイヤをリム組みして車両に実装した状態で測定し、(耐久性評価後の読み取り可能位置の数/耐久性評価前の読み取り可能位置の数)を計算して、4本のタイヤの平均値が、60%以上であれば優、50%以上60%未満であれば良、0%を超え50%未満であれば可とし、0%もしくは耐久性評価前の読み取り可能位置の数が0の場合には不可とする。
Figure 0006529701
Figure 0006529701
Figure 0006529701
Figure 0006529701
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1 タイヤ
2 ビード部
3 サイドウォール部
4 トレッド
21 ビードコア
22 ビードエイペックス
23 ビード補強層
24 クリンチ
25 チェーファ
31 サイドウォール
32 カーカスプライ
33 インナーライナ
34 電子部品
CL タイヤ赤道
H タイヤ最大幅の位置からビードコア下までの距離
L 電子部品のビードコア下からの距離

Claims (12)

  1. ビード部のカーカスのタイヤ軸方向外側に設けられ、前記ビード部を前記カーカスの外側から補強するビード補強層と、
    前記ビード補強層のタイヤ軸方向外側に設けられているクリンチ部材と、
    電子部品とを備えており、
    前記クリンチ部材が、前記ビード補強層よりも低い剛性を有しており、
    前記電子部品が、前記ビード補強層と前記クリンチ部材との間に埋め込まれていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ビード補強層および前記クリンチ部材は、それぞれゴム組成物からなり、
    70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
    (1)−E(2)≧5MPa
  3. 70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
    (1)−E(2)≧20MPa
  4. 70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
    (1)−E(2)≧40MPa
  5. 70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
    (1)−E(2)≦80MPa
  6. 70℃における前記ビード補強層のE(1)と前記クリンチ部材のE(2)とが、下記式を満足することを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
    (1)−E(2)≦75MPa
  7. 前記ビード補強層および前記クリンチ部材は、それぞれゴム組成物からなり、
    70℃における前記ビード補強層のtanδ(1)と前記クリンチ部材のtanδ(2)とが下記式を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
    tanδ(1)+tanδ(2)≦0.4
  8. 70℃における前記ビード補強層のtanδ(1)と前記クリンチ部材のtanδ(2)とが下記式を満足することを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤ。
    tanδ(1)+tanδ(2)≦0.32
  9. 70℃における前記ビード補強層のtanδ(1)と前記クリンチ部材のtanδ(2)とが下記式を満足することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
    tanδ(1)+tanδ(2)≧0.1
  10. 70℃における前記ビード補強層のtanδ(1)と前記クリンチ部材のtanδ(2)とが下記式を満足することを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤ。
    tanδ(1)+tanδ(2)≧0.17
  11. 前記電子部品が、
    断面図において、カーカスよりもタイヤ軸方向外側にあり、
    赤道方向において、タイヤ最大幅の位置からビードコア下までの距離に対して、ビードコア下から20〜80%の位置に埋め込まれていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記電子部品が、RFIDであることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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