JP6529362B2 - レンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置 - Google Patents

レンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、レンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置に関する。
自動車の周囲の状況を撮影するための車載カメラが種々提案されている。例えば、特許文献1には、概ね筒状のレンズ枠の内部に1つ又は複数のレンズを含むレンズ体を保持するレンズ鏡筒が開示されている。特許文献1に開示されたレンズ鏡筒では、レンズ体は、レンズ枠の端部に設けられた係止部によりレンズ枠内に固定されている。
特開2011−209417号公報
例えば、自動車の車外(周辺)を撮影するための車載カメラ(例えば、アラウンドビュー用カメラなど)は、車外の環境に晒される。例えば、車外の温度が高温になるとレンズ体が膨張する。これによって、レンズ体を係止している係止部材の形状が、レンズ枠の中からレンズ体に押されて外方へ突き出すように変形することがある。その後、車外の温度が低下すると、レンズ体は収縮するものの、係止部の形状は、元の形状に戻らず、外方へ突き出たままとなることがある。
係止部が外方へ突き出たままとなってしまうと、係止部材はレンズ体をレンズ枠の中にしっかりと固定することができず、レンズ体がレンズ枠内で僅かに移動するようになる。
また、このようにレンズ体がレンズ枠内で僅かに移動することは、上述のように係止部の変形に起因するものに限られず、レンズ体、レンズ枠などの製造誤差によっても生じることもある。
レンズ体がレンズ枠内で移動可能な状態で自動車が走行すると、レンズ枠内でのレンズ体の移動が僅かであっても、走行時の振動によってレンズ体に含まれるレンズ同士が、又は、レンズ体とレンズ枠とが、擦れ合う、衝突するなどして、レンズ体が破損するおそれがある。
また、レンズ鏡筒は、撮像素子などを取り付けた撮像ユニット、さらに画像処理を行うプロセッサなどの制御部を備えた撮像装置として自動車に搭載されることが多い。レンズ枠内でのレンズ体の移動に伴ってレンズ同士が、又は、レンズとレンズ枠とが、擦れ合ったり衝突したりすることでレンズ又はレンズ枠の一部が削れた粉塵が生じ、その粉塵が、レンズや撮像素子の撮像面に付着するおそれもある。この付着は、撮像装置によって撮影された撮像画像の解像度の劣化(例えば、粉塵の付着による光経路障害、粉塵の映り込み等によって生じる解像度の劣化)の原因となることがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、レンズ体がレンズ枠内で移動する可能性を低減することが可能なレンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るレンズ鏡筒は、
1つ又は複数のレンズを含むレンズ体と、
前記レンズ体を内部に保持するレンズ枠と、
前記レンズ枠の内部に設けられ、前記レンズ体を被写体側へ付勢する付勢手段と、を有し、
前記レンズ枠は係止部を有し、該係止部は前記レンズ体を係止し、
前記付勢手段は、前記レンズ体の結像面側に当接するレンズ当接部と、前記レンズ当接部の外縁から突き出た複数の突出部と、を有する板バネであり、
前記レンズ枠は、被写体側の端部に前記係止部が設けられた筒部と、前記筒部の結像面側の端部に接続する壁部と、を有し、
前記壁部は、前記複数の突出部のそれぞれを係止するための複数の第1係止面部と、前記複数の突出部のそれぞれを係止するための複数の第2係止面部と、を有し、
前記複数の第1係止面部の各々と、前記複数の第2係止面部の各々とは、前記筒部の被写体側端部からの距離が異なり、
前記筒部は、
被写体側端部から前記複数の第1係止面部のそれぞれへ前記レンズ体の光軸方向に沿って延びて内周部に設けられており、前記光軸方向から見た場合に前記複数の突出部のそれぞれが嵌まる複数の第1ガイド溝部と、
被写体側端部から前記複数の第2係止面部のそれぞれへ前記レンズ体の光軸方向に沿って延びて内周部に設けられており、前記光軸方向から見た場合に前記複数の突出部のそれぞれが嵌まる複数の第2ガイド溝部と、
を有しており、
前記複数の第1ガイド溝部の前記被写体側端部、及び前記複数の第2ガイド溝部の前記被写体側端部は、それぞれ開放している。
例えば、前記複数の突出部は、前記レンズ体の光軸を中心として回転対称に設けられており、
前記複数の第1係止面部は、前記複数の突出部と同じ数で、前記光軸を中心として回転対称に設けられており、
前記複数の第2係止面部は、前記複数の突出部と同じ数で、前記光軸を中心として回転対称に設けられていてもよい。
例えば、前記付勢手段の表面は、反射防止処理されていてもよい。
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像ユニットは、前記レンズ鏡筒と、撮像面を有する撮像素子と、を有する。
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像装置は、前記撮像ユニットと、撮像素子から出力される画像信号を処理する制御部と、を有する。
本発明によれば、レンズ体がレンズ枠内で移動する可能性を低減することが可能なレンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒の側面図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒の正面図である。 図2のA−A線におけるレンズ鏡筒の断面図である。 一実施の形態に係る板バネの正面図である。 一実施の形態に係るレンズ枠の正面図である。 図5のB−B線におけるレンズ枠の断面図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒の分解組立図である。 一実施の形態に係るレンズ枠に板バネが装着された状態を示す平面図である。 図3のレンズ鏡筒の部分拡大図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒を有する車載カメラの外観の一例を示す斜視図である。 図10に示す車載カメラを側方から見た断面図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒を有する車載カメラの外観の他の例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒を説明する。
本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、撮像面に被写体の画像を結像するための部材である。レンズ鏡筒1は、図1−図3に示すように、撮像面に被写体の画像を結像するための光学系を構成するレンズ体10と、レンズ体10を被写体側へ付勢する付勢手段としての板バネ20と、レンズ体10、板バネ20などを内部に保持するレンズ枠30と、を備える。
なお、以下、方向を表すために撮像面側、被写体側との用語を用いる。例えば図1では、右方が撮像面側に相当し、左方が被写体側に相当する。
レンズ体10は、図3に示すように、光軸2が一致するように並べて配置される4つのレンズ11,13,14,16と、2つの遮光板12,15と、を含む。
レンズ11、レンズ13及びレンズ14は、例えば、プラスチックレンズである。レンズ16は、例えば、ガラスレンズである。レンズ11,13,14,16の各々は、屈折率、アッベ数、部分分散比、線膨張係数などの物性、耐久性などが設計上の要求を満たすものであれば、その材質は適宜変更されてもよい。
レンズ11,13,14,16の各々に採用されるレンズ面は、球面、平面、非球面のいずれで形成されてもよい。レンズ面が球面又は平面の場合、レンズ11,13,14,16の各々の加工、レンズ枠30への組み立て調整などが容易になり、加工及び組立調整の誤差による光学性能の変化を防ぐことができる。レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面であってもよい。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズ11,13,14,16の各々は、屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)であってもよく、レンズ16は、プラスチックレンズであってもよい。
さらに、レンズ11,13,14,16のレンズ面には、必要に応じて、種々の加工が施されてもよい。この加工の例として、レンズ面の曇り防止、レンズ面での水滴形成の防止などのために、レンズ面を光触媒などによって親水化することを挙げることができる。
遮光板12,15は、黒い平板状の部材であって、光軸2を中心とする開口が設けられている。遮光板12,15を設けることによって、レンズ体10を透過する光の一部が遮られ、その結果、撮像画像の品質を向上させることができる。
板バネ20は、薄い板状の部材であって、図4に示すように、レンズ体10に当接するレンズ当接部21と、レンズ当接部21の外縁から突き出た3つの突出部22と、を有する。板バネ20は、例えば金属製であって、光の反射を防ぐための反射防止処理が表面に施される。
レンズ当接部21は、レンズ体10の結像面側の面、すなわち、レンズ11の結像面側の面に当接してレンズ体10を支持する円形の板状の部分であり、正面から見て光軸2を中心とする円形をなす貫通孔23を有する。貫通孔23によって、レンズ体10からの光を撮像素子側へ通過させることができる。
3つの突出部22は、レンズ枠30内におけるレンズ体10の傾きの発生を抑制するものであり、光軸2を中心として120度間隔で、すなわち、光軸2を中心として回転対称に設けられている。
レンズ枠30は、図3に示すように、被写体側端部が概ね開放するとともに撮像素子側端部の一部が塞がれた概ね筒状の部材であって、その内部には、レンズ体10と板バネ20とが収容される。レンズ枠30は、被写体側から撮像面側へ向かって内径が段階的に小さくなる中空円筒形状の筒部31と、筒部31の撮像面側端部の一部を塞ぐ壁部32とを含む。
筒部31は、被写体側端部が開放した大径部311と、大径部311の撮像面側端部に接続して内径を小さくする段差を形成する連結部312と、連結部312に接続しており大径部311よりも小さい内径を有する小径部313とを有する。
大径部311は、最も被写体側に配置される大口径のレンズ16と、レンズ16と概ね同じ外径を有する遮光板15が内部に嵌合している。これによって、レンズ16と遮光板15の径方向の移動が規制される。
レンズ16の側周面のうち撮像面側の一部が切り欠かれ、その切り欠かれた部分に、Oリング3が配置されている。これによって、レンズ枠30とレンズ16の間からレンズ枠30の内部に水や埃が侵入するのを防ぐことができる。
また、大径部311は、その被写体側の端部に、大径部311の被写体側端部が光軸2へ向かって延びた係止部311aを有する。係止部311aは、レンズ体10が有する被写体側の面の外縁部に当接するように、例えば熱カシメにより形成される。係止部311aがレンズ体10に当接することで、レンズ体10が被写体側へ移動しないように係止される。
小径部313は、被写体側から撮像面側へ向かって内径を段階的に小さくする2つの段差33を内周面に有する。小径部313の最も内径が大きい部分には、レンズ14が嵌合しており、その次に内径が大きい部分には、レンズ13と遮光板12とが嵌合しており、小径部313の最も内径が小さい部分には、レンズ11が嵌合している。これによって、レンズ14,13,11及び遮光板12の径方向の移動が規制される。
小径部313は、図3及び図5に示すように、被写体側端部から壁部32にまで、光軸方向に延びた12個のガイド溝部34を内周面に有する。
12個のガイド溝部34は、正面から見て、光軸2を中心として30度間隔で回転対称に設けられており、光軸2を中心として120度間隔で1つの組を形成している。すなわち、12個のガイド溝部34は、3つの第1ガイド溝部34a、3つの第2ガイド溝部34b、3つの第3ガイド溝部34c及び3つの第4ガイド溝部34dの各組から構成される。
3つの第1ガイド溝部34a、3つの第2ガイド溝部34b、3つの第3ガイド溝部34c及び3つの第4ガイド溝部34dの各組は、光軸方向から見て、板バネ20が有する3個の突出部22が嵌まるように設けられている。
ガイド溝部34の各々は、被写体側端部が開放しているので、3つの第1ガイド溝部34a、3つの第2ガイド溝部34b、3つの第3ガイド溝部34c及び3つの第4ガイド溝部34dの各組に沿って、板バネ20の突出部22を移動させることで、板バネ20を壁部32の被写体側の面にまで案内することができる。
壁部32は、筒部31の結像面側の端部、すなわち、小径部313の結像面側端部に接続している部分であって、図5に示すように、その中央部にレンズ体10からの光を通過させる貫通孔部321が形成されている。貫通孔部321は、光軸2を中心として、結像面側へ向かって拡径する円錐台状の貫通孔を形成する。
壁部32は、板バネ20を係止するための12個の係止面部322を被写体側に有する。12個の係止面部322の各々は、光軸方向に対して垂直な平面であってもよい。
12個の係止面部322は、正面から見て、光軸2を中心として30度間隔で回転対称に設けられており、光軸2を中心として120度間隔に位置する3つで1つの組を形成している。すなわち、12個の係止面部322は、3つの第1係止面部322a、3つの第2係止面部322b、3つの第3係止面部322c及び3つの第4係止面部322dの各組から構成される。
3つの第1係止面部322a、3つの第2係止面部322b、3つの第3係止面部322c及び3つの第4係止面部322dの各組では、図6に示すように、筒部31の被写体側端部からの距離が互いに異なる。本実施の形態では、筒部31の被写体側端部からの距離は、長い順に、第1係止面部322a、第2係止面部322b、第3係止面部322c、第4係止面部322dであり、各々の差は、0.05mm〜0.1mm程度である。
3つの第1係止面部322aのそれぞれは、3つの第1ガイド溝部34aの撮像面側端部に接続している。3つの第2係止面部322bのそれぞれは、3つの第2ガイド溝部34bの撮像面側端部に接続している。3つの第3係止面部322cのそれぞれは、3つの第3ガイド溝部34cの撮像面側端部に接続している。3つの第4係止面部322dのそれぞれは、3つの第4ガイド溝部34dの撮像面側端部に接続している。
従って、第1ガイド溝部34aに板バネ20の突出部22を嵌合させて光軸2の方向に移動させることで、第1係止面部322aに突出部22を位置付けて係止させることができる。同様に、第2ガイド溝部34b、第3ガイド溝部34c及び第4ガイド溝部34dのそれぞれに沿って、突出部22を移動させることで、第2係止面部322b、第3係止面部322c、第4係止面部322dに突出部22を位置付けて係止させることができる。
レンズ枠30は、例えば、樹脂を材料として、射出成形により一体的に製造される。レンズ枠30を構成する材料に好適に採用される樹脂としては、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリアミド樹脂(PA)を挙げることができる。なお、レンズ枠30の内部には、Oリング3の他に、図示しない光学フィルタ、レンズ11,13,14,16を固定するための部材などが適宜設けられてもよい。
これまで、本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒1の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係るレンズ鏡筒1の組立方法を、図7を参照して説明する。
まず、図7に示すように、板バネ20がレンズ枠30の内部に収容される。
このとき、3つの第1係止面部322a、3つの第2係止面部322b、3つの第3係止面部322c及び3つの第4係止面部322dの各組のうち、板バネ20の厚さに応じた組に、板バネ20の突出部22が係止されるように、3つの第1ガイド溝部34a、3つの第2ガイド溝部34b、3つの第3ガイド溝部34c及び3つの第4ガイド溝部34dの各組のいずれかが選択される。
ここで、一般的に、同種の板バネ20であっても製造誤差などによって厚さが異なり、そのため、板バネ20の弾性が異なることがある。弾性が異なる板バネ20を筒部31の被写体側端部から同じ距離だけ離間した位置に配置すると、板バネ20がレンズ体10に与える付勢力に過不足が生じるおそれがある。
板バネ20の厚さが異なっていても適切な付勢力をレンズ体10に与えることができるように、係止面部322の組が選択される。このように製造誤差に応じて係止面部322の組を選択する場合、例えば板バネ20のロットごとに、適切な係止面部322の組が決定されるとよい。
係止面部322の組が決定されると、それに接続するガイド溝部34に板バネ20の突出部22を嵌め込んで、そのガイド溝部34に沿って突出部22を移動させることで、適切な係止面部322に板バネ20を容易に係止させることができる。例えば図8は、突出部22が第1係止面部322aに係止された状態を示す。
次に、図7に示すように、レンズ11、遮光板12、レンズ13、レンズ14が、この順で、筒部31の小径部313の内部に収容される。
さらに、遮光板15が大径部311の内部に収容される。そして、切り欠きにOリング3が取り付けられたレンズ16が、大径部311の内部に収容される。
最後に、熱カシメにより係止部311aが形成される。
詳細には、筒部31の被写体側端部を加熱することによって軟らかくする。そして、レンズ体10を撮像面側へ押圧しつつ、軟化した筒部31の被写体側端部を光軸2の方へ押圧して、レンズ体10の被写体側の面に当接するように変形させる。この状態で筒部31の被写体側端部を冷ますことで、筒部31の被写体側端部が再び硬化し、係止部311aが形成される。これにより、レンズ体10の被写体側への移動が規制される。
ここで、レンズ体10を撮像面側へ押圧しつつ係止部311aが形成されるので、図9に示されるように、板バネ20は、係止面部322に当接する箇所の近傍で撓んだ状態でレンズ枠30の内部に保持されることになる。レンズ体10は、レンズ当接部21に当接しているので、板バネ20によって被写体側へ付勢された状態で、レンズ枠30の内部に保持されることになる。
これによって、本実施の形態に係るレンズ鏡筒1が完成する。
ここから、本実施の形態に係るレンズ鏡筒1の動作について説明する。
レンズ鏡筒1が例えば高温の外部環境下で使用されると、レンズ体10が膨張し、それに伴って係止部311aは、被写体側へ押される。この後、気温の変化などによって温度が下がると、レンズ体10は、高温環境下であったときよりも収縮して概ね元の大きさに戻るが、樹脂製でかつ比較的小さい部位である係止部311aは、元の形状に戻らず、元の状態よりも被写体側へ僅かに突き出した状態になることがある。その結果、壁部32から係止部311aまでの光軸方向の長さが変化することがある。
また、例えば、高湿の環境下では、レンズ枠30が吸湿して膨張し、壁部32から係止部311aまでの光軸方向の長さが変化することがある。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒1では、上述のように壁部32から係止部311aまでの光軸方向の長さが変化した場合であっても、レンズ体10は、板バネ20で被写体側へ付勢されているので、その付勢力によってレンズ体10は、係止部311aに係止される。従って、レンズ体10がレンズ枠30の内部で移動する可能性を低減することが可能になる。また、レンズ体10の移動を抑制することで、レンズ体10を構成するレンズ同士、又は、レンズ11,13,14,16とレンズ枠30とが擦れることや衝突することで発生する雑音を低減することが可能になる。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、3つの突出部22のそれぞれを係止するための3つの第1係止面部322aを有する。このように複数の係止面部322で板バネ20を係止するので、レンズ枠30において、板バネ20を保持することができる。従って、板バネ20によって、レンズ体10を被写体方向に付勢することが可能になる。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、3つの第1係止面部322a、3つの第2係止面部322b、3つの第3係止面部322c及び3つの第4係止面部322dの各組を備え、各組で筒部31の被写体側端部からの距離が異なる。これによって、製造誤差などに起因して付勢部材の厚さが異なる場合であっても、その厚さに応じて、適切な付勢力をレンズ体10に付与できるように係止面部322を選択することができる。従って、板バネ20の厚さが異なる場合であっても、適切な大きさの力で付勢された状態でレンズ体10をレンズ枠30の内部に保持させることが可能になる。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、3つの第1係止面部322a、3つの第2係止面部322b、3つの第3係止面部322c及び3つの第4係止面部322dの組のそれぞれへ、板バネ20の突出部22を案内する3つの第1ガイド溝部34a、3つの第2ガイド溝部34b、3つの第3ガイド溝部34c及び3つの第4ガイド溝部34dを備える。適切な係止面部322に対応するガイド溝部34に沿って、板バネ20の突出部22を移動させるだけで、板バネ20の突出部22を適切な係止面部322に係止させることができる。従って、ガイド溝部34が設けられていない場合よりも、レンズ鏡筒1を容易に組み立てることが可能になる。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒1では、3つの突出部22は、光軸2を中心として回転対称に設けられており、第1係止面部322a、第2係止面部322b、第3係止面部322c及び第4係止面部322dの各々は、複数の突出部と同じ数で、光軸2を中心として回転対称に設けられている。これにより、第1係止面部322a、第2係止面部322b、第3係止面部322c及び第4係止面部322dの各々によって、板バネ20を光軸方向に安定して取り付けることができる。従って、光軸方向に均等な付勢力をレンズ体10に与えて、レンズ体10の光軸がずれないように付勢することが可能となる。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、反射防止処理が表面に施された板バネ20を備える。これにより、筒部に入射した光の不必要な反射を防止可能になる。
本実施の形態に係る板バネ20は、レンズ体10に当接するレンズ当接部21と、レンズ当接部21の外縁から突き出ており、レンズ体10を内部に保持するレンズ枠30の結像面側に係止される3つの突出部22と、を有する。これにより、板バネ20の付勢力で、レンズ体10をレンズ枠30内に固定できる。従って、レンズ体10がレンズ枠30内で移動する可能性を低減することが可能になる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形及び応用が可能である。
例えば、本明細書実施例では、板バネ20は3つの突出部22を含む形態を例示したが、レンズ枠30内におけるレンズ体10の傾きの発生を抑制できれば、突出部22の数は限られない。なお、レンズ当接部21の外周縁に3つ以上の突出部22を、光軸2を中心として回転対称に形成すると、バランスの観点から、よりレンズ体10の傾きの発生を抑制することを達成させやすいとも考えられる。小径部313に形成されたガイド溝部34と、壁部32に形成された係止面部322の数についても、12個としたが、複数であれば、その数は任意である。ただし、複数の第1係止面部322a、複数の第2係止面部322b、複数の第3係止面部322c及び複数の第4係止面部322dの数は、各々、複数の突出部の数と同一である必要がある。また、複数の第1ガイド溝部34a、複数の第2ガイド溝部34b、複数の第3ガイド溝部34c及び複数の第4ガイド溝部34dの数は、各々、複数の突出部の数と同一である必要がある。
また、実施の形態では、板バネ20の製造誤差に対処するため、筒部31の被写体側端部から第1係止面部322aまでの距離と筒部31の被写体側端部から第2係止面部322bまでの距離の差、筒部31の被写体側端部から第2係止面部322bまでの距離と筒部31の被写体側端部から第3係止面部322cまでの距離の差、筒部31の被写体側端部から第3係止面部322cまでの距離と筒部31の被写体側端部から第4係止面部322dまでの距離の差、の各々が、0.05mm〜0.1mm程度であるとした。しかし、この差の各々は、適宜設定されてよく、例えば、0.5mm程度であってもよい。0.5mm程度とすることで、例えばレンズ体10のレンズ構成が異なるためにレンズ体10の光軸方向の長さが異なる場合に、共通のレンズ枠30を採用することができる。
また、レンズ当接部21の外周縁に、突出部22が光軸を中心として回転対称に形成されているとしたが、板バネ20がレンズ体10に被写体方向に付勢する力を与えることができるならば、光軸を中心として回転対称に形成されていなくてもよい。
さらに、ガイド溝部34と係止面部322は光軸を中心として回転対称に形成されているとしたが、板バネ20を係止することができるならば、光軸を中心として回転対称に形成されていなくてもよい。但し、突出部22が、ガイド溝部34に嵌挿されて係止面322に当接する必要がある。
また、付勢手段は、板バネ20であるとしたが、これに限られない。付勢手段は、レンズ体10を被写体側へ付勢する部材であればよく、例えば、円錐状のコイルバネなどであってもよい。
さらに、レンズ体10は、4つのレンズを有するとしたが、レンズの数は1つでも2つでもよく、その数は任意である。
さらに、実施の形態では、係止部311aが熱カシメによって形成される例を説明したが、係止部311aは、レンズ体10が被写体側に移動することを規制できるものであればよく、例えば、ネジ部材やキャップを用いても良い。
実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、撮像素子を有する撮像ユニットとして、制御部50とともに車載カメラ、監視カメラ等の撮像装置に適用されてもよい。
図10は、レンズ鏡筒1が適用される車載カメラ60の外観斜視図の一例を示し、図11は、その車載カメラ60の断面図を示す。なお、図12は、レンズ鏡筒1が適用される車載カメラ60の外観の他の例を示す。
車載カメラ60は、図10及び図11に示すように、撮像ユニット40と、制御部50と、配線51とを備える。
撮像素子41は、レンズ鏡筒1のレンズ体10を透過した光が結像する撮像面を有し、結像面に結像した画像を示す画像信号を出力する。撮像素子41は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどから構成される。
制御部50は、撮像素子41との間で信号を授受できるように配線51を介して接続されており、これによって、撮像素子41から出力された画像信号を取得する。制御部50は、取得した電気信号が示す画像に画像処理などを施す。制御部50は、例えば、1つ又は複数のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどから構成される。
このような撮像ユニット40及び車載カメラ60の各々によれば、実施の形態に係るレンズ鏡筒1を備えるので、上述のように、レンズ体10がレンズ枠30の内部で移動する可能性を低減することができる。これによって、レンズ体10に移動に伴うレンズ又はレンズ枠30の削れた粉塵の発生を抑えることができるので、粉塵がレンズや撮像素子の撮像面に付着する可能性を低減することができる。従って、撮像素子41や車載カメラ60によって撮影された撮像画像の解像度の劣化を抑制することが可能になる。
本発明は、例えば、車載カメラ、監視カメラなどの撮像装置に適用可能である。
1 レンズ鏡筒
2 光軸
3 Oリング
10 レンズ体
11、13、14、16 レンズ
12、15 遮光板
20 板バネ
21 レンズ当接部
22 突出部
23 貫通孔
30 レンズ枠
31 筒部
32 壁部
33 段差
34 ガイド溝部
34a 第1ガイド溝部
34b 第2ガイド溝部
34c 第3ガイド溝部
34d 第4ガイド溝部
40 撮像ユニット
41 撮像素子
50 制御部
51 配線
60 車載カメラ
311 大径部
311a 係止部
312 連結部
313 小径部
321 貫通孔部
322 係止面部
322a 第1係止面部
322b 第2係止面部
322c 第3係止面部
322d 第4係止面部

Claims (5)

  1. 1つ又は複数のレンズを含むレンズ体と、
    前記レンズ体を内部に保持するレンズ枠と、
    前記レンズ枠の内部に設けられ、前記レンズ体を被写体側へ付勢する付勢手段と、を有し、
    前記レンズ枠は係止部を有し、該係止部は前記レンズ体を係止し、
    前記付勢手段は、前記レンズ体の結像面側に当接するレンズ当接部と、前記レンズ当接部の外縁から突き出た複数の突出部と、を有する板バネであり、
    前記レンズ枠は、被写体側の端部に前記係止部が設けられた筒部と、前記筒部の結像面側の端部に接続する壁部と、を有し、
    前記壁部は、前記複数の突出部のそれぞれを係止するための複数の第1係止面部と、前記複数の突出部のそれぞれを係止するための複数の第2係止面部と、を有し、
    前記複数の第1係止面部の各々と、前記複数の第2係止面部の各々とは、前記筒部の被写体側端部からの距離が異なり、
    前記筒部は、
    被写体側端部から前記複数の第1係止面部のそれぞれへ前記レンズ体の光軸方向に沿って延びて内周部に設けられており、前記光軸方向から見た場合に前記複数の突出部のそれぞれが嵌まる複数の第1ガイド溝部と、
    被写体側端部から前記複数の第2係止面部のそれぞれへ前記レンズ体の光軸方向に沿って延びて内周部に設けられており、前記光軸方向から見た場合に前記複数の突出部のそれぞれが嵌まる複数の第2ガイド溝部と、
    を有しており、
    前記複数の第1ガイド溝部の前記被写体側端部、及び前記複数の第2ガイド溝部の前記被写体側端部は、それぞれ開放している、
    レンズ鏡筒。
  2. 前記複数の突出部は、前記レンズ体の光軸を中心として回転対称に設けられており、
    前記複数の第1係止面部は、前記複数の突出部と同じ数で、前記光軸を中心として回転対称に設けられており、
    前記複数の第2係止面部は、前記複数の突出部と同じ数で、前記光軸を中心として回転対称に設けられている、請求項に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記付勢手段の表面は、反射防止処理されている、請求項1又は2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のレンズ鏡筒と、撮像面を有する撮像素子と、を有する撮像ユニット。
  5. 請求項に記載の撮像ユニットと、撮像素子から出力される画像信号を処理する制御部と、を有する撮像装置。
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