JP2017021086A - レンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置 - Google Patents

レンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズ枠とレンズキャップとの間に設けられた隙間をより確実に塞ぐことが可能なレンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置を提供する。【解決手段】レンズ鏡筒10は、レンズ体100を内部に保持するレンズ枠200と、レンズ枠200に嵌め合わされるレンズキャップ300と、を備える。レンズ枠200は、ベース部と、ベース部に接続する第1筒部と、を有する。レンズキャップ300は、ベース部との間に隙間を設けて第1筒部の外周面に嵌め合わされている。第1筒部は、隙間を形成する外周面が滑らかな形状である。【選択図】図2

Description

本発明は、レンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置に関する。
特許文献1には、レンズからなるレンズ体(特許文献1では「光学素子群」と称される。)を内部で保持するレンズ枠(特許文献1では「鏡筒」と称される。)と、レンズ枠の前部外周面に設けられる円環状のレンズキャップ(特許文献1では「光学素子押さえ」と称される。)とを備える撮像装置が開示されている。また、特許文献1に記載の撮像装置では、レンズキャップの内周面に雌ネジが形成され、この雌ネジがレンズ枠の雄ネジに螺合することにより、レンズからなる光学素子群がレンズ枠の内部に保持される。
特許文献1に記載のレンズ枠の外周面には、撮影光軸に沿って中間部に凸部が形成されており、凸部は、レンズ枠の外周面を一周して形成されている。そして、特許文献1には、レンズ枠に螺合したレンズキャップの後端が、凸部に当接した状態が図示されている。
ところで、特許文献1では、レンズ枠内部の気密性を保持すべく、レンズとレンズ枠の前部側端面との間にOリングを設けることが記載されている。
しかし、この種の撮像装置は、撮像素子、プロセッサなどとともに、例えば自動車の外に設置される車載カメラや屋外に設置される監視カメラなどに採用されることがある。このような屋外で使用される場合、Oリングが設けられていたとしても、レンズキャップと凸部とが当接した部分から螺合した部分を通って、レンズ枠内部に雨水、粉塵などが浸入するおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の撮像装置とは異なり、レンズキャップの後端とレンズ枠の凸部との間に隙間を設け、その隙間は、接着剤などの封止剤で塞がれることがある。例えば、封止剤は、レンズ枠に対して周方向に移動するノズルから隙間に注ぎ込まれ、その後、硬化することで隙間を塞ぐ。
隙間に注ぎ込まれた封止剤が、硬化する前に、レンズキャップと凸部それぞれの雌ネジと雄ネジの間を通ってレンズ枠内部に入り込まないように、封止剤には、ある程度粘度が大きいものが採用されることが多い。
特開2011−215183号公報
しかしながら、封止剤の粘度が大きいと、封止剤が隙間の隅々に行きわたらず、封止剤を注ぎ込んだ後に、隙間に空気が残ってしまうことがある。例えば、封止剤は、隙間を囲む雄ネジの部分、特に雄ネジの谷へ行きわたり難いので、雄ネジの部分に空気が残ることが多い。
空気が残った状態で封止剤が硬化すると、その空気の周囲では、封止剤が薄くなることがある。封止剤の薄い部分は、経年劣化、使用時の振動などで破損する可能性がある。封止剤が破損すると、破損した箇所から雨水、粉塵などがレンズ枠内部に入り込むおそれがある。
また、例えば雄ネジの谷の部分に沿って連続して空気が残っていると、その空気が集まって1つの大きな気泡となって封止剤に孔が生じ、その結果、封止剤が欠落した箇所を生じさせることがある。封止剤が欠落した箇所から雨水、粉塵などがレンズ枠内部に入り込むおそれがある。
このようなレンズ鏡筒が、車載カメラ、監視カメラなどの撮像装置に適用されると、レンズ枠内部に入り込んだ雨水、粉塵などは、レンズ体に含まれるレンズの表面に付着したり、レンズ体を損傷させたりすることにより、光路障害の原因となることがある。また、レンズ枠内部に入り込んだ雨水、粉塵などは、撮像素子の撮像面に付着して写り込んだり、撮像素子を損傷させたりすることがある。このような、光路障害、雨水、粉塵などの映り込み、撮像素子の損傷は、撮像装置によって撮影された撮像画像の解像度の劣化につながる可能性がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、レンズ枠とレンズキャップとの間に設けられた隙間をより確実に塞ぐことが可能なレンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るレンズ鏡筒は、
レンズ体を内部に保持するレンズ枠と、
前記レンズ枠に嵌め合わされるレンズキャップと、を備え、
前記レンズ枠は、
ベース部と、
前記ベース部に接続する第1筒部と、を有し、
前記レンズキャップは、前記ベース部との間に隙間を設けて前記第1筒部の外周面に嵌め合わされており、
前記第1筒部は、前記隙間を形成する外周面が滑らかな形状である。
これにより、隙間に注ぎ込まれた封止剤は、隙間の隅々に行きわたり易くなり、隙間の一部に空気が残り難くなる。従って、レンズ枠とレンズキャップとの間に設けられた隙間をより確実に塞ぐことが可能になる。
例えば、前記隙間を形成する外周面が、周方向に同一の形状を有してもよい。
これにより、隙間を塞ぐために必要な封止剤の量は、周方向で概ね一定になる。そのため、周方向に一定の量の封止剤を周方向に流し込むことで、隙間を封止剤で塞ぐことができる。従って、隙間の全周にわたって概ね適切な量の封止剤を流し込んで確実に隙間を塞ぐことが可能になる。余分な封止剤を使用しなくてもよいので、材料費を抑えることも可能になる。
例えば、前記レンズキャップは、前記ベース部に近い端部へ向かって次第に縮径する外周面を形成する面取部を有してもよい。
これにより、封止剤を注ぎ込むためのニードルを、ベース部の近傍にて第1筒部の径方向に移動させて隙間へ次第に近づけると、ニードル先端は、面取部に当接して隙間の中に位置づけられる。そのため、レンズ鏡筒を構成する部材の製造誤差などのために隙間の光軸方向の長さが変化しても、面取部が設けられていない場合よりも、ニードル先端を隙間の中に確実かつ容易に位置づけることができる。従って、封止剤を隙間に確実かつ容易に流し込むことが可能になる。
また、一般的に、隙間の全体に封止剤を流し込むために、レンズキャップが嵌め込まれたレンズ枠をレンズ体の光軸を中心にニードルに対して回転させることが多いが、本発明に係るレンズ鏡筒は、上述の面取部を有するので、ニードルの先端が面取部に当接した状態からニードルをさらに光軸に近づけるように第1筒部の径方向に移動させると、ニードル先端は面取部に沿って移動して、ニードルの側部がベース部に当接させることができる。例えばニードルが面取部のみに当接している場合よりも、ニードルが面取部とベース部とに当接している方が、レンズキャップが嵌め込まれたレンズ枠を回転させたときに、ニードルを隙間の中に安定して位置づけることができる。従って、隙間の全周にわたって封止剤を確実に流し込むことが可能になる。
さらに、一般的に、従来、ニードルを隙間の中に配置する際に光軸方向のニードルの位置がずれる可能性や、レンズ鏡筒を構成する部材の製造誤差などを考慮して隙間の光軸方向の長さが最も短くなる場合であっても、ニードル先端を確実に隙間内に配置できるようにニードル先端の直径が決定されることが多い。ニードルが細い場合は、ニードルが太い場合に比べて、封止剤を一定時間に隙間へ注ぎ込むことができる量が少ないため、隙間に注ぎ込むための時間が長くなってしまい、生産性も低下するおそれがある。
本発明に係るレンズキャップが面取部を有するので、レンズキャップが有する端部のうちベース部に近い端部と、ベース部との光軸方向の長さより太い外径を有するニードルを用いて、封止剤を隙間に確実に流し込むことができる。すなわち、面取部が設けられていない場合よりも、太い外径を有するニードルを隙間の中に挿入することができる。そのため、面取部が設けられていない場合よりも、太いニードルを用いて封止剤を隙間に注ぎ込むことができる。従って、生産性の向上を図ることが可能になる。
例えば、前記第1筒部は、
前記ベース部に接続する基端部から光軸方向に延び、滑らかな形状の外周面を有する第1嵌合部と、
前記第1嵌合部に接続して前記光軸方向に先端部まで延び、当該先端部から外周面に螺溝が設けられた雄ネジ部と、を有し、
前記レンズキャップは、前記第1筒部の外周面に嵌め合わされる第2筒部を有し、
前記第2筒部は、
前記ベース部に近い端部から前記光軸方向に延び、少なくとも一部が前記第1嵌合部の一部に嵌合する滑らかな形状の内周面を有する第2嵌合部と、
前記第2嵌合部に接続して前記光軸方向に延び、前記雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と、を有してもよい。
これにより、レンズキャップをレンズ枠にネジ込むことで、第2嵌合部を第1嵌合部の一部に嵌め合わせ、その結果として、第1嵌合部の残部が、隙間を形成する外周面となる。レンズキャップをレンズ枠にネジ込む量が、一般的な製造誤差などのためにレンズ鏡筒ごと或いはレンズ鏡筒を構成する部材のロットごとに異なる場合であっても、第1嵌合部の残部によって隙間を形成する滑らかな外周面を確実に形成することができる。従って、レンズ枠とレンズキャップとの間に設けられた隙間をより確実に塞ぐことが可能になる。
例えば、前記隙間に封止剤が充填されていてもよい。
これにより、雨水、粉塵などが、雄ネジ部と雌ネジ部との間を通じてレンズ枠の内部に入り込んで、レンズ体に含まれるレンズの表面に付着する可能性が低減する。従って、レンズ枠内部に入り込んだ雨水、粉塵などが、レンズの表面に付着して光路障害を生じさせることによって、レンズ鏡筒を用いて撮影された撮像画像の解像度が劣化することを抑えることが可能になる。
また、雄ネジ部と雌ネジ部との間を通じてレンズ枠の内部に入り込んだ雨水、粉塵などによってレンズ体が損傷する可能性を低減することが可能になる。
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像ユニットは、上記のレンズ鏡筒と、前記レンズ体を透過して結像面に結像した画像を示す電気信号を出力する撮像素子と、を有する。
上述のように、レンズ鏡筒では、レンズ枠とレンズキャップとの間に設けられた隙間をより確実に塞ぐことが可能になる。これにより、雨水、粉塵などが、雄ネジ部と雌ネジ部との間を通じてレンズ枠の内部に入り込んで、レンズ体に含まれるレンズの表面に付着したり、撮像素子の撮像面に付着したりする可能性がより低減する。従って、レンズ枠内部に入り込んだ雨水、粉塵などが、レンズの表面に付着して光路障害を生じさせたり、撮像素子の撮像面に付着して映り込んだりすることによって、撮像装置によって撮影された撮像画像の解像度が劣化することをより抑えることが可能になる。
また、雄ネジ部と雌ネジ部との間を通じてレンズ枠の内部に入り込んだ雨水、粉塵などによってレンズ体や撮像素子が損傷する可能性を低減することが可能になる。
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像装置は、上記の撮像ユニットと、前記撮像素子から出力された電気信号が示す画像に画像処理を施す制御部と、を有する。
上述のように、レンズ鏡筒では、レンズ枠とレンズキャップとの間に設けられた隙間をより確実に塞ぐことが可能になる。これにより、雨水、粉塵などが、雄ネジ部と雌ネジ部との間を通じてレンズ枠の内部に入り込んで、レンズ体に含まれるレンズの表面に付着したり、撮像素子の撮像面に付着したりする可能性がより低減する。従って、レンズ枠内部に入り込んだ雨水、粉塵などが、レンズの表面に付着して光路障害を生じさせたり、撮像素子の撮像面に付着して映り込んだりすることによって、撮像装置によって撮影された撮像画像の解像度が劣化することを抑えることがより可能になる。
また、雄ネジ部と雌ネジ部との間を通じてレンズ枠の内部に入り込んだ雨水、粉塵などによってレンズ体や撮像素子が損傷する可能性を低減することが可能になる。
本発明によれば、レンズ枠とレンズキャップとの間に設けられた隙間をより確実に塞ぐことが可能なレンズ鏡筒、撮像ユニット及び撮像装置を提供することが可能になる。
一実施の形態に係るレンズ鏡筒の分解斜視図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒の断面図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒が備えるレンズ枠の断面図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒が備える封止剤の近傍を拡大して示す断面図である。 レンズキャップが嵌め合わされたレンズ枠の断面拡大図である。 図5に示すレンズキャップが嵌め合わされたレンズ枠に対して、封止剤を流し込むためのニードルが配置された初期状態を拡大して示す図である。 図6に示す初期状態からニードルが移動して、ニードルがレンズキャップの面取部に当接した状態を拡大して示す図である。 図7に示す状態からさらにニードルが移動して、ニードルがレンズキャップの面取部とフランジの前面部とに当接した状態を拡大して示す図である。 封止剤がニードルから隙間に注入された状態を拡大して示す図である。 隙間に注ぎ込まれた封止剤に紫外線を照射する様子を拡大して示す図である。 変形例1に係る第1嵌合部の断面拡大図である。 変形例2に係る第1嵌合部の断面拡大図である。 変形例3に係る第1嵌合部の断面拡大図である。 変形例4に係る第1嵌合部の断面拡大図である。 変形例5に係る第1嵌合部の断面拡大図である。 変形例6に係る第1嵌合部の断面拡大図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒を有する車載カメラの外観の一例を示す斜視図である。 図17に示す車載カメラを側方から見た断面図である。 一実施の形態に係るレンズ鏡筒を有する車載カメラの外観の他の例を示す斜視図である。
(実施の形態)
以下、本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒を、図を参照しながら説明する。なお、全ての図を通じて、同一の要素には同一の符合を付す。また、前・後・上・下・左・右などの方向を示す用語を用いるが、これらの用語は説明のために用いるのであって、本願の発明を限定する趣旨ではない。
レンズ鏡筒10は、分解斜視図である図1及び断面図である図2に示すように、概ね、複数のレンズ101を含むレンズ体100と、レンズ体100を内部に保持するレンズ枠200と、レンズ枠200に嵌め合わされて、レンズ体100を前方から押さえるレンズキャップ300と、レンズ枠200とレンズキャップ300との間の隙間400を塞ぐ封止剤410とを備える。
複数のレンズ101は、光軸Aが一致するように並べて配置されている。隣接するレンズ101は、例えば外周縁近傍に設けられた光軸Aに垂直な面で、互いに当接している。本実施の形態では、光軸Aの方向(光軸方向)が前後方向であり、被写体側が前方であり、撮像素子などが有する撮像面が配置される撮像面側が後方であるものとして説明する。
レンズ枠200は、図2及び断面図である図3に示すように、概ね、中空有底の円筒状をなす部分(第3筒部211及び第1筒部220)と、この円筒状をなす部分の途中で径方向の外方へ全周にわたって突き出すフランジ部212とを備える。レンズ枠200は、射出形成などにより一体的に設けられており、前方から後方へ向かって段階的に狭くなる一連の内壁部230を有する。内壁部230は、レンズ体100を収容するための一連のレンズ収容空間240を形成している。
詳細には、レンズ枠200は、図2及び図3に示すように、ベース部210と第1筒部220とを有する。
ベース部210は、概ね円筒状の第3筒部211と、第3筒部211の前端に設けられたフランジ部212と、第3筒部211の後端に設けられた後壁部213とを有する。
第3筒部211は、上述の内壁部230の一部を内部に有し、この内壁部230の一部によってレンズ収容空間240の一部が形成されている。
フランジ部212は、第3筒部211の前端の全周にわたって径方向の外方へ突き出す部位である。フランジ部212は、光軸Aに対して垂直な平面を前面に形成する前面部214を有する。
後壁部213は、レンズ収容空間240に連通してレンズ体100を透過した光を通過させるための穴215を有する。後壁部213の前面のうち穴215の周辺部は、レンズ体100に含まれる複数のレンズ101のうち最も後方に配置されるレンズ101と当接する。これによって、レンズ体100は、レンズ枠200の中で後方へ移動しないように係止される。
第1筒部220は、概ね円筒状の部位であって、図3に示すように、上述の内壁部230の一部を内部に有し、この内壁部230の一部によってレンズ収容空間240の一部が形成されている。第1筒部220は、ベース部210の前面部214に接続する後端部から前方へ延びる第1嵌合部221と、第1嵌合部221に接続してさらに前方へ延び、外周面に螺溝が設けられた雄ネジ部222とを有する。
第1嵌合部221の外周面は、図3及び拡大断面図である図4に示すように、滑らかな、かつ、周方向に同一の形状を有する。本実施の形態では、第1嵌合部221の外周面は、光軸Aを中心として同一の径を有する円が前後方向に延びた円周面である。
雄ネジ部222は、第1嵌合部221に接続して前方へ延び、第1筒部220の前端部を形成する部位である。本実施の形態では、雄ネジ部222と第1嵌合部221とは、外周面の直径が概ね等しくなるように設けられている。すなわち、前方から見た場合に、雄ネジ部222のネジ山の頂点がなす円と、第1嵌合部221の外周面がなす円との直径が概ね等しくなるように設けられている。
レンズキャップ300は、図2に示すように、第1筒部220の外周面に嵌め合わされて、後壁部213とともにレンズ体100を挟持する部材である。
詳細には、レンズキャップ300は、前後方向に延びて第1筒部220の外周面に嵌め合わされる第2筒部310と、第2筒部310の先端部に接続して光軸Aへ向かって突き出すことで、レンズ体100の前面の外縁部近傍に当接するレンズ係止部320とを有する。
第2筒部310は、第1筒部220の前端部からその途中まで、詳細には第1嵌合部221の途中まで嵌め合わされる。これにより、第2筒部310の後端部が、前面部214から離間し、その結果、第2筒部310の後端部と前面部214との間に隙間400が設けられる。そして、隙間400は、円周方向には、第1嵌合部221の外周面で画されることになる。
より詳細には、第2筒部310は、ベース部210に近い後端部から延びる第2嵌合部311と、第2嵌合部311とレンズ係止部320とに接続する雌ネジ部312とを有する。
第2嵌合部311は、滑らかな形状の内周面を有し、少なくとも一部が第1嵌合部221に嵌合する。第2嵌合部311の内周面は、光軸Aを中心として同一の径を有する円が前後方向に延びた円周面である。第2嵌合部311の内周面は、第1嵌合部221の外周面に周方向に摺動可能な程度の大きさで設けられる。
また、第2嵌合部311は、前面部214に近い光軸方向に垂直な端部である後端部の近傍に面取部313を有する。面取部313は、第2嵌合部311の後端部へ向かって次第に縮径する外表面を形成する。
雌ネジ部312は、内周面に螺溝が設けられており、雄ネジ部222と螺合している。すなわち、雄ネジ部222と雌ネジ部312とは、ネジ作用で嵌り合っている。
なお、レンズ枠200及びレンズキャップ300の各々は、例えば樹脂製である。それぞれの構成材料として好適に採用される樹脂としては、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリアミド樹脂(PA)を挙げることができる。
封止剤410は、紫外線硬化性樹脂であり、図2及び図4に示すように、隙間400を塞ぐことで、雄ネジ部222と雌ネジ部312との間を通じてレンズ枠200の内部へ雨水や粉塵などが入り込むことを防ぐとともに、レンズ枠200に対してレンズキャップ300が回転しないように固定する。
例えば、図4などに示す断面において、隙間400の前後方向の長さ、上下方向の長さが、それぞれ、1mm程度である場合、封止剤410が硬化する前の粘度は、20000〜25000mPa・s程度が望ましい。
これまで、本実施の形態に係るレンズ鏡筒10の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係るレンズ鏡筒10の製造方法について説明する。
まず、複数のレンズ101の各々が設計上定められた順でレンズ枠200の中に嵌め込まれる。
このとき、複数のレンズ101の各々は、レンズ枠200の内壁部230に嵌め合わされ、レンズ体100の径方向の位置が固定される。また、複数のレンズ101のうち、最も後方に位置するレンズ101は、後壁部213が有する穴215の周辺部に当接するとともに、前後方向に隣接するレンズ101が互いに当接する。これにより、レンズ体100は、後方に移動しないようにレンズ枠200の中に係止される。
なお、複数のレンズ101の各々の縁に接着剤が塗布され、レンズ枠200の中に嵌め込まれる際に、外周面に接着剤などが塗布されてもよい。
次に、レンズキャップ300が、レンズ体100が嵌め込まれたレンズ枠200に取り付けられる。
詳細には、レンズキャップ300の後端近傍を第1筒部220の先端近傍に嵌め、レンズキャップ300をレンズ枠200に対して後方へ押しながら光軸Aを中心に回転させる。これにより、第2筒部310は、第1筒部220にねじ込まれて、雄ネジ部222と雌ネジ部312とが螺合する。
第2筒部310は、レンズ係止部320が最も前方に位置するレンズ101に当接して、設計上定められた大きさの力で最も前方に位置するレンズ101を後方へ押すまで、第1筒部220にねじ込まれる。これにより、図5に示すように、レンズキャップ300がレンズ枠200に嵌め合わされる。
ここで、レンズ体100は、上述のように、後壁部213の穴215の周辺部により後方へ移動しないように係止されている。そのため、レンズ係止部320が一番玉のレンズ101を押すことによって、レンズ体100は、レンズ係止部320と後壁部213との間に光軸方向へ移動しないように挟持され、その結果、レンズ枠200の内部で位置が固定されて保持される。
また、レンズ係止部320で囲まれた開口を通じて、最も前方に位置するレンズ101の前面が前方へ露出し、かつ、後壁部213の穴215を通じて、複数のレンズ101のうち、最も後方に位置するレンズ101が後方へ露出する。これにより、前方からレンズ鏡筒10へ入射した光を、レンズ体100の内部を通過させて鏡筒10の後方へ導出することができる。
さらに、第1筒部220と第2筒部310とにおいて、雄ネジ部222と雌ネジ部312とはネジ作用により嵌り合い、第1嵌合部221と第2嵌合部311とはそれぞれの滑らかな外周面と滑らかな内周面とで嵌り合う。そして、第2嵌合部311の少なくとも一部が、第1嵌合部221の一部に嵌合する。
換言すると、本実施の形態では、レンズ鏡筒10を構成するレンズ体100、レンズ枠200、レンズキャップ300の寸法は、公差などを考慮しつつ、第2嵌合部311の少なくとも一部が第1嵌合部221の一部に嵌合し、かつ、第2嵌合部311と前面部214との間に隙間400が形成されるように設定される。
そのため、第2嵌合部311と前面部214との間に隙間400が形成され、第1嵌合部221の残部が、隙間400を形成する外周面となる。レンズキャップ300をレンズ枠200にネジ込む量が、一般的な製造誤差などのために例えばレンズ鏡筒10ごと或いはレンズ鏡筒10を構成する部材のロットごとに異なる場合であっても、第1嵌合部221の残部によって隙間400を形成する滑らかな外周面を確実に形成することができる。
続いて、封止剤410を注入するニードル500が隙間400の中に配置される。
詳細には、まず、レンズキャップ300が嵌め合わされたレンズ枠200は、光軸Aを中心に回転させることが可能な装置に取り付けられる。ニードル500は、図6に示すように、前後方向には前面部214よりも僅かに前方に位置づけられる。そして、ニードル500は、第1筒部220の径方向に沿って、例えば下方へ移動することで、隙間400に近付けられる。
ニードル500が下方へ移動すると、図7に示すように、ニードル500の先端は、面取部313に当接する。その後、ニードル500は、さらに下方へ移動すると、面取部313に沿って移動し、図8に示すように、ニードル500の側部が前面部214に当接する。
このように、ニードル500は、面取部313によって隙間400の中に案内される。そのため、前面部214に対するニードル500の前後方向の位置がずれたり、隙間400の前後方向の間隔が製造誤差などのために異なっていたりしても、ニードル500を隙間400の中に確実に配置することができる。
続いて、レンズキャップ300が嵌め合わされたレンズ枠200が、上述の装置により、光軸Aを中心に回転させられるとともに、封止剤410がニードル500から隙間400へ流し込まれる。これにより、図9に示すように、封止剤410が、隙間400の全周に流し込まれる。
このとき、ニードル500は、上述のように隙間400の中に配置されているので、封止剤410を周辺に飛散させることなく、隙間400に確実に注ぎ込むことができる。
また、封止剤410は、第1嵌合部221の、隙間400を形成する外周面上に注ぎ込まれる。第1嵌合部221の外周面は、滑らかな形状であるので、封止剤410は、隙間400の隅々まで行きわたり易くなり、隙間400の一部に空気が残る可能性を低減することが可能になる。
続けて、隙間400に注ぎ込まれた封止剤410は、図10に示すように、例えば紫外線照射器510によって紫外線が照射される。これによって、封止剤410が硬化する。その結果、硬化した封止剤410により、隙間400は塞がれる。
隙間400を封止剤410で塞ぐことにより、レンズ鏡筒10の内部への雨水、粉塵などが侵入することを防ぐことが可能になる。また、レンズキャップ300がレンズ枠200に対して光軸Aを中心に回転しないように、レンズキャップ300とレンズ枠200とを固定することができる。
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒10では、レンズキャップ300とベース部210との間の隙間400を形成する第1筒部220の外表面が、滑らかな形状である。そのため、隙間400に注ぎ込まれた封止剤410は、隙間400の隅々に行きわたり易くなり、隙間400の一部に空気が残り難くなる。従って、レンズ枠200とレンズキャップ300との間に設けられた隙間400をより確実に塞ぐことが可能になる。
また、従来のように隙間400を形成する第1筒部220の外周面に雄ネジが設けられていると、隙間400を形成する外周面が、周方向に沿って同一ではないため、隙間400を塞ぐために注ぎ込むべき封止剤410の量が、周方向に変化することがある。このような場合、注ぎ込む封止剤410の量を周方向に変化させることは困難であるため、隙間400を確実に塞ぐために、最も多くの封止剤410が必要になると予測される個所を塞ぐことができる一定の量を隙間400の全周にわたって流し込むことが考えられる。
しかし、この方法では、少量でも塞ぐことができる箇所では、余分に封止剤410を流し込むことになり、封止剤410が隙間400からはみ出してしまうおそれがある。このように、従来は、隙間400の全周にわたって概ね適切な量の封止剤410を流し込んで確実に隙間400を塞ぐことが困難である。また、余分な封止剤410を使用する結果、材料費も高くなってしまう。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒10では、隙間400を形成する外周面が、周方向に同一の形状を有する。そのため、隙間400を塞ぐために必要な封止剤410の量は、周方向で概ね一定になる。これにより、周方向に一定の量の封止剤410を周方向に流し込むことで、隙間400を封止剤410で塞ぐことができる。従って、隙間400の全周にわたって概ね適切な量の封止剤410を流し込んで確実に隙間400を塞ぐことが可能になる。また、余分な封止剤410を使用しなくてもよいので、材料費を抑えることも可能になる。
一般的に、封止剤410を流し込むためのニードル500は、封止剤410を隙間400に確実に流し込むために、ニードル500の先端が、隙間400の中に配置されることが好ましい。
上述のように第1筒部220の径方向に沿ってニードル500を移動させて隙間400へ次第に近づけるとする。この場合において、仮に面取部313が設けられていなければ、ニードル500を隙間400の中に配置するために、ニードル500を前後方向に高い精度で位置づけ、それを移動中も維持する必要があると考えられる。
また、一般的に、レンズ鏡筒10を構成するレンズ体100、レンズ枠200、レンズキャップ300には製造誤差などがあるため、隙間400の前後方向の長さは、レンズ鏡筒10ごとに或いはレンズ鏡筒10を構成するレンズ体100、レンズ枠200、レンズキャップ300のロットごとに、僅かに異なることが多い。
本実施の形態に係るレンズキャップ300は、ベース部210に近い端部へ向かって次第に縮径する外周面を形成する面取部313を有する。これにより、ニードル500を、上述のように第1筒部220の径方向に移動させて隙間へ次第に近づけると、ニードル500の先端は、面取部313に当接して隙間400の中に位置づけられる。
そのため、レンズ鏡筒10を構成するレンズ体100、レンズ枠200、レンズキャップ300の製造誤差などのために隙間400の前後方向の長さが変化しても、面取部313が設けられていない場合よりも、ニードル500の先端を隙間400の中に確実かつ容易に位置づけることができる。
従って、封止剤410を隙間400に確実かつ容易に流し込むことが可能になる。
また、上述のように隙間400の全周に封止剤410を流し込むために、レンズキャップ300が嵌め込まれたレンズ枠200をレンズ体100の光軸Aを中心にニードル500に対して回転させることが多い。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒10は、上述の面取部313を有するので、ニードル500の先端が面取部313に当接した状態からニードル500をさらに光軸Aに近づくように、ニードル500を第1筒部220の径方向に移動させると、ニードル500の先端は、面取部313に沿って移動する。その結果、ニードル500の側部がベース部210に当接する。これにより、ニードル500の先端が面取部313とベース部210とに当接するので、ニードル500の先端が面取部313のみに当接している場合よりも、レンズキャップ300が嵌め込まれたレンズ枠200を回転させたときに、ニードル500の先端を隙間400の中に安定して位置づけることができる。
従って、隙間の全周にわたって封止剤をより確実に流し込むことが可能になる。
さらに、従来、ニードル500を隙間400の中に配置する際にニードル500の先端の位置が前後方向にずれる可能性や、レンズ鏡筒10を構成するレンズ体100、レンズ枠200、レンズキャップ300の製造誤差などを考慮して、隙間400の前後方向の長さが最も短くなる場合であっても、ニードル500の先端を確実に隙間400の中に配置できるようにニードル500の先端の直径が決定されることが多い。
ニードル500が細い場合、ニードル500が太い場合に比べて、一定時間に封止剤410を隙間400へ注ぎ込むことができる量が少ないため、封止剤410を隙間400に注ぎ込むための時間が長くなってしまい、生産性が低下するおそれがある。
本実施の形態に係るレンズキャップ300は面取部313を有する。そのため、レンズキャップ300が有する端部のうちベース部210に近い端部と、ベース部210との前後方向の長さよりも、太い外径を有するニードル500を隙間400の中に配置することができる。そのため、面取部313が設けられていない場合よりも、太いニードル500を用いて封止剤410を隙間400に注ぎ込むことができる。従って、生産性の向上を図ることが可能になる。
また、本実施の形態に係るレンズ鏡筒10では、第1筒部220と第2筒部310とは、雄ネジ部222と雌ネジ部312とでネジ作用により嵌り合い、第1嵌合部221と第2嵌合部311とではそれぞれの滑らかな外周面と滑らかな内周面とで嵌り合う。そして、第2嵌合部311の少なくとも一部が、第1嵌合部221の一部に嵌合する。
そのため、レンズキャップ300をレンズ枠200にネジ込むことで、第2嵌合部311を第1嵌合部221の一部に嵌め合わせ、その結果として、第1嵌合部221の残部が、隙間400を形成する外周面となる。レンズキャップ300をレンズ枠200にネジ込む量が、製造誤差などのためにレンズ鏡筒10ごと或いはレンズ鏡筒10を構成するレンズ体100、レンズ枠200、レンズキャップ300のロットごとに異なる場合であっても、第1嵌合部221の残部によって隙間400を形成する滑らかな外周面を確実に形成することができる。従って、レンズ枠200とレンズキャップ300との間に設けられた隙間400をより確実に塞ぐことが可能になる。
本実施の形態に係るレンズ鏡筒10では、隙間400に封止剤410が充填されている。これにより、雨水、粉塵などが、雄ネジ部222と雌ネジ部312との間を通じてレンズ枠200の内部に入り込んで、レンズ体100に含まれるレンズ101の表面に付着する可能性が低減する。これにより、レンズ枠200内部に入り込んだ雨水、粉塵などが、レンズ101の表面に付着して光路障害を生じさせることによって、レンズ鏡筒10を用いて撮影された撮像画像の解像度が劣化することを抑えることが可能になる。
また、雄ネジ部222と雌ネジ部312との間を通じてレンズ枠200の内部に入り込んだ雨水、粉塵などによってレンズ体100が損傷する可能性を低減することが可能になる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形及び応用が可能である。
例えば、レンズ体100は、光学フィルタなどの光学部材を含んでもよく、この場合、光学部材は、複数のレンズ101の間などに設けられ、互いに隣接する複数のレンズ101及び光学部材が当接して配置されるとよい。レンズ体100に含まれるレンズ101は、1枚のみであってもよい。また、複数のレンズ101の各々は、屈折率、アッベ数、部分分散比、線膨張係数などの物性、耐久性などが設計上の要求を満たすものであれば、材質は問わない。
例えば、各レンズ101に採用されるレンズ面は、球面、平面、非球面のいずれで形成されてもよい。レンズ面が球面又は平面の場合、各レンズ101の加工、レンズ枠200への組み立て調整などが容易になり、加工及び組立調整の誤差による光学性能の変化を防ぐことができる。レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面であってもよい。また、レンズ面は回折面としてもよく、各レンズ101は、屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)であってもよく、プラスチックレンズであってもよい。
また、レンズ101のレンズ面には、必要に応じて、種々の加工が施されてもよい。この加工の例として、レンズ面の曇り防止、レンズ面での水滴形成の防止などのために、レンズ面を光触媒などによって親水化することを挙げることができる。また、例えば、撮像装置がカメラなどに採用される場合、外部にさらされる可能性がある部位に対して、レンズ面の曇り防止、レンズ面での水滴形成の防止などのために、レンズ面を光触媒などによって親水化することを挙げることができる。
例えば、レンズ枠200の内部には、適宜Oリングなどが設けられてもよい。具体的には例えば、複数のレンズ101のうちの最も前方に位置するレンズ101の外周にOリングが取り付けられてもよい。このOリングが最も前方に位置するレンズ101とレンズ枠200との各々と密着することで、最も前方に位置するレンズ101とレンズ枠200との間を通じて、レンズ枠200の内部へ水や粉塵などが入り込む可能性をより低減させることが可能になる。
例えば、実施の形態では、第1嵌合部221の外周面は、光軸Aを中心として同一の径を有する円が前後方向に延びた円周面である例により説明したが、第1嵌合部221の外周面は、滑らかであればよく、好ましくは、周方向に同一の形状を有するとよい。
ここで、滑らかな形状とは、ネジ山のような凹凸を含まない形状であり、言い換えると、例えば先端が鋭角状の窪みを含まない形状である。第1嵌合部221a〜221fは、第1嵌合部221a〜221fのそれぞれの光軸Aを含む平面での断面図である図11〜16に例示するような湾曲した部分や屈折した部分を含んでもよい。
このような滑らかな形状を有することで、隙間400に注ぎ込まれた封止剤410は、隙間400の隅々に行きわたり易くなり、隙間400の一部に空気が残り難くなる。従って、レンズ枠200とレンズキャップ300との間に設けられた隙間400をより確実に塞ぐことが可能になる。
例えば、実施の形態では、第1筒部220と第2筒部310とが、それぞれ、雄ネジ部222と雌ネジ部312とを有する例により説明したが、第1筒部220と第2筒部310とは、それぞれ、雄ネジ部222と雌ネジ部312とを有していなくてもよい。例えば、実施の形態において雄ネジ部222と雌ネジ部312とのそれぞれにおいて螺溝が設けられた外周面と内周面とが、滑らかな面であってもよい。この場合、例えば、雄ネジ部222と雌ネジ部312とのそれぞれにおいて螺溝が設けられた部分に相当する部分に接着剤を塗布することなどによって、第1筒部220と第2筒部310とが、固定されてもよい。これによっても、実施の形態と同様の効果を奏する。
例えば、実施の形態では、第2筒部310が、第2嵌合部311を有する例により説明したが、第2筒部310は、第2嵌合部311を有していなくてもよい。この場合であっても、第2筒部310の先端が、例えば第1筒部220に設けられた第1嵌合部221の途中まで嵌め込まれることにより、隙間400が、第1嵌合部221の滑らかな外周面で画されることになる。そのため、隙間400に注ぎ込まれた封止剤410は、隙間400の隅々に行きわたり易くなり、隙間400の一部に空気が残り難くなる。従って、レンズ枠200とレンズキャップ300との間に設けられた隙間400をより確実に塞ぐことが可能になる。
例えば、実施の形態では、前面部214が、光軸Aに対して垂直な平面を形成する例により説明したが、前面部214は、これに限られない。例えば、前面部214は、第1筒部220が接続した部分から後方へ光軸Aからの距離が次第に長くなるように傾斜した平面又は曲面であってもよい。
例えば、実施の形態では、雄ネジ部222と第1嵌合部221との外周面の直径が概ね等しい例により説明したが、雄ネジ部222の外周面の直径は、第1嵌合部221の外周面の直径より短くてもよい。これによっても、第1嵌合部221と第2嵌合部311とを嵌め合うことができるので、封止剤410を隙間400に流し込んだときに、雄ネジ部222と雌ネジ部312との間へ封止剤410が流れ込み難くすることが可能になる。
例えば、実施の形態では、封止剤410が紫外線硬化性樹脂である例により説明したが、封止剤410は、これに限られない。封止剤410は、例えば、熱硬化性樹脂であってもよい。この場合、熱硬化性樹脂である封止剤410を隙間400に注ぎ込み、熱乾燥によって硬化することで、隙間400が塞ぐことができる。
例えば、実施の形態において、第1嵌合部221の外周面に親水性コーティング剤を塗装する、微細な凹凸を形成させるなど、親水性を向上させるための処理を施してもよい。第1嵌合部221の外周面の親水性が向上することで、封止剤410が隙間400の隅々まで行きわたり易くなり、隙間400の一部に空気が残る可能性を低減することが可能になる。また、第1嵌合部221に限らず、前面部214、第2筒部310の後端部及び面取部313に親水性を向上させるための処理を施してもよい。
上述の実施の形態に係るレンズ鏡筒10は、撮像素子を有する撮像ユニットとして、車載カメラ、監視カメラ等の撮像装置に適用されてもよい。
図17は、レンズ鏡筒10が適用される車載カメラ800の一例を示す外観斜視図である。図18は、その車載カメラ800の断面図である。なお、図19は、レンズ鏡筒10が適用される車載カメラ800の外観の他の例を示す外観斜視図である。
車載カメラ800は、図17及び図18に示すように、撮像ユニット600と、制御部700と、配線710とを備える。
撮像素子610は、レンズ鏡筒10のレンズ体100を透過した光が結像する撮像面を有し、結像面に結像した画像を示す画像信号を出力する。撮像素子610は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどから構成される。
制御部700は、撮像素子610との間で信号を授受できるように配線710を介して接続されており、これによって、撮像素子610から出力された画像信号を取得する。制御部700は、取得した電気信号が示す画像に画像処理などを施す。制御部700は、例えば、1つ又は複数のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどから構成される。
このような撮像ユニット600及び車載カメラ800は、上記実施の形態に係るレンズ鏡筒10を備える。レンズ鏡筒10では、レンズ枠200とレンズキャップ300との間に設けられた隙間400をより確実に塞ぐことが可能になるので、雨水、粉塵などが、雄ネジ部222と雌ネジ部312との間を通じてレンズ枠200の内部に入り込んで、レンズ体100に含まれるレンズ101の表面に付着したり、撮像素子610の撮像面に付着したりする可能性が低減する。これにより、レンズ枠200内部に入り込んだ雨水、粉塵などが、レンズ101の表面に付着して光路障害を生じさせたり、撮像素子610の撮像面に付着して映り込んだりすることによって、撮像素子610や車載カメラ800によって撮影された撮像画像の解像度が劣化することを抑えることが可能になる。
また、雄ネジ部222と雌ネジ部312との間を通じてレンズ枠200の内部に入り込んだ雨水、粉塵などによってレンズ体100や撮像素子610が損傷する可能性を低減することが可能になる。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本発明は、例えば、車載カメラ、監視カメラなどの撮像装置に適用可能である。
10 レンズ鏡筒
100 レンズ体
101 レンズ
200 レンズ枠
210 ベース部
211 第3筒部
212 フランジ部
213 後壁部
214 前面部
215 穴
220 第1筒部
221 第1嵌合部
222 雄ネジ部
230 内壁部
240 レンズ収容空間
300 レンズキャップ
310 第2筒部
311 第2嵌合部
312 雌ネジ部
313 面取部
320 レンズ係止部
400 隙間
410 封止剤
500 ニードル
510 紫外線照射器
600 撮像ユニット
610 撮像素子
700 制御部
710 配線
800 車載カメラ

Claims (7)

  1. レンズ体を内部に保持するレンズ枠と、
    前記レンズ枠に嵌め合わされるレンズキャップと、を備え、
    前記レンズ枠は、
    ベース部と、
    前記ベース部に接続する第1筒部と、を有し、
    前記レンズキャップは、前記ベース部との間に隙間を設けて前記第1筒部の外周面に嵌め合わされており、
    前記第1筒部は、前記隙間を形成する外周面が滑らかな形状である、
    レンズ鏡筒。
  2. 前記隙間を形成する外周面が、周方向に同一の形状を有する、
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記レンズキャップは、前記ベース部に近い端部へ向かって次第に縮径する外周面を形成する面取部を有する、
    請求項1又は2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記第1筒部は、
    前記ベース部に接続する基端部から光軸方向に延び、滑らかな形状の外周面を有する第1嵌合部と、
    前記第1嵌合部に接続して前記光軸方向に先端部まで延び、当該先端部から外周面に螺溝が設けられた雄ネジ部と、を有し、
    前記レンズキャップは、前記第1筒部の外周面に嵌め合わされる第2筒部を有し、
    前記第2筒部は、
    前記ベース部に近い端部から前記光軸方向に延び、少なくとも一部が前記第1嵌合部の一部に嵌合する滑らかな形状の内周面を有する第2嵌合部と、
    前記第2嵌合部に接続して前記光軸方向に延び、前記雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と、を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記隙間に封止剤が充填されている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒と、
    前記レンズ体を透過して結像面に結像した画像を示す電気信号を出力する撮像素子と、を備える、
    撮像ユニット。
  7. 請求項6に記載の撮像ユニットと、
    前記撮像素子から出力された電気信号が示す画像に画像処理を施す制御部と、を備える、
    撮像装置。
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