JP2019113753A - 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents

鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2019113753A
JP2019113753A JP2017247995A JP2017247995A JP2019113753A JP 2019113753 A JP2019113753 A JP 2019113753A JP 2017247995 A JP2017247995 A JP 2017247995A JP 2017247995 A JP2017247995 A JP 2017247995A JP 2019113753 A JP2019113753 A JP 2019113753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
lens barrel
barrel
optical axis
lenses
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017247995A
Other languages
English (en)
Inventor
将俊 柴田
Masatoshi Shibata
将俊 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Maxell Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maxell Holdings Ltd filed Critical Maxell Holdings Ltd
Priority to JP2017247995A priority Critical patent/JP2019113753A/ja
Publication of JP2019113753A publication Critical patent/JP2019113753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)
  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)

Abstract

【課題】金型成形に依存することなくレンズ群の同心精度を確保できるとともに、レンズの偏心や環境温度変化に伴う従前のカシメ部での隙間やクラックの発生といった問題を解消できる鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュールを提供する。【解決手段】本発明の鏡筒12は、最も物体側に位置されるレンズR1をレンズ押さえ部23によって押さえつけて保持する第1の鏡筒部12Aと、第1の鏡筒部12Aと別体を成して内側収容空間Sを有する第2の鏡筒部12Bと、第1の鏡筒部12Aと第2の鏡筒部12Bとを互いに光軸Oと直交するX,Y方向で位置調整可能に固定するための位置調整固定部30とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、特に自動車等の車両に搭載される車載カメラを構成する鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュールに関する。
近年、自動車に車載カメラを搭載し、駐車をサポートしたり、画像認識により衝突防止を図ったりすることが行なわれており、さらにそれを自動運転に応用する試みもなされている。また、このような車載カメラ等のカメラモジュールは、一般に、複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群を収容保持する鏡筒と、レンズ群の少なくとも一個所のレンズ間に配置される絞り部材とを有するレンズユニットを備える(例えば、特許文献1参照)。
レンズユニットを構成する樹脂製の鏡筒は、一般に、金型内に溶融した樹脂材料を流し込んで一体成形されるが、図6に示すように、そのようなレンズユニット100の一体型の鏡筒112は、その内側収容空間S内に複数のレンズR1〜R5(図6では、一例として5つのレンズ)からなるレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図6において上端部)のカシメ部123が径方向内側にカシメられることにより、レンズ群Lの最も物体側に位置されるレンズR1をこのカシメ部123で鏡筒112の物体側端部に固定する。
この場合、レンズ群Lを構成する複数のレンズR1,R2,R3,R4,R5は、像側(図6中の下側)から物体側(図6中の上側)へ向けて順に積み上げられるように鏡筒123の内側収容空間S内にその内面形状を利用して組み込まれる。
特開2013−231993号公報
このように一体型の鏡筒112の内面形状を利用して複数のレンズR1,R2,R3,R4,R5が積み重ねられるように内側収容空間S内に組み込まれる形態では、組み込まれたレンズ群Lの同心精度(同軸精度)が鏡筒112の金型成形に依存してしまう。すなわち、レンズ群Lの同心精度は、成形により得られる内側収容空間Sの同心精度(金型成形による鏡筒112の内面形状の仕上がり具合)に依存してしまう。そのため、全てのレンズR1,R2,R3,R4,R5を内側収容空間S内で同心的に配置できる(各レンズR1,R2,R3,R4,R5の光軸を一致させることができる)ように鏡筒112の内面形状が精度良く形成されていなければ、各レンズR1,R2,R3,R4,R5の光軸が規定の光軸Oからずれて(偏心して)しまい、また、その偏心度は物体側ほど大きくなる。つまり、レンズが像側から物体側へ向けて順に積み上げられる組み込み形態では、図6に示すように、規定の光軸Oに対する像側のレンズの偏心度X1は小さいが、その偏心度が物体側のレンズほど大きくなり、最も物体側に位置されるレンズR1において最大の偏心度X2となる。言い換えると、光軸が各レンズR1,R2,R3,R4,R5の偏心の累積によってOからO’へと倒れるいわゆる軸倒れが生じる。このような軸倒れは、鏡筒112の長さ(光軸O方向の寸法)が長くなればなるほど大きくなる。
このようなレンズの偏心(軸倒れ)は、撮像性能を悪化させ、すなわち、撮像感度に悪影響を及ぼし、特に最も物体側に位置されるレンズR1として非球面レンズを使用する場合には、規定の光軸Oに対するレンズの偏心の影響が撮像感度に大きく及ぶ。すなわち、従来において、最も物体側に位置されるレンズR1として球面レンズを使用する場合には、光軸に対して直交する方向のずれに対して感度が低いが、より高性能化を図るために最も物体側に位置されるレンズR1としてガラスモールドによる非球面レンズを使用する場合には、光軸に対して直交する方向のずれに対して感度が高く、僅かなずれで光学性能の低下を招く虞がある。また、カシメ部123が押し付けられるレンズR1の面取り部位の精度によっても偏心が生じて、撮像感度に影響を及ぼす。
また、このような一体成形型の鏡筒において、規定の光軸Oに対する偏心度が最も大きくなり得る最も物体側のレンズR1を前述したようにカシメ部123によりカシメ固定すると、このレンズR1の光軸Oからのずれ量に起因してカシメ部123により所望のカシメ強度で精度良くカシメ固定することができない場合がある。また、環境温度の変化の影響により、カシメ部123を含む鏡筒112が熱膨張すると(図7の矢印X参照)、前述したレンズ偏心に伴うカシメ固定の不具合も相俟って、カシメ部123とレンズR1との間に隙間が生じる場合があり、あるいは、低温時にカシメ部123が収縮して(図7の矢印Y参照)、カシメ部123にクラックが生じる場合もある。
このように、樹脂製の一体型の鏡筒には、レンズ群の同心精度が金型成形に依存するという問題と、レンズの偏心や環境温度変化に伴ってカシメ部に隙間やクラックが発生するという問題とが内在している。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、金型成形に依存することなくレンズ群の同心精度を確保できるとともに、レンズの偏心や環境温度変化に伴う従前のカシメ部での隙間やクラックの発生といった問題を解消できる鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群を組み込むための内側収容空間を有する鏡筒であって、
前記レンズ群の最も物体側に位置されるレンズをレンズ押さえ部によって押さえつけて保持する第1の鏡筒部と、前記第1の鏡筒部と別体を成して前記内側収容空間を有する第2の鏡筒部と、前記第1の鏡筒部と前記第2の鏡筒部とを互いに前記光軸と直交する方向で位置調整可能に固定するための位置調整固定部とを備えることを特徴とする。
本発明においては、レンズ押さえ部を有して最も物体側に位置されるレンズを保持する第1の鏡筒部と内側収容空間を有する別体の第2の鏡筒部とに鏡筒が2分割され、これらの2つの鏡筒部が位置調整固定部によって互いに光軸と直交する方向で位置調整可能に固定されるようになっているため、第1の鏡筒部は、最も物体側のレンズを、レンズ群の他のレンズの偏心の累積に影響されることなく、レンズ押さえ部によって押さえて精度良く固定することができ、また、最も物体側のレンズをレンズ押さえ部により保持する第1の鏡筒部とレンズ群の他のレンズを収容する第2の鏡筒部とを組み立て時に位置調整固定部を利用して互いに光軸と直交する方向で位置調整することにより、規定の光軸に対して最も偏心度が大きくなり得る最も物体側のレンズの位置をレンズ群の他のレンズに対して調整すれば、金型成形に依存することなくレンズ偏心(軸倒れ)を効果的に補償して調整できる。したがって、レンズ群Lの同心精度を確保して、所望の撮像性能を得ることができる。これは、最も物体側に位置されるレンズとして非球面レンズを使用する場合にも有益である。
また、このように、鏡筒を別体の2つの鏡筒部に分割すれば、各鏡筒部の素材を独立に選択可能となり、したがって、例えば2つの鏡筒部の素材をそれぞれの機能に応じて異ならせることもできる。例えば、レンズ押さえ部を有する第1の鏡筒部の素材の線膨張係数を第1の鏡筒部により保持される最も物体側のレンズの線膨張係数に合わせることにより、また、線膨張係数の低い金属を第1の鏡筒部の素材として採用し、第2の鏡筒部を樹脂材料(ポリカーボネートやザイオン等)で形成することにより、鏡筒の内側と外側で温度膨張を調節するなどして、環境温度変化の影響等によるレンズ押さえ部とレンズとの間の隙間の発生やレンズ押さえ部のクラックの発生を防止することもできる。また、このように素材選択を工夫することにより、レンズ押さえ部の形状も自由に設定でき、それにより、レンズ押さえ部を従前のカシメ部よりも肉厚にして強度をもたせることも可能になる。無論、2つの鏡筒部が同じ素材から成っていても構わない。
また、本発明の上記構成において、位置調整固定部は、第1の鏡筒部および第2の鏡筒部のうちの一方に設けられるボス部と、第1の鏡筒部および第2の鏡筒部のうちの他方に設けられ、光軸と直交する方向の所定のクリアランスをもってボス部が挿通可能な挿通孔とを有し、クリアランスの範囲内で第1の鏡筒部と第2の鏡筒部とを互いに光軸と直交する方向で位置調整可能であることが好ましい。このような構成によれば、簡単且つ効果的な構成により位置調整固定部を実現でき、また、組み立て時における位置調整作業も容易となる。
この場合、挿通孔は、光軸と直交する方向に延びる長穴など、様々な形態をとることができる。また、位置調整のためのクリアランスは、例えば10〜50ミクロンなど、用途に応じて任意に設定できる。また、ボスおよび挿通孔の数や配置形態も任意に設定できるが、第1および第2の鏡筒部の周方向に複数設けられることが望ましい。
また、このような位置調整固定部の構成においては、ボス部が挿通孔内で接着剤により固定されることにより第1の鏡筒部と第2の鏡筒部とが互いに位置決め固定されることが好ましい。これによれば、接着剤の弾性的な伸び量によりレンズの膨張収縮を吸収でき、調整幅を大きくとることもできる。なお、接着剤は、例えば、UV硬化や熱硬化によって硬化されてもよい。
また、本発明は、前述した鏡筒の特徴的な構成を有するレンズユニットおよびカメラモジュールも提供する。このような構成のレンズユニットおよびカメラモジュールによっても前述した鏡筒の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、レンズ押さえ部を有して最も物体側に位置されるレンズを保持する第1の鏡筒部と内側収容空間を有する別体の第2の鏡筒部とに鏡筒が2分割され、これらの2つの鏡筒部が位置調整固定部によって互いに光軸と直交する方向で位置調整可能に固定されるようになっているため、金型成形に依存することなくレンズ群の同心精度を確保できるとともに、レンズの偏心や環境温度変化に伴う従前のカシメ部での隙間やクラックの発生といった問題を解消できる。
本発明の一実施の形態に係る鏡筒を有するレンズユニットの概略断面図である。 図1のレンズユニットを構成する鏡筒の位置調整固定部の拡大断面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 第1の鏡筒部のカシメ部の変形例を示す拡大断面図である。 図1のレンズユニットを有する本発明の一実施の形態に係るカメラモジュールの概略断面図である。 従来の一体成形型の鏡筒を有するレンズユニットの概略断面図である。 図6の鏡筒のカシメ部付近の拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
なお、以下で説明される本実施の形態の鏡筒を有するレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、図1、図4、図5においてレンズについてはハッチングを省略している(前述した図6および図7についても同様)。
図1は、本発明の一実施の形態に係るレンズユニット1を示している。図示のように、本実施の形態のレンズユニット1は、円筒状の鏡筒(バレル)12と、鏡筒12の内側収容空間S内に配置される複数のレンズと、図示しない絞り部材とを備える。鏡筒12に固定されて支持される複数のレンズは、それぞれの光軸を一致させた状態で配置されており、1つの光軸Oに沿って並べられることにより撮像に用いられる一群のレンズ群Lを構成している。なお、本実施の形態のレンズ群Lは、一例として、図6に関連して前述したレンズ群Lと同様に複数のレンズR1,R2,R3,R4,R5から成っているが、図1では、最も物体側に位置される第1のレンズR1を除くレンズ群Lの他のレンズR2,R3,R4,R5をまとめてレンズ群L’として概略断面表示することにより図面が簡略化されている。
なお、レンズ群Lを構成する各レンズは、ガラスレンズであってもよく、あるいは、樹脂レンズであってもよく、その素材のタイプが限定されず、用途に応じて任意に設定できるが、本実施の形態(図6も含む)では第1のレンズR1がガラスモールドによる非球面レンズとして形成され(無論、球面レンズであってもよい)、第2〜第5のレンズR2−R5が樹脂またはガラスにより形成される。また、これらのレンズの表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。また、前記絞り部材は、透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。このようなレンズユニット1を備える車載カメラは、レンズユニット1と、図示しないイメージセンサを有する基板と、当該基板を自動車等の車両に設置する図示しない設置部材とを備えるものである。
鏡筒12の物体側の端部(図1において上端部)にはレンズ押さえ部23が設けられており、このレンズ押さえ部23によってレンズ群Lの最も物体側に位置される第1のレンズR1が鏡筒12の物体側の端部に押さえつけられて固定されている。また、最も物体側に位置する第1のレンズR1の外周面には、当該レンズR1の像側(図1において下側)部分に径が小さくなった縮径部が設けられ、当該縮径部にシール部材としてのOリング26が設けられ、第1のレンズR1の外周面と鏡筒12の内周面との間を、鏡筒12の物体側端部で封止した状態となっている。これにより、レンズユニット1の物体側の端部から鏡筒12内に水や塵埃等の微粒子が浸入するのを防止している。また、鏡筒12の像側の外周面には、鏡筒12を車載カメラに設置する際に用いられる外側フランジ部25が鍔状に設けられる。
また、本実施の形態の特徴的な構成として、鏡筒12は2つの別体の鏡筒部12A,12Bから成る。具体的には、鏡筒12は、レンズ押さえ部23を有して最も物体側に位置される第1のレンズR1を保持する第1の鏡筒部12Aと、第1の鏡筒部12Aと別体を成して(レンズ群L’を収容する)内側収容空間Sを有する第2の鏡筒部12Bとによって構成される。この場合、第1の鏡筒部12Aは、最も物体側に位置される第1のレンズR1との間でOリング26を保持し、第2の鏡筒部12Bは、車載カメラに設置する際に用いられる外側フランジ部25を有する。なお、本実施の形態では、第1の鏡筒部12Aの成形の際にレンズ押さえ部23は径方向内側に向いた状態で成形される。
また、鏡筒12は、第1の鏡筒部12Aと第2の鏡筒部12Bとを互いに光軸O(Z方向)と直交するX,Y方向で位置調整可能に固定するための位置調整固定部30を有する。この位置調整固定部30は、本実施の形態では、一例として、第2の鏡筒部12Bに設けられるボス部32と、第1の鏡筒部12Aに設けられ、光軸Oと直交する方向の所定のクリアランス(遊度)C(X方向およびY方向のクリアランスC1またはC2;図3参照)をもってボス部32が挿通可能な挿通孔33とを有し、クリアランスCの範囲内で第1の鏡筒部12Aと第2の鏡筒部12Bとを互いに光軸Oと直交するX,Y方向で位置調整できるようになっている。この場合、ボス部32は、図1に示すように、第2の鏡筒部12Bの物体側において径方向外側に延びるフランジ12Baで、第2の鏡筒部12Bの周方向に90°の角度間隔を隔てて4つ設けられる(図3参照)。また、ボス部32が挿通される挿通孔33は、図1に示すように、第1の鏡筒部12Aの像側において径方向外側に延びるフランジ12Aaのボス部32に対応する位置で、第1の鏡筒部12Aの周方向に90°の角度間隔を隔てて4つ設けられる(図3参照)。また、本実施の形態では、ボス部32が挿通孔33内で接着剤により固定されるようになっている。この場合、接着剤は、例えば、UV硬化や熱硬化によって硬化されてもよい。
挿通孔33は、図3に明確に示すように、光軸Oと直交するX,Y方向に延びる長穴(本実施の形態では、X方向に長い長穴)として形成されている。また、位置調整のためのクリアランスC(C1,C2)は、例えば10〜50ミクロンなど、用途に応じて任意に設定できる。
位置調整固定部30を伴う以上のような構成形態では、まず、第2の鏡筒部12Bの内側収容空間S内にレンズ群L’のレンズR2,R3,R4,R5を像側から物体側へ向けて順に積み上げるように組み込み、第1の鏡筒部12Aには外周にOリング26を着装した状態の第1のレンズR1を挿入する。続いて、第2の鏡筒部12Bのボス部32が第1の鏡筒部12Aの挿通孔33に挿通されるように第1の鏡筒部12Aを上側から第2の鏡筒部12B上に載置し、その載置状態で、第2の鏡筒部12Bに対して第1の鏡筒部12Aをそれが保持する第1のレンズR1と共に光軸Oと直交するX方向および/またはY方向に移動させることにより、光軸を合わせる調整を行ない、調整し終わった段階で接着剤によりボス部32を挿通孔33内で固定して、第2の鏡筒部12Bに対して第1の鏡筒部12Aを位置決めする。
図5は、以上のような構成を成すレンズユニット1を有する本実施の形態のカメラモジュール300の概略断面図である。図示のように、このカメラモジュール300は、バンドパスフィルタ90が装着された図1のレンズユニット1を含んで構成されている。
カメラモジュール300は、レンズユニット1を保持するマウント(センサホルダ)302を備えている。マウント302の内部にはパッケージセンサ(撮像素子)304が配置されており、パッケージセンサ(撮像素子)304は、レンズユニット1により形成される物体の像を受光する位置に配置されている。また、パッケージセンサ304は、CCDやCMOS等を備えており、レンズユニット1を通じて集光されて到達する光を電気信号に変換する。変換された電気信号は、カメラにより撮影された画像データの構成要素であるアナログデータやデジタルデータに変換される。
特に、本実施の形態では、マウント302が鏡筒12に対して直接に接着されるアクティブアライメント方式が採用されている。具体的には、第2の鏡筒部12Bの外側フランジ部25でマウント302と鏡筒12とが接着剤310によって接着される。しかしながら、レンズユニット1がネジによってマウント302に対して螺着接続されても構わない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、レンズ押さえ部23を有して最も物体側に位置される第1のレンズR1を保持する第1の鏡筒部12Aと内側収容空間Sを有する別体の第2の鏡筒部12Bとに鏡筒12が2分割され、これらの2つの鏡筒部12A,12Bが位置調整固定部30によって互いに光軸Oと直交するX,Y方向で位置調整可能に固定されるようになっているため、第1の鏡筒部12Aは、最も物体側の第1のレンズR1を、レンズ群Lの他のレンズR2,R3,R4,R5の偏心の累積に影響されることなく、レンズ押さえ部23によって押さえて精度良く固定することができ、また、最も物体側の第1のレンズR1をレンズ押さえ部23により保持する第1の鏡筒部12Aとレンズ群Lの他のレンズR2,R3,R4,R5を収容する第2の鏡筒部12Bとを組み立て時に位置調整固定部30を利用して互いに光軸Oと直交するX,Y方向で位置調整することにより、規定の光軸Oに対して最も偏心度が大きくなり得る最も物体側の第1のレンズR1の位置をレンズ群Lの他のレンズR2,R3,R4,R5に対して調整すれば、金型成形に依存することなくレンズ偏心(軸倒れ)を効果的に補償して調整できる。したがって、レンズ群Lの同心精度を確保して、所望の撮像性能を得ることができる。これは、特に、本実施の形態のように、最も物体側に位置される第1のレンズR1として、光軸と直交する方向のずれに対する感度が高い非球面レンズを使用する場合に有益である。
また、このように、鏡筒12を別体の2つの鏡筒部12A,12Bに分割すれば、各鏡筒部12A,12Bの素材を独立に選択可能となり、したがって、例えば2つの鏡筒部12A,12Bの素材をそれぞれの機能に応じて異ならせることもできる。例えば、レンズ押さえ部23を有する第1の鏡筒部12Aの素材の線膨張係数を第1の鏡筒部12Aにより保持される最も物体側の第1のレンズR1の線膨張係数に合わせることにより、また、線膨張係数の低い金属を第1の鏡筒部12Aの素材として採用し、第2の鏡筒部12Bを樹脂材料(ポリカーボネートやザイオン等)で形成することにより、鏡筒12の内側と外側で温度膨張を調節するなどして、環境温度変化の影響等によるレンズ押さえ部と第1のレンズR1との間の隙間の発生やレンズ押さえ部23でのクラックの発生を防止することもできる。また、このように素材選択を工夫することにより、レンズ押さえ部23の形状も自由に設定でき、それにより、図4に示すようにレンズ押さえ部23を光軸と直交する方向で従前のカシメ部よりも肉厚にして(肉厚化されたレンズ押さえ部が図4に参照符号23Aで示される)強度をもたせることも可能になる。前述したように従来では、第1のレンズR1をカシメる必要があり、また、カシメ部を肉厚にできなかったが、本実施の形態では、第1のレンズR1をカシメる必要がないため、成形の自由度を高めることができる。無論、2つの鏡筒部12A,12Bが同じ素材から成っていても構わない。
また、本実施の形態の上記構成において、位置調整固定部30は、第2の鏡筒部12Bに設けられるボス部32と、第1の鏡筒部12Aに設けられ、光軸O(Z方向)と直交するX,Y方向の所定のクリアランスCをもってボス部32が挿通可能な挿通孔33とを有し、クリアランスCの範囲内で第1の鏡筒部12Aと第2の鏡筒部12Bとを互いに光軸Oと直交するX,Y方向で位置調整できるようになっている。このような構成によれば、簡単且つ効果的な構成により位置調整固定部30を実現でき、また、組み立て時における位置調整作業も容易となる。
また、本実施の形態では、ボス部32が挿通孔33内で接着剤により固定されることにより第1の鏡筒部12Aと第2の鏡筒部12Bとが互いに位置決め固定されるようになっている。そのため、接着剤の弾性的な伸び量によりレンズの膨張収縮を吸収でき、調整幅を大きくとることもできる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明において、レンズ、鏡筒などの形状は、前述した実施の形態に限定されない。また、前述した実施の形態では、ボス部が接着剤により固定されたが、ボス部は、接着固定以外に、リベットカシメによって固定されてもよい。また、前述した実施の形態では、ボス部および挿通孔の対が周方向に90°の角度間隔を隔てて設けられるが、ボス部および挿通孔の数や配置形態はこれに限定されず任意に設定できる。また、前述した実施の形態では、挿通孔が第1の鏡筒部に設けられ、ボス部が第2の鏡筒部に設けられるが、逆の形態が採用されてもよい。すなわち、ボス部が第1の鏡筒部に設けられ、挿通孔が第2の鏡筒部に設けられてもよい。この場合、フランジ12Baの像側面はレンズユニットがカメラケースに装着される際の基準面となる場合が多いため、ボスがフランジ12Baの像側面から突出しないように、厚み範囲に収まるようにボス高さが設定される。また、前述した実施の形態では、最も物体側に位置されるレンズR5が他のレンズR1〜R4から成るレンズ群L’上に直接に接触して積み重ねられるように第1の鏡筒部に保持されているが、レンズR5は、レンズ群L’に直接に接触されることなく第1の鏡筒部により独立に保持されてもよい。また、位置調整固定部は、ボス部および挿通孔から成る形態に限定されず、レンズR5を位置調整できれば、どのような形態であっても構わない。また、前述した実施の形態では、第1の鏡筒部12Aの成形の際にレンズ押さえ部23が径方向内側に向いた状態で成形されるが、成形後にカシメてレンズ押さえ部23を形成してもよい。
11 レンズユニット
12 鏡筒
12A 第1の鏡筒部
12B 第2の鏡筒部
R1,R2,R3,R4,R5 レンズ
23 カシメ部
30 位置調整固定部
32 ボス部
33 挿通孔
300 カメラモジュール
O 光軸
L レンズ群
S 内側収容空間

Claims (5)

  1. 複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群を組み込むための内側収容空間を有する鏡筒であって、
    前記レンズ群の最も物体側に位置されるレンズをレンズ押さえ部によって押さえつけて保持する第1の鏡筒部と、前記第1の鏡筒部と別体を成して前記内側収容空間を有する第2の鏡筒部と、前記第1の鏡筒部と前記第2の鏡筒部とを互いに前記光軸と直交する方向で位置調整可能に固定するための位置調整固定部とを備えることを特徴とする鏡筒。
  2. 前記位置調整固定部は、前記第1の鏡筒部および前記第2の鏡筒部のうちの一方に設けられるボス部と、前記第1の鏡筒部および前記第2の鏡筒部のうちの他方に設けられ、前記光軸と直交する方向の所定のクリアランスをもって前記ボス部が挿通可能な挿通孔とを有し、前記クリアランスの範囲内で前記第1の鏡筒部と前記第2の鏡筒部とを互いに前記光軸と直交する方向で位置調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の鏡筒。
  3. 前記ボス部が前記挿通孔内で接着剤により固定されることにより前記第1の鏡筒部と前記第2の鏡筒部とが互いに位置決め固定されることを特徴とする請求項2に記載の鏡筒。
  4. 複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、前記レンズ群を組み込むための内側収容空間を有する鏡筒とを備えるレンズユニットであって、
    前記鏡筒は、前記レンズ群の最も物体側に位置されるレンズをレンズ押さえ部によって押さえつけて保持する第1の鏡筒部と、前記第1の鏡筒部と別体を成して前記内側収容空間を有する第2の鏡筒部と、前記第1の鏡筒部と前記第2の鏡筒部とを互いに前記光軸と直交する方向で位置調整可能に固定するための位置調整固定部とを備えることを特徴とするレンズユニット。
  5. 請求項4に記載のレンズユニットを備えていることを特徴とするカメラモジュール。
JP2017247995A 2017-12-25 2017-12-25 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール Pending JP2019113753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017247995A JP2019113753A (ja) 2017-12-25 2017-12-25 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017247995A JP2019113753A (ja) 2017-12-25 2017-12-25 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019113753A true JP2019113753A (ja) 2019-07-11

Family

ID=67222510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017247995A Pending JP2019113753A (ja) 2017-12-25 2017-12-25 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019113753A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021027431A1 (zh) * 2019-08-14 2021-02-18 宁波舜宇光电信息有限公司 屏下摄像组件、摄像模组和光学镜头及其制作方法
WO2021248361A1 (zh) * 2020-06-10 2021-12-16 欧菲光集团股份有限公司 镜头模组及电子设备
US11438488B2 (en) 2020-02-27 2022-09-06 Aptiv Technologies Limited Optical device and method of manufacturing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021027431A1 (zh) * 2019-08-14 2021-02-18 宁波舜宇光电信息有限公司 屏下摄像组件、摄像模组和光学镜头及其制作方法
US11438488B2 (en) 2020-02-27 2022-09-06 Aptiv Technologies Limited Optical device and method of manufacturing the same
WO2021248361A1 (zh) * 2020-06-10 2021-12-16 欧菲光集团股份有限公司 镜头模组及电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7609322B2 (en) Imaging apparatus
JP6150535B2 (ja) レンズユニットおよびレンズユニットの製造方法
JP6054819B2 (ja) レンズユニット、撮像装置、および移動体
US9116345B2 (en) Lens unit and manufacturing method therefor
WO2014050095A1 (ja) 光学ユニット、撮像装置、および移動体
JP2019113753A (ja) 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール
JP2018018013A (ja) 光学ユニット
JP7245087B2 (ja) レンズユニット及びその製造方法
JP7252074B2 (ja) レンズユニット
JP2019113711A (ja) レンズユニットおよびカメラモジュール
JP7200018B2 (ja) レンズユニット
JP7129851B2 (ja) レンズユニット
JP2019086671A (ja) 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール
CN113597575B (zh) 透镜单元
JP2019109381A (ja) レンズユニットおよびカメラモジュール
JP2023106574A (ja) レンズユニットおよびカメラモジュール
JP7201543B2 (ja) レンズユニット及びその製造方法
JP7245686B2 (ja) レンズユニット
JP2022139615A (ja) レンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体
JP7481816B2 (ja) 中間環、レンズユニットおよびカメラモジュール
JP7316800B2 (ja) 接合レンズ、レンズユニットおよびカメラモジュール
JP2019113744A (ja) レンズユニットおよびカメラモジュール
JP6619148B2 (ja) レンズ鏡筒およびカメラ
JP2020154119A (ja) レンズユニット
JP2022027669A (ja) 鏡筒、レンズユニットおよびカメラモジュール