JP6528546B2 - 現像方法、現像装置及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、露光後の基板に対して現像液を供給して現像を行う方法に関する。
半導体装置の製造工程におけるフォトリソグラフィ工程では、レジスト膜が形成され、所定のパターンに沿って露光された基板に対して、現像液を用いてレジストパターンを現像する現像処理が行われる。現像処理の方式としては、基板の表面に平行な長尺の現像液ノズルを用いて基板を1回転させることにより、あるいは現像液ノズルを基板の一端から他端にスキャンすることにより、基板上に現像液の液盛りをおこなって静止現像を行う方式が知られている。また例えば特許文献1に記載されているように、基板を回転させながら現像液ノズルを基板の半径方向に移動させる方式が知られている。この方式は、基板上に供給された現像液が遠心力により流動して攪拌されることから、静止現像方式に比べてパターンの線幅やホール径の面内均一性を良好にすることができる利点がある。
ところで半導体デバイスの発展などにより、パターンの線幅やホール径について、より一層狭い寸法が要求されつつある。このような要請に照らして、現像液を遠心力により広げる方法について検討すると、基板を比較的高速で回転させながら現像液を基板上に局所的に供給しているため、供給位置から現像液が遠心力により旋回しながら広がっていく。この結果、現像液が旋回する間にレジストと反応して現像液の濃度が変化する。この現象は、現像の進行度合いの面内均一性の更なる向上を阻む要因の一つになっている。
一方、特許文献2には、基板の表面全体に現像液の液盛りが行われた後、基板と対向するヘッド部材から現像液に向けて気体を吐出して現像液の温度、厚み、液面状態を変化させ、あるいは純水を微量に吐出して現像を局所的に遅らせ、こうして現像の進行度合いをコントロールする手法が記載されている。この手法は、静止現像に対して後処理により現像の進行度合いを補正するものであると言えるが、装置が大掛かりになる課題がある他、静止現像以外の手法には適用し難いという問題もある。
特許4893799号公報:段落0026、図8 特開平11−260718号公報:段落0043、図7
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、露光後の基板に対して現像液により現像を行うにあたり、基板の面内における現像の進行度合いについて面内均一性の向上に寄与することができる現像方法を提供することにある。
本発明の現像方法は、露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
前記基板の表面よりも小さく形成されると共に前記基板の表面と対向するように設けられた接触部を備えたノズルにより構成された第1の現像液ノズルを用い、前記第1の現像液ノズルの吐出口から現像液を吐出して、前記基板保持部上の基板の表面の一部に液溜まりを形成する工程と、続いて前記接触部が前記液溜まりに接触した状態で当該液溜まりに現像液を供給しながら、回転している基板の中央部及び周縁部の一方側から他方側に前記第1の現像液ノズルが移動することにより当該液溜まりを基板の表面全体に広げる工程と、を含む現像液展開工程と、
前記現像液展開工程による前記基板の面内における現像の進行度合いの分布を揃えるために、基板を回転させた状態で第2の現像液ノズルにより基板の表面に現像液を供給し、他の領域に比べて現像が不足している領域についての現像を進行させるように現像液の供給を行う現像調整工程である現像液供給工程と、
前記現像液展開工程と前記現像液供給工程との間に行われ、前記基板の表面上の現像液を取り除く工程と、を含み、
前記現像調整工程は、前記第2の現像液ノズルから基板の径方向の位置において局所的に現像液を吐出する工程であって、基板の径方向で見たときに前記第2の現像液ノズルから現像液が吐出される位置が不連続で複数設定されていることと、
前記局所的に現像液を吐出する工程は、前記第2の現像液ノズルを停止させた状態で行われ、前記第2の現像液ノズルから現像液が吐出される複数の位置のうちの一つは他の一つと比較して、現像液の吐出流量、基板の単位時間当たりの回転数及び前記第2の現像液ノズルからの現像液の供給時間の少なくとも一つが異なることと、を特徴とする。
前記現像法は、以下の構成を備えていてもよい。
(a)前記現像液展開工程は、現像調整工程よりも前に実施されること。
b)前記局所的に現像液を吐出する工程は、前記第2の現像液ノズルを停止させた状態で行われること。
)前記第2の現像液ノズルは前記接触部を備えたノズルにより構成されていること。このとき、前記第1の現像液ノズル、及び第2の現像液ノズルは、同じ現像液ノズルであること。
)前記基板上の現像液を取り除く工程は、基板を回転させることにより現像液を基板から振り切る工程であること。

本発明は、基板の表面の一部に液溜まりを形成し、基板の表面と対向する接触部と基板との間の液溜まりに現像液を供給しながら回転している基板上にて現像液の吐出口及び接触部を備えたノズルからなる第1の現像液ノズルを移動させることにより当該液溜まりを基板の表面全体に広げている。このため、基板の面内における現像の進行度合いの均一性が良好になる。この第1の現像液ノズルを用いた現像処理に、第2の現像液ノズルを用いた現像液の供給を組み合わせ、さらにこれらの処理を行うにあたって、先に供給された基板の表面上の現像液を取り除くことにより、現像の進行度合いの分布をならすことができる。この結果、現像の進行度合いの均一性がより良好になり、パターンの線幅やホール径について良好な面内均一性が得られる。
発明の実施形態に係る現像装置の縦断側面図である。 前記現像装置の平面図である。 前記現像装置に設けられている主現像液ノズルの縦断側面図である。 前記現像装置の第1の作用図である。 前記現像装置の第2の作用図である。 前記現像装置の第3の作用図である。 前記現像装置の第4の作用図である。 前記現像装置の第5の作用図である。 前記主現像液ノズルを用いた現像の進行度合いの分布を示す第1の説明図である。 現像の進行度合いの分布を示す第2の説明図である。 第2の実施形態に係る現像処理に係るウエハの現像の進行度合いの分布を示す説明図である。 前記第2の実施形態に係る現像装置の第1の作用図である。 前記第2の実施形態に係る現像装置の第2の作用図である。 前記第2の実施形態に係る現像装置の第3の作用図である。 撹拌機構を備えた主現像液ノズルの第1の構成例である。 撹拌機構を備えた主現像液ノズルの第2の構成例である。 第3の実施形態に係る現像装置の第1の作用図である。 前記第3の実施形態に係る現像装置の第2の作用図である。 前記第3の実施形態に係る現像装置の第3の作用図である。 前記第3の実施形態に係る現像装置の第4の作用図である。 前記第3の実施形態に係る現像装置の第5の作用図である。 前記第3の実施形態に係る現像装置の第6の作用図である。 前記第3の実施形態に係る現像装置の第7の作用図である。 前記第3の実施形態に係る現像装置の第8の作用図である。 参考例1に係る現像処理後のCHの孔径の面内分布である。 参考例1に係るウエハの径方向の孔径分布図である。 参考例2に係る現像処理後のCHの孔径の面内分布である。 参考例2に係るウエハの径方向の孔径分布図である。 参考例3に係る現像処理後のCHの孔径の面内分布である。 考例3に係るウエハの径方向の孔径分布図である。 参考例4に係る現像処理後のCHの孔径の面内分布である。 実施例に係る調整前後のLSの線幅の分布図である。 現像準備と主現像液ノズルを用いた現像とを組み合わせた実施例に係るLSの線幅の分布図である。
(第1の実施形態)
図1〜図3を用いて第1の実施形態に係る現像装置1の構成について説明する。現像装置1は、基板保持部であるスピンチャック12と、液受け用のカップ2と、主現像液ノズル(第1の現像液ノズル)3と、調整用現像液ノズル(第2の現像液ノズル)61と、を備えている。
スピンチャック12は、ウエハWの裏面中央部を吸着して、ウエハWを水平に保持するものであり、回転軸131を介して回転機構13により鉛直軸まわりに回転自在に構成されている。
カップ2は、スピンチャック12に保持されたウエハWを取り囲むように設けられている。このカップ2は略円筒形状であり、上部側が内側に傾斜している。カップ2は昇降機構21により、スピンチャック12との間でウエハWの受け渡しを行うときの受け渡し位置(図1中、実線で示す位置)と、現像処理を行うときの処理位置(図1中、破線で示す位置)との間を昇降自在に構成されている。
スピンチャック12に保持されたウエハWの下方側には円形板22が設けられており、この円形板22の外側には縦断面形状が山型のガイド部材23がリング状に設けられている。前記ガイド部材23は、ウエハWよりこぼれ落ちた現像液や洗浄液を、円形板22の外側に設けられる液受け部24にガイドするように構成されている。液受け部24は環状の凹部として構成され、排液管25を介して図示しない廃液部に接続されている。スピンチャック12に保持されたウエハWの下方側には、図示しない基板搬送機構との間でウエハWの受け渡しを行うための受け渡しピン14が設けられている。受け渡しピン14は、昇降機構15により昇降自在に構成され、ウエハWの受け渡しを行うためにスピンチャック12の上方側まで突出した位置と、スピンチャック12の下方側に退避した位置との間を昇降する。
図3の縦断側面図に示すように主現像液ノズル3は、現像液を吐出してウエハWの表面に液溜まり30を形成するための吐出口31と、ウエハWの表面よりも小さく形成されると共に前記吐出口31が開口し、前記ウエハWの表面と対向するように設けられた接触部32と、を備えたノズルにより構成されている。主現像液ノズル3は例えば円柱形状に構成され、その底面が前記接触部32となっている。主現像液ノズル3の中央部には、垂直な貫通孔33が形成され、この貫通孔33の下端は既述の吐出口31となっている。この吐出口31は例えば主現像液ノズル3の中心軸上、つまり前記接触部32の中心部に開口している。貫通孔33の上部側には、現像液供給管36が挿入され、当該現像液供給管36は貫通口33を介して吐出口31と連通している。
現像液供給管36は前記貫通口33内に挿入される直管341と、この直管341の基端側に接続された樹脂チューブ342とを備える。一方で、直管341が挿入される貫通孔33の下部側は縮径しており、貫通口33の上部側に挿入された直管341の先端部が、前記縮径部の上端の段差に突き当たって、主現像液ノズル3に対する現像液供給管36の接続位置の位置決めが行われる。なお、主現像液ノズル3と現像液供給管36との接続法は、この例に限られるものではなく、例えば現像液供給管36の末端部に設けられたプラグを主現像液ノズル3の上面に設けられたソケットに挿入する構成や、現像液供給管36の末端部に設けられたフランジを主現像液ノズル3の上面に連結する構成を採用してもよい。
接触部32はスピンチャック12に載置されたウエハWの表面と対向するように設けられている。ウエハWの直径が例えば300mmの場合、接触部32の直径d1は30mm〜200mmこの例では100mmに設定される。主現像液ノズル3の材料としては、後述するように表面張力によって現像液を撹拌できるように例えば樹脂が用いられる。この樹脂としては、例えばPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などが用いられる。
図2、図3に示すように、主現像液ノズル3の上面は支持部材35を介してアーム41の先端に固定され、アーム41の基端側は移動機構42に接続されている。この移動機構42は、水平に伸びるガイドレール43に沿って移動する機能を備え、スピンチャック12に保持されたウエハWの径方向に沿って主現像液ノズル3を移動させることができる。また前記移動機構42は、アーム41を昇降させる機能も備え、スピンチャック12に保持されたウエハWに対して現像液を供給する処理位置と、既述のガイドレール43に沿って移動する際の高さ位置との間で主現像液ノズル3を昇降させることができる。またカップ2の外側には、主現像液ノズル3の先端部と嵌合自在に構成され、排液口を備えたノズルバスからなる待機部5が設けられている。
主現像液ノズル3に接続された現像液供給管36は、既述のアーム41及び支持部材35に固定されている。図1、図3に示すように、現像液供給管36の上流端には、例えばネガ型レジストの現像液の供給源361が接続されている。現像液供給源361は、ポンプやバルブなどを備え、後述の制御部10からの制御信号に従って、主現像液ノズル3へ現像液を供給する。
以上に説明した構成により、供給源361から供給された現像液は、現像液供給管36から吐出口31を介してウエハWに吐出される。ここで吐出口31の構成は、貫通口33の下端部をウエハWに向けて開口させる例に限られるものではない。例えば貫通孔33の下方側に接触部32に沿って広がる扁平な現像液の通流空間を形成し、この通流空間に連通する多数の吐出口を、通流空間の下方に位置する接触部32の面内全体に亘って形成するようにしてもよい。
さらにまた現像装置1は、ノズルユニット6を備えている。図1、図2に示すように、ノズルユニット6は調整用現像液ノズル61と、ウエハWの表面にDIW(DeIonized Water)やMIBC(4−メチル−2−ペンタノール)などの洗浄液を供給するための洗浄液ノズル62と、ウエハWの表面にガスを吹き付けるためのガスノズル63とを、共通のアーム641の先端側に夫々取り付けて構成されている。
調整用現像液ノズル61は、主現像液ノズル3にて現像処理された後のウエハWの面内における現像の進行度合いの分布を揃えるために、当該ウエハWに対して再度、現像液の供給を行う。本例の調整用現像液ノズル61は、垂直下方側へ向けて伸びる短管により構成され、その下端部に例えば0.5mm〜3mmの開口(不図示)が設けられていて、当該開口を吐出口として現像液がウエハWに供給される。また洗浄液ノズル62、ガスノズル63についても、前記調整用現像液ノズル61と同様に下端部が開口した短管により構成されている。
図1に示すように、調整用現像液ノズル61、洗浄液ノズル62、ガスノズル63は、夫々供給路611、621、631を介して現像液の供給源361、洗浄液の供給源362、及びウエハWを乾燥させるためのガス例えば窒素ガスの供給源363に接続されている。これら供給源361〜363は夫々ポンプやバルブなどを備え、制御部10からの制御信号に従って前記現像液、洗浄液、窒素ガスを調整用現像液ノズル61、洗浄液ノズル62、ガスノズル63に供給する。
前記アーム641は、移動機構651に昇降自在に支持されており、移動機構651は、夫々水平に伸びるガイドレール661に沿って移動自在に構成されている。この結果、調整用現像液ノズル61、洗浄液ノズル62、ガスノズル63は、夫々スピンチャック12上のウエハWに対して現像液などを供給する位置である処理位置と、これらのノズル61〜63を待機させる待機位置との間を自由に移動することができる。また移動機構42、651は、主現像液ノズル3及びノズルユニット6を互いに干渉せずに待機位置と処理位置との間で移動させることができる。
図2に示すように、ノズル61〜63の待機位置は、アーム641の移動方向に沿って見たとき、カップ2を挟んで主現像液ノズル3側の待機部5と対向する位置に配置されている。この待機位置には、各ノズル61〜63を待機させるためのノズルバス671が設けられている。
以上に説明した構成を備えた現像装置1には、コンピュータからなる制御部10が設けられている。制御部10は、不図示のプログラム格納部を有し、このプログラム格納部には、後述の作用で説明する現像処理を実行させるようにステップが組まれたプログラムが格納されている。制御部10はこのプログラムに基づいて現像装置1の各部に制御信号を出力し、各移動機構42、651による主現像液ノズル3やノズルユニット6の移動、各供給源361〜363から、主現像液ノズル3、調整用現像液ノズル61、洗浄液ノズル62、ガスノズル63への現像液や洗浄液、窒素ガスの供給、スピンチャック12によるウエハWの回転、ピン14の昇降などの各動作が制御される。前記プログラム格納部は、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクまたはメモリーカードなどの記憶媒体として構成される。
ここで上述の現像装置1に設けられた主現像液ノズル3に係る各種の設計変数を例示しておくと、スピンチャック12に保持されたウエハWの上方を移動する主現像液ノズル3の水平方向の移動速度は、例えば10mm/秒〜100mm/秒、より好ましくは10mm/秒〜50mm/秒である。また接触部32の直径は、例えば50mm〜200mmである。ウエハWの回転速度(単位時間当たりの回転数)は、ウエハWに現像液を吐出したときに液跳ねを抑えるために100rpm以下とすることが好ましく、より好ましくは10rpm〜100rpmである。
以上に説明した構成を備える現像装置1の作用について図4〜図10を参照しながら説明する。
先ず、表面にレジスト膜が形成され、露光された後のウエハWが、図示しない基板搬送機構によって現像装置1内に搬入される。このウエハWがスピンチャック12に保持されると、待機部5からウエハWの中央部の上方位置へ主現像液ノズル3が移動する。そして、図4に模式的に示すようにウエハWの上面から数mm程度上方側に接触部32が配置されるように主現像液ノズル3を降下させる。続いて、ウエハWを停止させた状態で、または、上面側から見て例えば時計回りに10rpm以下の回転速度でウエハWを回転させた状態で、吐出口31から現像液を供給する。この結果、主現像液ノズル3の接触部32とウエハWとの間に、当該接触部32に接するように液溜まり30が形成される(図3、図4)。このときの現像液の吐出流量は、接触部32の面積にも依存するが、例えば60〜600ml/分である。
次いで、ウエハWの回転速度を30〜100rpmに調整し、現像液の吐出を継続しつつ、主現像液ノズル3をウエハWの中央部側から周縁部側へ向けて移動させることにより、ウエハWの表面に液溜まり30を広げる(図5)。そしてウエハWの周縁に接触部32の端部が到達するまで、例えば2〜15秒かけて主現像液ノズル3を移動させ、ウエハWの全面を覆う液溜まり30を形成する。
図4、図5を用いて説明した動作は、現像液展開工程に相当する。
ウエハWの全面に液溜まり30を形成したら、主現像液ノズル3からの現像液の供給、及びウエハWの回転を停止し、主現像液ノズル3を待機部5まで退避させる。そして、ウエハWを静止させた状態で当該ウエハW上に形成された液溜まり30による静止現像を行う(図6)。この静止現像の期間は、液溜まり30を形成する時間や、トータルの現像時間によっても変化するが、例えば1〜20秒間に設定される。
ここで後述の実験結果に示すように、発明者らは、ウエハWの表面と対向するように設けられた接触部32を備える主現像液ノズル3を用いて現像液の塗布を行った場合には、ウエハWの径方向に沿って現像の進行度合いが変化することを見出した。この結果、現像後のウエハWの表面において、現像の進行度合いはウエハWの回転中心周りにほぼ同じとなる一方、径方向には進行度合いが異なる分布が形成される。
現像の度合いに分布が生じると、レジスト膜に現像されるパターンがラインアンドスペース(以下、「LS」とも記載する)である場合には、現像がより進行している領域でラインの線幅が狭く(スペースの幅が太く)なる一方、現像が不足している領域ではラインの線幅が太く(スペースの幅が狭く)なる。また、現像されるパターンがコンタクトホール(以下、「CH」とも記載する)である場合には、現像がより進行している領域でCHの孔径が大きくなる一方、現像が不足している領域ではCHの孔径が小さくなる。
このような現像の進行度合いの分布が生じる理由としては、レジスト膜と現像液との接触時間の違いや、レジスト膜から現像液中に溶解した溶解成分の濃度分布の影響を挙げることができる。図4、図5を用いて説明したように、ウエハWの中央部側から周縁部側へ向けて主現像液ノズル3を移動させる場合には(以下、ウエハWの中央部側から周縁部側へ主現像液ノズル3や調整用現像液ノズル61を移動させる動作を「スキャンアウト」ともいう)、現像液を供給してから現像液を除去するまでのウエハWと現像液との接触時間は、中央部側で長く、周縁部側で短くなる。そして、現像液との接触時間が長くなるほど、現像の進行度合いが大きくなる。
一方で、液溜まり30を形成する現像液内には、現像の進行に伴って現像液中にレジスト膜のポリマーが溶解して溶解成分となるが、この溶解成分は、現像の進行を阻害する要因となる。溶解成分の濃度に着目すると、レジスト膜と現像液との接触時間が長くなるほど、溶解成分の濃度は高くなるので、接触時間だけに着目すると溶解成分の濃度は、ウエハWの中央部側で高くなり、周縁部側で低くなる。しかしながら回転するウエハWの表面では、中央部側から周縁部側へ向かう現像液の流れが形成されるので、現像液中の溶解成分の濃度は、この現像液の流れの影響も受けることになる。
現像の進行度合いの分布は、これらレジスト膜と現像液との接触時間や液溜まり30中の溶解成分の濃度、液溜まり30に形成される流れなどの影響を受けて形成される。
本例の現像装置1においては、調整用現像液ノズル61を用いてウエハWの表面に再度、現像液を供給し、ウエハW面内における現像の進行度合いの分布を揃える調整を行う。
ところが、既述のように静止現像後の液溜まり30内には、現像の進行を阻害する溶解成分が含まれているため、この溶解成分を含んだ液溜まり30に対して新たな現像液を供給しても、現像の進行度合いを十分に調整できないおそれがある。
そこで図7に示すように、例えば100〜1000rpmの回転速度にて静止現像後のウエハWを回転させ、ウエハWの表面から溶解成分を含む現像液を振り切って排出する。この結果、ウエハWの表面は静止現像時の液溜まり30よりも薄い現像液の液膜30aが形成された状態か、乾燥した状態となる(図7〜図8、図12〜図14には液膜30aが形成された状態を示してある)。現像液を振り切る動作が行われる時間は、例えば1秒以下である。なお、この振り切り動作の実行後、ウエハWの表面に洗浄液を供給してリンス洗浄を行ってもよい。
現像液の振り切り動作を終えると、ウエハWの回転速度を100〜2000rpmの範囲に調整し、ノズルバス671からウエハW側へ向けて調整用現像液ノズル61(ノズルユニット6)を移動させる。そしてウエハWの径方向、中央部側へ向けて調整用現像液ノズル61を移動させながら、ウエハWの周縁から5mm内側の位置の上方側に調整用現像液ノズル61が到達したら、調整用現像液ノズル61からウエハWへの現像液の吐出を開始する(図8)。溶解成分を含む現像液を振り切ってから再度、現像液の供給を行うことにより、現像液が再供給された領域で現像が進行し、これにより現像の不足を補って現像の進行度合いの分布を揃える調整を行うことができる。
調整用現像液ノズル61は、例えば10〜600ml/分の吐出流量で現像液を吐出しながら、10〜100mm/秒の移動速度で、ウエハWの径方向の周縁部側から中央部側へ向けて例えば5〜20秒かけて移動する(以下、ウエハWの周縁部側から中央部側へ主現像液ノズル3や調整用現像液ノズル61を移動させる動作を「スキャンイン」ともいう)。こうして現像の進行度合いの必要な領域の上方にて調整用現像液ノズル61を移動させながら現像液の吐出を行うことにより、現像が不足している領域の現像を進行させ、ウエハWの面内で現像の進行度合いの分布を揃えることができる。
図8を用いて説明した上述の動作は、回転するウエハWの表面に現像液を供給する現像液供給工程であって、そのなかでも他の領域に比べて現像が不足している領域についての現像を進行させるように現像液の供給を行う現像調整工程に相当する。
ここで調整用現像液ノズル61を用いて現像の進行度合いの調整を行う領域は、例えば主現像液ノズル3を単独で用いて現像処理を行った場合の現像の進行度合いの分布を予備実験などにより予め把握して決定する。図9、図10のグラフには、ウエハWの径方向に対する現像の進行度合いの分布を模式的に示してある。
例えばウエハWに形成されるLSに着目し、LSの線幅が図9のグラフに示す分布を示したとする。この場合には、図9のグラフの下段に併記しているように、ウエハWの周縁部側のb点におけるLSの線幅wが、中央部側のa点における線幅w’よりも大きく、当該周縁部側の現像が不足していると理解することができる。
一方、ウエハWの周縁部側における現像が不足している場合には、CHの孔径は小さくなる。このため、CHの孔径は、ウエハWの周縁部側のb点におけるCHの孔径d’が、中央部側のa点における孔径dよりも小さくなる図10のグラフに示す分布を示す。
そこで調整用現像液ノズル61を用いた現像処理においては、現像が不足している周縁部側の領域から現像液の供給を開始するスキャンインを行い、周縁部側におけるレジスト膜と現像液との接触時間を中央部側よりも長くする。これにより、現像が不足している領域における現像を進行させて、ウエハWの面内で現像の進行度合いの分布を揃えることができる。
次いで上述の例とは反対に、LSの線幅が図10のグラフに示す分布を示したとする。この場合には、図10のグラフの下段に併記しているように、ウエハWの中央部側のa点におけるLSの線幅wが、周縁部側のb点における線幅w’よりも大きく、当該中央部側の現像が不足していると解釈できる。
このようにウエハWの中央部側における現像が不足しているとき、CHに着目すると、ウエハWの中央部側のa点におけるCHの孔径d’が、周縁部側のb点における孔径dよりも小さくなる図9のグラフに示す分布を示す。
この場合には、現像が不足している中央部側の領域から調整用現像液ノズル61による現像液の供給を開始するスキャンアウトを行い、中央部側におけるレジスト膜と現像液との接触時間を周縁部側よりも長くする。これにより、現像が不足している領域における現像を進行させて、ウエハWの面内で現像の進行度合いの分布を揃えることができる。
調整用現像液ノズル61による現像液の供給は、ウエハWの全面に対して行わなくてもよく、現像が不足している領域にのみ、既述のスキャンイン、スキャンアウトを行ってもよい。この他、現像の進行度合いを調整するパラメータとしては、調整用現像液ノズル61を移動させながら現像液を供給する動作の繰り返し回数、調整用現像液ノズル61を移動させるスピード、調整用現像液ノズル61から吐出する現像液の吐出流量やウエハWの回転速度が挙げられる。各パラメータについて、現像液の供給動作の繰り返し回数が多くなるほど、調整用現像液ノズル61の移動スピードが小さいほど、現像液の吐出流量が多いほど、またウエハWの回転速度が小さいほど、単位時間あたりの現像の進行を促進することができる。さらには、調整用現像液ノズル61の移動の途中で移動速度を変化させたり、移動を一旦、停止したりすることにより、現像液の供給量を変化させてもよい。
ここで露光後のウエハWに対し、調整用現像液ノズル61を同様の短管状のノズルを用いて現像を行う従来の現像処理においては、少量の現像液をウエハWの全面に広げるため、ウエハWの回転速度を1000rpm以上まで上げる必要があった。しかしながらこの従来法においては、ウエハWの周方向に見て現像の進行度合いがばらついてしまい、現像の進行度合いの異なる領域がウエハWの中央部から周縁部へ向けて放射状に散在する分布が形成されてしまうことが分かった(後述の図31参照)。特にこの現象は、単位時間当たりの現像の進行度合いが大きい、現像処理の初期段階において顕著となる。
一方で、調整用現像液ノズル61を用いて現像の進行度合いを調整する場合には、先行して行われた主現像液ノズル3からの現像液の供給によって、大まかな現像処理は完了している。調整用現像液ノズル61を用いた現像処理は、主現像液ノズル3を用いた現像処理の補完として行われるものであり、調整におけるLSの線幅やCHの孔径の変化幅は、現像処理全体におけるこれらの変化幅に比べて小さい。また、単位時間当たりの現像の進行度合いが小さい、現像処理の後期段階においては、比較的高速でウエハWを回転させて現像を行っても、前述の放射状の分布(図31)は形成されにくいことも分かっている。このため、例えば1000rpm以上にウエハWの回転速度を上昇させて調整を行ったとしても、従来法で発生した放射状の分布は、問題となる程度には現れない。
現像装置1によるウエハWの処理の説明に戻ると、調整用現像液ノズル61を移動させながら現像液の供給を行い、現像の進行度合いの調整を終えたら、調整用現像液ノズル61からの現像液の供給を停止する。次いでウエハWの中央部の上方に洗浄ノズル62を移動させて洗浄液を供給すると共に、ウエハWを1000〜2000rpmの回転速度で回転させる。こうしてウエハWの表面全体に洗浄液を広げ、ウエハWの表面の現像液を除去する洗浄処理を行う。
所定時間、洗浄液処理を行ったら、洗浄液の供給を停止し、ウエハWの回転を継続したまま当該ウエハWの中央部上方にガスノズル63を移動させて窒素ガスの供給を開始する。ウエハWの回転と窒素ガスの供給によってウエハW表面から洗浄液が除去され、ウエハWは乾燥した状態となる。なお、洗浄液による洗浄処理やウエハWを乾燥させるためのガスの供給は、必要に応じて省略してもよい。しかる後、ノズルバス671に向けてノズルユニット6を退避させ、搬入時とは反対の手順で外部の基板搬送機構にウエハWを受け渡し、現像装置1から搬出する。
本実施の形態に係る現像装置1によれば以下の効果がある。ウエハWの表面の一部に液溜まりを形成し、ウエハWの表面と対向する接触部32とウエハWとの間の液溜まり30に現像液を供給しながら回転しているウエハW上にて現像液の吐出口31及び接触部32を移動させることにより当該液溜まり30をウエハWの表面全体に広げる。このため、ウエハWの面内における現像の進行度合いの均一性が良好になる。主現像液ノズル3を用いる場合には、ウエハWの径方向に向けて現像の進行度合が異なる分布が形成されるため、続いて調整用の現像液ノズル61を用いることにより容易に現像の進行度合いの分布を均すことができる。結果として現像の進行度合いの均一性がより良好になり、パターンの線幅やホール径について良好な面内均一性が得られる。
(第2の実施形態)
次に図11〜図14を参照しながら第2の実施形態に係る現像処理について説明を行う。本現像処理で用いられる現像装置1は、図1〜図3を用いて説明した第1の実施の形態に係る現像装置1と共通なので、再度の説明を省略する。また図12〜図14において、図1〜図6に示したものと共通の構成要素には、これらの図にて用いたものと共通の符号を付してある。
主現像液ノズル3を用いた現像処理の結果、例えば図11にグラフで示すように、ウエハWの中央領域と、周縁部側のP点の近傍領域との2箇所でLSの線幅が大きくなり、現像が不足している領域が局所的、且つ不連続に複数箇所発生する場合について考える。このような場合には、ウエハWの中央部からP点の近傍領域にかけて現像液を吐出しながら調整用現像液ノズル61を移動させるより、各領域に局所的に現像液を供給した方が効果的な調整を行うことができる。
そこで例えば図4〜図7を用いて説明した主現像液ノズル3による現像処理、静止現像及び溶解成分を含んだ液溜まり30の振り切り動作を実行した後、図12に示すように現像が不足しているウエハWの中央部上方位置に調整用現像液ノズル61を移動させる。そして調整用現像液ノズル61を停止させた状態で、ウエハWを100〜2000rpmの回転速度で回転させ、例えば10〜600ml/分の吐出流量で現像液を吐出しウエハWの中央領域の現像の進行度合いを調整する。
次いで、ウエハWの回転を継続したまま調整用現像液ノズル61からの現像液の供給を停止し、その後、図11のP点の上方位置に向けて調整用現像液ノズル61を移動させる(図13)。P点の上方位置に調整用現像液ノズル61が到達したら、調整用現像液ノズル61を停止させた状態で現像液を吐出しP点の近傍領域の現像の進行度合いを調整する(図14)。
ここで図11に示すようにウエハWの中央領域とP点の近傍領域との間で現像の進行度合いが異なっている場合には(図11に示す例では、P点の近傍領域の方が現像の不足が大きい)、現像液の吐出流量、ウエハWの回転速度、現像液の供給時間をパラメータとして、これらのパラメータの少なくとも一つを異ならせることにより、現像処理の進行度合いを揃える調整を行うことができる。各パラメータにつき、現像液の吐出流量が多いほど、ウエハWの回転速度が小さいほど、また現像液の供給時間が長いほど、一方側の領域に比べて、他方側の領域における現像の進行度合いを促進することができる。
また、ウエハWの中央領域と、周縁部側のP点の近傍領域との各々において調整用現像液ノズル61を局所的に移動させて各領域をスキャンする動作を行ってもよい。この場合には、既述のスキャンの繰り返し回数や調整用現像液ノズル61の移動スピードが、現像の進行度合いを調整するパラメータとして加わる。
以上、第1、第2の実施の形態にて説明した現像処理に用いられる主現像液ノズル3において、当該主現像液ノズル3の接触部32は、表面張力を利用して、ウエハWと接触部32との間に形成される液溜まり30内の現像液を撹拌する機能を有している(図3の説明参照)。前記接触部32を備えたノズルを「パッド型ノズル」と呼ぶと、パッド型ノズルには、液溜まり30内の現像液の撹拌をさらに促進する撹拌機構を設けてもよい。
以下、現像液の撹拌機構の構成例について説明する。なお、図15、図16に示すパッド型ノズル3a、3bにおいて、図3に示したものと共通の構成要素には、図3にて用いたものと共通の符号を付してある。また、図3に示した構成のパッド型ノズルについては、「パッド型ノズル3」と記載する場合がある。
図15に示すパッド型ノズル3aは、直管341を介して供給された現像液が、パッド型ノズル3a内を分岐して流れるように、パッド型ノズル3aの本体内に複数の分岐流路331が形成されている。これらの分岐流路331は、各吐出口31から吐出された現像液が合流する方向へ向けて流れるように、出口側の分岐流路331の向きや吐出口31の位置が調節されている。
上述の構成を備えるパッド型ノズル3aを用いて現像液の供給を行うと、ウエハWとパッド型ノズル3aとの間の液溜まり30内に、吐出口31から吐出された現像液の流れが形成される。既述のように分岐流路331は、当該現像液の流れが合流するように設定されているので、合流位置にてこれらの流れが衝突することにより、液溜まり30の撹拌が促進される。
またここで、パッド型ノズル3aに現像液を供給する直管341の断面積よりも、各分岐流路331の合計の断面積が小さくなるように、分岐流路331を形成してもよい。吐出口31から吐出される現像液の流速を上昇させることにより、現像液の流れが持つエネルギーを大きくして、衝突時の撹拌効果を向上させることができる。
図16に示すパッド型ノズル3bは、ウエハWに供給される現像液を液滴の状態にする二流体ノズルを内蔵している。二流体ノズルの具体的な構成例として、当該パッド型ノズル3b内には、図3に示した主現像液ノズル3と同様に、直管341から供給された現像液が流れる液体流路である貫通孔33が形成されている。この直管341の周囲には、現像液を分散させて液滴にするための気体が流れる筒状の気体流路333が形成されている。気体流路333の上流側には、当該気体流路333に清浄空気などの気体を供給する気体供給管332が接続されている。
気体流路333の下部側の領域は、下方側へ向かうにつれて中央へ向けて絞られた円錐形状となっており、気体流路333の下端部は、貫通孔33の下端部と合流している。この合流部にて現像液と気体とが激しく混合されることにより現像液の液滴が形成され、この液滴を含む気液混合流が吐出口31から吐出される。吐出口31から吐出された気液混合流中の液滴は、前記吐出口31に対向するように配置されたウエハWの表面に衝突して合流し、バルク状の液溜まり30が形成される。当該液溜まり30内には、前記気液混合流中の気体に起因する多数の気泡が含まれ、これらの気泡が液溜まり30内を通過して外部に放出される際に液溜まり30の撹拌が促進される。
さらに別の撹拌機構として、パッド型ノズル3とウエハWとの相対的な動きを利用して液溜まり30の撹拌を促進してもよい。具体例として、パッド型ノズル3にピエゾ素子からなる振動子やエア駆動型の振動体を設け、パッド型ノズル3を振動させることにより液溜まり30の撹拌を促進する例が挙げられる。
また、パッド型ノズル3とウエハWとの相対的な動きを利用する他の手法として、スピンチャック12によりウエハWを正転方向と、逆転方向とに交互に回転させて液溜まり30の撹拌を促進する手法を採用することもできる。この手法を採用するにあたっては、交互回転を行わずにパッド型ノズル(主現像液ノズル)3を移動させた場合と同様にウエハWの全面に液溜まり30を形成しつつ、当該液溜まり30の撹拌をウエハWの面内でできるだけ均一に行う必要がある。
例えばパッド型ノズル3を中央部側から周縁部側へ向けて移動させるスキャンアウトが採用されているとき、前記交互回転を行わずにパッド型ノズル3を移動させたときのウエハWの回転量と、交互回転による撹拌の促進を行ったときのウエハWの正味の回転量とが単位時間あたりで同じになるように、正転方向、逆転方向のウエハWの回転量及び回転速度を設定する。より具体的な例を挙げると、正転方向の回転量と、逆転方向の回転量の比が3:2に設定されている場合には、交互回転を行わない場合の5倍の回転速度でウエハWを回転させるようにスピンチャック12を駆動する。同様に、前記回転量の比が2:1に設定されている場合には、交互回転を行わない場合の3倍の回転速度でウエハWを回転させるようにスピンチャック12を駆動する。
またここで、図1〜図14を用いて説明した各実施形態においては、現像の進行度合いの調整に用いられる調整用現像液ノズル61として短管状のノズルを用いる場合について説明した。しかしながら調整用現像液ノズル61を構成するノズルの形状はこの例に限定されるものではない。例えば図3、図15、図16などに示したパッド型ノズル3、3a、3bを用いて調整を行ってもよい。この場合においても、調整を行う位置にて吐出口31から現像液を吐出して液溜まり30を形成し、液溜まり30に接触部を接触させた状態で現像処理を行う。そしてこれらパッド型ノズル3、3a、3bを用いて調整用現像液ノズル61を構成する場合には、主現像液ノズル(第1の現像液ノズル)3、及び調整用現像液ノズル61(第2の現像液ノズル)を、共通のパッド型ノズル3、3a、3bによって構成してもよい。さらに他の例として、ウエハWの径方向に向けてスリット状に伸びる吐出口を備えたノズルを調整用現像液ノズル61としてもよい。
各現像液ノズル3、61から供給される現像液についても、ネガ型レジスト膜の現像液に限らず、現像するレジスト膜の種類に応じてポジ型レジスト膜の現像液の供給を行ってもよいことは勿論である。
また、主現像液ノズル3を用いて液溜まり30を形成し、現像処理を行う動作は、図4、図5を用いて説明した例の如く、ウエハWの中央部側から周縁部側へ主現像液ノズル3を移動させるスキャンアウト方式を採用する場合に限定されるものではない。ウエハWの周縁部側の上方位置に主現像液ノズル3を位置させ、現像液の吐出を開始した後、中央部側へ向けて主現像液ノズル3を移動させるスキャンイン方式を採用してもよい。
さらに、主現像液ノズル3を用いた現像処理と、調整用現像液ノズル61を用いた調整用の現像処理との実行順についても、上述の例に限定されない。例えば調整用現像液ノズル61を用いた調整用の現像処理を先に行っておき、その後に主現像液ノズル3を用いた現像処理を行ってもよい。但し、この場合には、調整用の現像処理→主現像液ノズル3を用いた現像処理の順で処理を行った結果、現像の進行度合いがウエハWの面内で揃うように、予備実験などによりスキャンを行う領域や各種パラメータの設定を行う。
これらに加え、調整用現像液ノズル61による調整におけるスキャンイン、スキャンアウトの選択やスキャンイン、スキャンアウトの開始位置、終了位置、また調整用現像液ノズル61から現像液を供給する際の各種パラメータは、事前の予備実験の結果に基づいて決めた設定を固定して用いなくてもよい。例えば本例の現像装置1を備えた塗布、現像装置内や、塗布、現像装置の外部に計測機器を設け、主現像液ノズル3、調整用現像液ノズル61を用いた現像処理後のウエハWに対して所定の枚数ごとにLSの線幅やCHの孔径の計測を行い、この計測結果に基づいて各種の設定を変更してもよい。
この場合には、各種設定を変更した場合における現像の進行度合いの分布への影響を予め把握しておき、上述の計測機器による計測結果に基づいて、目標の分布が得られるように、後から処理されるウエハWに対して調整用現像液ノズル61を用いた調整を行う際の条件設定に反映させる手法を採用できる。後から処理されるウエハWから見ると、現像の進行度合いの分布がより揃った状態となるように条件設定が予め行われているフィードフォワード制御が行われていることとなる。
(第3の実施形態)
次に、ウエハWの全面に現像液を短時間だけ供給する現像準備と、その後の現像液除去とを行うことにより、主現像液ノズル3による現像処理を行った際のウエハW面内における現像の進行度合いの違い(現像の進行度合いのばらつき)を小さくする手法について説明する。
既述のように、レジスト膜に現像液が供給されて発生する溶解成分は、現像液による現像の進行を阻害する1つの要素である。このため、現像の進行度合いの分布は、ウエハWの面内における溶解成分の濃度分布や、溶解成分が残存している時間、溶解成分を含む現像液の流れなどの影響を受けて変化する。
ここで、溶解成分の多くは、現像液がレジスト膜と接触した直後に発生することから、現像の初期段階で発生した溶解成分をウエハWの表面から除去し、現像処理時にウエハWの表面に存在する溶解成分を低減できれば、上述の各要因に伴う現像の進行度合いの違いを小さくすることができる。
また、まだ現像液が供給されていないウエハW上に主現像液ノズル3を配置して現像処理を開始すると、主現像液ノズル3の下方領域と、その外方側の領域との間で現像液や溶解成分の存在量や濃度などが大きく変化する。そして既述のように、溶解成分の多くは現像の初期段階で発生することから、ある領域に主現像液ノズル3が移動してきて現像処理が開始されると、その時点において主現像液ノズル3の下方側の液溜まり30中に予め含まれていた溶解成分の濃度や、主現像液ノズル3の移動により新たに発生する溶解成分が主現像液ノズル3の位置毎に異なることなどに起因して、現像処理の結果が異なってくる場合がある。この結果、後述の図26、図28に示すように、主現像液ノズル3の移動方向(軌跡)に沿って、ウエハWの径方向に現像の進行度合いが異なる分布が発生する(インパクト効果)。
これに対して現像の初期段階で発生した溶解成分をウエハWの表面から除去しておけば、各領域に主現像液ノズル3が移動してきた前後での現像条件の違い(溶解成分濃度などの違い)を低減することができる。
一方で既述のように、主現像液ノズル3を用いない従来法による現像液の供給時間が長くなると、現像の進行度合いの異なる領域が放射状に散在する分布が形成されてしまうことも考慮しなくてはならない(図31)。また、溶解成分がウエハWの表面に残存していると、当該溶解成分に阻害されてレジスト膜の現像が十分に進行しない現像欠陥が発生するおそれもある。
そこで本実施の形態においては、100〜2000rpmの範囲内の回転速度で回転するウエハWに対し、例えば従来の現像液ノズル(以下、第3の実施形態において「現像液ノズル61」と呼ぶ)から、ウエハWの周方向に液切れを起こさずに現像液を供給することができる程度の流量で、1〜5秒の範囲内の短時間だけ現像液を供給して、溶解成分を発生させる現像準備を行う。そして、現像液の供給停止後、ウエハWの回転を継続して現像液を取り除くことにより、初期段階で発生した溶解成分を排出し、現像欠陥の発生しにくい状態にて主現像液ノズル3による現像処理を開始することができる。
現像液ノズル(第2の現像液ノズル)61による現像液の供給は、現像液供給工程であって、特に主現像液ノズル(第1の現像液ノズル)3による現像処理(現像液展開工程)の準備を行う現像準備工程に相当する。
以下、図17〜図24を参照しながら、現像準備を行った後に、主現像液ノズル3を用いてウエハWの現像処理を行う手法の一例について説明する。図17〜図24においても図1〜図6に示したものと共通の構成要素には、これらの図にて用いたものと共通の符号を付してある。
初めに、スピンチャック12にウエハWが保持されたら、当該ウエハを100〜2000rpmの範囲内の例えば1500rpmの回転速度で回転させると共に、ウエハWの中央部上方側の位置に現像液ノズル61を移動させる。しかる後、ウエハWの周方向に液切れを起こさずに液膜30aを形成できる程度の60ml/秒の流量にて、1〜5秒の時間範囲内の1秒間だけ現像液ノズル61から現像液を供給する現像準備を行う(図17)。ここで現像液の供給流量について、ウエハWの周方向に見て液膜30aに液切れが発生していなければ、ある時点で当該液膜30aがウエハWの全面を覆っていることは必須の要件ではない。例えば円環形状の液膜30aがウエハWの表面を広がっていく程度の現像液の供給流量であってもよい。
この現像準備においても、現像液と接触したレジスト膜では現像が行われて溶解成分が発生する。しかしながら、上述の時間範囲程度の短い時間であれば、現像の進行は初期段階に抑えられるので、従来問題となっていた現像の進行度合いが異なる領域の放射状の分布は顕著には現れない。
次いで、予め設定した時間だけ供給を行ったら、現像液ノズル61からの現像液の供給を停止すると共に、ウエハWの回転速度を1500rpmから30rpmに減速する(図18)。現像液の供給を停止すると、現像の初期段階で発生した比較的多くの溶解成分を含む現像液は、減速動作の実行中に回転するウエハWの表面から除去される。また、当該動作の実行中に、現像液ノズル61をウエハWの上方側から退避させる一方、主現像液ノズル3をウエハWの周縁部の上方位置まで移動させる。
回転速度が30rpmに到達したとき、ウエハWの表面は、溶解成分を含む現像液の大部分は除去されているが、現像液で塗れた状態が維持されている。この状態において、ウエハWの周縁部まで移動させた主現像液ノズル3を、現像液の供給を行う高さ位置まで降下させ、吐出口31から現像液を供給し、ウエハWとの間に現像液の液溜まり30を形成する(図19)。現像液の供給流量は、例えば60〜600ml/分の範囲内の値に調整される。
しかる後、10〜100mm/秒の範囲内の22mm/秒の移動速度で、主現像液ノズル3をウエハWの周縁部側から中央部側へ向けて移動させながら、ウエハW上で現像液の液溜まり30を広げていく(図20)。このように、本例ではスキャンインの手法でウエハW上に液溜まり30を広げている。予め現像準備を行った後の現像処理であっても、主現像液ノズル3から供給された現像液による現像の進行に伴って、液溜まり30中の現像液には溶解成分が含まれる。
このとき、スキャンアウトの手法で液溜まり30を広げると、溶解成分を含む現像液が主現像液ノズル3の位置よりも先回りするように液溜まり30から流れ出てしまう場合がある。この結果、パッド型ノズルにより構成された主現像液ノズル3を用いたとしても、溶解成分に阻害されて新鮮な現像液による現像の進行が阻害されてしまうおそれもある。このように、液溜まり30からの現像液の流出の影響が大きい場合には、ウエハWを回転させながら、スキャンインにて液溜まり30を広げる手法を採用することにより、液溜まり30に作用する遠心力を利用して溶解成分を含む現像液の先回りの発生を抑えることが可能となる。なお、液溜まり30からの現像液の流出の影響が小さい場合には、図4〜図6を用いて説明した例と同様に、スキャンアウトによって液溜まり30を広げてもよいことは勿論である。
主現像液ノズル3から供給された現像液により、ウエハWの全面が液溜まり30で覆われた状態となったら、ウエハWの回転を停止して現像が十分に進行する程度の時間、例えば例えば20秒間、静止現像を行う(図21)。
しかる後、ウエハWを例えば1000rpmの回転速度で回転させて、液溜まり30を振り切ると共に、スピンチャック12の側方に配置された裏面洗浄ノズル68を用い、ウエハWの下面側周縁領域の洗浄を行う(図22)。
さらに、ウエハWの中央部上方側の位置に洗浄ノズル62を移動させ、ウエハW上の液溜まり30が振り切られたタイミングにて、ウエハWの回転速度を2000rpm程度まで上昇させる。次いで、洗浄液ノズル62から洗浄液を供給してウエハWの表面全体に洗浄液301を広げ、ウエハWの表面に残存する現像液を除去する洗浄処理を行う(図23)。
予め設定された時間だけ洗浄処理を行ったら、洗浄液ノズル62からの洗浄液の供給を停止し、ウエハWの回転速度を3000rpmまで上昇させてウエハWの振り切り乾燥を行う(図24)。ウエハWの表面から洗浄液が除去され、乾燥した状態となったら、ウエハWの回転を停止し、現像処理を終えたウエハWを搬出する。
第3の実施形態に係る現像処理によれば、現像準備、及びその後の現像液の除去を予め行っておくことにより、現像の初期段階で比較的多く発生する溶解成分が除去された状態で現像処理を行うことができる。この結果、主現像液ノズル3によって広げられる液溜まり30中の溶解成分の濃度が少なく、且つ、ウエハWの面内でより均一な状態で現像処理を進行させることができ、現像の進行度合いのばらつきを小さくし、当該進行度合いの分布を揃えることができる。
ここで、現像準備用の現像液の供給を行うノズル(第2の現像液ノズル)についても短管状の現像液ノズル61を使う場合に限定されるものではなく、既述の各種パッド型ノズル3、3a、3bを用いて現像準備を行ってもよい。この場合は、ウエハWの中央部上方位置にパッド型ノズル3、3a、3bを配置し、既述の時間範囲内の期間だけ、吐出口31から現像液を供給する。このとき、パッド型ノズル3、3a、3bとウエハWとの間には、液溜まり30は形成されてもよいし、形成されなくてもよい。
そしてこれらパッド型ノズル3、3a、3bを用いて現像液ノズル61を構成する場合には、主現像液ノズル(第1の現像液ノズル)3、及び現像液ノズル61(第2の現像液ノズル)を、共通のパッド型ノズル3、3a、3bによって構成してもよいことは、第1、第2の実施形態と同様である。
さらにこれらパッド型ノズル3、3a、3bを振動させたり、ウエハWを正転方向、逆転方向に交互に回転させたりする各種の撹拌促進を行ってもよいことは勿論である。
以上に説明した第1〜第3の実施形態に係る各現像処理において、溶解成分を含む液溜まり30をウエハWから除去する手法は、図7、図22に示したウエハWの回転による振り切りに限定されない。例えば現像液を吸引するチューブホースを用いて液溜まり30を排出してもよいし、ヘラなどを用いてウエハWの表面の液溜まり30を押し流してもよい。
(予備実験)
図1〜図3に記載の主現像液ノズル3を用いてウエハWの現像処理を行い、ウエハWの面内における現像度の進行度合いの分布を確認した。また、従来の短管状のノズルを用いて現像処理を行った場合の分布を確認する実験も行った。
A.実験条件
(参考例1)直径40mmの主現像液ノズル3を用い、直径300mmのウエハWの中央部にて現像液の吐出を開始し、周縁部まで主現像液ノズル3を移動させるスキャンアウトにより、ウエハWの全面に液溜まり30を形成して現像を行った。現像液の吐出期間中のウエハWの回転速度は30rpm、現像液の吐出流量は60ml/分、主現像液ノズル3の移動速度は20mm/秒である。
(参考例2)参考例1と同様の条件で、ウエハWの周縁部側から中央部側まで主現像液ノズル3を移動させるスキャンインの手法により液溜まり30を形成して現像処理を行った。
(参考例3)参考例1と同様の条件でスキャンアウトの手法により現像処理を行った後のウエハWに対し、参考例2と同様の条件でスキャンインの手法により2回目の現像処理を行った。
(参考例4)短管状の現像液ノズルを用い、直径300mmのウエハWの中央部にて現像液の吐出を開始し、周縁部まで現像液ノズルを移動させて現像処理を行った。現像液の吐出期間中のウエハWの回転速度は100rpm、現像液の吐出流量は20ml/分、現像液ノズルの移動速度は20mm/秒である。
B.実験結果
参考例1の実験結果を図25、図26に、参考例2の結果を図27、図28に、参考例3の結果を図29、図30に各々示す。また参考例4の結果を図31に示す。図25、図27、図29、図31は、ウエハW上に形成されたレジスト膜に対し、ウエハWの面内の各位置で同じ孔径のCHパターンを露光した後、現像処理を行った場合の孔径の面内分布を示している。実際の面内分布図は、CHの孔径に応じて異なる色彩が割り当てられたカラー図面となっているが、図示の制約上、ここではモノクロパターンで示してある。また図26、図28、図30は、ウエハWの径方向で見たCHの孔径分布を示している。これらの図において、横軸はウエハWの中心からの距離、縦軸はCHの孔径を示している。
図26によれば、スキャンアウトの手法により現像処理を行った参考例1について、ウエハWの中央部側にて現像処理の進行度合いが大きく、CHの孔径が大きくなっている。一方、周縁部側で現像処理の進行度合が小さく、CHの孔径が比較的小さい孔径分布が観察される。また図25によれば、CHの孔径分布はウエハWの中央部周りにほぼ回転対称に形成されていることが分かる。これらのことから、スキャンアウトの手法により現像処理を行った場合は、ウエハWの表面には現像の進行度合いがカップを上下反対にした形状の分布が形成されることが分かる。
一方、図28によれば、スキャンインの手法により現像処理を行った参考例2について、ウエハWの周縁部側にて現像処理の進行度合いが大きく、CHの孔径が大きくなっている。また、中央部側で現像処理の進行度合が小さく、CHの孔径が比較的小さい孔径分布となっている。また図27によれば、CHの孔径分布はウエハWの中央部周りにほぼ回転対称に形成されていることが分かる。これらのことから、スキャンインの手法により現像処理を行った場合、ウエハWの表面には現像の進行度合いのカップ形状の分布が形成されることが分かる。
次いで図30を見ると、スキャンインとスキャンアウトとを組み合わせて2回現像処理を行った参考例3においては、スキャンイン、スキャンアウト単独で現像処理を行った場合に観察された現像の進行度合いの分布が解消されCHの孔径分布がほぼ均一になっている。また、図29のCHの孔径の面内分図を見ても、特段の対称的なパターンは形成されていない。
これらのことから、主現像液ノズル3を用いた現像処理により、ウエハWの径方向に変化する現像の進行度合いの分布が形成されたとき、この分布を相殺するように現像液を供給することにより、現像の進行度合いの分布を揃える調整を行うことができることが確認できた。
これに対して従来の短管状の現像液ノズルを用いた現像処理の実験結果によれば、図31に示すように、現像の進行度合いの異なる領域がウエハWの中央部から周縁部へ向けて放射状に散在する分布が形成されている。さらにウエハWの回転速度を1000rpmまで上昇させて同様の現像処理を行うと、放射状に現像の進行度合いが異なる領域間において、進行度合いの相違がより大きくなることも確認している。このように現像の進行度合いが、ウエハWの周方向に見てばらついているとき、当該ウエハWを回転させて、再度、現像液の供給を行ったとしても、これらのばらつきを揃えることは困難である。
以上の結果から、現像処理を行った後のウエハWに再度、現像液を供給して現像の進行度合いを揃える調整は、ウエハWの表面と対向するように設けられた接触部32を備える主現像液ノズル3を用いて現像を行う場合に特に有効な手法であるといえる。
(実験1)
図4〜図8を用いて説明した手法によりLSの現像処理及びその後の調整を行い、各々の処理の後におけるLSの線幅分布を計測した。
A.実験条件
(実施例1)直径40mmの主現像液ノズル3を用い、直径300mmのウエハWの中央部にて現像液の吐出を開始し、周縁部まで主現像液ノズル3を移動させるスキャンアウトにより、ウエハWの全面に液溜まり30を形成して現像処理を行った。現像液の吐出期間中のウエハWの回転速度は30rpm、現像液の吐出流量は60ml/分、主現像液ノズル3の移動速度は20mm/秒である。
次いで調整用現像液ノズル61を用いてスキャンインの手法により、ウエハWの周縁から5mm内側の位置より、20mm内側の位置までの領域に現像液を供給して、現像の進行度合いの調整を行った。調整の期間中のウエハWの回転速度は100rpm、現像液の吐出流量は20ml/分、調整用現像液ノズル61の移動速度は20mm/秒である。
B.実験結果
実施例1の実験結果を図32に示す。図32の横軸はウエハWの中心からの径方向の距離[mm]、縦軸はLSの線幅[nm]を示している。また、グレーのプロットは調整用現像液ノズル61による補正前のLSの線幅の計測結果を示し、黒のプロットは調整用現像液ノズル61による補正後のLSの線幅の計測結果を示している。
図32に示した結果によれば、主現像液ノズル3による現像後は、ウエハWの周縁側の領域においてLSの線幅が太くなっており、現像の進行度合いが小さくなる分布が確認されている。この現像の進行度合いが小さい領域に、調整用現像液ノズル61から現像液を供給して現像の進行度合いの調整を行うことにより、径方向に揃ったLSの線幅分布が得られた。この結果から、主現像液ノズル3を用いた現像処理により、現像の進行度合いが径方向に異なる分布が形成された場合であっても、調整用現像液ノズル61を用いてこの分布を相殺するように現像液を供給することにより、現像の進行度合いの分布を揃える調整を行うことができることが確認できた。
(実験2)
第3の実施形態に係る手法に基づいて現像準備及びLSの現像処理を行い、LSの線幅分布を計測した。
A.実験条件
(実施例2−1) 直径40mmの主現像液ノズル3を用い、直径300mmのウエハWに対して移動速度10mm/秒でスキャンインの手法で現像処理を行った。その他の実験条件については、図17〜図24を用いて説明した例と同様である。
(実施例2−2) 主現像液ノズル3の移動速度を20mm/秒としてスキャンインを開始し、ウエハWの中心から75mmの位置にて移動速度が10mm/秒となるように次第に移動速度を低下させ、その後、当該移動速度を維持した点を除いて、実施例2−1と同様の条件で現像処理を行った。
(実施例2−3) 主現像液ノズル3の移動速度を5mm/秒としてスキャンインを開始し、ウエハWの中心から75mmの位置にて移動速度が10mm/秒となるように次第に移動速度を上昇させ、その後、当該移動速度を維持した点を除いて、実施例2−1と同様の条件で現像処理を行った。
B.実験結果
実施例2−1〜2−3の実験結果を図33に示す。図33の横軸はウエハWの中心からの径方向の距離[mm]、縦軸は各実施例におけるLSの平均の線幅から、各位置のLSの線幅の測定結果を差し引いた差分値[nm]を示している。図33において、実施例2−1の実験結果を四角のプロットで示し、実施例2−2の実験結果をひし形のプロットで示し、さらに実施例2−3の実験結果を三角のプロットで示してある。
図33に示した実施例2−1の結果によれば、現像準備、その後の現像液の除去を行ってから主現像液ノズル3を用いた現像処理を実施したとき、平均値に対するLSの線幅の変化幅は、およそ0nm〜+1nm程度の範囲内に抑えられている。実施例2−1の結果は、例えば図26、図28に示した参考例1、2の結果と比較して、現像の進行度合いの分布が径方向にほぼ一定となるように揃えることができていると評価できる。
また、実施例2−2、2−3の実験結果に示すように、主現像液ノズル3の移動速度を速くすることにより、現像の進行が遅くなってラインの線幅が太くなり(実施例2−2におけるウエハWの周縁側領域)、移動速度を遅くすることにより、現像の進行が速くなってラインの線幅が細くなった(実施例2−3におけるウエハWの周縁側領域)。
上述の実施例2−2、2−3の実験結果は、予め現像準備が行われている場合であっても、主現像液ノズル3の移動速度(単位時間あたりにウエハWの表面の各領域に供給される現像液量と解釈できる)を変化させることにより、現像の進行速度を調整することが可能であることを示している。この知見を利用すれば、実施例2−1の実験結果についても、さらなる改善が可能であることが確認できた。
W ウエハ
1 現像装置
12 スピンチャック
3 主現像液ノズル(パッド型ノズル)
3a、3b パッド型ノズル
30 液溜まり
31 吐出口
32 接触部
61 調整用現像液ノズル

Claims (9)

  1. 露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
    前記基板の表面よりも小さく形成されると共に前記基板の表面と対向するように設けられた接触部を備えたノズルにより構成された第1の現像液ノズルを用い、前記第1の現像液ノズルの吐出口から現像液を吐出して、前記基板保持部上の基板の表面の一部に液溜まりを形成する工程と、続いて前記接触部が前記液溜まりに接触した状態で当該液溜まりに現像液を供給しながら、回転している基板の中央部及び周縁部の一方側から他方側に前記第1の現像液ノズルが移動することにより当該液溜まりを基板の表面全体に広げる工程と、を含む現像液展開工程と、
    前記現像液展開工程による前記基板の面内における現像の進行度合いの分布を揃えるために、基板を回転させた状態で第2の現像液ノズルにより基板の表面に現像液を供給し、他の領域に比べて現像が不足している領域についての現像を進行させるように現像液の供給を行う現像調整工程である現像液供給工程と、
    前記現像液展開工程と前記現像液供給工程との間に行われ、前記基板の表面上の現像液を取り除く工程と、を含み、
    前記現像調整工程は、前記第2の現像液ノズルから基板の径方向の位置において局所的に現像液を吐出する工程であって、基板の径方向で見たときに前記第2の現像液ノズルから現像液が吐出される位置が不連続で複数設定されていることと、
    前記局所的に現像液を吐出する工程は、前記第2の現像液ノズルを停止させた状態で行われ、前記第2の現像液ノズルから現像液が吐出される複数の位置のうちの一つは他の一つと比較して、現像液の吐出流量、基板の単位時間当たりの回転数及び前記第2の現像液ノズルからの現像液の供給時間の少なくとも一つが異なることと、を特徴とする現像方法。
  2. 前記現像液展開工程は、現像調整工程よりも前に実施されることを特徴とする請求項1記載の現像方法。
  3. 前記第2の現像液ノズルは前記接触部を備えたノズルにより構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の現像方法。
  4. 前記第1の現像液ノズル、及び第2の現像液ノズルは、同じ現像液ノズルであることを特徴とする請求項3記載の現像方法。
  5. 前記基板上の現像液を取り除く工程は、基板を回転させることにより現像液を基板から振り切る工程であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の現像方法。
  6. 露光後の基板を水平に保持する回転自在な基板保持部と、
    前記基板の表面よりも小さく形成されると共に前記基板の表面と対向するように設けられた接触部と、現像液の吐出口とを備えたノズルにより構成され、基板の現像処理を行うための第1の現像液ノズルと、
    前記第1の現像液ノズルによる現像処理を行う前、またはこの現像処理を行った後に、前記基板の表面に現像液の供給を行う第2の現像液ノズルと、
    前記第1の現像ノズルの前記吐出口から現像液を吐出して基板保持部上の基板の表面の一部に液溜まりを形成し、続いて前記接触部が前記液溜まりに接触した状態で当該液溜まりに現像液を供給しながら、回転している基板の中央部及び周縁部の一方側から他方側に移動して当該液溜まりを基板の表面全体に広げて基板の現像処理を行う現像液展開ステップと、前記現像液展開ステップによる前記基板の面内における現像の進行度合いの分布を揃えるために、基板を回転させた状態で前記第2の現像液ノズルにより基板の表面に現像液を供給し、他の領域に比べて現像が不足している領域についての現像を進行させるように現像液の供給を行う現像調整ステップである現像液供給ステップと、前記現像液展開ステップと前記現像液供給ステップとの間に行われ、前記基板の表面上の現像液を取り除くステップとを実行するための制御信号を出力する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    基板の径方向で見たときに前記第2の現像液ノズルから現像液が吐出される位置を不連続で複数設定し、前記現像調整ステップを、前記第2の現像液ノズルから基板の径方向の位置において局所的に現像液を吐出するステップとして実行させることと、
    前記第2の現像液ノズルを停止させた状態で、前記第2の現像液ノズルから現像液が吐出される複数の位置のうちの一つは他の一つと比較して、現像液の吐出流量、基板の単位時間当たりの回転数及び前記第2の現像液ノズルからの現像液の供給時間の少なくとも一つが異なるように、前記局所的に現像液の吐出するステップを実行させることと、を特徴とする現像装置。
  7. 前記第2の現像液ノズルは、前記接触部を備えたノズルにより構成され、前記吐出口から現像液を吐出して基板保持部上の基板の表面に形成した液溜まりに前記接触部を接触させた状態で現像処理を行うことを特徴とする請求項6記載の現像装置。
  8. 第1の現像液ノズル、及び第2の現像液ノズルは、同じ現像液ノズルであることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
  9. 露光後のレジスト膜が形成されている基板の表面に現像液を供給して現像処理を行う現像装置に用いられるコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項1ないし5のいずれか一つに記載された現像方法を実行させるようにステップが組まれていることを特徴とする記憶媒体。
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