JP6524323B1 - 取付け式調心装置、及び電動工具 - Google Patents

取付け式調心装置、及び電動工具 Download PDF

Info

Publication number
JP6524323B1
JP6524323B1 JP2018192244A JP2018192244A JP6524323B1 JP 6524323 B1 JP6524323 B1 JP 6524323B1 JP 2018192244 A JP2018192244 A JP 2018192244A JP 2018192244 A JP2018192244 A JP 2018192244A JP 6524323 B1 JP6524323 B1 JP 6524323B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aligning
end side
base
holder
axial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2018192244A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020059093A (ja
Inventor
大治郎 中村
大治郎 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MURATECHNOLOGY CO.,LTD.
Original Assignee
MURATECHNOLOGY CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MURATECHNOLOGY CO.,LTD. filed Critical MURATECHNOLOGY CO.,LTD.
Priority to JP2018192244A priority Critical patent/JP6524323B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6524323B1 publication Critical patent/JP6524323B1/ja
Priority to CN201980066404.1A priority patent/CN112823081A/zh
Priority to PCT/JP2019/039810 priority patent/WO2020075752A1/ja
Priority to EP19871450.3A priority patent/EP3865251A4/en
Publication of JP2020059093A publication Critical patent/JP2020059093A/ja
Priority to US17/225,729 priority patent/US20210229248A1/en
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/107Retention by laterally-acting detents, e.g. pins, screws, wedges; Retention by loose elements, e.g. balls
    • B23B31/1071Retention by balls
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • B25B23/0007Connections or joints between tool parts
    • B25B23/0035Connection means between socket or screwdriver bit and tool
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/12Chucks with simultaneously-acting jaws, whether or not also individually adjustable
    • B23B31/22Jaws in the form of balls
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B21/00Portable power-driven screw or nut setting or loosening tools; Attachments for drilling apparatus serving the same purpose
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2231/00Details of chucks, toolholder shanks or tool shanks
    • B23B2231/04Adapters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2231/00Details of chucks, toolholder shanks or tool shanks
    • B23B2231/56Chucks with more than one set of gripping means

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Snaps, Bayonet Connections, Set Pins, And Snap Rings (AREA)
  • Jigs For Machine Tools (AREA)

Abstract

【課題】基軸ホルダに保持された基軸を調心して回転治具の回転時の芯ブレを防止できる取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置を取付けた電動ドライバを提供することを目的とする。【解決手段】調心アダプタ40(40X)は、貫通孔40a(40Xa)を貫通する回転治具5の基軸6に当接して調心する調心ベアリング50(50a,50b)と、軸方向先端側Lfから挿入して基軸6を保持する基軸ホルダ1を構成するホルダーボディ10における所定位置に調心ベアリング50(50a,50b)を取付ける取付けユニット90(90X)とを設け、基軸ホルダ1に取り付けられ、基軸ホルダ1で保持する基軸6を調心するよう構成した。【選択図】図7

Description

この発明は、例えば、ドライバビットやドリルビット等の回転治具の基軸を挿入して保持する基軸ホルダに取付けて、基軸を調心する取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置が取付けられた電動ドライバに関する。
従来より、電動ドライバ等の先端に配置する基軸ホルダとして、保持した回転治具の基軸が不用意に抜け出さない基軸ホルダが提案されている(特許文献1参照)。
この基軸ホルダは、回転治具の基軸を着脱自在に挿着可能な基軸挿入孔及び基軸の外表面に形成した係止溝に係止する鋼球を移動可能に配置する貫通孔を有するホルダ本体と、貫通孔に配置する鋼球と、ホルダ本体に対してスライド自在に被嵌した筒状の外嵌部材と、該外嵌部材をホルダ本体の基端側に向けて付勢するバネで構成されている。
この基軸ホルダの基軸挿入孔に基軸を挿入すると、外嵌部材は鋼球を基軸挿入孔の内周面から出没させて係止溝と係止して、前記基軸ホルダに挿入された前記基軸が不用意に抜け出すことがないように保持することができる。
しかしながら、このような基軸を挿入できる基軸挿入孔は、基軸よりわずかに大きく形成しているため、挿着状態や使用の際において、基軸の挿着位置や挿着方向が回転中心からわずかにズレると、いわゆるランアウトと言われる芯ブレが生じることがあった。
特開2006−198755号公報
そこでこの発明は、基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレ(ランアウト)を防止できる取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置を取付けた電動ドライバを提供することを目的とする。
この発明は、貫通孔を貫通する回転治具の基軸に当接して調心する調心手段と、先端側から挿入して前記基軸を保持する基軸ホルダを構成するホルダ本体における先端に前記調心手段を取付ける取付け部材とが設けられ、前記取付け部材に、前記ホルダ本体における基軸挿入孔の先端に形成され、先端に向かって拡径された先端テーパ面によって、前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整される位置調整部が設けられ、前記基軸ホルダに取り付けられ、前記基軸ホルダで保持する前記基軸を調心する取付け式調心装置であることを特徴とする。
上記回転治具とは、手動工具あるいは電動工具に装着され、回転するドリルビットや、プラスやマイナスのドライバビットなどとすることができ、上記回転治具の基軸は工具シャンクともいう。
また、基軸は、断面六角形などの多角形断面、円形断面など様々な断面形状のものが含まれる。
上記調心手段は、径中心方向に移動して基軸の外表面に当接する手段、あるいは径中心方向に延びるなどの変形によって基軸の外表面に当接する手段であってもよい。また、複数箇所で基軸に当接して調心する複数の調心手段であってもよいし、例えば、基軸の外周面に対して径内方向に付勢するように外嵌する弾性リングのようにひと部品で構成されてもよい。
上記位置調整部は、先端テーパ面によって、前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整できる単一、あるいは所定間隔を隔てた複数のテーパ面であってもよいし、複数箇所で先端テーパ面に当接する部材であってもよい。
この発明により、前記基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレを防止することができる。
詳述すると、前記基軸を保持する基軸ホルダに取付け式調心装置を取り付けることで、基軸ホルダに保持された前記基軸を調心手段によって調心することができ、前記回転治具の回転時の芯ブレを防止することができる。
また、前記取付け部材に、前記ホルダ本体における基軸挿入孔の先端に形成され、先端に向かって拡径された先端テーパ面によって、前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整される位置調整部が設けられているため、前記ホルダ本体に対して軸方向が一致するように取付け式調心装置を容易に取り付けることができる。
詳述すると、前記基端側傾斜部材に設けられた位置調整部を、前記ホルダ本体における前記基軸挿入孔の先端に形成された先端テーパ面に合わせることで、ホルダ本体の軸方向に対して取付け式調心装置の軸方向が一致するように位置調整され、前記ホルダ本体に対して軸方向が一致するように取付け式調心装置を容易に取り付けることができる。したがって、基軸ホルダに対して高精度で基軸を調心することができる。
また、この発明の態様として、前記取付け部材は、磁性金属である前記ホルダ本体に磁着する磁石で少なくとも一部が構成されてもよい。
上述の磁石で少なくとも一部が構成されとは、取付け部材の全部が磁石で構成されてもよいし、取付け部材の一部のみが磁化された態様でもよいし、さらには、別部品である磁石を、取付け部材を構成する部材に組み付けて構成してもよい。
この発明により、磁性金属であるホルダ本体に対して脱着可能に取付け式調心装置を容易に取り付けることができる。
詳述すると、例えば、取付け式調心装置の取付け部材にネジ山などの螺合手段を設けてホルダ本体に対して螺合させて脱着する場合に比べて、取付け部材の少なくとも一部を構成する磁石の磁力によってホルダ本体に対して取付け式調心装置を容易に取付けることができるとともに、容易に取り外すことができる。つまり、ホルダ本体に対して取付け式調心装置を容易に脱着することができる。
また、上述のように、取付け式調心装置の取付け部材にネジ山などの螺合手段を設け、ホルダ本体に対して脱着可能に螺合するものの、使用している基軸ホルダのホルダ本体に螺合手段がない場合、ホルダ本体に螺合手段を設ける必要があるが、取付け部材の少なくとも一部を構成する磁石の磁力によってホルダ本体に対して取付け式調心装置を容易に取り付けるため、ホルダ本体が磁性金属であれば、何ら加工することなく、使用している基軸ホルダに対して取付け式調心装置を容易に脱着することができる。
また、この発明の態様として、前記磁石で構成された前記取付け部材に、前記ホルダ本体の先端面と対面する対面部を設けるとともに、前記取付け部材及び前記ホルダ本体を径外側で跨ぐ、磁性金属で構成された径外部材が備えられてもよい。
上述の前記取付け部材及び前記ホルダ本体を径外側で跨ぐ径外部材は、前記取付け部材及び前記ホルダ本体の径外側に対して直接接触する態様で跨いでもよいし、径外部材と前記取付け部材、あるいは径外部材と前記ホルダ本体との間に、磁性体で構成された別部材を介在させ、別部材が介在する態様で跨いでもよい。
この発明により、磁石で構成された前記取付け部材を前記ホルダ本体に磁着することで、ホルダ本体に対して脱着可能に取付け式調心装置を容易に取付けることができるとともに、前記取付け部材及び前記ホルダ本体を径外側で跨ぐ径外部材が備えられているため、前記取付け部材、ホルダ本体及び前記径外部材で磁気回路を構成することができ、単なる磁着による取付けに比べて、前記ホルダ本体に対して前記取付け部材を堅固に取付けることができる。
また、磁石で構成された前記取付け部材の対面部を先端面と対面させて前記ホルダ本体に磁着することで、つまり取付け部材とホルダ本体との接触面積が拡がるため、取付け状態の安定化を向上するとともに、より堅固な固定を実現することができる。
さらにまた、前記取付け部材、ホルダ本体及び前記径外部材で磁気回路を構成しているため、磁性金属で構成された基軸を不用意に吸着することなく、取り扱い性を向上することができる。
また、この発明の態様として、前記調心手段は、前記貫通孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する調心部材が設けられてもよい。
この発明により、調心部材が少なくとも三方向から当接して精度よく調心することができる。
なお、前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する調心部材は、球状体やローラなどの転動体等の複数の調心部材が前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心してもよいし、ひとつの調心部材における少なくとも三か所が前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心してもよい。なお、少なくとも三方向とは、周方向において略等間隔であることが好ましく、例えば、六角形断面の基軸に対しては三方向か六方向から当接することが好ましい。
また、この発明の態様として、当接する前記調心部材を前記貫通孔の径内側に案内する向きで軸方向に対して傾斜する軸方向傾斜面を有する傾斜部材と、当接する前記調心部材を前記貫通孔の径内側に案内する向きで軸方向に対して傾斜する軸方向傾斜面に向かって付勢する付勢手段とが備えられてもよい。
上記軸方向傾斜面は、当接する前記調心部材を前記基軸挿入孔の径内側に案内する向きで軸方向に対して傾斜していれば曲面あるいは平面、またはこれらの組み合わせであってもよい。
上述の前記調心部材と軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢する付勢手段は、前記調心部材に直接当接して付勢してもよいし、後述するような複数の前記調心部材の周方向の間隔を保持するとともに、軸方向に貫通する軸方向貫通孔を有するリング状の保持部材に当接し、保持部材を介して付勢してもよい。
この発明により、前記基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレをより防止することができる。
詳述すると、前記付勢手段によって付勢された調心部材が、傾斜部材に設けた軸方向傾斜面に当接し、軸方向傾斜面により径中心方向に移動する、あるいは前記付勢手段の付勢力が前記調心部材を介して径中心方向に作用するため、ホルダ本体の基軸挿入孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心することができる。したがって、前記基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレをより防止することができる。
また、この発明の態様として、前記調心部材は、軸方向における先端側の前記基軸を調心する先端側調心部材と、軸方向における基端側の前記基軸を調心する基端側調心部材とが設けられ、軸方向傾斜面は、当接する前記先端側調心部材を径内側に案内する先端側傾斜面と、当接する前記基端側調心部材を径内側に案内する基端側傾斜面とが設けられ、前記傾斜部材は、前記先端側傾斜面を有する先端側傾斜部材と、前記基端側傾斜面を有する基端側傾斜部材とが設けられ、前記付勢手段は、軸方向における前記先端側調心部材と前記基端側調心部材との間に配置されるととともに、前記先端側調心部材と前記基端側調心部材とを軸方向において離間する方向に付勢する構成であってもよい。
この発明により、先端側調心部材、及び基端側調心部材が基軸をそれぞれ調心するため、つまり、軸方向における二箇所で基軸を調心するため、より高精度で基軸を調心することができる。
なお、前記調心部材として、軸方向における先端側の前記基軸を調心する先端側軸方調心部材と、軸方向における基端側の前記基軸を調心する基端側軸方調心部材とが設けられるとともに、軸方向傾斜面として、前記先端側軸方調心部材が当接し、前記先端側軸方調心部材を径内側に案内する先端側傾斜面と、前記基端側軸方調心部材が当接し、前記基端側軸方調心部材を径内側に案内する基端側傾斜面とが設けられているため、上述の前記調心部材と軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢する付勢手段は、前記先端側調心部材と前記先端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢するとともに、前記基端側調心部材と前記基端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢することとなる。
このように、前記先端側調心部材と前記先端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢するとともに、前記基端側調心部材と前記基端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢する付勢手段は、ひとつの付勢手段によって、前記先端側調心部材と前記先端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢するとともに、前記基端側調心部材と前記基端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢してもよいし、前記先端側調心部材と前記先端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢する付勢手段と、前記基端側調心部材と前記基端軸方向傾斜面とが近接する方向に付勢する付勢手段とを別々に備えてもよい。
また、前記基端側調心部材と前記基端軸方向傾斜面とは傾斜方向が逆向きであってもよいし、同方向であってもよい。さらに、前記基端側調心部材と前記基端軸方向傾斜面の傾斜角度は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
なお、この発明の態様として、前記先端側調心部材と前記付勢手段との間に配置され、軸方向に対して傾斜する傾斜方向が前記先端側軸方向傾斜面と逆向きであり、前記先端側調心部材と当接する先端側軸方向逆傾斜面を有する先端側逆傾斜当接部材と、前記基端側調心部材と前記付勢手段との間に配置され、軸方向に対して傾斜する傾斜方向が前記基端側軸方向傾斜面と逆向きであり、前記基端側調心部材と当接する基端側軸方向逆傾斜面を有する基端側逆傾斜当接部材とが備えられてもよい。
この場合、前記付勢手段の付勢力を、前記先端側調心部材を前記先端側軸方向傾斜面に付勢する方向と、前記先端側調心部材が前記基軸に当接する方向である径方向とに分力するとともに、前記基端側調心部材を前記基端側軸方向傾斜面に付勢する方向と、前記基端側調心部材が前記基軸に当接する方向である径方向とに分力して付勢することができる。そのため、駆動する前記基端側から前記先端側調心部材や基端側調心部材に径方向外向きの力が作用しても、前記付勢手段の付勢力によって抗することができる。
また、基軸に当接した調心状態の先端側調心部材の径外側を、前記先端側軸方向傾斜面及び前記先端側軸方向逆傾斜面が、前記付勢手段の付勢力が作用した状態で軸方向断面においてハの字状となって規制し、調心状態の基端側調心部材のそれぞれの径外側を、前記基端側軸方向傾斜面及び前記基端側軸方向逆傾斜面が、前記付勢手段の付勢力が作用した状態で軸方向断面においてハの字状となって規制しているため、駆動する前記基端側から前記調心部材に径方向外向きの力が作用しても、前記付勢手段の付勢力によって抗することができる。
したがって、前記基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレを確実に防止することができる。
また、この発明の態様として、複数設けられた前記調心部材同士の周方向の間隔を保持するとともに、軸方向に貫通する軸方向貫通孔を有するリング状の保持部材が設けられ、軸方向貫通孔が前記貫通孔の一部を構成してもよい。
この発明により、保持部材の軸方向貫通孔でその一部を構成する貫通孔において基軸を精度よく調心して保持する、つまり前記基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレをより確実に防止することができる。
さらに、リング状の保持部材に複数の前記調心部材を保持することで、周方向の間隔を保持しながら調心手段を構成して、調心手段を有する取付け式調心装置の組み付け性を向上することができる。
また、この発明の態様として、駆動装置と、該駆動装置の回転力を軸心上に伝達する回転伝達手段とが備えられるとともに、上述の取付け式調心装置が前記基軸ホルダに組み付けられた電動工具であることを特徴とする。
この発明により、基軸が調心され、回転治具を芯ブレなく回転させることができる。
なお、上記電動工具としては、ドライバビットやドリルビットなどの回転治具が装着できれば電動ドライバやインパクトドライバなど回転冶具を回転可能な電動工具であればよい。
この発明によれば、前記基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレを防止できる取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置を取付けた電動ドライバを提供することができる。
基軸ホルダに調心アダプタを取付けた電動工具の正面図。 調心アダプタを取付けた状態の基軸ホルダの斜視図。 調心アダプタを取付ける前の基軸ホルダの斜視図。 調心アダプタの各構成要素及び基軸ホルダの正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図。 調心アダプタの各構成要素の正面側からの分解斜視図。 調心アダプタの各構成要素の背面側からの分解斜視図。 調心アダプタの斜視図。 調心アダプタを取付けた基軸ホルダの縦断面図。 調心アダプタによる調心についての説明図。 調心アダプタを取付けた基軸ホルダの縦断面図による説明図。 基軸ホルダに第2実施形態の調心アダプタを取付けた電動工具の正面図。 第2実施形態の調心アダプタを取付けた状態の基軸ホルダの斜視図。 第2実施形態の調心アダプタを取付ける前の基軸ホルダの斜視図。 第2実施形態の調心アダプタの各構成要素及び基軸ホルダの正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図。 第2実施形態の調心アダプタの各構成要素の正面側からの分解斜視図。 第2実施形態の調心アダプタの各構成要素の背面側からの分解斜視図。 第2実施形態の調心アダプタの斜視図。 第2実施形態の調心アダプタを取付けた基軸ホルダの縦断面図。 第2実施形態の調心アダプタによる調心についての説明図。 第2実施形態の調心アダプタを取付けた基軸ホルダの縦断面図による説明図。
この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて詳述する。
調心アダプタ40、及び調心アダプタ40を取付けた基軸ホルダ1並びに電動工具Kについて、図1乃至図10とともに説明する。
図1は基軸ホルダ1に調心アダプタ40を取付けた電動工具Kの正面図を示し、図2は調心アダプタ40を取付けた状態の基軸ホルダ1の斜視図を示し、図3は調心アダプタ40を取付ける前の基軸ホルダ1の斜視図を示している。
また、図4は基軸ホルダ1並びに及び調心アダプタ40の各構成要素の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図を示している。
詳しくは、基軸ホルダ1、外嵌リング92、収容筒状部材93、当接リング60、アライメントボール51,リテーナ52、及びコイルスプリング64は縦断面図と正面図とを示し、テーパ部材91、先端側傾斜面リング70、及び先端キャップ80は縦断面図及び背面図を示している。
また、調心ベアリング50(50a,50b)を構成するアライメントボール51及びリテーナ52は、リング状のリテーナ52における収容部55を通る断面、つまりアライメントボール51及びリテーナ52の正面図のa−a矢視断面図を示している。
また、図5は調心アダプタ40の各構成要素の正面側からの分解斜視図を示し、図6は調心アダプタ40の各構成要素の背面側からの分解斜視図を示し、図7は調心アダプタ40の斜視図を示している。なお、図7においてアライメントボール51の図示を省略するとともに、調心アダプタ40の手前側の一部を切り欠いて図示している。
図8は調心アダプタ40を取付けた基軸ホルダ1の縦断面図を示し、図9は調心アダプタ40による調心についての説明図を示し、図10は調心アダプタ40を取付けた基軸ホルダ1の縦断面図による説明図を示している。
詳しくは、図9(a)は図8におけるc−c矢視断面図を示し、図9(b)は図9(a)におけるa部拡大図を示している。図10(a)は基軸ホルダ1における小径前胴部12の先端に調心アダプタ40を取付けた基軸ホルダ1の状態の図8におけるa部の拡大図を示し、図10(b)は調心アダプタ40を取付ける前の状態のa部拡大図を示している。
本発明の調心アダプタ40は、電動工具Kの先端に装備された基軸ホルダ1に取付けられ、基軸ホルダ1に保持された回転治具5を調心するものである。例えば、この電動工具Kは、利用者が使用時に握るハンドル部2aを備えたハウジング2、及び該ハウジング2の内部に配置された正逆転回転可能なモータMと、図示省略する回転伝達機構を備えている。
そして、基軸ホルダ1はハウジング2の前方に配置され、回転治具5の基軸6を保持するものである。なお、ハンドル部2aに配置したトリガ2bを操作することで、ハウジング内部に設置された、正逆転回転可能なモータMの回転駆動力が回転伝達機構によって伝達され、基軸ホルダ1が回転する構成である。
基軸ホルダ1について説明する前に、基軸ホルダ1で保持する回転治具5について説明する。図2、図5、図6及び図9に示すように、ドライバビットやドリルビットなどの回転治具5の軸方向先端側Lfの基軸6は断面六角形状であり、縦断面において円弧状の溝である係止溝7が周方向に形成され、基軸6における軸方向基端側Lbの基端傾斜部8は後端側に向かって先細り状の略円錐状に突出されている。
なお、基軸6において六角形断面に形成する平面状の外表面を外平面6aとし、外平面6a同士の間を角部6bとしている。また、基端傾斜部8の軸方向基端側Lbを頂部8aとしている。また、係止溝7は、後述する抜止めボール21の径よりわずかに大きな径の断面円弧状で形成されている。
上述の電動工具Kに装備される基軸ホルダ1は、図3及び図4に示すように、主要部品であるホルダーボディ10、抜止めボール21、スリーブ30、スリーブスプリング22、固定リング23、及びグリップリング24を組み付けて構成している。
なお、基軸ホルダ1は、一般的に用いられている基軸ホルダであり、ホルダーボディ10の小径前胴部12の先端面に位置合せ傾斜面191及び先端面192が形成されていれば、上述の構成に限定されない。また、位置合せ傾斜面191は本実施形態において、後述するように調心アダプタ40の軸方向Lと基軸ホルダ1の軸方向Lとを一致させるように機能に基づいて名称を記載しているが、基軸挿入孔11への基軸6の挿入を案内するための傾斜面である。
なお、図3において、これら基軸ホルダ1を構成する要素の中心を通る軸方向Lにおけるホルダーボディ10側を軸方向基端側Lbとし、位置合せ傾斜面191が形成された側を軸方向先端側Lfとしている。
ホルダーボディ10は、軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かう軸方向Lの基軸挿入孔11が内部に形成された略円筒状であり、軸方向先端側Lfに配置された小径前胴部12と、小径前胴部12より軸方向基端側Lbに配置され、径外側に向かって二方向に延びるフランジ14を軸方向基端側Lbに設けた大径後胴部13とで構成されている。
ホルダーボディ10を軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かう軸方向Lの基軸挿入孔11は、軸方向Lに延びる左側面視軸六角形となる空間であり、基軸挿入孔11の基端部(図4において右側端部)には、軸方向基端側Lbに向かってテーパ状に縮径されるテーパ空間111が設けられている。
また、小径前胴部12における軸方向基端側Lbには、ホルダーボディ10の外側と後述する基軸挿入孔11とを径方向に連通し、後述する抜止めボール21が収容される抜け止めホール17を周方向に等間隔で二カ所設けている。
抜け止めホール17は、後述する抜止めボール21を径方向に移動可能に収容するとともに、ホルダーボディ10の径外側と基軸挿入孔11とを連通する径方向の貫通孔であり、周方向において対向する二カ所に設けられていたが、周方向に等間隔に例えば三カ所設けてもよい。
なお、抜け止めホール17は、収容される抜止めボール21よりわずかに大きな径で形成し、抜け止めホール17の径内側には、収容された抜止めボール21が基軸挿入孔11に落下しないようにストッパ(図示省略)を設けている。また、抜け止めホール17は、収容する抜止めボール21の直径より短い溝深さで形成されており、収容した抜止めボール21の径内側が基軸挿入孔11に露出することとなる。
また、ホルダーボディ10における小径前胴部12の外周面には、後述するグリップリング24が係合する周方向の係合溝18が形成されている。
また、小径前胴部12の先端内面には、軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かってラッパ状に拡がる位置合せ傾斜面191を形成し、その径外側において、軸方向Lに直交する方向の先端面192を形成している。
スリーブ30は、軸方向先端側Lfからホルダーボディ10の小径前胴部12に外嵌する略円筒状であり、詳しくは、前胴部30aと、前胴部30aより小径な後胴部30bとが軸方向Lに沿って軸方向先端側Lfからこの順で配置され、一体化されている。そして、軸方向Lに貫通する貫通空間を内部に形成している。
なお、前胴部30aは、小径前胴部12の外径よりひとまわり大きな内径を有している。
また、前胴部30aと後胴部30bとの間の内面には、縦断面において径方向内側かつ軸方向先端側Lf側に突出する突出規制部32を設けている。
スリーブスプリング22は、軸方向Lに付勢するいわゆるコイルバネであり、ホルダーボディ10の小径前胴部12に外嵌するとともに、装着状態において、スリーブ30の前胴部30aを構成する内面との間に配置される径で形成している。
固定リング23は、小径前胴部12に外嵌する板状のリング体であり、グリップリング24は、円形の一部が開いた線状スプリングで構成され、小径前胴部12の外周面に設けた係合溝18に外嵌するスプリングリングである。グリップリング24は、嵌合する係合溝18の深さより長い直径断面で構成されている。なお、組み付け状態において、固定リング23は、スリーブ30の収容空間の軸方向先端側Lfを塞ぐように構成している。
このように各要素が構成された基軸ホルダ1は、抜け止めホール17に抜止めボール21に収容した状態で小径前胴部12にスリーブ30を外嵌するとともに、その軸方向先端側Lfからスリーブスプリング22を挿入する。このとき、スリーブスプリング22は、小径前胴部12とスリーブ30との間に配置されることとなる。そして、さらに前方から固定リング23を装着するとともに、係合溝18にグリップリング24を係合する。
上述のように、係合溝18にグリップリング24が係合することで、小径前胴部12に外嵌する固定リング23の軸方向先端側Lfの移動を規制し、固定リング23はスリーブスプリング22の軸方向先端側Lfの反力となる。そのため、スリーブ30は、固定リング23を反力としたスリーブスプリング22によって軸方向基端側Lbに付勢された状態で組み付けられる。
このように各要素が組み付けられた基軸ホルダ1では、スリーブ30の突出規制部32が、抜け止めホール17に収容された抜止めボール21の径外側に配置されるため、抜止めボール21の径外側の移動を規制することができる。そのため、回転治具5の基軸6を基軸挿入孔11に挿入して基軸ホルダ1で基軸6を保持するためには、軸方向先端側Lfから基軸挿入孔11に基軸6を挿入するものの、基軸挿入孔11に露出する抜止めボール21が基端傾斜部8にあたり、挿入できなくなる。
ここで、一旦スリーブスプリング22の付勢力に抗してスリーブ30を軸方向先端側Lfに移動させることで、抜止めボール21の径外側に位置していた突出規制部32も軸方向先端側Lfに移動して、突出規制部32による抜止めボール21の径外側への移動が可能となる。
この状態で、基軸6をさらに軸方向基端側Lbに移動させると、基軸6の基端傾斜部8が抜止めボール21を径外側に移動させ、挿入することができる。ここで、スリーブ30の軸方向先端側Lfの移動を解消すると、スリーブスプリング22の付勢力によってスリーブ30は軸方向基端側Lbに移動しようとするが、抜止めボール21は基軸6の外平面6aを摺動しているため、スリーブ30は軸方向基端側Lbに移動できない。
さらに、基軸6を軸方向基端側Lbに移動させ、係止溝7が抜止めボール21に対応する位置となると、抜止めボール21は径内側に移動し、抜止めボール21は係止溝7に嵌り込み、抜止めボール21の径内側への移動に伴って、スリーブスプリング22の付勢力によりスリーブ30が軸方向基端側Lbに移動し、突出規制部32によって抜止めボール21の径外側の移動を規制することとなる。そのため、抜止めボール21が係止溝7に係止した基軸6は基軸ホルダ1からの抜け出しを防止することができる。
また、このように、係止溝7に抜止めボール21が係止した基軸ホルダ1による基軸6の保持状態では、基軸6の軸方向基端側Lbの基端傾斜部8が基軸挿入孔11のテーパ空間111に当接している。具体的には、軸方向基端側Lbに突出する基端傾斜部8が、軸方向基端側Lbに先細りとなるテーパ状の空間であるテーパ空間111の周壁に当接することで、基軸ホルダ1の軸方向Lの中心軸に対して基軸6の軸方向基端側Lbの端部である基端傾斜部8を調心することができる。
なお、回転治具5の使用によって、回転治具5(基軸6)に軸方向基端側Lbの力が作用すると、テーパ空間111に対して基端傾斜部8が押付けられるため、回転治具5の軸方向基端側Lbを基軸ホルダ1に対してより調心することができる。
しかしながら、上述したように、基端傾斜部8がテーパ空間111によって調心されるものの、基軸挿入孔11は、基軸6を挿入できるように、基軸6よりわずかに大きく形成しているため、挿着状態や使用の際において、基軸6の挿着位置や挿着方向が回転中心からわずかにズレると、いわゆるランアウト(Runout)と言われる芯ブレが生じることがあった。
このように、芯ブレが生じるおそれがある基軸ホルダ1で保持された基軸6が芯ブレしないように、基軸ホルダ1の先端に取付けて、調心する調心アダプタ40について以下で説明する。
調心アダプタ40は、図4乃至図6に示すように、調心ベアリング50(50a,50b)、当接リング60(60a,60b)、コイルスプリング64、先端側傾斜面リング70、先端キャップ80、及び取付けユニット90を組み付けて構成している。
調心アダプタ40を構成する調心ベアリング50は、複数のアライメントボール51と、アライメントボール51を収容して、周方向の位置を保持する配置したリテーナ52とで構成している。また、調心ベアリング50は、軸方向先端側Lfの先端側調心ベアリング50aと基端側調心ベアリング50bとを設けており、リテーナ52の向きが軸方向Lにおいて対称な向きで配置されている。
調心ベアリング50(50a,50b)を構成するアライメントボール51は、基軸6の角部6bを跨ぐ両外平面6aに当接する鋼球であり、基軸6が六角形断面で構成された本実施形態では、12個のアライメントボール51が設けられている。
複数のアライメントボール51を収容して、それぞれの位置を保持するリテーナ52は、寝位の略円筒状の筒状本体部で構成し、軸方向Lに貫通する軸方向貫通空間56を有している。
筒状本体部は、片断面における軸方向Lの中央に、周方向に等間隔で配置した収容部55を形成するとともに、収容部55の軸方向Lの両側において、軸方向Lに対して傾斜する第1傾斜面53と、第2傾斜面54とを形成している。
なお、組み付け状態において後述する当接リング60のテーパ面63と対向する第1傾斜面53はテーパ面63と対応する傾斜角度で形成され、基端側テーパ面911あるいは先端側テーパ面76と対向する第2傾斜面54は後述する取付けユニット90の基端側テーパ面911あるいは先端側テーパ面76と対応する傾斜角度で形成されている。
また、略円筒状の筒状本体部の内側において、軸方向Lに貫通する軸方向貫通空間56は、正面視六角形状に形成しており、後述する貫通孔40aの一部を構成することとなる。
収容部55は、筒状本体部を径方向に貫通する円柱状の貫通孔であり、収容するアライメントボール51の径に応じた径で形成しており、径内側に収容するアライメントボール51の抜け落ちを防止するストッパ(図示省略)を設けている。
また、収容部55は、厚み(径方向)に対して軸方向Lに長い断面略ハット状の筒状本体部における第1傾斜面53と第2傾斜面54との間において、12個のアライメントボール51に対応し、六角形状の軸方向貫通空間56における各角部の両側に設け、全部で12個設けている。
このように構成したリテーナ52は、先端側調心ベアリング50aと基端側調心ベアリング50bとで軸方向Lに対称な向きで配置されている。
詳しくは、先端側調心ベアリング50aを構成するリテーナ52は第1傾斜面53が軸方向基端側Lbとなり、第2傾斜面54が軸方向先端側Lfとなる向きで配置され、基端側調心ベアリング50bを構成するリテーナ52は第2傾斜面54が軸方向基端側Lbとなり、第1傾斜面53が軸方向先端側Lfとなる向きで配置される。
当接リング60は、調心ベアリング50を構成するリテーナ52の第1傾斜面53に外嵌する外嵌筒部61と、コイルスプリング64が外嵌する被外嵌筒部62とが一体構成された略筒状体である。
なお、外嵌筒部61の内面側には、軸方向先端側Lf及び径方向に対して傾斜し、リテーナ52に向かってラッパ状に拡がるテーパ状のテーパ面63を形成している。なお、テーパ面63は、縦断面において、テーパ部材91に形成した基端側テーパ面911の傾斜角度と略同じ程度で傾斜している。
このように構成した当接リング60は、軸方向先端側Lfの先端側当接リング60aと基端側当接リング60bとを設けており、軸方向Lにおいて対称な向きで配置されている。
詳しくは、先端側当接リング60aはテーパ面63aが軸方向先端側Lfとなる向きで配置され、基端側当接リング60bはテーパ面63bが軸方向基端側Lbとなる向きで配置される。
コイルスプリング64は、軸方向Lに付勢するいわゆるコイルバネであり、当接リング60の被外嵌筒部62に外嵌する。
先端側傾斜面リング70は、ホルダーボディ10の小径前胴部12の先端に装着される、軸方向Lに貫通する正面視六角形の貫通孔71を有する略リング状である。
詳しくは、先端側傾斜面リング70は、リング状本体を構成する本体筒部72と、本体筒部72の軸方向先端側Lfの外径に後述する先端キャップ80が外嵌する外嵌溝部73が形成され、軸方向先端側Lfにおいて軸方向Lの半分程度まで径内側に突出する径内凸部74が形成されている。
なお、径内凸部74には、軸方向先端側Lfに向かってラッパ状に拡がる案内テーパ面75を形成している。さらには、先端側傾斜面リング70の軸方向基端側Lbにおいて、案内テーパ面75より径大で、軸方向基端側Lbに向かってラッパ状に拡がるテーパ状の先端側テーパ面76を形成している。
また、先端側テーパ面76は、縦断面において、後述するテーパ部材91に形成した基端側テーパ面911と傾斜方向は逆向きとなるが、その傾斜角度は略同じ程度で傾斜している。
先端キャップ80は、図4乃至図8に示すように、後述する取付けユニット90の収容筒状部材93の小径筒部931に外嵌して、取付けユニット90と一体化される筒状体であり、軸方向Lに貫通する内部の貫通空間81と通じる開口を軸方向先端側Lfの先端に有する断面寝位の有底筒状体である。なお、開口は、径内側に突出する径内側規制凸部82によって形成されている。
調心アダプタ40を基軸ホルダ1の小径前胴部12の先端に取付けるための取付けユニット90は、軸方向基端側Lb側から、基端側テーパ面911と位置調整テーパ面912とを有するテーパ部材91、軸方向先端側Lfでテーパ部材91に外嵌するとともに、軸方向基端側Lbの小径前胴部12の外周先端に外嵌する外嵌リング92と、小径前胴部12の先端に取り付けられたテーパ部材91及び外嵌リング92を外嵌するとともに、調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64を内部に収容する収容筒状部材93とで構成している。
テーパ部材91は、正面視中央に軸方向Lに貫通する貫通孔914を有する略リング状であり、貫通孔914の正面側に軸方向先端側Lf側に、ラッパ状に広がる基端側テーパ面911を形成している。
また、テーパ部材91の軸方向基端側Lbにおいて、貫通孔914の周囲が軸方向基端側Lbに突出するとともに、その外径がテーパ状となる位置調整テーパ面912を形成し、位置調整テーパ面912の軸方向先端側Lfの径外側に、取付け状態で先端面192と対面する当接平面913を形成している。
なお、位置調整テーパ面912は、基軸ホルダ1への取付け状態において、小径前胴部12の先端内面側に形成した位置合せ傾斜面191と対向し、位置合せ傾斜面191によって軸方向Lを合わせる方向に位置調整されるためのテーパ状の凸部であり、位置合せ傾斜面191と略同じ傾斜角度のテーパ面で構成している。
なお、テーパ部材91は、磁性金属で構成された基軸ホルダ1に対して磁着できる磁石で構成している。そのため、テーパ部材91には基軸ホルダ1の小径前胴部12の先端に磁着することができる。
なお、テーパ部材91は、径内側と径外側とにそれぞれ磁極が生じるような磁石で構成されている。テーパ部材91における軸方向基端側Lbの平面と径外側の断面四角部分が磁石であればその他の部分は磁性金属で構成してもよい。
外嵌リング92は、テーパ部材91の軸方向基端側Lbと、小径前胴部12の先端とを跨いで外嵌するリング状であり、その軸方向基端側Lbの端部は、小径前胴部12の外周に形成された抜け止めホール17に嵌合したグリップリング24に当接する長さで形成している。
また、テーパ部材91の片方の磁極である径外面と径方向に対向する外嵌リング92は磁性金属で構成している。
収容筒状部材93は、軸方向基端側Lbの大径筒部932と、大径筒部932より小径であり、大径筒部932より軸方向先端側Lfに突出する小径筒部931とで構成されており、軸方向Lに貫通する貫通空間933,934を内部に形成している。
大径筒部932は、基軸ホルダ1における小径前胴部12の先端に取り付けた外嵌リング92及び収容筒状部材93を外嵌するように構成されている。
小径筒部931における貫通空間933は、テーパ部材91の基端側テーパ面911が貫通空間933に露出する態様で、調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64を内部に収容できるように構成されている。
なお、大径筒部932の軸方向基端側Lbの端部は、小径前胴部12に外嵌した固定リング23に当接する長さで形成している。また、テーパ部材91の片方の磁極である径外面の軸方向先端側Lfと径方向に対向する収容筒状部材93は磁性金属で構成している。
また、小径筒部931は組み付け状態において先端キャップ80が外嵌し、一体化されている。なお、収容筒状部材93と先端キャップ80との組み付けは、小径筒部931の外周面にネジ山を設け、先端キャップ80の内面にネジ溝を設けて、小径筒部931のネジ山と先端キャップ80のネジ溝とを螺合させて収容筒状部材93と先端キャップ80を一体化してもよいし、収容筒状部材93と先端キャップ80とを接着して一体化してもよい。
このように各要素を構成した調心アダプタ40の取付けユニット90は、テーパ部材91に外嵌リング92を外嵌し、テーパ部材91及び外嵌リング92の軸方向先端側Lfから収容筒状部材93を装着する。このとき、テーパ部材91及び外嵌リング92は収容筒状部材93の貫通空間934に収容される。
また、磁性金属で構成した外嵌リング92及び収容筒状部材93は、磁石で構成したテーパ部材91と磁着して一体化している。また、このような組み付け状態では、収容筒状部材93の貫通空間933の軸方向基端側Lbにおいて、テーパ部材91の基端側テーパ面911が軸方向先端側Lfに向かって露出するような態様となる。
また、外嵌リング92及び収容筒状部材93は、テーパ部材91及び小径前胴部12の先端との外周側を跨ぐように組み付けられている。
このように各要素が構成された調心アダプタ40では、まず、リテーナ52の収容部55にアライメントボール51を収容して調心ベアリング50(50a,50b)を構成する。
また、当接リング60の被外嵌筒部62にコイルスプリング64を外嵌する。
詳しくは、テーパ面63aが軸方向先端側Lfとなる向きで配置された先端側当接リング60aの被外嵌筒部62の軸方向基端側Lbからコイルスプリング64を外嵌し、テーパ面63bが軸方向基端側Lbとなる向きで配置された基端側当接リング60bの被外嵌筒部62の軸方向先端側Lfからコイルスプリング64を外嵌する。なお、このとき、先端側当接リング60aと基端側当接リング60bとは、クッション性のある両面テープなどの接着手段で一体化してもよい。
この状態で、調心ベアリング50を構成するリテーナ52に当接リング60を外嵌する。詳しくは、第1傾斜面53が軸方向基端側Lbとなる向きに配置した先端側調心ベアリング50aのリテーナ52の第1傾斜面53にテーパ面63aが軸方向先端側Lfとなる向きで配置された先端側当接リング60aを外嵌し、第1傾斜面53が軸方向先端側Lfとなる向きに配置した基端側調心ベアリング50bのリテーナ52の第1傾斜面53にテーパ面63bが軸方向基端側Lbとなる向きで配置された基端側当接リング60bを外嵌する。
そして、組み付けられた調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64を、収容筒状部材93の貫通空間933に軸方向先端側Lfから収容する。このとき、基端側調心ベアリング50bの第2傾斜面54は、貫通空間933の軸方向基端側Lbにおいて軸方向先端側Lfに向かって露出する基端側テーパ面911に対向するように組み付けられる。
また、収容筒状部材93の貫通空間933に収容した調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64の軸方向先端側Lfから先端側傾斜面リング70を配置するとともに、その軸方向先端側Lfから先端キャップ80を装着し、収容筒状部材93に対して先端キャップ80を一体化して、調心アダプタ40の組み付けを完了する。
このようにして組み付けられた調心アダプタ40では、上述したように、貫通空間933の軸方向基端側Lbで基端側テーパ面911と基端側調心ベアリング50bの第2傾斜面54が対向し、先端側調心ベアリング50aの第1傾斜面53が先端側傾斜面リング70の先端側テーパ面76と対向することとなる。
また、このように構成された調心アダプタ40は、図7に示すように、先端側傾斜面リング70の貫通孔71、調心ベアリング50を構成するリテーナ52の軸方向貫通空間56、取付けユニット90を構成するテーパ部材91の貫通孔914によって、軸方向Lに貫通する貫通孔40aが形成される
また、このようにして組み付けられた調心アダプタ40は、後述するように、基軸ホルダ1の先端に取付けることができる。
具体的には、調心アダプタ40を基軸ホルダ1の先端に取付ける際に、調心アダプタ40の取付けユニット90を構成するテーパ部材91の位置調整テーパ面912を、小径前胴部12の先端内周に形成した位置合せ傾斜面191に合わせて取付ける。
このとき、軸方向先端側Lfに向かってラッパ状に拡がる位置合せ傾斜面191に対して、軸方向基端側Lbに突出するテーパ状の位置調整テーパ面912を合わせることで、基軸ホルダ1の軸方向Lに対して、調心アダプタ40の軸方向が一致するように、基軸ホルダ1に対する調心アダプタ40の位置を調整することができる。
位置合せ傾斜面191と位置調整テーパ面912とにより軸方向Lが一致するように基軸ホルダ1の小径前胴部12に対して取付けた調心アダプタ40は、図10(b)に示すように、磁石で構成したテーパ部材91の軸方向基端側Lbの当接平面913が小径前胴部12の先端面192と面接触し、テーパ部材91を外嵌する外嵌リング92の軸方向基端側Lbの傾斜面と内面とが小径前胴部12の軸方向先端側Lfの径外側の傾斜先端面及び側面と面接触し、テーパ部材91の軸方向先端側Lfと外嵌リング92とを跨いで外嵌する収容筒状部材93の軸方向基端側Lbが小径前胴部12に外嵌する固定リング23と接触している。
そのため、図10(a)に示すように、テーパ部材91、外嵌リング92及び収容筒状部材93、並びに小径前胴部12及び固定リング23を通る磁気回路を構成し、調心アダプタ40は基軸ホルダ1の小径前胴部12に対して安定した状態で堅固に固定することができる。
なお、このようにしてホルダーボディ10の軸方向先端側Lfの先端に取付けられた調心アダプタ40の貫通孔40aと、ホルダーボディ10の基軸挿入孔11とが連通することとなる。
このように、基軸ホルダ1に取付けた調心アダプタ40に対する回転治具5(基軸6)の基軸6の調心について図7乃至図11とともに説明する。
図10(a)に示すように、基軸ホルダ1の軸方向先端側Lfに取付けた調心アダプタ40の貫通孔40aに軸方向先端側Lfから基軸6を挿入すると、基軸6の基端傾斜部8が調心ベアリング50の収容部55に収容したアライメントボール51の径内側に当接する。
そして、さらに挿入された基軸6の基端傾斜部8がアライメントボール51に当接する。このとき、先端側調心ベアリング50aのアライメントボール51は先端側傾斜面リング70の先端側テーパ面76及び先端側当接リング60aのテーパ面63aのうち少なくとも一方に当接し、基端側調心ベアリング50bのアライメントボール51は基端側当接リング60bのテーパ面63b及び基端側テーパ面911のうち少なくとも一方に当接する。
さらなる基軸6の挿入によって、アライメントボール51が基端傾斜部8を超えて基軸6の外平面6aに当接すると、図8のa部の拡大図である図10(a)に示すように、先端側調心ベアリング50aのアライメントボール51の径外側は先端側傾斜面リング70の先端側テーパ面76及び先端側当接リング60aのテーパ面63aの両方に確実に当接し、基端側調心ベアリング50bのアライメントボール51の径外側は基端側当接リング60bのテーパ面63b及び基端側テーパ面911の両方に確実に当接する。
このとき、先端側テーパ面76はホルダーボディ10に固定されているため、テーパ面63aを構成する先端側当接リング60aがコイルスプリング64の付勢力に抗して軸方向先端側Lfに移動し、先端側調心ベアリング50aのアライメントボール51は径外側において、軸方向先端側Lfが先端側テーパ面76に当接し、軸方向基端側Lbがテーパ面63aに当接することとなる。
このように、先端側調心ベアリング50aのアライメントボール51の径外側で当接する先端側テーパ面76とテーパ面63aとは軸方向Lに対する傾斜方向が逆向きであるため、アライメントボール51の径外側は、縦断面においてハの字状にとなる先端側テーパ面76とテーパ面63aによって規制されることとなる。
さらに、先端側調心ベアリング50aのアライメントボール51の径外側をハの字状になって規制するテーパ面63aは、コイルスプリング64によって軸方向先端側Lfに付勢されているため、テーパ面63aを介するコイルスプリング64の付勢力は、図9(b)のa部拡大図において矢印で図示するように、先端側調心ベアリング50aのアライメントボール51に対して径内側向きに作用する。
同様に、基端側テーパ面911は、ホルダーボディ10の先端の位置合せ傾斜面191と、位置調整テーパ面912が当接して調心されテーパ部材91の一部であるため、テーパ面63bを構成する基端側当接リング60bがコイルスプリング64の付勢力に抗して軸方向基端側Lbに移動し、アライメントボール51は径外側において、軸方向基端側Lbが基端側テーパ面911に当接し、軸方向先端側Lfがテーパ面63bに当接することとなる。
このように、基端側調心ベアリング50bのアライメントボール51の径外側で当接する基端側テーパ面911とテーパ面63bとは軸方向Lに対する傾斜方向が逆向きであるため、アライメントボール51の径外側は、縦断面においてハの字状にとなる基端側テーパ面911とテーパ面63bによって規制されることとなる。
さらに、アライメントボール51の径外側をハの字状になって規制するテーパ面63bは、コイルスプリング64によって軸方向基端側Lbに付勢されているため、テーパ面63bを介するコイルスプリング64の付勢力は、基端側調心ベアリング50bのアライメントボール51に対して径内側向きに作用する(図9(b)のa部拡大図における矢印参照)。
このように、コイルスプリング64の付勢力が径外側に作用する先端側調心ベアリング50a及び基端側調心ベアリング50bのアライメントボール51(51a,51b)は、図9に示すように、リテーナ52によって、基軸6の角部6bを跨ぐ両側の外平面6aに当接するため、つまり、角部6bの両側に当接する複数のアライメントボール51によって、基軸6を調心することができる。
続いて、第2実施形態の調心アダプタ40X及び、調心アダプタ40Xを取付けた基軸ホルダ1について、図11乃至図20とともに説明する。
なお、第2実施形態の調心アダプタ40X及び、調心アダプタ40Xを取付けた基軸ホルダ1についての以下の説明では、上述の調心アダプタ40及び基軸ホルダ1と同様の構成については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図11は基軸ホルダ1に第2実施形態の調心アダプタ40Xを取付けた電動工具Kの正面図を示し、図12は調心アダプタ40Xを取付けた状態の基軸ホルダ1の斜視図を示し、図13は調心アダプタ40Xを取付ける前の基軸ホルダ1の斜視図を示している。
また、図14は及び調心アダプタ40Xの各構成要素並びに基軸ホルダ1の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図を示している。
詳しくは、基軸ホルダ1、径外部材94、リング磁石95、当接リング60、アライメントボール51,リテーナ52、及びコイルスプリング64は縦断面図と正面図とを示し、テーパ収容筒状部材96、先端側傾斜面リング70、及び先端キャップ80Xは縦断面図及び背面図を示している。
また、調心ベアリング50(50a,50b)を構成するアライメントボール51及びリテーナ52は、リング状のリテーナ52における収容部55を通る断面、つまりアライメントボール51及びリテーナ52の正面図のa−a矢視断面図を示している。
また、図15は調心アダプタ40Xの各構成要素の正面側からの分解斜視図を示し、図16は調心アダプタ40Xの各構成要素の背面側からの分解斜視図を示し、図17は調心アダプタ40Xの斜視図を示している。なお、図17においてアライメントボール51及びコイルスプリング64の図示を省略するとともに、調心アダプタ40Xの手前側の一部を切り欠いて図示している。
図18は調心アダプタ40Xを取付けた基軸ホルダ1の縦断面図を示し、図19は、図19は調心アダプタ40Xによる調心についての説明図を示し、図20は調心アダプタ40Xを取付けた基軸ホルダ1の縦断面図による説明図を示している。
詳しくは、図19(a)は図18におけるc−c矢視断面図を示し、図19(b)は図19(a)におけるa部拡大図を示している。図20(a)は基軸ホルダ1における小径前胴部12の先端に調心アダプタ40Xを取付けた基軸ホルダ1の状態の図18におけるa部の拡大図を示し、図20(b)は調心アダプタ40Xを取付ける前の状態のa部拡大図を示している。
具体的には、基軸ホルダ1並びに、調心ベアリング50、当接リング60、コイルスプリング64及び先端側傾斜面リング70は、上述の調心アダプタ40における各要素と同じ構成であるためその説明は省略し、構成が異なる先端キャップ80X及び取付けユニット90Xについて説明する。
先端キャップ80Xは、図14乃至図18に示すように、後述する取付けユニット90Xのテーパ収容筒状部材96の筒状本体部961に外嵌して、取付けユニット90Xと一体化される筒状体であり、軸方向Lに貫通する内部の貫通空間81Xと通じる開口を軸方向先端側Lfの先端に有する断面寝位の有底筒状体である。
なお、開口は、径内側に突出する径内側規制凸部82Xによって形成されている。また、先端キャップ80Xにおける軸方向先端側Lfの内面には、テーパ収容筒状部材96の外周面に形成されたネジ山967と螺合する螺合溝83を設けている。
調心アダプタ40Xを基軸ホルダ1の小径前胴部12の先端に取付けるための取付けユニット90Xは、軸方向基端側Lb側から、小径前胴部12の軸方向先端側Lfの先端に外嵌する略円筒状の径外部材94と、リング状に形成されたリング磁石95と、調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64を内部に収容するテーパ収容筒状部材96とで構成している。
径外部材94は、小径前胴部12の先端の外周と、小径前胴部12の先端に配置されるテーパ収容筒状部材96の軸方向基端側Lbの外周とを跨ぐ略円筒状であり、小径前胴部12の先端の外周とスリーブ30の内面との間に挿入される基端大径部941と、テーパ収容筒状部材96の軸方向基端側Lbの径外側に配置される先端側部分942とが一体化した略円筒状であり、内面にテーパ収容筒状部材96の外面に形成したネジ山967と螺合する螺合溝943を設けている。なお、径外部材94は磁性金属で構成している。
リング磁石95は、軸方向Lの両側に磁極が生じるようなリング状の磁石であり、小径前胴部12の先端面192と対面する当接平面951を有している。
テーパ収容筒状部材96は、正面視中央に軸方向Lに貫通し、貫通収容空間963を有する有底の略リング状である筒状本体部961で構成し、筒状本体部961の内部の貫通収容空間963における軸方向基端側Lbに、ラッパ状に広がる基端側テーパ面964を形成している。
また、テーパ収容筒状部材96の軸方向基端側Lbにおいて、貫通収容空間963の周囲が軸方向基端側Lbに突出するとともに、その外径がテーパ状となり、基軸ホルダ1の位置合せ傾斜面191によって基軸ホルダ1の軸方向Lに対して調心アダプタ40Xの軸方向Lを調整する位置調整テーパ面965を形成している。
なお、位置調整テーパ面965は、基軸ホルダ1への取付け状態において、小径前胴部12の先端内面側に形成した位置合せ傾斜面191と対向し、位置合せ傾斜面191によって軸方向Lを合わせる方向に位置調整されるためのテーパ状の凸部であり、位置合せ傾斜面191と略同じ傾斜角度のテーパ面で構成している。
また、位置調整テーパ面965の外周側には、リング磁石95を嵌め込む嵌込み溝966を形成している。さらには、外周面には、径外部材94の螺合溝943や先端キャップ80Xの螺合溝83と螺合するネジ山967を形成している。
筒状本体部961における貫通収容空間963は、テーパ収容筒状部材96の基端側テーパ面964が貫通空間933に露出する態様で、調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64を内部に収容できるように構成されている。
このように構成したテーパ収容筒状部材96は、嵌込み溝966にリング磁石95を嵌め込んで一体化するとともに、リング磁石95の磁力によって磁化する磁性金属で構成している。
このように各要素を構成した取付けユニット90Xは、調心アダプタ40Xを小径前胴部12の先端に取付けることができる。
詳述すると、嵌込み溝966にリング磁石95を嵌め込んだテーパ収容筒状部材96の軸方向基端側Lbから、径外部材94の螺合溝943をネジ山967に螺合させて取付けユニット90Xを組み付ける。このときの螺合溝943とネジ山967との螺合量は、調心アダプタ40Xを取付ける基軸ホルダ1の形状に応じて調整することができる。
このように組み付けた取付けユニット90Xの貫通収容空間963に、上述の調心アダプタ40における説明で説明したように、組み付けられた調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64を、軸方向先端側Lfから収容する。
このとき、基端側調心ベアリング50bの第2傾斜面54は、貫通収容空間963の軸方向基端側Lbにおいて軸方向先端側Lfに向かって露出する基端側テーパ面964に対向するように組み付けられる。
また、テーパ収容筒状部材96の貫通収容空間963に収容した調心ベアリング50、当接リング60及びコイルスプリング64の軸方向先端側Lfから先端側傾斜面リング70を配置するとともに、その軸方向先端側Lfから先端キャップ80Xを装着し、テーパ収容筒状部材96のネジ山967に螺合溝83を螺合させて、テーパ収容筒状部材96に対して先端キャップ80Xを一体化して、調心アダプタ40Xの組み付けを完了する。
このようにして組み付けられた調心アダプタ40Xでは、上述したように、貫通収容空間963の軸方向基端側Lbで基端側テーパ面964と基端側調心ベアリング50bの第2傾斜面54が対向し、先端側調心ベアリング50aの第1傾斜面53が先端側傾斜面リング70の先端側テーパ面76と対向することとなる。
また、このように構成された調心アダプタ40Xは、図17に示すように、先端側傾斜面リング70の貫通孔71、調心ベアリング50を構成するリテーナ52の軸方向貫通空間56、取付けユニット90Xを構成するテーパ収容筒状部材96の貫通収容空間963によって、軸方向Lに貫通する貫通孔40Xaが形成される
なお、調心アダプタ40Xは、小径前胴部12の先端に取付けた状態では、径外部材94の基端大径部941の軸方向基端側Lbの端部が基軸ホルダ1の固定リング23に対して軸方向先端側Lfから当接するとともに、係合溝18が基端大径部941の内面に当接することとなる。
上述のように小径前胴部12の先端に取付けた調心アダプタ40Xは、基端側テーパ面964が調心アダプタ40における基端側テーパ面911の代わりに機能し、位置調整テーパ面965が位置調整テーパ面912の代わりに機能し、リング磁石95の当接平面951が当接平面913の代わりに機能するため、調心アダプタ40と同様に、小径前胴部12の先端に対して安定した状態で堅固に固定できるとともに、調心機能を奏することができる。
このように基軸ホルダ1に取り付けられ、基軸ホルダ1で保持する基軸6を調心する調心アダプタ40(40X)は、貫通孔40a(40Xa)を貫通する回転治具5の基軸6に当接して調心する調心ベアリング50(50a,50b)と、軸方向先端側Lfから挿入して基軸6を保持する基軸ホルダ1を構成するホルダーボディ10における軸方向先端側Lfの先端位置に調心ベアリング50(50a,50b)を取付ける取付けユニット90(90X)とが設けられたため、基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレを防止することができる。
詳述すると、基軸6を保持する基軸ホルダ1に調心アダプタ40(40X)を取り付けることで、基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心ベアリング50(50a,50b)によって調心することができ、回転治具5の回転時の芯ブレを防止することができる。
なお、このように調心アダプタ40(40X)で調心された基軸6を、調心アダプタ40(40X)の貫通孔40a(40Xa)と連通する基軸挿入孔11に挿入すると、上述したように、基軸6の基端部である基端傾斜部8が、基軸ホルダ1の基軸挿入孔11において先端支持するテーパ空間111で調心されるとともに、基軸ホルダ1の軸方向先端側Lfに取付けられた調心アダプタ40(40X)の調心ベアリング50で調心するため、例えば、基軸ホルダ1におけるスリーブ30の内部で調心される場合よりも、基軸ホルダ1の基軸挿入孔11において先端支持するテーパ空間111から調心アダプタ40(40X)において調心する調心ベアリング50(50a,50b)までの距離が長くなり、より高精度で調心することができる。
また、取付けユニット90(90X)に、ホルダーボディ10における基軸挿入孔11の軸方向先端側Lfの先端に形成され、先端に向かって拡径された位置合せ傾斜面191によって、調心ベアリング50(50a,50b)の軸方向Lをホルダーボディ10の軸方向Lに一致させるように位置調整される位置調整テーパ面912(965)が設けられているため、ホルダーボディ10に対して軸方向Lが一致するように調心アダプタ40(40X)を容易に取り付けることができる。
詳述すると、テーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)に設けられた位置調整テーパ面912(965)を、ホルダーボディ10における基軸挿入孔11の先端に形成された位置合せ傾斜面191に合わせることで、ホルダーボディ10の軸方向Lに対して調心アダプタ40(40X)の軸方向Lが一致するように位置調整され、ホルダーボディ10に対して軸方向Lが一致するように調心アダプタ40(40X)を容易に取り付けることができる。したがって、基軸ホルダ1に対して高精度で基軸6を調心することができる。
さらには、ホルダーボディ10に対して軸方向Lが一致するように調心アダプタ40(40X)を取付け、調心アダプタ40(40X)を介して基軸挿入孔11に基軸6を挿入して基軸ホルダ1で基軸6を保持する状態で、ホルダーボディ10に対して軸方向Lを中心として調心アダプタ40(40X)をわずかに回転させることで、調心アダプタ40(40X)の位置調整テーパ面912(965)と、ホルダーボディ10の位置合せ傾斜面191とが相対回転し、ホルダーボディ10の軸方向Lと調心アダプタ40(40X)の軸方向Lとを相互に調整し、例えば加工や組み付けによる公差などを吸収して、ホルダーボディ10と調心アダプタ40(40X)の軸方向Lの位置調整の精度をより高度化することができる。
また、取付けユニット90(90X)のテーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)は、磁性金属であるホルダーボディ10に磁着する磁石で少なくとも一部が構成されているため、磁性金属であるホルダーボディ10に対して脱着可能に調心アダプタ40(40X)を容易に取り付けることができる。
詳述すると、例えば、調心アダプタの取付けユニットにネジ山などの螺合手段を設けてホルダーボディ10に対して螺合させて脱着する場合に比べて、テーパ部材91(テーパ収容筒状部材96に装着したリング磁石95)の少なくとも一部を構成する磁石の磁力によってホルダーボディ10に対して調心アダプタ40(40X)を容易に脱着することができる。
また、上述のように、調心アダプタ40(40X)の取付けユニット90(90X)にネジ山などの螺合手段を設け、ホルダーボディ10に対して脱着可能に螺合して取付けようとしても、使用している基軸ホルダ1のホルダーボディ10に螺合手段がない場合は、ホルダーボディ10に螺合手段を設ける必要があるが、テーパ部材91の少なくとも一部を構成する磁石(テーパ収容筒状部材96に装着したリング磁石95)の磁力によってホルダーボディ10に対して調心アダプタ40(40X)を取り付けるため、ホルダーボディ10が磁性金属であれば、何ら加工することなく、使用している基軸ホルダ1に対して調心アダプタ40(40X)を容易に脱着することができる。
また、磁石で構成されたテーパ部材91(テーパ収容筒状部材96に装着したリング磁石95)に、ホルダーボディ10の先端面192と対面する当接平面913(951)を設けるとともに、テーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)及びホルダーボディ10を径外側で跨ぐ、磁性金属で構成された外嵌リング92及び収容筒状部材93(径外部材94)が備えられているため、テーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)をホルダーボディ10に磁着することで、ホルダーボディ10に対して脱着可能に調心アダプタ40(40X)を容易に取付けることができる。
また、テーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)、及びホルダーボディ10の径外側で跨ぐ外嵌リング92及び収容筒状部材93(径外部材94)が備えられているため、テーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)、ホルダーボディ10及び外嵌リング92及び収容筒状部材93(径外部材94)で磁気回路を構成することができ、単なる磁着による取付けに比べて、ホルダーボディ10に対して取付けユニット90(90X)を堅固に取付けることができる。
また、磁石で構成されたテーパ部材91(テーパ収容筒状部材96に装着したリング磁石95)の当接平面913(951)を先端面192と対面させてホルダーボディ10に磁着することで、つまりテーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)とホルダーボディ10との接触面積が拡がるため、取付け状態の安定化を向上するとともに、より堅固な固定を実現することができる。
さらにまた、テーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)、ホルダーボディ10及び外嵌リング92及び収容筒状部材93(径外部材94)で磁気回路を構成しているため、磁性金属で構成された基軸6を不用意に吸着することなく、取り扱い性を向上することができる。
また、調心ベアリング50(50a,50b)は、貫通孔40a(40Xa)に挿入された基軸6における少なくとも三方向から当接して調心するアライメントボール51が設けられているため、アライメントボール51が少なくとも三方向から当接して精度よく調心することができる。
また、当接するアライメントボール51を貫通孔40a(40Xa)の径内側に案内する向きで軸方向Lに対して傾斜する軸方向傾斜面(76,911,964)を有する傾斜部材(70,91,96)と、当接するアライメントボール51を貫通孔40a(40Xa)の径内側に案内する向きで軸方向Lに対して傾斜する軸方向傾斜面(76,911,964)に向かって付勢するコイルスプリング64とが備えられているため、基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレをより防止することができる。
詳述すると、コイルスプリング64によって付勢されたアライメントボール51が、傾斜部材(70,91,96)に設けた軸方向傾斜面(76,911,964)に当接し、軸方向傾斜面(76,911,964)により径中心方向に移動する、あるいはコイルスプリング64の付勢力がアライメントボール51を介して径中心方向に作用するため、ホルダーボディ10の基軸挿入孔11に挿入された基軸6における少なくとも三方向から当接して調心することができる。したがって、基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレを防止することができる。
また、アライメントボール51は、軸方向Lにおける軸方向先端側Lfの基軸6を調心する先端側調心ベアリング50aと、軸方向Lにおける軸方向基端側Lbの基軸6を調心する基端側調心ベアリング50bとが設けられ、当接する先端側調心ベアリング50aを径内側に案内する先端側テーパ面76と、当接する基端側調心ベアリング50bを径内側に案内する基端側テーパ面911(964)とが設けられ、先端側テーパ面76を有する先端側傾斜面リング70と、基端側テーパ面911(964)を有するテーパ部材91(テーパ収容筒状部材96)とが設けられ、コイルスプリング64は、軸方向Lにおける先端側調心ベアリング50aと基端側調心ベアリング50bとの間に配置されるととともに、先端側調心ベアリング50aと基端側調心ベアリング50bとを軸方向Lにおいて離間する方向に付勢する構成であるため、先端側調心ベアリング50a、及び基端側調心ベアリング50bが基軸6をそれぞれ調心し、つまり、軸方向Lにおける二箇所で基軸6を調心するため、より高精度で基軸6を調心することができる。
なお、アライメントボール51として、軸方向Lにおける軸方向先端側Lfの基軸6を調心するアライメントボール51aと、軸方向Lにおける軸方向基端側Lbの基軸6を調心するアライメントボール51bとが設けられるとともに、アライメントボール51aが当接し、アライメントボール51aを径内側に案内する先端側テーパ面76と、アライメントボール51bが当接し、アライメントボール51bを径内側に案内する基端側テーパ面911(964)とが設けられているため、コイルスプリング64は、先端側調心ベアリング50aと先端側テーパ面76とが近接する方向に付勢するとともに、基端側調心ベアリング50bと基端側テーパ面911(964)とが近接する方向に付勢することとなる。
また、先端側調心ベアリング50aとコイルスプリング64との間に配置され、軸方向Lに対して傾斜する傾斜方向が先端側テーパ面76と逆向きであり、先端側調心ベアリング50aと当接するテーパ面63aを有する先端側当接リング60aと、基端側調心ベアリング50bとコイルスプリング64との間に配置され、軸方向Lに対して傾斜する傾斜方向が基端側テーパ面911(964)と逆向きであり、基端側調心ベアリング50bと当接するテーパ面63bを有する基端側当接リング60bとが備えられているため、コイルスプリング64の付勢力を、先端側調心ベアリング50aを先端側テーパ面76に付勢する方向と、先端側調心ベアリング50aが基軸6に当接する方向である径方向とに分力するとともに、基端側調心ベアリング50bを基端側テーパ面911(964)に付勢する方向と、基端側調心ベアリング50bが基軸6に当接する方向である径方向とに分力して付勢することができる。そのため、駆動する軸方向基端側Lbから先端側調心ベアリング50aや基端側調心ベアリング50bに径方向外向きの力が作用しても、コイルスプリング64の付勢力によって抗することができる。
また、基軸6に当接した調心状態の先端側調心ベアリング50aの径外側を、先端側テーパ面76及びテーパ面63aが、コイルスプリング64の付勢力が作用した状態で軸方向L断面においてハの字状となって規制し、調心状態の基端側調心ベアリング50bのそれぞれの径外側を、基端側テーパ面911(964)及びテーパ面63bが、コイルスプリング64の付勢力が作用した状態で軸方向L断面においてハの字状となって規制しているため、駆動する軸方向基端側Lbからアライメントボール51に径方向外向きの力が作用しても、コイルスプリング64の付勢力によって抗することができる。
したがって、基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレを確実に防止することができる。
また、複数設けられたアライメントボール51同士の周方向の間隔を保持するとともに、軸方向Lに貫通する軸方向貫通空間56を有するリング状のリテーナ52と、軸方向貫通空間56が貫通孔40a(40Xa)の一部を構成するため、リテーナ52によって周方向の間隔が保持された複数のアライメントボール51が同期して基軸6における少なくとも三方向の角部を挟むように外表面に当接するとともに、リテーナ52によって周方向の間隔が保持された複数のアライメントボール51が同期して基軸6における少なくとも三方向の角部を挟むように外表面に当接して基軸6を、リテーナ52の軸方向貫通空間56でその一部を構成する貫通孔40a(40Xa)において精度よく調心して保持する、つまり基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレをより確実に防止することができる。
さらに、リング状のリテーナ52に複数のアライメントボール51を保持することで、アライメントボール51同士の周方向の間隔を保持しながら調心ベアリング50を構成して、調心ベアリング50を有する調心アダプタ40(40X)の組み付け性を向上することができる。
また、モータMと、モータMの回転力を軸心上に伝達する回転伝達手段とが備えられるとともに、上述の調心アダプタ40(40X)が基軸ホルダ1に組み付けられた電動工具Kは、基軸6が調心され、回転治具5を芯ブレなく回転させることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、この発明の貫通孔は貫通孔40a,40Xaに対応し、
以下同様に、
回転治具は回転治具5に対応し、
基軸は基軸6に対応し、
調心手段は調心ベアリング50(50a,50b)に対応し、
先端側は軸方向先端側Lfに対応し、
基軸ホルダは基軸ホルダ1に対応し、
ホルダ本体はホルダーボディ10に対応し、
取付け部材は取付けユニット90,90Xに対応し、
取付け式調心装置は調心アダプタ40,40Xに対応し、
先端テーパ面は位置合せ傾斜面191に対応し、
軸方向は軸方向Lに対応し、
位置調整部は位置調整テーパ面912,965に対応し、
先端面は先端面192に対応し、
対面部は当接平面913,951に対応し、
径外部材は外嵌リング92及び収容筒状部材93あるいは径外部材94に対応し、
調心部材はアライメントボール51に対応し、
軸方向傾斜面は先端側テーパ面76、基端側テーパ面911,964に対応し、
傾斜部材は先端側傾斜面リング70,テーパ部材91あるいはテーパ収容筒状部材96に対応し、
付勢手段はコイルスプリング64に対応し、
先端側調心部材は先端側調心ベアリング50aに対応し、
基端側は軸方向基端側Lbに対応し、
基端側調心部材は基端側調心ベアリング50bに対応し、
先端側傾斜面は先端側テーパ面76に対応し、
基端側傾斜面は基端側テーパ面911,964に対応し、
先端側傾斜部材は先端側傾斜面リング70に対応し、
基端側傾斜部材はテーパ部材91あるいはテーパ収容筒状部材96に対応し、
軸方向貫通孔は軸方向貫通空間56に対応し、
保持部材はリテーナ52に対応し、
駆動装置はモータMに対応し、
回転伝達手段は回転伝達機構に対応し、
電動工具は電動工具Kに対応するも、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の基軸ホルダ1は、電動工具Kのみならず、振動ドリルや電動ドライバ等の回転電動工具に装着してもよいし、電動のみならず、手動や内燃機などを駆動源とする工具に装着してもよい。
上記回転治具5とは、回転するドリルビットや、プラスやマイナスのドライバビットなどとすることができ、上記回転治具5の基軸6は工具シャンクともいう。なお、基軸6は、断面六角形以外でも矩形などの多角形断面や、円形断面など様々な断面形状であっても基軸ホルダ1で確実に調心することができる。
径中心方向に移動して基軸6の外平面6aに当接して調心するアライメントボール51の代わりに、径中心方向に延びるなどの変形によって基軸6の外平面6aに当接する手段としてもよいし、例えば、基軸6の外周面に対して径内方向に付勢するように外嵌する弾性リングのようにひと部品で構成されてもよい。
例えば、アライメントボール51の代わりに、軸方向Lに直交する回転軸を有し、軸方向Lに回転自在なローラなどの転動体を複数備え、基軸6の外平面6aに当接するように構成してもよい。また、ローラなどの転動体やアライメントボール51を、ゴム製のリングに配置し、ゴムリングの付勢力によってローラなどの転動体やアライメントボール51を径内側に付勢して基軸6を調心するように構成してもよい。
また、上述の基軸ホルダ1では、12個のアライメントボール51を周方向に等間隔に配置し、六角形断面の基軸6の角部6bを跨ぐ外平面6aに当接させて調心したが、基軸6における6つの角部6bのうち周方向に等間隔な3か所の角部6bを跨ぐ外平面6aに対し、6個のアライメントボール51を当接させて調心してもよい。
上述の説明では、基軸挿入孔11の基端部にテーパ空間111を備え、テーパ空間111で基軸6の基端傾斜部8を調心したが、テーパ空間111の代わりに、基軸挿入孔11の孔基端部に配置された別部品で構成されてもよく、基端傾斜部8の頂部8aあるいは頂部8aの近傍を調心支持するように構成してもよい。さらには、基端傾斜部8の頂部8aを調心支持しなくてもよい。
また、上述の調心アダプタ40(40X)では、先端側テーパ面76と基端側テーパ面911(964)とが逆向きに傾斜していたが、調心アダプタ40(40X)における先端側テーパ面76と基端側テーパ面911(964)とを同方向に傾斜させ、コイルスプリング64を二つ設けて先端側テーパ面76に先端側調心ベアリング50aを付勢し、先端側テーパ面76と同方向に傾斜する基端側テーパ面911に基端側調心ベアリング50bに付勢して調心するように構成してもよい。
また、上述の調心アダプタ40(40X)における、先端側テーパ面76と基端側テーパ面911(964)とを同じ傾斜角度で傾斜していたが、調心アダプタ40(40X)における先端側テーパ面76と基端側テーパ面911(964)との傾斜角度を異ならせることで、先端側調心ベアリング50aと基端側調心ベアリング50bとの調心度合いを変化させるように構成してもよい。
1…基軸ホルダ
5…回転治具
6…基軸
10…ホルダーボディ
40,40X…調心アダプタ
40a,40Xa…貫通孔
50…調心ベアリング
50a…先端側調心ベアリング
50b…基端側調心ベアリング
51…アライメントボール
52…リテーナ
56…軸方向貫通空間
64…コイルスプリング
70…先端側傾斜面リング
76…先端側テーパ面
90,90X…取付けユニット
91…テーパ部材
92…外嵌リング
93…収容筒状部材
94…径外部材
96…テーパ収容筒状部材
191…位置合せ傾斜面
192…先端面
911,964…基端側テーパ面
912,965…位置調整テーパ面
913,951…当接平面
L…軸方向
Lb…軸方向基端側
Lf…軸方向先端側
M…モータ
K…電動工具

Claims (8)

  1. 貫通孔を貫通する回転治具の基軸に当接して調心する調心手段と、
    先端側から挿入して前記基軸を保持する基軸ホルダを構成するホルダ本体における先端に前記調心手段を取付ける取付け部材とが設けられ、
    前記取付け部材に、
    前記ホルダ本体における基軸挿入孔の先端に形成され、先端に向かって拡径された先端テーパ面によって、前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整される位置調整部が設けられ、
    前記基軸ホルダに取り付けられ、前記基軸ホルダで保持する前記基軸を調心する
    取付け式調心装置。
  2. 前記取付け部材は、磁性金属である前記ホルダ本体に磁着する磁石で少なくとも一部が構成された
    請求項1に記載の取付け式調心装置。
  3. 前記磁石で構成された前記取付け部材に、前記ホルダ本体の先端面と対面する対面部を設けるとともに、
    前記取付け部材及び前記ホルダ本体を径外側で跨ぐ、磁性金属で構成された径外部材が備えられた
    請求項に記載の取付け式調心装置。
  4. 前記調心手段は、
    前記貫通孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する調心部材が設けられた
    請求項1乃至のうちいずれかに記載の取付け式調心装置。
  5. 当接する前記調心部材を前記貫通孔の径内側に案内する向きで軸方向に対して傾斜する軸方向傾斜面を有する傾斜部材と、
    当接する前記調心部材を前記貫通孔の径内側に案内する向きで軸方向に対して傾斜する軸方向傾斜面に向かって付勢する付勢手段とが備えられた
    請求項に記載の取付け式調心装置。
  6. 前記調心部材は、
    軸方向における先端側の前記基軸を調心する先端側調心部材と、軸方向における基端側の前記基軸を調心する基端側調心部材とが設けられ、
    軸方向傾斜面は、
    当接する前記先端側調心部材を径内側に案内する先端側傾斜面と、当接する前記基端側調心部材を径内側に案内する基端側傾斜面とが設けられ、
    前記傾斜部材は、
    前記先端側傾斜面を有する先端側傾斜部材と、前記基端側傾斜面を有する基端側傾斜部材とが設けられ、
    前記付勢手段は、
    軸方向における前記先端側調心部材と前記基端側調心部材との間に配置されるととともに、前記先端側調心部材と前記基端側調心部材とを軸方向において離間する方向に付勢する構成である
    請求項に記載の取付け式調心装置。
  7. 複数設けられた前記調心部材同士の周方向の間隔を保持するとともに、軸方向に貫通する軸方向貫通孔を有するリング状の保持部材が設けられ、
    軸方向貫通孔が前記貫通孔の一部を構成する
    請求項またはに記載の取付け式調心装置。
  8. 駆動装置と、該駆動装置の回転力を軸心上に伝達する回転伝達手段とが備えられるとともに、
    請求項1乃至のうちいずれかひとつに記載の取付け式調心装置が前記基軸ホルダに組み付けられた
    電動工具。
JP2018192244A 2018-10-11 2018-10-11 取付け式調心装置、及び電動工具 Expired - Fee Related JP6524323B1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018192244A JP6524323B1 (ja) 2018-10-11 2018-10-11 取付け式調心装置、及び電動工具
CN201980066404.1A CN112823081A (zh) 2018-10-11 2019-10-09 安装式调心装置和电动工具
PCT/JP2019/039810 WO2020075752A1 (ja) 2018-10-11 2019-10-09 取付け式調心装置、及び電動工具
EP19871450.3A EP3865251A4 (en) 2018-10-11 2019-10-09 FIXING AND PORTABLE MACHINE TYPE ALIGNMENT DEVICE WITH ELECTRIC MOTOR
US17/225,729 US20210229248A1 (en) 2018-10-11 2021-04-08 Attachment-type aligning device and electric power tool

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018192244A JP6524323B1 (ja) 2018-10-11 2018-10-11 取付け式調心装置、及び電動工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6524323B1 true JP6524323B1 (ja) 2019-06-05
JP2020059093A JP2020059093A (ja) 2020-04-16

Family

ID=66730573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018192244A Expired - Fee Related JP6524323B1 (ja) 2018-10-11 2018-10-11 取付け式調心装置、及び電動工具

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20210229248A1 (ja)
EP (1) EP3865251A4 (ja)
JP (1) JP6524323B1 (ja)
CN (1) CN112823081A (ja)
WO (1) WO2020075752A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE2130190A1 (en) * 2021-07-07 2022-10-25 Atlas Copco Ind Technique Ab Coupling arrangement for tool, and tool comprising coupling arrangement
WO2023069595A1 (en) * 2021-10-20 2023-04-27 Milwaukee Electric Tool Corporation Tool bit and bit holder

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6123157A (en) * 1994-12-29 2000-09-26 Ergonomics Specialties Anti-vibration adaptor
WO1997015422A1 (en) * 1995-10-23 1997-05-01 Chicago Pneumatic Tool Company Alignment of attachment(s) mounted on a power tool
US6202512B1 (en) * 1999-02-11 2001-03-20 O'brien Daniel J. Torsion screwdriver
JP3710714B2 (ja) * 2000-05-09 2005-10-26 株式会社マキタ 回転工具のビット取り付け装置
DE20112117U1 (de) * 2001-07-26 2001-10-31 Zierpka Guenter Drehmaschine, etwa in Form einer Handbohrmaschine, einer Schlagbohrmaschine, eines Bohrhammers oder eines Akkuschraubers
DE202006003096U1 (de) * 2006-02-23 2006-07-27 Robert Schröder GmbH & Co. KG Einspannfutter
JP3141314U (ja) * 2008-02-15 2008-05-01 三郎 林 センタリング機能付きドリル
JP5507324B2 (ja) * 2010-04-26 2014-05-28 株式会社マキタ ねじ締め工具のビット取り付け装置
GB201017004D0 (en) * 2010-10-08 2010-11-24 Henrob Ltd Fastener delivery apparatus
TWM446075U (zh) * 2012-06-26 2013-02-01 Shin Ying Entpr Co Ltd 具伸縮環轉功能之套接桿工具結構
JP3195281U (ja) * 2014-08-12 2015-01-15 美之嵐機械工業有限公司 オートドライバーのマグネットカップリング
CN205021491U (zh) * 2015-10-19 2016-02-10 深圳市触点蓝天科技有限公司 一种真空吸附式电批装置及其电批头
JP6732219B2 (ja) * 2015-11-09 2020-07-29 株式会社 ムラテクノロジー 基軸ホルダ及び電動工具
WO2019167498A1 (ja) * 2018-02-28 2019-09-06 工機ホールディングス株式会社 インパクト工具

Also Published As

Publication number Publication date
CN112823081A (zh) 2021-05-18
US20210229248A1 (en) 2021-07-29
JP2020059093A (ja) 2020-04-16
EP3865251A1 (en) 2021-08-18
WO2020075752A1 (ja) 2020-04-16
EP3865251A4 (en) 2021-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6524323B1 (ja) 取付け式調心装置、及び電動工具
JP5249292B2 (ja) 時計用のスプリング付きテンプ装置のテンプ輪スプリングの外端用組立体
JP4792033B2 (ja) 工具取付け部、アダプタおよび工具取付け部とアダプタとを備えたシステム
WO2017128813A1 (zh) 夹头
US8448549B2 (en) Tool post of machine tool with elastically deforming tool holder locating device
WO2019124319A1 (ja) 基軸ホルダ及び電動工具
JP2019209437A (ja) 基軸ホルダ及び電動工具、並びに調心ユニット
CN111791192B (zh) 作业工具
JPH0728622Y2 (ja) ヘッドキャリッジ駆動用ステッピングモータ
JP2020157379A (ja) 基軸ホルダ及び電動工具
JP2020044611A (ja) 基軸ホルダ及び電動工具、並びに調心ユニット
WO2020241643A1 (ja) 取付け式調心装置、及び電動工具
CN109312835B (zh) 机器人、马达单元及联轴器单元
JPH0632244Y2 (ja) 振れ補正軸
WO2022064612A1 (ja) 基軸ホルダ及び電動工具
JP2000052104A (ja) 工作機械の主軸装置
JP2002219605A (ja) 把持具及びチャック装置
JP3246600U (ja) 確実な固定効果を有するコレットユニット
US20040125852A1 (en) Position and adjustment device using laser module
JP2019147238A (ja) 基軸ホルダ及び電動工具、並びにホルダ本体
JP4683459B2 (ja) カムフォロアの取り付け構造
JP4262367B2 (ja) 工具着脱装置
JP2013122485A (ja) レンズ鏡筒およびレンズユニット
JP2003039214A (ja) 工具ホルダ取付け構造
US11478916B2 (en) Electric power tool

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181024

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20181024

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20181116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190320

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6524323

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees