JP2000052104A - 工作機械の主軸装置 - Google Patents

工作機械の主軸装置

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JP2000052104A
JP2000052104A JP10227469A JP22746998A JP2000052104A JP 2000052104 A JP2000052104 A JP 2000052104A JP 10227469 A JP10227469 A JP 10227469A JP 22746998 A JP22746998 A JP 22746998A JP 2000052104 A JP2000052104 A JP 2000052104A
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JP
Japan
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drawbar
spindle
main shaft
center
draw bar
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10227469A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Okumura
太史 奥村
Shihou Katsumata
志芳 勝又
Koji Sato
光司 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Corp
Okuma Machinery Works Ltd
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Publication date
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Publication of JP2000052104A publication Critical patent/JP2000052104A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主軸の回転中のドローバーのがたつきを防止
するとともに、主軸に振動が生じることを防止し、これ
により加工精度を高める。 【解決手段】 先端に工具が取付けられる中空状主軸1
と、主軸1内に主軸1に対して回転しないが軸方向に移
動しうるように同軸上に配され、かつ軸方向の移動によ
り主軸1先端への工具の着脱を行うドローバー6とを備
えた工作機械の主軸装置である。ドローバー6の外周面
における周方向の一部にみぞ12を形成し、これによりド
ローバー6の重心を主軸1の回転中心軸線からずらす。
主軸1にナット13をねじはめる。ナット13に周方向に等
間隔をおいて複数のねじ穴14を形成する。主軸1の回転
中心軸線を挟んでドローバー6の重心がずれた方向とは
反対方向に位置するねじ穴14におねじ15をねじはめ、こ
れにより主軸1およびドローバー6を含む回転系の重心
を主軸1の回転中心軸線上に位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は工作機械の主軸装
置、たとえば高速で回転する主軸を備えたマシニングセ
ンタの主軸装置に関する。
【0002】この明細書において、主軸先端側、すなわ
ち図1、図6および図10の左側を前、これと反対側を
後というものとする。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】マシニン
グセンタの主軸装置として、先端に工具が取付けられる
中空状主軸と、主軸内に主軸に対して回転しないが軸方
向に移動しうるように同軸上に配され、かつ軸方向の移
動により主軸先端への工具の着脱を行うドローバーとを
備えたものが知られている。
【0004】しかしながら、このような主軸装置におい
ては、主軸内周面とドローバーの外周面との間に隙間が
存在することは不可避であるので、主軸およびドローバ
ーを含む回転系が回転した場合に、ドローバーが上記隙
間の分だけラジアル方向にがたついてその重心が主軸回
転中心軸線上から外れることになる。したがって、上記
回転系の重心が主軸の回転中心軸線上からずれて回転中
に振動が生じ、その結果加工精度が低下するという問題
がある。
【0005】この発明の目的は、上記問題を解決し、主
軸の回転中のドローバーのがたつきを防止するととも
に、主軸に振動が生じることを防止し、これにより加工
精度を高めることのできる工作機械の主軸装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と発明の効果】請求項1の
発明による工作機械の主軸装置は、先端に工具が取付け
られる中空状主軸と、主軸内に主軸に対して回転しない
が軸方向に移動しうるように同軸上に配され、かつ軸方
向の移動により主軸先端への工具の着脱を行うドローバ
ーとを備えた工作機械の主軸装置であって、ドローバー
が、その重心が主軸回転中心軸線からずれるように設け
られるとともに、主軸に、ドローバーの重心が主軸回転
中心軸線からずれることにより発生する主軸およびドロ
ーバーを含む回転系の重心の主軸回転中心軸線上からの
ずれを修正するずれ修正手段が設けられているものであ
る。
【0007】請求項1の発明において、ドローバーの重
心を主軸の回転中心軸線からずらすことは、たとえばド
ローバーの周方向の一部に切除部を形成したり、あるい
はおもりを取付けたりすることにより行われる。また、
主軸に設けられるずれ修正手段は、たとえば主軸の周方
向の一部に形成された切除部や、あるいは主軸の周方向
の一部に取付けられたおもり等からなる。具体的にいえ
ば、ドローバーに切除部が形成されることによりドロー
バーの重心が主軸の回転中心線からずれている場合、ず
れ修正手段は、主軸における主軸回転中心軸線を挟んで
ドローバーの重心がずれた方向とは反対方向、すなわち
切除部が形成されている側に位置する部分に取付けられ
たおもりや、あるいは主軸における主軸回転中心軸線を
挟んでドローバーの重心がずれた方向と同方向、すなわ
ち切除部が形成されている側と反対側に位置する部分に
形成された切除部からなる。また、ドローバーにおもり
が取付けられることによりドローバーの重心が主軸の回
転中心線からずれている場合、ずれ修正手段は、主軸に
おける主軸回転中心軸線を挟んでドローバーの重心がず
れた方向とは反対方向、すなわちおもりが取付けられて
いる側と反対側に位置する部分に取付けられたおもり
や、あるいは主軸における主軸回転中心軸線を挟んでド
ローバーの重心がずれた方向と同方向、すなわちおもり
が取付けられている側に位置する部分に形成された切除
部からなる。
【0008】請求項1の発明によれば、ドローバーの重
心が主軸の回転中心軸線からずれているので、主軸およ
びドローバーを回転させたさいに発生する遠心力によっ
て、ドローバーが主軸に対して偏り、ドローバーにおけ
る重心が主軸の回転中心線からずれている側の部分が主
軸内周面に押し付けられて固定される。その結果、主軸
およびドローバーの回転時のドローバーのラジアル方向
へのがたつきが防止される。しかも、主軸に、ドローバ
ーの重心が主軸回転中心軸線からずれることにより発生
する主軸およびドローバーを含む回転系の重心の主軸回
転中心軸線上からのずれを修正するずれ修正手段が設け
られているので、上記回転系の重心は主軸の回転中心軸
線上に位置することになり、主軸およびドローバーの回
転中に振動が発生することが防止される。したがって、
加工精度を向上させることができる。また、主軸および
ドローバーの停止時には、ドローバーの主軸への固定が
解除されるので、ドローバーの軸方向の移動による主軸
先端への工具の着脱をスムーズに行うことができる。
【0009】請求項1の発明による工作機械の主軸装置
において、ドローバーの外周面における周方向の一部に
切除部が形成され、これによりドローバーの重心が主軸
の回転中心軸線からずれていることが好ましい。なお、
切除部には、穴、切欠き、みぞ等を含むものとする。こ
の場合、比較的簡単に、ドローバーの重心を主軸の回転
中心軸線からずらすことができる。
【0010】請求項1の発明による工作機械の主軸装置
において、ドローバーに、その一部を主軸に対して偏ら
せて主軸内周面に押し付けることにより主軸に対して固
定するとともに、ドローバーの重心を主軸回転中心軸線
からずらすドローバー固定手段が設けられていることが
ある。この場合、主軸およびドローバーの回転時のドロ
ーバーのラジアル方向へのがたつきが一層確実に防止さ
れる。
【0011】上記ドローバー固定手段が設けられている
工作機械の主軸装置において、ドローバー固定手段が、
ドローバーの外周面に形成され、かつその底面の中心が
ドローバーの中心に対して偏心した環状の偏心みぞに入
れられた断面円形のリング状弾性体からなることがあ
る。
【0012】この場合、リング状弾性体における偏心み
ぞの最も浅い箇所に存在する部分では、その中心を挟ん
で反対側に存在する最も深い箇所に存在する部分に比べ
て、最も大きく弾性変形し、その反発力も大きくなって
いる。したがって、リング状弾性体における偏心みぞの
最も浅い箇所に存在する部分の反発力によって、ドロー
バーが主軸に対して偏り、ドローバーにおける偏心みぞ
の最も深い箇所が存在する部分がリング状弾性体を介し
て主軸内周面に押し付けられて固定される。その結果、
比較的簡単に、ドローバーの一部を主軸に対して偏らせ
て主軸内周面に押し付けることにより主軸に対して固定
するとともに、ドローバーの重心を主軸回転中心軸線か
らずらすことができる。
【0013】また、上述した工作機械の主軸装置におい
て、ずれ修正手段が、主軸に周方向に等間隔で形成され
た複数のねじ穴のねじ穴のうち主軸回転中心軸線を挟ん
でドローバーの重心がずれた方向とは反対方向に位置す
るねじ穴にねじはめられたおねじを備えていることが好
ましい。なお、ねじ穴は、たとえが主軸にねじはめられ
たナットに形成されることがある。ナットとしては、主
軸をハウジングに支持する転がり軸受の内輪を主軸に固
定するためのナットを用いることがよい。この場合、比
較的簡単に、ドローバーの一部が主軸に対して偏らせら
れることにより発生する主軸およびドローバーを含む回
転系の重心の主軸回転中心軸線上からのずれを修正し、
上記回転系の重心を主軸の回転中心軸線上に位置させる
ことができる。
【0014】請求項6の発明による工作機械の主軸装置
は、先端に工具が取付けられる中空状主軸と、主軸内に
主軸に対して軸方向に移動しうるように同軸上に配さ
れ、かつ軸方向の移動により主軸先端への工具の着脱を
行うドローバーとを備えた工作機械の主軸装置であっ
て、主軸とドローバーとの間に、主軸が回転したさいの
遠心力によって主軸とドローバーとの間で突張り、これ
により主軸およびドローバーを含む回転系の重心が主軸
回転中心軸線上からずれないように、ドローバーを主軸
に対して固定するドローバー固定手段が設けられている
ものである。
【0015】請求項6の発明によれば、主軸とドローバ
ーとの間に、主軸が回転したさいの遠心力によって主軸
とドローバーとの間で突張り、これにより主軸およびド
ローバーを含む回転系の重心が主軸回転中心軸線上から
ずれないように、ドローバーを主軸に対して固定するド
ローバー固定手段が設けられているので、主軸およびド
ローバーの回転時のドローバーのラジアル方向へのがた
つきが防止される。しかも、主軸およびドローバーを含
む回転系の重心が主軸回転中心軸線上からずれないの
で、主軸およびドローバーの回転中に振動が発生するこ
とが防止される。したがって、加工精度を向上させるこ
とができる。また、主軸およびドローバーの停止時に
は、ドローバーの主軸への固定が解除されるので、ドロ
ーバーの軸方向の移動による主軸先端への工具の着脱を
スムーズに行うことができる。
【0016】請求項6の発明による工作機械の主軸装置
において、ドローバー固定手段が、ドローバーの外周面
に形成され、かつその底面の中心がドローバーの中心と
同心となっている環状みぞ内に、径方向に移動自在に入
れられた質量の等しい複数の円弧状ウェイトと、主軸と
ドローバーとウェイトとに囲まれた部分に配置された断
面円形のリング状弾性体とからなり、ドローバーの外周
面と環状みぞの両側面との角部、およびウェイトの外周
面と両側面との角部にそれぞれ面取り部が形成され、両
面取り部間にリング状弾性体が配置されているものであ
る。
【0017】この場合、主軸が回転させられると、主軸
とともにドローバーおよびウェイトも回転する。この回
転により発生する遠心力によって各ウェイトが環状みぞ
内で径方向外方に移動し、リング状弾性体がウェイトの
面取り部により押されて弾性変形しようとする。しかし
ながら、リング状弾性体の弾性変形量には限りがあり、
所定量弾性変形した後はそれ以上弾性変形しなくなる。
すると、ウェイトから弾性体に加わる力が主軸内周面お
よびドローバーの面取り部に作用するとともにその反力
が弾性体に作用し、弾性体が主軸内周面とドローバーの
面取り部との間で突張ってドローバーが主軸に対して固
定されてドローバーのラジアル方向のがたつきが防止さ
れる。しかも、各ウェイトの質量は等しいので、各ウェ
イトから弾性体に作用する力が全周にわたって等しくな
り、主軸およびドローバーを含む回転系の重心が主軸の
回転中心軸線上に位置することになる。したがって、主
軸およびドローバーの回転中に振動が発生することが防
止され、その結果加工精度を向上させることができる。
そして、この場合、比較的簡単に、主軸が回転したさい
の遠心力によって、主軸およびドローバーを含む回転系
の重心が主軸回転中心軸線上からずれないように、ドロ
ーバーを主軸に対して固定することができる。
【0018】請求項8の発明による工作機械の主軸装置
は、先端に工具が取付けられる中空状主軸と、主軸内に
主軸に対して軸方向に移動しうるように同軸上に配さ
れ、かつ軸方向の移動により主軸先端への工具の着脱を
行うドローバーと、ドローバーを主軸に対して工具を掴
む方向に付勢する付勢手段とを備えた工作機械の主軸装
置であって、主軸とドローバーとの間に、付勢手段の付
勢力によって主軸とドローバーとの間で突張り、これに
より主軸およびドローバーを含む回転系の重心が主軸回
転中心軸線上からずれないように、ドローバーを主軸に
対して固定するドローバー固定手段が設けられているも
のである。
【0019】請求項8の発明によれば、主軸とドローバ
ーとの間に、付勢手段の付勢力によって主軸とドローバ
ーとの間で突張り、これにより主軸およびドローバーを
含む回転系の重心が主軸回転中心軸線上からずれないよ
うに、ドローバーを主軸に対して固定するドローバー固
定手段が設けられているので、主軸およびドローバーの
回転時のドローバーのラジアル方向へのがたつきが防止
される。しかも、主軸およびドローバーを含む回転系の
重心が主軸の回転中心軸線上からずれないので、主軸お
よびドローバーの回転中に振動が発生することが防止さ
れる。したがって、加工精度を向上させることができ
る。
【0020】請求項8の発明による工作機械の主軸装置
において、付勢手段がばねであり、ドローバー固定手段
が、主軸とドローバーとの間に配されたカラー状ばね受
け部材と、ばね受け部材の内外に配されたリング状突張
り部材とを備えており、ばね受け部材がその軸方向に2
分割された前後2つの構成部材により形成され、ばね受
け部材の内外両周面に、それぞれ前後構成部材にまたが
るように環状みぞが形成され、両環状みぞの両側面がそ
れぞれ開口側に向かって前後方向外側に傾斜させられ、
各突張り部材が環状みぞ内に配され、外側の突張り部材
の前後両側面が径方向外側に向かって前後方向外側に傾
斜させられ、内側の突張り部材の前後両側面が径方向内
側に向かって前後方向外側に傾斜させられ、ばねの付勢
力によりばね受け部材の前後構成部材が互いに押し付け
られ、これにより外側の突張り部材が主軸内周面、内側
の突張り部材がドローバーの外周面にそれぞれ押し付け
られるようになされていることがある。
【0021】この場合、ばねの付勢力によりばね受け部
材の前後構成部材が互いに押し付けられ、これにより外
側の突張り部材が主軸内周面、内側の突張り部材がドロ
ーバーの外周面にそれぞれ押し付けられ、その結果ばね
受け部材および内外の突張り部材がドローバーと主軸と
の間で突張り、主軸およびドローバーを含む回転系の重
心が主軸の回転中心軸線上からずれないように、ドロー
バーが主軸に対して固定される。したがって、ばねの付
勢力により、比較的簡単に、主軸およびドローバーを含
む回転系の重心が主軸回転中心軸線上からずれないよう
に、ドローバーを主軸に対して固定することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0023】実施形態1 この実施形態は図1〜図3に示すものである。
【0024】図1において、中空状主軸(1) の前部の複
数箇所と後部の複数箇所が転がり軸受(2) により厚肉円
筒状の固定ハウジング(3) に対して回転自在に支持され
ている。転がり軸受(2) としては、たとえば深みぞ玉軸
受、アンギュラ玉軸受、円すいころ軸受など、ラジアル
荷重と少なくとも一方向のスラスト荷重を受けるものが
用いられる。なお、図1において、軸受(2) およびその
取付け構造の詳細は省略されている。ハウジング(3) は
主軸頭あるいは主軸台などの機械本体(4) に固定されて
いる。ハウジング(3) 内の前側の軸受(2) と後側の軸受
(2) との間の部分に、主軸(1) を回転させるための駆動
装置であるビルトイン型の電動機(5) が設けられてい
る。電動機(5) は、主軸(1) の外周に設けられたロータ
(5a)と、その周囲のハウジング(3) の内周に設けられた
ステータ(5b)とから構成されている。
【0025】主軸(1) 内に、前後方向に伸びるドローバ
ー(6) が、主軸(1) に対して回転しないが軸方向に移動
しうるように同軸上に配置されている。主軸(1) 内の前
端部に、工具(図示略)を保持しかつ主軸(1) 前端に形
成されたテーパ穴(1a)内にはめ入れられた工具ホルダ
(7) の着脱を行う工具着脱装置(8) が設けられている。
工具着脱装置(8) は、主軸(1) 内にねじはめられた固定
部材(8a)と、ドローバー(6) の前端部にねじはめられ、
かつ固定部材(8a)に対して前後方向に移動しうる可動部
材(8b)と、両部材(8a)(8b)間に配置された複数のボール
(8c)とよりなり、可動部材(8b)が固定部材(8a)に対して
後方に移動することにより、ボール(8c)の働きによって
工具ホルダ(7) が主軸(1) 前端に固定され、これとは逆
に可動部材(8b)が固定部材(8a)に対して前方に移動する
ことにより、ボール(8c)の働きによって工具ホルダ(7)
が主軸(1) 前端から解放される。
【0026】ドローバー(6) の後端部に大径部(6a)が形
成されている。また、主軸(1) 内周面の前側部分に段付
き部(1b)が形成されている。ドローバー(6) における大
径部(6a)と段付き部(1b)との間に存在する部分の前端部
および前後の中間部の周囲に、それぞれ環状ばね受け部
材(9) が前後方向に移動自在にはめ被せられている。前
側のばね受け部材(9) と後側のばね受け部材(9) との
間、および後側のばね受け部材(9) とドローバー(6) の
大径部(6a)との間に、それぞれドローバー(6) を後方に
付勢する複数の皿ばね(10)が配置されている。また、ド
ローバー(6) は、ハウジング(3) の後端部に設けられた
油圧シリンダのピストン(11)により皿ばね(10)の付勢力
に抗して前進させられるようになっている。そして、ド
ローバー(6) が皿ばね(10)により後方に付勢されて後退
することにより、工具着脱装置(8)によって工具ホルダ
(7) が主軸(1) 前端に固定され、油圧シリンダのピスト
ン(11)により押されて前進することによって工具ホルダ
(7) が主軸(1) 前端から解放されるようになっている。
【0027】図2および図3に示すように、ドローバー
(6) の大径部(6a)の外周面における周方向の一部(図2
および図3の上側部分)に、軸方向と直角をなす方向に
伸びるみぞ(12)(切除部)が形成され、これによりドロ
ーバー(6) の重心が主軸(1)の回転中心軸線からずれて
いる。主軸(1) 後端部の外周面におねじ部(1c)が形成さ
れ、このおねじ部(1c)にナット(13)がねじはめられてい
る。このナット(13)は、後側の軸受(2) の内輪(2a)を固
定するためのものである。ナット(13)に、その後端面か
ら前方に伸びる複数のねじ穴(14)が周方向に等間隔をお
いて形成されている。主軸(1) 回転中心軸線を挟んでド
ローバー(6) の重心がずれた方向(下方)とは反対方向
(上方)に位置するねじ穴(14)に、ドローバー(6) の重
心が主軸(1) の回転中心軸線からずれていることによ
り、主軸(1) およびドローバー(6)を含む回転系の重心
の主軸(1) 回転中心軸線からのずれを修正し、上記回転
系の重心を主軸(1) 回転中心軸線上に位置させるバラン
スウェイトとなるおねじ(15)がねじはめられている。
【0028】実施形態1の主軸装置において、電動機
(5) により主軸(1) およびドローバー(6) が回転させら
れると、ドローバー(6) の回転により発生する遠心力に
よってドローバー(6) の大径部(6a)が主軸(1) に対して
偏り、大径部(6a)におけるその中心を挟んでみぞ(12)と
反対側に位置する部分、すなわちドローバー(6) におけ
る重心が主軸(1) の回転中心軸線からずれている側の部
分が主軸(1) 内周面に押し付けられて固定される(図2
および図3参照)。その結果、主軸(1) およびドローバ
ー(6) の回転時のドローバー(6) のラジアル方向へのが
たつきが防止される。しかも、おねじ(15)の働きによ
り、主軸(1) およびドローバー(6) を含む回転系の重心
が主軸(1) の回転中心軸線上に位置させられているの
で、回転中に振動が発生することが防止される。したが
って、加工精度を向上させることができる。
【0029】また、主軸(1) およびドローバー(6) の停
止時には、ドローバー(6) の主軸(1) への固定が解除さ
れるので、ドローバー(6) の軸方向の移動による主軸
(1) 前端への工具の着脱をスムーズに行うことができ
る。
【0030】実施形態2 この実施形態は、図4および図5に示すものである。
【0031】この実施形態の場合、ドローバー(6) の大
径部(6a)の外周面に、その底面の中心(X) がドローバー
(6) の中心(Y) に対して偏心した環状の偏心みぞ(20)が
形成され、偏心みぞ(20)内に断面円形のリング状弾性体
(21)(ドローバー固定手段)が入れられている。リング
状弾性体(21)は、たとえばOリングである。リング状弾
性体(21)における偏心みぞ(20)の最も浅い箇所に存在す
る部分では、その中心を挟んで反対側に存在する最も深
い箇所に存在する部分に比べて、最も大きく弾性変形
し、その反発力も大きくなっている。したがって、リン
グ状弾性体(21)における偏心みぞ(20)の最も浅い箇所に
存在する部分の反発力によって、大径部(6a)が主軸(1)
に対して偏り、大径部(6a)における偏心みぞ(20)の最も
深い箇所が存在する部分がリング状弾性体(21)を介して
主軸(1) 内周面に押し付けられて固定されている。
【0032】ドローバー(6) の大径部(6a)が主軸(1) に
対して偏ってその外周面の一部が主軸(1) 内周面に押し
付けられることにより、ドローバー(6) の重心が主軸
(1) の回転中心軸線からずれている。主軸(1) 回転中心
軸線を挟んでドローバー(6) の重心がずれた方向とは反
対方向に位置するねじ穴(14)に、ドローバー(6) の重心
が主軸(1) の回転中心軸線からずれていることにより、
主軸(1) およびドローバー(6) を含む回転系の重心の主
軸(1) 回転中心軸線からのずれを修正し、上記回転系の
重心を主軸(1) 回転中心軸線上に位置させるバランスウ
ェイトとなるおねじ(15)がねじはめられている。
【0033】この実施形態2の主軸装置におけるその他
の構成は、上述した実施形態1の主軸装置と同様であ
り、同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略
する。実施形態2の主軸装置において、ドローバー(6)
の大径部(6a)が主軸(1) に対して偏り、大径部(6a)にお
ける偏心みぞ(20)の最も深い箇所が存在する部分がリン
グ状弾性体(21)を介して主軸(1) 内周面に押し付けられ
て固定されているので、電動機(5) により主軸(1) およ
びドローバー(6) が回転させられた場合にも、ドローバ
ー(6) のラジアル方向へのがたつきが防止される。しか
も、おねじ(15)の働きにより、主軸(1) およびドローバ
ー(6) を含む回転系の重心が主軸(1) の回転中心軸線上
に位置させられているので、回転中に振動が発生するこ
とが防止される。したがって、加工精度を向上させるこ
とができる。
【0034】実施形態3 この実施形態は、図6〜図10に示すものである。
【0035】この実施形態の場合、ドローバー(6) の後
端部にスリーブ(30)がはめ被せられ、ドローバー(6) 外
周面の後端部に形成されたおねじ部(6b)にねじはめられ
たスリーブナット(31)によりドローバー(6) に固定され
ている。ドローバー(6) におけるスリーブ(30)と段付き
部(1b)との間に存在する部分の前端部の周囲だけにリン
グ状ばね受け部材(9) がはめ被せられている。そして、
ばね受け部材(9) とスリーブ(30)との間に、ドローバー
(6) を後方に付勢する複数の皿ばね(10)が配置されてい
る。なお、ここでは、皿ばね(10)は、1枚ずつ交互に向
が変えられている。
【0036】スリーブ(30)の外周面に、底面の中心がド
ローバー(6) の中心に一致した環状みぞ(32)が形成さ
れ、環状みぞ(32)内に、質量の等しい複数、この実施形
態では2つの円弧状ウェイト(33)が径方向に移動自在に
入れられている。主軸(1) およびドローバー(6) が停止
している状態では、ウェイト(33)の外周面と主軸(1) の
内周面との間には予め設定された隙間が存在している。
スリーブ(30)の外周面と環状みぞ(32)の前後両側面との
角部および各ウェイト(33)の外周面と前後両側面との角
部に、それぞれ面取り部(34)(35)が形成されている。主
軸(1) 内周面とスリーブ(30)の面取り部(34)とウェイト
(33)の面取り部(35)とに囲まれた部分に、断面円形のリ
ング状弾性体(36)が配置されている。リング状弾性体(3
6)は、たとえばOリングからなり、主軸(1) およびドロ
ーバー(6) の停止時にも、両面取り部(34)(35)と主軸
(1) 内周面とにより押圧されて予め設定された量だけ弾
性変形している(図10(a) 参照)。
【0037】また、ドローバー(6) における主軸(1) の
段付き部(1b)よりも前方に存在する部分の外周面にも、
底面の中心がドローバー(6) の中心に一致した環状みぞ
(37)が形成され、環状みぞ(37)内に、質量の等しい複
数、この実施形態では2つの円弧状ウェイト(38)が径方
向に移動自在に入れられている。ドローバー(6) の外周
面と環状みぞ(37)の前後両側面との角部および各ウェイ
ト(38)の外周面と前後両側面との角部に、それぞれ面取
り部(39)(40)が形成されている。主軸(1) 内周面とドロ
ーバー(6) の面取り部(39)とウェイト(38)の面取り部(4
0)とに囲まれた部分に、断面円形のリング状弾性体(41)
が配置されている。この場合も、主軸(1)およびドロー
バー(6) が停止している状態では、ウェイト(38)の外周
面と主軸(1) の内周面との間には予め設定された隙間が
存在している。また、リング状弾性体(41)は、たとえば
Oリングからなり、主軸(1) およびドローバー(6) の停
止時にも、両面取り部(39)(40)と主軸(1) 内周面とによ
り押圧されて予め設定された量だけ弾性変形している。
【0038】この実施形態3の主軸装置におけるその他
の構成は、上述した実施形態1の主軸装置と同様であ
り、同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略
する。実施形態3の主軸装置において、電動機(5) によ
り主軸(1) が回転させられると、主軸(1) とともにドロ
ーバー(6) およびウェイト(33)(38)も回転する。各ウェ
イト(33)(38)はこの回転により発生する遠心力によって
環状みぞ(32)(37)内で径方向外方に移動し、リング状弾
性体(36)(41)がウェイト(33)(38)の面取り部(35)(40)に
より押されて弾性変形しようとする。しかしながら、リ
ング状弾性体(36)(41)は、予め弾性変形させられて両面
取り部(34)(35)(39)(40)と主軸(1) 内周面との間に拘束
されているので、その弾性変形量には限りがあり、若干
弾性変形した後はそれ以上弾性変形しなくなる。する
と、ウェイト(33)(38)から弾性体(36)(41)に加わる力が
主軸(1) 内周面およびスリーブ(30)およびドローバー
(6) の面取り部(34)(39)に作用するとともにその反力が
弾性体(36)(41)に作用し、弾性体(36)(41)が主軸(1) 内
周面とスリーブ(30)およびドローバー(6) の面取り部(3
4)(39)との間で突張ってドローバー(6) が主軸(1) に対
して固定されてドローバー(6) のラジアル方向のがたつ
きが防止される(図7、図8、図9および図10(b) 参
照)。しかも、各環状みぞ(32)(37)内の各ウェイト(33)
(38)の質量は等しいので、各ウェイト(33)(38)から弾性
体(36)(41)に作用する力が全周にわたって等しくなり、
主軸(1) およびドローバー(6) を含む回転系の重心が主
軸(1) の回転中心軸線上に位置することになる。したが
って、主軸(1) およびドローバー(6) の回転中に振動が
発生することが防止され、その結果加工精度を向上させ
ることができる。
【0039】一方、主軸(1) およびドローバー(6) の停
止時には、ウェイト(33)(38)からリング状弾性体(36)(4
1)に作用する力がなくなり、これにより主軸(1) 内周面
が弾性体(36)(41)をスリーブ(30)およびドローバー(6)
の面取り部(34)(39)に押し付ける力もなくなるので、ド
ローバー(6) の主軸(1) への固定が解除される。したが
って、リング状弾性体(36)(41)の初期の弾性変形量を少
なくなるように設定しておけば、ドローバー(6) の軸方
向の移動による主軸(1) 前端への工具の着脱をスムーズ
に行うことができる。
【0040】また、実施形態3の主軸装置では、主軸
(1) およびドローバー(6) の回転時に、上述のようにし
てドローバー(6) が前後2箇所で主軸(1) に固定される
ので、ドローバー(6) の主軸(1) に対する支持剛性が高
くなる。したがって、ドローバー(6) の固有振動数が高
くなり、回転中の回転周波数とドローバー(6) の周波数
が一致して共振を起こすことが防止され、大きな振動の
発生も防止される。
【0041】実施形態4 この実施形態は、図11〜図13に示すものである。
【0042】この実施形態の場合、ドローバー(6) にお
ける大径部(6a)と段付き部(1b)との間に存在する部分の
後端部、すなわち後端の皿ばね(10)と大径部(6a)との間
の部分の周囲にもリング状ばね受け部材(9) が配置され
ている。すべてのばね受け部材は、それぞれその軸方向
に2分割された前後2つの構成部材(50)(51)により形成
され、ばね受け部材(9) の内外両周面に、それぞれ前後
構成部材(50)(51)にまたがるように環状みぞ(52)(53)が
形成されている。内外の環状みぞ(52)(53)の前後両側面
はそれぞれ開口側に向かって前後方向外側に傾斜させら
れている。内外の環状みぞ(52)(53)内にそれぞれリング
状突張り部材(54)(55)が配されている。内側の突張り部
材(54)の前後両側面は径方向内側に向かって前後方向外
側に傾斜させられ、外側の突張り部材(55)の前後両側面
は径方向外側に向かって前後方向外側に傾斜させられて
いる。そして、主軸(1) 先端に工具が固定されている場
合には、皿ばね(10)の付勢力によりばね受け部材(9) の
前後構成部材(50)(51)が互いに押し付けられ、これによ
り内側の突張り部材(54)がドローバー(6) の外周面に、
外側の突張り部材(55)が主軸(1) 内周面にそれぞれ押し
付けられるようになされている。その結果、主軸(1) お
よびドローバー(6) を含む回転系の重心が主軸(1) の回
転中心軸線上からずれないように、ばね受け部材(9) お
よび内外の突張り部材(54)(55)がドローバー(6) と主軸
(1) との間で突張り、ドローバー(6)が主軸(1) に対し
て固定される。突張り部材(54)(55)としては、主軸(1)
内周面およびドローバー(6) 外周面との間の摩擦係数が
低く、かつ耐摩耗性に優れ、しかもゴムより弾性係数が
大きいが鋼よりは弾性係数が小さくて0.01mmオー
ダーの弾性変形を許容する材料、たとえばポリアミド樹
脂や、含油軸受用焼結合金などのオイルレス軸受材料か
らなるものが用いられる。
【0043】この実施形態4の主軸装置におけるその他
の構成は、上述した実施形態1の主軸(1) 装置と同様で
あり、同一部分には同一符号を付して重複する説明を省
略する。
【0044】実施形態4の主軸装置において、各ばね受
け部材(9) および内外の突張り部材(54)(55)がドローバ
ー(6) と主軸(1) との間で突張ってドローバー(6) が主
軸(1) に対して固定されているので、電動機(5) により
主軸(1) およびドローバー(6) が回転させられた場合に
も、ドローバー(6) のラジアル方向へのがたつきが防止
される。しかも、主軸(1) およびドローバー(6) を含む
回転系の重心が主軸(1) の回転中心軸線上に位置させら
れているので、回転中に振動が発生することが防止され
る。したがって、加工精度を向上させることができる。
【0045】一方、突張り部材(54)(55)が上述したよう
な材料からなるので、主軸(1) およびドローバー(6) の
停止時には、ドローバー(6) の軸方向の移動およびこの
移動による主軸(1) 先端への工具の着脱をスムーズに行
うことができる。
【0046】また、実施形態4の主軸装置では、ドロー
バー(6) が前後3箇所において主軸(1) に固定されると
ともに、突張り部材(54)(55)が上述したような材料から
なるので、ドローバー(6) の主軸(1) に対する支持剛性
が高くなる。したがって、ドローバー(6) の固有振動数
が、高くなり、回転中の回転周波数とドローバー(6)の
周波数が一致して共振を起こすことが防止され、大きな
振動の発生も防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1の主軸装置を示す縦断面
図である。
【図2】実施形態1の主軸装置の後部を拡大して示し、
主軸が回転している状態の縦断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】この発明の実施形態2の主軸装置の後部を示す
縦断面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】この発明の実施形態3の主軸装置を示す縦断面
図である。
【図7】実施形態3の主軸装置の後部を拡大して示し、
主軸が回転している状態の縦断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】実施形態3の主軸装置の前部を拡大して示し、
主軸が回転している状態の縦断面図である。
【図10】実施形態3の主軸装置におけるウェイトおよ
びリング状弾性体の部分を拡大して示し、(a)は主軸(1)
停止時の状態の図であり、(b)は主軸(1) 回転時の状態
の図である。
【図11】この発明の実施形態4の主軸装置を示す縦断
面図である。
【図12】実施形態4のリング状ばね受け部材および突
張り部材を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図13】実施形態4の主軸装置におけるリング状ばね
受け部材および突張り部材部分を拡大して示し、(a) は
ばね受け部材に皿ばねの付勢力が作用していないの状態
の図であり、(b) はばね受け部材に皿ばねの付勢力が作
用している状態の図である。
【符号の説明】
(1):主軸 (6):ドローバー (9):ばね受け部材 (10):皿ばね (12):みぞ(切除部) (13):ナット (14):ねじ穴 (15):おねじ (20):偏心みぞ (21):リング状弾性体 (32)(37):環状みぞ (33)(38):ウェイト (34)(35)(39)(40):面取り部 (36)(41):リング状弾性体 (50)(51):構成部材 (52)(53):環状みぞ (54)(55):リング状突張り部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 光司 愛知県丹羽郡大口町下小口5丁目25番地の 1 オークマ株式会社大口工場内 Fターム(参考) 3C045 FD04 FD20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に工具が取付けられる中空状主軸
    と、主軸内に主軸に対して回転しないが軸方向に移動し
    うるように同軸上に配され、かつ軸方向の移動により主
    軸先端への工具の着脱を行うドローバーとを備えた工作
    機械の主軸装置であって、ドローバーが、その重心が主
    軸回転中心軸線からずれるように設けられるとともに、
    主軸に、ドローバーの重心が主軸回転中心軸線からずれ
    ることにより発生する主軸およびドローバーを含む回転
    系の重心の主軸回転中心軸線上からのずれを修正するず
    れ修正手段が設けられている工作機械の主軸装置。
  2. 【請求項2】 ドローバーの外周面における周方向の一
    部に切除部が形成され、これによりドローバーの重心が
    主軸回転中心軸線からずれている請求項1の工作機械の
    主軸装置。
  3. 【請求項3】 ドローバーに、その一部を主軸に対して
    偏らせて主軸内周面に押し付けることにより主軸に対し
    て固定するとともに、ドローバーの重心を主軸回転中心
    軸線からずらすドローバー固定手段が設けられている請
    求項1の工作機械の主軸装置。
  4. 【請求項4】 ドローバー固定手段が、ドローバーの外
    周面に形成され、かつその底面の中心がドローバーの中
    心に対して偏心した環状の偏心みぞに入れられた断面円
    形のリング状弾性体からなる請求項3の工作機械の主軸
    装置。
  5. 【請求項5】 ずれ修正手段が、主軸に周方向に等間隔
    で形成された複数のねじ穴のうち主軸回転中心軸線を挟
    んでドローバーの重心がずれた方向とは反対方向に位置
    するねじ穴にねじはめられたおねじを備えている請求項
    1、2、3または4の工作機械の主軸装置。
  6. 【請求項6】 先端に工具が取付けられる中空状主軸
    と、主軸内に主軸に対して軸方向に移動しうるように同
    軸上に配され、かつ軸方向の移動により主軸先端への工
    具の着脱を行うドローバーとを備えた工作機械の主軸装
    置であって、主軸とドローバーとの間に、主軸が回転し
    たさいの遠心力によって主軸とドローバーとの間で突張
    り、これにより主軸およびドローバーを含む回転系の重
    心が主軸回転中心軸線上からずれないように、ドローバ
    ーを主軸に対して固定するドローバー固定手段が設けら
    れている工作機械の主軸装置。
  7. 【請求項7】 ドローバー固定手段が、ドローバーの外
    周面に形成され、かつその底面の中心がドローバーの中
    心と同心となっている環状みぞ内に、径方向に移動自在
    に入れられた質量の等しい複数の円弧状ウェイトと、主
    軸とドローバーとウェイトとに囲まれた部分に配置され
    た断面円形のリング状弾性体とからなり、ドローバーの
    外周面と環状みぞの両側面との角部、およびウェイトの
    外周面と両側面との角部にそれぞれ面取り部が形成さ
    れ、両面取り部間にリング状弾性体が配置されている請
    求項6の工作機械の主軸装置。
  8. 【請求項8】 先端に工具が取付けられる中空状主軸
    と、主軸内に主軸に対して軸方向に移動しうるように同
    軸上に配され、かつ軸方向の移動により主軸先端への工
    具の着脱を行うドローバーと、ドローバーを主軸に対し
    て工具を掴む方向に付勢する付勢手段とを備えた工作機
    械の主軸装置であって、主軸とドローバーとの間に、付
    勢手段の付勢力によって主軸とドローバーとの間で突張
    り、これにより主軸およびドローバーを含む回転系の重
    心が主軸回転中心軸線上からずれないように、ドローバ
    ーを主軸に対して固定するドローバー固定手段が設けら
    れている工作機械の主軸装置。
  9. 【請求項9】 付勢手段がばねであり、ドローバー固定
    手段が、主軸とドローバーとの間に配されたカラー状ば
    ね受け部材と、ばね受け部材の内外に配されたリング状
    突張り部材とを備えており、ばね受け部材がその軸方向
    に2分割された前後2つの構成部材により形成され、ば
    ね受け部材の内外両周面に、それぞれ前後構成部材にま
    たがるように環状みぞが形成され、両環状みぞの両側面
    がそれぞれ開口側に向かって前後方向外側に傾斜させら
    れ、各突張り部材が環状みぞ内に配され、外側の突張り
    部材の前後両側面が径方向外側に向かって前後方向外側
    に傾斜させられ、内側の突張り部材の前後両側面が径方
    向内側に向かって前後方向外側に傾斜させられ、ばねの
    付勢力によりばね受け部材の前後構成部材が互いに押し
    付けられ、これにより外側の突張り部材が主軸内周面、
    内側の突張り部材がドローバーの外周面にそれぞれ押し
    付けられるようになされている請求項8の工作機械の主
    軸装置。
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