JP6520026B2 - 近赤外線カットフィルタ及び近赤外線カットフィルタを用いた装置 - Google Patents

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Description

本発明は、近赤外線カットフィルタ及び近赤外線カットフィルタを用いた装置に関するものである。
近赤外線カットフィルタは、例えば、プロジェクターの光源の熱線領域をカットして温度上昇を防止したり、ビデオカメラ、デジタルカメラ、カメラ機能付携帯電話のCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサと併用して可視光だけを透過させたりする目的で従来から多用されている。このような近赤外線カットフィルタとして種々の構成のものが提案されている。例えば、ガラス等の透明基材の表面に銀などの金属を蒸着して近赤外線を反射するようにした近赤外線カットフィルタ、樹脂基板(樹脂フィルム)上に誘電体膜を成膜した近赤外線カットフィルタ等がある。
しかしながら、ガラス等の透明基材の表面に金属を蒸着した近赤外線カットフィルタは製造コストが掛かるだけでなく、カッティング時(打抜き加工時)に基材のガラス片等の異物が近赤外線カットフィルタへ付着したり、クラックが発生してしまうという課題があった。また、従来の樹脂基板上に誘電体膜を成膜した近赤外線カットフィルタは、ガラス基板を用いる場合に比べて耐熱性に劣るため、高温下では基板が伸縮し、それにより近赤外線反射膜(誘電体膜を積層した誘電体多層膜)にクラックが発生したり、近赤外線反射膜の剥がれやムラが生じるという課題があった。
そこで、樹脂フィルム中にガラスフィラーを含有させることが検討されているが、ガラスフィラーによる光散乱のため十分な分光特性が得られないという課題があつた(例えば、特許文献1参照)。さらに、耐熱性の高いポリイミド樹脂フィルムと誘電体多層膜からなる近赤外線カットフィルタが検討されているが、ポリイミド樹脂フィルムの着色のため、可視光領域の透過率が劣るという課題があった(例えば、特許文献2参照)。
特開2009−258362号公報 特開2013−29708号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、耐熱性に優れた特定の樹脂を用いてなる透明フィルム基板を用いることで、耐熱性、分光特性および可視光領域に高い透明性を持つ近赤外線カットフィルタを提供することにある。
本発明者らは、上記課題に対し鋭意検討した結果、特定の透明フィルム基板上に近赤外線反射膜が設けられた近赤外線カットフィルタが上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、透明フィルム基板上に近赤外線反射膜が設けられた近赤外線カットフィルタであり、該透明フィルム基板が、フマル酸ジエステル系樹脂を用いてなるフィルムの表面の両側に、無機粒子と有機成分を含有するハードコート層が設けられた透明フィルム基板であることを特徴とする近赤外線カットフィルタに関するものである。
以下、本発明の近赤外線カットフィルタについて詳細に説明する。
本発明の近赤外線カットフィルタは、透明フィルム基板上に近赤外線反射膜が設けられた近赤外線カットフィルタである。そして、該透明フィルム基板は、フマル酸ジエステル系樹脂を用いてなるフィルムの表面の両側にハードコート層が設けられた透明フィルム基板である。
本発明におけるフマル酸ジエステル系樹脂としては、透明フィルム基板として用いられるときの該透明フィルム基板の耐熱温度を150℃以上とするのに好適であるため、下記一般式(1)で示されるフマル酸ジエステル残基単位50モル%以上を含む樹脂であることが好ましく、70モル%以上を含む樹脂であることがさらに好ましく、80モル%以上を含む樹脂であることが特に好ましく、90モル%以上を含む樹脂であることが最も好ましい。
Figure 0006520026
ここで、一般式(1)で示されるフマル酸ジエステル残基単位のエステル置換基であるR、Rは、それぞれ独立して、炭素数3〜12の分岐アルキル基又は環状アルキル基であることが好ましく、フッ素,塩素などのハロゲン基、エーテル基、エステル基又はアミノ基で置換されていても良い。炭素数3〜12の分岐状アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、s−ペンチル基、t−ペンチル基、s−ヘキシル基、t−ヘキシル基等が挙げられ、炭素数3〜12の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。その中でも特に耐熱性、機械特性に優れた透明導電性フィルムとなることから、イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましく、耐熱性、機械特性のバランスに優れた透明導電性フィルムとなることから、イソプロピル基がさらに好ましい。
一般式(1)で示されるフマル酸ジエステル残基単位としては、具体的にはフマル酸ジイソプロピル残基、フマル酸ジ−s−ブチル残基、フマル酸ジ−t−ブチル残基、フマル酸ジ−s−ペンチル残基、フマル酸ジ−t−ペンチル残基、フマル酸ジ−s−ヘキシル残基、フマル酸ジ−t−ヘキシル残基、フマル酸ジシクロプロピル残基、フマル酸ジシクロペンチル残基、フマル酸ジシクロヘキシル残基等が挙げられ、その中でもフマル酸ジイソプロピル残基、フマル酸ジ−s−ブチル残基、フマル酸ジ−t−ブチル残基、フマル酸ジシクロペンチル残基、フマル酸ジシクロヘキシル残基が好ましく、フマル酸ジイソプロピル残基がさらに好ましい。
本発明で好ましく用いられるフマル酸ジエステル系樹脂は、一般式(1)で示されるフマル酸ジエステル残基単位50モル%以上、及びフマル酸ジエステル類と共重合可能な単量体からなる残基単位50モル%以下を含む樹脂であり、フマル酸ジエステル類と共重合可能な単量体からなる残基単位としては、例えば、スチレン残基、α−メチルスチレン残基等のスチレン類残基;アクリル酸残基;アクリル酸メチル残基、アクリル酸エチル残基、アクリル酸ブチル残基、アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基等のアクリル酸エステル類残基;メタクリル酸残基;メタクリル酸メチル残基、メタクリル酸エチル残基、メタクリル酸ブチル残基、メタクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基等のメタクリル酸エステル類残基;酢酸ビニル残基、プロピオン酸ビニル残基等のビニルエステル類残基;アクリロニトリル残基;メタクリロニトリル残基;エチレン残基、プロピレン残基等のオレフィン類残基、等の1種又は2種以上を挙げることができる。
本発明で用いるフマル酸ジエステル系樹脂は、自立したフィルムを形成するのにゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した溶出曲線より得られる標準ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1×10以上であることが好ましく、特に機械特性に優れ、製膜時の加工特性に優れたフィルムとなることから、2×10以上2×10以下であることがさらに好ましい。
本発明におけるフマル酸ジエステル系樹脂の製造方法としては、該フマル酸ジエステル系樹脂が得られる限りにおいて如何なる製造方法でもよく、例えば、フマル酸ジエステル類、場合によってはフマル酸ジエステル類と共重合可能な単量体を併用しラジカル重合を行うこと等が挙げられる。この際のフマル酸ジエステル類としては、例えば、フマル酸ジイソプロピル、フマル酸ジ−s−ブチル、フマル酸ジ−t−ブチル、フマル酸ジ−s−ペンチル、フマル酸ジ−t−ペンチル、フマル酸ジ−s−ヘキシル、フマル酸ジ−t−ヘキシル、フマル酸ジシクロプロピル、フマル酸ジシクロペンチル、フマル酸ジシクロヘキシル等が挙げられ、フマル酸ジエステルと共重合可能な単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル等のメタクリル酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル;メタクリロニトリル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等の1種又は2種以上を挙げることができる。
本発明において、フマル酸ジエステル系樹脂をラジカル重合により製造する場合には、用いるラジカル重合法としては特に制限がなく、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法等が挙げられ、これらのいずれもが採用可能である。
ラジカル重合法を行う際の重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシピバレート等の有機過酸化物;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系開始剤等が挙げられる。
そして、本発明において、溶液重合法又は沈殿重合法を採用する場合には、溶液重合法又は沈殿重合法において使用可能な溶媒として特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族溶媒;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒;シクロヘキサン;ジオキサン;テトラヒドロフラン;アセトン;メチルエチルケトン;ジメチルホルムアミド;酢酸イソプロピル;水等が挙げられ、これらの混合溶媒も挙げられる。
また、ラジカル重合を行う際の重合温度は、重合開始剤の分解温度に応じて適宜設定することができ、一般的には40〜150℃の範囲で行うことが好ましい。
本発明におけるフマル酸ジエステル系樹脂を用いてなるフィルムの製造方法としては、前記フマル酸ジエステル系樹脂を溶液キャスト法、溶融キャスト法等によりフィルム化すること等が挙げられる。溶液キャスト法は、フマル酸ジエステル系樹脂をテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解した溶液(以下、ドープと称する。)を支持体基板上に流延した後、加熱等により溶媒を除去しフィルムを得る方法である。また、溶融キャスト法は、フマル酸ジエステル系樹脂を押出機内で溶融し、Tダイスリットからフィルム状に押出した後、ロールやエアーなどで冷却しつつ引き取る成形法である。
本発明におけるフマル酸ジエステル系樹脂を用いてなるフィルムの厚みとしては特に制限はなく、使用する用途に対応した厚みとして、20〜150μmが好ましく、さらに好ましくは30〜100μmである。
本発明におけるハードコート層は無機粒子と有機成分を含有するものである。無機粒子のみではフィルムとして成形することが困難であり、有機成分のみでは得られる透明フィルム基板が変形し、平らにする時に亀裂が生じる。
ここで、無機粒子としては、例えば、コロイダルシリカ微粒子等のシリカ系粒子、炭酸カルシウム等の炭酸塩、酸化チタン等の金属酸化物系粒子などが挙げられ、その中でも表面修飾の容易さや入手しやすさからシリカ系粒子が好ましく、特に粒子径の制御が容易であることから、コロイダルシリカ微粒子がさらに好ましい。無機粒子の平均粒子径は、透明性の良好な膜が形成できる点で400nm以下が好ましく、さらに好ましくは100nm以下であり、特に好ましくは50nm以下である。
また、無機粒子として好ましく用いられるコロイダルシリカ微粒子は、平均粒子径が1〜400nmの範囲の無水ケイ酸の超微粒子を、水または有機溶媒に分散させた状態のものである。このようなコロイダルシリカ微粒子は、公知の方法で製造することもできるが市販もされている。
ここで、無機粒子としては、透明フィルムにおける分散性や強度などの点で重合性不飽和基によって表面処理されていることが好ましく、該重合性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニル基などが挙げられ、特に反応性が高く、生産性に優れることから、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
無機粒子の表面処理方法は特に制限はなく、ハードコート層の有機成分と反応し、ハードコート膜が形成できるため、重合性不飽和基を有する有機シラン化合物を用いる表面処理方法が好ましい。該表面処理方法としては、例えば、無機粒子と重合性不飽和基を有する有機シラン化合物を混合した後、加水分解触媒を加え、常温または加熱下で攪拌する方法などが挙げられる。ここで、当該表面処理方法では、無機粒子中の分散触媒と反応で生じる水を常圧または減圧下で共沸留出させながら、縮合反応を行う。この際、反応を促進させる目的で、水、酸、塩基、塩等の触媒を用いてもよい。このようにして、表面修飾した無機粒子を得ることができる。
表面処理方法に用いる重合性不飽和基を有する有機シラン化合物としては、特に限定はなく、例えば、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキシシラン、ビニルトリス(3−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは、1種または2種以上を併用して用いることができる。また、これらの化合物のエポキシ基やグリシジル基に(メタ)アクリル酸を付加したシラン化合物、アミノ基に(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有する化合物をマイケル付加したシラン化合物、アミノ基やメルカプト基に(メタ)アクリロイルオキシ基およびイソシアネート基を有する化合物を付加したシラン化合物、イソシアネート基に(メタ)アクリロイルオキシ基および水酸基を有する化合物を付加したシラン化合物等も用いることができる。これらの中でも、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランから選択されるシラン化合物は反応性が優れる点で好ましい。
有機成分としては、例えば、重合性基を有する有機化合物が挙げられ、該重合性基を有する有機化合物とは、例えば、(メタ)アクリロイル基を有する有機化合物、スチリル基を有する有機化合物、ビニル基を有する有機化合物等のラジカル重合性基を有する有機化合物;エポキシ基を有する有機化合物、オキセタン基を有する有機化合物等のイオン重合性基を有する有機化合物等が挙げられる。この中でも、反応性の高さ、生成する硬化物の熱的な安定性からラジカル重合性基を有する有機化合物が好ましく、特に生産性の点から(メタ)アクリロイル基を有する有機化合物がさらに好ましい。ここで、有機化合物としては、例えば、ウレタン、エポキシ、ポリエステル、(メタ)アクリレート等が挙げられる。
具体的な(メタ)アクリロイル基を有する有機化合物としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、モノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート、モノまたはジ(メタ)アクリルアミド等の単官能または多官能(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、1,5−ジイソシアナトペンタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,4−ジイソシアナトペンタン、1,6−ジイソシアナト−3,5,5−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−3,3,5−トリメチルヘキサン、1,12−ジイソシアナトドデカン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、1,6,11−トリイソシアナトウンデカン、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,2−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,2−水添キシリレンジイソシアネート、1,4−水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、デカリンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等のイソシアネート化合物と;ポリエチレングリコール(繰返し単位数:6〜20)、ポリプロピレングリコール(繰返し単位数:6〜20)、ポリブチレングリコール(繰返し単位数:6〜20)1−メチルブチレングリコール(繰り返し単位数:6〜20)、ポリテトラメチレングリコール(繰返し単位数:6〜20)、ポリカプロラクトンジオール、アルキレン(炭素数:2〜10)ジオールのカプロラクトン付加(繰返し単位数:2〜10)ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、フタル酸とアルキレンジオールから誘導されたポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール(炭素数4〜6の脂肪族骨格)等のジオール化合物と;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させたウレタン(メタ)アクリレート;1,5−ジイソシアナトペンタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,4−ジイソシアナトペンタン、1,6−ジイソシアナト−3,5,5−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−3,3,5−トリメチルヘキサン、1,12−ジイソシアナトドデカン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、1,6,11−トリイソシアナトウンデカンヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,2−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,2−水添キシリレンジイソシアネート、1,4−水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、デカリンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等のイソシアネート化合物の単量体または多量体に;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4―ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートやそれらのカプロラクトン付加体等の水酸基を有する(メタ)アクリレートを付加したウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル化合物に(メタ)アクリル酸またはその誘導体を反応させたエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。さらに生成する硬化物の機械物性を調整する目的で、分子内に1〜2個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物を、必要に応じて適宜含有させてもよい。該ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、例えば、各種のアルキルモノ、もしくはポリアルコールから誘導されるエステル型モノ、またはジ(メタ)アクリレート;モノ、またはジ(メタ)アクリルアミド類;ビニルエーテル化合物;ビニルエステル化合物;その他ビニル系化合物;アリル化合物等が挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸等の多塩基酸類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、カプロラクタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA等の多価アルコール類;(メタ)アクリル酸またはその誘導体との反応で得られるポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
モノ(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸モルフォリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル等が挙げられる。
ジ(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール(繰返し単位数:5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール(繰返し単位数:5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール(繰返し単位数:3〜16)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(1−メチルブチレングリコール)(繰返し単位数:5〜20)、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのジ(メタ)アクリレートや、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリル酸エステル、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
また、モノまたはジ(メタ)アクリルアミド類の具体例としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリル酸エステル類の具体例としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等が挙げられる。
これらの中でも有機成分としては、(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。
これらは、一種を単独で、または二種以上を併用して用いることができる。
ハードコート層における無機粒子と有機成分の割合は、ハードコートの塗工性の点から、無機粒子1〜95重量%、有機成分99〜5重量%が好ましく、さらに好ましくは無機粒子10〜80重量%、有機成分90〜20重量%であり、特に好ましくは無機粒子40〜70重量%、有機成分60〜30重量%である。
そして、ハードコート層としては、無機粒子と有機成分を含有する組成物を硬化してなるものであり、該ハードコート層の製造方法としては、例えば、無機粒子および有機成分を含有する組成物を活性エネルギー線の照射および/または加熱によりラジカル重合して硬化してなるハードコート層が挙げられる。
ラジカル重合する際には、重合開始剤を用いることが好ましく、該重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等の光重合開始剤;メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド等の熱重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は、生産性や保存安定性などの製造加工面、着色などの品質面を考慮して選択され、特に生産性に優れることから光重合開始剤が好ましく用いられる。
また、活性エネルギー線の種類としては、例えば、電子線、紫外線、赤外線、可視光線等の公知の活性エネルギー線が挙げられる。それらの中でも、汎用性が高く、装置のコストや生産性に優れることから、紫外線を利用することが好ましい。その紫外線を発生させる光源としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高周波誘導水銀ランプ等が適している。
活性エネルギー線の照射による硬化時の雰囲気下は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの雰囲気下であっても、空気雰囲気下であってもよい。それらの中でも、簡便で低コストであることから、空気雰囲気下であることが好ましい。
硬化条件についても特に制限されるものではなく、例えば、活性エネルギー線を用いた場合、硬化反応を完結させるため、照射量を0.01〜10J/cmの範囲内の値とするのが好ましく、0.1〜5J/cmの範囲内の値とするのがさらに好ましく、0.3〜3J/cmの範囲内の値とするのが特に好ましい。また、加熱して硬化させる場合には、硬化反応を完結させるため、30〜200℃の範囲内の温度で1〜180分間加熱するのが好ましく、50〜180℃の範囲内の温度で2〜120分間加熱するのがさらに好ましく、80〜150℃の範囲内の温度で5〜60分間加熱するのが特に好ましい。
本発明のハードコート層として市販のハードコート剤を用いることもできる。無機粒子を含有する市販のハードコート剤としては、例えば、JSR製ハードコート剤デソライト、三菱レイヨン製ハードコート剤レイクイーン、荒川化学工業製ハードコート剤コンポラセン、株式会社アデカ製ハードコート剤アデカナノハイブリッドシリコーンFX−Vなどが挙げられる。
ハードコート層の厚みは、生産性向上のため、1〜15μmが好ましく、さらに好ましくは2〜10μmである。
本発明における透明フィルム基板の製造方法としては、例えば、フマル酸ジエステル系樹脂を用いてなるフィルムに、ハードコート層を形成する組成物を塗布して塗膜を形成した後、活性エネルギー線の照射および/または加熱によりラジカル重合することにより、透明フィルム基板を製造することが挙げられる。
塗布する際には、粘度調整の他、分散安定性、さらには基材との密着性およびハードコート層の平滑性、均一性などの面から、有機溶剤を用いることが好ましい。該有機溶剤を使用する場合、硬化反応を完結させるため、塗布後、硬化を行う前に溶剤を揮発させることが好ましい。その手法としては特に限定されるものではなく、自然乾燥の他、赤外線乾燥または熱風炉による乾燥等公知の手段を用いてハードコート層を形成させることができる。
本発明における透明フィルム基板の厚みは、生産性向上のため、22〜180μmが好ましく、さらに好ましくは32〜120μmの範囲である。また、透明性向上のため、全光線透過率は90%以上が好ましく、さらに好ましくは92%以上である。
本発明における透明フィルム基板は、熱安定性または光安定性を向上させる目的で酸化防止剤または光安定剤を含んでいてもよい。該酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ヒドロキシル系酸化防止剤、ビタミンE系酸化防止剤、その他酸化防止剤が挙げられる。また、該光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。これら酸化防止剤または光安定剤をそれぞれ単独で用いてもよく、それぞれ併用して用いてもよい。
また、本発明における透明フィルム基板は、表示素子の劣化防止などの目的で、紫外線吸収剤を含んでいてもよい。該紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、トリアジン、ベンゾエートなどの紫外線吸収剤を必要に応じて添加することもできる。これら紫外線吸収剤は一種類以上組み合わせて用いることもできる。
さらに、本発明における透明フィルム基板は、発明の主旨を越えない範囲で、その他ポリマー、界面活性剤、高分子電解質、導電性錯体、無機フィラー、顔料、染料、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤等が配合されたものであってもよい。
本発明における透明フィルム基板の耐熱温度は、近赤外線反射膜の形成時に掛かる温度によって透明フィルム基板が変形することを防止するのに好適であるため、150℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは180℃以上である。
本発明における透明フィルム基板の熱線膨張係数は、誘電体層を積層して近赤外線反射膜を得る際、該誘電体層のクラック、剥がれのない近赤外カットフィルタを得るのに好適であるため、8.0×10−5/℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは7.0×10−5/℃以下であり、特に好ましくは6.5×10−5/℃以下である。
本発明における近赤外線カットフィルタは近赤外線反射膜を有しており、該近赤外線反射膜は、特定の誘電体層を積層してなる誘電体多層膜である。そして、本発明において、該近赤外線反射膜は、高屈折率誘電体層と低屈折率誘電体層とを交互に積層することで得られるものである。このような近赤外線反射膜を少なくとも透明フィルム基板の一方の面または両方の面に有することにより、近赤外線を反射する能力に優れた近赤外線カットフィルタとすることができる。
本発明において、高屈折率層と低屈折率層の屈折率差は、カット可能な近赤外線領域の波長幅が広くなり、より近赤外線カット性能に優れたフィルムが得られるため、0.5以上であることが好ましく、1.0以上であることがさらに好ましい。
高屈折率誘電体層を構成する材料としては、低屈折率誘電体層との屈折率差を大きくできるため、屈折率が1.7以上の材料を用いることが好ましく、屈折率の範囲が1.7〜2.5の材料がさらに好ましい。
これら材料としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし酸化チタン、酸化錫、酸化セリウムなどを少量含有させたものなどが挙げられる。特に、高屈折率誘電体層としてITO(錫ドープ酸化インジウム)またはATO(アンチモンドープ酸化錫)を用いると、電磁波の領域もカットでき、より効果的である。
低屈折率誘電体層を構成する材料としては、高屈折率誘電体層との屈折率差を大きくできるため、屈折率が1.6以下の材料が好ましく、屈折率の範囲が1.2〜1.6の材料がさらに好ましい。
これら材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウムなどが挙げられる。
近赤外線反射膜を形成する方法としては、誘電体多層膜である本発明の近赤外線反射膜が形成される限り特に制限はないが、例えば、CVD法、スパッタ法、真空蒸着法などによって、高屈折率誘電体層と低屈折率誘電体層を交互に積層することにより形成することが挙げられる。誘電体多層膜である本発明の近赤外線反射膜を形成する際の透明フィルム基板の温度は、均一な屈折率を得るため、100〜200℃であることが好ましい。
これら高屈折率誘電体層又は低屈折率誘電体層の各層の膜厚は、通常、遮断しようとする近赤外線波長λ(nm)の0.1λ〜0.5λ相当の膜厚であることが好ましい。膜厚が上記範囲外になると、屈折率(n)と膜厚(d)との積(n×d)がλ/4で算出される光学的膜厚と大きく異なって反射・屈折の光学的特性の関係が崩れてしまう傾向があり、特定波長の遮断・透過をするコントロールがしにくくなる傾向がある。
近赤外線反射膜における誘電体層の積層数は、透明フィルム基板の一方の面にのみ近赤外線反射膜を有する場合及び該基板の両面に近赤外線反射膜を有する場合の両方の場合において、優れた近赤外線カット性能を得るため、積層数全体として通常10〜80層の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは10〜50層の範囲である。
本発明の近赤外線カットフィルタは、より優れた近赤外線カット機能を有することから、波長750〜1200nmの近赤外域の範囲における垂直入射透過率の平均値が5%以下であることが好ましい。また、本発明において、さらに優れた近赤外線カット機能を有することから、波長430〜580nmの範囲における垂直入射透過率の平均値が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
本発明の近赤外カットフィルタでは、透明フィルム基板の一方の面に近赤外線反射膜を設け、他方の面に反射防止膜の機能膜を設けることができる。そして、本発明において、反射防止膜が設けられる場合、設けない構成より優れた反射防止性能を得ることができる。該反射防止膜は、無機元素(Si、Ti、Zr、Sn、Sb、Al)を含有する酸化物、酸化窒化物、窒化物を用いてなる屈折率1.6〜2.4程度(波長630nm)の高屈折率層と、酸化ケイ素を用いてなる屈折率1.46程度(波長630nm)の低屈折率層の積層体、または、屈折率1.4以下(波長630nm)のフッ化マグネシウムの低屈折率単層を積層してなり、反射防止膜の厚みは、優れた反射防止性能を得るため、30〜300nmが好ましく、さらに好ましくは50〜300nmである
本発明において、反射防止膜が設けられる場合、反射防止膜の製造方法としては特に制限はなく、高屈折率層、低屈折率層のいずれについても各種薄膜形成法により形成することができ、例えば、スパッタリング法、電子ビーム法、イオンビーム法、真空蒸着法、プラズマCVD法、Cat−CVD法、MBE法等を用いて形成することができる。
また、本発明の近赤外カットフィルタは、発明の趣旨を越えない範囲で、フィルムとハードコート層の間、またはハードコート層と近赤外線反射膜層の間にガスバリア膜を積層させても構わない。
本発明の近赤外線カットフィルタは、自動車や建物などのガラスなどに装着される熱線カットフィルタなどとして有用であるのみならず、特に、デジタルスチルカメラや携帯電話用カメラなどのCCDやCMOSなどの固体撮像素子の視感度補正に有用であり、製品としてカメラモジュール組み込み時の高温接着、高温領域下での使用などを求められる用途にも好適に使用できる。
本発明によると、CCDやCMOSなどの個体撮像素子の視感度補正に有用な近赤外線カットフィルタ、特に耐熱性、分光特性および可視光領域の透明性に優れた近赤外線カットフィルタを提供することができる。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるものではない。
<フマル酸ジエステル系樹脂の組成>
核磁気共鳴測定装置(日本電子製、商品名JNM−GX270)を用い、プロトン核磁気共鳴分光(H−NMR)スペクトル分析より求めた。
<数平均分子量の測定>
フマル酸ジエステル系樹脂の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)(東ソー株式会社製、商品名HLC−802A)を用い、THFを溶剤とし標準ポリスチレン換算値として求めた。
<耐熱性の評価方法>
透明フィル基板を150℃から250℃のオーブン内に1時間保持し、変色、変形の有無を目視により判定した。
<熱線膨張係数の測定>
透明フィルム基板を無荷重条件において、10℃から240℃まで5℃/min.で昇降温させ、測定2回目の昇降温から求められる膨張係数の平均値を熱線膨張係数とした。
<透明性の評価方法>
透明フィルム基板の全光線透過率およびヘーズは、ヘーズメーター(日本電色工業製、商品名NDH2000)を使用し、JIS K 7361−1に準拠して測定した。
<分光特性の測定>
近赤外線カットフィルタの各波長における垂直入射透過率は、紫外可視近赤外分光光度計(日立ハイテクノロジーズ製、商品名U−4100)を使用して測定した。
合成例1(フマル酸ジエステル系樹脂の製造例)
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4口フラスコに、ポリビニルアルコール(分子量2,000、けん化度80%)0.4g、蒸留水260g、フマル酸ジイソプロピル137.5g(0.687モル)、アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル2.5g(0.015モル)および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート0.8g(0.005モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、550rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル共重合を行なった。共重合反応の終了後、フラスコ中の重合物をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:82%)。H−NMR測定により、得られたフマル酸ジエステル系樹脂は、フマル酸ジイソプロピル残基単位/アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基単位=96/4(モル%)であった。なお、フマル酸ジエステル系樹脂の数平均分子量は47,000であった。
合成例2(フィルム作成例)
合成例1で得られたフマル酸ジエステル系樹脂をトルエン:メチルエチルケトン重量比1:1の溶液に溶解し20重量%溶液とし、さらにフマル酸ジエステル系樹脂100重量部に対し、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト1.0重量部およびペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]0.5重量部を添加し、支持体基板上に流延し、70℃で10分乾燥後、更に120℃で10分乾燥した。厚み80μm、厚みムラ3μmのフィルムを作製した。
合成例3(ハードコート溶液作製例)
攪拌機、温度計およびコンデンサーを備えた5リットルの4ツ口フラスコに、無機粒子としてイソプロパノールシリカゾル(コロイダルシリカ微粒子 SiO2濃度;30重量%、平均粒子径;20nm、日産化学工業(株)製)2,000重量部と、重合性基としてメタアクリロイル基を有する3−メタクロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(東芝シリコン(株)製)160重量部を計量し、攪拌しながら昇温させ、揮発分の還流が始まると同時に純水100重量部を徐々に滴下させ、滴下終了後、還流下で2時間攪拌しながら加水分解を行った。反応後にトルエン500重量部を追加し、アルコール、水等をトルエンと一緒に共沸留出させた。次に、トルエン1,000重量部を追加し、トルエンを留出させながら110℃で4時間反応を行った。得られた分散液は、固形分濃度65重量%、粘度55cpsであった。無機粒子として得られた分散液100重量部(固形分;65重量%)、有機成分としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名;カヤラッドDPHA、日本化薬(株)社製)23.3重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機(株)社製)20重量部、光重合開始剤(チバスペシャリテーケミカルズ(株)社製 商品名;ダロキュア1173)1重量部を混合攪拌して組成物(無機粒子60重量%、有機成分40重量%)を得た。得られた組成物にメチルエチルケトン100重量部を加え、ハードコート溶液とした。
実施例1
合成例2で作製したフィルムを用い、合成例3で作製したハードコート溶液をコーターで塗布して塗膜を形成し、60℃で2分間乾燥した後、高圧水銀灯で紫外線を照射し(照射量300mJ/cm)、厚さ8μmのハードコート層を形成した。そして、片面にハードコート層を形成したフィルムに対し、反対面にも同様に厚さ8μmのハードコート層を形成し、透明フィルム基板を得た。
得られた透明フィルム基板の線膨張係数は6.0×10−5/℃で、200℃加熱1時間で変形や変色は見られなかった。さらに、全光線透過率93%、ヘーズ0.5%であった。
得られた透明フィルム基板を用い、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ケイ素層(膜厚70〜190nm)と酸化チタン層(膜厚80〜120nm)とを交互に積層蒸着し、誘電体多層膜である近赤外線反射膜を両面(片面11層ずつ、両面22層)に形成して、近赤外線カットフィルタを得た。
得られた近赤外線カットフィルタは、波長430〜580nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が91%であった。また、波長750〜1200nmの近赤外域における垂直入射透過率の平均値は4%であった。また、外観評価では、目視により、クラック・剥がれ・ムラがないことを確認した。
実施例2
実施例1で得られた透明フィルム基板を用い、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ケイ素層(膜厚70〜190nm)と酸化チタン層(膜厚80〜120nm)とを交互に積層蒸着し、誘電体多層膜である近赤外線反射膜を片面(22層)に形成し、さらにもう一方の面について、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ニオブ層(膜厚10〜120nm)と酸化ケイ素層(膜厚20〜90nmとを交互に積層蒸着し、反射防止膜を片面(4層)に形成して、近赤外線カットフィルタを得た。
得られた近赤外線カットフィルタは、波長430〜580nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が93%であった。また、波長750〜1200nmの近赤外域における垂直入射透過率の平均値は3%であった。また、外観評価では、目視により、誘電体多層膜層および反射防止膜層にクラック・剥がれ・ムラがないことを確認した。
実施例3
実施例1で得られた透明フィルム基板を用い、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ケイ素層(膜厚70〜190nm)と酸化チタン層(膜厚80〜120nm)とを交互に積層蒸着し、誘電体多層膜である近赤外線反射膜を片面(44層)に形成し、さらにもう一方の面について、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ニオブ層(膜厚10〜120nm)と酸化ケイ素層(膜厚20〜90nmとを交互に積層蒸着し、反射防止膜を片面(4層)に形成して、近赤外線カットフィルタを得た。
得られた近赤外線カットフィルタは、波長430〜580nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が93%であった。また、波長750〜1200nm の近赤外域における垂直入射透過率の平均値は1%であった。また、外観評価では、目視により、誘電体多層膜層および反射防止膜層にクラック・剥がれ・ムラがないことを確認した。
実施例4
実施例1で得られた透明フィルム基板を用い、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ケイ素層(膜厚70〜190nm)と酸化チタン層(膜厚80〜120nm)とを交互に積層蒸着し、誘電体多層膜である近赤外線反射膜を片面(66層)に形成し、さらにもう一方の面について、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ニオブ層(膜厚10〜120nm)と酸化ケイ素層(膜厚20〜90nmとを交互に積層蒸着し、反射防止膜を片面(4層)に形成して、近赤外線カットフィルタを得た。
得られた近赤外線カットフィルタは、波長430〜580nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が91%であった。また、波長750〜1200nmの近赤外域における垂直入射透過率の平均値は0.7%であった。また、外観評価では、目視により、誘電体多層膜層および反射防止膜層にクラック・剥がれ・ムラがないことを確認した。
比較例1
合成例2で作製したフィルムを用い、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ケイ素層(膜厚70〜190nm)と酸化チタン層(膜厚80〜120nm)とを交互に積層蒸着し、誘電体多層膜である近赤外線反射膜を片面(22層)に形成したが、合成例2で作製したフィルムは線膨張係数が10×10−5/℃であるため、目視による外観評価において、クラックが多数確認され、近赤外線カットフィルタとして使用できないことを確認した。
比較例2
実施例1で得られたフィルム基板を用い、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ケイ素層(膜厚70〜190nm)と酸化チタン層(膜厚80〜120nm)とを交互に積層蒸着し、誘電体多層膜である近赤外線反射膜を片面(11層)に形成し、さらにもう一方の面について、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ニオブ層(膜厚10〜120nm)と酸化ケイ素層(膜厚20〜90nmとを交互に積層蒸着し、反射防止膜を片面(4層)に形成して、近赤外線カットフィルタを得た。
得られた近赤外線カットフィルタは、波長430〜580nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が93%であった。また、波長750〜1200nmの近赤外域における垂直入射透過率の平均値は10%であった。また、外観評価では、目視により、クラック・剥がれ・ムラがないことを確認したが、波長750〜1200nmの透過率が大きく、近赤外線カットフィルタとしては性能が劣るものであった。
比較例3
東レ・デュポン(株)製のポリイミドフィルム「カプトン300H(熱収縮率:0.2%/200℃、線膨張係数:2.7×10−5)よりなる厚さ75μmのフィルムを用い、電子ビーム蒸着(EB)法により基板温度150℃にて、酸化ケイ素層(膜厚70〜190nm)と酸化チタン層(膜厚80〜120nm)とを交互に積層蒸着し、誘電体多層膜である近赤外線反射膜を両面(片面11層、両面22層)に形成し、近赤外線カットフィルタを得た。
得られた近赤外線カットフィルタは、波長430〜580nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が60%であった。また、波長750〜1200nmの近赤外域における垂直入射透過率の平均値は2%であった。また、外観評価では、目視により、クラック・剥がれ・ムラがないことを確認したが、可視光領域の透過率は劣るものであった。

Claims (10)

  1. 透明フィルム基板上に近赤外線反射膜が設けられた近赤外線カットフィルタであり、該透明フィルム基板が、フマル酸ジエステル系樹脂を用いてなるフィルムの表面の両側に、無機粒子と有機成分を含有するハードコート層が設けられ、かつ、ハードコート層における無機粒子と有機成分の割合が無機粒子10〜80重量%、有機成分20〜90重量%である透明フィルム基板であることを特徴とする近赤外線カットフィルタ。
  2. ハードコート層における有機成分が、単官能または多官能(メタ)アクリル酸エステル類であることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線カットフィルタ。
  3. フマル酸ジエステル系樹脂が、下記式(1)で示されるフマル酸ジエステル残基単位50モル%以上を含む樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の近赤外線カットフィルタ。
    Figure 0006520026
    (ここで、R1、R2はそれぞれ独立して炭素数3〜12の分岐状アルキル基又は環状アルキル基を示す。)
  4. 近赤外線反射膜が屈折率の異なる誘電体層を交互に積層した誘電体多層膜であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
  5. 透明フィルム基板の耐熱温度が150℃以上であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
  6. 透明フィルム基板の熱線膨張係数が8.0×10−5/℃以下であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
  7. 波長750〜1200nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が5%以下であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
  8. 波長430〜580nmの範囲において、垂直入射透過率の平均値が85%以上であることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
  9. 透明フィルム基板上の一方の面に近赤外線反射膜が設けられ、他方の面に反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタを備えたことを特徴とする個体撮像装置又はカメラモジュール。
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