JP6519341B2 - アニリン系導電性ポリマーの製造方法 - Google Patents

アニリン系導電性ポリマーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アニリン系導電性ポリマーの製造方法に関する。
多様な用途で用いられる導電性ポリマーとしては、スルホン化ポリアニリン系の導電性ポリマーが知られている。
本発明者らは、これまでにスルホン基置換アニリンまたはカルボキシル基置換アニリン等の酸性基置換アニリンを、塩基性化合物含む溶液中で重合して得られるアニリン系導電性ポリマーとその製造方法を提案してきた(例えば、特許文献1参照。)。
一般に、導電性ポリマーの導電性(σ)は、キャリアの数(n)、キャリアの電荷(q)、ならびにキャリアの分子鎖間および分子鎖内の易動度(μ)に依存する。
可溶性アニリン系導電性ポリマーの場合、キャリアの電荷(q)はキャリアの種類によって決まる固有値となるため、導電性を向上させるためには、キャリアの数(n)、および易動度(μ)を増大させることが重要である。なお、易動度(μ)を増大させるには、ポリマーの分子量を高くすることや低分子量物及びその他不純物を除去する等が有効であると考えられる。
特開2000−219739号公報 国際公開第2012/057114号
しかしながら、特許文献1の製造方法では、スルホン基置換アニリンまたはカルボキシル基置換アニリン等の酸性基置換アニリンを、塩基性化合物含む溶液中で重合した反応液量が200L以上となるようなスケールにおいて攪拌が不十分で、反応液の温度調節ができず、得られる導電性ポリマーの導電性が低下するといった問題があった。
また、特許文献2の製造方法では、スルホン基置換アニリンまたはカルボキシル基置換アニリン等の酸性基置換アニリンを、塩基性化合物含む溶液中で重合する際の動力値を記載しているが、動力値のみでは反応液量が200Lを超えるようなスケールでは、反応液全体を攪拌することは困難であるために、反応液の温度調節ができず、得られる導電性ポリマーの性能が著しく悪化するといった問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、反応液量が200Lを超えるようなスケールでも、反応液を均一に攪拌できるため、工程通過性が良く、かつ得られる導電性ポリマーの性能が200L以下のスケールのものと同等の導電性ポリマーを得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一の観点は、
下記一般式(1)で表されるアニリン誘導体を、塩基性化合物と溶媒と酸化剤とを含む溶液中で酸化重合する際に、以下要件(i)〜 (iv)を満たす攪拌翼を備えた反応槽を用いるアニリン系導電性ポリマーの製造方法。
(i)d/Dが0.6以上
(ii)h/Dが0.5〜0.9
(iii)π×d×攪拌翼の回転数/60で計算される翼先端周速度が1.7m/s以上
(iv)H/Dが0.8〜1.4
(Dは反応槽の内径を示す。dは攪拌翼の外径を示し、攪拌翼が複数枚ある場合は最大外径を示す。Hは反応終了時の反応槽底部から液面までの高さを示す。hは攪拌翼高を示し、攪拌翼がn段ある場合は、数式1より算出したhを用いる。hは各段の攪拌翼高を示す。)
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。またR〜Rのうちの少なくとも一つは酸性基又はその塩である。
本発明の第二の観点は、下記一般式(1)で表されるアニリン系誘導体を、塩基性化合物と溶媒と酸化剤とを含む溶液と混合する混合工程と、混合工程終了後の反応液を冷却保持する保持工程とを有し、さらに以下の条件(I)〜(IV)を満たすアニリン系導電性ポリマーの製造方法。
(I)混合工程開始前の液温が0℃以下
(II)混合工程及び保持工程中の反応槽内の最大液温が25℃未満
(III)反応槽内の液温が最高温度に達した後、「混合工程開始前の反応槽内の液温+20℃以下」に冷却されるまでの所要時間が、最高温度に達した後から45分以内
(IV)混合工程終了時の反応液量が200L以上
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。またR〜Rのうちの少なくとも一つは酸性基又はその塩である。
本発明の製造方法によれば、重合液量が200Lを超えるスケールであってもアニリン系導電性ポリマーを低コストで、且つ効率よく製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において「可溶性」とは、単なる水、塩基および塩基性塩を含む水、酸を含む水、またはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の溶媒、またはそれらの混合物10g(液温25℃)に、0.1g以上均一に溶解することを意味する。
また、「導電性」とは、10−9S/cm以上の導電率を有することである。
<アニリン系誘導体>
前記一般式(1)で表されるアニリン系誘導体のうち、酸性基置換アニリンとしては、スルホン基置換アニリンまたはカルボキシ基置換アニリンが挙げられる。得られるポリマーの導電性、溶解性などの性能が向上する点で、アミノ基に対して酸性基がo位またはm位に結合している化合物が好ましい。
前記スルホン基置換アニリンとして最も代表的なものは、アミノベンゼンスルホン酸類であり、具体的にはo−,m−,p−アミノベンゼンスルホン酸、アニリン−2,6−ジスルホン酸、アニリン−2,5−ジスルホン酸、アニリン−3,5−ジスルホン酸、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニリン−3,4−ジスルホン酸であり、得られるポリマーの導電性、溶解性などの性能を考慮すると好ましく用いられる。
アミノベンゼンスルホン酸類以外のスルホン基置換アニリンとしては、メチルアミノベンゼンスルホン酸、エチルアミノベンゼンスルホン酸、n−プロピルアミノベンゼンスルホン酸、イソプロピルアミノベンゼンスルホン酸、n−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、sec−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、t−ブチルアミノベンゼンスルホン酸などのアルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類、メトキシアミノベンゼンスルホン酸、エトキシアミノベンゼンスルホン酸、プロポキシアミノベンゼンスルホン酸などのアルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ニトロ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、フルオロアミノベンゼンスルホン酸、クロロアミノベンゼンスルホン酸、ブロムアミノベンゼンスルホン酸などのハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類などを挙げることができる。
これらの中では、アルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類またはハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類が、得られるポリマーの導電性、溶解性を考慮すると実用上最も好ましい。
これらのスルホン基置換アニリンは、それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種(異性体を含む。)以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
前記カルボキシル基置換アニリンとして最も代表的なものは、アミノベンゼンカルボン酸類であり、具体的にはo−,m−,p−アミノベンゼンカルボン酸、アニリン−2,6−ジカルボン酸、アニリン−2,5−ジカルボン酸、アニリン−3,5−ジカルボン酸、アニリン−2,4−ジカルボン酸、アニリン−3,4−ジカルボン酸であり、得られるポリマーの導電性、溶解性を考慮すると好ましく用いられる。
アミノベンゼンカルボン酸類以外のカルボキシル基置換アニリンとしては、メチルアミノベンゼンカルボン酸、エチルアミノベンゼンカルボン酸,n−プロピルアミノベンゼンカルボン酸、イソプロピルアミノベンゼンカルボン酸、n−ブチルアミノベンゼンカルボン酸、sec−ブチルアミノベンゼンカルボン酸、t−ブチルアミノベンゼンカルボン酸などのアルキル基置換アミノベンゼンカルボン酸類、メトキシアミノベンゼンカルボン酸、エトキシアミノベンゼンカルボン酸、プロポキシアミノベンゼンカルボン酸等のアルコキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類、ヒドロキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類、ニトロ基置換アミノベンゼンカルボン酸類、フルオロアミノベンゼンカルボン酸、クロロアミノベンゼンカルボン酸、ブロムアミノベンゼンカルボン酸などのハロゲン基置換アミノベンゼンカルボン酸類などを挙げることができる。
これらの中では、アルキル基置換アミノベンゼンカルボン酸類、アルコキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類またはハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類が、得られるポリマーの導電性、溶解性を考慮すると実用上最も好ましい。
これらのカルボキシル基置換アニリンは、それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種(異性体を含む。)以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
また、酸性基置換アニリンは、スルホン基置換アルキルアニリン、カルボキシ基置換アルキルアニリン、スルホン基置換アルコキシアニリン、カルボキシ基置換アルコキシアニリン、スルホン基置換ヒドロキシアニリン、カルボキシ基置換ヒドロキシアニリン、スルホン基置換ニトロアニリン、カルボキシ基置換ニトロアニリン、スルホン基置換フルオロアニリン、カルボキシ基置換フルオロアニリン、スルホン基置換クロロアニリン、カルボキシ基置換クロロアニリン、スルホン基置換ブロムアニリン、あるいはカルボキシ基置換ブロムアニリンの何れかとして表現することができる。
<塩基性化合物>
塩基性化合物としては、無機塩基、アンモニア、脂式アミン類、環式飽和アミン類、環式不飽和アミン類などが用いられる。
無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの水酸化物の塩などが挙げられる。
特に、水酸化ナトリウムを用いることが得られるポリマーの導電性、溶解性を考慮すると好ましい。
脂式アミン類としてメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、アンモニウムヒドロキシド化合物を挙げることができる。
環式飽和アミン類としては、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、ピペラジンおよびこれらの骨格を有する誘導体ならびにこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが挙げられる。
環式不飽和アミン類としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、イソキノリン、ピロリンおよびこれらの骨格を有する誘導体ならびにこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが挙げられる。
塩基性化合物としては、塩基性化合物それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
塩基性化合物の濃度は0.1mol/L以上が好ましく、より好ましくは0.1〜10.0mol/Lであり、特に好ましくは0.2〜8.0mol/Lである。塩基性化合物の濃度が0.1mol/L以上であれば、ポリマーを高収率で得ることができる。
一方、塩基性化合物の濃度が10.0mol/L以下であれば、得られるポリマーの導電性が向上する傾向にある。
前記酸性基置換アニリンであるモノマーと塩基性化合物の質量比は、モノマー:塩基性化合物=1:100〜100:1であることが好ましく、より好ましくは10:90〜90:10である。ここで、塩基性化合物の割合が低いと反応性が低下したり、得られるポリマーの導電性が低下したりすることがある。一方、塩基性化合物の割合が高いと、得られるポリマー中の酸性基と塩基性化合物が塩を形成する割合が高くなり、ポリマーの導電性が低下することがある。
<酸化剤>
酸化剤としては、標準電極電位が0.6V以上である酸化剤であれば限定はないが、例えばペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ二硫酸類;過酸化水素等を用いることが好ましい。
これらの酸化剤は、それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
酸化剤の使用量は、前記モノマー成分1モルに対して1〜5モルが好ましく、より好ましくは1〜3モルである。
本発明においては、モノマー成分に対して酸化剤がモル比で等モル以上存在している系にて重合を行うことが重要である。また、触媒として、鉄、銅などの遷移金属化合物を酸化剤と併用することも有効である。
本発明のアニリン系導電性ポリマーの製造方法としては、酸化剤による酸化重合を行えばよく、具体的には、酸化剤溶液中にモノマー溶液を滴下する方法、モノマー溶液中に酸化剤溶液を滴下する方法、反応容器等にモノマー溶液と酸化剤溶液を同時に滴下する方法、酸化剤溶液とモノマー溶液を連続的に供給し、押し出し流れで重合させるなどの方法によってポリマーを製造する方法が挙げられる。また、このとき、触媒として、鉄、銅などの遷移金属化合物を添加してもよい。塩基性物質はモノマー溶液中に存在させることが好ましい。
<溶媒>
重合の際には、水、または水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を用いることができる。水溶性有機溶媒としては、水と混合するものであれば限定されず、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
なお、溶媒としては水を単独で用いるのが好ましいが、混合溶媒を用いる場合、水と水溶性有機溶媒との混合比は任意であるが、水:水溶性有機溶媒=1:100〜100:1が好ましい。
<混合工程>
混合工程とは、酸化剤溶液とモノマー溶液を反応槽に仕込む工程を指す。具体的には、酸化剤溶液にモノマー溶液を滴下する方法の場合、モノマー溶液の滴下開始時を混合工程開始時とし、モノマー溶液の滴下終了時を混合工程終了時とする。また、モノマー溶液に酸化剤溶液を滴下する方法の場合、酸化剤溶液の滴下開始時を混合工程開始時とし、酸化剤溶液の滴下終了時を混合工程終了時とする。酸化剤溶液とモノマー溶液を押し出し流れで重合させる場合は、各成分の押し出し開始時を混合工程開始時とし、酸化剤溶液とモノマー溶液が混相する時点を混合工程終了時とする。
混合工程開始時の液温は、0℃以下で行うのが好ましく、−15℃〜0℃の温度範囲で行うのがより好ましく、更に好ましくは−12℃〜0℃の範囲である。−15℃未満、又は0℃より高温では、得られるポリマーの導電性や収率が低下する傾向がある。
本発明においては、重合時の反応系内のpHが7以下となるように調整することが好ましく、より好ましくはpHが6以下である。ここで、反応系内のpHが7以下であれば、副反応が進行しにくくなり、不純物やオリゴマー成分の生成が抑制され、結果として、得られるポリマーの導電性や純度等が向上する。
本発明においては、混合工程終了時の反応槽内の反応液量は、200L以上が好ましい。
反応槽に備えられた攪拌翼の外径dと反応槽の内径Dの比d/Dは0.6以上が好ましく、より好ましくは0.65以上である。ここでd/Dが0.6以上であれば、反応槽内の反応液を均一に混合でき、工程通過性が向上する。
ここでのDは反応槽の内径(口径)を示すが、工業的に使用される反応槽の形状としては、口径が最大内径であることが多い。最大内径が口径よりも小さい場合、攪拌不良が起きやすく、さらには反応槽の洗浄性が低下する。
攪拌翼高hと反応槽の内径Dの比h/Dは0.5〜0.9が好ましく、より好ましくは0.6〜0.8である。ここでh/Dが0.5〜0.9であれば、反応槽内の反応液の温度調節ができるため、得られるポリマーの導電性が向上する。
さらにはπ×d×攪拌翼の回転数/60で計算される翼先端周速度は、1.7m/s以上であることが好ましく、より好ましくは1.72m/s以上である。翼先端周速度が1.7m/s以上であれば、反応槽内の反応液を均一に混合でき、温度斑も解消することができる。
翼先端周速度の上限としては、4.0m/s以下が好ましい。翼先端周速度が4.0m/sを超えると、反応槽壁面への反応液の飛散が激しくなり、得られるポリマーの収量が低下傾向にある。
反応終了時の反応槽底部から液面までの高さHと反応槽の内径Dの比H/Dは0.8〜1.4が好ましく、より好ましくは0.9〜1.35である。ここで、H/Dが0.8〜1.4であれば、反応槽内の反応液の温度斑が解消され、得られるポリマーの導電性が向上する。
<保持工程>
混合工程終了後に保持工程を設けることが工業的には有用である。保持工程の目的としては、混合工程終了時の未反応の酸性基置換アニリンをさらに反応させることと、混合工程中に変化した反応槽内の重合液の温度を均一に保つことである。保持工程を設けることで、得られる導電性ポリマーの収量や性能が向上する。
保持工程開始時は混合工程終了時で、保持工程終了時は反応液からポリマーを分離し始めるまでの工程を指す。
保持工程の時間としては0.5〜24時間が好ましく、より好ましくは1〜15時間である。保持時間が0.5時間以下では未反応の酸性基置換アニリンが製品中に混在する恐れがあり、24時間以上は保持しても工程通過性は殆ど変らない。
混合工程および保持工程を通して、反応槽内の反応液温は25℃未満が好ましい。より好ましくは20℃以下である。25℃を超えると、得られる導電性ポリマーの収量が低下する。
また、混合工程および保持工程を通して、反応槽内の反応液温が最大に達した後、反応槽内の反応液温が、混合工程開始温度+20℃以下になるまでの冷却所要時間が45分以内であることが好ましい。より好ましくは43分以内であり、さらに好ましくは40分以内である。冷却所要時間が45分を超えると、得られる導電性ポリマーの性能が低下する。
重合後、得られた反応液中には未反応のモノマー及び副生成物が残存しているため、該反応液から重合体を分離する操作を行う。この際分離装置としては、減圧濾過、加圧濾過、遠心分離、遠心濾過等を用いることができる。
また、重合体を分離後、溶媒により洗浄してもよい。該洗浄溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。中でもメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、アセトニトリルが高純度な導電性ポリマーを得るために好ましい。
<アニリン系導電性ポリマー>
本発明のアニリン系導電性ポリマーとしては、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するポリマーがあげられる。
式(2)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。またR〜Rのうちの少なくとも一つは酸性基又はその塩である。
式(2)で表される繰り返し単位が酸性基を有する場合、導電性向上の観点から少なくともその一部が遊離酸型であることが望ましい。
また、本発明のアニリン系導電性ポリマーの質量平均分子量は、溶解性、導電性、製膜性及び膜強度の観点から、2000〜300万であることが好ましく、3000〜100万であることがより好ましく、5000〜50万であることがさらに好ましく、3万〜10万であることが特に好ましい。
ここで、導電性ポリマーの質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算した質量平均分子量である。
次に、得られた重合体を乾燥し、溶媒に溶解することで導電性ポリマー溶液を得られる。導電性ポリマー溶液中の導電性ポリマーの濃度は1〜10質量%が好ましい。
なお、導電性ポリマーを含む溶液の溶媒としては、導電性ポリマーを溶解するものであれば特に限定されないが、水や水溶性の有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒が好ましい。
水溶性の有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル等のプロピレングリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン等のピロリドン類等が挙げられる。イオン交換効率の観点からは、水と水溶性有機溶媒の混合溶媒が好まし、さらに好ましくは水が好ましい。
<イオン交換法>
上記製法により得られるアニリン系導電性ポリマーは塩基性物質を含んでいるため、イオン交換法にて塩基性物質等の不純物の除去を行う。本発明のイオン交換法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換方法、電気透析によるイオン交換方法が挙げられる。
イオン交換装置としては、カートリッジやカラム、充填塔などが挙げられるが、ここに例示した装置以外でも使用できる。
イオン交換樹脂をイオン交換装置に投入する際は、水など溶剤と伴に投入するが、この際に気泡が混入することがある。また、配管などに残存した空気により、イオン交換装置内の樹脂に空気が混入し、空隙ができることがある。そのため、イオン交換樹脂投入後はイオン交換装置全体の空気や気泡を十分に除去してから行う必要がある。
イオン交換樹脂としては、強酸性カチオン交換樹脂、弱酸性カチオン交換樹脂、強塩基性アニオン交換樹脂、弱塩基性アニオン交換樹脂が挙げられるが、不純物の除去性の観点から強酸性カチオン交換樹脂、強塩基性アニオン交換樹脂を使用することが好ましい。カチオン交換樹脂は通常Na型で市販されている樹脂を鉱酸でコンディショニングしてH型に調整して用いられるが、H型で市販されている樹脂を使用してもよい。カチオン交換樹脂の架橋度は低すぎるとイオン交換前の導電性ポリマー溶液と接触した時の劣化が大きいことから中程度以上のものを使用することが好ましく、このような樹脂としては三菱化学社製ダイヤイオンSK1B、ダイヤイオンSK1BH、ローム&ハース社製デュオライトC−20、ディオライトC−20H、オルガノ社製アンバーライトIR−120B、アンバーライトIR−120BH等が挙げられる。アニオン交換樹脂は通常Cl型で市販されており、これを炭酸水素型もしくは炭酸型に変換して用いられるが、OH型で市販されている樹脂をそのまま用いてもよい。カチオン交換樹脂と同様にアニオン交換樹脂の架橋度は低すぎるとイオン交換前の導電性ポリマー溶液と接触した時の劣化が大きいことから中程度以上のものを使用することが好ましく、このような樹脂としては三菱化学社製ダイヤイオンSA−10A、ダイヤイオンSA−12A、ローム&ハース社製デュオライトA−113、ディオライトA−113OH、オルガノ社製アンバーライトIRA−402BL、アンバーライトIRA−402BL(OH)等が挙げられる。
本発明で使用されるイオン交換樹脂は単独で用いてもよいが、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを組み合わせたり、あるいは混床で使用する方がより純度の高い精製導電性ポリマー溶液を得ることができる。またより高度に精製するために多段で通液を行ったり、一部を原料側に返送するという循環精製運転をしたり、キレート樹脂、吸着樹脂、逆浸透膜等と組み合わせて精製を行ってもよい。
電気透析法の場合、イオン交換膜は特に限定はされないが、不純物の拡散による浸透を抑制するため、一価イオン選択透過処理が施されたイオン交換膜であって、分画分子量が300以下のものを使用することが好ましい。このようなイオン交換膜として、ネオセプタCMK(カチオン交換膜、分画分子量300、株式会社アストム製)やネオセプタAMX(アニオン交換膜、分画分子量300、株式会社アストム製)を例示することができる。
また、アニオン交換層、カチオン交換層を張り合わせて構造を持ったイオン交換膜であるバイポーラ膜を用いてもよい。このようなバイポーラ膜としてPB−IE/CMB(株式会社アストム製)を例示することができる。
電気透析における電流密度は限界電流密度以下であることがこの好ましい。バイポーラ膜での印加電圧は、10〜50Vの範囲が好ましく、25〜35Vの範囲がさらに好ましい。
イオン交換樹脂を用いたイオン交換法では、イオン交換樹脂の交換容量を超えると、前記導電性ポリマー溶液中の塩基性物質の除去が不十分となる。つまり、処理量がイオン交換樹脂の交換容量を上回ると、pHが上昇する。pHが上昇する直前の処理量をBTP(貫流点、破過点)という。電気透析法にも原理的にはBTPは存在するが、イオン交換樹脂によるイオン交換法に比べるとBTPは数倍の量になるため、BTPまで処理することは殆どない。
pH以外に塩基性物質が除去できているか判断する方法としては、塩基性物質をイオンクロマトなどの分析装置を用いて、定量する方法が挙げられる。
本発明の導電性ポリマー溶液は、スプレーコート法、デイップコート法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、エアーナイフコート法、カーテンコート法等の簡便な手法で導電体を形成することができる。
また、本発明の導電性ポリマー溶液を主成分とする組成物は、各種帯電防止剤、コンデンサー、電池、EMIシールド、化学センサー、表示素子、非線形材料、防食、接着剤、繊維、帯電防止塗料、防食塗料、電着塗料、メッキプライマー、静電塗装の下地、電気防食、電池の蓄電能力向上等に適応可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(アニリン系導電性ポリマーの製造)
<実施例1>
ペルオキソ二硫酸アンモニウム1mol/Lの水溶液206.1kgと、98質量%硫酸(10mol)を仕込んだ容量400LのSUS製の丸底反応槽(反応槽の内径750mm)の反応槽内温度を−9℃に調整後、4.5mol/Lトリエチルアミン水溶液20.2kgに溶解した2−アミノアニソール−4−スルホン酸200molを1時間かけて滴下し、ポリマーを得た。攪拌翼としてフルゾーン型攪拌翼(下段攪拌翼の外径510mm、交差角度45度、上段攪拌翼の外径468mm、攪拌翼高563mm)を用いた。
d/D=0.68、h/D=0.75、H/D=1.13である。
回転数は90rpmで行った。
また、滴下開始時の液温が−9℃となるように、冷媒の温度を調節した。
実施例および比較例で記載の水溶液とは、体積比で水:アセトニトリル=1:1となるように調整した混合溶媒を使用した。
滴下終了後、反応液を−5℃となるように4時間保持し、遠心濾過によりろ別を行い、メチルアルコール1300kgにて洗浄を行い、乾燥後、濃度3%となるように超純水に溶解し、導電性アニリン系ポリマー溶液を得た。
<比較例1>
回転数を50rpmにした以外は、実施例1と同様に実施し、濃度3%の導電性アニリン系ポリマー溶液を得た。
<比較例2>
回転数を60rpmにした以外は、実施例1と同様に実施し、濃度3%の導電性アニリン系ポリマー溶液を得た。
(導電性の評価)
得られたポリマー溶液を、スピンコータ(Actes inc.製、「マニュアルスピンナーASC−4000」)を用いてガラス基板上に塗布し、ホットプレート上で120℃×10分間加熱して、塗膜(膜厚:約100nm)がガラス基板上に形成された試験片を得た。
得られた試験片の表面抵抗値を、抵抗率計(株式会社三菱化学アナリテック製、「ロレスタGP」)に直列四探針プローブを装着して測定した。測定した表面抵抗値及び膜厚から体積抵抗値を算出し、その逆数から導電率を求めた。
結果を表1に示す。
表1から明らかなように、翼先端周速度が1.7以下、または、反応液温が11℃以下(混合工程開始温度−9℃+20℃)になるまでの所要時間が45分より長い場合、混合工程および保持工程を含めた反応液の最高温度が40℃以上と温度調節ができず、さらに得られた導電性ポリマーの性能が著しく低下していることがわかる。
本発明により、アニリン系導電性ポリマー溶液を低コストで、さらに大量に効率よく製造することができることが確認された。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表されるアニリン系誘導体を、塩基性化合物と溶媒と酸化剤とを含
    む溶液中で酸化重合する際に、以下要件(i)〜(iv)を満たす攪拌翼を備えた反応槽
    を用いるアニリン系導電性ポリマーの製造方法。
    (i) d/Dが0.6以上
    (ii)h/Dが0.5〜0.9
    (iii)π×d×攪拌翼の回転数/60で計算される翼先端周速度が1.7m/s以

    (iv)H/Dが0.8〜1.4
    (Dは反応槽の内径を示す。dは攪拌翼の外径を示し、攪拌翼が複数枚ある場合は最大外
    径を示す。Hは反応終了時の反応槽底部からの液面までの高さを示す。hは攪拌翼高を示
    し、攪拌翼がn段ある場合は、数式1より算出したhを用いる。hは各段の攪拌翼高を
    示す。)
    (式(1)中、R〜Rは各々独立に、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐の
    アルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、水酸基、ニトロ
    基又はハロゲン原子である。またR〜Rのうち少なくとも一つは酸性基又はその塩で
    ある。)
  2. 前記酸化重合が、前記一般式(1)で表されるアニリン系誘導体を、塩基性化合物と溶
    媒と酸化剤とを含む溶液と混合する混合工程と、混合工程終了後の反応液を冷却保持する
    保持工程とを有し、以下の条件(I)〜(IV)を満たす請求項1に記載のアニリン系導
    電性ポリマーの製造方法。
    (I)混合工程開始時の液温が0℃以下
    (II)混合工程及び保持工程中の反応槽内の最大液温が25℃未満
    (III)反応槽内の液温が最高温度に達した後、「混合工程開始前の反応槽内の液温+
    20℃以下」に冷却されるまでの所要時間が、最高温度に達した後から45分以内
    (IV)混合工程終了時の反応液量が200L以上
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