JP6519051B2 - 紙幣収納庫 - Google Patents
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特許文献1(特開平03−288762号公報)の「紙幣収納装置」には、紙幣収納部の開口部の両側に回転自在に配置した一対の紙幣押込み体(ロータ)に、紙幣の両端部を夫々挿入するスリット状の溝を形成したロータ方式の紙幣収納機構が開示されている。この構成では、2つの紙幣押込み体のスリット状の溝により形成される紙幣導入路の幅を幅広の紙幣に対応するように大きく設定すると、幅の狭い紙幣は2つの紙幣押込み体間の空間から下方へ脱落する。一方、前記導入路の幅を幅の狭い紙幣に対応させると幅広の紙幣を取扱うことができなくなる。
このため、各国における幅寸法が種々異なる各金種の紙幣に広く対応させることが難しくなる。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る紙幣収納庫の構成を示す正面図、左側面図、及び平面図であり、図2(a)(b)及び(c)は同紙幣収納庫を構成する紙幣押込み機構の構成例を示す正面図、平面図、及び左側面図である。図3(a)及び(b)は紙幣押込み機構の構成を示す斜視図である。図4は2つの紙幣押込み回転体が受入れ姿勢にある状態を示す側面図であり、図5(a)乃至(f)、及び図6(g)乃至(l)は、紙幣押込み機構による押込み動作手順を示す説明図である。
この紙幣収納庫1は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に装備される紙幣処理装置に配置される。
本実施形態に係る紙幣収納庫1は、紙幣を収納する紙幣収納空所(紙幣収納部)Sを形成するケーシング10と、ケーシング10内に上下動自在に配置され上面に紙幣を積載する紙幣積載部材(バックアッププレート)20と、紙幣収納庫の外部から搬送されてきた紙幣を紙幣収納庫内に導入する紙幣導入機構30と、紙幣収納空所S内の紙幣積載部材20の上方に配置されて外部から短辺を先頭にして搬送されてきた紙幣B2を一旦支持してから紙幣積載部材20上に移載する紙幣押込み機構40と、を概略備えている。
本発明の紙幣収納庫1の一つの特徴的な構成は、外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材20を備えた紙幣収納部Sと、紙幣積載部材の上方であって紙幣収納部内の紙幣搬入口側位置に互いに近接して並行に配置されて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所44、47を外周面に夫々有すると共に同期して互いに逆方向へ回転駆動され回転軸が紙幣搬送方向と並行である一対の紙幣押込み回転体42、45と、少なくとも一方の紙幣押込み回転体の紙幣搬送方向奧側に位置し、一方の紙幣押込み回転体の回転軸に軸支され紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持されて紙幣積載部材上の既積載紙幣B1上面と接する紙幣押えアーム50と、を備えた点にある。
更に、本発明の紙幣収納庫1の他の特徴的な構成は、2つの紙幣押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある時に、各支持凹所44、47は搬送されてきた搬送紙幣の両端部を支持する位置関係に有り、紙幣受入れ姿勢にある各紙幣押込み回転体が支持している搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、紙幣押えアーム50が同方向に回転して紙幣積載部材に接した以降は同方向への回転を停止して一方の紙幣押込み回転体45に対して相対回転を開始することにある。
板状の紙幣積載部材20は、一側方の連結部材15によって上下方向に固定されたガイド棒22に沿って上下動する直動軸受23に固定されて上下動可能に支持されると共に、バネ24(図4)によって上向きに付勢されている。紙幣積載部材20、或いは紙幣積載部材上の既積載紙幣B1の上面が紙幣押込み機構40を構成する紙幣押込み回転体(押込み回転体)42、45等に接することにより紙幣積載部材の上下方向位置が確定する。
紙幣導入機構30は、手前側板11に設けた図示しない紙幣搬入口と、紙幣搬入口に配置した上下一対の導入ローラ軸32によって軸支された導入ローラ33と、導入ローラ軸を駆動する図示しないモータ等を備える。
各押込み回転体42、45は略円筒体であり、左右対称の形状を有して水平な位置関係で並行に近接配置されている。各押込み回転体42、45は、夫々の中心部を軸方向に貫通する回転軸42a、45aと一体化されており、モータからの駆動力をギヤ70、71を介して各回転軸に伝達することにより同期して正転、逆転駆動される。紙幣搬送方向に沿って並行に配置された各回転軸42a、45aは夫々の両端部を各側板11、13に設けた軸受部により回転自在に軸支され、各回転軸の軸端部には奧側板13の外側において大径ギヤ70が固定されている。各大径ギヤ70は、奧側板13により回転自在に軸支された小径ギヤ71と夫々噛合しており、図示しないモータからの駆動力が各大径ギヤ70に伝達される。互いに噛合した2つの小径ギヤ71が図1(b)中に矢印で示した方向に回転すると各大径ギヤ70は矢印で示した方向に回転する。また、2つの小径ギヤ71が図1(b)中に矢印で示した方向とは逆方向に回転すると各大径ギヤ70は矢印で示した方向とは逆方向に回転する。
モータからの駆動力を各押込み回転体42、45に伝達するギヤ群を上記のように構成したため、各押込み回転体の回転方向は常に逆方向となる。つまり、一方の押込み回転体が時計回り方向に回転する場合には、他の押込み回転体は反時計回りに回転する。
胴部43、46の外周面は、紙幣押込み方向へ回転する際に支持凹所内に支持した紙幣の中央部(中間部、その他の部位)を下方へ押圧して支持凹所から離脱させる押込み面(紙幣押し下げ面)として機能する。
各押込み回転体の外周面は、互いの回転を妨げない程度に接触していてもよいし、接触しない程度に近接配置されていてもよい。
紙幣受入れ姿勢における各支持凹所44、47の上側壁面44a、47aは回転軸42a、45aの下方において直線的に伸びている一方で、各支持凹所の下側壁面44b、47b(下側押え部)は上側壁面44a、47aと並行に伸びる一方で上側壁面よりも短尺となっている。上側壁面44a、47aの先端角部は各押込み回転体が回転して支持凹所内の紙幣を下方へ押し込む際に紙幣の中間部上面を押し下げる押し下げ部44c、47cとして機能する。また、下側壁面44b、47bの下部(下側押え部)44d、47dはその底面が下側壁面と並行に面取りされた短尺な面取り部44d’、47d’となっている一方で、下側壁面の先端角部と面取り部との間は傾斜面44d”、47d”となっている。
紙幣受入れ姿勢における押込み回転体間の距離、即ち2つの押込み回転体の対向面間の距離L2は接触状態か、或いは非接触状態で近接しており、また2つの押込み回転体の下側壁面44b、47bの先端部間の距離L3は図4中に示した最小サイズの搬送紙幣B2が何れか一方の支持凹所の内奥部に偏った状態となった場合においてもこの受入れスリット内から脱落しないように寸法設定されている。なお、各押込み回転体の外周面は軽く接触していても両者の回転には差し支えない。つまり、各押込み回転体の外周面は接触しているか、非接触状態で近接配置されていればよい。
各支持凹所の内壁の形状は、図示の例では上側側壁と下側側壁が平坦面であり、かつ均一の間隔で互いに並行に対向しているが、これは一例に過ぎない。搬送されてきた紙幣を引っ掛かり無く保持できる構成であれば、どのような形状であってもよい。
紙幣収納空所Sの紙幣搬入口側に配置された押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある時に、押込み回転体の軸方向長は受け入れる紙幣よりも短く設定されており、受け入れた紙幣はその紙幣搬入口側部分は支持凹所内に位置する一方で、奧側部分は押込み回転体の奧側端面から突出した状態となる。紙幣押えアーム50は、受け入れた紙幣のこの突出した部分を押さえるように寸法設定されている。
つまり、ワンウェイクラッチ55は、紙幣押さえアーム50が既積載紙幣上面を押さえる方向(反時計回り方向)へ回動する際には、同方向への回動を阻止する方向への抵抗が加わらない限り突出軸部45b(一方の押込み回転体45)と一体回転させるが、紙幣押えアームに対して抵抗が加わった場合には突出軸部に対して空転(アンロック)させるように作用する。
つまり、紙幣押えアーム50は既積載紙幣を押さえ付ける方向(反時計回り方向)へ回転する際には突出軸部45bに対してロックされているので、押込み回転体45が押え方向(反時計回り方向)へ回転する際には押込み回転体45と共に同方向へ回転できる。また、押込み回転体45が非押え方向(時計回り方向)へ回転すると、ワンウェイクラッチ55が作動して紙幣押えアームも一緒に同方向に戻る。
なお、本例では紙幣押えアーム50は、基端部をワンウェイクラッチ55を介して突出軸部45bにより軸支された基部50aと、基部50aの先端部に設けた軸部50cにより上下方向へ回動自在に軸支された可動片(錘)50bと、から成る。可動片50bを比重の大きい材料から成る錘とすることにより、各押込み回転体が図5(a)(b)に示した紙幣受入れ姿勢にあるときに、自重により基部50a先端から直線的に伸びた姿勢となるようにしてもよいし、或いは図示しないバネにより重力方向へ付勢するようにしてもよい。いずれにしても可動片50bは重力方向へ付勢されると共にワンウェイクラッチ55のロック作用により紙幣受入れ姿勢では両支持凹所44、47内に干渉しないように作用する。また、図5(c)以降の紙幣押し下げ段階では、可動片50bは既積載紙幣により押圧されて基部50aに対して上向きに回動することにより常にその平坦な押え面で紙幣中央上面と接触して安定して押さえ込むことができる。
また、可動片は、摩擦抵抗の大きな材料とすることにより、紙幣面との間の滑りを防止できる。
紙幣押えアーム50の基部50aは突出軸部45bの奧端寄り位置に配置されている一方で、可動片50bは基部の長さに相当する奧部位50b’を軸部50cにより回動自在に軸支され、他の部位(前部位)50b”は紙幣搬入口側に向けて延長形成されている。つまり、可動片50bは基部50aよりも長尺であって、押込み回転体から奥方向へ突出した紙幣先端部分を押え込むことができる。
従って、紙幣積載部材20の上方の空間は、押込み回転体42、45、及び紙幣押えアーム50によって全長に渡ってカバーされており、両支持凹所44、47によって支持された搬送紙幣B2は、押込み回転体42、45、及び紙幣押えアーム50の協働によって既積載紙幣B1上に移載される。
後述するように押込み回転体42、45が押込み方向へ回転することにより支持凹所内に位置する紙幣部分の幅方向中央部が押し下げ部44c、47cにより押し下げられる。この際、支持凹所内から奥方向へ突出した紙幣先端部の幅方向中央部も同様に押し下げられる。
紙幣押えアーム50の下方には押込み羽根60が突出している。
図5、及び図6に基づいて紙幣押込み機構40による搬送紙幣の押込み手順について説明する。
まず、図5(a)(b)は押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある状態を示しており、この状態では水平方向に沿って直線的に連通し合った2つの支持凹所44、47は紙幣導入機構30を構成する導入ローラ33によって外部から搬送されてきた搬送紙幣B2を受入れて(b)の状態とする。
両支持凹所内に受入れ可能な紙幣の枚数は一枚、又は複数枚であるが、本例では一枚の場合を例として説明する。
なお、二枚以上の紙幣、つまり紙幣束を受け容れた場合には紙幣束を紙幣積載部材上に一括して移載することができる。紙幣束内の紙幣の幅方向位置がずれていても確実に両支持凹所内に支持しつつ、押込み回転体が回転することにより紙幣積載部材上に一括して移載することができる。
このように2つの押込み回転体を可能な限り接近させ、且つ胴部の径を大きくし、更に支持凹所44、47を深くしているので、短尺紙幣であっても確実に支持凹所内に支持することができる。2つの支持凹所内で短尺紙幣が左右何れかの方向に位置ずれしていても保持し続けることができるように、各支持凹所の内奥部間の距離L1、及び下側壁面44b、47bの先端部間の距離L3が設定されている。
下側壁面44b、47bの下部(下側押え部)44d、47dの底面は下側壁面と並行に面取りされたフラットな面取り部44d’、47d’となっているが、面取り部44d’、47d’をフラットにしているのは、紙幣受け入れ姿勢にあるときに面取り部44d’、47d’が略水平となって紙幣上面との接触面積を増やして押え力を確実化するためである。
搬送紙幣B2が各押込み回転体の軸方向長を越える部分は各押込み回転体の奧側端面を越えて奥方向へ突出し、紙幣押えアーム50の下方へ延在した状態となる。
この時、押込み羽根60はその下面で既積載紙幣B1の上面に接しており、既積載紙幣が位置ずれを起こすことを防止している。
両押込み回転体42、45の胴部43、46の外周面は紙幣押込み面を構成しており、各胴部が押込み方向へ回転した時に、押し下げ部44c、47cを含めた紙幣押込み面によって紙幣の適所(中心部とは限らない)を押圧することにより、支持凹所内から紙幣を離脱させて下方へ移動させることができる。
このため、押込み過程で搬送紙幣B2(及び既堆積紙幣B1)の中央部が上方に膨出することが防止され、両押込み回転体が受入れ姿勢に戻った時に受入れスリットが膨出部により塞がれることがなくなる。また、紙幣押えアームによって搬送紙幣、及び既積載紙幣の中央部を押込みながら、押込み回転体により中央部以外の紙幣上面を外側へ押し広げるので、紙幣を幅方向に延伸させることができる。
押込み羽根60は、その先端の一面で既積載紙幣の最上面と接触しながら押し続けている。このため、押込み回転体が押込み方向へ回転を継続する過程で、左右に位置する押込み羽根は既積載紙幣の最上面に沿って幅方向両外側へ均等に移動して行くこととなり、既積載紙幣の上方向への膨らみを防止することができる。押込み羽根60が既堆積紙幣を押さえるタイミングは、紙幣押えアーム50が搬送紙幣と共に既堆積紙幣を押え始める前段階となっているので、紙幣押えアーム50との協働により紙幣の押えを連続的に行うことが可能となる。
図5(e)(f)、図6(g)乃至(j)は押込み回転体42、45が図5(a)の受入れ姿勢から押込み方向へ360度回転する過程を示している。
図5(d)から図6(i)までは各押込み回転体の円弧状の外周面で既積載紙幣を押圧しているため、紙幣積載部材20は最も下降しているが、下側押え部44d、47dが既堆積紙幣と接している図6(j)(k)では紙幣積載部材は上昇位置に有り、この間も紙幣押えアーム50は既積載紙幣上面中央を押さえ、既積載紙幣の中央部が上方に膨出することを防止している。
搬送紙幣B2の押込みは図5(c)〜(d)の段階で完了しているが、更に同方向に回転させることにより図5(a)の受入れ姿勢に復帰させる必要がある。
図5(a)の受入れ姿勢から360度回転を完了した図6(j)の状態では、両支持凹所44、47は水平に連通した受入れスリットを形成しているが、紙幣押えアーム50が下降して可動片50bにより搬送紙幣B2の上面を押し続けているため、受入れスリット内に新たな搬送紙幣を導入することができない。
なお、図5(a)、及び図6(l)に示した紙幣受入れ姿勢では、紙幣積載部材20が上昇しており、且つ受入れスリットが形成された状態にある。このため、紙幣の受け入れの待機中に図5(a)、及び図6(l)に示した紙幣受入れ姿勢にしておくと、外部から受入れスリットを介して不正用の治具を紙幣収納空所S内に差し込んで紙幣を取り出す等の不正が行われる可能性がある。
このような不正行為を防止するためには、待機中には図5(f)に示したように紙幣積載部材20を下降させると共に、2つの支持凹所が連通しない状態にしておくのが有効である。
つまり、押込み回転体間に大きな空間が存在しないので、格別の押込み手段を別設することなく、押込み回転体と連動させる構成にすることができた。
押込み回転体と連動して回転する押込み回転体によって支持凹所内に支持した搬送紙幣を紙幣積載部材上に押し込んで移載する際に、搬送紙幣の幅方向中央部から両外側に向けて紙幣を押し込むので、搬送紙幣、及び既堆積紙幣を幅方向へ延ばしながらの押込みが可能となる。
紙幣押えアーム50は、搬送紙幣が既堆積紙幣上に移載された後も紙幣上面を押圧し続けることができ、押込み回転体は紙幣押えアームが回転を停止した後も押込み方向へ回転し続けて最後には紙幣受入れ姿勢に復帰することができる。
紙幣受入れ位置において、紙幣押込み回転体は搬送紙幣(束)の後半部分を支持する一方で、紙幣の前半部分は紙幣押込み部材から奧方向へ突出している。押込み動作時には、紙幣押込み回転体は搬送紙幣の後半部分を押し込む一方で、紙幣押えアーム50は前半部分に接して紙幣の横ずれを防止し、押込みが完了した後では搬送紙幣の前半部分を介して既堆積紙幣を加圧する。このため、押込み動作中も確実に既堆積紙幣を加圧し続けて、膨出や位置ずれを防止できる。
紙幣押えアームは先端部に可動片50bを有するため、紙幣押込み回転体による既堆積紙幣の押し込み量の変化に追従して確実に既堆積紙幣上面を押え続けることができる。
これによれば、両紙幣押込み部材を近接配置しつつ、支持空所の内奥部間の距離を最大サイズの紙幣の幅よりも大きくしたので、必然的に個々の紙幣押込み部材の外径は大きくなる。
紙幣押込み回転体の間に大きな空間が形成されないので、既堆積紙幣が大きく膨出することがなくなる。また、既堆積紙幣の膨出を押さえる手段を紙幣押込み回転体に連動して作動する構成とすることができた。
押込み回転体が押込みを開始する前、即ち紙幣受入れ姿勢にある時には面取り部44d’、47d’によって既積載紙幣を抑えており、回転を開始した後で押し下げ部44c、47cにより押下を開始する。このため、押し下げ部44c、47cによる押下げを開始するまでの間に押込み回転体によって既堆積紙幣の加圧が充分に行われない期間があり得る。このような場合であっても、紙幣押え羽根60を用いることにより、押込み動作中も間断なく既堆積紙幣を押え続けて膨出や位置ずれを防止することができる。
面取り部44d’、47d’をフラットにしているのは、紙幣受け入れ姿勢にあるときに面取り部44d’、47d’が略水平となって紙幣上面との接触面積を増やして押え力を確実化するためである。
紙幣の受け入れの待機中に紙幣受入れ姿勢にしておくと、外部から受入れスリットを介して不正用の治具を紙幣収納空所S内に差し込んで紙幣を取り出す等の不正が行われる可能性がある。
このような不正行為を防止するためには、待機中には2つの支持凹所が連通しない状態にしておくのが有効である。
Claims (8)
- 外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材を備えた紙幣収納部と、前記紙幣積載部材の上方であって前記紙幣収納部内の紙幣搬入口側位置に互いに近接して並行に配置されて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所を外周面に夫々有すると共に同期して互いに逆方向へ回転駆動され回転軸が紙幣搬送方向と並行である一対の紙幣押込み回転体と、少なくとも一方の前記紙幣押込み回転体の紙幣搬送方向奧側に位置し、前記一方の紙幣押込み回転体の回転軸に軸支され紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持されて前記紙幣積載部材上の既積載紙幣上面と接する紙幣押えアームと、を備えたことを特徴とする紙幣収納庫。
- 前記一対の紙幣押込み回転体が紙幣受入れ姿勢にある時に、前記各支持凹所は搬送されてきた搬送紙幣の両端部を支持する位置関係に有り、前記紙幣受入れ姿勢にある前記各紙幣押込み回転体が支持している前記搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、前記紙幣押えアームが同方向に回転して前記搬送紙幣の上面に接して前記紙幣積載部材に向けて押し付けた状態で同方向への回転を停止して前記一方の紙幣押込み回転体に対して相対回転を開始することを特徴とする請求項1に記載の紙幣収納庫。
- 外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材を備えた紙幣収納部と、前記紙幣積載部材の上方において近接して紙幣搬送方向と並行に配置され、前記紙幣の積載方向と交差する方向から該紙幣収納部に向けて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所を夫々有すると共に紙幣搬送方向と並行な2つの軸に固定されて同期して互いに逆方向へ回転駆動される一対の紙幣押込み回転体と、少なくとも一方の前記紙幣押込み回転体の軸から前記紙幣収納部の内奥部に突出する突出軸部によりその一部を前記突出軸部に対して紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持され、且つ他部を前記突出軸の外径方向へ突出させた紙幣押えアームと、を備え、
前記2つの紙幣押込み回転体が紙幣受入れ姿勢にある時に、前記各支持凹所は連通する位置関係となることにより搬送されてきた搬送紙幣の両端部を支持する位置関係に有り、前記紙幣受入れ姿勢にある前記各紙幣押込み回転体の支持凹所の上側壁面が前記搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、前記紙幣押えアームが同方向に回転して前記搬送紙幣の上面に接して前記紙幣積載部材に向けて押し付けた状態で回転を停止して前記一方の紙幣押込み回転体に対して相対回転を開始し、
前記一方の紙幣押込み回転体が(前記突出軸が)前記押込み方向と逆方向に回転する際には前記紙幣押えアームは該一方の紙幣押込み回転体と一体回転することを特徴とする紙幣収納庫。 - 前記紙幣押えアームは、一部を前記突出軸部により支持された基部と、該基部の他部により上下方向へ回動自在に軸支された可動片と、から構成されており、
前記可動片は、前記紙幣積載部材上の紙幣最上面に接触するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の紙幣収納庫。 - 前記各紙幣押込み回転体が前記紙幣受入れ姿勢にある時に、前記各支持凹所の内奥部間の距離は前記紙幣収納部に収納可能な最大サイズの紙幣の幅と同等か、それよりも大きく設定されており、
前記各紙幣押込み回転体の外周面間隔は、接触状態、又は接触しない程度の近接状態で近接されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の紙幣収納庫。 - 前記各支持凹所は、略円筒状の紙幣押込み回転体の回転軸を回避した部位に形成した直線状に伸びる切欠きであり、該各支持凹所の外径側部分には前記紙幣積載部材上の既積載紙幣を押えるための紙幣押え羽根が軸支されていることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の紙幣収納庫。
- 前記各紙幣押込み回転体は、前記紙幣受入れ姿勢にある時に前記紙幣積載部材上の既積載紙幣と接する外周部分が略水平なフラット面となるよう面取りされていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一項に記載の紙幣収納庫。
- 前記各紙幣押込み回転体が前記紙幣受入れ待機中にある時に、前記各支持凹所を連通しない位置関係とすることにより紙幣を外部から取り出す等の不正防止効果を発揮することを特徴とする請求項3乃至7の何れか一項に記載の紙幣収納庫。
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