JP6519051B2 - 紙幣収納庫 - Google Patents

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Description

本発明は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に配置される紙幣処理装置が備える紙幣収納庫の改良に関する。
投入された紙幣を受け入れる入金機能や、釣り銭や払い出し金として紙幣を払い出す出金機能を備えた紙幣処理装置は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等に装備されている。そして、この紙幣処理装置には始業時に準備した紙幣、あるいは稼働中に投入された紙幣を金種別に保管するための紙幣収納庫が装備されている。
特許文献1(特開平03−288762号公報)の「紙幣収納装置」には、紙幣収納部の開口部の両側に回転自在に配置した一対の紙幣押込み体(ロータ)に、紙幣の両端部を夫々挿入するスリット状の溝を形成したロータ方式の紙幣収納機構が開示されている。この構成では、2つの紙幣押込み体のスリット状の溝により形成される紙幣導入路の幅を幅広の紙幣に対応するように大きく設定すると、幅の狭い紙幣は2つの紙幣押込み体間の空間から下方へ脱落する。一方、前記導入路の幅を幅の狭い紙幣に対応させると幅広の紙幣を取扱うことができなくなる。
このため、各国における幅寸法が種々異なる各金種の紙幣に広く対応させることが難しくなる。
特許文献2(特開平04−289991号公報)では、ロータ方式の押込み体を備えた紙幣収納装置において、一対の押込み体間の空間を介して収納済みの紙幣の中間部が紙幣導入路側へ膨出して搬送中の紙幣と衝突することを防止するために、新たに搬送されてきた紙幣により作動する上流側の第1のレバーに連動して作動する下流側の第2のレバーによって収納済み紙幣の中間部を押し下げるように構成している。しかし、搬送紙幣によって第1のレバーを作動させる際に第1のレバーが搬送紙幣に対する抵抗となる可能性がある。即ち、紙幣は、発行国や金種によって使用する材質や厚みやが異なるためにコシが弱い場合や、損傷等のダメージが激しい場合があるが、これらの場合には紙幣によって第1のレバーを作動させることができないだけでなく、紙詰まり等の障害が発生する。また、2つのレバーを連動させる構成であるため、部品点数の増大、装置構成の大型、複雑化を招くため、紙幣処理装置に対して着脱される紙幣収納装置としては不適当である。
特開平03−288762号公報 特開平04−289991号公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、搬送されてきた紙幣の両端部を受け容れて支持する支持凹所を備えて回転する一対の紙幣押込み回転体と、紙幣押込み回転体の下方において上下動するバックアッププレートと、を備えた紙幣収納庫において、紙幣の幅寸法の大小と関係なく、また部品点数の増大や大型化を招くことなく、バックアッププレート上の既積載紙幣を効率的に抑えながら既堆積紙幣上に新たな搬送紙幣をスムーズに収納することができる紙幣収納庫を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る紙幣収納庫は、外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材を備えた紙幣収納部と、前記紙幣積載部材の上方であって前記紙幣収納部内の紙幣搬入口側位置に互いに近接して並行に配置されて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所を外周面に夫々有すると共に同期して互いに逆方向へ回転駆動され回転軸が紙幣搬送方向と並行である一対の紙幣押込み回転体と、少なくとも一方の前記紙幣押込み回転体の紙幣搬送方向奧側に位置し、前記一方の紙幣押込み回転体の回転軸に軸支され紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持されて前記紙幣積載部材上の既積載紙幣上面と接する紙幣押えアームと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、支持凹所を備えて回転する一対の紙幣押込み回転体と、紙幣押込み回転体の下方において上下動するバックアッププレートと、を備えた紙幣収納庫において、紙幣の幅寸法の大小と関係なく、また部品点数の増大や大型化を招くことなく、バックアッププレート上の既積載紙幣を効率的に抑えながら既堆積紙幣上に新たな搬送紙幣をスムーズに収納することができる。
(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る紙幣収納庫の構成を示す正面図、左側面図、及び平面図である。 (a)(b)及び(c)は同紙幣収納庫を構成する紙幣押込み機構の構成例を示す正面図、平面図、及び左側面図である。 (a)及び(b)は紙幣押込み機構の構成を示す斜視図である。 2つの紙幣押込み回転体が受入れ姿勢にある状態を示す側面図である。 (a)乃至(f)は紙幣押込み機構による押込み動作手順を示す説明図である。 (g)乃至(l)は紙幣押込み機構による押込み動作手順を示す説明図である。
以下、本発明に係る紙幣収納庫を図面に基づいて説明する。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る紙幣収納庫の構成を示す正面図、左側面図、及び平面図であり、図2(a)(b)及び(c)は同紙幣収納庫を構成する紙幣押込み機構の構成例を示す正面図、平面図、及び左側面図である。図3(a)及び(b)は紙幣押込み機構の構成を示す斜視図である。図4は2つの紙幣押込み回転体が受入れ姿勢にある状態を示す側面図であり、図5(a)乃至(f)、及び図6(g)乃至(l)は、紙幣押込み機構による押込み動作手順を示す説明図である。
<基本構成>
この紙幣収納庫1は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に装備される紙幣処理装置に配置される。
本実施形態に係る紙幣収納庫1は、紙幣を収納する紙幣収納空所(紙幣収納部)Sを形成するケーシング10と、ケーシング10内に上下動自在に配置され上面に紙幣を積載する紙幣積載部材(バックアッププレート)20と、紙幣収納庫の外部から搬送されてきた紙幣を紙幣収納庫内に導入する紙幣導入機構30と、紙幣収納空所S内の紙幣積載部材20の上方に配置されて外部から短辺を先頭にして搬送されてきた紙幣B2を一旦支持してから紙幣積載部材20上に移載する紙幣押込み機構40と、を概略備えている。
なお、以下において紙幣の短辺方向を幅方向と称する。
本発明の紙幣収納庫1の一つの特徴的な構成は、外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材20を備えた紙幣収納部Sと、紙幣積載部材の上方であって紙幣収納部内の紙幣搬入口側位置に互いに近接して並行に配置されて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所44、47を外周面に夫々有すると共に同期して互いに逆方向へ回転駆動され回転軸が紙幣搬送方向と並行である一対の紙幣押込み回転体42、45と、少なくとも一方の紙幣押込み回転体の紙幣搬送方向奧側に位置し、一方の紙幣押込み回転体の回転軸に軸支され紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持されて紙幣積載部材上の既積載紙幣B1上面と接する紙幣押えアーム50と、を備えた点にある。
更に、本発明の紙幣収納庫1の他の特徴的な構成は、2つの紙幣押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある時に、各支持凹所44、47は搬送されてきた搬送紙幣の両端部を支持する位置関係に有り、紙幣受入れ姿勢にある各紙幣押込み回転体が支持している搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、紙幣押えアーム50が同方向に回転して紙幣積載部材に接した以降は同方向への回転を停止して一方の紙幣押込み回転体45に対して相対回転を開始することにある。
ケーシング10は、紙幣搬送方向手前側に立設された手前側板11と、紙幣搬送方向奧側に立設された奧側板13と、両側板間を連結する連結部材15と、を概略備えており、紙幣収納空所Sは各側板11、13と、各連結部材15とによって形成される。
板状の紙幣積載部材20は、一側方の連結部材15によって上下方向に固定されたガイド棒22に沿って上下動する直動軸受23に固定されて上下動可能に支持されると共に、バネ24(図4)によって上向きに付勢されている。紙幣積載部材20、或いは紙幣積載部材上の既積載紙幣B1の上面が紙幣押込み機構40を構成する紙幣押込み回転体(押込み回転体)42、45等に接することにより紙幣積載部材の上下方向位置が確定する。
紙幣導入機構30は、手前側板11に設けた図示しない紙幣搬入口と、紙幣搬入口に配置した上下一対の導入ローラ軸32によって軸支された導入ローラ33と、導入ローラ軸を駆動する図示しないモータ等を備える。
紙幣押込み機構40は、紙幣収納空所S内の紙幣搬入口寄りに配置された左右一対の押込み回転体42、45と、一対の押込み回転体の奧側の紙幣収納空所内に配置された一つの押込みアーム50、及び押込み羽根60等と、これらの部材と干渉しない適所に配置された図示しないモータと、を概略備えている。
各押込み回転体42、45は略円筒体であり、左右対称の形状を有して水平な位置関係で並行に近接配置されている。各押込み回転体42、45は、夫々の中心部を軸方向に貫通する回転軸42a、45aと一体化されており、モータからの駆動力をギヤ70、71を介して各回転軸に伝達することにより同期して正転、逆転駆動される。紙幣搬送方向に沿って並行に配置された各回転軸42a、45aは夫々の両端部を各側板11、13に設けた軸受部により回転自在に軸支され、各回転軸の軸端部には奧側板13の外側において大径ギヤ70が固定されている。各大径ギヤ70は、奧側板13により回転自在に軸支された小径ギヤ71と夫々噛合しており、図示しないモータからの駆動力が各大径ギヤ70に伝達される。互いに噛合した2つの小径ギヤ71が図1(b)中に矢印で示した方向に回転すると各大径ギヤ70は矢印で示した方向に回転する。また、2つの小径ギヤ71が図1(b)中に矢印で示した方向とは逆方向に回転すると各大径ギヤ70は矢印で示した方向とは逆方向に回転する。
モータからの駆動力を各押込み回転体42、45に伝達するギヤ群を上記のように構成したため、各押込み回転体の回転方向は常に逆方向となる。つまり、一方の押込み回転体が時計回り方向に回転する場合には、他の押込み回転体は反時計回りに回転する。
押込み回転体42、45は、外周面に支持した紙幣を押し込む押込み面を有した略円筒状の胴部43、46と、各胴部の外周面から内部に向けて回転軸42a、45aを回避するように直線状に切欠き形成した支持凹所(紙幣支持部)44、47と、を備える。押込み回転体42、45は略左右対称形状をなしており、紙幣収納空所Sの紙幣搬入口側の空間内に配置されている。胴部43、46が占める紙幣搬入口側の空間よりも内奥側には各回転軸42a、45aの一部を構成する突出軸部42b、45bが位置している。つまり、突出軸部42b、45bは、胴部43、46内に位置する回転軸42a、45aを内奥側に延長した部分に相当する。
胴部43、46の外周面は、紙幣押込み方向へ回転する際に支持凹所内に支持した紙幣の中央部(中間部、その他の部位)を下方へ押圧して支持凹所から離脱させる押込み面(紙幣押し下げ面)として機能する。
各押込み回転体の外周面は、互いの回転を妨げない程度に接触していてもよいし、接触しない程度に近接配置されていてもよい。
図3(a)(b)、図4及び図5(a)(b)は各押込み回転体42、45が外部から搬送されてきた紙幣を受け容れる紙幣受入れ姿勢を示しており、この状態では各支持凹所44、47は水平な姿勢で直線状に連通した状態となっており、搬送されてきた紙幣をスムーズに受け容れることができるように各支持凹所の奥行き寸法、及び上下幅を含めた形状が設定されている。つまり、紙幣受入れ姿勢において、各支持凹所44、47は水平な姿勢で直線状に連通した一つの受入れスリットを形成している。
紙幣受入れ姿勢における各支持凹所44、47の上側壁面44a、47aは回転軸42a、45aの下方において直線的に伸びている一方で、各支持凹所の下側壁面44b、47b(下側押え部)は上側壁面44a、47aと並行に伸びる一方で上側壁面よりも短尺となっている。上側壁面44a、47aの先端角部は各押込み回転体が回転して支持凹所内の紙幣を下方へ押し込む際に紙幣の中間部上面を押し下げる押し下げ部44c、47cとして機能する。また、下側壁面44b、47bの下部(下側押え部)44d、47dはその底面が下側壁面と並行に面取りされた短尺な面取り部44d’、47d’となっている一方で、下側壁面の先端角部と面取り部との間は傾斜面44d”、47d”となっている。
各押込み回転体42、45が図5(a)等に示した紙幣受入れ姿勢にある時に、各支持凹所44、47の内奥部間の距離L1(受入れスリットの内部長)は紙幣収納空所Sに収納可能な最大サイズの紙幣の幅と同等か、或いは大きく設定されている。
紙幣受入れ姿勢における押込み回転体間の距離、即ち2つの押込み回転体の対向面間の距離L2は接触状態か、或いは非接触状態で近接しており、また2つの押込み回転体の下側壁面44b、47bの先端部間の距離L3は図4中に示した最小サイズの搬送紙幣B2が何れか一方の支持凹所の内奥部に偏った状態となった場合においてもこの受入れスリット内から脱落しないように寸法設定されている。なお、各押込み回転体の外周面は軽く接触していても両者の回転には差し支えない。つまり、各押込み回転体の外周面は接触しているか、非接触状態で近接配置されていればよい。
各支持凹所の内壁の形状は、図示の例では上側側壁と下側側壁が平坦面であり、かつ均一の間隔で互いに並行に対向しているが、これは一例に過ぎない。搬送されてきた紙幣を引っ掛かり無く保持できる構成であれば、どのような形状であってもよい。
特許文献1、2に示した従来の押込み回転体は支持凹所により主として紙幣の幅方向両端部のみを支持するように構成されているため、押込み回転体の直径が小さく、押込み回転体間の距離が大きく離隔していた。このため、押込み回転体間の広い空間から紙幣積載部材上の既積載紙幣が上方に膨出して新たな紙幣の進入を妨害する虞があった。これに対して本発明の押込み回転体は大径であり且つ可能な限り接近した位置関係にある。本発明では、押込み回転体が互いの回転を妨げることがない程度に可能な限り近接配置、或いは接触しているため、紙幣積載部材上の既積載紙幣が膨出しようとしても押込み回転体の胴部によって押さえ込まれる。また、特許文献1、2では、押込み回転体間の空間が大きいために、既堆積紙幣の膨出を押さえるために駆動源を別にする別部材としての押込み部材を設ける必要があったが、本発明では押込み回転体同志が近接配置されているため、押込み回転体自体に紙幣を押込む機能を付与すると共に、押込み回転体に紙幣押込み手段としての紙幣押えアーム50、押込み羽根60を附属させて連動させることができるため、部品点数を減らしてコンパクト化することができる。
紙幣押込み機構40を構成する他の要素である紙幣押えアーム50は、一方の押込み回転体45の回転軸45aから紙幣収納空間の奥方向へ一体的に伸びた突出軸部45bによりその一部(基端部)を一方の押込み回転体(突出軸部)45に対して(押込み方向とは反対方向へのみ)相対回転可能に支持され、且つ他部を突出軸部45bの外径方向へ突出させた構成を備えている。押込み回転体42、45が受入れ姿勢にあるときに突出軸部45bは支持凹所44、47よりも上方にあるため、紙幣押えアーム50が図5(a)(b)に示した水平な姿勢にある時には、紙幣押えアームはその全体が支持凹所よりも上側にあり、紙幣の導入が可能な状態となっている。
つまり、紙幣押えアーム50は、各押込み回転体42、45が押込み方向へ回転することにより支持凹所内に保持した搬送紙幣B2を押し込んで押込み回転体間(支持凹所間)の空間から下方へ抜き落とす際に、短尺紙幣などが両支持凹所(受入れスリット)内で左右に移動して部分的に支持凹所内に残ることを防止するために、搬送紙幣を紙幣積載部材20上に押え続ける。つまり、紙幣押さえアーム50は、押込み回転体による搬送紙幣の押込み動作時に搬送紙幣の横ずれを防止する手段であり、押込み動作時には押込み回転体と協働して紙幣積載部材を押し下げながら搬送紙幣を受入れスリット内から離脱させる。
紙幣収納空所Sの紙幣搬入口側に配置された押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある時に、押込み回転体の軸方向長は受け入れる紙幣よりも短く設定されており、受け入れた紙幣はその紙幣搬入口側部分は支持凹所内に位置する一方で、奧側部分は押込み回転体の奧側端面から突出した状態となる。紙幣押えアーム50は、受け入れた紙幣のこの突出した部分を押さえるように寸法設定されている。
また、紙幣押えアーム50の基端部と突出軸部45bとの間にはワンウェイクラッチ55が配置されている。紙幣受入れ姿勢にある両押込み回転体42、45が支持凹所44、47内の搬送紙幣B2を紙幣積載部材20上に押し込む方向(反時計回り方向)へ回動を開始した際には、紙幣押えアーム50は一方の押込み回転体45(突出軸部45b)と一体的に同方向へ回動する一方で、紙幣押えアーム先端が紙幣積載部材(既積載紙幣)の上面に接した以降では、押込み回転体が同方向への回転を継続する一方で、紙幣押えアームは紙幣積載部材20を付勢するバネ力に抗しきれなくなった段階で同方向へのそれ以上の回転を停止する。それ以降は、押込み回転体のみが回転を続け、紙幣押えアームは既積載紙幣を押え続ける。
一方、押込み回転体42、45が紙幣押込み方向への回転を中止して逆方向への回転を開始すると、紙幣押えアーム50は押込み回転体45と一体的に逆方向への回転を開始する。
つまり、ワンウェイクラッチ55は、紙幣押さえアーム50が既積載紙幣上面を押さえる方向(反時計回り方向)へ回動する際には、同方向への回動を阻止する方向への抵抗が加わらない限り突出軸部45b(一方の押込み回転体45)と一体回転させるが、紙幣押えアームに対して抵抗が加わった場合には突出軸部に対して空転(アンロック)させるように作用する。
また、ワンウェイクラッチ55は、上記とは逆に紙幣押えアーム50が既積載紙幣上面から離間する方向(時計回り方向)へ回動する際には、紙幣押えアームを突出軸部45b(一方の押込み回転体45)とロックさせて一体回転させるように作用する。
つまり、紙幣押えアーム50は既積載紙幣を押さえ付ける方向(反時計回り方向)へ回転する際には突出軸部45bに対してロックされているので、押込み回転体45が押え方向(反時計回り方向)へ回転する際には押込み回転体45と共に同方向へ回転できる。また、押込み回転体45が非押え方向(時計回り方向)へ回転すると、ワンウェイクラッチ55が作動して紙幣押えアームも一緒に同方向に戻る。
このようにワンウェイクラッチ55は、押込み回転体45が押し下げ部47cによって搬送紙幣を押え込む方向へ回転する時に紙幣押さえアーム50を下降させるように作用する一方で、押込み回転体45が紙幣を押さえ込む方向と逆方向(紙幣からの離脱方向)へ回転する時には紙幣押えアームを押込み回転体と一体に離脱方向へ上昇させる。また、紙幣積載部材20から紙幣押えアームを押し上げる力が作用した時には、押込み回転体と関係なく紙幣押えアーム単体で上昇することができる。
なお、本例では紙幣押えアーム50は、基端部をワンウェイクラッチ55を介して突出軸部45bにより軸支された基部50aと、基部50aの先端部に設けた軸部50cにより上下方向へ回動自在に軸支された可動片(錘)50bと、から成る。可動片50bを比重の大きい材料から成る錘とすることにより、各押込み回転体が図5(a)(b)に示した紙幣受入れ姿勢にあるときに、自重により基部50a先端から直線的に伸びた姿勢となるようにしてもよいし、或いは図示しないバネにより重力方向へ付勢するようにしてもよい。いずれにしても可動片50bは重力方向へ付勢されると共にワンウェイクラッチ55のロック作用により紙幣受入れ姿勢では両支持凹所44、47内に干渉しないように作用する。また、図5(c)以降の紙幣押し下げ段階では、可動片50bは既積載紙幣により押圧されて基部50aに対して上向きに回動することにより常にその平坦な押え面で紙幣中央上面と接触して安定して押さえ込むことができる。
また、可動片は、摩擦抵抗の大きな材料とすることにより、紙幣面との間の滑りを防止できる。
図1(a)(b)、図2(a)(b)に示したように押込み回転体42、45は、紙幣収納空所Sの紙幣搬入口側のみに位置しており、押込み回転体が存在しない奧側部分には紙幣押えアーム50が位置している。
紙幣押えアーム50の基部50aは突出軸部45bの奧端寄り位置に配置されている一方で、可動片50bは基部の長さに相当する奧部位50b’を軸部50cにより回動自在に軸支され、他の部位(前部位)50b”は紙幣搬入口側に向けて延長形成されている。つまり、可動片50bは基部50aよりも長尺であって、押込み回転体から奥方向へ突出した紙幣先端部分を押え込むことができる。
従って、紙幣積載部材20の上方の空間は、押込み回転体42、45、及び紙幣押えアーム50によって全長に渡ってカバーされており、両支持凹所44、47によって支持された搬送紙幣B2は、押込み回転体42、45、及び紙幣押えアーム50の協働によって既積載紙幣B1上に移載される。
搬送紙幣B2を紙幣積載部材上に収納する場合には、当該搬送紙幣は受入れ姿勢にある両押込み回転体の支持凹所が形成する受入れスリット内に紙幣搬入口側部分を支持されると共に、その奧側部分は支持凹所から突出させることにより紙幣押えアーム50の下方に位置させている。
後述するように押込み回転体42、45が押込み方向へ回転することにより支持凹所内に位置する紙幣部分の幅方向中央部が押し下げ部44c、47cにより押し下げられる。この際、支持凹所内から奥方向へ突出した紙幣先端部の幅方向中央部も同様に押し下げられる。
紙幣押えアーム50は押込み回転体による押込み動作と連動して紙幣中央部を既積載紙幣上に押え込むことにより搬送紙幣B2の横ずれを防止することにより、押込み動作中における搬送紙幣B2の位置ずれを防止する。なお、受入れスリット内における短尺紙幣(幅方向寸法が短い紙幣)の幅方向位置によっては、短尺紙幣の中央部以外の部位を押え込むケースも有り得るが、そのような場合であっても確実に押え込んで既堆積紙幣上に移載させることができる。
紙幣押えアーム50の下方には押込み羽根60が突出している。
各押込み羽根60は、各押込み回転体42、45の下側押え部44d、47dの奧側端面から突出した支持軸部61により夫々基端部を上下方向へ回動自在に軸支されている。各押込み羽根60はフリーな状態で軸支されているが、上方向への回動の限界角度は図示しないストッパにより下側押え部44d、47dの傾斜面44d”、47d”と略並行となる角度に設定されている。また、図6(i)にあるように、各押込み羽根60は下方向への回動も図示しないストッパにより面取り部44d’、47d’と略並行となる角度に制限されている。このため、下方に位置する紙幣積載部材上の紙幣の幅方向中央部が上方に膨出したとしても、押込み羽根は図示の上限位置を越えて回動することができないので、押込み羽根の下面により積載紙幣(押込み回転体から突出した部分)の中央部を確実に押さえ込んで、両支持凹所を経由した紙幣の搬入路を確保することができる。押込み回転体により支持された紙幣部分は押込み回転体により押え込まれることは勿論である。押込み羽根は、摩擦抵抗の大きな材料とすることにより、紙幣面との間の滑りを防止できる。
<収納動作の説明>
図5、及び図6に基づいて紙幣押込み機構40による搬送紙幣の押込み手順について説明する。
まず、図5(a)(b)は押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある状態を示しており、この状態では水平方向に沿って直線的に連通し合った2つの支持凹所44、47は紙幣導入機構30を構成する導入ローラ33によって外部から搬送されてきた搬送紙幣B2を受入れて(b)の状態とする。
両支持凹所内に受入れ可能な紙幣の枚数は一枚、又は複数枚であるが、本例では一枚の場合を例として説明する。
なお、二枚以上の紙幣、つまり紙幣束を受け容れた場合には紙幣束を紙幣積載部材上に一括して移載することができる。紙幣束内の紙幣の幅方向位置がずれていても確実に両支持凹所内に支持しつつ、押込み回転体が回転することにより紙幣積載部材上に一括して移載することができる。
搬送紙幣B2が最も短尺な幅方向寸法を有していたとしても受入れスリット(支持凹所44、47)の下側壁面44b、47bの先端部間の距離L3は短尺紙幣よりも短く設定されているので、当該搬送紙幣が受入れスリット内から脱落することはない(図4)。
このように2つの押込み回転体を可能な限り接近させ、且つ胴部の径を大きくし、更に支持凹所44、47を深くしているので、短尺紙幣であっても確実に支持凹所内に支持することができる。2つの支持凹所内で短尺紙幣が左右何れかの方向に位置ずれしていても保持し続けることができるように、各支持凹所の内奥部間の距離L1、及び下側壁面44b、47bの先端部間の距離L3が設定されている。
下側壁面44b、47bの下部(下側押え部)44d、47dの底面は下側壁面と並行に面取りされたフラットな面取り部44d’、47d’となっているが、面取り部44d’、47d’をフラットにしているのは、紙幣受け入れ姿勢にあるときに面取り部44d’、47d’が略水平となって紙幣上面との接触面積を増やして押え力を確実化するためである。
また、搬送紙幣B2はその搬送方向後端縁が両支持凹所44、47内に入り込んだ時点で搬送を停止されるように図示しない制御手段は導入ローラ33を駆動するモータを制御する。このような制御は常用されているため、特に詳述はしない。
搬送紙幣B2が各押込み回転体の軸方向長を越える部分は各押込み回転体の奧側端面を越えて奥方向へ突出し、紙幣押えアーム50の下方へ延在した状態となる。
この時、押込み羽根60はその下面で既積載紙幣B1の上面に接しており、既積載紙幣が位置ずれを起こすことを防止している。
図5(c)において押込み動作が開始され、押込み動作は両押込み回転体42、45がその押し下げ部44c、47cを下降させる方向へ回動することにより実施される。
両押込み回転体42、45の胴部43、46の外周面は紙幣押込み面を構成しており、各胴部が押込み方向へ回転した時に、押し下げ部44c、47cを含めた紙幣押込み面によって紙幣の適所(中心部とは限らない)を押圧することにより、支持凹所内から紙幣を離脱させて下方へ移動させることができる。
押込み方向へ回転する押込み回転体によって支持凹所内に支持した搬送紙幣B2を紙幣積載部材上に押し込んで移載する際に、各押込み回転体の外周面(紙幣押込み面)が搬送紙幣の幅方向中央部から両外側に向けて紙幣を押し広げながら押し込むので、搬送紙幣を延ばしながらの押込みが可能となる。また、(c)に示した押込み初期の状態において押し下げ部44c、47cが搬送紙幣B2の中央部を下方へ押込みながら、押し下げ部44c、47cによって押し込まれた搬送紙幣部分の上面に紙幣押えアーム50の可動片50bの下面が接している。
このため、押込み過程で搬送紙幣B2(及び既堆積紙幣B1)の中央部が上方に膨出することが防止され、両押込み回転体が受入れ姿勢に戻った時に受入れスリットが膨出部により塞がれることがなくなる。また、紙幣押えアームによって搬送紙幣、及び既積載紙幣の中央部を押込みながら、押込み回転体により中央部以外の紙幣上面を外側へ押し広げるので、紙幣を幅方向に延伸させることができる。
両押込み回転体42、45が押込み方向へ回転しながら各支持凹所44、47の上部の押し下げ部44c、47cにより搬送紙幣(中央部)を押し込んで行くが、押し下げ部44c、47cが紙幣積載部材上の既積載紙幣上面に接触するまでは紙幣積載部材側からの圧力が加わらないので既積載紙幣の状態が不安定である。そのため、早期に紙幣積載部材との間で既積載紙幣を挟んで安定させることが望ましい。本実施形態では、下側壁面の先端角部と面取り部との間の傾斜面44d”、47d”の存在により、紙幣積載部材がいち早く上昇でき、紙幣積載部材との間で早期に紙幣を抑えることができる。
押込み羽根60は、その先端の一面で既積載紙幣の最上面と接触しながら押し続けている。このため、押込み回転体が押込み方向へ回転を継続する過程で、左右に位置する押込み羽根は既積載紙幣の最上面に沿って幅方向両外側へ均等に移動して行くこととなり、既積載紙幣の上方向への膨らみを防止することができる。押込み羽根60が既堆積紙幣を押さえるタイミングは、紙幣押えアーム50が搬送紙幣と共に既堆積紙幣を押え始める前段階となっているので、紙幣押えアーム50との協働により紙幣の押えを連続的に行うことが可能となる。
図5(d)は両押込み回転体42、45が更に押込み方向へ回転した状態を示しており、この時点では搬送紙幣B2は既積載紙幣B1の上面に移載完了しており、押し下げ部44c、47cの外側の胴部外周面が搬送紙幣B2の上面に接している。紙幣押えアーム50は移載を完了した搬送紙幣B2の上面中央を加圧し続けており、押込み羽根60は既に既積載紙幣B1の上面から離脱している。
図5(e)(f)、図6(g)乃至(j)は押込み回転体42、45が図5(a)の受入れ姿勢から押込み方向へ360度回転する過程を示している。
図5(d)から図6(i)までは各押込み回転体の円弧状の外周面で既積載紙幣を押圧しているため、紙幣積載部材20は最も下降しているが、下側押え部44d、47dが既堆積紙幣と接している図6(j)(k)では紙幣積載部材は上昇位置に有り、この間も紙幣押えアーム50は既積載紙幣上面中央を押さえ、既積載紙幣の中央部が上方に膨出することを防止している。
搬送紙幣B2の押込みは図5(c)〜(d)の段階で完了しているが、更に同方向に回転させることにより図5(a)の受入れ姿勢に復帰させる必要がある。
図5(a)の受入れ姿勢から360度回転を完了した図6(j)の状態では、両支持凹所44、47は水平に連通した受入れスリットを形成しているが、紙幣押えアーム50が下降して可動片50bにより搬送紙幣B2の上面を押し続けているため、受入れスリット内に新たな搬送紙幣を導入することができない。
そこで、図6(k)に示すように、図6(j)の受入れ姿勢にある両押込み回転体42、45を更に押込み方向へ約30度回動させ、その後図6(l)に示すように両押込み回転体42、45を約30度非押込み方向へ回動させて受入れ姿勢に復帰させる。つまり、両押込み回転体42、45を図6(k)の姿勢にした時に紙幣押さえアーム50はワンウェイクラッチ55により各支持凹所44、47の上方に移行することができるので、この時点で両押込み回転体42、45を非押圧方向へ約30度復帰させることにより、図6(l)に示したように受入れスリットが開放した状態での紙幣受入れ姿勢に戻すことができる。
なお、図5(a)、及び図6(l)に示した紙幣受入れ姿勢では、紙幣積載部材20が上昇しており、且つ受入れスリットが形成された状態にある。このため、紙幣の受け入れの待機中に図5(a)、及び図6(l)に示した紙幣受入れ姿勢にしておくと、外部から受入れスリットを介して不正用の治具を紙幣収納空所S内に差し込んで紙幣を取り出す等の不正が行われる可能性がある。
このような不正行為を防止するためには、待機中には図5(f)に示したように紙幣積載部材20を下降させると共に、2つの支持凹所が連通しない状態にしておくのが有効である。
第1の本発明に係る紙幣収納庫1は、外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材20を備えた紙幣収納部Sと、紙幣積載部材の上方であって紙幣収納部内の紙幣搬入口側位置に互いに近接して並行に配置されて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所44、47を外周面に夫々有すると共に同期して互いに逆方向へ回転駆動され回転軸が紙幣搬送方向と並行である一対の紙幣押込み回転体42、45と、少なくとも一方の紙幣押込み回転体45の紙幣搬送方向奧側に位置し、一方の紙幣押込み回転体の回転軸に軸支され紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持されて紙幣積載部材上の既積載紙幣上面と接する紙幣押えアーム50と、を備えたことを特徴とする。


押込み回転体を用いた従来の紙幣収納庫に比して、大径で近接配置され、且つ支持凹所の奥行き幅が広い押込み回転体を用いているので、既堆積紙幣を押し込む手段として押込み回転体と連動する紙幣押えアームを利用することが可能となった。
つまり、押込み回転体間に大きな空間が存在しないので、格別の押込み手段を別設することなく、押込み回転体と連動させる構成にすることができた。
押込み回転体と連動して回転する押込み回転体によって支持凹所内に支持した搬送紙幣を紙幣積載部材上に押し込んで移載する際に、搬送紙幣の幅方向中央部から両外側に向けて紙幣を押し込むので、搬送紙幣、及び既堆積紙幣を幅方向へ延ばしながらの押込みが可能となる。
第2の本発明に係る紙幣収納庫1は、2つの紙幣押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある時に、各支持凹所44、47は搬送されてきた搬送紙幣の両端部を支持する位置関係に有り、紙幣受入れ姿勢にある各紙幣押込み回転体が支持している搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、紙幣押えアーム50が同方向に回転して紙幣積載部材に接した以降は同方向への回転を停止して一方の紙幣押込み回転体に対して相対回転を開始することを特徴とする。
紙幣押えアーム50は、搬送紙幣が既堆積紙幣上に移載された後も紙幣上面を押圧し続けることができ、押込み回転体は紙幣押えアームが回転を停止した後も押込み方向へ回転し続けて最後には紙幣受入れ姿勢に復帰することができる。
第3の本発明に係る紙幣収納庫1は、外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材20を備えた紙幣収納部Sと、紙幣積載部材の上方において近接して紙幣搬送方向と並行に配置され、紙幣の積載方向と交差する方向から該紙幣収納部に向けて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所44、47を夫々有すると共に紙幣搬送方向と並行な2つの軸に固定されて同期して互いに逆方向へ回転駆動される一対の紙幣押込み回転体42、45と、少なくとも一方の紙幣押込み回転体の軸45aから紙幣収納部の内奥部に突出する突出軸部45bによりその一部を突出軸部に対して紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持され、且つ他部を突出軸の外径方向へ突出させた紙幣押えアーム50と、を備え、2つの紙幣押込み回転体が紙幣受入れ姿勢にある時に、各支持凹所は連通する位置関係となることにより搬送されてきた搬送紙幣の両端部を(含むほぼ全域を)支持する位置関係に有り、紙幣受入れ姿勢にある各紙幣押込み回転体の支持凹所の上側壁面が搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、紙幣押えアーム50が同方向に回転して紙幣積載部材(既堆積紙幣)に接した以降は回転を停止して一方の紙幣押込み回転体に対して相対回転を開始し、一方の紙幣押込み回転体が(突出軸が)押込み方向と逆方向に回転する際には紙幣押えアームは該一方の紙幣押込み回転体と一体回転することを特徴とする。
紙幣押えアーム50を紙幣押込み回転体45の回転軸と一体化された突出軸部45bに対してワンウェイクラッチ55により支持する構成としたので、上記の如き動作を実現することができる。
紙幣受入れ位置において、紙幣押込み回転体は搬送紙幣(束)の後半部分を支持する一方で、紙幣の前半部分は紙幣押込み部材から奧方向へ突出している。押込み動作時には、紙幣押込み回転体は搬送紙幣の後半部分を押し込む一方で、紙幣押えアーム50は前半部分に接して紙幣の横ずれを防止し、押込みが完了した後では搬送紙幣の前半部分を介して既堆積紙幣を加圧する。このため、押込み動作中も確実に既堆積紙幣を加圧し続けて、膨出や位置ずれを防止できる。
第4の本発明に係る紙幣収納庫1は、紙幣押えアーム50は、一部を突出軸部45bにより支持された基部50aと、該基部の他部により上下方向へ回動自在に軸支された可動片50bと、から構成されており、可動片は、紙幣積載部材上の既積載紙幣上面に接触するように構成されていることを特徴とする。
紙幣押えアームは先端部に可動片50bを有するため、紙幣押込み回転体による既堆積紙幣の押し込み量の変化に追従して確実に既堆積紙幣上面を押え続けることができる。
第5の本発明に係る紙幣収納庫1は、各紙幣押込み回転体42、45が紙幣受入れ姿勢にある時に、各支持凹所の内奥部間の距離は紙幣収納部に収納可能な最大サイズの紙幣の幅と同等かそれよりも大きく設定されており、各紙幣押込み回転体の外周面間隔は、接触状態、又は接触しない程度の近接状態で近接されていることを特徴とする。
これによれば、両紙幣押込み部材を近接配置しつつ、支持空所の内奥部間の距離を最大サイズの紙幣の幅よりも大きくしたので、必然的に個々の紙幣押込み部材の外径は大きくなる。
紙幣押込み回転体の間に大きな空間が形成されないので、既堆積紙幣が大きく膨出することがなくなる。また、既堆積紙幣の膨出を押さえる手段を紙幣押込み回転体に連動して作動する構成とすることができた。
第6の本発明に係る紙幣収納庫1は、各支持凹所44、47は、略円筒状の紙幣押込み回転体の回転軸を回避した部位に形成した直線状に伸びる切欠きであり、該各支持凹所の外径側部分には紙幣押え羽根60が回動自在に軸支されていることを特徴とする。
押込み回転体が押込みを開始する前、即ち紙幣受入れ姿勢にある時には面取り部44d’、47d’によって既積載紙幣を抑えており、回転を開始した後で押し下げ部44c、47cにより押下を開始する。このため、押し下げ部44c、47cによる押下げを開始するまでの間に押込み回転体によって既堆積紙幣の加圧が充分に行われない期間があり得る。このような場合であっても、紙幣押え羽根60を用いることにより、押込み動作中も間断なく既堆積紙幣を押え続けて膨出や位置ずれを防止することができる。
第7の本発明に係る紙幣収納庫1は、各紙幣押込み回転体42、45は、紙幣受入れ姿勢にある時に紙幣積載部材上の既積載紙幣と接する外周部分が略水平なフラット面となるよう面取り部44d’、47d’が形成されていることを特徴とする。
面取り部44d’、47d’をフラットにしているのは、紙幣受け入れ姿勢にあるときに面取り部44d’、47d’が略水平となって紙幣上面との接触面積を増やして押え力を確実化するためである。
第8の本発明に係る紙幣収納庫1は、各紙幣押込み回転体42、45が紙幣受入れ待機中にある時に、各支持凹所を連通しない位置関係とすることにより紙幣を外部から取り出す等の不正防止効果を発揮することを特徴とする。
紙幣の受け入れの待機中に紙幣受入れ姿勢にしておくと、外部から受入れスリットを介して不正用の治具を紙幣収納空所S内に差し込んで紙幣を取り出す等の不正が行われる可能性がある。
このような不正行為を防止するためには、待機中には2つの支持凹所が連通しない状態にしておくのが有効である。
1…紙幣収納庫、10…ケーシング、11…手前側板、13…奧側板、15…連結部材、20…紙幣積載部材、22…ガイド棒、23…直動軸受、24…バネ(弾性部材)、30…紙幣導入機構、32…導入ローラ軸、33…導入ローラ、40…紙幣押込み機構、42、45…紙幣押込み回転体、42a…回転軸、42b…突出軸部、43、46…胴部、44、47…支持凹所、44a、47a…上側壁面、44b、47b…下側壁面、44c、47c…押し下げ部、44d、47d…下側押え部、44d’、47d’…面取り部、44d”、47d”…傾斜面、45…回転体、45a…回転軸、45b…突出軸部、50…紙幣押えアーム、50a…基部、50b…可動片、50b’…奧部位、50c…軸部、55…ワンウェイクラッチ、60…押込み羽根、61…支持軸部、70…大径ギヤ、71…小径ギヤ。

Claims (8)

  1. 外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材を備えた紙幣収納部と、前記紙幣積載部材の上方であって前記紙幣収納部内の紙幣搬入口側位置に互いに近接して並行に配置されて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所を外周面に夫々有すると共に同期して互いに逆方向へ回転駆動され回転軸が紙幣搬送方向と並行である一対の紙幣押込み回転体と、少なくとも一方の前記紙幣押込み回転体の紙幣搬送方向奧側に位置し、前記一方の紙幣押込み回転体の回転軸に軸支され紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持されて前記紙幣積載部材上の既積載紙幣上面と接する紙幣押えアームと、を備えたことを特徴とする紙幣収納庫。
  2. 前記一対の紙幣押込み回転体が紙幣受入れ姿勢にある時に、前記各支持凹所は搬送されてきた搬送紙幣の両端部を支持する位置関係に有り、前記紙幣受入れ姿勢にある前記各紙幣押込み回転体が支持している前記搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、前記紙幣押えアームが同方向に回転して前記搬送紙幣の上面に接して前記紙幣積載部材に向けて押し付けた状態で同方向への回転を停止して前記一方の紙幣押込み回転体に対して相対回転を開始することを特徴とする請求項1に記載の紙幣収納庫。
  3. 外部から搬送されてきた紙幣を順次積載する上下動自在な紙幣積載部材を備えた紙幣収納部と、前記紙幣積載部材の上方において近接して紙幣搬送方向と並行に配置され、前記紙幣の積載方向と交差する方向から該紙幣収納部に向けて搬送されてきた搬送紙幣の幅方向両端部を支持する支持凹所を夫々有すると共に紙幣搬送方向と並行な2つの軸に固定されて同期して互いに逆方向へ回転駆動される一対の紙幣押込み回転体と、少なくとも一方の前記紙幣押込み回転体の軸から前記紙幣収納部の内奥部に突出する突出軸部によりその一部を前記突出軸部に対して紙幣押込み方向とは逆方向へのみ相対回転可能に支持され、且つ他部を前記突出軸の外径方向へ突出させた紙幣押えアームと、を備え、
    前記2つの紙幣押込み回転体が紙幣受入れ姿勢にある時に、前記各支持凹所は連通する位置関係となることにより搬送されてきた搬送紙幣の両端部を支持する位置関係に有り、前記紙幣受入れ姿勢にある前記各紙幣押込み回転体の支持凹所の上側壁面が前記搬送紙幣を下方に押込む押込み方向に回転を開始すると、前記紙幣押えアームが同方向に回転して前記搬送紙幣の上面に接して前記紙幣積載部材に向けて押し付けた状態で回転を停止して前記一方の紙幣押込み回転体に対して相対回転を開始し、
    前記一方の紙幣押込み回転体が(前記突出軸が)前記押込み方向と逆方向に回転する際には前記紙幣押えアームは該一方の紙幣押込み回転体と一体回転することを特徴とする紙幣収納庫。
  4. 前記紙幣押えアームは、一部を前記突出軸部により支持された基部と、該基部の他部により上下方向へ回動自在に軸支された可動片と、から構成されており、
    前記可動片は、前記紙幣積載部材上の紙幣最上面に接触するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の紙幣収納庫。
  5. 前記各紙幣押込み回転体が前記紙幣受入れ姿勢にある時に、前記各支持凹所の内奥部間の距離は前記紙幣収納部に収納可能な最大サイズの紙幣の幅と同等か、それよりも大きく設定されており、
    前記各紙幣押込み回転体の外周面間隔は、接触状態、又は接触しない程度の近接状態で近接されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の紙幣収納庫。
  6. 前記各支持凹所は、略円筒状の紙幣押込み回転体の回転軸を回避した部位に形成した直線状に伸びる切欠きであり、該各支持凹所の外径側部分には前記紙幣積載部材上の既積載紙幣を押えるための紙幣押え羽根が軸支されていることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の紙幣収納庫。
  7. 前記各紙幣押込み回転体は、前記紙幣受入れ姿勢にある時に前記紙幣積載部材上の既積載紙幣と接する外周部分が略水平なフラット面となるよう面取りされていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一項に記載の紙幣収納庫。
  8. 前記各紙幣押込み回転体が前記紙幣受入れ待機中にある時に、前記各支持凹所を連通しない位置関係とすることにより紙幣を外部から取り出す等の不正防止効果を発揮することを特徴とする請求項3乃至7の何れか一項に記載の紙幣収納庫。
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