JP6518079B2 - 難燃性吸音材 - Google Patents
難燃性吸音材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6518079B2 JP6518079B2 JP2015036125A JP2015036125A JP6518079B2 JP 6518079 B2 JP6518079 B2 JP 6518079B2 JP 2015036125 A JP2015036125 A JP 2015036125A JP 2015036125 A JP2015036125 A JP 2015036125A JP 6518079 B2 JP6518079 B2 JP 6518079B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- absorbing material
- layer
- flame
- sound
- flame retardant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Description
HD=[(難燃層の厚み(m))×(難燃層の熱伝導率(W/m・K))]×[(低弾性率層の厚み(m))/(低弾性率層の熱伝導率(W/m・K))]。
1つの実施形態においては、上記難燃性吸音材は、1000Hz以下の音の吸音率が40%以上である。
1つの実施形態においては、上記難燃性吸音材は、全体の面密度が0.8kg/m2以上である。
1つの実施形態においては、上記低弾性率層のヤング率は100000Pa以下である。
1つの実施形態においては、上記低弾性率層は、多孔質材料、ゲル材料およびこれらの積層体から選択される1つで構成されている。
1つの実施形態においては、上記難燃層は金属で構成されている。
図1は、本発明の1つの実施形態による難燃性吸音材の概略断面図である。本実施形態の難燃性吸音材100は、低弾性率層10と難燃層20とを有する。低弾性率層10と難燃層20とは、任意の適切な接着剤または両面テープ(図示せず)で積層されている。
HD=[(難燃層の厚み(m))×(難燃層の熱伝導率(W/m・K))]×[(低弾性率層の厚み(m))/(低弾性率層の熱伝導率(W/m・K))]
熱拡散パラメーターHDは、好ましくは0.010(m2)以上であり、より好ましくは0.012(m2)以上であり、さらに好ましくは0.015(m2)以上である。熱拡散パラメーターHDの上限は、例えば0.3(m2)である。本発明の実施形態によれば、低弾性率層と難燃層とを有する吸音材において、熱拡散パラメーターHDをこのような範囲に最適化することにより、吸音材の薄型化を実現しつつ、優れた難燃性と優れた低周波領域の吸音特性とを両立させることができる。これは、単に低弾性率層および難燃層の厚みおよび熱伝導率(実質的には構成材料)を選択するだけでは実現することができない優れた効果である。より詳細には、上記式における難燃層に関する項[(難燃層の厚み)×(難燃層の熱伝導率)]は、難燃層の面内における熱の広がりやすさを意味し、これが大きいほど、難燃層において局所的に熱くなりすぎる箇所が少なくなることを意味する。一方、上記式における低弾性率層に関する項[(低弾性率層の厚み)/(低弾性率層の熱伝導率)]は、低弾性率層の厚み方向における熱の伝わりにくさを意味し、これが大きいほど、低弾性率層が厚み方向に加熱されにくいことを意味する。したがって、熱拡散パラメーターHDを所定値以上に最適化することにより、難燃層が局所的に過熱されにくく、および/または、低弾性率層の厚み方向に熱が伝わりにくくすることができる。好ましい実施形態においては、難燃層が局所的に過熱されにくく、かつ、低弾性率層の厚み方向に熱が伝わりにくくすることができるので、低弾性率層が局所的に加熱され、さらに当該加熱による熱が低弾性率層を伝播することによる低弾性率層の燃焼を良好に防止することができる。上記のように、熱拡散パラメーターを最適化することにより、以下のような利点が得られる:すなわち、難燃性および低音吸収特性はいずれも吸音材が分厚いほど良好となる特性であるところ、熱拡散パラメーターを最適化することにより、薄型の吸音材において優れた難燃性と低音吸収特性を実現することができる。
低弾性率層10は、主として吸音材の吸音特性に寄与し得る。より詳細には、低弾性率層は、弾性率が低いという特性に起因して、音波の振動エネルギーを熱エネルギーに変換することにより、吸音を行う。低弾性率層は、弾性率が低いこと、および、そのような低い弾性率を実現し得る微細構造(代表的には、多孔質構造、ゲル構造)により、共振周波数を低波長側にシフトさせることができる。結果として、非常に優れた低音吸収特性を実現することができる。
本発明の実施形態においては、難燃層20は、吸音材全体に難燃性を付与する(実質的には、低弾性率層を熱から保護して燃焼を防止する)のみならず、低音吸収特性にも寄与し得る。すなわち、上記所望の範囲の熱拡散パラメーターを実現し得るような難燃層と低弾性率層の組み合わせを適切に設定することにより、難燃層を積層することにより低音吸収特性を改善することができる。このような効果は、特に、低弾性率層の厚みが薄い場合に顕著である。また、このような難燃層の効果は、吸音材の難燃性と低音吸収特性とを試行錯誤により検証して初めて得られた知見であり、予期せぬ優れた効果である。
厚みゲージを用いて測定した。
(2)面密度
実施例および比較例で得られた吸音材、ならびに、実施例および比較例に用いた低弾性率層(発泡体)および難燃層について、これらをφ100mmの打抜き刃でφ100mmの円柱に打抜いたサンプルの重量を電子天秤で測定し、 面積0.00785(m2)で割ることにより求めた。なお、0.00785(m2)はφ100mmの円の面積である。
(3)密度
上記(2)で求めた面密度を上記(1)で測定した厚みで割ることにより求めた。
(4)吸音率
ブリュエル・ケアー製の音響管を使用し、JIS A 1405−2に準拠して測定した。 具体的には、実施例および比較例で得られた吸音材を、打ち抜き刃を用いてφ100mmのサンプルを作製し、周波数100Hz〜1000Hzの範囲の吸音率を測定し、当該範囲における最大吸音率について、以下の基準で評価した。
○・・・吸音率が45%以上
△・・・吸音率が40%以上45%未満
×・・・吸音率が40%未満
(5)ヤング率
実施例および比較例に用いた低弾性率層(発泡体)について、動的粘弾性測定装置(TA Instruments社製「RSA−G2」を使用して、ひずみ1%、周波数1Hz、常温、圧縮モードで測定した。
(6)難燃性
「鉄道車両用燃焼性試験」に基づいて評価した。「鉄道車両用燃焼性試験」は、「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」(平成13年12月25日国土交通省令第151号)の第83条の定めにしたがって実施した。具体的には以下のとおりである。実施例および比較例で得られた吸音材を182mm×257mmに切り出してサンプルとし、図2に示すように、当該サンプルを45°に傾斜させたサンプル保持台に保持した。次に、燃料容器(鉄製、17.5φ×7.1)を、その底の中心がサンプル下面(燃焼面)の中心の垂直下方25.4mm(1インチ)に位置するように載置台に配置した。 なお、載置台は、熱伝導率の低い材質(本件ではコルク)からなるものを用いた。この燃料容器に燃料として純エチルアルコール0.55ccを入れて着火し、燃料が燃え尽きるまで放置した。難燃性について以下の基準で評価した。
○・・・サンプルからの煙を視認できなかった
△・・・サンプルから線香1本分未満の煙が発生した
×・・・サンプルが着火した、もしくはサンプルから線香1本分以上の煙が発生した
低弾性率層として日東電工社製「エプトシーラーEH−2200」を用い、難燃層としてアルミニウム(A1050P)箔を用い、両面テープ(日東電工社製「AS−1302−P12」)を介してこれらを貼り合わせ、吸音材を作製した。その際、表1に示すような厚みの低弾性率層および難燃層を組み合わせて吸音材を作製した。得られた吸音材を上記の評価に供した。結果を表1に示す。なお、「エプトシーラーEH−2200」は、エチレン・プロピレン・ジエンゴム連続気泡発泡体である。また、表1の吸音特性における例えば「0.65」という記載は、吸音率が65%であることを示す。
表1から明らかなように、本発明の実施例の吸音材は、熱拡散パラメーターを最適化することにより、難燃性および低音吸収特性のいずれにも優れていることがわかる。さらに、比較例2と実施例1、ならびに、比較例3と実施例3とを比較すると明らかなように、難燃層を配置することにより、難燃性のみならず低音吸収特性も改善されることがわかる。
20 難燃層
100 吸音材
Claims (5)
- 低弾性率層と難燃層とを有し、
該低弾性率層が、連続気泡構造を有するエチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体で構成され、および、その厚みが20mm以下であり、
下記式で定義される熱拡散パラメーターHDが0.005(m2)以上である、難燃性吸音材:
HD=[(難燃層の厚み)×(難燃層の熱伝導率)]×[(低弾性率層の厚み)/(低弾性率層の熱伝導率)]。 - 1000Hz以下の音の吸音率が40%以上である、請求項1に記載の難燃性吸音材。
- 全体の面密度が0.8kg/m2以上である、請求項1または2に記載の難燃性吸音材。
- 前記低弾性率層のヤング率が100000Pa以下である、請求項1から3のいずれかに記載の難燃性吸音材。
- 前記難燃層が金属で構成されている、請求項1から4のいずれかに記載の難燃性吸音材。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015036125A JP6518079B2 (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | 難燃性吸音材 |
PCT/JP2015/060571 WO2016103747A1 (ja) | 2014-12-24 | 2015-04-03 | 吸音材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015036125A JP6518079B2 (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | 難燃性吸音材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016157050A JP2016157050A (ja) | 2016-09-01 |
JP6518079B2 true JP6518079B2 (ja) | 2019-05-22 |
Family
ID=56826062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015036125A Expired - Fee Related JP6518079B2 (ja) | 2014-12-24 | 2015-02-26 | 難燃性吸音材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6518079B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5816007B2 (ja) * | 2011-07-08 | 2015-11-17 | 大成建設株式会社 | 吸音材 |
-
2015
- 2015-02-26 JP JP2015036125A patent/JP6518079B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016157050A (ja) | 2016-09-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6603121B2 (ja) | 吸音材 | |
CN106046483A (zh) | 吸音隔热聚烯烃发泡片材及其制备方法 | |
JP7000310B2 (ja) | 衝撃吸収シート | |
JP6012566B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂薄層発泡シートおよびその製造方法、その用途 | |
CN113166459A (zh) | 多孔质吸声材料及其制造方法、以及吸声方法 | |
KR20190082211A (ko) | 다층 발포 시트, 다층 발포 시트의 제조 방법, 및 점착 테이프 | |
JP6069053B2 (ja) | 緩衝材およびシール材 | |
JP5600835B2 (ja) | 透湿防水シートの製造方法 | |
WO2016103747A1 (ja) | 吸音材 | |
JP6518079B2 (ja) | 難燃性吸音材 | |
JP2020139091A (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡体シート及びそれを用いた粘着テープ | |
KR102382228B1 (ko) | 폴리올레핀계 수지 발포 시트 | |
JP6791705B2 (ja) | 樹脂発泡シート、樹脂発泡シートの製造方法、及び支持体付き樹脂発泡シート | |
WO2020195675A1 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡シートおよびその製造方法 | |
JP6076162B2 (ja) | エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体およびシール材 | |
KR102597457B1 (ko) | 폴리올레핀계 발포 시트, 그 제조 방법 및 점착 테이프 | |
JP2017037171A (ja) | 吸音材 | |
JP4043992B2 (ja) | スチレンブタジエン系軟質樹脂架橋発泡体の製造方法 | |
JP2022156642A (ja) | 多孔質吸音材及びその製造方法、並びに、吸音方法 | |
JP6069052B2 (ja) | 防振材、防振構造および防振方法 | |
CN116864903B (zh) | 一种电池包及半开孔型聚烯烃系树脂发泡片 | |
WO2014155521A1 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡シート、吸音材、及び自動車用部品、並びにポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法 | |
KR20160140570A (ko) | 점착 테이프 및 점착 테이프의 제조 방법 | |
JP7492315B2 (ja) | 樹脂発泡シート | |
JPH10264738A (ja) | 自動車用制振性床材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181003 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181128 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190416 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190419 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6518079 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |