JP6516973B2 - 偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シートおよび粘着剤層付き偏光板 - Google Patents

偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シートおよび粘着剤層付き偏光板 Download PDF

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本発明は、偏光板用粘着剤組成物に関する。
液晶セルは、液晶層が2枚の基板(例:ガラス板)間に挟まれた構造を有しており、前記基板の表面には粘着剤層を介して偏光板が貼付されている。偏光板は、高温・高湿熱環境下において、熱収縮しやすいことから寸法安定性に欠け、液晶セルに反りが発生することがある。近年、液晶セルの薄型化(例:液晶セルを構成する基板の薄型化)および偏光板の薄型化に伴い、高温・高湿熱環境下での液晶セルの反りがより大きな問題となっている。液晶セルの反りの原因としては、例えば、偏光板の熱収縮(寸法変化)に粘着剤層が追従することができないこと、粘着剤層の応力緩和特性が低いことが挙げられる。
また、高温・高湿熱環境下では、偏光板と基板との界面での発泡や、粘着剤層の断裂、偏光板の剥がれ等の不具合も生じやすい。したがって、偏光板用粘着剤には、高い耐久性が要求される。
一般的に、液晶セルの反りを抑制する手段として、偏光板の寸法変化に対応することができる柔軟性の高い粘着剤層を使用する方法が挙げられる。しかしながら、このような粘着剤層では凝集力が不足し、耐久性の悪化および加工性の悪化等の問題が生じる。
アクリル系ブロック共重合体を粘着剤中の成分として用いることは従来から知られている。例えば特許文献1および2には、特定のアクリル系ブロック共重合体を特定の割合で含有する、光学フィルム用粘着剤組成物が開示されている。
上記特許文献における解決課題は、耐熱性、耐候性および耐ブリード性の向上や、接着力、凝集力およびタック等の各種粘着特性に係るバランスの向上にある。しかしながら、液晶セルの反りを抑制する点についての検討は充分ではない。
例えば特許文献3には、偏光板の寸法変化によって生じる応力を緩和することによって光漏れを防止することを課題として、特定のアクリル系ポリマーと、石油系液状粘着付与樹脂と、硬化剤と、シランカップリング剤とを含有する偏光板用粘着剤組成物が開示されている。しかしながら、特許文献3において、耐久性の観点から、アクリル系ポリマー100質量部に対する石油系液状粘着付与樹脂の添加量は20質量部以下であり、少量に留まっている。
国際公開第2008/065982号パンフレット 国際公開第2011/152514号パンフレット 特開2009−191149号公報
本発明の課題は、液晶セルの反り(ベンディング)を抑制でき、かつ耐久性に優れた粘着剤層を形成することが可能な偏光板用粘着剤組成物、前記組成物より形成された偏光板用粘着剤層、前記粘着剤層を有する偏光板用粘着シート、および前記粘着剤層を有する粘着剤層付き偏光板を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、以下の特定の構成を有する粘着剤組成物を用いることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば以下の[1]〜[7]である。
[1](A)(メタ)アクリル系ブロック共重合体と、(B)液状樹脂とを、前記(A)100質量部に対して前記(B)30質量部以上の範囲で含有することを特徴とする偏光板用粘着剤組成物。
[2]前記ブロック共重合体(A)が、トリブロック構造を有する前記[1]記載の偏光板用粘着剤組成物。
[3](C)軟化点が60℃以上の樹脂をさらに含有する前記[1]または[2]記載の偏光板用粘着剤組成物。
[4](D)架橋剤をさらに含有する前記[1]〜[3]のいずれか1項記載の偏光板用粘着剤組成物。
[5]前記[1]〜[4]のいずれか1項記載の偏光板用粘着剤組成物より形成された粘着剤層。
[6]前記[5]記載の粘着剤層を有することを特徴とする偏光板用粘着シート。
[7]偏光板と、前記偏光板の少なくとも一方の面に、前記[5]記載の粘着剤層とを有することを特徴とする粘着剤層付き偏光板。
本発明によれば、液晶セルの反り(ベンディング)を抑制でき、かつ耐久性に優れた粘着剤層を形成することが可能な偏光板用粘着剤組成物、前記組成物より形成された偏光板用粘着剤層、前記粘着剤層を有する偏光板用粘着シート、および前記粘着剤層を有する粘着剤層付き偏光板を提供することができる。
以下、本発明の偏光板用粘着剤組成物、粘着剤層、偏光板用粘着シートおよび粘着剤層付き偏光板を説明する。本明細書において、アクリルおよびメタクリルを総称して「(メタ)アクリル」とも記載する。また、重合体に含まれる、あるモノマーaに由来する構成単位を「モノマーa単位」とも記載する。
〔偏光板用粘着剤組成物〕
本発明の偏光板用粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)と、液状樹脂(B)とを含有する。前記粘着剤組成物は、さらに軟化点が60℃以上の樹脂(C)を含有することが好ましい。
[(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)]
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を含有する。このようなブロック共重合体を配合することにより、室温では加工特性がよく、高温・高湿熱環境下ではベンディング抑制に優れた粘着剤組成物を得ることができる。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)としては、例えば、ジブロック構造を有する共重合体、トリブロック構造を有する共重合体、4以上のブロック構造を有する共重合体が挙げられる。以下、ジブロック構造を有する(メタ)アクリル系共重合体を「ジブロック共重合体(A1)」ともいい、トリブロック構造を有する(メタ)アクリル系共重合体を「トリブロック共重合体(A2)」ともいう。
(メタ)アクリル系ジブロック共重合体(A1)は、例えば、
式(A1):A−B
で表されるブロック構造を有する。Aは、メタクリル酸エステル重合体により構成されるブロックであり、Bは、アクリル酸エステル重合体により構成されるブロックである。
(メタ)アクリル系トリブロック共重合体(A2)は、例えば、
式(A2):A1−B−A2
で表されるブロック構造を有する。A1およびA2は、それぞれ独立にメタクリル酸エステル重合体により構成されるブロックであり、Bは、アクリル酸エステル重合体により構成されるブロックである。
重合体ブロックA、A1およびA2は、メタクリル酸エステルを重合することにより得られる。これらの重合体ブロックは、メタクリル酸エステルを1種のみ重合して得られたブロックでもよく、2種以上を重合して得られたブロックでもよい。重合体ブロックA1およびA2は、分子量、重合体ブロックを形成する単量体組成等が同一でもよく、異なっていてもよい。
重合体ブロックA、A1およびA2において、メタクリル酸エステル単位の含有量は、好ましくは80質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは90質量%以上100質量%以下である。前記含有量は、各重合体ブロックを基準とする。この範囲を満たす限りにおいて、これらの重合体ブロックは、他のモノマー単位を有してもよい。
トリブロック共重合体(A2)における重合体ブロックA1およびA2中に含まれるメタクリル酸エステル単位は、近接する重合体ブロック中のメタクリル酸エステル単位と相溶し、ミクロな海島構造を取ると考えられる。メタクリル酸エステル単位部分は、Tgが高いため、充分な硬さを有し、室温環境下では物理的な疑似架橋点として作用しうる。このため、本発明の粘着剤組成物に架橋剤(D)を配合して架橋を行わなくとも、当該組成物は充分な凝集力を発現し、優れた粘着特性および耐久性を示す。
重合体ブロックBは、アクリル酸エステルを重合することにより得られる。この重合体ブロックは、アクリル酸エステルを1種のみ重合して得られたブロックでもよく、2種以上を重合して得られたブロックでもよい。
重合体ブロックBにおいて、アクリル酸エステル単位の含有量は、好ましくは80質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは90質量%以上100質量%以下である。前記含有量は、各重合体ブロックを基準とする。この範囲を満たす限りにおいて、重合体ブロックBは、他のモノマー単位を有してもよい。
重合体ブロックA、A1およびA2のガラス転移温度(Tg)は、60℃以上が好ましく、より好ましくは60〜150℃、さらに好ましくは80〜150℃である。重合体ブロックA、A1およびA2のTgが前記範囲にあると、物理的な疑似架橋点として作用する硬さを充分発現出来る点で好ましい。このような重合体ブロックA、A1およびA2は、共重合体(A)中において、ハードセグメントとして作用する。
重合体ブロックBのガラス転移温度(Tg)は、0℃以下が好ましく、より好ましくは0〜−70℃、さらに好ましくは−20〜−70℃である。重合体ブロックBのTgが前記範囲にあると、粘着剤層の柔軟性、すなわち偏光板の熱収縮に対する追従性、および被着体への濡れ性の点で好ましい。このような重合体ブロックBは、共重合体(A)中において、ソフトセグメントとして作用する。
各重合体ブロックのガラス転移温度(Tg)は、例えば、当該重合体ブロックを構成するモノマー単位およびその含有割合から、Foxの式により算定することができる。例えば、Foxの式により求めたガラス転移温度(Tg)が上記範囲となるように、重合体ブロックを合成することができる。
Foxの式:1/Tg=(W1/Tg1)+(W2/Tg2)+…+(Wm/Tgm
1+W2+…+Wm=1
式中、Tgは重合体ブロックのガラス転移温度であり、Tg1,Tg2,…,Tgmは各モノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度であり、W1,W2,…,Wmは各モノマー由来の構成単位の前記重合体ブロックにおける重量分率である。
前記Foxの式における各単量体からなるホモポリマーのガラス転移温度は、例えば、Polymer Handbook Fourth EditionVolume 1(Wiley−Interscience 1999)記載の値を用いることができる。
ジブロック共重合体(A1)において、重合体ブロックBの含有量は、好ましくは50質量%以上95質量%以下、より好ましくは70質量%以上85質量%以下であり;重合体ブロックAの含有量は、好ましくは5質量%以上50質量%以下、より好ましくは15質量%以上30質量%以下である。ここで、重合体ブロックAおよびBの合計含有量を100質量%とする。
トリブロック共重合体(A2)において、重合体ブロックBの含有量は、好ましくは50質量%以上95質量%以下、より好ましくは70質量%以上85質量%以下であり;重合体ブロックA1およびA2の合計含有量は、好ましくは5質量%以上50質量%以下、より好ましくは15質量%以上30質量%以下である。ここで、重合体ブロックA1、A2およびBの合計含有量を100質量%とする。
共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、通常30,000〜1,000,000であり、好ましくは50,000〜500,000である。Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定される、ポリスチレン換算の値である。Mwが上記範囲の下限値以上であると、粘着剤組成物の凝集力が充分となり、粘着剤組成物から形成された粘着剤層と被着体との貼着の際に剥がれにくくなり、耐久性に優れる傾向にある。Mwが上記範囲の上限値以下であると、粘着剤組成物の柔軟性が充分となり、高温、高湿熱条件下での反り量抑制性能に優れる傾向にある。
共重合体(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、通常4以下であり、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下である。Mw/Mnが前記上限値以下であると、低分子量成分の影響が小さく、凝集力の低下や再剥離時の糊残りなどが生じにくい傾向にある。
本発明の粘着剤組成物中の(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)の含有量は、組成物中の有機溶媒を除く固形分100質量%中、通常22〜77質量%であり、好ましくは28〜65質量%である。共重合体(A)の含有量が前記範囲にあると、粘着剤組成物が凝集力・耐久性に優れる傾向にある。
《(メタ)アクリル酸エステル》
それぞれの重合体ブロックを形成するメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルとしては、例えば、CH2=CR1−COOR2で表される化合物が挙げられる。前記式中、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭素数が通常1〜24、好ましくは1〜18のアルキル基、または炭素数が通常3〜24、好ましくは5〜18の飽和脂環式炭化水素基(例:単環式飽和炭化水素基、多環式飽和炭化水素基)である。
上記メタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニルが挙げられる。これらの中でも、Tgが高く、充分な硬さを発現できるという観点からメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシルなどが好ましい。
上記アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニルが挙げられる。これらの中でも、Tgが低く、充分な柔軟性を発現できるという観点からアクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチルが好ましい。
それぞれの重合体ブロックは、上記式で表される化合物とともに、極性基含有モノマーおよびその他のモノマーから選択される少なくとも1種をさらに重合して得られるブロックであってもよい。
《極性基含有モノマー》
極性基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有モノマー、酸基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、窒素系複素環含有モノマー、シアノ基含有モノマーが挙げられる。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロシキブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートでのヒドロキシアルキル基の炭素数は、通常2〜8、好ましくは2〜6である。
本明細書において酸基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、リン酸基、硫酸基が挙げられる。カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸5−カルボキシペンチル、コハク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸が挙げられる。酸無水物基含有モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸が挙げられる。リン酸基含有モノマーとしては、側鎖にリン酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーが挙げられ、硫酸基含有モノマーとしては、側鎖に硫酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。
アミノ基含有モノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
アミド基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。窒素系複素環含有モノマーとしては、例えば、ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、ビニルカプロラクタムが挙げられる。シアノ基含有モノマーとしては、例えば、シアノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリルが挙げられる。
極性基含有モノマーは1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
粘着剤組成物が架橋剤(D)を含有する場合、当該架橋剤(D)が有する架橋性官能基と反応することが可能な極性基を有する極性基含有モノマーを重合して、極性基含有モノマー由来の構成単位を重合体ブロックに導入してもよい。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)において、各々の重合体ブロック100質量%中、極性基含有モノマー由来の構成単位の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下である。
《その他のモノマー》
その他のモノマーとしては、例えば、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、芳香環含有(メタ)アクリレート等の、その他の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシメチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−エトキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
芳香環含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、その他のモノマーとしては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウ化スチレン、ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレン等のスチレン系単量体、酢酸ビニル等の共重合性モノマーを挙げることもできる。
その他のモノマーは1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)において、各々の重合体ブロック100質量%中、その他のモノマー由来の構成単位の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下である。
《(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)の合成》
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)は、公知の手法に準じた方法、例えば国際公開第2011/152514号パンフレット、国際公開第2008/065982号パンフレットに記載された方法により合成することができる。
分子量分布の狭いブロック共重合体を得る方法としては、例えば、モノマーをリビング重合する方法がある。リビング重合法としては、重合途中の失活が少ない点、モノマーの転化率が高い点、温和な温度条件での重合が可能のため環境負荷が小さい点等から、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用い、有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法が好ましい。
例えば、共重合体(A)は、溶液重合法により製造することができる。具体的には、反応容器内に重合溶媒、重合開始剤および有機アルミニウム化合物を仕込み、モノマー成分を添加して、反応開始温度を通常−50〜40℃に設定し、通常−50〜40℃の温度に反応系を維持して、例えば数分〜24時間反応させる。
有機アルカリ金属化合物としては、例えば、有機リチウム化合物が挙げられる。具体的には、メチルリチウム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、イソブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、テトラメチレンジリチウム、ペンタメチレンジリチウム、ヘキサメチレンジリチウムなどのアルキルリチウムおよびアルキルジリチウム;フェニルリチウム、m−トリルリチウム、p−トリルリチウム、キシリルリチウム、リチウムナフタレンなどのアリールリチウムおよびアリールジリチウム;ベンジルリチウム、ジフェニルメチルリチウム、トリチルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム、α−メチルスチリルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムの反応により生成するジリチウムなどのアラルキルリチウムおよびアラルキルジリチウム;リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミドなどのリチウムアミド;メトキシリチウム、エトキシリチウム、n−プロポキシリチウム、イソプロポキシリチウム、n−ブトキシリチウム、sec−ブトキシリチウム、tert−ブトキシリチウム、ペンチルオキシリチウム、ヘキシルオキシリチウム、ヘプチルオキシリチウム、オクチルオキシリチウム、ベンジルオキシリチウム、4−メチルベンジルオキシリチウムなどのリチウムアルコキシドが挙げられる。
有機アルカリ金属化合物は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を形成する全モノマー成分1molに対して、通常0.1〜10mmol、好ましくは0.1〜5mmolの範囲内の量で使用される。
有機アルミニウム化合物としては、例えば、AlR123で表される化合物が挙げられる。式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはN,N−2置換アミノ基であり、あるいは、R1が前記したいずれかの基であり、R2およびR3が相互に結合してアリーレンジオキシ基を形成している。
有機アルミニウム化合物としては、イソブチルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム、イソブチルビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ)アルミニウム、イソブチル〔2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)〕アルミニウムが好ましい。
有機アルミニウム化合物は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を形成する全モノマー成分1molに対して、通常1〜100mmol、好ましくは10〜50mmolの範囲内の量で使用される。
上記リビング重合では、必要に応じて、反応系内に、ジメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、12−クラウン−4等のエーテル化合物;トリエチルアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ピリジン、2,2'−ジピリジル等の含窒素化合物をさらに添加してもよい。
溶液重合に用いる重合溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素類;クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド類等が挙げられる。これらの重合溶媒は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
[液状樹脂(B)]
液状樹脂(B)は、粘着剤層に応力緩和特性を与える成分である。本発明では、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)に液状樹脂(B)を特定量配合することで、得られる接着剤層の応力緩和特性が向上する。
液状樹脂(B)としては、例えば、スチレン系、α−メチルスチレン系、テルペン系、芳香族変性テルペン系、水添テルペン系、キシレン樹脂系、脂肪族系等の液状樹脂が挙げられる。これらの中でも、スチレン系、α−メチルスチレン系等の液状石油樹脂や、芳香族変性テルペン系の液状樹脂が、前記共重合体(A)との相溶性が良好であるため好ましく、スチレン系の液状石油樹脂が特に好ましい。
液状樹脂(B)における「液状」とは、室温(25℃)で粘性を持つ液状又は半固形状を呈するものであり、その軟化点は30℃以下であることが好ましく、さらに20℃以下が好ましい。軟化点の下限値は、特に限定されないが、例えば0℃である。
前記樹脂(B)の軟化点が前記範囲の上限値以下であると、偏光板の熱変形に対して充分な追従性を粘着剤層に付与することができる。樹脂(B)の軟化点は、環球法(JIS K2548に準拠)により測定される値である。
液状樹脂(B)の数平均分子量は、100〜1000であることが好ましく、より好ましくは100〜600である。樹脂(B)の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算の値である。
液状樹脂(B)としては、スチレン系液状石油樹脂として、ピコラスチックA5(イーストマンケミカル社製、軟化点5℃、数平均分子量246)等の市販品を用いることができる。
本発明の粘着剤組成物における液状樹脂(B)の含有量は、ブロック共重合体(A)100質量部に対して、30質量部以上であり、好ましくは30〜300質量部、より好ましくは50〜200質量部である。本発明では(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を用いていることから、前記樹脂(B)を多量に加えても、耐久性を維持するための充分な凝集力が維持される。これは、ブロック共重合体(A)単体での貯蔵弾性率が、一般的なアクリル系ランダム共重合体よりも、高いという特徴があるためである。さらに、ブロック共重合体(A)と前記樹脂(B)との相溶性が高いため、前記樹脂(B)の粘着剤層表面への析出が少なく、耐久性の低下の恐れが小さい。このため、前記樹脂(B)を前記範囲で用いることができることから、被着体である偏光板の熱収縮に対して粘着剤層が充分に追従することができるため、液晶セルおよび偏光板の反りを特に抑制することができる。前記樹脂(B)の量が前記範囲を下回ると、粘着剤層が柔軟性不足となり、偏光板の熱変形に追従することができなくなる。
[軟化点が60℃以上の樹脂(C)]
軟化点が60℃以上の樹脂(C)(ただし、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)に該当する樹脂は除く)は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)との親和性が高く、凝集力と適度な応力緩和特性を与える成分である。特に、樹脂(C)は、トリブロック共重合体(A2)中の重合体ブロックA1およびA2との親和性が高い。凝集力は、樹脂(C)の軟化点が高いことに起因し、応力緩和特性は、樹脂(C)が架橋点を持たないため、高温下で適度な柔軟性を示すことによる。以下、樹脂(C)を「高軟化点樹脂(C)」ともいう。
このため、本発明では、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)および液状樹脂(B)に、さらに高軟化点樹脂(C)を配合すると、粘着剤組成物の耐久性、特に耐発泡性が向上する。
高軟化点樹脂(C)の軟化点は、60℃以上であり、好ましくは70〜160℃、より好ましくは75〜150℃である。軟化点が前記範囲にある高軟化点樹脂(C)を用いることで、凝集力がより向上し、耐久性能に優れた粘着剤とすることができる。樹脂(C)の軟化点は、環球法(JIS K2548に準拠)により測定される値である。
高軟化点樹脂(C)としては、例えば、従来の粘着付与樹脂であって上記軟化点を有する樹脂を用いることができる。具体的には、脂肪族系石油樹脂(C5系石油樹脂)、芳香族系石油樹脂(C9系石油樹脂)、ジシクロペンタジエン系石油樹脂(DCPD系石油樹脂)等の脂環族系石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂、脂環族/芳香族共重合系石油樹脂、脂肪族/脂環族共重合系石油樹脂、前記例示の石油樹脂を水添してなる水添石油樹脂等の石油樹脂;テルペン系樹脂;ロジン系樹脂が挙げられる。これらの中でも、石油樹脂が好ましく、脂環族飽和炭化水素系石油樹脂がより好ましく、芳香族炭化水素系石油樹脂を水添して得られた脂環族飽和炭化水素系石油樹脂がさらに好ましい。
高軟化点樹脂(C)の数平均分子量は、500〜10000であることが好ましく、より好ましくは500〜5000、さらに好ましくは1000〜5000である。樹脂(C)の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算の値である。
高軟化点樹脂(C)の市販品としては、例えば、荒川化学工業(株)製のアルコンPシリーズ(例:アルコンP−80、アルコンP−90、アルコンP−100、アルコンP−115、アルコンP−125、アルコンP−140、アルコンP−145)、アルコンMシリーズ(例:アルコンM−90、アルコンM−100、アルコンM−115、アルコンM−135)等の脂環族系石油樹脂;ヤスハラケミカル(株)製のクリアロンM、K、Pシリーズが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物において、高軟化点樹脂(C)を用いる場合のその含有量は、ブロック共重合体(A)100質量部に対して、通常0を超えて55質量部以下であり、好ましくは0質量部を超えて50質量部以下、さらに好ましくは5〜50質量部である。樹脂(C)を前記範囲で用いることで、例えばトリブロック共重合体(A2)中の重合体ブロックA1およびA2の凝集力および応力緩和特性を更に向上させ、優れた耐久性を発現することができる。
[架橋剤(D)]
本発明の粘着剤組成物は、粘着剤層の要求物性に応じて架橋剤(D)を含有してもよい。架橋剤(D)は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)中に含まれ得る、極性基含有モノマー由来の極性基と架橋反応を起こすことができる成分であれば特に限定されないが、例えば、イソシアネート化合物(D1)、金属キレート化合物(D2)、エポキシ化合物(D3)が挙げられる。
本発明では、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を用いていることから、架橋剤(B)を使用せず、または少量使用するだけでも、すなわち粘着剤層のゲル分率が20質量%以下という低い設計においても、高い加工性、保管性および耐久性を有する粘着剤層を得ることができる。
架橋剤(D)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
架橋剤(D)の中でも、金属キレート化合物(D2)を用いることが好ましい。(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)に対して、金属キレート化合物(D2)に基づく配位結合による疑似架橋を形成することが好ましい。
本発明の粘着剤組成物において、架橋剤(D)の合計含有量は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは1.2質量部以下である。このように架橋剤(D)の使用量が少量であっても、優れた粘着性、寸法安定性、高湿熱環境下における耐久性を有する粘着剤層を実現することができる。
《イソシアネート化合物(D1)》
イソシアネート化合物(D1)としては、1分子中のイソシアネート基数が2以上のイソシアネート化合物が通常用いられる。イソシアネート化合物(D1)によりブロック共重合体(A)を架橋することで、架橋体(ネットワークポリマー)を形成することができる。
イソシアネート化合物(D1)のイソシアネート基数は、通常2以上であり、好ましくは2〜8であり、より好ましくは3〜6である。イソシアネート基数が前記範囲にあると、ブロック共重合体(A)とイソシアネート化合物(D1)との架橋反応効率の点、および粘着剤層の柔軟性を保つ点で好ましい。
1分子中のイソシアネート基数が2のジイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の炭素数4〜30の脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。脂環族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチルジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等の炭素数7〜30の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネート等の炭素数8〜30の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
1分子中のイソシアネート基数が3以上のイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネートが挙げられる。
また、イソシアネート化合物(D1)としては、例えば、イソシアネート基数が2または3以上の上記イソシアネート化合物の、多量体(例えば2量体または3量体、ビウレット体、イソシアヌレート体)、誘導体(例えば、多価アルコールと2分子以上のジイソシアネート化合物との付加反応生成物)、重合物が挙げられる。前記誘導体における多価アルコールとしては、低分子量多価アルコールとして、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリトリトール等の3価以上のアルコールが挙げられ;高分子量多価アルコールとして、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールが挙げられる。
このようなイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの3量体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはトリレンジイソシアネートのビウレット体またはイソシアヌレート体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートまたはキシリレンジイソシアネートとの反応生成物(例えばトリレンジイソシアネートまたはキシリレンジイソシアネートの3量体付加物)、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物(例えばヘキサメチレンジイソシアネートの3量体付加物)、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートが挙げられる。
イソシアネート化合物(D1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
《金属キレート化合物(D2)》
金属キレート化合物(D2)としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属に、アルコキシド、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等が配位した化合物が挙げられる。これらの中でも、特にアルミキレート化合物(綜研化学社製M−12AT等)が好ましい。具体的には、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネートが挙げられる。
金属キレート化合物(D2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
金属キレート化合物(D2)は、配位結合によりブロック共重合体(A)を架橋する(疑似架橋)。架橋剤(D)として金属キレート化合物(D2)を用いる場合、室温時には前記架橋が維持され、ポリマーが凝集性を発揮するのに対して、高温時には前記架橋が一部解かれ、粘着剤層がより優れた柔軟性を示す。
《エポキシ化合物(D3)》
エポキシ化合物(D3)としては、1分子中のエポキシ基数が2以上のエポキシ化合物が通常用いられる。例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、m−N,N−ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2−メチルアニリン、N,N'−[1,3−フェニレンビス(メチレン)]ビス[ビス(オキシラン−2−イルメチル)アミン]が挙げられる。
[シランカップリング剤(E)]
本発明の偏光板用粘着剤組成物は、さらにシランカップリング剤(E)を含有することが好ましい。シランカップリング剤(E)は、粘着剤層をガラス板等の被着体に対して強固に接着させ、高湿熱環境下で剥がれを防止する点に寄与する。
シランカップリング剤(E)としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性不飽和基含有シランカップリング剤;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤;3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シランカップリング剤が挙げられる。
本発明の偏光板用粘着剤組成物におけるシランカップリング剤(E)の含有量は、ブロック共重合体(A)100質量部に対して、通常1質量部以下、好ましくは0.01〜1質量部、より好ましくは0.05〜0.5質量部である。含有量が前記範囲にあると、高湿熱環境下における偏光板の剥がれや、高温環境下におけるシランカップリング剤(E)のブリードが防止される傾向にある。
[帯電防止剤(F)]
本発明の偏光板用粘着剤組成物は、さらに帯電防止剤(F)を含有してもよい。帯電防止剤(F)は、例えば、本発明の偏光板用粘着剤組成物から形成される粘着剤層の表面抵抗値を低下させるために使用することができる。帯電防止剤(F)としては、例えば、界面活性剤、イオン性化合物、導電性ポリマーが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、4級アンモニウム塩類、アミド4級アンモニウム塩類、ピリジウム塩類、第1級〜第3級アミノ基等のカチオン性基を有するカチオン性界面活性剤;スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基等のアニオン性基を有するアニオン性界面活性剤;アルキルベタイン類、アルキルイミダゾリニウムベタイン類、アルキルアミンオキサイド類、アミノ酸硫酸エステル類等の両性界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸エステル類、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミン類、アルキルジエタノールアミド類等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
また、界面活性剤として重合性基を有する反応型乳化剤も挙げられ、上記の界面活性剤または反応性乳化剤を含むモノマー成分を高分子量化したポリマー系界面活性剤を用いることもできる。
イオン性化合物は、カチオン部とアニオン部とから構成され、室温下(23℃/50%RH)では固体状でも液体状のいずれであってもよい。
イオン性化合物を構成するカチオン部としては、無機系カチオンまたは有機系カチオンのいずれか一方であっても双方であってもよい。無機系カチオンとしては、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンが好ましく、帯電防止性が優れたLi+、Na+およびK+がより好ましい。有機系カチオンとしては、例えば、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウム系カチオン、ピロリンカチオン、ピロールカチオン、イミダゾリウムカチオン、テトラヒドロピリミジニウムカチオン、ジヒドロピリミジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピラゾリニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンおよびこれらの誘導体が挙げられる。
イオン性化合物を構成するアニオン部としては、カチオン部とイオン結合してイオン性化合物を形成し得るものであれば特に制限されない。具体的には、F-、Cl-、Br-、I-、AlCl4 -、Al2Cl7 -、BF4 -、PF6 -、SCN-、ClO4 -、NO3 -、CH3COO-、CF3COO-、CH3SO3 -、CF3SO3 -、(CF3SO2)2-、(F2SO2)2-、(CF3SO2)3-、AsF6 -、SbF6 -、NbF6 -、TaF6 -、F(HF)n -、(CN)2-、C49SO3 -、(C25SO2)2-、C37COO-および(CF3SO2)(CF3CO)N-が挙げられる。これらの中では、フッ素原子を含むアニオンは、低融点のイオン性化合物を与えるので好ましく、(F2SO2)2-および(CF3SO2)2-がとりわけ好ましい。
イオン性化合物としては、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(ジフルオロスルホニル)イミド、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン、カリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、カリウムビス(ジフルオロスルホニル)イミド、1−エチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−オクチル−4−メチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−オクチル−4−メチルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−オクチル−4−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、(N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムテトラフルオロボレート、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチルピリジニウムフルオロスホニウムイミド、1−オクチル−3−メチルピリジニウム、トリフルオロスルホニウムイミドが好ましい。
導電性ポリマーとしては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールおよびこれらの誘導体が挙げられる。
本発明の偏光板用粘着剤組成物における帯電防止剤(F)の含有量は、ブロック共重合体(A)100質量部に対して、通常3質量部以下、好ましくは0.01〜3質量部、より好ましくは0.05〜2.5質量部である。
[有機溶媒(G)]
本発明の粘着剤組成物は、その塗布性を調製するため、有機溶媒(G)を含有することが好ましい。有機溶媒としては、ブロック共重合体(A)の欄で説明した重合溶媒が挙げられる。例えば、上記共重合で得られた、ブロック共重合体(A)および重合溶媒を含むポリマー溶液と、液状樹脂(B)とを混合して、粘着剤組成物を調製することができる。また、上記共重合で得られたブロック共重合体(A)を、ブロック共重合体(A)の欄で重合溶媒として例示した有機溶媒と混合して、ポリマー溶液を得てもよい。本発明の粘着剤組成物において、有機溶媒の含有量は、通常50〜90質量%、好ましくは60〜85質量%である。
なお、本明細書において「固形分」とは、粘着剤組成物中の含有成分のうち上記有機溶媒(G)を除いた全成分をいい、「固形分濃度」とは、粘着剤組成物100質量%に対する前記固形分の割合をいう。
[添加剤]
本発明の粘着剤組成物は、上記成分のほか、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、光安定剤、金属腐蝕防止剤、可塑剤、架橋促進剤およびリワーク剤から選択される1種または2種以上を含有してもよい。
[偏光板用粘着剤組成物の調製]
本発明の偏光板用粘着剤組成物は、ブロック共重合体(A)と液状樹脂(B)と、必要に応じて他の成分とを、従来公知の方法により混合することで調製することができる。例えば、ブロック共重合体(A)を合成する際に得られた、当該ポリマーを含むポリマー溶液に、液状樹脂(B)と他の成分とを配合することが挙げられる。
〔偏光板用粘着剤層〕
本発明の粘着剤層は、例えば、上述の粘着剤組成物を塗布・乾燥することにより得られ;あるいは、上述の粘着剤組成物中の架橋反応を進めることにより、具体的には(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を架橋剤(D)で架橋することにより得られる。
粘着剤層の形成条件は、例えば以下のとおりである。本発明の粘着剤組成物を支持体上に塗布し、溶媒の種類によっても異なるが、通常50〜150℃、好ましくは60〜100℃で、通常1〜10分間、好ましくは2〜7分間乾燥して溶媒を除去し、塗膜を形成する。乾燥塗膜の膜厚は、通常5〜75μm、好ましくは10〜50μmである。
粘着剤層は、以下の条件で形成することが好ましい。本発明の粘着剤組成物を支持体上に塗布し、上記条件で形成された塗膜上にカバーフィルムを貼付した後、通常3日以上、好ましくは7〜10日間、通常5〜60℃、好ましくは15〜40℃、通常30〜70%RH、好ましくは40〜70%RHの環境下で養生する。
粘着剤組成物の塗布方法としては、公知の方法、例えばスピンコート法、ナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより、所定の厚さになるように塗布・乾燥する方法を用いることができる。
支持体およびカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物より形成された粘着剤層は、偏光板の歪み抑制、凝集力、接着力、再剥離性の観点から、ゲル分率が、20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。ゲル分率が前記範囲にあっても、例えばトリブロック共重合体(A2)における重合体ブロックA1およびA2中に含まれるメタクリル酸エステル単位が、物理的な疑似凝集点として働くため、粘着剤層の耐久性や加工性が悪化することがない。ゲル分率が前記範囲を超えると、高温・高湿熱環境下での偏光板の寸法変化に起因する応力を、粘着剤層が充分に吸収・緩和できないことがある。
上位粘着剤層は、23℃における貯蔵弾性率(G'1)が1.0×104Pa以上であり、かつ60℃における貯蔵弾性率(G'2)が30×104Pa以下であることが好ましい。
ここで、Anton Paar製「Physica MCR300」を用いて、JIS K7244に準拠した動的粘弾性測定法(温度範囲−40〜160℃、昇温速度3.67℃/分、周波数1Hzの条件)により粘弾性スペクトルを測定することにより、貯蔵弾性率(G'1)および(G'2)を得ることができる。
上記粘着剤層において、23℃における貯蔵弾性率(G'1)は、好ましくは1.0×104〜100×104Pa、より好ましくは1.0×104〜10×104Paであり;60℃における貯蔵弾性率(G'2)は、好ましくは0.5×104〜30×104Pa、より好ましくは0.5×104〜10×104Paである。
上記貯蔵弾性率は、例えば、上記粘着剤層同士を複数回貼り合わせ、厚さ約1.0mmの積層体を作製し、この積層体について測定した動的粘弾性スペクトルより算出される値である。
23℃における貯蔵弾性率(G'1)が上記範囲にあることにより、上記粘着剤層は常温での硬質性に優れ、加工性が向上している。例えば、粘着剤層を裁断する際に、裁断刃に粘着剤が付着することや、粘着剤層の糸引き、塗工・加工・輸送時の粘着層への凹み等が防止される。
60℃における貯蔵弾性率(G'2)が上記範囲にあることにより、上記粘着剤層は柔軟性に優れ、高温で偏光板の熱収縮(寸法変化)に粘着剤層が追従することができる。(G'2)が上記範囲を下回ると、粘着剤層の凝集性が低下し、粘着剤層の発泡等が生じることがある。(G'2)が上記範囲を上回ると、高温で偏光板の熱収縮(寸法変化)に粘着剤層が追従することができず、偏光板の反りや、粘着剤層の断裂等が生じることがある。
貯蔵弾性率は、例えば、液状樹脂(B)の配合量、高軟化点樹脂(C)の配合量および軟化点、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)中の重合体ブロックBの組成比および分子量、ならびに粘着剤層の架橋度により調節することができる。
〔偏光板用粘着シート〕
本発明の偏光板用粘着シートは、上述の偏光板用粘着剤組成物より形成された粘着剤層を有する。粘着シートとしては、例えば、上記粘着剤層のみを有する両面粘着シート、基材と、基材の両面に形成された上記粘着剤層とを有する両面粘着シート、基材と、基材の一方の面に形成された上記粘着剤層を有する片面粘着シート、およびそれら粘着シートの粘着剤層の基材と接していない面に剥離処理されたカバーフィルムが貼付された粘着シートが挙げられる。
基材およびカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。
粘着剤層の形成条件やゲル分率、貯蔵弾性率は、〔偏光板用粘着剤層〕の欄に記載した条件と同様である。
粘着剤層の膜厚は、粘着性能維持の観点から、通常5〜75μm、好ましくは10〜50μmである。基材およびカバーフィルムの膜厚は、特に限定されないが、通常10〜125μm、好ましくは25〜75μmである。
〔粘着剤層付き偏光板〕
本発明の粘着剤層付き偏光板は、偏光板と、前記偏光板の少なくとも一方の面に、本発明の偏光板用粘着剤組成物より形成された粘着剤層とを有することを特徴とする。なお、本明細書では、「偏光板」は「偏光フィルム」を包含する意味で用いる。
偏光板としては、従来公知の偏光フィルムを使用することができる。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂からなるフィルムに偏光成分を含有させて延伸することにより得られる延伸フィルムと、前記延伸フィルム上に配置された保護フィルムとを有する多層フィルムが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、エチレン・酢酸ビニル共重合体の鹸化物が挙げられる。偏光成分としては、例えば、ヨウ素または二色性染料が挙げられる。保護フィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルムが挙げられる。
偏光板の厚さは、通常30〜250μm、好ましくは50〜200μmである。
偏光板表面に粘着剤層を形成する方法に特に制限はなく、偏光板表面に直接バーコーター等を用いて上記粘着剤組成物を塗布し乾燥させる方法、本発明の偏光板用粘着シートが有する粘着剤層を偏光板表面に転写し熟成させる方法が挙げられる。乾燥および熟成の条件やゲル分率、貯蔵弾性率の範囲等は、〔偏光板用粘着剤層〕の欄に記載した条件と同様である。
偏光板上に形成される粘着剤層の厚さは、乾燥膜厚で通常5〜75μm、好ましくは10〜50μmである。なお、粘着剤層は、偏光板の少なくとも一方の面に形成されていればよく、偏光板の片面のみに粘着剤層が形成される態様、偏光板の両面に粘着剤層が形成される態様が挙げられる。
また、上記偏光板には、例えば保護層、防眩層、位相差層、視野角向上層等の他の機能を有する層が積層されていてもよい。
上記のようにして得られる本発明の粘着剤層付き偏光板を液晶セルの基板表面に設けることにより液晶素子が製造される。ここで液晶セルは、液晶層が2枚の基板間に挟まれた構造を有している。
液晶セルが有する基板としては、例えばガラス板が挙げられる。基板の厚さとしては、通常0.1〜1mm、好ましくは0.15〜0.8mmである。特に本発明では、上記粘着剤組成物を用いることで偏光板および基板の反りを抑制することができる。このため、基板の厚さが小さい場合(例:0.8mm以下、好ましくは0.15〜0.7mm)にも、偏光板と基板との貼り合わせに、上記粘着剤組成物は好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下の実施例等の記載において、特に言及しない限り、「部」は「質量部」を示す。
〔平均分子量〕
(メタ)アクリル系共重合体について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、下記条件で標準ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を求めた。
・測定装置:HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
・GPCカラム構成:以下の5連カラム(すべて東ソー(株)製)
(1)TSK−GEL HXL−H(ガードカラム)
(2)TSK−GEL G7000HXL
(3)TSK−GEL GMHXL
(4)TSK−GEL GMHXL
(5)TSK−GEL G2500HXL
・サンプル濃度:1.0mg/cm3(テトラヒドロフランで希釈)
・移動相溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:1.0cm3/min
・カラム温度:40℃
[合成例1]
2Lの三口フラスコ内部を窒素で置換した後、室温にてトルエン870g、1,2−ジメトキシエタン44gを加え、続いてイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム26.7mmolを含有するトルエン溶液39.8gを加え、さらにsec−ブチルリチウム3.81mmolを含有するシクロヘキサンとn−ヘキサンの混合溶液2.20gを加えた。続いて、この混合液にメタクリル酸メチルを10g加えた。反応液は当初、黄色に呈色していたが、室温にて60分間攪拌後には無色となった。このときのメタクリル酸メチルの転化率は99.9質量%以上であった。引き続き、反応液の内部温度を−30℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル80gを2時間かけて滴下し、滴下終了後、−30℃にて5分間攪拌した。このときのアクリル酸n−ブチルの転化率は99.9質量%以上であった。さらに、これにメタクリル酸メチル10gを加え、一晩室温にて攪拌後、メタノール3.50gを添加して重合反応を停止した。このときのメタクリル酸メチルの転化率は99.9質量%以上であった。得られた反応液を15kgのメタノール中に注ぎ、白色沈澱物を析出させた。濾過により白色沈殿物を回収し、乾燥させることにより、ブロック共重合体を得た。この共重合体を、酢酸エチルに溶解し、固形分濃度35質量%のブロック共重合体溶液1を得た。得られたブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は16万であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.1であった。
[合成例2]
合成例1で使用したイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムを26.7mmolから40.0mmolに変更し、単量体の配合を表1の合成例2に変更して、合成例1と同様の反応条件で合成を行い、ブロック共重合体溶液2を得た。
[合成例3〜5]
添加するモノマーを表1の通りに変更した以外は、合成例1と同様の手順で反応を行い、ブロック共重合体溶液3〜5を得た。
[合成例6]
合成例1で使用したイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムを26.7mmolから13.5mmolに変更し、単量体の配合を表1の合成例6に変更して、合成例1と同様の反応条件で合成を行い、ブロック共重合体溶液6を得た。
[合成例7]
撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、アクリル酸n−ブチル(BA)70部、メタクリル酸メチル(MMA)29部、アクリル酸(AA)1部、酢酸エチルを100部仕込んだ。窒素ガスを導入しながら60℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.1部を加え、窒素ガス雰囲気下、60℃で4時間重合反応を行った。反応終了後、酢酸エチルにて希釈し、固形分濃度35質量%のポリマー溶液を調製した。得られた(メタ)アクリル系ランダム共重合体の重量平均分子量(Mw)は10万であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.2であった。
[合成例8〜9]
撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、重合反応に用いたモノマー成分の量を表2に記載したとおりに変更し、合成例8については酢酸エチルを300部、合成例9については酢酸エチルを250部仕込み、窒素ガスを導入しながら60に昇温した。アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.05部を加え、反応温度を60℃、12時間重合反応を行った。結果を表2に示す。
表1において、各モノマーの配合単位はgである。また、表1および表2中のガラス転移温度(Tg)は、Foxの式により算定した値を記載した。
Figure 0006516973
Figure 0006516973
・MMA:メタクリル酸メチル
・MAA:メタクリル酸
・BA:アクリル酸n−ブチル
・2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
・AA:アクリル酸
[実施例1]
(1)粘着剤組成物の調製
合成例1で得られた(メタ)アクリル系ポリマー溶液(固形分濃度35質量%)と、当該溶液に含まれる(メタ)アクリル系ポリマー100部(固形分量)に対して、液状石油樹脂としてピコラスチックA5(イーストマンケミカル社製、軟化点5℃、数平均分子量246)75部と、シランカップリング剤として信越化学工業(株)製「KBM−403」(固形分100%)0.2部と、帯電防止剤としてリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(固形分100%)0.5部と濃度調整用の酢酸エチルを混合して、固形分35質量%の粘着剤組成物を得た。
(2)粘着シートの作製
泡抜け後、剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に、上記(1)で得られた粘着剤組成物をドクターブレードを用いて塗布し、90℃で3分間乾燥して、乾燥膜厚20μmの塗膜を形成した。塗膜の前記PETフィルムの貼付面とは反対面に、剥離処理されたPETフィルムをさらに貼り合わせ、23℃/50%RH環境下で7日間静置して熟成させて、2枚のPETフィルムに挟まれた厚さ20μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。
(3)粘着剤層付き偏光板の作製
泡抜け後、剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に、上記(1)で得られた粘着剤組成物をドクターブレードを用いて塗布し、90℃で3分間乾燥して、乾燥膜厚20μmの塗膜を有するシートを得た。前記シートと偏光板(厚さ:110μm、層構成:トリアセチルセルロースフィルム/ポリビニルアルコールフィルム/トリアセチルセルロースフィルム)とを、前記塗膜と偏光板とが接するように貼り合わせ、23℃/50%RHの条件で7日間静置して熟成させて、PETフィルムと厚さ20μmの粘着剤層と偏光板とを有する粘着剤層付き偏光板を得た。
[実施例2〜20、比較例1〜7]
実施例1において、(メタ)アクリル系ポリマー溶液を合成例2〜9で得られたポリマー溶液に変更し、および/または配合組成を表3/表4に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、粘着シートおよび粘着剤層付き偏光板を得た。
[評価]
〔貯蔵弾性率〕
実施例・比較例で得られた粘着シートにおいて、厚さ20μmの粘着剤層同士を23℃/50%RH環境下で複数回貼り合わせ、50℃/5atmのオートクレーブで20分間処理して、厚さ1.0mmの粘着剤層を作製した。この厚さ1.0mmの粘着剤層について、Anton Paar製「Physica MCR300」を用いて、JIS K7244に準拠した動的粘弾性測定法(温度範囲−40〜160℃、昇温速度3.67℃/分、周波数1Hzの条件)により粘弾性スペクトルを測定し、温度23℃および60℃における貯蔵弾性率を決定した。
〔ゲル分率〕
実施例・比較例で得られた粘着シートから粘着剤約0.1gをサンプリング瓶に採取し、酢酸エチル30mLを加えて4時間振盪した後、このサンプル瓶の内容物を200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の残留物を100℃で2時間乾燥して乾燥重量を測定した。次式により、粘着剤のゲル分率を求めた。
・ゲル分率(%)=(乾燥重量/粘着剤採取重量)×100(%)
〔粘着力の測定〕
実施例・比較例で得られた粘着剤層付き偏光板(PETフィルム/粘着剤層/偏光板からなる積層体)を70mm×25mmの大きさに裁断して試験片を作成した。試験片からPETフィルムを剥離し、ラミネーターロールを用いて、粘着剤層/偏光板からなる積層体を厚さ2mmのガラス板の片面に、粘着剤層とガラス板とが接するように貼着した。得られた積層体を、50℃/5気圧に調整されたオートクレーブ中に20分間保持した。次いで23℃/50%RH環境下に1時間放置した後、被着体のガラス板表面に対して90°方向に300mm/minの速度で偏光板端部を引っ張り、粘着力(剥離強度)を測定した。
〔ベンディング(反り)〕
実施例・比較例で得られた粘着剤層付き偏光板(PETフィルム/粘着剤層/偏光板からなる積層体)を35mm×400mm(延伸軸方向)の大きさに裁断して試験片を作成した。試験片からPETフィルムを剥離し、ラミネーターロールを用いて、粘着剤層/偏光板からなる積層体を厚さ0.7mm、40mm×410mmのガラス板の片面に、粘着剤層とガラス板とが接するように貼着した。得られた積層体を、23℃/50%RH環境下に24時間放置した後、60℃のオーブン中に72時間保持した。片方の末端を床面に対して垂直な壁面に固定し、逆側末端の浮き上がり量を定規で測定した。オーブンから取り出し直後に測定を実施した。
〔耐久性試験〕
実施例・比較例で得られた粘着剤層付き偏光板(PETフィルム/粘着剤層/偏光板からなる積層体)を150mm×250mmの大きさに裁断して試験片を作成した。試験片からPETフィルムを剥離し、ラミネーターロールを用いて、粘着剤層/偏光板からなる積層体を厚さ2mmのガラス板の片面に、粘着剤層とガラス板とが接するように貼着した。得られた積層体を、50℃/5気圧に調整されたオートクレーブ中に20分間保持して、試験板を作成した。同様の試験板を2枚作成した。前記試験板を、温度80℃の条件下(耐熱性)または温度60℃/湿度90%RHの条件下(耐湿熱性)で500時間放置し、以下の基準で発泡および断裂の発生を観察して評価した。発泡は凝集力不足の場合に発生し、断裂は応力緩和不足の場合に発生する。
(発泡)
・AA:発泡が全く見られない。
・BB:発泡の面積が全体の1%未満である。
・CC:発泡の面積が全体の1%以上5%未満である。
・DD:発泡の面積が全体の5%以上である。
(断裂)
・AA:断裂が全く見られない。
・BB:断裂の面積が全体の1%未満である。
・CC:断裂の面積が全体の1%以上5%未満である。
・DD:断裂の面積が全体の5%以上である。
表3,4中の各成分は以下のとりである。
液状樹脂
・ピコラスチックA5:スチレンオリゴマー
(イーストマンケミカル社製、軟化点5℃、数平均分子量246)
高軟化点を有する樹脂
・P−80 脂環族飽和炭化水素樹脂 軟化点80℃(荒川化学(株)製)
P−100 脂環族飽和炭化水素樹脂 軟化点100℃(荒川化学(株)製)
P−140 脂環族飽和炭化水素樹脂 軟化点140℃(荒川化学(株)製)
架橋剤
・M−12AT:アルミキレート化合物
(綜研化学(株)製、固形分10質量%、トルエン、アセチルアセトン溶液)
・E−AX:N,N’−[1,3−フェニレンビス(メチレン)]ビス[ビス(オキシラ
ン−2−イルメチル)アミン](三菱ガス化学(株)製)
・過酸化物:ジベンゾイルパーオキシド(和光純薬(株)製)
・D−101N:トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体
(三井武田ケミカル(株)製)
シランカップリング剤
・KBM−403:3−グリシドキプロピルトリメトキシシラン
(信越化学工業(株)製)
帯電防止剤
・LiTFSI:リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
Figure 0006516973
Figure 0006516973
表3に示すとおり、実施例の(メタ)アクリル系ブロック共重合体および液状樹脂を含有する粘着剤組成物は、ベンディング抑制および耐久性(耐発泡、耐断裂)の点で優れていた。特に、ブロック共重合体100部に対して液状樹脂を30部以上配合しても、発泡・断裂の発生は許容しうるものであり、その点以上に、ベンディング抑制の向上が見られた。
一方表4に示すとおり、ランダム共重合体100部に対して液状樹脂を50部配合した場合には、比較例1では発泡が多く発生し、比較例4〜5では塗膜が白化し、評価不可であった。比較例2〜3では、架橋度が高すぎ、ベンディング抑制が充分ではなかった。比較例6、7では、ブロック共重合体100部に対して液状樹脂を少量のみ配合し、または配合していないため、濡れ性不足となり、被着体と密着せず、評価不可であった。

Claims (9)

  1. (A)(メタ)アクリル系ブロック共重合体と、
    (B)液状樹脂とを、
    前記(A)100質量部に対して前記(B)30質量部以上の範囲で含有し、
    前記(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)が、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下の重合体ブロックBを有し、
    前記(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)において、各々の重合体ブロック100質量%中、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、芳香環含有(メタ)アクリレート、スチレン系単量体および酢酸ビニルから選ばれるモノマー由来の構成単位の含有量が5質量%以下であり、
    前記液状樹脂(B)が、スチレン系液状樹脂、α−メチルスチレン系液状樹脂、テルペン系液状樹脂、芳香族変性テルペン系液状樹脂、水添テルペン系液状樹脂、キシレン樹脂系液状樹脂、および脂肪族系液状樹脂から選ばれる少なくとも1種である
    ことを特徴とする偏光板用粘着剤組成物。
  2. 前記ブロック共重合体(A)が、トリブロック構造を有する
    請求項1記載の偏光板用粘着剤組成物。
  3. 前記(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)が、
    式(A1):A−Bで表されるブロック構造を有する(メタ)アクリル系ジブロック共重合体(A1)(式中、Aは、メタクリル酸エステル重合体により構成されるブロックであり、Bは、アクリル酸エステル重合体により構成されるブロックである。)、および
    式(A2):A1−B−A2で表されるブロック構造を有する(メタ)アクリル系トリブロック共重合体(A2)(式中、A1およびA2は、それぞれ独立にメタクリル酸エステル重合体により構成されるブロックであり、Bは、アクリル酸エステル重合体により構成されるブロックである。)
    から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記重合体ブロックBのガラス転移温度(Tg)が0℃以下である
    請求項1記載の偏光板用粘着剤組成物。
  4. 前記重合体ブロックA、A1およびA2のガラス転移温度(Tg)が、それぞれ60℃以上である請求項3に記載の偏光板用粘着剤組成物。
  5. (C)軟化点が60℃以上の樹脂
    をさらに含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の偏光板用粘着剤組成物。
  6. (D)架橋剤
    をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の偏光板用粘着剤組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の偏光板用粘着剤組成物より形成された粘着剤層。
  8. 請求項7記載の粘着剤層を有することを特徴とする偏光板用粘着シート。
  9. 偏光板と、
    前記偏光板の少なくとも一方の面に、請求項7記載の粘着剤層と
    を有することを特徴とする粘着剤層付き偏光板。
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