JP6515347B2 - 連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法 - Google Patents

連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼板を製造する連続焼鈍炉の炉内雰囲気ガスを炉外に放出する、連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法に関する。
従来より、連続焼鈍炉の炉内の雰囲気ガスの状態・組成によっては、鋼板の品質不適合が発生することが知られている。例えば、テンパーカラーや炉内ピックアップや炉内カーボンといった不適合と、炉内圧力(以下、炉圧とも略する)、露点温度(以下、露点とも略する)、水素濃度、およびCO(一酸化炭素)濃度に相関があることが一般的に知られている。
例えば、特許文献1には、露点を下げるために、除湿装置を含む炉外設備に炉内雰囲気ガスを一旦送りこみ、除湿後に再度炉内へ吹き込む技術が開示されている。露点を低下させることにより、テンパーカラー削減に効果が期待できる。ここで、テンパーカラーとは、ごく薄い酸化被膜で発生する色のことであり、膜厚などに応じて色が変化する。
また、特許文献2には、炉内のセクションの間に緩衝帯を設け、緩衝帯から雰囲気ガスを排出させて、露点を維持する方法が開示されている。一般的に、炉内の雰囲気ガスの放散量を過多にして、新たに雰囲気ガスの投入を増加させれば、露点とCO濃度の低減が可能であるものの、雰囲気ガスの原単位が悪化してしまう。
特開2013−185159号公報 特開平6−240371号公報
しかしながら、前述の特許文献1や特許文献2では、鋼板表面の品質を維持することは可能であるものの、除湿装置や緩衝帯を既存の連続焼鈍炉に導入しようとすると、空間的制約により新設できない場合や建設コストがかかるため、実現することが難しかった。加えて、雰囲気ガス原単位の低減を期待できるものではなかった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、連続焼鈍炉に新設設備を設けることなく、空間的制約の問題を考慮する必要もなく、また低コストで品質不適合を起こさない状態を維持しながら雰囲気ガス原単位を削減することができる、連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]鋼板を製造する連続焼鈍炉の炉内雰囲気ガスを炉外に放出する連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法であって、
連続焼鈍炉の任意のセクションにおける露点温度および一酸化炭素濃度の管理基準として、それぞれの下限値および上限値を、A1(℃)、B1(ppm)、A2(℃) およびB2(ppm) と定め、
露点温度および一酸化炭素濃度の測定値であるMDP(℃)、MCO(ppm)が、以下の条件式(1)または条件式(2)のいずれかを満足した場合に、制御対象とする放散弁n個の内のN(1以上n以下)番目の放散弁を開放し、
また、以下の条件式(3)および条件式(4)を満足した場合に、前記N番目の放散弁を閉止することを特徴とする連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法。
MDP ≧ A1+aN・・・・(1)
MCO ≧ B1+bN・・・・(2)
MDP ≦ A1+αN・・・・(3)
MCO ≦ B1+βN・・・・(4)
上記各条件式で、aN (℃)、αN (℃)、bN (ppm)、βN (ppm)は、以下の関係を満たす定数とする。
0≦α1<a1<・・・<αN<aN<・・・<α<a≦A2−A1
0≦β1<b1<・・・<βN<bN<・・・<β<b≦B2−B1
[2]に記載の連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法において、
制御対象とする放散弁以外に、常時開放している放散弁を有することを特徴とする連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法。
本発明においては、放散弁開放および放散弁閉止のそれぞれの判断閾値に差異を持たせて放散弁開放と閉止のタイミングをずらすようにしているので、放散弁の連続的な開閉を防止することができ、炉圧が安定し雰囲気ガスの原単位を削減することができる。
連続焼鈍ラインの装置構成例を示す図である。 焼鈍炉のセクション配列例を示す図である。 焼鈍炉のセクションでの計器および装置構成例を示す図である。 実施例1における結果例を示す図である。 実施例2における結果例を示す図である。 実施例3における結果例を示す図である。 実施例4における結果例を示す図である。
図1は、連続焼鈍ラインの装置構成例を示す図である。図1中、1はペイオフリール、2はウェルダー、3はクリーニング装置、4はスクラバー、5は入側ルーパー、6は焼鈍炉、7は出側ルーパー、8はテンションリール、および9は鋼板をそれぞれ表す。
連続焼鈍ラインの最先端に設けられたペイオフリール1からコイル状に巻かれた鋼板9が払出される。この時、異なる鋼板を連続して熱処理するため、払出しリール1は複数設けられ、目標板温などの異なる鋼板9を払出し、ウェルダー2で溶接して一連の鋼板として連続焼鈍処理が行われる。
ウェルダー2で鋼板9を停止した状態で溶接しなければならないため、クリーニング装置3とスクラバー4の下流の入側ルーパー5では、少なくとも溶接に必要な時間の間に後段の焼鈍炉6に送られる分の鋼板9を貯める。通常は、溶接に必要な時間の間にも焼鈍炉6内のライン速度を一定に保つことが可能なように、溶接所要時間に見合う鋼板量を後段に送り出している。
焼鈍炉6は、例えば、予熱帯、加熱帯、均熱帯、および冷却帯のいずれかのセクションを直列に組み合わせて配置した熱処理炉であり、炉内には水素と窒素ガスを装入し混合させている。図2は、焼鈍炉のセクション配列例を示す図である。
図2中、61は加熱帯1セクション、62は加熱帯2セクション、63は均熱帯、および64は冷却帯をそれぞれ表す。図2は、加熱帯が加熱帯1セクション61と加熱帯2セクション62に、均熱帯63、および冷却帯64といった具合に、4セクションに分かれた例であるが、均熱帯63や冷却帯64の中でも、さらに区切りがあり、セクションが分けられている場合もある。
焼鈍炉6で熱処理を終えた鋼板9は、出側ルーパー7を経て、出側設備の一つである切断機(図示せず)で切断され、テンションリール8にてコイル状に巻取られる。
図3は、焼鈍炉のセクションでの計器および装置構成例を示す図である。図3中、10は流量調節弁(水素用)、11は流量調節弁(窒素用)、12は計装DCS、13はNo.1放散弁、14はNo.2放散弁、15は露点計、16は一酸化炭素濃度計、17は炉圧計、および18は水素濃度計を示す図である。
図3は、加熱帯2セクション62に設置された、露点計15、一酸化炭素濃度計16、炉圧計17、および水素濃度計18を示しているが、各セクションごと、もしくは、焼鈍炉1つで上記一式の計器を備えている。
これら露点計15、一酸化炭素濃度計16、炉圧計17、および水素濃度計18の測定値に基づいて、計装DCS(Distributed Control System、分散計装システム)12が、炉内に送り込む水素および窒素の流量を、流量調節弁(水素用)10、流量調節弁(窒素用) 11を調整して、また、炉内ガスの組成を、大気中に放散するNo.1放散弁13、No.2放散弁14の開閉を調整して、それぞれ制御している。
焼鈍炉内の露点およびCO濃度の上昇が見られ、炉内雰囲気ガスが不適合の発生しやすい環境になった場合には、一般的には、図3に示すNo.1放散弁13および/またはNo.2放散弁14を開放側に動かし、炉内の雰囲気ガスを大気中に放出させることが行われる。この雰囲気ガスの放出により炉圧は低下し、炉圧の低下は、炉内の還元雰囲気成分である水素の絶対量の減少を意味し、テンパーカラーの発生につながる。
したがって、大気放散弁の開放と同時に雰囲気ガスの投入量を増加させることが行われる。投入量の変更は、計装DCS12の指令により、雰囲気ガスの流量を調節するバルブ(図3の場合は、流量調節弁(水素用)10、流量調節弁(窒素用)11)の開度を制御することにより行われる。雰囲気ガスの投入量は、計装DCS12が炉圧計17および水素濃度計18の測定値に基づいて演算する。
このようにして、炉圧の低下は、焼鈍炉内への雰囲気ガスの投入量の増加を招き、雰囲気ガスの原単位が悪化することとなる。この雰囲気ガスの原単位悪化を最小限に食い止めるためには、大気放散弁の開放本数および開放時間を最小限に食い止める必要がある。
以上のことより、露点およびCO濃度の管理値として、品質上の観点から上限値が存在し、原単位の観点から下限値が存在することとなる。本発明では、前記課題を解決するために、露点およびCO濃度が品質不適応を起こさない範囲を維持しつつ、大気放散弁の開放本数および開放時間を最小化して雰囲気ガスの放出を制御するようにしたものである。
先ず、連続焼鈍炉の任意のセクションにおける管理基準として定めている露点の下限値をA1(℃)、上限値をA2(℃)と定める。また、同様に、一酸化炭素の濃度の下限値をB1(ppm)、上限値をB2(ppm)と定める。なお、本発明でガス濃度といった場合は、体積濃度を表すものとする。
そして、露点温度および一酸化炭素濃度の測定値であるMDP(℃)、MCO(ppm)が、以下の条件式(1)または条件式(2)のいずれかを満足した場合に、制御対象とする放散弁n個の内のN(1以上n以下)番目の放散弁を開放し、
また、以下の条件式(3)および条件式(4)を満足した場合に、前記N番目の放散弁を閉止する。
MDP ≧ A1+aN・・・・(1)
MCO ≧ B1+bN・・・・(2)
MDP ≦ A1+αN・・・・(3)
MCO ≦ B1+βN・・・・(4)
上記各条件式で、aN (℃)、αN (℃)、bN (ppm)、βN (ppm)は、以下の関係を満たす定数とする。
0≦α1<a1<・・・<αN<aN<・・・<α<a≦A2−A1
0≦β1<b1<・・・<βN<bN<・・・<β<b≦B2−B1
上記で示すように、1以上n以下にN番目の放散弁を順次変化させて、放散弁の開放・閉止を制御させる。
本発明によれば、露点がA1+aN(℃)となった時点でN番目の弁が開放するため、テンパーカラーが発生する露点A2(℃)以上になることを防止する。また、同様に一酸化炭素濃度がB1+bN(ppm)以上になった時点で、N番目の弁が開放するため、炉内カーボンが発生する一酸化炭素濃度B2(ppm)以上になることを防止する。
ここで、弁を閉止するタイミングが、開放する条件が閉止と同じ判断閾値、例えば、露点A1+aN(℃)であった場合の露点の挙動について述べる。
弁開放により、露点は下がる方向へ、移行することが予想される。また、弁閉止により、露点は上がる方向へ、移行することが予想される。
したがって、露点がA1+aN(℃)以上となって、弁が開放しても、次の瞬間には、露点が下がり、即時露点が戻りA1+aN(℃)以下となり弁が閉止する。すると、再び露点がA+aN(℃)以上となって、弁が開放する。以下同様に弁の開閉が繰り返されることになり、炉圧が一定に保てなくなる。
一酸化炭素濃度についても弁開放と閉止の閾値を同じにすると、同様の事象が発生し、炉圧が不安定となる。炉圧が不安定となった際には、雰囲気ガスの余分な吹込みが行われ、雰囲気ガスの原単位の悪化を招く。
上述した本発明では、弁開放と弁閉止の判断閾値を、露点でのA1+aNとA1+αN、一酸化炭素濃度でのB1+bNとB1+βN(ここで、αN<aN、βN<bN)のようにそれぞれ大小関係を持たせて異なるようにして、弁開放と弁閉止のタイミングをずらすようにしてヒステリシスを持たせているので、露点やCO濃度の値が不安定な場合でも大気放散弁がハンチングしない。
大気放散弁のハンチングは、炉圧の変動を引き起こし、炉圧の変動は、投入量の変動を引き起こし、さらに炉圧変動が引き起こされることになり、不適合発生の引き金になる。
本発明は、弁の連続的な開閉を防止することができ、炉圧が安定し雰囲気ガスの原単位を削減することができる。
また、本発明は、連続焼鈍炉の既設設備を活用するため、空間的制約の問題を考慮する必要がなく、また建設コストも低コストで済むという効果もある。
なお、上記の説明では、焼鈍炉の各セクションで制御対象とする弁をn個としているが、これ以外に常時開放している弁を設置することも有効である。これにより、炉内の対流状態が良くなり、局所的に雰囲気ガスが淀むことを防止することができる。
露点計やCO濃度から離れた場所において、局所的に雰囲気ガスが淀むと、露点やCO濃度が正常値であってもテンパーカラーなどの品質不適合が発生してしまう。一部の弁を常時開放として炉内での雰囲気ガスの淀みを防止することは、品質不適合発生に対して有効である。
[実施例1]
図3で示す計器および装置構成例において、露点および一酸化炭素に関しての管理基準の上下限値などを以下のように定めた。
露点:A1=-30(℃)、A2=-20(℃)、α1=2(℃)、a1=4(℃)、α2=6(℃)、a2=8(℃)
一酸化炭素:B1=0(ppm)、B2=500(ppm)、β1=100(ppm)、b1=200(ppm)、β2=300(ppm)、b2=400(ppm)
このときの時間経過(0〜90(min))による露点、一酸化炭素濃度が表1に示すように変化した場合に、No.1放散弁およびNo.2放散弁がどのように開閉動作をするかを確かめた。図4は、時間経過における露点、一酸化炭素濃度の変化およびNo.1放散弁とNo.2放散弁の開閉の様子を示す。No.1放散弁およびNo.2放散弁が、それぞれの条件で開閉されていることが分る。
[実施例2]
次に、図3で示す計器および装置構成例において、露点および一酸化炭素に関しての管理基準の上下限値などを以下のように定めた。
露点:A1=-30(℃)、A2=-20(℃)、α1=0(℃)、a1=2(℃)、α2=7(℃)、a2=10(℃)
一酸化炭素:B1=0(ppm)、B2=1000(ppm)、β1=100(ppm)、b1=300(ppm)、β2=800(ppm)、b2=900(ppm)
図5は、実施例2における結果例を示す図であり、0〜7(min)での露点、一酸化炭素濃度、No.1放散弁とNo.2放散弁の開閉、炉圧、炉内の水素濃度、窒素・水素弁開度の変化の様子を示す。
時間0(min)において、露点が-25(℃)、一酸化炭素濃度が50(ppm)、No.1放散弁が開、No.2放散弁が閉、炉圧が150(Pa)、水素濃度4%、窒素・水素弁開度30%であった。
時間1(min)より露点が上昇し始め、時間2(min)において露点が-23(℃)となり、No.2放散弁も開放動作をし始めたことで、炉圧が低下し始め、窒素・水素の弁開度が30%から上昇した。窒素・水素の弁開度が上がったことで、一酸化炭素濃度は、低下し始めた。
時間3(min)において、露点が-20(℃)まで上昇した。炉圧は、130(Pa)まで低下し、窒素・水素の弁開度が40%に到達した。窒素・水素の弁開度が上昇したことで、一酸化炭素濃度は、40(ppm)まで低下した。
時間4(min)において、炉圧は150(Pa)まで復帰したが、放散弁が2本とも開放状態であるため、窒素・水素の弁開度は、時間0(min)と比較して、依然高いままである。
時間5(min)において、露点が-25(℃)まで復帰したことにより、No.2放散弁が閉止した。No.2放散弁の閉止により、炉圧が上がり160(Pa)となった。
時間6(min)において、窒素・水素の弁開度が時間0(min)の時の値(30%)に戻り、炉圧も時間0(min)の時の値(150(Pa))に戻った。
一酸化炭素濃度は、時間6(min)までは、弁開度が30%よりも高かったこともあり、濃度が低下していったが、時間6(min)を境に、CO濃度が緩やかではあるが上昇していった。放散弁の開放と閉止の閾値が異なるため、弁のハンチングは発生しなかった。
[実施例3]
次に、図3で示す計器および装置構成例において、放散弁を1つだけ(No.1放散弁)有する装置構成で、露点および一酸化炭素に関しての管理基準の上下限値などを以下のように定めた。
露点:A1=-30(℃)、A2=-20(℃)、α1=2(℃)、a1=4(℃)、
一酸化炭素:B1=0(ppm)、B2=400(ppm)、β1=100(ppm)、b1=300(ppm)
図6は、実施例3における結果例を示す図であり、0〜30(min)での露点、一酸化炭素濃度、No.1放散弁の開閉、および放散量の変化の様子を示す。
時間0〜4(min)の間において、露点、CO濃度ともに放散弁が開放する閾値よりも低く、炉内の放散弁が閉止状態であった。
時間5(min)になると、外乱によりCO濃度が300(ppm)まで上昇し、放散弁が開放した。時間5(min)以降、弁開放により、CO濃度の増加速度が緩和したが、管理上限値400(ppm)を超えてしまった。
時間10(min)以降、CO濃度が上昇から低下へ転じたが、時間13(min)まで400(ppm)以上となってしまった。
この例においては、放散弁が小さく放散弁が開放しても放散量が少量で、CO濃度が低下するまでに時間を要した。対応としては、放散弁を増設すること、放散量の大きな放散弁に交換すること、b1をより小さな値とすることが考えられる。
[実施例4]
実施例3と同じ、放散弁を1つだけ(No.1放散弁)有する装置構成と、露点および一酸化炭素に関しての管理基準の上下限値などを用いた。ただし、実施例3における放散弁より大型にし、単位時間あたりに放散できる気体量を増やした。
図7は、実施例4における結果例を示す図であり、実施例3と同じく0〜30(min)での露点、一酸化炭素濃度、No.1放散弁の開閉、および放散量の変化の様子を示す。
時間0〜4(min)の間において、露点、CO濃度ともに放散弁が開放する閾値よりも低く、炉内の放散弁が閉止状態であった。
時間5(min)になると、外乱によりCO濃度が300(ppm)まで上昇し、放散弁が開放した。弁開放により、一気にCO濃度は低下し、管理上限である400mpmを超えることはなかった。
弁が開放したことにより放散した気体流量は、70Nm3/Hであった。実施例4で放散した気体量は、実施例3のときよりも放散量が多すぎて、雰囲気ガスの原単位が悪化してしまった。対策として、実施例3よりも大きく、実施例4よりも小さい放散弁へ切り替えることが有効である。
以上、実施例3、4は、放散弁の放散量の小・大による影響を比較・検討したものである。
1 ペイオフリール
2 ウェルダー
3 クリーニング装置
4 スクラバー
5 入側ルーパー
6 焼鈍炉
61 加熱帯1セクション
62 加熱帯2セクション
63 均熱帯
64 冷却帯
7 出側ルーパー
8 テンションリール
9 鋼板
10 流量調節弁(水素用)
11 流量調節弁(窒素用)
12 計装DCS
13 No.1放散弁
14 No.2放散弁
15 露点計
16 一酸化炭素濃度計
17 炉圧計
18 水素濃度計

Claims (2)

  1. 鋼板を製造する連続焼鈍炉の炉内雰囲気ガスを炉外に放出する連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法であって、
    連続焼鈍炉の任意のセクションにおける露点温度および一酸化炭素濃度の管理基準として、それぞれの下限値および上限値を、A1(℃)、B1(ppm)、A2(℃) およびB2(ppm) と定め、
    露点温度および一酸化炭素濃度の測定値であるMDP(℃)、MCO(ppm)が、以下の条件式(1)または条件式(2)のいずれかを満足した場合に、制御対象とする放散弁n個の内のN(1以上n以下)番目の放散弁を開放し、
    また、以下の条件式(3)および条件式(4)を満足した場合に、前記N番目の放散弁を閉止することを特徴とする連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法。
    MDP ≧ A1+aN・・・・(1)
    MCO ≧ B1+bN・・・・(2)
    MDP ≦ A1+αN・・・・(3)
    MCO ≦ B1+βN・・・・(4)
    上記各条件式で、aN (℃)、αN (℃)、bN (ppm)、βN (ppm)は、以下の関係を満たす定数とする。
    0≦α1<a1<・・・<αN<aN<・・・<α<a≦A2−A1
    0≦β1<b1<・・・<βN<bN<・・・<β<b≦B2−B1
  2. 請求項1に記載の連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法において、
    制御対象とする放散弁以外に、常時開放している放散弁を有することを特徴とする連続焼鈍炉における炉内雰囲気ガスの制御方法。
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