JP6512390B2 - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子用の層間絶縁膜、表面保護膜、再配線層等として利用することができるポジ型感光性樹脂組成物に関する。
近年の電子部品分野における小型化、薄型化、高速処理化に伴い、層間絶縁膜、表面保護膜、再配線層等を形成する感光性組成物に対して高い現像性(現像感度、現像残渣の抑制など)が要求されることに加えて、同組成物から形成されるレジスト膜が高い耐熱変形性を有することが要求されている。
特許文献1では、アルカリ可溶性樹脂と、キノンジアジド基を有する化合物と、軟化点が30℃以上であるエポキシ樹脂とを含有するポジ型感光性絶縁樹脂組成物が提案されている。
特開2007−079553号公報
本発明者らは、30℃以上の軟化点を有し、室温で固形であるエポキシ樹脂を用いた場合、低感度となり露光時間が長くなるため、スループットが低下し生産性に著しい悪影響を与えるということを見出した。また、レジストパターンを形成する際、残存する現像液やリンス液を除去するとともに、レジスト膜の密着性や絶縁膜特性を向上させるために加熱による硬化工程を経るが、従来のポジ型感光性組成物では、熱硬化前後でパターン形状が変化する、硬化に高温(300℃以上)を要するためチップにした際に基板が反るという問題があった。なお、特許文献1の記載に基づき、エポキシ樹脂としてプロピレングリコールジグリシジルエーテル(軟化点:20℃以下、粘度:10−40mPa・s(25℃)、エポキシ当量:140−160g/eq)およびビスフェノールA型エポキシ樹脂(軟化点:20℃以下、粘度120−150mPa・s(25℃)、エポキシ当量:184−194g/eq)を用いた感光性樹脂組成物は、耐熱変形性に課題がある。
本発明は、以上の現状に鑑み、現像感度に優れるとともに、耐熱変形性に優れた硬化膜を与えることができるポジ型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、アルカリ可溶性樹脂、感光剤、及び、25℃における粘度が400mPa・s以上であり、エポキシ当量が250以下である液状エポキシ化合物、を含有する、ポジ型感光性樹脂組成物である。
好ましくは、前記エポキシ化合物が、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルからなる群から選ばれた少なくとも1種である。
好ましくは、前記エポキシ化合物が、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルである。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、更に、メラミン化合物を含有することが好ましい。
また本発明は、前記ポジ型感光性樹脂組成物から形成された膜でもある。
本発明によると、現像感度に優れるとともに、耐熱変形性に優れた硬化膜を与えることができるポジ型感光性樹脂組成物を提供することができる。
レジスト側壁角度を示す説明図である。
本発明の感光性樹脂組成物は、露光後、アルカリ性水溶液を用いた現像が可能である。当該組成物から形成された膜のうち露光により光が照射された領域における膜が、アルカリ性水溶液に溶解し、除去されるため、本発明の感光性樹脂組成物はポジ型のものである。
(アルカリ可溶性樹脂)
本発明の感光性樹脂組成物は主要成分としてアルカリ可溶性樹脂を含有する。この樹脂を含有するために、本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ性水溶液に対する溶解性を示し、アルカリ水溶液を用いた現像が可能となる。アルカリ性水溶液に対する溶解性とは、23℃のアルカリ水溶液(通常pH10.0〜15.0)に浸漬することで、10分以内に膜が溶解することをいう。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを触媒の存在下で、縮合させることにより得られたノボラック樹脂を用いることができる。
前記フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
前記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピオンアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙げられる。
具体的なノボラック樹脂としては、フェノール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、フェノール−ナフトール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂等が挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、上述のノボラック樹脂以外にも、ポリヒドロキシスチレン、ポリイソプロペニルフェノール、フェノール/キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール/キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール/ジシクロペンタジエン縮合樹脂等が挙げられる。
以上のアルカリ可溶性樹脂のなかでも、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、フェノール/キシリレングリコール縮合樹脂が好ましく、ノボラック樹脂がより好ましい。なお、本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
アルカリ可溶性樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1000〜100000であることが好ましく、より好ましくは1500〜50000、更に好ましくは5000〜25000である。このMwが上述の範囲内である場合には、特に、感光性樹脂組成物は現像感度に優れ、得られる硬化膜の耐熱変形性に優れる。
(感光剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、感光剤を含む。感光剤は、光の照射を受けて酸を発生する化合物であり、本発明の組成物から形成される膜のうち光照射領域におけるアルカリ性水溶液への可溶性を増大させる機能を有する。
上記感光剤としては、ポジ型レジスト組成物に配合される従来公知の感光剤であればよく、例えば、ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル等が挙げられる。
上記ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとしては、多価フェノールの水酸基のすべて、又は、一部が1,2−キノンジアジドスルホン酸でエステル化された化合物を用いることができる。具体的には、多価フェノールの水酸基の20〜100%が1,2−キノンジアジドスルホン酸でエステル化された化合物を用いることができる。
上記エステル化されたキノンジアジドスルホン酸としては、例えば、(1)トリヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(2)テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(3)ペンタヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(4)ヘキサヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(5)ビス(2,4’−ジヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(6)ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(7)トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(8)1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(9)ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(10)2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(11)1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(12)4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物、(13)ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物等が挙げられる。
(1)トリヒドロキシベンゾフェノンと1,2−キノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(2)テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(3)ペンタヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(4)ヘキサヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(5)ビス(2,4’−ジヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、ビス(2,4’−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4’−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(6)ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(7)トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(8)1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(9)ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(10)2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(11)1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(12)4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
(13)ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物の具体例としては、例えば、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
また、他のキノンジアジド基含有化合物、例えば、オルソベンゾキノンジアジド、オルソナフトキノンジアジド、オルソアントラキノンジアジド又はオルソナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類及びこれらの核置換誘導体;オルソナフトキノンスルホニルクロリドと、水酸基又はアミノ基を有する化合物との反応生成物等も用いることができる。
上記水酸基又はアミノ基を有する化合物としては、例えば、フェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ナフトール、カルビノール、ピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテル、没食子酸、水酸基を一部残してエステル化又はエーテル化された没食子酸、アニリン、p−アミノジフェニルアミン等が挙げられる。
これらのうち、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が好ましく用いられる。また、これらのキノンジアジド化合物は、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記のような1,2−キノンジアジドスルホン酸でエステル化された化合物は、例えば、1,2−キノンジアジドスルホン酸のハロゲン化物を、塩基触媒の存在下で、対応する多価フェノール(多価ヒドロキシ化合物)でエステル化することにより得ることができる。
より具体的には、例えば、上記のような2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルは、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−キノンジアジド−5−スルホン酸クロリドとを縮合させることにより、得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物において、感光剤の配合割合は適宜設定可能であるが、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、1〜30重量部が好ましく、15〜18重量部がより好ましい。感光剤の配合割合が1重量部未満であると、十分な現像感度を達成できない傾向があり、30重量部を超えると、現像の解像度が低下する傾向がある。
(エポキシ化合物)
本発明の感光性樹脂組成物は、25℃における粘度が400mPa・s以上であり、エポキシ当量が250以下である液状エポキシ化合物を含有する。この化合物を含有するために、本発明の感光性樹脂組成物は、現像感度に優れ、耐熱変形性に優れた硬化膜を与えることができる。なお、本願において、エポキシ当量の単位は、特に断りのない限り[g/eq]である。
エポキシ化合物とは、エポキシ基を分子中に2官能以上有する化合物であり、液状エポキシ化合物とは、25℃で流動性を有するエポキシ化合物である。
エポキシ化合物の25℃における粘度は、B型粘度計により測定することができる。エポキシ当量は、JIS K 7236に基づき測定することができる。
エポキシ化合物の25℃における粘度は、400mPa・s以上であれば、特に限定されないが、400mPa・s以上30000mPa・s以下が好ましい。
エポキシ化合物のエポキシ当量は、250以下であれば、特に限定されないが、230以下150以上が好ましい。
25℃における粘度が400mPa・s以上であり、エポキシ当量が250以下である液状エポキシ化合物としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル(一例として、下記式(1))、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル(一例として、下記式(2))、ジグリセロールポリグリシジルエーテル(一例として、下記式(3))などの脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレン(下記式(4))などのナフタレン系エポキシ化合物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジル(下記式(5))、1,2−ベンゼンジカルボン酸ビス(オキシラニルメチル)(下記式(6))等が挙げられる。
Figure 0006512390
Figure 0006512390

これらのうち、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルからなる群からえらばれた少なくとも1種が好ましく用いられる。現像感度に優れ、得られる硬化膜の耐熱変形性を優れたものとすることができるだけでなく、得られる硬化膜の耐アルカリ性を優れたものとすることができるためである。
耐アルカリ性に優れることは、半導体基板のめっき処理として強アルカリ処理を伴う場合において、硬化膜の変形等が生じにくいため、好ましい。例えば、アルミニウム系基板にNi/Auめっきをする場合、あらかじめ基板表面に亜鉛の置換皮膜を形成する強アルカリ処理(ジンケート処理)を行う必要がある。したがって、エポキシ化合物として、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有する本発明の感光性樹脂組成物は、アルミニウム系基板に好適に用いられる。これらの中でもさらに耐熱変形性に優れる観点から、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルが好適に用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物において、エポキシ化合物の配合割合は適宜設定可能であるが、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、5〜25重量部が好ましく、10〜20重量部がより好ましい。エポキシ化合物の配合割合が5重量部未満であると、十分な硬化膜を得られず、また、25重量部を超えると、現像感度、現像後形状に悪影響を及ぼす恐れがある。
また、優れた耐アルカリ性を達成するためには、エポキシ化合物の配合割合は、多い方が好ましく、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、12重量部以上が好ましい。優れた耐熱変形性を奏するためには、エポキシ化合物の配合割合は、アルカリ可溶樹脂100重量部に対して、20重量部以下が好ましい。
(任意成分)
本発明の感光性樹脂組成物には、以上説明した必須成分に加えて、例えば、溶剤、加熱により酸を生成する化合物、溶解促進剤、溶解阻害剤、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤等を配合してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は溶剤を含有することにより、基板上への塗布が容易になり、均一な厚さの塗膜を形成しやすくなる。溶剤の具体例としては、例えば、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオナート、3−メチルメトキシプロピオナート、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらの溶剤は1種のみを使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物に溶剤を配合する場合、溶剤の配合量は特に限定されないが、例えば、感光性樹脂組成物中の溶剤の割合が約10〜90質量%、好ましくは20〜70質量%の範囲になるよう調整することが好ましい。
レベリング剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル類、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アクリル系界面活性剤等が挙げられる。これらのレベリング剤は1種のみを使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物にレベリング剤を配合する場合、本発明の組成物の特性を損なわない程度に含有させることもできる。
また、本発明の感光性樹脂組成物はメラミン化合物を含有することが好ましい。得られる硬化膜の耐アルカリ性を優れたものとすることができるためである。
メラミン化合物の具体例としては、例えば、三和ケミカル製のニカラックMW−100LM、ニカラックMW−30、ニカラックMW−30M、ニカラックMW−22、ニカラックMW−22A、ニカラックMS−11、ニカラッックMX−750、三井サイアナミッド製のサイメル300、サイメル301、サイメル350等が挙げられる。これらのメラミン化合物は1種のみを使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
メラミン化合物の配合割合は、適宜設定可能であるが、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、1〜15重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
(膜)
本発明の感光性樹脂組成物は、基板上に塗布して膜を形成した後、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のアルカリ水溶液を用いて現像することができる。現像時間は60〜240秒であり、現像の方法としては、例えば、液盛り法、シャワー法、ディッピング法を用いる事が出来る。
現像後に、加熱により硬化させることで、絶縁特性を有する硬化膜であるレジストパターンを形成することができる。
また、現像後に、膜を硬化させずに、当該膜をプロセス材として使用することも可能である。
レジストパターンを形成するにあたっては、まず、感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して感光性樹脂膜を形成する。この工程では、まず、ガラス基板、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO、SiO等)、窒化ケイ素、金属(例えば、Al等)等の支持基板上に、感光性樹脂組成物を、スピンナー等を用いて回転塗布し、塗膜を形成する。この塗膜が形成された支持基板をホットプレート、オーブン等を用いて乾燥する。これにより、支持基板上に感光性樹脂膜が形成される。
次に、支持基板上に形成された感光性樹脂膜に対して、所定のパターンを有するパターニングマスクを介して紫外線、可視光線、放射線等の活性光線を照射する。
次いで、露光工程後の感光性樹脂膜を現像液により現像することで、感光性樹脂膜の露光部を現像液で除去し、感光性樹脂膜をパターン化する。現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のアルカリ水溶液が好適に用いられる。現像時間は60〜240秒であり、現像の方法としては、例えば、液盛り法、シャワー法、ディッピング法を用いる事が出来る。
次いで、パターン化された感光性樹脂膜を加熱処理することにより、感光性樹脂膜を硬化させて、硬化樹脂膜からなるレジストパターンを形成することができる。当該加熱処理工程における加熱温度は適宜設定することができるが、120〜230℃、好ましくは150〜200℃程度である。
硬化樹脂膜からなるレジストパターンに対しては、好適に、無電界めっきを行うことができる。めっき金属としては特に限定されないが、例えば、金、ニッケル、パラジウム、銅等が挙げられる。
基板として、Al−Mn合金基板、Al−Si合金基板、純Al基板などのAl系基板を用いる場合は、無電解めっきの前処理として、ジンケート処理を行うことが望ましい。ジンケート処理液としては、公知のものが使用可能だが、例えば、水酸化ナトリウム、酸化亜鉛、塩化鉄(III)、ロッシェル塩などを主成分とする処理液、またはこれにニッケル塩、亜鉛塩、銅塩、アンモニウム塩、水ガラスなどのケイ酸塩などの1種または2種以上を添加した処理液に、多価アルコールやカチオン系界面活性剤などを添加したジンケート処理液などを使用することができる。処理条件としては、例えば、15〜40℃のジンケート処理液に10〜180秒間浸漬することが挙げられる。このジンケート処理は、二回以上実施してもよい。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下、「部」は「重量部」を示す。
(実施例1)
アルカリ可溶性樹脂としてクレゾールノボラック樹脂(m−クレゾール60phr/p−クレゾール40phr/ベンズアルデヒド100phrを通常の手法により重縮合させて取り出したフェノール樹脂) 100部、感光剤としてジアゾナフトキノン化合物(4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物) 15部、エポキシ化合物としてソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166) 10部、メラミン化合物としてヘキサメトキシメチル化メラミン(商品名:MW−100LM、三和ケミカル社製) 5部を配合し、溶剤のポリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 150部に溶解させて感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例2)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)をソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例3)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量166)をソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614B、ナガセケムテックス社製、粘度:5000mPa・s、エポキシ当量:173)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例4)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)を1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレン(商品名:HP4032D、DIC社製、粘度:600mPa・s、エポキシ当量:144)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例5)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)を1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジル(商品名:EPOX−MK R540、プリンテック社製、粘度:550mPa・s、エポキシ当量:170)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例6)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)を1,2−ベンゼンジカルボン酸ビス(オキシラニルメチル)(商品名:EX−721、ナガセケムテックス社製、粘度:980mPa・s、エポキシ当量:154)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例7)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)をペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−411、ナガセケムテックス社製、粘度:800mPa・s、エポキシ当量:229)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例8)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)をジグリセロールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−421、ナガセケムテックス社製、粘度:650mPa・s、エポキシ当量:159)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(比較例1)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)を下記式(7)に示すポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(商品名:EX−992L、ナガセケムテックス社製、粘度:631mPa・s、エポキシ当量:1988)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
Figure 0006512390

(比較例2)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)を下記式(8)に示すポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(商品名:EX−861、ナガセケムテックス社製、固体(25℃)、エポキシ当量:551)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
Figure 0006512390

(比較例3)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)を下記式(9)に示すエチレングリコールジグリシジルエーテル(商品名:EX−810、ナガセケムテックス社製、粘度:20mPa・s、エポキシ当量:113)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
Figure 0006512390




(比較例4)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)を下記式(10)に示すα,α,α'−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン(商品名:VG−3101L、プリンテック社製、固体(25℃)、エポキシ当量:210)に変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
Figure 0006512390

(評価方法1)
実施例1−8又は比較例1−4で得られた感光性樹脂組成物について、以下に示す方法により現像感度および耐熱変形性の評価を行った。結果は表1に示す。
(現像感度)
感光性樹脂組成物をシリコンウエハ上にスピンコートして、乾燥膜厚が5μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に超高圧水銀灯を用いて、露光量100〜1500mJ/cmのi線を、孤立したφ15μmのホールパターン(パターンが密集していない)に照射し、露光を行った。
露光後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて120秒、液盛り法で現像した後に、水でリンスし、パターン膜を得た。得られたパターン膜のSEM観察を行い、以下の基準で評価を行った。
○:膜厚5μmにおいて、パターンが形成できる露光量が1000mJ/cm以下のもの。
×:膜厚5μmにおいて、パターンが形成できる露光量が1000mJ/cm超のもの。
(耐熱変形性)
30μm幅のラインパターンを作成したパターン膜付ウエハをオーブンを用いて窒素雰囲気下、150℃で30分加熱した後、200℃で1時間加熱してパターン硬化膜を得た。得られたパターン形状のSEM観察を行い、以下の基準で評価を行った。なお、レジスト側壁角度は、パターン硬化膜表面と、ウエハ表面とがなす角度であり、図1に示す部分の角度である。
◎:30μm幅のラインパターンにおけるレジスト側壁角度が70度以上
○:30μm幅のラインパターンにおけるレジスト側壁角度が60度以上70度未満
×:30μm幅のラインパターンにおけるレジスト側壁角度が60度未満
Figure 0006512390

表1より、各実施例は少ない露光量でパターンを形成できることから、現像感度に優れることが分かる。また、耐熱変形性にも優れることが分かる。
また、実施例5およびその他の実施例を比較すると、エポキシ化合物として、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルを使用することで、耐熱変形性が特に優れることが分かる。
比較例においては、エポキシ化合物について、25℃における粘度が小さい、もしくはエポキシ当量が大きいために、または液体ではないために、優れた現像感度または優れた耐熱感度を達成できていない。
(実施例9)
アルカリ可溶性樹脂としてクレゾールノボラック樹脂(m−クレゾール60phr/p−クレゾール40phr/ベンズアルデヒド100phrを通常の手法により重縮合させて取り出したフェノール樹脂) 100部、感光剤としてジアゾナフトキノン化合物(4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物) 15部、エポキシ化合物としてソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167) 13部、メラミン化合物としてヘキサメトキシメチル化メラミン(商品名:MW−100LM、三和ケミカル社製) 5部、およびポリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 150部に溶解させて感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例10)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167)をソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−612、ナガセケムテックス社製、粘度:11800mPa・s、エポキシ当量:166)に変更した以外は実施例9と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例11)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167)をソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614B、ナガセケムテックス社製、粘度:5000mPa・s、エポキシ当量:173)に変更した以外は実施例9と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例12)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167)をペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−411、ナガセケムテックス社製、粘度:800mPa・s、エポキシ当量:229)に変更した以外は実施例9と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例13)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167)を1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジル(商品名:EPOX−MK R540、プリンテック社製、粘度:550mPa・s、エポキシ当量:170)に変更した以外は実施例9と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(比較例5)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167)をポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(商品名:EX−861、ナガセケムテックス社製、固体(25℃)、エポキシ当量:551)に変更した以外は実施例9と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(比較例6)
ソルビトールポリグリシジルエーテル(商品名:EX−614、ナガセケムテックス社製、粘度:21200mPa・s、エポキシ当量:167)をα,α,α'−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン(商品名:VG−3101L、プリンテック社製、固体(25℃)、エポキシ当量:210)に変更した以外は実施例8と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(評価方法2)
実施例9−13又は比較例5−6で得られた感光性樹脂組成物について、上記の方法により現像感度および耐熱変形性の評価を行い、以下に示す方法により耐アルカリ性の評価を行った。結果は表2に示す。
(耐アルカリ性)
感光性樹脂組成物をアルミウエハ上にスピンコートして、乾燥膜厚が5μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に超高圧水銀灯を用いて、露光量100〜1500mJ/cmのi線を、孤立したφ15μmのホールパターン(パターンが密集していない)に照射し、露光を行った。
露光後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて120秒、液盛り法で現像した後に、水でリンスし、パターン膜を得た。
作成したパターン膜付ウエハをオーブンを用いて窒素雰囲気下、150℃で30分加熱した後、200℃で1時間加熱してパターン硬化膜を得た。得られたパターン膜を以下の方法でジンケート処理することにより耐アルカリ性の評価を行った。結果は表2に示す。
1次ジンケート処理:硬化まで行った感光性樹脂組成物をジンケート処理液(商品名:メルプレートFZ−7350、Meltex社製)に室温で2分間浸漬処理を行った。その後、1分間流水で洗浄を行った。(第1亜鉛置換処理)
ジンケート剥離:25%硝酸水溶液に30秒浸漬処理を行った。その後、1分間流水で洗浄を行った。(亜鉛剥離)
2次ジンケート処理:ジンケート処理液(メルプレートFBZ:Meltex製)に室温で2分間浸漬処理を行った。その後、1分間流水で洗浄を行った。(第2亜鉛置換処理)
2次ジンケート処理後の硬化膜の膜厚を表面形状測定装置(商品名:Dektak150、アルバック社製)で測定を行った。
○:ジンケート処理前後で膜厚変動のないもの。
×:ジンケート処理前後で膜厚変動があったもの。
Figure 0006512390

表2より、各実施例は、現像感度及び耐熱変形性が共に優れると共に、さらに耐アルカリ性にも優れることが分かる。
1 硬化膜
2 ウエハ

Claims (3)

  1. アルカリ可溶性樹脂、感光剤、メラミン化合物、及び
    25℃における粘度が400mPa・s以上であり、エポキシ当量が250以下である液状エポキシ化合物を含有し、
    前記メラミン化合物の含有量が、前記アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、3〜10重量部、
    前記エポキシ化合物の含有量が、前記アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、10〜20重量部であり、
    前記エポキシ化合物が、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルからなる群から選ばれた少なくとも1種である、ポジ型感光性樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ化合物が、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルである、請求項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポジ型感光性樹脂組成物から形成された膜。
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