JP2005284114A - スピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物及びその利用 - Google Patents

スピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物及びその利用 Download PDF

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Yasusuke Tominaga
康亮 富永
Kakuei Ozawa
角栄 小澤
Masayuki Oie
正行 尾家
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Abstract

【課題】 スピンレススリットコート法によって大型基板に樹脂膜を形成するのに適した感放射線性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 アルカリ可溶性ノボラック樹脂と感光剤を含有する感放射線性樹脂組成物において、25℃での粘度が2〜7mPa・sであることを特徴とするスピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物。このスピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物を、スリットスコート法により基板に塗布することを特徴とするパターン形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、スピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物、さらに具体的にはスピンレススリットコート法により塗布して得られるレジスト膜であって、スジやムラのないレジスト膜を形成することができるスピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物およびこのスピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物を用いたスピンレススリットコート法により形成される塗膜にパターンを形成する方法に関する。
半導体集積回路素子、カラーフイルター、液晶表示素子等の製造においては、従来微細加工を行なうためにリソグラフィー技術が用いられており、近年ではサブミクロンあるいはさらにクォーターミクロンオーダーでの微細加工を可能にする技術の開発が進められている。このようなリソグラフィー技術においては、基板上に必要に応じ反射防止膜が形成された後、ポジ型あるいはネガ型の感放射線性樹脂組成物が塗布され、プリベークされて感放射線性樹脂組成物膜が形成される。その後、この感放射線性樹脂組成物は紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の各種放射線により例えばパターン露光された後現像されて、レジストパターンが形成される。
感放射線性樹脂組成物の塗布方法としては、スピンコート法、ロールコート法、ランドコート法、流延塗布法、ドクターコート法、浸漬塗布法など種々の方法が知られている。具体的には半導体集績回路素子製造での感放射線性樹脂組成物の塗布方法としてはスピンコート法が多く用いられている。一方、液晶表示素子の製造での感放射線性樹脂組成物の塗布方法としてはスピンコート法とともにロールコート法も一般に採用されている。
また、フラットパネルディスプレイ製造用基板などの大型基板に形成されるパターンは年々、微細化している。この微細パターンを欠陥なく形成するためには、良好なレジスト塗膜の形成が必須となっている。このような要請を実現するため、最近用いられる塗布方法に、スピンレススリットコート法がある。
スピンレススリットコート法は、基板上にスリットを通して滴下された感放射線性樹脂組成物が基板上で乾燥させることで,感放射線性樹脂組成物膜が塗布する方法である。
微細パターンを形成するための感放射線性樹脂組成物は、従来から広く検討されており、たとえば、アルカリ可溶性ノボラック樹脂とキノンジアジド感光剤を主成分とする感放射線性樹脂組成物が知られている(特許文献1など)。スピンレススリットコート法による塗膜形成でも、このような組成物が用いられている。
しかしながら、従来から用いられている組成物では、必ずしも均一な膜厚分布の得られないことがあった。
特開2000−267270号公報
かかる従来技術のもと、本発明者らは、スピンレススリットコート法によって形成された塗膜の膜厚分布が均一であるものを得るべく鋭意検討した結果、膜厚分布が均一でない理由は、塗膜にスジやムラが発生することに起因することを確認した。そして、この現象が、感放射線性樹脂組成物の粘度を特定範囲に調整することにより解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、アルカリ可溶性ノボラック樹脂と感光剤を含有する感放射線性樹脂組成物において、25℃での粘度が2〜7mPa・sであることを特徴とするスピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物が提供され、また当該組成物をスピンレススリットコート法により基板に塗布することを特徴とするパターン形成方法が提供される。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の感放射線性樹脂組成物において用いられるアルカリ可溶性ノボラック樹脂は、フェノール類の少なくとも1種とアルデヒド類とを縮重合することによって得られるノボラック型のフェノール樹脂である。
このアルカリ可溶性ノボラック樹脂を製造するために用いられるフェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、m−クレゾール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3−キシレノール、3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメトキシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール、2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール、などの一価フェノール;レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、カテコール、4−tert−ブチルカテコール、3−メトキシカテコール、2−メトキシレゾルシノール、4−メトキシレゾルシノール、ビスフェノールA、フロログリシノールなどの多価フェノールなどが挙げられる。などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレインなどの脂肪族または脂環式アルデヒド類;ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、3,4−または3,5−ジメチルベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、ケイ皮アルデヒド、o−アニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒドなどの芳香族アルデヒド類が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで用いるアルカリ可溶性ノボラック樹脂としては、低分子量成分を分別除去したものも用いることができる。低分子量成分を分別除去する方法としては、例えば、異なる溶解性を有する2種の溶剤中で樹脂を分別する液−液分別法や、低分子量成分を遠心分離により除去する方法、薄膜蒸留法等を挙げることができる。
本発明に用いる感光剤は、活性放射線の照射により反応し、アルカリ可溶性ノボラック樹脂の、アルカリ現像液に対する溶解性を変化させる機能を有するものであればよく、キノンジアジド化合物が好ましいものとして挙げられる。
このキノンジアジド化合物としては、従来キノンジアジド−ノボラック系レジストで用いられている公知の感光剤を用いることができる。キノンジアジド化合物は、一般にナフトキノンジアジドスルホン酸クロライドやベンゾキノンジアジドスルホン酸クロライドなどの酸ハライドと、これと縮合反応可能な官能基を有する低分子化合物または高分子化合物とを反応させることによって得られた化合物が好ましいものである。ここで酸ハライドと縮合可能な官能基としては水酸基、アミノ基等があげられ、水酸基が好適である。
水酸基を含む酸ハライドと縮合可能な化合物としては、例えば2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4,2’,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフェノン類;没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル等の没食子酸エステル類;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン等のポリヒドロキシビスフェニルアルカン類;トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニルメタン等のポリヒドロキシトリスフェニルアルカン類;1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のポリヒドロキシテトラキスフェニルアルカン類;α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−3−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−4−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−キシレン等のポリヒドロキシテトラキフェニルキシレン類;2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシベンジル)−p−クレゾール、2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンジル)−p−クレゾール、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−2−メチルレゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジル)−2−メチルレゾルシン等のフェノール類とホルマリンとのトリマー、下記一般式(I)で示されるフェノール類とホルマリンとのテトラマー、さらにノボラック樹脂などが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、酸ハライドとしては、例えば、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロライドなどが好ましいものとして挙げられる。
感光剤の配合量は、アルカリ可溶性ノボラック樹脂100重量部当たり、通常5〜50重量部、好ましくは、10〜40重量部である。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、通常、上述したアルカリ可溶性ノボラック樹脂と感光剤とを溶解させる溶剤を含有する。
溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエテレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類などを挙げることができる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用される。
本発明の感光性樹脂組成物は、粘度が2〜7mPa・sである。ここで、粘度は、E型粘度計を用いて、25℃、常圧で測定された値である。
粘度をこの範囲に調整する方法としては、溶剤に対する樹脂や感光剤等の各成分の量を調整する方法や、界面活性剤を添加する方法が挙げられる。
界面活性剤を添加する方法は、簡便であり、特にノニオン系界面活性剤を用いるのが、粘度制御の容易さから好ましい。ノニオン系界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、弗素系界面活性剤、及び炭化水素系界面活性剤があり、特にシリコン系界面活性剤を用いるのが好ましい。また、シリコン系界面活性剤と他の界面活性剤とを組み合わせて用いることもできる。
シリコン系界面活性剤としては、信越シリコーン社のKPシリーズ、日本油脂社のディスフォームシリーズ、東レダウコーニングシリコーン社のSHシリーズ、SDシリーズ、STシリーズ、東芝シリコーン社のTSFシリーズ、共栄社化学のポリフローシリーズなどが挙げられる。
弗素系界面活性剤としては、大日本インキ工業社のメガファックシリーズ、住友スリーエム社のフロラードシリーズ、旭硝子社のサーフロンシリーズ、新秋田化成社のEFシリーズなどが挙げられる。
炭化水素系界面活性剤としては、竹本油脂社のパイオニンシリーズ、日華化学社のサンモールシリーズ、花王社のエマルゲンシリーズ、レオドールシリーズなどが挙げられる。
界面活性剤の使用量は、感放射線性樹脂組成物に対して、100〜3000ppm、好ましくは200〜1500ppmである。
本発明においては、生産性向上のための、感度アップを目的として、フェノール化合物を添加することができる。
フェノール化合物としては、フェノール化合物としては、p−フェニルフェノール、p−イソプロピルフェノール等のモノフェノール;ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールシリーズ(本州化学工業社製)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、1,1−ビス(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)メタン等のビスフェノール;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノンなどのジヒドロキシベンゾフェノン;2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノンなどのトリヒドロキシベンゾフェノン;2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどのテトラヒドロキシベンゾフェノン;没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピルなどの没食子酸エステル類;
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシフェニル)メタン、2,6−ビス(5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−α,α−ジメチルベンジルフェノール等のトリスフェノール;1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,5,5−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−3−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−4−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−キシレン等のテトラキスフェノール化合物などが例示される。
これらの中でも、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−α,α−ジメチルベンジルフェノールが好ましい。
フェノール化合物の添加量は、アルカリ可溶性ノボラック樹脂100重量部に対して、通常1〜25重量部、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部である。
さらに本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じ染料、接着助剤等を配合することができる。
染料の例としては、トリフェニルメタン系染料・シアニン染料・ジアゾ染料・スチリル染料等があげられ、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が、密着剤の例としては、アルキルイミダゾリン、酪酸、アルキル酸、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシシラン、メラミン樹脂、エポキシポリマー、シランカップリング剤等が挙げられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物に適用されるスピンレススリットコート法は、当該組成物を供給するスリットを移動させることにより、基板にスリットが接触することなく感放射線性樹脂組成物を塗布するものである。
スピンレススリットコート法による塗布は、スピンレスコータ(東京応化工業社製)、テーブルコータ(中外炉社製)、リニアコータ(大日本スクリーン社製)、ヘッドコータ(平田機工社製)、スリットダイコータ(東レエンジニアリング社製)などの、スピンレススリットコート法により塗布する市販のコータを用いればよい。
スリットの移動速度は、用いる各装置の仕様により任意に設定すればよい。
塗布時の温度は、感放射線性樹脂組成物中の溶剤の沸点などを考慮して設定することができ、通常15〜50℃、好ましくは20〜40℃である。
基板上に感放射線性樹脂組成物を、スピンレススリットコート法に用いられる上述したコータを用いて塗布後、減圧及び/又はプリベークすることにより乾燥して得た塗膜に、必要に応じてマスクパターンを介して、活性放射線を照射して、前記塗膜中に潜像パターンを形成し、潜像パターンを有する当該塗膜とアルカリ現像液とを接触させることによりパターンを顕在化させて、基板上にパターン状の樹脂膜が形成される。
本発明の感放射線性樹脂組成物を塗布する基板に格別な制限はなく、従来から使用されるシリコン基板、ガラス基板、樹脂基板、金属基板、プリント配線板など各種のものが挙げられ。これらは、表面に異種材料からなる塗膜が形成された複合材基板であっても良い(たとえば、ガラス基板上に金属膜が形成された基板、ガラス基板上に樹脂膜が形成された基板など)。また、本発明の感放射線性樹脂組成物は、大型基板において優れた性能を発揮し、具体的には基板の大きさが、通常、面積5×10mm(680×880mm)以上の基板、好ましくは面積1×10mm(1000×1000mm)以上の基板に好適に用いることができる。
活性放射線の種類は特に制限されず、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、などが挙げられ、特に可視光線、紫外線が好ましい。照射する放射線量は、樹脂膜の使用目的、膜の厚みなどにより任意に設定することができる。
以下に合成例、実施例および比較例をもって本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を説明するために例示するものであり、本発明の態様が以下の例に限定されるものではない。
(実施例1〜9、比較例1〜3)
表1記載の各成分を混合した後、0.2μm孔の弗素樹脂製フィルタでろ過して、感放射線性樹脂組成物A〜Lを調製した。粘度は、界面活性剤の種類及び/又は溶剤量を変えることにより調整した。
尚、表中、各記号は以下のとおり。
[樹脂1] m−クレゾール:p−クレゾール=6:4(重量比)の混合クレゾールとホルムアルデヒドとを、シュウ酸存在下、縮重合させて得られたノボラック樹脂(Mw約6000)である。
[樹脂2] m−クレゾール:p−クレゾール=5:5(重量比)の混合クレゾールとホルムアルデヒドとを、シュウ酸存在下、縮重合させて得られたノボラック樹脂(Mw約5500)である。
[感光剤1] 2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライドとから得られたキノンジアジド化合物(エステル化率70%)。
[感光剤2] 2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライドとから得られたキノンジアジド化合物(エステル化率70%)。
[KP341] ノニオン系界面活性剤(シリコン系) 信越シリコーン社製
[TSF401] ノニオン系界面活性剤(シリコン系) 東芝シリコーン社製
[SH29PA] ノニオン系界面活性剤(シリコン系) 東レ・ダウコーニング・シリコーン社製
[FC−430] ノニオン系界面活性剤(弗素系) 住友スリーエム社製
[PGMEA] (溶剤)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[EL] (溶剤)乳酸エチル
感放射線性樹脂組成物A〜Lの粘度を以下の方法で測定した。
尚、粘度は、常圧で25℃条件下、ELD型粘度計(E型粘度計;東京計器社製)により測定した。
感放射線性樹脂組成物A〜Fを、東レ社製スリットコータ「TC511T」を用いてガラス基板(サイズ1100mm×1250mm)に塗布後、減圧乾燥し、115℃、3分間、ホットプレート上でプリベークして、約1.8μmの樹脂膜を形成した
感放射線性樹脂組成物G〜Lについては,感放射線性樹脂組成物A〜Fと同様の方法で、約1.5μmの樹脂膜を形成した。
膜厚測定機ナノスペック(ナノメトリックス社製)を用いて、樹脂膜の周囲15mmを除いた範囲を縦横それぞれ11等分した線の交点部分の膜厚を測定し、得られた膜厚の平均膜厚を求めた。
更に、測定した膜厚の最小値と最大値について、次の式から、平均膜厚に対する差を求めた。2つのしきから算出される差の大きい方の値に基づいて、以下の基準で面内膜厚均一性を評価した。
((平均膜厚−最小値)/平均膜厚)×100
((最大値−平均膜厚)/平均膜厚)×100
この差が3%未満であるものを○、3%以上5%未満であるものを△、5%以上であるものを×と評価した。
また、樹脂膜の形成されたガラス基板を、ナトリウムランプ下で目視観察して樹脂膜状態を評価した。
観察の結果、ムラとスジが共に認められないものを○、ムラ又はスジのいずれか一方のみ認められたものを△、ムラとスジが共に認められたものを×と評価した。
結果を表2に示す。
この結果から、感放射線性樹脂組成物の粘度が、高すぎる2〜7mPa・sのものであれば、樹脂膜の面内膜厚均一性に優れ、表面にムラやスジのない樹脂膜が得られることが判る。
(実施例10)
クロムをガラス基板に蒸着して得られた複合材基板を用いる以外は、実施例1と同様にして、基板上に塗膜を得た。これに、露光機MPA7500を用いて、所定のマスクパターンを介して露光した後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドライド水溶液(現像液)で現像し、ついで純水でリンスして、樹脂パターンを基板上に得た。パターンの形成された基板を電子顕微鏡で観察したが、4μmのパターンまで良好に形成されており、基板からのパターンの剥がれは観察されなかった。
(実施例11)
感放射線性樹脂組成物Bに、4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−α,α−ジメチルベンジルフェノール3部を添加したこと以外は同様にして感放射線性樹脂組成物M(粘度=4cP・s)を得た。この感放射線性樹脂組成物Mを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、基板上に樹脂パターンを得た。パターンの形成さえた基板を観察した結果、約30%の感度向上していることがわかった。また、パターンの形成された基板を電子顕微鏡で観察したが、4μmのパターンまで良好に形成されており、基板からのパターンの剥がれは観察されなかった。

Claims (5)

  1. アルカリ可溶性ノボラック樹脂と感光剤を含有する感放射線性樹脂組成物において、25℃での粘度が2〜7mPa・sであることを特徴とするスピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物。
  2. 更にノニオン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1記載のスピンレススリットコート用感光性樹脂組成物。
  3. 更にフェノール化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載のスピンレススリットコート用感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1記載のスピンレススリットコート用感放射線性樹脂組成物を、スピンレススリットコート法により基板に塗布することを特徴とするパターン形成方法。
  5. 基板が、5×10mm以上の面積を有するものである請求項4記載のパターン形成方法。
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