JP2006145734A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 保存安定性に優れ、液晶表示素子製造用の大型で角状の基板においても、平坦性に優れたレジスト膜を形成することができるポジ型フォトレジスト組成物を提供する。
【解決手段】 アルカリ可溶性樹脂(a)、キノンジアジド基含有化合物(b)及び有機溶剤(c)を含有してなるポジ型フォトレジスト組成物であって、有機溶剤(c)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)75〜98重量%及びアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)2〜25重量%からなる混合溶剤であることを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 アルカリ可溶性樹脂(a)、キノンジアジド基含有化合物(b)及び有機溶剤(c)を含有してなるポジ型フォトレジスト組成物であって、有機溶剤(c)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)75〜98重量%及びアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)2〜25重量%からなる混合溶剤であることを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポジ型フォトレジスト組成物に関する。更に詳しくは、保存安定性に優れ、特に液晶表示素子製造用の大型で角状の基板に塗布した場合においても、スジやモヤといった塗布ムラのないレジスト膜を形成することができるポジ型フォトレジスト組成物に関する。
半導体素子の製造においては、基板上にレジストパターンを形成するためにフォトレジスト組成物が用いられる。半導体回路の高集積化が進むにつれて、要求されるパターン間隔は微細化の一途を辿っている。
この要求を満足させるため、半導体製造プロセスで使用される光源もg線からi線や遠紫外線へと短波長化している。
フォトレジストとしては、アルカリ可溶性樹脂及びキノンジアジド基含有化合物を有機溶媒に溶解してなるポジ型フォトレジスト組成物が広く採用されている。
このポジ型フォトレジストについて、感度、解像度、残膜率、その他の各種レジスト特性を改良するために、アルカリ可溶性樹脂の骨格構造や分子量、キノンジアジド基含有化合物の構造、各種添加物、溶媒の種類等について多くの検討が行われている(特許文献1〜5)。
この要求を満足させるため、半導体製造プロセスで使用される光源もg線からi線や遠紫外線へと短波長化している。
フォトレジストとしては、アルカリ可溶性樹脂及びキノンジアジド基含有化合物を有機溶媒に溶解してなるポジ型フォトレジスト組成物が広く採用されている。
このポジ型フォトレジストについて、感度、解像度、残膜率、その他の各種レジスト特性を改良するために、アルカリ可溶性樹脂の骨格構造や分子量、キノンジアジド基含有化合物の構造、各種添加物、溶媒の種類等について多くの検討が行われている(特許文献1〜5)。
ところで、近年、テレビ、コンピュータ、携帯電話等種々の分野で液晶表示素子の生産が増大しており、この分野にもアルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基含有化合物とからなるレジスト組成物が、その優れた感度、解像度、パターン特性から、賞用されている。
液晶表示素子等を製造するに当たっては、最小でも360mm×460mm、大きいものでは1,000×1,000mmを超えるような大型で角型の基板が用いられるようになっている。このような基板にレジスト膜を形成するには、従来の円盤型シリコンウエハーの場合のような回転型塗布装置を用いることはできず、例えば、基板上にレジスト組成物を滴下し、自然に流延させてレジスト膜を形成する滴下流延法等の方法が採用される。
この塗布方法を採用すると、レジストの利用効率は向上するものの、得られるレジスト膜の平坦性が必ずしも満足できるものではなく、また、筋状や雲状の塗布ムラが生じ、得られるパターンの精度に悪影響を及ぼす問題点がある。
液晶表示素子等を製造するに当たっては、最小でも360mm×460mm、大きいものでは1,000×1,000mmを超えるような大型で角型の基板が用いられるようになっている。このような基板にレジスト膜を形成するには、従来の円盤型シリコンウエハーの場合のような回転型塗布装置を用いることはできず、例えば、基板上にレジスト組成物を滴下し、自然に流延させてレジスト膜を形成する滴下流延法等の方法が採用される。
この塗布方法を採用すると、レジストの利用効率は向上するものの、得られるレジスト膜の平坦性が必ずしも満足できるものではなく、また、筋状や雲状の塗布ムラが生じ、得られるパターンの精度に悪影響を及ぼす問題点がある。
このように、製造工程が異なることから、従来回転型塗布装置に適用されてきたレジスト組成物を、そのまま、非回転塗布型装置に適用しても、必ずしも満足なレジスト膜が得られない。
そこで、回転塗布型の塗布装置を用いた場合に限らず、非回転型塗布装置に適用したときでも、優れたパターンを得ることができるレジスト組成物が求められている。
このような要望に対処するため、着色感光性樹脂組成物の表面張力を界面活性剤の添加により制御する方法が開示されている(特許文献6)。
また、粘度、固形分濃度及び基板との接触角をそれぞれ特定範囲内に規定したポジ型感光性樹脂組成物も提案されている(特許文献7)。
そこで、回転塗布型の塗布装置を用いた場合に限らず、非回転型塗布装置に適用したときでも、優れたパターンを得ることができるレジスト組成物が求められている。
このような要望に対処するため、着色感光性樹脂組成物の表面張力を界面活性剤の添加により制御する方法が開示されている(特許文献6)。
また、粘度、固形分濃度及び基板との接触角をそれぞれ特定範囲内に規定したポジ型感光性樹脂組成物も提案されている(特許文献7)。
これらの方法によれば、一定の改善効果を得ることができるが十分ではなく、従って、筋状や雲状の塗布ムラを生じることのない平坦性に優れたレジスト膜を得ることができるレジスト組成物が求められている。
また、塗布方法の相違から、レジスト組成物中に不溶解分が存在するとフィルムに筋状の塗布ムラを生じる原因となるので、これらの不溶解分を含まない乃至は経時保存後も不溶解分を生じることのないレジスト組成物が求められている。
また、塗布方法の相違から、レジスト組成物中に不溶解分が存在するとフィルムに筋状の塗布ムラを生じる原因となるので、これらの不溶解分を含まない乃至は経時保存後も不溶解分を生じることのないレジスト組成物が求められている。
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の実情に鑑み、保存安定性に優れ、液晶表示素子製造用の大型で角状の基板においても、雲状の塗布ムラ(以下、「モヤ」という。)や筋状の塗布ムラ(以下、「スジ」という。)のない、平坦性に優れたレジスト膜を形成することができるポジ型フォトレジスト組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド基含有化合物及び有機溶剤を含むポジ型フォトレジスト組成物の構成について鋭意検討を重ねた結果、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物とアルコール性水酸基を含有する化合物とを特定の割合で混合した有機溶剤を用いればよいことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、アルカリ可溶性樹脂(a)、キノンジアジド基含有化合物(b)及び有機溶剤(c)を含有してなるポジ型フォトレジスト組成物であって、有機溶剤(c)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)75〜98重量%及びアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)2〜25重量%からなる混合溶剤であることを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物が提供される。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートであることが好ましい。
また、本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、アルコール性水酸基を含有する化合物(c2)が、乳酸アルキルエステル又はアラルキルアルコールであることが好ましい。
更に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、キノンジアジド基含有化合物(b)が、テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルであることが、好ましい。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートであることが好ましい。
また、本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、アルコール性水酸基を含有する化合物(c2)が、乳酸アルキルエステル又はアラルキルアルコールであることが好ましい。
更に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、キノンジアジド基含有化合物(b)が、テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルであることが、好ましい。
また、本発明のポジ型フォトレジストは、キノンジアジド基含有化合物(b)含有量が、全固形分の15重量%以上、23重量%以下であることが好ましく、18重量%以上、22重量%以下であることがより好ましい。
本発明のポジ型フォトレジストは、液晶表示素子用フォトレジストとして好適である。
また、本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、大型角状のガラス基板塗布用ポジ型フォトレジストとして好適である。
更に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、非回転塗布型装置用ポジ型フォトレジスト組成物として好適である。
本発明のポジ型フォトレジストは、液晶表示素子用フォトレジストとして好適である。
また、本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、大型角状のガラス基板塗布用ポジ型フォトレジストとして好適である。
更に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、非回転塗布型装置用ポジ型フォトレジスト組成物として好適である。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、保存安定性が優れるとともに、液晶表示素子製造用の大型で角状の基板に、非回転型塗布装置を用いて塗布した場合であっても、スジやモヤといった塗布ムラのない平坦性に優れたレジスト膜を形成することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポジ型レジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂(a)、キノンジアジド基含有化合物(b)及び有機溶剤(c)を含有してなる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂(a)、キノンジアジド基含有化合物(b)及び有機溶剤(c)を含有してなる。
本発明において用いられるアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ性水溶液等からなる現像液に可溶性の樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、スチレン−アクリル酸共重合体、ヒドロキシスチレン重合体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート等を挙げることができる。これらのうち、ノボラック樹脂が好ましい。
ノボラック樹脂は、フェノール化合物とアルデヒド化合物とを縮合することによって得られるノボラック型のフェノール樹脂である。
ノボラック樹脂を製造するために用いられるフェノール化合物は、一価のフェノールであっても、レゾルシノール等の二価以上の多価フェノールであってもよい。
フェノール化合物は、一種類を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ノボラック樹脂を製造するために用いられるフェノール化合物は、一価のフェノールであっても、レゾルシノール等の二価以上の多価フェノールであってもよい。
フェノール化合物は、一種類を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
一価のフェノール化合物の具体例としては、例えばフェノール;o−クレゾール、p−クレゾール、m−クレゾールのクレゾール;3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3−キシレノール、3,4−キシレノール等のキシレノール;2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、6−t−ブチル−3−メチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール等のアルキルフェノール;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメトキシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール等のアルコキシフェノール;2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール等のアリールフェノール;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のアルケニルフェノール;等を挙げることができる。
多価フェノール化合物の具体例としては、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、2−メトキシレゾルシノール、4−メトキシレゾルシノール;ヒドロキノン;カテコール、4−t−ブチルカテコール、3−メトキシカテコール;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA;ピロガロール;フロログリシノール;等を挙げることができる。
これらのフェノール化合物のうち、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノールが好ましい。
これらのフェノール化合物のうち、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノールが好ましい。
フェノール化合物と縮合させるアルデヒド化合物は、脂肪族アルデヒド、脂環式アルデヒド及び芳香族アルデヒドのいずれであってもよい。
アルデヒド化合物は、一種類を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
脂肪族アルデヒドの具体例としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、i−ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド等を挙げることができる。
脂環式アルデヒドの具体例としては、シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン等を挙げることができる。
芳香族アルデヒドの具体例としては、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、3,4−ジメチルベンズアルデヒド、3,5−ジメチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−アニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピオンアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド、桂皮アルデヒド等を挙げることができる。
アルデヒド化合物は、一種類を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
脂肪族アルデヒドの具体例としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、i−ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド等を挙げることができる。
脂環式アルデヒドの具体例としては、シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン等を挙げることができる。
芳香族アルデヒドの具体例としては、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、3,4−ジメチルベンズアルデヒド、3,5−ジメチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−アニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピオンアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド、桂皮アルデヒド等を挙げることができる。
本発明においてフェノール化合物とアルデヒド化合物との縮合は、酸性触媒の存在下、公知の方法で行えばよい。酸性触媒としては、塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸等を使用することができる。
得られた縮合反応生成物を良溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;等に溶解し、次いで水中に注いで沈殿させることにより、ポジ型フォトレジストが得られる。
得られた縮合反応生成物を良溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;等に溶解し、次いで水中に注いで沈殿させることにより、ポジ型フォトレジストが得られる。
アルカリ可溶性樹脂は、低分子量成分を分別除去して用いることができる。低分子量成分を除去する方法としては、例えば異なる溶解性を有する2種の溶媒中で樹脂を分別する液−液分別法や、低分子量成分を遠心分離により除去する方法、薄膜蒸留法等を挙げることができる。
本発明において好適に使用されるアルカリ可溶性ノボラック樹脂は、その重量平均分子量が、通常、2,000〜20,000、好ましくは2, 500〜12,000、更に好ましくは3,000〜8,000のものである。
ノボラック樹脂の中でも、感度、解像性及びレジストパターン形状を考慮すると、p−クレゾール、m−クレゾール、キシレノール及びトリメチルフェノールから選ばれる少なくとも1種のフェノール類を酸触媒の存在下、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類と反応させて得られるクレゾールノボラック樹脂がより好ましい。
ノボラック樹脂の中でも、感度、解像性及びレジストパターン形状を考慮すると、p−クレゾール、m−クレゾール、キシレノール及びトリメチルフェノールから選ばれる少なくとも1種のフェノール類を酸触媒の存在下、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類と反応させて得られるクレゾールノボラック樹脂がより好ましい。
本発明において、キノンジアジド基含有化合物としては、従来、キノンジアジド−ノボラック樹脂系レジストで用いられている公知の感光剤を用いることができる。
キノンジアジド基含有化合物としては、一般にナフトキノンジアジドスルホン酸やベンゾキノンジアジドスルホン酸等のキノンジアジドスルホン酸又はその酸ハライドと、これと縮合反応可能な官能基(水酸基、アミノ基等。好ましくは水酸基)を有する低分子化合物又は高分子化合物とを反応させることによって得られるキノンジアジドスルホン酸エステルが好ましい。
キノンジアジドスルホン酸又はキノンジアジドスルホン酸ハライドとヒドロキシ化合物とから得られるキノンジアジドスルホン酸エステルのエステル化率は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上である。
キノンジアジド基含有化合物としては、一般にナフトキノンジアジドスルホン酸やベンゾキノンジアジドスルホン酸等のキノンジアジドスルホン酸又はその酸ハライドと、これと縮合反応可能な官能基(水酸基、アミノ基等。好ましくは水酸基)を有する低分子化合物又は高分子化合物とを反応させることによって得られるキノンジアジドスルホン酸エステルが好ましい。
キノンジアジドスルホン酸又はキノンジアジドスルホン酸ハライドとヒドロキシ化合物とから得られるキノンジアジドスルホン酸エステルのエステル化率は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上である。
キノンジアジドスルホン酸ハライドと縮合可能な水酸基含有化合物としては、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフェノン;没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル等の没食子酸エステル;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン等のポリヒドロキシビスフェニルアルカン;トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニルメタン等のポリヒドロキシトリスフェニルアルカン;1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のポリヒドロキシテトラキスフェニルアルカン;α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−3−キシレン、α,α,α’, α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−4−キシレン、α,α,α’, α’−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−キシレン等のポリヒドロキシテトラキスフェニルキシレン;2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシベンジル)−p−クレゾール、2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンジル)−p−クレゾール、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−2−メチルレゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジル)−2−メチルレゾルシン等のフェノール化合物とホルマリンとのトリマー;前記フェノール化合物とホルマリンとのテトラマー;フェノール、クレゾール等のフェノール化合物をアルデヒド化合物と縮合させて得られる低分子量ノボラック樹脂;等を挙げることができる。
これらのうち、ポリヒドロキシベンゾフェノン化合物、特にテトラヒドロキシベンゾフェノンを用いると平坦性に特に優れたレジスト膜を得ることができる。
これらの水酸基含有化合物は、一種類単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのうち、ポリヒドロキシベンゾフェノン化合物、特にテトラヒドロキシベンゾフェノンを用いると平坦性に特に優れたレジスト膜を得ることができる。
これらの水酸基含有化合物は、一種類単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
キノンジアジドスルホン酸としては、例えば、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸等が好ましいものとして挙げられる。
キノンジアジドスルホン酸又はその酸ハライドとヒドロキシ化合物との反応は、通常、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中、トリエタノールアミン、炭酸アルカリ又は炭酸水素アルカリのような塩基性縮合剤の存在下で行う。
キノンジアジドスルホン酸又はその酸ハライドとヒドロキシ化合物との反応は、通常、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中、トリエタノールアミン、炭酸アルカリ又は炭酸水素アルカリのような塩基性縮合剤の存在下で行う。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、感光剤の配合量は、全固形分量の、通常、15〜23重量%、好ましくは18〜22重量%の範囲である。
これらのキノンジアジド基含有化合物(b)の中でも、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン1モルに対し、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロライドを2.0から3.5モル反応させて得たエステル化合物が、解像性及びパターン形状の特性に優れ好ましい。
これらのキノンジアジド基含有化合物(b)の中でも、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン1モルに対し、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロライドを2.0から3.5モル反応させて得たエステル化合物が、解像性及びパターン形状の特性に優れ好ましい。
本発明に用いられる有機溶媒(c)は、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)75〜98重量%とアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)2〜25重量%とからなる混合溶剤であることが必須である。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)の量が98重量%より多いと保存安定性が充分ではなく、一方、75重量%未満ではスピンレスコーター等の塗布機を用いて塗布した塗布膜にスジが発生しやすい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)とアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)との混合比(c1/c2)は、重量比で、80/20〜98/2の範囲内にあることが好ましく、85/15〜96/4の範囲内にあることがより好ましい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)の量が98重量%より多いと保存安定性が充分ではなく、一方、75重量%未満ではスピンレスコーター等の塗布機を用いて塗布した塗布膜にスジが発生しやすい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)とアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)との混合比(c1/c2)は、重量比で、80/20〜98/2の範囲内にあることが好ましく、85/15〜96/4の範囲内にあることがより好ましい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)は、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのアルコール性水酸基を酸でエステル化した構造を有する化合物である。モノアルキルエーテル部分を構成するアルキル基の炭素数が1〜6であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。また、エステル部を構成する酸も特に限定されないが、炭素数2〜5の脂肪酸が好ましい。その中でも酢酸、プロピオン酸がより好ましく、酢酸が更に好ましい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)の具体例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピオネート等が挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)は1種類を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを主成分として用いることが好ましい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)は1種類を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを主成分として用いることが好ましい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)と組み合わせて用いるアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)は、特に限定されないが、乳酸アルキルエステル及びアラルキルアルコールが好ましい。
乳酸アルキルエステルの具体例としては、乳酸と炭素数1〜4のアルコールとのエステル、具体的には、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等を挙げることができる。これらのうち、乳酸エチルが好ましい。
また、アラルキルアルコールは、芳香族基を置換基として有する脂肪族アルコールであるが、その具体例としては、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等を挙げることができる。中でも、ベンジルアルコールが好ましい。
これらのアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)は、1種類単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
乳酸アルキルエステルの具体例としては、乳酸と炭素数1〜4のアルコールとのエステル、具体的には、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等を挙げることができる。これらのうち、乳酸エチルが好ましい。
また、アラルキルアルコールは、芳香族基を置換基として有する脂肪族アルコールであるが、その具体例としては、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等を挙げることができる。中でも、ベンジルアルコールが好ましい。
これらのアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)は、1種類単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)75〜98重量%及びアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)2〜25重量%からなる混合溶剤には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じこれまでポジ型フォトレジストの有機溶剤として使用されているその他の溶剤を更に混合して用いることができる。その混合割合は、前記エステル化合物(c1)とアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)との合計100重量部に対して10重量部以下であることが好ましい。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物中の有機溶剤の配合割合に格別な制限はなく、後述する固形分含量となるようにすればよい。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物中の有機溶剤の配合割合に格別な制限はなく、後述する固形分含量となるようにすればよい。
併用できるその他の溶剤としては、エーテル溶媒、エステル溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ケトン溶媒、アミド溶媒等を挙げることができる。
エーテル溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル;等を挙げることができる。
エーテル溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル;等を挙げることができる。
エステル溶媒の具体例としては、等の類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルエステル類;酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類等を挙げることができる。
芳香族炭化水素溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン等を挙げることができる。
ケトン溶媒の具体例としては、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。
アミド溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
芳香族炭化水素溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン等を挙げることができる。
ケトン溶媒の具体例としては、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。
アミド溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、界面活性剤を添加することができる。界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、炭化水素系界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種類を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤を挙げることができる。その具体例としては、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ポリエーテル変性シリコーンオイルSF8410、同SF8427、同SH8400、ST80PA、ST83PA、ST86PA(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、KP321、KP323、KP324、KP340、KP341(以上、信越シリコーン社製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4440、TSF4445、TSF4446(以上、東芝シリコーン社製)等を挙げることができる。
フッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤を挙げることができる。その具体例としては、フロリナート(商品名)FC−430、同FC−431(以上、住友スリーエム社製)、サーフロン(商品名)S−141、同S−145、同S−381、同S−393(以上、旭硝子社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF351、同EF352(以上、新秋田化成社製)、メガファック(商品名)F171、同F172、同F173、R−30(以上、大日本インキ化学工業社製)等を挙げることができる。
また、フッ素原子(フルオロカーボン鎖)を有するシリコーン系界面活性剤も使用することができる。その具体例としては、メガファック(商品名)R08、同F470、同F471、同F472SF、同F475等を挙げることができる。
炭化水素系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン鎖を有する界面活性剤を挙げることができる。その具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等を挙げることができる。
このような界面活性剤の使用量は、ポジ型フォトレジスト組成物に対して、100〜5,000ppm、好ましくは200〜2,000ppmである。この範囲で界面活性剤を使用すると、塗布膜にモヤを発生せず、また、未露光の塗布膜が現像液に溶解することがないので好ましい。
本発明のポジ型フォトレジストには、必要に応じて各種添加物、例えば、ポジ型フォトレジストと基板との密着性を向上するための密着促進剤、希釈剤、染料、可塑剤、安定剤等を配合することができる。
密着促進剤としては、例えば、メラミン化合物及びシラン化合物が挙げられる。
メラミン化合物の具体例としては、Cymel−300、303(三井化学社製)、MW−30MH、MW−30、MS−11、MS−001、MX−750、MX−706(三和ケミカル社製)等が挙げられる。メラミン化合物密着促進剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、20重量部以下、好ましくは0.5〜18重量部、更に好ましくは1.0〜15重量部である。
一方、シラン化合物の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。シラン化合物密着促進剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、2重量部以下、好ましくは0.001〜1重量部、更に好ましくは0.005〜0.8重量部である。
メラミン化合物の具体例としては、Cymel−300、303(三井化学社製)、MW−30MH、MW−30、MS−11、MS−001、MX−750、MX−706(三和ケミカル社製)等が挙げられる。メラミン化合物密着促進剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、20重量部以下、好ましくは0.5〜18重量部、更に好ましくは1.0〜15重量部である。
一方、シラン化合物の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。シラン化合物密着促進剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、2重量部以下、好ましくは0.001〜1重量部、更に好ましくは0.005〜0.8重量部である。
染料の例としてはトリフェニルメタン系染料、シアニン染料、ジアゾ染料、スチリル染料等を挙げることができる。
また、接着助剤としてはアルキルイミダゾリン、酪酸、アルキル酸、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシシラン、メラミン樹脂、エポキシポリマー、シランカップリング剤等を挙げることができる。
また、接着助剤としてはアルキルイミダゾリン、酪酸、アルキル酸、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシシラン、メラミン樹脂、エポキシポリマー、シランカップリング剤等を挙げることができる。
更に、本発明のポジ型フォトレジスト組成物においては、生産性向上及び感度向上を目的として、フェノール化合物を添加することができる。フェノール化合物としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、α,α,α’,α’−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン等が例示される。
フェノール化合物の添加量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、1〜25重量部、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部である。
フェノール化合物の添加量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、1〜25重量部、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部である。
本発明のポジ型フォトレジストは、上記のアルカリ可溶性樹脂、感光剤、更に必要に応じて、界面活性剤、密着促進剤、染料、可塑剤、安定剤等の添加剤を、溶剤と混合し、各種の混合機や分散機を使用して混合分散することによって調製することができる。
本発明のポジ型フォトレジストの固形分含量は、特に限定されないが、通常、5〜25重量%、好ましくは7〜20重量%、更に好ましくは8〜18重量%に調整する。固形分含量をこの範囲内に設定することにより、スジやモヤといった塗布ムラを生じることなく、塗布膜を形成することができる。
本発明のポジ型フォトレジストの粘度は、室温(25℃)において、2.0〜10.0cP、好ましくは2.4〜8.0cP、更に好ましくは2.5〜6.0cPである。粘度がこの範囲内にあれば、スジやモヤといった塗布ムラが生じにくく、且つ基板内部の塗布均一性も良好に保たれる。
本発明のポジ型フォトレジストの固形分含量は、特に限定されないが、通常、5〜25重量%、好ましくは7〜20重量%、更に好ましくは8〜18重量%に調整する。固形分含量をこの範囲内に設定することにより、スジやモヤといった塗布ムラを生じることなく、塗布膜を形成することができる。
本発明のポジ型フォトレジストの粘度は、室温(25℃)において、2.0〜10.0cP、好ましくは2.4〜8.0cP、更に好ましくは2.5〜6.0cPである。粘度がこの範囲内にあれば、スジやモヤといった塗布ムラが生じにくく、且つ基板内部の塗布均一性も良好に保たれる。
本発明のポジ型フォトレジストを用いてパターンを形成するには、基板上に塗布し、乾燥してレジスト膜を形成する工程、このレジスト膜を所定形状のフォトマスクを介して露光する工程、及び露光されたレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程によればよい。
本発明のポジ型フォトレジストを基板に塗布する方法は、従来から行われている回転塗布、流延塗布、ロール塗布等のいずれであってもよいが、特に非回転型塗布装置による非回転型塗布方法を用いる場合に、その効果を発揮する。
非回転型塗布方法の代表的なものとして、スピンレススリットコート法を挙げることができる。スピンレススリットコート法は、ポジ型フォトレジストを供給するスリットを移動させることにより、基板にスリットが接触することなくポジ型フォトレジストを塗布するものである。
スピンレススリットコート法による塗布には、スピンレスコーター(東京応化工業社製)、テーブルコーター(中外炉工業社製)、リニアコーター(大日本スクリーン製造社製)、ヘッドコーター(平田機工社製)、スリットダイコーター(東レエンジニアリング社製)、東レスリットコーター(東レ社製)等の、市販のコーターを用いればよい。
非回転型塗布方法の代表的なものとして、スピンレススリットコート法を挙げることができる。スピンレススリットコート法は、ポジ型フォトレジストを供給するスリットを移動させることにより、基板にスリットが接触することなくポジ型フォトレジストを塗布するものである。
スピンレススリットコート法による塗布には、スピンレスコーター(東京応化工業社製)、テーブルコーター(中外炉工業社製)、リニアコーター(大日本スクリーン製造社製)、ヘッドコーター(平田機工社製)、スリットダイコーター(東レエンジニアリング社製)、東レスリットコーター(東レ社製)等の、市販のコーターを用いればよい。
これらのコーターを用いて、基板上にポジ型フォトレジスト組成物を塗布後、減圧及び/又はプリベークすることにより乾燥して得たレジスト膜に、必要に応じてマスクパターンを介して活性光線を照射し、レジスト膜中に潜像パターンを形成することができる。更に、潜像パターンを有する当該レジスト膜とアルカリ現像液とを接触させることによりパターンを顕在化させて、基板上に所望のパターン状のレジスト膜が形成される。
用いうる基板に格別な制限はなく、従来から使用されるシリコン基板、ガラス基板、樹脂基板、金属基板、プリント配線板等各種のものを挙げることができる。これらは、表面に異種材料からなる塗布膜が形成された複合基板(例えば、ガラス基板上に金属膜が形成された基板、ガラス基板上に樹脂膜が形成された基板等)であってもよい。
また、これらの基板は、シランカップリング剤等の薬品による処理、プラズマ処理、イオンプレーティング処理、スパッタリング処理、気相反応処理、真空蒸着処理等の前処理が施されていてもよい。
更に、シリコン基板の上に電荷結合素子、薄膜トランジスタ(TFT)等が形成されたものであってもよい。
また、これらの基板は、シランカップリング剤等の薬品による処理、プラズマ処理、イオンプレーティング処理、スパッタリング処理、気相反応処理、真空蒸着処理等の前処理が施されていてもよい。
更に、シリコン基板の上に電荷結合素子、薄膜トランジスタ(TFT)等が形成されたものであってもよい。
本発明のポジ型フォトレジストは、平坦性の良好な塗布膜を形成することができるので、特に大型の基板を使用する際に好適に用いられる。
大型基板としては、例えば、液晶ディスプレイ等に用いられる無アルカリ性ガラス、ソーダガラス、硬質ガラス、石英ガラス及びこれらのガラスに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等が挙げられる。これらの基板は、少なくとも一辺の長さが800mm以上のものであって、好ましくは少なくとも一辺の長さが1,000mm以上である。
大型基板としては、例えば、液晶ディスプレイ等に用いられる無アルカリ性ガラス、ソーダガラス、硬質ガラス、石英ガラス及びこれらのガラスに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等が挙げられる。これらの基板は、少なくとも一辺の長さが800mm以上のものであって、好ましくは少なくとも一辺の長さが1,000mm以上である。
用いる活性光線の種類は特に限定されず、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線等を挙げることができ、特に可視光線、紫外線が好ましい。照射する光線量は塗布膜の使用目的、膜の厚み等を勘案して任意に設定することができる。
潜像パターンの現像に用いるアルカリ現像液は、特に限定されず、アルカリ成分の具体例としては、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。これらの現像液は、通常、0.1〜5重量%水溶液として使用される。
パターンの現像後、通常、水で洗浄し、更に圧縮空気や圧縮窒素で風乾する。次いで、このパターンをホットプレート、オーブン等の加熱装置により、所定温度、例えば100℃〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら2分〜60分間、オーブン中では2〜90分間加熱処理(ポストベーク)をすることによって、目的とするパターンを得ることができる。
パターンの現像後、通常、水で洗浄し、更に圧縮空気や圧縮窒素で風乾する。次いで、このパターンをホットプレート、オーブン等の加熱装置により、所定温度、例えば100℃〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら2分〜60分間、オーブン中では2〜90分間加熱処理(ポストベーク)をすることによって、目的とするパターンを得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、各例中の部及び%は特に断りのない限り、質量基準である。
なお、各特性の評価は以下の試験法によった。
[微粒子数]
フォトレジスト組成物を0.2μm孔のポリテトラフルオロエチレン製フィルタにて精密濾過した後、35℃で保存し、30日後にリオン社製自動微粒子計測器で粒径0.3μm以上の微粒子数を測定する。この数が多いほど、保存安定性が悪い。
[微粒子数]
フォトレジスト組成物を0.2μm孔のポリテトラフルオロエチレン製フィルタにて精密濾過した後、35℃で保存し、30日後にリオン社製自動微粒子計測器で粒径0.3μm以上の微粒子数を測定する。この数が多いほど、保存安定性が悪い。
[塗布膜のスジ]
フォトレジスト組成物を東レスリットコーター(東レ社製、TC511T)を用いてガラス基板(サイズ=1,100mm×1,200mm)に塗布後、減圧乾燥し、115℃、3分間、ホットプレート上でプリベークして約1.5μmの塗布膜を形成する。
この塗布膜を、東芝干渉縞検査灯(東芝ライテック社製)を用いて、目視観察する。スジ、即ち、スリットを移動させる方向に並行に発生する塗布異常のあるものを「平坦性不良」、スジの認められないものを「平坦性良好」とする。
フォトレジスト組成物を東レスリットコーター(東レ社製、TC511T)を用いてガラス基板(サイズ=1,100mm×1,200mm)に塗布後、減圧乾燥し、115℃、3分間、ホットプレート上でプリベークして約1.5μmの塗布膜を形成する。
この塗布膜を、東芝干渉縞検査灯(東芝ライテック社製)を用いて、目視観察する。スジ、即ち、スリットを移動させる方向に並行に発生する塗布異常のあるものを「平坦性不良」、スジの認められないものを「平坦性良好」とする。
(実施例1)
[フォトレジスト組成物1の調製]
m−クレゾール/p−クレゾール混合クレゾール(混合比=5:5)とホルムアルデヒドとをシュウ酸の存在下、縮重合させて得られたノボラック樹脂(重量平均分子量=約5,500)11.8部、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライドとから得られたエステル化率75%のキノンジアジド化合物2.8部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート76.8部及び乳酸エチル8.6部からなる混合溶剤に溶解して混合物1を得た。混合物1にシロキサン結合を有するシリコーン系界面活性剤KP341(信越シリコーン社製)0.04部を混合してポジ型フォトレジスト組成物1を得た。
このポジ型フォトレジスト組成物の30日経過後の微粒子数(レジスト組成物単位容積当たりの個数:個/ml)を測定した。
また、このフォトレジスト組成物をガラス基板に塗布して、塗布膜のスジを観察した。
これらの結果を表1に示す。
[フォトレジスト組成物1の調製]
m−クレゾール/p−クレゾール混合クレゾール(混合比=5:5)とホルムアルデヒドとをシュウ酸の存在下、縮重合させて得られたノボラック樹脂(重量平均分子量=約5,500)11.8部、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライドとから得られたエステル化率75%のキノンジアジド化合物2.8部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート76.8部及び乳酸エチル8.6部からなる混合溶剤に溶解して混合物1を得た。混合物1にシロキサン結合を有するシリコーン系界面活性剤KP341(信越シリコーン社製)0.04部を混合してポジ型フォトレジスト組成物1を得た。
このポジ型フォトレジスト組成物の30日経過後の微粒子数(レジスト組成物単位容積当たりの個数:個/ml)を測定した。
また、このフォトレジスト組成物をガラス基板に塗布して、塗布膜のスジを観察した。
これらの結果を表1に示す。
(実施例2、比較例1及び比較例2)
溶剤の組成を表1に示すように変更するほかは、実施例1と同様の操作をして、ポジ型フォトレジスト組成物2〜4を得た。これらのポジ型フォトレジスト組成物について、実施例1と同様にして、微粒子数及び塗布膜のスジを評価した。
結果を表1に示す。
溶剤の組成を表1に示すように変更するほかは、実施例1と同様の操作をして、ポジ型フォトレジスト組成物2〜4を得た。これらのポジ型フォトレジスト組成物について、実施例1と同様にして、微粒子数及び塗布膜のスジを評価した。
結果を表1に示す。
表1の結果から、アルカリ可溶性樹脂(a)、キノンジアジド基含有化合物(b)及び有機溶剤(c)を含有してなるポジ型フォトレジスト組成物であって、有機溶剤(c)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)75〜98重量%及びアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)2〜25重量%からなる混合溶剤であることを特徴とする本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、保存安定性に優れ、これから平坦性の良好な塗布膜が得られることがわかる。
これに対して、溶剤の組成が本発明の規定を外れるものは、保存安定性が悪く(比較例1)又は塗布性が悪い(比較例2)ことが分かる。
これに対して、溶剤の組成が本発明の規定を外れるものは、保存安定性が悪く(比較例1)又は塗布性が悪い(比較例2)ことが分かる。
Claims (8)
- アルカリ可溶性樹脂(a)、キノンジアジド基含有化合物(b)及び有機溶剤(c)を含有してなるポジ型フォトレジスト組成物であって、有機溶剤(c)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)75〜98重量%及びアルコール性水酸基を含有する化合物(c2)2〜25重量%からなる混合溶剤であることを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
- プロピレングリコールモノアルキルエーテルのエステル化合物(c1)が、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートである請求項1記載のポジ型フォトレジスト組成物。
- アルコール性水酸基を含有する化合物(c2)が、乳酸アルキルエステル又はアラルキルアルコールである請求項1又は2に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
- キノンジアジド基含有化合物(b)が、テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルである請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型フォトレジスト組成物。
- キノンジアジド基含有化合物(b)含有量が、全固形分の15重量%以上、23重量%以下である請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型フォトレジスト組成物。
- 液晶表示素子用である請求項1〜5のいずれかに記載のポジ型フォトレジスト組成物。
- 大型角状のガラス基板塗布用ポジ型フォトレジスト組成物である請求項6に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
- 非回転塗布型装置用ポジ型フォトレジスト組成物である請求項6に記載のポジ型フォトレジスト組成物。
Priority Applications (1)
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JP2008256974A (ja) * | 2007-04-05 | 2008-10-23 | Nissan Chem Ind Ltd | ポジ型感光性樹脂組成物 |
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2004
- 2004-11-18 JP JP2004334397A patent/JP2006145734A/ja active Pending
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