JP2008241797A - 新規なポジ型感光性樹脂組成物を用いるレジストパターン形成方法 - Google Patents

新規なポジ型感光性樹脂組成物を用いるレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】到達減圧度や減圧速度を高めても、逆テーパー化しないレジストパターンが得られるレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)キノンジアジド化合物、(C)一般式(C−1)等で表わされるアゾ化合物、及び(D)溶剤を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布して基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を形成する工程、得られたポジ型感光性樹脂組成物膜を到達圧力5〜4,000Paの条件で減圧乾燥した後、加熱乾燥して感光性レジスト膜を形成する工程、及び形成された感光性レジスト膜をパターン露光した後、現像してレジストパターンを形成する工程を有することを特徴とするレジストパターン形成方法。
【化1】
Figure 2008241797

(R11〜R14は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基等であり、R11〜R14の全てが同時に水素原子であることはない。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なポジ型感光性樹脂組成物を用いるレジストパターン形成方法に関する。更に詳しくは、本発明は、到達減圧度及び減圧速度が極めて高い減圧乾燥条件においても逆テーパー化しないポジ型感光性樹脂組成物を用いるレジストパターン形成方法に関する。
近年、電子ディスプレイデバイスとして、液晶表示装置や有機EL素子等の平面表示装置が脚光を浴びている。液晶表示装置は、陰極線管(CRT)表示装置に比べて、小型でコンパクトであることから、液晶表示装置を備えた様々な機器が開発されている。パーソナルコンピュータやビデオカメラ等の民生用機器を始めとして、各種機器の小型化に対する市場ニーズは高く、ラップトップ型コンピュータ、液晶モニタ付きカメラ等の小型化された携帯可能な機器が広く普及してきた。これらの機器において、液晶表示装置を具備することは必須であり、併せてカラー表示、高輝度等の高機能化及び高性能化への要求は強い。また、液晶表示部の大型化への要求も強い。
このような状況下で、大量に液晶表示装置を作成するため、液晶表示装置の作成基板も大型化している。それに伴い作成方式も変化しているが、レジストパターンの形成工程における減圧乾燥工程の生産性向上が求められている。このため、減圧乾燥工程において、タクトタイムの削減やレジスト塗布面のムラ低減のために、減圧度を高めたり減圧速度を速めたりすることが行なわれる。
しかしながら、高減圧度化や減圧速度上昇を行なうと、レジストが逆テーパー化(レジストパターン最上部の幅(X1)の方が底辺部(基板に接している側)の幅(X2)より大きいことをいう。)するという問題が起きる。逆テーパー化を防ぐためには、減圧乾燥工程における到達減圧度や減圧速度を一定限度に抑える必要があり、長いタクトタイムやムラを伴う塗布で妥協するしかなかった。
このように、減圧乾燥工程の生産性向上とレジストパターンの逆テーパー化防止とは、相反する関係にあり、その解決策が求められている。
これまで、アルカリ可溶性樹脂及びキノンジアジド化合物からなるポジ型感光性樹脂組成物に、アゾ化合物を配合することは知られている。例えば、特許文献1には、4−(2−チアゾリルアゾ)レゾルシノール、5−(4−ニトロフェニルアゾ)サリチル酸、4,6−ジニトロ−4’−メチル−2,2’−アゾジフェノール、1−(4−ニトロフェニルアゾ)−2−ナフトール、4−(2−ピリジルアゾ)レゾルシノール、1−(2−ピリジルアゾ)−2−ナフトール等の各種のアゾ化合物が配合されたポジ型フォトレジスト組成物が開示されている。
また、特許文献2には、4−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノアゾベンゼン、4−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノアゾベンゼン、2,4−ジヒドロキシ−4’−ジメチルアミノアゾベンゼン、2,4−ジヒドロキシ−4’−ジエチルアミノアゾベンゼン、2,4−ジヒドロキシ−4’−ジプロピルアミノアゾベンゼン等のアゾ化合物が配合されたポジ型フォトレジストが開示されている。
これらのフォトレジスト組成物は、高感度で、プリベーキング条件によってレジスト性能が低下することがなく、しかもハレーション防止効果が高く解像力が高いレジストパターンを形成することができる、或いはハレーション防止性、形状安定性及び寸法安定性等に優れ、高感度であるとされている。
しかしながら、これまで報告されているポジ型感光性樹脂組成物では、上記減圧乾燥工程の生産性向上とレジストパターンの逆テーパー化防止との双方を満足させることができない。
特開平2−226250号公報 特開平2−251960号公報
従って、本発明の課題は、到達減圧度や減圧速度を高めても、逆テーパー化しないレジストパターンが得られるレジストパターン形成方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の化合物を配合したポジ型感光性樹脂組成物を使用して得られるレジストパターンにおいては、逆テーパー化現象が著しく低減されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、
工程(I):(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)キノンジアジド化合物、(C)下記一般式(C−1)又は(C−2)で表わされるアゾ化合物、及び(D)溶剤を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布して基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を形成する工程、
工程(II):工程(I)で得られたポジ型感光性樹脂組成物膜を到達圧力5〜4,000Paの条件で減圧乾燥した後、加熱乾燥して感光性レジスト膜を形成する工程、及び
工程(III):工程(II)で形成された感光性レジスト膜をパターン露光した後、現像してレジストパターンを形成する工程
を有することを特徴とするレジストパターン形成方法が提供される。
Figure 2008241797
(式中、R11〜R14は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、アミノ基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基であり、R11〜R14の全てが同時に水素原子であることはない。)
Figure 2008241797
(式中、R21及びR25は、それぞれ、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基である。R22〜R24及びR26〜R29は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基である。)
本発明のレジストパターン形成方法において、一般式(C−1)又は(C−2)で表わされるアゾ化合物の配合量が、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜30重量部であることが好ましい。
上記本発明のレジストパターン形成方法において、工程(II)における加熱乾燥を、40〜300秒間行なうことが好ましい。
更に、本発明によれば、上記本発明のレジストパターン形成方法で得られるレジストパターンが提供される。
本発明の新規なポジ型感光性樹脂組成物を用いるレジストパターン形成方法によれば、減圧乾燥工程において減圧度を高め且つ減圧速度を高めても、逆テーパー化の程度が著しく低減されたレジストパターンを効率的に形成することができる。
従って、本発明のレジストパターン形成法によれば、タクトタイムを削減しながら均一な塗布面のレジストパターンを効率よく得ることができ、液晶表示基板等の生産性向上に大きく寄与することができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、工程(I):ポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布して基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を形成する工程(単に、「感光性樹脂組成物膜形成工程」ということがある。)、工程(II):工程(I)で得られたポジ型感光性樹脂組成物膜を到達圧力5〜4,000Paの条件で減圧乾燥した後、加熱乾燥して感光性レジスト膜を形成する工程、及び工程(III):工程(II)で形成された感光性レジスト膜をパターン露光した後、現像してレジストパターンを形成する工程を有する。
本発明のレジストパターン形成方法においては、先ず、工程(I)において、基板上にポジ型感光性樹脂組成物を塗布して基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を形成する。
本発明のレジストパターン形成方法に用いるポジ型感光性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)キノンジアジド化合物、(C)一般式(C−1)又は(C−2)で表わされるアゾ化合物、及び(D)溶剤を含有してなる。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物を構成するアルカリ可溶性樹脂(A)は、アルカリ性水溶液からなる現像液に可溶性の樹脂であれば特に限定されない。その具体例としては、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、スチレン−アクリル酸共重合体、ヒドロキシスチレン重合体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート等を挙げることができる。これらのアルカリ可溶性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、上記アルカリ可溶性樹脂の中でも、ノボラック樹脂が好適である。
ノボラック樹脂は、フェノール化合物とアルデヒド化合物とを、酸性触媒を用いて脱水縮合することにより得られる樹脂である。ノボラック樹脂を製造するために用いるフェノール化合物は、一価のフェノール化合物であってもよく、レゾルシノール等の二価以上の多価フェノールであってもよい。フェノール化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一価のフェノール化合物の具体例としては、フェノール;o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール;2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−3−メチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール等のアルキルフェノール;2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2−エトキシフェノール、3−エトキシフェノール、4−エトキシフェノール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメトキシフェノール等のアルコキシフェノール;2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール等のアリールフェノール;2−イソプロペニルフェノール、4−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のアルケニルフェノール;等を挙げることができる。
多価フェノール化合物の具体例としては、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、2−メトキシレゾルシノール、4−メトキシレゾルシノール等のレゾルシノール類;ヒドロキノン等のヒドロキノン類;カテコール、4−t−ブチルカテコール、3−メトキシカテコール等のカテコール類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の複数のフェニル骨格を有するもの;ピロガロール等のピロガロール類;フロログリシノール等のフロログリシノール類;等を挙げることができる。
本発明においては、これらのフェノール化合物の中で、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノールを好適に用いることができる。
フェノール化合物と脱水縮合させるアルデヒド化合物としては、脂肪族アルデヒド、脂環式アルデヒド及び芳香族アルデヒドのいずれをも用いることができる。
アルデヒド化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族アルデヒドは、飽和アルデヒドでも不飽和アルデヒドでもよく、その具体例としては、ホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド等の飽和アルデヒド;及びアクロレイン、クロトンアルデヒド、フリルアクロレイン等の不飽和アルデヒド;を挙げることができる。
脂環式アルデヒドは、飽和脂環アルデヒドでも不飽和脂環アルデヒドでもよく、その具体例としては、シクロペンタンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフラール等を挙げることができる。
芳香族アルデヒドの具体例としては、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、3,4−ジメチルベンズアルデヒド、3,5−ジメチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−アニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピオンアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド、桂皮アルデヒド等を挙げることができる。
フェノール化合物とアルデヒド化合物とを脱水縮合するために用いる酸性触媒は、通常、この反応に用いられるものであれば、特に限定されず、その具体例としては、塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸等を挙げることができる。
脱水縮合反応により得られる縮合反応生成物は、そのままノボラック樹脂として使用することができる。
本発明において、(A)アルカリ可溶性樹脂は、低分子量成分を分別除去して用いることができる。低分子量成分を除去する方法としては、例えば、異なる溶解性を有する2種の溶媒中で樹脂を分別する液−液分別法、低分子量成分を遠心分離により除去する方法、薄膜蒸留法等を挙げることができる。
ノボラック樹脂の場合、得られた縮合反応生成物を良溶媒に溶解し、次いで水中に注いで沈殿させることにより、低分子量成分が除去されたノボラック樹脂を得ることができる。
良溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール等のアルコール溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン溶媒;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のアルキレングリコール溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;等を挙げることができる。
本発明において使用するアルカリ可溶性のノボラック樹脂は、質量平均分子量が、2,000〜20,000であることが好ましく、2,500〜12,000であることがより好ましく、3,000〜8,000であることが更に好ましい。質量平均分子量は、単分散のポリスチレンを標準試料とし、テトラヒドロフラン(THF)を溶離液としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定することができる。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物において、必要に応じて、アルカリ可溶性樹脂のほかに、第二樹脂成分を配合することができる。
第二樹脂成分としては、(メタ)アクリル酸エステルの単独及び共重合体並びに(メタ)アクリル酸エステルとスチレン類、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール、2−ビニルキノリン、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルフタルイミド等のビニル化合物との共重合体を例示することができる。これらの重合体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)アクリル酸2−クロルエチル、(メタ)アクリル酸1−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸フルフリル、(メタ)アクリル酸ジフェニルメチル、(メタ)アクリル酸ペンタクロルフェニル、α−ブロモ(メタ)アクリル酸フェニル、α−クロル(メタ)アクリル酸メチル等を挙げることができる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味する。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物を構成するキノンジアジド化合物(B)は、キノンジアジド基を有する化合物である。キノンジアジド化合物(B)としては、特に限定されないが、その好適な具体例としては、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドやベンゾキノンジアジドスルホン酸クロリド等の酸ハライドと、これと縮合反応し得るヒドロキシ基やアミノ基等の官能基、好ましくはヒドロキシ基を有する化合物とを反応させることによって得られるキノンジアジドスルホン酸エステル等を挙げることができる。
ここで、酸ハライドの具体例としては、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホニルクロリド等を挙げることができる。
また、ヒドロキシ基を有する化合物の具体例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフェノン;没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル等の没食子酸エステル;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン等のポリヒドロキシビスフェニルアルカン;トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニルメタン、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール等のポリヒドロキシトリスフェニルアルカン;1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のポリヒドロキシテトラキスフェニルアルカン;α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−m−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−m−キシレン等のポリヒドロキシテトラキスフェニルキシレン;2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシベンジル)−p−クレゾール、2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンジル)−p−クレゾール、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−2−メチルレゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジル)−2−メチルレゾルシン等のフェノール化合物とホルムアルデヒドとのトリマー;前記フェノール化合物とホルムアルデヒドとのテトラマー;ノボラック樹脂;等を挙げることができる。
上記の酸ハライド及びヒドロキシ基を有する化合物は、それぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸ハライドとヒドロキシ基を有する化合物との反応は、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中、トリエタノールアミン、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリ等の塩基性縮合剤の存在下で行なうことができる。
得られるキノンジアジドスルホン酸エステルのエステル化率は、50モル%以上であることが好ましく、60モル%以上であることがより好ましい。エステル化率は、酸ハライドとヒドロキシ基を有する化合物との配合比により決定される。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物において、キノンジアジド化合物(B)の配合量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、5〜40質量部であることが好ましく、10〜30質量部であることがより好ましい。キノンジアジド化合物(B)の配合量が、上記範囲内であると、レジストパターンのハーフトーンパターン部の形成性が良好で、しかも実効感度と残膜率、解像性等のレジスト特性とのバランスに優れたポジ型感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物を構成するアゾ化合物(C)は下記一般式(C−1)又は(C−2)で表わされるものである。
Figure 2008241797
一般式(C−1)中、R11〜R14は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、アミノ基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基であり、R11〜R14の全てが同時に水素原子であることはない。
11〜R14は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、ニトロ基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基であることが好ましく、中でも水素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基、ニトロ基又はメチル基であることがより好ましい。
一般式(C−1)で表されるアゾ化合物の好適な具体例として、2−ヒドロキシナフタレン−2−アゾトルエン(一般式(C−11))、2−ヒドロキシナフタレン−2−アゾフェノール(一般式(C−12))及び2−ヒドロキシナフタレン−2−アゾ−メトキシベンゼン(一般式(C−13))を挙げることができる。これらの構造を下式に示す。
Figure 2008241797
Figure 2008241797
一般式(C−2)中、R21及びR25は、それぞれ、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基である。R22〜R24及びR26〜R29は、それぞれ、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基である。
21及びR25は、それぞれ、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基であることが好ましく、中でもヒドロキシ基、メチル基、メトキシ基又はニトロ基であることがより好ましい。
22〜R24及びR26〜R29は、それぞれ、水素原子、ヒドロキシ基、メチル基又はメトキシ基であることが好ましく、中でも水素原子又はハロゲン原子であることがより好ましい。
一般式(C−2)で表されるアゾ化合物の好適な具体例として、1−(4’−(2−トルイルアゾ)−2’−トルイルアゾ)−2−ヒドロキシナフタレン(一般式(C−21))及び1−(4’−(3−トルイルアゾ)−3’−トルイルアゾ)−2−ヒドロキシナフタレン(一般式(C−22))を挙げることができる。これらの構造を下式に示す。
Figure 2008241797
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物において、アゾ化合物(C)の配合量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、0.1〜15質量部であることがより好ましく、0.30質量部であることが更に好ましい。
アゾ化合物(C)の配合量が上記下限より過度に少なすぎるとテーパー化を制御する効果が得られなくなる恐れがある。逆に上記上限より過度に多すぎると、レジストの実効感度が劣化したり、パターンの解像度が低下したりする恐れがある。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物を構成する溶剤(D)は、アルカリ可溶性樹脂(A)、キノンジアジド基を有する化合物(B)及びアゾ化合物(C)を溶解する溶剤であれば特に制限はなく、その具体例としては、アルキレングリコール系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、アミド系溶剤、ラクトン系溶剤等を挙げることができる。
アルキレングリコール系溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエチレングリコールアルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;等を挙げることができる。
エーテル系溶剤の具体例としては、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
エステル系溶剤の具体例としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
炭化水素系溶剤の具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等を挙げることができる。
ケトン系溶剤の具体例としては、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。
アミド系溶剤の具体例としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
ラクトン系溶剤の具体例としては、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物は、密着促進剤を含有していてもよい。
密着促進剤の具体例としては、メラミン系密着促進剤、シラン系密着促進剤等を挙げることができる。
メラミン系密着促進剤は、特に限定されないが、例えば、日本サイテックインダストリーズ社のサイメル(登録商標)300、303、三和ケミカル社のMW−30MH、MW−30、MS−11、MS−001、MX−750、MX−706等を挙げることができる。
メラミン系密着促進剤の配合量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜18質量部であることがより好ましく、1〜12質量部であることが更に好ましい。
シラン系密着促進剤は、特に限定されないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
シラン系密着促進剤の配合量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、0.0001〜2質量部であることが好ましく、0.001〜1質量部であることがより好ましく、0.005〜0.8質量部であることが更に好ましい。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物は界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤の配合により、塗膜における塗布ムラの発生を防止することができる。
界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤が好適である。その具体例としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ポリオキシアルキレン系界面活性剤等を挙げることができる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイルを挙げることができる。このポリエーテル変性シリコーンオイルは、SF8410、SF8427等(東レ・ダウコーニング社製品)、KP321、KP323等(信越シリコーン社製品)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4440、TSF4445、TSF4446等(ジーイー東芝シリコーン社製品)等として市販されている。
フッ素系界面活性剤は、フロリナートFC−430、FC−431、FC−472等(住友スリーエム社製品)、サーフロンS−141、S−145、S−381、S−393等(旭硝子社製品)、エフトップ(登録商標)EF301、EF303、EF351、EF352等(ジェムコ社製品)、メガファック(登録商標)F171、F172、F173、R−30等(大日本インキ化学工業社製品)等として市販されている。
また、フルオロカーボン鎖を有するシリコーン系界面活性剤として、メガファック(登録商標)R08、F470、F471、F472SF、F475等(大日本インキ化学工業社製品)を挙げることができる。
ポリオキシアルキレン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等を挙げることができる。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物は、その効果を損なわない範囲で、密着促進剤、界面活性剤以外に増感剤、消泡剤、老化防止剤等の添加剤を含有していてもよい。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物の固形分濃度は、6〜35質量%であることが好ましく、7〜30質量%であることがより好ましく、8〜25質量%であることが更に好ましい。固形分濃度を上記範囲内とすることにより、塗布ムラを生ずることなく、均一な塗膜を形成することができる。
本発明で使用するポジ型感光性樹脂組成物の調製方法には、特に限定はなく、(A)〜(C)成分及び必要に応じて添加する各化合物を、溶媒(D)中に溶解すればよい。
本発明で用い得る基板の材質に特に制限はなく、ガラス基板;ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等のプラスチック基板;シリコンウェーハ等のシリコン基板;等の何れを用いてもよい。
感光性樹脂組成物膜形成工程(I)において、基板上に、ポジ型感光性樹脂組成物を塗布する方法に特に制限はなく、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリットアンドスピン法、スピンレススリット法等を挙げることができるが、これらの中で、スピンレススリット法を好適に用いることができる。
スピンレススリット法によれば、ポジ型感光性樹脂組成物を供給するスリットを移動させることにより、基板にスリットが接触することなくポジ型感光性樹脂組成物を塗布することができる。
スピンレススリット法による塗布には、東京応化工業社製のスピンレスコーター、中外炉工業社製のテーブルコーター、大日本スクリーン製造社製のリニアコーター、平田機工社製のヘッドコーター、東レエンジニアリング社製のスリットダイコーター、東レ社製の東レスリットコーター等を用いることができる。
基板上に形成するポジ型感光性樹脂組成物膜の厚さは、次工程で形成される感光性レジスト膜の厚さが、通常、0.5〜5μm、好ましくは0.8〜4μmとなるような厚さであればよい。
本発明のレジストパターン形成方法においては、工程(I)に続いて、工程(II)において、感光性樹脂組成物膜形成工程(工程(I))で形成された基板上のポジ型感光性樹脂組成物膜を、減圧乾燥後、加熱乾燥する。この工程(II)により、基板上のポジ型感光性樹脂組成物膜の流動性を実質的に消失させる。
減圧乾燥は、最終到達圧力が好ましくは5〜4,000Pa、より好ましくは10〜2,000Pa、更に好ましくは15〜1,000Paとなるように実施する。また、減圧開始から最終到達圧力に達するまでの時間は、3〜300秒であることが好ましく、5〜180秒であることがより好ましく、10〜120秒であることが更に好ましい。
減圧乾燥後、基板上のポジ型感光性樹脂組成物膜を更に加熱乾燥(プリベイク)する。
加熱乾燥は、通常、常圧下に、ホットプレートやオーブン等を用いて、通常、60〜120℃で行なうことができる。この加熱乾燥時の加熱時間は40〜300秒が好ましく、45〜230秒であることがより好ましく、50〜200秒であることが更に好ましい。
加熱乾燥後、基板上に感光性レジスト膜が形成されるが、レジスト膜の厚さとしては、通常、0.5〜5μm、好ましくは0.8〜4μmである。
次に、工程(III)では、工程(II)で得られた基板上の感光性レジスト膜を、パターンマスクを通して活性光線により露光して、感光性レジスト膜中に潜像パターンを形成し、次いでこの潜像パターンを現像してレジストパターンを形成する。
本発明のパターン形成方法で用い得る活性光線に特に制限はなく、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線等の何れを用いてもよいが、中でも、可視光線と紫外線を好適に用いることができる。
感光性レジスト膜に照射する光線量に特に制限はなく、感光性レジスト膜の使用目的、厚さ等に応じて適宜選択することができる。
次に、露光により形成された潜像パターンを現像することによりレジストパターンを形成する。
潜像パターンの現像に用いる現像液(アルカリ現像液)に特に制限はない。その具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液を挙げることができる。これらの現像液の濃度は、0.1〜5質量%であることが好ましい。
潜像パターンを現像したのち、形成された基板上のレジストパターンを、例えば純水を用いて洗浄して現像液の残渣等を除去した後、圧縮空気や圧縮窒素により風乾することが好ましい。
また、所望により、得られたレジストパターンを加熱(ポストベイク)してもよい。ポストベイクは、ホットプレートやオーブン等の加熱装置を用いて行なうことができる。加熱温度は、100〜250℃が好ましく、加熱時間は、ホットプレート上では2〜60分間、オーブン中では2〜90分間程度である。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。本実施例において、部及び%は、特に断りがない限り、質量基準である。
なお、レジストパターンのテーパー角は、以下のようにして測定した。
(レジストパターンのテーパー角度の測定方法)
各パターン部の膜厚(Z)を、スポット径5μmの光学式膜厚計(大日本スクリーン製造社製、商品名「VM−1200」)を用いて測定する。また、SEM(走査型電子顕微鏡)により、パターンの断面形状を観察し、レジストパターン最上部の幅(X1)と底辺部(基板に接している部分)の幅(X2)の幅を測定する。
レジストパターン最上部の幅(X1)と底辺部の幅(X2)との差異(X1−X2)と光学式膜厚計により得られた膜厚(Z)から、下記の式を用いてテーパー角(θ)を求める。
テーパー角が90°未満のときは、レジストパターンは順テーパー(レジストパターン最上部の幅(X1)の方が底辺部の幅(X2)より小さい)であり、90°を超えるときは逆テーパー(レジストパターン最上部の幅(X1)の方が底辺部の幅(X2)より大きい)である。テーパー角が90°のときは、レジストパターン最上部の幅(X1)と底辺部の幅(X2)とが等しい。
θ=90+arctan((X1−X2)/(2×Z))
〔実施例1〕
反応容器に、m−クレゾールとp−クレゾールとを50/50比で仕込み、シュウ酸を触媒としてホルムアルデヒドと脱水縮合して、質量平均分子量5,000のノボラック樹脂を合成し、アルカリ可溶性樹脂として用いた。
アルカリ可溶性樹脂97部、キノンジアジド化合物として、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとのエステル(エステル化率75モル%)20部、アゾ化合物(C−11)5部、メラミン系密着促進剤(日本サイテックインダストリーズ社製、商品名「サイメル303」)3部及び界面活性剤(大日本インキ化学工業社製、商品名「メガファックR−08」)300ppmをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート680部に溶解して、ポジ型感光性樹脂組成物(1)を調製した。
スピンコーターを用いて、ポジ型感光性樹脂組成物(1)をガラス基板上に塗布して、ポジ型感光性樹脂組成物(1)の塗膜を形成した。これを、到達圧力26Pa、処理時間25秒間の条件で減圧乾燥した後、ホットプレートを用いて110℃、150秒間プリベイクを行なった。プリベイク後の感光性レジスト膜の厚さは、2.3μmであった。
この感光性レジスト膜を、ミラープロジェクションアライナーを用いて、露光した。マスクとしては、10μmのラインと10μmのスペースが交互に入っているものを用いた。次いで、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、23℃、60秒でパドル現像し、レジストパターンを形成した。
このレジストパターンについて、テーパー角を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
アゾ化合物(C−11)の量を0.3部としたほかは、実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物を調製し、これからレジストパターンを形成し、そのテーパー角の評価を行なった。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
アゾ化合物(C−11)に代えてアゾ化合物(C−21)を用いたほかは、実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物を調製し、これからレジストパターンを形成し、そのテーパー角の評価を行なった。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
アゾ化合物(C)を配合しなかったほかは、実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物を調製し、これからレジストパターンを形成し、そのテーパー角の評価を行なった。結果を表1に示す。
Figure 2008241797
表1に示すように、本発明で規定する特定のアゾ化合物(C)を含有しないポジ型感光性樹脂組成物を用いた場合は、レジストパターンのテーパー角が96°(比較例1)で、逆テーパー状である。これに対して、本発明で規定する特定のアゾ化合物(C)を含有するポジ型感光性樹脂組成物を用いた場合は、レジストパターンのテーパー角が、いずれも90°以内(実施例1〜3)で順テーパー状である。
本発明の新規なポジ型感光性樹脂組成物を用いるレジストパターン形成方法によれば、到達真空度や減圧速度が通常より高い減圧乾燥条件においても逆テーパー化しないレジストパターンを効率的に形成することができる。このようにして形成したレジストパターンを有する基板は、例えば、薄膜トランジスタ基板の製造に有用である。
順テーパー形状(a)及び逆テーパー形状(b)の説明図である。
符号の説明
X1:レジストパターン最上部の幅
X2:レジストパターン底辺部(基板に接している部分)の幅
Z :レジストパターンの厚さ

Claims (4)

  1. 工程(I):(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)キノンジアジド化合物、(C)下記一般式(C−1)又は(C−2)で表わされるアゾ化合物、及び(D)溶剤を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布して基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を形成する工程、
    工程(II):工程(I)で得られたポジ型感光性樹脂組成物膜を到達圧力5〜4,000Paの条件で減圧乾燥した後、加熱乾燥して感光性レジスト膜を形成する工程、及び
    工程(III):工程(II)で形成された感光性レジスト膜をパターン露光した後、現像してレジストパターンを形成する工程
    を有することを特徴とするレジストパターン形成方法。
    Figure 2008241797
    (式中、R11〜R14は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、アミノ基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基であり、R11〜R14の全てが同時に水素原子であることはない。)
    Figure 2008241797
    (式中、R21及びR25は、それぞれ、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基である。R22〜R24及びR26〜R29は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アシル基、炭素数が1〜12のアルキル基で置換されたアミノ基又はニトロ基である。)
  2. 一般式(C−1)又は(C−2)で表わされるアゾ化合物の配合量が、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜30質量部である請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
  3. 工程(II)における加熱乾燥を、40〜300秒間行なう請求項1又は2に記載のレジストパターン形成方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のレジストパターン形成方法で得られるレジストパターン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102193345A (zh) * 2010-02-04 2011-09-21 东京毅力科创株式会社 减压干燥方法和减压干燥装置

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