JP6507444B2 - 計測ユニット、プログラム、電力計測方法、分電盤、分電盤システム - Google Patents

計測ユニット、プログラム、電力計測方法、分電盤、分電盤システム Download PDF

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Description

本発明は、一般に計測ユニット、プログラム、電力計測方法、分電盤、分電盤システムに関し、より詳細には、電力を計測する際に用いられる計測ユニット、プログラム、電力計測方法、分電盤、分電盤システムに関する。
従来、系統電源からの電力供給が停止している状態で電力の出力が可能である分散型電源が用いられる分電盤システムが知られており、たとえば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の分電盤システムは、分散型電源が接続された分電盤(第1分電盤)と、自立分電盤(第2分電盤)とを備える。
第1分電盤は、分岐ブレーカに接続された負荷回路ごとの電力を計測する計測ユニットを備える。計測ユニットは、対応する負荷回路を流れる電流を計測する電流センサを備え、電流センサが計測した電流値と、負荷回路の線間電圧の電圧値とを用いて電力を算出する。
第2分電盤は、平時は、主幹ブレーカを通して第1分電盤から電力を受けるが、系統電源からの給電が停止すると、分散型電源から出力される電力を受ける。
国際公開第2014/167780号
上記従来例のような分電盤システムでは、たとえば第2分電盤の分岐ブレーカに接続された負荷回路の電力を計測する場合、当該負荷回路の線間電圧の電圧値を用いて電力を算出する。しかしながら、第1分電盤と第2分電盤とを繋ぐ配電線に電流が流れることで電圧降下が生じる場合があり、第2分電盤における負荷回路の線間電圧は、第1分電盤における負荷回路の線間電圧との間で電圧差が生じる可能性がある。したがって、上記従来例のような分電盤システムでは、第2分電盤において電力を計測する場合、第1分電盤における電力の計測と比較して、誤差が大きくなる可能性があった。
また、第1分電盤において電力を計測する場合でも、電力メータから第1分電盤までの配電線において電圧降下が生じる場合がある。この場合、第1分電盤において計測された電力と、電力メータで計測された電力との間で誤差が生じる可能性があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされており、電力の計測の誤差を低減することを目的とする。
本発明の計測ユニットは、配電線を介して電力が供給される分電盤において、前記配電線における計測点での電力を計測する計測部を備え、前記計測部は、前記計測点を流れる電流の電流値と、前記計測点における前記配電線の線間電圧の電圧値と、少なくとも前記配電線での電圧降下により規定される補正係数とに基づいて演算することで、前記電力を計測するように構成され、前記計測部は、前記配電線の抵抗を流れる電流の電流値に基づいて前記補正係数を算出することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピュータを、配電線を介して電力が供給される分電盤において、前記配電線における計測点を流れる電流の電流値と、前記計測点における前記配電線の線間電圧の電圧値と、少なくとも前記配電線での電圧降下により規定される補正係数とに基づいて演算することで、前記計測点での電力を計測し、前記配電線の抵抗を流れる電流の電流値に基づいて前記補正係数を算出する計測部として機能させる。
本発明の電力計測方法は、配電線を介して電力が供給される分電盤において、前記配電線における計測点を流れる電流の電流値と、前記計測点における前記配電線の線間電圧の電圧値とを用いて、計測ユニットにて、少なくとも前記配電線での電圧降下により規定される補正係数に基づいて演算することで、前記計測点での電力を計測し、前記配電線の抵抗を流れる電流の電流値に基づいて前記補正係数を算出する計測処理を有することを特徴とする。
本発明の分電盤は、上記の計測ユニットと、前記計測ユニットを収納する分電盤用キャビネットとを備えることを特徴とする。
本発明の分電盤システムは、上記の計測ユニットと、系統電源からの電力供給を受ける第1分電盤とを備え、前記分電盤は、前記第1分電盤であることを特徴とする。
本発明の分電盤システムは、上記の計測ユニットと、系統電源からの電力供給を受ける第1分電盤と、前記第1分電盤を介して前記系統電源からの電力供給を受け、前記系統電源からの電力供給が停止している期間に分散型電源からの電力供給を受ける第2分電盤とを備え、前記分電盤は、前記第1分電盤および前記第2分電盤のいずれかであることを特徴とする。
本発明の計測ユニットは、電力の計測の誤差を低減することができる。
本発明のプログラムは、電力の計測の誤差を低減することができる。
本発明の電力計測方法は、電力の計測の誤差を低減することができる。
本発明の分電盤は、電力の計測の誤差を低減することができる。
本発明の分電盤システムは、電力の計測の誤差を低減することができる。
実施形態に係る分電盤システムの概略構成図である。 実施形態に係る分電盤システムの等価回路図である。 実施形態に係る計測ユニットの概略ブロック図である。 実施形態に係る分電盤システムであって、第2分電盤を備えない場合の概略構成図である。 実施形態に係る分電盤システムであって、第2分電盤を備えない場合の等価回路図である。
本実施形態の計測ユニット13(23)は、図1,2に示すように、配電線7を介して電力が供給される分電盤において、配電線7における計測点8での電力を計測する計測部131(231)を備える。計測部131(231)は、電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12と、補正係数とに基づいて演算することで、電力を計測するように構成されている。
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、少なくとも計測部131(231)として機能させるためのプログラムである。計測部131(231)は、配電線7を介して電力が供給される分電盤において、電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12と、補正係数とに基づいて演算することで、計測点8での電力を計測する。
また、本実施形態の電力計測方法は、計測処理を有している。計測処理は、配電線7を介して電力が供給される分電盤において、電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12とを用いて、計測ユニット13(23)にて、補正係数に基づいて演算することで、計測点8での電力を計測する処理である。
上述の電流値i1〜i3は、配電線7における計測点8を流れる電流I1〜I3の電流値である。また、上述の電圧値v11,v12は、計測点8における配電線7の線間電圧V11,V12の電圧値である。また、上述の補正係数は、少なくとも配電線7での電圧降下により規定される。
また、本実施形態の分電盤は、図1に示すように、計測ユニット13(23)と、計測ユニット13(23)を収納する分電盤用キャビネット10(20)とを備える。
また、本実施形態の分電盤システム200は、図4,図5に示すように、計測ユニット13と、系統電源6からの電力供給を受ける第1分電盤1とを備える。そして、上記の分電盤は、第1分電盤1である。
また、本実施形態の分電盤システム100は、図1,図2に示すように、計測ユニット13,23と、第1分電盤1と、第2分電盤2とを備える。第2分電盤2は、第1分電盤1を介して系統電源6からの電力供給を受け、系統電源6からの電力供給が停止している期間に分散型電源4からの電力供給を受ける。そして、上記分電盤は、第1分電盤1および第2分電盤2のいずれかである。
<計測ユニットおよび分電盤システムの構成>
以下、本実施形態に係る計測ユニット13(23)および分電盤システム100について詳細に説明する。ただし、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、下記の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
また、本実施形態では、第1分電盤1および第2分電盤2が戸建住宅で用いられる場合を例示するが、この例に限らない。すなわち、本実施形態の第1分電盤1および第2分電盤2は、需要家の施設(facility)に設けられており、たとえば集合住宅の各住戸、事務所、店舗、工場などの建物で用いられてもよい。また、以下の説明では、第1分電盤1および第2分電盤2が壁に取り付けられた状態での上下左右(図1の矢印で示す上下左右)を上下左右として規定するが、第1分電盤1および第2分電盤2を取り付ける向きを限定する趣旨ではない。
本実施形態の分電盤システム100は、図1に示すように、第1分電盤1と、第2分電盤2と、出力切替装置3とを備えている。また、本実施形態の分電盤システム100は、図1に示すように、第1分電盤1の計測ユニット13と、第2分電盤2の計測ユニット23とを備えている。
第1分電盤1は、系統電源6(たとえば商用電源、図2参照)からの電力供給を受ける分電盤である。第1分電盤1は、分電盤用キャビネット10と、主幹ブレーカ11と、複数の分岐ブレーカ12と、計測ユニット13と、導電バー14と、2つのセンサブロック15と、主幹電流センサ16と、分岐ブレーカ17とを備える。
第2分電盤2は、第1分電盤1を介して系統電源6からの電力供給を受ける。また、第2分電盤2は、停電などにより系統電源6からの電力供給が停止している期間(以下、単に「停止期間」という)に、分散型電源4からの電力供給を受ける、いわゆる自立分電盤である。第2分電盤2は、分電盤用キャビネット20と、主幹ブレーカ21と、複数の分岐ブレーカ22と、計測ユニット23と、導電バー24と、2つのセンサブロック25と、主幹電流センサ26とを備える。
ここで、第2分電盤2の基本的な構成は、第1分電盤1の構成と共通している。すなわち、「分電盤用キャビネット20」は「分電盤用キャビネット10」に対応し、「主幹ブレーカ21」は「主幹ブレーカ11」に対応し、「分岐ブレーカ22」は「分岐ブレーカ12」に対応する。また、「計測ユニット23」は「計測ユニット13」に対応し、「導電バー24」は「導電バー14」に対応し、「センサブロック25」は「センサブロック15」に対応する。さらに、「主幹電流センサ26」は「主幹電流センサ16」に対応する。
そこで、以下では、第1分電盤1と第2分電盤2とで共通する構成については一括して説明する。また、以下では、第1分電盤1において第2分電盤2とは異なる構成、および第2分電盤2において第1分電盤1とは異なる構成については、それぞれ個別に説明する。
分電盤用キャビネット10(20)は、図1に示すように、正面視が横長の長方形状であり、一面が開口した箱状に形成されている。分電盤用キャビネット10(20)は、たとえば合成樹脂製である。分電盤用キャビネット10(20)は、内部に少なくとも内器としての主幹ブレーカ11(21)および複数の分岐ブレーカ12(22)を収納する空間を有している。分電盤用キャビネット10(20)の開口した一面には、開閉可能な蓋が取り付けられる。なお、蓋は、分電盤用キャビネット10(20)に含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。分電盤用キャビネット10(20)は、たとえば住宅の壁等に取り付けて使用される。
第1分電盤1の主幹ブレーカ11の一次側端子には、系統電源6の単相三線式の引き込み線110(図1参照)が電気的に接続されている。また、第2分電盤2の主幹ブレーカ21の一次側端子には、出力切替装置3からの単相三線式の引き込み線210(図1参照)が電気的に接続されている。
主幹ブレーカ11(21)の二次側端子には、導電部材からなる導電バー14(24)が電気的に接続されている。本実施形態の分電盤システム100では、配電方式として単相三線式を想定しているので、導電バー14(24)としては、中性極(N相)の導電バーと、第1電圧極(L1相)の導電バーと、第2電圧極(L2相)の導電バーとが設けられている。これら3本の導電バーは、いずれも左右方向に長尺である。また、これら3本の導電バーは、主幹ブレーカ11(21)の右側に配置され、分電盤用キャビネット10(20)に固定されている。なお、図1では、3本の導電バーからなる導電バー14(24)を、1本の実線で表現している。
複数の分岐ブレーカ12(22)は、図1に示すように、中性極の導電バー(図1では、導電バー14(24))の上側と下側とに分かれて配置される。分岐ブレーカ12(22)には、100V用と200V用とがある。100V用の分岐ブレーカ12(22)の一次側端子は、第1電圧極および第2電圧極のいずれかの電圧極の導電バーと、中性極の導電バーとにそれぞれ電気的に接続される。200V用の分岐ブレーカ12(22)の一次側端子は、第1電圧極の導電バーと第2電圧極の導電バーとにそれぞれ電気的に接続される。
分岐ブレーカ12(22)の二次側端子には、対応する分岐電路が電気的に接続される。分岐電路には、たとえばテレビ受像機、給湯設備等の機器や、スイッチ装置、コンセント(アウトレット)等の配線器具が負荷として接続される。とくに、第2分電盤2における分岐電路には、停止期間においても動作させておきたい機器が負荷として接続されるのが好ましい。このような機器としては、たとえば照明器具や冷蔵庫、空調装置がある。
分岐ブレーカ12(22)は、導電バー14(24)を構成する3本の導電バーがそれぞれ差し込まれる3個の差込口を、3本の導電バーとの対向面に有している。ここで、第1電圧極および第2電圧極の導電バーは、複数の分岐ブレーカ12(22)の各々に対応する位置において、上方および下方に突出する複数の接続端子をそれぞれ有している。また、分岐ブレーカ12(22)の一次側端子は、3個の差込口のうち2個の差込口内にそれぞれ露出するように設けられている。したがって、分岐ブレーカ12(22)は、3個の差込口に3本の導電バーが差し込まれることで、一次側端子が導電バー14(24)に電気的に接続される。なお、第1電圧極および第2電圧極の導電バーに対応する差込口には、接続端子が差し込まれる。
本実施形態の分電盤システム100では、100V用の分岐ブレーカ12(22)が導電バー14(24)の上側に取り付けられた場合、この分岐ブレーカ12(22)の一次側端子は、第1電圧極の導電バーと中性極の導電バーとに電気的に接続される。また、100V用の分岐ブレーカ12(22)が導電バー14(24)の下側に取り付けられた場合、この分岐ブレーカ12(22)の一次側端子は、第2電圧極の導電バーと中性極の導電バーとに電気的に接続される。一方、200V用の分岐ブレーカ12(22)は、導電バー14(24)の上側および下側のいずれに取り付けられた場合でも、その一次側端子が第1電圧極の導電バーと第2電圧極の導電バーとに電気的に接続される。
計測ユニット13(23)は、図1に示すように、分電盤用キャビネット10(20)に収納されている。言い換えれば、本実施形態の第1分電盤1(第2分電盤2)は、計測ユニット13(23)と、計測ユニット13(23)を収納する分電盤用キャビネット10(20)とを備えている。
計測ユニット13(23)は、図1に示すように、2P2E(極数2、素子数2)型の電源用分岐ブレーカ120(220)の二次側端子に電気的に接続されている。電源用分岐ブレーカ120(220)は、分岐ブレーカ12(22)と同様に3個の差込口を有しており、3個の差込口に3本の導電バーが差し込まれることで、一次側端子が導電バー14(24)に電気的に接続される。ただし、電源用分岐ブレーカ120(220)の一次側端子は、分岐ブレーカ12(22)とは異なり、第1電圧極の導電バーと、第2電圧極の導電バーと、中性極の導電バーとに電気的に接続される。
計測ユニット13(23)は、電源用分岐ブレーカ120(220)を介して供給される電力により動作する。なお、計測ユニット13(23)は、供給される電力により充電可能なバッテリを補助電源として備えていてもよい。また、計測ユニット13(23)は、電源用分岐ブレーカ120(220)を介して、主幹ブレーカ11(21)の二次側の電路(単相三線式の配電線7(図2参照))から線間電圧を計測する。以下の説明では、特に断りのない限り、線間電圧はL1相−N相間の電圧と、L2相−N相間の電圧と、L1相−L2相間の電圧とをいう。
また、計測ユニット13(23)は、2つのセンサブロック15(25)に電気的に接続されている。そして、計測ユニット13(23)は、計測した線間電圧の電圧値データを信号として各センサブロック15(25)に出力する機能を有している。
本実施形態の分電盤システム100では、計測ユニット13(23)と2つのセンサブロック15(25)との間は有線で通信を行っているが、無線で通信を行ってもよい。この場合、計測ユニット13(23)と2つのセンサブロック15(25)との間の電線は不要である。
さらに、計測ユニット13(23)には、分岐ブレーカ12(22)に電気的に接続される分岐電路以外の増設回路で電流を計測するための電流センサが接続可能である。本実施形態の分電盤システム100では、カレントトランスからなる主幹電流センサ16(26)を主幹ブレーカ11(21)の引き込み線110(220)に設けている。
2つのセンサブロック15(25)は、図1に示すように、導電バー14(24)の上側および下側にそれぞれ分かれて配置されている。センサブロック15(25)は、複数の分岐ブレーカ12(22)の各々に接続された負荷(分岐電路)で消費される電力を個別に計測するように構成されている。センサブロック15(25)は、複数の分岐電流センサ150(250)を備えている。分岐電流センサ150(250)は、対応する負荷(分岐電路)を流れる負荷電流を計測するように構成されている。本実施形態の分電盤システム100では、分岐電流センサ150(250)は、ロゴスキコイルを用いて負荷電流を計測するように構成されている。もちろん、分岐電流センサ150(250)は、ロゴスキコイルの他に、たとえばGMR(Giant Magnetic Resistances)素子などの磁気抵抗素子やシャント抵抗、カレントトランス、ホール素子などを用いて負荷電流を計測する構成であってもよい。なお、分岐電流センサ150(250)は、分岐ブレーカ12(22)の各々に設けられていてもよい。
センサブロック15(25)は、複数の分岐電流センサ150(250)の各々で計測された負荷電流の電流値と、計測ユニット13(23)から取得した線間電圧の電圧値とを用いて演算することで、負荷(分岐電路)ごとの瞬時電力や有効電力を計測する。
第1分電盤1は、第2分電盤2とは異なり、分岐ブレーカ17をさらに備えている。分岐ブレーカ17は、3P3E(極数3、素子数3)型のブレーカで、一次側端子が導電バー14に電気的に接続されている(図1参照)。分岐ブレーカ17の二次側端子は、出力切替装置3を介して、第2分電盤2の主幹ブレーカ21の一次側端子に電気的に接続される。
出力切替装置3は、たとえば電磁リレーなどの電流容量の大きい接点を備えるリレーである。出力切替装置3は、図1に示すように、第1接点31と、第2接点32と、第3接点33とを備えている。第1接点31は、第2分電盤2の主幹ブレーカ21の一次側端子に電気的に接続されている。第2接点32は、第1分電盤1の分岐ブレーカ17の二次側端子に電気的に接続されている。第3接点33は、分散型電源4の出力端子に電気的に接続されている。
出力切替装置3は、分散型電源4から与えられる制御信号により、第1出力状態と第2出力状態とを択一的に切り替えるように構成されている。第1出力状態は、第1接点31と第2接点32とが電気的に接続されている状態である。言い換えれば、第1出力状態は、系統電源6が第2分電盤2に電力を供給している状態である。第2出力状態は、第1接点31と第3接点33とが電気的に接続されている状態である。言い換えれば、第2出力状態は、分散型電源4が第2分電盤2に電力を供給している状態である。
出力切替装置3は、系統電源6から電力が供給されている定常時(以下、単に「定常時」という)においては、第1出力状態を維持する。そして、出力切替装置3は、停止期間においては、分散型電源4から制御信号を与えられることで、第1出力状態から第2出力状態に切り替わる。なお、系統電源6が停電などから復旧すると、出力切替装置3は、分散型電源4から制御信号を与えられることで、第2出力状態から第1出力状態に切り替わる。
その他、出力切替装置3は、分散型電源4からの制御信号に依らず、第1出力状態と第2出力状態とを択一的に切り替える構成であってもよい。たとえば、出力切替装置3は、定常時においては、通電により第1出力状態を維持し、系統電源6からの電力供給が停止して通電が切れると第2出力状態に切り替わる構成であってもよい。
分散型電源4は、たとえば燃料電池やガス発電装置、蓄電装置などの電力系統への逆潮流が許容されていない電源である。また、分散型電源4は、たとえば太陽光発電装置や風力発電装置などの電力系統への逆潮流が許容されている電源であってもよい。この場合、分散型電源4は、一次連系ブレーカを介して電力系統に電気的に接続することで、系統連系を行うように構成されているのが好ましい。
また、本実施形態の分電盤システム100では、図1に示すように、第1分電盤1の主幹ブレーカ11の一次側端子に電力メータ5が電気的に接続されている。電力メータ5は、いわゆるスマートメータであって、需要家の施設で使用される電力を計測するように構成されている。また、電力メータ5は、配電線7に電気的に接続されているコンセントレータとの間で通信を行うことにより、遠隔検針を可能とするように構成されている。
<電圧降下の影響>
ここで、定常時においては、第2分電盤2が系統電源6から電力供給を受けているため、第1分電盤1と第2分電盤2とを繋ぐ配電線7に電流が流れる。具体的には、第1分電盤1の分岐ブレーカ17から出力切替装置3までの配電線7や、出力切替装置3から第2分電盤2の主幹ブレーカ21までの配電線7などに電流が流れる。これらの配電線7は、第1分電盤1と第2分電盤2との間の距離にも依るが、基本的に長くなるため、抵抗が大きくなる。そして、出力切替装置3の第1接点31および第2接点32の接触抵抗を含めて、配電線7の抵抗が大きくなることから、配電線7に電流が流れることによる電圧降下も大きくなる。なお、配電線7の抵抗とは、言い換えれば配電線7のインピーダンスである。
そして、上記の電圧降下が生じることにより、第1分電盤1で計測する線間電圧の電圧値と、第2分電盤2で計測する線間電圧の電圧値との間に誤差が生じ得る。つまり、第1分電盤1における電力の計測と、第2分電盤2における電力の計測との間にも誤差が生じ得るという問題がある。
また、電力メータ5と第1分電盤1とを繋ぐ配電線7においても、抵抗があることから電圧降下が生じる。このため、電圧降下が生じることにより、電力メータ5で計測する線間電圧の電圧値と、第1分電盤1で計測する線間電圧の電圧値との間にも誤差が生じ得る。そして、電力メータ5における電力の計測と、第1分電盤1における電力の計測との間にも誤差が生じ得るという問題がある。
そこで、本実施形態の計測ユニット13(23)は、補正係数を用いた演算により電力を計測することで、上記の問題を解決している。以下、具体的に説明する。
<電力の計測>
本実施形態の計測ユニット13(23)は、図1に示すように計測部131(231)を備えている。計測部131(231)は、配電線7(図2参照)を介して電力が供給される第1分電盤1(第2分電盤2)において、配電線7における計測点8(図2参照)での電力を計測する。また、計測部131(231)は、主幹電流センサ16(26)で計測された電流値と、計測した線間電圧の電圧値と、補正係数とを用いて演算することで、主幹ブレーカ11(21)を通して供給される電力(瞬時電力や有効電力)を計測する。言い換えれば、計測部131(231)は、計測点8を流れる電流の電流値と、計測点8における配電線7の線間電圧の電圧値と、少なくとも配電線7での電圧降下により規定される補正係数とに基づいて演算することで、電力を計測するように構成されている。
以下、配電線7および計測点8、補正係数について説明しつつ、本実施形態の計測ユニット13(23)による電力の計測について図1,2を用いて説明する。ここでは、一例として第2分電盤2の計測ユニット23による電力の計測について説明する。なお、図2は、本実施形態の分電盤システム100の等価回路を表している。
配電線7は、系統電源6から第1分電盤1や第2分電盤2に電力を供給するための電路である。配電線7は、系統電源6と第1分電盤1および第2分電盤2とを繋ぐ電線を含む。また、配電線7は、たとえば引き込み線110,210や導電バー14,24を含む。さらに、配電線7は、出力切替装置3を介して分岐ブレーカ17と主幹ブレーカ21とを繋ぐ電線などを含む。本実施形態の分電盤システム100では、既に述べたように単相三線式を想定しているため、配電線7は、第1配電線71と、第2配電線72と、第3配電線73とで構成されている。第1配電線71は、系統電源6の第1電圧極(L1相)に電気的に接続されている。第2配電線72は、系統電源6の第2電圧極(L2相)に電気的に接続されている。第3配電線73は、系統電源6の中性極(N相)に電気的に接続されている。
計測点8は、配電線7において電力を計測する箇所をいう。ここでは、第2分電盤2の計測ユニット23による電力の計測について説明しているので、計測点8は、図2に示すように第2分電盤2に設けられている。計測点8は、第1計測点81と、第2計測点82と、第3計測点83とで構成されている。第1計測点81は、第1配電線71における計測点である。第2計測点82は、第2配電線72における計測点である。第3計測点83は、第3配電線73における計測点である。
なお、図2に示す‘121’は、第1分電盤1において第1配電線71と第3配電線73との間に電気的に接続されている全ての負荷を表す。また、図2に示す‘122’は、第1分電盤1において第2配電線72と第3配電線73との間に電気的に接続されている全ての負荷を表す。同様に、図2に示す‘221’は、第2分電盤2において第1配電線71と第3配電線73との間に電気的に接続されている全ての負荷を表す。また、図2に示す‘222’は、第2分電盤2において第2配電線72と第3配電線73との間に電気的に接続されている全ての負荷を表す。
また、図2に示す‘R1’〜‘R3’は、それぞれ第1〜第3配電線71〜73の抵抗を表している。ここでは、抵抗R1は、電力メータ5から第1計測点81までの第1配電線71の抵抗である。また、抵抗R2は、電力メータ5から第2計測点82までの第2配電線72の抵抗である。さらに、抵抗R3は、電力メータ5から第3計測点83までの第3配電線73の抵抗である。
また、図2に示す‘I1’〜‘I3’は、それぞれ第1〜第3計測点81〜83を流れる電流を表している。ここでは、計測点8を流れる電流I1〜I3の電流値は、主幹電流センサ16で計測した電流値である。
さらに、図2に示す‘V1’,‘V2’は、それぞれ電力メータ5で計測するL1相−N相間の線間電圧と、L2相−N相間の線間電圧とを表している。図2に示す‘V11’は、計測点8(第1計測点81、第3計測点83)における配電線7の線間電圧(L1相−N相間)を表している。また、図2に示す‘V12’は、計測点8(第2計測点82、第3計測点83)における配電線7の線間電圧(L2相−N相間)を表している。ここでは、計測点8における配電線7の線間電圧V11,V12の電圧値は、計測ユニット13(23)が電源用分岐ブレーカ120(220)を介して計測した電圧値である。
以下、補正係数の求め方について説明する。以下の説明では、抵抗R1〜R3の抵抗値をそれぞれ‘r1’〜‘r3’、電流I1〜I3の電流値をそれぞれ‘i1’〜‘i3’とする。また、線間電圧V1,V2の電圧値をそれぞれ‘v1’,‘v2’、線間電圧V11,V12の電圧値をそれぞれ‘v11’,‘v12’とする。ここでは、電流値i1〜i3および電圧値v1,v2,v11,v12は、いずれも実効値である。
電力メータ5で計測する線間電圧V1,V2と、計測点8で計測する線間電圧V11,V12との関係式は、以下の数式(1)〜(3)で表される。
v1−(r1・i1+r3・i3)=v11 …(1)
v2−(r2・i2+r3・i3)=v12 …(2)
i3=i1−i2 …(3)
ここで、任意の時刻t1において計測ユニット23で計測した線間電圧V11の電圧値v11が94〔V〕、線間電圧V12の電圧値v12が97〔V〕であるとする。また、時刻t1において主幹電流センサ16が計測した電流I1の電流値i1が15〔A〕、電流I2の電流値i2が5〔A〕であるとする。
これらの値を数式(1)〜(3)に代入することで、以下の数式(4),(5)が得られる。
v1−15・r1−10・r3=94 …(4)
v2−5・r2−10・r3=97 …(5)
また、上記の時刻t1とは異なる任意の時刻t2(t2≠t1)において、計測ユニット23で計測した線間電圧V11の電圧値v11が94.5〔V〕、線間電圧V12の電圧値v12が94.5〔V〕であるとする。また、時刻t2において主幹電流センサ16が計測した電流I1の電流値i1が20〔A〕、電流I2の電流値i2が15〔A〕であるとする。
これらの値を数式(1)〜(3)に代入することで、以下の数式(6),(7)が得られる。
v1−20・r1−5・r3=94.5 …(6)
v2−15・r2−5・r3=94.5 …(7)
さらに、上記の時刻t1,t2とは異なる任意の時刻t3(t3≠t1,t2)において、計測ユニット23で計測した線間電圧V11の電圧値v11が94〔V〕、線間電圧V12の電圧値v12が95.6〔V〕であるとする。また、時刻t3において主幹電流センサ16が計測した電流I1の電流値i1が18〔A〕、電流I2の電流値i2が10〔A〕であるとする。
これらの値を数式(1)〜(3)に代入することで、以下の数式(8),(9)が得られる。
v1−18・r1−8・r3=94 …(8)
v2−10・r2−8・r3=95.6 …(9)
これら数式(4)〜(9)の連立方程式を解くことで、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を求めることができる。ここでは、抵抗値r1が0.2〔Ω〕、抵抗値r2が0.3〔Ω〕、抵抗値r3が0.4〔Ω〕となる。なお、上記の説明では、時刻t1から時刻t3までの期間は短いため、電力メータ5で計測する線間電圧V1,V2は変動しないと仮定している。
つまり、計測部231は、任意の時刻t1〜t3の各々において、計測点8を流れる電流I1〜I3の電流値i1〜i3と、計測点8における配電線7の線間電圧V11,V12の電圧値v11,v12とを計測する。そして、計測部231は、電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12とに基づいて、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を算出する。
そして、これらの抵抗値r1〜r3を用いることで、計測点8における配電線7の線間電圧V11,V12の電圧値v11,v12を、電力メータ5で計測する線間電圧V1,V2の電圧値v1,v2に補正することができる。具体的には、電圧値v1,v2は、数式(1)〜(3)に電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12と、抵抗値r1〜r3とを代入することで算出される。
つまり、ここでは、補正係数は、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3である。そして、計測部231は、電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12とに基づいて抵抗値r1〜r3を算出するように構成されている。このため、計測部231は、たとえば施工時に補正係数を予め設定せずとも、補正係数を自動的に算出することができる。
なお、出力切替装置3の第1接点31および第2接点32の接触抵抗は、配電線7の抵抗R1〜R3と比較して電圧降下への影響が小さい。このため、ここでは、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を補正係数として用いている。
また、ここでは、任意の3つの時刻t1〜t3で計測を行っているが、さらに多くの時刻で計測を行ってもよい。この場合、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3をより精度良く算出することができる。
また、計測部231は、これらの抵抗値r1〜r3を用いて演算することで、計測点8での電力(瞬時電力や有効電力)を計測することができる。たとえば、計測点8(第1計測点81、第3計測点83)での有効電力の電力値w1、および計測点8(第2計測点82、第3計測点83)での有効電力の電力値w2は、以下の数式(10),(11)で表される。なお、数式(10),(11)は、力率を100%とした場合の有効電力の電力値w1,w2を表している。
w1=v1・i1=(v11+r1・i1+r3・i3)・i1 …(10)
w2=v2・i2=(v12+r2・i2+r3・i3)・i2 …(11)
そして、電力値w1,w2は、数式(10),(11)に電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12と、抵抗値r1〜r3とを代入することで算出される。
以上、第2分電盤2の計測ユニット23の計測部231による電力の計測について説明したが、第1分電盤1の計測ユニット13の計測部131による電力の計測についても同様である。計測部131による電力の計測については、図2に示す第2分電盤2に設けられた計測点8を、第1分電盤1に設ければよい。
<効果>
上述のように、本実施形態の計測ユニット13(23)では、計測部131(231)は、補正係数を用いて演算することで計測点8での電力を計測する。このため、計測部131(231)は、少なくとも配電線7での電圧降下分を補正した上で計測点8での電力を計測することから、第1分電盤1における電力の計測と、第2分電盤2における電力の計測との間の誤差を低減することができる。同様に、計測部131(231)は、電力メータ5における電力の計測と、第1分電盤1(第2分電盤2)における電力の計測との間の誤差を低減することができる。
また、本実施形態の分電盤システム100では、既に述べたように、負荷(分岐電路)ごとの電力をセンサブロック15(25)が計測している。このため、センサブロック15(25)は、上述の補正された線間電圧V11,V12の電圧値v11,v12を取得することで、計測部131(231)での電力の計測と同様に、負荷ごとの電力の計測の誤差を低減することができる。
なお、本実施形態の計測部131(231)は、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を補正係数として算出しているが、補正係数を抵抗値r1〜r3に限定する趣旨ではない。
また、本実施形態の計測ユニット13(23)の計測部131(231)は、電力を計測する構成であるが、計測した電力に基づいて電力量も計測する構成であってもよい。センサブロック15(25)も、計測した電力に基づいて電力量を計測する構成であってもよい。
なお、施工時に補正係数を演算する場合であれば、計測部131(231)は、たとえば配電線7を流していない状態で線間電圧V11,V12の電圧値v11,v12を計測してもよい。この場合、配電線7に電流が流れていないことから電圧降下が生じず、計測点8での線間電圧V11,V12の電圧値v11,v12は、電力メータ5での線間電圧V1,V2の電圧値v1,v2にほぼ等しくなる。したがって、これらの電圧値v11、v12を電圧値v1,v2として上述の数式(4)〜(7)に代入することで、時刻t3での計測をせずとも補正係数を演算することが可能である。
ところで、たとえば配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3は、温度変化に伴って変化する可能性がある。すなわち、より高い精度で電力を計測するためには、補正係数を適宜更新するのが好ましい。そこで、計測部131(231)は、計測点8を流れる電流I1〜I3の電流値i1〜i3が計測されるときに補正係数を算出するように構成されていてもよい。
具体的には、計測部131(231)は、電流値i1〜i3を計測する度に(たとえば、5秒ごとに)、上述の数式(4)〜(9)を用いて配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を補正係数として算出する。たとえば、電流値i1〜i3が計測された時刻がt3であると仮定する。この場合、計測部131(231)は、時刻t3での電流値i1〜i3および電圧値v11,v12と、時刻t3より前の時刻t1,t2における電流値i1〜i3および電圧値v11,v12とを用いて抵抗値r1〜r3を算出する。
この構成では、電流値i1〜i3が計測される度に補正係数が更新されるため、計測部131(231)は、より高い精度で計測点8での電力を計測することができる。
また、計測部131(231)は、補正係数を定期的に更新するように構成されていてもよい。具体的には、計測部131(231)は、一定期間(たとえば、1日や1月)ごとに、上述の数式(4)〜(9)を用いて配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を補正係数として算出する。この構成でも、補正係数が定期的に更新されるため、計測部131(231)は、より高い精度で計測点8での電力を計測することができる。
ところで、本実施形態の計測ユニット13(23)の計測部131(231)は、補正係数を算出するように構成されているが、他の構成であってもよい。すなわち、補正係数は、算出せずに施工時に予め設定されていてもよい。すなわち、本実施形態の計測ユニット13(23)は、たとえば図3に示すように、計測部131(231)の他に、記憶部132(232)と、設定部133(233)とを備えていてもよい。
記憶部132(232)は、たとえば書き換え可能な半導体メモリで構成され、補正係数を記憶する。ここでは、記憶部132(232)は、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を補正係数として記憶する。計測部131(231)は、記憶部132(232)に記憶された補正係数を用いて演算することで、計測点8での電力を計測する。
設定部133(233)は、たとえば押釦などのユーザが操作可能なインタフェースにより構成されている。設定部133(233)は、ユーザの操作により、補正係数を記憶部132(232)に設定する。ここでは、設定部133(233)は、ユーザの操作により、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3を補正係数として記憶部132(232)に設定する。
ここで、配電線7の単位長あたりの抵抗値は、配電線7の種類により予め定まっている。したがって、設定部133(233)は、施工時において、使用した配電線7の単位長あたりの抵抗値と、配電線7の長さとに基づいて抵抗値r1〜r3を記憶部132(232)に設定することができる。なお、配電線7の種類ごとの単位長あたりの抵抗値を予め記憶部132(232)に記憶させていてもよい。この場合、ユーザは、配電線7の種類を特定できれば、配電線7の単位長あたりの抵抗値を知らなくても補正係数を設定することができる。
また、たとえば単相三線式の配電方式の場合、第1〜第3配電線71〜73の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3は、互いに異なっている。したがって、計測点8における相ごと(L1相−N相、L2相−N相)の電力を精度よく計測するために、抵抗値r1〜r3を補正係数として規定するのが好ましい。本実施形態の分電盤システム100では、配電線7が複数の電線(第1〜第3配電線71〜73)で構成されている。そして、補正係数(配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3)は、複数の電線(第1〜第3配電線71〜73)ごとに規定されている。
また、配電線7の抵抗R1〜R3の抵抗値r1〜r3は、計測点8までの配電線7の長さに応じて変化する。このため、より高い精度で負荷ごとの電力を計測したい場合には、計測点8を負荷ごとに設けるのが好ましい。言い換えれば、計測点8は、配電線7に電気的に接続される複数の負荷の各々に設けられてもよい。
また、分電盤は、他の分電盤を介して系統電源6に電気的に接続されていてもよい。本実施形態の分電盤システム100では、図1,2に示すように、計測ユニット23を有する分電盤(第2分電盤2)は、他の分電盤(第1分電盤1)を介して系統電源6に電気的に接続されている。
<分電盤システムの他の構成>
ところで、本実施形態の分電盤システム100は、計測ユニット13,23と、第1分電盤1とを備える他に、さらに第2分電盤2を備えているが、他の構成であってもよい。すなわち、本実施形態の分電盤システム200は、図4に示すように、第2分電盤2を備えずに、(第1分電盤1の)計測ユニット13と、第1分電盤1とを備えていてもよい。
本実施形態の分電盤システム200の等価回路を図5に示す。図5に示す等価回路は、出力切替装置3、第2分電盤2を備えていない点、計測点8が第2分電盤2ではなく第1分電盤1に設けられている点を除いて、図2に示す等価回路と同じである。
この分電盤システム200において、計測ユニット13の計測部131は、上述の計測ユニット23の計測部231と同様に、計測点8での配電線7の線間電圧V11,V12の電圧値v11,v12を補正することができる。したがって、計測部131は、電力メータ5における電力の計測と、第1分電盤1における電力の計測との間の誤差を低減することができる。
<プログラムについて>
ところで、上記の計測ユニット13(23)は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを備えたコンピュータにプログラムを実行させることにより実現可能である。プログラムは、コンピュータのメモリに予め記憶されていてもよいし、電気通信回線を通して、或いは記録媒体に記録されて提供されてもよい。
このプログラムは、コンピュータを、少なくとも計測部131(231)として機能させるためのプログラムである。計測部131(231)は、配電線7を介して電力が供給される第1分電盤1(第2分電盤2)において、電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12と、補正係数とに基づいて演算することで、計測点8での電力を計測する。
<電力計測方法について>
さらに、上記の計測ユニット13(23)は、下記の電力計測方法によって電力を計測する。すなわち、この電力計測方法は、計測処理を有している。計測処理は、配電線7を介して電力が供給される第1分電盤1(第2分電盤2)において、電流値i1〜i3と、電圧値v11,v12とを用いて、計測ユニット13(23)にて、補正係数に基づいて演算することで、計測点8での電力を計測する処理である。
上述の電流値i1〜i3は、配電線7における計測点8を流れる電流I1〜I3の電流値である。また、上述の電圧値v11,v12は、計測点8における配電線7の線間電圧V11,V12の電圧値である。また、上述の補正係数は、少なくとも配電線7での電圧降下により規定される。
100,200 分電盤システム
1 第1分電盤(分電盤)
10 分電盤用キャビネット
13 計測ユニット
131 計測部
132 記憶部
133 設定部
2 第2分電盤(分電盤)
20 分電盤用キャビネット
23 計測ユニット
231 計測部
232 記憶部
233 設定部
7 配電線
8 計測点

Claims (13)

  1. 配電線を介して電力が供給される分電盤において、前記配電線における計測点での電力を計測する計測部を備え、
    前記計測部は、前記計測点を流れる電流の電流値と、前記計測点における前記配電線の線間電圧の電圧値と、少なくとも前記配電線での電圧降下により規定される補正係数とに基づいて演算することで、前記電力を計測するように構成され
    前記計測部は、前記配電線の抵抗を流れる電流の電流値に基づいて前記補正係数を算出することを特徴とする計測ユニット。
  2. 前記計測部は、前記電流値が計測されるときに前記補正係数を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の計測ユニット。
  3. 前記補正係数は、前記配電線の抵抗の抵抗値であり、
    前記計測部は、前記電流値と、前記電圧値とに基づいて前記抵抗値を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の計測ユニット。
  4. 前記計測部は、前記補正係数を定期的に更新するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の計測ユニット。
  5. 前記補正係数を記憶する記憶部と、
    前記補正係数を前記記憶部に設定する設定部とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の計測ユニット。
  6. 前記配電線は、複数の電線から構成され、
    前記補正係数は、前記複数の電線ごとに規定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の計測ユニット。
  7. 前記計測点は、前記配電線に電気的に接続される複数の負荷の各々に設けられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の計測ユニット。
  8. 前記分電盤は、他の分電盤を介して系統電源に電気的に接続されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の計測ユニット。
  9. コンピュータを、
    配電線を介して電力が供給される分電盤において、前記配電線における計測点を流れる電流の電流値と、前記計測点における前記配電線の線間電圧の電圧値と、少なくとも前記配電線での電圧降下により規定される補正係数とに基づいて演算することで、前記計測点での電力を計測し、前記配電線の抵抗を流れる電流の電流値に基づいて前記補正係数を算出する計測部として機能させるためのプログラム。
  10. 配電線を介して電力が供給される分電盤において、前記配電線における計測点を流れる電流の電流値と、前記計測点における前記配電線の線間電圧の電圧値とを用いて、計測ユニットにて、少なくとも前記配電線での電圧降下により規定される補正係数に基づいて演算することで、前記計測点での電力を計測し、前記配電線の抵抗を流れる電流の電流値に基づいて前記補正係数を算出する計測処理を有することを特徴とする電力計測方法。
  11. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の計測ユニットと、前記計測ユニットを収納する分電盤用キャビネットとを備えることを特徴とする分電盤。
  12. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の計測ユニットと、系統電源からの電力供給を受ける第1分電盤とを備え、
    前記分電盤は、前記第1分電盤であることを特徴とする分電盤システム。
  13. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の計測ユニットと、系統電源からの電力供給を受ける第1分電盤と、前記第1分電盤を介して前記系統電源からの電力供給を受け、前記系統電源からの電力供給が停止している期間に分散型電源からの電力供給を受ける第2分電盤とを備え、
    前記分電盤は、前記第1分電盤および前記第2分電盤のいずれかであることを特徴とする分電盤システム。
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