JP2014096923A - 分電盤、電力供給システム、及びデータ処理装置 - Google Patents

分電盤、電力供給システム、及びデータ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを抑えて、主幹路から分岐した分岐路の電力量を精度良く測定することができる。
【解決手段】分電盤(1)は、外部電力(Pwin)の供給を受ける主幹路(10)の電圧及び電流と、前記主幹路に供給された電力を分岐して出力するための複数の分岐路(11_1〜11_4)の夫々に流れる電流とをセンサ部(12、13、14)によって検出し、測定部(15)によって、その検出結果に基づく前記複数の分岐路の電力量の測定が可能にされる。前記測定部は、主幹路の電圧及び電流の検出結果に基づいて主幹路から分岐路に供給される総電力量を算出するとともに、前記複数の分岐路の夫々に流れる電流の検出結果に基づいて、複数の分岐路に流れる総電流量に対する測定対象の分岐路に流れる電流の割合に応じた電流分配率を算出する。そして、前記総電力量と前記電流分配率とに基づいて測定対象の分岐路の電力量を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力量の算出が可能なデータ処理装置、分電盤、及び電力供給システムに関し、特に主幹路に供給された電力を複数の分岐路に供給する分電盤において、分岐路の電力量を測定するための有効な技術に関する。
近年、インテリジェント分電盤やスマート分電盤等と呼ばれる消費電力の測定機能の付いた分電盤が製品化されている。このような分電盤には、一次側の主幹路から分岐する二次側の分岐路毎の電力量を監視する機能を備えるものがある。従来から、分岐路毎の電力量を計算する方法として、種々の方法が知られている。例えば、分岐路毎の電流のみを測定し、その測定値と定格電圧とを用いて分岐路毎の電力量を計算する方法が知られている。この方法では、電圧を測定せずに定格電圧を実効電圧とみなし、力率を“1”として電力量を計算する(電力量W=√2×(定格電圧)×(測定電流値)×(力率))。しかしながら、この方法では、電圧を測定しないこと及び力率を固定値(=1)にすることから測定誤差が大きくなる。
電力量をより精度良く測定するための方法として、例えば特許文献1乃至4に開示がある。特許文献1、2には、分岐路の電圧をコンセントに取り付けられた電圧測定装置で測定し、分岐路の電流を当該電圧測定装置とは異なる場所に設置された電流測定装置によって測定し、それらの測定結果に基づいて分岐路毎の電力量を計算する方法が開示されている。当該方法では、電流測定装置によって測定された電流の情報を電圧測定装置に無線で送信し、これを受け取った当該電圧測定装置が電力量を算出する。特許文献3には、不揮発性メモリに予め格納しておいた力率情報及び定格電圧情報と、分岐路毎に測定した電流値とから分岐路毎の電力量を算出する方法が開示されている。特許文献4には、電流実行値や機器の制御状態に紐付けされた力率情報を変換テーブルとして予め格納しておき、電力を算出する際に、変換テーブルを参照することにより、測定した電流値又は機器の制御状態に対応した力率情報を読み出して、電力計算に利用する方法が開示されている。
特開2010−008108号公報 特開2012−073029号公報 特開2008−089435号公報 特開2012−026970号公報
特許文献1及び2に記載の技術は、電圧測定装置と電流測定装置が異なる場所に設置され、電流測定装置によって測定された電流の情報を電圧測定装置に無線で送信する必要があるため、システムが複雑になる。また、算出する電力の精度を維持するために電圧測定と電流測定の同期が必要であり、システムが更に複雑になる。特許文献3に記載の技術では、電圧を測定しないのでシステムはシンプルになるが、電力の算出精度が低くなる。特許文献4に記載の技術では、機器の制御状態等を検出してテーブルを参照する必要があり、処理が複雑になる。
このような課題を解決するための手段等を以下に説明するが、その他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本分電盤は、外部電力の供給を受ける主幹路の電圧及び電流と、前記主幹路に供給された電力を分岐して出力するための複数の分岐路の夫々に流れる電流とをセンサ部によって検出し、測定部によってその検出結果に基づく前記複数の分岐路の電力量の測定が可能にされる。前記測定部は、主幹路の電圧及び電流の検出結果に基づいて主幹路から分岐路に供給される総電力量を算出するとともに、前記複数の分岐路の夫々に流れる電流の検出結果に基づいて、複数の分岐路に流れる総電流量に対する測定対象の分岐路に流れる電流の割合に応じた電流分配率を算出する。そして、前記総電力量と前記電流分配率とに基づいて測定対象の分岐路の電力量を算出する。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、コストを抑えて、主幹路から分岐した分岐路の電力量を精度良く測定することができる。
図1は、実施の形態1に係る分電盤の内部構造を例示する説明図である。 図2は、測定部15の内部構成を例示する説明図である。 図3は、分電盤1の入出力電力に関する説明図である。 図4は、演算処理部153による分岐路毎の電力量の算出に係る処理タイミングを例示する説明図である。 図5は、演算処理部153による分岐路毎の電力量の算出に係る処理フローを例示する説明図である。 図6は、実施の形態2に係る電力供給システムを例示する説明図である。 図7は、第1電力供給部2の構成を例示する説明図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕(総電力量と電流分配率とから各分岐路の電力量を算出する分電盤)
本願の代表的な実施の形態に係る分電盤(1)は、外部電力の供給を受ける主幹路(10)と、前記主幹路に供給された電力を分岐して出力するための複数の分岐路(11_1〜11_4)とを有する。本分電盤は更に、前記主幹路の電圧(V(t))及び電流(I(t))を検出するとともに、前記複数の分岐路の夫々に流れる電流(I1(t)〜I4(t))を検出するセンサ部(12_1、12_2、13_1〜13_4、14)を有する。本分電盤は更に、前記センサ部によって検出された検出結果に基づいて、前記複数の分岐路の電力量の測定が可能にされる測定部(15)を有する。前記測定部は、主幹路の電圧及び電流の検出結果に基づいて主幹路から分岐路に供給される総電力量(ΣP)を算出するとともに、複数の分岐路の夫々に流れる電流の検出結果に基づいて、前記複数の分岐路に流れる総電流量(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)に対する各分岐路に流れる電流の割合に応じた電流分配率(ΣI1/(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)等)を夫々算出する。前記測定部は更に、前記総電力量と前記電流分配率とに基づいて、各分岐路の電力量(P1〜P4、PTL1〜PTL4)を算出する。
項1の分電盤は、主幹路の電圧及び電流をセンサ部によって検出し、その検出結果に基づいて、主幹路から全分岐路に供給される総電力量を算出する。これにより、主幹路の電圧と電流の位相差を考慮した総電力量を得ることができ、従来のように力率を“1”に固定し、定格電圧を用いて電力量を算出する方法に比べて、総電力量の測定誤差を小さくすることができる。また、算出した総電力量と上記電流分配率とに基づいて各分岐路の電力量を算出することで、各分岐路に供給される電圧と電流の位相差(力率)を表すパラメータを別途用意しなくても、各分岐路の電力量を精度良く算出することができる。更に本分電盤1によれば、センサ部を分電盤内に設けることによって、主幹路側の電圧及び電流の検出と分岐路側の電流の検出を分電盤内で実現することができるから、従来技術のように検出結果を無線によって送信するような複雑な構成は不要であり、また、主幹路側と分岐路側の検出タイミングの同期をとることも容易となる。これにより、従来よりも簡易な構成で分岐路毎の電力測定を実現することができる。したがって、本分電盤によれば、コストの増大を抑えつつ、分岐路の電力量の測定を精度良く行うことが可能となる。
〔2〕(総電流量の積算値と分岐路の電流の積算値とに基づいて一定期間毎の電力量を算出)
項1の分電盤において、前記測定部は、前記主幹路の電力量の積算値(ΣP)と、前記所定期間における前分岐路毎の電流の積算値(ΣI1〜ΣI4)とを算出し、所定期間(T)毎に、算出した前記電力量の積算値と前記電流の積算値とに基づいて前記電流分配率を算出するとともに前記測定対象の分岐路の電力量(P1〜P4)を算出する。
これによれば、各分岐路の電力量の算出は、前記主幹路の電力量の積算値と前記分岐路毎の電流の積算値とに基づいて所定期間毎に行われるので、例えば前記主幹路の電力量の積算値や前分岐路毎の電流の積算値と同じように逐次算出する場合に比べて、演算量を少なくすることができ、測定部よる処理負担が軽くすることができる。これにより、前記測定部を例えばワンチップマイコンのような規模の小さいプログラム処理装置で実現することができ、コストを抑えることができる。
〔3〕(分岐路毎の積算電力量PTL1〜PTL4の算出)
項2の分電盤において、前記測定部は、所定期間毎に算出された前記測定対象の分岐路の電力量を累積加算する。
これによれば、分岐路毎の測定開始時からの総電力量を容易に得ることができる。
〔4〕(分電盤の詳細構成)
項1乃至3の何れかの分電盤において、前記主幹路は、外部から供給された電力を受ける第1配電線(104)と、第2配電線(105)と、前記第1配電線の電力を前記第2配電線に供給し、前記第2配電線に流れる電流が第1制限値を超えたら前記第2配電線に対する電力供給を停止する第1ブレーカ(102)と、を含む。また、前記分岐路は、前記第2配線線から分岐された第3配電線(110_1〜110_4)と、第4配電線(112_1〜112_4)と、前記第3配電線の電力を前記第4配電線に供給し、前記第4配電線に流れる電流が前記第1制限値よりも小さい第2制限値を超えたら前記第4配電線に対する電力供給を停止する第2ブレーカ(111_1〜111_4)と、を含む。前記センサ部は、前記第2配電線の電圧及び電流を検出するとともに、夫々の前記分岐路における前記第4配電線に流れる電流を夫々検出する。
これによれば、前記主幹路の電圧及び電流と各分岐路に流れる電流を測定するための構成を容易に実現できる。
〔5〕(単相三線式)
項4の分電盤において、前記第1配電線は、単相三線式の電力供給経路を形成する。
〔6〕(電力供給システム)
本願の代表的な実施の形態に係る電力供給システムは、外部から供給された電力(Pwin)を分配するとともに、分配した電力量の測定が可能にされる第1電力供給部(2)と、前記第1電力供給部から分配された電力を内部配電線に供給する複数の第2電力供給部(3_1〜3_8)と、を有する。前記第1電力供給部は、前記第1電力供給部に入力される電圧及び電流と、前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電流とを測定する。前記第1電力供給部は、更に、前記第1電力供給部に入力される電圧及び電流の測定値に基づいて、前記第1電力供給部から前記複数の第2電力供給部に供給される総電力量を算出する。また、前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電流の測定値に基づいて、前記複数の第2電力供給部に供給される総電流量に対する夫々の前記第2電力供給部に供給される電流量の割合に基づく電流分配率を夫々算出する。前記第1電力供給部は、更に、算出した前記電流分配率及び前記総電力量に基づいて、前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電力量を算出する。
これによれば、前記第1電力供給部に入力される電圧及び電流を測定することで、前記第1電力供給部に入力される電圧と電流の位相差を考慮した前記総電力量を算出することができるから、従来のように力率を“1”に固定し、定格電圧を用いて電力を算出する場合に比べて、前記総電力量の測定誤差を小さくすることができる。また、算出した総電力量と上記電流分配率とに基づいて夫々の第2電力供給部の電力量を算出することで、各第2電力供給部に供給される電圧と電流の位相差(力率)を表すパラメータを別途用意しなくても、各第2電力供給部の電力量を精度良く算出することができる。更に本電力供給システムによれば、前記第1電力供給部の電圧及び電流の測定と前記第2電力供給部に供給される電流の測定が第1電力供給部内で行われるので、従来技術のように検出結果を無線によって送信するような複雑な構成は不要であり、また、第1電力供給部側と第2電力供給部側の測定タイミングの同期をとることも容易となる。すなわち、より簡易な構成で前記第2電力供給部の電力測定を実現することができる。
また、本電力供給システムをアパートやマンション等の集合住宅に適用すれば、外部電力の供給を受ける大元の電力供給部(第1電力供給部)において、大元の電力供給部から電力の分配を受ける各部屋の電力供給部(第2電力供給部)の電力量を精度良く測定することが可能となる。これによれば、各部屋に電力量を測定するための装置(電力メータ等)を設置する必要がなく、コストを削減することができる。また、各部屋の消費電力量の情報を一元的に管理することができるので、集合住宅向けの消費電力課金システム等の構築が容易となる。
〔7〕(総電流量の積算値と第2電力供給部に供給される電流の積算値とに基づいて一定期間毎の電力量を算出)
項6の電力供給システムにおいて、前記第1電力供給部は、前記第1電力供給部から出力される総電力量の積算値と前記複数の第2電力供給部に供給される総電流量の積算値とを算出し、所定期間毎に、前記総電力量の積算値及び前記総電流量の積算値に基づいて前記電流分配率を算出するとともに前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電力量を算出する。
これによれば、随時、前記電流分配率を算出して前記第2電力供給部の電力量を算出する場合に比べて、演算量が少なくなるので、前記第1電力供給部による処理負担が軽くなる。これにより、例えば、電力量の演算を実現するための機能部としてワンチップマイコンのような規模の小さいプログラム処理装置を適用することができ、更にコストを抑えることができる。
〔8〕(第2電力供給部毎の積算電力量の算出)
項7の電力供給システムにおいて、前記第1電力供給部は、所定期間毎に算出された前記第2電力供給部の電力量を累積加算する。
これによれば、各第2電力供給部の測定開始時からの総電力量を容易に得ることができる。
〔9〕(データ処理装置)
本願の代表的な実施の形態に係る電力量を算出するためのデータ処理装置(150)は、一次側電圧に応じた信号を入力するための第1端子(32、33)と、一次側電流に応じた信号を入力するための第2端子(30、31)と、前記一次側電流から分岐した複数の二次側電流に夫々対応する複数の信号を入力するための複数の第3端子(34〜37)とを有する。本データ処理装置は更に、前記第1端子及び前記第2端子に入力された信号を所定の変換サイクル毎にディジタル信号に変換するための第1A/D変換部(151)と、前記複数の第3端子に入力された信号を前記所定の変換サイクル毎にディジタル信号に夫々変換するための第2A/D変換部(152)と、演算を実行するための演算部(153)とを有する。前記演算部は、第1A/D変換部によって変換されたディジタル信号に基づいて、前記一次側電圧及び前記一次側電流に基づく電力量に応じた第1電力情報(ΣP)を生成する第1処理(S502)と、第2A/D変換部によって変換されたディジタル信号に基づいて、前記第2電流の大きさに応じた第1電流情報(ΣI1〜ΣI4)を第2電流毎に生成する第2処理(S503)とを行う。演算部は更に、夫々の第1電流情報に基づいて、前記複数の第2電流の合計電流に応じた第2電流情報(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)を生成し、前記第1電流情報と前記第2電流情報とに基づいて、前記合計電流に対する夫々の第2電流の割合に応じた電流分配率の情報(ΣI1/(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)等)を、第2電流毎に生成する第3処理(S505)を行う。前記演算部は更に、前記電流分配率の情報と前記第1電力情報とに基づいて、前記第2電流に応じた第2電力情報(P1〜P4)を前記第2電流毎に生成する第4処理(S506、S507)とを行う。
これによれば、前記総電力量と前記第2電流毎の電流分配率とに基づいて前記第2電力情報を生成するので、前記第2電流と前記第1電圧との位相差(力率)を表すパラメータを別途用意しなくても、各第2電流に応じた前記第2電力情報を精度良く算出することができる。
〔10〕(一定期間毎の電力量を積算する)
項9のデータ処理装置において、前記第1処理は、前記変換された第1信号及び前記第2信号に基づいて単位電力情報(P(t))を生成し、当該単位電力情報を積算することによって前記第1電力情報(ΣP)を生成する処理を含む。前記第2処理は、前記変換された前記第3信号の値(I1(t)〜I4(t))を積算することにより前記第1電流情報(ΣI1〜ΣI4)を生成する処理を含む。前記第2処理は、前記所定の変換サイクルよりも長い所定期間(T)毎に前記第2電流情報を生成する処理を含む。前記第3処理は、前記所定期間毎に、前記電流分配率の情報を生成する処理を含む。前記第4処理は、前記所定期間毎に、前記第2電力情報を生成する処理(S506)を含む。
これによれば、所定期間毎に前記電流分配率と前記第2電力情報を生成するので、逐次生成する場合に比べて演算量を少なくすることができ、データ処理装置による処理負担が軽くなる。これにより、例えば、本データ処理装置をワンチップマイコンのような規模の小さいプログラム処理装置で実現することができ、更にコストを抑えることができる。
〔11〕(測定開始時からの積算電力を算出する)
項10のデータ処理装置において、前記第4処理は、前記所定期間毎に算出した前記第2電力情報を累積加算(PTL1〜PTL4)する処理(S507)を含む。
これによれば、前記第2電流に応じた電力情報として、測定開始時からの総電力量を容易に得ることができる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
≪実施の形態1≫
図1は、実施の形態1に係る分電盤の内部構造を例示する説明図である。同図に示される分電盤は、特に制限されないが、例えば住宅用の分電盤である。電力会社から供給された家庭用電力は、外部の配電用の引込線から電力メータを介して分電盤1に供給され、分電盤1から屋内配線を経由して各部屋のコンセントに配電される。
図1に示されるように、分電盤1は、外部電力Pwinの供給を受ける主幹路10と、主幹路10に供給された電力を各部屋に配電するための複数の分岐路11_1〜11_n(nは2以上の整数)と、電圧及び電流を検出するセンサ部と、電力量を測定するための測定部15とを含んで構成される。
主幹路10は、例えば、入力端子101、配電線104、アンペアブレーカ102、配電線105、漏電ブレーカ103、及び配電線106を含んで構成される。特に制限されないが、外部電力Pwinは単相三線式の配電方式で供給され、配電線104、配電線105、及び配電線106は、単相三線式に対応した中性線N、電圧線L1、L2から構成される。電圧線L1、L2には、例えば定格100Vの50Hz(又は60Hz)のAC電圧が供給される。
アンペアブレーカ102は、配電線104の電力を配電線105に供給し、配電線105に流れる電流が第1制限値を超えたら配電線105に対する電力の供給を停止する。前記第1制限値は、例えば電力会社と需要者との間の電力需給契約によって決定された制限値であり、例えば60Aである。アンペアブレーカ102を介して配電線105に供給された電力は、漏電ブレーカ103を介して配電線105に供給される。漏電ブレーカ103は、過負荷等により配線線106に大電流が流れたときに、配電線105から配電線106への電力供給を遮断する。
分岐路11_1〜11_nは、特に制限されないが、例えば住宅内の各部屋に対応して設けられる。なお、本実施の形態では、n=4とし、外部電力Pwinを4つの部屋に分岐させて配電する場合を例示するがnの値に特に制限はない。分岐路11_1〜11_nを総称する場合には単に分岐路11と表記する。また、本実施の形態に係る分岐路11_1〜11_4の夫々は、配電線110_1〜110_4を構成する2本の信号線のうち1本の信号線の接続先が電圧線L1又は電圧線L2で相違することを除いて、同一の構成とされる場合が例示される。以下、代表的に分岐路11_1について説明する。
分岐路11_1は、例えば、配電線110_1、配電用ブレーカ111_1、配電線112_1、及び出力端子113_1を含んで構成される。配電線110_1は、配電線106の電圧線L1、L2の何れか一方に接続される信号線と、配電線106の中性線Nに接続される信号線とを含んで構成される。配電用ブレーカ111_1は、配電線110_1の電力を配電線112_1に供給するとともに、配電線112_1に流れる電流が第2制限値を超えたら配電線112_1に対する電力の供給を停止する。前記第2制限値は、例えば前記第1制限値よりも小さい電流値に設定され、例えば20Aである。配電線112_1に供給された電力は出力端子113_1に入力され、屋内配線を介して対応する部屋のコンセントに供給される。なお、分岐路11_2〜11_4も分岐路11_1と同様に構成され、分岐路11_2〜11_4の構成要素には、配電線“110_2”、“110_3”等のように対応するサフィックスを付して表記する。
前記センサ部は、主幹路10の電圧と電流を検出するとともに、各分岐路11_1〜11_4の電流を検出する。前記センサ部は、例えば、電流を検出するための電流センサ12_1、12_2、13_1〜13_4と、電圧を検出するための電圧センサ14とを含んで構成される。
電圧センサ14は、主幹路10の電圧を検出する。例えば、電圧センサ14は、配電線105に供給された電圧を測定する。電圧センサ14は、例えば配電線105における3つの信号線の間に接続された抵抗によって分圧した電圧を検出する。その検出結果(アナログ信号)は測定部15に入力される。電流センサ12_1、12_2は、主幹路10に流れる電流を検出する。例えば、電流センサ12_1は、配線105における電圧線L1に流れる電流を検出し、電流センサ12_2は、配線105における電圧線L2に流れる電流を検出する。それらの検出結果(アナログ信号)は測定部15に入力される。
電流センサ13_1〜13_4(総称する場合は単に電流センサ13と表記する。)は、各分岐路11_1〜11_4に流れる電流を検出する。例えば電流センサ13_1は、配電線112_1に流れる電流を検出する。電流センサ13_2〜13_4も同様に配電線112_2〜112_4に流れる電流を夫々検出する。夫々の電流センサ13_1〜13_4による検出結果(アナログ信号)は、測定部15に入力される。電流センサ13_1〜13_4及び電流センサ12_1、12_2は、例えば、CTセンサやロゴスキーコイルを用いたセンサ等のクランプ型のセンサである。なお、図1では、電流センサ13が、配電線112を構成する2本の信号線のうち電圧線L1(L2)に流れる電流を検出する構成が例示されているが、中性線Nに接続される信号線の電流を検出しても良い。また、特に制限されないが、夫々の電流センサ13_1〜13_4が同種の信号線の電流を検出するように構成した方がより好ましい。例えば、電圧線L1(L2)側及び中性線N側の何れか一方の電流を測定するように電流センサ13_1〜13_4間で統一することで、電流センサ13_1〜13_4による検出結果の相対的な誤差を小さくすることができる。
測定部15は、上記センサ部による検出結果を入力し、電力量の測定を行う。具体的には、入力された検出結果に基づいて各分岐路11_1〜11_4の電力量を算出する。以下測定部15について詳細に説明する。
図2は、測定部15の内部構成を例示する説明図である。同図に示されるように、測定部15は、例えばデータ処理制御部150と、表示部(DSPLY)155と、その他の図示されないインターフェース回路等から構成される。データ処理制御部150は、上記センサ部による検出結果に基づいて各種演算処理を行う。データ処理制御部150は、例えば、ROM等に格納されたプログラムに従って処理を実行するプログラム処理装置である。例えば、データ処理制御部150は、公知のCMOS集積回路の製造技術によって1個の単結晶シリコンのような半導体基板に形成された1チップのマイクロコントローラである。
表示部155は、データ処理制御部150による演算によって生成された情報を表示するためのLCD(Liquid Crystal Display)等の表示用モニタである。例えば表示部155は、データ処理制御部150によって生成された分岐路毎の電力量や家庭内の総電力量の情報を表示する。
データ処理制御部150は、例えば、A/D変換部(ADC)151、152、演算処理部(PRC_UNT)153、記憶部(NV_MRY)154、複数の外部端子、及びその他の図示されない周辺回路から構成される。なお、図2には、複数の外部端子として代表的に端子30〜37が図示されている。
端子30は電流センサ12_1による電圧線L2に流れる電流の検出結果を入力するための端子であり、端子31は電流センサ12_2による電圧線L1に流れる電流の検出結果を入力するための端子である。端子32は、電圧センサ14による電圧線L1の電圧の検出結果を入力するための端子であり、端子33は、電圧センサ14による電圧線L2の電圧の検出結果を入力するための端子である。端子34〜37は電流センサ13_1〜13_4による各分岐路11_1〜11_4に流れる電流の検出結果を入力するための端子である。なお、電流センサ13の検出結果を入力するための端子34〜37は、例えば、分岐路の数(分岐路毎に設けられた電流センサの数)に応じて設けられていれば良く、図2に例示される個数に限定されない。
A/D変換部151は、端子30〜33に入力された主幹路10の電圧及び電流の検出結果をディジタル信号に変換する。A/D変換部152は、端子34〜37に入力された各分岐路11_1〜11_4の電流の検出結果をディジタル信号に変換する。A/D変換部151、152は、例えば、逐次比較方式やΔΣ方式等のA/D変換回路である。A/D変換部151、152は、演算処理部153からの指示に応じて、所定の変換サイクルでA/D変換処理を実行する。A/D変換部151及びA/D変換部152は、例えば同じタイミングで端子30〜37から入力信号を取り込み、その取り込んだ値を夫々ディジタル信号に変換する。これにより同時刻における主幹路10側の電圧及び電流と分岐路11側の電流を測定することができる。前記所定の変換サイクルは、主経路10に供給される電圧V(t)の周期(50Hz又は60Hz)よりも十分短い。
また、特に制限されないが、A/D変換部151はA/D変換部152よりも高精度にされる。例えば、A/D変換部151は24ビットの分解能を備え、A/D変換部152は10ビットの分解能を備える。A/D変換部151によって変換される主経路10側の電圧値及び電流値は、後述するように主幹路10から各分岐路に供給される総電力量の算出に用いられるので、A/D変換部151を高分解能にすることで当該総電力量の絶対精度を高めることができる。他方、A/D変換部152によって変換される各分岐路の電流値は、後述する電流分配率(電流の比)を算出するのに用いられるため、上記総電力量ほどの高い絶対精度は求められない。したがって、A/D変換部152は、A/D変換部151よりも低分解能にすることができ、A/D変換部152のコストを低減することができる。
演算処理部153は、データ処理制御部150における統括的な制御を行うとともに、電力量を測定するための各種演算処理を行う。演算処理部153は、例えば、CPUやメモリを含んで構成される。
具体的に、演算処理部153は、A/D変換部151、152による変換結果に基づいて、主幹路10から分岐路11_1〜11_4に供給される総電力量を算出するとともに、各分岐路11_1〜11_4で消費される電力量を算出する。算出された電流量の情報は、例えば記憶部154に格納される。記憶部154は、例えば、データの書き換えが可能な不揮発性の記憶領域を有する記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ等である。記憶部154には、上述した各分岐路11_1〜11_4の電力量の情報のほかに、例えば総電力量の情報など各種情報を格納することができる。表示部155は、例えば、記憶部154に格納された各種電力量の情報等に基づいて、分岐路毎の電力量や家庭内の総電力量等の情報を表示する。
ここで、分電盤1による分岐路毎の電力量の算出方法について説明する。
図3は、分電盤1の入出力電力に関する説明図である。同図に示されるように、分電盤1に供給された外部電力Pwinは、各分岐路11_1〜11_4に分配される。この点に着目すると、分電盤1における主幹路10から出力される総電力P(t)は、各分岐路11_1〜11_4で消費される電力P1(t)〜P4(t)を合計したものと言え、下記(式1)が成り立つ。また、主幹路10に流れる電流I(t)は、夫々の分岐路11_1〜11_4に流れる電流I1(t)〜I4(t)を合計したものであるから、下記(式2)が成り立つ。
Figure 2014096923
Figure 2014096923
また、主幹路10の電圧V(t)と主幹路に流れる電流I(t)との間に位相差θが生じたとしても、各分岐路11_1〜11_4に供給される電圧は電圧V(t)と同じであり、主幹路に流れる電流I(t)は各分岐路11_1〜11_4に流れる電流I1(t)〜I4(t)の総和であるから、下記(式3)が成り立つ。また、厳密には、分岐路毎に接続される負荷によって分岐路毎の位相差は相違するが、家庭用の分電盤の場合、分岐路毎の位相差のずれ幅はそれほど大きくない。そこで、主幹路10の位相差θと分岐路毎の位相差が等しいとみなすと、分岐路11_1〜11_4の夫々の電力量P1(t)〜P4(t)について(式4)が成り立つ。したがって、上記(式3)及び(式4)から(式5)が導かれる。
Figure 2014096923
Figure 2014096923
Figure 2014096923
上記(式5)に示されるように、各分岐路の電力量P1(t)〜P4(t)は、主幹路10から出力される総電力量P(t)と、全分岐路11_1〜11_4に流れる総電流量(I1(t)+I2(t)+I3(t)+I4(t))に対する各分岐路11_1〜11_4に流れる電流量の割合に応じた電流分配率とを乗算することによって算出することができ、位相差θを考慮する必要がない。上記(式3)、(式4)では、主幹路10の位相差θと分岐路毎の位相差が等しいとみなしたが、仮に位相差にずれがあったとしても、そのずれ幅は大きなものではなく、また、(式5)を導出する過程で位相差分同士を除算するので、位相差のずれ幅が分岐路毎の電力量に与える影響は小さい。
本分電盤1では、演算処理部153によって、主経路10から各分岐路11_1〜11_4に供給される総電力量と各分岐路の電流分配率とを算出することにより、各分岐路の電力量を算出する。
図4は、演算処理部153による分岐路毎の電力量の算出に係る処理タイミングを例示する説明図である。同図(a)には、主幹路10の電圧V(t)が例示され、同図(b)には、主幹路10から出力される総電力量P(t)の積算値ΣPが例示され、同図(c)には、各分岐路11_1〜11_4に流れる電流I1(t)〜I4(t)の各積算値ΣI1〜ΣI4が例示される。同図(d)には、前記電流分配率及び各分岐路の電力量P1〜P4を算出するタイミングが例示され、同図(e)には、表示部155の表示内容と表示内容の更新タイミングが例示される。なお、主幹路10の電圧V(t)は、前述したように50Hz(又は60Hz)のAC電圧である。
例えばタイミングt0において電力量の算出が開始されたとすると、先ず、演算処理部153は、A/D変換部151、152を制御することにより、各種センサ12、13、14によって検出された電圧及び電流の検出値を所定の変換サイクル毎にディジタル信号に変換させる。演算処理部153は、変換された各ディジタル信号に基づいて、主幹路10から各分岐路11_1〜11_4に供給される総電力量P(t)と、各分岐路の電流I1(t)〜I4(t)とを算出するとともに、算出した総電力量P(t)及び電流I1(t)〜I4(t)を夫々積算する。例えば、演算処理部153は、所定の変換サイクル毎にディジタル信号に変換された主幹路10の電圧値V(t)及び電流値I(t)に基づいて瞬時電力P(t)を逐次算出し、その逐次算出された瞬時電力P(t)を電圧V(t)のn周期(nは1以上の整数)毎に平均して有効電力を算出する。そして、その有効電力をn周期毎に累積加算することで積算電力量ΣPを算出する。また、演算処理部153は、所定の変換サイクル毎にディジタル信号に変換された各分岐路の電流値I1(t)〜I4(t)を分岐路毎に累積加算することで、各分岐路の積算電流量ΣI1〜ΣI4を算出する。
演算処理部153は、上記の積算電力量ΣP及び積算電流量ΣI1〜ΣI4の算出を繰り返し実行し、例えば所定時間Tが経過したタイミングt1において、各分岐路11_1〜11_4の電流分配率を算出するとともに、期間T1内に各分岐路で消費された電力量P1〜P4を算出する。具体的には、所定期間T1内に各分岐路に流れた積算電流量ΣI1〜ΣI4から全分岐路の合計積算電流量(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)を算出し、各積算電流量ΣI1〜ΣI4を上記合計積算電流量で除算することにより、分岐路毎の電流分配率を算出する。例えば、分岐路11_1の電流分配率は、“ΣI1/(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)”によって算出され、分岐路11_2の電流分配率は、“ΣI2/(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)”によって算出される。そして、期間T1の積算電力量ΣPに上記算出した電流分配率を乗算することにより、同期間に分岐路毎に消費された電力量P1〜P4を算出する。例えば、分岐路11_1の電力量P1は、“ΣP×ΣI1/(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)”によって算出され、分岐路11_2の電力量P2は、“ΣP×ΣI2/(ΣI1+ΣI2+ΣI3+ΣI4)”によって算出される。これにより、期間T1で消費された分岐路毎の電力量を算出することができる。算出された電力量P1〜P4の情報は、分岐路毎の積算電力量PTL1〜PTL4として記憶部154に格納される。なお、図4には、期間T1に係る電流分配率及び分岐路毎の電力量の算出に要する演算期間を参照符号401で例示している。記憶部154に格納された積算電力量PTL1〜PTL4の情報は、例えば図4のタイミングt2において表示部155に送信され、分岐路11_1〜11_4毎の消費電力量としてディスプレイに表示される。
また演算処理部153は、タイミングt1において、上述した電流分配率及び各分岐路の電力量P1〜P4の算出処理の実行に加え、期間T1において累積加算した積算電力量ΣP及び積算電流量ΣI1〜ΣI4の値を一旦リセットし、再度、累積電力量ΣP及び積算電流量ΣI1〜ΣI4を算出する処理を開始する。そして、タイミングt1から所定時間Tが経過したタイミングt3において、演算処理部153は、期間T2内に累積加算された積算電力量ΣP及び積算電流量ΣI1〜ΣI4に基づいて各分岐路11_1〜11_4の電流分配率を算出するとともに、期間T2内に消費された各分岐路の電力量P1〜P4を算出する。算出方法は、上述した期間T1の場合と同様である。そして、演算処理部153は、期間T1における各分岐路の電力量P1〜P4と、期間T2における各分岐路の電力量P1〜P4とを加算することで、タイミングt0からタイミングt3までの積算電力量PTL1〜PTL4を算出する。具体的には、期間T1における分岐路11_1の電力量P1T1とし、期間T2における分岐路11_1の電力量P1T2としたとき、“P1T1+P1T2”の演算を実行することにより、タイミングt0からタイミングt3までに分岐路11_1で消費された積算電力量PTL1を算出する。同様の演算方法により、分岐路11_2〜11_4で消費された積算電力量PTL2〜PTL4が算出される。なお、図4には、期間T2に係る電流分配率及び分岐路毎の電力量の算出と、期間T1、T2の積算電力量PTL1〜PTL4に要する演算期間を参照符号402で例示している。算出された電力量PTL1〜PTL4の情報は記憶部154に送られ、以前に格納された積算電力量PTL1〜PTL4の情報が更新される。これに応じて表示部155の表示情報も更新される。例えば、図4のタイミングt4において、表示部155に表示される分岐路11_1の消費電力量の情報が、タイミングt0からタイミングt1までの積算電力量“PTL1(T1)”の情報から、タイミングt0からタイミングt3までの積算電力量“PTL1(T1+T2)”の情報に更新される。以降も上記と同様の処理が繰り返し実行されることにより、所定時間Tが経過する毎に、測定開始時(タイミングt0)から各分岐路で消費された積算電力量PTL1〜PTL4が算出され、更新される。
図5は、演算処理部153による分岐路毎の電力量の算出に係る処理フローを例示する説明図である。
電力量の測定が開始されると、先ず、演算処理部153は、A/D変換部151、152を制御することにより、各種センサによって検出された主幹路10の電圧V(t)及び電流I(t)の検出値と分岐路毎の電流I1(t)〜I4(t)の検出値を、所定の変換サイクル毎にディジタル信号に変換させる(S501)。演算処理部153は、主幹路10の電圧V(t)及び電流I(t)の検出値(ディジタル信号)に基づいて、上述した方法により、積算電力量ΣPを算出する(S502)。また、演算処理部153は、取得した分岐路毎の電流I1(t)〜I4(t)の検出値(ディジタル信号)に基づいて、上述した方法により、積算電流量ΣI1〜ΣI4を算出する(S503)。演算処理部153は、電力量の算出を開始してから所定時間Tが経過するまで、上記処理を繰り返し実行する(S501〜S503)。
所定時間Tが経過したら、演算処理部153は、各分岐路11_1〜11_4の電力量P1〜P4を算出するための処理(S505、S506)を開始するとともに、それまでの期間の積算電力量ΣP及び積算電流量ΣI1〜ΣI4の値を一旦リセットする(S504)。そして、再度、積算電力量ΣP及び積算電流量ΣI1〜ΣI4の算出処理を開始する(S501〜S503)。
演算処理部153は、各分岐路11_1〜11_4の電力量P1〜P4を算出するための処理として、先ず、積算電流量ΣI1〜ΣI4に基づいて上述した方法により、各分岐路11_1〜11_4の電流分配率を算出する(S505)。その後、演算処理部153は、算出した電流分配率と積算電力量ΣPとに基づいて上述した方法により、各分岐路11_1〜11_4の電力量P1〜P4を算出する(S506)。そして、演算処理部153は、ステップ506において算出した電力量P1〜P4と、それ以前に算出した積算電力量PTL1〜PTL4とを加算し、積算電力量PTL1〜PTL4を更新する(S507)。表示部155は、積算電力量PTL1〜PTL4を更新に応じて、表示している表示情報を更新する(S508)。
以上、実施の形態1に係る分電盤1によれば、主幹路10の電圧及び電流をセンサ部(12_1、12_3、14)によって検出し、その検出結果に基づいて、主幹路10から全分岐路11_1〜11_4に供給される総電力量(ΣP)を算出する。これにより、主幹路10の電圧と電流の位相差を考慮した総電力量(ΣP)を得ることができ、従来のように力率を“1”に固定し、定格電圧を用いて電力量を算出する方法に比べて、総電力量(ΣP)の測定誤差を小さくすることができる。更に、この総電力量(ΣP)と上記電流分配率とに基づいて各分岐路11_1〜11_4の電力量P1〜P4を算出することで、各分岐路11_1〜11_4に供給される電圧と各分岐路に流れる電流との位相差(力率)を表すパラメータを別途用意しなくても、各分岐路の電力量P1〜P4を精度良く算出することができる。また、各分岐路の電力量P1〜P4の算出は、所定期間における積算電力量ΣP及び積算電流量ΣI1〜ΣI4に基づいて所定期間毎に行われるので、積算電力量ΣPや積算電流量ΣI1〜ΣI4と共に逐次算出する方法に比べて、演算量を少なくすることができるから、演算処理部153による処理負担が軽くなる。また、データ量も少なくて済むので、大容量の外部記憶装置(ハードディスク等)も不要となる。これにより、本実施の形態のように、測定部15におけるデータ処理制御部150をワンチップマイコンのような規模の小さいプログラム処理装置で実現することができ、更にコストを抑えることができる。
更に本分電盤1によれば、各種センサ部12、13、及び14を分電盤内に設けることによって、一次側(主幹路10側)の電圧及び電流と二次側(分岐路11_1〜11_4)の電流の測定を分電盤内で実現することができるから、従来技術のように一方の検出結果を無線によって送信するような複雑な構成は不要であり、また、測定タイミングの同期をとることも容易となる。これにより、従来よりも簡易な構成で分岐路毎の電力測定を実現することができる。
したがって、本分電盤1によれば、コストを抑えつつ、分岐路毎の電力量を精度良く測定することが可能となる。
≪実施の形態2≫
図6は、実施の形態2に係る電力供給システムを例示する説明図である。同図に示される電力供給システム100は、例えば、アパートやマンション等の集合住宅において、外部から供給された電力を各部屋に分配するシステムである。なお、本実施の形態では、集合住宅における部屋数を“8”とする場合を例示するが、その数に特に制限はない。
電力供給システム100は、具体的に、第1電力供給部2と、各部屋R1〜R8に夫々設けられた第2電力供給部3_1〜3_8とを含んで構成される。第1電力供給部2は、外部電力Pwinの供給を受け、その電力を各部屋R1〜R8の第2電力供給部3_1〜3_8に分配する。第2電力供給部3_1〜3_8は、第1電力供給部2から分配された電力を、その第2電力供給部が設置された部屋の各コンセントに供給する。
第1電力供給部2は、上述のように電力を分配する機能に加え、各第2電力供給部3_1〜3_8に供給する電力量(部屋R1〜R8毎に消費される電力量)を測定する機能を備える。具体的には、第1電力供給部2は、実施の形態1で例示した分電盤1と同様の構成とされる。
図7は、第1電力供給部2の構成を例示する説明図である。同図では、分岐路11の個数nを“8”とする。同図に示されるように、外部電力Pwinが主経路10に供給され、その電力が各分岐路11_1〜11_8に分配される。各分岐路11_1〜11_8の出力端子113_1〜113_8は、集合住宅内の配線を介して、対応する部屋R1〜R8に設けられた第2電力供給部3_1〜3_8に夫々接続される。そして、分電盤1と同様に、測定部15によって各分岐路11_1〜11_8の電力量を測定することで、部屋R1〜R8毎に消費される電力量を得ることができる。
これによれば、実施の形態1に係る分電盤1と同様に、大元の電力供給部(第1電力供給部2)によって各部屋で消費される電力量を精度良く測定することができるので、各部屋に電力量を測定するための装置(電力メータ等)を設置する必要がなく、コストを削減することができる。また、各部屋の消費電力量の情報を一元的に管理することができるので、集合住宅向けの消費電力課金システム等の構築が容易となる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、図1において、分電盤1における配電線105の電圧と電流を検出することによって、主経路10側の電圧と電流の測定する方法を例示したが、その他の配電線(例えば、配電線104、106等)の電圧及び電流を検出する方法でも良く、特に制限されない。同様に、分岐路側の電流についても、配電線112に限られない。
また、データ処理制御部150がワンチップマイコンである場合を例示したが、これに限られず、コストの増大が許される場合には、より高性能なマイクロコンローラを用いても良いことは言うまでもない。この場合には、上記ように各分岐路の電力量P1〜P4を所定期間毎に算出するのではなく、積算電力量ΣPや積算電流量ΣI1〜ΣI4と同じように逐次算出しても良い。
また、実施の形態1では、データ処理制御部150によって算出した各分岐路の電力量の情報を表示部155に表示する場合を例示したが、これに限られない。例えば、算出した電力量の情報を有線又は無線のネットワークを介してサーバ等に送信し、サーバ側で管理することも可能であり、算出した電力情報等をどのように利用するかは、適用するシステムによって種々変更可能である。
1 分電盤
Pwin 外部電力
10 主幹路
101 入力端子
102 アンペアブレーカ
103 漏電ブレーカ
104、105、106 配電線
N 中性線
L1、L2 電圧線
11、11_1〜11_8 分岐路
110_1〜110_8、112_1〜112_8 配電線
111_1〜111_8 配電用ブレーカ
113_1〜113_8 出力端子
12、12_1、12_2、13、13_1〜13_4 電流センサ
14 電圧センサ
15 測定部
150 データ処理制御部
151、152 A/D変換部
153 演算処理部
154 記憶部
155 表示部
t0〜t4 タイミング
T 所定時間
T1〜T4 期間
401、402、403 演算期間
100 電力供給システム
2 第1電力供給部
3、3_1〜3_8 第2電力供給部
R1〜R8 部屋

Claims (11)

  1. 外部電力の供給を受ける主幹路と、
    前記主幹路に供給された電力を分岐して出力するための複数の分岐路と、
    前記主幹路の電圧及び電流を検出するとともに、前記複数の分岐路の夫々に流れる電流を検出するセンサ部と、
    前記センサ部によって検出された検出結果に基づいて、前記複数の分岐路の電力量の測定が可能にされる測定部と、を有し、
    前記測定部は、前記主幹路の電圧及び電流の検出結果に基づいて、前記主幹路から前記分岐路に供給される総電力量を算出するとともに、前記複数の分岐路の夫々に流れる電流の検出結果に基づいて、前記複数の分岐路に流れる総電流量に対する各分岐路に流れる電流の割合に応じた電流分配率を夫々算出し、前記総電力量と前記電流分配率とに基づいて各分岐路の電力量を算出する分電盤。
  2. 前記測定部は、前記主幹路の電力量の積算値と、前記所定期間における前分岐路毎の電流の積算値とを算出し、所定期間毎に、算出した前記電力量の積算値と前記電流の積算値とに基づいて前記電流分配率を算出するとともに前記測定対象の分岐路の電力量を算出する請求項1に記載の分電盤。
  3. 前記測定部は、所定期間毎に算出された前記測定対象の分岐路の電力量を累積加算する請求項2に記載の分電盤。
  4. 前記主幹路は、
    外部から供給された電力を受ける第1配電線と、
    第2配電線と、
    前記第1配電線の電力を前記第2配電線に供給し、前記第2配電線に流れる電流が第1制限値を超えたら前記第2配電線に対する電力供給を停止する第1ブレーカと、を含み、
    前記分岐路は、
    前記第2配線線から分岐された第3配電線と、
    第4配電線と、
    前記第3配電線の電力を前記第4配電線に供給し、前記第4配電線に流れる電流が前記第1制限値よりも小さい第2制限値を超えたら前記第4配電線に対する電力供給を停止する第2ブレーカと、を含み、
    前記センサ部は、前記第2配電線の電圧及び電流を検出するとともに、夫々の前記分岐路における前記第4配電線に流れる電流を夫々検出する請求項2に記載の分電盤。
  5. 前記第1配電線は、単相三線式の電力供給経路を形成する請求項4に記載の分電盤。
  6. 外部から供給された電力を分配するとともに、分配した電力量の測定が可能にされる第1電力供給部と、
    前記第1電力供給部から分配された電力を内部配電線に供給する複数の第2電力供給部と、を有し、
    前記第1電力供給部は、前記第1電力供給部に入力される電圧及び電流と、前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電流とを測定し、前記第1電力供給部に入力される電圧及び電流の測定値に基づいて、前記第1電力供給部から前記複数の第2電力供給部に供給される総電力量を算出するとともに、前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電流の測定値に基づいて、前記複数の第2電力供給部に供給される総電流量に対する夫々の前記第2電力供給部に供給される電流量の割合に基づく電流分配率を夫々算出し、算出した前記電流分配率及び前記総電力量に基づいて、前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電力量を算出する電力供給システム。
  7. 前記第1電力供給部は、前記第1電力供給部から出力される総電力量の積算値と、前記複数の第2電力供給部に供給される総電流量の積算値とを算出し、所定期間毎に、算出した前記総電力量の積算値及び前記総電流量の積算値に基づいて前記電流分配率を算出するとともに前記複数の第2電力供給部の夫々に供給される電力量を算出する請求項6に記載の電力供給システム。
  8. 前記第1電力供給部は、所定期間毎に算出された前記第2電力供給部の電力量を累積加算する請求項7に記載の電力供給システム。
  9. 電力量を算出するためのデータ処理装置であって、
    一次側電圧に応じた信号を入力するための第1端子と、
    一次側電流に応じた信号を入力するための第2端子と、
    前記一次側電流から分岐した複数の二次側電流に夫々対応する複数の信号を入力するための複数の第3端子と、
    前記第1端子及び前記第2端子に入力された信号を所定の変換サイクル毎にディジタル信号に変換するための第1A/D変換部と、
    前記複数の第3端子に入力された信号を前記所定の変換サイクル毎にディジタル信号に夫々変換するための第2A/D変換部と、
    演算を実行するための演算部と、を有し、
    前記演算部は、
    前記第1A/D変換部によって変換されたディジタル信号に基づいて、前記一次側電圧及び前記一次側電流に基づく電力量に応じた第1電力情報を生成する第1処理と、
    前記第2A/D変換部によって変換されたディジタル信号に基づいて、前記第2電流の大きさに応じた第1電流情報を前記第2電流毎に生成する第2処理と、
    夫々の第1電流情報に基づいて、前記複数の第2電流の合計電流に応じた第2電流情報を生成し、前記第1電流情報と前記第2電流情報とに基づいて、前記合計電流に対する夫々の第2電流の割合に応じた電流分配率の情報を、前記第2電流毎に生成する第3処理と、
    前記電流分配率の情報と前記第1電力情報とに基づいて、前記第2電流に応じた第2電力情報を前記第2電流毎に生成する第4処理と、を行うデータ処理装置。
  10. 前記第1処理は、前記第1A/D変換部によって変換されたディジタル信号に基づいて単位電力情報を生成し、当該単位電力情報を積算することによって前記第1電力情報を生成する処理を含み、
    前記第2処理は、前記第2A/D変換部によって変換されたディジタル信号を積算することにより前記第1電流情報を生成する処理を含み、
    前記第3処理は、前記所定期間毎に、前記電流分配率の情報を生成する処理を含み、
    前記第4処理は、前記所定期間毎に、前記第2電力情報を生成する処理を含む請求項9に記載のデータ処理装置。
  11. 前記第4処理は、前記所定期間毎に算出した前記第2電力情報を累積加算する処理を含む請求項10に記載のデータ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021078290A (ja) * 2019-11-12 2021-05-20 三菱電機株式会社 回路遮断器用の取付端子台

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