JP6504123B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置における定着装置、および画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、記録材の表面に転写されたトナー像を記録材に定着させる定着装置を備えている。定着装置は、トナー像が転写された記録材の表面を加熱する第1の定着部材と、記録材を裏面から加圧する第2の定着部材とを備えている。一般に、第1の定着部材はローラー状または無端ベルト状に形成され、第2の定着部材はローラー状に形成されている。第1の定着部材と第2の定着部材とはそれぞれの周面が互いに対向するように配置され、両者間に形成されるニップ部に記録材を通すことにより、記録材に対して加熱および加圧を行い、トナー像を記録材に定着させる。
多くの定着装置において、第1の定着部材の最外周側には、離型性を高めるために、フッ素樹脂により形成された離型層が設けられている。第2の定着部材の最外周側にもフッ素樹脂により形成された離型層が設けられているものが多い。
このような定着装置において、第1の定着部材と第2の定着部材との間のニップ部に記録材が通る際に、摩擦帯電によって第1の定着部材の離型層の表面に負の電荷が蓄積される。そして、特に正帯電トナーが使用されている場合には、記録材の表面上の未定着のトナーが、ニップ部の手前で、第1の定着部材の離型層に蓄積された負の電荷に引き寄せられて飛散することにより画像不良が生じるおそれがある。また、第1の定着部材の離型層に引き寄せられてその表面に吸着したトナーが、ニップ部を通る記録材に付着することで画像不良が生じるおそれもある。
これに関し、下記の特許文献1には、第1の定着部材に相当する定着ローラーの芯金にトナーと同極性のバイアス電圧を印加することで、トナーを定着ローラーに対して反発させる定着装置が記載されている。
特開平04−335386号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の定着装置は、定着ローラーの芯金に電源を接続し、当該電源からバイアス電圧を直に芯金に印加する構成を有している。このような接触型の構成の場合、バイアス電圧の印加によって芯金を流れる電流が画像形成装置の他の部分や、画像形成装置の外部へ漏れることを阻止するために、芯金を絶縁支持する構造を定着装置に設ける必要がある。このような絶縁構造の追加は装置の大型化を招き、定着装置または画像形成装置の小型化という近時の要請に沿わない。
一方、第1の定着部材の離型層の外周面から離れた位置に電極を配置し、その電極と第1の定着部材の離型層との間で放電を行うことで離型層をトナーと同極性に帯電させ、これにより、記録材上のトナーが第1の定着部材に引き寄せられることを抑制する構成が考えられる。このような非接触型の構成は、接触型の構成と比較して、定着装置または画像形成装置の小型化を容易に図ることができる。
ところが、非接触型の構成は、第1の定着部材の離型層を放電により帯電させる構成であるため、電圧を直に印加する接触型の構成と比較して、第1の定着部材の離型層の電位を、記録材上のトナーが当該離型層に引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位にまで高めるのに時間がかかる。このため、第1の定着部材および第2の定着部材の回転の開始および停止と、第1の定着部材の離型層に対する放電の開始および停止とをそれぞれ同期させ、かつ放電の開始から停止までの間、一定の電流値で放電を行った場合には、次のような問題が生じる。
すなわち、プリント開始指示に応じ、第1の定着部材および第2の定着部材の回転を開始し、これと同時に、第1の定着部材の離型層に対する放電を開始し、かつこれとほぼ同時に記録材収容部(給紙カセット)に収容された記録材(用紙)の転写部への搬送を開始した場合、第1の定着部材の離型層の電位が、当該離型層に記録材上のトナーが引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位に達する前に、第1の定着部材と第2の定着部材との間のニップ部に記録材が到達してしまう。この結果、例えば記録材の搬送方向前側の部分において上述したようなトナーの飛散等を十分に抑制することができず、画像不良が生じてしまうおそれがある。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、定着処理において画像不良が生じることを抑制することができる定着装置および画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の定着装置は、画像形成装置に設けられ、記録材の表面に形成されたトナー像を前記記録材に定着させる定着装置であって、最外周側に離型層が設けられ、前記記録材の表面を加熱する第1の定着部材と、前記第1の定着部材との間にニップ部を形成し、前記記録材をその裏面から加圧する第2の定着部材と、前記第1の定着部材の離型層と非接触であり、当該離型層に対して放電を行う帯電装置と、前記帯電装置を制御する制御部とを備え、前記制御部は、プリント開始指示が発せられた時点から前記記録材が前記ニップ部に到達するまでの間に含まれる所定期間内は、第1の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させ、当該所定期間経過後は、前記第1の設定値よりも小さい第2の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させることを特徴とする。
本発明のこの態様では、プリント開始指示が発せられた時点から記録材がニップ部に到達するまでの間に含まれる所定期間内においては、当該所定期間経過後よりも、大きい電流を帯電装置に供給することにより放電を行う。これにより、所定期間内の放電によって帯電装置と第1の定着部材の離型層との間を流れる電流が、所定期間経過後の放電によって帯電装置と第1の定着部材の離型層との間を流れる電流よりも大きくなる。したがって、所定期間内の放電によって、第1の定着部材の離型層の電位を迅速に高めることができる。よって、プリント開始指示に応じ、第1の定着部材および第2の定着部材の回転を開始し、これと同時に、帯電装置と第1の定着部材の離型層との間の放電を開始し、かつこれとほぼ同時に記録材収容部に収容された記録材の転写部への搬送を開始した場合、第1の定着部材と第2の定着部材との間のニップ部に記録材が到達する前に、第1の定着部材の離型層の電位を、記録材上のトナーが当該離型層に引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位にまで高めることができる。これにより、第1の定着部材と第2の定着部材との間のニップ部に記録材が通る際に、記録材の表面の未定着のトナーが飛散することを抑制することができ、また、第1の定着部材の離型層にトナーが吸着し、そのトナーがニップ部を通る記録材に付着することを抑制することができる。したがって、画像不良を抑制することができる。
また、上述した本発明の定着装置において、前記制御部は、プリント開始指示が発せられた時点から、前記記録材を記録材収容部からレジストローラー対まで搬送する一次給紙が開始され、さらに当該記録材を前記レジストローラー対から転写部へ搬送する二次給紙が開始される時点までの間に含まれる所定期間内は、前記第1の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させ、当該所定期間経過後は、前記第2の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させる構成としてもよい。
本発明のこの態様によれば、二次給紙が開始されたときに、帯電装置へ供給する電流の値を第1の設定値から第2の設定値に切り換えることで、記録材がニップ部に到達する前に、第1の定着部材の離型層の電位を、記録材上のトナーが当該離型層に引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位に高めてから、その電位を安定させることができる。
また、上述した本発明の定着装置において、前記制御部は、プリントが終了して前記画像形成装置が待機モードへ移行した時点から、前記第2の設定値よりも小さい第3の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させる構成としてもよい。
本発明のこの態様において、待機モード中は、第3の設定値の電流を帯電装置に供給しつつ放電を継続するので、待機モード中は、第1の定着部材の離型層の電位は零にはならず、第3の設定値の電流に対応する一定の電位が保持される。したがって、待機モード中にプリント開始指示が発せられたときには、そのプリント開始指示に応じ、帯電装置へ供給する電流を第3の設定値から第2の設定値または第1の設定値へ切り換えて帯電装置と第1の定着部材の離型層との間の放電を継続し、かつこれとほぼ同時に記録材収容部に収容された記録材の転写部への搬送を開始することで、第1の定着部材と第2の定着部材との間のニップ部に記録材が到達する前に、第1の定着部材の離型層の電位を、記録材上のトナーが当該離型層に引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位にまで迅速に高めることができる。これにより、待機モード中にプリント開始指示が発せられた場合でも、トナーの飛散等による画像不良を抑制することができる。
また、上述した本発明の定着装置において、前記帯電装置は、針状の放電電極と一対の接地電極とを備え、前記放電電極は、前記一対の接地電極からそれぞれ離間した状態で前記一対の接地電極の間に配置され、前記放電電極の先端は、前記各接地電極の先端よりも前記第1の定着部材の離型層へ向かって突出していない構成とすることが好ましい。
また、上述した本発明の定着装置において、前記帯電装置の各接地電極はツェナー基板を介して前記画像形成装置の接地経路に接続されていることが好ましい。
また、上述した本発明の定着装置において、前記第2の定着部材の表面抵抗は、前記第1の定着部材の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定され、かつ前記第2の定着部材の表面は接地されていることが好ましい。
また、上述した本発明の定着装置において、前記第2の定着部材の体積抵抗を、前記第1の定着部材の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定する構成としてもよい。
また、上述した本発明の定着装置において、前記記録材の進行方向において前記第1の定着部材および前記第2の定着部材よりも下流側に設けられ、前記第1の定着部材と前記第2の定着部材との間を通って進行する前記記録材を当該定着装置から排出する一対の排出ローラーをさらに備え、前記一対の排出ローラーのうち、前記記録材の裏面に接触する排出ローラーの体積抵抗を、前記第1の定着部材の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定する構成としてもよい。
また、上述した本発明の定着装置において、前記記録材の進行方向において前記第1の定着部材および前記第2の定着部材よりも下流側に設けられ、前記記録材の裏面に接触し、前記記録材を除電する除電部材をさらに備える構成としてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、上述した本発明の定着装置を備えていることを特徴とする。
本発明のこの態様によれば、定着処理時において、第1の定着部材と第2の定着部材との間のニップ部に記録材が通る際に、トナーの飛散を抑制することができ、また、第1の定着部材の離型層にトナーが吸着し、そのトナーが記録材に付着することを抑制することができる。したがって、画像不良を抑制することができる。
本発明によれば、定着処理において画像不良が生じることを抑制することができる。
本発明の実施形態の定着装置を備えた画像形成装置を示す説明図である。 本発明の実施形態の定着装置を示す断面図である。 本発明の実施形態の定着装置における第1の定着部材、第2の定着部材および帯電装置等を示す説明図である。 本発明の実施形態の定着装置における帯電装置の放電電極を示す説明図である。 本発明の実施形態の定着装置における帯電装置および放電制御回路を示すブロック図である。 本発明の実施形態の定着装置における放電制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の定着装置において、プリントが開始されたときの第1の定着部材の離型層の表面電位の変化を示すグラフである。 本発明の実施形態の定着装置において、待機モード中にプリントが開始されたときの第1の定着部材の離型層の表面電位の変化を示すグラフである。 本発明の他の実施形態の定着装置における排出ローラーおよび除電ブラシ等を示す説明図である。
(画像形成装置)
図1は本発明の実施形態の定着装置を備えた画像形成装置を示している。図1において、画像形成装置1は、例えばカラープリントが可能な複合機であり、プリント機能、コピー機能、ファクリミリ機能等を有している。画像形成装置1は筐体2を備えている。筐体2の下部には、記録材収容部として給紙カセット3が設けられ、給紙カセット3には、記録材としての用紙が収容されている。また、筐体2の上部には排紙トレイ4が設けられ、排紙トレイ4には、プリントが行われた用紙が排出される。
また、筐体2内には、駆動ローラー5、従動ローラー6および中間転写ベルト7が設けられている。駆動ローラー5はモーター等の駆動源により回転し、従動ローラー6は駆動ローラー5に追従して回転する。中間転写ベルト7は駆動ローラー5と従動ローラー6とに掛け渡されている。
また、筐体2内には、複数の画像形成ユニット8が設けられている。これら画像形成ユニット8は、カラーのトナー像を中間転写ベルト7上に形成する。各画像形成ユニット8は、感光体ドラム11、帯電器12、現像器13および一次転写ローラー14を備えている。帯電器12は、感光体ドラム11を帯電させる。現像器13は、帯電された感光体ドラム11にレーザー光が照射されることにより形成された静電潜像にトナーを付着させ、感光体ドラム11にトナー像を形成する。一次転写ローラー14は、感光体ドラム11に形成されたトナー像を中間転写ベルト7に転写する。また、筐体2内には、露光器15が設けられている。露光器15は、各画像形成ユニット8において、帯電器12により帯電された感光体ドラム11にレーザー光を照射して静電潜像を形成する。さらに、筐体2内には、トナーが収容されたトナーコンテナ16が設けられている。
また、筐体2内には、用紙を給紙カセット3から排紙トレイ4へ搬送する搬送経路20が設けられている。そして、搬送経路20に沿って、その上流側から下流側に向けて、給紙ローラー21、搬送ローラー対22、レジストローラー対23、転写部としての二次転写ローラー24、本発明の実施形態の定着装置25、および排紙ローラー対26等が設けられている。給紙ローラー21は給紙カセット3から用紙を1枚ずつ抽出する。搬送ローラー対22は、給紙カセット3から抽出された用紙を搬送する。レジストローラー対23は、給紙カセット3から搬送された用紙を二次転写ローラー24へ送り出すタイミングを調整する。二次転写ローラー24は、中間転写ベルト7に転写されたトナー像を、レジストローラー対23により送り出された用紙の表面に転写する。定着装置25は、用紙の表面に転写されたトナー像を用紙に定着させる定着処理を行う。排紙ローラー対26は、トナー像が定着された用紙を排紙トレイ4に排出する。
また、筐体2の上側には、画像形成装置1を操作するための操作部31が設けられ、操作部31にはスタートボタン32が設けられている。また、筐体2内には、電気回路基板33が設けられ、電気回路基板33には、画像形成装置1の主電源である主電源部34、および画像形成装置1の動作を制御する装置制御部35等が設けられている。さらに、画像形成装置1には、画像形成装置1に設けられた電気部品および電気回路等を接地するための接地経路36が設けられている。
装置制御部35は、操作部31のスタートボタン32の押下時、ファクシミリ受信時、または外部のパーソナルコンピュータからのプリント指令の受信時等にプリント開始指示を発する。また、装置制御部35は画像形成装置1の動作モードの設定または切換を行う。動作モードには、例えば待機モードおよびスリープモードがある。待機モードとは、プリント動作を迅速に開始することを可能にするために、画像形成装置1の一部の構成につき、稼働状態、または電力が供給された状態を維持するモードである。スリープモードとは、プリント動作を行わない状態が長い時間継続したときに、消費電力を削減するために、操作入力を受け付ける構成や外部機器と通信を行う構成等、僅かな所定の構成を除き、画像形成装置1の各構成への電力の供給を断つモードである。
(定着装置)
図2は本発明の実施形態の定着装置25を示している。図3は定着装置25における第1の定着部材41、第2の定着部材42および帯電装置47等を示している。図4は帯電装置47における放電電極48を示している。
図2において、定着装置25は、ケーシング40、第1の定着部材41、第2の定着部材42、帯電装置47、ツェナー基板51、一対の排出ローラー53、54を備えている。また、図示しないが、定着装置25には、第2の定着部材42を回転させるための駆動機構が設けられている。また、定着装置25には、第1の定着部材41を加熱する熱源としてのヒーターが設けられている。ケーシング40には、導入口40Aおよび排出口40Bが設けられている。中間転写ベルト7と二次転写ローラー24との間を通って搬送された用紙は導入口40Aから定着装置25内に進入する。また、定着装置25内で定着処理を終えた用紙は排出口40Bから排出トレイ4側へ排出される。
第1の定着部材41は用紙の表面を加熱する部材である。第1の定着部材41は、図3に示すように、内側から外側に向け、基材層41A、弾性層41Bおよび離型層41Cを積層することにより形成されている。第1の定着部材41は、このようなフィルム状の多層体を筒状に丸めることにより形成された無端のベルトである。基材層41Aは、例えばステンレス鋼、ニッケル等の金属または耐熱性を有する樹脂等により形成されている。弾性層41Bは、例えばシリコンゴム等の弾性を有する材料により形成されている。離型層41Cは、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等の離型性に優れたフッ素樹脂により形成されている。第1の定着部材41の直径および各層の厚さは限定されないが、一例をあげれば、第1の定着部材41の直径は30mm程度であり、基材層41Aの厚さは50μm程度であり、弾性層41Bの厚さは200μm程度であり、離型層41Cの厚さは20μm程度である。また、第1の定着部材41の長さは、例えば、画像形成装置1で取扱可能な最大の用紙の幅寸法と同等かそれ以上の値に設定されている。また、第1の定着部材41の内周側には、支持部材43および押圧部材44が設けられている。支持部材43は押圧部材44等を支持する部材であり、押圧部材44は第1の定着部材41の一部を第2の定着部材42に向けて押圧する部材である。
第2の定着部材42は、用紙をその裏面から加圧する部材である。第2の定着部材42は、筒状の芯材42Aの外周側に弾性層42Bを設け、弾性層42Bの外周側に離型層42Cを設けることにより形成されたローラーである。芯材42Aは、例えばアルミニウム、鉄等の金属により形成されている。弾性層42Bは、例えばシリコンゴム等の弾性を有する材料により形成されている。離型層42Cは、例えばPTFE、PFA等の離型性に優れたフッ素樹脂により形成されている。第2の定着部材42の直径および各層の厚さは限定されないが、一例をあげれば、第2の定着部材42の直径は30mm程度であり、芯材42Aの厚さは2mm程度であり、弾性層42Bの厚さは5mm程度であり、離型層42Cの厚さは20μm程度である。また、第2の定着部材42の長さは、例えば第1の定着部材41の長さと同じである。
また、第2の定着部材42の表面抵抗は、例えば、離型層42Cにカーボン等を添加することにより、第1の定着部材41の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定されている。また、第2の定着部材42の表面は接地されている。
また、第2の定着部材42は、例えば芯材42Aの両端部がバネ等により第1の定着部材41に向かって付勢されることによって、第1の定着部材41に押し付けられている。これにより、図3に示すように、第1の定着部材41と第2の定着部材42との間にはニップ部45が形成されている。また、第2の定着部材42は、定着装置25内に設けられた図示しない駆動機構により、回転駆動される。駆動機構はモーターおよびギヤ等を備えている。第2の定着部材42は第1の定着部材41に押し付けられているので、第2の定着部材42が回転すると、第1の定着部材41も回転する。用紙は、回転する第1の定着部材41と第2の定着部材42との間のニップ部45を通る際に、加熱され、かつ加圧される。これにより、用紙の表面のトナー像が用紙に定着される。
帯電装置47は、コロナ放電により、第1の定着部材41の離型層41Cを、用紙の表面に形成されたトナー像のトナーの極性と同じ極性に帯電させる装置である。本実施形態では、トナー像のトナーは正に帯電される。したがって、帯電装置47は、第1の定着部材41の離型層41Cを正に帯電させる。
帯電装置47は、放電電極48および一対の接地電極49を備えている。放電電極48は図4に示すように細長い金属板であり、その一方の縁部には複数の針状の電極片48Aが設けられている。また、各接地電極49は細長い金属板である。放電電極48および各接地電極49の長さは、例えば第1の定着部材41とほぼ同じ長さに設定されている。また、図3に示すように、放電電極48は、一対の接地電極49からそれぞれ離間した状態で一対の接地電極49の間に配置されている。また、放電電極48および一対の接地電極49はそれぞれ平行に配置されている。また、放電電極48は絶縁部材50を介して一対の接地電極49間に支持されている。帯電装置47をこのように構成することにより、コロナ放電により、第1の定着部材41の離型層41Cを容易にかつ確実に帯電させることができる。
また、帯電装置47は、放電電極48の伸長方向が第1の定着部材41の回転軸の方向と一致し、かつ放電電極48と第1の定着部材41とが互いに平行となるように配置されている。また、帯電装置47は、放電電極48および各接地電極49が第1の定着部材41に非接触となるように配置されている。具体的には、帯電装置47は、放電電極48の各電極片48Aの先端が第1の定着部材41の離型層41Cの外周面に接近するように、第1の定着部材41の近傍に配置されている。また、帯電装置47は例えば定着装置25のケーシング40に図示しない支持部材を介して絶縁支持されている。
また、放電電極48の先端、すなわち各電極片48Aの先端は、各接地電極49の先端よりも第1の定着部材41の離型層41Cへ向かって突出していない。具体的には、各電極片48Aの先端の位置P1は、双方の接地電極49の先端が接する面の位置P2よりも、第1の定着部材41の離型層41Cから離れた位置にある。これにより放電を安定させることができる。なお、各電極片48Aの先端を、双方の接地電極49の先端が接する面の位置P2まで伸ばしてもよい。
また、各接地電極49は、図3に示すように、ツェナー基板51を介して画像形成装置1の接地経路36に接続されている。ツェナー基板51は、例えば、定着装置25のケーシング40等に取り付けられている。各接地電極49は、ツェナー基板51に形成された回路を介して画像形成装置1の接地経路36に接続されている。ツェナー基板51に形成された回路は、ツェナーダイオード52を有している。ツェナー基板51は、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間で放電を行った際の離型層41Cの電位を制御する機能を有する。離型層41Cの電位が、当該放電を行った際に、用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制可能な電位となるように、ツェナー基板51のツェナー電位が選択されている。
一方、定着装置25における一対の排出ローラー53、54は、ケーシング40の排出口40Bの近傍に配置されている。第1の定着部材41と第2の定着部材42との間のニップ部45を通った用紙は、一対の排出ローラー53、54間を通ってケーシング40の外部へ排出されると共に、搬送経路20に沿って排紙トレイ4側へ進むように案内される。
(放電の制御)
図5は帯電装置47および放電制御回路55を示している。図5において、放電制御回路55は、帯電装置47による放電を制御する放電制御処理を行う回路である。放電制御回路55は、定着装置25に設けられた図示しない電気回路基板に形成されている。なお、放電制御回路55を画像形成装置1の電気回路基板33に形成してもよい。また、放電制御回路55中の放電制御部58は、画像形成装置1の動作を制御する装置制御部35が有する演算処理装置に、放電制御処理を行うコンピュータプログラムを読み込ませて実行させることにより実現してもよい。
放電制御回路55は、電源56、切換部57および放電制御部58を備えている。電源56は、直流の定電流電源であり、帯電装置47の放電電極48に供給する電流を発生させる。
切換部57は、電源56から帯電装置47の放電電極48に供給される電流の値を、第1の設定値、第2の設定値および第3の設定値のいずれかに設定する回路である。第2の設定値は、定着処理が行われている間、第1の定着部材41の離型層41Cの電位を、帯電装置47の放電により用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制可能な電位に保持することができる電流値である。第1の設定値は第2の設定値よりも大きい電流値である。第3の設定値は第2の設定値よりも小さい電流値である。
放電制御部58は、帯電装置47の電源56および切換部57を制御する回路であり、演算処理装置等を備えている。放電制御部58は、プリント開始、プリント終了、および画像形成装置1のモード等に応じて電源56のオン、オフを切り換える。また、放電制御部58は、プリント開始、プリント終了、画像形成装置1のモードおよび用紙の給紙状況等に応じて切換部57を制御し、帯電装置47の放電電極48に供給される電流の値を切り換える。
なお、本実施形態では、放電電極48に供給する電流の値を切換可能に設定する構成として、定電流電源56から出力される電流を切換部57により変化させる場合を例にあげたが、これに代え、可変定電流電源を用いてもよい。
図6は、放電制御回路55による放電制御処理の一例を示している。図6に示す放電制御処理は、画像形成装置1がスリープモードから復帰した直後にプリントが行われ、その後、待機モードに移行し、さらにその後、スリープモードに移行した場合の放電制御処理である。
図6において、画像形成装置1がスリープモードから復帰し(ステップS1)、その直後に、プリント開始指示が発せられたとする(ステップS2)。プリント開始指示に応じ、各画像形成ユニット8が稼働を開始する。これにより、中間転写ベルト7上にトナー像が形成されていく。また、プリント開始指示に応じ、定着装置25において、モーター等が駆動を開始し、この動力を受けて第2の定着部材42および第1の定着部材41が回転を開始する。また、定着装置25において、ヒーターが稼働を開始し、第1の定着部材41が加熱される。
また、プリント開始指示に応じ、画像形成装置1において一次給紙が開始される。一次給紙とは、給紙カセット3からレジストローラー対23へ用紙を搬送する処理である。すなわち、プリント開始指示に応じ、給紙ローラー21および搬送ローラー対22が回転を開始する。これにより、給紙カセット3に収容された用紙のうちの1枚が給紙ローラー21により抽出され、当該抽出された用紙が搬送ローラー対22によりレジストローラー対23へ向けて搬送される。
また、プリント開始指示に応じ、放電制御部58が、帯電装置47の電源56をオンにし、さらに、切換部57を制御し、帯電装置47の放電電極48に供給する電流の値を第1の設定値に設定する。これにより、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間で、第1の設定値の電流による放電が開始される(ステップS3)。
続いて、放電制御部58は、二次給紙が開始されたか否かを判断する(ステップS4)。二次給紙とは、レジストローラー対23から二次転写ローラー24へ用紙を搬送する処理である。二次給紙では、用紙が中間転写ベルト7と二次転写ローラー24との間を通過するときに、中間転写ベルト7上に形成されたトナー像がその用紙上の正しい位置に転写されるように、レジストローラー対23から二次転写ローラー24へ用紙を送り出すタイミングが調整される。例えば、搬送経路20において、レジストローラー対23と二次転写ローラー24との間には、用紙の通過を検出する図示しないセンサ(例えば光センサ)が設けられている。放電制御部58は、このセンサにより用紙の進行方向前端の通過が検出されたとき、二次給紙が開始されたと判断する。
二次給紙が開始されたと放電制御部58が判断したとき(ステップS4:YES)、放電制御部58は、切換部57を制御し、帯電装置47の放電電極48に供給する電流の値を第1の設定値から第2の設定値に切り換える。これにより、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間で、第2の設定値の電流による放電が開始される(ステップS5)。
続いて、放電制御部58は、プリントが終了したか否かを判断する(ステップS6)。例えば、装置制御部35は、排紙トレイ4に用紙が排紙されたことを、センサ(例えば光センサ)を介して検出し、また、プリントを行った用紙の枚数をカウントする。そして、指示された枚数の用紙のプリントが行われ、かつ、それらの用紙が排紙トレイ4に排紙されたとき、装置制御部35はプリント終了通知を発する。放電制御部58は、このプリント終了通知に基づき、プリントが終了したと判断する。
プリントが終了したとき、画像形成装置1は待機モードへ移行する(ステップS7)。待機モード中は、定着装置25の第1の定着部材41および第2の定着部材42の回転、および第1の定着部材41の加熱が継続される。もっとも、第1の定着部材41を加熱する熱量は、プリント動作実行時と比較して低く抑えられる。
また、プリントが終了したと放電制御部58が判断したとき(ステップS6:YES)、放電制御部58は、切換部57を制御し、帯電装置47の放電電極48に供給する電流の値を第2の設定値から第3の設定値に切り換える。これにより、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間で、第3の設定値の電流による放電が開始される(ステップS8)。
続いて、放電制御部58は、待機モード中にプリント開始指示が発せられたか否かを判断する(ステップS9)。待機モード中にプリント開始指示が発せられたとき(ステップS9:YES)、処理はステップS5へ移行する。この場合、プリント開始指示が発せられた時点からプリントが終了するまでの間、第2の設定値の電流により放電が行われることとなる。
一方、待機モード中にプリント開始指示が発せられないまま所定時間が経過した場合には、画像形成装置1はスリープモードへ移行する。スリープモードでは、定着装置25において、第1の定着部材41および第2の定着部材42の回転が停止され、第1の定着部材41の加熱も停止される。
画像形成装置1がスリープモードへ移行したとき(ステップS10:YES)、放電制御部58は、帯電装置47の電源56をオフにする。これにより、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間の放電が停止する(ステップS11)。
このように、定着装置25では、例えばスリープモードから復帰した直後にプリント開始指示が発せられたときには、その時点から二次給紙が開始されるまでの間、第2の設定値よりも大きい第1の設定値の電流により、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間の放電が行われる。これにより、第1の定着部材41の離型層41Cの電位を、用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位にまで短時間に迅速に高めることができる。具体的には、プリント開始指示に応じて、給紙ローラー21により給紙カセット3から抽出された用紙が、搬送経路20を通って、定着装置25の第1の定着部材41と第2の定着部材42との間のニップ部45に到達する前に、第1の定着部材41の離型層41Cの電位を、用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位にまで高めることができる。これにより、用紙がニップ部45を通る際の第1の定着部材41の離型層41Cの摩擦帯電により用紙上のトナーが飛散することを抑制することができる。また、この摩擦帯電よりトナーが離型層41Cの外周面に吸着し、この吸着したトナーがニップ部45を通過する用紙に付着することを抑制することができる。したがって、画像不良を抑制することができる。
ここで、図7は、スリープモードから復帰した直後にプリント開始指示が発せられ、それに応じて、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間で放電が開始されたときの離型層41Cの表面電位の変化を示している。図7のグラフにおいて、実線は、プリント開始指示が発せられたとき(時点ta)、これに応じて第1の設定値の電流により放電を開始した場合の離型層41Cの表面電位の変化を示している。二点鎖線は、プリント開始指示が発せられたとき(時点ta)、これに応じて第2の設定値の電流により放電を開始した場合の離型層41Cの表面電位の変化を示している。Vaは、用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位である。図7のグラフからわかる通り、第1の設定値の電流により放電を開始する方が、第2の設定値の電流により放電を開始するよりも、プリント開始指示が発せられてから離型層41Cの電位がVaに達するまでの時間が短い。
また、定着装置25では、待機モードへ移行したときには、待機モード中、第2の設定値よりも小さい第3の設定値の電流により、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間の放電が行われる。これにより、待機モード中、第1の定着部材41の離型層41Cの電位を、用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位よりも低い(零に近い)所定の電位に保持することができる。したがって、待機モード中にプリント開始指示が発せられたときには、設定値を第3の設定値から第2の設定値に切り換えて放電を継続することで、プリント開始指示に応じて給紙カセット3から搬送された用紙がニップ部45に到達する前に、第1の定着部材41の離型層41Cの電位を、用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位にまで迅速に高めることができる。これにより、上述したトナーの飛散等による画像不良を抑制することができる。
ここで、図8は、画像形成装置1の待機モード中にプリント開始指示が発せられた場合の第1の定着部材41の離型層41Cの表面電位の変化を示している。図8のグラフにおいて、実線は、待機モード中に第3の設定値の電流により放電を行い、待機モード中にプリント開始指示が発せられたとき(時点tb)、これに応じて設定値を第3の設定値から第2の設定値へ切り換えて放電を継続した場合の離型層41Cの表面電位の変化を示している。二点鎖線は、待機モード中に放電を行わず、待機モード中にプリント開始指示が発せられたとき(時点tb)、これに応じて第2の設定値の電流により放電を開始した場合の離型層41Cの表面電位の変化を示している。Vaは、用紙上のトナーが離型層41Cに引き寄せられることを十分に抑制することが可能な電位を示している。Vbは、待機モード中に第3の設定値の電流で放電を行うことにより離型層41Cに形成された電位を示している。図8のグラフからわかる通り、待機モード中に第3の設定値の電流により放電を行う方が、待機モード中に放電を行わない場合よりも、プリント開始指示が発せられてから離型層41Cの電位がVaに達するまでの時間が短い。
また、定着装置25において、第2の定着部材42の表面抵抗は、第1の定着部材41の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定され、かつ第2の定着部材42の表面は接地されている。これにより、帯電装置47により第1の定着部材41の離型層41Cを帯電したとき、用紙上のトナー像のトナーを用紙の表面に押し付ける方向の電界が第1の定着部材41と第2の定着部材42との間に形成される。したがって、用紙がニップ部45を通る際に、用紙上のトナーの飛散を抑制する効果を高めることができる。
なお、定着装置25において、第2の定着部材42の表面抵抗を第1の定着部材41の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定し、かつ第2の定着部材42の表面を接地する構成に代え、次の構成を採用することができる。
(a)第2の定着部材42の体積抵抗を、第1の定着部材41の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定する。そして、第2の定着部材42の芯材42Aを接地する。なお、第2の定着部材42の体積抵抗は、芯材42Aと離型層42Cの外周面との間の抵抗である。また、第1の定着部材41の体積抵抗は、基材層41Aと離型層41Cの外周面との間の抵抗である。また、第2の定着部材42の体積抵抗は、離型層42Cにカーボン等を添加し、弾性層42Bにカーボンまたは金属系フレーク等を添加することにより小さくすることができる。また、離型層42Cおよび弾性層42Bの厚さ等に基づいて添加するカーボンまたは金属系フレークの量を調整することにより、第2の定着部材42の体積抵抗値を適切に設定することができる。
(b)一対の排出ローラー53、54のうち、用紙の裏面に接触する排出ローラー54の体積抵抗を、第1の定着部材41の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定する。そして、排出ローラー54の金属製の芯材54Aを接地する。なお、排出ローラー54の体積抵抗は、排出ローラー54の芯材54Aと排出ローラー54の最外周面との間の抵抗である。また、排出ローラー54の体積抵抗は、排出ローラー54の芯材54Aの外周側に設けられた弾性層54Bを形成する例えばシリコンゴムに、カーボンまたは金属系フレーク等を添加することにより変更することができる。
(c)用紙の進行方向において第1の定着部材41と第2の定着部材42との間のニップ部45よりも下流側に、用紙の裏面に接触し、用紙を除電する除電部材を追加する。
上記(c)についてさらに説明すると、例えば、図9に示すように、定着装置25において、用紙の裏面に接触する排出ローラー54の下流側に除電部材としての除電ブラシ61を設ける。除電ブラシ61の先端部は、一対の排出ローラー53、54間を通って排出口から定着装置25の外部へ排出される用紙の裏面に接触する。また、除電ブラシ61は接地されている。
これらのいずれの構成によっても、第1の定着部材41の離型層41Cが帯電装置47により帯電されたときに、トナーを用紙に押し付ける方向の電界を第1の定着部材41と第2の定着部材42との間に形成することができ、用紙上のトナーの飛散を抑制する効果を高めることができる。
また、上述した実施形態では、プリント開始指示が発せられてから二次給紙が開始されるまでの期間内において、第1の設定値の電流で帯電装置47と第1の定着装置25の離型層41Cとの間の放電を行う場合を例にあげた。しかしながら、この第1の設定値の電流で放電する期間は、プリント開始指示が発せられてから用紙が第1の定着部材41と第2の定着部材42との間のニップ部45に到達するまでの間に含まれる期間内の所定の期間であればよく、この期間内であれば、プリント開始指示が発せられてから二次給紙が開始されるまでの期間以外の期間であってもよい。
また、上述した実施形態では、待機モード中にプリント開始指示が発せられたときには、プリント開始指示が発せられた時点からプリントが終了するまでの間、第2の設定値の電流により、帯電装置47と第1の定着部材41の離型層41Cとの間で放電を行うこととしたが、これに代え、待機モード中にプリント開始指示が発せられたときには、プリント開始指示が発せられた時点から二次給紙が開始されるまでの間、第1の設定値の電流により放電を行い、二次給紙が開始されてからプリントが終了するまでの間、第2の設定値の電流により放電を行ってもよい。
また、上述した実施形態では、第1の定着部材41が無端ベルトである場合を例にあげたが、第1の定着部材41はローラーでもよい。
また、上述した実施形態では、カラープリントが可能なタンデム方式の構造を有する画像形成装置1に定着装置25を適用する場合を例にあげたが、これに限らず、定着装置25を他の方式の画像形成装置に適用することもできる。また、定着装置25をモノクロプリント専用の画像形成装置に適用することもできる。また、画像形成装置は複合機に限らず、プリンタ、コピー機、ファクシミリ装置等でもよい。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う定着装置および画像形成装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 画像形成装置
3 給紙カセット(記録材収容部)
20 搬送経路
21 給紙ローラー
22 搬送ローラー対
23 レジストローラー対
24 二次転写ローラー(転写部)
25 定着装置
26 排紙ローラー対
33 電気回路基板
35 装置制御部
36 接地経路
41 第1の定着部材
41A 基材層
41B 弾性層
41C 離型層
42 第2の定着部材
42A 芯材
42B 弾性層
42C 離型層
45 ニップ部
47 帯電装置
48 放電電極
48A 電極片
49 接地電極
50 絶縁部材
51 ツェナー基板
53、54 排出ローラー
55 放電制御回路(制御部)
56 電源
57 切換部
58 放電制御部
61 除電ブラシ(除電部材)

Claims (10)

  1. 画像形成装置に設けられ、記録材の表面に形成されたトナー像を前記記録材に定着させる定着装置であって、
    最外周側に離型層が設けられ、前記記録材の表面を加熱する第1の定着部材と、
    前記第1の定着部材との間にニップ部を形成し、前記記録材をその裏面から加圧する第2の定着部材と、
    前記第1の定着部材の離型層と非接触であり、当該離型層に対して放電を行う帯電装置と、
    前記帯電装置を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、プリント開始指示が発せられた時点から前記記録材が前記ニップ部に到達するまでの間に含まれる所定期間内は、第1の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させ、当該所定期間経過後は、前記第1の設定値よりも小さい第2の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記制御部は、プリント開始指示が発せられた時点から、前記記録材を記録材収容部からレジストローラー対まで搬送する一次給紙が開始され、さらに当該記録材を前記レジストローラー対から転写部へ搬送する二次給紙が開始される時点までの間に含まれる所定期間内は、前記第1の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させ、当該所定期間経過後は、前記第2の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記制御部は、プリントが終了して前記画像形成装置が待機モードへ移行した時点から、前記第2の設定値よりも小さい第3の設定値の電流を前記帯電装置に供給することにより前記帯電装置と前記第1の定着部材の離型層との間で放電させることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記帯電装置は、針状の放電電極と一対の接地電極とを備え、
    前記放電電極は、前記一対の接地電極からそれぞれ離間した状態で前記一対の接地電極の間に配置され、
    前記放電電極の先端は、前記各接地電極の先端よりも前記第1の定着部材の離型層へ向かって突出していないことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記帯電装置の各接地電極はツェナー基板を介して前記画像形成装置の接地経路に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記第2の定着部材の表面抵抗は、前記第1の定着部材の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定され、かつ前記第2の定着部材の表面は接地されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記第2の定着部材の体積抵抗は、前記第1の定着部材の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記記録材の進行方向において前記第1の定着部材および前記第2の定着部材よりも下流側に設けられ、前記第1の定着部材と前記第2の定着部材との間を通って進行する前記記録材を当該定着装置から排出する一対の排出ローラーをさらに備え、
    前記一対の排出ローラーのうち、前記記録材の裏面に接触する排出ローラーの体積抵抗は、前記第1の定着部材の表面抵抗または体積抵抗よりも小さい値に設定されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記記録材の進行方向において前記第1の定着部材および前記第2の定着部材よりも下流側に設けられ、前記記録材の裏面に接触し、前記記録材を除電する除電部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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