JP4978959B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、又はファクシミリ装置等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置で用いられる定着装置に関し、特に、定着ベルトを用いた定着装置に関する。
従来の画像形成装置の構成を図4に示す。画像形成装置100では、コピー動作を行う場合、装置本体内において、図中の反時計回りに回転する感光体ドラム1が帯電ユニット2により一様に帯電される。そして、パーソナルコンピュータ等から画像入力部(図示せず)に入力された原稿画像データに基づいて露光ユニット3から感光体ドラム1上にレーザビームが照射され、感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。
感光体ドラム1は、例えばアルミドラムに感光層が積層されたものであり、帯電ユニット2により表面を帯電させるようになっている。そして、露光ユニット3からのレーザビームを受けた表面に帯電を減衰させた静電潜像を形成する。感光層を形成する感光材料としては、アモルファスシリコン感光体や有機感光体(OPC感光体)が用いられる。
現像ユニット4は、トナーを感光体ドラム1上に供給するロータリー式であり、現像装置とトナー容器が一体化されたカートリッジ式のイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色の現像装置4a、4b、4c及び4dを備えており、現像装置4a〜4dを感光体ドラム1に対向する位置に順次回転移動させることにより、感光体ドラム1上の静電潜像に正極性トナーが付着されて各色のトナー像が形成される。
中間転写ベルト5は、トナー像を転写するために、中間転写ローラ6a、6b、ベルト駆動ローラ8及びベルト従動ローラ9に掛け渡され、感光体ドラム1に当接しながら図示しない駆動手段により図中の時計回りに回転する。中間転写ベルト5には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。
ユーザにより画像形成開始が入力されると、所定のタイミングにより感光体ドラム1上にイエローのトナー像の形成を行う。そして、負極性の転写バイアスが印加された中間転写ローラ6a、6bにより感光体ドラム1上のイエローのトナー像が中間転写ベルト5上に転写される(一次転写)。その後、感光体ドラム1の表面に残留したトナーがドラムクリーニングローラ7a及びクリーニングブレード7bにより除去され、現像ユニット4は所定量(ここでは90°)回転して、上記と同様に今度はマゼンタのトナー像が感光体ドラム1上に形成され、中間転写ベルト5上に転写される。
以下、上述と同様の方法により、感光体ドラム1からシアン及びブラックのトナー像が中間転写ベルト5上に転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。転写ローラ13が中間転写ベルト5の下部に配置され、ベルトクリーニングブレード14が中間転写ベルト5表面の残留トナーを除去する。
上記のようにトナー像が形成された中間転写ベルト5に向けて、記録媒体として用紙Pが給紙機構10から給紙ローラ11及びレジストローラ対12を経由して搬送され、中間転写ベルト5の表面に順次形成されたフルカラーの正極性のトナー像が負極性の転写バイアスが印加された転写ローラ13により用紙Pに一度に転写される(二次転写)。そして、転写された用紙Pは、ローラ40a、40bにより加熱及び加圧されてトナー像が用紙Pの表面に定着され、所定の画像が形成される。定着装置15を通過した用紙Pは、用紙搬送路16及び排出ローラ対17を介して排出トレイ18に排出される。
従来の画像形成装置100の定着装置15として、ローラ40aとこれに圧接するローラ40bとを設け、トナー画像が転写された用紙Pをこれら両ローラ間のニップ部を搬送することによって定着する定着装置は、広く一般に慣用されている。ところでこのような定着装置でカラー画像のように4色転写された未定着トナーを溶融して用紙Pに定着させると、ニップの入口と出口との間の定着時間が短いため、4色のトナー層を十分に溶融しようとすれば最表面のトナーがローラ40aにより高温度になることでオフセット現象による光沢ムラが発生し易いという問題がある。
そこでこのような問題の発生を防止しようということで、特許文献1では、定着ローラと、従動ローラと、定着ローラと従動ローラとに張架された加熱ベルトと、定着ローラに対向して配置されて、加熱ベルトとでニップ部を形成する加圧ローラとを有し、ニップ部から用紙搬送方向下流の従動ローラにおいて、用紙が加熱ベルトに密着搬送される構成によって定着時間を長くするものである。しかしながら特許文献1では、用紙がニップ部から従動ローラまでの搬送期間において、自重によって下降する傾向を防止する手段がなくて、加熱ベルトによって密着搬送することが困難で、定着性が劣化し、やはり光沢ムラが発生するという問題がある。
そこで特許文献2では、定着ローラと従動ローラとに張架された加熱ベルトを備える特許文献1と同様の構成を有する定着装置において、定着ローラに転写手段による印加電圧とは逆極性の電圧を印加することによって、用紙の自重落下を防止して光沢ムラの発生を抑制するようにしている。しかしながら特許文献2では、定着ローラに印加する電圧により、定着ローラと加圧ローラ間に電界が形成されて、用紙がニップ部に進入する前に、その電界のために、転写した用紙の未定着トナーが飛散するという画像不良が生じ、また定着ローラと加熱ベルトに強い電界を形成することができないために加熱ベルトによる用紙の密着搬送が不十分であるという問題がある。
特開平4−284482号公報(段落[0006]、図3) 特開平9−190099号公報(段落[0006]、図1)
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、加熱ベルトの用紙の密着搬送性及び定着性が良好であって、光沢ムラの発生を抑制した定着装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、回動可能な無端状の加熱ベルトと、前記加熱ベルトに内接する定着ローラと、前記定着ローラに対向して配設されて前記加熱ベルトとで記録媒体を挿通させる定着ニップ部を形成する加圧ローラとを備える定着装置において、該定着ニップ部より記録媒体搬送方向の下流側において前記加熱ベルトに接触する電圧付与手段を備え、前記電圧付与手段が該定着ニップ部よりも下流側の前記加熱ベルトと前記加圧ローラとの間に電位差を付与することを特徴としている。
この構成によると、定着ニップ部よりも下流側の加熱ベルトと加圧ローラとの電位差により電圧付与手段から定着ニップ部までに電界が形成され、定着ニップ部を通過した記録媒体と加圧ローラ間に放電が発生する。この放電により記録媒体が加熱ベルトに静電密着し、加熱ベルトに密着搬送され、電圧付与手段に到達するまで定着される。
また、本発明は、上記の構成の定着装置において、前記定着ローラとともに前記加熱ベルトを張架する従動ローラを備え、前記定着ローラが加熱源を有し、前記従動ローラが電圧付与手段を有することを特徴としている。この構成によれば、加熱源を有する定着ローラにより含水量が多い状態の記録媒体が加熱されて、定着ニップ部を通過後の記録媒体の含水率が低下し、記録媒体が加熱ベルトに強く静電密着しながら搬送される。
また、本発明は、上記の構成の定着装置において、前記加熱ベルトは、導電性部材を基体として、前記加圧ローラに当接する表層が絶縁性を有することを特徴としている。この構成によれば、基体の導電性部材が電圧付与手段と加圧ローラ間を導通させて、静電密着させる電位差を形成し、絶縁性を有する表層が記録媒体を搬送途上で強く静電密着させる。
また、本発明は、上記の構成の定着装置において、前記加熱ベルトの表層の表面粗さは、前記加圧ローラの表層より小さいことを特徴としている。この構成によれば、記録媒体が加熱ベルトの表層に強く静電密着する。
また、本発明は、上記の構成の定着装置において、前記定着ローラが前記加圧ローラと同電位であることを特徴としている。この構成によれば、定着ローラと加圧ローラ間に電界が形成されない状態において記録媒体が定着ニップ部に進入する。
また、本発明は、上記の構成の定着装置において、前記電圧付与手段は記録媒体上に付着した帯電トナーと同極性の電圧を印加することを特徴としている。この構成によれば、加熱ベルトもトナーと同極性になり、記録媒体に定着されない残留トナーが加熱ベルトに付着しにくくなる。
また、本発明は、上記の構成の定着装置において、定着ニップ部よりも下流側の前記加熱ベルトに帯電している電荷を除電する除電手段を備えることを特徴としている。この構成によれば、次の定着時に加熱ベルトの電位の上昇を抑制し、また先回の定着時のトナーが加熱ベルトに残留することを抑制する。
本発明によると、定着ローラに対向して配置される加圧ローラと加熱ベルトとで形成される定着ニップ部より記録媒体搬送方向下流側において加熱ベルトに接触する電圧付与手段を設けて、電圧付与手段により電圧が印加された加熱ベルトと加圧ローラとの間に電位差を付与しているので、記録媒体を加熱ベルトに確実に密着させて搬送することができ、また定着ニップ部から電圧付与手段までの長い期間で定着することになり、光沢ムラを抑制することができる。
また本発明によると、定着ローラが加熱源を有し、従動ローラが電圧付与手段を有しているので、記録媒体が加熱源を有する定着ローラで加熱されることにより、記録媒体の含水率が低下し、記録媒体が加熱ベルトに強く静電密着しながら搬送され、また定着ローラから従動ローラまで長い期間で定着され、光沢ムラを抑制することができる。
また本発明によると、加熱ベルトの基体を導電性部材にすることにより、電圧付与手段への印加電圧を低くすることができ、その表層を絶縁性部材で構成にしているので、記録媒体を搬送途上で強く静電密着させ、厚紙等の記憶媒体でも確実に加熱ベルトに密着させることができる。
また本発明によると、加熱ベルトの表層の表面粗さを加圧ローラの表層より小さくしているので、記録媒体を加熱ベルトに確実に密着させることができ、記録媒体が加圧ローラに巻きつくおそれがない。
また本発明によると、定着ローラが加圧ローラと同電位であるので、記録媒体が定着ニップ部に進入する前に未定着トナーが飛散して、飛散したトナーが記録媒体に定着されるという画像不良を抑制することができる。
また本発明によると、電圧付与手段が記録媒体上に付着したトナーと同極性の電圧を印加しているので、記録媒体に定着されない残留トナーが加熱ベルトに付着することを抑制することができる。
また本発明によると、定着ニップ部よりも下流側の加熱ベルトに帯電している電荷を除電しているので、電圧付与手段に印加する電圧を低くすることができ、また先回の定着時の残留トナーが定着されるという画像不良を抑制することができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。本発明の実施形態は発明の最も好ましい形態を示すものであり、また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の定着装置を示す模式断面図である。従来例の図4と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図1に示すように、定着装置15は、図中時計回りに回動する無端状の加熱ベルト21と、加熱ベルト21に内接して加熱ベルト21と同方向に回転する中空円筒状の定着ローラ22と、定着ローラ22とともに加熱ベルト21を張架する従動ローラ26及びテンションローラ27と図中反時計回りに回転する加圧ローラ23とを含む構成である。
転写ローラ13により転写された(図4参照)用紙Pは、定着進入ガイド24に沿って定着ニップ部Nに案内されて、加熱ベルト21及び加圧ローラ23の定着ニップ部Nを通過し、加熱ベルト21に密着して従動ローラ26に向けて搬送される。このとき所定の温度及び圧力により加熱、加圧され、搬送された用紙P上の未定着トナーが永久像とされる。その後、用紙Pは、従動ローラ26の下流側に配設された分離板34により加熱ベルト21から分離され、定着装置15の外部に搬送され、用紙搬送路16及び排出ローラ対17(図4参照)を介して排出トレイ18に排出される。
上述の定着装置15の各構成要素を説明する。定着ローラ22は、熱伝導性の良いステンレス鋼からなる芯金22aの外側に絶縁性PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素系樹脂が表層22bとして設けられ、接地電極31により接地されている。なお、定着ローラ22の表層22bにトップコート絶縁、プライマ層絶縁の少なくともいずれかの非導電性コートを行ってもよい。定着ローラ22の内部に長手方向(図1の紙面方向)のほぼ全域において加熱源25を備えている。加熱源25としては、赤外線を効率良く輻射するハロゲンランプやキセノンランプ等が用いられ、定着ローラ22を介して加熱ベルト21を加熱するが、電源投入時の高速な立ち上がり特性と応答性を有するハロゲンランプが好ましい。
加圧ローラ23は、アルミニウムからなる芯金23aの外側に、弾性部材層23bを構成する導電性シリコンゴムが設けられ、最外側に導電PFAの表層23cが設けられて、接地電極30によって接地されている。なお弾性部材層23bと表層23cのどちらかが導電性を備えていればよく、弾性部材層23bが絶縁されていてもよい。この加圧ローラ23は、定着ローラ22が加熱ベルト21に内接する位置において、加熱ベルト21とともに用紙Pを挿通させる定着ニップ部Nを形成する。不図示の駆動モータによって加圧ローラ23が反時計方向に回転駆動され、定着ニップ部Nにおいて加熱ベルト21を介して定着ローラ22が加圧ローラ23に従動して回転する。従って、定着ニップ部Nに挟まれた加熱ベルト21も定着ローラ22及び加圧ローラ23と共に図中時計回りに回動する。
加熱ベルト21は、その幅(図1の紙面方向の長さ)が加熱源25の幅よりも狭く、且つ定着ニップ部Nを通過する最大の用紙幅よりも広く設定され、定着ローラ22を介して加熱源25の熱源が伝達されて加熱される。加熱ベルト21の表面に接するようにサーミスタ33が配設され、このサーミスタ33により加熱ベルト21の温度を検知し、加熱源25のオン・オフを制御することによって定着温度の制御を行う。
加熱ベルト21の構成を図2に示す。図2は加熱ベルト21の模式断面図である。加熱ベルト21は、最内側(定着ローラ22側)に設けられたベース層21aと、ベース層21a上に積層された弾性層21bと、最外側(加圧ローラ23側)に設けられた表層21cからなり、ベース層21aと弾性層21bで基体を構成する。ベース層21aとしては導電性ポリイミドフィルム等の合成樹脂が用いられ、弾性層21bとしては導電シリコンゴムが用いられるが、弾性層21bのみが導電性を有するものでも良い。表層21cとしては絶縁性PFA等のフッ素系樹脂が用いられ、表層21cの表面は平滑であり加圧ローラ23の表層23cより表面粗さが小さい。
加熱ベルト21には除電手段としての除電ブラシ32が配設されている。除電ブラシ32は、加熱ベルト21のテンションローラ27より下流側に接地され、定着ニップ部よりも下流側の加熱ベルト21に残留している電荷を除電する。
従動ローラ26は、ステンレス鋼からなる芯金の外周面に導電性PFAが成膜され、電圧印加回路29を介して電源28により正極性の電圧が印加されて、電圧付与手段を構成している。よって従動ローラ26が加熱ベルト21の基体を介して加圧ローラ23に導通して、従動ローラ26に接触している加熱ベルト21と接地された加圧ローラ23との間に電位差が生じ、従動ローラ26に接触した加熱ベルト21から定着ニップ部Nの間に正電界が形成される。テンションローラ27は、その表層が絶縁性のセラミックで覆われて加熱ベルト21を介して従動ローラ26との間で電位差を生じないように構成にされ、従動ローラ26とともに加熱ベルト21を張架して、定着ニップ部Nのニップを安定させる。
次に、定着装置の動作について説明する。転写された用紙Pが定着ニップ部Nに進入するが、定着ローラ22と加圧ローラ23がともに接地されて同電位にあるために定着ニップ部Nの近辺には電界が形成されていない状態にあり、その状態において用紙Pが定着ニップ部Nに進入する。用紙Pは、定着ニップ部Nに進入すると、定着ローラ22により加熱されて含水率が低下するとともに、加熱ベルト21と加圧ローラ23の加熱及び加圧により定着が開始される。次に用紙Pが定着ニップ部Nを通過すると、加熱ベルト21と加圧ローラ23との電位差により形成された正電界により、通過した用紙Pと加圧ローラ23とで空隙放電(パッシェン放電)が発生して、用紙Pは加熱ベルト21に静電密着し、密着している期間、定着ニップ部Nにより低い温度で定着され続ける。加熱ベルト21に静電密着した用紙Pが加熱ベルト21の回動に伴い従動ローラ26に向けて搬送されるが、加熱ベルト21とトナーがともに正極性の電位であり、用紙Pに定着されない残留トナーが加熱ベルト21に付着することがない。次に従動ローラ26まで密着搬送された用紙Pは、分離板34により加熱ベルト21から分離され、定着装置15の外部に搬送される。
第1実施形態によると、定着ニップ部Nより用紙搬送方向下流側において加熱ベルト21に接触する電圧付与手段としての従動ローラ26が、定着ニップ部よりも下流側の加熱ベルト21と加圧ローラ23との間に電位差を付与していることによって、加熱ベルト21から定着ニップ部Nまでに電界が形成され、定着ニップ部Nを通過した用紙Pと加圧ローラ23間に放電が発生する。この放電により、用紙Pを加熱ベルト21に確実に密着させて搬送することができ、また定着ニップ部Nから従動ローラ26までの長い期間で定着することになり、光沢ムラを抑制することができる。
また、定着ローラ22が加熱源25を有し、従動ローラ26が電圧付与手段を有していることによって、用紙Pが定着ローラ22を介して加熱源25で加熱されて、用紙Pの含水率が低下するので、印加電圧が定着進入ガイド24に漏洩することがなく、用紙Pが加熱ベルト21に強く静電密着しながら搬送され、光沢ムラを抑制することができる。
また、加熱ベルト21の基体としてのベース層21aと弾性層21bとを導電性部材にして、その表層21cを絶縁部材にすることによって、ベース層21aと弾性層21bが従動ローラ26と加圧ローラ23間を導通させて、静電密着させる電位差を形成し、絶縁性を有する表層21cが用紙Pを加熱ベルト21に静電密着させることができるので、用紙Pを搬送途上で加熱ベルト21に強く密着させ、また厚紙等の重い用紙でも確実に加熱ベルト21に密着させることができる。
また、加熱ベルト21の表層21cの表面粗さは、加圧ローラ23の加熱ベルト21に当接する表層23cより小さいことによって、用紙Pを加熱ベルト21の表層21cに強く静電密着させることができるので、用紙Pが加圧ローラ23に巻きつくおそれがない。
また、定着ローラ22が加圧ローラ23と同電位であることによって、定着ローラ22と加圧ローラ23間に電界が形成されていない状態で、用紙Pが定着ニップ部Nに進入することになるので、未定着トナーが飛散して定着されるという画像不良を抑制することができる。
また、電圧付与手段としての従動ローラ26が用紙Pに転写したトナーと同極性の電圧を印加することによって、加熱ベルト21もトナーと同極性になり、用紙Pに定着されない残留トナーを加熱ベルト21に付着しにくくすることができる。
また、定着ニップ部よりも下流側の加熱ベルト21に帯電している電荷を除電する除電ブラシ32を設けることによって、次の定着時に加熱ベルト21の電位の上昇を抑制し、また先回の定着時の残留トナーが定着されるという画像不良を抑制することができる。
(第2実施形態)
図3は第2実施形態の定着装置を示す模式断面図である。第1実施形態と異なる、除電手段と加圧ローラについて説明し、以降、第1実施形態と同じ部分の説明を省略する。
加熱ベルト21には除電手段として除電ローラ35が配設されている。その除電ローラ35は、加熱ベルト21のテンションローラ27より下流側で接地され、鉄の芯金の外側にシリコンオイルを含浸した耐熱フェルトが加熱ベルト21に当接して設けられ、定着を終了した加熱ベルト21に残留している電荷を除電する。加圧ローラ23にはステンレス鋼製のクリーニングローラ36が当接して設けられている。クリーニングローラ36が接地され、加圧ローラ23に付着したトナーの汚れを取り、加圧ローラ23の余分な熱を吸収する。クリーニングローラ36に替えて、ブラシ電極、針電極またはチャージャを加圧ローラ23に当接させてもよい。
尚、上記第1および第2実施形態は、複写機、プリンタ、又はファクシミリ装置等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に適用することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、電圧付与手段としての従動ローラ26を設ける構成を示したが、本発明はこれに限らず、電圧付与手段を定着ローラ22と従動ローラ26間で加熱ベルト21に接触する電極を配設して、その電極に高圧電圧を印加するようにしてもよい。この場合も上記同様、用紙Pを確実に密着して搬送させて、光沢ムラを抑制し、良好な定着性を得ることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、加熱ベルト21を定着ローラ22、従動ローラ26及びテンションローラ27により張架する構成を示したが、本発明はこれに限らず、定着ローラ22と従動ローラ26で加熱ベルト21を張架してもよく、また加熱ベルト21を定着装置15のフランジに張架しても、上記同様の効果を奏する。
これまで述べた第1、第2実施形態において、実験により判明したことを説明する。表1は、加熱ベルト21の絶縁性と用紙の密着性の関係を示す実験結果である。
Figure 0004978959
表1における密着性評価の実験方法については、加熱ベルト21を線速250mm/秒で作動し、印加電流を10μAにして、弾性層21bをシリコンゴム、表層21cをPFAとして、印加電圧を変化させて表層21cの抵抗値を設定して、導電状態または絶縁状態にした。なお、実験例6は、ベース層21aと弾性層21bのインピーダンスが大きいために印加電流を5μAにした。密着性評価において、○は良好、×は搬送時に用紙が加熱シートに密着していないことを示す。この実験結果から、表層21cの抵抗値が1012Ω□以上であれば、普通紙、厚紙ともに良好な密着搬送性が得られた。
次に、加熱ベルト21の表層21cの表面粗さと用紙密着性の関係の実験結果を表2に示す。
Figure 0004978959
表2における密着性評価の実験方法については、加熱ベルト21を線速250mm/秒で作動して、印加電流を10〜100μAに変化させ、加熱ベルト21の弾性層21bを導電状態、表層21cを絶縁状態として、表層21cと加圧ローラ23の表層23cとの各表面粗さを変化させて評価した。密着性評価において、○は良好、×は搬送時に用紙が加熱シートに密着していない、×*は加圧ローラに巻きついたことを示す。この実験結果から、加熱ベルト21の表層21cの表面を粗く設定すると用紙、特に厚紙の密着搬送性が低下し、加熱ベルト21の表層21cの表面粗さが加圧ローラ23の表層23cより小さいと良好な密着性がえられ、また普通紙が加圧ローラ23に巻きつくこともなかった。
次に、定着ローラ22の印加電圧と未定着トナーの飛散の関係を表3に示す。
Figure 0004978959
表3における未定着トナー飛散の実験方法については、加熱ベルト21を線速250mm/秒で作動させ、印加電流を10〜100μAに変化させて定着ローラ22と加圧ローラ23間の印加電圧を設定して、ハーフトーン画像を全面に転写した用紙を定着して評価した。定着したハーフトーン画像のチリ(静電飛散)状態を評価して、○は良好、△は一部飛散有り、×は実用上問題ありを示す。この実験結果から、定着ローラ22と加圧ローラ23間の印加電圧が小さいほど良好な画像が得られた。
次に、加熱ベルト21と加圧ローラ23間の電位差と用紙密着性及び光沢ムラとの関係の実験結果を表4に示す。
Figure 0004978959
表4における用紙密着性及び光沢ムラ評価の実験方法については、加熱ベルト21を線速250mm/秒で作動させ、加熱ベルト21と加圧ローラ23間の印加電流を10〜100μAに変化させ(つまり加熱ベルト21と加圧ローラ23間の電位差を変えて)評価した。なお、加熱ベルト21の弾性層21bを導電状態、表層21cを絶縁状態で表面粗さRaを0.08μm、Rzを0.5μmとして、加圧ローラ23の弾性層21bを絶縁状態、表層23cを絶縁状態で表面粗さRaを0.18μm、Rzを1.1μmに設定した。光沢ムラの評価において、○は良好、△は一部光沢ムラ有り、×は実用上問題ありを示す。この実験結果から、加熱ベルト21と加圧ローラ23間の印加電流が高いほど光沢ムラが抑制された。また、普通紙では印加電流を50μm以上において、厚紙では100μmで良好な光沢が得られ、普通紙や厚紙など紙種に応じて印加電流(加熱ベルト21と加圧ローラ23間の電位差)を可変にしても良い。用紙密着性についてはすべて実験例で良好であった。
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に備えられる定着装置に利用することができ、特に無端状の定着ベルトで構成されたベルト加熱方式の定着装置に利用することができる。
は、本発明の第1実施形態の定着装置を示す模式断面図である。 は、第1実施形態の定着装置の加熱ベルトを示す模式断面図である。 は、本発明の第2実施形態の定着装置を示す模式断面図である。 は、従来の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
符号の説明
15 定着装置
21 加熱ベルト
21a ベース層
21b 弾性層
21c 表層
22 定着ローラ
23 加圧ローラ
23a 芯金
23b 弾性部材層
23c 表層
24 定着進入ガイド
25 加熱源
26 従動ローラ(電圧付与手段)
27 テンションローラ
28 電源
29 電圧印加回路
30、31 接地電極
32 除電ブラシ(除電手段)
33 サーミスタ
34 分離板
35 除電ローラ(除電手段)
36 クリーニングローラ
100 画像形成装置
N 定着ニップ部
P 用紙

Claims (6)

  1. 回動可能な無端状の加熱ベルトと、前記加熱ベルトに内接する定着ローラと、前記定着ローラに対向して配設されて前記加熱ベルトとで記録媒体を挿通させる定着ニップ部を形成する加圧ローラと、前記定着ローラとともに前記加熱ベルトを張架する従動ローラと、を備える定着装置において、
    該定着ニップ部より記録媒体搬送方向の下流側において前記加熱ベルトに接触する電圧付与手段を備え、前記従動ローラが前記電圧付与手段を有し、前記電圧付与手段が該定着ニップ部よりも下流側の前記加熱ベルトと前記加圧ローラとの間に電位差を付与することを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱ベルトは、導電性部材を基体として、前記加圧ローラに当接する表層が絶縁性を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱ベルトの表層の表面粗さは、前記加圧ローラの表層より小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ローラが前記加圧ローラと同電位であることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記電圧付与手段は記録媒体上に付着した帯電トナーと同極性の電圧を印加することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の定着装置。
  6. 定着ニップ部よりも下流側の前記加熱ベルトに帯電している電荷を除電する除電手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の定着装置。
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